第8号 令和8年5月20日(水曜日)
令和八年五月二十日(水曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 工藤 彰三君
理事 井原 巧君 理事 小林 史明君
理事 新谷 正義君 理事 土田 慎君
理事 中山 展宏君 理事 山岡 達丸君
理事 東 徹君 理事 鈴木 義弘君
伊藤信太郎君 伊藤 達也君
長田紘一郎君 こうらい啓一郎君
小森 卓郎君 斉木 武志君
鈴木 淳司君 世耕 弘成君
園崎 弘道君 永田磨梨奈君
古井 康介君 細野 豪志君
松下 英樹君 丸川 珠代君
水野よしひこ君 三原 朝利君
武藤 容治君 村木 汀君
山際大志郎君 山田 美樹君
山本 裕三君 大島 敦君
落合 貴之君 河野 義博君
田嶋 要君 吉田 宣弘君
阿部 司君 若狹 清史君
丹野みどり君 牧野 俊一君
河合 道雄君 山田 瑛理君
…………………………………
経済産業大臣 赤澤 亮正君
文部科学副大臣 中村 裕之君
経済産業副大臣 山田 賢司君
経済産業大臣政務官 小森 卓郎君
環境大臣政務官 森下 千里君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 岡本 直樹君
政府参考人
(内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官) 恒藤 晃君
政府参考人
(公正取引委員会事務総局官房審議官) 向井 康二君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 上田 肇君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文部科学戦略官) 神山 弘君
政府参考人
(農林水産省大臣官房審議官) 福島 一君
政府参考人
(経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官) 西川 和見君
政府参考人
(経済産業省大臣官房技術総括・保安審議官) 湯本 啓市君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 竹田 憲君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 西脇 修君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 福本 拓也君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 畑田 浩之君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 田中 一成君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 渋谷闘志彦君
政府参考人
(経済産業省大臣官房エネルギー・地域政策統括調整官) 佐々木雅人君
政府参考人
(経済産業省通商政策局国際経済部長) 藤澤 秀昭君
政府参考人
(経済産業省イノベーション・環境局長) 菊川 人吾君
政府参考人
(経済産業省商務情報政策局長) 野原 諭君
政府参考人
(経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官) 江澤 正名君
政府参考人
(資源エネルギー庁次長) 龍崎 孝嗣君
政府参考人
(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長) 小林 大和君
政府参考人
(資源エネルギー庁資源・燃料部長) 和久田 肇君
政府参考人
(資源エネルギー庁電力・ガス事業部長) 久米 孝君
政府参考人
(中小企業庁次長) 山本 和徳君
政府参考人
(中小企業庁経営支援部長) 山崎 琢矢君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 原田 修吾君
政府参考人
(国土交通省海事局次長) 河野 順君
政府参考人
(環境省大臣官房政策立案総括審議官) 飯田 博文君
政府参考人
(環境省大臣官房審議官) 西村 治彦君
政府参考人
(環境省大臣官房審議官) 大井 通博君
経済産業委員会専門員 花島 克臣君
―――――――――――――
委員の異動
五月二十日
辞任 補欠選任
細野 豪志君 長田紘一郎君
山際大志郎君 三原 朝利君
落合 貴之君 大島 敦君
河合 道雄君 山田 瑛理君
同日
辞任 補欠選任
長田紘一郎君 細野 豪志君
三原 朝利君 村木 汀君
大島 敦君 田嶋 要君
山田 瑛理君 河合 道雄君
同日
辞任 補欠選任
村木 汀君 山際大志郎君
田嶋 要君 落合 貴之君
―――――――――――――
五月十九日
産業技術力強化法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
産業技術力強化法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
経済産業の基本施策に関する件
私的独占の禁止及び公正取引に関する件
――――◇―――――
○工藤委員長 これより会議を開きます。
経済産業の基本施策に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
両件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官西川和見君外二十九名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○工藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○工藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。大島敦君。
○大島委員 よろしくお願いします。
今日は、山岡筆頭理事の御配慮で三十分時間をいただきまして、久しぶりに経産委員会で質問をさせていただきます。
まず、健康経営についてということで、余り質問は出ない領域かなと思うんですけれども、私は必要だと思っています。
