第2号 令和8年7月15日(水曜日)
令和八年七月十五日(水曜日)午後三時開議
出席委員
衆議院
委員長 柴山 昌彦君
理事 鈴木 貴子君 理事 藤丸 敏君
理事 松野 博一君 理事 御法川信英君
理事 武藤 容治君 理事 赤羽 一嘉君
理事 中司 宏君 理事 古川 元久君
麻生 太郎君 井出 庸生君
梶山 弘志君 熊田 裕通君
小寺 裕雄君 小林 鷹之君
鈴木 俊一君 田野瀬太道君
田村 憲久君 西田 昭二君
西村 康稔君 萩生田光一君
三ッ林裕巳君 宮内 秀樹君
村井 英樹君 小川 淳也君
階 猛君 藤田 文武君
玉木雄一郎君 伊藤 恵介君
土橋 章宏君
参議院
委員長 浅田 均君
理事 磯崎 仁彦君 理事 三原じゅん子君
理事 田名部匡代君 理事 神谷 宗幣君
有村 治子君 神谷 政幸君
清水 真人君 舞立 昇治君
山下 雄平君 山本 啓介君
斎藤 嘉隆君 水岡 俊一君
榛葉賀津也君 山田 吉彦君
石川 博崇君 竹谷とし子君
柴田 巧君 小池 晃君
安野 貴博君
…………………………………
内閣総理大臣 高市 早苗君
国務大臣
(内閣官房長官) 木原 稔君
内閣官房副長官 尾崎 正直君
内閣官房副長官 佐藤 啓君
政府特別補佐人
(内閣法制局長官) 岩尾 信行君
衆議院国家基本政策委員会専門員 大野雄一郎君
参議院常任委員会専門員 金子 真実君
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本日の会議に付した案件
国家の基本政策に関する調査
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〔浅田均君会長席に着く〕
○会長(浅田均君) ただいまから国家基本政策委員会合同審査会を開会いたします。
本日、会長を務めます参議院国家基本政策委員長の浅田均でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
この際、合同審査会における発言に関して申し上げます。
野党党首及び内閣総理大臣には、申合せの時間内で活発な討議が進められるために、御発言はそれぞれ簡潔にされるようお願いいたします。
なお、委員及び傍聴議員各位におかれましても、不規則発言等、議事の妨げとなるような言動は厳に控えていただきますよう、御協力をお願いいたします。
また、本日は、委員室内に設置いたしましたモニターに、発言者の持ち時間を表示いたします。持ち時間が終了した際は、表示がゼロとなりますので、御承知おき願います。
それでは、国家の基本政策に関する調査を議題とし、討議を行います。玉木雄一郎君。(拍手)
○玉木雄一郎君 国民民主党代表の玉木雄一郎です。
今日は、総理の肝煎り政策であります飲食料品の消費税ゼロについて伺います。
まず、国民の皆さんとも共有したいなと思っているのは、そもそも飲食料品の消費税をゼロにしたときに、どれだけ負担が軽くなるのか。逆に言うと、今どれぐらいの負担を、国民の皆さんは飲食料品の消費税を払うことによって負担しているのか、年間の一人当たりの負担額についてまず教えてください。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 年間でお一人当たりということになりますと、八%丸々でしたら四万円超ということになります。
○玉木雄一郎君 四万円程度ということなんですけれども、私、これは賛成です。今インフレで様々な出費が増えていますので、年間一人当たり四万円程度の負担軽減策を講じていくことは、合理性もあるし、速やかにやるべきだと思っています。
ただ、この間、国民会議で様々な議論を積み重ねてきた中で、二〇二四年四月、つまり、今から二年後の、給付つき税額控除については、ある程度各党の合意が得られて、明日にもそういったものが固まるやに聞いていますけれども、肝腎のそれまでのつなぎの措置である飲食料品の消費税実質ゼロ、これについては、議長案という形で、レジの問題もあるので、一%までまず下げます、残りの一%分は給付でやりますと。この一%の減税と一%分の給付を組み合わせるということが議長案として出たんですが、これについては残念ながら国民会議で全く各党の合意が得られていません。
というのも、総理が選挙でもおっしゃったんですが、この間、いろいろ事情が変わっています。例えば、当時はやはり、高いといえば飲食料品が高かった、米とかね。ただ、あのときは、イラン戦争はなかったんですよ。アメリカ、イスラエルがイランを攻撃して、今もそうですが、エネルギー価格が高騰して、あらゆるものの値段が上がっている。そして、総理が就任したときは、十年債の金利は一・六六だったと思います。それが、この前、いわゆる骨太ショックで二・九をタッチするということになっているので、債券市場をめぐる環境も大きく変わっています。
また、私が二月に代表質問で総理に伺いましたけれども、仮に〇%、一%に下げたときには、農業者、特に免税事業者や簡易課税の事業者がかえって数千億円の負担を被ることになるんじゃないか。仕入れ税額が引けなくなるとか、還付が受けられなくなるとか、こういう問題がある。あと、外食ですね。今、一〇パー、八パーでも大分、これでもテイクアウトしようと。みんな生活厳しいですから。これが、一〇パーと一パー、一〇パーと〇パーとかになってしまうと、やはりお店で食べるよりは持ち帰ろうということで、外食にも大きな影響がある。何より、二年後に一%を八%に戻すときに、実質大きな負担増になってしまう。種々の課題が指摘をされています。
そこで、総理に伺います。
まだ各党で合意が十分取られていない、このいわゆる議長案と言われる一%に減税することと一%の給付を組み合わせる案、これはもう変わらないのか。
あるいは、我々国民民主党は今日も法案を出しますけれども、来年度からインフレに合わせて住民税の控除額を引き上げて住民税を減税すること、そして、本当に困っている人は今年から給付を行ってはどうか、こういった政策も提案しております。今想定されている財源の中で、五兆円とも言われています、その範囲の中でいいので、より最適な政策あるいは政策の組合せを模索することが私は引き続き必要ではないかと思っています。
国民にとって、国民経済にとって最適の政策を選択する、そのための議長案の見直しの余地は残っているのか、あるいは更なる協議の余地は残っているのか、それとももう議長案しかないのか、総理のお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(高市早苗君) いわゆる食料品の消費税率をゼロにしたいと私は申し上げましたけれども、この点については今国民会議に議論を委ねております。そして、できたら夏前に議論が終わって必要な法整備に取りかかりたかったのですが、八月の頭ぐらいでしたら十分に作業的に間に合いますので、議長には、七月いっぱいかけてでもしっかりと多くの方が納得する議論をしてほしいと申し上げています。だから、私自身がその結論を先取りすることはいたしません。
