第3号 令和8年6月29日(月曜日)
令和八年六月二十九日(月曜日)午後一時開議
出席委員
委員長 島尻安伊子君
理事 東 国幹君 理事 伊東 良孝君
理事 尾身 朝子君 理事 高村 正大君
理事 とかしきなおみ君 理事 市村浩一郎君
石坂 太君 伊藤 聡君
井原 隆君 鹿嶋 祐介君
川松真一朗君 小寺 裕雄君
永田磨梨奈君 藤沢 忠盛君
村木 汀君 吉田 有理君
吉村 悠君 喜多 義典君
三木 圭恵君
…………………………………
国務大臣
(沖縄及び北方対策担当) 黄川田仁志君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 黒瀬 敏文君
政府参考人
(内閣府沖縄振興局長) 矢作 修己君
政府参考人
(内閣府北方対策本部審議官) 三浦健太郎君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 田口精一郎君
政府参考人
(水産庁資源管理部長) 柿沼 忠秋君
衆議院調査局第一特別調査室長 松本 邦義君
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委員の異動
六月二十九日
辞任 補欠選任
新田 章文君 永田磨梨奈君
山田 基靖君 吉村 悠君
三木 圭恵君 喜多 義典君
同日
辞任 補欠選任
永田磨梨奈君 新田 章文君
吉村 悠君 山田 基靖君
喜多 義典君 三木 圭恵君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
沖縄及び北方問題に関する件
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○島尻委員長 これより会議を開きます。
開会に先立ちまして、中道改革連合・無所属、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらい所属委員に対し御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。
再度理事をして御出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。
速記を止めてください。
〔速記中止〕
○島尻委員長 速記を起こしてください。
理事をして再度御出席を要請いたさせましたが、中道改革連合・無所属、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらい所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官笹野健君外二十三名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島尻委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○島尻委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。村木汀君。
○村木委員 比例北海道選出、自民党衆議院議員の村木汀です。
本日は、質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。また、日頃より地元北海道で応援をしてくださっている皆様、この質問をさせていただくに当たり御協力いただいた皆様にも、心より感謝申し上げます。
今回、衆議院議員として初めての質問となりますが、地元の切実な声を国政に届けるという政治家としての私の原点に立ち、本日は主に北方領土問題に関して質問したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、私は現在二十六歳であります。同世代の友人や仲間と接する中で、北方領土を始めとする領土問題に対する関心や理解が年々薄れているのではないかという危機感を抱いております。戦後八十年余りが経過し、元島民の皆様の高齢化が進む中で、実際に北方領土を身近な問題として感じる機会そのものが減少していることも大きな要因であると考えます。
しかしながら、領土問題の解決に向けては、外交交渉のみならず、国民一人一人が正しい歴史認識を持ち、北方領土が我が国固有の領土であるという認識を共有していくことが極めて重要であります。