今から三年前、二〇二三年に、上尾商工会議所と伊奈商工会、大宮ハローワークが協力して、求人と求職のマッチングイベントがありました。私が存じ上げている企業もあって、会場を訪れました。五十五社の中小・小規模企業の皆様が、会議室に数社ずつ、それぞれテーブルで求職者との面談を行います。求職者との面談が切れ目なく埋まっているのは、住宅設備用部材を製造、加工している会社と段ボールを製造している会社の二社だけでした。
その中で、大手住宅設備メーカー向けに住宅資材の製造、加工をしている会社は、私も存じ上げる会社であり、取材を申し込み、工場見学をして、経営陣との意見交換もさせていただきました。同社の経営目標は、優良中小企業を目指すということで、多様な働き方に対応できるよう、男性社員の育児休業制度の導入や長時間残業を減らすために作業の効率化を図るなど、若手社員が望む制度に社内変革を進めているということで、今、中小・小規模企業でも、いい人材を集めるためには、社内のシステムを今に合わせていかないといけない。
もう一社、射出成形機を使って物を作っている会社、従業員規模で五十人はいっていないんですけれども、訪問すると、御自身の御子息が大手企業に勤めていて、三十になったので会社に戻して、経営を全部任せたと。そうすると、大企業の経営のマネジメント、給与は公務員並み、有休は取らせる、残業はほどほど。そうすると、いい人材がたくさん入ってくるということなんです。
ですから、そういうことで、経済産業省は、長年、健康経営ということで取り組んでいらっしゃっていて、去年の政府の方針の中でも、これはプレコンセプションケア、余り聞き慣れない言葉なんですけれども、プレコンセプションケア、性別を問わず、適切な時期に、性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠、出産を含めたライフデザインや将来の健康を考えて健康管理を行うということで、このプレコンセプションケアということの一つとして健康経営も位置づけられていると思っています。
そうすると、ここの領域について、私としては、健康経営の取組を広めたいのは、人材不足に直面する中小・小規模企業が重要だと思っています。中小企業の認定数は伸びておりますが、全国の中小企業の母数に照らせば、まだ一部にとどまります。業種、地域、従業員規模別の浸透率を把握し、未実施企業に対する支援策を強化していった方がいいと思っています。
さらに、健康経営優良法人認定事務局の資料では、未実施企業への調査で、健康経営そのものを知らないので取り組んでいないとする回答が七割以上とされています。ここは、広報不足ではなく、商工会議所、商工会、健康経営を推進する専門家との伴走支援が必要と考えております。政府の考え方を問いたいと思います。
その前に、実は今、コーポレートガバナンス・コードが改定の時期を迎えておりまして、コーポレートガバナンス・コードの中でも、人への投資を含む成長投資の方を優先的に求めることをどのように明確に位置づけるかという議論があります。ですから、生産性を向上させるという即物的な言い方ではなくて、人への投資を含めて企業全体の価値を上げていく時代に入ってきていると思いますので、中小・小規模企業においても、こういう健康経営という観点から、商工会議所、商工会、健康経営を推進する専門家の伴走支援をしながら取り組まれることが日本の経済をよくすることにつながると思うので、是非その点を御答弁をお願いします。
○赤澤国務大臣 おはようございます。
委員と問題意識を完全に共有をいたします。
健康経営は私も非常に重要だと思っていまして、我が地元でも、健康経営優良法人の認定を受けましたよといって本当に喜んで、その盾が応接室に飾ってあって、そのことを喜んで報告をしてくれるような企業は増えてきております。本当に大事なポイントだと思いますし、コーポレートガバナンスの中でも、人材投資ということで、今、私は労働供給制約社会と言っていますが、人口減少して生産年齢人口がどんどん減っていく中で、一人一人働く方を大事にするというのは物すごく大事な考え方だと思うので、全く問題意識は共有をいたします。
少子高齢化に伴い、生産年齢人口の減少が見込まれる中で、企業が従業員の健康投資といった健康経営に取り組み、生産性向上や持続的成長を図っていくことは極めて重要であります。
また、委員御指摘のとおり、中小企業については、大企業よりも認定比率が低い状況であるため、中小企業を重点的に支援すべく、更なる周知に加えて、認定企業への補助金加点といったインセンティブづけ措置を拡大をしているところでございます。また、今年から補助金も、実は健康経営優良法人が加点されるような補助金の数を増やしたり、経産省としても全力でこれを定着させようと努力をしております。
御指摘のとおり、健康経営そのものを知らないで健康経営に取り組んでいない事業者も多数いますので、これまでも周知活動を行ってきましたが、まさに委員御指摘の商工会議所、商工会、健康経営を推進する専門家と連携した伴走支援についても、極めて有効な手法の一つだと考えられます。攻めの予防医療に関する政府内会議でも、その重要性が指摘されています。
中小・小規模企業への健康経営の普及に向けて、自治体、健康づくり支援機関、商工会や商工会議所などの経営支援機関や健康経営に詳しい専門家、ふだんから中小企業とやり取りをしている税理士の皆様などが連携をして、健康経営のメリットやノウハウを伝えていくといった具体的な伴走支援の在り方を検討してまいりたいと思います。
○大島委員 御答弁いただきまして、ありがとうございました。
大企業は十分進んでいるので、御地元での御発言も聞きながら、進めていただくことを確信しましたので、よろしくお願いします。
次は、ナフサ不足への対応ということで、結構難しい時代に入っていると思っています。
これまで、私、今通常国会は、国家情報会議設置法案あるいは経済安全保障推進法案の審議に携わっておりまして、我が国は非常にいい国だと思います。