食料品は、確かに、物価上昇率、少し下がってきましたよね。少し下がってきましたけれども、今、CPIを見ましても、プラス一・五。食料品の寄与度が一ということになると、まだまだ高いということがございます。
私が元々、この話、これは自民党の公約で、決めるときはちゃんと党議決定までしておりますので私一人の意見ということではないのですが、食料品というのはやはり生きていくために絶対必要なものである、だから、国家の品格として、やはりみんなが困っているときには食料品だけでもこれは税率を引き下げられないかということと併せて、できたら今後、将来、急に感染症があったり大災害があったり、どうにもみんなが困ってしまうようなことがあったときに、今の八と一〇という設定だけじゃなくて、給付は割と時間がかかります、人的負担も大きいですから、そういったときに、欧州のように消費税率をぱっと下げましたと、こういう柔軟性を持てるようなシステムの構築をする一つのチャンスでもあると考えました。
いずれにしましても、私は、国民会議の結論を今の時点で先取りすることはいたしません。最適な方法、とにかく中所得、低所得の方々の負担を減らしていく、手取りを増やしていく、こういった方向を御党と共有しておりますので、最適な方法が議論され、提示されることを期待いたしております。
○玉木雄一郎君 総理から、消費税、税制の柔軟性、私も賛同するところであります。
じゃ、改めて伺います。二〇二九年四月から何があっても一%を八%に戻す、この方向は変わりませんか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 本丸は給付つき税額控除と申し上げてまいりました。その制度設計ができてしっかりと給付が行われる、その状況が達成できるまでのつなぎと申し上げてまいりましたので、二年間限定という見通しについて、私自身は変わりはございません。ただ、国民会議での議論中でございますので、ここで断言はできません。
先ほど、住民税などについても御提案をいただきました。方向性は確かに一緒です。中所得、低所得の方々の負担を、そして税と社会保険料の負担に苦しむ方々に集中的に支援をしたい、手取りを増やしたい、分厚い中間層をつくりたい、この方向性というのは一致していると思っております。
その上で、御党とお約束をして、合意をした上で所得税の基礎控除の引上げを決めました。ですから、今年の十二月に、これは年末調整で三万円から六万円減税ということになります。ですから、これとの関係をどう考えるか。住民税というのは地域社会の会費的な意味合いも持ちますので、そうすると地方の財政の問題というのが出てきます。これが恒久的なものなのか、年限を切ったものかによりますけれども、こういった論点も詰めなきゃいけないと思います。
御提言については、今承りました。
○玉木雄一郎君 これは結構、今、重要な答弁で、二〇二九年四月、今から二年後、このときに景気がすごく悪くなっていても上げなきゃいけないんですよ、今の案はね。
私はもし、多分総理がやりたいことと今やろうとしていることがずれがあって、私は前もひょっとしたら提案したことがあるかもしれませんが、本当に消費税を柔軟に景気対策等で使うのであれば、民間のレジシステムの会社に直せと言うんじゃなくて、例えば欧州のように消費税率の範囲を法律で、五パーから一〇パーは財政民主主義の観点、租税民主主義の観点で法律で決めるけれども、その間の税率については政省令で決める、こういう消費税法体系に変えていくということが実は政治としてやらなければいけない柔軟性の確保なんだと思います。
私、率直に申し上げて、今は消費税を減税すべきときじゃないと思うんですね。むしろ二年後に、今、サイクリカルな、循環的な景気でいうと、今より悪くなっている可能性があるので、もし下げるなら二年後の方が最適である可能性があるんです。そのための制度をつくっておく、あるいは抜本的な改革をする、それまでの間、逆にその間は給付やあるいは住民税の減税等でつないでいって、今総理がおっしゃったような柔軟な消費税法体系をつくり上げるということをちゃんと議論をして、やる方が、私は意味があると思っているんです。
特に、今少し心配しているのは、給付つき税額控除は二〇二九年四月から始まるのはいいです。ただ、この対象がまだ決まっていないんですね。いわゆる翁カーブと言われて、国際的にも比較して税や社会保険料の負担が高いとされる日本人は、年収五百四十万以下になっているんですね。ただ、欧米を見ると、給付つき税額控除は大体平均年収の半分ぐらいの人に支援するということになっているので、それだと二百四十万以下ですよ。二年後の姿を思い出してください。確かに、給付つき税額控除、入ります。五百四十万以下あるいは二百四十万以下の人は救われます。でも、それ以上の所得の方は、単に消費税が一パーから八パーに戻るので、大幅な増税が実は中間層、現役世代に及ぶんですよ。これはやはり経済に悪影響が及ぶし、もし日本経済がそれでがたがたしたら、世界経済に悪影響を及ぼす。ベッセント財務長官が日本の債券市場もしっかりしてくれというメッセージを出していることは総理も御承知のことだと思います。それだけ日本の責任、一国の日本国の総理大臣の責任は重いんですね。
だから私は、消費税の制度を柔軟にしていくことは、もう本当、賛同します。ただ、今総理が議長案としてやろうとしていることと、総理が目指していることにずれがあるというのが、これはもう是非率直に議論させていただきたい。そして、それまでは様々な政策の組合せがあり得るので、そこをやはり柔軟に、最新の経済状況を見ながら考えていくのがトップリーダーの責任ではないでしょうか。
その意味で、一つ関係するので伺いますけれども、骨太ショックというのがありました。これはいろいろな理由で言われていて、いやいや骨太の原案が原因になってはいないですよと言うんですが、明らかに、私も債券市場の人と何人も話しましたけれども、やはり日本の日銀あるいは政府がインフレを的確に抑える能力と意思がないんじゃないのか、だから将来インフレになるので、きちんとしたより高いクーポン、利率を求めないと長期国債が成り立たないので金利が上がっている、こういう説明もあるわけですね。
伺います。総理として、いわゆる骨太ショック、この原因を内閣総理大臣としてどのように認識していますか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 骨太ショックという言葉は、とある新聞社が発信して、それで広がりましたけれども、私は、まだ閣議決定もしていない、政府のただ一つの文書の原案がショックの原因だとは思っておりません。
為替市場もそうです。金利もそうですけれども、これは様々な要因によって決まります。今日の値動きを見ていても、アメリカの金利だったり、雇用統計の影響だったり、それによって随分振れがありますよね。それから、やはり地政学的なリスクですとかショックへの耐性とか、いろいろなことで判断されるものだと思います。