私は、学生時代から、歴史教育や主権者教育の在り方は国家の将来を左右する重要な課題であると考えてまいりました。特に、教育現場は、子供たちが我が国の歴史や領土について正しく学び、理解を深めるための最も重要な場であります。一方で、学校現場においては、授業時間や教育内容に様々な制約があり、領土問題について十分な学習機会を確保することが容易ではないとの声も伺っております。
そこで、まず初めに、我々の世代で北方領土問題を解決するとの断固たる強い決意を持って若い世代の理解と関心を一層高めていくため、政府として、現在、どのような教育、啓発活動に取り組んでおられるのか、お聞かせください。また、学校教育やデジタルコンテンツの活用なども含め、今後、どのように若年層への発信を強化していくお考えか、お伺いをいたします。
○黄川田国務大臣 村木委員にお答えいたします。
現在、北方四島交流等の事業を実施できていない状況にあるなど、北方領土問題について取り上げられる機会が減少し、北方領土問題に対する国民の関心が薄れていることを私も懸念しております。そのため、多くの国民、とりわけ次の代を担う若い世代の関心を喚起し理解を促進していくことが重要であると考えます。私としては、北海道だけでなく、全国の国民の皆様により一層の関心をお持ちいただくことが必要であると思っております。
内閣府においては、北方領土返還に関する教育、啓発として、私の大臣就任後、新たに二つの事業を企画しました。
一つは、新たな政府広報動画の作成、配信であります。千島連盟の松本理事長に望郷の思いを語っていただく内容の広報動画を作成しました。本年二月の北方領土返還運動全国強調月間におきまして、若い方にも御覧いただけるよう、SNS等で配信したものであります。なお、この動画は現在もユーチューブに掲載しておりまして、本日時点で約九百四十四万回再生となっております。
二点目は、「えとぴりか」号での青少年合宿研修であります。元島民の方が多くお住まいであります富山県の子供たちに参加を募りまして、「えとぴりか」号に宿泊しながら北方領土について学ぶ合宿研修を来月、七月に予定をしております。私も、諸般の事情が許す限り、子供たちと一緒に船に泊まりまして、元島民の方の御講話や、私が四島交流事業で択捉島を訪れた際の体験を子供たちに話し、子供たちとの意見交換を行おうと考えております。
さらに、北方領土隣接地域への修学旅行の誘致や、ICTを活用した北方領土学習教材集の周知など、若い世代への働きかけを重点に進めているところでございます。
引き続き、国民世論の啓発等に着実に取り組んでまいりたいと考えておりますし、特に村木委員のような二十代の方に関心を持ってもらいたい、そのことについてまた進めて、いろいろなことを考えていきたいというふうに思っております。
○村木委員 ありがとうございます。
今、二つの事業を大臣は展開してくださっているということで、そういった事業の内容をお聞きし、大変心強く思うところであります。
本年二月七日、北方領土の日に開催された北方領土返還要求全国大会において、総理も、領土問題の決着と平和条約の締結に向けて全力を尽くす、そしてまた、北方領土問題は国民全体の問題であり国民が一丸となって取り組むことが不可欠として、若い世代への世論啓発や国際社会への日本の立場を正しく発信していく重要性を述べておられました。私自身も深く共鳴するところであり、政府が主導する外交交渉の進展と同時に、国内における世論形成の重要性も強調しておきたいと思います。
また、元島民の三世、四世の世代では、北海道を離れて居住されている方も多いとお聞きしております。そうした方々も巻き込みながら啓発活動を進めていくことも大切なのではないかと思います。
続いて、人道的な見地から極めて重要な課題であります北方墓参について御質問申し上げます。
千島歯舞諸島居住者連盟のホームページによると、当時、北方領土には一万七千名余りの人々が居住し、豊かな海の恩恵を受け、漁業を営みながら豊かに暮らしておられたそうです。終戦後、旧ソ連軍による北方四島不法占拠により、島民を島から追いやり、現在に至るまで長い年月が過ぎ去りました。領土問題解決の展望が見えない中で、元島民の高齢化は進み、既に七割以上の方々が亡くなられ、御存命の方の平均年齢は九十歳を超えております。