新型感染症のときにうまくいった国が、台湾だったり、韓国だったり、シンガポールだったりして、どうして日本がということで、マイナ保険証とか、COCOAというアプリケーションもあったかな。余りうまくいかなかったというのは、国の生い立ちが違うと思っていまして、先ほど挙げた台湾にしても、韓国にしても、シンガポールにしても、徴兵制がある国なので、いろいろな情報に関する、あるいは国の仕組みが違うと思っていて、それをそのまま日本でというわけにはいかないと思っています。
ですから、経済安全保障あるいは安全保障についても、私は今の日本のこの状態が一番いいと思っていて、そのことを各国大使とお話ししても、評価点は高いです。このよさを維持しながら、やはり安全保障に備えていることが、政治の、私たちの多分責務かと思っていまして、トウショウヘイ氏の一九九二年一月の発言がありまして、中東には石油がある、中国にはレアアースがあると明確に位置づけている、九二年に。
ですから、今回は、中東における石油が途絶したことと、あと、レアアースについて、やはり中国は九二年から取り組んでおりますから、すぐにはレアアースはできないんですよ。まず採掘して、精選して、製錬して、商品化して、磁石化して、品質保証まで含めると、結構長いノウハウの蓄積があるので、この間、何か日本にも希土類学会というのがあって、レアアースの学会があるそうでして、予算も、何か五百万円ぐらいなんですって。意外と少ない予算で頑張っていらっしゃっていたりもして、そういうところもしっかり手当てをしていかないといけないなと思います。
もう一つ、米国のCSIS、米国戦略国際問題研究所の四月のレポートだと、トマホークを含めてパトリオットまで七種類のミサイルの消耗率を出している。結構消耗しておりまして、パトリオットだと四六から六一%、THAADだと五三から八一%、これが消耗率なので、リアルなこういう数字を見ながら、戦略は日本国政府も立てられているのかなと思っていまして、このようなミサイルを今後、このレポートだと一年から四年かかる、ここには希土類が必要だ。
米国国防総省の来年一月からの調達のガイドラインを仄聞、伺うところによると、この希土類については、やはり生産過程も含めて米国製だという一文が入っていたりもすると聞いておりますので、やはりここのところも必要で、両方今押し寄せてきているのが我が国だと思っていて、今、私たちは極めていい時代に生きていて、英語はできないんですけれども、海外の政治学者、経済学者、軍事の専門家、インテリジェンスの専門家の討論番組は全部字幕が出るので、読めるんですよ。
ここは、日本の報道ぶりとは全く違います。もう二月の二十八日の前から、あるかもしれない、イランは、日本語で言うと存立危機、国の存立を懸けてやってくるからうろたえない、今回長いぞというのをずっと言っていらっしゃる、識者の皆さんは。かつ、ヘリウム、あるいは肥料、あるいは原油も含めて国際価格は上がってくるということをずっと言っていらっしゃっていて。一応、私は背景についても調べるんです。背景についても、どういう人たちがどういうことを言っているのか調べながら聞いておりまして。
ですから、元々長いのかなと、今回。うまく解決すればいいですよ、ある日突然。でも、国としては、基本的に今回のイラクをめぐっての紛争が長いという前提の方が、国をマネジメントするには必要なのかなと思っていまして、その点につきまして、大臣から現状認識を、もうすぐ三か月になるので、日本国政府としては、三か月のうちには解決する見通しだった、ひょっとしたらこれから長く続くかもしれないという、この見立ては結構大切だと思うので、大臣の言える範囲内での御所見をお願いします。
○赤澤国務大臣 御通告のない質問だと思いますが、中東情勢については、正直申し上げて、予断を持って何か申し上げられることがあるわけではないと思います。
ただ、一つ我が国として申し上げられるのは、備蓄について、繰り返しておりますけれども、八か月分、原油の備蓄を持ち、また、委員が先ほど触れられたのでちょっとお話をしますと、やはりほかの国にはなかなかないような重要鉱物についても備蓄をしてきているということがあります。
そういう意味では、諸外国に比べて、こういう事態に対して、少なくとも備えについて、先人がやってきたものについては見るべきところがあるというふうに思いますし、諸外国と比べて、長期化した場合に備えが足りていないかと言われれば、相対的にはよく備えている方の国ではないかという認識を持っております。
○大島委員 それで、現状認識と対策を、済みません、政府参考人に質問通告しておりましたので。
多分委員の皆さんもそうだと思うんですけれども、地元に帰ると、結構多くの方から様々な要請を受けると思うの。私もヒアリングしています。
比較的大きい、売上規模が四十億から五十億のゼネコンの経営者は、一応入っていると言う、物は。ただ、小さいところになると、なかなかそこまでは届いていないということを訴えられまして、一部上場企業の建材メーカーの方に伺っても、部材については、結構、上から材料が入ってこないという話を聞いたり、特に、これから、北海道、夏に家を新築して、そして完工するときに、北海道だと土台においても、山岡さんは詳しいと思うんですけれども、断熱材を使用するので、断熱材がないと言うんですよ。そうすると、これから工事に対する着手ができなくなるので、こういうようなことを政府としてはどのように意見を聴取されているのかについて、政府参考人からの御答弁をお願いします。
○畑田政府参考人 お答えを申し上げます。
石油や原油製品については、日本全体として必要となる量は確保できておりまして、年を越えて石油の供給を確保するめどはついている。
その上で、ナフサについては、備蓄原油を用いた国内での精製ですとか、それから中東以外からの輸入拡大、また、ポリエチレンなどの中間段階の化学製品の在庫も合わせると、これも年を越えて継続できる見込みとなっております。
一方で、足下では、御指摘もありましたとおり、一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じているというふうに認識はしておりまして、御質問の情報収集につきましては、各業界団体あるいは各企業とのコミュニケーションに加えまして、関係省庁に設置された情報提供窓口というものを設けております。これは、どなたからでも御意見、情報をいただけるような仕組みになっておりまして、ここに需要家の調達状況も含めたサプライチェーン上の情報を集約をいたしまして、その内容に応じて供給の偏りや目詰まりを一つ一つ確実に解消しているというのが現状でございます。
