第8号 令和8年4月22日(水曜日)
令和八年四月二十二日(水曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 武村 展英君
理事 高村 正大君 理事 中川 貴元君
理事 中西 健治君 理事 宗清 皇一君
理事 若林 健太君 理事 伊佐 進一君
理事 萩原 佳君 理事 田中 健君
浅田眞澄美君 石井 拓君
稲葉 大輔君 井林 辰憲君
岩崎 比菜君 上原 正裕君
鹿嶋 祐介君 加藤 勝信君
棚橋 泰文君 長澤 興祐君
新田 章文君 藤丸 敏君
松本 泉君 三反園 訓君
三原 朝利君 森原紀代子君
米内 紘正君 渡辺 勝幸君
大島 敦君 大森江里子君
岡本 三成君 一谷勇一郎君
近藤 雅彦君 牧野 俊一君
峰島 侑也君 河村たかし君
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財務大臣
国務大臣
(金融担当) 片山さつき君
内閣府副大臣 岩田 和親君
財務副大臣 中谷 真一君
財務大臣政務官 三反園 訓君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 岡本 利久君
政府参考人
(金融庁総合政策局長) 堀本 善雄君
政府参考人
(金融庁総合政策局総括審議官) 柳瀬 護君
政府参考人
(金融庁企画市場局長) 井上 俊剛君
政府参考人
(金融庁監督局長) 石田 晋也君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 橋本憲次郎君
政府参考人
(財務省主税局長) 青木 孝徳君
政府参考人
(財務省国際局長) 緒方健太郎君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 榊原 毅君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 熊木 正人君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 大窪 雅彦君
財務金融委員会専門員 二階堂 豊君
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四月二十一日
外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案(内閣提出第二七号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案(内閣提出第二七号)
財政及び金融に関する件
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○武村委員長 これより会議を開きます。
財政及び金融に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
両件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官岡本利久君外十名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○武村委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。三原朝利君。
○三原委員 おはようございます。自由民主党の三原朝利です。
今回、初めての一般質疑の機会をいただきました。委員長、そしてまた諸先輩方、本当にありがとうございます。一期生でありますので、あえて大きなテーマについて質問をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、高市総理が掲げる責任ある積極財政という経済政策の下、所得税の基礎控除の引上げやガソリン暫定税率の廃止など、家計の手取りを増やす政策が着実に進められています。あわせて、AI、半導体分野への成長投資や、防災、減災といった危機管理投資を重視し、日本経済の長期的な課題解決に取り組むとともに、電気・ガス料金の補助継続や子育て応援手当の支給など、足下の生活支援についても迅速に対応されていること、片山財務大臣を始め、財務省の、政府の関係者の皆様に心から敬意を表したいと思います。ありがとうございます。
とりわけ、長年の懸案事項でありましたガソリン暫定税率の廃止を断行し、その後も燃料油価格激変緩和措置を継続することで、エネルギー価格の急騰を抑制し、国民生活を力強く下支えしている点は高く評価されるべきところです。また、年収の壁の見直しにつきましても、三十年にわたり据え置かれてきた最低ライン、百六十万円への引上げ、さらに百七十八万円への引上げに向けて検討を進めるなど、構造的な課題にも正面から取り組んでおられます。
これらの施策を忠実に実行していくことが、我が与党の責任でもあります。
また、高市総理は、強い経済を構築するため、戦略的に財政出動を行い、これにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させることを目指し、この経済の好循環を実現することによって、国民、市民の皆様に景気回復の果実を実感していただき、不安を希望に変えていくと表明されています。
そこで、まず、高市政権での改革の流れを踏まえて、単なる景気対策にとどまらず、我が国の持続的な成長を見据えた未来志向の財政運営を行うことが重要であると考えますが、国として今後どのような財政運営を行っていかれるのか、御見解を伺います。
○中谷副大臣 御質問ありがとうございます。
責任ある積極財政というのは、強い経済と財政の持続可能性をバランスよく同時に実現することであり、それが、今を生きている国民だけでなく、未来を生きる国民に対する責任でもあるというふうに考えております。高市総理も、施政方針演説において、若者たちが日本に生まれたことに誇りを感じ、未来は明るいと自信を持って言える、そうした国をつくり上げていくと述べておられます。未来志向の財政運営は重要であるというふうに考えております。
財政の持続可能性については、十分に配慮しつつ、戦略的に財政出動を行い、強い経済を構築してまいりたいというふうに考えております。
いわゆる高市政権での経済対策、サナエノミクスと言う方もおられますが、これは特に民間投資を引き出していくということであります。例えば予算においては、当初予算に計上すべきはしっかりと当初予算に計上するとか、あと、複数年度においてしっかり計上していくということで予見可能性をしっかり確保していく、こういったことも行っていきたいというふうに考えているところであります。
まさに先生が言われる強い経済を実現するために全力を挙げて財政政策を行ってまいりたいというふうに考えております。
○三原委員 ありがとうございます。
その上でお聞きしたいと思うんですが、現在、足下では、日本の長期金利は上昇傾向にあり、こうした金利の動きは、国債の発行環境に影響を及ぼし、資金調達コストの増加により必要な投資の制約要因になることが懸念をされています。
国として必要な投資をしっかりと行うためには、この金利上昇局面においても国債による資金調達に万全を期すことが重要であると考えますが、国として現状をどのように認識し、今後どのように対応していくお考えか、見解を伺います。
○中谷副大臣 国債金利は様々な要因を背景に市場において決まるものであり、その動向につきましては、具体的に私の立場で申し上げることはマーケットに影響を及ぼしかねないため差し控えさせていただきますけれども、政府としては市場の動向を常に注視をしております。
また、国債発行当局といたしまして、市場のニーズを踏まえた安定的な国債発行を行うため、証券会社等とのプライマリーディーラー会合や、また、銀行や生命保険会社等、機関投資家との国債投資家懇談会の開催等を通じ、意見交換を行っているところであります。引き続き、市場関係者との丁寧な対話を行いながら、適切な国債管理政策に努めてまいります。
市場動向や経済指標を常に十分注視をしながら、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいりたいというふうに考えております。
○三原委員 ありがとうございました。
まさにこの金利上昇局面での資金調達を万全にしていくということがこの後の私の地方との関係にもつながっていくので、続いて、国と地方との関係についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
私は、これまで約八年間、地方議会の議員を務めさせていただいておりました。そしてまた、政令市であります福岡市の高島市長、そしてまた私の地元北九州市の武内市長を微力ながら支える形で地方行政の現場にも携わってまいりました。その経験から、地方の現場が抱える課題を肌で感じてきたつもりであります。
私の地元北九州市におきましても、こうした政策の後押しの下で下関北九州道路、いわゆる下北道路を始めとする国家の強靱化に資する大規模インフラ整備の検討が進められているわけなんです。また、北九州市では、戦略的な地域活性化の取組により、二〇二四年には、実に六十年ぶりとなる、人口の社会動態がプラス、つまり、転入が転出を上回る状況を達成いたしました。さらに、二〇二五年もその流れは継続をしており、地方創生の成果が着実に形となって表れてきているわけなんです。
このような流れを一過性のものとはせずに、是非、持続的な成長へとつなげていくためには、地方公共団体が担う様々な政策を安定的に実現できる環境整備が不可欠だと思うんです。とりわけ、その基盤となる、先ほどもありましたが、資金調達環境について、我が与党としても責任を持って目配りをしていく必要があると思うんです。
そこで、質問させていただくんですが、このような金利上昇局面においても地方公共団体の資金調達を万全に期すことが重要であるというふうに考えますが、国として現状をどのように認識し、今後どのように支援を行っていくのか、総務省として御見解をいただけたらというふうに思います。
○橋本政府参考人 お答え申し上げます。
自治体が調達する資金には、公的資金といわゆる民間等資金があるところでございますが、委員御指摘ありました北九州市さんを始め政令指定都市におきましては、民間等資金の資金のうち、債券市場で調達する市場公募資金が中心になっているというところでございます。
この債券市場における地方債の金利につきましては、国債の金利を基準に、上乗せ金利を加えて定まることが一般的でございます。したがいまして、国債の長期金利が上昇すれば、それに伴って地方債の金利も上昇し、将来の利払い費も増加する関係にあるというところでございます。
現下の金利情勢におきましては、債券市場における地方債の安定的な消化に向けましては、債券の需給動向や投資家のニーズ等を踏まえつつ、柔軟な発行年限の設定や発行時期の平準化などの工夫が必要であると考えており、自治体に対して従来から助言を行ってきているところでございます。
また、発行ロットの大型化により、流動性が高く、安定的な資金調達を図ることができるよう、地方財政法において共同発行市場公募地方債の仕組みを設けておりまして、二十四道府県、御紹介いただきました北九州市さんを含め十三の政令市が参加しているというところでございます。
さらに、政令指定都市以外の市町村におきましては、公的資金による資金調達が中心となっているというところでございます。資金調達能力の低い市町村の財政運営に支障が生じないよう、公的資金の確保、配分につきましても適切に対応しているところでございます。
今後も、各自治体が円滑に資金調達ができるよう、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
○三原委員 御答弁ありがとうございました。
まさに、資金調達というのが地方にとって、本当に一生懸命努力をしているところであるんですけれども、やはり国との関係性ということが非常に重要になってくるわけなんですが、改めて、地方公共団体の資金調達環境については、制度的に安定性が、先ほどもおっしゃいました、確保されていると理解をされておりましたが、金利上昇局面においては、やはり事業の優先順位づけや財政運営への影響も一定程度想定されるものというふうに考えています。
そこで、最後の質問になるわけですが、現在のように経済環境がどんどん変化していく中で、地方公共団体が引き続き様々な政策課題にしっかりと対応していくことが重要であると考えますが、地方公共団体の財政運営について国としてどのような配慮を行っていくのか、財務省に見解を伺いたいというふうに思います。
○中谷副大臣 地方財政につきましては、令和八年度地方財政計画におきまして、インフレ局面ですので、給与改定分や、また物価反映分を適切に措置をするとともに、地域の強い経済実現のため、四千億円分、地域未来基金を措置するなど、地方の一般財源総額を適切に確保しつつ、昨年度に引き続き、臨時財政対策債の発行額をゼロにするなど、地方財政の健全化の取組も着実に進めているところであります。
今後とも、地方自治体が様々な政策課題に適切に対応し、必要な行政サービスの安定的な実施ができるよう、総務省とも十分に協議した上で適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○三原委員 ありがとうございます。
もう時間が余りありませんので、最後は私の意見というか思いを伝えさせていただいて、質問を終わらせていただきたいと思うんですけれども。
先ほどから申し上げたように、私の地元は物づくりの町、北九州市であります。かつては、四大工業地帯の一角を占め、戦後日本の経済成長のエンジンと言われた町でもありました。しかし、産業構造の転換とともに人口減少、財政難、そして少子高齢化というのをいち早く経験している町であります。しかし、それでも、ピンチをチャンスに変えて、反転攻勢を目指して町は挑戦をし続けているわけなんであります。挑戦なくして発展なし、まさに北九州市は日本の縮図と言われているゆえんであり、北九州市の復活は、私は間違いなく日本の復活であるというふうに考えているわけなんです。
北九州市のような地方都市が元気になるためには、これまでの戦後続けてきた財政の枠組み自体を地方の成長を阻害する壁と捉え、いま一度見直す時期に来ているのではないかと思い、その思いも含めて質問させていただいたわけなんです。
物づくり大国日本、そして物づくりの町、北九州、北九州市のような町が強く豊かになることがまさに高市総理がおっしゃっていた日本列島が強く豊かになることにつながる、そして、財政面においても、今回、衆議員という役割を担わせていただきました、しっかりと後押しをさせていただきたいという思いを伝えさせていただきまして、私の最初の質問を終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○武村委員長 次に、岡本三成君。
○岡本(三)委員 大臣、おはようございます。皆さん、おはようございます。中道改革連合の岡本三成です。
質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
大臣、海外出張お疲れさまでした。時差がボディーブローのように利いてくるタイミングだと思います。御自愛いただきまして、御活躍いただければと思います。
今日、私は三十分時間を頂戴しておりますが、トピックはたった一つだけであります。外為特会、そして外貨準備、この現状の確認と、これらのよりよい管理、よりよい運用、その可能性があるのかないのかということを是非議論させていただきたいと思います。
事実確認のところがほとんどですので、事実確認は、今日、国際局長においでいただいておりますが、局長に基本、御答弁いただきまして、感想や御意見を伺いたいときに、大臣、御指名をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず、最近ニュースでもよく耳にするようになりました外貨準備、外為特会、そもそもどういうもので、その役割は何で、どういう目的のものかということを御答弁ください。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
外貨準備の大半を占めております外為特会、これが保有する外貨資産は、外国為替相場の安定を目的としまして、将来の為替介入等に備えて保有しているものでございます。こうした性質に鑑みまして、安全性及び流動性に最大限留意した運用を行うこととし、この範囲内で可能な限り収益性を追求することを原則としているところでございます。
○岡本(三)委員 それでは、この外為特会、外貨準備、長い歴史があるというふうに聞いておりますけれども、我が国においてはいつ頃からその取組を始めて、始めたときはどれぐらいの金額で、そして現在はどれぐらいの金額まで積み上がっているかということを教えてください。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
現在の外国為替資金特別会計、これは、昭和二十四年に創設された外国為替特別会計を前身とするものでございます。
その頃の、昭和二十四年に創設された当時、昭和二十四年度末時点の外国為替特別会計の資産残高は、約一千九百五十九億円でございます。
現在の外貨準備の残高は、約一兆三千七百四十七億ドルとなってございます。
○岡本(三)委員 第二次世界大戦後、我が国の外貨は全て政府の統括下に置かれまして、一九四九年に、外為法、外国為替・貿易法が制定されて始まり、その他、長い歴史があります。
一九七一年のニクソン・ショックでは、ドルと金の交換停止を受けまして、半年間で外貨準備は七十六億ドルから百三十四億ドルへ倍増しました。その後、プラザ合意の前後、一九八五年から八八年で、二百六十五億ドルが九百七十六億ドル、四倍になっています。その後、超円高局面で円高是正、一九九四年から九五年で三倍。その後、二〇〇三年、四年、この二年間だけで、過去最大の為替介入、三千七百億ドル外貨が増えています。その後、二〇〇八年に一兆ドルを突破いたしまして、現在が、先ほど局長に御答弁いただきました一・三七兆ドル、世界第二位でありまして、中国に次ぐ規模になっています。
ちょっと順番を変えまして質問させてください、通告しておりました二の一番でありますけれども。
この一・三七兆ドル、日本円にしますと約二百二十兆円なんですけれども、現在、どのように管理、運用されているかということを聞かせてください。現在の主要な資産構成、そして、それぞれの金額、また、外国証券の意味するものが米国債以外にも何かあるのか、それぞれの年限、比率、金額等について御答弁ください。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
直近、先ほど申し上げました令和八年三月末時点の外貨準備高、約一兆三千七百四十七億ドル、その資産構成と金額につきましては、大きな方から、証券が約一兆一億ドル、構成比約七二・七%、預金が約一千六百十七億ドル、構成比約一一・八%、金が約一千二百五十三億ドル、約九・一%、それからSDRが約六百四億ドル、約四・四%、その他が約二百七十一億ドル、約二・〇%となってございます。