先ほど二年後に今より悪くなっているとおっしゃいましたが、玉木代表と私が目指しているのは、今こそ経済を強くすると、いや、今成長に向けてエンジンを吹かすときでしょうということだと思うんです。今、とにかく供給力を強くする、人材も強くする、エネルギー、食料、安全保障、こういうリスクに耐性のある、そういう国づくりの今絶好のチャンスが来ていると思いますよ。今やらなかったら経済は強くならない。だから、強い経済と、そして債務残高、これはGDP比を引き下げていくということを申し上げておりますが、財政の持続可能性、これを両立する、そのために私は、成長のスイッチを押して押して押しまくると申し上げました。今がそのチャンス。二年後に悪いようだったら、本当に日本はチャンスを失った、私はそう考えます。
一緒にやりましょうよ、強い経済づくり、是非。今ならできます、今やらないと間に合わない、そう思っております。
○玉木雄一郎君 気合と根性だけでマーケットは動かないんですね。私も大賛成です、責任ある積極財政は賛成なので、それができる環境を整えることだと思います。
我々は、国債NISAということで、NISAの対象に国債を加えることなど、国内の安定的な国債の……
○会長(浅田均君) 申合せの時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○玉木雄一郎君 はい。
国債の受入れをしっかりできるような体制、あるいは、個人にとってもミドルリスク、ミドルリターンの新しい投資対象をつくろうということも提案してきて、これは責任ある積極財政にも資すると思っていますので、是非、冷静な、客観的な経済の分析の中で最適な政策選択を行っていただけるように改めて総理に求めて、私の質問を終わりたいと思います。
○会長(浅田均君) 以上で玉木雄一郎君の発言は終了いたしました。
次に、小川淳也君。(拍手)
○小川淳也君 暮らしが先、そして競争力のある福祉国家。中道改革連合の小川淳也です。
この国会を通して総理から感じられた政治姿勢全般について、お聞きしたいと思います。
まず、皇室典範について伺います。
皇室制度の重要な制度変更で与野党がたもとを分かつということは、国民にとっても皇室にとっても極めて不幸なことです。私どもも、熟慮を重ねた末、苦渋の賛成をして参議院に送り出しました。
その上で、申し上げたいことが二点あって、与野党がたもとを分かつことが国民にとって皇室にとって不幸であるならば、まず決議案において与党は寛容に柔軟に歩み寄るべきだった、それが一つ。そして、政府は、成案を作るに際して、両院の議長、副議長が提起した内容に忠実に寸分たがわず法文として再現すべきであった。この二点は、皇室の問題に関して与野党にしこりを残すようなことは、今回も以後もあってはなりませんからね。苦渋の賛成をした上であえて問いたい。その二点を申し上げたい。
そして、お聞きしたいのはただ一点です。
審議の過程の中で、官房長官は、あらゆる論点について、今後の検討可能性を拘束するものではないという御答弁をいただきました。同じことを総理御自身からお聞きしたいので、その点、御答弁、求めたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) まず申し上げますが、皇室典範の改正について、政府としては、全国民の代表によって構成される国会において、衆参両院の正副議長の下で立法府の総意として議論のお取りまとめをいただいて、これを受けて改正法案を立案しました。そして、法案の骨子ができ上がった段階で正副議長に御報告し、そして全体会議の場で要綱、これは各党各会派に法律案の要綱を御説明し、正副議長から、これは衆参両院の正副議長から取りまとめに沿ったものであるという御判断をいただきました。ですから、その取りまとめに沿った形で法律案の作成を行ったということは申し上げます。
その上で、官房長官からも、立法府における将来の検討を先取りしたり、縛ったりするような趣旨のものではないという答弁をさせていただきました。まさにそのとおりでございます。
○小川淳也君 答弁の後段は受け止めました。前段が、もしおっしゃったとおり、字面のとおりであれば、こういう疑義は、国会の内外、国民の分断につながりかねないような話にはなっていませんので、ちょっと改めてこれは時間のあるときにしっかり議論したいと思いますが、ひとまず後段の答弁を重く受け止めましたので、今後、言行一致をお願いしたいと思っています。
そして、これは与党だけの責任じゃないんですね。我々も含めて、同等に責任を負っているという立場で、この議論には臨みたいと思います。
それから同様に、決して数の力で、多数があるからといって振り切ってはならない、押し切ってはならないのが、民主主義の根幹である選挙制度、これには定数も含みます。
比例を一方的に強行的に削減することを今回踏みとどまったことは、当然のことだと思います。そして、私どもも、定数の削減そのものに反対しているわけではありません。
今回断念したとはいえ、秋の国会で再度議論したいというようなことが漏れ聞こえてきますので、総理にここで一つお約束をいただきたい。その際には、野党、少数政党を含めて、幅広い合意形成に今国会以上に努力します、全力を挙げますと、その点、お約束いただけませんか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 比例の削減、定数の削減についておっしゃいましたけれども、もうこれは既に個別の議員提出の予定の法案でございますので、その内容ですとか進め方について内閣総理大臣としては申し上げられません。
その上でですけれども、衆院議長の下で協議会がございます。そこで、選挙区割りの在り方などについては、令和七年国勢調査の確報値、九月に出ます、これが判明する九月を目途に具体的な結論を得るということになっているということは承知をいたしております。
数の力で押し切るだとか、その内容とか進め方については、このQTというのは内閣総理大臣の立場でお招きをいただいておりますので、私から申し上げることはございません。
○小川淳也君 ちょっと二つ申し上げたいんですが。
ちょっと読み物を読まれていることは残念です。事前に通告はしていますが、できるだけ御自身の言葉でそしゃくをしてダイレクトにお答えをいただきたい、党首討論ですので。予算委員会であれば、百歩譲って読み物を読むのも是としたいと思いますが、是非ライブ感のあるやり取りに御協力をいただきたい。
第二に、時々その立場を使い分けられます。つまり、内閣総理大臣としての立場と、自民党総裁としての立場。そして、おっしゃるように、国会には政府の代表たる内閣総理大臣として御出席をいただいているのはもとよりです、そのとおり。しかし、国会運営にせよ、法案の審議にせよ、優先順位にせよ、高市総裁の意向が強く働いているから、私は指摘しているし、聞いているわけです。それはごまかせませんからね。それは実際にそうですから。そのことを前提に、誠意ある、責任ある御答弁をいただきたい。