私たち日本人にとって、先祖の霊を尊び、その供養を尽くすことは、時代を超えて受け継がれてきた精神の根幹であり、心のよりどころそのものです。せめてもう一度故郷の墓前で手を合わせたい、そういった切実な願いを我々国政に携わる者は真摯に受け止めなければなりません。
ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序を根幹から揺るがすものであり、日本政府として毅然とした対応を取る必要はありますが、元島民の方々の思いにしっかり寄り添う観点から、北方墓参、さらにはいわゆるビザなし渡航の再開に向けて、ロシアとの交渉の現状と課題についてお聞かせください。
○田口政府参考人 御答弁申し上げます。
ロシアとの交渉の現状と課題についてのお尋ねでございました。
御指摘の北方墓参を始めとする四島交流等事業の再開に向けては、ロシア側に対して、様々な機会を捉えて、これら事業の再開を求めてきているところでございます。これらの問題はロシアによるウクライナ侵略に起因して発生したものでございますが、ロシア側は日本側に責任を転嫁する姿勢を崩しておらず、原則的な立場の違いがある中で、現時点まで事態の打開に至っていない状況でございます。
四島交流等事業の再開は、日ロ関係における最優先事項の一つでございます。特に、御高齢になられた元島民の皆様の切実な思いを踏まえれば、北方墓参の再開はすぐれて人道的な問題であると考えております。引き続き、粘り強く事業の再開を求めていく所存でございます。
○村木委員 ありがとうございました。
困難な状況の中、諦めず粘り強く交渉を続けてくださっていることに深く感謝申し上げたいと思います。
私自身の体験ですが、一九九一年にソ連側から日本国民と北方四島在住ロシア人との交流を行うことが提案され、翌年から毎年、ビザなしでの交流事業が始まりました。私は、まだ北海学園大学の学生であった令和元年に、この年の二回目の交流事業により、札幌を訪れた北方四島在住のロシアの小学生から大学生までの青少年と、札幌市内の狸小路や地下街を散策したり、おすしなど日本食を食べるなどの日本文化体験プログラムに参加した経験があります。
この際、北方領土という難しい課題はあっても、対話という面で障壁はなく、お互いの文化を知り、深めることで、墓参や故郷を懐かしく思う気持ちを共有できるのではないかと感じました。
この事業には賛否あり、必ずしも領土問題の解決には貢献しないとの評価があることも承知してはおりますが、お互いに顔を合わせ、交流することは無駄ではないと確信しております。
墓参や元島民のビザなし交流は、非常に困難な状況を双方で乗り越えて実現すべき、人道的な配慮が最も必要なものだと考えますので、引き続き御尽力を賜りますようお願いを申し上げます。
さて、北海道、とりわけ北方領土隣接地域である根室市、別海町、中標津町、標津町、羅臼町の一市四町は、かつては北方領土の四島と一体の社会経済圏を形成して発展しておりました。その基幹産業は、言うまでもなく漁業であります。しかし、北海道や北方領土周辺の海域におけるロシアによる日本漁船の拿捕は歴史的に数多く発生しており、戦後から累計で千三百隻以上の漁船が拿捕されてきた背景があります。
幸いなことに、近年はそうした事案が発生してはいないものの、政治的な対立が漁業現場に暗い影を落としていることは否定できません。日ロ漁業交渉が妥結していない期間に境界線付近で操業をすると、ロシア国境警備隊から不法操業とみなされ、拿捕されるリスクがあるため、地元漁師は慎重な対応を余儀なくされています。
こうした状況に対し、我が国政府は、どのような毅然とした、かつ実務的なアプローチを取っておられるのか、お聞きしたいと思います。
○柿沼政府参考人 お答えいたします。
我が国とロシアとの間では、漁業分野におけます三つの政府間協定及び一つの民間取決めがございます。ロシアによりますウクライナ侵攻以降も、関連の協定等に基づきます操業ができるように対応してきているところでございます。
具体的に申し上げますと、日本の二百海里水域におけます、我が国漁船によりますロシアの川を起点としますロシア系サケ・マスの漁獲量の操業条件を決定いたしますサケ・マス漁業交渉ですが、本年三月に交渉が妥結をしております。そして、四月から六月にかけて、主に道東沖の海域におきまして、シロザケ、カラフトマス、ベニザケ等の漁獲を目的とした操業が行われたところでございます。
