第19号 令和8年7月15日(水曜日)
令和八年七月十五日(水曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 大串 正樹君
理事 畦元 将吾君 理事 井上 信治君
理事 鬼木 誠君 理事 勝目 康君
理事 古賀 篤君 理事 浜地 雅一君
理事 伊東 信久君 理事 浅野 哲君
上野 宏史君 内山 こう君
衛藤 博昭君 岡本 康宏君
尾花 瑛仁君 加藤 貴弘君
草間 剛君 栗原 渉君
斉藤 りえ君 繁本 護君
世古万美子君 高階恵美子君
田野瀬太道君 田畑 裕明君
田宮 寿人君 田村 憲久君
橋本 岳君 藤沢 忠盛君
藤田 誠君 藤田 洋司君
丸尾なつ子君 丸田康一郎君
森原紀代子君 吉村 悠君
沼崎 満子君 山本 香苗君
早稲田ゆき君 阿部 圭史君
梅村 聡君 岡野 純子君
西岡 秀子君 日野紗里亜君
豊田真由子君 古川あおい君
辰巳孝太郎君
…………………………………
厚生労働大臣 上野賢一郎君
内閣府副大臣 津島 淳君
財務副大臣 中谷 真一君
文部科学副大臣 中村 裕之君
厚生労働副大臣 仁木 博文君
防衛副大臣 宮崎 政久君
内閣府大臣政務官 古川 直季君
厚生労働大臣政務官 栗原 渉君
厚生労働大臣政務官 神谷 政幸君
政府参考人
(消費者庁政策立案総括審議官) 飯田 健太君
政府参考人
(消費者庁食品衛生・技術審議官) 及川 仁君
政府参考人
(こども家庭庁長官官房審議官) 源河真規子君
政府参考人
(デジタル庁審議官) 井幡 晃三君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 松浦 重和君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文部科学戦略官) 三木 忠一君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房長) 宮崎 敦文君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官) 森 真弘君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 古舘 哲生君
政府参考人
(厚生労働省医政局長) 森光 敬子君
政府参考人
(厚生労働省健康・生活衛生局長) 大坪 寛子君
政府参考人
(厚生労働省医薬局長) 宮本 直樹君
政府参考人
(厚生労働省労働基準局長) 岸本 武史君
政府参考人
(厚生労働省雇用環境・均等局長) 田中佐智子君
政府参考人
(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長) 野村 知司君
政府参考人
(厚生労働省老健局長) 黒田 秀郎君
政府参考人
(厚生労働省保険局長) 間 隆一郎君
政府参考人
(厚生労働省政策統括官) 辺見 聡君
政府参考人
(防衛省地方協力局次長) 末富 理栄君
厚生労働委員会専門員 森 恭子君
―――――――――――――
委員の異動
七月九日
辞任
辰巳孝太郎君
同日
補欠選任
石原 正敬君
同月十日
辞任
石原 正敬君
同日
補欠選任
辰巳孝太郎君
同月十五日
辞任 補欠選任
金澤 結衣君 世古万美子君
草間 剛君 森原紀代子君
岡野 純子君 西岡 秀子君
同日
辞任 補欠選任
世古万美子君 内山 こう君
森原紀代子君 草間 剛君
西岡 秀子君 岡野 純子君
同日
辞任 補欠選任
内山 こう君 藤沢 忠盛君
同日
辞任 補欠選任
藤沢 忠盛君 金澤 結衣君
―――――――――――――
七月三日
パーキンソン病の原因究明と根治治療法の確立等に関する請願(佐藤英道君紹介)(第一〇六四号)
従前の健康保険証を復活させるよう求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一〇六五号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一〇六六号)
同(田村智子君紹介)(第一〇六七号)
同(畑野君枝君紹介)(第一〇六八号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一二〇一号)
ロキソニンやアレグラなどの薬の追加負担をやめるよう求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一〇六九号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一〇七〇号)
同(田村智子君紹介)(第一〇七一号)
同(畑野君枝君紹介)(第一〇七二号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一一二一号)
同(野間健君紹介)(第一一六一号)
同(渡辺創君紹介)(第一一六二号)
難病・長期慢性疾病・小児慢性特定疾病対策の総合的な推進に関する請願(伊東信久君紹介)(第一〇七三号)
同(佐藤英道君紹介)(第一〇七四号)
同(前原誠司君紹介)(第一〇七五号)
同(石田真敏君紹介)(第一〇九四号)
同(早稲田ゆき君紹介)(第一〇九五号)
同(鍋島勢理君紹介)(第一一二二号)
同(西村智奈美君紹介)(第一一二三号)
同(後藤茂之君紹介)(第一一六三号)
同(渡辺創君紹介)(第一一六四号)
同(尾身朝子君紹介)(第一一九〇号)
コロナ後遺症等患児・者への医療・福祉支援体制構築を求めることに関する請願(佐藤英道君紹介)(第一〇七六号)
同(野間健君紹介)(第一〇九六号)
同(重徳和彦君紹介)(第一一八〇号)
障害福祉についての法制度拡充に関する請願(阿部弘樹君紹介)(第一〇七七号)
同(北神圭朗君紹介)(第一〇七八号)
同(佐藤英道君紹介)(第一〇七九号)
同(野間健君紹介)(第一一〇一号)
同(緒方林太郎君紹介)(第一一四六号)
同(中川宏昌君紹介)(第一一七一号)
同(高沢一基君紹介)(第一一八一号)
同(田嶋要君紹介)(第一一八二号)
同(稲田朋美君紹介)(第一一九一号)
同(河井昭成君紹介)(第一二〇三号)
現下の雇用失業情勢を踏まえた労働行政体制の整備を目指すことに関する請願(神谷裕君紹介)(第一〇八〇号)
同(田村智子君紹介)(第一〇八一号)
同(早稲田ゆき君紹介)(第一一〇三号)
同(渡辺創君紹介)(第一一七五号)
同(金子恵美君紹介)(第一二〇五号)
同(笠浩史君紹介)(第一二〇六号)
介護保険制度の抜本改善、大幅な処遇改善を求めることに関する請願(畑野君枝君紹介)(第一〇九三号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一一二〇号)
治療に必要な医薬品の保険適用存続に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一〇九七号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一〇九八号)
同(田村智子君紹介)(第一〇九九号)
同(畑野君枝君紹介)(第一一〇〇号)
てんかんのある人とその家族の生活を支える医療、福祉、労働に関する請願(早稲田ゆき君紹介)(第一一〇二号)
同(渡辺創君紹介)(第一一七四号)
最低賃金全国一律制度の法改正を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一一一七号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一一三四号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一一三五号)
同(田村智子君紹介)(第一一三六号)
同(畑野君枝君紹介)(第一一三七号)
同(野間健君紹介)(第一一五九号)
福祉職員の賃金水準を速やかに全産業平均に引き上げ、職員を増やすことに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一一一八号)
同(鍋島勢理君紹介)(第一一一九号)
国保加入者に傷病手当、出産手当を給付する制度の確立に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一一二四号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一一二五号)
同(田村智子君紹介)(第一一二六号)
同(畑野君枝君紹介)(第一一二七号)
精神保健医療福祉の改善に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一一二八号)
同(渡辺創君紹介)(第一一七二号)
同(河井昭成君紹介)(第一二〇四号)
公正な賃金・労働条件に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一一二九号)
同(小川淳也君紹介)(第一一四七号)
同(渡辺創君紹介)(第一一七三号)
合体標語の実現に関する請願(落合貴之君紹介)(第一一三三号)
誰もが安心できる年金制度への改善を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一一三八号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一一三九号)
同(田村智子君紹介)(第一一四〇号)
同(畑野君枝君紹介)(第一一四一号)
同(渡辺創君紹介)(第一一六〇号)
労働基準法の規制を強化し、長時間労働根絶・労働時間短縮を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一一四二号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一一四三号)
同(田村智子君紹介)(第一一四四号)
同(畑野君枝君紹介)(第一一四五号)
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群・線維筋痛症・コロナ後遺症等難病患者への障害福祉サービスの適切な提供・障害認定に関する請願(伊東信久君紹介)(第一一六五号)
同(鹿嶋祐介君紹介)(第一一六六号)
同(金子恵美君紹介)(第一一六七号)
同(西村智奈美君紹介)(第一一六八号)
同(野村美穂君紹介)(第一一六九号)
同(早稲田ゆき君紹介)(第一一七〇号)
地域住民の医療を受ける権利を保障するために医療機関の維持存続への支援を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一二〇〇号)
国立病院の機能強化に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一二〇二号)
同月十日
最低賃金全国一律制度の法改正を求めることに関する請願(有田芳生君紹介)(第一二二三号)
同(山本ジョージ君紹介)(第一二二四号)
パーキンソン病の原因究明と根治治療法の確立等に関する請願(吉田宣弘君紹介)(第一二二五号)
介護保険制度の抜本改善、大幅な処遇改善を求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二二六号)
同(畑野君枝君紹介)(第一三九一号)
従前の健康保険証を復活させるよう求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二二七号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一三四〇号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一三四一号)
同(田村智子君紹介)(第一三四二号)
同(畑野君枝君紹介)(第一三四三号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一三九二号)
ロキソニンやアレグラなどの薬の追加負担をやめるよう求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二二八号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一二九七号)
同(高木啓君紹介)(第一二九八号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一二九九号)
同(田村智子君紹介)(第一三〇〇号)
同(畑野君枝君紹介)(第一三〇一号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一三九三号)
同(畑野君枝君紹介)(第一三九四号)
難病・長期慢性疾病・小児慢性特定疾病対策の総合的な推進に関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二二九号)
同(吉田宣弘君紹介)(第一二三〇号)
同(塩崎彰久君紹介)(第一三〇二号)
同(細野豪志君紹介)(第一三〇三号)
同(西條昌良君紹介)(第一三九五号)
同(馬場伸幸君紹介)(第一三九六号)
国立病院の機能強化に関する請願(浅野哲君紹介)(第一二三一号)
コロナ後遺症等患児・者への医療・福祉支援体制構築を求めることに関する請願(浅野哲君紹介)(第一二三二号)
同(吉田宣弘君紹介)(第一二三三号)
同(馬場伸幸君紹介)(第一三九七号)
治療に必要な医薬品の保険適用存続に関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二三四号)
労働基準法の規制を強化し、長時間労働根絶・労働時間短縮を求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二三五号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一三〇四号)
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群・線維筋痛症・コロナ後遺症等難病患者への障害福祉サービスの適切な提供・障害認定に関する請願(浅野哲君紹介)(第一二三六号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一二三七号)
同(吉田宣弘君紹介)(第一二三八号)
同(東徹君紹介)(第一三四四号)
同(馬場伸幸君紹介)(第一三九八号)
障害福祉についての法制度拡充に関する請願(浅野哲君紹介)(第一二三九号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一二四〇号)
同(大岡敏孝君紹介)(第一三〇五号)
同(白坂亜紀君紹介)(第一三〇六号)
精神保健医療福祉の改善に関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二四一号)
ウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者への支援とB型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発に関する請願(浅野哲君紹介)(第一二四二号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一二四三号)
自己免疫性肝疾患患者への支援と治療薬開発に関する請願(浅野哲君紹介)(第一二四四号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一二四五号)
公正な賃金・労働条件に関する請願(浅野哲君紹介)(第一二四六号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一二四七号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一三四五号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一三四六号)
同(田村智子君紹介)(第一三四七号)
同(畑野君枝君紹介)(第一三四八号)
てんかんのある人とその家族の生活を支える医療、福祉、労働に関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二四八号)
同(馬場伸幸君紹介)(第一三九九号)
夜勤規制と大幅増員で安全・安心の医療・介護の実現を求めることに関する請願(有田芳生君紹介)(第一二六六号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一二六七号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一二六八号)
同(田村智子君紹介)(第一二六九号)
同(鍋島勢理君紹介)(第一二七〇号)
同(橋本幹彦君紹介)(第一二七一号)
同(畑野君枝君紹介)(第一二七二号)
同(山本ジョージ君紹介)(第一二七三号)
同(笠浩史君紹介)(第一二九四号)
同(西岡秀子君紹介)(第一三三八号)
同(早稲田ゆき君紹介)(第一三三九号)
現下の雇用失業情勢を踏まえた労働行政体制の整備を目指すことに関する請願(和田義明君紹介)(第一二七四号)
同(小川淳也君紹介)(第一三四九号)
深刻な物価高騰から障害者・家族、低所得者の暮らしを守る支援策の拡充を求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二九二号)
同(田中健君紹介)(第一二九三号)
同(早稲田ゆき君紹介)(第一三五〇号)
誰もが安心できる年金制度への改善を求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一二九五号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一三八七号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一三八八号)
同(田村智子君紹介)(第一三八九号)
同(畑野君枝君紹介)(第一三九〇号)
国民を腎疾患から守る総合対策の早期確立に関する請願(塩崎彰久君紹介)(第一二九六号)
地域住民の医療を受ける権利を保障するために医療機関の維持存続への支援を求めることに関する請願(畑野君枝君紹介)(第一三八二号)
福祉職員の賃金水準を速やかに全産業平均に引き上げ、職員を増やすことに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一三八三号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一三八四号)
同(田村智子君紹介)(第一三八五号)
同(畑野君枝君紹介)(第一三八六号)
同月十三日
中国帰国者二世の生活支援等に関する請願(田村智子君紹介)(第一四一四号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一五一二号)
地域住民の医療を受ける権利を保障するために医療機関の維持存続への支援を求めることに関する請願(畑野君枝君紹介)(第一四一五号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一四七三号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一四七四号)
同(田村智子君紹介)(第一四七五号)
同(畑野君枝君紹介)(第一四七六号)
従前の健康保険証を復活させるよう求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一四一六号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一四九五号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一四九六号)
同(田村智子君紹介)(第一四九七号)
同(畑野君枝君紹介)(第一四九八号)
障害福祉についての法制度拡充に関する請願(中司宏君紹介)(第一四一七号)
同(泉健太君紹介)(第一四五三号)
同(黒崎祐一君紹介)(第一四五四号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一四五五号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一四五六号)
同(田村智子君紹介)(第一四五七号)
同(畑野君枝君紹介)(第一四五八号)
同(星野剛士君紹介)(第一四五九号)
同(内山こう君紹介)(第一四八三号)
同(斎藤アレックス君紹介)(第一四八四号)
同(川松真一朗君紹介)(第一五〇四号)
同(佐々木真琴君紹介)(第一五〇五号)
同(高階恵美子君紹介)(第一五〇六号)
同(高鳥修一君紹介)(第一五〇七号)
同(古屋圭司君紹介)(第一五〇八号)
同(穂坂泰君紹介)(第一五〇九号)
公正な賃金・労働条件に関する請願(畑野君枝君紹介)(第一四一八号)
mRNAワクチン接種後健康被害の実態把握と被害者全面救済に関する請願(市村浩一郎君紹介)(第一四四四号)
夜勤規制と大幅増員で安全・安心の医療・介護の実現を求めることに関する請願(長友慎治君紹介)(第一四四五号)
介護保険制度の抜本改善、大幅な処遇改善を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一四四六号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一四四七号)
同(田村智子君紹介)(第一四四八号)
同(畑野君枝君紹介)(第一四四九号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一四九二号)
難病・長期慢性疾病・小児慢性特定疾病対策の総合的な推進に関する請願(泉健太君紹介)(第一四五〇号)
同(山崎正恭君紹介)(第一四五一号)
同(東徹君紹介)(第一四七八号)
同(梅村聡君紹介)(第一四七九号)
同(斎藤アレックス君紹介)(第一四八〇号)
同(高木宏壽君紹介)(第一四九九号)
コロナ後遺症等患児・者への医療・福祉支援体制構築を求めることに関する請願(山崎正恭君紹介)(第一四五二号)