そして、こういう議論を多々やりたかったわけですが、今国会、残念ながら総理の国会出席は極めて少ないんですね、歴代総理と比べて。それも恐らく総理の意向が働いている。それから、報道対応も十分ではないと言われている。そして、SNSを通しては、御自身の発信したいことは一方的にされている。そして、中傷動画をめぐっては、面識や会見の定義が揺らぐことで、総理が責任回避をしているのではないかという心証を振りまきました。さらに、書面の提出をもって国会質問を控えてほしいと取られかねないような場面にも出くわした。
全体を通して、国会って都合のいいことを聞いてくれる場じゃないんですね。厳しい問い、批判的な角度からの質問、これに誠意を持って真摯に答えることで、政治への信頼を生み出す場なんじゃありませんか。
こうした一連の総理の対応は、内閣総理大臣としての資質に疑問符がつきかねない事態に立ち至っていると私は感じますが、この点に関する総理の御認識をお聞きします。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 御自身もメモを見ておられましたので、私も、内閣総理大臣としての答弁でございますから、ここはできるだけ正確にということで、メモを用意してまいりました。御通告ありがとうございます。
私の国会に対する姿勢ということですが、国会は国権の最高機関です。そこで首班指名をいただいて私は内閣総理大臣を務めておりますから、国会からお呼びがあればちゃんと国会に来てこれまでも答弁をいたしておりますし、答弁書も自分でしっかりペンを入れて、相当私は懸命に、誠実に答弁をいたしております。
そして、ちょっと公共放送も入っておりますので申し上げますが、一連の中傷動画、疑惑という言葉を使われるのは大変心外です。私自身は決して、私も、私の事務所も、他の候補を批判することもしてこなかった。過去三回の総裁選挙も、過去三十年以上の衆議院選挙でも、そういうことはしてこなかった。中傷動画などを作ることもしていない。第三者にそれを頼むなんてこともあり得ない話です。
そんな中で、中傷動画を作ったとされる人物本人が、これはインターネットの番組で、高市のところから頼まれたわけじゃないということをおっしゃっているわけでございます。これは私にとって全く身に覚えのないことを追及されたわけでございますので、大変心外でございました。それでも懸命に、御通告いただいたことには確認をして答弁をしてまいりました。
○小川淳也君 私もメモに目を落としていますが、読んではいない。読んではいない。
それから、動画の件は……(発言する者あり)ちょっと委員長、静粛にお願いします。ちょっと時間が限られているので。
動画の件は、それは、追及する側も防御する側も裏づけに基づかなければならないのはそのとおりなんですね。ただ、私が今指摘したのは、それに対する総理の善後策、対処が総理としてのリーダーシップ、資質に疑念を生じかねない状況になっていますよということを御指摘申し上げたわけで、これはちょっとまた論点が異なりますので、時間のあるときにしっかり議論しなきゃいけないということで。
最後、残り四分しかないんですが、経済政策について伺います。
先ほど、消費減税、食料品に関して、玉木代表からいろいろと懸念点、注意すべきことの指摘がありました。しかし、私は、政策的妥当と併せて、消費減税を掲げて選挙を戦った政党はあまたあるんですね。これだけ大勝した政党は初めてなんです、選挙に。したがって、政策的妥当の問題と併せて、政治責任、国民に言ったことをやるかやらないか、国民は何を基準に投票していいのかというもう一つの政治責任が発生している。
したがって、夏前の取りまとめとおっしゃった以上、期限をまたいでいることは先ほども答弁で触れられたと受け止めていますが、そろそろ決断をし、やるのかやらないのか、いつなのか、食料品は一なのかゼロなのか、内閣総理大臣として明確な方針を指し示すべきだと思いますが、その点はいかがですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) みらいを除いては、消費税率については引き下げる、若しくはゼロという御主張であったと思います。御党もそうだと思います。
しかしながら、過去に消費税率を一〇%にするとき、社会保障と税の一体改革ということで大変な苦労をしながら、それでもやはり必要だねということで、御党にいらっしゃるたくさんの方々もお力をいただいた上で、そういう改革もしてきた。だから、消費税というのが非常に重要である、これは医療や介護や年金、子育て支援に使われる大事な財源で家計にも還元されている、ここは一致していると思います。その上で、これだけの物価高のときでございますので、せめて食品に関してはということで私は申し上げてまいりました。
税の問題というのは、これまでも各党で力を合わせて議論をしてきましたので、やはり国民会議で一定の方向を出していただくのが一番これはやり方としてはいいと私は思いました。これはやはり給付と負担の問題なんですね。大切な大切な問題なんです。ですから、ぎりぎりまで国民会議の御議論の行方を見守っています。
それでもどこかで踏み切らないと、これは来年からということには間に合いませんので、できる限り早期に御議論いただきますように期待を申し上げております。
○小川淳也君 いろいろと議論をすることは大事ですが、最終的には総理のリーダーシップだということは改めて申し上げたいと思います。
もう一点。補正予算が成立したのが六月五日です。今日で四十日たちました。あのときも申し上げた、予備費では不十分だと。白紙委任はまかりならぬと。具体的な中身、成果が問われている局面なんだということを申し上げて四十日たちましたので、今その補正予算、予備費はどうなっているのか、この物価高、中東情勢の緊迫の中で政府の対策は具体的にどうなっているのか、その一点をお聞きして質問を終えます。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 中東情勢は今非常に不安定な状況になっています。
お認めいただきました予備費ですが、中東情勢に伴うエネルギーの価格高騰、我が国経済への影響への対応、そして国際情勢の変化に伴う対応、こういったことに使途の範囲を予算総則で定めました。
ですから、今からのやはり状況を見て、必要なときにはちゅうちょなく、タイミングを逸することなく、国民の皆様の暮らしや経済活動に影響が出ないようにしっかりと対応をさせていただく。お認めいただいた貴重な予備費でございますので、今、全部吐き出してしまうわけにはまいりません。これは本当に必要なタイミングで、必要なことに使わせていただきます。(拍手)
○小川淳也君 ちょっと拍手している場合じゃなくて、つまり、四十日たって中身は白紙だということなんですよ。暮らしが後回しなんですよ……
○会長(浅田均君) 申合せの時間が参っております。
○小川淳也君 生活に関する課題が、優先順位が低いんですよ。これがこの政権の最大の問題である、これに代わる受皿が必要である、そのことを申し上げて質問を終わります。