また、北方四島のうち歯舞群島の一部であります貝殻島周辺において、我が国漁業者が安全に昆布採取を行うための民間取決めであります貝殻島昆布交渉につきましては、北海道水産会とロシア連邦漁業庁の間で協議が実施されたところでございまして、本年四月に交渉が妥結をしております。六月一日から操業を開始したところでありまして、現在は昆布の育成状況を踏まえて操業が一時中断をされておりますけれども、その後、九月まで操業が行われる予定となっております。
本年の日ロ双方の漁業者の相手国の二百海里水域で操業条件を決定します日ロ地先漁業交渉につきましては、昨年十一月二十四日に交渉を開始したところでございますけれども、二年連続して交渉が越年したというところでございますが、本年六月の十九日に妥結をいたしました。こちらにつきましては、これからマダラ操業等を目的といたしまして日本漁船が操業する予定でございますし、ロシア漁船につきましては、十一月以降にサバ等の操業が行われる予定となっておるところでございます。
一方で、北方四島周辺水域操業枠組み協定でございますけれども、こちらについては、ロシアによりますウクライナ侵攻以降、ロシア側は協議に応じておりませんで、二〇二三年以降、操業が実施できていない状況が続いております。こちらにつきましては、外務省と連携いたしまして、ロシア側に対し協議の実施について繰り返し働きかけを行っているところでございます。
日ロ関係、全体として厳しい状況にはございますけれども、ロシアとの漁業の分野の関係、重要でございますので、引き続き、我が国の漁業者がこういった操業ができますように、権益を確保できるよう交渉してまいりたいと考えております。
○村木委員 ありがとうございました。
もう一問質問を予定しておりましたが、回答の準備、いただいておりましたところ、申し訳ございません、時間がなくなってしまいました。
終わりになりますが、北方領土は我が国固有の領土でありまして、北海道選出の議員である私は、この問題の解決に向け、若輩の身ではございますが、微力を尽くしてまいる決意を新たにしております。
質問を終わります。ありがとうございました。
○島尻委員長 次に、高村正大君。
○高村委員 自由民主党の高村正大です。
早速ですが、黄川田大臣、昨日、三月に発生した名護市辺野古の事故の現場を訪れた、こういう報道に接しました。現場でいろいろな思いを持って抗議活動をする方がいること自体は否定しませんが、その活動に未来のある子供たちを巻き込み、結果として犠牲になることが出たということはあってはならない、こういうことだと考えております。
大臣自身、事故現場でどのような思いを持ったのか、教えてください。
○黄川田国務大臣 お答えいたします。
昨日、沖縄を訪問し、名護市辺野古沖における船舶転覆事故の現場を伺い、献花をさせていただきました。改めて、お亡くなりになられた学生と御家族に思いをはせ、このような事故は二度と起こしてはならないと強く思いました。基地に係る埋立工事に対し抗議を行って運航していた団体の船に、未来ある学生たちが乗船し、一名の少女の大切な命が失われてしまったという事実に対し、強い憤りと深い悲しみを感じました。
私は、このタイミングで献花に参らせていただいたのは、命が失われている大変な事故であることを踏まえて、事故の調査報告をしっかりと聞いてから伺うべきだと考えたためであります。そして、ようやく、先月、私が所管する沖縄総合事務局から海上保安庁に対し告発が行われ、今月になり、その調査と告発の内容の報告を受けたため、一つの機会であると判断したものであります。
実際に辺野古を訪れ、基地建設の抗議船に高校生を乗せて平和学習が行われたことについて、大変大きな違和感を持ちました。沖縄には、国立沖縄戦没者墓苑や島守の塔、ひめゆり平和祈念資料館や対馬丸記念館など、平和学習に適した場所が数多くございます。今後も、国内外の多くの方々に沖縄を訪れていただき、充実した平和学習を行っていただけるよう、対馬丸記念館にあるような、新たな展示等に役立つ取組を積極的に行ってまいる所存でございます。
なお、沖縄総合事務局や海上保安庁においては、事故に関する調査が引き続き進められております。関係機関による調査や捜査の進展によって事実関係が解明され、再発防止が図られるよう、関係省庁と連携して、沖縄総合事務局においても全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○高村委員 大臣、ありがとうございました。
