衆議院

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第5号 令和5年6月1日(木曜日)

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令和五年六月一日(木曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 江藤  拓君

   理事 金子 恭之君 理事 工藤 彰三君

   理事 高鳥 修一君 理事 根本 幸典君

   理事 小山 展弘君 理事 神津たけし君

   理事 奥下 剛光君 理事 吉田 宣弘君

      東  国幹君    石原 宏高君

      小里 泰弘君    柿沢 未途君

      菅家 一郎君    熊田 裕通君

      小林 史明君    坂井  学君

      塩崎 彰久君    新谷 正義君

      杉田 水脈君    冨樫 博之君

      西野 太亮君    平沼正二郎君

      深澤 陽一君    堀内 詔子君

      三谷 英弘君    宮路 拓馬君

      務台 俊介君    八木 哲也君

      山口  晋君    若林 健太君

      稲富 修二君    菊田真紀子君

      小宮山泰子君    山崎  誠君

      渡辺  創君    岬  麻紀君

      吉田とも代君    大口 善徳君

      佐藤 英道君    田中  健君

      田村 貴昭君

    …………………………………

   国務大臣

   (国土強靱化担当)

   (防災担当)       谷  公一君

   国土交通大臣政務官    古川  康君

   政府参考人

   (内閣官房国土強靱化推進室次長)         村山 一弥君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   榊  真一君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 友井 昌宏君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 親家 和仁君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 早川 智之君

   政府参考人

   (デジタル庁審議官)   犬童 周作君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 山碕 良志君

   政府参考人

   (消防庁審議官)     鈴木 建一君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           永井 雅規君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            城  克文君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房商務・サービス審議官)    茂木  正君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術審議官)         菊池 雅彦君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        岡村 次郎君

   政府参考人

   (気象庁長官)      大林 正典君

   衆議院調査局第三特別調査室長           野崎 政栄君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月一日

 辞任         補欠選任

  金田 勝年君     塩崎 彰久君

  小林 史明君     杉田 水脈君

  新谷 正義君     八木 哲也君

  三谷 英弘君     堀内 詔子君

  若林 健太君     西野 太亮君

  古川 元久君     田中  健君

同日

 辞任         補欠選任

  塩崎 彰久君     冨樫 博之君

  杉田 水脈君     小林 史明君

  西野 太亮君     若林 健太君

  堀内 詔子君     熊田 裕通君

  八木 哲也君     新谷 正義君

  田中  健君     古川 元久君

同日

 辞任         補欠選任

  熊田 裕通君     三谷 英弘君

  冨樫 博之君     平沼正二郎君

同日

 辞任         補欠選任

  平沼正二郎君     金田 勝年君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 災害対策に関する件

 活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案起草の件


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     ――――◇―――――

江藤委員長 これより会議を開きます。

 災害対策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房国土強靱化推進室次長村山一弥君、内閣府政策統括官榊真一君、警察庁長官官房審議官友井昌宏君、警察庁長官官房審議官親家和仁君、警察庁長官官房審議官早川智之君、デジタル庁審議官犬童周作君、総務省大臣官房審議官山碕良志君、消防庁審議官鈴木建一君、文部科学省大臣官房審議官永井雅規君、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官城克文君、経済産業省大臣官房商務・サービス審議官茂木正君、国土交通省大臣官房技術審議官菊池雅彦君、国土交通省水管理・国土保全局長岡村次郎君及び気象庁長官大林正典君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

江藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。工藤彰三君。

工藤委員 おはようございます。自由民主党の工藤彰三でございます。

 質問の機会をいただきましたことを、委員長、理事、そして委員の皆様方に感謝申し上げます。

 私は、初当選が平成二十四年であります。二〇一二年であります。以来、災害対策特別委員会に所属させていただきました。国土交通の大臣政務官のときの一年だけお休みをいただきましたが、ずっとこの委員会で災害対策の在り方について取り組んでまいりまして、諸先輩に様々御指導を賜りました。本当に感謝しております。

 ただ、いつも思うのは、災害対策のことで取組について質疑はいいんですが、なるべくこの委員会が開かれない、現場視察がないような、そういうことであればいいなと。とにかく災害列島でありますので、それが起きないことをいつも祈念しながら委員会に出ておるわけであります。是非ともお願いいたします。

 そして、今日質問させていただきますが、災害の取組に対する私の原点は、まだ生まれておりませんでしたが、私の選挙区は名古屋市南部であります。名古屋港を抱えておりますが、伊勢湾台風で被災した地であります。災害対策に取り組む原点、これは、近所のお年寄り、そして自分の近隣のかいわいの、小学校のとき、いろいろなところに遊びに行かせていただいた、家屋の中で階段を上がる、柱を見ると、なぜここは茶色いんですかと言うと、ここまで水がつかったんだよと、そういうことをいろいろ聞かせていただいて、災害があってはいけないんだね、そんな思いが衆議院選挙に臨む原点でありますので。

 十年たちました。特にこの十年間、気候変動はもう変わっております。今日でも、台風二号が今宮古島に上陸し、来ると。ルートは、よくよく見ると、昭和三十四年九月二十六日の伊勢湾台風のルートに似ているなと。あの時は九月二十六日です。今日は六月一日です。これだけ、三か月も違うということは、それだけ海水温も、そしていろいろなところで、温暖化で変わったんだな、そんな思いであります。

 早速、質問に入りたいと思います。

 今台風の話をさせていただきましたが、まず、やはり地震、最近は特に頻繁に起こっております。全国各地で震度四以上の地震が、この五月、先月だけで十八回揺れました。そして、石川でも揺れましたし、様々なところで揺れております。太平洋側で揺れると今度は日本海側、そして北海道で揺れると九州でまた揺れる、そういうことが頻発しております。今後の大規模地震の発生が懸念されます特に太平洋側、南海トラフ地震について、今後三十年以内の発生確率が七〇から八〇%と予想されております。切迫性が高まっているところでありますが、確度の高い地震の予測は現在の科学的知見では困難であると私も分かっております。

 でも、皆さんにお尋ねしたいのは、こういうときは、空振りでも結構ですが、異常な現象が観測された場合は国民に一応情報を発信した方がいいんじゃないだろうかと。これが空振りに終わってもいい。最初の国土強靱、災害対策の大臣になった古屋圭司先生が、オオカミ少年になっても構わないからやはり告知をすべきであるということを当時明言されているのを覚えておりますが、防災対策に生かすべきだと考えております。

 南海トラフ地震における、そしてまた地震観測における、予測における政府の取組についてお聞かせをいただきたいと思います。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、現在の科学的知見では確度の高い地震の予測は困難とされておりますが、南海トラフ沿いで発生する大規模地震は時間差を置いて発生する事例が知られております。

 このため、政府では、時間差を置いて発生する大規模地震に注意を促すため、令和元年五月から南海トラフ地震臨時情報を運用しております。具体的には、南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、平常時に比べて大規模地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価した場合に情報を発表し、日頃からの地震への備えの再確認、揺れを感じたら直ちに避難できる体制の確保、地震発生直後からの避難では間に合わない住民は地震発生から一週間安全な場所への事前避難など、国民一人一人が取るべき防災対応を呼びかけることとしているところであります。

 今後も、引き続き、関係省庁などと連携し、突発的に発生する地震への備えの徹底、南海トラフ地震臨時情報発表時に取るべき防災対応について周知啓発し、南海トラフ地震への備えを推進してまいります。

工藤委員 答弁ありがとうございました。

 なかなかこれは発表するのは難しいかと思いますし、この委員会の皆様方もいろいろなところで、特に私は赤坂宿舎に東京のときは在住しておりますけれども、夕方食事に出る、そして歩いていると、よく最近思うのはネズミがよく路上に出てくるなというのがありますし、地元名古屋では、名古屋城の上なんですけれども、鳥が飛来し、そしてふんをまき散らかしたり、ボラが異常発生したり、そういう様々なことを感じるわけでありますけれども、これはちょっと神経質になり過ぎかもしれませんけれども、こういうものを出していただきたいなと。何かやはり異変があるんだなというのは、なかなか政府は出しにくいと思いますけれども、発表していただきたいと思います。

 地震の回数、最近多いです。特に、質問に入るからじゃなくて、よくよく台風と地震は気を遣っているわけでありますけれども。ちなみに、地震の多い県は、四十七都道府県で順番に十県だけ言いますと、福島、茨城、宮城、岩手、熊本、千葉、栃木、北海道、長野、そして十一番目に来るのが東京であります。首都直下の問題もありますし、谷大臣のところは神戸震災もありました。また、委員長のところは災害で非常な豪雨に見舞われた。この委員会に出席されている委員の皆様方は、何らか災害に対して、被災した地域の方であるから、思いを持って委員になられていると思います。一生懸命皆さんとともに頑張って、この国が安定で安心して暮らせる、そんなふうにしていきたい、そんな思いでございます。

 質問に戻ります。

 今まででありますけれども、特に三・一一東日本大震災後、緊急三か年の対策、国土強靱計画でありますけれども、五か年加速化等、国土強靱化に係る取組をしてまいりました。気候変動の影響により異常気象が激甚化、頻発化し、また、各地で地震が相次いで発生している状況でもあります、今話したとおりでありますが。

 この国土強靱化をこれからどのように加速化し、どのように進めるのか、大臣にお聞かせいただきたいと思います。

谷国務大臣 お答えいたします。

 委員御指摘のように、近年、異常気象は激甚化、頻発化しており、我が国における豪雨の発生頻度は、この四十年間で約一・四倍と増加傾向にあります。また、南海トラフ巨大地震を始めとした海溝型地震などの発生も切迫していることから、大規模災害に備え、事前防災を計画的に進めることが大変重要なことであると考えているところであります。

 その中で、これまで、河川改修、ダムの事前放流、避難所を始めとする施設の耐震化、道路のネットワーク強化など、降雨量の増大も考慮しながら、ハード、ソフト両面にわたる計画的な取組を進めているところであります。これらの取組は、それなりに大きな効果を発揮するものと考えているところであります。

 実際に、私も、被災された自治体の首長と意見交換をする機会が多いんですけれども、異口同音に、これまでのこういう国土強靱化の取組により被害の軽減効果が表れているとのお話を伺っているところであります。

 政府としては、こうした点を踏まえ、引き続き、五か年加速化対策を着実に推進するとともに、この対策後も、いわゆるポスト五か年後も、中長期的にかつ明確な見通しの下に、継続的、安定的に国土強靱化の取組を進めていくことが大変重要なことであると考えております。新たな国土強靱化基本計画を今年の夏をめどに策定しているところでございますが、着実な国土強靱化の推進に向けて、引き続き強力に取組を進めてまいりたいと考えております。

工藤委員 谷大臣、ありがとうございました。

 強靱化、加速化していただきたいと思います。予算もかかります。そして、異常気象は続きます。これは待ってくれません。

 ただ、私の事務所に、最近、メール等、意見書等があるんですが、実際問題、この国土強靱化で、例えば私の地元でありますと、高潮防潮堤をかさ上げして津波防波堤にした、そして延長して強くして、その間に、波が当たっている間に、それで全部守れるわけじゃないんです、その間にどのようにどこにどうして避難するのか、そういうことを進めてまいりましたけれども、たまにあります。

 実際、海底の中の津波の強さをあなたはちゃんと勉強しているんですか、実際、津波というのはそんなに簡単なものじゃない、中で起きている、海上だけじゃなくて海底での移動、その中に岩や砂利や、そういうものがどのように巻き込まれているか、そういうことをしっかりともう一度勉強しなさいと辛辣なメールがありましたので、その方にいろいろお返しする云々じゃないんですけれども、そうやってやはり危惧されている方もいるんだなということを一例でお話ししたいと思います。

 また質問に戻りますが、近年、台風も大変でありますけれども、線状降水帯に伴う大雨の被害が数多く発生している中、この線状降水帯の情報改善、これは私が政務官のときに、国土交通省でありましたけれども、一番取り組んできたのは、気象庁をもっと強化すべきである、特に予報をもっと強化すべきではないだろうか、そして、解析するコンピューターのこともやるべきじゃないかといって取り組んで、いろいろ議論がありまして、線状降水帯、最初はまだ予測ができなかったんですが、レーダーが進歩したということでありますが、今後、この線状降水帯に係る情報、どのように改善し、そして迅速に国民に知らせることができるのか、お聞かせください。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 線状降水帯は、次々と発生する積乱雲により、線状の強い降水域がほぼ同じ場所に数時間にわたり停滞する現象です。この線状降水帯に伴う大雨によって、毎年のように甚大な被害が発生しております。

 このような大雨に対して、明るいうちから早めの避難を促すため、気象庁では、昨年から、線状降水帯による大雨の可能性が高いことが予想された場合、東海地方といった地方単位で、半日程度前から呼びかけを行っています。今後、令和六年度には県単位で、さらに、令和十一年度には市町村単位での情報提供を目指しております。

 また、迫りくる危険から直ちに避難を促すため、顕著な大雨に関する気象情報について、線状降水帯による大雨の危機感を少しでも早く伝えるため、本年五月二十五日より、予測技術を活用し、最大三十分程度前倒しして発表することとしたところです。

 気象庁では、今後も、予測精度の向上に努め、これらの情報の改善に取り組んでまいります。

工藤委員 ありがとうございました。

 本当にこの線状降水帯というのは厄介でありまして、台風も大型化、そして爆弾低気圧、そして高潮、でも、まあ、言い方は悪いんですけれども、被害は厳しいですけれども、一日で通過しますが、線状降水帯、四日から、長いと五日、そして、一日平均二百ミリ降ると、五日間降るということは延べ千ミリ。多いとき、今まであったのが八百五十ミリ降ったと記録がありますけれども、八百五十ミリということは、例えばこの東京千代田区に小学校のプールの高さ分、雨が降ったということでありますから、排水があって、ポンプがあっても、そんなのはとても処理ができませんし、また、林間部に降れば当然地すべりが起きるし、また災害が起きる。

 このことにどういうふうに対処するのか、そしてどのように避難するのかというのを早く知らせるべきだと考えておりますので、是非ともこれからも頑張っていただきたいなと思います。

 質問に戻りますが、今後の大雨や台風による雨量について、国土交通委員会等でハザードマップが議論されているのをこの間委員として傍聴させていただきました。なるほど、いろいろな考え方が各党であるんだなと思いました。

 私の地元の名古屋というのは、実際、都市部でも四分の一がゼロメーター地帯です。南西部はゼロメーター地帯であります。要は、これだけの雨が降ったときに、ゼロメーター地帯に避難所があるんですけれども、それは実際避難所として稼働できるのかなと。私の目の前は自分の母校であって、その前に体育館があります。そこが一応避難所になっております。これは、実際、つかってきたときは役に立つのかな、そしてまた、電源は確保できるのかなと。

 そんな問題を抱えながら見ておりますけれども、避難所についての安全性の確保についてどのように取り組んでいるのか、お聞かせください。

榊政府参考人 お答え申し上げます。

 指定避難所の立地場所につきましては、避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針におきまして、災害対策基本法施行令第二十条の六第三号に基づき、浸水想定区域、土砂災害警戒区域、津波災害警戒区域など、災害が発生するおそれがある区域内に立地している施設を極力避けて指定することが望ましいとしているところです。

 また、やむを得ず指定している場合には、開設する災害の種類を想定するとともに、災害の状況や施設、敷地の被害等の状況を踏まえ、必要に応じて安全性の確認等を行った上で開設することとしております。

 令和四年一月に取りまとめました指定避難所の立地状況に関する調査では、全国七万九千二百八十五か所の指定避難所のうち、例えば浸水想定区域内に立地しているものが約三割あり、このような災害ハザードエリアに立地している避難所については、風水害のときは原則として避難所は開設しない、あるいは、開設する場合には安全性等の確認を行った上で開設するといった運用がなされていることが分かりました。

 また、浸水が想定されるような地域では、可能な限り多くの避難所を確保するとともに、小中学校など災害時に避難所となる施設の整備に当たっては、建物の床レベルを想定浸水深より上げて設計する、浸水を考慮して屋上に受変電設備を整備するなど、地域の実情に応じた取組がなされているものと承知しております。

 内閣府といたしましては、引き続き、自治体と連携し、避難所が適切に運用、開設されるよう支援してまいります。

工藤委員 ありがとうございました。

 今の答弁のとおりでありまして、伊勢湾台風のとき、そして東海豪雨のとき、特に伊勢湾台風のときは、私は記憶は全くありませんけれども、名古屋南部で水につかった地区は、一か月半水が引かなかったと言われております。今、皆さん、この状態で水につかって、この気温の中で一か月半水につかったら、腐敗します。そして、雑菌まるけになります。公衆衛生は、ずたずたになります。

 こういうことを踏まえて、いろいろなところをまた考えていただいて、今の答弁のとおりでありますが、できない、ゼロメーター地帯のところは極力避けて、なかなか難しいと思いますけれども、安全、安心な場所に避難所を設置する、そして、何よりも、そこに避難所があるということを住民に告知する、その活動をしっかりしていただきたいと思います。

 続きます。

 また、今、避難所の関連でありますけれども、避難所、よく野党の先生方が質問されております。避難所における中で、エアコン、もう当たり前のようにエアコンの中で暮らしています。夏は四十度近くなりますし、冬は雪が降って寒い。それを、体育館の中で、皆さん、ストレスがある中で、トイレの問題、様々なプライバシーの問題がある中で、そこで避難していただく。