同(東徹君紹介)(第一四八一号)
同(中司宏君紹介)(第一四八二号)
同(泉健太君紹介)(第一五〇一号)
現下の雇用失業情勢を踏まえた労働行政体制の整備を目指すことに関する請願(長友慎治君紹介)(第一四六〇号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一五一一号)
ジェンダー平等社会の実現を求めることに関する請願(渡辺創君紹介)(第一四六一号)
国民を腎疾患から守る総合対策の早期確立に関する請願(梅村聡君紹介)(第一四七七号)
同(大野敬太郎君紹介)(第一四九三号)
同(古屋圭司君紹介)(第一四九四号)
てんかんのある人とその家族の生活を支える医療、福祉、労働に関する請願(野田聖子君紹介)(第一四八五号)
パーキンソン病の原因究明と根治治療法の確立等に関する請願(高鳥修一君紹介)(第一四九一号)
国立病院の機能強化に関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第一五〇〇号)
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群・線維筋痛症・コロナ後遺症等難病患者への障害福祉サービスの適切な提供・障害認定に関する請願(田嶋要君紹介)(第一五〇二号)
同(福重隆浩君紹介)(第一五〇三号)
ウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者への支援とB型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発に関する請願(伊佐進一君紹介)(第一五一〇号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
厚生労働関係の基本施策に関する件
――――◇―――――
○大串委員長 これより会議を開きます。
厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
この際、去る七月一日、厚生労働関係の基本施策に関する実情調査のため、委員九名が参加し、京都府において視察を行いましたので、参加委員を代表して、私から調査の概要を御報告申し上げます。
まず、京都大学医学部附属病院脳卒中療養支援センターの宮本センター長より脳卒中患者等に対する情報提供、相談支援の取組等について説明を聴取した後、高次脳機能障害者の復職への支援体制、療養・就労両立支援指導料に係る課題、急性期脳卒中患者が復職できない理由、脳卒中生活期かかりつけ医、かかりつけ薬局に係る有効性の検証等について質疑応答を行いました。
次に、京都大学iPS細胞研究所の江藤所長より同研究所の概要について、京都大学iPS細胞研究財団の高須専務理事より同財団の概要について、それぞれ説明を聴取しました。
また、京都大学iPS細胞研究所の高橋所長補佐よりiPS細胞を用いたパーキンソン病治療について、住友ファーマ株式会社の木村代表取締役社長よりパーキンソン病治療のための再生医療等製品、アムシェプリの開発について、それぞれ説明を聴取しました。
次いで、京都大学iPS細胞研究所の施設内を視察した後、iPS細胞を用いた再生医療等製品の事業性及び収益性、iPS細胞を用いたアルツハイマー病治療の作用機序、我が国のiPS細胞研究の国際競争力、iPS細胞研究の進展が医療費、介護費等に与える影響、iPS細胞ストック構想の今後の在り方等について質疑応答を行いました。
以上が視察の概要であります。
最後に、今回の視察に御協力をいただきました皆様に心から御礼を申し上げ、視察の報告とさせていただきます。
―――――――――――――
○大串委員長 この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、政府参考人として消費者庁政策立案総括審議官飯田健太君、食品衛生・技術審議官及川仁君、こども家庭庁長官官房審議官源河真規子君、デジタル庁審議官井幡晃三君、文部科学省大臣官房審議官松浦重和君、大臣官房文部科学戦略官三木忠一君、厚生労働省大臣官房長宮崎敦文君、大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官森真弘君、大臣官房審議官古舘哲生君、医政局長森光敬子君、健康・生活衛生局長大坪寛子君、医薬局長宮本直樹君、労働基準局長岸本武史君、雇用環境・均等局長田中佐智子君、社会・援護局障害保健福祉部長野村知司君、老健局長黒田秀郎君、保険局長間隆一郎君、政策統括官辺見聡君、防衛省地方協力局次長末富理栄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○大串委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。丸尾なつ子君。
○丸尾委員 自由民主党の丸尾なつ子です。
本日は、質問の機会をいただきまして、どうもありがとうございます。
高齢化と人口減少が進む中、地域医療を取り巻く環境は大きく変化をしています。こうした中でも、国民が住み慣れた地域で必要なときに必要な医療を安心して受け続けられる社会を実現するためには、地域医療提供体制を持続可能なものとすることが重要です。
私は、経済産業省で制度づくりに携わった後、弁護士として医薬品医療機器総合機構、PMDAの法務アドバイザーを務めるなど、薬事行政に携わってまいりました。その経験からも、制度を整えること自体が目的ではなく、それぞれの専門職が専門性を十分に発揮し、その力が地域の中で生かされる仕組みをつくることが重要だと考えています。本日は、そのような観点から質問いたします。
まず、地域医療提供体制を支える身近な医療資源である薬局の役割について伺います。
高齢化が進み、医療ニーズが複雑化する中で、限られた医療資源を有効に活用し、それぞれの専門職が連携しながら地域医療を支えていくことがこれまで以上に重要になっています。
そうした中、令和七年の薬機法改正では、健康サポート薬局を、都道府県知事が認定する健康増進支援薬局へ見直すこととされました。この改正は、地域住民の健康の保持増進を支える薬局の役割をより明確にするとともに、地域において必要な機能を担う薬局を分かりやすく位置づけ、その機能を充実させていく方向性を示したものと理解しています。
一方で、これまでの健康サポート薬局については、地域住民への認知が十分でないことや、そのメリットが十分に伝わっていないことなどが課題とされてきました。
そこで、政府参考人に伺います。
令和七年改正において健康サポート薬局を健康増進支援薬局へ見直した趣旨と、その制度改正によって従来からどのような点が変わるのか、また、この見直しを通じて地域医療の中で薬局にどのような役割を期待しているのか、御説明ください。
○宮本政府参考人 お答えいたします。
先生から今お話をいただきましたように、健康増進支援薬局は、現行の健康サポート薬局が提供するサービスについて、その質や安全が確保され、一般に認知されやすくなることを目指して、令和七年薬機法改正において都道府県知事による認定制度化がなされるものでございます。
健康増進支援薬局は、行政や地域の薬局等と連携をし、健康サポートに関する取組を実施することや、地域住民からの健康維持増進に関する相談を幅広く受け付け、薬剤師がセルフケア、セルフメディケーションに関する助言や地域の関係機関に適切につなぐといった対応を実施することなどの機能を持つことが期待されているところでございます。
現在、令和九年五月の施行に向けて、この健康増進支援薬局の役割が明確になるよう、具体的な認定要件等については既に省令を定め、その運用について関係者と調整を進めているところでございます。
更に今後、健康増進支援薬局の認知向上や地域での活用推進に向けた取組を精力的に行ってまいりたいと考えております。
○丸尾委員 ありがとうございます。
地域医療を取り巻く環境は、今後更に大きく変化していきます。現在、全国には約六万三千の薬局があり、コンビニエンスストアに匹敵する規模で地域に存在しています。このような薬局という身近な医療資源を、地域医療の中で更に生かしていくことが重要だと考えます。
薬局は、健康や薬に関する相談を受け止め、必要に応じて適切な受診につなぎ、医療機関や多職種とも連携しながら地域医療を支える重要な役割を担っています。
また、電子処方箋を始めとするデジタル技術も着実に進展しています。こうした技術の進展は、調剤業務の効率化や質の向上につながるだけではなく、薬剤師がその専門性を生かし、患者さんや地域住民への対応、多職種との連携など、対人業務をより充実させることにつながるものと考えます。
だからこそ、個々の薬局が役割を果たすことはもちろん、地域全体として必要な機能を確保していくという視点も重要です。医療機関、訪問看護、介護事業者、地域包括支援センター、自治体など、多職種、多機関が連携しながら地域医療を支えていくことが求められています。
そこで、厚生労働大臣に伺います。
高齢化や人口減少が進む中、地域医療提供体制を持続可能なものとしていくため、薬局、薬剤師の専門性を地域医療の中で今後どのように生かしていこうとお考えでしょうか。また、地域住民にとって身近な医療資源である薬局、薬剤師に今後どのような役割を期待されるのか、大臣のお考えを伺います。
○上野国務大臣 地域の医療資源を有効に活用し、持続可能な医療提供体制を構築する観点から、地域の薬局また薬剤師の皆さんが一層活躍をされること、大変期待をしております。
具体的には、薬局の薬剤師の皆さんには、在宅患者を含む薬物治療の提供、また健康相談やOTC医薬品の販売など健康サポートの役割、そうしたことを担っていただくことを期待しております。
健康増進支援薬局などの認定薬局制度の推進を始め、薬局機能の強化のため様々な取組を進めているところでございますが、厚労省としては、今後とも、薬局、薬剤師の皆さんが地域の中で専門性を発揮をして、住民の薬物治療の質と安全性の確保、健康の支援などに一層貢献をしていただけるように、必要な取組を進めていきたいと考えています。
○丸尾委員 ありがとうございます。
薬局、薬剤師が地域医療の中で役割を十分に果たしていくためには、その前提として、必要な医薬品が安定的に供給されることが不可欠です。そこで、次に医薬品の安定供給について伺います。
地域医療提供体制を維持するためには、地域の医療機関や薬局が十分に機能することに加え、必要な医薬品が必要なときに必要な患者さんへ確実に届けられることが大前提です。しかし、現在も、小児用医薬品や抗菌薬を始め、多くの医薬品で供給不足が続いています。私も地域で医師、歯科医師、薬剤師の方々からお話を伺う中で、医薬品不足が現場の診療や調剤に大きな影響を及ぼしていることを実感しています。
また、供給量そのものは改善しつつあっても、必要な医療機関や薬局に十分届いていない、いわゆる供給偏在も依然として課題になっています。この背景には、品質問題に伴う出荷停止や限定出荷、生産能力や供給体制の課題、少量多品目生産など産業構造上の課題、さらには原材料の海外依存など、様々な要因が複合的に重なっていると認識しています。
こうした中、令和七年の薬機法改正では、供給体制管理責任者の設置や、供給状況の把握、報告の強化に加え、電子処方箋管理サービスの調剤データ等を活用した需給状況の把握など、医薬品の安定供給体制を強化するための制度の整備が進められました。こうした制度を着実に運用するとともに、データを活用しながら需給状況を適切に把握し、供給状況を可視化した上で必要な対策につなげていくことが今後ますます重要になると考えます。
また、医薬品の安定供給を実現するためには、現下の供給不足への対応だけでなく、構造的課題への対応、さらに、将来を見据えた供給基盤の強化まで、一体的に取り組んでいくことが重要です。
そこで、政府参考人に伺います。
現在も医薬品不足が続いている現状とその要因をどのように認識しておられるのでしょうか。
その上で、まず、短期的には、足下の小児用医薬品や抗菌薬などの供給不足や供給偏在にどのように対応していくのか。
中期的には、製造管理、品質管理体制の強化、安定供給能力の確保、持続可能な産業構造への転換、さらにはデータを活用した需給状況の把握や供給状況の可視化など、構造的課題の解決にどのように取り組んでいくのか。
さらに、長期的には、海外に依存する原材料等への対応や、原薬、製剤の国内生産基盤の強化、備蓄なども含め国内で安定的に医薬品を製造、供給できる体制をどのように構築していくのか、伺います。
○森政府参考人 医薬品の安定供給についてのお尋ねでございます。
委員御指摘のとおりで、この問題について、いろいろ要因がございますので、そういった要因ごとに重層的な対策を取っていくことが非常に重要だというふうに考えております。
足下の状況に対しては、これまでも、製薬企業による増産体制整備に対する補助ですとか、医療機関等に対して当面の必要量に見合う量のみを購入いただくよう協力の要請等の対応を行ってきておりまして、限定出荷、供給停止の割合というのが、いわゆるピークに当たるような令和六年五月の一八%から、令和八年五月の九・五%程度まで約半分ぐらいに減少するなど、マクロでいうと状況は改善してきているというところでございます。
その上で、より中長期的な視点というのも必要でございまして、令和七年に改正した薬機法に基づいて、先ほど御指摘ありましたとおり、製造販売業者等における製造管理、品質管理体制、それから安定供給体制の強化を図っていくとともに、後発医薬品製造基盤整備基金の造成によって、製薬企業間で品目統合等を積極的に取り組んでいただく場合に対して必要な支援を行っていくもの、それから、これも御指摘ありましたけれども、電子処方箋管理サービスのデータを活用して、出荷額だけじゃなくて、実際に使われている量というのを需給状況のモニタリングをできるようにしていくといった取組を進めているところでございます。
加えて、医療上の必要性やサプライチェーンリスクに係る調査結果等を踏まえて、いわゆる、現在、四種類のベータラクタム系抗菌薬を経済安全保障推進法に基づく特定重要物資として指定をしておりまして、製薬企業が国内で原薬を製造する体制の整備、それから備蓄の積み増しなどへの補助というのを行っているところでございます。
こうした取組を総合的に行うことによりまして、必要な医薬品をしっかり確保していきたいというふうに考えております。
○丸尾委員 ありがとうございます。
医薬品の安定供給に向けた取組について理解いたしました。
地域医療提供体制を支えるためには、制度や医薬品だけでなく、それを支える人材が安心して働ける環境も欠かせません。そこで、次にカスタマーハラスメント対策について伺います。
私も地域で医療関係者の方々からお話を伺う中で、患者さんや利用者との信頼関係を大切にしながら日々業務に当たる一方で、過度な要求や暴言などに苦慮されている実情も伺いました。もちろん、多くの患者さんや利用者の皆様は適切に受診、利用されていますが、カスタマーハラスメントが起こらないことが望ましいことは言うまでもありません。
一方で、弁護士として様々な相談に携わる中では、働く方の就業環境を守ることと利用者、消費者の正当な権利を守ること、その双方を適切に守る視点が重要であると感じています。私は、このように、働く方を守ることと利用者、消費者の正当な権利を守ることとのバランスを図ることが、この制度の重要なポイントであると理解しています。
そこで、政府参考人に伺います。
今回の法改正では、現状のどのような課題を踏まえて事業主に措置義務を課すこととしたのか。
また、カスタマーハラスメントの定義や、事業主に求められる具体的な措置について御説明ください。
○田中政府参考人 カスタマーハラスメントについてお答えをさせていただきます。
カスタマーハラスメント、いわゆるカスハラですけれども、近年、社会的に問題となっております。労働者の心身に深刻な影響を与えて、休職に至るケースもある重要な問題であると認識をしておりまして、このために、昨年六月に労働施策総合推進法を改正いたしまして、これまで企業の自主的な取組に委ねてきたカスタマーハラスメントの対策について、本年十月一日より、全ての事業主に対して、その防止のために必要な雇用管理上の措置を行うことを義務づけることとしております。
カスタマーハラスメントについては、職場において行われる顧客等の言動であって、その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害されるもの、これら三つの要素を全て満たすものと定義をしております。
また、事業主に義務づけられる措置の内容でございますが、まず、事業主の方針の明確化とその周知啓発、相談に応じて適切に対応するために必要な体制の整備、カスタマーハラスメントがあった場合の事後の迅速かつ適切な対応、対応の実効性を確保するために必要なカスタマーハラスメント抑止のための措置などとなってございます。
○丸尾委員 ありがとうございます。
制度の趣旨について理解いたしました。この制度は、法律が成立しただけでは十分でなく、現場での実効性のあるものとなって初めて働く方々を守ることにつながるものと考えています。
そこで、政務官に伺います。
令和八年十月の施行に向けて、事業者への周知や支援、指針の普及、さらには国民の理解促進にどのように取り組んでいくお考えでしょうか。また、制度を実効性のあるものとしていくための決意をお聞かせください。
○大串委員長 神谷厚生労働大臣政務官、簡潔にお願いします。
○神谷大臣政務官 はい。
お答えします。
本年十月一日の改正労働施策総合推進法の施行に向けて、改正法による内容を周知、御理解いただくことが重要であると考えております。そのため、企業向け説明会の開催やリーフレットやパンフレットによる周知、ポータルサイトによる情報発信などを行い、改正法やカスタマーハラスメント防止の具体的内容について周知してまいります。
また、カスタマーハラスメントは業種、業態により対応が異なるものであり、業所管省庁に対し、業種、業態ごとのマニュアル策定などの取組を促しているところであります。十月の施行に向け、関係省庁が参画する連携会議を開催するなど、引き続き関係省庁とも連携して取組を進め、そして、啓発ポスターなどにより国民への周知啓発も行ってまいります。
厚生労働省としては、これらの取組を通じ、本年十月の改正法の施行に向け、全力で取り組んでまいります。
○丸尾委員 ありがとうございます。
私の質問を終わります。
○大串委員長 次に、山本香苗君。
○山本(香)委員 中道の山本香苗でございます。
まず最初に、大臣にドクターヘリについてお伺いしたいと思います。
六月の二十六日の記者会見で、ドクターヘリの安定的な運航体制の確保に向けて、有識者や関係団体による検討会を今月中に立ち上げて、財政支援の在り方であったり、操縦士、整備士の確保などについて議論するお考えを表明されました。大いに期待をしております。
そこで、是非その検討会で御議論いただきたいことを、今日はちょっと申し上げさせていただきたいと思います。
これは和歌山県からの提案でありますけれども、和歌山は、御存じのとおり南北に長い、かつ、人口が県内に広く分布している関係もありまして、医療機関の半分以上が和歌山市、県北の方に固まっているという状況があるので、二〇〇三年に近畿で初めてドクターヘリの運航を開始されました。現在では、年間五百件を超える搬送が行われるなど、県民の命を守る上での救急医療の不可欠な基盤となっているわけです。
そこで、和歌山県では、将来にわたる安定的な運航体制を確保するために、この度、自治体が機体を保有し、運航事業者が運航を担う上下分離方式も視野に、自治体による機体購入に対する国の支援を要望されました。これは全国で初めての要望だと伺っております。
現在のドクターヘリ導入促進事業では、自治体が購入、保有する機体は、補助対象となっておりません。一方、全国のドクターヘリの約四割が二〇三〇年までに更新時期を迎えるとされておりまして、和歌山県だけじゃなくて全国的な課題だということであります。
是非、検討会では、運航経費や人材確保だけではなくて、機体購入、また更新への財政支援や運航体制の在り方まで含めて、幅広く御議論いただきたいと思います。
その際には、是非、この和歌山県の提案、新たな運航形態である上下分離方式についても、機体を県が持つということになった場合の法的な整理とか、なので、厚生労働省だけにとどまらない話になると思いますけれども、そうした実現に向けた制度設計や財政支援など、必要な環境整備についても御議論いただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 ドクターヘリは、地域の救急医療提供体制において大変重要な役割を果たしておりますので、安全で安定した持続可能な運航体制の確保、これは極めて重要だと認識をしております。
技術革新が進んでいること、また、一部地域ではドクターヘリの運休などが生じていることなども踏まえまして、今月中に検討会を立ち上げることといたしました。この検討会では、御指摘があったように、人材確保の点、あるいは国としての関与の方策などについて、様々な観点から議論を進めていきたいと考えております。
今御指摘のありましたとおり、自治体の中にあっては、自ら機体保有をする、それを検討されている例があるというふうに承知をしておりますので、そうしたケースも十分念頭に置いて、国としての支援の在り方についても議論をしていくことが必要だと考えております。
引き続き、関係省庁と連携をしながら、安全で持続可能なドクターヘリの運航、救急医療提供体制の確保をしっかり図っていきたいと考えています。
○山本(香)委員 ありがとうございます。
もう既に厚生労働省の方にも和歌山県から要望していただいた、具体的な話も聞いていただいていると伺っております。ただ単に安易に要望したわけじゃなくて、相当議論をされて、人材確保のところにつきましても相当いろいろなところと調整した上で、ただ、最後のパーツとして、ピースとして、ここの機体保有というところが大きなネックになっているということを最終的に要望されておりますので、是非重く受け止めていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
今日は、財務副大臣と文科副大臣、お越しいただきました。生活に関わるところでもあります国の教育ローンについて、ちょっとお伺いさせていただきたいと思います。