それから、外貨準備の大半を占めます外為特会の保有外国証券の満期別構成割合について申し上げますと、令和七年三月末時点におきまして、一年以下のものが約三〇・五%、一年超五年以下が約三七・七%、それから五年超が約三一・八%となってございます。
○岡本(三)委員 局長、ということは、全体の外貨準備の中で、IMFにリザーブを置いたり金等もありますけれども、キャッシュに近い預金、そして証券で一・一六兆ドル、約百八十六兆円、二百二十兆円のうちの百八十六兆円、ほとんどキャッシュに近いところに置いていらっしゃいます。
この金額を考えますと、預金、千六百十七億ドル、約二十六兆円、預金です、そして、流動性の高い米国債を中心とした外国証券、一兆ドル、百六十兆円、合計百八十六兆円になります。年限は三分の一ずつですかね、ざっくり。一年未満が約三分の一、一年から五年で三分の一で、五年超で三分の一という認識をいたしました。
次に、これらを活用した為替介入の歴史をちょっとお伺いしたいと思っているんですけれども。
基本的に、日本の為替介入の歴史というのは、円売り・ドル買いの歴史であります。私が社会人になったときも大変な円高でありまして、輸出企業が大変苦労して、基本的にはずっと円を売りながらドルを買っていくという為替の介入の歴史の中で外貨準備も積み上がってきたわけですけれども、その中で、二回、ほとんど例外的に二回、円買い・ドル売りの為替の歴史があります。
一回目は一九九八年、日本の金融危機、アジア金融危機で山一証券や拓銀が破綻をし、そして長信銀も経営破綻に追い込まれるというあのとき、日米の金利差もありまして、急激なドル高・円安が進みまして、一九九八年の四月に介入をしています。
もう一回というのが今なんですね。長い歴史でたった二回目、それが二〇二二年以降の今、急激な円安の中で、輸入物価が上がるという中で、二〇二二年以降、円買い・ドル売り、非常に歴史的には珍しい介入をしていらっしゃいます。
なぜこれを申し上げているかというと、歴史上ほとんどやってきたいわゆるドル買い介入、円売りというのは、制限がないんですね。つまり、円は幾らでも、ある意味、調達できます。刷れば出てきますから、幾らでもドル買いはできます。けれども、今やっているドル売りというのは、売るドルを持っていなければドル売り介入ができませんので、外貨準備の金額というものが、ある意味、天井になってきているという意味において、非常に大きな外貨準備を持っていることは意味があり、スペキュレーションをするような投機家に対してしっかりと目を利かしているということになっていくわけですけれども。
この二〇二二年以降の、今のファンダメンタルズを反映しないような円安の状況の中で、多分六回、円買い・ドル売りの介入をしていらっしゃるんですが、具体的に何年の何月にどの規模で介入されたかということを御答弁ください。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
二〇二二年以降でございますが、二〇二二年の九月二十二日に二兆八千三百八十二億円の円買い介入、同年十月二十一日、五兆六千二百二億円の円買い介入、同年十月二十四日に七千二百九十六億円の円買い介入、それから、二〇二四年に入りまして、四月二十九日に五兆九千百八十五億円の円買い介入、五月一日に三兆八千七百億円の円買い介入、七月十一日に三兆一千六百七十八億円の円買い介入、同年、二〇二四年七月十二日に二兆三千六百七十億円の円買い介入を実施してございます。
○岡本(三)委員 ということは、過去最大の為替介入というのは、二〇二四年四月二十九日、一日で約五・九兆円の介入をしていらっしゃいます。円買い・ドル売りされているんですね。そのときの為替レートで私が手計算でやりますと、約三百八十億ドルになりました。
この三百八十億ドル、ドル資金を調達してきて渡さなきゃいけないんですけれども、この三百八十億ドルというのは、先ほど御紹介をいただきました資産項目の中で、どこからドル資金として、そして売り渡したものでしょうか。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
具体的な為替介入の手法につきましては、どの資産を活用したかといった運用の詳細を含めましてお答えしないこととなってございますので、御理解いただければと思います。
○岡本(三)委員 マーケットで投機的な動きをする人たちに手のうちを知られてはいけないというのはよく分かりますので、ちょっと私の想像で勝手に言わせてください。
預金だけで二十六兆円あります。一千六百十七億ドルです。仮に全部預金から持ってきたとしても、三百八十億ドルというのは持っている預金の四分の一です。預金だけでも何の問題もなくドル売りできます。仮に全部米国債を売ったとして、三百八十億ドル。米国債の一日の取引高は、どんなに少なくても一兆ドルです。つまり、三百八十億ドル売っても、一日の取引量のほんの二、三パーぐらいですから、いつでも流動化できます。つまり、十分な流動性をお持ちなんですね。
過去最大の為替介入でも、十分な流動性、十分過ぎる流動性を持っていらっしゃるわけですけれども、今すぐキャッシュ化できる預金と証券で一・一六兆ドル、百八十六兆円です。その百八十六兆円を持っていて、過去一番売ったときが五・九兆円、約六兆円。一年で過去最大売ったとき幾らかというと、円貨にすると十五兆円なんですね。
一年で一番歴史上売った年でも持っている分の一〇%も売っていなくて、それ以外のところも、ほとんどリターンを生まないと言ったら失礼ですが、流動性のコストは物すごい高いのに、流動性を確保している意味が本当にあるのかということをちょっと確認をしたいんですね。
ちょっと局長にお伺いしたいんですけれども、仮に、済みません、仮の話です。局長、一億円お持ちだったとします、仮に。何かの支払いがあるかもしれないので、一千万円ぐらいは何かの支払いがあるかもしれません。けれども、残りの九千万円は多分ほとんど使う予定はないんですね。一億円全部、普通預金に入金されますか。それとも、いつでも引き出せる、一千万円だけ普通預金で、残りの九千万円はもうちょっと利回りの高い金融商品に預けたり投資されますか。済みません、私見をお伺いしたいと思います。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
個人的にそのような多額なお金を持ったことがないのでなかなか想像が及びませんが、仮に個人の資産運用として長期的な収益を目指すということであれば、収益性の高いところに投資をするという判断をするかもしれませんが、この文脈で、御質問でございませんけれどもお答えさせていただきますと、外為特会の外貨資産はそういった収入を最大化するというために保有しているというよりかは、やはり相場の安定を最大限の目的として保有しているものでございますので、市場の急激な変動へ備えておりますし、先生御指摘いただいたように、スペキュレーションを防止するためにある程度見せておくという資産でもございますので、そういったものとして、介入資金として即時に利用可能な預金又は債券で、流動性の高いもので主に運用して、中でも、預金は流動性が最も高い資産として保有しているというところでございます。
なお、言わずもがなかもしれませんが、預金について申し上げますと、預金とはいえ金利収入を得てございますし、例えばTビルに比べて収益性が劣るということではございませんので、御理解いただければと思います。
○岡本(三)委員 済みません、もし自分の手金だったらと申し上げましたが、実は財務省のオフィシャルな文書でこういうものがあります。外為特会が保有する外貨資産は安全性及び流動性に最大限留意した運用を行うこととし、この制約の範囲内で可能な限り収益性を追求する、これが財務省の方針なんですね。
つまり、安全性が一番大事で、流動性も追求するけれども、その範囲内で収益を最大化するというのが、一九五一年以来一貫して変わっていない財務省の外為特会の運用方針です。ですから、流動性を担保する、必要以上の流動性を担保する、その必要性の中で収益性をギブアップしていいというようなことは財務省は今までおっしゃったことがありません。
その上で、ちょっと預金のことについてもお伺いをしたいと思っているんですが、もちろん、Tビルに必ずしも劣らないと言っているけれども、私の知っている限り、Tビルよりも高い預金金利というのはそうは存在しておりませんので、念のために聞かせてください。
これだけTビルも持っている中で、この資産構成の中に預金がある、その理由を教えてください。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
先ほども若干触れさせていただきましたが、介入原資として即時に利用可能なものとして保有が必要ということで、最も流動性が高い資産として預金を保有してございます。
○岡本(三)委員 そうですよね。いつでも、今日引き出したかったら引き出せますので。
局長、もし今日、四月二十二日、今日為替介入するとします。円買い・ドル売り、為替介入するとします。この決済日、ドルを渡さなければいけない日にち、今日、四月二十二日に介入したら、決済はいつでしょうか。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
具体的な介入の手法についてつぶさにお答えできませんので、どのような形で実際介入しておるかということに関する御質問ですのでなかなかお答えできませんが、基本的に、即時というか、売買そのものは即時、それから、御承知のように、そのときに買った資産、介入の方法によって決済日が変わってくるということになってございます。
○岡本(三)委員 細かく通告していなかったら、ごめんなさい、ちょっと失礼な質問だったかもしれません。
外国為替のマーケットの決済はルールが決まっています。Tプラス2、トランザクションの二日後、つまりあさってです。これは、外為特会のものでも民間のものでも、国際ルールで決まっています。財務省が売りに行けば、決済日は四月二十四日になります。つまり、四月二十四日、今日ドル売り介入して円買い介入したら、あさってドルを渡さなきゃいけないんですね。
今介入します、Tビルも大量に持っています、Tビルをもし今日、ドルの三か月でも五年債でもいいですが、売ったら、その決済日はいつでしょうか。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
仮に売買したものがTビルであれば、議員御指摘のように、ほかの為替と同じくTプラス2と理解してございます。
○岡本(三)委員 局長、ごめんなさい。済みません、事務の方にも事前にもうちょっとちゃんと。Tビルは、トレジャリーは、Tプラス1です。決済はあしたです。
つまり、何が起こるかというと、先に国債を売っちゃうと、そんなにお金を調達して、日本は為替介入するんじゃないかと悟られますので、そんなことはできません。まず為替を売るんですね。終わった後に、あさって渡さなければいけないドル調達をするために、ドルのTビルや国債を売ります。つまり、今日為替介入をやってドル債を売ると、あしたドルの資金が入ってきて、あさってそれを渡すんですね。
実は、歴史上、このトレジャリーの決済日というのは変わってきていまして、以前はTプラス3でした。そして、その後Tプラス2になり、二〇二四年からTプラス1です。つまり、今日売ったらあしたドルが来るんですよ。十分な流動性が為替介入にあるにもかかわらず、それでも流動性が必要だといってドル預金をされている理由を教えてください。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
外貨準備の運用に当たりましては、為替介入のための資産売却も含めた運用でございますが、金融・為替市場への攪乱的な影響を及ぼさないよう最大限配慮して行うということを基本としてございますので、大量の資金調達のための資産売却等によって攪乱的な影響があるということについても考慮した上で行ってございます。
○岡本(三)委員 それはよく理解します。全部トレジャリーを売るとなっても、そのときの流動性がもしなかったりしたらちょっと心配なので、ちょっと預金しておきたいという気持ちもよく分かります。
私は何を申し上げたいかというと、金融マーケットのルールは物すごい頻繁に変わるんですね。にもかかわらず、運用方針が昔のままというのは、そこで失っている損失、機会損失が大き過ぎるので、マーケットのルールに従ってこちらの運用方針も対応していただきたいということを、是非、常に考えていただきたいんです。
実は、財務省、物すごく対応していただいておりまして、これからちょっと褒めるフェーズに入っていきますので。
我が国の外貨準備の歴史の中で、米国債の年限配分、先ほど、年限で三分の一ずつ、一年未満が三分の一、五年までが三分の一、十年までが三分の一とされましたけれども、歴史上、この比率は結構変わっているんでしょうか、それとも、昔も今もずっと一緒なんでしょうか。
○緒方政府参考人 お答えいたします。
先ほど申し上げました運用の大方針につきましては変わってございませんが、個別の資産構成については時々の状況に応じて変化してございまして、例えば一年以下の有価証券の構成割合について申し上げますと、平成二十四年度末には一〇%未満でございましたが、令和六年度末には三〇%程度となるなど、その時々の状況に応じて構成は変化してきてございます。
○岡本(三)委員 これはすばらしいことでして、つまり、いわゆる金利カーブ、イールドカーブが立って、長い年限を買った方がより利回りが高いときには、そこの年限にシフトされているんですね。これは本当にすごいことです。
今でこそ、イールドカーブはフラット、比較的寝ていますので、三か月のTビルと十年の金利差は〇・六%しかありません。それでも、〇・六%違えば、これだけの金額があれば、一兆円以上の年間の収益の違いになるんですが、過去二十年見ても、例えば、二〇一〇年頃というのは三か月金利と十年の金利差は三・六%、湾岸戦争のときは四%でした。四%も違うとどれぐらい違うかというと、一%違うと年間の利回りで一・九兆円増えます。四%違うと七・四兆円、利回りだけで年間違うんですね。ですから、マーケットのイールドカーブに即してアロケーションを変えているというのは、これは本当にすごいことだというふうに思うんです。
大臣にお伺いしたいと思います。
今聞いていただいたように、必要な流動性以上の流動性を実は持っているんじゃないかというふうな問題意識を持っています。すばらしいことなんですけれども、ほとんど使ったことがない、使う可能性もそんなに高くないけれども、流動性を担保するのは物すごいコストがかかるんですね。ただ、先ほどの、安全性、流動性、そして収益性、実はちゃんと財務省はやっていまして、米国債の年限のアロケーションも物すごく頻繁に変えて、少しでも収益を高めようというふうに努力していらっしゃいます。
もし仮に十年国債に全部寄せてしまったとすると何が起こるかというと、三か月のTビルというのは、売ってもほとんど値段はパアなんですね。つまり、キャピタルロスが出ることはありません。けれども、十年国債は、金利が上がると値段が下がりますから、為替のために持っていますので、必要だったら売りに行きます。実現損が出るんですね。つまり、仮に実現損が出たとしても、万が一使うときにはちゃんと売って為替介入の準備になっています。
そうであれば、実は、必ずしもアメリカ国債ではなくても、例えば米国の株式、S&P、一日の流動性、約定金額、百兆円以上あります。十兆、二十兆、売ろうと思ったら売れる。しかも、そのときは、上がっているだけじゃなくて下がっているかもしれない。けれども、十年国債も一緒なんですよ。
ちなみに、過去二十年で考えますと、アメリカの国債の平均利回りは二・七%、S&Pは一一%、四倍違います。収益の最大化を流動性を担保した上で考えようとすると、もうちょっとアロケーションを考えた方がいいんじゃないか。特に今、インフレで金利が上がっています。
ちなみに、二月から三月に、外為特会は時価で約六兆円目減りしています。六兆円、一か月で損しています。金の値段が下がったこともあるんですが、金利が上がったからです。インフレの時代に金利が上がると、外為特会の時価というのはどんどん兆円単位で下がっていくんですね。
インフレの時代には、株式の価格は一般的に上がっていきます。つまり、この外為特会の目的の安全性、流動性を担保した上で、収益性ももうちょっと考えるときに来ているというふうに思っているんですが、いかがでしょうか。
○片山国務大臣 外為特会の外貨資産は、政府の短期証券を通じた借入れを原資として、将来の為替介入などに備えて保有しているというもので、今るる御議論をいただいた、それが原則でございますが、為替介入等のタイミングですとか規模が事前に見通されたら大変だし、見通すことも困難でもあることから、御指摘の介入に必要十分な流動性につきまして定量的なお答えをすることが非常に難しいということは、今参考人の方からも申し上げたことですけれども、持っていなきゃいけないというのは、為替市場の急激な変動の際に機動的に対応を取ることができるようにという観点から、十分な規模を確保しているということは必要というか十分なことでございます。
今、もちろん、よりよい運用について、あるいは、運用ということもありますけれどもリスクヘッジもございますわね、当然、国の資産ですから、ということも含めて、様々な御努力をいただいてということを御評価いただいて非常にありがたいんですが、満期が五年超の証券も含めて様々な満期の外貨証券を保有しているというのは委員の御指摘のとおりですから、そこでの流動性とか安全性に最大限留意しつつ、その範囲内で、御指摘のように、可能な限り、できるだけ収益性を確保できるような運用は行っている、それは常に努力しているということは申し上げられると思います。
○岡本(三)委員 実は、事前に役所の方と話すときに、外貨準備を戦略的に運用していると言われているようなシンガポール、スイス、韓国等の事例を実際に情報収集していらっしゃいますかというふうにお伺いしましたところ、なかなかディスクローズしないところなので難しいですというふうにおっしゃいました。そのとおりですが、なぜ情報収集が難しい、ディスクローズされていないかというと、相手がスペキュレーターで投機筋だから、その人たちに手のうちを知られたくないからなんですね。
各国政府というのはスペキュレーターではありません。何でシンガポール政府等に直接話しに行かないかと思うんですね。シンガポールの外為特会を運用しているMAS、マネタリー・オーソリティー・オブ・シンガポール、実際に受けている、やっているGIC、私だって、会って運用内容をつぶさに教えていただいています。スイスは株式に投資していますからね。もっといろいろ是非情報収集をしていただきたいと思っているんです。