 当然ながら、エアコンが必需品でありますけれども、今、電源の話もありましたが、実際問題、エアコンが設置されているというところはなかなかないわけでありますので、それを今後どのようにするのか、その考え方をお聞かせいただきたいと思います。

 もう一点質問があったんですが、時間が来てしまいましたので、また機会があるときに、最後、被災地の交通誘導とか、ガードマンの問題とか、警察、消防だけじゃなくて、ボランティアをどのように活用するか、それはまた次回聞かせていただきますが、このエアコン対策について答弁をお願いいたします。

江藤委員長 榊政策統括官、簡潔にお願いします。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 内閣府では、自治体に対し、避難所における取組指針や避難所ガイドライン等により、指定避難所のエアコン等の冷暖房機器については、平時から導入を推進するよう周知するとともに、関係省庁と連携し、緊急防災・減災事業債や学校施設環境改善交付金といった国の制度を活用し、その導入を図るよう通知してきているところです。

 引き続き、関係省庁等と連携し、避難所の生活環境確保のため、エアコン等の冷暖房機器の普及に取り組んでまいります。

工藤委員 ありがとうございました。

 これで質問を終わります。

江藤委員長 次に、堀内詔子君。

堀内委員 本日は、災害対策特別委員会にて質問の機会を頂戴いたしまして、江藤委員長を始め、理事の先生方、委員の皆様方に心から厚く御礼申し上げます。

 自由民主党・無所属の会、堀内詔子です。

 私の地元には、富士山があります。地元の山梨県富士吉田市は、富士北麓に位置しておりまして、そこに、平成二十五年、新たな火口が発見されました。三年間の調査を経て、平成二十八年にその結果が判明し、雁ノ穴火口という約千五百年前に噴火が起きていた火口であるということが分かりました。年間約二百万人、そういった方々が訪れる観光施設、道の駅富士吉田の約二キロ南西にその火口があり、市街地に隣接しているといった状況です。

 この火口は、従来の想定火口の外側にあるため、監視カメラもなく、そして防災計画もない火口でした。雁ノ穴火口の発見によって、令和三年三月、富士噴火のハザードマップが十七年ぶりに改定されることとなりました。

 また、こんな事例もございます。

 平成三十年に群馬県の草津白根山のスキー場付近で発生した噴火も、気象庁が重点監視していた火口とは別の火口でありました。このノーマークの火口で起きた突然の噴火には、衝撃が走りました。その後、同様のリスクは全国二十一の火山で確認され、気象庁は監視の強化に乗り出した、そういった経緯がございます。

 活火山の噴火、これは、いつ訪れるとも分かりません。私の地元で富士山ツアー企画や安全対策、環境保全を中心に活動されている方から、いざというときは自分が人命救助や避難誘導に当たる役目になるだろうと覚悟している、被害を最小限に食い止めるためにも、国として、もっと緊急度を上げて取り組んでほしい、そういった思いを伝えられました。

 我が国には百十一もの活火山がありますが、地震対策と比べると、火山対策は決して充実しているものとは言えません。しかしながら、昨今の状況を鑑みると、火山対策に国としてより本腰を入れて対峙していく、こういった必要があるのではないでしょうか。

 また、地方自治体全体の動きとしても、二十三都道県から成る火山防災強化推進都道県連盟、これは山梨県が連盟幹事をしておりますが、そしてまた、百六十七の市町村から成る火山防災強化市町村ネットワークからも、活火山法の改正への要望が出されているところでもあります。

 いただいた御要望は、自民党内にある火山噴火予知・対策推進議員連盟の下に立ち上がった活火山法改正PT、赤池先生が座長を務めておられますが、そこでお受けして、私もメンバーの一人として、様々な角度から検討を進めてまいりました。本日は、PTで議論させてきていただいた項目を中心に質問をさせていただきたいと思います。

 まず、緊急事態が発生した際の避難計画についてです。

 避難確保計画は、災害時や緊急事態において人命を守るために大変貴重な役割を果たしておりますが、現在、避難促進施設における避難確保計画の作成状況がなかなか進んでいない、そういった地域もございます。避難確保計画の作成が進んでいない市町村において、それが進んでいない原因はどういったところにあるとお考えでしょうか。また、計画作成が進んでいない自治体に対する国の支援体制はどうなっているのか、伺いたいと思います。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 避難確保計画の作成状況でございますが、令和四年九月末時点で、避難促進施設として位置づけられている五百五十九施設のうち、約八割に当たる四百五十二施設で計画の作成が完了しており、残りの百七施設で作成に向けて検討が進められております。

 避難確保計画の作成が進んでいない理由でございますが、火山噴火を経験したことがない市町村や施設管理者が計画作りのノウハウを有していないことや、小規模な施設にとっては計画作成そのものが負担となっていることなどが指摘されております。

 このため、内閣府におきましては、先進地域における取組等も参考にしながら、具体の避難確保計画の作成の流れや、計画作成に当たって検討すべき課題、実際に作成された避難確保計画の例や計画のひな形などをお示しした手引や取組事例集等を作成し、避難確保計画の作成が進むよう支援しているところであります。

 引き続き、地元自治体の声も伺いながら必要な支援を行い、避難確保計画が作成されるよう努めてまいります。

堀内委員 ありがとうございます。

 避難確保計画の作成が進んでいない背景というのは、市町村さんのマンパワー不足、そういったものもあると思いますので、国といたしましても、広域連携のサポートや計画作成におけるノウハウも含め、是非、御支援のほどをお願いいたします。また、現行法では、避難確保計画について、事後の支援の規定はあるんですけれども、事前の支援も必要でありますので、その点についてもよろしくお願いいたします。

 次に、登山届についてです。

 登山届の計画は、火山災害時における登山者等の早期把握、安否確認にも必要不可欠なものであります。平成二十六年、御嶽山の噴火を契機に、登山者の自動位置確認システム、いわゆるMAPSの実証実験、そして登山届提出のオンライン化などが民間組織によっては進められてまいりました。その一方で、登山届の提出が進んでいないとの御指摘がありますが、その提出状況が芳しくない点については政府の御見解をお聞かせ願えますでしょうか。

榊政府参考人 御指摘の登山届でございますが、平成二十六年の御嶽山噴火における救助捜索活動の際にも、被災者情報の収集、集約に活用され、登山者の早期把握や安否確認に役立ちました。また、登山届を作成する過程で、登山者自らが登山先の山が火山であるかどうかを認識するなど、意識の啓発にも資するものでもあります。

 一方、公益社団法人日本山岳ガイド協会によりますと、登山届の提出は約三割にとどまっており、登山者の皆様には、登山届を作成、提出することがいざというときには自分の身を守ることにつながるということを御理解いただき、必ず登山届を提出いただきたいと考えております。

堀内委員 ありがとうございます。

 火山にもいろいろなものがあります。登山者の命を守るために、火山における登山届の提出を一層促進することが必要だと考えます。例えば、先ほど述べたように、登山届提出のオンライン化などの取組も進められているところ、更なるデジタル化の活用は、提出の簡易化、そういったものも図られ、情報の即時把握という意味でも大変有効であると考えますが、谷大臣のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。

谷国務大臣 お答えいたします。

 御指摘の登山届については、近年、各種団体や民間企業が、登山届を簡単に作成、提出できるようなホームページや携帯サイト、アプリなどを運営していると承知しているところであります。これらの中には、登山届を提出する際に携帯メールアドレスを登録することで、登山中に緊急の防災情報を受け取ることができたり、下山届が未提出の場合に安否確認がなされたりする仕組みを備えたものもあります。

 このようなデジタル技術を活用した登山届は、登山者の安全確保等の観点から大変有効であると思っております。利便性の高さから、提出率の向上にもこうした取組はつながることが期待されるものであると認識しているところであります。

堀内委員 谷大臣、ありがとうございます。

 登山者や仕事をしている関係者の命を守ることについて、情報伝達の仕方も大変重要であるというふうに思っております。これについても、地元の関係者に伺ったところ、山小屋にいる人はよいとしても、登山道を歩いている人に伝える手段がないので、その整備が必要ではないか、そういった御意見も伺ったところです。

 いざ危険が迫ってきたときの情報伝達の方法がどのようになっていらっしゃるのか、伺いたいと思います。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 それぞれの火山の活動状況等をお知らせするため、各地域の火山防災協議会で定められた、火山活動の状況に応じた警戒が必要な範囲と防災機関や住民等の取るべき防災対応を五段階に区分した指標である噴火警戒レベルが住民や登山者等に提供されております。このレベルに応じて、噴火警戒レベル二では火口周辺への立入りが規制され、噴火警戒レベル三では入山規制が行われるなど、危険な地域への立入りが規制されることとなります。

 登山道を歩いている登山者等に危険が迫ってきたときの情報の伝達方法についてお尋ねをいただきましたが、携帯端末等が使える場合には緊急速報メールなど各種アプリによる情報の伝達が行われますほか、これにより難い場合には、防災行政無線やサイレンによる情報伝達や、山小屋の管理者等を介した情報伝達など、それぞれの地域において様々な手段を検討し、情報伝達手段の多様化を図っていただいていると認識しております。自治体の中には、登山者等の安全を確保するため、携帯電話基地局の整備に取り組んでいるところもあると承知しております。

 内閣府といたしましては、自治体における情報伝達体制が強化されますよう、関係機関と連携し、引き続き必要な支援に取り組んでまいります。

堀内委員 ありがとうございます。

 活火山法改正PTでは、昨年末に自治体始め関係者へアンケート調査を行いました。私自身も地元の自治体や関係団体の方々にアンケートを行い、六団体から回答いただきました。その中でも、情報伝達の必要性、重要性の御意見は多く寄せられています。人命の安全が第一の施策を一層進めていただくことを希望します。

 登山届の提出促進や情報伝達の実効性を確保するためには、いわゆる火山防災に対して国民の皆様方自身がしっかりとした意識を高めていただく、こういったことも必要だというふうに思っております。

 日本で初めての火山観測所が浅間山に設置され、連続的な火山観測が始まった日が明治四十四年八月二十六日ですが、例えばこのような日を火山防災の日と位置づけて防災訓練や行事による普及活動、普及啓発を行うことは大変有効ではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。谷大臣の御意見を是非伺いたいと思います。

谷国務大臣 まず、熱心に火山防災に取り組まれております堀内委員に敬意を表したいと思います。

 御指摘のように、火山災害による被害を軽減するためには、関係機関による避難施設の整備や情報伝達体制等の確保に加えて、住民や登山者などの一人一人に火山災害の特性、様々な防災情報、いざというときの身の守り方などについて理解を深めていただくことが重要であろうかと思います。

 このため、委員御指摘のように、特定の日を火山防災の日と位置づけて全国各地において防災訓練や普及啓発の行事を行うことは、広く火山防災の意識醸成を図る上で大変意義深いのではないかと考えているところであります。津波防災の日などもそのために設けられていると承知しているところでございます。

 委員御指摘の内容も参考にしながら、引き続き、関係省庁や関係自治体等とも連携し、効果的な普及啓発の方策について検討してまいりたいと思っております。

堀内委員 大臣、ありがとうございます。

 実は、図らずもその日は地元で富士吉田の吉田の火祭り、鎮火祭が執り行われる日でありまして、この祭りは、富士山の噴火を鎮めるために守り神となったコノハナサクヤヒメを祭る日であります。日本で初めて火山観測所が設置された日と日本を象徴する山の鎮火祭が同じ日であるというのも、不思議な御縁を感じるところでもございます。

 残り時間あと五分となってまいりましたが、何とか二問質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 五月五日に石川県で震度六強を観測した地震を始め、昨今、日本全国で地震が多発しております。この地震については、地震調査研究推進本部という組織で地震に関する観測、測量、調査研究の推進が図られていると思いますが、この組織はどのような役割を果たしているのでしょうか。

永井政府参考人 お答えいたします。

 地震調査研究推進本部は、地震に関する調査研究を政府として一元的に実施するために文部科学省に設置されてございます。

 同本部では、地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進につきまして総合的かつ基本的な施策の立案、関係行政機関の予算等の事務の調整、総合的な調査観測計画の策定、また、関係行政機関、大学等の調査結果等の収集、整理、分析と、これに基づく総合的な評価の実施、さらには、評価に基づく広報を行っているところでございます。

 委員御指摘の石川県能登地方の地震活動につきましても、総合的な評価を行いまして、その結果を随時公表してございます。本年五月五日の地震につきましては、翌六日に臨時の委員会を開催いたしまして、一連の地震活動は当分続くと考えられるといったことなどを評価、公表しているところでございます。

 今後も、同本部におきまして、全国の地震について、その被害の軽減に資すべく、必要な調査研究を行ってまいります。

堀内委員 ありがとうございます。

 もしあれでしたら、あと二問いけるように、火山に関するいわゆる観測と地震に関する観測とはどのような関係に立つのかを、短く、気象庁からお答えいただければと思います。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 気象庁では、火山に関しては、個々の火山の活動の変化を的確に捉えて噴火警報等を発表するため、全国五十の常時観測火山に地震計、監視カメラ等の様々な観測機器を設置し、関係機関からの提供を受けているデータと併せて、二十四時間体制で火山活動を監視、観測しています。

 一方、地震に関しては、日本及びその周辺海域のどこで地震が発生しても的確に捉えて緊急地震速報等を発表するため、気象庁では、全国約三百か所に地震計、及び、約六百七十か所に震度計を設置し、関係機関からのデータも併せ、二十四時間体制で地震活動を監視、観測しております。

 このように、火山と地震の観測は、それぞれの目的に応じて実施しております。気象庁では、引き続き、しっかり監視し、適時的確な防災情報の提供に努めてまいります。

堀内委員 ありがとうございます。

 最後に、火山専門家の人材育成及び確保についてでございますが、平成二十七年の改正により、現行の第三十条として人材の育成及び確保のことが明記されましたが、人材の育成及び確保に関する国の取組としてどのようなことがなされてきたかを御説明をお願いします。

永井政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の平成二十七年の法改正を受けまして、文部科学省では、平成二十八年度、翌年度より、次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトを実施しております。大学や自治体等と連携しながら、火山学関係の講義やフィールド実習、インターンシップを行うなど、幅広い知識と技能を有する火山専門家の育成に取り組んでございます。

 このプロジェクトの修了生の多くが、大学や国の機関、地方自治体、また関連する企業等、火山や防災等に関する就職先で活躍していると承知してございます。

 文科省としては、今後とも、火山専門家の人材育成、確保に取り組んでまいりたいと考えてございます。

堀内委員 ありがとうございました。

 時間となりましたので、質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

江藤委員長 次に、吉田宣弘君。

吉田(宣)委員 おはようございます。公明党の吉田宣弘でございます。

 本日も質疑の機会を賜りましたことに心から感謝の思いを胸に刻みながら、質問に臨ませていただきます。

 早速質問に入ります。

 今日から六月です。私、先月の二十八日に、松原ダム、下筌ダム管理五十周年記念式典という国土交通省主催の式典に出席をさせていただきました。

 松原ダム、下筌ダムは、熊本県小国町と大分県日田市の県境にまたがって存在しておりますが、筑後川の上流域に位置しておりまして、五十年という半世紀にわたる長きにわたり、広く筑後川流域の皆様の生命、財産、その暮らしの安全を守ってきたダムでございます。

 建設の経緯は、昭和二十八年六月、筑後川大洪水、この水害は、堤防の決壊が百二十六か所、死者百四十七名、流出、全半壊家屋が約一万二千戸という大災害であったとお聞きをしております。この水害を契機にこのダムが計画されたわけでございますけれども、ダム建設までの道のりは大変なことがあったということが、資料をお配りさせていただいておりますけれども、一にございます。ふるさとを追われて移動しなければいけない住民の方々が、蜂の巣城というものを造って、写真にございますけれども、激しい抵抗運動をされたという歴史があるわけです。

 水没する四百八十三世帯でございますから、どれだけ多くの方がこのふるさとを、先祖伝来の土地を手放さなければならなかったか、その思いというものは、私は痛いほど感じるところでございます。激しいダム建設反対の運動であったと思われます。

 このダム建設反対の運動のリーダーであった、式典でも盛んに紹介されておりましたけれども、室原知幸氏は、この資料にもございますが、公共事業は、法にかない、ことわりにかない、情にかなうものであれという訴え、この訴えは、公共事業の在り方について、私は、国民の心に突き刺さる、痛烈な叫びであって、この言葉の意義は今も何ら朽ち果てるものではないというふうに思っております。

 そして、この訴えは、その後の公共事業の在り方に大きな影響を与え、昭和四十九年四月には、水源地域対策特別措置法、水特法が施行されたとお聞きをしております。

 では、この水特法の施行により、ダム建設の水源地域に係る公共事業などの在り方はどのように変わったかについて、御答弁をいただきたいと思います。

岡村政府参考人 お答え申し上げます。

 ダムの建設は、多くの住宅や農地が水没することにより、水源地域の生活環境、産業基盤に著しい影響を与えるおそれがございます。

 このため、水源地域における住民生活の安定と福祉の向上を図るため、委員御指摘のとおり、昭和四十九年に水源地域対策特別措置法が施行されました。これにより、国が決定しました水源地域整備計画に基づきまして、道路、土地改良、治水などの生活環境や産業基盤の整備が補助率のかさ上げ等の措置により進められ、水源地域の振興が図られることとなりました。法施行以来、水源地域整備計画は、九十五のダムにおいて決定されているところでございます。