引き続き、国民の皆様の命と暮らし、そして経済活動に支障が生じないように取り組んでまいりたいと考えております。
○大島委員 一点、お手元の資料の一ページ目なんですけれども、関係省庁における情報提供の受付窓口、これが、受付窓口の一覧表をいただきまして、地元に帰って私に訴えていただく方にこれを配っても分からないので、大島が作成したのが、三ページ目をめくっていただくと、これは皆さん、QRコードを読んでいただくと直接経済産業省のホームページに飛ぶようになっていまして、これは切ると名刺サイズになります。
書いてあるのが、緊急、重要、日本国政府、中東情勢関連、対策窓口、QRで一本化、ワンストップ、迷ったらまずQRへということで、この裏面をめくっていただくと、名刺サイズの裏面に、主要な対象物資、所管省庁ということで、燃料油、石油製品等、経産省、国交省、農水省、環境省、一番最後、詳細、最新情報は表面QRへという。これは大島が作りました。
是非、ここに持ってきたんですけれども、使ってほしいんですよ。こういう感じで、QRを読むと今でも皆さんちゃんと飛びますから。かつ、裏面にはしっかりとこのように書いてあるので。ですから、やはり、エンドユーザーオリエンテッドじゃないといけないと思う。
私は元々、鉄鋼会社と、五年間、生命保険会社でセールス、新規顧客の開拓をしていたので、やはりこれがあると、皆さん、地元で訴えられたときに、ここにアクセスしてくださいと渡せば済むので、是非御活用ください。やはり、こういうことで多くの情報を集めて、どこに何がスタックしているのかがまず必要だと思うの。
もう一つ政府参考人に伺いたいのは、多分、第一次オイルショックのときに作った法律があるんです。それについて説明していただけますか。
○畑田政府参考人 お答えを申し上げます。
まず、周知の方ですけれども、QRコードの件、ありがとうございます。我々も情報提供窓口、ホームページに中東情勢ポータルというのを設置し、またSNSなどもやっておりますけれども、全国の地方経済局が現場の企業の声をお聞きする中で、窓口をお伝えしたり、また業界団体を通じてチラシを配布しておりますけれども、このチラシの中で我々もQRコードをつけておりまして、引き続き頑張っていきたいというふうに思っております。
御質問のオイルショックのときの件ですけれども、これは、一九七三年の第一次オイルショックの際に、石油需給適正化法、また国民生活安定緊急措置法、こういうものを成立させていただいておりまして、ナフサにつきましては、石油需給適正化法における石油製品の一つということでございます。発動の必要が認められる場合には、事業者や個人に対して割当て又は配給といった対策を行うことが可能でございます。例えば、必要に応じてナフサを、塗料等を含めた建材、これのもととなる基礎化学品の製造メーカーに優先配給させるというようなことも制度上は可能でございます。
また、ナフサを原料とする重要な建材、また重要な設備、こういうものにつきましては、国民生活安定緊急措置法における生活関連物資等に含まれ得るというふうに解釈をされておりまして、法律の規定に照らして必要性が認められる場合には、事業者や個人に対して割当て又は配給等を行うことができるということになっております。
○大島委員 経産省、国土交通省の若手の職員さんに聞くと、結構一生懸命やっていただいている、でも、業界に任せた方が早いんじゃないかなと思う。
ただ、ここに一つ気をつけなければいけないところがあって、公取は、行政指導に誘発された事業者や事業団体の行為であっても独占禁止法の適用は妨げられないという考え方を示している。政府が業界で話し合って配分してくれと曖昧に投げると、価格、数量、取引先の調整になり、独占禁止法上のリスクが出ると思う。
したがって、やるなら、業界全体の調整ではなく、政府が法律に基づき、対象物資、対象地域、優先順位、数量、期間、報告義務を明確にする方が僕は安全だと思う。
今、法律の根拠なく、厚意でやっている。これまでの下請価格の転嫁も、どちらかといえば、法制にのっとらないでお願いベースでやっていたわけですよ。この間ようやく公取が変えたことによって、公取の、これは中小受託取引適正化法を改正したので、大分進みはよくなっているんですけれども。
ですから、法的根拠としては、多分ゼロ段階。今やっていることは、石油備蓄法に基づいてこれは備蓄放出している。価格が高騰、買占め、売惜しみの疑いがあったときは、買占め売惜しみ防止法があって、二番目として、特定地域、特定用途でナフサ由来製品や燃料が不足すると、国民生活安定緊急措置法の十四条から二十二条、第三段階、ナフサ由来製品等が全国的、長期的に甚だしく不足すると、国民生活安定緊急措置法二十六条、これは罰則規定があったかと思います。そして、石油そのものが大幅に不足し、国民生活、経済に甚だしい支障、これは相当備蓄が減らないと難しいと思うんですけれども、石油需給適正化法の四条から十二条、通常措置で石油危機を克服することが困難になったときは、石油需給適正化法の十二条ということで、それぞれ法体系は準備してあります。
今後の対応として、私、業界団体に任せた方が早いと思う。でも、業界団体が一緒に集まってやると談合になるので、そこに対して法律的な根拠を与えて進めた方が、政府としての進みが速い感じがする。これは大島の考え方なので、まだ法律的に正しいかどうかを詰めたわけじゃないんですけれども、そういう観点での対応策をそろそろ。
特に、シェールガス、僕も十年以上前にヒューストンで、僕はシェールガスの現場、シェールガスもシェールオイルも同じですから、作り方は。これは普通の井戸とは違うの。私、鉄鋼会社で油井管という井戸を掘るパイプの販売管理をやっていた人なので。ですから、シェールガスは、値段が上がってくれば採算が合うから、たくさん出せるんです。
ホルムズ海峡ではなくてパナマ運河を通ったら、相当高い原油を買っているはずです、今、日本は。ですから、今の百七十円で抑えて、今、四十二円、政府から補助しているので、二百十円。でも、これは二百十円という観点でよく見ておかないと、今後更に政府の補助が増えるおそれがあると思う、今後石油価格が高止まりしていくと。