その上で、大臣に是非、最後もう一問お伺いしたいんですが、今の日本の外為特会の規模はGDPの三五%です。実はIMFからは厳しい指摘もされています、多過ぎるんじゃないかと。日本は経常収支黒字国で、対外純資産世界トップクラスです。ですから、もうちょっと工夫の余地は私はあると思っているんですが。
例えば、他国はトランシェを分けています。流動性を担保する短いところはこういうもので、もしかしたら使うかもしれないけれども、それは万が一なので、長いところは別のトランシェにして、ここはひたすらリターンを追求するような、トランシェ分けをしながら安全性、流動性、収益性というバランスを整えているんですけれども、今の現状は現状に合わせてすばらしいと思うんですが、よりよいこの三つのバランスをつくっていくために、財務省として、私も是非いろいろな知恵を共有させていただきたいと思いますので、取り組んでいただけるということを是非御言明いただければと思います。
○片山国務大臣 日本は二四年末の時点の外貨準備の対GDP比が三〇・六で、スイスは八七・八で、シンガポールは七〇・一で、韓国は二二・二なんですよ。各々国情が違うからこういうふうに結果的になっているんだろうなと思いますが、通貨の問題というのは、地政学的なリスクというのははっきり言ってあると思います。
また、どのぐらい持っているかということが、私も改めて、久しぶりにG7、G20、IMF、世銀とフル参加していますが、そういうところで、規模の問題として、日本は今一番アメリカ国債を持っているよねというようなことが言われていて、それはある程度、今のような総合的な状況の中では、割に高く評価されるというよりは強く評価されるんです。高いかどうか分からないですけれども、強く評価されている部分もありますから。いろいろなリスクがある中で総合的に判断して今この外貨準備高であるということが、私は別に、特に問題とは思っていないし、一定の規模を目指しているというわけでもないですから、何とも言えないところではありますが。
いずれにしても、今申し上げたような範囲で収益が確保できるのであれば、その方がいいのは当然ですから、委員の大変高い御知見をもちろんいつも聞かせていただいていますし、いろいろな方面からいろいろな御意見もいただいておりますし、私自身もこの職に就く前にMASもGICも行ったことがありますし、最近でも財務省や金融庁の幹部は連絡を取っておりますし、直接会ってもいますので、いろいろな目的で、きちっと学ばされるところは学ばせていただいて、最善の方向にいつもあろうということはお約束をできると思います。
○岡本(三)委員 ありがとうございました。
終わります。
○武村委員長 次に、大島敦君。
○大島委員 よろしくお願いします。
工場見学を結構しておりまして、去年も、海外ではフィリピンに行ったときはエプソンの工場、バングラデシュは縫製工場、中国ではモーターの工場を見学をしています。私の選挙区でも、中小・小規模企業の工場はよく訪れております。工場を見ると、いろいろなものが見えてきます。今週も二社、三十人弱の研磨機を作っている会社、十人弱で温度計を作っている会社を訪問をさせていただいて、工場を見学し、様々な意見交換をさせていただきました。
今年の一月一日から中小受託取引適正化法が施行されて、よかったという声を伺っています。支払いに、手段として手形支払いが禁止をされたので、すぐに大手企業はキャッシュにしてくれた、振り込んでくれたと。それだけ余力があるんだったら前からキャッシュで振り込んでほしかったなとも思いました。
あるいは、今回大きく変わったのが、中小受託事業者、分かりすく言うと下請から価格協議を求めたときに、委託事業者、発注側は協議に応じなければいけない、例えば、受託事業者が労務費、材料費の上昇を理由に申し入れた、受け入れられなかった場合には、発注先は、なぜ受け入れられなかったのか、根拠で、従前価格又は一部のみの値上げをしたのか聞いた場合には、発注側はそれに対して答えなければならないということは、大きな会社では浸透しています。ですから、やりやすくなったという声をいただいています。
前回、片山大臣に質問させていただいたときに、企業における、上場企業における賃金アップについて質問させていただいて、非常にいい回答をいただけました。ただ、今、私の危惧は、大きな会社の皆さんの給料が上がることと、中小・小規模企業に勤めていらっしゃる方の給料がなかなか上がりにくい、まだまだ受発注のサプライチェーンの深いところまでは浸透していないなと思っていまして、そのことについて、今日は、コーポレートガバナンス・コードについて引き続き質問をさせてください。
なぜコーポレートガバナンス・コードにこだわっているかというと、前回も述べました、二〇一四年の四月に法務委員会で会社法について質問をして、このときは、日本のコーポレートガバナンスを高めるためには、社外取締役を置かない場合の説明義務や、社外取締役を増やした方がいいのではないかというやり取りをさせていただいて、翌年、二〇一五年にコーポレートガバナンス・コードが日本で初めて導入をされて、すぐに社外取締役が二名になったので、ハードローよりもソフトローの方が強いなと自覚をしたので、この点について何点か質問をさせていただければと思います。
まずは、コーポレートガバナンス・コードは、上場企業と投資家の建設的な対話を推進していると思います。そもそも、日本の上場企業の株主のうち外国人投資家の割合はどの程度になっているのか、まずはお答えください。
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
日本取引所グループの株式分布状況調査によりますと、我が国の証券取引所に上場する会社の株式のうち外国法人等が保有する株式の割合は、二〇二五年三月末において、時価ベースで約三二%だったと承知しております。
○大島委員 恐らく、大手の経営者の皆さんは、外国株主、外国人株主の方への説明責任も果たさなければいけないと思う。なかなか、サラリーマンとして、四半期に一度、他国に行って機関投資家の皆さんに、我が社はこうなっているよということを逐一説明するのは結構大変だという話を聞きました。そのときに、説明理由として、例えば、コーポレートガバナンス・コードでこういうふうに企業の運営の仕方について原則とか指針が出ているので、参照しなければいけないから少し難しいんですよ、賃金を上げることとか下請価格を上げることは、こういうのがありますから応じなければいけないんですよ、そういうような、ツールというのかな、理由をつけてあげた方がいいのかなと思っていまして、それでコーポレートガバナンス・コードにこだわっております。
現在、コーポレートガバナンス・コードの改定に関し、パブリックコメントの手続中であると思います。同コードの策定主体は誰か、また、改定の議論は誰が主導しているのか、今後のスケジュールと併せて御説明をお願いします。
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
コーポレートガバナンス・コードは、東京証券取引所が定めるものでございます。同取引所の有価証券上場規程の一部に組み込まれているものでございます。
なお、今回のコーポレートガバナンス・コードの改定に関する議論は、金融庁と東京証券取引所が事務局を務める有識者会議において行われておりました。
スケジュールにつきましては、現在、四月十日から五月十五日までということでパブリックコメント手続を実施しておりまして、本年夏をめどに最終化される予定でございます。
○大島委員 ありがとうございます。
このようなコーポレートガバナンス・コードの改定と関連して、先日の四月十日の当委員会における私の質疑で最後に述べた価格転嫁について質問したいと思います。
まず、価格転嫁を取締役会の責任として明確に位置づけ、それをコーポレートガバナンス・コードにおけるコンプライ・オア・エクスプレーンの対象にすべきと思いますが、大臣の御所見をお願いをいたします。
○片山国務大臣 我が国のコーポレートガバナンスでございますが、コーポレートガバナンス改革は、中長期的な企業価値の向上を図る観点から推進してきたものでございまして、必ずしも価格転嫁を含めた取引の公正、適正化を直接の政策的な目的としたものではないですが、コンプライ・オア・エクスプレーンというものの対象となる原則としてコードに記載するということが必ずしも適切ではないこともあるとは考えられると思いますが、他方で、コーポレートガバナンス・コードの改定案におきましては、株主以外のステークホルダーとの適切な協働の例示として、サプライチェーンにおける適正な価格転嫁を含めて、取引先と公正、適正な取引を行うことというのは挙げております。
この記載はコンプライ・オア・エクスプレーンの対象そのものではないものの、企業は原則を実施する際に参考となる重要な内容として記載している、こういうものではないかと思います。
それで、企業において、それぞれの置かれた状況を踏まえて、原則を実施する際にこの内容を参照いただくということは期待しております。
○大島委員 委員の皆さんの各地元も同じだと思います。中小・小規模企業の物づくりの現場を訪れると、恐らく若い人はいないと思います。平均年齢も五十歳ぐらい、あるいは五十歳を超えている方が主力であったり、そこに置いてあるNCマシン等の機材についても、減価償却が終わっている。息子さんが御自身の会社を継ごうかなというところは結構悩まれていて、何社かは、大手企業に勤めている御子息さんが社長として社内の改革に携わっていらっしゃる方もいらっしゃる。
ただ、なかなか、大きいところも小さいところも、投資金額が数千万円単位から億円単位、結構な投資をします。そして、どういうような商品が受注できるかも長期的に見なければいけない。そして、必ず、JISなり規格、あるいは社内規格、取引先との仕様があって物を作っていく。一番最後には、どんなに小さな会社でも検査工程があって、物を出しています。やはり、ビジネスサイクルとして、私は、日本の物づくりは、産業を支えている我が国の付加価値だと思いまして。ただ、今述べたように、今後、十年ぐらいたつと日本のサプライチェーンは途絶していくという危機感を持っています。
一つの部品を作るにも、様々な加工をされる会社がないとできないです。塑性加工、プレス、あるいは打ち抜き、曲げ、絞り、鍛造、それぞれがそれぞれを専業としている会社があって、一つの小さな物ができる。これが途絶していると、我が国としての、大手の会社、上場企業の会社も、先ほど大臣が御答弁になりました企業の価値を保てないのではないのかなと思うんです。
一旦工場を閉めると、閉じてしまうと、二度とその工場が培ったノウハウとか技術を取り戻すことができないものですから、短期的な利益よりも、前回の当委員会で述べたように、人材をしっかり育成することは企業の長期的な利益に資するという観点から、日本のこの受託取引の関係において、それぞれ、サプライチェーンの深いところまでしっかりと理解をして、それをバックアップすることが、企業にとって、あるいは日本の産業にとっての付加価値を継続することにつながると思うので、是非その点を御理解していただければと思います。
次に、コーポレートガバナンス・コードにおいて、企業に対し、価格転嫁に関する情報を開示することを求めることが考えられます。具体的には、価格転嫁に関する会社の方針とか、取締役会の方針の策定への関与の有無とか、取引先との定期的な価格交渉の有無とか、支払い条件の適切性、支払い先に対する相談窓口の有無の情報を上場企業に開示していただき、企業間比較をできるようにする必要があると思います。
先ほど、冒頭述べたように、中小受託取引適正化法によって、対象となる中小・小規模企業から説明を求められるケースが出てきておりまして、これはハードローです。ですから、ソフトローの分野においてもこのような規定を設けることは余り違和感はないのかなと思うんですけれども、御答弁いただければと思います。
○片山国務大臣 これは、コーポレートガバナンス改革、コーポレートガバナンス自身の、あるいはコードの性格をどう捉えるかということが元々にはあるのかなと思いますが、繰り返しになりますが、取適法を今御例示なさいましたけれども、なかなか、これの改正においては大変な議論もあったし、非常に重要な部分であるし、苦労惨たんの末、少しずつは進んできたと私は理解をしておりますが、それが、公正、適正な取引を目指して様々な、ハードローとしての制度をしいているわけですが、コーポレートガバナンス改革の方は、価格転嫁も含めました公正、適正な取引自体を政策目的としたものではありません。ですから、価格転嫁に関する情報が取適法の方で様々、一定程度あったとしても、それが、コーポレートガバナンス・コードでは、ある程度開示しなさいよということは、必ずしも目的が同じじゃないから、ちょっとどうなのかなというふうに思います。
その上で、一般論といたしましては、上場企業に対して一律に開示を求めることについて、投資者の投資判断についてそれが有用なことであるのか、開示を求めることによって企業側の負担がどうなるかといったところを総合的に考えて、必要に応じて、今おっしゃったような取適法も含めた他法令も活用して、一般的な開示が必要だったら、そちらの方から必要性がなされることの方が順序なのかなというふうには考えています。
他方、企業が開示する情報というのは、企業と投資家との間で、建設的な対話の実現には非常に資するものでございますので、御指摘のある価格転嫁に関する情報につきましても、投資家判断にとって重要である、これがあれば我が社の株はより高く評価されるだろうというふうにお考えのところが多いのであれば、それは当然、自主的に開示いただくことは可能であるわけですから、そういったことも有用ではあると考えております。
○大島委員 ありがとうございます。
大体、企業規模が五十人前後ぐらいの製造業の経営者の方と話すと、やはり、発注先から見て、後継者がいるかどうかということが継続的な受注につながるという話を聞きます。やはり、発注側から見れば、その先の後継者まで含めて供給の安定を見るわけです。ですから、下請価格の転嫁というと極めて即物的かもしれないけれども、やはり、先ほど申し上げました、企業価値としてしっかりとサプライチェーンを持っておくことが価値があるかという、こういう転換をすれば、サプライチェーンに対して、しっかりあなたの会社はサプライチェーンの深いところまで把握しているのかということは、投資判断として必要だと思う。やはりこれは今でも発注先は見ていることですから、その息子さんなり後継者が育ってこの会社が大丈夫かどうかということは。これは日本の上場企業にも言えることだと思います。
最後に、このほか、取引先の声が取締役会まで報告されるような仕組みをつくることも考えられる方策ではないかと思います。
最後に、今回のコーポレートガバナンス・コードの改定は、改定をすればおしまいではなく、実際に企業にコードの内容を十分浸透させ、実際に企業の行動変容につなげていくことこそが重要だと考えております。そのためにも、金融庁と東京証券取引所はしっかりと今回の改定の趣旨や精神を企業、投資家双方に伝えてほしいと考えておりますので、大臣のお言葉をお願いします。
○片山国務大臣 委員おっしゃるとおりで、コーポレートガバナンス・コードを改定する、そういうこと自体がどうこうというよりは、その趣旨や精神が企業の側にも投資家双方にも十分に浸透して、理解していただいて、これを行動に移していただかなければ意味がないので、そのためにやるわけですから、行動が重要というのは当然でございます。
金融庁といたしましても、東京証券取引所とも連携をいたしまして、今回の改定の周知、広報に努めるとともに、企業の取組状況をその後もしっかりとフォローアップしてまいります。
また、引き続き、コーポレートガバナンス改革を通じて、株主への還元も含めて、企業の資源配分戦略を成長投資型に変容させてまいりたいというふうに考えております。
○大島委員 最先端の分野も必要だということは十分承知の上で、ただ、最先端ではなくてもしっかりとした部品を作る会社がないと物ができない。ですから、日本全体の物づくりの付加価値はサプライチェーンをしっかり守ることだと考えております。文化大革命が六六年から七六年、それから改革開放路線に移って、当時、シンセンを中心に日本の物づくりの会社がたくさん出て行って、精密機器ですね、そこで日本の企業は中国の皆さんに物づくりをしっかりと伝授をしまして、恐らくその延長上に二足歩行ロボットがあるのかなと思っていたりもするんです。ですから、そのサプライチェーンがやはり日本の中で今失われつつあるという危機感を持っておりますので、是非その点、御理解いただければと思います。
それで、ちょっと議題を変えまして、私、去年の十一月、地元の、県立のがんセンターの五十周年の式典に出席した際に、そこに出席されている医師の皆さん、面識があるので伺っていたんです。最近の経営状況はどうですか、マイナ保険証はうまくいっていますか、あるいは、ベースアップ評価料は使い勝手はどうですかとか聞いておりましたら、去年の十一月時点で去年ですから、二〇二四年の従業員の賃金については無理して上げた、今年、二〇二五年の給与はクリニックの経営状況がよくないので上げられなかったという声を聞いた。
私、医師、歯科医師の皆さんに去年の年末から今年の年初にかけてアンケート調査をしまして、多くの回答をいただけました。調査項目としては、二〇二四年六月の診療報酬改定後、現在の経営状況について総合的にどのように感じていますか。二問目、診療報酬改定以降、経営に影響を与えた要因を全てお選びくださいということで、患者数が増加した、患者数が減った、診療報酬改定の影響、人件費の増加、物価、エネルギーコストの上昇、人材確保の困難さ、IT機器投資の増加、コロナ禍の影響、総合医療機関の増加という項目でマークをつけていただいて、三問目が、ベースアップ評価料はどうですかと、結構事細かく聞いて、かつ、自由記載欄に多くの先生方が記入をいただいておりまして、経営実態として結構厳しいなというのが受け止めです。
それぞれありまして、その中で、お医者さんでは、物価、人件費、DX対応、申請負担、資金繰りへの不安が非常に強いです。これはびっくりしたんですけれども、資金繰り負担はお医者さんでもあるのかなと驚きまして。御承知のとおり、DXの負担は結構大きくて、ベースアップ評価料の手続が煩雑だとか、特に物価高なので、診療報酬はテーブルがあるので、物価補正していないので結構大変だと。算定条件が厳しく、改定の効果が現場に届かないとか、ベースアップ評価料や補助金申請の事務負担が大きいとか、いろいろな声。これは医科ですね。歯科では、DX対応が開業される方に過剰な負担をかけているとか、金属価格高騰により保険診療が赤字化する。これは、金属、パラジウムというやつですね。歯科技工士不足、廃業により義歯作製が難しいとか、受付機器の説明や高齢患者対応が重いという様々な声をいただいております。
ですから、私としては、昨年度の補正予算でまずは手当てしていただいたこと、六月から診療報酬改定がまた多分上がるので、それでも今の物価高を考えると追いつかないと思います。テーブルだと、パラジウムとか上がってくると赤字になるので、なかなか厳しいんですよ、実は。医師、歯科医師の皆さんは、社会貢献、公に対する、学校医等を含めて、していただいておりまして、そこが崩れてくると我が国の安心、安全が多少揺らぐおそれがあるのかなと思います。