 今後とも、このような法律の趣旨を踏まえて、水源地域の振興が一層進むよう、しっかりと取り組んでまいります。

吉田(宣)委員 ダムの建設で先祖伝来の土地を手放さなければならない方々の思い、そして、これは抵抗運動という形であったかもしれませんけれども、公共事業の在り方に一石を投じたことは間違いなく、そして、このような、本当に先人方の闘いの経過で、国の事業というものも、ただどっか行けというふうなことではなくて、様々な配慮をなされることになったということを、私は本当にありがたく思っておるところでございます。この室原知幸氏の、公共事業は、法にかない、ことわりにかない、情けにかなうものであれという訴えは、私は今でも生き続けているんだろうと思います。

 日本は自然災害の大国です。地球温暖化の影響は今後も続くと予想をされます。したがって、防災、減災及び国土強靱化の観点からの公共事業は、これからも力強く私は継続をしていくことになるというふうに確信をしております。室原知幸氏の、公共事業は、法にかない、ことわりにかない、情けにかなうものであれという訴えは、今後の公共事業においてもいっときも私は忘れてはならないと思います。

 この室原氏の訴えに対する、防災、減災及び国土強靱化を指揮する谷国務大臣の御所見を、是非、御披露いただければと思います。

谷国務大臣 近年、異常気象が激甚化し、頻発化し、また全国各地で地震が相次いで発生する中、国民の生命財産を守り、災害の被害に遭う方を一人でも減らすことが、防災、減災、国土強靱化担当大臣としての使命であると私は考えております。

 室原氏が訴えておられました、公共事業は、法にかない、ことわりにかない、また、情に、情けにかなうものであれという考え方は、私も考え方に同感するところであります。

 公共事業は、当然のことですけれども、適法でなければならない、また、その内容は、科学的根拠に基づき合理的なものでなければならない、また、そのやり方は、関係地域また住民の思いにしっかり寄り添って応えるものでなければならない、そういう考え方を、しっかり認識を共有しまして、必要となる取組を着実に進めることができるよう、担当大臣として努めてまいりたいと思います。

吉田(宣)委員 谷大臣、本当に思いを共有していただいて、本当に心を打つ答弁をいただきました。本当に感謝申し上げます。しっかり、これからの国土強靱化、防災、減災、私も一緒に頑張りたいと、未熟者ですけれども、思っております。どうかよろしくお願いいたします。

 室原知幸氏の訴えは立法を促すほどの影響力があったのではないのかなと私は感じています。その後、ダムの完成以降も、筑後川の洪水調整の要としながらも、水力発電の供給源としての役割も果たしています。また、下流の河川の維持用水の確保、筑後川流水の正常な機能維持、日田市、これは大分県の日田市というところですけれども、水道用水の確保、また、頻発する洪水や渇水に対し、洪水調整やダムの貯留水からの補給など、適切なダム操作により、下流域に暮らす住民の生活を守っております。地域住民の一人として、心から感謝を申し上げるところでございます。

 先ほど少し触れましたけれども、地球温暖化の影響は深刻です。私の居住地である福岡県久留米市では、平成二十九年に福岡県朝倉市を襲った九州北部豪雨災害から令和三年までの五年間で六回の浸水被害に見舞われております。久留米市の場合は、そのいずれも内水氾濫でございます。

 しかし、逆を言えば、筑後川本川は越水も堤防の決壊もなかったわけでございます。もし、この松原ダム、下筌ダムが存在していなかったらば、末恐ろしくなります。地球温暖化の影響は、今後も異常洪水との戦いを予感させます。松原ダム、下筌ダムが筑後川下流域に対して果たす役割は大きいと考えます。

 近年の豪雨災害時において、この松原ダム、下筌ダムが果たした役割について教えていただければと存じます。

岡村政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、近年、筑後川流域において記録的な豪雨が頻発しているところでございます。特に、令和二年七月の梅雨前線による豪雨では、筑後川本川において観測史上最高水位を記録するという記録的な洪水となりました。

 この洪水では、松原ダム、下筌ダムにおいて約八千二百万立方メートルの洪水を貯留することができました。この二つのダムを含む筑後川上流域のダム群の洪水調節により、下流の大分県日田市の小渕水位観測所におきましては、水位を約一メートル下げることができまして、堤防の設計対象であります計画高水位を超えることを防ぐことができました。

 このように、松原ダム、下筌ダムは、筑後川本川の水位低下に大きな役割を果たし、水害の発生を未然に防ぐとともに、被害の軽減にも、つまり、本川の水位が下がれば内水の排除にも利いてまいりますので、軽減にも役立っているところでございます。

吉田(宣)委員 ありがとうございます。

 本当に国民の命を守っている貴いダムであるということが今のお話からもよく分かるところでございます。

 松原ダム、下筌ダムに限らず、全国のダムが国民の生命財産、そして暮らしを守っていることだと私は確信をします。このことは、私はもっともっと国民の皆様に知っていただきたいなというのが心の底からの念願でございまして、資料の二、配付しておりますが、これはダムカードと言われるものをカラーコピーにしたものなんですね。先日、式典で配っていただきました下筌ダムの管理五十周年のカード、そして松原ダムの同じく管理五十周年のカードがこの資料でございます。

 このダムカードは、ダムを見学した方だけが記念としてもらえるものでありまして、とっても喜ばれているというふうにお聞きをしております。このダムカードを契機にしてダムに足を運ばれる方もおられるやと聞いております。

 そして、ダムカードを記念で受け取って、それがずっと手元にあれば、ダムのありがたさ、そういったものというのはずっとその方の心の中にとどまっていくものだろうと私は思っておりまして、私自身、このダムカードが大好きでございまして、ダムを視察させていただいたときには、大切にいただいて保管しています。

 このダムカード事業は、国民の皆様に本当に喜んでいただいておりますから、是非事業は継続していただきたいと思います。谷国務大臣から、政治家としてのこのダムカード事業の受け止めをお聞かせいただければと存じます。

谷国務大臣 委員御指摘のダムカードは、一般の方にダムのことをより知っていただくために、平成十九年度に配布を開始し、今年の五月時点で全国八百三のダムなどで配布されていると承知しております。国土交通省が大変熱心に取り組んでいる事業であります。

 私も何回かいただいたことがございますし、また、この答弁をするに当たり、どれぐらい印刷しているのかと国土交通省にお聞きしますと、全部の数はあれでございますが、八百三のダムで配布している、そのうち、国直轄若しくは水資源機構管理のダム百七十施設では、全国で今まで九百万枚印刷したというふうにお聞きしているところであります。

 委員御指摘のように、このダムカードは、ダムを訪問した方のみに配布されているわけであります。それでも九百万枚、国直轄なり水資源のダムで。相当な枚数ではないかと思います。このカードの入手を目的にダムを訪れるという方もおられると聞いておりまして、ふだんダムの存在を意識することの少ない、特に下流地域の方々にダムの役割を知ってもらったり周辺地域を訪れてもらうなど、地域活性化のツールとしても興味深い取組だと私も感じているところであります。

 そういう各ダムや地域の工夫により、このダムカードが更に活用され、ダムの役割への理解が進むとともに、ダムの恩恵を受ける下流地域と上流地域との交流が更に促進されることを期待しているところであります。

吉田(宣)委員 大臣、答弁、本当に心から感謝を申し上げます。

 ところで、松原ダム、下筌ダムの記念式典では、オープニングで地元小学生の鼓笛隊の演奏がありました。すばらしい演奏でした。演奏から、子供たちのダムに対する感謝の思いを私感じ取りましたけれども、多くの出席者がそのように感じたんじゃないかと思っております。また、地元中学生がダムを見学した感想をビデオメッセージで披瀝をしていただいておりました。

 そこで、私は、できるだけ多くの全国の子供たちにダムを見学していただきたいと念願しております。国土交通省として何か取り組んでおられることがございましたら、お教えいただきたく存じます。

岡村政府参考人 お答え申し上げます。

 国土交通省では、地域の子供たちにダムの役割を理解していただくために、例えば、学校主催のダムの見学会の受入れ、それから、ダムにおける各種イベントの際にダムの見学会の実施、また、インフラツーリズムなどを積極的に行っているところでございます。また、管理しているダムに限らず、建設中のダムにおいても、子供たちを対象とした現場見学会なども開催しているところでございます。

 今後も引き続き積極的に広報を行って、様々な機会を通じて、子供たちに直接ダムに来ていただけるよう努めてまいります。

吉田(宣)委員 是非よろしくお願いいたします。

 ダムを見学した子供たちが、建設業に憧れ、建設技術系を学びたいと思い、最終的には立派な建設技術者となって社会で活躍するというふうな子供たちが必ず出てくると思うんですね。是非取組をしっかりお願いしたく存じます。

 次に、話はちょっと変わりますけれども、時間もなくなってまいりましたが、前回の災害特別委員会で鈴木敦委員が内水ハザードマップのことを質問されておられました。

 私、ハザードマップについてちょっと今回お聞きをしたいんですけれども、国民の皆様のこのハザードマップの理解というのは意外と進んでいないんじゃないかという気がしております。一種類しかないというふうに思っておられる方も多くおられるんじゃないでしょうか。私の身近にも、今回質問を作るに当たっておられました。その一種類というのは、多分、洪水ハザードマップのことだと思っています。一方で、内水ハザードマップというものもあるわけですね。

 この違いは一体何なのかというふうなことを、実は意外と国民の皆様は御存じないように感じておりまして、ここで改めて、この洪水ハザードマップと内水ハザードマップの違いについて御説明をいただきたく存じます。

岡村政府参考人 お答え申し上げます。

 洪水ハザードマップは、堤防決壊等により河川が氾濫することによる浸水、いわゆるこれは外水氾濫と呼んでいますが、これを対象として作られたものでございます。一方で、内水ハザードマップは、大量の降雨が河川に排水できずに下水道などから雨水があふれることによる浸水を対象としたものとなってございます。

 洪水ハザードマップ及び内水ハザードマップは、いずれも、浸水が想定される区域をまず指定し、それに基づき、円滑かつ迅速な避難の確保ができるよう避難場所や避難経路等を明記するものでございまして、いずれも市町村が作成することとなってございます。

 洪水、内水、いずれのハザードマップにつきましても、その作成それから周知につきましてしっかりと支援をしてまいります。

吉田(宣)委員 令和三年に水防法が改正され内水ハザードマップの作成が義務づけられたので、この義務化が最近始まったということで、この作成率が、前回鈴木委員からの質問もあったとおり、まだまだであるということでございますから、政府におかれましては、地方自治体の取組が進むようしっかりバックアップをしてほしいなと思います。

 ところで、前回の鈴木委員の質問では、樋門の操作についても質問がありました。これに関して一つだけ質問させてください。

 地方に行くと、人力で樋門の開閉を行うところがたくさんあります。問題は、樋門の開閉を担う、力作業なんですけれども、これは高齢化です。土砂降りの雨の中で樋門まで移動して視界も見えない中で作業に当たりますから、高齢者にはとても危険なんですね。

 こういった状態を国土交通省としてどのように実情を考えて認識しておられるのか、その見解と対応も含めて御答弁をいただきたく存じます。

岡村政府参考人 お答え申し上げます。

 気候変動による水災害リスクが高まる中で、樋門等の施設の操作の確実性や操作員の安全性を確保することは重要なことと考えております。

 その中で、高齢化の進展、地域コミュニティーの変化等に伴って、樋門の操作、施設の操作の担い手の確保が困難になりつつあるということが大きな課題と認識しております。

 このために、まず、小規模な施設においては、施設操作が不要となるようなフラップゲートによる無動力化を、そして、無動力化が困難な施設については遠隔化を推進しているところでございます。

 また、施設操作の委託等を行う場合にあっても、地域の実情に応じて、洪水時の交代要員の確保の観点も考慮して、委託先を個人から市町村へ転換を進めているところでありまして、その体制の構築を支援するために市町村向けの工夫事例集を周知しているところでございます。

 今後とも、地域の実情を踏まえながら、確実な施設の操作の体制の確保を行って、安全、安心な国土づくりに推進してまいります。

吉田(宣)委員 時間が参りましたので、質問を終わります。ありがとうございました。

江藤委員長 次に、小宮山泰子君。

小宮山委員 立憲民主党の小宮山泰子でございます。

 本日は、今年に入り各地で地震が頻発し、また、関東大震災から百年という節目の年でもあり、防災意識が非常に強まっている時期かと思っております。だからこそ、いつ起こってもおかしくない大規模災害への備えを進めるべく、質疑をさせていただきます。

 平成二十九年六月には当時の松本防災担当大臣、また、令和元年十一月には武田防災担当大臣との間で、被災地、特に避難所での性暴力、性被害に関しての質疑を行いました。これら質疑の際、事件化されていないものも含めて、被災地での性犯罪、性暴力被害の現状認識、実数、被害届、逮捕、検挙数、相談件数について、また、警察、避難所、自治体、関係団体での対応についてどのように現状把握をしているのか、さらに、防災計画、災害時緊急避難計画に性被害防止についても記載されるようになっているのか、質問をさせていただきました。

 令和元年の質疑のときには、避難所での性犯罪の被害があったとの報告は、ここ最近では受けていないものと承知をしておりますと、大臣答弁では、数字上、被害は生じていないかのように述べられました。これは、凶悪犯の件数の内数としてカウントされるため、被災地、避難所での性暴力被害としての件数で把握はされないということも原因となっている、そう把握いたしました。把握していないということは、痴漢、のぞき、不同意性交など、性暴力への認識の低さ、社会的弱者をつくり続けてきた日本の政治の貧困というんでしょうか、この表れではないでしょうか。

 そこで、お伺いいたします。被災地、災害避難所での性暴力、性被害について、被害届出の数だけでない、実態把握の取組について、進捗、変化はあるのか、そうした被害防止のための取組とともに、説明をいただきたいと思います。

谷国務大臣 お答えいたします。

 まず、防災担当大臣としてこの委員会に出席しておりますので、その上で答弁させていただきます。

 警察庁においては、災害が発生した場合は、都道府県警察に対し、避難所における性犯罪等の発生状況を警察庁に報告するよう指導しているものと承知しているところであります。

 また、応援部隊を被災県に派遣するなどして、避難所等における相談対応等を強化しているほか、地方公共団体と連携して、各種犯罪の相談、届出をしやすい環境の整備にも努めてきたものと承知しているところであります。

 警察の方では、熊本地震以降、具体的にそういう避難所における性暴力犯罪があったという報告は受けていないというふうに承知しているところであります。しかしながら、これは、委員御指摘の問題は大変大事なことでございますので、政府においては、令和二年に内閣府男女共同参画局が取りまとめた男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン、これを踏まえまして、内閣府防災でも、昨年、令和四年四月に避難所運営ガイドラインを改定し、防犯上の観点から、女性用の更衣室や休養スペースなどを設置することや、女性専用のトイレを安心して使用できる場所に設置するなどを追記し、自治体に対し周知を図っているところであります。

 政府におきましては、これらの内閣府防災の避難所運営ガイドラインも踏まえて、引き続き、避難地を管轄する自治体や避難所の運営主体、またNPO法人等とも連携をより深めながら、性犯罪を始め各種犯罪の相談、届出をしやすい環境の整備、また、そもそもそういう犯罪が起こりにくいような、そういう整備をしっかり取り組んでまいりたいと思います。

小宮山委員 実態としては、やはり過去の調査というのはなかなか難しいかと思いますが、今大臣がおっしゃっていただいたように、NPOなど市民団体が調査をしております。是非、その点は参考にしていただきたいと思いますし、今、今国会では、性犯罪、性暴力に関しましての刑法改正の審議が進んでおります。成立すると思っておりますので、その中において、刑法改正に即した形での御検討を更に進めていただきたいと思います。

 避難所におってということで、実際、知らない方もいるかと思います。物によっては、実を言うと、避難所で、一つは、実際に被害があった、加害者と被害者が両方とも警察に行って取り調べて、加害も認めた、被害もちゃんと認められた。でも、結果として、家に帰れないので同じ避難所に戻していたり、また、地域の方たちが多く集まるところでごたごたをしないでほしいという地域の顔役の方、これは男性の場合も女性の場合もあると聞いておりますが、そういう人たちが、被害者の方を結果として泣き寝入りをせざるを得ないところに追い込んでいたりという現実があります。こういうことがないようにきちんと対応していただくこと、それが、何かあったときに安心して子供も大人もしっかりと避難所にいられる環境づくりだと思っております。是非、谷大臣の御健闘、というか御活躍を、この点に関しましては発言力を期待をいたしたいと思います。

 さて、首都直下型地震についての質問をさせていただきます。

 東京など首都圏を襲う首都直下地震、東京都はこの被害想定を、昨年、十年ぶりに見直しをされました。建物の耐震化が進んだことなどにより、死者はおよそ六千百五十人と前回想定より三割余り少なくなりました。