ですから、それを踏まえて、国民が騒然とならないように、大臣も注意しながら御発言されているんですけれども、そういう観点での取組を是非お願いしたいと思っていまして、よろしくお願いします。
最後に一点だけ、早口で私の方で答弁を求めますので、早口で答えていただけると助かります。
機微技術の流出防止は、外為法による投資審査、輸出管理、特許出願非公開、情報保全だけで完結するものではないと考える。企業側に信頼できる資本の選択肢がなければ、資金不足は事業継承を契機に高リスクな資本や買収提案に依存する場合もある。政府として、機微技術を持つ中小・中堅企業に対し、技術流出防止と成長資金供与を一体で進める必要性があると考える。
ここで一つお願いしたいのは、サプライチェーンのより深くにある機微技術を持つ中堅・中小企業の情報を更に把握し、育成していくためには、政府系金融機関が出資する官民ファンドが必要だと思っています。機微技術を持つ企業により広く投資し、育成することが必要と考えるので、大臣の御答弁をお願いします。
○赤澤国務大臣 委員御指摘のとおり、我が国の経済安全保障を確保する観点から、中堅・中小企業の優れた技術や製造基盤を支えることは重要であります。今般の経済安全保障推進法の改正も活用し、幅広い関係者の協力を得ながら、サプライチェーンの途絶等が起こることがないよう、機微技術を持つ中堅・中小企業の把握を進めてまいりたいと思います。
また、こうした経済安全保障上重要な企業への投資を通じた育成については、これは委員御指摘のところでありますけれども、JICや中小機構などの個別の官民ファンドにおいて、国内産業競争力の強化や中小企業の新事業展開、事業承継、事業再生等の促進といったそれぞれの支援対象に合致をすれば、投資は可能という状況になっております。
こうした官民ファンドとも連携しながら、機微技術を持つ中堅・中小企業の把握と育成に努め、我が国の経済安全保障に関する取組を進めてまいりたいと考えております。
○大島委員 やはり様々な観点で、様々、中小・中堅企業のサプライチェーンの一番底のところまで、深いところまで企業を守っていきたいと思いますので、官民ファンドの活用を是非お願いいたします。
終わります。ありがとうございました。
○工藤委員長 次に、斉木武志君。
○斉木委員 自民党・無所属の会の斉木武志でございます。
本日は、政府が今国会に提出をしております電気事業法の改正案についてお伺いをしたいと思います。
今回の改正案の眼目、私、一つ大きなのは、脱炭素電源の整備に政府の財政投融資を活用していく、要するに、国として電源整備に一歩踏み出すということが大きな眼目ではないかというふうに思っております。
私の地元は福井県ですけれども、脱炭素電源といいますと、今、嶺南地域に七基の原子力発電所が稼働しておりまして、関西電力が、四号機のリプレースも視野に入れて、美浜三号機の周辺でボーリング調査を行っているところでございます。
こういった例えば原子力発電所などを整備しようとすると、建設費が今すごく高騰しているんですね。福島事故前に比べて何が変わったかといいますと、まず、規制基準が強化をされて、特重施設、テロ対策であるとかミサイルの飛来などに備えてサブの制御システムを持つこと、また、メルトダウンに備えてコアキャッチャーを増設をすること、こういった様々な附帯設備がくっついてきていますので、例えば、海外に輸出しようとすると、一基一兆二千五百億とか一兆五千億とか、とても数千億のオーダーでは済まないんじゃないかというふうにも言われている。こういった建設費の高騰がある。
やはり、今、民間金融機関からも、みずほ銀行などによると、政府に対しては、二〇五〇年にかけて百八十兆円規模の、電源であるとか安全対策工事であるとか送電網の整備、系統の整備、こういったものにこれだけのお金がかかるんじゃないかという試算も出ていて、先日、政府と金融機関が行った協議でも、これだけの長期、例えば、原子力発電所などは二十年建設、六十年運転、四十年廃炉ですから、百二十年の、世紀をまたぐ、巨大、兆円単位の投資になっていきます。これに対して、今、総括原価ではなくなった民間企業、一民間企業に対して兆円単位の、百年単位の融資ができるかというのはなかなか厳しい、金利も優遇できませんよみたいな厳しい声もあったというふうに聞いております。
こういった、民間金融機関がちょっと及び腰になる中で、やはり、国がある意味債務保証をつけて、国が投資をするんだから金融機関もついてこいよ、こうやって一歩前に出る姿勢というのは私は非常に必要だと思っておるんですが、この民間金融機関の態度も含めて、今、政府の財投を電源投資に入れていく必要性をどのように認識していらっしゃいますか。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
DXやGXの進展に伴いまして電力需要の増加が見込まれる中、電力の安定供給の確保と脱炭素化を両立していくためには、今後、短期間に集中して大規模な電源や送電線の整備を進めることが必要でございます。
こうした投資の促進に向けて、資源エネルギー庁の審議会において様々な議論を行ってきたところであります。その中で、今委員からも御紹介いただきましたけれども、今後、長期かつ大規模な投資が増えることが見込まれる中で、民間金融機関のみで必要金額を賄うことがこれまで以上に難しくなる、量的補完の観点で、政府による制度措置の必要性、官民協調の重要性についての指摘もあったところであります。
こうした課題に対応するため、今国会に提出している電気事業法改正案では電力広域機関による財政投融資を活用した貸付制度を盛り込んでおりまして、民間金融を補完することで、資金調達が難しい長期かつ大規模な電源や送電線への投資を促進してまいりたいと考えてございます。
これによって、脱炭素電気の供給や送配電網への接続といった需要家ニーズにも迅速に対応してまいります。
○斉木委員 こうした、政府が一歩金融支援に乗り出すというのは、私は、日本だけではなくて、先行している事例が世界的に、特にフランスにおいて進んでいると思います。