それでは、次の質問に行きたいと思います。
今年五月二十八日に成長戦略が公表された、沖縄の経済界が主導するゲートウェー二〇五〇プロジェクツについて伺います。
ゲートウェー二〇五〇プロジェクツは、空港と返還が合意されている三つの基地を価値創造の重要拠点と位置づけ、世界に開かれたゲートウェーを目指すというもので、その実行計画は二百五十ページにも及び、地元の強い思いが込められた内容となっています。
全国最下位となっている県民所得水準を現在の二倍以上に押し上げるという野心的な目標を掲げるとともに、絵に描いた餅にしないために、経済界が計画の段階から関わり、計画に関わった者が実行にも責任を持つ、そのような強い意気込みが伝わる発表でありました。
地元経済界が主導し、自治体も巻き込んだ地域全体の成長戦略を描く事例は日本でもまれであると関係者も語っており、先日の日本経済新聞においても、沖縄県の電力や地銀など主要企業が二〇二六年度中に百億円規模のファンドを立ち上げ、先端医療や航空産業などを県内に呼び込み、二〇五〇年には最大五百五十億円規模への拡大を図るという報道がなされています。
民間が大きな投資を行い産業集積拠点をつくるこの動きは、まさに地元経済界の本気度の表れと受け止めております。特に、CRO、医薬品開発業務委託機関、産業の集積、島嶼地域の特性を生かした医療データを活用した創薬産業への挑戦は、まさしく政府が進めている、民間投資を基軸とした産業集積を図る地域未来戦略と合致しているものと考えます。
そこで、黄川田沖縄担当大臣に伺います。
ゲートウェー二〇五〇プロジェクツのこうした取組は地域未来戦略の方向性とも合致するものと考えますが、沖縄担当大臣としてどのように評価しておられますか。また、政府として今後どのように支援をしていくのか、方向性についてお聞かせください。
○黄川田国務大臣 ゲートウェー二〇五〇プロジェクツについては、地方の伸び代を最大限に生かそうとする地域未来戦略の方向性と合致するものと考えております。沖縄から日本を成長軌道に押し上げていく可能性を秘めているものと認識しています。
引き続き、地元の経済界や自治体の皆様の御意見、御要望を丁寧に伺いながら、関係省庁とも連携して、しっかりと支援してまいります。
○高村委員 ありがとうございます。
次に、那覇空港の機能強化について伺いたいと思います。
那覇空港は、二〇二〇年に第二滑走路が完成し、処理能力が大幅に拡大しました。これを契機として、二〇二四年度の入域観光客は九百九十五万人と、過去最高だったコロナ前に次ぐ過去二番目の多さを記録しており、空港機能の強化が沖縄経済の発展を力強く後押ししてきたことは明らかであります。
世界に目を向ければ、シンガポールや台湾など、急成長を遂げた都市、地域において、空港と港湾は、単なる交通インフラにとどまらず、成長戦略と一体となった都市の成長エンジンとして機能してまいりました。こうした世界の事例を踏まえると、島嶼地域が持続的に経済発展するためには、玄関口である空港機能の強化が不可欠であります。
沖縄は、アジアの中心に位置し、飛行時間四時間圏内に人口二十億人を超える巨大な経済圏を擁しています。この地理的優位性を最大限に生かす意味でも、那覇空港の機能強化はゲートウェー二〇五〇の成長戦略の実現に直結いたします。ゲートウェー二〇五〇の試算では、二〇五〇年の利用者数は三千六百万人、足下比一・七倍の拡大が見込まれており、スポット数拡大やターミナル機能の強化を含む国管理空港としての抜本的な対応を早期に検討する必要があります。
黄川田大臣に伺います。
那覇空港の機能強化は、沖縄振興にとどまらず、我が国全体の成長にもつながるものと考えます。那覇空港の機能強化に向けて、国としてどのように取り組んでいかれるか、大臣のお考えをお願いいたします。
○黄川田国務大臣 那覇空港は、沖縄が世界に開かれたゲートウェーとして役割を果たすに当たり、中核的な役割を担っておりまして、この機能強化は我が国全体の成長にも資すると認識しております。
地元においては、ゲートウェー二〇五〇プロジェクツにおける検討の中で、その機能強化の在り方等について、今後、沖縄県や経済界等の地元関係者が一体となって議論を進められると伺っております。