 しかしながら、首都圏での地震では様々な課題が見えてまいります。

 二〇二一年十月七日の夜に、千葉県北西部地震は、最大震度五強を観測し、負傷者は計四十九名、発災直後から運転を見合わせ、駅には長蛇の列ができ、多くの通勤通学客らに影響が出ました。また、過日の五月二十六日午後七時三分頃の千葉県東方沖で、マグニチュード六・二、茨城県と千葉県で最大震度五弱を記録した地震の発生時にも、首都圏の交通網に大きな影響が出ております。運転を再開した鉄道も増えていましたが、実際には、地震の影響でダイヤは大幅に乱れ、帰宅ラッシュの時間帯を直撃して大混乱をしたと言われます。

 震度五では日本の耐震基準を満たした建物が崩壊することは考えづらいですが、公共交通網の混乱のみならず、通信網、送電線被害、埋立地の液状化による上下水道の被害なども想定される首都圏は、災害に対して脆弱さが増しているように思えます。

 私たち立憲民主党は、現在、自民党ほかと国土強靱化法の改正に向けて協議を今進めているところでもあります。しっかりとした、強靱化する、強くしなやかな体制を取るということは望まれていることで、必要なことだと考えております。

 さて、私、小宮山としては、これまで複数回にわたり、地震の揺れを感知して電源が切れる感震ブレーカーに関して当委員会で取り上げてまいりました。

 阪神・淡路大震災の際、特定された火災原因のうち、実に約六割が通電火災と言われています。感震ブレーカーは、大地震の際、特に木密地域での火災を大幅に軽減でき、近年、様々な種類、分電盤タイプ、コンセントタイプ、簡易タイプ、建物単位での総合タイプなどが開発され、使用されております。二〇一四年の中央防災会議にて決定された首都直下地震緊急対策推進基本計画では、出火防止対策として、感震ブレーカー等の普及促進が位置づけられました。

 現在、感震ブレーカーの現状の普及状況について御説明をください。

谷国務大臣 以前から、感震ブレーカーの普及について小宮山委員が熱心に取り組まれていることに敬意を表したいと思います。

 平成二十五年に内閣府が公表いたしました首都直下地震の被害想定では、最悪のケースでは約二万三千人の死者が推計されておりますが、その七割は、危険な木造密集市街地を中心とした火災によるものと指摘されているところであります。

 この感震ブレーカーにつきましては、大規模地震発生時に電気による火災の発生を抑える上で大きな効果があるものと認識しております。

 内閣府の調査によりますと、その設置率でございますが、地震などに著しく危険な密集市街地では、令和元年時点で約二二%、また、全国では、昨年、令和四年時点で約五・二%となっているところであります。

小宮山委員 ありがとうございます。

 なかなかこの設置というのは進んでいないというのが実態だと思います。

 私、個人的には、感震ブレーカーは設置義務化されることが望ましいと考えますが、未設置の家屋等に対しても火災を起こさせないためにも、簡易な形のものも含め設置できるように、地方自治体に任せるだけでなく、国としても積極的に支援、補助すべきと考えますが、この施策に関して、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。

谷国務大臣 国におきましては、感震ブレーカーの普及を図るために、第三者機関による製品認証制度の適用による製品への信頼性の確保、あるいは、電気設備の施工時に適用される民間の規定において、危険な密集市街地における住宅への感震ブレーカーの設置を強く促すなどの取組を行ってきたところでありますし、また、毎年春と秋の全国火災予防運動において、住宅火災対策の推進に効果的であるとされている一つのポイントとして、感震ブレーカーの設置を明示しているところであります。

 一方、そういう設置への助成でございますが、令和元年の時点で七府県百三十市区町村において感震ブレーカーの設置に対する助成制度が設けられており、こうした普及活動は各自治体の取組を後押しするものと期待しているところでございます。

 また、東京都においては、今年度、木造住宅密集地域を対象に感震ブレーカーを無償で配布する方針であると承知しているところであります。

 国におきましても、国土交通省では、昨年度から、防災・安全交付金などを活用して、密集市街地における感震ブレーカーの設置に対して支援を行っているところであります。

 引き続き、関係省庁等と連携し、感震ブレーカーの普及に努めてまいりたいと思います。

小宮山委員 ありがとうございます。

 是非、感震ブレーカーがしっかりと設置されること、通電火災が抑えられるということは、発災後、様々な形の復旧復興に早期につながると確信をしておりますので、更なる施策の充実の後押しをよろしくお願いいたします。

 さて、電源の確保について質問させていただきます。

 東京都の担当者は、この十年間で都内の携帯電話の契約数は三倍に増えている一方、停電や通信規制の影響を受けにくい公衆電話は半減していることから、公衆電話の場所を事前に確認したり、通話アプリを活用したり、複数の手段をできるようにしてほしいと呼びかけています。

 電力については、地震直後や翌日あたりでは、発電所が運転を停止するなどして電力供給能力が低下し、広範囲の停電や首都機能を維持するための計画停電が行われる可能性があるほか、送電用の鉄塔が多く倒れると停電は長期化することになります。

 災害が生じると、様々な社会インフラにも被害が生じ、生活していく、生きていく上で必要なライフラインの供給確保も難しくなる場合がありますが、これら重要インフラのライフラインの確保の中でも、今や電力供給が失われることを防ぐのは、防災への取組の基本であり、最重要視すべき課題だと考えます。

 首都圏での停電の長期化に備える重要性は、国も地方団体も認識し、呼びかけも行っていますが、自助で取り組むには限度があります。避難所となる小中学校など体育館や公共施設だけでなく、各町内の自治会館に、自家発電機、電力会社と接続不要な地中熱利用施設など、再生可能エネルギー施設並びに蓄電池の設置を進めたり、電気自動車所有者との間での災害協定を締結するなど、あらゆる手段で備えることが災害対策になり、その後の復旧復興へ有効であると考えます。

 私の地元であります川越市寺尾地区では、繰り返された豪雨時の浸水被害の教訓を生かし、住民自ら防災意識を高める勉強会開催や訓練に取り組んでおります。

 先般五月十三日には、寺尾自治会防災訓練の際には、情報収集、地域への情報提供に必要な設備として、非常用電源、充電器、蓄電池の設置などの指摘が、役員の方たちとお話ししたときにありました。また、災害時のみの防災ラジオ放送ができないかといったお問合せもいただきました。以前質問し、回答いただいた体育館の遮熱塗料の活用のほか、避難所となる場所においての発電機、蓄電池の整備、開口部からの熱の影響を抑えるための二重窓やカーテンの有効利用など、様々な意見交換も、このときに私、住民の方とさせていただきました。

 そこでお伺いいたしますが、地域防災拠点となる公民館や自治会館などで蓄電設備の整備などの取組について、自治会、町内会などにできるだけ経済負担をかけずに進めていくべきだと考えますが、国の支援策についてお伺いいたします。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 御指摘の自治会館等における発電設備の整備につきましては、当該施設が市町村の公共施設で指定避難所に指定されている場合には、当該市町村が行う非常用電源などの整備について緊急防災・減災事業債の活用が可能となっております。

 また、地方公共団体の中には、自主防災組織が行う発電機等の購入につきまして独自の支援を行っている例があると承知をしております。委員御地元の埼玉県におきましても、自主防災組織が行う防災資機材の整備に対して市町村が補助を行う場合には、当該市町村に対して県が支援を行っていると承知しております。

小宮山委員 国の支援というのは、基本的に公的な機関が主だというふうに伺ってはおります。

 大臣、質問通告はしていないんですけれども、自治会館は、個人の所有等もありますけれども、地縁団体、人格なき社団として登記されていることもあります。このような場合も対象に入れるということは非常に有効になってくるのではないかと考えます。是非この点に関しての検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

谷国務大臣 内閣府としては、優先すべきは、いざというときに避難する指定避難所、これがやはり最優先だと思います。それを最優先にして、今のところそういう、市町村の公共施設ではない、指定避難所にも指定されていない、じゃ、そこへの設置の支援は誰がするのかということにつきましては、基本的にはより身近な自治体の方が適当ではないかと思っておりますけれども、指定避難所の整備が一巡した上で、あとは、それぞれ、全国の地方自治体の意見あるいは様々な御意見をお聞きしながら、国としても検討することになるやもしれないということになろうかと思います。

小宮山委員 検討するやもしれないというか、是非検討していただきたい。

 というのは、首都直下型地震ですとかなり被災者が出ます。当然、周辺の県も大きく揺れる。となると、家の方に必ずしもいられるわけではない。そうした場合は、基本的には指定避難所である、多くは学校とかそういった施設ですが、そこにも入り切らなくなるというのは、過去の様々な大震災のときにも分かっていることでもあります。そうなると、一番やはり情報収集したり集まりやすいのは自治会館であります。

 大臣おっしゃるとおり、ある意味、公共的なもの、個人名のところというのはどうなるか分からないということを考えると、この地縁団体という人格なき社団になっていれば、そういった個人的な背景には左右されない場所でもありますので、是非検討の俎上にのせていただくことを改めてお願いをいたします。

 次の質問に移らせていただきます。

 豪雨時には、防災訓練のときに言われたんですが、自治体の使う防災無線、放送というのが聞き取れなくなる、音がかき消されてしまうので、各家にある、地域防災情報を伝達する方法として、コミュニティーFM、ラジオ放送の活用ができないのかという問合せがございました。

 これに関してどのような施策が国にはあるのか、お聞かせください。

山碕政府参考人 お答え申し上げます。

 豪雨など災害時における情報伝達は、国民の生活、安全に直結するものでありまして、的確になされる必要があると考えております。

 委員御指摘のような、災害が発生した場合に地方公共団体がラジオ放送を通じて住民に必要な情報を届ける仕組みといたしまして、被災地の地方公共団体自らが免許人となって、臨時かつ一時的に臨時災害放送局を開設できる制度がございます。

 この臨時災害放送局に関しまして、総務省では、全国十一か所の地方総合通信局等にアンテナや送信機等の設備を配備し、地方公共団体からの要請に応じて無償で貸付けをしているところでございます。

 総務省といたしましては、災害時に住民の方々に必要な情報を届けることができるよう、平時より、地方総合通信局等を通じて、地方公共団体と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

小宮山委員 最後の質問となってまいります。

 災害救助法では、大規模災害発生時に、全壊、半壊などにより、居住、使用できなくなった被災者への住まいの提供のため、応急仮設住宅が建設、設置されることとなっております。最近では、木造仮設住宅などが非常に普及してきて、快適性も含めて有効なことが分かってきておりますが。

 国の想定では、首都直下地震では全半壊する住宅が三百十四万戸にも上ります。自宅の被害を受けた人は、災害からの復旧が長期化する中、住む場所を失う住宅難民が生じると言われています。その要因は多岐にわたり、大きなものの一つは仮設住宅の不足でもあります。東京都でいえば大体百四万世帯がそういった行き先が不明というのが、数値が出ております。

 仮設住宅の建設を行うためには、まず最初に建設用地の確保や未利用地の活用を行うことが必要だと考えます。想定される首都直下地震のような都市部での被災の場合には、適当な用地が見つからず仮設住宅の建設が進まないという懸念がございます。

 そこで、仮設住宅の建設用地としての活用も視野に入れつつ、特段の建設物や施設などのない単なる広場状の土地をできるだけ各地に確保していくことが必要ではないでしょうか。この点に関しまして政府の見解を伺います。

榊政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、首都直下地震など大規模災害発生時におきましては、応急仮設住宅等のために必要となる土地の確保は重要な課題であると認識しております。

 このため、平時から、地域の実情を踏まえた応急仮設住宅の候補地リストの事前作成や、民有地の活用に向けた関係団体との協定の締結、土地の有効活用のため多層階建ての応急仮設住宅の検討などを進めていく必要があると考えております。

 なお、土地の選定に当たりましては、公有地のほか、企業等の民有地も活用することができるよう、土地の賃借料についても災害救助法の国庫負担の対象としております。

 内閣府といたしましては、関係省庁などとも連携して、都道府県や市町村において必要な土地の確保が図られますよう、しっかり取り組んでまいります。

小宮山委員 是非お願いしたいと思いますが、なかなかその指定や調査というのは進まない。実際に災害が来たときには、既に、所有者の問題が起きていたり、企業が押さえていたりということも考えられます。これまでの大規模災害のときにも、仮設住宅をしようにもその土地がなかなか見つからないということもよくあったことでもあります。この点を考えると、早くに押さえられるように、とはいえ、地方自治体も今、予算がないという中で、現実的には準備ができないということにもなります。

 NHKのウェブ特集で、災害ツリーで見えた首都直下地震三つの危機というのがありました。この中では、財政破綻、復興増税の実施、社会保障の削減など生活の困窮の拡大、格差拡大など、私たちの身近な経済への影響が生じる、また、長期化になれば、失業者の増加、人口減少、日本製品離れなど、深刻な経済影響があります。

 だからこそ、防災、減災というのは重要でもあります。その備えをすることによって、日本社会の危機を回避することにつながると私は考えております。谷大臣の決断、そして実行力が注視されることだと思っております。是非、政治の要、災害対策をしていただくこと、更に積極的にすることを期待をいたしまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

江藤委員長 次に、山崎誠君。

山崎(誠)委員 立憲民主党、山崎誠でございます。

 今日も貴重な御質問のお時間をいただきましたので、早速進めてまいりたいと思います。今日、二問を用意しておりますが、国交省から政務官もお越しいただいていますので、先にそちらのお話を済ませたいと思いますので、二番から行きます。豪雨災害対策についてであります。

 気候変動に伴いまして激化する豪雨災害に対して、備えの抜本的な見直しが急務だということだと考えます。当委員会でも多くの委員の皆様が豪雨対策、水害対策、内水氾濫対策などの重要性を訴えているところでございますが、私もまさに同感でございます。ついては、水害対策の基本となる降雨量の見直しなどの議論が進められていると聞いておりますが、この様子をお聞きしたいと思います。

岡村政府参考人 お答え申し上げます。

 近年の内水氾濫の頻発化や気候変動による将来の降雨量の増加を踏まえまして、今後は、整備が完了した区域も含めまして、下水道による浸水対策の更なる強化が必要となっております。このため、令和三年の下水道法改正により位置づけました計画降雨の算定に当たりまして、気候変動による降雨量の増大を勘案できるよう、必要な検討手法を示した技術的なガイドラインを公表しまして、促しているところでございます。

 国土交通省といたしましては、引き続き、このような技術的支援や防災・安全交付金などによる財政的支援を行い、下水道による浸水対策、これを進めてまいります。

山崎(誠)委員 ありがとうございます。

 数字を見せていただきますと、降雨量が一・一五倍、これは北海道の北部、南部、その他の十四地域というのは一・一倍ということでございますから、一割強降雨量の想定を増やしているというふうに理解をさせていただいております。こういうことでございますから、内水氾濫対策、今もありましたけれども、下水道のインフラの機能の限界などが、やはり今、大きな問題となっているということだと考えます。

 今後、このインフラ整備について、こうした基準で見直しも含めて、どういうふうに進めていく計画なのか、具体的に、やはりこれはスピード感を持って対策をしなければならないと思います。危険な箇所というのを早く明確化して、優先順位をつけて集中的にこれは対応すべきと思いますけれども、いかがでしょうか。

古川大臣政務官 お答え申し上げます。

 近年の降雨量の増大を踏まえた内水氾濫の対策のスピードアップをすべきではないか、そのようなお尋ねであったかと承知をしております。

 先ほど政府参考人から御答弁申し上げましたように、気候変動による将来の降雨量の増加なども考慮した内水対策が極めて重要であると考えているところでございます。

 このため、国土交通省といたしましては、内水対策を一層促進していくために、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策などの財政的な支援、関連するガイドラインなどによる技術的な支援を実施してまいりました。

 今後とも、地域の状況をしっかり把握しながら、スピード感を持って内水対策を一層強力に推進してまいります。

山崎(誠)委員 ありがとうございます。

 これは是非、具体的に、やはりスピードアップを目指していただきたいですし、危険箇所の明確化などは早く具体化していただきたいと思います。これは是非、地方自治体任せにするのではなくて、やはり国交省が一定の、今もございました、ガイドラインの設定などをしながら進めるんだと思いますけれども、旗をしっかりと振っていただきたいと思います。

 水害に関しまして、地元の、私、横浜市の戸塚区なのでございますが、昨年の五月の十九日に国土交通委員会でも取り上げました開発事業について、今日も少し触れたいと思います。

 どういう事業かというのは、資料の二に概要が書いてあるんですが、住民の皆さんが作ってくれた資料です。

 開発によって盛土が行われます。約八万平米の敷地を二メーターかさ上げをする、そういう工事でございまして、この工事自体はもう完成をしております。立派な研究施設ができ上がっているのでありますけれども、地元の皆さんは、ずっと、盛土によって雨水がせき止められるだろう、洪水のリスクが高まって、そしてまた、洪水になったときの被害が大きくなると。歴史的には、非常に、柏尾川という河川がありまして、比較的洪水が多く発生する地域であります。それがこの盛土によって更にリスクが高まるのではないかという心配です。

 横浜市の開発許可の基準では、敷地内に降った雨水の分を貯水する規模の水槽を設けるということでございまして、その規模というのが、今、六千立米。ハザードマップの想定の七十六・五ミリ毎時で一時間、五十ミリ毎時でありますと一・五時間で満杯になってしまう量の水をためることでよしとされています。

 住民の皆さんは、これでは十分ではないだろうと。五十ミリを超えるような豪雨が何時間か続くということも起こっている中で、この基準では不十分であろうということでございます。