大学だけではなくて高校でもこれを使えるということでございまして、日本政策金融公庫の国の教育ローンは、年間約七万件の御家庭が利用する、教育の機会を支える重要な制度となっております。利用者の約半数は、日本学生支援機構の奨学金と併用されております。だから、奨学金だけでは賄えないところをしっかりとサポートしていただいているわけです。
同じ教育費を支える公的な制度であるわけですけれども、日本学生支援機構の方の有利子の奨学金の方は、先般、総理からも明言していただきました、金利の上限を三パーで維持するということでありましたが、一方で、国の教育ローンの金利は四%を現在でも超えているという状況であります。
そこで、副大臣、お越しいただいたわけなんですが、教育を支える政策金融で、国の教育ローンとして四%を超える金利というのは高過ぎるんじゃないでしょうか。御認識をお伺いしたいと思います。
教育の機会が経済的な事情によって狭められることがないように、金利の引下げとか利子補給とか、また、特に一人親世帯や低所得世帯の優遇措置というのを、国の教育ローンはありますけれども、そこのところを更に深掘りしていただくようなことなど、利用者の負担を軽減する対策を是非速やかに取っていただきたいと思うんですが、副大臣、いかがでしょうか。
○中谷副大臣 先生の御質問にお答えいたします。
日本公庫の教育ローンの金利は、民間金融機関と異なりまして、収支相償、いわゆる利益を出さなくていいという原則として金利を設定しており、日本公庫の調達金利、経費及び貸付先の信用コストを踏まえたものとなっており、市場金利の変動に伴いまして金利水準も変動するものと承知をしているところでございます。
その上で、政策的な支援が必要と見込まれる交通遺児家庭、さらに一人親世帯、世帯年収が二百万円以内等の方に対しましては、金利を〇・四%引き下げております。
なお、日本公庫の教育ローンについては、民間金融機関からも日本公庫からも教育ローンの借入れを受けられない層が生じるということがないようにするということは重要だと認識をしているところであります。
委員の御指摘の、金利の引下げ等による利用者の負担の軽減につきましては、民業補完の原則も踏まえて丁寧に検討する必要があるというふうに考えているところであります。
○山本(香)委員 民業圧迫になっちゃいけないということは重々承知をしておりますけれども、先ほど申し上げましたように、日本学生支援機構の利用者のと併用できる、厳しい御家庭の方も借りていらっしゃる、そういったところも踏まえて是非速やかに御検討いただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
文部科学副大臣の中村副大臣の方にお伺いしたいと思うんですが、実は、日本政策金融公庫の国の教育ローンの方では、一人親家庭などの経済的に厳しい世帯に対して、金利優遇、さっき〇・四%という話がありましたけれども、それに加えまして、保証料の負担軽減措置というものも講じられているわけなんです。
一方で、日本学生支援機構の機関保証というものは、保証人を立てることが難しい学生にとって欠かせない制度ではあるんですけれども、保証料については、一人親家庭や低所得世帯の負担軽減措置というものが取られていないんですね。
国の教育ローンで既に実施されている保証料軽減の考え方を、是非この日本学生支援機構の機関保証にも取り入れていただいて、一人親家庭や低所得世帯の学生を対象とした保証料の低減というものを、免除とか低減とか、そういったものを是非御検討いただきたいと思うんですが、中村副大臣、いかがでしょうか。
○中村副大臣 お答え申し上げます。
先ほど、金利については財務省の方から御説明がありましたけれども、私の方からは保証料ということであります。
日本学生支援機構の機関保証制度の保証料につきましては、その収入から利益を見込むということはしていない中で、奨学金が無担保、無与信というふうにしていて、一人親家庭や低所得家庭でも利用できる、そういう配慮をしているところであります。委員御指摘の国の教育ローン、日本政策金融公庫や民間銀行の保証料と比べても低廉な設定をしているところであります。
また、平成十九年度には無利子奨学金の保証料を約一五%引き下げるなど、利用者の負担軽減に努めています。
一方で、近年においては保証機関による代位弁済が増加をしておりまして、令和五年度から令和七年度までの三年連続でその収支に数十億円の赤字が生じておりまして、その結果、保証金残高が減少傾向にあります。
このため、日本学生支援機構に設置された有識者会議や財政制度審議会から機関保証制度の長期的な持続可能性についての指摘がなされているところでありまして、今後の保証制度の在り方については、こうした事業の運用状況も踏まえつつ、委員から御指摘をいただいた利用者の負担軽減の観点や他の機関保証制度の動向も考慮しながら、検討していかなければならないと考えているところであります。
失礼しました。訂正を申し上げます。
保証料を一五%引き下げるという年度については、平成二十九年度から引き下げているというところを訂正させていただきます。
○山本(香)委員 今、中村副大臣からお話がありました。機関保証の在り方自体も検討するという話でございますので、その中で、今申し上げたように、一律ではなくて、厳しい御家庭に対しては更に軽減するというようなこともセットで是非御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
委員長、両副大臣ここまででございますので、お取り計らい、お願いいたします。
○大串委員長 中谷、中村両副大臣は御退席いただいて結構でございます。
○山本(香)委員 ありがとうございました。
それでは、先ほど委員長からも御報告がありました委員派遣、行かせていただきまして、ありがとうございました。京都大学医学部附属病院脳卒中療養支援センターとiPS細胞研究所、視察させていただき、大変有意義なものでございました。
その際に、脳卒中療養支援センターの宮本先生からいろいろお話を伺う中で、私自身もこれまで感じてきたこと、またお話を伺ってきたこと、問題意識と重なる点が幾つかありました。本日はその中の一点を取り上げさせていただきたいと思うんですけれども、治療と仕事の両立支援のところですね。
これまでも、治療と仕事の両立支援というのは主にがん領域を中心に制度整備が進められてきましたけれども、令和八年度診療報酬改定では、対象疾病が全疾病に拡大をされるとともに、相談支援加算を大幅に拡充がされて、かつ、仕事と治療の両立支援カードの活用ということも図っていただく、これが評価される形にしていただき、大きな前進が図られたところでございます。
一方で、治療と仕事の両立支援を真に機能させるためには、全疾患に開いていただいたのは大事なことなんですけれども、疾患ごとの特性に応じた支援というものも欠かせないなと、私はお話を伺いながら強く思いました。
特に脳卒中では、身体障害や高次脳機能障害などの後遺症を伴うことが少なくなく、病気が治ることだけでは職場復帰はできない。そのために、復職や就労継続に向けたリハビリテーションというのが極めて重要になるわけです。しかしながら、視察の際に宮本センター長から、脳卒中の患者さんは、自宅退院後六か月以降に復職に向けた支援が本格化するにもかかわらず、療養・就労両立支援指導料は初回算定から六か月までしか算定できないため、最も支援が必要な時期に活用ができないとの課題を伺いました。
そこで、間局長にお伺いしたいと思いますが、脳卒中患者さんについては初回算定から六か月以降も療養・就労両立支援指導料を算定できるように、変えたばかりでありますけれども、制度の見直しを是非御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○間政府参考人 お答えいたします。
ただいま委員から御指摘いただきました療養・就労両立支援指導料、これは御案内のとおり、患者と勤務先の事業者が共同して作成した勤務情報を記載した文書を起点としまして、主治医が就業上の配慮等について指導を行ったり、勤務先の産業医等に対して必要な情報提供を行ったりすることを診療報酬上評価するものでございます。
今、変えたばかりというふうに御紹介をいただいたわけですが、まさしく、この評価料は、これまでは算定できる期間が三か月としてきたわけですけれども、実際に医療現場では、算定期間を満たさなかったために算定はできなかったけれども、それ以外の算定要件を満たしているような二回目以降の指導を実施した事例が、約六か月までの期間継続されているという実態がありました。これを踏まえて、今回の令和八年度診療報酬改定において、これを六か月に延長したというところでございます。
その上で、委員からの御指摘は、もう少し疾患ごとの特性を踏まえたらどうなのか、こういうことだと思いますので、今後の当該指導料の評価の在り方につきましては、今回の改定の検証を行いながら、今言ったような御指摘の点に関して、関係者の御意見も伺いながら、必要に応じて中央社会保険医療協議会において議論したい、このように考えております。
○山本(香)委員 ありがとうございます。
是非、委員会で、派遣の中でもお伺いしたことでございますので、認識を皆さんと共有しながら進めていきたいと思っております。
もう一つ。その際におっしゃっていらっしゃったことで気になったことなんですが、脳卒中患者さんの治療と仕事の両立支援では、理学療法士や作業療法士を始めとするリハビリテーション専門職が、身体機能や高次脳機能の評価だけではなくて、通勤の際どういうふうな形でできるのかとか、職務遂行能力まで見据えながら、患者さん一人一人の復職や就労継続を支える中心的な役割を担っているとのお話もありましたけれども、この療養・就労両立支援指導料の相談支援加算の対象職種の中には、実は理学療法士や作業療法士などのリハビリテーション専門職は現在含まれておりません。
そこで、大臣にお伺いしたいと思うんですが、まず、リハビリテーション専門職は脳卒中患者さんの治療と仕事の両立支援において重要な役割を担っていると、厚生労働省としてちゃんと認識していただいていますよねというのが一点。
もう一つ。その上で、現場の実態も踏まえて、相談支援加算の対象職種へのリハビリテーション専門職等の追加を含めて、次に向けての制度見直しを是非御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 循環器病対策の推進基本計画において、脳卒中患者について、再発予防、重症化予防、生活再建、就労等を目的とした多職種によるアプローチが重要であるというふうにされております。そうした中で、リハビリテーション専門職は治療と仕事の両立支援において重要な役割を担っていただいているものだと認識しています。
リハビリテーション専門職の皆さんですが、医療機関での業務については、患者の状態のアセスメントや計画策定、リハビリテーションの実施など、業務の性格に着目して診療報酬上の評価を行っており、リハビリテーション専門職が身体面や機能面から両立支援を行う際にも、こうした仕組みの中で評価がなされているものとは承知をしております。
御指摘の診療報酬における療養・就労両立支援指導料については、患者の療養と就労の両立支援を目的として、主治医が患者の就労の状況を考慮して療養上の指導を行うことなどについて評価をするものでありますが、この指導料には、病状や支援制度の相談、心理的な支援などを行う観点から、相談支援に関する加算も設けられているところであります。
その評価対象となる職種の在り方でありますけれども、これはやはり現場の実態またエビデンスなども踏まえまして、必要に応じて中医協において議論をしていきたいと考えています。
○山本(香)委員 今、実態に応じてという話でありましたけれども、実は、退院後に就労を目的としたリハビリテーションを受けている方が極めて少ないという調査結果がありました。その背景には、相談支援加算の対象職種にリハビリテーション専門職が含まれていないこともその一因ではないかと指摘をされております。適切な時期に適切な支援というものをすることによって、復職や就労継続が可能になる方は少なくないと思います。是非御検討いただいて、実態も、厚労科研の研究班の報告書の中にそういった一文もありますので、是非しっかりと踏まえて検討していただきたいと思います。
最後に、リハビリテーションにつきまして、もう一点だけお伺いしたいと思います。
六月二十九日の介護保険部会で、第十期介護保険事業計画の基本指針案が示されました。その案には、地域包括支援センターについて、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門職、主任ケアマネですね、この三職種に加え、リハビリテーション専門職等の専門職や事務職の配置を含め、必要な体制を検討し、その確保に取り組むことが重要であると新たに明記をされました。大事な一歩であると思いますが、これでようやく配置専門職の拡大が実現できたのかなと思って確認したんです。そうしたら、変わっていない、人員配置基準は見直していないということでございました。
現場では保健師や主任ケアマネの確保が難しく、地域包括支援センターの運営に苦労している自治体は少なくありません。一方で、リハビリテーション専門職を配置することにより、介護予防や自立支援、多職種連携の充実など、地域包括支援センターの機能強化につながるというようなことも厚生労働省の調査研究の中で示していただいております。
基本指針にリハビリテーション専門職等の配置の重要性を明記した以上、これを理念にとどめることなく、リハビリテーション専門職を対象職種に追加するなど、人員配置基準、是非見直していただきたいと思いますが、大臣、よろしくお願いします。
○上野国務大臣 今御指摘があったように、保健師等、三つの職種については必置としているところでありますが、その上で、自立支援に資するケアマネジメントの効果的な実施の観点から、市町村が地域の実情に応じてリハビリテーション専門職を追加で配置することも可能としており、次の介護保険事業計画に係る国の基本指針案においてもこの点を明示をして、自治体の検討を促したいと考えています。
他方、地域によっては三職種の確保が困難となっているようなケースが増加をしておりますので、これらに準ずる者の配置を認めるなど、弾力的な運用も行っているところであります。
御指摘のリハビリテーション専門職の活用を踏まえたセンターの人員配置基準の在り方については、こうした三職種を必置としている趣旨なども踏まえまして、センターの業務、また人材確保の状況、各専門職が実施をしていただいている業務内容や役割分担、連携の状況、そうしたことも把握をしながら、支援の質の確保とセンターの安定的な運営の双方の観点から、関係者の意見をよく聞いた上で必要な検討を行ってまいりたいと考えています。
○山本(香)委員 今大臣から、現行制度でも三職種を配置した上で地域の実情に応じて置けるという話だったんですけれども、置けないんですよ。要するに、カウントにならないんですね。委託の範囲内で置いてもいいですよという話であって、現実的には無理なんですよ。
そこでもなお、難しいけれども置いている自治体というのがありまして、大阪の大東市は置いているんですね。もう時間が来たので申し上げませんけれども、実際これによって適切な、必要なサービスを必要な期間提供するような、介護給付の適正化にもつながっているような、地域包括ケアセンターの機能強化も当然ですけれども、そういうことにもなっているわけなんです。
是非、この点につきまして、しっかりと見直しを検討していただきたいと最後にお願い申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
○大串委員長 次に、早稲田ゆき君。
○早稲田委員 中道の早稲田ゆきでございます。
それでは、質疑に入らせていただきます。
まず、発達障害の一つと言われるADHD治療薬、コンサータの不足についてであります。
四月にこの当委員会で提案をいたしましたコンサータの薬局間譲渡の解禁が、本日、七月十五日、厚労省より通知をされたということでございまして、大臣の決断に心から御礼を申し上げます。
七月八日、日本薬剤師会の岩月会長は、薬局間譲渡の移送経費や消費税を誰が負担するのかという問題提起をして、薬局間調整を早急に終わらせてほしいと記者会見もされました。
しかし、もう一年近くも、自立支援医療で一割負担のところを三割負担が強いられるなど、患者さんの、当事者の経済的負担は大変重いということでございます。
そこで、薬局間譲渡の可能期間は、限定出荷の解除後直ちに終了とはせずに、十分な量が出回り、流通が安定するまでとしていただきたいと考えますが、大臣の見解を伺います。
○上野国務大臣 今委員からお話がありましたとおり、本日、関連の通知を発出をいたしまして、供給不足が解消されるまでの当分の間、特例的に、適正流通管理システムに登録をされている薬局間でのコンサータの譲渡、譲受けを認めることとしたものであります。
この特例措置の終了でございますが、改めて通知を発出をしたいと考えておりますが、具体的な終了時期については、限定出荷の解除だけではなくて、コンサータの流通状況なども踏まえてよく検討したいと考えています。
○早稲田委員 当面ではなくて、当分ということでよろしいですか。もう一度お答えください。
○上野国務大臣 失礼しました。当分の間です。
○早稲田委員 ありがとうございます。
きちんと流通がされるまでということが大変重要でございますので、そこはよく調査をしていただき、検討をしていただきますよう、重ねて申し上げます。当分の間としていただいたことにも感謝申し上げます。
今、配付資料でございますが、一の方を御覧いただければ、他国では、国や自治体が流通管理をしております。このことも是非検討をいただきたい、前向きに。
それからまた、日本薬剤師会の意見にもあるように、抜本的解決には供給量不足の解消ということが当然不可欠でございます。
当事者団体の調べによりますと、韓国では、未成年だけで約十五万人、成人を含め三十三万人に処方されているということであります。日本は両方合わせて約十五万人であります。さらに、こども家庭庁が、三年以内に五歳児健診の全自治体での導入を目指しておりまして、こうなりますと、ADHD児の子供の掘り起こしが進むことも予想される中で、製造販売業者に対しては、日本への供給量を大幅に増やしていただくことを政府としても働きかけていただきたいと思います。
少なくとも、五万人分ぐらいを追加をしていただき、二十万人分ぐらいの確保が必要ではないかと考えますが、大臣、伺います。
○上野国務大臣 コンサータの供給不安に対しましては、本年五月、本剤を必要とする患者に対して必要な量が供給できるように、製薬企業に対し、供給量の増加を要請をいたしました。それとともに、医療機関等に対し、当面の必要量に見合う量のみを購入いただくよう、協力を要請をしたところであります。
現在、本剤の製薬企業においては、限定出荷の解除に向けて、在庫量の積み増し、積み上げが行われているところだと承知をしております。
厚労省においては、引き続き、状況をよくフォローして、速やかな限定出荷の解除を求めていきたいと考えておりますが、まずは速やかな限定出荷の解除が優先ではありますが、その後も、患者数の増加傾向がございますので、こうしたことを踏まえ、需要に見合った継続的な安定供給について求めていくこととしたいと考えています。
○早稲田委員 是非、製造販売業者に対しても、政府から働きかけをお願いしたいと思います。
それでは、次の質問に移ります。
本日は、防衛省、防衛副大臣にもお越しをいただきました。米海軍横須賀基地におけます日本人従業員の給与支払いに関してであります。
在日米軍基地に勤務する日本人従業員の給与について、末日締め、翌月十日払いとされているところ、十日が土日に当たる場合には前日に支払われない、いわゆる遅配が生じているとされています。具体的には、五月十日が日曜日だった今年ですね、それが十二日に支払われたということであります。
今回、全駐留軍労働組合、全駐労から提供いただいた資料をつけさせていただきました。二番であります。
駐留軍従業員就業規則、基本労務関係契約の第十七条、給与の締切日、支給の時期の第五項の解釈として、厚木労働基準監督署が米軍に対して、十日又はその頃という表現は、労働基準法上、一定の期日とは認められない、あらかじめ年間計画を周知したとしても、労基法が求める一定期日の要件を満たすものではない、支払い日が休日に当たる場合には前倒し支給が原則であり、給与計算が間に合わないことを理由として支払い日を後ろ倒しすることは遅配に当たる可能性があるとの見解を示したことです。
そこで、まず厚労大臣にお尋ねいたしますが、労働基準法第二十四条二項の一定期日払いの原則は、労働者に対して、定期的な収入を確保し、生活の計画を立てられるようにすることを目的としたものであって、その趣旨に照らせば、賃金支払い日と休日が重なる場合には、賃金支払いは前倒しで行うべきと理解しておりますが、この理解でよろしいか、大臣に伺います。
○上野国務大臣 労基法第二十四条第二項では、賃金について、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならないと定めておりますが、この一定期日払いの原則は、御指摘のとおり、支払い日が不安定で間隔が一定しないことによって労働者の計画的生活の困難を防ぐこと、これを意図しておりまして、労働者の定期的収入の確保を図る趣旨で設けられているものであります。
給与の支払い日として定めた一定の期日が休日に当たる場合に、当該期日を繰り上げることも繰り下げることも、一定期日払いの原則に違反するものではないと解しているところであります。
○早稲田委員 一般論としては今御答弁いただいたとおりかもしれませんけれども、やはり、賃金支払い日と休日が重なる場合には、きちんと準備をしていただいて、賃金支払いは前倒しで行われるべきであって、厚木労基署の見解は正しいと考えます。
その上で、この見解を受け、米陸軍は防衛局に対し、日米間の基本指令、SIに記載のある、十日又はその頃を削除し、十日までと就業規則を改めるよう求めていると聞いております。
防衛省は、厚木労働基準監督署の指導を受け入れるべきであると考えます。それとも、私の前の質問主意書の答弁書どおり、年間計画を周知していれば十日以降の支払いでもよいと、こうした曖昧な運用を今後も続けるおつもりか、お尋ねいたします。防衛副大臣。