○会長(浅田均君) 以上で小川淳也君の発言は終了いたしました。
次に、水岡俊一君。(拍手)
○水岡俊一君 立憲民主党代表の水岡俊一でございます。
総理、どうかよろしくお願いいたします。
私からは、皇室典範改正についてお伺いをいたしますが、法案の中身を詳しくということではなくて、是非総理のお考えの基となるところを分かりやすくお話しいただくと助かります。私は上がり症なものですから、メモを読ませていただきますけれども、お許しくださいね。
それでは、本論に入ります。
総理、この皇室典範改正法案は、立法府の総意に基づいて作成したものだと御答弁なさっています。
立法府の総意とは、一体何を意味するんでしょうか。総意とは、構成員全員に共通する意見や一致した考えのことだと辞書には書いてあります。しかし、全体会議で立憲民主党は、女性皇族の婚姻後の身分保持には賛同しても、それ以外には賛同できないと、明確に述べております。ほかにも反対をした会派が十三分の五いらっしゃったということでございますが、全会派一致では全くないわけでありますけれども、なぜ立法府の総意というふうにお呼びになるんでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) これは、全国民の代表として憲法に位置づけられている国会議員で構成される立法府、ここで、衆参の正副議長の下で議論の取りまとめが行われました。
その上で、取りまとめに書かれた手続にのっとって私どもは骨子案を作り、骨子案を正副議長にお示しし、その後、全体会議で、要綱ですね、ほぼ法律案に近い要綱を御説明し、衆参両院の正副議長から、これは立法府の議論の取りまとめに沿ったものであるという御判断をいただいた上で条文作成作業を行ったわけでございます。
ですから、これは立法府の総意だと。やはり正副議長が衆参共にお出ましになって、そしてお取りまとめいただいた。各党各会派に法律案の要綱を説明して、これは立法府の議論の取りまとめに沿ったものだという御判断をいただきましたので、これは総意と受け止めさせていただいて立法作業をいたしました。
○水岡俊一君 衆参の正副議長に取りまとめをいただきました。心から敬意を表したいというふうに思いますし、感謝を申し上げたいというふうに思っております。
しかし、立法府の中に明確な異論が出ている、それから国民世論も分かれている、そういった中でいうと、総理の言われる総意とは、全会一致ではなくて、反対意見を残したまま、多数で決めたものという理解をしてよろしいんでしょうか。少なくとも、国民に対しては、各党各会派の一致ではないんだということをしっかりと国民に説明するのが政府の誠実な姿勢ではないかと思うのですが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 衆議院におきましては、議院運営委員会でこれは可決をいただきました。その上で、附帯決議もございます。それから、見直しに関する項目もございます。将来の立法府の検討を縛るものでもございません。
ただ、私どもが立法府の総意と考えるときに、ただ一人の議員が反対をされたからこれは総意ではないんだと言われたら、もうほとんどのことが立ち行かなくなってしまいます。これはやはり、正副議長の下で、各党各会派が時間をかけて何度も何度も議論をしていただいて、議論の取りまとめを作っていただきました。それに従って作成をしたということでございます。
○水岡俊一君 私は、一人でもというお話をしているわけではなくて、かなりの方々が反対の意見を述べられているという実態があったということを申し上げております。
また、国会には全会一致というルールがございますし、そういった意味で、私は、何が何でも、百人が百人ともと言っているわけではないので、御理解をいただきたいと思いますが、その改正案の中身について見ますと、これは総理のお言葉で言えば、忠実に基づいていると、立法府の総意に。忠実に基づいて作成をしたんだ、こういうふうにおっしゃっているが、私はそれは大きく事実と異なるのではないか、こんなふうに思っています。
今回の改正に向けた議論の目的は、皇位継承の在り方を決めることではなくて、皇族数を確保することだったはずであります。ところが、政府案では、養子となった男子本人には皇位継承資格を認めない一方、その方に男子が生まれれば、その子には皇位継承資格が生じるという制度になっています。
皇族数確保策として始まった議論が、結果として新しい皇位継承資格者を生み出す制度にすり替わっているというふうに思います。このすり替わりは大変重大だというふうに思っています。私たちがだまし討ちだと言っている理由の一つはここにもあります。私たちは、だまされたんでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 令和三年の政府の有識者会議の報告において、皇位継承の問題と切り離して、皇族数の確保を図ることが喫緊の課題であるという認識の下で出てきた二案が、女性皇族の身分保持制度であり、もう一つは皇族の養子制度案でございました。その二案が示されました。
この報告を受けて国会において議論が行われて、そして、先ほど申し上げました議論の取りまとめ、衆参の正副議長にリードしていただいた議論の取りまとめにおいて、先ほど申し上げた、女性皇族の身分保持制度、そして皇族の養子制度、この二案をいずれも了とする、この取りまとめを基に法制化することを求めるとされました。
ですから、それに従って法制化をさせていただいたということです。
○水岡俊一君 皇室典範が禁じてきた養子制度を導入し、象徴天皇制の根幹を変える重大な改正ということにこれはなると思うんですね。一方、養子の子には一般原則として現行法規定を適用するというのは、論理の矛盾、もっと言うならば、御都合主義と私は言うしかないというふうに思っております。
また、皇位継承という国家の根幹に関わることを解釈のテクニックで国民に隠れて決定をしようとする手続は不誠実極まりないというふうに思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 養子や養子の子というところに問題意識をお持ちだと思いますが、まず、養子については、これは国会における取りまとめにおいて皇位継承資格を持たないこととされた一方で、養子の子については、取りまとめに何も記述がなかったことから、現行の皇室典範の規定が適用されるということになります。つまり、養子の子というのは、皇族の下で生まれたわけですから、生まれながらの皇族です。ですから、男子の場合は現行の皇室典範第一条及び第二条が適用されて皇位継承資格を有するということになります。
ですから、取りまとめに記述がない中において、現時点で法案を作成するということになりますと、現行制度との整合を取る必要がありました。ですから、養子の子の扱いについては、仮に、あえて現行法が適用されないとした上で将来において検討するなどという書き方をしてしまったら、実定法における制度としては完結したことになりません。取りまとめの中にその記述がなかったので、現行の皇室典範に従った形になっております。