 さきの国交委員会でも指摘をさせていただいたんですけれども、この敷地の中の雨水をちゃんとためなさいという基準と、周辺の水の流れをせき止めたり洪水の影響が出るようなことがないように排水域を決めてその広い地域を評価する、そういう二つの今考え方が自治体によって取られている。例えば東京都は、その広い範囲を取っている。横浜市は狭い、敷地だけを見ているということだと思います。細かく言うともう少しいろいろな評価はしているのでありますけれども、大ざっぱに言うとそういう流れです。

 私は、議論させていただきたいのは、先ほどお話があったように、すごく豪雨災害が激しくなっておりまして、今までの下水の設備などの整備も遅れている、そういう中でこういう開発事業が起こったときに本当に大丈夫かという懸念であります。

 そういう意味で、地元の皆さんはこの開発の許可の要件が、やはり、横浜市と例えば東京都が違うのは納得いかないと。国土交通省として、やはり周辺の内水などの影響についても広めに取って、それをきちっと開発許可の要件にしてもらいたい、そういう見直しが必要ではないかということで、これは御提案でございますけれども、いかがでしょうか。国交省、政務、どちらでも。

古川大臣政務官 開発許可制度における排水施設基準の見直しが必要ではないかというお尋ねであろうかと思います。

 もう委員には十分御承知のところではございますが、気候変動への対応につきましては、下水道の整備の前提となる計画降雨の算定の際に、気候変動による降雨量の増大を勘案するような取組を進めているところでございます。

 一方で、都市計画法の開発許可におきましては、開発区域及びその周辺の地域に溢水などによる被害が生じないように、排水施設の設置に係る基準を定めております。この基準については、下水道と同様に計画降雨の算定の見直しを行いまして、開発区域内で生じる下水を排出先であります公共下水道に適切に排出できるように、国土交通省としても開発許可権者にある地方自治体に対してしっかりと促してまいります。

 国交省におきましては、制度を所管する立場から、開発許可制度が適切に運用されるとともに、制度自体が時代に合ったものかどうか、常に注視してまいりたいと考えております。

山崎(誠)委員 ありがとうございます。

 古川政務官の最後のお言葉が私は一番大事だと思います。やはり、時代が変わるというか条件が変わっていく中で、これだけ劇的な変化がある中で、一割降雨量が増えているわけでありますね。そういう変化をちゃんと捉えたことになっているかどうかが私は最大の問題ではないかと思います。

 今、政務官のお答えの中で、要するに敷地内の降雨を処理すればいいんだというやはりお話があったんですが、そこが問題なんですよ。そうではなくて、さらに、その周辺域を含めた内水氾濫のリスクがどうなのか、その建物、開発によってどう変化するのかというのをちゃんと見なきゃ駄目だ、それが今回の私は一つの大きな教訓だと思います。

 当然、その敷地外は、自治体の責任で下水だとか排水処理をやらなきゃいけないんだとはいいます。でも、その能力が足りていないんですよ。その能力の増強が間に合っていないんですよ。だから、今、現在どういう開発が許されるのかというのは、その条件の下で考えないといけないんじゃないでしょうか。私は、そこが非常に大きな課題になっている、今そごが生じているところだというふうに思います。

 それから、もう一つは、やはり住民の皆さんからお話を聞くと、シミュレーションをやっていろいろな影響を調査するわけでありますけれども、その影響の評価を基本的には事業者が行うわけですね。それを横浜市、自治体がチェックをして評価をするのでありますけれども、それがやはり事業者任せになっているよと。

 例えば、住民の皆さんが様々、こういう条件はおかしい、こうしてほしい、ああしてほしい、いろいろな要請をするのでありますけれども、それによって例えば再計算するようなことがないわけです。これが、私は住民の皆さんの不安につながっていると思います。ここは、誠意を持って、いろいろなシミュレーションをやったらいいと思うんですよ。そうやって、本当に開発の影響というものが周辺に対してどうなのかというのを、事業者任せではなくて、もっとやるべきだと思います。

 私はこれは横浜市の姿勢にも大きな問題があると思うんですが、国交省として、やはり、住民の皆さんの声をしっかりと受けた開発の許可のプロセス、それをしっかりと立て直してもらいたいんですけれども、政務官、いかがでしょうか。

古川大臣政務官 都市計画法に基づきます開発許可は、良好な宅地水準の確保を主な目的といたしているところでございまして、開発許可権者であります地方自治体は、開発事業者からの申請に係る開発行為が、同法に規定する基準に適合して、その申請の手続が適法である場合には許可をするものとされているところでございます。

 こうしたことから、委員の方からは、地域住民の声を反映した合意形成を図るべきであるという御指摘であろうかというふうに理解するところでございますが、その合意までを必須の条件として求めるということについては慎重であるべきだと考えますが、開発に伴う係争を防止するという観点を考えますと、地域の理解の下で事業が行われるように開発事業者において配慮することは極めて重要だと考えているところでございます。

山崎(誠)委員 ありがとうございます。

 本当に、政務官、そのとおりなんですよ。結局、住民の皆さんも、横浜市にあるいは事業者に言っても何も変わらないので、しようがない裁判なんですよ。こういう事態というのは、やはり行政のあるべき姿として、私は、極めて残念な、不適切なものだと思っております。

 この件でもう一点、これはちょっと通告していないのでお答えができないかもしれませんが、民法の二百十四条に、土地の所有者は隣地から水が自然に流れてくるのを防いではならないという、承水義務というのがあります。今回の盛土はこうした規定にも反するのではないかなということで住民の皆さんは主張されています。私はこれは、基本的な、民法でありますから、基本中の基本であります。これは重要な指摘と私は受け止めたいと思います。周辺の開発が与える影響を承水義務という観点から主張されるということ、私は一定の合理性があるものと思います。政務官、御存じですかね。もし受け止め、お聞きできればと思いますが。

菊池政府参考人 お答えいたします。

 先ほども御答弁をしたとおり、都市計画法に基づく開発許可は、あくまでも、良好な宅地水準の確保を目的として、許可権者たる地方自治体が、開発事業者からの申請に係る開発行為が、同法に規定する基準に適合して、その申請の手続が適法である場合は許可するというふうにされているところでございます。横浜市において、そういった様々なことも勘案して許可をされたものというふうに認識してございます。

 以上でございます。

山崎(誠)委員 私は、承水義務というこの二百十四条、民法についてお聞きをしたので。それと、今お話しになった開発の法制度とどういうふうに整合を取るかというのが問題だと思います。また、議論を深めたいと思います。

 残り時間、僅かになってしまって、もう一問の方に移ります。

 政務官、もしよろしければどうぞ。国交省の皆さん、大丈夫です。

 さきの、三月十六日の当委員会で、物資の調達のマニュアルの整備などについてお聞きをいたしました。基本八品目ということで、例えば、食料とか、毛布とか、簡易トイレ、おむつ、生理用品など、農水省、それから経産省、厚労省からマニュアルを提出いただきました。拝見をいたしました。

 経産省にお聞きします。

 資料一にもおつけをしたんですけれども、三つあるんです、毛布と、携帯トイレ・簡易トイレ、トイレットペーパーの三つを出していただいた。そのうちの毛布の調達マニュアルをつけました。令和五年の三月と日付がありますけれども、これはこの日に作ったということですかね。それまでにはこうした文書はなかったということでしょうか。

茂木政府参考人 お答えいたします。

 経産省として、今御指摘があった毛布、携帯トイレ・簡易トイレ、トイレットペーパー、これについての物資調達マニュアルを令和五年の三月に作成をいたしました。

 ただ、平時から、これらも含む主要物資については、関係事業者と連絡体制を構築したり、調達量それから調達可能場所の把握をするために、常時把握をするように努めてきております。例えば、このゴールデンウィークの前にもそういった準備をして、各事業者の皆様に調達量の把握をするなどの取組をしてまいりましたので、これをこういう形で整理をさせていただきました。

 それからもう一点、前からあったかということについて申し上げますと、経産省の中では業務対応するための内部向けの、一種の防災必携というのがございまして、この中で、例えば、どういうときに職員が集まるのかとか、それから初動のチェックリストはどうあるべきかとか、あるいは情報収集体制はどう取って、物資調達については、これらの物品も含めまして各方面の連絡体制を整備して、職員はどう対応するか、こうしたものを規定した書類というのは、内部向けのものとしては以前からございました。

山崎(誠)委員 内部向け、出してくださいよ。委員会向けに作るんじゃなくて、内部向けを出してください。今日、ちょっと時間がなくなってしまったので御質問できなくなりましたけれども、また続けます。

 私は、ちゃんとマニュアルを作って、例えば、連絡先、災害のタイプによって、例えば東南海、あるいは首都直下、発注先を変えないと駄目ですよ、連絡先を変えなきゃいけない。あるいは、発注をするときに、業者に依頼するときに、注文のフォーム、準備できていますか。紙かエクセルなのか、それをどういうふうに伝達するのか、ファクスなのかメールなのか、それを準備できていますか。

 あるいは、例えば、中央官庁、霞が関が機能不全になったときに、じゃ、そのマニュアルはどこで共有されて、どの部署がそのバックアップの作業をできるのか、それがちゃんとできていますか。防災訓練をやったときに大量の注文が来ますよ、恐らく。十件、二十件じゃ済まないでしょう。百件ぐらい集中して来たときに誰がどういうふうにそれをさばくことができるのか、そういうシミュレーションが訓練でできていますか。

 もう時間がないので、こうしたことが分かる資料を提出してください。発注先やフォームの形式、こういうものを使って業者とやり取りをするんだと。毛布、トイレ、それぞれあると思いますよ。是非それを提出をいただきたいと思います。厚労省の皆様にも御提出をお願いをして、終わります。

 委員長、取り計らいをお願いいたします。

江藤委員長 提出を検討してください。

山崎(誠)委員 ありがとうございます。

江藤委員長 次に、神津たけし君。

神津委員 立憲民主党、長野三区の神津たけしです。本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 本日は、改正が予定されている国土強靱化基本法について質問いたします。

 近年の大規模自然災害が頻繁に起こり、そして激甚化する中においては、防災、減災を担うインフラの強靱化を進めていくというところについては、恐らく与野党一致しているところだと私も思っております。

 今、この国土強靱化基本法の改正に向けて与野党間で協議が進んでいると承知しておりますが、会計検査院から、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策の実施状況について、様々な指摘がなされました。まずは、その進捗についてちょっと今日は確認させていただきたいというふうに思っております。

 配付資料一を御覧ください。配付資料一のところで、まず、真ん中の検査の結果というボックスの中の一番のところから伺っていきたいというふうに思います。

 推進室は、この三か年緊急対策に係る国の支出額を各府省庁から報告されておらず、集計していなかったと。それから、全百六十対策のうち六十九対策については、五省は対策ごとの支出済額を把握していませんでした。これに対して、会計検査院に対して国土強靱化推進室から返答をしておりまして、支出済額を把握し、国土強靱化推進室においてこれを取りまとめ、可能な限り公表することとしております。

 この可能な限りというところについて私ちょっとひっかかっているんですが、公表しないということもあるのか、その辺についてちょっとお伺いできればと。それからもう一つ、対策ごとの支出済額を把握して公表するということを言及されていないんですが、この点について伺えればと思います。

谷国務大臣 会計検査院から様々な御指摘を受けたところでございますが、しっかりと謙虚に受け止めながら、その是正策を講じる必要があると思っております。

 御質問の、支出済額が把握されていなかったということでございますが、その原因として、結局、それぞれの地方自治体に今までにないような特定のものを切り分けて確認しなければこの支出済額が集計できないということでありましたけれども、ただ、それでは支出済額が公表できていないのではないかという御指摘を受けておりますので、そこのところは、そういう意味で、できる限り地方公共団体の御協力を得ながらやっていくということで、公表できないという意味ではございません。

 ただ、これは、関連の地方公共団体の御協力、場合によっては相当な作業になることもあり得るかと思います。ですから、そういう意味で、可能な限り支出済額の把握を行うというふうにお答えしていると承知しております。

神津委員 可能な限り把握するということは記載されておらず、これを把握した上で、可能な限り公表することと書いてあるんですね。だから、把握しても公表しないことがあるのかというところを聞いております。

谷国務大臣 お答えいたします。

 何も非公表にする理由もないと思いますので、それは基本的には公表です。ただ、全て把握できるかどうか、まあその辺は事務的によく精査をしながら対応していきたいということでございます。

神津委員 今の御答弁なんですが、把握したものについては全て公表するということでよろしいでしょうか。

谷国務大臣 結構です。公表しない理由はないと思います。

神津委員 明確な御答弁、ありがとうございました。

 次の、二番目に指摘されていることなんですが、閣議決定に明記されていない案件が三千二百十二件あって、その金額が六百七十二億円ありました。

 これについてなんですが、これに対しては、閣議決定文書等に示されている内容の範囲内で施策を実施するということで推進室から会計検査院に返答が行っているんですね。

 この閣議決定文書等と書いてあるんですが、この「等」というのは何を指すのか、教えていただけますか。閣議決定以外の案件、目的以外の案件も結局これはやっていくのかどうか、その辺について詳細を教えていただければと思います。

谷国務大臣 この閣議決定に明記されていない内容があるという御指摘につきましては、今委員お尋ねのとおり、政府としては、閣議決定文書等に示されている内容の範囲内で行う、その辺が徹底していなかった、ある意味では、現場サイドにある程度裁量を委ねていたということが現実にあったかと思います。

 それから、閣議決定文書等の「等」は何ぞやということでございますが、それは関連の附属資料などというふうに理解しております。

神津委員 閣議決定された文書以外はないということでよろしいですか。それ以外の、何かしらの計画とかで示されている案件をやっていくということはないということでよろしいでしょうか。

谷国務大臣 閣議決定を守るというのが基本なんです。ですから、閣議決定には、まあ、やや事務的な話ですけれども、添付資料などもついてございます。ですから、それらも含めて閣議決定等ということで、閣議決定以外に、別の場所で、別の場所といいますか、別のときに決めたものを指すわけではございません。

神津委員 分かりました。ありがとうございます。

 閣議決定の中では、案件のリストというものが閣議決定されると思うんですが、その案件のみということでよろしいですか。済みません、明確にお願いします。

谷国務大臣 おっしゃるとおりで、閣議決定のときに、閣議決定、まあ、そのものの文書、附属文書、その範囲内でしっかりやるということで、それ以外はありません。

神津委員 私、このアンブレラ法についてちょっと、やはりこの「等」というところが、この法案、実はすごく多く使われ、頻繁に使われているんですね。

 一番のやはり問題点というところは、この大規模自然災害等の「等」というところが大きな問題だと思っておりまして、この「等」というのは何を指すのか。大規模自然災害ではなくて、中規模自然災害とか小規模の自然災害も含むので「等」と書いているのか、その辺、ちょっと明確にお願いいたします。

谷国務大臣 おっしゃるとおり、大規模災害だけですと、それ以外は、中小なり、あるいは、災害の規模は小さいけれども人命とかあるいは交通に大変大きな支障がある場合は含まれませんので、大規模災害等ということで、小規模とか、中小規模とか、そういうのも含める、あるいは老朽化対策も含める、そういう意味合いでございます。

神津委員 ありがとうございます。

 配付資料二を御覧いただきたいんですが、これは、老朽化も含めていくと非常に大きな法案となってくる。元々の法案の前文を読んでいただくと、明らかにこれは自然災害に対する法案なんですね。老朽化を含めてしまうと、もちろん、一部の老朽化は自然災害に含められると思うんです、自然災害対策に含められると思うんです。ただ、そうでないものについても含まれてしまっているのがこの法案の大きな問題ではないかというふうに思っております。

 最後にちょっと一問だけ伺います。

 レジリエンス懇談会の中で、国土強靱化関係予算について当初予算に盛り込むべきではないかということで、今補正予算でやっていると思うんですが、当初予算に盛り込むべきではないかということがうたわれておりますが、いかがでしょうか。

江藤委員長 谷国務大臣、簡潔にお願いします。

谷国務大臣 筋としてはそのとおりだと思います。

 ただ、現実に国の財政状況なり財務省との折衝を考慮しながら、最終的にどういう形で予算計上するのか決めざるを得ないということかと思います。

神津委員 今、五か年加速化計画というもので既に案件のリストというものがあるわけなので、その点、次の年は大体幾ら使うのかというところは分かっているので、この辺、是非当初予算に含めていただければと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

江藤委員長 次に、岬麻紀君。

岬委員 皆様、お疲れさまでございます。日本維新の会、岬麻紀でございます。

 本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

 本日は、三月に当委員会で質問いたしました、避難所におけるデジタル化や、災害状況の把握におけるドローンの活用について質問をいたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 まず初めに、災害時における避難所のデジタル化についてです。この件に関しましては、三月十六日、当委員会で私が質問をさせていただきました。

 デジタル庁は、一月に、神戸市の災害時に避難所運営をデジタル化する実証実験を実施しております。多くの自治体は、現在も、避難所の被災者情報を様々な形で、手書き又はファクスなどで集約をして、大変煩雑な作業を職員の皆様が負担をされています。また、手書きのファクスの集計では、避難所ごとの被災者数であるとか、必要とされる支援物資の把握が大変困難でありました。避難生活の質に差が生じる、また、劣悪な環境は震災関連死の一因ともされています。