内閣府としては、引き続き、この議論の動向を見守るとともに、地元関係者の議論が円滑に進むよう、関係機関と連携して、技術的助言や情報共有などの支援を行ってまいる考えでございます。
○高村委員 もう一問準備していたんですが、ぼちぼち時間ということなので、まとめに入りたいと思います。
最後となりますが、沖縄の経済発展は我が国全体の成長発展にとっても必要不可欠であります。こういった思いで政府としても全力で取り組んでいただくことをお願いし、また、私自身も与党の一員として沖縄振興に全力で取り組んでいくことをお約束して、質問を終わります。
ありがとうございました。
○島尻委員長 次に、市村浩一郎君。
○市村委員 日本維新の会、市村でございます。よろしくお願いいたします。
今日は、まず冒頭に伊江島のことを取り上げたいと思います。
伊江島は、委員長の御地元ということでございまして、私も二月にちょっと視察を兼ねて、個人的にですが、行ってまいりました。先ほど委員長がおっしゃった山というのは城山ですね、大変特徴的な山があります。そこで何が行われようとしているかというと、沖縄は県民所得が一番低いということで、先ほどゲートウェー二〇五〇プロジェクトの話もありましたが、やはり産業振興をしなくちゃいけない。これは、だから沖縄だけで通じる話ではなくて、沖縄発で全国に発展できるような、展開できるような事業をやらなくちゃいけないだろうということで、今何が行われようとしているかといいますと、冷熱を利用して、食品の、いわゆる未利用食品を生かすということですね。
大変、日本の場合は食の廃棄物が多いということで、もったいない。かつ、冷熱というのはどこから来るかというと、LNGですね。マイナス百六十二度というところまで冷やして液化して天然ガスを運んできているわけです。では、そのマイナス百六十二度の熱が、冷熱が今までどうされていたかというと、ほとんど使われずに空気中に捨てられていたということなんですね。
なかなか低温のままこの冷気を運ぶ工夫ができなかったということなんですが、これも、真空断熱二重管というのが、これは経産省が十五年前ぐらいに五十億ぐらいのお金を出して作ったのがあるんですね。これは本当は超電導に使うはずだったんです。超電導直流電送網に使うはずだったのを、超電導に使わずにこの冷熱を運ぶということに使おうということで、これは今、神戸でも、神戸空港沖のところで、川崎重工さんが、これは液体水素の形で、液体水素を運ぶということで使っています。
それを使って、今、伊江島にはLNG基地はないんですね。ということで、沖電さんも協力してくれるのかな、電気を、LNGの発電所を造って、島の電気もそこで供給できるようにして、その余った、使っていない冷熱を運んで、そこで、今、何度でどういうものを冷やして粉砕したり保管するといけるかという実験を、今年の四月から内閣府の予算で始まっています。
付随して、これは内閣府のまたムーンショット計画というのがあるんですけれども、これは農林水産大臣のたしか御地元なんですけれども、山形大学でも、このムーンショット計画を使ってこういう実験、検証、実証実験をやろうとしているということで、まず、そういうところが力を合わせてこの伊江島でやろうという話をされているということでございますが。
これがうまくいけば、まず離島で同じようなことができますし、かつ、今LNG基地は日本全国に五十四か所ありますので、LNG基地があるところではそういうことができる。つまり、沖縄発で全国に展開できる事業が生まれるかもしれない。これは実証事業ですから、もちろんうまくいくかどうかは分かりません。しかし、だからこそ、大臣始め、委員長も御地元ですし、是非ともみんなで応援してこれをやって、これは本当に、捨てている熱を利用するという。
しかも、私はずっと、これで米粉を作ってほしい、日本はやはり米の国ですから、米の需要がどんどん減っています、ただ炊いて食べるだけじゃなくて、米粉にして小麦粉代替で使うということもずっと提案してきています。
だから、こうしたことをやれるように、是非とも伊江島でやってほしいということでございますが、大臣の御見解をいただきたいと思います。
○黄川田国務大臣 委員御指摘の事業については、今委員が御説明していただいたとおり、液化天然ガスの気化過程で発生する冷気を活用した農産品の凍結粉砕や長期冷気保存などについて温度帯ごとに実証を行うものでありまして、内閣府としても、いわゆる推進費によりこの取組を支援しております。