それで、政府参考人にまずは伺いたいと思います。
今述べたことは、全国統計とで余りずれはないと思っています。厚生労働省の第二十五回医療経済実態調査では、医療法人の一般診療所の損益率平均値は令和五年度八・三%から令和六年度四・八%へ低下し、有床診療所は二・五%から一・四%、中央値はマイナスコンマ四%。歯科診療所は、全国平均では医科ほどの悪化は確認されていませんが、平均がもっていることと薄利の個別医院まで安全だということは別だと思います。なかなか、統計資料で大丈夫だから全体が大丈夫だとは言えないと思います。厚生労働省の認識を聞かせてください。また、物価高、人件費上昇、DX対応負担、小規模医療機関ほど制度が重いという問題意識を把握しておりますでしょうか。
○武村委員長 厚生労働省榊原大臣官房審議官、申合せの時間が来ておりますので、簡潔に御答弁願います。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、令和五年度から六年度にかけて、医療法人立の一般診療所の損益率は低下し、歯科診療所の損益率はほぼ横ばいとなっております。また、小規模医療機関も含めていずれも、物価や賃金の上昇等に直面していると認識しているところでございます。
○大島委員 終わります。ありがとうございました。
○武村委員長 次に、萩原佳君。
○萩原委員 皆さん、おはようございます。日本維新の会の萩原佳です。
本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。
今回、私の質問は、トップダウン的な大きな話というよりは、ボトムアップ的な小さな、皆さんの声を拾っていくような話をさせていただければと考えており、第一問目として、親族が事業から受ける対価の在り方、これに関して質問をさせていただきます。
この質問に関する考えに関しては、党を代表してというよりは私自身の問題意識からの質問であるという点、最初に申し上げてから質問に入らさせていただきたいと思っております。
今お配りしている参考資料にもあるように、現行の所得税法第五十六条は、生計を一にする家族に支払った給与等は原則として必要経費に算入されず、その例外規定として、五十七条で、青色申告の事業専従者給与や白色申告の事業専従者控除という制度が設けられています。
所得税法五十六条、これは、個人事業においては、事業の会計と家計との切離し、分離計算が極めて困難であること、また、親族間での対価の支払いを無制限に認めた場合、恣意的な所得分配による不当な税負担の軽減、いわゆる租税回避行為、これが行われるおそれがあるということで、必要経費の幅を狭めた上で、専らその事業に従事する家族従業員からの労働の対価という実態に配慮して、特例として五十七条、これを作り、また、青色申告の場合は、適正な金額の実費、実額算入を、白色申告の場合は、一定の限度額、これを設けた上での概算での控除、事業専従者控除を認めているものと理解しております。
今申したとおり、この制度は、家計と事業の分離が困難、かつ、恣意的な所得分配を防ぐためとかねてから説明されてきました。しかし、二〇一四年以降、全ての白色申告者に対しても、記帳と帳簿書類の保存、これが義務化されております。取引記録が残っている以上、白色だろうと青色だろうと、同じように家族で事業を行っているのに、申出の違い、届出の違いだけで、給与の実額経費算入を認めず上限つきの控除にとどめている合理的な理由、これはもはや失われているのではないかと考えているんですが、政府の考えを参考人にお伺いいたします。
○青木政府参考人 お答えいたします。
御指摘のとおり、所得税法第五十六条でございますが、親族間の恣意的な所得分割による租税回避を防止するために、家族従業者への給与支払いは必要経費に算入しないこととされております。
同法五十七条におきまして、青色申告者につきましては、帳簿などにより給与支払いの実態などが確認できるということから、家族従業員への給与について実額での損金算入を認めているところでございます。
他方で、青色申告をされていない個人事業主、いわゆる白色申告者につきましては、青色申告の方とは異なりまして、資産の状況まで記録することが求められておりません。こうしたことから、給与の支払いの実態等について、しっかり適切に確認することに課題があるというふうに考えております。また、実態面を見ましても、白色申告者の方の中には、記帳、それから帳簿の保存が不十分であるものが見られるという実態もございます。こうしたことを踏まえまして、実額による経費算入を認めておりませんが、実際の給与支払いの有無にかかわらず定額の控除を認めるといった一定の配慮を行っているところでございます。
このように、青色申告者と白色申告者の事業専従者への給与の支払いにつきましては、両者の記帳水準の違いを勘案いたしまして、経費算入の在り方について異なる取扱いとなっておるところでございます。
○萩原委員 ありがとうございます。
資産把握の話を今されましたけれども、その資産把握に関しても、例えば、青色専従者の場合、今年の税制改正で少し変わる面はありますけれども、十万円なのか六十五万円なのか五十五万円なのか、そこでも結局、複式簿記が導入されているのかとか、あと、現金主義でしているか等で控除額の違いというところが分かれていっている。そういう意味では、今言った資産把握の必要性、実態、若しくは各種配慮というところに本当に合理性があるのかなという疑問もありますし、言い方を変えれば、だったら、青色申告にするように体制を整えればいいんじゃないのかというのがお答えだったと思いますけれども、是非、それだけでいいのかというのを、今から三点ほどの観点からその在り方を申し述べますので、在り方について考えていただきたいと思っております。
まず、繰り返しにはなってしまうんですけれども、二〇一四年から全ての白色申告者に対しても、記帳と帳簿書類の保存、レベル感の話はあるかもしれませんが、それが義務づけられています。雑所得の方に関しても、三百万円を超える方に対しても、事業すらしていないのに記帳、帳簿の保存義務が課されています。単式簿記であれ、家族への給与の支払いの事実や取引の記録は客観的に確認できる、そのような状態に今はあると考えております。それにもかかわらず、記帳レベルの有無というところで、ある意味、低い金額、上限額で足切りをしてしまうことにどれだけ妥当性があるのかという観点。
また、趣旨であります家族間の恣意的な所得配分、過大給与についても、これも一律に経費算入を認めない理由になり得るのかというところも考えていただきたいと考えております。
例えば、既に法人の場合は、白色申告だろうと青色申告だろうと、法人をつくれば役員給与を親族云々関係なく損金算入ができる、それに対して、親族の使用に対しては過大な給与の損金不算入規定というようなものもありますので、同じような規定を所得税でも設けて、実態にそぐわないような不当な部分のみ、これを個別にチェックしていけばいいだけな気もしておりますので、果たして今の、先ほどおっしゃった視点でいいのかというところを考えてください。
また、法人とのバランス、今言ったところではありますけれども、法人成りしちゃえば、損金算入をすぐ、家族間の給与も認められるわけですから、個人事業主の白色申告というだけで経費を認めないとするのはいかがなものかと考えておりますので、是非、その点、考えていただければと考えております。
更にお伺いします。今の五十七条のところに関して、白色申告の事業専従者控除の上限額に関してです。
現状の上限額については、お配りした資料のとおり、配偶者八十六万円、その他の親族五十万円ですけれども、これに関しては、一九九五年に改定されて以来、約三十年間引き上げられていないものと理解をしております。
先日成立した所得税法等では、物価上昇による実質的な税負担の軽減に対応するため、基礎控除や給与所得控除に、ある意味インフレ係数、これを導入して金額を引き上げる改正が行われました。全ての国民の最低生活費や給与所得者の経費枠にインフレを反映させているのに、家族の労働を、白色申告の上限控除額を八十六万円若しくは五十万円とずっと変えないままでいるのがいいのか、ある意味、さっきの改正と矛盾しているようにも感じておるので、併せて上げるべきじゃないのかなと思っているんですけれども、それに関する御見解をお願いいたします。
○青木政府参考人 お答えいたします。
令和八年度の税制改正におきましては、御指摘のとおり、基礎控除等につきまして、物価上昇に応じた引上げを行うとともに、働き控えへの対応や中低所得者の手取りの増加を図るという観点から引上げを行っているところでございます。
他方、事業専従者控除につきましては、家族従業員への給与支払いが所得分割による租税回避につながるおそれがあるということで、そういったことを防止する観点から必要経費に算入しないこととしており、一方で、白色申告者の場合は、繰り返しになりますが、資産状況の記帳がないことや、記帳や帳簿保存が不十分な実態というものがございますので、こうした考え方によりまして、実額による経費算入を認めていないところでございます。ただ、一定の配慮といたしまして、御指摘のありました定額控除を認めているところでございます。
このように、一定の配慮分として設けられている定額の控除の在り方につきましては、今回の改正では物価上昇を踏まえた引上げというのは行われなかったものでございますが、御指摘の点も含めて、記帳水準の向上に今後しっかり取り組みながら、引き続き丁寧に検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○萩原委員 概算、特例だから上げていないよという回答だったと思いますが、是非、そのままでいいのかというところは御検討いただきたいと考えております。
ちょっと思ったよりも時間がなくなっていたので、更に別の観点からお伺いしますけれども、あと、事業専従者給与、これを取ってしまうと、現状、配偶者控除とか扶養控除の対象外とされる法体系になっております。ある意味、外にパートに出たら、当然、給与所得控除も受けられて、あと、配偶者控除の対象になっていく。ただ、自営業者の配偶者が家業を手伝った場合は人的控除の対象から外れてしまう。
そういう意味では、働いているという意味では、事業専従者の方の労働実態というのは、余り、外に働きに行こうとどうしようと変わらないのかなと考えています。そういう意味で、事業に専従する親族、これが労働の対価を受けていても控除要件の金額に該当する場合は、適用対象外から事業専従者を外して、普通の一般の給与所得者と同様に、人的控除、これを受けられるように改善すべきじゃないのかなと考えていますが、その点について御見解をお願いいたします。
○青木政府参考人 お答えします。
事業専従者の方が配偶者控除の対象とならない点につきましては、御指摘のとおりでございます。
こちらにつきましては、個人事業というものが家族ぐるみの協力と家族の財産を共同管理、使用して成り立つという側面がございますので、適正な対価の認定が難しい面があるという中で、恣意的な所得分割による租税回避を防止する必要があるという点、その一方で、現に家事に従事している専従者につきまして、家業に従事していない者と同一に扱うべきではないのではないかという観点から、配偶者控除や扶養控除とは別に専従者控除を設け、一定の配慮を行うこととしたものというふうに整理されてございます。
○萩原委員 その整理が妥当であるのか。法人の場合は、家族でも、先ほども言いましたけれども、会社さえつくってしまえば、親族間でも、社長、奥さん、息子、全員に対して給与を使えて控除が全部使えるような形になっていますので、是非、在り方というところを検討していただければと考えております。
最後に、片山大臣にお伺いいたします。
今、種々やり取りをさせていただきましたけれども、このように、所得税法第五十六条などの在り方は今後どのように変えていくべきなのか。今のまま維持するのが正しい税制としての在り方なのか等々、御見解がございましたらお願いいたします。
○片山国務大臣 所得税法第五十六条は、親族間の恣意的な所得分割による租税回避を防止するというために、計算上に、家族従業者への給与支払いは必要経費に算入しないこととする規定でございます。今るる御議論があったとおりでございます。
ただし、所得税法では、この取扱いを原則としつつも、五十七条で、今るる申し上げましたような青色申告、そして白色申告の記帳水準の違いを勘案して、青色申告については、帳簿などによって給与支払いの実態等が確認できるからということで、給与支払いによって実額による経費算入を認めて、改善はされましたけれども、青色申告より記帳水準が低いとされている白色申告者については、実額の経費算入ではなくて定額、こういう整理なんですよね。
委員の御指摘どおり、それは両方とも法人になれれば法人になっちゃうわけですし、いろいろな考えがあるんですけれども、なかなかやはり、青色申告を広めましょうと、法人になる方は別として、一〇〇%そうしていきましょうという運動を、私も昔ですが税務署長をしていますから、それは展開してくれているんですけれども、やはり入らない方もいらっしゃるし、農業なんかにおいても、様々な、共済なんかと組み合わせたりもしたんですけれども、それでも一〇〇%になっているわけではないので、それをある程度奨励しつつという観点もあるものですから。
いずれにしても、記帳水準の向上というのは絶対必要だと思っておりますので、この五十六条の在り方につきましても、御指摘の観点も含めて、その向上に資するような形で取り組みながらも、どういう形が一番いいのかということを引き続き丁寧に御検討はさせていただきたい、かように思っております。
○萩原委員 ありがとうございます。
青色申告、おっしゃるとおり、インセンティブを与えるような形だと思います。ただ、そのインセンティブの与え方というのが今の形でいいのか。電子申告をする場合は、今度は、要件はありますけれども七十五万円の控除、紙で出す場合は十万円の控除という形でめり張りをつけていこうとされていますけれども、その流れというのは非常にいいと思うんですけれども、今つけているこの事業専従者とかに対するインセンティブの在り方、これでいいのかというところを是非御検討いただければと考えております。
時間が過ぎておりますね。ということで、私の質問は以上とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○武村委員長 次に、田中健君。
○田中(健)委員 国民民主党の田中健です。
本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
まず、片山大臣、G7お疲れさまでした。中東情勢の早期鎮静化ということが必要との認識をされたということですし、また、レアアース、重要鉱物に関しては、フランスと共同議長を務め、このサプライチェーンの強靱化を訴えていただいたということであります。どれも今喫緊の国際情勢の課題でありますし、また、国際協調が必要な内容でありますので、是非、日本の存在感、先ほど、もう大変だったということでありますけれども、これからもその役割を果たしていただければと思っております。
今日は、その中で、自賠責保険料についてを伺いたいと思っています。
私たちは、これまで、自賠責保険から一般会計に繰り入れられていた資金の返還というものを一貫して求めてきました。私も、議員立法を提出して、この委員会にも何度か提出をさせていただきました。その結果、この令和七年末で、一般会計から自動車安全特別会計への繰入れというのが実現をしました。その額、約五千七百四十一億円という大きなお金です。
ところが、その直後に、今度は自賠責保険の値上げということが提案されています。国民からは、私もですけれども、なぜ返ってきたのに逆に上がるのかという極めて素朴で単純な疑問があります。それについて今日は伺いたいと思っています。
まず、事実確認なんですけれども、この値上げの報道を知ったのは、私、十四日です。新聞報道で、引き上げる方針だと。また、上げ幅は六%前後だともう具体的に数字まで出ていました。が、審議会で議論されたのは十七日でありました。十七日の自賠責保険の審議会の中で、正式にこの保険料を六%引き上げる案というのが提示をされました。関係の方は十四日に出てびっくりして、また審議委員の方たちも事前にこの情報が出たのでびっくりして、どうなっているんだということで私のところにも問合せがありましたが、この事実関係、どのような、この間、起きていたのか、まず大臣に説明を求めたいと思います。
○片山国務大臣 御指摘のような報道があったということは承知しておりますが、その情報源というのは我々全く承知をしておりませんし、リークをしたということもないと思います。
一般論として、もちろんそうなると情報管理なんですが、金融庁としては庁内の情報管理を徹底はしておりますので、それを更に徹底する上に、関係各所に対していろいろ説明するということは当然あるわけですが、その場合に、相手様にも守秘義務があるので、それは遵守をしていただきたいことを更に徹底して周知するなど、適切な情報管理を、今までもやってきたという認識でおりますが、更に徹底していただかなければならないというふうに考えております。
○田中(健)委員 これは審議会の前ですから、何か、先に出てしまうと、もう結論ありきのような印象を受けてしまいます。しかし、大臣もそれは本意ではないし、そういう意図は全くないというのももちろん分かっておりますが、自賠責、これから議論していきますが、強制加入でありますし、国民に負担をかけるということでもありますから、これからも徹底した丁寧な議論と、また審議と、また情報の管理という意味では再発防止も求めていきたいと思います。
それでは、中身に入りたいと思います。
四月十七日の審議会の資料を基に議論をしていきたいと思いますが、一枚目は、初めにということで、現在、この間、自賠責保険基準料率が下がってきたという資料であります。そして、三ページから御説明したいと思いますが、純保険料率があります。現行の料率は予定損害率一三三・五%ということを想定していますが、今回は二〇二六年の契約年度の損害率一二七・三となっています。つまり、純保険料は改善をしているのに、全体では値上げをこれから計画しているということであります。
この値上げを決定づけた最大の要因は何かということをお聞きしたいと思っています。医療費なのか、社費なのか、また昨今の物価上昇なのか、この要因についてまずお聞かせください。
○石田政府参考人 お答え申し上げます。
自賠責保険の保険料でございますけれども、保険金の支払いに充てられます純保険料及び保険会社や代理店の経費に充てられます付加保険料から構成されておりまして、これに自動車事故被害者の保護事業に充てられます賦課金が加算されているものでございます。