○水岡俊一君 総理、日本国憲法は、女性天皇も女系天皇も禁止していません。皇位継承を男系男子に限っているのは、憲法ではなくて、皇室典範第一条であります。したがって、女性天皇、女系天皇を認めるかどうかは、憲法上、初めから排除された問題ではなく、国会が法律として判断できる問題であると私は考えますが、総理はいかがですか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 個別具体的なことについてここで申し上げるのが適当だとは思いませんが、しかしながら、今回の皇室典範改正案におきましては、官房長官も答弁しておりますとおり、今後の国会での御議論、これを縛るようなものではない、御検討を縛るようなものではないということです。
今回は、あくまでも皇族数の確保ということ、これに主眼を置きました。ですから、皇位継承の問題については残念ながら今回は先送りになっております。これは引き続き検討するものとされておりますので、国会における御意見、御議論を尊重して、政府はその上でまた作業をするということになろうかと思います。
○水岡俊一君 個別具体的とおっしゃいましたけれども、これはもう本当に皇族制度、根幹、もっと言えば、日本の国のありようにも関わることですので、これに対する考え方というのはしっかりと示していただくべきだと私は思っております。
改めてでありますけれども、日本国憲法第一条は、天皇の地位は主権の存する国民の総意に基づくとされております。国民の多数が関心を持ち支持をしている選択肢については議論すらさせない、国民の理解が割れている案だけを先に法律にする、これでは国民の総意を形成することから遠ざかるばかりではないですか。総理には、日本国憲法に立ち返り、国民の総意に基づく皇族制度を整えていただきたいと強く要望して、私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
○会長(浅田均君) 以上で水岡俊一君の発言は終了いたしました。
次に、神谷宗幣君。(拍手)
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。総理、よろしくお願いします。
今日は、総理が維新の会と結ばれた連立合意書に関連して質問していきたいというふうに思います。
この連立合意書に書かれた内容が、公約だというふうな形で皆さんおっしゃって、この会期末になって定数削減や副首都法案などが短期間で強引に出されたように我々感じておりまして、国会が大分荒れたというふうに感じております。定数削減に関しましては見送りというふうになりましたが、今、副首都法案について議論をされております。
総理に端的に聞きたいんですけれども、この副首都法案が通ると国民にどんなメリットがあるのかということと、副首都という国家の一大プロジェクトですね、これをなぜ一週間程度の審議で強引に通そうとされたのか。この二点、お聞かせください。
○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、副首都法案は、これは議員立法で、しかも国会審議中でございますので、このQTは、私、内閣総理大臣の立場で呼ばれておりますので、その内容ですとか進め方について申し上げることはございません。
しかしながら、一般論として、大体、国会審議、私も長いこと国会議員をやってきて、一生懸命、議員立法案を作ったのに、閣法優先で、会期末ぎりぎりにしか出せなかったことは多々ございます。それでまだ、いまだに、党議決定をしたのに成立をしていない法律案も残っております。会期末になったということはそういった事情もあったのかと思いますが、これはやはり国会でお決めになる、審議の運びについてはお決めになることだと考えております。
○神谷宗幣君 メリットに関しての発言はなかったですけれども、であれば、議法ではなくて、閣法でしっかりと作って、みんなでしっかり議論すればよかったんではないかなというふうに思います。副首都ですからね、これは本当に国民全ての皆さんに関わることでありますから、拙速に決めることではないというふうに思っていますので、また参議院でもしっかり議論していきたいと思います。
次に、副首都ですとか定数削減というのは、そんなに国民が強く望んでいるように我々は感じていないんですね。総理が総裁になられるとき、選挙のときに触れられたこと、まあ選挙はそんなに強くおっしゃっていませんでしたが、外国人政策です。こちらに国民の期待は大きくあると思うんですが、二〇二六年の骨太方針の案を見ましたけれども、不法滞在者、それから日本語の学習、生活についての学習、それから外国人の土地取得に関しては記載があるんですけれども、量的マネジメントですね、外国人の総量に規制をかけるというようなところに関しての記載が一切見当たりませんでした。
二十年前には五十万人もいなかった外国人の労働者が、たった二十年でその五倍の二百五十万人をもう既に超えています。理由は人手不足だというふうに皆さんおっしゃるんですけれども、日本人だけでも、失業されている方は百七十六万人、三年前の数字ですね。それから、就業希望者でも、少なく見ても二百万人ぐらいはいらっしゃるということで、四百万人以上の方々が十分な仕事に就けていない状態にもかかわらず、毎年何十万人も外国人を入れ続ける政府の政策はおかしいという声がたくさん上がっています。
人口推計で見ていっても、このままのペースで外国人を入れていくと、あと八十年で日本人と外国人の比率が入れ替わってしまうというふうなデータもありまして、この点をしっかりと、今どういうお考えなのか、国民は聞きたがっております。
先ほどの合意書には、令和八年度中に、在留外国人に関する量的マネジメントも含めて、外国人の受入れに関する数値目標や基本方針を明確にした人口戦略を策定するというふうに書かれてございました。この合意書に書かれたことは何が何でもやるという方針のようですので、この人口戦略も必ず出していただきたいと思うんですけれども、それでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 人口戦略はしっかりと作らせていただきます。
それから、外国人政策をしっかり進めていくべきという神谷代表のお考えというのは非常によく分かります。ですからこそ、昨年十月に高市内閣が発足したときに、初めて外国人政策の司令塔となる特命大臣を指名しました。小野田大臣が一生懸命やってくれています。一月には、帰化要件の見直しですとか、土地取得などに関する規制の在り方といった、これまで着手してこなかった問題にも取り組むべく、総合対応策を策定しました。