○宮崎副大臣 まず、御指摘いただきました在日アメリカ陸軍の要望につきましては、その真偽について現時点で確認は取れておりません。
また、先ほど厚生労働大臣が御答弁されましたけれども、労基法二十四条第二項の一定期日払いの原則、これにつきまして、当該日が休日であるというふうにされた場合に、就業規則に基づいて給与の支払い日として定めた一定の期日が休日に当たる場合に、これを繰り上げることも、また繰り下げることも、これに違反しないというのが労基法の解釈であると考えております。
こういったことを踏まえまして、駐留軍労働者の給与につきましては、駐留軍従業員就業規則に基づきまして、毎年度、各地区において、日米間で協議をして具体的な給与支給日を決定した上で、駐留軍等労働者に事前に周知をして給与を支払っているところでございます。
防衛省としましては、今後も引き続き、駐留軍従業員就業規則に基づきまして、日米間で協議の上決定をした日に給与を支払ってまいる所存でございます。
○早稲田委員 厚木の労基署の指導を受け入れるべきではないかということを伺いましたが、それについてはいかがでしょうか。
○宮崎副大臣 今ほどもお答えを申し上げましたが、厚生労働大臣が先立ってお答えになりましたとおり、労働基準法第二十四条第二項の解釈によりますれば、繰り上げ又は繰り下げることをしたとしても同項の規定に違反しないというのが労働基準法の解釈であると理解をしております。
○早稲田委員 違反はしないかもしれませんけれども、労基署もこういう見解を出しているわけですし、やはり労働者の皆さんからそういう要望も高いわけですから、しっかりとこれは考えていただかなければならないと私は思います。
十日払いの実現に前向きな米陸軍と、米海軍では、米陸軍と比べ米海軍では残業が多い特徴があることなどから、全駐労が提案をしている十分な事務日程が確保されない月の月末分後払い方式などを受け入れられない事情があると聞いています。つまり、この問題は、米軍全体ではなく、米海軍横須賀基地との調整にあるのではないか。防衛省はこの認識を共有しておられますでしょうか。
また、米海軍横須賀基地に対して、十日払いを実現するためにはどのような協議を行っているか。米海軍横須賀基地の協力が得られないことを、原因であるならば、防衛省として、米側に対し是正を求める考えはあるのでしょうか。また、防衛省として、この問題を日米合同委員会など正式な協議の場で取り上げるべきではないかと考えますが、副大臣に伺います。
○宮崎副大臣 まず、前提としまして、防衛省としましては、厚木労働基準監督署の指導を受けたとの事実を承知しておりません。
その上でお答えを申し上げますが、日米間では平素から様々なやり取りを行っているところでございますが、個別具体的な事柄に関するやり取りの詳細につきましては、アメリカ側との関係もありますので、お答えを差し控えさせていただきます。
その上で、一般論として申し上げますと、駐留軍等労働者の給与を始め、労務管理に関する諸問題につきましては、日頃から、防衛省本省、地方防衛局、様々なレベルにおいて緊密にアメリカ側と協議をしているところでございます。
いずれにしましても、雇用主である防衛省としましては、駐留軍等労働者の方が不安なく勤務できる労働環境を確保することが重要であると考えております。これまでと同様に、様々な機会を捉えましてアメリカ側と協議をして、駐留軍等の労働者の雇用の安定と適切な労働環境の確保には努めてまいりたいと思っております。
○早稲田委員 労働者の不安があるからお聞きしているわけです。厚木労基署のそうしたことは確認できていないとおっしゃっておりますけれども、是非、お調べいただき、きちんと確認をしていただきたいと思います。その上で、またここについては教えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さらに、今年三月の答弁書は、給与支払いについて適切に管理しているとの趣旨でありました。その後、独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構横須賀支部において、労働者本人から繰り返し、賃金の過払いではないかと申出があったにもかかわらず、一年以上是正されなかった事案も明らかになりました。給与支払い日の適法性ということを御主張をずっとされておりますけれども、その前に、給与額そのものを適正に計算し、支給をするという、使用者としての基本的な責務が果たされていなかったことは極めて深刻であります。
前回答弁書で書かれている適切な給与管理が、現実には実現できていなかったという認識はありますか。今回の事案をどのように受け止めていらっしゃるのか、前回の答弁書との整合性も含めて、説明をしていただきたいと思います。
○宮崎副大臣 御指摘をいただきました件は、本年の五月、駐留軍等労働者の給与計算を行っている駐留軍等労働者労務管理機構横須賀支部において、駐留軍等労働者三名の、事務処理上のミスから過払いが生じていることが明らかとなり、支給をした給与の一部を返納していただく事案が生じたという報告を受けているところでございます。
まずは、防衛省としましては、過払いが生じた方々に多大な御迷惑と御負担をおかけしたことを大変重く受け止めております。大変申し訳ない事態だと思っております。同機構からも、チェック体制を一層強化すること、職員強化を徹底すること、再発防止に努めることとの報告を受けているところでございます。
雇用主であります防衛省としましては、同機構と緊密に連携を図りながら、正確かつ適正な給与支払いがなされるように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○早稲田委員 適切な給与管理ができていなかったということのこの事例だと思います。今、再発防止に努めるとおっしゃいますけれども、必要なことは、具体的にどのような再発防止策を進めていくかということではないでしょうか。
全駐労は、今回の問題の背景として、米軍起因による過密な給与計算スケジュール、人海戦術に依存した事務処理体制、そして制度疲労を指摘した上で、こういう問題の発生を予見し、十分な事務日程が確保されない月の月末分後払い方式など、効果があろうかと認められる改善策を幾つも提案をしている。だけれども、雇用主の防衛省はそれに対して真摯に耳を傾けていないのではないか。今回の過払いで、そのような中でこうした問題が起きたのではないかと思いますので、よく労働組合と話し合っていただきたいと思います。
昨年の給与計算ミスに続き、今回も同じエルモ横須賀支部では重大な給与事務の誤りが発生したことを踏まえれば、個人のミス、一回限りのミスではない構造的な問題と考えるべきであります。人員配置、業務フロー、それから給与計算システムなど、抜本的な見直しを検討すべきではないかと考えます。
とりわけ、米海軍横須賀基地司令部に対して、十日払い実現のための特段の協力を防衛副大臣からも要請をしていただけないかと思いますが、いかがでしょうか。
○宮崎副大臣 まず、ミスが生じたことは事実でありまして、そのことによって当該の方に大変な御負担をかけたということは、雇用主として、これは真摯におわびを申し上げないといけないことだと思っております。
また、今、早稲田先生から、個人のミスに置いておくのではなくて、例えばシステムであるとか、様々なところに昇華をさせた上で再発防止を努めるべきではないかという御指摘がありました。
今いろいろと、様々取組をしているんですが、お考えとしてはおっしゃるとおりだというふうに私も思っております。その上で、機構も、チェック体制の強化、職員教育の徹底も図るというふうに申し上げておりますので、雇用主である防衛省としても、正確かつ適正な給与支給ができるようにしっかり取り組んでいかないといけないところだと思っているところでございます。
○早稲田委員 再度の質問に対して、十日払い実現のために特段の協力要請、これはいかがでしょう。
○宮崎副大臣 この件は先ほども少し議論させていただきましたが、まず大前提として、厚生労働大臣がお答えになりましたように、労働基準法第二十四条第二項には違反をしていないというのが、厚生労働省もそういう見解であると思いますし、防衛省も、支払いするに当たって様々な規則を作るに当たっては、厚生労働省と協議をした上でこういったものを定めているところでございますので、これが見解の前提になっております。
○早稲田委員 そこのところはなかなか答弁をいただけないわけですけれども、その前段の、今、いろいろな構造的な問題があるのではないかという具体的な改善策には同感だとおっしゃっていただきましたので、是非そうしたことを前に進めていただくように強く要望させていただきます。
また、交渉相手は階級を重んじる軍隊組織でございますので、防衛大臣が一言何か要請をしていただければ事態が改善することも考えられます、可能性として。小泉防衛大臣が、地元市民の切実な願いであることも踏まえまして、この支払い日問題が、大臣の御地元でだけこうしたことが長年放置をされてきたことも踏まえて、是非副大臣からも小泉防衛大臣にこのことを進言をしていただきたいと私は思います。
そして、現場で働く駐留軍労働者の皆さんが安心した環境で働き続けることが、やはりこの国の安全保障を支える基盤の重要な一つであると私は考えます。言うまでもございませんけれども、給与は労働者とその家族の生活そのものでありますから、労働者に寄り添った解決と再発防止策を強く求めまして、私の質問とさせていただきます。どうぞ、この改善をしっかりと防衛副大臣にもお願いをしたいと思います。
ありがとうございました。
○大串委員長 次に、浜地雅一君。
○浜地委員 浜地雅一でございます。
時間が限られておりますので、早速質問をいたしたいと思います。今日は、間局長のみ御答弁を要求しておりますので、短めの答弁をお願いできればと思っています。
今日は、第一問として、私、がん遺伝子パネル検査について質問をしたいと思っています。
がん遺伝子パネル検査、現在は、標準治療が終了した後、若しくは標準治療が終了見込みの場合にのみ、実施した場合に保険適用になるということでございますが、これを標準治療の終了前にしっかりと保険適用を検討していただきたいというのが今日の質問の趣旨でございます。
一枚、資料を持ってまいりました、資料一を御覧になっていただきたいと思います。がんの遺伝子パネル検査、今どのように行われているかということを表した表でございます。
当然、御案内のとおり、がんは遺伝子の変異が原因で起きるということであります。例えば肺がんの場合には、代表的な遺伝子の変異は九つあるというふうに専門家の方からお聞きをいたしました。現在は、日本ではどのように行われているかというと、主に、従来の検査という上の段でございますけれども、単一遺伝子検査又はマルチ遺伝子検査という比較的簡易な方法で、一つ一つの遺伝子変異があるかどうか、それに対する抗がん剤が、どの抗がん剤が効くかということを一つ一つ確認をするという作業が行われております。
しかし、専門家によりますと、この精度というのは決して高いものではない場合もあると。また、先ほど言いましたとおり、肺がんは九つの代表的な遺伝子変異がありますので、一つの遺伝子変異を見つけて、それに効く抗がん剤を投与していても、結局、別の遺伝子が実は変異していた場合には、それを見つけられずに、結果的に有効な治療がなされないという事例もあるというふうに聞いております。
そこで、アメリカではどうやっているかといいますと、下の段、次世代シークエンサーという、いわゆる数百の遺伝子を網羅的に調べる遺伝子パネル検査というものが行われております。
日本でも、上の段のこの緑、コンパニオン診断という形で、より精度の高い個別の遺伝子を調べるということが次世代シークエンサー検査でできるわけでございますが、これはなかなか使われておりません。なぜかといいますと、この次世代シークエンサーという高精度の機械を使いますと、実費が、左側に書いてありますとおり四十五万円かかります。このコンパニオン診断を行いますと、保険点数を書いておりますが、二千五百点から二万二百点でございますので、要は、満額取れても結局二十万円しか保険から請求できない。病院はいわゆる逆ざやになりますので、この精度の高いコンパニオン診断は行われていないというのが日本の現状でございます。
そして、下のゲノムプロファイリング検査というのがございますが、これが今アメリカで標準治療の前に行われている治療でございます。いわゆるゲノムプロファイリング検査は、上のコンパニオン診断も含みます。なぜかといいますと、数百の遺伝子変異を調べますので、結果としてコンパニオン診断を行ったことと同じであるということであります。
ならば、このゲノムプロファイリング検査をやればいいじゃないかということでありますけれども、左のところに書いてありますとおり、これは標準治療の終了後、若しくは標準治療の終了見込みの後でないと保険適用ができないというのが日本の最大の問題であります。
結果、要は、標準治療終了後に遺伝子パネル検査を行うということは、当初行った簡易な検査が無駄撃ちだった、結局この患者さんにとっては有効な抗がん剤が選択をされていなかったという実はこれは証左になってしまうわけでございます。
そこで、あるべき姿として、資料二に持ってまいりましたが、やはり、まずは標準治療を行う前に遺伝子パネル検査を行う、これを保険適用、是非使っていただきたいということでございます。
日本では、このゲノムプロファイリング検査を行った後には、右側のEP、エキスパートパネルという、専門家の方が実際にどの抗がん剤がゲノムプロファイリング検査によって有効かどうかを協議をして、患者さんに医療として提供をしております。
しかし、現在、専門家の方々に聞きますと、エキスパートパネルがなくても、結局、有効な抗がん剤にたどり着くことができるという指摘もあるわけでございます。なぜなら、既に承認されている薬の中から選ぶ場合もある。逆に、承認されていない抗がん剤、これを使う場合には、治験に行かなければいけませんので、本当の意味で、この治験で大丈夫かどうかということで、この右側の下のEPありということで、エキスパートパネルは行った方がいいというのが専門家の意見でございます。
しかし、先ほど申し上げましたとおり、現在は、この検査が標準治療終了後でなければ日本では保険適用での検査ができないというのが最大の問題でございます。
これはまさに命に関わる問題でございまして、前回の委員会でも申し上げましたとおり、標準治療が終わった後というのは、かなりの患者さん、私も実際にがん患者の皆様方から昨日ヒアリングをいたしましたけれども、もう体力が弱り切っている、そして、がんは更に進行している、手遅れになっている、まさに命に関わる問題であるという切実な訴えを、昨日、院内集会を開かせていただきましたけれども、皆様方からお聞きしているということであります。
そこで、実は、先進医療Bとして、このあるべき姿、要は、標準治療前でもゲノムプロファイリング検査を行う、要は遺伝子パネル検査を行って、どういう効果があるのかということを実際に先進医療Bとして実施をされております。その結果が資料三にあるわけでございます。
これは、主に京都大学の医学部を中心に行った、先進医療Bとして実施をいたしまして、対象患者の皆様方は百七十二例でございます。これは、令和五年の段階で一度、調査結果を中医協の方に報告をいたしましたけれども、生存期間がどれぐらい延びるかということのエビデンスが十分ではないという指摘を受けて、令和六年の診療改定においては保険適用が見送られたわけでございますけれども、資料三に書いてありますとおり、FIRST―Dx試験、一次治療開始前のがん遺伝子パネル検査三年追跡データということで、令和五年に引き続き、令和七年の十一月に、先進医療Bとして実施した研究者が出してきたデータの要約がこのデータでございます。
その結果、どういう結果になったかといいますと、左側の下、まず、治療実施割合がどの程度増えたか。要は、適切な、遺伝子変異が見つかり、それに対応する抗がん剤が発見をされて、実際に治療された割合はどうかといいますと、左側の図にありますとおり、これまでと同じように標準治療終了後にやっている場合には僅か七・六%の患者さんしか治療することはできなかったものが、標準治療開始前に遺伝子パネル検査、ゲノムプロファイリング検査を行いますと、二六・七%、三・五倍にも、実は治療にたどり着く患者の皆様方がいらっしゃったという明確なデータが出たわけでございます。
そして、もう一つ、中医協で問題となった、生存期間が果たしてどれだけ延びるのかということでございますが、当然、適切な遺伝子変異に対する抗がん剤を標準治療前から実施をいたしますので、効果はあるわけでございます。
この二番目の、Q2という、生存期間の延長効果があるのかというところでございますが、ブルーのところが、これまで、従来どおりの方法で行った場合、赤の場合が、標準治療前に、一次治療開始前に遺伝子パネル検査を行い、抗がん剤を提案をし、実際に治療した場合の結果がこのデータでございます。具体的には、がん遺伝子パネル検査に基づく治療を早く受ければ、死亡リスクが三八%も減少したという三年間の追加データが出たわけでございますので、私は、十分エビデンスはもうそろったというふうに考えているところでございます。
こう言いますと、事前に厚生労働省からレクも受けました。実は、先進医療Bとしては、もう一つの、先進医療Bとして評価療養を行っていると。私が今示したものは京都大学のデータでございますけれども、もう一つは、国立がん研究センターで行われている調査がまだ総括報告書が出ていないという御指摘が事前レクであったわけでございます。
しかし、よく見ますと、国立がん研究センターで行われている、何をこれは評価療養として研究をしているかといいますと、コンパニオン診断薬に基づき投与が決定されている標準治療となっている治療は除くということでございます。これはどういうことを意味するかというと、承認されている抗がん剤がない場合に治験に行く割合がどの程度あるか、そして治験に行ったときにどの程度の、例えば予後の改善があるかということを表しているわけでございます。
私が先ほど資料三で示したものは、治験だけではなく、既に承認されている抗がん剤、例えば、先ほど言いましたとおり、肺がんであると九つの遺伝子の変異があるということでございますので、当該患者にとってその変異はどこにあるのか、もしかしたら複数かもしれない、それを、承認されている抗がん剤をどう選んでいくかということでございますので、目的は全く私は異なるというふうに思っています。
ですので、先進医療Bで、国立がん研究センターで行われている総括報告書の提出を待たなくても、いわゆる承認されている抗がん剤が遺伝子パネル検査によってどのように有効に使われるかということの既にデータは出ているというふうに私は思っております。
もう一つ、厚生労働省に聞きますと、先進医療Aとして、現在、実は、遺伝子パネル検査を標準治療前に実施中であるというふうな回答もいただきました。しかし、これは先進医療のB、二つのこの先進医療は既に終了している、臨床が。ですので、何もなければ、要は、標準治療前にパネル検査を受けるということができない方が増えるわけでございまして、これは現在の患者の皆様方がしっかりとパネル検査を受けるための一つのつなぎとして行われている先進医療Aの私は今の実施状況だと思っています。
ですので、先進医療Aが終わらないと保険適用について判断ができないということも、私は当たらないだろうと思っておりますので、是非、間局長、この京都大学で行われましたFIRST―Dx試験、資料三で示したデータを基に、しっかりと標準治療前のパネル検査を保険適用すること、これを求めたいと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。
○間政府参考人 お答えいたします。
標準治療終了前にがん遺伝子パネル検査実施に対する高い期待があるということは、私もよく承知しております。
今委員からも詳しく御紹介いただきましたので、重ねては申し上げませんけれども、現在は、これまでの先進医療B、そして今、先進医療Aという形で、このがん遺伝子パネル検査について保険外併用療養、評価療養の中でやっているわけでございます。
その先進医療Bの一部について、まさに今先生御紹介いただいたような京大を中心とするグループの内容については、かつての評価、以前の先進医療会議での評価というのは、標準治療以外の最適と考えられる治療法へのアクセスにつながる可能性があるものの、生存時間等のアウトカムが改善するかどうか検証が必要という結論でございました。それについて追加の試験があるということでございますが、やはり同時に今は、これも御紹介いただいたような国がんでの先進Bもございます。
結局、このがん遺伝子パネル検査の、なかなか期待もあるし難しいところというのは、検査をしたら、じゃ、実際、治療薬にヒットする割合というのが、まあ一割に満たないというのが実際のところでございますので、うまく当たれば、そしてそれが治療につながっていくということだと思います。
どういうような検査の仕方をして、どの手順を踏めば、より治療が患者さんにとって利益になっていくのかといったようなことについては、これから、先進医療A、これは今、実は七月一日現在では九施設ですけれども、この間、また届出がどんどん出てきておりまして、今つなぎというふうにおっしゃいましたけれども、こういうような可能性が、先進医療併用で、使ってでありますけれども、そういったような検査を受けられるような方が増えるような環境が整ってまいってきております。
こうした状況を踏まえて、今、新しくデータがあるよというお話もありました。私どもとしては、先進Bの総括報告書なども踏まえて、今後の保険適用の対象範囲については、こうした取組から得られた有効性、安全性に係るエビデンスの分析、関連学会の学術的見解もしっかり伺いながら、中央社会保険医療協議会において、これは丁寧に、しっかり議論を進めたいというふうに思っております。
○浜地委員 局長の答弁、ちょっと分かったような分かっていないようなということであります。
今、キーワードで出てきたのは、先進医療Bの国立がん研究センターの総括報告書というキーワードも出てきました。私は、こちらは治験にたどり着く割合を示すデータを求めておりますので違うんじゃないかということもありましたが、少なくとも、先進医療Aが終わらないと保険適用の検討を始めないというのは、私は余りにも遅過ぎると思いますので、そういった指摘も踏まえて、これは、個別化医療ということも大事なんですが、医療政策として、全体として、どれぐらいのがん患者が救われ、またそれによって医療費がどれぐらい削減されるのかという発想の転換もしながら、是非、保険適用の検討を進めていただきたいというふうに思っております。