例えば、東側諸国を見ると、中国とかロシア、例えばロシアはロスアトムなど、完全国有企業が、中国もそうですね、原子力発電をどんどんどんどん建設をしていっている。フランスも、欧州における原子力大国ですけれども、一度は独占的な地位にあったフランス電力、EDFというナショナルカンパニーがありました。これが二〇〇〇年代に民営化をされていたんだけれども、政府が二〇二三年に株式をまた国有化をして、フランス電力を再国有化いたしました。
背景にあるのが、やはりそうした大規模電源投資が民間企業ではできないというところですね。次世代革新炉、欧州型次世代革新炉であるとか、六基これから建設をしていくというふうに表明しておりますので、やはり、そういったところにおいても、民間に任せては進まないので国が再国有化していく。
要するに、国が債務をきっちり引き受けて建設をしていくということは、中国であろうがロシアであろうが、西側の欧州諸国、フランスであろうが、皆さん、やはり、政府がいろいろ試行錯誤しながら、大規模投資の必要性、政府の債務保証の必要性という方にかじを切ってきている。
この辺りの今の各国の事情、状況というものをどのように、私はこれは国際的にも必要な状況だと思っておるんですが、どのように見ていらっしゃいますか。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
ただいま委員から御紹介いただきましたように、世界の国々は、それぞれに異なる経済事情やエネルギー事情を踏まえながら電力の安定供給の確保や脱炭素化に取り組んでいるということだと承知しておりますけれども、特に今御紹介いただいたフランス政府の取組に関して申し上げますれば、原子力事業者であって、かつフランス国内最大の電力会社であるEDF、これは、気候変動対策やエネルギー分野における自国の独立性を確保し、原子力発電の新規建設計画の加速や再生可能エネルギーの展開に必要な手段を確保するという観点から、二〇二三年六月に完全国有化されたというふうに承知をしてございます。
○斉木委員 本当に、各国政府が大規模投資という必要性に直面して、どこからお金を出すのかというところを、やはり国というものが一歩前に出るということが地球上で非常に鮮明になってきていると私は思いますので、今法改正によって、そうした、日本においても、こういった系統の整備であるとか、また洋上風力の電源開発であるとか、原子力のリプレースであるとか、様々な脱炭素電源投資に是非積極的に、民間金融機関が足らざる部分を補うという姿勢を堅持していただきたいなと思っております。
そして、もう一つ。となると、今お話ししたのが、最初、美浜の四号機のお話をしました。美浜においてはもう一つ声が出ているんですね。リプレースはいいけれども、避難路がないじゃないかという声です。
美浜発電所というのは、先ほど七基動いていると申しましたが、東側には敦賀原子力発電所がございます。北側には美浜発電所があります。西側には大飯、高浜の発電所がありまして、何か有事があった際には、東も北も西も原子力発電所にぐるっと囲まれている地域なんですね。そうすると、必然的に避難路は南しかないということになります。ですので、京都の方に抜けていくという地勢になっています。ただ、そこは今、現道は山にぶち当たるんですね。京都まで直通で行ける道がありませんので、いざ有事が起きてしまうと逃げるところがないじゃないかという話になっていきます。
副大臣に今日は来ていただきましたけれども、副大臣は柏崎刈羽にも再稼働で携わられて、眼目になったのが、東電が一千億円新潟県に寄附をして、これで柏崎刈羽から六方向に避難道路を整備するという、これで地元の納得をいただいたという背景があると私は思っております。
これは、福井県民にとってみると、柏崎は一基じゃないか、一千億円で六方向に避難路をつける、でも、嶺南は、福井県は七基も動いているわけです。避難路がないわけですね、唯一の脱出口に。これは長年要望して共創会議のメニューにも載っけていただきましたけれども、なかなか見えないよと。一基で一千億だったら、七基だったら七千億あったっていいわけですよ。なのに、お金がない、お金がないといってなかなか進まない。これは、リプレースするんだったら、少なくとも避難路はセットでしょう、そういう町民の方のお考え、これは理屈は通っていると思うんですね。
是非、こういった、脱炭素電源に政府のお金を突っ込んでいくよ、債務保証するよというんだったら、逃げる道も当然確保しなきゃいけないでしょうという話なんですが、新潟に見劣りしない美浜から高島に抜ける避難路の整備、ここはどのように取り組まれますか。
○山田副大臣 お答え申し上げます。
まず、避難道路の整備を含む原子力防災体制の充実強化は重要です。経済産業省としても、内閣府等の関係省庁と連携しつつ、その充実強化にしっかりと取り組んでまいります。
その上で、福井県においては、二〇二一年に、先ほど委員からも御指摘あったように、共創会議を創設し、地域の課題や要望を伺いながら、国、自治体、事業者が一体となって策定した工程表に基づいて、地域振興や避難道路整備など、地域の課題解決に向けて取り組んでおります。
避難道路の整備につきましては、昨年二月に開催した第七回共創会議において、各立地市町や福井県の御要望などを踏まえ、今後取り組んでいく事業の例として、美浜高島道路等を工程表に記載したところであります。
美浜高島道路については、今春より福井県において調査が行われており、その状況等を踏まえつつ、共創会議の枠組みの下、引き続き、福井県等と相談しながら、工程表の実現に向けて、一つ一つ取組を進めてまいります。
○斉木委員 ありがとうございます。
ただ、共創会議のメニューにはもう従前から載っているわけでして、今お聞きしたのは、新潟県があれだけ六方向に大々的に東電がお金を出して避難路を造るよと言っている割には、なかなか、資源エネルギー庁さん、共創会議に長年載っけているけれども進捗していないんじゃないのというところだと思うんですよ。
そこのところ、まあ財源の問題はあると思うんですけれども、財源の問題は今日もお話ししたじゃないですか。なければ財投を持ってくるであるとか、様々な知恵の使い方というのはあると思うんです。だから、そういった、もうちょっと、柏崎刈羽であれだけ再稼働に取り組まれたわけですから、副大臣が行かれていろいろと汗をかかれたわけですし、地元の肌感覚というのは知っていらっしゃると思います。