まず、この純保険料について申し上げますと、今回、保険料水準の見直しに際して推計いたしました二〇二六契約年度の損害率は、前回の保険料水準の見直しの時点で推計した二〇二六契約年度の予定損害率を確かに下回っているものでございますけれども、純保険料に充当いたします滞留資金というものがございまして、これが前回の見直しの時点から約二千億円減少していることから、この純保険料部分も自賠責保険料の引上げ要因の一つになっております。
さらに、付加保険料部分につきましては、保険会社等によります賃金、物価の上昇などの要因によりまして、引上げ要因となっている状況でございます。
このように、自賠責保険料の水準には様々な要素が影響しているところでございますけれども、今般の引上げ改定におきましては、特にこの付加保険料の部分であります賃金、物価の上昇による影響が最も大きいというふうになって試算されているところでございます。
○田中(健)委員 賃金、物価ということですけれども、これは二枚目の社費というところに、資料をつけさせていただきました、これに含まれていると思います。
これが値上げの大きな理由の一つだということですが、これを見ていただきますと、社費は、二千二百七億の収入に対して二千二百八十六億ですから、八十億の赤字です。トータルとして、今、三百十八億円、累計の赤字となっていますが、この自賠責の保険料というのは、法律上は、能率的な経営の下における適切な原価を償う範囲内でできる限り低いものでなければなりませんという、下に書いてありますノーロス・ノープロフィットの原則に従っております。
そこで伺いますが、今回の値上げ、その前に社費、先ほど言ってもらった純保険料以外に、人件費、また営業費や代理店手数料、もろもろあるんですけれども、この費目というのをどこまで削減の努力をしたのかということですね。値上げで埋めるのは簡単です。もちろん、人件費が上がった、物価が上がった、今そういう基調ですから、それも一つの判断なんですけれども、値上げで埋める前にまず経費削減をやり切ったと言えるのかどうかをお聞きをします。
○石田政府参考人 お答え申し上げます。
自賠責保障法では、今御指摘のとおり、能率的な経営の下における適正な原価を賄う範囲内でできる限り低い保険料とする、いわゆるノーロス・ノープロフィット原則が規定されているところでございまして、こうした中で、保険会社におきましては、例えば、システム化の推進による入金業務ですとか証明書の管理などの効率化をするとか、あるいは、デジタルツール、チャット機能等を活用しまして、非対面での対応によりまして移動時間の削減をするですとか、あるいは拠点集約等の業務効率化などの取組を進めているところでございます。
今回の自賠責保険料の引上げに係る審議に先立ちまして、二〇二五年の一月の自賠責審議会におきまして、こうした保険会社における業務効率化などを保険料に適切に反映させるために、算定する保険会社の経費の在り方について見直しを行っているところでございます。その結果、社費の収支につきましては、見直し前の計算方法を適用しております二〇二三会計年度におきましては百四十九億円の赤字でございましたけれども、二〇二四会計年度におきましては、この間に賃金、物価の上昇の影響を加味しても、八十億円程度の赤字までに圧縮されているところでございます。
こうした取組等を含めまして、今般の自賠責審議会におきまして、先ほどの原則に照らしまして、こうした社費の在り方が適当かということも含めまして審議会にお諮りしまして、保険料の在り方について御議論いただいているところでございます。
金融庁といたしましては、引き続き、保険会社に対しまして能率的な経営を求めるとともに、保険会社の事務の効率化等、経費の算定方法を適時適切に反映するように見直しを行っていきたいと思っております。
○田中(健)委員 いろいろなこれまでコストを削減してきたということでありますけれども、コストは様々あるということで、事務コスト、システム費、損害調査費、代理店関係経費、是非、徹底的にコストを削減した上で、国民の皆さんに負担をお願いするということも、しっかり説明もしていただければと思っています。
そして、その説明の中でありました滞留金においてですけれども、滞留金については次のページでありますが、二〇二五年度末は五千二百十五億円と見込まれています。すなわち、まだ一定のバッファーが残っているというふうにも言えますが、この五千二百十五億の滞留金があるのに、なぜ今このタイミングで保険料を上げる必要があるのか。二〇二六年度改定を見送り、まず負担抑制を優先するといった選択肢はなかったのか、また、この検討があったのかということについてお聞きをします。
○石田政府参考人 お答え申し上げます。
滞留金、滞留資金の点についてでございますけれども、仕組みがかなり複雑になっているものでございますので、ちょっとなかなか分かりにくいところがあって恐縮でございますけれども、過去にお支払いいただきました純保険料の余剰及び当該余剰資金の運用益からこの滞留資金というのが成っておりますけれども、これは、現行の保険料率において、既に純保険料の負担を軽減するために毎年充当するということが行われておりまして、今回の保険料水準の引上げも、この充当を行うことで、これを考慮した上で決定しているところでございます。
この滞留資金につきましては、二〇〇〇年の審議会の答申に基づきまして、保険料の見直し時期から五年間、純保険料に対しまして毎年均等に充当する想定で保険料水準が計算されたところでございます。それで、前回の保険料の見直し時期でございます二〇二二年度末から今回の改定時期でございます二〇二五年度末で、滞留資金の残高自体は、当時の七千二百三十九億円から五千二百十五億円に二千億円ほど減少しているものでございまして、一年当たりの純保険料への充当額が減少せざるを得ない、こういう状況になってございます。
また、保険料の引上げ改定時期を仮に来年度に先送りした場合には、今年度の不足額というものも来年度に上乗せすることになりますので、来年度負担の一層の急激な増加につながる蓋然性が高いということから、今般の自賠責保険料の引上げの改定につきましては、こうした点を踏まえまして、先般の審議会におきまして決定されたものと理解しております。
○田中(健)委員 滞留資金の取崩しが増えたという説明は分かりますけれども、先送りすると将来もっと上がるというのもありました。それも理屈は分かりますけれども、やはり国民が知りたいのは、なぜ今負担増なのかということであります。その合理性についてを更に丁寧に説明をいただきたいと思っています。
その中で、この自賠責保険というのは大変複雑だということで、五枚目の資料ですけれども、つけさせていただきました。
一般的に、私たちは自賠責保険料というのを払っていますけれども、それは保険料と賦課金ということになっています。その中で、先ほど冒頭で述べた、一般会計から自動車安全特別会計への繰戻しというのが実現したというのは、右の、一般会計から下に来ている自動車安全特別会計というところに入ったということであります。
この中の、ちょっと複雑な関係性の中にあるんですけれども、今回の料率見直しに当たり、この繰戻しの実現というのは将来の保険料負担の抑制に具体的にどう反映をされたのかというのがなかなか分かりづらい構図となっています。ないしは、全く反映されないのか。今回の議論の中で一定の抑制効果があったのかということを大臣の方から御説明いただければと思います。
○片山国務大臣 自動車安全特別会計の歳出ですが、被害者の保護増進事業等に用いられるということが特会に関する法律に定められておりますし、保険金支払いや保険会社の事務コスト等に充てられる自賠責保険料とは法律上明確に区分されて規定されております。
したがって、現行の制度上、今般一般会計から同特別会計へ繰り戻された繰戻し金を自賠責保険料に充当することは法令上できないので、今回の保険料見直しにはそれは反映されていないということになるわけですが、これは、私どもが承知している限りは、被害者保護についての様々な議論もございまして、そういったことも踏まえた上で、別会計の上にこのような財源の確保と分離ということがされている、まさに国会でお決めをいただいているということでございます。
○田中(健)委員 この繰戻しは片山大臣の理解と決断もあって戻ったということで、大変にその決断には感謝をいたしたいと思いますが。
さらに、この自動車安全特別会計というのは、今御説明があったように、被害者保護事業であって、国交省の管轄になります。ですから、自賠責保険の料率の議論とは別であるという今説明であったと思うんですが、しかし、自動車ユーザーから見れば、私たちは別にどちらにお金をどう払っているというのは分かりませんから、あくまで自賠責保険として払っているわけであります。ですから、今回、トータルとしては、負担増六パーですね、増えれば、ということには間違いないわけですから、賦課金の在り方も一緒に考えていかなきゃならないと思っていますが、これについて、今後の考え方や見通しについて国交省に伺います。
○大窪政府参考人 お答えを申し上げます。
お尋ねのございました賦課金は、自動車事故被害者の保護、救済等の事業に充てるための原資となっているものでございます。自動車事故が後を絶たない中、被害者支援などを長期にわたって安定的、継続的に行うことは極めて重要であると考えております。
今後の賦課金の取扱いにつきましては、将来にわたって被害者支援事業などの充実と安定的な継続を確保することを第一に考えて、適切に対応してまいりたいと考えております。
具体的には、自動車事故の被害者団体、自動車ユーザー団体、学識経験者などで構成されます被害者保護増進等事業に関する検討会において、委員の方々に複数回御議論をいただきまして、本年十一月頃に取りまとめを行うことを予定しておりまして、それを踏まえて適切に対応してまいります。
○田中(健)委員 まさにこれから議論をするということであるんですけれども、今言ったように、私たちにとっては同じ自賠責保険ですから、私は、今回の料率とそしてこの賦課金をセットで議論をし、また提案というか、私たちに示していただければと思っています。
ですから、大臣にお聞きをしたいんですけれども、今、十一月まで議論をされるということですから、今回の料率はもう四月三十日には決定をして、そして次の段階に入っていくということなんですが、トータルで料率を、賦課金と、そして今回の徴収料ということの議論はできないんでしょうか。
○片山国務大臣 自賠責保険料は、先ほどからお話が出ておりますように、ノーロス・ノープロフィット原則に基づいて、滞留資金を含めた収入保険料が支払い保険金及び保険会社の事務コスト等と均衡するように設定する必要がある、こういうたてつけでございまして、仮に保険料の引上げ改定時期を来年度に先送りにした場合に、今年度分の不足額も来年度に上乗せされるので、契約者負担の一層の増加の蓋然性が高いということは今申し上げました。
他方、御党も含めまして、私も自動車会議所に大変御推薦をいただいている議員ですので、この話は昔から、できるだけ早く過去の部分を返していただきたいという要望を長年受けてきまして、それにつきましては、やはり被害者に対する適切な対応をしていただきたいということだったんですよ。これについて、自賠責保険料がどうであるかということで、引き下げてくれということをおっしゃってこられた記憶は私はないんですね。かなり前面に立ってその要望を私は受けてきた人間ですから、それで、本当に一大決断をさせていただいて、一括して返させていただいた。
そのときには御党からも大変な御感謝もいただいて、自動車会議所のみならず、自動車労連様、それから被害者の団体様、またこちらに携わっておられる事務的な方、団体様は御両親様なんでしょうね、恐らく親御さんの年代かなと思って見ていましたけれども、非常に、これからの被害者へのテイクケアの部分が充実できるということを、そこのみを皆さんで感謝をされてきたということは、それはそのために返したと言っても過言がないわけでございまして。
そうすると、そこでまたこれから審議が始まるいろいろな議論でどうなるかということだと思いますが、そこは、その時点で、少なくとも十一月、十二月までなかった議論なので、私は、年明けに、これは御本人がもうお話をされているから別に公にしてもいいと思いますが、大臣室で、この話はどうなっているんだというお話を御党の党首からお受けしておりまして、こういうことを御説明しているわけですが、それは十一月、十二月まではなかった議論だということはちょっと申し上げておくべきかな、国民の皆様の御理解のためにもと思います。
○田中(健)委員 ありがとうございます。
私も被害者保護は大切だと思っていますし、この目的は、五ページの右下に書いてありますが、安定的かつ継続的な事業の実施、この担保がされることが大前提だと思っていますが、自動車ユーザーの負担という観点も私は考慮すべきだということもあります。
あわせて、政府は今、国民生活の下支えということで、国民の生活の負担を減らそうと、積極財政でしようということで取り組んでいます。つまりアクセルを踏んでいるわけですけれども、この負担増がいわゆるブレーキにもなりかねないということで、今の政府の方針と合うのかといった考えもあります。
その上で、最後なんですが、この自賠責というのは、冒頭言いましたが強制加入でありますから、やはり、政府としては、引上げを国民に丁寧に説明して、また理解を求めていく必要があると思っています。今日も私も議論する中で理解を深めさせていただきましたが、もっともっと国民にも、単なる値上げではない、そして賦課金との関係、そして、自動車安全特別会計、被害者との関係というものも、これも必要かと思いますが、是非、最後に大臣の決意をお伺いします。
○武村委員長 既に申合せの時間が経過をしておりますので、おまとめください。質疑を終了してください。
○田中(健)委員 それを求めて、では、終了いたします。ありがとうございました。
○武村委員長 次に、近藤雅彦君。
○近藤(雅)委員 国民民主党の近藤雅彦です。
本日も、質問の機会、誠にありがとうございます。
先日は、この委員会でも金融機能強化法改正案について審議がございました。その際にも取り上げさせていただきましたけれども、私の問題意識としましては、今後、人口減少社会を迎え、厳しい営業環境が控えている中で、地方銀行を始めとした地域金融機関の収益力を高め、健全な経営基盤を確保していくことが極めて重要だと考えております。貯蓄から投資へと、地方にお住まいの方々の資産形成に貢献する意味でも、銀行界と証券業界の垣根を越えた取組がますます重要となってくる、そのように考えております。本日の質疑では、銀行業界そして証券業界の連携、いわゆる銀証連携につきましてお尋ねをしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、これまで、累次のNISAの非課税枠の拡充など、家計の安定的な資産形成を支援するために、制度の改正を含め、国民の皆様の投資環境を整備してこられました。まさにこれから資産運用立国を目指すに当たりましては証券との連携、そういったことで、銀行等を通じた、株式や投資信託など資産形成に資する金融商品の提供、そして販売が極めて重要であると考えております。
そこで、お尋ねをさせていただきます。
投資信託等のいわゆる資産形成商品の近年の販売の状況につきまして、銀行、とりわけ、証券の販売網が少ない地方の状況を確認いたしたく、地域金融機関における取扱いの近年の動向をお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
〔委員長退席、若林委員長代理着席〕
○柳瀬政府参考人 お答え申し上げます。
今委員からお尋ねいただきました地域金融機関による資産形成商品の近年の販売状況についてでございます。
金融庁の方で、地域銀行三十行における販売状況を公表してございます。こちらによりますと、二〇二二年度下期から二〇二四年度上期の資産形成商品の販売額及び預かり資産残高の推移につきましてですが、販売額は一・〇兆円から一・七兆円、預かり資産残高は八・〇兆円から十・四兆円となっており、増加しているところでございます。これは、好調な市況や、あるいは二〇二四年一月に開始された新NISA制度による投資の裾野の広がりなどの影響と考えられます。
我々金融庁といたしましても、国民の皆様が安定的な資産形成を行う環境を整備できますよう、地域金融機関も含め、資産運用立国の実現に向けた取組を推進してまいります。
〔若林委員長代理退席、委員長着席〕
○近藤(雅)委員 ありがとうございます。
市場の環境が非常によろしいということで、それゆえに販売実績等も好調かと思いますが、まさに貯蓄から投資への流れは進みつつあると考えます。
こうした資産形成ですけれども、投資は一部の富裕層の皆さんだけのものではございません。各々の地域にお住まいの皆さんに対して、きめ細かな投資商品に関する相談窓口の充実ですとか、あるいは投資の裾野拡大に向けた国民の皆様全体への金融教育の充実など、引き続き、資産運用立国、この推進に向けました様々な取組を継続して行っていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、次の質問に移ります。
金融機能強化法の法案審議の中でもお聞きしましたが、再度確認させていただければと思います。
特に地方で人口減少が急速に進んでおりまして、もちろん、営業環境が大変厳しい状況となっていくことは言うまでもないことと思います。地銀各行におきまして、営業規模や投資信託などの提供商品のラインナップ、そして有価証券等の取引システム、そしてまたインターフェースですとか、そういったところで、各行の営業力、この差が生じていくことに私も懸念をしております。地銀が証券会社等と連携しまして、顧客の金融商品への投資に対する利便性を高めることが極めて有効と考えられます。
このような問題意識、そして銀行や証券会社等の連携の取組についてどのような認識をお持ちか、所見を伺いたいと思います。
○岩田副大臣 お答えをいたします。
地域銀行と証券会社の間では、資産運用や相続ニーズへの対応を強化するため、両者が合弁で証券会社を設立した事例や、地域銀行が証券会社からの委託を受けて金融商品仲介業務を担っている事例など、両者が連携を深めているケースがあると承知をしております。
地域銀行と証券会社によるこうした連携は、地域銀行が顧客のニーズに沿った金融商品を提供するための知見やノウハウを高め、顧客の選択肢を広げるとともに、証券会社の店舗が少ない地域におけるアクセスを改善するなど、利便性を高めることにもつながり得ると考えられます。
地域銀行や証券会社が自らの置かれた環境や今後の展望を踏まえてどういった経営戦略を選択するかは、各社の経営判断に属する事項でありまして、両者の連携の取組について評価することは差し控えたいと思いますが、金融庁としては、金融機関が利用者保護に配意しつつ、金融機能の強化や顧客利便性の向上、安定的なサービスの提供に向けて経営改善を図っていくことは重要であると考えております。引き続き、各社のこうした取組をしっかりとフォローをしてまいります。