質疑の時間が既に終了いたしまして、残り二問残しておりましたが、今日は一問で終わってしまいました。
以上でございます。ありがとうございました。失礼いたしました。
○大串委員長 次に、梅村聡君。
○梅村委員 日本維新の会の梅村聡です。
早速ですけれども、七月になりまして、十四年前の七月は、私が大好きだったいわゆる生レバーの禁止をされたときが十四年前の七月でした。今日は、そういう七月を踏まえて質問をさせていただければなというふうに思います。
事実関係をちょっと振り返りますと、二〇一二年七月に食品衛生法に基づく規格基準が設定されて、いわゆる生レバーですけれども、牛肝臓の生食の安全性を確保する知見が得られるまでの間、牛の肝臓を生食用として販売することが禁止をされました。
まず、近江牛の産地である滋賀県御出身の上野大臣におかれましては、二〇一二年六月以前に生レバーを食べられたことがあるのか、そしてお好きだったのか、もし安全性が確保されればまた食べてみたいなと思われているのかどうか、お伺いをしたいと思います。
○上野国務大臣 生レバーですね、これは、牛の肝臓を安全に生で食べるための有効な予防策が見出せなかったことなどから、牛の肝臓を生食用として販売することを禁止をしております。
私自身が食べたことがあるかないかでありますが、食べたことはあります。ゴマ油につけて食べた記憶がありますが。大変おいしかった記憶がありますけれども。
御質問にお答えをすると、まずは科学的知見に基づいて食品の安全性が確保されることが大切でありますので、その確保ということがまずは重要かと考えております。
○梅村委員 ありがとうございます。
答弁がなかったので、安全性が確保されたらまた食べてみたいなというお気持ちがあるということを私は忖度をしたいと思いますので、御答弁ありがとうございました。
十四年前、覚えているんですよね。何か、あしたからいよいよ生レバーが禁止されますというニュースが流れて、新橋かどこか忘れましたけれども、どこかの焼き肉屋でインタビューをして、あしたからもう食べられないので、今日は腹いっぱい食べようと思っていますと。これはほんまに危険なものだったのかなというふうに私は当時思いましたけれども。それは法律ですし、役所としてもきちっと安全性を担保しないといけない、これは一定理解をするんですが。
厚生労働省のホームページから今お手元に資料を配っておりますが、腸管出血性大腸菌O157等による食中毒、こういうページがありまして、食中毒の発生状況、これのデータを今日は引き抜いてまいりました。
ここに書いてありますのは、平成十年から令和七年までのいわゆるO157による食中毒の発生件数、患者数、死者数が並んでおります。令和二年、令和三年、令和四年は、これはコロナ禍ですので、ちょっとこの三年だけは抜かせていただきました。
そうしますと、生レバーが禁止をされる以前の十五年間と、それから禁止をされた後の十年の発生件数は、前が十九・四件、禁止後が十八・三件。患者数は、年平均ですけれども、禁止前は二百八十一・三人、禁止後が二百八十一・九人。死者数が、禁止前が一・九三人、禁止後が一・一人。もちろんこれは検定をかけないといけないんですけれども、平均値だけ見ても、禁止する前と後とで何か大きな差があるようには私は解釈しないんですけれども、生レバーを禁止したことの効果が読み取れるのか読み取れないのか、役所の御意見をお伺いしたいと思います。
○大坪政府参考人 ありがとうございます。
先生お示しいただきましたこれは、国が毎年度公表しています食中毒統計の中からいただいているものだと思います。これは見ていただくと、原因食品を特に特定せずに、腸管出血性大腸菌による食中毒を集計したものだというふうに承知をしております。
これをもうちょっといじっていただきますと、公表されているデータをいじっていただきますと、生レバーで出血性大腸菌があった件数というのをソートをかけることができるんですね。それを見ますと、病因物質が腸管出血性大腸菌であって原因食品等が牛のレバーである場合を機械的に集計しますと、平成十年から平成二十四年まで、先生銘打っていただいたこの十五年間で十八件ありまして、平均すると年一・二件ということになります。先生がおっしゃったように、その二十四年を契機に、二十五年から令和七年までで十三年間で二件で、コロナの三年間を除きますといいますと、コロナを除くと十年間で一件なんです。
ですので、平均を取ると年一・二件だったものが年〇・一件になったということで、大分下がってはいるかなとは思いますけれども、食中毒の件数、牛の生レバーを原因とする腸管出血性大腸菌の平均値は下がっていると思っております。
○梅村委員 それは、一・二件を〇・一にするということが公衆衛生上どうなんだという話なんですよね。だって、禁止されているからゼロになるのは当たり前のことで。
大事なことは、公衆衛生上、要は、これは届出をする感染症ですよね、三類感染症だから。何のためにしているかというと、一・二が〇・一になることを言っているんじゃなくて、日本全体の公衆衛生上、例えば、そういう方がたくさん出て病院を圧迫するとか医療を圧迫するとか、それから無菌性の保菌者がたくさん出てきて、それによって、その人は発症はしないんだけれども、そういう人が大量に菌をまき散らすことになるんじゃないか、そういうことも踏まえて公衆衛生上禁止していることだと思いますので、牛レバーのことだけを取り出して一・二が〇・一になるということが、果たして公衆衛生上の対策としてどうなのかなということを私は思っています。
ちょっとそのことを前提に質問を続けたいと思いますが、そもそも禁止になったのは、平成二十三年四月のいわゆるユッケによる食中毒事件、これを受けて、厚生労働省の方で薬事・食品衛生審議会における検討により生レバーが禁止された、私はそのように認識をしております。
安全性を確保する知見が得られるまでの間というのは、私は二、三年だと思っていたんです。当時、いろいろありました。次亜塩素酸につけてみるとか、多分違う食べ物になると思いますけれども。それから、高圧処理をする、多分ジャーキーみたいになると思います。それからあと、何かいろいろありました。やって、どれも食感が変わってそのものじゃなくなると言われたので私も諦めたんですが、二、三年で何か知見が得られるのかなと思ったら、十四年間ですね。禁止しておけばそのうち忘れるだろう、禁止しておけばみんな食べなくなって、そのうち食べない、食べる文化がなくなるだろうと思うかもしれませんが、私はまだ十四年たって諦めておりません。
具体的な話なんですけれども、本当に当時検証されたと思うんです、専門家の方も入れて。議論としてはこういうことがありました、牛肝臓の内部から腸管出血性大腸菌が検出をされたと。だから、普通は消化管の中にあるんだけれども、逆行して肝臓の中で見つかったということがありますが、でも、人間の場合は、生きている間は肝臓の中に菌があるということは多分ないと思います。動物学者も、知見としては、生きている間はそういうものが内部にいないんじゃないかというのが通説になっておるわけです。
ですから、ここで何をしないといけないかというと、本当に生きている牛の肝臓の中にO157がいるのか、あるいは胆管をどう結紮するとか、その処理を工夫すれば実は内部には入らないのかとか、あるいはO157を持っている、保菌をしている牛と持っていない牛を区別することができるのかどうか、実は私は二、三年だと思ったんですが、そういう知見をやれと。それをきちんともう一度検証しろという、それがないと、私はこれ、当時の十四年前にこういう知見がありましたということだけだったら、永遠に解禁されることは、もう解禁されることが前提になっていますけれども、解禁されることはできないんじゃないかなと思うんですけれども。
この十四年間の間、そういう研究を改めてされたのかどうか、教えていただきたいと思います。
○及川政府参考人 それでは、お答えいたします。
先生御指摘のとおり、平成二十三年四月のユッケの食中毒事件を受けまして、生食用の牛肝臓について対応する検討の必要があり、平成二十三年十二月から三回にわたり開催された乳肉水産食品部会において検討をさせていただきました。その中で、先生も御指摘のありました腸管出血性大腸菌は重篤な疾患を併発し、死に至ることもあること、牛の肝臓内部から腸管出血性大腸菌が検出されたことの知見がまず明らかになったところでございます。
その際、農林水産省及び関係業界団体が実施した、まず消毒液による洗浄方法、先ほど先生が言った次亜塩素酸液による洗浄効果、菌を保有している牛の選別方法、胆のう管結紮方法、塩素系消毒薬の殺菌方法などの試験についての報告も受けたところでございますが、結論として、牛の肝臓を安全に生食するための有効な予防対策が見出せなかったということの部会報告が平成二十四年六月に取りまとまったところでございます。
これを受けまして、国民の健康保護を図る観点から、平成二十四年七月に規格基準を設定し、牛肝臓の生食の安全性を確保する知見が得られるまでの間、牛の肝臓を生食用として販売することを禁止することとなりました。
その後、牛の肝臓を安全に生食するための有効な予防対策としては、平成二十四年から三十年に厚生労働科学研究費事業による研究を実施し、消毒薬と凍結融解の組合せ、高圧処理による殺菌効果等の様々な手法を検証させていただきましたが、どれも十分な殺菌効果が得られなかったという報告でございました。
当該事業におきましては、考え得る予防対策の研究を網羅的に行ったことから、現時点では有効な予防対策に関する研究を更に実施することは予定しておりませんが、今後、リスク低減の効果のある方法に関する新たな科学的知見の進展を踏まえ、適切に対応してまいりたいと思っているところでございます。
○梅村委員 だから、十四年前から殺菌方法の研究はされているわけです。私が申し上げたいことは、殺菌するよりも先に、菌がそこに入らずに食べられるような状況をつくることができないかどうかの研究を私はやるべきじゃないかと思っているんですが、これは今おっしゃったように、役所としては見つかっていないんだけれども、やはり政治的に、政治的にですよ、そういう方法がないかどうか、もう一度飽くなきチャレンジをすべきだということを私は指示を出すべきだと思うんですが、御答弁をお願いしたいと思います。
○古川大臣政務官 お答えいたします。
牛の生レバーの販売を禁止する現行の規格基準は、平成二十六年三月に開催した薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会の食中毒部会において、その効果検証が行われた結果、規格基準の設定の前後で、牛肉又は牛肝臓の生食を原因とする腸管出血性大腸菌O157感染症の報告数が減少したことが確認されております。
また、現時点においても、先ほど厚生労働省の政府参考人より答弁があったとおり、牛の生レバーを原因とする腸管出血性大腸菌による食中毒件数は減少していることから、牛の生レバーの販売に係る現行の規格基準は、食品の安全性確保に資するものであると認識しております。
政府参考人が先ほども答弁したとおり、厚生労働科学研究費事業において現時点までに十分なリスク低減効果のある方法は確認できておらず、腸管出血性大腸菌は重篤な疾患を併発し、死に至ることもあることから、規制の緩和には慎重な検討が必要です。
まずは、リスク低減効果のある方法に関して、国内外の新たな科学的見地の収集に努め、食品の安全性確保を推進してまいります。
○梅村委員 是非進めていただきたいと思います。
今、何かよく、逮捕されている店の経営者がいますよね。あかんやつとか書いてあって、それを出して逮捕されるような事案もあります。ですから、そういうアングラな状況じゃなくて、やはりきちんと科学的知見を立てて、食べられるような社会をつくっていきたいということを七月の質問とさせていただきたいと思います。
御清聴ありがとうございました。
○大串委員長 次に、西岡秀子君。
○西岡(秀)委員 国民民主党・無所属クラブ、西岡秀子でございます。
本日は、委員長を始め両筆頭、また委員各位の御理解をいただきまして、質問の機会をいただきました。心より感謝申し上げます。
上野大臣には初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、私の地元である長崎の被爆体験者の救済について質問させていただきます。
今年も、八月九日、長崎原爆の日が近づいてまいりました。被爆から今年で八十一年目を迎えます。八十一年経過した今も、爆心地から十二キロ圏内で被爆者と同様に原爆に遭いながら、国の指定した被爆地域の外にいたために被爆者と認められない、いわゆる被爆体験者と言われる方々がおられます。
今日お配りをいたしております資料一、こちらで、被爆体験者の方々が被爆された地域は、地図上では黄色の地域となります。この地域の方々は、長年、被爆地の是正を求め続け、長崎県、長崎市も国に働きかけて、平成十四年、国は、原爆体験による心理的外傷性ストレス障害、いわゆるPTSDのみを認め、そして、被爆体験者精神影響等調査研究事業として医療費の助成をスタートされました。いわゆる被爆体験者という名称で、被爆者と区別した対応が取られ、今なお、被爆者援護法に基づく被爆者と認められない状況が今日に至っております。
上野大臣にお尋ねいたします。
なぜ、長崎の被爆体験者は、八十一年たった今も被爆者と認定されないのでしょうか。その理由について、御見解をお伺いいたします。
○上野国務大臣 御指摘の被爆体験者の方々につきましては、過去に最高裁まで争われ、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあったとは言えず、原子爆弾投下後、広島のように雨が降ったとする客観的な記録はないことなどから、被爆者と認定できない旨の判示がなされているところであります。
平成三十年より新たに提訴を受けまして、現在も係争中である中において、被爆体験者の方々が御高齢となり、様々な疾病を抱えて長期療養を要していることから、令和六年の十二月より、幅広い一般的な疾病について、被爆者と同等の医療費助成を開始をしたところであります。
こうした支援策を着実に実施するとともに、長崎の被爆体験者の方々に関する様々な課題については、引き続き必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
○西岡(秀)委員 大臣、ありがとうございます。
今大臣からも御説明をいただきましたけれども、令和六年、当時の岸田総理が初めて被爆体験者と面会をしていただきまして、合理的な解決をするということを被爆体験者の皆様とお約束をされました。その中で、先ほど大臣がおっしゃっていただきました被爆者と同等の医療費助成が創設をされ、病気を抱えた、そして高齢の中で、被爆体験者の皆様にとっても大変ありがたい助成制度だというふうに思いますけれども、被爆体験者の皆様の思いは一つでございます、被爆者と認めてほしいということです。今、係争中というお話もございましたけれども、二〇〇七年から裁判をずっと続け、大変高齢化をし、残された時間がないという状況の中でございます。
ただ、最高裁の判決のことですとかによって、なかなか長崎の被爆体験者は被爆者と認められないという御答弁が、私も質問をするたびにその御答弁に終始するわけでございますけれども、後ほど私の方から質問いたしますけれども、広島の黒い雨訴訟の判決内容が出まして、これを国が、当時の菅総理が上告断念をされた、その中で大きな政治決断もあったというふうに思っておりますので、私としては大きく局面が変わったというふうに認識をいたしております。
続きまして、関連して、被爆地域の認定についてお尋ねをさせていただきます。
長崎市においては、昭和三十二年、被爆地域の認定が、当時の行政区域、旧長崎市を基につくられたために、被爆者と認められるのは、爆心地から遠点南北十二キロ、東西に近点八キロで線が引かれました。これは、今日お配りをいたしております、ピンクの原爆被爆地域がこの地域に当たるわけでございますけれども。
ただ、長崎の場合は、大変地形が細長い地形でございまして、南北に細長くいびつな形となっており、その是正のために、昭和四十九年と昭和五十一年、二度にわたり、第一種健康診断特例区域の指定及び拡大が行われました。しかし、南北は北方に十二キロまで拡大されることとなりましたけれども、東西については十二キロ圏内にあっても認められない地域が残されています。これが被爆体験者の問題です。
そもそも、最初の指定は旧行政区域に基づくものであり、科学的な知見や証拠に基づいて決められたものではありません。以前私が質問した中で、科学的な知見を用いるようになったのは、昭和五十五年に原爆被爆基本問題懇談会の提言で、被爆地域の指定は科学的、合理的な根拠のある場合に限定して行うべきとされたことから、それに基づいた調査により現在の形となったという御答弁がございました。
被爆体験者が住んでおられた地域にのみ科学的な裏づけを求めることの整合性について、大変私は疑問を持ちます。このことに対する御見解を厚生労働省大坪局長にお伺いいたします。
○大坪政府参考人 ありがとうございます。
先生御指摘のとおり、その被爆地域の指定でありますが、当初、昭和三十二年の原爆医療法制定時、このときには、当時ありました科学的知見を踏まえ、爆心地からおおむね半径五キロメートルの範囲を基本としつつ、長崎の場合は下に行政区画が長くありますので、それを基礎とした指定地域というふうになっております。
その後、様々見直しをする中で、今御紹介をいただきました昭和五十五年の原子爆弾被爆者対策基本問題懇談会、この中の文書では、これまでの被爆地域との均衡から地域拡大を行う際に、新たな不公平を生み出すことがないように、被爆地域の指定は科学的、合理的な根拠のある場合に限定すること、また、国民の皆様への合意を得るためにもそういったことが必要だという方針が確認されたところでございます。それに基づいて運営しているということになります。
○西岡(秀)委員 先ほど、広島の高裁、黒い雨訴訟について言及いたしましたけれども、当時、菅総理の上告断念によって確定した判決では、雨のみならず、空気中に残留する放射性粒子を吸い込んだり、地上に到達した放射性微粒子が混入した飲食物を摂取して体内に取り込んだ体内被曝の被害も認めています。また、原爆の放射線により健康被害を生ずることが否定できない者も被爆者と認める、画期的な判決内容となっております。
当時の菅総理の上告断念の談話の前段には、原子被爆による健康被害の特殊性に鑑み、国の責任において擁護するとの被爆者援護法の理念に立ち返って、その救済を図るべきとの考えに至り、上告を行わないことにした、また、政府として、原告と同じような事情にあった方々については、被爆者と認定し、救済するとございます。ただ、後段には、判決の中で容認できない部分があることも言及されていることも、十分承知をいたしております。
しかし、長崎にも、広島と同様に、雨のみならず、放射性降下物が広範囲に降り注いだことは間違いのない事実であります。被爆体験者が同じような事情にあったものと言えるのではないでしょうか。
広島の黒い雨訴訟の判決内容と、その判決に対して上告を断念された当時の菅総理のこの大きな決断には、私は政治決断があったというふうに思います。時の総理の大きな政治決断がもう一つの被爆地に及ばないのは大変私は問題があると思いますけれども、このことに対する上野大臣の御見解をお伺いいたします。
○上野国務大臣 広島市及び長崎市に投下をされた原子爆弾は、幾多の貴い命を一瞬にして奪ったのみならず、一命を取り留めた被爆者にも生涯癒やすことのない傷痕と後遺症を残したことから、被爆者援護法に基づき、高齢化の進行している被爆者に対する保健、医療及び福祉にわたる総合的な対策を行っているところであります。
こうした中、広島については、令和三年の広島高裁判決に対する政府の立場を総理談話により明らかにした上で、救済の基準を策定し、現在、訴訟外においても救済を図っているところであります。
これは、広島において、黒い雨には一様ではないものの放射性微粒子が含まれること、黒い雨が多く降雨した地域では高濃度の放射能が検出された例があること、同地域内の住民に病弱者、病気の者の割合が高かったことが確認されていることから、昭和五十一年より、黒い雨に遭った者で、かつ、放射能の影響を疑わしめる十一種類の障害を伴う疾病に罹患している場合に被爆者として取り扱うこととされた一定の合理的根拠が、同様に当てはまると考えられたためであります。
一方、長崎については、過去に最高裁まで争われ、被爆地域として指定されていない地域においては、原子爆弾投下後間もなく雨が降ったとする客観的な記録はないことなどから、原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあったとは言えず、被爆者と認定できない旨の判示がなされており、長崎での被爆者健康手帳の交付は難しいと考えています。
○西岡(秀)委員 それでは、これまでの国の広島、長崎に投下された原爆の放射線の影響の評価基準について、端的に御説明を大坪局長からお願いいたします。
○大坪政府参考人 広島におきましては、今大臣からも御答弁がありましたように、令和三年の広島高裁の判決に対する立場を鑑みまして、黒い雨は一様ではないものの放射性微粒子等を含まれるということ、昭和五十一年から、黒い雨に遭った者で、かつ、放射能の影響を疑わしめる十一種類の障害を伴う疾病に罹患している場合には被爆者として取り扱うということとされた一定の合理的な根拠、これが同様に当てはまると考えられるため、この判決を踏まえた対応を今広島においては行っているということであります。
長崎につきましては、そういった事情が判決でいただいているわけではありませんので、旧来の区域において認定が行われているということでございます。
○西岡(秀)委員 今お伺いしたのは、放射線の影響についての評価基準についてお伺いしたわけでございますけれども、ちょっと時間も迫っておりますので、次の質問に移らせていただきます。