そういった意味で、リプレースも視野に入れている地域に避難路がないというのは、これはなかなかゆゆしきことですので、もう少し思いを寄せていただきたいなと思うんですが、財源の工夫を含めて、じゃ、去年と何が変わったのか、今。本当に町民の方が納得できるような御発言をいただけませんでしょうか。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
まず、新潟県の柏崎刈羽原子力発電所の再稼働につきましては、これは、事故事業者である東京電力が事故後初めて稼働させることに対する御地元の不安など、新潟特有の特殊な状況があることを踏まえた対応ということもございます。
ただ、福井県についても、地域の事情を踏まえつつ、必要な対応をしっかりと行ってまいりたいというふうに考えております。
美浜の道路の状況については、共創会議の工程表に位置づけられて、今交付金を措置しておりますけれども、この調査、これまでの交付決定額がございますけれども、今後、調査の進捗に応じて追加額をしっかり措置していくという考え方で対応してまいりたいというふうに思っております。
○山田副大臣 今申し上げたとおり、東電の、柏崎刈羽の特殊事情というのは今政府参考人から申し上げたとおりでございますけれども、その上で、やはり、地元の住民の皆さんの感情としては、隣の県であれだけやってくれているのにという思いがあるということはしっかりと受け止めて、まず、この工程表に載っけているものをしっかりと取り組んでいくとともに、そういった声を丁寧にお聞きしながら、これからの対策を考えていきたいと思います。
○斉木委員 ありがとうございます。
本当に隣の芝生は青く見えるというか、関電さんは五十億円しかないんですね、寄附金としては。金額的にも余りにもかけ離れているし、三方向を原子力発電所に囲まれていて、そこしか逃げ道がないわけですよ。そこに少なくとも避難路をつけるというのは、これはどう見ても筋が立っている理屈ですので、やはり安全性あっての原子力発電所だと思うんですね。やはり、何かあったときに対応できる備えというものに関しては、今日も財投のお話が出ましたけれども、様々知恵は出していけるわけです、財源に関しては。そういったことも是非今後も知恵出しをし合いながら、こういった立地地域の不安解消というものに汗をかいていきたいなと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
○工藤委員長 次に、若狹清史君。
○若狹委員 日本維新の会、若狹清史です。
本日、質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
私の方からは、三項目につきまして御質問させていただきたいと思います。
まず一つ目なんですけれども、本年の四月に、大臣が千歳市のラピダス現地拠点の開所式に御出席をされました。このタイミングを踏まえまして、国としての投資、関与の出口戦略について御質問させていただきます。
政府は、IPAを通じてラピダスに一千億を出資し、筆頭株主となるとともに、重要事項に拒否権を行使できる黄金株を保有しております。ラピダスは、二〇三〇年度の営業黒字化、二〇三一年度のIPOを目指すとのことですが、以下の点を確認させてください。
第一に、上場市場の選択や事業周知についてです。
現時点では、私が推測するにですけれども、東証プライム市場への上場が主軸かなと理解をしておりますが、GAFAMや海外AIデータセンター事業者を主要顧客として見込む観点から、ナスダックやニューヨーク証券所などの海外市場への上場、重複上場も選択肢として検討されているのか、お聞かせください。
海外市場で上場する場合、私もいろいろなIPO支援を国内外でさせていただきましたけれども、黄金株は会社法、また外国証取法上も有効に機能するのかという質問をしたいんですけれども、きっとその辺は細かく御検討いただいていると思います。
現在は、私自身、市場をとにかく動かす時期だと思っております。政府の皆様方からすると、余りオープンに情報を出しちゃうとというところがあるのかもしれないんですけれども、それはまだまだ直前の話だと思っておりまして、市場をとにかく動かす時期だと思っております。よくも悪くも、敵も味方も、私たちのプランはすごいんだよ、魅力がある事業だということを投資家、そしてそれに対して何かやろうとしている人たちに対しても周知していくというところの時間だと今思っておるんですけれども、政府としてどのようなIR、計画、検討しているのかをお聞かせください。
第二に、二〇二六年二月に、政府、民間合わせて約二千六百七十億の資金調達を実施して、三十二社が民間参画したと承知しておりますけれども、今後更に大規模な民間増資が進んだ場合、政府は、民間最大株主より一%多い議決権を維持するという方針を堅持するのか、又は希薄化防止のために追加出資を行う予定があるのか。
また、IPOをした後に、政府持分を段階的に売却し国費を回収する、いわゆるバイアウトを考えているのか、それとも長期保有にするのか、こういった現在のお考えをお聞かせください。
また、聞くと、現物出資も検討されているということですけれども、現物出資に関しては相当大変な作業が想定されます。これはなぜかというと、評価がまちまちで、いろいろな方々によって現物出資の評価というのはめちゃくちゃ変わってくると思いますので、ここは是非、第三者委員会等の評価も入れて検討していただければという要望になります。
また、最後に、国際的な顧客獲得交渉についてですが、現在、キヤノンさんが国内大手初の試作委託を行うと報じられております。クエスト・グローバルやテンストレントとの協業も進んでいるようですけれども、競合のTSMCと比べると、海外大口顧客の確保はまだ道半ばかなというふうに見ております。実際に、Nマイナス二ぐらいの段階になったときにある程度の見通しがついていないとIPOは非常に遠のくと思っておりますが、政府として顧客獲得に向けた外交、通商上の働きかけを具体的にどのように展開しているのかをお聞かせください。