 そこで、デジタル庁は、福岡市とまた新潟市でも実施をしております。その中で、システムの活用で、入退所に関わる時間、何と八割、九割短縮ができたという意見も見られました。ほかにも、自治体職員の方は、関係行政機関と情報共有ができるようになった、要していた時間が大幅に短縮ができた、また、避難者側からですと、欲しい情報ですとか支援等のニーズが避難所の運営側にスムーズに届けられるようになった、また、状況を把握してもらえて役立てられたという意見など、おおむね良好のように感じております。

 一方、デジタル庁が実用化を目指していますが、避難者の個人情報などをスマホで集約するシステムとお答えをいただいておりましたが、これは、いざというときに集中してつながらないであるとか、滞ってしまうという懸念を申し上げたところでございます。

 このように、さきの質疑にて、この報告書を作成中という御答弁をいただいております。デジタル庁は、三月に、デジタル技術を活用した避難者支援業務の業務改善に関する調査研究、実証検査報告書というものが、全九十五ページに及びまして、このように発表をされております。

 そこで、質問に入ります。

 前回の委員会で、今回の実証実験の結果を踏まえながら、関係省庁あるいは自治体と連携をして、避難所の業務効率化に努めてまいりたいと御答弁をいただきました。今回のこの実証実験、報告書までで終わらせてしまうのは大変もったいないことでございます。ここからが本当のスタートであると感じております。

 そこで、この中に、社会実装を目指すという、目標を鑑みるという言葉も使われております。報告書にもありますように、将来的な社会実装に向けて、一体どのような道筋で、また、具体的にどのように描いていかれるのでしょうか。今後の工程や目標について、まずはお聞かせください。デジタル庁、お願いします。

犬童政府参考人 お答えいたします。

 今御指摘ありました実証実験でございますけれども、災害時におきまして、避難所運営、かなり自治体さんの業務負担が大きいということで、令和四年度に実証実験を行い、本年の四月に先ほどの報告書を公表したところでございます。

 その効果でございますけれども、これも御指摘ありましたけれども、最大八〇%ぐらい作業時間の短縮とか、あるいは情報の共有の利便性が高まったということでございます。

 実証実験に御参加いただいた市民の方とか自治体の職員さんからも、このシステムの使い勝手がかなりいいので是非災害時にも使いたいという御意見もいただいていますので、これからは、しっかりと社会実装に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

 そのため、実証実験で開発したプログラムでございますけれども、自治体の方で既存の防災システム等に導入されたいところがございましたら、無償でプログラムのソースコードを提供することにしてございます。

 また、実証実験の結果とか、あるいはシステムの概要等につきまして、自治体、民間企業等で構成される防災DX官民共創協議会等に情報共有しまして、そこでの情報共有を図りながら、サービスの開発も、もっといいものを作っていくということもございますし、そのシステムをしっかりと自治体にも導入していただけるよう後押ししてまいりたいと思っております。

岬委員 ありがとうございます。

 ここでの問題が、単一の自治体でのシステムだけではなくて、是非とも複数の自治体の間で、データの連携を始め、広域連携も今後の課題ともなりますでしょうし、期待されるところではないでしょうか。また、こちら、是非とも具体的な部分を、進捗状況を聞いていきたいと思っております。

 それでは次に、内閣府のクラウド型被災者支援システムについても伺っていきたいと思います。

 先ほどのデジタル庁の実証実験で行いました避難所アプリとこのクラウド型被災者支援システムの連動性、また、クラウド型被災者支援システムの本格運用に向けまして、様々な今説明等が開催されていると伺っております。

 現状で、このシステムを、では、実際に導入してみたい、若しくは、お問合せであるとか、興味を示されているだとか、そういった自治体は、実際のところ、どれくらいあって、どんな見通しなんでしょうか。教えてください。

榊政府参考人 お答え申し上げます。

 内閣府では、自治体の被災者支援業務の効率化を目的といたしまして、クラウド型被災者支援システムを構築し、令和四年度から地方公共団体情報システム機構により運用を開始をしております。

 このシステムは、災害時にあっては避難所の運営や被災者台帳の作成など自治体における被災者支援業務の効率化に役立つばかりでなく、平時には高齢者や障害者等に係る個別避難計画の作成を支援する機能を有するなど、自治体業務の効率化に大きく寄与するものであります。

 令和四年十二月から、奈良県川西町、愛知県大口町など、順次自治体の方に御利用いただいており、現時点で二十七の自治体から申込みをいただいている状況です。

岬委員 ありがとうございます。

 今、大変うれしいお話がございました。やはり、このようなシステム、構築はしたけれども、運用はなかなか自治体ができないであるとか、滞ってしまうことも多いかと思いますけれども、利用する自治体が少なくて宝の持ち腐れにならないように、これから波及拡大は必要だと思いますが、そういった緊急事態のときだけではなくて、平時のときにも高齢者の皆様方への安心材料としてこちらが運用されるというのは、大変に望ましいことだと思っております。

 また、今の具体的な例の中に、私の地元である愛知県も入っておりまして、大口町の皆様からも広がることを期待申し上げます。

 それでは、続きまして、災害が起きた場合の災害状況の把握について伺っていきます。これは、実態把握ができないと速やかな復旧にもなかなか手をつけていけないという、スタートラインの部分ではなかろうかと思います。

 災害が発生したときに、どのような災害が実際起きているのか、また、どこのエリアで、そしてどれくらいの範囲で起きているのかといったような、被災状況を素早く把握することはとても重要であると考えています。災害の全体把握をするとともに、適切な支援や、また支援構築、被災者の迅速な救助が可能になるのではないでしょうか。

 そこで、本日は、この災害状況をいち早く把握をするために、最近、ドローンの活用が注目をされておりますので、そこに絞って質問をさせていただきます。

 ドローンの活用は、こうした現場だけではなく、様々な、これからの未来志向として期待をされている分野ではございますが、少し考えただけでも、災害現場の状況を速やかに把握ができることであるとか、被災状況の情報収集の時間を短縮できるであるとか、安全な場所から情報収集ができ救助者の危機も低減されるのではないか、また、土砂崩れであるとか河川の氾濫など危険な現場でも、近くから撮影をして被害状況を綿密に把握ができる、行方不明者の捜索にも役立つと考えられます。

 例えば、静岡県の浜松市においては、大雨などの災害が起きた際に、SNSに投稿された情報を基に、ドローンを使いまして被害状況をいち早く把握する取組が進んでいます。県内外の企業と連携をして、三月に実証実験も行っているというようです。

 このような、防災にドローンを活用する動き、各自治体でも広まっているようですが、また、二〇二三年四月六日の日経新聞によりますと、総務省消防庁により、全国で七百二十三の消防本部で管理、運航するドローンは五百八十一機、NPOなどと運航協定を結ぶケースを含めると、約六割の四百二十九本部が運航体制を整えているという報道もされています。昨日のレクを伺いますと、現在は七百二十三ではなく七百二十二というふうにも伺いましたが、まだ約六割、これも多いとは思いますけれども、では、次の約四割、残されているところは一体どうなっているのかなという疑問も出てくるわけです。

 ドローンの活用によります災害状況の把握について、ドローンの有用性、またドローンの配備状況など、整備体制などを教えていただけますでしょうか。

鈴木政府参考人 お答え申し上げます。

 災害発生時にドローンを活用いたしますことは、災害現場で人命救助を担う消防本部にとりまして、上空から速やかに被害状況の全体像を把握しまして、迅速的確に部隊を展開できるということで、大変有効なものであるというふうに認識をいたしております。

 このため、消防庁におきましては、映像の撮影、伝送機能などを有しますドローンの整備経費を緊急防災・減災事業債の対象とするなどによりまして、消防本部における導入を積極的に支援したところでございます。この結果、令和四年四月一日現在で、先ほど委員からも御紹介いただきましたとおり、七百二十三の消防本部中、四百二十九の本部においてドローンの運用がなされている状況でございます。

 加えまして、ドローンを安全かつ効果的に運用できる消防本部の人材を育成するために、ドローン運用アドバイザーを消防本部などに派遣する事業を実施いたしておりまして、その中で、操縦技術の伝達、あるいは運用時の留意事項の助言、こういったものなどを行っておるところでございます。

 こうした取組を通じまして、引き続き、各消防本部におけるドローンの導入あるいはドローンの安全で効果的な運用を私どもとしても支援してまいりたいと考えております。

岬委員 ありがとうございます。

 是非進めていただきますようお願いいたします。

 次に、地域に密着した、一番身近にあるべき消防団にも着目をしたいと思います。

 消防団のドローンの活用についてですけれども、全国の消防団におけるドローンの配備の状況、また、補正予算が四千万円で約四百人の受講も想定されているという記事もございました。その執行状況も教えていただけますでしょうか。

鈴木政府参考人 お答え申し上げます。

 ドローンの消防団での保有状況でございますが、令和四年四月一日現在で、四十一団体、六十八機が配備されてございます。

 消防団の災害対応能力の高度化を図る上で、ドローンの活用が大変有効であるというふうに認識をいたしております。

 このため、消防庁におきましては、消防団へのドローン配備を緊急防災・減災事業債の対象とするほか、設備整備費補助金の補助対象にドローンを追加したり、また、消防団の力向上モデル事業によりまして、消防団員の操縦技術の習得支援を行っております。

 また、先ほど御指摘いただきましたけれども、新たに、全国の消防学校で消防団員に対しまして災害発生を想定した実践的なドローン講習を今開始したところでございまして、今年度は十府県での実施を予定しているところでございます。

 こうした取組によりまして、ドローンの活用を促進し、消防団員の災害対応能力の高度化を図ってまいりたいというふうに考えております。

岬委員 ありがとうございます。

 今、四十一団体というふうにお伺いしました。前回も消防団の質問をさせていただいておりまして、そのときは防災士についてでしたけれども、是非、併せてドローンの操縦を皆さん方に習得していただけるのは非常によろしいと思います。ただ、全国での自治体というのは千七百二十四だと把握しておりますけれども、そこから四十一というのはまだまだ大変少ないなと思いますので、是非、波及拡大に努めていただければと思います。

 それでは、最後の質問になりますけれども、まとめとしまして、このドローンの活用について、操縦者の育成などまだまだ課題も残されております。ドローンを有効に活用することは、災害発生時の大きな役割を担うと期待をします。また、ドローンは、災害状況の把握だけではなく、物資の搬送など、大きな期待も見込まれます。被災者に必要な物資をドローンで送るといった活用も、今後、実社会でもどんどん活用されてくると期待をしておりますが、最後に、防災とドローンの活用について、期待も込めまして、大臣から見解を伺います。

江藤委員長 谷国務大臣、簡潔にお願いします。

谷国務大臣 災害時におけるドローンの活用は、先ほど来、消防庁の答弁にあるように、政府としても、それぞれの省庁において鋭意進められていると承知しております。一昨年の静岡の熱海における土石流災害でも大変役に立ったところであります。

 今後とも、関係省庁と連携して、災害時にドローンを活用することにより、対応能力の向上になお一層努めてまいりたいと思います。

岬委員 ありがとうございました。

 質問時間が参りましたので、終了いたします。

江藤委員長 次に、奥下剛光君。

奥下委員 日本維新の会の奥下です。

 先週に引き続き、よろしくお願いいたします。

 では、早速質問に入らせていただきます。

 今回の改正のきっかけとなった富士山ですけれども、富士山における過去最大規模の噴火は、一七〇七年の宝永噴火とされています。三百年以上噴火を起こしていないわけですけれども、平均的な噴火の間隔の十倍の期間を静寂を保っており、これまで活発に活動を繰り返してきた活火山としては異常である、そういう意味では、いつ噴火を起こしても不思議ではないという専門家の意見もありますが、現在、この規模の噴火が起こった場合の想定被害を教えてください。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 富士山における一七〇七年の宝永噴火は、火山れきや火山灰などの噴出物を上空高く舞い上げる爆発的な噴火であり、これらの噴出物は、偏西風の影響により、静岡県北東部から神奈川県北西部、東京都、房総半島にまで及んだとされております。

 中央防災会議の下に設置されたワーキンググループにおいて、令和二年四月に取りまとめられた報告書では、現在、宝永噴火と同規模の噴火が発生した場合には、風向きによっては首都圏を含む広範囲に火山灰が到達し、道路、鉄道、航空などの交通支障、停電や断水などのライフライン施設の障害、健康被害、農作物の商品価値の低下や収穫不能など、幅広い分野に影響を及ぼす可能性があるとされています。

 具体的には、降雨時に発生し得る影響として、厚さ三十センチ以上で木造家屋が倒壊し、厚さ三センチ以上で自動車が通行できなくなり、厚さ三ミリ以上で停電が発生することや、微量の降灰で鉄道が運行停止するなどの可能性があるとされております。

奥下委員 ありがとうございます。

 降灰に伴う影響を見たとき、首都圏の交通網は噴火開始後僅かな時間で使用不可能となり、発生する時間によっても塵量は大きく異なりますし、噴火直後は鉄道の麻痺だけでも、噴火が継続することにより通行不可能な道路も拡大していきます。

 早期から対策を行わない限り、首都圏は壊滅的な打撃を受けることは安易に予想できるわけですけれども、少しでも被害を減らすために行っている現在の取組であったり今後の計画等があれば教えてください。

榊政府参考人 お答え申し上げます。

 富士山の噴火に伴う広域降灰により、都市機能が集積した首都圏において深刻な影響が及ぶことが想定されております。

 こうした想定される影響を踏まえ、現在、内閣府など関係省庁と自治体などが連携し、避難を含めた住民の安全確保方策、救助や物資輸送等に必要な緊急輸送道路の火山灰の除去、社会活動の維持に必要となる電力等の復旧対策、大量の火山灰の処理など、富士山噴火に伴う広域降灰への対策について検討を進めております。

 引き続き、関係省庁や自治体などとともに広域降灰に対する課題や対策の検討を進め、火山防災対策の推進に努めてまいりたいと考えております。

奥下委員 ありがとうございます。

 いろいろな被害想定を報告を受けましたけれども、やはり停電に対する脆弱性を解消することが一番かなというふうに思っております。国土強靱化でも電柱の地中化とか、これは、小池知事なんかは衆議院時代に地中化にも取り組んでおられたというふうに記憶しておりますので是非連携して、国土強靱化の一つである地中化も進めていただけたらなというふうに思います。

 次に、火砕流に関してお尋ねします。

 火砕流に関しては、発生を確認してから安全な地域に避難することは困難であることから、早期警戒システムの確立が必要であると考えますが、現在、五段階のレベルから成る噴火警報レベルが導入されており、地域防災計画書に書き込まれた各地の避難計画が避難行動のトリガーになっていますが、頻繁に噴火を繰り返すような火山であれば経験則に基づいて一定、適切に運用できるとは思いますが、噴火経験のない火山では警戒レベルの引上げが困難だと予想されますが、気象庁の見解をお聞かせください。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 気象庁では、全国四十九の火山において、各火山防災協議会の合意を経て設定された噴火警戒レベルを運用しています。噴火警戒レベルの引上げ等は、科学的知見に基づき、各火山において想定される火山活動を基に作成した噴火警戒レベル判定基準に沿って判断することとしています。

 富士山など、委員御指摘のような近年の観測体制において噴火が発生した事例のない火山の噴火警戒レベル判定基準については、噴火に至らなかった活動の高まりや過去の火山活動の調査研究成果、特徴が類似した他の火山の科学的知見を参考に、専門家の助言もいただいて設定しております。

 また、噴火警戒レベルの引上げ基準に達していない状況でも、その後の活動の推移によっては噴火警戒レベルを引き上げる可能性があると判断した場合には、臨時の火山の状況に関する解説情報を発表することとしています。

 噴火前に噴火警戒レベルを引き上げることが難しい事例もありますが、気象庁では、火山活動をしっかりと観測、監視し、火山活動に変化が見られた場合には迅速な情報提供に努めてまいります。

奥下委員 ありがとうございます。

 噴火警戒レベルはあくまでも防災情報であって、予知情報ではないので、警戒の空振りを恐れず容認をしていく必要があると思っておりますので、どんどん、何事も起こらなければ一番ですので、前もっていろいろとやっていただけたらなというふうに思います。

 次の質問に移ります。

 大学の運営費交付金が年々減らされており、さらに、短期間で成果を得られる研究が評価、優遇され、基礎研究がなかなか評価されにくいため、基礎研究へかけられる予算は確実に減ってきています。日本の地震観測網は基礎研究として大学がその一役を担っているわけですけれども、研究予算減の影響に加え、教員の定数削減による人員削減もあり、大学が今後も現在の観測網を維持するのは大変困難な状況だと聞いております。

 気象庁が行っている地震監視業務にも影響が及ぶ可能性があると考えますが、気象庁と文科省の見解をお聞かせください。

永井政府参考人 お答えいたします。

 まず、文科省からお答えさせていただきます。

 大学等の地震関係の研究者と予算の状況につきましてまず申し上げますと、研究者の数は、平成二十六年度の三百六十二人に対して、令和二年度は三百八十三人と、やや増えてはございますが、その一方で、同分野の研究予算は、同じ期間でございますが、平成二十六年度の約三十一億円に対し、令和二年度は約二十二億円、このような状況になってございます。