○近藤(雅)委員 副大臣、丁寧な御答弁ありがとうございます。
今お話ありましたように、今日、これからお尋ねしますけれども、相続の関連のサービスですとか金融仲介機能、しっかりと地域金融機関でそういった環境を育成していただければと思います。
それでは、今触れましたけれども、次に、銀行業界と証券界をまたぎます具体的な金融サービスの利便性向上に向けた動きについてお尋ねをさせていただきます。
本日配付をさせていただいておりますが、日経新聞の四月八日の記事を御参照いただければと思います。大手銀行、証券会社七社も同日正式に報道発表されているようですが、これによりますと、相続手続を共通化し、相続人は一度の書類提出で複数の金融機関の相続手続を効率化できる仕組みの構築を検討されていると承知しております。
これからますます相続の案件も増えてまいります。一方で、御遺族の方々の相続手続は、現状、各金融機関にそれぞれ戸籍謄本等の公的書類を用意するなど申請が煩雑でありまして、相当な負担に及んでおります。また、金融機関側の人的な負担、こういったものも大変大きいものと推察されます。
是非、今回のこういった新聞報道にありましたような内容ですけれども、積極的に推進をお願いしたいところですけれども、金融庁としてこの動きをどのように評価されているか、大臣にお答えを求めます。
○片山国務大臣 委員の御指摘のとおり、先日、複数の大手信託銀行、証券会社などが、相続人及び金融機関双方の負担を軽減する観点から、相続手続を一元化するという枠組みの構築を目指して基本合意を行ったという旨公表して、報道されておりまして、これはまだ、金融界の方からの自主的なお取組で、個別にコメントする段階でもないんですけれども、一般論として、顧客ニーズを踏まえたサービス提供とかは大変結構なことでございまして、しかも、この課題認識というのは、金融を見ている方だったら、あるいは相続に携わった方だったら誰でも思われることでございますので、この業界各々、業務効率化というのも、こういうことを行えば当然それに資する方向へ行くわけですから、両方いいですわね、これは利用者利便にも資するわけですし業務の効率化にもなりますので、金融サービス全体の向上にもなるので、一般論としては望ましいのではないかと私も伺って感じたところでございます。
○近藤(雅)委員 ありがとうございます。
他方で、今回の相続手続の共通化、この企画自体を拝見しますと、大手の銀行、証券、そして信託銀行などが中心で構成されてございます。今回の取組で金融機関については相当な人件費等の削減につながると思いますけれども、一方で、多額のシステム投資も必要になってくると思われます。
先般、地域金融力の強化について質問をさせていただいたばかりでございます。このように大手の銀行、証券のサービスが強化されれば、当然のことながら、体力のない地域金融機関の投資等は難しく、顧客に選ばれることが厳しくなります。そうした懸念についてどのようにお考えか、御認識をいただければと思います。
○岩田副大臣 委員御指摘の大手金融機関による相続手続の一元化のみならず、地域金融機関におきましても、自治体や民間企業と連携をしてオンラインプラットフォームを設立をし、各種ライフイベントに伴う手続のワンストップ化を志向する動きが見られるところです。このような動きについては、一定のサービスに関するシステム開発が集約化をされて、地域金融機関のシステム開発の効率化にも寄与することから、委員御指摘の、地域金融機関によるシステム投資に関する課題の解決にも資するものだと考えております。
このような取組につきましては地域金融力強化プランでも言及されているところでありまして、金融庁としては、引き続き、顧客利便の向上に向けた金融機関の取組を後押しをしてまいります。
○近藤(雅)委員 ありがとうございます。
新聞記事にもございますけれども、遺産相続手続を行う人材の不足も指摘されています。今、副大臣からも御答弁ありました。
そこで、改めてお尋ねします。
証券業界では、いわゆる地場証券、中小の証券会社は、システム投資や業務効率化等の必要は認識しつつも、個別各社の取組だけでは難しいものも考えられます。証券業界としてこのような取組があれば御紹介いただければと思います。
○石田政府参考人 お答え申し上げます。
近年、証券業界では、バックオフィス部門の人材不足が中小証券会社を含む業界共通の課題となっていたことから、その解決に向けまして、本年一月、日本証券業協会などが中心となりまして、証券業務基盤監理株式会社が設立されたところでございます。
同社では、業務委託に必要な事務対応、手続を一括して代行、集約化して行うことで委託事務の効率化を図ることが可能となっておりまして、リソースが十分でない中小証券会社も業務委託が可能となる、そういったものと承知しております。
同社では、当初、外国株式コーポレートアクション事務、口座開設手続のアプリ開発、相続手続の事務の三つの業務を取り扱う予定であるほか、将来的に取扱業務の拡大を検討しているものと聞いております。業界全体のインフラとして機能していくことを期待しているところでございます。
○近藤(雅)委員 ありがとうございます。
中小の証券会社は、従来から、対面でのいろいろ接客ですとか投資相談、そういったところが中心かと思います。こういった会社の、厳しい経営環境の中でもございますので、しっかりと、投資家の皆さんの窓口の確保という意味でも、こういった取組を是非応援をいただければと思います。
さて、同時に、大切な観点は、いろいろな個人情報等を共有することに対する国民の皆さんの信頼も必要かと思います。今回御紹介申し上げましたように、複数の金融機関で情報を共有することは、個人情報のやり取りの話でございます。
一般的な個人情報の取扱いについてお尋ねしたいと思いますが、円滑な相続手続を目的として、金融機関が亡くなった顧客の個人情報及び資産情報を他の金融機関に共有することは、現行法で可能なのか。そしてまた、存命中の口座保有者が、特段の事情、例えば、犯罪に使われている口座であったり、反社会的な勢力によって開設された口座であったりした場合、マネーロンダリングや不正な資金移動等にも使われることもございます。こういった事情がある場合に、本人の個人情報及び資産情報を他の金融機関に共有していくことも構わないのか。現在の法的な位置づけ、整理について確認をさせてください。
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
亡くなった方の情報自体は個人情報保護法の規制対象とはならないと承知しておりますけれども、その情報が生存する遺族にも関する情報である場合には、同法の規制対象となり、金融機関が他の金融機関に当該遺族の個人データを提供する際に、原則として当該遺族の同意を取っていただく必要がございます。加えて、金融機関におきましては、銀行法等の業法上の規制や守秘義務に基づき、情報を適切に取り扱っていただく必要がございます。
次のお尋ねでございますけれども、生存する犯罪者等の情報を第三者に提供するに当たりましても、金融機関においては、銀行法等の業法、守秘義務に抵触することにならないように行っていただく必要がございます。その上で、個人情報保護法では、法令に基づく場合には、本人の同意がなくとも個人データの第三者提供が可能とされております。
例えば、現在、全銀協におきまして、預金取扱金融機関の間で不正利用口座の情報を共有し、速やかに口座凍結を行うための枠組みの創設に向けた取組が行われているところでございますけれども、その枠組みにおいて金融機関が積極的に情報共有を行えるよう、金融庁は法令上の規定の整備等を行うことを検討しております。
具体的には、本年三月二十七日から、犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案等に対するパブリックコメント手続を実施中でございまして、他の預金取扱金融機関への情報提供について法的根拠を設けることを検討しております。
以上でございます。
○近藤(雅)委員 ありがとうございました。
個人情報関連、御遺族のお気持ちに寄り添った対応をしっかりとやっていただきたいと思います。
最後に、まさしく金融庁は、フィナンシャルサービス……
○武村委員長 近藤君に申し上げます。
既に申合せの時間が経過しておりますので、おまとめください。
○近藤(雅)委員 失礼いたしました。
こういった利便性向上に向けた取組について、大臣の所見をお伺いしたいと思います。お願いします。
○武村委員長 終了しておりますので、おまとめください。
○近藤(雅)委員 そういったことを、利便性向上に向けた取組をお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
ありがとうございました。
○武村委員長 次に、牧野俊一君。
○牧野委員 参政党の牧野俊一です。
本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
今日は、いわゆる金融DX、ブロックチェーンとかAIとかを使った、そういった次世代の金融システムについて質問していきたいというふうに考えております。
先日、三月二十五日付の日経新聞の中で、自民党の中において、次世代AI・オンチェーン金融構想プロジェクトチームというものが木原誠二官房副長官の下で発足して、党内で議論が始められているというふうに報道されております。これを基に、今後、いわゆる骨太の方針などの中にそういった議論の結果を反映させていくというふうにも報道されていますので、我々野党としては直接自民党さんの議論の中に参加するわけにはいきませんので、こうした機会を通じて、財務金融委員会の委員の皆さんの中にもこのプロジェクトチームと関係があられる方もいらっしゃると思いますので、是非そうしたところにも反映をしていただけるような議論にできたらいいかなというふうに思っております。
まず、こうしたいわゆる金融DX、AIやブロックチェーン革命といったものを通じて、分かりやすいメリットとしては、国際送金が一瞬で、しかもかなり低い手数料で可能になったりとか、あるいは、国内においても、そうしたことによって、企業の資金繰り、クレジットカードとかで払って一か月後に入ってくるとかじゃなくて、瞬間的に、即時にその場でお金が入ってくるというふうな形で資金繰りが改善するといったメリットがあるというふうに言われていますけれども、アメリカでは、私企業がステーブルコインを発行する際の裏づけ資産として米国債の保有を可能にすることで、市場での安定した国債消化に寄与するような仕組みが導入されたというふうに聞いております。
日本でも、昨年の末に、信託会社が発行しますステーブルコインにおいて同様の仕組みを導入するための法改正があったというふうに聞いておりますが、現在、これの状況、どこまでこれが進んでいるのか、また、この仕組みの導入ということによって、これが一定、国債の安定消化に資するものであるかという観点について、まず大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○片山国務大臣 米国では、ジーニアス法という名前ですけれども、ジーニアス法において、ステーブルコインの裏づけ資産として、ドル通貨や要求払い預金のほか、短期の米国債等が認められております。
我が国においては、従来は、信託型ステーブルコインの発行額の全額を要求払い預貯金で管理するよう求めておりましたが、昨年、二〇二五年、資金決済法を改正いたしまして、裏づけ資産の管理、運用の柔軟化を行いました。現在、改正法の施行に向けて、具体的な要件を定める内閣府令を整備しているところでありますが、発行額の五〇%を上限に、満期、残存期間三か月以内の国債等での運用を可能にするという方向で検討をしております。
なお、この改正は、利用者保護に配慮しつつ、国内事業者が国際競争力を確保できるようにする観点から行ったものでございます。円建ての信託型ステーブルコインが普及をしていただければ、どのぐらいのボリュームになるかという問題はまたありますけれども、日本国債の新たな購入層の創出には当然つながり得るものと考えております。
○牧野委員 いわゆる市場の信認の確保という観点で、国債が安定的に消化されるということはとても重要であるというふうに先日から御答弁いただいていますので、そうした側面にも一定効果があるであろうということで、今後もこうした枠組みを皆さんが使いやすいような形でつくっていっていただければと思います。
一方で、今のはステーブルコインですけれども、既に銀行の預金として置いてあるものをトークン化するトークン化預金、ブロックチェーン上のトークン化預金にしたものを使って決済を行うケースにおいて、資金の送り手と受け手が異なる種類のコイン、円建てとかドル建て、通貨がそもそも違うというケースもあるかもしれませんし、あるいは銀行間で使っているプラットフォームが違うというケースもあると思います。そうした場合に、これを管理するシステムに互換性がなければ、スムーズな決済が難しくなります。
現在は、暗号資産を含めて、システム上にあるコイン同士の交換をする場合に、取引所を運営する会社が各種コインの在庫を保有して、その時点のレートに合わせて交換を行っているというふうに認識していますが、現時点で、国際間で共通のブロックチェーン基盤を整備して互換性を持たせる動きというのはどれぐらい進んでいるというふうに認識していますでしょうか。金融庁にお伺いします。
○堀本政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、異なる銀行の顧客間で、トークン化預金、これを移転するためには、そのトークン化預金の間をつなぐ資金移動の仕組みが必要になります。現時点においては、この銀行間決済を円滑に行うという仕組みについては、確立されたものがあるという状況にはございませんで、足下は、国際的に様々な検討、実証実験等が進められているというところでございます。
例えば、国際決済銀行、BISにおいては、これは日本銀行も含みますけれども、主要中央銀行や大手民間金融機関と共同で、共通の分散型台帳を使ったプラットフォーム、これを構築いたしまして、商業銀行と中央銀行双方の預金をトークン化する、こういった実証実験、プロジェクトアゴラと申しますが、を進めているというふうに承知をしております。
また、シンガポール金融監督庁、MASにおいては、これは日本の金融機関も含みますけれども、大手金融機関等と共同で、預金のトークン化のみならず証券や実物資産等のトークン化を進めることによって決済期間の短縮あるいは証券と資金の同時決済などを目指す、グローバルレイヤーワンというプロジェクトを推進していると承知しております。
○牧野委員 ありがとうございます。
今まさに国際間でそれをつくる取組の最中だということになりますが、国際間で共通のブロックチェーンの基盤をつくるに当たって、中国も、いわゆるデジタル人民元というものを使って、一帯一路構想の下でそれを広げようといったふうな動きをしていたかと思いますが、そうした特定国がつくったプラットフォームが世界の中で支配的な地位を占めてしまうと、通貨覇権の一端を握られるという点から、安全保障上にも大きなリスクになるというふうに考えております。
アメリカが米ドルの基軸通貨としての地位が脅かされるような状況を簡単に許すとは思えませんけれども、日本の国家戦略として、国際的なブロックチェーン基盤の作成にこれからどういうふうな立場で関わっていく方針かという点についてお答えいただければと思います。
○片山国務大臣 以前にも両院でいろいろな機会にこういう御質問を得ておりますのでお答えをしておりますが、そもそも、アメリカにおきましては、現政権発足時に、ブロックチェーンを用いた新しいタイプのコイン、それの活用を図っていくことがアメリカの経済の興隆に非常に資するということで、はっきりとした方針を大統領令とかで現トランプ大統領が出しておられて、日を置かずに、先ほど申し上げたジーニアスアクトというのが上院からの提案で出まして、提案したのが前の駐日大使でございましたけれども、それがすごく速いスピードで通ったということで。
先般のG7、G20におかれましても、大臣だけの会合において、議長であるアメリカの財務長官が、ステーブルコインの発展と、これが世界的に広がっていく場合の注意事項ですとか、そういったことも話されていましたが、その前提として、中国が当時考えていた、今でもやっているんでしょうけれども、デジタル人民元、これは、一部、中国国内での国際的な会議の場で使ってみて、余り使われなかったんですけれども、中国の国民の皆様にも余り使われなかったんですが、それが非常に中央集権的であって、基本は、仕組みとしては発券銀行である中国の中央銀行に全部情報が集中する形になって、この発想自体が非常に中央集権的でプライバシーに対して危険であるので、こういったものについては、ピア・ツー・ピアというか、分散型であるブロックチェーン型を用いてやることが、余りリスクがないというか、アメリカの今の考え方でいうと、よりリスクが少なく、かつ国際的にもそういった形の方がよろしいんじゃないかということをずっとおっしゃっていまして。
私も、その当局の方ともお話を何度もしておりますが、それは一貫してやっておられて、それについて、だんだん国際的にも、トークン化預金というもう一つのブロックチェーン型を用いた、今の参考人の話にもあるんですが、そのどちらかで、あるいはその両方で何となく取組をしているような部分がございますが。
いずれにしても、日本は、日本の国益として、国際的な取引においても円の地位がより向上する方に行かなきゃいけませんから、それにしっかりついていかなければならないというのは当然でございますので、金融庁として、決済の利便性、効率性向上、それから円の価値を高める通貨主権、さらに日本の金融システムが安定ということで運営できるような形で、日本銀行とも連携して、今の国際的な決済高度化に向けた取組にしっかりと対応というか、むしろ部分的には主導するようなことがあってもいいぐらいのつもりで、様々、いろいろな措置を取っているということでございます。
○牧野委員 お答えありがとうございました。
こうした国際的なプラットフォームという観点が今後ますます重要にはなってくると思いますので、これを、どこかの外国がつくったプラットフォームを我が国が使うだけという状況になってしまいますと、どうしても金融覇権を外に握られたりとかという状況になって、我々参政党としては、過度に進んだグローバリズムというものにいかに歯止めをかけていくかということをずっと主張しておりますけれども、そうした観点からも、国産、純国産に完全にしろとも言い切れませんけれども、先ほど大臣もおっしゃっていただいたように、日本がむしろ世界の標準を主導していくんだというぐらいな気概を持って取り組んでいただきたいというふうに望んでおります。
現状で、コインの取引所において資金の出入りを一応把握するということが、その場所においては可能になっていますけれども、今後、いわゆる分散型の金融、中でも特に本人確認を要さないピア・ツー・ピアの取引が可能になって、これがどんどん更に拡大していくという状況になっていきますと、便利さがある反面で、既に指摘されていますとおり、マネーロンダリングに関わる資金の流れを追跡することが非常に困難になるというふうに言われております。