これからですけれども、外国人というのは、いろいろな方がいらっしゃいます。永住者もいらっしゃる、また日本人の配偶者もいらっしゃる、家族、そして留学生、在留資格や形態も様々でございますので、社会保障ですとか、教育ですとか、治安ですとか、いろいろなことを整理して、その上で、規制すべきは規制をするのか、どういう方に共生して滞在していただくのか、こういった方向性をしっかり示していきたいと思います。ですから、それらを抜きに受入れ総数の上限を決めるということについて、その結論を先取りすることはいたしません。
ただ、現在も、育成就労、特定技能一号については受入れ制限があります。特定技能二号の受入れ者も、これは特定技能一号の受入れ上限の設定において考慮されておりますので、今後は更に外国人政策を深めていく、議論を深めて課題を解決していくということに邁進したいと思っております。
○神谷宗幣君 人口戦略、しっかり出していただくと明言をいただきましたので、期待をしてお待ちをしたいというふうに思います。
本会議でも、うちの中田優子議員が小野田大臣に聞きましたけれども、明確な数値もなく、抽象的な答弁でありましたので、しっかりと、この外国人問題、今年度中に方向性を、できれば具体的な数値も入れて示していただきたいと要望をしておきます。
次に、スパイ防止法に関連してです。スパイ防止法もこの連立合意書にありました。
スパイ防止法につきましては、国家情報会議設置法というものが出されまして、我が党もそれには賛成をしております。やはり、国家に対していろいろな諜報活動等ありますので、その取締りは大事だというふうに思うんです。一方で、国家に強い情報収集権限を与えるのであれば、独立した監視機関や国会による統制が必要だということも我が党は強く申し上げているところであるんですけれども、報道によると、自民党では、安全保障の目的で、行政機関が裁判所の令状なしに通信情報を収集するいわゆる行政傍受の導入が検討されているということでした。
これ、非常に順番が違うと思います。スパイ防止法、いろいろ決めること、たくさんあると思いますけれども、何がスパイ活動に当たるのかとか、それから、政治家のセキュリティークリアランスです、そういったこともしっかりとやらないといけませんし、あと、そういった諜報機関の設置みたいなこともやらないといけないと思います。
国民の情報をチェックしていくとか、情報を傍受するというのは、最後の最後だと思うんですね。だから、順番をかなり間違えているというふうに思うんですけれども、こういった通信傍受をやるというのであれば、しっかりとそれをチェックする体制を先につくるということをやらなければいけないと思うんですけれども、その点のお考え、簡潔にお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(高市早苗君) まず、通信傍受云々の話でございますが、そうした報道があったのかもしれませんけれども、与党としてそうした考えがあるという報告は私は受けておりません。
通信の秘密というのは憲法上の基本的人権の一つでございますから、もし国民の皆様の権利、自由との関係性について何か検討するということになると、相当多くの方の御意見を聞いて、慎重に対応しなきゃいけません。
その上で、国家情報会議設置法に賛成していただいて、ありがとうございました。この国家情報局ができましたら、しっかりと情報収集をし、各省への共有も行い、今、外国の情報機関による諸工作というのが活発に行われているというのは確かなことですから、この不正な干渉を防止するための仕組み、これを一生懸命検討しています。
今、まだ関連する課題と論点を整理していますので、具体的な方向をお示しできる段階にはありませんけれども、しっかりと法制化に向けて検討すること、それから、特定秘密保護法、重要経済安保情報保護活用法、そして不正競争防止法、これらの執行を厳正にやっていくということも併せてお約束いたします。
○神谷宗幣君 国民の情報をチェックするというのは相当憲法にひっかかることだと思います。総理は政治家の帰化歴は出さない方がいいというふうにおっしゃいました。まず、政治家も……
○会長(浅田均君) 申合せの時間が参っております。おまとめください。
○神谷宗幣君 しっかりと国民の知る権利に応えて、そういった姿勢を示してから、やはり安全保障上のいろいろな情報の収集、やっていくべきだと思いますので、そこは、制度設計、しっかりとしていただいた上で進めていただきたいと要望して、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
○会長(浅田均君) 以上で神谷宗幣君の発言は終了いたしました。
次に、竹谷とし子君。(拍手)
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
政権が発足して九か月。現時点で、高市政権の経済財政運営に対する市場の反応は冷ややかで、市場は警鐘を鳴らしています。それらは、既に、中小企業の経営や庶民の暮らしに影を落としています。
一ドル百六十二円の歴史的な円安が続いています。日本の通貨の価値が大幅に下がり続けています。これによって、日本の輸入物価が急上昇し、六月は昨年よりも約三割も上昇をしております。家計においても、食料品の値上がりが止まりません。七月は二千五百六十品目以上、八月も九月も値上がりをすると発表されています。この円安による家計の負担は、年平均で約一万六千円と試算をされています。
六月五日に補正予算が成立しましたが、二・五兆の予備費、これらを直ちに使って、この家計の負担軽減、中小企業の支援をすべきであると考えます。あるいは、この通貨安、歴史的な通貨安、これに対して手だてを打つべきであります。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 為替というのは、様々な要因、これを背景に市場において決まるものでございます。高市円安かどうか分かりませんけれども、そういう話ではないと思っております。
むしろ、今やらなきゃいけないのは、国際競争力を徹底的に強化していくこと、供給力を強くすること、国内投資をしっかり進めて、危機管理投資、成長投資、これを進めることで潜在成長率を上げて強い経済をつくることなんです。今、その取組を始めています。この国際競争力を強化することが、結果として円の信認を保つことにつながります。これが大事です。
それから、物価高対策、おっしゃいましたが、これまで様々な対策を打ってきて、今、G7で最も低いインフレ率、一・五ですね。それから、G7で最も高い実質賃金上昇率ですよ。この物価高が、G7でインフレ率が最も低いという状況の中で実質賃金上昇率一・七ですよね。だから、これを考えますと、やはり適切な物価対策はこれまでも打ってきた。これからも必要なことは打っていきますよ。その上で、しっかりと強い経済をつくっていく。それは、これからの、これから働こうとしている方、今働いていらっしゃる方の雇用の場所をちゃんとつくること、賃金を上げること、それにもつながっていくんです。
強い経済をつくるための挑戦を続けさせてください。
○竹谷とし子君 長期金利の上昇も深刻であります。三十年ぶりの二・九%。