本日の配付資料三、四に新聞記事をつけておりますけれども、長崎大学大学院の客員研究員の七条和子先生が四月に、国際学術誌「ヘリヨン」に放射性微粒子による内部被曝についての研究論文を発表されました。広島に原爆投下後、三日後に広島市内に入り、被曝して、二〇一五年に七十八歳で咽頭がんに肺がんを併発して亡くなられた女性の肺の組織から、七十年間体内にとどまり続けた、広島原爆に使われたウラン235と見られるアルファ線が検出されたことが論文で発表されました。周囲の細胞が空洞化しており、ウランの微粒子が七十年にわたり四方八方に放射線を、アルファ線を出し続けていたと推定されるとされております。
この論文について、上野大臣は御承知でいらっしゃいますでしょうか。
○上野国務大臣 御指摘の、放射性微粒子による内部被曝についての研究論文が科学雑誌に掲載されたことについては承知をしております。
○西岡(秀)委員 内容については把握されているでしょうか。
○上野国務大臣 概要については把握をさせていただいております。
○西岡(秀)委員 今回の論文ですけれども、これまでの国の放射線の評価基準と異なる、認めてこなかった放射性微粒子による内部被曝の健康影響の可能性を示唆するものではないかと考えますけれども、この論文に対する、その視点での御見解をお伺いいたします。
○上野国務大臣 御指摘の論文につきましては、現在係争中の訴訟に関するものでありますので、答弁は差し控えたいと考えています。
○西岡(秀)委員 これまで内部被曝については国は一切認めてこなかったわけでございますけれども、この論文によって大きく、裁判中ということで、これは裁判の資料としても提出される予定というふうにお伺いをいたしておりますので、今大臣が御答弁はなかなか難しいというのは理解をいたしますけれども、大きな、局面が転換する論文ではないかというふうに思っております。
先ほど申し上げましたように、令和六年の岸田総理との面会による医療助成の、一般的な疾病については被爆者と同等ということはあったんですけれども、その後、長崎地方裁判所の判決がございまして、令和六年九月の判決、この一部の地域では黒い雨が降ったと判断され、原告四十四名のうち十五名を被爆者と認めました。これは、黒い雨訴訟の、国が作った基準が影響したのではないかというふうに思いますけれども。
ただ、長崎県、市、共に控訴断念を政府に求めましたけれども、控訴に至り、現在、福岡高等裁判所で控訴審が続いており、秋には結審する見通しとなっております。
被爆体験者の平均年齢は八十六歳を超え、残された時間は多くありません。被爆体験者の願いは、被爆者として認めてほしい、その一点でございます。毎年設けられております八月九日の長崎原爆の日の被爆者要望の場に、是非、高市総理、上野厚生労働大臣にお会いをし、直接、切実な願いを是非お聞きいただきたいとの被爆体験者の皆様からの強い要望がございます。原告団の団長である九十歳になる岩永千代子様からも、大変強い思いのこもったお手紙を私も頂戴をいたしております。
是非、面談の機会をつくっていただきたいと考えますけれども、上野大臣の御見解をお伺いさせていただきます。
○上野国務大臣 長崎原爆平和祈念式典後に開催をされている、御指摘の被爆者の方々の御要望をいただく会について、今年の詳細は現時点では決まっていないため、お答えすることは困難です。
○西岡(秀)委員 岸田総理が初めてお会いいただいたときは、面談というか、思いをお伝えする場がありましたけれども、昨年は、石破総理、当時の石破政権におきましては、その場に出席することはできましたけれども、一言も被爆体験者の皆様が声を発することができませんでした。
今、なかなか先のことなので答弁できないというお話がありましたけれども、是非、被爆体験者の直接切実な思いを聞いていただくということについて、御検討いただくことはできないかということを再度質問させていただきます。
○上野国務大臣 繰り返しとなって恐縮でございますが、現時点では決まっておりませんので、お答えすることは難しいということでございます。
○西岡(秀)委員 是非、この委員会の場で強くこのことについては要望をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
先ほど、ちょっと私、時間がございませんでしたので、一点、大坪局長に御確認をさせていただきたいんですが、放射線の影響評価基準についての質問です。
これまで、爆発直後に出た初期放射能のみを評価をしていた、国はそのような立場であった、それ以外は誤差の範囲内という認識であったということは間違いないでしょうか。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。
原爆由来の放射線でありますが、初期放射線と、いわゆる原爆炸裂時の数秒の放射線、それから残留放射線、誘導放射線及び放射性降下物に由来する放射線、これがあります。
原爆による被曝放射線量につきましては、これまで、先生も御案内のとおりですが、日米の研究者、例えばマンハッタン調査団でありますとか、長崎県のプルトニウム調査報告書でありますとか、様々行われてきていると承知をしております。その中で、いずれも残留放射線は初期放射線と比べてかなり低く、初期放射線の被曝線量推定値の誤差範囲であるというふうに示されている、その相対リスクは相当程度小さいというふうに報告を受けているというふうに承知をしております。
○西岡(秀)委員 是非面会の場をつくっていただくことを重ねてお願い申し上げて、私の質問を終わります。
本日は誠にありがとうございます。
○大串委員長 次に、日野紗里亜君。
○日野委員 国民民主党の日野紗里亜です。
本日も質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。
早速。この度、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の一部を改正する法律が衆議院で可決されました。令和三年に医療的ケア児支援法が制定されて以来、まだまだ自治体間の違いはあるものの、医療的ケア児とその御家族を取り巻く環境は大きく変わりました。
例えば、学校では、看護師が配置され、通学や校外学習、さらには修学旅行などの宿泊行事にも看護師が同行できるようになるなど、医療的ケアが必要だから学校生活を諦めるという状況は着実に改善されてきました。
今回の法改正では、支援対象を医療的ケア児から医療的ケア者へと拡大し、年齢の壁を取り除くとともに、医療的ケアだけではなく、重症心身障害がある方も対象となり、ライフステージを通じた切れ目のない支援へと更に前進したことは、子供や御家族にとって大きな希望となりました。御尽力くださった皆様に心からの敬意と感謝を申し上げます。
一方で、当事者や支援者の方々から、この法律の前進の先にある課題をお聞きしています。本日は、その部分について政府に確認をさせていただきたいと思います。
衆議院で可決した本改正法の決議の第九項には、医療的ケア児等又は重症心身障害者に該当しない者であっても必要な検討を行っていくという内容が盛り込まれました。
そこで、まずお伺いします。
この医療的ケア児等又は重症心身障害者に該当しない者とは、具体的にどのような方々を想定しているのでしょうか。あわせて、医療的ケア児は全国で約二万人、重症心身障害児者は約四万三千人と推計されておりますが、それらには該当しないものの身体介助等の支援を必要とする子供たちについて、国として把握されている実態や人数をお答えください。お願いします。
○津島副大臣 お答え申し上げます。
まず、適切な支援を提供するに当たって、医療的ケア児支援センターを中心に、地域の医療、福祉、教育等の関係機関が連携して、切れ目のない支援を行っていくことが重要である、そのように認識しております。
御質問の決議において言及がございました、医療的ケア児等又は重症心身障害者に該当しない者については、現時点で特定の状態像を示せるものではなくて、対象人数の把握も困難であるものと承知をしてございます。
○日野委員 政府にも私はあらかじめちょっと御説明させていただいたんだけれども、現時点で困難であるということですけれども、今後しっかりと検討していただけるということでよろしいでしょうか。お答えください。
○津島副大臣 こども家庭庁においては、令和八年度の子ども・子育て支援等推進調査研究事業において、医療的ケア児支援センターの実態把握や課題の整理などを行うこととしております。当該調査の中で実態把握に努めてまいります。
○日野委員 実態把握に努めていただけるということで、心強いお言葉をいただきました。
今回対象が拡大されました重症心身障害につきましては、一般的に大島の分類を一つの目安として判断されています。大島の分類では、重度の肢体不自由と重度の知的障害の両方がある方が対象となるため、医療的ケアは必要ない、あるいは医療的ケアを卒業し、重症心身障害にも該当しないものの地域で生活するためには身体介助などを必要とする子供たちがいます。
例えば、車椅子で生活し、移乗や排せつなど、日常生活には介助が必要ですが、人工呼吸器や経管栄養などの医療的ケアはなく、家庭では兄弟や友達と遊び、成長している子供たちです。こういった子供たちが、就学相談では、身辺自立が十分ではないという理由から、地域の学校ではなく特別支援学校への就学を勧められるケースがあります。
医療的ケアがある子供たちには、学校に看護師を配置するなどの支援体制があり、地域の学校を選択することができます。しかしながら、医療的ケア児にも重症心身障害児にも該当しない子供たちは、特別支援学級でも受入れが難しいケースも多く、結果として、遠方の特別支援学校への通学を余儀なくされています。そのため、保護者は毎日、車で片道一時間半かけて送迎を続けなければならなかったり、また、知的障害のない肢体不自由児は、特別支援学校に知的障害のない子供がほとんどいないため、友達づくりが難しかったりと、このような子供たちや御家族が現実にいらっしゃいます。
そこで、中村文科副大臣にお伺いさせていただきます。
このように、医療的ケアにも重症心身障害にも該当しないものの、身体介助など、日常生活における継続的な支援を必要とする子供たちについても、今回の法改正の支援対象である医療的ケア児や重症心身障害児と同様に必要な支援を行うことで、障害の種別によって就学先の選択肢を狭められることなく、本人や保護者が地域の学校で学ぶことを希望した場合にはその選択ができる環境を整えていくべきだと考えますが、中村文科副大臣のお考えをお聞かせください。
○中村副大臣 お答え申し上げます。
文部科学省としては、障害のある子供一人一人の教育的ニーズに応じた多様な学びの場を整備し、そのいずれの場合においても、可能な限り、障害の有無にかかわらず、共に過ごすための環境整備を進めているところであります。
令和四年度の文部科学省の調査によりますと、特別支援学校への就学に相当する重い障害の程度に該当する子供のうち、約三四%は特別支援学校ではなく公立小中学校に就学しているというところであります。
こうした中、文部科学省としても、小中学校に在籍する障害のある子供に対し、特別支援学級や通常の学級で日常生活上の介助や学習支援等を行う特別支援教育支援員について、各自治体において配置を進めていただけるように地方財政措置を講じているところであります。
また、小中学校に在籍する障害のある子供への適切な支援に向けて、通級による指導に係る教員の定数措置、合理的配慮の提供やICT活用、学校施設のバリアフリー化などを進めております。
文部科学省としては、引き続き、障害のある子供が小中学校において適切な支援を受けながら学べるよう、環境整備に取り組んでいきたいと考えております。
○日野委員 御答弁いただきまして、ありがとうございます。
令和六年度学校における医療的ケアに関する実態調査結果、これは文科省さんが出しているものでございますけれども、これによりますと、特別支援学校に在籍する医療的ケア児が八千七百人であるのに対して、地域で就学等できている医療的ケア児は二千五百五十九人。特に小学校におきましては、通常学級に八百九十一人、特別支援学級に千五十八人と、医療的ケア児の約半数近くが地域の学校を選択できているんですね。
すなわち、法律ができまして、医療的ケア児、そしてその御家族に対する支援というものが、努力義務から責務と変わりました。予算がつきました。それによって専門職が配置されました。そのことによって、就学が保障されただけではなくて、今、医療的ケア児には、しっかりと地域の学校を選ぶという自由が広がっております。
ただ、一方で、先ほどから述べてまいりました、そのはざまにいる子供たち、こういった子供たちは、現在、その制度の外にいます。
済みません、もう一度、副大臣、お伺いしたいです。
この今制度の外にいる子供たちも、外に置いたままではなく、今回の法改正の理念の中にしっかりと包み込んで、地域の学校で学ぶことを希望する子供たちが必要な支援を受けられるように取り組んでいく、そのお考えを、副大臣のお言葉で、もう一度お願いいたします。
○中村副大臣 医療的ケア児の法律が制定をされて、これから、これまで以上に、家庭への支援も充実をしていくことになりますし、学校においてもそうした方々の学びの保障をしていくことが重要だというふうに考えております。
また、それに該当しないまでも、支援が必要な子供たちがたくさんいらっしゃるというふうに思います。これまでの制度を更に充実するように、自治体と連携をするとともに、今回の法改正の趣旨を踏まえて、文部科学省としても取組を進めていきたいと考えております。
○日野委員 私、昨年の五月二十八日の文部科学委員会でも、当時のあべ文科大臣に、障害のある児童生徒に対して、それぞれの障害の状況を踏まえた支援の充実にしっかりと努めてまいりたいという強いお言葉もいただきました。
ただ、なかなかやはり進んでいないのが現状かと思います。地方交付税措置をしていただいていますけれども、やはり、それというのは自治体の裁量に委ねられることでございます。ただ、今回の法律ができますと、こうやって法律に支援対象者が守られて、それによって、自治体に対して法的な強制力もあって、しっかりと支援されている子供たちと、そうでない子供たちという、やはり支援格差が生まれているといったのが現状であります。
済みません、これは政府参考人の方に通告していないので、具体的な数はお伺いしないんですけれども、身体介助等の支援員が今全国にどれぐらい配置されているか、数は聞きません、こういったデータ自体は今文科省さんの中で持っているのか、これについて御確認させていただいてもよろしいでしょうか。
○三木政府参考人 済みません、急なお尋ねですので、お聞きされている数字とぴったりかどうかはあれですけれども、幼稚園や小中高等学校において、特別支援の教育を支援するような、学習支援とか、健康、安全確保と障害理解促進等を行う支援員の数で申しますと、小学校では五万三千五百人、中学校では一万五千百人の特別支援教育支援員が自治体により措置されておりまして、これは六年よりも七年の方が増えているということで、自治体の方で精力的にお取り組みいただいているという、そんな状況でございます。
○日野委員 御答弁いただきまして、ありがとうございます。
次の質疑に入りたいと思います。
支援の格差、これは学校だけにとどまりません。現在、障害のある子供たちの学童、放課後の居場所である放課後等デイサービスは、全国的に事業所数が増加しています。でも、その多くは、学習支援や運動支援を中心とした事業所で、身体介助を必要とする子供たちを受け入れられる事業所は十分ではありません。
特に、医療的ケア児にも重症心身障害児にも該当しないものの、車椅子やバギーを使用し、食事や排せつなど、日常生活に身体介助を必要とする子供たちは、重心型放デイの対象にならない一方、一般型の事業所でも受入れを断られるケースも少なくありません。
そこでお伺いさせていただきます。
増え続ける事業所の陰で、本当に放課後の居場所を必要としている子供たちとその家族が置き去りになっているこの現状について、政府は実態を把握されていますでしょうか。また、今後、どのように受入れ体制を確保していく方針なのか、御見解をお伺いさせてください。
○津島副大臣 まず、現状認識というところですが、支援ニーズというものがあるということは十分承知をしております。
その上で、まず、放課後等デイサービスについては、令和九年度の報酬改定に向けて、今年四月から、障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおいて、その検討を開始したところです。支援のニーズが高い障害児を受け入れている事業所に対する更なる支援も含め、引き続き、現場の御意見等を踏まえながら、必要な検討を進めてまいります。
○日野委員 放デイは全国的に、先ほども申し上げましたけれども、増え続けています。そこで、今年の六月に、新規開所の事業所の基本報酬を下げるという、私はこれは事実上の総量規制だと思っております。こういったものも導入されましたけれども、まだまだ本当に支援を必要としている子供たちに届いていないといった現状もありますので、そこをしっかりと見ていただき、必要な対策を講じていただきたいというふうに思っています。
また、先ほど申しました、通常であれば受入れ先となる一般型の放デイが受入れを断る、そういった背景には、バリアフリーの物件の確保が難しいということ、そして、車椅子での送迎にはコストがかかってしまうこと、身体介助ができる人材が不足していること、こういった現場の課題があると思いますので、この課題解決のためには別途議論をさせていただければと思っております。しっかりと現場の声はこれからも届け続けてまいります。
本件、最後に大切なことをお伝えさせてください。
あるお母さんが涙ながらに、こんなことなら経管栄養を抜かなければよかったのかな、そういうふうに話されたそうです。そのお子さんは、生まれた頃には経管栄養が必要でしたが、御家族と医療者の懸命な御努力によって口から食べることができるようになった。本来であれば、その成長というのは心から喜ぶべきことだと思います。ただ、就学を前に、医療的ケアがなくなってしまったことで必要な支援を受けられなくなってしまう、そんな不安から、お母さんはこの言葉を口にされたそうです。
私はこのお話を伺ったとき、制度が子供の成長をためらわせるものであってはならないと強く感じました。恐らく、今聞いてくださっている委員の皆様、政府の皆様も同じ気持ちでいてくださっていると思います。もっと言うのであれば、支援を受け続けるために、本来は不要となった医療的ケアを続けた方がよいのではないかという発想につながるのであれば、それは、子供にとって不必要な医療侵襲、これを招きかねません。
今回の法改正は大きな前進でございます。だからこそ、この法律は、支援を受けられる人と受けられない人を分断する法ではなく、支援を必要とする全ての子供たちに寄り添う包摂の法であってほしいと私は願っていますし、その理念は、この法改正に携われた皆様とも共有できるものだというふうに思っています。
どうか、医療的ケアがあるかどうかではなく、その子供にどのような支援が必要かという視点を持っていただきたいというふうに思っております。本当に、何も、医療的ケアがあったりとか、重症心身障害がない、はざまに落ちている子供たちを必ずしも通常級に入れてほしい、特別支援学級で学ばせてほしい、そういうことを言っているのではありません。選べる自由をそういったはざまにある子たちにも是非ともいただきたい、そういうことを申し上げております。
最後に、津島内閣府副大臣にお伺いいたします。
私、ただいま申し上げましたとおり、この法律が支援の線引きをするための法律ではなく、支援を必要とする全ての子供たちを包み込む包摂の法であってほしいと願っています。そのような理念は今回の法改正の根底にあるものだというふうに考えていますが、副大臣も同じお考えでしょうか。
恐らく、この認識、同じお考えだとおっしゃってくださるかと思いますので、その認識の御確認と、その上で、医療的ケア児にも重症心身障害児にも該当しないものの継続的な支援を必要とする子供たちについて、今後、どのような検討を進め、どのような支援につなげていくお考えなのか、もう一度お言葉をいただけたらと思います。お願いいたします。
○津島副大臣 日野委員おっしゃられるとおり、御指摘のとおりの認識でおります。つまり、包摂、インクルーシブということが一つキーワードでございます。支援が必要な全ての子供たちに支援が届くよう施策を進めていくんですが、そこで切れ目がなく、切れ目なくということが大事なところだと思っております。
障害のある子供とその家族が安心して暮らすことができる社会の実現を目指して、我々こども家庭庁、厚生労働省、文部科学省を始めとした関係府省庁と緊密に連携して、必要な支援の充実に努めてまいります。
○日野委員 お言葉をいただきまして、ありがとうございます。
先日も、政府に対しても、私、現場の声を届けさせていただきましたが、必要な現場の声をこれからも届けさせていただきます。本当に今回の法改正、大きな大きな前進であると思っておりますが、やはり、その法律ができることによって、そこから漏れてしまった方々、そこの方々、当事者の方々からも本当に悲鳴が上がっております。是非とも、そういった小さな声を、大臣始め政府の皆様にはこれからも聞いていただきたいと思います。
それでは、済みません、本日、上野大臣にも質問させていただく予定でしたが、その質問をさせていただくにはちょっと時間が足りませんので、せっかく御準備いただいたのに大変申し訳ございません。
日野紗里亜からの質疑、以上とさせていただきます。本日もありがとうございました。
○大串委員長 次に、豊田真由子君。
○豊田委員 参政党の豊田真由子でございます。本日もどうぞよろしくお願いをいたします。
まず、先般、厚労委の方で視察に伺わせていただきました京大のiPS細胞研究所と脳卒中療養支援センターについて、二問お伺いをいたします。
先ほど山本委員からも詳しく御質疑ございましたので、そこを省きたいと思いますが、私からも、やはり、両立支援の大切さというのを非常に勉強させていただきまして、療養・就労両立支援指導料につきまして、お話にありましたような算定期間、あるいはその対象となる専門職などがやはりちょっと現場のニーズとマッチしていないということが非常に深刻であるということでございましたので、重ねてお願いを申し上げたいというふうに思います。
そして、京都のお取組ということで、非常に私、これまで言葉だけで理解していたものが、こういうふうにやるとうまくいくんだなと思ったことが多々ございまして、一つは、多機関、多職種の連携ということ。これは医療、介護、福祉の分野でよく言われますが、じゃ、実際、現場でそれがうまく機能しているケースがどれぐらいあるかというと、本当にこれは結構難しいことでございまして、脳卒中療養支援センターの方ではどうやってやっているかということをすごく具体的に教えていただきました。
