衆議院

メインへスキップ



第2号 令和2年2月12日(水曜日)

会議録本文へ
令和二年二月十二日(水曜日)

    午後零時十分開議

 出席委員

   委員長 田中 良生君

   理事 あかま二郎君 理事 井林 辰憲君

   理事 うえの賢一郎君 理事 津島  淳君

   理事 藤丸  敏君 理事 末松 義規君

   理事 古本伸一郎君 理事 伊佐 進一君

      穴見 陽一君    井上 貴博君

      石崎  徹君    今枝宗一郎君

      大隈 和英君    勝俣 孝明君

      門山 宏哲君    小泉 龍司君

      高村 正大君    杉田 水脈君

      鈴木 隼人君    田野瀬太道君

      武井 俊輔君    辻  清人君

      古川 禎久君    本田 太郎君

      宮澤 博行君    宗清 皇一君

      山田 賢司君    山田 美樹君

      海江田万里君    岸本 周平君

      階   猛君    野田 佳彦君

      日吉 雄太君    森田 俊和君

      山本和嘉子君    石井 啓一君

      清水 忠史君    串田 誠一君

      青山 雅幸君

    …………………………………

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       麻生 太郎君

   財務副大臣        遠山 清彦君

   内閣府大臣政務官     神田 憲次君

   財務大臣政務官      井上 貴博君

   財務金融委員会専門員   齋藤 育子君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十二日

 辞任         補欠選任

  國場幸之助君     杉田 水脈君

  牧島かれん君     大隈 和英君

  櫻井  周君     山本和嘉子君

同日

 辞任         補欠選任

  大隈 和英君     牧島かれん君

  杉田 水脈君     國場幸之助君

  山本和嘉子君     櫻井  周君

    ―――――――――――――

二月六日

 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 財政及び金融に関する件


このページのトップに戻る

     ――――◇―――――

田中委員長 これより会議を開きます。

 財政及び金融に関する件について調査を進めます。

 財務大臣兼金融担当大臣の所信を聴取いたします。財務大臣兼金融担当大臣麻生太郎君。

麻生国務大臣 財務大臣兼金融担当大臣の麻生太郎です。

 財務金融委員会の開催に当たり、財政政策及び金融行政等の基本的な考え方について申し述べさせていただきます。

 日本経済につきましては、海外経済の減速等を背景に外需が弱いものの、雇用・所得環境の改善、高水準の企業収益等により、内需を中心に緩やかな回復を続けております。一方で、昨年は、自然災害が相次ぎ、広範囲にわたり甚大な被害が発生をしております。また、通商問題をめぐる動向を始め、さまざまな不確実性が存在しており、海外発のリスクには留意していく必要があります。

 こうした経済認識のもと、昨年十二月五日に安心と成長の未来を拓く総合経済対策を閣議決定し、十三兆円規模の財政支出を講ずることといたしております。総合経済対策は、自然災害からの復旧復興を加速するとともに、経済の下振れリスクを確実に乗り越え、日本経済の生産性、成長力の強化を通じて民需中心の持続的な経済成長の実現につなげていくことを目指しております。

 また、急速な高齢化等を背景として、社会保障給付費が大きく増加している中、国民の安心を支える社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たすためにも、財政の持続可能性を今後とも維持することも重要であります。引き続き、新経済・財政再生計画に基づき、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化と同時に、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいります。

 次に、令和二年度予算及び税制改正の大要を御説明申し上げます。

 令和二年度予算におきまして、全世代型社会保障制度の構築に向け、消費税増収分を活用し、幼児教育、保育の無償化や高等教育の無償化を着実に実施するほか、勤務医の働き方改革の推進を始め、社会保障の充実を行うこととしております。また、総合経済対策を実行するため、臨時特別の措置を講じ、キャッシュレス・ポイント還元事業、マイナンバーカードを活用した消費活性化策や、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策等を実施することとしております。

 同時に、歳出全般にわたり見直しを行い、一般歳出につきましては、新経済・財政再生計画の目安を達成するなど、歳出改革の取組を継続しております。

 これらの取組により、経済再生と財政健全化の両立を実現してまいります。

 令和二年度税制改正につきましては、持続的な経済成長の実現に向け、オープンイノベーションの促進及び投資や賃金引上げを促すための税制上の措置を講ずるとともに、連結納税制度の抜本的な見直しを行うこととしております。また、経済社会の構造変化を踏まえ、全ての一人親家庭の子供に対する公平な税制を実現するとともに、NISA制度の見直しを講ずることといたしております。このほか、円滑、適正な納税のための環境整備等を行うこととしております。

 金融行政につきましては、多様な利用者の視点に立ち、いわゆる金融処分庁の印象から金融育成庁への転換を一層進めてまいります。

 デジタライゼーションの進展も踏まえ、金融サービスの仲介や決済に関する制度整備を行います。国際的にも、暗号資産を含め、金融技術革新に伴う諸課題の解決に向けた取組に貢献してまいります。これらの取組を通じ、利用者保護に配慮しつつ、イノベーションを促進してまいります。

 また、国民の安定的な資産形成に向けて、金融経済教育の推進やNISA制度の普及等の施策を包括的に進めます。あわせて、顧客本位の業務運営の取組の深化を図るなど、家計の資産形成に資する資金の好循環を実現してまいります。

 さらに、金融をめぐる環境が変化する中、将来にわたり金融システムの安定性が維持され、金融仲介機能が発揮されるよう、金融機関の幅広い関係者と、経営理念の浸透、経営戦略の実行やガバナンスに関して、より深度のある対話を行ってまいります。加えて、かんぽ生命の不適正な保険募集事案について、先般の行政処分を踏まえ、適切にモニタリングしてまいります。

 今後、御審議をお願いすることを予定をしております財務省関係の法律案は、所得税法等の一部を改正する法律案、関税定率法等の一部を改正する法律案、国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律及び国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案及び株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案であります。

 また、金融庁関係の法律案は、金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るための金融商品の販売等に関する法律等の一部を改正する法律案であり、以上、五法律案であります。

 法律案の内容につきましては、今後改めて御説明をいたしますので、よろしくお願いを申し上げます。

 以上、財政政策及び金融行政等の基本的な考えについて申し述べました。

 今後とも、皆様方のお力添えを得て、内外の経済情勢を注視しつつ、政策運営に最善を尽くしてまいる所存であります。

 田中委員長を始め委員各位の御理解、御協力をよろしくお願いを申し上げます。

田中委員長 以上で大臣の所信聴取は終わりました。

 次回は、来る十四日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十六分散会


このページのトップに戻る
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.