ロンダリングした資金を用いて何かの現物資産を購入しようとしたときに、ブロックチェーン上の情報を遡って犯罪的な資金の流れを捕捉するという一つのアイデアがあるとも言われていますけれども、逆に、これを何か無効化するような手段もあるというふうに言われています。
現時点で、政府として、どのようなそういう追跡逃れのための手段の存在を把握していらっしゃるか。そしてまた、今後、国際的にどういうことを防いで、犯罪的資金の流れをしっかり追えるようにするために、どういうふうな規制の枠組みが必要になってくると考えていらっしゃるか。担当大臣、よろしくお願いいたします。
○片山国務大臣 いわゆる分散型金融、DeFi、それからピア・ツー・ピア、個人間取引を悪用して、当然、マネーロンダリングですとか、あるいは、場合によっては、テロ資金の隠匿、こういったことは出てき得ることでございますので、昨年五月のG7でも、金融犯罪に対する行動要請ということで、リスク対応が要請され、先ほど申し上げましたように、G20の方で、議長のアメリカ財務長官から、いわゆる功罪両方について、いかにアメリカはこれからステーブルコインで頑張るかという様々な状況説明と、その上では、当然、国際的な、いわゆる悪用ですとか、今申し上げたようなマネロンとそれからテロ対策が十分にできないという二大危機について共通理解を持って行動していこうではないかという話がありましたので、私の方も発言をいたしまして、これらの必要性と、G7やG20の様々な関連の場でこういったことを、FSBとか、金融のそういった部分を専門的にやっている組織も幾つか持っておりますので、やっていこうということで呼応して、おおむねその件についてはコンセンサスがあったというふうに考えております。
ですから、今、技術的にブロックチェーン情報の犯罪資金の追跡が一定は可能なんですけれども、それをまた遮断する、追跡困難にするような、ミキシングサービスというらしいんですけれども、そういった手法もありますし、またさらに、こういったものは進化していってしまうので、これを、今申し上げました幾つかの作業部会関係ですね、金融活動作業部会、FATFにおきましても、常に精力的に議論を行っていただいて、昨日はBISの事務のトップも来られましたけれども、当然そういうところでもこれから考えていく、早急にそういう会合を開いていくというような話もありますので、私どもも非常に精力的に議論を行って、積極的に参加していく、むしろ議論を主導していきたいと思っております。
○牧野委員 ありがとうございます。
是非そういった主導する形で、しっかりとこの分野、本当に犯罪とかあるいはテロとかそうしたことを未然に防ぐという観点から頑張っていただきたいというふうに思います。
それで、分散型金融が発達して、さらにAIによる与信審査みたいなことが今後も出てくると言われていますけれども、これがどんどん発達していくと、いわゆる既存の市中銀行というものを介さずに各種の資金調達が可能となっていくと思われます。こうなったときに、銀行としては、信用創造によって預金通貨を発行して、その利息によってもうけを得るというビジネスモデルが銀行のモデルの主体にありますけれども、今の既存の銀行のビジネスモデルの根幹というものが脅かされる可能性があるとも思います。
銀行には国民の皆様の大切な預金が預けられているわけですから、預金通貨という存在自体をしっかりと守っていくためにも、銀行のビジネスモデルがそうした金融DXが進化した環境の中においても持続可能であるということがとても大切になってきますが、どうやって市中銀行のビジネスモデルというのを持続可能としていく方針かということについて、金融庁からお答えいただきたいと思います。
○石田政府参考人 お答え申し上げます。
分散型金融やAIを含むデジタル技術の発展が銀行のビジネスモデルに与える影響は様々でございまして、一概に申し上げることは困難でございますけれども、一般論として申し上げますけれども、デジタル技術の革新によりましてグローバルに金融サービスの変革が加速している中で、銀行においては、こうした経営環境の変化を十分に踏まえながら、自らのビジネスモデルが持続可能なものとなるよう取組を進めることは極めて重要なことだと思っております。
こうした中で、現在、一部の銀行におきましては、ブロックチェーン技術を活用しましたステーブルコイン、トークン化預金の導入に向けた取組ですとか、AIを活用した業務効率化、不正検知、与信審査等のリスク管理高度化の取組等も進められているところでございまして、金融庁といたしましても、こうした動きを支援しているところでございます。
当庁といたしましては、こうしたデジタル技術の発展を踏まえた銀行のビジネスモデルの変革の動きを踏まえつつ、引き続き、銀行によります金融仲介機能の発揮ですとか利用者保護、金融システムの安定の確保等の観点から、銀行の取組を適切にしっかりとフォローしていきたいというふうに思っております。
○牧野委員 ありがとうございました。
そして、銀行がしっかりと商売をやっていかれるようにするということを一体的に取り組んでいただきたいと思いますが、先ほど出てきた犯罪的な資金の追跡、というものをきちんと追える、あるいは国全体の経済の最大効率化みたいなことを意図して、いわゆるCBDC、中央銀行デジタル通貨というものを用いて、国内の全ての決済を行えるようにしようというふうな考え方もあるというふうに認識しています。
ただ、日本のように非常に災害が多い国土においては、大規模な停電とか通信インフラの途絶といったことに備えて、現金通貨のようなアナログ決済手段を必ず残しておくべきであるというふうにも考えますし、先ほど、中国では完全な中央集権システムだとみんな使いたがらないということもありましたので、こうした幾つか種類があってもいいと思っていますけれども、この部分について、政府のお考えを大臣からお伺いできればと思います。
○片山国務大臣 CBDCにつきましては、どういう場面でどういう用途で使われるかといった部分も含めて、CBDCに関する関係府省庁・日本銀行連絡会議というのがございますが、そこでまだ議論をしている段階でございまして、導入するかどうかについても、政府として何か決めたということはありません。
その上で、現金通貨につきましては、現在でも圧倒的に主要な支払い方法として利用されているということのほかに、災害が発生したときなどの決済手段やキャッシュレス決済の利用が困難な方のための決済手段として非常に必要とされているということがありますから、仮にCBDCを導入することがあった場合においても、現金通貨に対する需要がある限り、責任を持ってその供給を継続していくということは当然でございますので、これは、中間整理を二〇二四年の四月に行ったときにも、この方針がこの連絡会議の中間整理に明記されているところであります。
○牧野委員 ありがとうございます。
確実にそうした現金通貨も責任を持って発行いただけるということで、安心いたしました。
こうしたブロックチェーンを使った新たな金融技術というものは、当然、技術でありますから、技術そのものに善悪はないけれども、その使い方次第で、非常に役に立つときもあれば、犯罪のような困ったことに使われることもある、もろ刃の剣でございます。
例えば、いわゆる地方交付金、地方に政府から渡されたお金について、いろいろ何に使ったかという報告業務が非常に煩雑で、地方の行政の負担になっているということも指摘されていますので、例えば、政府からそういったデジタルの通貨という形で地方に交付金を渡して、自由に使っていいけれども後からその使い道は幾らでも追跡できますみたいなことも可能かもしれませんし、あるいは、生活保護の資金をギャンブルに使えないような仕組みのトークンにして渡すみたいなこともできるかもしれませんので、そうしたことも含めて御検討いただきたいと思います。
他方、こうした分散金融が発達して、P2Pでどんどん資金調達ができるみたいな状況になると、日銀が金利をコントロールすることによって市中のマネーストックの総量を調整していくという、この日銀の操作の効き目というものがちょっと弱ってくる可能性があるんじゃないかというふうにも思います。
先日のこちらの質疑でも、ネットの資金需要を財政運営の一つの指標にできないかということを御提案させていただきましたが、日本銀行、これから金融DXが進んでいって、日銀のコントロールでマネーストックの量のコントロールをなかなかやりづらくなるかもしれないということがございますので、そうした中で、改めて、ネットの資金需要の動き、事後的にしか分からないかもしれませんけれども、ここを指標の一つにしていただけないかということを御提案申し上げまして、本日の質疑を終了したいと思います。
ありがとうございました。
○武村委員長 次に、峰島侑也君。
○峰島委員 チームみらいの峰島でございます。
本日も質問のお時間をいただきまして、ありがとうございます。
本日は、まず、給付つき税額控除の導入に向けた政府の認識について、順次お伺いしていきたいというふうに考えております。
現在、社会保障国民会議において給付つき税額控除の導入が議論をされております。この会議にはチームみらいを含む複数の政党さんが御参加されておりますが、参加条件の一つとして、この給付つき税額控除の導入に前向きであるということが掲げられており、当然、チームみらいとしても、この給付つき税額控除、賛成の立場を取っております。
改めて、給付つき税額控除の基本的な認識について確認をさせていただきます。
この給付つき税額控除は、税額控除と現金給付を組み合わせた制度となっております。通常の税額控除は所得税の税額から一定額を差し引いていくということなので、課税最低限以下の所得の方々に対しては十分な恩恵が行き渡らないというところ、ここに対して給付を組み合わせることによって、所得水準にかかわらず広くその恩恵を行き渡らせることができるという仕組みとなっております。
また、こちらは海外でも既に実施されている例が多数ありまして、例えば米国のEITCであるとか、英国のWTCというものが有名でございます。こういったところでも、インセンティブを適切に設計することによって、例えば、より就労支援していく、働くインセンティブを上げていくというような使い方もできるということで注目をされております。
近年、日本においては、特に物価上昇を背景として、こうした制度への期待がますます高まっているという状況だと理解をしております。こうした政策的な意義が広く認識されている一方で、現在、国民会議で、全体として給付つき税額控除を推進していこうということ自体は認識を一にしているものの、具体的な制度像についてはこれから議論がなされていくという状況だと理解をしております。
この給付つき税額控除は、読んで字のごとく、給付と税額控除、これを組み合わせようということ以上のことは実は名前の中には含まれていないということなので、それぞれ、給付つき税額控除のメリットをどのように認識しているかということをすり合わせていく、これは今後国会の中で必要なことだというふうに考えております。それに先立ちまして、本日は、改めて、この制度について政府としてどのような見解をお持ちなのか、確認させていただきたいというふうに考えております。
まず、お伺いいたします。
政府として給付つき税額控除の政策上のメリットをどのように御評価されているか、御答弁をお願いできればと思います。
○岡本政府参考人 お答え申し上げます。
給付つき税額控除につきましては、先生からも御指摘ございましたように、ただいま社会保障国民会議におきまして御議論いただいているところでございます。
国民会議の有識者会議におきましては、この仕組みの政策目的ということにつきまして、大きく二点、指摘をいただいているところでございます。具体的には、中低所得の現役世代の税、社会保険料負担の軽減を通じた所得再分配と、収入と手取りの関係の屈折による就労抑制効果の緩和を通じた就労促進という御意見を多くいただいているところでございます。
また、給付つき税額控除によりまして、制度横断的に様々な給付や負担を総合的に捉え、所得の増に応じて純負担率を調整することに意義があるといった御指摘もいただいているところでございます。
政府としましては、必要な人に必要な支援が迅速かつ確実に届くようなものとすることが重要と考えており、引き続き、丁寧かつスピード感を持って検討を進めてまいりたいと考えております。
○峰島委員 御答弁ありがとうございます。
政府としても、再分配機能の強化や就労インセンティブといった観点から評価がされているというふうに受け止めました。
一方で、この制度自体は、実はかなり議論が長いということです。振り返りますと、二〇〇七年の福田康夫内閣の時代に、税制調査会答申、抜本的な税制改正に向けた基本的な考え方の中で、給付つき税額控除の議論というのが初めて触れられているというふうに理解をしております。逆に言えば、約二十年間、それ以来、議論は積み重ねられながらも導入に至っていないという背景もあるのだというふうに理解をしておりますし、裏を返せば、それだけ制度化に向けて乗り越えるべきハードルというのも存在するんだろうというふうに想像しております。
そこで、お伺いいたします。
現在、政府として給付つき税額控除を実現する上での課題をどのように御認識されているのか、お聞かせいただければと思います。
○岡本政府参考人 お答え申し上げます。
給付つき税額控除につきましては、給付と負担の実態を踏まえた政策目的の整理といったものに加えまして、既存の社会保障給付との整合性や安定財源の確保といった制度面の課題、そういったことに加えまして、円滑で公平な制度の執行のための実務上の課題といったものについて検討する必要があるというふうに認識をしております。
こういった課題も含めて、国民会議の有識者会議において精力的に今御議論いただいているというところでございまして、引き続き検討を深めてまいりたいというふうに考えております。
○峰島委員 御答弁ありがとうございます。
済みません、ちょっと通告にない部分にはなるんですが、今お答えいただいた実務上の課題の部分、もし可能であればもう少し詳細を伺えますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○岡本政府参考人 お答え申し上げます。
実務上の課題ということでございますが、一つには、これから制度設計について議論していくということでありますが、制度の対象の方に応じて、その方の情報というのがどこにあるのかということもございますし、そこから対象になる方を抽出をして特定をしていくといったこともございます。その上で、どういった給付を行っていくのか。これを、金額といったものを算定をした上で、その方に支援を届けるためには口座といったものを特定をしていく。こういった、一般的には、こういう給付でありますとか控除していくに当たって、こういった事務の流れをどのように的確に実施をしていくのか、こういったことが課題になるのかというふうに認識をしているところでございます。
○峰島委員 御丁寧に御答弁いただきまして、誠にありがとうございます。
今おっしゃっていただいたように、まさしく各制度との整合性であるとか、あとは財源の部分をどうするか、そういったところは今後、より議論を深めていく点だというふうに認識をしております。また、後段で実務上の課題という形でおっしゃっていただきました部分、まさしく、実際の給付実務をどうするか、税額控除をどうしていくか、情報の把握をどうしていくか、そういったところは多くの議論があるというふうに理解をしております。こういった様々な課題があるということは当然多くの政党さんにも御認識をいただいている部分だというふうに理解しておりますし、チームみらいとしても認識をしております。
一方で、こうした課題を完璧に処理をしてから制度を開始するということではなくて、まずはできるところから始めていく、始めていく中で大きく育てていくという運用、アプローチが望ましいのではないかということは、これは、チームみらいだけでなく、幾つかの政党さんが同様のことをおっしゃっているというふうに理解をしております。また、現在の物価高が家計に与えている影響を考えれば、こういった中低所得者への支援を急ぐ必要性というのは高まっている状況ですので、時間をかけ過ぎること自体のリスクもあるというふうに考えております。
今おっしゃっていただいたように、課題の一つに所得の把握の問題がございます。例えば、金融所得の把握であるとか資産の把握、そういった点は公平な制度を実現していくという意味からは非常に大切な論点とはなっておりますが、一方で、こういった仕組みをつくっていく、考えていく、そういったことにも大きな時間がかかっていくというふうに理解をしております。
そこで、まず、出発点といたしまして、現在、地方自治体が既に保有をしている課税所得額のデータベース、これを活用するということが有力な選択肢の一つではないかというふうに考えております。現在、国民会議では、中低所得者の中でも特に子育て世代の負担が高いというような議論もされておりますが、こちらのデータベースにはお子さんの数のデータも入っているということで、子供の数に応じた支給額の算定ということも可能になるというふうに考えております。
当然、このデータベースも、確定申告の申告時期の遅延など、そういったイレギュラーケースを考えると完璧ではないということは理解をしておりますが、現実的なファーストステップとして活用できる余地があるのではないかという観点から、政府の御認識をお聞かせいただければと思います。
○岡本政府参考人 お答え申し上げます。
給付つき税額控除の制度設計に当たりましては、先ほど来御答弁申し上げているとおり、実務上の課題を検討する必要があるということでございます。
現在、有識者会議において、どのようなデータを利用していくかといったことも含めまして、具体的な制度設計について議論を進めているところでございますけれども、有識者会議におきましては、可能な限り既存のインフラを活用していくべきではないか、あるいは情報連携の取組といったものを更に促進していくべきではないかといった御意見を頂戴しているところでございます。
引き続き、こうした点も含めて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○峰島委員 御答弁ありがとうございます。
今おっしゃっていただきましたように、既存のインフラを活用していくという観点がとても大切だというふうに考えております。先ほど申し上げました地方自治体におけるデータ以外にも、公金受取口座の方も、今、六千万口座を超えて活用されているというふうに理解をしておりまして、非常にすばらしいことだというふうに考えています。なので、こういった既存のアセット、インフラをしっかりと活用して、スピーディーに政策効果を届けていくという考え方が必要だというふうに考えております。
続いて、制度設計における業務負荷の観点からお伺いをしたいと思います。