例えば、やはり、急性期病院、それから回復期のリハ病院、またかかりつけの医療機関、そして薬局、介護と、いろいろな組織とか、そこに人がいるわけでありますが、大抵は紹介状とか申し送りで終わってしまっているということだと思うんですね。それについて、きちんと情報を、今どういう状態であったかということ、経過をお知らせして、そして、予後も含めて、実際にみんなで会議をするだけではこれは駄目で、きちんとハブとなって、そこにいる人たちがそれぞれ機能を果たして、継続して見ていく。そして、退院後も、リハビリができるとか、装具がまた必要になったらその専門職が行くとか、非常にきめ細やかなフォローをされているという具体例を伺いました。
これはもちろん、それぞれの持ち場の方、医師、またナースの方、リハ職の方、そしてまた薬局とか、たくさんの方のそれぞれの努力なんですが、それがうまく調和するためにやはりキーとなる職種、ハブが必要でございまして、その一つがMSW、医療ソーシャルワーカーであったと思います。なかなかまだ世の中で必要性が深く理解されていない職種であると思いますので、ほかの職種の皆さん全て大事なんですが、この一点中心で今日はお伺いをしたいと思っているんです。
やはりいろいろな、処遇とか人材不足の観点からも、また診療報酬の観点からも、なかなか、こうやりたい、やるべきだということと実態が、手が回らないというようなお話でございましたので、ここにもうちょっと光を当てていただきたい。人材確保とか処遇のことも含めまして、どういったお取組をされているのか、これからされていくおつもりであるのかというところをまずお伺いをしたいと思います。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。
まず、医療ソーシャルワーカー、MSWにつきましては、社会福祉の立場から、様々な疾患を有する患者の療養上の課題解決のための調整それから支援という重要な役割を担っていただいております。
こうしたMSWが担う役割や業務について、現在のMSWを取り巻く環境や業務内容を踏まえて、より実態に即したものとなるように、令和八年三月に医療ソーシャルワーカー業務指針を改定いたしまして、都道府県や関係団体に対し周知をしたところでございます。各病院などにおきましては、当該指針の趣旨やMSWの役割、それから業務の範囲を踏まえて、MSWを適切に配置していただきたいと考えております。
診療報酬においては、入退院支援加算や療養・就労両立支援指導料の相談支援加算において、社会福祉士の配置等を評価をしております。また、社会福祉士を含む、医療の現場で働く方々の賃上げは重要な課題であるという認識の下に、令和八年、九年にそれぞれ三・二%のベースアップを実現するための措置を講じてきたというところでございます。
引き続き、MSWが医療現場でその能力を発揮していただけるよう、様々な取組を行ってまいりたいと考えておるところでございます。
○豊田委員 ありがとうございます。
そうやってそれぞれの現場で働く専門職の方の能力とかやる気を本当に最大限に生かしていける、その一つのキーだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
そして、一つ、私、印象的な言葉を伺いました。実際に看護師の方が作ったスライドにあった言葉で、PSC、看護サマリーは、単なる情報提供書ではなく、急性期での治療の経過、そして患者さんと御家族の思いを次へ確実に引き継ぐためのバトンです、立ち止まらず、更に進化していきたいと。ああ、立派だなと思いました。こういう思いできっと皆さんやっていきたいと思っているんですが、なかなか、疲弊したり、時間やエネルギーが足りないということだと思いますので、それをどうやって輝かせていくかということが大切かというふうに思います。
次に、研究開発支援についてお伺いをいたします。
iPS細胞研究所につきましては、もう皆様御承知のとおり、再生医療、今回、アムシェプリなどございますが、そのほかにも、ALS、アルツハイマー、筋ジスなど、様々な疾患に対しての有効な治療法となることが期待をされているというところでございます。
やはりまた今回も現場でお伺いした話として、これは本当にどこに行っても共通だと思うんですけれども、やはり有期雇用の研究者の方が多く、そうしますと、御自身の人生設計であるとか御自身の研究の継続性、そういったことに関して、安心して邁進して打ち込むことができないということは、本当に日本全国どこの、いろいろな研究機関に行っても伺う話でございまして、iPSに関しても、これは財団を設立しまして、多くの研究員とか技術者の方を正規の職員として雇用されているという方法を取っていると伺いました。
やはり優れた研究は、もちろんテクノロジーは、生み出すのはまた人でございますので、そこの根本に立ち返る必要があると思っておりまして、こうした研究者の方々のこれまでの努力が実を結ぶように、国として重点的な研究開発支援、現時点でのお取組、そして将来的な御方針についてお伺いをしたいと思います。
○上野国務大臣 iPS細胞を含めた再生医療については、国としてもこれまで重点的な支援を行ってまいりました。アムシェプリなどのiPS細胞を用いた再生医療等製品については、関係省庁とも連携し、AMED等を通じて継続的に支援を行ってきており、今回の成果は、こうした長年の研究支援、これが実を結んだものだと考えています。
日本成長戦略におきましても、創薬・先端医療、これを戦略分野に掲げ、再生医療等の基礎研究力強化等を主な施策に盛り込んでいるところであります。
品質、安全性の確保のための研究や、治療方法探索のための研究、実用化を見据えた製法開発に関する研究、産学連携による研究等に対して支援を行うことで、引き続き、我が国発の革新的な再生医療等製品の創出を目指して研究開発支援を行ってまいります。
○豊田委員 ありがとうございます。
例えば、米国と日本で何が一番違うかということをよく聞かれるんですけれども、私が実際見てきて感じる一つは、やはりリスクを取ることに対しての許容量の大きさ、あるいは、いろいろなリボルビングドアで人材が動くとか、失敗したことに対しても、もちろんわざとやったらいけないと思いますけれども、そうやって失敗しても次があるみたいなことをやはり皆が受け入れることによって初めて、飛躍的な研究成果であったりスタートアップであったりというものが生まれると思いますので、資金の絶対量が足りないという問題はもちろんあるんですけれども、何かそういう国民風土とか、メディアがたたかないとか、そういうこともすごく大事なんじゃないかなというふうに思います。
一つ、私は以前から非常に感じている課題がございまして、これは厚労省ではなくて文科省で政務官をやらせていただいたときなんですけれども、例えば、名立たる大学の総長さんとか学長さんが、とある時期になると、いろいろな、運営交付金とか経常等補助金とか研究資金とかのお願いに、行脚にいらっしゃって、その後、それを受け取られたらお礼に回っていらっしゃって。あるいは、ノーベル賞を取られた方とか、宇宙に行ってこられた宇宙飛行士の方とかが、ありがとうございましたと御礼にいらっしゃって、何かそれぞれの部屋にすごく立派なパネルをお作りいただいたのを下さって、私は常々、いやいや、むしろお礼を申し上げるのは私たちの方ですと思っておったんですね。
これは全ての役所の方はそうですけれども、私も役人でしたけれども、そこで配っているお金というのは、別に自分のポケットマネーではございませんで、国民の皆様の税金であったり、国債であったり、そういう公費を単に配分しているだけなのに、何でそんなに、お願いされて、上げて、感謝されてと、何かおかしいなと思っていまして。
やはり、それぞれの分野で大変な血のにじむような御努力をしていただいている、そして成果を出されたり、教育機関で若い人たちを慈しみ育ててくださって、日本を支えていただいているわけですから、むしろ、お金を配って感謝されるんじゃなくて、私たちの方から、政治や行政が心から感謝をしてお支えするというマインドがとても大事じゃないかなと十年ぐらい前からずっと思っているんですけれども、済みません、一言申し上げたいと思います。
ちょっとだんだん時間がなくなってきましたので、済みません、一問飛ばしまして、現下の状況における薬価についてお伺いをしたいと思います。
これは繰り返しお伺いをしていますけれども、また中東情勢などもございまして、より一層状況が厳しくなってまいりました。原材料費や物流コストの高騰もございますし、そういった製造コストを圧迫していることに加えまして、薬局にとっては逆ざやが発生いたしますし、そもそもの今お薬の安定供給が非常に難しい状況の中で、これは国民にとっても大きな不利益でございます。
こうした懸念を踏まえれば、医薬品の値づけである薬価についてこそ、経済、物価動向の影響を適切に踏まえていただきまして、もちろん取捨選択は必要でございますけれども、必要性が高いものについては引き上げていく。また、アメリカのMFNの政策もございますので、日本の薬価が低いとなれば日本では上市しないというようなことになれば、日本に、国民にとって必要な医薬品がやってこないということになりますので、こうしたこと、いろいろなことを踏まえて、薬価政策上の手当てが急務ではないかと思いますが、お考えを伺いたいと思います。
○上野国務大臣 非常に重要な御指摘でもございます。
保険医療上の必要性が高い医薬品については、安定供給確保の観点から薬価の下支えが重要であると認識をしておりまして、令和八年度の薬価制度改革におきましても、不採算品再算定の見直しであったり、あるいは、最低薬価をおおむね三・五%引き上げるといった対応をしてきたところであります。
令和九年度の薬価改定においても、改定の対象品目の範囲、あるいは適用される各種ルールの在り方について、これは関係業界の皆さんからも十分御意見を賜った上で、バランスのよい、必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
また、MFNについても御指摘がありましたが、米国のMFN価格政策につきましては、日本を含む特定の国の薬価を参照して米国内の薬価を決定する仕組みでありまして、米国で医薬品を販売する製薬企業各社のグローバルでの上市戦略が不透明になっている。また、仮に製薬会社が我が国への新薬導入に慎重になった場合には、我が国で治験が実施がされない、そうしたリスクがあるものと認識をしておりますので、厚生労働省としても、米国のこの政策に関しましては、個別具体的な内容も含めまして、日々、業界関係者と丁寧に意見交換を行っているところでございます。
今後とも、きめ細かに業界関係者等の意見に、声に耳を傾けつつ、国民や患者の皆様に革新的な医薬品が迅速に届くように、必要な医薬品等が確実に上市される環境整備に努めていきたいと考えています。
○豊田委員 是非よろしくお願いいたしたいと思います。
次に、医療機関、特に病院の赤字、老朽化対策についてお伺いいたします。
先般、福祉医療機構が、令和六年度、医療法人運営の病院の六割近くが赤字であると。それに加えて、昨今の建築費高騰等によりまして、老朽化した病院というのが社会問題にもなっているところでございます。
これにつきましても繰り返しお伺いをしているところでございますが、先般の経済財政諮問会議、また骨太の方針の原案におきましても、将来需要を踏まえて、地域に不可欠なところについての整備を支援するということでございます。これは逆から読めば、全ての病院の建て替え、改修というのは、もちろんこれは人口減少とか患者数の減少とかいろいろございますのでなかなか難しいということは承知をしておるんですが、ただ一方で、中核となる病院が地域になくなってしまうとすれば、ますます医療の地域格差が進み、生まれた場所、住む場所によって命とか安全、健康の維持向上の度合いが大きく変わってくるということにもなりかねません。
このバランスをどう図った上で、どの病院が地域に不可欠かということを、そのかじ取りが非常に難しいと思いますけれども、制度化をなさっていくのか。具体的な内容はこれからですということかと思いますけれども、現時点での方向性をお伺いしたいと思います。
○仁木副大臣 お答えします。
委員御指摘のように、老朽化対策につきましては、骨太の方針二〇二六の原案において、新たな地域医療構想の下、将来需要を踏まえ、老朽化、災害対策を含む地域に不可欠な施設の計画的な整備への必要な支援の在り方を検討するとされております。
今後、二〇四〇年に向けた地域医療構想において、地域ごとに医療機関の連携、再編、集約化の議論が進む中、老朽化対策については、こうした地域ごとの議論を踏まえ、地域で不可欠な医療機関を念頭に、必要な支援の在り方を検討することと考えております。
将来の需要を踏まえつつ、住民が地域で必要な医療を受けられる体制を確保できるよう、対象とする病院等の具体的な制度設計を含め、引き続き検討してまいります。
○豊田委員 是非、力強くお願いしたい、よろしくお願いいたしたいと思います。
これは、介護についても同じ、福祉についても同じ状況でございまして、これも本当に繰り返し重ねてで恐縮なんでございますが、例えば、今回、令和六年度の決算で、介護老人福祉施設の四四・三%が赤字という状況でございます。今、これは施設系、在宅系、全て含めてですけれども、物価、人件費の高騰、また様々な本当に苦しいというお声が多くあることは皆さん御承知のとおりであると思います。
こうした中で、医療については、昨年度の診療報酬改定において、物価対応料という措置が講じられました。ですので、介護分野についても、これに倣いまして、特に物価の影響を受ける施設系もございますし、在宅サービスも含めて基本報酬の大幅な増額がなされるべきではないかと考えております。
今後の令和九年度報酬改定に向けてのお取組、また、国土強靱化といった観点からも施設整備だとか大規模改修に対しての支援を強力に行うべきではないかと考えますが、お伺いをしたいと思います。
○上野国務大臣 介護施設、介護等に関しましても、令和七年度の補正予算、あるいは、令和九年度の定例改定を待たずに令和八年度に報酬改定を実施をしたところでありますが、令和九年度の定例改定、これにおきましては、介護分野の賃上げや経営の安定、また離職防止や人材確保などを図る必要がある、そうした認識の下に、在宅サービスも含め介護サービス事業者の経営状況等を把握した上で、物価や賃金の上昇等を適切に反映するための対応を実施をしていきたいと考えております。
また、施設整備等につきましても、これまで一定の支援をしているところでございますが、近年、自然災害が激甚化をしておりますし、また南海トラフ地震の発生も懸念をされておりますので、介護等が必要な高齢者等の受入れなど、介護老人福祉施設等が災害時に果たす役割、これはますます大きくなると考えておりますので、施設の老朽化対策や災害対策の充実を図る取組をしっかりと取り組んでいきたいと考えています。
○豊田委員 残りの問いは次以降の国会に回させていただきたいと思いまして、ちょっと一言御挨拶を申し上げたいと思います、今国会は最後の厚労委の質問かと思いますので。
私は、今回、九年ぶりに国会に戻らせていただきました。いろいろなことがございました。本当にどん底のときに変わらず接して支えてくださった多くの皆様に、本当に、改めてこの場をおかりして感謝を申し上げたいと思います。また、このように、大串委員長始め委員の先生方、また上野厚労大臣始め厚労省の皆様、また、本当に日々活動していて思うんですけれども、委員部であったりとか法制局であったりとかあるいは衛視さんとか、院とか会館というのはすごくたくさんの方に支えられて、守られて、私たちはこうやって国と国民のために御一緒に仕事ができているんだなということを実感をいたしまして、このようにまた、全ての皆様と、霞が関また永田町の皆様と、国のためにお仕事ができることを本当にありがたく幸せに思っております。
また夏が来ましたので、亡くなった方々をしのぶ季節かと思うんですけれども、私も本当に真っ暗闇の中で死ぬことばかり考えていた時期が長くございまして、なので、これをネットとかで御覧になっている方、今絶望のふちにある方に、頑張らなくていいので生きていてください、生きていればまた笑える日が必ず来ますと。私もそれをいろいろな方から言われたときに、そんな日が来るわけないじゃないかとずっと思っていたんですけれども、来たので、それを最後にちょっとお伝えをして、済みません、何か全然違う話になっちゃって申し訳ないんですけれども、一つそういう役割も私はあるのかなと。もう私は本当に、望むものも、全然欲もなくて、この身をやはり何かお役に立てることができればと思って、これからも御一緒に頑張らせていただきたいと思います。
本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
○大串委員長 次に、古川あおい君。
○古川(あ)委員 チームみらいの古川あおいです。
質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。
私は、まず、新たな地域医療構想における予防医療の位置づけについてお伺いしたいと思います。
今月頭に公表されました地域医療構想策定ガイドラインでは、新たな地域医療構想において、入院における病床の機能分化のみならず、外来、在宅医療、介護との連携、人材確保までを含む地域の医療提供体制全体の課題解決を図るものとされ、対象範囲が大きく拡大をされました。
昨年は医療法改正審議がございましたが、この中でも政府から繰り返し、入院のみならず、外来、在宅、介護との連携を含む全体最適を図るのだという趣旨の御答弁がございました。この方向性自体は理解できるものだと思っております。
しかし、医療需要の増大と担い手の減少が同時に進む中では、病気になってから診療するという議論だけでなく、病気になる前に予防する、予防も非常に重要な観点でございます。健康寿命の延伸、生活習慣病の発症予防は、国民のQOL、クオリティー・オブ・ライフの観点でも、医療費や介護費の抑制といった観点からでも、また、限られた医療資源、医療人材を適切に配分するといった観点でも、地域の医療提供体制と不可分であり、重要な課題だと認識をしております。
しかし、このガイドラインの中で予防について触れられているところは、重症化予防というキーワードが、列挙されている事項の一部として挙げられているのみであり、一次予防であったり健康増進については言及はございません。
その一方で、このガイドラインにおいては、かかりつけ医については記載がございます。かかりつけ医の機能報告により得られるデータや、かかりつけ医機能に係る協議の場を地域医療構想調整会議と一体的に運用するとしております。つまり、予防も担い得るかかりつけ医の機能というのはこの構想の中に含まれております。
でも、このかかりつけ医は、本来、地域住民の日常的な健康管理や予防的な関与を行うことも可能であり、予防と地域医療の提供体制との担い手、接続点となる機能を持ちます。その中で、今回、地域医療構想自体において、かかりつけ医についての記載が外来診療や体制把握の面に限られていて、予防、健康管理の面というのが必ずしも明らかになっていないと私は認識しております。
こちらについて、厚生労働省としては、新たな地域医療構想において、一次予防や健康増進を含む予防機能がどこにどのように位置づけられるのか。かかりつけ医機能との関連も含めて、厚生労働省として予防を地域医療構想の中でどのように位置づけているのか。ほかの計画でということもあるかもしれませんが、ほかのそういった厚生労働省の取組や計画との関連性も含めて、お答えいただければと思います。
○上野国務大臣 新たな地域医療構想は、八十五歳以上の高齢者の増加や人口減少が進む二〇四〇年に向けた持続可能な医療提供体制の構築のため、地域の医療提供体制の将来の方向性を定めることとしておりまして、新たな地域医療構想の実行計画として医療計画を定めることとしております。
このため、新たな地域医療構想自体は、一次予防を含む個別の疾病対策等を具体的に定めるものではなく、一次予防、健康増進を含む予防機能やその主体を位置づけるものではないわけでありますが、他方で、実行計画である医療計画では、がんあるいは糖尿病等の五疾病について、地域の関係者が発症予防を含めた具体的な対策を進めていくこととしております。例えば、糖尿病については、医療計画において、発症予防、治療、重症化予防、合併症の治療、重症化予防のそれぞれのステージに重点を置いた取組を都道府県において進めているところであります。
予防医療に係る政策の内容も踏まえつつ、引き続き適切な地域の医療提供体制の構築に向けた取組を進めていきたいと考えています。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
続いて、オンライン診療についてお伺いいたします。
現在、リモートワークやオンラインでの買物、様々なことがオンラインでできるようになり、それが生活の当たり前になっていく一方で、オンライン診療については、まだまだ十分に普及しているとは言い難いような状況かなと思います。
こうしたオンライン診療が拡大していくこと、利用が当たり前、使いたい方が使えるようになるということになれば、軽症の相談ですとか、病状が安定した方の再診などにおいて、通院の負担を大きく減らしたり、島嶼部や中山間地域など、医療へのアクセスが難しい地域の方の中で受診控えを防ぐ命綱にもなり得ると思っております。
このオンライン診療についての政府の認識をお伺いしたいと思っております。
上野厚生労働大臣は、今国会の所信演説の中でも、国民の皆様が安心してオンライン診療を受けられるよう、検討を進めてまいりますと述べられておりましたが、厚生労働省としては、オンライン診療にはどのようなメリットがあるかというか、オンライン診療の意義というものをどのように考えられているのかという点。また、所信で述べられたような、検討を進めてまいりますとおっしゃられていたので、その検討の状況や、今後どのように進めていきたいのかといったスケジュール感や、普及率や実施件数など何らか定量的な目標というものがあれば、お伺いできればと思います。