高市政権では、総理の所信演説で、複数年度予算や長期的な基金による投資促進を大胆に進めますとおっしゃられました。この基金というのが大きな問題を抱えております。柔軟に使えることは、もらえる方からするととても使いやすいですけれども、三年分の基金を今年の予算にした場合、三年後に使うものも今年支出をしなければならないという財政の現金主義会計の制約があります。
これを大きくするということは、国債を大量に発行するということになるわけであります。国債の十年物、例えば二・七%のもの、今募集しているものがあるかと思いますけれども、これは一兆円発行すると年間二百七十億円。三年後に使うものも今年発行すると、その三倍かかるというわけでございます。
私は、この基金については、できるだけ使うときに資金を調達できるような、財政法の変更も含めて、政府が持っている資金について効率的に運用ができるような、そういう政府の資金の効率化、キャッシュマネジメントのプロジェクトを是非高市政権でやっていただきたいというふうに思いますけれども、そこまでやる、そういう思いでこの複数年度予算を言われたのかどうか。財政法の変更まで考えて、この基金というのも、三年後の支出を今年やるのではなくて、三年後の支出については三年後調達する、そういった観点から複数年度予算を考えたのかということを問題意識として投げかけたいと思います。
私は、それを、資金効率化プロジェクトをつくって、生み出される財源から、子供の貧困対策や子供たちの食や体験格差を埋めたり、あるいはAYA世代のがん患者さんの支援が手薄いです、そうした予算がないからできないところの施策に予算を使うべきであると考えております。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 様々なお尋ねがありましたけれども、とにかく経済が強くなって成長しなければ、実質的にはそういうお困りの方々をお助けすることもできないわけです。ですから、今回、しっかりと財政の持続可能性という指標で確認をしながら……
○会長(浅田均君) 申合せの時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 財政の持続可能性というのは、IMFでも世銀でもOECDでもEUでも使われていますよ。そういった指標で確認しながら、しっかりとこれは経済を強くしていく。強い経済と財政の持続可能性を両立させるための取組を今行っています。それによって、基本的に提供される福祉サービスも強くなっていく、日本全体が強くなっていく……
○会長(浅田均君) 申合せの時間が参っております。
○内閣総理大臣(高市早苗君) そういう話だと私は考えております。
○会長(浅田均君) 以上で竹谷とし子君の発言は終了いたしました。
次に、安野貴博君。(拍手)
○安野貴博君 チームみらいの安野貴博です。
本日は、食料品の消費税減税についてお伺いいたします。
この半年間、いかにしてこの物価高を乗り切るのか、そして、生活の苦しい方の助けとなれるのか、総理が立ち上げた国民会議の場で議論を重ねてまいりました。
そして、国民会議で事業者の方、専門家の方と議論を重ねて分かったのは、食料品の消費税減税、多くの無視できないデメリットがあるということでございます。農業や外食産業に負担を負わせてしまうことになる、あるいは、税率が下がっても価格も同じだけ下がらないと予測されている、二年後に税率を戻すか戻さないかでまたもめることになる、こういったような指摘。私が申し上げているわけではなくて、国民会議の場で専門家の方から何度も上がっている指摘でございます。分かっていたのになぜ進めたのかとならないよう、未来を見据えた選択をすべきと考えます。
総理は、国会でも、国民会議に議論をお願いしているのでその状況を見守りたいと繰り返しおっしゃっておられます。それは、自民党案にこだわることではなくて、日本国民のためにベストな選択肢を検討するという覚悟の表れとお見受けします。
国民会議の議論では、よりよい案も見えてきています。今、議長案として、八%の消費税を一%にして、残りの一%を所得連動型給付にする提案がなされていますが、これらを全て所得連動型に一本化するという案をチームみらいは提案しております。そうすれば、先ほど挙げたデメリットが発生しないばかりか、本丸の方でやりたいと思っていることに、姿に、より早く近づくことができます。
総理は、こういった議論が進んでおられる中で、それでも消費税減税をすべきとお考えか、その場合には、その消費税減税の方がどこが優れているのか、具体的にお聞かせください。
○内閣総理大臣(高市早苗君) これは、現在、国民会議で議論をしていただいている最中でございますから、御党の御意見、御提案のみならず、他党の方々の御意見もあろうかと思います。まだしばらく時間があるということで、小野寺議長には、よくよく各党の御意見を聞きながら取りまとめてほしいとお願いをしておりますので、最終的に中間取りまとめをいただきましたら、それに合わせて立法作業を進めます。
私個人がこれをやりたいから絶対にやるというのではなくて、皆様に議論をお願いした以上は、その結論を尊重させていただきます。
○安野貴博君 ありがとうございます。
今まさに、夏前までにこの議論の取りまとめをするというのが元々の公約だったと思っておりまして、もう本日の気温も三十三度ということで、もう夏、来ているかなと思っています。そういった中で、まだ時間はあるとはいえ、最終的に総理が御決断するというタイミング、近づいてきていると考えます。
私は、実際にこういった幾つかの案が出ている中で、今現在、こういう選択をすべきであるということを念頭に決断をしていただきたいと思っています。
総理が思いを持って食料品消費税ゼロを掲げてこられたことは承知しておりますし、一方で、衆院選のときとは大きく状況も異なってきていると思います。中東情勢、動いておりますし、円安も進んでいる、そして金利も上がっていっているということで、より食料品以外も物価が上がって、生活、より苦しくなっている現状、あると思います。
君子豹変すという言葉がありますが、私は、是非、日本国の総理として、未来を見据えた決断をしていただきたいと思っております。高市総理、豹変できるタイプの君子だと私は期待しておりますので、是非豹変していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 君子豹変すというのは、私も大切にしている言葉でございます。ぎりぎりまで熟議を重ねて、実行する直前まで最善の方策を考える。その上で、さきに言ったことが違っていたら改めて、最善の方策を取る。これは当たり前のことでございますが……
○会長(浅田均君) 申合せの時間が参っております。
○内閣総理大臣(高市早苗君) 国民会議でしっかりと結論を持っていただけたら何よりでございます。
ありがとうございました。
○会長(浅田均君) 以上で安野貴博君の発言は終了いたしました。
本日の合同審査会はこれにて散会いたします。
午後四時五分散会