給付つき税額控除、読んで字のごとく給付と税額控除を双方組み合わせたというものになっておりますが、この税額控除の部分を行うためには、先ほど私が申し上げた所得税のデータから社会保険のデータベースを横断して参照することも必要になるということで、業務上の負荷というのは大きくなることが想定をされております。
中長期的にはこの給付つき税額控除を目指していくということが必要かとは思いますが、まずは所得に連動した給付のみを行う形で制度を開始する、給付と税額控除ではなく、給付のみにすることによって、よりシンプルに制度を始めていくということも選択肢の一つではないかというふうに考えておりますが、仮にこのような給付のみの制度だとしても、政策効果の観点においては給付つき税額控除と同等の効果が期待できるというふうに考えておりますが、この点、政府としてはどのようにお考えか、御答弁いただければと思います。
○岡本政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の点につきましては、国民会議におきましてまさに議論をしているということでございまして、現時点で政府の考えを予断を持ってお答えすることは差し控えたいというふうに存じますが、有識者会議におきましては、令和六年の、給付金と定額減税の一体措置といったものを実施した際に自治体で大きな事務負担が発生したということも踏まえまして、シンプルな制度設計として、事務の複雑化を避けるべきではないかといったような御指摘をいただいているところではございます。
それから、諸外国の中におきましては、当初、税額控除と給付を組み合わせた仕組みとして給付つき税額控除を導入しつつ、制度の簡素化などの観点から、後に給付のみの仕組みに改めたといった国もあるといったことも御説明をしながら御議論をお願いしているところでございます。
いずれにしましても、先生御指摘のそういった点も含めまして、引き続き有識者会議で議論を深めてまいりたいというふうに考えております。
○峰島委員 御答弁ありがとうございます。
まさしく私も、この事務負担をいかに軽減するかという点は非常に大切なことだというふうに考えております。やはり、地方自治体の方々にお伺いをすると、これまでの給付作業であるとかそういったものはかなり負荷が高かった、あれを定期的にやっていくということに対して、本当にできるのかというような御意見もあるというふうに承知をしております。
この点について、これは質疑というよりかは私の意見といいますか、こうなってほしいという希望ではあるんですが、やはり、デジタル庁さんがせっかくいらっしゃるので、デジタル庁さんの積極的な関与も期待して、よりデジタルを用いて、効率的に、かつ地方自治体に負担がかからない形で給付作業というのが実施されることを期待しております。
特に、現場の自治体の方々にお伺いをすると、これまでも、そういったツールを提供されていても、例えば、実は有償であって一部の自治体しか使っていないということがあったりですとか、あとは、給付事務、大変な割に、それにかけられるコストが非常に少ないということで御負担を感じているということが多いというふうに聞いているので、しっかりとこういった給付事務に対して支援を行っていくことですとか、十分なタイムラインを設定していく、そういったことを通じて、地方自治体の方々にも負荷がかからない、そんな給付ができればというふうに考えております。
そういたしましたら、給付つき税額控除につきましては以上となりまして、最後、ちょっと、時間が残すところ僅かとなっておりますが、一つだけ、別のテーマについて、これは、フィンテック企業を育てていく上で銀行のAPIをどのように整えていくかという観点について御質問させていただければと思います。
現在、スタートアップ育成五か年計画も四年目を迎えたかと思います。日本では、やはり金融事業というのはかなり活発で、非常にすばらしい会社さんもたくさんいらっしゃって、かつ、すばらしい取引市場もあるという中で、日本からフィンテック企業はもっと出てもいいんじゃないかというふうに私個人は考えております。
それを考える中で、銀行のAPIというものは非常に大切なインフラというふうになっておりますが、現在、一旦、参照系のAPIが公開されてきた一方で、まだまだイギリスのような標準化というところは不十分かと認識しております。こういったAPIの標準化について、政府の御計画があるのか、そういったところについてお話を伺えればというふうに考えております。
○石田政府参考人 お答え申し上げます。
二〇一八年に銀行法等を改正いたしまして、銀行等に対しまして、電子決済等代行業者とのAPI接続が可能となるよう、体制整備を求める努力義務を規定したところでございます。
二〇二五年度の金融情報システムセンターのアンケート調査によりますと、現在、九割以上の金融機関が、個人向け、法人向け共に参照系APIを提供しているところでございますが、銀行等におきましても、APIの促進に向けた体制整備が進められてきたものと認識しております。
その上で、フィンテック事業者と銀行等との更なる連携の在り方につきましては、金融庁といたしましても関係者とよく議論していきたいと思っておりますけれども、例えば、API接続に係る手数料のように、当局による指導にはなじまず、民間事業者の間でよく御検討いただきたいという論点もあり得るものというふうに考えております。
いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、デジタル技術による金融サービスの健全な発展に向けまして、金融機関による取組について、引き続きよく注視していきたいというふうに考えております。
○峰島委員 丁寧な御答弁ありがとうございます。
以上をもちまして、私の質疑とさせていただきます。ありがとうございました。
○武村委員長 次に、河村たかし君。
○河村委員 減税こどもの河村たかしです。
一分のところを、今日は十二分、御慈悲を賜りまして、サンキュー・ベリー・マッチということでございますが。
片山大臣に。総理の方は、新進党で一緒だったもんで、自民党をノックアウトしようというてやっておったからようしゃべったもんであれですけれども、片山大臣も、名古屋へようお見えになって、僕の中国の、まあ余りややこしいのはやめて、あったときは応援していただいたりしておりましたので、そういうことはフレンドリーにはやっておりますけれども、どうも、しかし、最近ちょっと、危機を感じてきました。
順番で行きますと、消費税も結局やれせんだろう、減税もやれせんだろうというようなところで、どうも、片山さんの経済学というか財政学というのは時代遅れで、今のような金が余った時代ですよ、お金を借りない時代なんですよ、今、企業が全く。全くというか、まあ借りますけれども、お金が余ってきてどうやってそれを使っていくかという時代に入っておるわけですよ、もう既に。そういうところの認識は、片山さんは持っておられるかね、そもそも。後でまた最後、十二分しかないので、そやけど聞きますけれども、相変わらず昔みたいに、金利を下げれば企業は金を借りるという時代のそのままの認識でおるんじゃないのかな。
もう一つの認識というのは、企業は金を借りないどころか借金を返済する、バランスシートをきれいにするために。そういう時代に入っておるから、そういう認識がある場合は必死になって借りるところをつくらないかぬ。
総務省もそうですよ。だから、地域のところは、実際、地域の公務員も一緒になって、三百万人が、どうやってこの金を使っていこうかというふうに持っていかないかぬのですよ。そうなのに、根本の認識が違っておったら、国はぶっ潰れますよ、本当に、金が回らずに。
そこら辺、ちょっと片山さん、基本的認識、ええかね。
○片山国務大臣 今、無借金の企業は、はっきり言って増えておりますし、金融機関の預貸率が低いということも、最近ではなくて、もうこの何年か定着した議論になっておりますし、私も、半年、財務大臣兼金融担当大臣をして、そのような認識だということは何度もお答えをしておりますので、今おっしゃったことの中で、なかなか金を借りる人がいないというのは、確かに測り方によってはそういう意味もあるというのは、別に認識としてそんなに違わないと思いますが。
今まさに高市政権が一丁目一番地に掲げておりますのは、民間企業がどんどん投資をしてほしい、その呼び水として規制緩和とかをやっても、アベノミクスの三本目の矢が余りうまく飛ばなかったように、それだけでは長年の縮み志向の中から転換することができないので、金利を下げるとかの話では全然なくて、誘い水として官民御一緒にやっていく、つまり、リスクをある程度取ってあげるという形で投資を誘発しておりまして、足下、融資は増えております。
以上です。
○河村委員 そんなこと言っておるだけで、あんた、そんな、財政法四条とか地方財政法五条で、要するに民間の金は使っていかぬという。何と、昭和二十二年が財政法四条ですよ、昭和二十三年が地財法五条です。とんでもないものですよ。地財法は特にいかぬ。役所が使う金の目的の限定はあるし、特にいかぬのは総額まで限定しておる。今年で、地方財政計画、たしか百兆のはずですけれども、それがずっと、地方はこれだけというて決まっちゃっておるもんで、三百万人、萎縮してしまっておるわけですよ。三百万人ですよ、地方公務員。この人らがもっと事業経営者みたいな気持ちになってやっていかないかぬじゃないですか。それはやれせんと言っておって、口だけ言っておって、何を言っておるの、本当にと思いますよ、私は。
まず、それでは、消費税のことを行きましょうか、消費税。何遍も質問が出ておるようですけれども、こんな、国民会議をやるとかなんとか言って、時間稼ぎだけで、減税はやれせんのでしょう。
○武村委員長 質問を明確にしてください。
○河村委員 一応日本語でしゃべっておるつもりですけれども。
消費税減税は、ああだこうだ言っていますけれども、国民会議でどうだこうだ言って。結局、時間稼ぎで、まあええわというふうになって、マスコミが財源がどうのこうのとやりかけますので、結局やらぬで済んでいこう、財務省の聖域は絶対守る、減税なんてとんでもないやというところじゃないのという質問ですよ。
○片山国務大臣 まさに今、社会保障国民会議でいろいろな党の多様な意見が交わされているところではありますので、仮定の御質問にということになりますが、あえて申し上げますと、食料品の消費税率ゼロは、さきの総選挙において我が自由民主党の政権公約に記載している大変重いものであり、高市総理も、その実現に向けて強い思いを持って取り組んでまいりますと予算委員会で答えております。
その上で、まさに国民生活に深く関わる論点がいろいろありますので、社会保障国民会議で各党の様々なお考えを伺いつつ、真摯に議論して結論を得てまいりたいと考えておりますので、非常に前向きに取り組んでおります。
○河村委員 同じ話ばかり、何人に聞いたか分からないんですけれどもね。それで、言うと、すぐ、起債に頼ることなくと出てくるでしょう。
あなた、本当にあれですか。これだけ金が余った時代で、日本銀行当座は五百兆あるわけですよ、借りる人がおりゃせぬで。五百兆円ですよ。そこに、〇・七五かな、〇・七五だと思うけれども、また金利を払っておるわけですよ、日銀に。そうなると、二兆何千億だったかな、要するに、消費税の二割までいかぬけれども、何と、国民の皆さん、今どうなっておるかといったら、日銀に金利を払っておるんですよ。そうでしょう。
だから、普通、金融機関から、政府が金を使う場合は、別に証書貸付けでもええらしいんだ、本当は。だけれども、普通は起債という方法を取るので。起債が駄目だと二言目には言っておるじゃないか、財務省は。積極的にやります、ただ、起債に頼ることなく。そんなことでできるわけないじゃないの。基本的に、発想法が、あんたたち、古過ぎて。
金が余って、企業が金を借りない時代に入ったわけです。そういうときには全力を挙げてお金を使うようにしないといかぬ。それは地方の、地方自治体千七百が、三百万人がみんな投資家の、投資家もね、いろいろ地域ではこういうことをやったと先ほどちょっと地方のことを言っておった人があるけれども、もうそんなふうにならぬですよ。総務省から頭を押さえられてしまっておるもんだで。
また同じことを言うといかぬけれども、わし、ちょっとびびったのは、名古屋の減税で、この間話をしましたけれども、総務省がせっかく減税をやると言ったのに、やっておるのは名古屋だけだと認められたのね、今も継続してやっておるのは。だから感謝状くれぬかと言ったら、くれると言いやせぬやないか。何なんだ、一体。それか、謝らないかぬじゃないんですか。減税して、それぞれの自治体が工夫をしながら。減税というのは大きいですよ、創意工夫の中では。商売でいえば値段を下げることですから。よりよい公共サービスをより安く提供する、そういうことで市民の皆さんも喜んでもらって、名古屋も実際物すごい税収の伸びになっているんだから。減税分を入れると、東京はちょっと別ですけれども、多分日本一だと思いますよ、減税分を入れると。というふうになっておるわけですから。
そういうところで、片山大臣が実は昔、質問をしておって、これはびびりましたね。要するに、減税を地方が、標準未満課税ですけれども、税率課税、これをやるときには総務大臣の許可が要ると。偉そうに。何で総務大臣の許可なんか要るんだ。冗談じゃないですよ。日本の国を支えておるのは役人なのか、ラーメン屋のおやじなのか、トヨタ自動車なのか、ソニーなのかということを考えないかぬですよ。そのときに、そういう状況の中で片山大臣は、許可の基準が甘過ぎると。もっと厳しくやれということを言っておるんだね、自分で、参議院で。
あなたは増税論者じゃないの、下手したら、下手せぬでも。そもそも、投資を日本中で拡大していって企業を育てていくというセンスじゃない人じゃないの。役人が立派になって役人がコントロールすればええ、そちらの方がええ国がつくれる、そう思っているんじゃないのか、大臣。
○片山国務大臣 この委員会には財務大臣として出席しておりますので、過去、野党時代の立場での御発言に対してお答えしなければならない場ではないとは思っておりますけれども、その上で、平成二十二年の参議院総務委員会における私が、当時、片山総務大臣でございまして、片山野党筆頭が私で、もう一人、片山虎之助さんもおられて、トリプル片山だったんですけれども、その中で私が申し上げたことは、自治体による地方債の発行について、国としてのチェックの在り方を当時の片山総務大臣がどう考えるかということで。その際、財政自主権は私は個人的にも賛成というようにちゃんと申し上げておりますので、地方の減税も、その中身と予算によるものであって、一概に反対という趣旨で申し上げたということではありません。
食料品の消費税ゼロにつきましては、先ほど申し上げましたように、社会保障国民会議で議論されている、実務会議の座長の小野寺さんと同じでございまして、課題を乗り越え、どのように食料品の消費税率ゼロを実現していくかについてヒアリングを踏まえて検討したいということで、前向きに検討をしています。
○河村委員 そんなこと言っていますけれども、野党のときだと言うて、同じ人間だでね、あんた、言っておきますけれども。片山さんは三人おりますけれども、みんな財務省の味方みたいなのばかりで、名前が違うだけだで。
そういうことでございまして、時間がありませんので。結局、経済学の根本の流れが大きく変わってきて、日本は投資不足、投資不足とよう言っておるじゃないですか。だけれども、肝腎な投資項目のところをそのままにしておいて、財政法四条と地財法五条で。あれは地財法五条です。もっと地方に自由に、金を銀行に行って借りて、いろいろな投資をやらせたれや。すると、すぐ何を言うかというと、あそこの夕張の話が出てくるんです。夕張は、ごまかしただけで、あれは役人がコントロールしたからそうなったんじゃないの。民間金融機関がやったらすぐ見つけますよ、そんなの。
ということでございますので、最後一言ちょっと、経済学の基本は、私は、金の余っておる時代にふさわしく、全力を挙げて投資を増やしていくんだと一言言ってちょうだいよ。
○武村委員長 申合せの時間を既に過ぎておりますので、質疑を終了してください。
○河村委員 悪いけれども、日本国の将来にわたる、どえらい重要なことですよ。日本の国会がこんなふうでは、遅れちゃって、産業が遅れますよ、日本の産業は。ということは申し上げて、やめておきます。よろしくお願いします。
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○武村委員長 次に、内閣提出、外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。財務大臣片山さつき君。
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外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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○片山国務大臣 ただいま議題となりました外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
外国為替及び外国貿易法は、対外取引自由を基本としつつ、一定の業種に対する対内直接投資等につきまして、国の安全等の観点から事前届出を求め、審査を行うこととしております。
我が国経済の健全な発展に寄与する対内直接投資を一層促進しつつ、安全保障の裾野が経済分野に急速に拡大する中、国の安全等を損なうおそれがある対内直接投資に適切に対応する必要があります。このような状況に鑑み、本法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、対内直接投資等の直前届出の届出事項に、国の安全等を損なうおそれに対応するための措置を追加することとしております。
第二に、本邦企業の株式等を一定以上所有している海外法人等の議決権を百分の五十以上取得する行為等を、対内直接投資等として規制の対象に加えることとしております。
第三に、経済安全保障の観点から対内直接投資等の審査等の実効性を高めるため、必要な場合に財務大臣及び事業所管大臣から関係行政機関の長への意見照会を義務づけることとしております。
その他、所要の改正を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
済みません。私の発音がというか、余りこれが回っていなかったみたいで、事前届出というところを、事前と読んだつもりだったんですけれども、直前に聞こえたということで、直前届出ではございませんで、事前届出でございます。失礼いたしました。
○武村委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る五月十三日水曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時十一分散会