○上野国務大臣 オンライン診療には、医療資源が少ない地域を始め医療アクセスの確保に有用であることや慢性疾患の通院等に伴う負担の軽減など、メリットがありますので、適切に推進をすることが重要だと考えています。
このため、国民の皆さんが安心をしてオンライン診療を受けられるように、昨年、医療法の改正を行い、オンライン診療受診施設を創設をする、あるいは医療機関が遵守すべき基準を定める、そうしたことを法律の中に盛り込みました。これを本年の四月から施行しているところであります。
定量的な目標については、オンライン診療は、患者の求めに応じて、医師の医学的な判断の下で提供されるべきものでありますので、例えば世代ごとの利用率など、定量的な目標は設定はしておりません。
ただ、引き続き、改正法の施行状況、これをしっかり注視をしながら、適切なオンライン診療の推進に努めていきたいと考えています。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
関連して、オンライン診療の利用実態についてお伺いできればと思っております。
今大臣からのお話の中にも、なかなか、患者の求めに応じて提供されるものであるので、定量的な目標を設けるのは難しいというところで、その点については私も理解するところではございます。
一方で、今、じゃ、オンライン診療が誰にどのぐらい使われているのかという利用実態については、実際は年代や地域によって大きな偏りがあるということが分かっております。年齢分布としてはやはり若年層の利用が多く、実施医療機関は都市部に集中をしております。
こちらに関しては、高齢者の利用が少ないといったことに関して様々な要因があると考えられまして、もちろんオンラインというツールの難しさみたいな壁もあるかもしれないですし、逆に、オンラインじゃなくても、訪問診療を使っているといった、もしかしたら別の代替手段で対応されているといった側面もあるかと考えられますが、ただ、現実として、必要な方に本当に届いているのかという観点からは、この利用実態についてより精査するべきではないかというふうに考えております。
政府として、厚生労働省として、今のオンライン診療の利用実態のある意味、偏りといいますか、特定の年代や地域に利用が集中しているという事実をどのように評価しているのでしょうか。
また、オンライン診療という選択肢がそもそも適切に周知されているのかといったことや、オンライン診療を提供するに当たっての医療機関への支援といったもの、こういったものがもしかしたら不足しているのかもしれないのではないかといった点についてどのようにお考えでしょうか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。
医療保険で行うオンライン診療については、対面診療と比較して、より若い患者が利用する傾向がございまして、利用状況についても、御指摘のとおり地域差があるというふうに承知をしております。
こうした差異の要因について詳細な要因分析を実施しているわけではございませんけれども、例えば、令和六年度入院・外来医療等における実態調査によりますと、オンライン診療より対面診療を希望する理由として、対面の方が十分な診察が受けられると考えている、又は、検査や処置がすぐ受けられるからといったような回答が挙げられておりまして、患者のニーズや意向が、こうした利用状況の違いに一定程度影響している可能性があると考えております。
また、僻地を始めとした医療資源が乏しい地域など、オンライン診療のより積極的な活用が期待されているような地域では、高齢化率が高く、デジタルデバイドの課題、これも指摘をされております。
こうしたデジタルデバイスに明るくない高齢者等に対しても適切なオンライン診療を提供するためには、オンライン診療支援者によるデバイス操作等の支援や、DトゥーPウィズN、要するに看護師さんもついた形で、そばにいる形で利用していただく、そういうオンライン診療などが有用だと認識をしております。
こうした観点から、オンライン診療導入に向けた補助事業や好事例集の作成と周知、国民や患者向けのリーフレット作成などを行っておりまして、これらの取組を通じて、引き続き、適切なオンライン診療の幅広い普及に努めてまいりたいと考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
せっかくその昨年の医療法改正もありましたので、特にデジタルデバイドの問題など、必要な方がオンライン診療を受けられるような体制づくりというのは引き続き進めていただければと思います。
続いて、画像診断AIの活用についてお伺いいたします。
CTやMRIの読影を支援するようなAIのソフトウェアというのは、薬事承認された製品もあるものの、なかなか必ずしも普及が進んでいるとは言い難い状況かなと思います。こちらについては、こうした画像診断AIのシステムというものが活用されることにより、放射線医の、放射線医は不足しているものではございますけれども、医療の質の向上につながるものだと私は考えております。
ただ、なかなか普及していかない背景としては、やはり財政的なインセンティブであるとか、そういったところに課題があると考えておりますが、厚生労働省として、画像診断AIの導入状況に対する現状認識及び導入支援策についての検討についてどのようにお考えでしょうか。
○森光政府参考人 お答え申し上げます。
議員御指摘の画像診断支援AIは、その性能が近年飛躍的に向上しておりまして、診療等の場面において効率的で質の高い医療の提供と、医師の業務負担の軽減に資する面もあると考えております。
また、喫緊の課題であります医療分野の業務の効率化、それから勤務環境改善を速やかに推進するため、ICT機器等の導入によって業務効率化等に取り組む医療機関を令和七年度補正予算で支援するとともに、今後は地域医療介護総合確保基金から支援していくということとしております。議員御指摘の画像診断支援AIも含め、業務効率化等に資するものであれば幅広く対象となり得るものでありまして、こうした取組を講じながら、医療分野の業務効率化と質の高い医療の提供を推進していきたいと考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
時間がないので、最後の方の質問に行きたいと思います。
続いて、福祉手続のオンライン化についてお伺いをいたします。
福祉の分野では、支援が必要な方ほど時間がなかったりとか、そもそも外出するのが困難のある方など、様々な方がいらっしゃいます。そういった方々に対して、何かのサービスを受けるために役所に来てくださいとか、紙を記入してください、書類を用意してくださいというところは、ハードルが高いものだと思います。その結果として、本来受けられる支援を手続ゆえに諦めてしまうということはあってはならないことだと考えております。
そこで、厚生労働大臣にお伺いいたしますが、こうした介護や障害など様々な福祉分野の手続について申請のオンライン化を進めること、オンラインでの申請を可能にすることの意義というのを厚労省としてどのように認識しておられるか。また、現状のオンライン化の進捗状況や今後の対応策についてお聞かせください。
○上野国務大臣 福祉分野におけるオンライン化については、障害者、高齢者などが申請する際の負担軽減の観点から重要です。
これにつきましては、政府全体として取組を進めておりますが、厚生労働省としても、オンライン化を可能とするための法令改正の実施や、マイナポータルを利用したオンライン申請の推進などの対応を行ってまいりました。
こうした取組の下、福祉分野の手続のオンライン化の状況については、令和六年三月末時点で、百五十八件の手続のうち、オンライン化を実施済み又は実施予定のものは八十二件となっておりまして、例えば、実施済みとしたものについては、障害福祉サービスにおける介護給付費等の支給決定の申請や、介護分野における要介護認定の申請などがございます。
今後とも、例えば自立支援医療や身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳に係る各種申請手続のオンライン化の実現など、課題についての調査研究を実施をして、更なる取組を進めていきたいと考えています。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
続いて、デジタル庁にお伺いします。
デジタル庁が公開している政策データダッシュボードにおいては、自治体における子育てや介護関係の手続については、オンライン化の状況について、今、進捗状況がどのくらいかというのが分かるようになっております。
ですが、例えば、今、子育て、介護にはあるものが、障害福祉や生活困窮者支援には同じようなダッシュボードは設けられておりません。この理由について教えていただきたいのと、今後これらの分野についても同じようにダッシュボードに載せていく考えはあるでしょうか。
○井幡政府参考人 お答えいたします。
デジタル庁におきましては、データと根拠に基づいた政策判断、それから効果の可視化、こちらを先導する観点から政策ダッシュボードの作成に取り組んでおります。
ダッシュボード化に関しましては、基となるデータの収集等に係る自治体側の業務負担といったことも発生することでございますので、その実施に当たりましては、制度所管省庁等と緊密な連携を行っております。
委員御指摘の障害福祉や生活困窮者支援に関する政策ダッシュボードにつきましても、政策を所管する厚生労働省から要望をいただければ、その作成、公表に取り組んでまいります。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
今デジタル庁さんのお答えの中にあったとおり、制度所管省庁からの求めがあればデジタル庁としても検討したいということだったので、是非厚労省からデジタル庁に対してお願いしていただければと思うんですが、厚労大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 障害福祉分野等における自治体のオンライン化の状況については、現時点において必ずしも厚生労働省としては十分把握をしている状況ではありませんが、今、ダッシュボード化のお話がございました。多くの、事務負担のお話もありますし、あるいは様々な行政手続の中でどれを優先をするか、そういった課題もあろうかと思いますので、そうしたことを十分踏まえた上で、デジタル庁とよく相談していきたいと考えています。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。よろしくお願いします。
以上です。
○大串委員長 次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
この数年、国政、地方政治における政治と金の問題は、有権者の政治への信頼を大きく損ねてまいりました。今、福岡県議会で起こっていることに関連して確認をしておきたいと思います。
福岡県議会議長就任時に一千万円の支払いを同僚議員に求められたとして、現職の議員が暴露をいたしました。副議長は五百万円とも言われております。同様の告発者が次々に出てきており、これらが事実であれば、収賄罪にも問われかねません。政治活動に関する政治家同士の寄附も原則禁止をされています。
さて、今回告発に至った吉松県議の直前に議長を務めていたのが栗原厚生労働政務官であり、議長を二〇一九年五月から一年務めておられます。内閣の政治姿勢にも関わる問題なので、確認をいたします。
栗原政務官は、議長就任の際、同僚議員から求められ、あるいは自発的に、金銭の支払いを行ったことがありますでしょうか。また、そのような慣例があることを認識されておられましたでしょうか。
○栗原大臣政務官 お答えいたします。
お尋ねについては、今後、福岡県議会において調査が行われるとのことを認識しております。
私自身といたしましては、お尋ねのようなことは一切ございませんし、何も存じ上げておりません。
○辰巳委員 今、県議会で調査というお話があったんですけれども、萩生田自民党幹事長代行は、七日、福岡県連でしっかり事実関係を確認することが第一とおっしゃっています。栗原政務官は、福岡県連の常任顧問を務めておられます。福岡県連でもしっかり調査、確認をするということでよろしいですね。
○栗原大臣政務官 今のお尋ねについては、私も聞いておりませんので、コメントは差し控えたいと思います。
○辰巳委員 常任顧問を福岡県連でされておりますので、これは是非する必要があると思いますので、幹事長代行もおっしゃっておりますから、県連の常任顧問ですから、是非していただきたいと思います。いかがですか。
○栗原大臣政務官 それは県連として考えられることであると考えておりますので、私からのコメントは差し控えます。
○辰巳委員 ですから、あなたも県連の一人、常任顧問ですからね、これは是非していただきたいと思います。しっかり調査するとなぜ言えないのか、非常に疑問ですね。これは、就任パーティーで元が取れるというような発言も出てきておりますので、収支報告がどうなっているのかということも今後注目をしていきたいというふうに思います。
さて、今日は、兵庫県の齋藤元彦知事の公益通報者保護法違反についても確認をしていきたいと思います。
昨年三月、知事のパワハラや公益通報者保護法違反について、百条委員会の調査報告に続いて、文書問題に関する第三者調査委員会による調査報告書が公表されました。知事のパワハラを十六件中十件で認定、さらに、告発文書が外部の公益通報に当たり、側近らが文書の作成者を捜した行為は公益通報者保護法違反だと断罪をいたしました。
ここで、厚生労働大臣に確認をしたいと思います。
パワーハラスメント対策が雇用主の義務ともなっている昨今、大臣も、厚労省の組織のトップとして、あらゆるハラスメントをなくす、そういう御姿勢、お考えでよろしいでしょうか。
○上野国務大臣 我が国では、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメント等について、事業主に対し、相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講じることを義務づけており、本年十月からは、新たにカスタマーハラスメントや求職者等に対するセクシュアルハラスメントについても措置義務の対象となります。国家公務員に関しても、人事院規則において、同様の措置を講ずることが求められております。
厚労省においても、職場全体でハラスメントの防止に取り組むため、相談窓口の設置や相談員の配置、研修の充実などを図り、ハラスメントのない職場環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
○辰巳委員 ハラスメントのない職場づくりは、トップとして当然だと思います。
ところが、兵庫県に戻りますけれども、齋藤知事は、驚愕の態度に出ております。元局長の告発をいまだに公益通報とは認めておりません。本年六月、齋藤知事は県議会において、次のように答弁をいたしました。
文書問題に関する対応につきましては、私自身が文書に書かれた当事者として、事実と異なる記載があること、また個人名や企業名も多数含まれており、放置しておくと多方面に著しく不利益を及ぼす内容であると認識したがため、幹部職員に対してしっかり調査、対応するように指示をいたしました。このように、県の正当な利益、信用などが不当に害されるおそれがあるほか、真実相当性が不明確な場合に作成者を特定して更なる事実関係の調査、確認を行うことや、文書内容が真実と信じるに足りる相当な理由があるかどうかを確認することは、法及び法の趣旨に照らして、法律上禁止されているとは考えておりません。そして、その調査によって真実相当性が確認できなかったことから、当該文書は公益通報者保護法上保護される三号通報ではないと考えております。
私は、この発言に触れた際、戦慄を覚えました。知事の政治姿勢や発言に、一かけらの誠実さも真実もなく、自死に追い込まれた幹部職員がいるという事実を直視するどころか、亡くなった方への冒涜がこの発言からは伝わってきます。
今日は消費者庁に来てもらっています。そもそも、通報者の探索は禁じられているということでよろしいですね。
○飯田政府参考人 お答え申し上げます。
通報者探索でございますけれども、現行法に基づく法定指針というものがございます。この中において、やむを得ない場合について、公益通報者保護法第十一条におきまして、事業者に対して、公益通報に応じて適切に対応するための必要な体制の整備を求めております。
その具体的な措置を定める法定指針におきまして、事業者の労働者及び役員等が、公益通報者を特定した上でなければ必要性の高い調査が実施できないなどのやむを得ない場合を除いて、通報者の探索を行うことを防ぐための措置を取るというふうに規定しているところでございます。
その上で、同じくその指針におきまして、事業者に対しまして、範囲外の共有や通報者の探索が行われた場合に、当該行為を行った労働者及び役員等に対して、行為態様、被害の程度、その他情状等の諸般の事情を考慮して、懲戒処分その他適切な措置を取るよう求めているところでございます。
○辰巳委員 原則禁止されている。ただし、やむを得ない場合を除いてという言葉があるわけですね。
確認しますけれども、そのやむを得ない場合というのは、これは事業者が示す義務があるということですね。
○飯田政府参考人 お答え申し上げます。
繰り返しでございますが、現行の法定指針におきましては、事業者の労働者及び役員等が、公益通報者を特定した上でなければ必要の高い調査が実施できないなどのやむを得ない場合を除いて、通報者の探索を行うことを防ぐための措置を取るというふうに規定されているところでございます。
事業者の方が、仮に、やむを得ない場合であるとして通報者の探索を行う場合には、自らその適切性を判断する必要がありますけれども、この規定の趣旨といたしましては、その場合であっても事業者において慎重な判断がなされるよう、事業者が遵守すべき措置として定めたものでございます。
○辰巳委員 そもそも、第三者調査報告書は、通報者を探索したこの知事の行為については、保護法第十一条四項及び指針第四の二の趣旨に反するものであり、通報者探索禁止の例外として指針第四の二(二)ロが規定するやむを得ない場合に当たると言うことはできず、違法であるとの判断を下しているんですね。
知事は、県民の血税で自ら設置した第三者委員会の調査結果をも完全に無視しているわけですよ。真実相当性云々も、種々の告発対象において、当該第三者の調査報告書で認められているんですね。ですから、本来であれば、知事が第一義的に、やむを得ない場合は何なのかということを、第三者調査委員会報告書以外のものを示さない限り、この探索行為というのは禁止やと、説明ができていないということになるわけですよ。
昨年、公益通報者保護法が改正をされまして、本年十二月一日に施行されます。改正では、第十一条の二で、通報妨害の禁止が初めて法律に明記をされました。この通報妨害とは何なのでしょうか。
○飯田政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の通報妨害の禁止でございますけれども、令和七年改正により、第十一条の二で新設されたものでございます。事業者は、正当な理由がなく、公益通報をしない旨の合意をすることを求めること、公益通報をした場合に不利益な取扱いをすることを告げることその他の行為によって、公益通報を妨げてはならないと規定されております。
具体的には、公益通報者保護制度QアンドA等において、社内の不正を発見した労働者に対し、事業者が、不正を隠蔽するために、公益通報をしないように誓約書を書かせる行為、公益通報をした場合には不利益な取扱いをする旨を事業者が告げる又は示唆する行為などが通報妨害の例として記載されているところでございます。
○辰巳委員 自ら設置した第三者委員会の調査報告書を一顧だにせずに、自ら正当化し、居直り、告発対象となった自らが関わった法令違反の調査に依拠して、真実相当性がないので公益通報ですらないと強弁して、違法状態を続けているのが今の兵庫県知事であります。
公益通報者保護法は、公益通報したことで不利益が被らないようにする法律であり、法や指針に即した運用が実施され、通報者が保護されることが重要なものであります。
今、十二月一日の施行の法改定では通報妨害が盛り込まれたという答弁がありました。そして、その中には、示唆することも駄目なんだ、不利益を被ることを示唆することも駄目なんだということがありました。
法令遵守をしないことや違法状態を放置することも、公益通報をした場合に不利益な取扱いをすることを示唆することに該当するんじゃないでしょうか。いかがですか。
○飯田政府参考人 お答え申し上げます。
何が、改正法における通報妨害の例である、公益通報した場合に不利益な取扱いをすることを示唆することに該当するかということにつきましては、これは個別の事案に応じまして総合的に判断されるものと考えております。
このため、委員御指摘の、法令を遵守しないことや違法状態を放置していることがこの示唆に該当するか否かということにつきましても、個別の案件ごとの様々な事情、例えば、具体的な行為の態様ですとか、あるいは当事者の認識等を勘案して、最終的には司法の場で判断がなされるというものでございますので、予断を持ってお答えすることは困難であることは御理解いただきたいと思います。
○辰巳委員 今の答弁、否定をしなかった。つまり、誓約書を書かせる、絶対通報するなよという誓約書を書かせる直接的な通報妨害、それは当然当たるわけです。だけれども、示唆やほのめかす、不利益があるぞと示唆したりほのめかすということも法違反に当たるということははっきりした。
今、兵庫県、考えてください。第三者委員会の報告書をも守らない、違法状態を続けているような兵庫県内で、知事のこれ以上の、パワハラを含めた、あるいは様々な刑法を含めた不正を公益通報できますか。できないじゃないですか。
○大串委員長 既に時間が過ぎておりますので、終わってください。
○辰巳委員 否定されなかった。
私は、十二月一日の時点で知事が今のような態度を取り続けると、これは法違反に当たるということもきちっと言えるんじゃないかなというふうに思っておりますので。いいですか、思いますので、私の訴え、私の質問とさせていただきます。
以上です。
○大串委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時五分散会