この事業は、沖縄県内におけるエネルギー供給を目指しているほか、将来的には農産品の高付加価値化など産業振興にもつながる可能性を持っているものであり、私としても期待しているところでございます。
内閣府としては、この先進的な取組に対する支援を行うことで、地域の課題の解決、ひいては一層の沖縄振興につながるよう、そして、先進的な取組が他のところでも適用できるよう、しっかりと取り組んでもらいたいと思っておりますし、期待しているところでございます。
○市村委員 感謝いたします。
伊江村は、私も行かせていただいて、とてもすてきなところです。
私も、今まで沖縄に何度かもちろん視察等で行っていますが、大体、普通は、皆さんも御存じのとおり、昔は一泊だったんですけれども、沖縄は今、日帰りですよね。朝行って、空港から例えば基地に視察に行ったり、例えばOISTに行ったり、結局また空港に戻ってそのまま帰るということで、まあ昼食ぐらいは取りますけれども、そんな感じでありましたし、今まで沖縄のビーチなんて行ったことは一回もありませんでした。
しかし、この二月にちょっと個人的に視察も兼ねて行かせていただいて、初めて沖縄の海はきれいだなと思ったのが、伊江島に渡って初めてそう思ったところです。ですから、非常に、観光としても伊江島は大変いいと思います。近くに美ら海水族館、今度はジャングリアができたりと。ジャングリアに行ってきましたが、頑張ってほしいなと思うところであります。これもやはり交通アクセスの問題がありまして。あと、最後にちょっと、その交通アクセスの問題もお尋ねしたいと思っていますが。
伊江島、大変いいところです。ですから、全国から修学旅行生、結構、まず沖縄にもたくさん行かれている。今日は沖縄北方ですから、北方は北方問題ですけれども、北海道にも行かれているということでありますが、特に、やはり、どうしても沖縄とか北海道になりますと飛行機を使って行きます。そうなりますと、今、飛行機の値段が上がっている、皆さんももうお感じだと思いますが、来年からは国内線でも何か燃料サーチャージを取ろうかという話もあるぐらいに、航空機代が、飛行機代がどんどん上がっていくだろうと。
そうなりますと、今まで沖縄に修学旅行で行っていた学校が、ちょっとこれ以上親御さんに負担を求めるのは難しいなということで、では、これまで沖縄に行っていた学校がもうやめようかということも懸念をされるという事態になっているということも受けまして、飛行機代を、飛行機代だけに限らず、修学旅行費を何か支援する、補助するようなことを、特に沖縄の場合ですね、沖縄にこれまで行っていた修学旅行が途絶えないように、途切れないように、やはり手を打つ必要があると思いますが、大臣、政府としての御見解をお願いします。
○黄川田国務大臣 令和六年度には、年間三十五万人以上の児童生徒が修学旅行で沖縄を訪問しております。多くの方に沖縄を訪問していただき、沖縄の魅力に触れていただくとともに、沖縄の歴史や文化を学んでいただくことは大変重要であると考えております。
そこで、内閣府においては、本土と沖縄を往復する航空機運賃軽減のため、沖縄路線に係る航空機燃料税を全国の税率の二分の一に軽減する措置を行っております。
また、沖縄への修学旅行が長期的かつ安定的に実施されるよう、ソフト交付金を活用し、支援をしているところであります。
引き続き、県外の児童生徒が沖縄を訪れ、様々なことを学んだり体験することができるよう、関係機関と連携しながら、修学旅行に関する取組を支援してまいります。
○市村委員 今沖縄のことだけ申し上げましたが、やはり、北海道も同じように、これまで北海道に行っていた修学旅行が飛行機代が高いからということで途切れないように、是非とも政府としてよろしくお願いを申し上げる次第であります。
次に、今度は子供の貧困ということで、大臣も所信でかなり取り上げておられました。私も、沖縄、奄美群島ということで、奄美大島の子供の貧困問題についてもちょっと取り組んでいるところもあります。