 こうした中、地震調査研究を進める上では大学等が果たす役割は重要でありまして、文科省としてもその支援に努めているところでございます。

 具体的には、災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画、五年間の計画でございますが、これに基づく研究を実施している全国の大学等に対して国立大学運営費交付金による支援を行っております。また、防災科学技術研究所など研究開発法人等につきましても、観測網の安定的な維持、運用等の支援を行ってございます。

 そして、これらの各機関で得られた観測データにつきましては、一元的に管理し、共有するためのシステムを運用することで、各機関の地震観測データを相互に利用可能とし、研究や人材育成の効率的かつ効果的な実施を図っているところでございます。

 文科省としては、引き続き、これらの取組などを通じて、大学等における地震研究の推進や人材育成に努めてまいります。

大林政府参考人 気象庁よりお答え申し上げます。

 気象庁では、緊急地震速報や津波警報等の防災情報の発表のために必要な地震計等を整備し、運用しております。これに加えて、防災科学技術研究所からも観測データの提供を受けて、情報の高精度化や発表の迅速化に努めているところです。

 これらの防災情報の発表に関しましては、大学から提供を受けている地震計のデータは用いておらず、気象庁の地震監視業務には影響はありません。

 なお、政府の地震調査委員会に報告するため、気象庁では、大学を含め、関係機関のデータを活用しつつ、時間をかけて精密に震源を解析しております。その解析精度には、大学の観測網の今後の状況によっては影響が出る可能性はあると考えております。

奥下委員 ありがとうございます。

 今日、大学の方が見ていただいているというふうに聞いておりますので、今の御答弁をいただいて安心したかと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 時間ですので、これで終わります。ありがとうございました。

江藤委員長 次に、田中健君。

田中(健)委員 国民民主党の田中健です。

 本日は、質問の機会を、また時間をいただきまして、ありがとうございます。早速質問に移らせていただきます。

 先ほど工藤委員からも御質問がありましたが、線状降水帯についてお伺いをしたいと思います。

 二十九日に梅雨入りとなりまして、台風の影響を受ける季節が間近に迫っています。そんな中、二十五日、気象庁は、局地的な線状降水帯が発生したときの情報について、最大三十分早く発表するという運用を始めたと承知をしております。

 線状降水帯は、御案内のとおり、同じ場所で大雨が続いて記録的な雨量となり、被害が出ることがあるため、気象庁は発生が確認されたときに情報を出してきましたが、今回、最大三十分前に発表するということにした狙いと効果についてをどう考えているか、まず伺います。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 線状降水帯による大雨に対して、迫りくる危険から直ちに避難を促すため、これまでは発表基準を実況で満たしたときに発表しておりました顕著な大雨に関する気象情報について、本年五月二十五日から、予測技術を活用し、最大で三十分程度前倒しして発表することとしたところです。

 この取組によりまして、災害発生の危険度が急激に高まっていることを少しでも早くお知らせすることが可能となり、崖や川の近く等の危険な場所にいる場合には安全な場所に移動するなど、より早く適切な防災対応を取っていただきたいと考えております。

 また、明るいうちから早めの避難を促すため、令和四年六月より、線状降水帯による大雨の可能性が高いことが予想された場合、東海地方といった地方単位で半日程度前から呼びかけを行っているところです。

 気象庁では、今後も、予測精度の向上に努め、これらの情報の改善に取り組んでまいります。

田中(健)委員 そうしますと、定義が変わったということでよろしいんでしょうか。今言った半日前予報ですね、さらに、最大三十分前の今回の予報、そして実際に起きたときの線状降水帯と、三つ警報というか発令があるかと思うんですけれども、それぞれどのように認識したらいいか、再度お伺いします。

大林政府参考人 御質問がありました三十分前倒しの提供についてですが、線状降水帯は三時間程度の長い時間にわたって雨が降り続いているという状況でございます。今回、三十分前倒ししますけれども、既に二時間半の雨についてはもう降っている実況が把握できておりますので、それにプラスして三十分部分については予測を用いるということでございますので、もう既に非常に激しい雨が降り続いている状況であるということは変わりません。

 ですので、顕著な大雨に関する気象情報が出た場合には、昨年と同様に、もう危機が差し迫っているというふうに捉えていただきたいというふうに考えております。

田中(健)委員 では、情報の運用は変わっても位置づけは変わらないというような理解とさせていただきました。

 その中で、線状降水帯、昨年の九月の台風十五号では、私の地元静岡県でも発生が確認をされています。気象庁から線状降水帯の発生情報が出されたのが午後十時四十九分です。今回適用します三十分前となれば、十時十九分にはその後の状況を予測してこの情報が出されることになるんですけれども、ただ、このときのことを思い出すと、次々と十時過ぎから携帯にピコピコピコピコといろいろな警報が出ておりまして、例えば、記録的短時間の大雨情報や、また土砂災害の警戒情報なども次々と重ね合うように携帯に連絡が来ておりました。

 既に危険な状況にもうなっていたということであるかと思うんですけれども、様々な情報や警報がある中、今回の線状降水帯の三十分前予報も含めて、どのように組み合わせて危険を知らせていくのか。さらに、私たち国民側からしたら、どのようにその情報を受け取って危険回避につなげていったらいいのか、見解を伺いたいと思います。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 気象庁では、土砂災害、洪水、高潮に関して、内閣府が示す避難情報に関するガイドラインに基づき、五段階の警戒レベルに対応させた防災気象情報を危険度の高まりに応じて段階的に提供しています。

 住民の皆様には、自治体からの避難情報に加え、危険な場所からの避難が必要とされる警戒レベル四や、高齢者等の避難が必要とされる警戒レベル三に相当する防災気象情報等が発表された際には、自らの避難の判断をしていただくよう呼びかけているところです。

 また、気象庁では、土砂災害や洪水の危険度の分布をきめ細かく示したキキクルをホームページで提供しており、このキキクルを活用いただくため、民間事業者の協力の下、危険度の高まりや警報等の発表をメールやスマホアプリにより住民にプッシュ型で通知するサービスを推進しています。

 気象庁といたしましては、国民の皆様がこれらの情報やサービスを有効に活用して早めに避難いただけるよう、住民向けの講演会や周知に協力をいただいている報道機関への説明会等を通じた普及啓発を進めるとともに、分かりやすい防災気象情報の提供に努めてまいります。

田中(健)委員 事前に御説明があったときにキキクルの話を聞きました。確かに、キキクルのホームページを見ますと、詳細な情報がどんどんと入ってきてすばらしいものだとは思うんですけれども、なかなかこのキキクル、アプリも出ているようですけれども、まだ使っている方は少ないんじゃないかなと。私自身もまだ使っておりませんで、どうしても、県のアプリや、ないしは市の、それぞれ作っておりますから、そういったものを使っていらっしゃる先生たちも多いかと思います。

 是非、情報が多岐にわたるのと、また、どこを見たらいいのか、一番は、皆さん、テレビを見て今の状況というのを知るのが一番の情報網かもしれないんですけれども、いろいろな情報がある中で、しっかりと気象庁としての今啓蒙や、また、発表していくということなんですけれども、徹底をして、これから迫りくる台風や水害に備えていただきたいと思います。

 そして、この台風十五号の際、地元の清水区では、巴川水系が氾濫をして、三千五百三十三棟が床上浸水をしました。再発防止のために県と市が進める対策では、国土交通省が防災・安全交付金で支援する浸水対策重点地域緊急事業に採択をされたところであります。巴川流域の浸水対策については、今後どのような対策が取られることとなり、また国としての支援が一緒に進んでいくのか、この内容について伺います。

岡村政府参考人 お答え申し上げます。

 静岡市の巴川水系では、昨年の九月の台風十五号により、床下浸水を含めますと浸水戸数が四千戸を超える甚大な被害が発生をいたしました。このような浸水被害の軽減を目的に、今年度より、防災・安全交付金で集中的な対策を行う事業として、浸水対策重点地域緊急事業に令和九年度を完成目標として着手をしたところでございます。

 この事業の内容でございますけれども、静岡県が麻機遊水地の整備、巴川本川の河道掘削、橋梁の架け替え及び堤防のかさ上げ、そして、静岡市が流域における雨水貯留浸透施設の整備などを実施することとしております。

 国土交通省としましても、これらの取組が円滑に進みますよう、技術的な助言を行うとともに、防災・安全交付金による財政的な支援を実施してまいります。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 麻機遊水地の整備、これまで長年時間をかけて造ってきて、まだ完成はしていないんですけれども、今回の台風十五号においても、この整備が進んでいなければもっと大きな被害が出たんじゃないかというような指摘もされておりまして、是非、今御指摘がありました河道掘削や、また橋の架け替え、これらは時間がかかり、また資金がかかる整備でありますので、国としても支援をお願いをしたいと思います。

 そんな中、昨日、静岡市が、記録的な豪雨のあった巴川流域の河川の水位上昇と氾濫の危険性を予測するシステムを導入するというような報道がありました。雨量データや水位情報に加えて、新たに設置する水位計などを基に水害予測のシステムの在り方を探るということでありますが、こういった水害予測システムというのが、他の自治体でも危機予測システムとして取り組んでいるような例があるのか、また、国として、そういった取組、さらには自治体への協力というのもこれまで行ってきたのかどうか、伺います。

岡村政府参考人 お答え申し上げます。

 昨今の水害の激甚化を踏まえますと、住民の円滑な避難を実施するということ、そのために洪水の予測情報を的確に提供すること、これが重要なことかというふうに考えております。

 先生御指摘の静岡市のこのシステムにつきましては、今年度よりその内容を検討するということで伺っておりますので詳細は不明でございますけれども、地方公共団体による河川の洪水予測のシステムについて申し上げますと、現在、都道府県が管理している一級河川、二級河川において、水防法に基づく洪水予測を行っている河川が全国で百三十ございます。

 このうち、一級河川、特に上流部や支川部になりますけれども、都道府県が管理しておりますので、本年五月に改正されました水防法において、新たに国による洪水予測情報を都道府県に提供する、こういうシステムが導入されることとなりました。これによりまして、予測の精度の向上ですとか、あるいは洪水予測の対象の拡大が期待されるところでございます。

 また、巴川のような二級河川につきましても、二級河川において活用できるような洪水予測技術の開発を国土交通省で進めているところでございまして、今後、都道府県等に対して技術的支援を行うことによって、二級河川の洪水予測の精度の向上についても貢献してまいりたいというふうに考えております。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 まさに水防法が変わったばかりで、国の情報というのを県に提供していくというのがこれから始まるというところでありますので、また、二級河川についても新たなシステムを国から自治体にも提供また協力をしていただけるということですので、これについても大変に地元としては期待をしておりまして、この巴川流域、何度も浸水の経験がありますので、一日も早い対策に邁進してもらいたいと思いますし、御説明がありましたように、本年はまだシステムの在り方を探る、そして二五年の運用開始を目指すということでありますので、共に力を合わせていただければと思っています。

 それでは、地震について伺いたいと思います。

 五月に入り、震度五以上の地震が立て続けに発生をしています。五日の石川県能登地方、また十一日には千葉県南部、十三日には鹿児島県のトカラ列島付近でも観測をされておりまして、危惧されるのは南海トラフ地震への影響であります。

 今起きている地震と南海トラフ沖地震の関連というのは認められるのか、また、この分析結果等があればお示しをいただければと思っています。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、先月、五月には、五日の石川県能登地方、十一日の千葉県南部、十三日のトカラ列島近海、二十二日の新島、神津島近海、二十六日の千葉県東方沖と、最大震度五弱以上の地震が発生いたしました。

 一方、それぞれの地震の震源は南海トラフ地震の想定震源域からは距離的に離れており、現時点では、御質問のこれらの地震と南海トラフ地震との間に直接の関連性はないものと考えています。

 なお、気象庁では、南海トラフ周辺の地震活動を二十四時間体制で監視し、南海トラフ地震発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まっていると評価した際には南海トラフ地震臨時情報を発表することとしていますが、現時点ではそのような観測データは得られておりません。

 いずれにしましても、日本中どこでも大きな地震が発生する可能性があることから、気象庁では、引き続き地震活動をしっかりと監視し、適時適切な情報発表に努めてまいります。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 直接的な関連性はないということではありますが、南海トラフ地震、いつ起きてもおかしくないというお話も今ありましたので、注視をしながら私たちも見ていきたいと思いますが。

 今、長官のそのお話の中で、新島、神津島の地震の話もありました。新島、神津島近海を震源とする地震では、二十二日の十六時四十二分に利島村で震度五弱を観測しまして、同日の更に三時間後にもまた利島、新島村で震度四を観測しました。また、昨日も、朝の七時五十一分、八丈島でマグニチュード四・三という地震がありました。この一帯は二〇〇〇年の三宅島の噴火後に群発地震が起こった地域であり、その際、私も三宅島のボランティアに、まだ学生でありましたけれども、行ったことを思い起こしておりました。

 富士山と新島、神津島、先ほど、南海トラフ地震はかなり距離が離れているということでありましたけれども、海を隔てて直線距離にして約百キロしか富士山とは離れていないわけでありまして、今度は富士山との関係性をお聞きをしたいんですけれども、両者は共に富士火山帯に属していまして、先ほども御質問がありましたけれども、江戸時代中期以来、三百年以上、この富士山は噴火をしておりません。

 富士山の大噴火に警告を鳴らす専門家も多い中、この富士山との連動が予期されるような異変が起きているのではないかといったことも言われますが、これについても、どのような観測が今見られるのか、お伺いします。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 富士山につきましては、日本の火山の中でも非常に密な観測網を擁しているというところで、その活動の状態については二十四時間モニターをしているところでございますが、現時点では、地震活動以降も富士山においてそのような異変を示すような兆候は認められておりません。

田中(健)委員 指摘されている中では、深部低周波地震、つまり、火山の非常に深い部分で、マグマだまりの上部で起こる、私たちの体、人体では感知できないような小さな地震のことでありますけれども、この気象庁のデータを見ますと、二一年が八十八回だったのが、昨年が百四十一回と、実に一・五倍に上がっています。

 これらについても、警告ではないかというふうに心配する方、また専門家の指摘もあるんですけれども、今年の状況や、これについての関連性というのはないのか、改めて伺います。

大林政府参考人 気象庁におきましては、火山活動の状況につきまして、専門家の助言も受けながら評価をしているところでございますけれども、現時点において、富士山において活動の活発化を示すような兆候ではないというふうに判断しております。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 直接的な関係はないということですが、もう三百年噴火をしていない、また、マグマがたまりにたまっているという指摘もありますので、是非これも注視をしていきたいと思いますし、富士山の宝永火山の四十九日前に宝永大震災が起きたということはよく知られている事実でありますので、この地震と噴火の連動というのも、これからも引き続き、二十四時間体制で見ていただいていると思いますが、また調べていただき、情報も私たちにも提供をしていただきたいと思っています。

 それで、最後に、先ほど堀内委員からも、今回、この後提出をされます活動火山対策特別措置法についての経緯や中身についても質疑があったところでありますが、私からは地域防災計画の関係について大臣に伺いたいと思います。

 山梨、静岡、神奈川の三県や国などで構成する富士山火山防災対策協議会は、三月下旬に新たな避難基本計画を策定をしました。大変に、地元としては警戒感を高めて取り組んでいます。この避難促進施設の地域防災計画への位置づけ状況というのは、全国的に見ますと、まだまだ三九%、候補施設と協議中、いまだ地域防災計画への位置づけが実施をされていないということが課題となり、これも一つの、今回の特措法につながったとも言われています。

 これは早期の取組が必要かと思いますし、国との地方自治体の連携というのが求められると思いますが、これをどのように大臣は認識されまして、またバックアップをしていただけるのか、伺います。

谷国務大臣 お答えします。

 活動火山対策特別措置法に基づく避難促進施設の位置づけ、御指摘のように、必要な約三九%に当たる七十九の市町村で、まだ位置づけが行われておりません。そのうち五十一の市町村では、位置づけに向けて協議は進められているんですけれども、残る二十八の市町村ではなかなか検討が進んでいないと承知しております。

 理由は様々ございますけれども、観光などへの風評被害も懸念され、施設の管理者から位置づけへの同意を得ることが難しいこと等々の理由が挙げられているところであります。

 このため、内閣府におきましては、火山防災活動において主導的な役割を担った経験のある実務者、火山防災エキスパートと呼んでいるわけでございますけれども、そのエキスパートを地方自治体に派遣して必要な助言を行うというようなこととか、あるいは、計画が円滑に進むよう、手引きあるいは取組の事例集などを作成して支援を行っているところでございます。

 引き続き、地元自治体の声を伺いながら、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 大臣の決意を聞かせていただきまして、この特措法で更にそれを前に推し進めるようにお願いをしたいと思っています。

 いよいよ富士山も、七月に登山の山開きが行われまして、シーズンが始まります。今、自治体や、また山小屋や、また防災の人たち、皆さんが準備をしながら進めているところでありまして、登山客が安全に登山ができるように、また、地域で火山が万々が一起きるようなことがあるならば、安心して避難ができるような体制を整えていただけることをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

江藤委員長 次に、田村貴昭君。

田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

 石川県の能登の地震について、先週に続いて、罹災証明の申請についてお答えがなかったところから始めたいと思います。

 五月五日に発生した今度の地震では罹災証明を申請しなかったとして、今後起こる地震で被災した場合、罹災証明は申請できますか。間が空いたとしても、たとえ一軒だけとしても、被害があったら罹災証明というのは提出できるのか、これについて教えてください。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 これまでの間、罹災証明書の交付申請を行っていない場合であっても、その後の地震により住家に被害が発生した場合には、被災者からの申出があれば罹災証明書を交付することが可能となっております。

田村(貴)委員 群発地震の能登の地震の捉え方についてお伺いします。

 福島県沖を震源とする地震が一昨年、二〇二一年の二月十三日に発生して一年後の、昨年ですね、二〇二二年三月十六日にも発生しました。この地震は、震源及び規模はほぼ同じでありました。別々の災害として扱ったとして伺っていますが、能登の群発地震は二年半にわたって続いています。被災者の支援に期限を設けていくのか、福島のように単発の災害として見ていくのか、この点についてどういうふうにお考えでしょうか。

榊政府参考人 お答え申し上げます。

 令和五年、今年の五月五日の石川県能登半島を震源とする地震につきましては、その後も百回以上余震が確認をされておりますが、こういったものも一連の災害としてまとめて取り扱っているものと承知をしております。

 どこまで、連続して起こる地震について、一連の災害として整理をするのかと一律になかなか申し上げることは難しゅうございますが、罹災証明書の交付の取扱いについて申し上げますと、例えば、令和三年に発生した福島県沖を震源とする地震、令和三年の二月の十三日の地震と、翌月、令和三年三月二十日に発生をした宮城県沖を震源とする地震につきましては、一連の災害として取り扱っていると承知をしております。

 これらの災害と、また令和四年に、福島県沖を震源とする地震が令和四年三月十六日に発生しておりますけれども、この二つの地震については別の災害として取り扱われている、どちらも最大震度六強の大きな地震でございましたが、別の災害として取り扱ったと承知をしております。

田村(貴)委員 ここの見極めというのはなかなか難しいところだと思うんですけれども、では、具体的に聞いていきます。

 今回の地震で、能登で中規模半壊と認定された被災家屋、これを補修するとなると、被災者生活再建支援法で五十万円の加算支援金が支給されます。これはあってほしくはないんですけれども、その後、また大きな地震で全壊判定となったとします。建設、購入をする場合、基礎支援金は百万円、そして加算支援金は二百万円となっていますが、これはこのまま支給されるんでしょうか。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 支援金の申請につきましては、被災者生活再建支援法が適用されている市町村であれば、新たに交付された罹災証明書に基づき申請をすることが可能となっております。

 支援金につきましては、例えば、既に中規模半壊の罹災証明書が交付され、その後全壊の罹災証明書が再交付された場合には、既に受給した額に加え、差額が追加で支給されることになります。

田村(貴)委員 差額になっちゃうんですよね。

 もう一つ、例でいうと、建て替えでなく補修する場合、一回、中規模半壊で五十万円が出ている、次、全壊で補修する場合は百万円と。ですから、この差額になると、五十万円支給されることになるわけですよね。

 ここは、一つ一つの単独の地震があって、福島のように、あって、あってと来るならば、その都度の支援になってくると思うんです。ここは非常に分かりづらいところだと思うんですよ。支援法にしても、基礎支援金の申請期間は発災から十三か月、そして加算支援は三十七か月とあります。こうしたところは分からないですよね。私も、改めて見て、こうやって一つ一つのケースを想定しないと分からないんです。

 そこで、要望なんですけれども、さきに述べた福島は、震源と規模は同じだったんです。だけれども、そのたびごとの対応だった。今回は、群発地震の中の一連の流れになっている。この支援については、大臣も聞いていただきたいんですけれども、被災者の立場に立って、そして丁寧に、とにかく分かりやすく伝えていくことが大事ではないかと思うんですけれども、どうでしょうか。被災者の立場に立って、分かりやすく丁寧に。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 被災者の方が罹災証明書の交付を受けて、その内容について納得ができない場合、あるいは、被害認定調査の内容に、違うんじゃないかということでお考えになった場合には、被災者の方からの申出に応じまして更に詳細な調査を行ったり、再調査をしたり、あるいは罹災証明書を改めて交付したりするといった対応を取っているところであります。

 支援金の支給等に関係いたしまして御相談したい事項がある場合には、お気軽に市町村の担当者にお話を寄せていただきたいと考えております。

田村(貴)委員 支援法の改善、拡充についてもお伺いします。

 この能登の地震の場合なんですけれども、支援法施行令一条二号で珠洲市に適用されています。つまり、全損世帯が十棟、十軒の全壊家屋があって適用されています。でも、珠洲市で、もしですよ、全壊が数戸だったらとします。これは適用外ですよね。そして、これを補完する石川県の独自の被災者生活支援制度というのはないんです。だから、全く家の再建に公的支援がなされなかったという状況になっています。

 政府はこの間の答弁で、災害における支援は市町村による対応を原則とする、そして、一定規模以上の災害の場合は支援法でというふうに言ってきましたけれども、四十七都道府県全てに国の制度を補完する制度があるわけではありません。全損十戸などのこうした制約を私はなくすべきだと思いますが、いかがですか。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員からもお話がありましたが、災害による支援は、住民に身近な市町村による対応を原則としております。他方、一定規模以上の災害の場合には、市町村のみでの対応が困難と考えられますことから、被災者生活再建支援法により、一定程度以上の住家被害を受けた方に対して、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援による支援金の支給を行うこととしているものであります。

 自治体においては条例等で独自の支援制度を設けるなどの公的支援も行われており、石川県におかれましても、独自の制度の創設について検討されていると承知しております。

田村(貴)委員 いや、だから、石川県、ないんですよ。ないので、検討しているわけでしょう。ないところ、あるんですよ。あっても、国の制度に準じるものになっていないところもあるわけですよ。こうやって制度の矛盾が起こっているわけですよ。

 この問題、何回も聞いてきましたけれども、是非、大臣、聞いていただきたいんです。

 去年の台風十四号があったときに、宮崎県の都城市では、人口十万人以上の自治体なので、百の全損世帯があることが条件なんです。これは水害ですから、床上浸水を三分の一、それから半壊を二分の一に勘定して、ぎりぎり全損百戸にしたわけなんです。

 台風の発災は九月だったんです。この支援法の適用は、何と十二月の二十八日だったんです。支援の在り方の決定そのものが四か月遅滞したんですよね。こういうことが出てくるんですよ、支援法適用の縛りがあるがために。

 大臣、もう一つ例を挙げます。

 昨年の、これは宮城県です、宮城県の大雨被害がありました。全壊が三戸、半壊が十九戸、床上が二百三十一戸の浸水被害。支援法の適用はもちろんありません。県の制度は、宮城県、災害のたびにつくっていきますので、この大雨の被害対策には制度がなかったんです。つまり、公的支援がなかったんです。全くなかった。

 こういう例というのは、これまでいっぱいあるわけなんですよ。これは、支援法の施行令、ここで縛りをかけるからなんです。

 大臣にお伺いします。

 家がなくなる、そして、家が災害によって損壊を受ける、この悲しみとつらさというのは、これはどこでも一緒です。一戸であっても、十戸であっても、百戸であっても一緒です。災害の規模によって、そして居住地の自治体によって支援が受けられない、私はこれは法の下の平等に反しているのではないかというふうに思います。支援法の適用基準は見直しすべきです。縛りがあるから、被災者に支援が届かないんです。この矛盾をどうやって解決しますか。大臣にお伺いします。

谷国務大臣 田村委員からしばしば、この支援法の在り方、見直すべきではないかという御指摘をいただいております。

 先ほど来統括官が答弁しているとおり、結局、そういう災害による支援も、国、都道府県、市町村はどういうふうに役割分担を行って支援していくのかという考え方によるかと思います。

 現在の考え方は、基本的には市町村ではあるけれども、一定規模以上であれば、市町村の負担等々を考えるならば、国と都道府県が半々で住宅の再建の支援をしようという考え方で行っているものでございます。

 ただ、その支援も、様々に、最近では令和二年に中規模半壊世帯にも拡充するとか、そういうところを講じてきたところでございます。また、全国都道府県の中でも相当の都道府県が独自に支援制度も設けているところであります。

 我々といたしましては、今、石川県が検討をされているように、是非とも、都道府県段階においても独自の支援制度の検討をしていただければと思っているところでございます。

 今後とも、災害に被災した方々への支援の在り方は、自治体とも、十分御意見を聞きながら、被災者に寄り添った支援をしっかり行ってまいりたいと思います。

田村(貴)委員 大臣、自治体独自の支援制度はできないと言っているところもあるんですよね。現にないところもある。こういう矛盾が、例えば、宮崎の都城であったし、宮城もあった。実は起こっているわけですよね。

 本来ならば支援が受けられて当然なのに受けられない。だから、ここは制度そのものを、適用基準を見直さないとこの問題は解決できない。これは私だけが言っているんじゃないですよね。多くの議員も指摘しているんじゃないですか。

 二〇二〇年の支援法改正で、今、大臣からお話があった中規模半壊が設けられました。この適用状況について掌握をされているでしょうか。個々の災害で支援を受ける人がどれだけ拡大されて、また、この改善によって得られた成果等について検証はしているのか、これについてお答えください。

榊政府参考人 お答えを申し上げます。

 支援金の支給対象につきましては、令和二年の臨時国会における法改正で、損害割合が三〇%台の中規模半壊世帯に拡充したところです。

 法改正による適用状況でございますが、令和四年二月末時点で、令和二年七月豪雨や令和三年福島県沖を震源とする地震など五つの災害で、百二十六市町村に支援法が適用されたところであり、支援法が適用された住家の被害状況の内訳を見ますと、全壊が二千九十六世帯、大規模半壊が千七百世帯、中規模半壊が二千六百六十世帯、中規模半壊に至らない半壊が五千七百三十三世帯となっております。

 効果について検証をすべきとの御指摘でございますが、法改正前の半壊世帯、全体で八千三百九十三世帯のうち、三割強の方が中規模半壊と認定され支援対象となったことから、被災された方にとっては生活再建の一助になったのではないか、このように考えております。

田村(貴)委員 一助になりました。前進もありました。

 例えば、宮崎県の都城で、被災区分ごとに被災支援法を見ていたら、五五%がやはり支援の対象に至っていないんですよね。こういうことなので、制度そのもの、支援金制度そのものの改善を求めたいと思います。

 大臣、時間がないので、ちょっと聞いていただきたいんですけれども、今国会に支援法の改正を求める国会請願が出されています。全国からたくさんの署名が届いています。

 コロナ禍に続く物価高騰、そして生活も営業も大変なときに地震があった、災害が来たと。建築資材も上がっています。こんなときに、家の建て替えで三百万円だったら頭金にもなりません。せめて五百万円に引き上げてほしい。この国民の声というのは当然の願いだというふうに思います。

 前進面は評価しないわけではありませんけれども、半壊にも支援の対象を広げてほしい、そして、被災者、国民の声に応えて支援制度を改善すべきである、これを強く要望させていただきたいと思います。

 最後に、活動火山対策法改正案について伺います。

 次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトは、二〇一六年度から二〇二五年度までの十か年の期限付の計画となっています。文部科学省に火山研究推進本部をこの改正によって設置するとしています。そして火山防災を強化しようとしています。

 それなのに、火山の専門家の育成を終えるのであれば、私は、これは本末転倒しているのではないかなと思います。二〇二六年度以降も継続して、そして拡充して火山の専門家を育成すべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

永井政府参考人 お答え申し上げます。

 火山噴火の現象は多様で予測が難しく、これを科学的に理解し、適切な対策につなげていくためには、御指摘いただいたとおり、火山専門家の育成が重要と考えてございます。このため、文部科学省では、今御指摘いただいた次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトを実施し、火山研究者の育成に取り組んでいるところでございます。

 このプロジェクトの実施期間は、現時点では令和七年度までとなっているところではございますが、昨年十二月、これは、事業開始後の七年目の外部有識者による中間評価を行ったものでございますが、その中で、本プロジェクトは火山研究の活性化や人的基盤の拡大等に寄与していることが高く評価を受けてございます。そして、今後もこのような人材育成の取組を継続的に実施することや、終了後を見据えた戦略を準備することが必要であるとの御指摘もいただいたところでございます。

 文科省といたしましては、こうした状況等も踏まえながら、引き続き人材育成に適切に取り組んでまいりたいと考えてございます。

田村(貴)委員 引き続きですね。

 火山研究者育成プログラムの修了者が希望する就職先に就けるように、これも強く要望したいと思います。

 プログラムの受講生は、主に大学院の修士課程の学生だというふうになっています。大学において研究そして活動を希望する人は多いというふうに思います。研究者の雇い止めが深刻な問題と今なっています。国立大学への運営交付金の削減が、火山研究者の活動の場を失ってはいけないと思いますが、こういう状況について、いかが考えておられますか。

永井政府参考人 お答えいたします。

 まず、国立大学運営費交付金につきましては、我が国の高等教育及び学術研究の水準向上、均衡ある発展を担う国立大学が人材の確保や教育研究環境の整備を行うために不可欠な基盤的な経費でございます。平成二十七年度以降、前年度同額程度を確保しているところであり、令和五年度予算では一兆七百八十四億円を計上してございます。

 また、この国立大学運営費交付金におきましては、災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画に基づく研究を実施している全国の大学等に対し、支援を行っているところでございます。

 加えまして、火山専門家の育成、確保に関しましては、文部科学省で、先ほども申し上げました次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトを実施し、人材育成に取り組んでいるところでございますが、このプロジェクトの修了生の多くが、大学や国の機関、地方自治体、また民間企業等において火山や防災等の関連分野の職に就いていると承知してございます。

 文科省としては、これらの取組を通じて、引き続き火山に関する専門家の育成や研究の推進に取り組んでまいります。

田村(貴)委員 時間が来ました。

 終わります。

江藤委員長 政府は御退席いただいて結構です。

     ――――◇―――――

江藤委員長 この際、活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。

 本件につきましては、先般来理事会等で御協議を願っておりましたが、協議が調いましたので、委員各位のお手元に配付いたしましたとおり委員長において草案を作成いたしました。

 本草案の趣旨及び主な内容につきまして、委員長から御説明申し上げます。

 活動火山対策特別措置法は、昭和四十七年以降、桜島の火山活動が活発になり、周辺地域の農作物等に大きな被害が生じたことなどを契機に、昭和四十八年に活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律として制定されたものであります。

 その後の改正により、題名も現行のものに改められるとともに、活動火山対策の総合的な推進に関する基本的な指針の策定、避難促進施設を利用している者の円滑かつ迅速な避難の確保を図ることを目的とした避難確保計画作成の義務化等、住民、登山者などの安全を確保するための警戒避難体制を整備する等の措置を講ずることにより、活動火山対策の強化を図ってきました。

 しかしながら、近年、富士山の市街地近くで新たな火口の発見や桜島で大規模噴火の可能性が指摘される等、日本全国で火山活動が活発化した際の備えが急務となっております。

 一方、避難確保計画の作成が遅れている地域もあり、また、国として火山の観測・研究を推進する主体的な機関が存在しないことや、火山研究者の人材育成等の課題もあることから、活動火山対策を更に強化する対応が求められております。

 本起草案は、最近における火山をめぐる状況に鑑み、活動火山対策の更なる強化を図るため、避難確保計画の作成等に係る市町村長による援助等、登山者等に関する情報の提供を容易にするための配慮等、情報通信技術の活用等を通じた火山現象の発生時における円滑かつ迅速な避難のために必要な情報の迅速かつ的確な伝達等、火山に関し専門的な知識又は技術を有する人材の育成及び継続的な確保、火山調査研究推進本部の設置、火山防災の日等について定めようとするものであります。

 次に、本起草案の主な内容について御説明いたします。

 第一に、市町村長は、避難促進施設の所有者等に対し、避難確保計画の作成等に関し必要な情報の提供、助言その他の援助をすることができることとしております。

 第二に、地方公共団体は、登山者等が立入りの日、火山における移動経路等の情報提供を容易に行うことができるよう必要な配慮を行うものとすることとしております。また、当該情報が火山現象の発生時における救助活動にとって重要であることに鑑み登山者等がその提供に努めることを明記することとしております。

 第三に、情報の伝達等をするに当たっては、情報通信技術の活用等を通じて火山現象の発生時における円滑かつ迅速な避難のために必要な情報が住民等に迅速かつ的確に伝えられるようにすることを旨とするものとしております。

 第四に、国及び地方公共団体は、相互の連携の下に、火山に関し専門的な知識又は技術を有する人材の育成及び継続的な確保に努めなければならないこととしております。

 第五に、火山に関する観測、測量、調査及び研究の推進を図るため、文部科学省に火山調査研究推進本部を設置し、その所掌事務、組織等について定めることとしております。

 第六に、国民の間に広く活動火山対策についての関心と理解を深めるようにするため、八月二十六日を火山防災の日と定めることとしております。

 第七に、政府は、火山に関する最新の科学的知見等を勘案し、活動火山対策の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。

 最後に、この法律は、令和六年四月一日から施行することとしております。

 以上が、本起草案の提案の趣旨及び主な内容であります。

    ―――――――――――――

 活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

江藤委員長 お諮りいたします。

 活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付しておりますとおりの草案を委員会の成案とし、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

江藤委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

 なお、ただいま決定いたしました本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十三分散会


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