そして、沖縄もしかりということで、以前、沖縄の乳幼児に対するミルク支援をやっているNPOの方からお話をいただいて、これまで頑張ってきたけれどもなかなかお金が足りないということで、その方は、一生懸命寄附を集めて、なかなかミルクにお金を払えない、子供にミルクも与えられないというところまでの、そういう状況の御家庭もあるということで、そういう話を受けたら、自分で車を運転してミルクを買って、自分で車を運転して沖縄本島を走り回ってミルクを届けているような活動をしているNPOの方なんですね。お話を伺いました。
そのときに、やはり、子供の貧困、この子供の貧困というのは基本的に親の貧困ということでございます。ですから、先ほど申し上げたように、沖縄はどうしても県民所得が一番低いということで、やはり、産業を興して高いお給料をもらえるようなまた雇用をつくっていくということが大切なのでありますが、しばしの間は、そうなる前に、子供の貧困の問題、もちろんほかの要因もありますけれども、取りあえず、今ここでミルクも与えられないでいる子供がいるわけでありますから、何とかしなくちゃいけないということであります。
ですから、子供の貧困問題に関しては、もちろん、自治体が頑張る、県そして各市町村が頑張るのは当たり前なんですが、しかしそれだけでは限界があって、やはり、もっともっと小まめに、地域のことを知っている人たち、昔でいえば自治会とか民生委員さんとか、今でいうとNPOというものもあります。ですから、こうしたNPOの皆さんとの協力関係をもっと築いていただいて、自治体も、自治体によっては、NPOとうまくいっている自治体もあれば、全国的に見るとなかなか、NPOは面倒くさいなとかこういうところもあって、もちろん分野にもよるんですけれども、やはりこういうところもNPOとの協力ということも私は必要だと思いますが、大臣の御見解をいただきたいと思います。
○黄川田国務大臣 沖縄の子供の貧困対策については、沖縄の産業振興と両輪で、平成二十八年度から、子供の貧困対策支援員の配置や、子供の居場所の設置に係る支援を中心として、沖縄こどもの貧困緊急対策事業を実施しております。
子供の貧困対策を効果的に進めていくためには、地域に根差した活動を行っているNPO等の力もおかりしながら進めていくことが大変重要でございます。子供の居場所の運営支援や、居場所の運営改善等を伴走支援するアドバイザーの派遣など、NPO等を活用して、自治体と協力しながら事業を実施しているところであります。
先生がお話の、貧困世帯に粉ミルクを提供する活動を行うNPOとの連携についても、これは県の取組でありますが、食料支援連携推進事業の中で対応していくことも考えられるかと思います。
私も、今年の一月に、名護市の若年妊産婦の居場所であるポノの地域に根差した活動を視察し、利用者のニーズを踏まえながら運営している、その重要性を実感したところでございます。
今後とも、現場の声をお聞きし、自治体やNPO等と連携しながらしっかりと取組を進めてまいります。
○市村委員 ありがとうございます。
最後に、沖縄に行くと必ず言われるのが、鉄道を何とかしてくれ、こうです。鉄道です。私は、そのときに、地下鉄ということを申し上げています。
この地下鉄、なぜ地下鉄かというと、いろいろな意味があります。あえてここでは申し上げませんが。これを、短期的にやってほしいということではありません、五十年、百年計画で沖縄にインフラを整備していく、鉄道網を引く、そのときは、やはり私は、大深度地下法を利用して地下鉄を造るということが必要だと思いますが、大臣の御見解をよろしくお願いいたします。
○黄川田国務大臣 委員御指摘の沖縄における公共交通の在り方については、沖縄振興にとって極めて重要な課題であると認識しています。
そのため、内閣府においては、これまで、新たな鉄軌道等の在り方について、地形、人口集積、都市開発の状況等を勘案した上で、様々な工夫や改良をしながら調査検討を行ってきたところであります。
具体的には、中南部都市エリアなど比較的土地の取得が困難な地域等について、地下構造の導入を検討し、また、地下トンネル掘削に適した様々な工法についても比較検討を行ってきたところでございます。
公共交通は、あらゆる社会経済活動の根底をなす極めて重要なものでございます。今般、委員からいただいた御示唆も含め、様々な知見を結集することで、沖縄を支える公共交通について、しっかりと検討を進めてまいります。
○市村委員 終わります。ありがとうございました。
○島尻委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後一時四十五分散会