○野原政府参考人 御質問が五、六点ございました。一番最後の、顧客のところは小森政務官の方からお願い申し上げます。
最初の点、まず、どの市場で上場しますかという話と、上場に向けて前向きなアピールが必要じゃないかという点でございますが、この点につきましては、二〇三一年度頃の上場につきましては、国内証券市場はもちろん、国外も排除せずに検討をラピダスでされているというふうに聞いております。具体的な上場先につきましては、今後事業が進展していく中で具体的に検討されていくものと承知しております。
委員から御指摘がありましたとおり、ラピダスが投資家から前向きな評価を得て、上場後の株式市場において高い評価を得ていくことは大変重要でございまして、今から取り組んでいく課題でございます。足下で、今年二月の資金調達の際に、当初想定の一千三百億円を大きく上回る一千六百七十六億円、民間から出資をいただいて、三十二社出資をしたというふうになっておりますけれども、これもラピダスに対する期待の表れでございます。
さらに、株式市場で前向きな評価がなされるよう、ラピダスとしては、事業計画やその順調な進捗を幅広い企業等に対して積極的に働きかけ、アピールすること、それから、指名委員会等設置会社への移行を展望しつつ、社外取締役を中心とした、上場企業と同等の財務、ガバナンスを確保していくことなどを進める方針というふうに承知をしておりまして、経済産業省としてもこの点についてはしっかり後押ししてまいりたいと考えております。
それから、黄金株について委員から御指摘がありました。
例えば、INPEXは黄金株を有しつつ東京証券取引所に上場しているものと承知しておりまして、そのような例も参考にしながら、上場に向けて関係者としっかり調整を行っていきたいと思います。これが二点目でございます。
それから三点目でございますが、現在、政府はラピダスの最大株主であるわけですけれども、今後、民間からの出資、資金調達が増えた、進んだ場合にどのようにするんですかというお尋ねだと思います。
現在、政府はラピダスに対して、議決権種類株、それから無議決権種類株、黄金株の三種類の株式を保有しております。事業者の経営判断の迅速性、それから半導体に関する政策目的達成のためのガバナンスの確保等をこの三種類の株式を持つことによって図っているところでございますが、今後、民間からの出資が追加されて増えると、放っておくとその分、民間からの出資は議決権株式だけになっていますので、そうすると政府の議決権が相対的に少なくなる、比率が少なくなるということが想定されますけれども、既存株主や政府によるラピダスのガバナンスに与える影響等を勘案しながら、政府が保有する無議決権種類株を議決権種類株へ転換していくということで、政府がラピダスの筆頭株主である形を維持する方針でございます。
それから四点目が、上場した後、じゃ、政府の保有株式はどうするんですかというふうなお尋ねだと思いますけれども、この点につきましては、現時点では上場後に適切なタイミングで売却することを想定しております。具体的な時期、売却の規模等は、上場後の株式市場、それからラピダスの事業状況等を総合的に勘案し、外部有識者の意見も聞きながら判断していくということになると考えております。
その次が、現物出資の準備の話が、御質問があったと思います。
現物出資は、千歳の建屋とあと製造装置でございまして、製造装置は特にたくさん種類があります。建屋と製造装置を合わせるとすごい額になりますので、それらの現物出資に当たって資産査定の準備に時間がかかるんじゃないか、そういうふうなことになってくると思いますので、その点の御指摘だと思いますけれども、政府としては、委託研究の開発後に、情報処理促進法に基づきまして、ラピダスが研究開発を実施している建屋、製造装置をNEDOからまず情報処理推進機構、IPAに無償譲渡する、これは法律上そういうふうに規定がございます、その上で、IPAからラピダスに対して現物出資する方針でございます。
委員御指摘のとおり、現物出資を行う場合には、対象となる資産の数が非常に多くて、金額の規模も巨額になることが想定されるため、事前にしっかり準備をすることが必要でございます。
政府としては、今後、出資対象資産の公正な価値評価の進め方等について速やかに方針を固めまして、外部有識者委員会の意見も踏まえながら、NEDO、IPA、ラピダスとも連携、調整しつつ、具体的な、どういうふうな方法で資産査定をするかということについて検討を進めてまいりたいと考えております。
最後の、顧客の件は。
○小森大臣政務官 私からは、海外の顧客を獲得することにつきまして答弁を申し上げます。
ラピダスプロジェクトの成功のためには、国内に加えまして、御指摘いただいたとおり、海外の顧客の獲得が極めて重要であるという認識であります。足下でラピダスは国内外の顧客六十社以上と現在協議中でありますけれども、このうちの多くが海外企業である状況であります。量産開始に向けて今後もこれが更に進展していくことを期待しているところであります。
その上で、御支援について、政府による支援についても御質問がありました。
経済産業省といたしましても、先日、先ほどの御指摘あったキヤノンに加えまして、IBMなどにつきましても、取り組む最先端の半導体設計に対する支援を決定しているところであります。こうしたプロジェクトにおきましては、ラピダスの製造技術を活用することが想定されているものでございます。
引き続き、最先端半導体の需要と供給、需要の創出と供給の強化を図るためのエコシステムの形成に向けて、全力で取り組んでまいります。
○若狹委員 ありがとうございました。
非常に、バイアウトを見据えてということですので、今は投資家に、皆様方にこの事業がすばらしいんだよということをとにかく周知していく期間だと思いますので、また、現物支給は相当大変だと思いますので、第三者委員会を含めて、皆様方で全力で取り組んでいただければと思います。
ちょっと時間もあれなんですけれども、二つ目に移らせていただきたいんです。
経済産業省さんが所管する主要補助金のうち、収益納付制度というものを設けていたのが二つ、ものづくり補助金と事業再構築補助金という制度がございます。補助事業で利益が出たら、それをいずれ返しなさいよ、一部国庫に返してくださいねという制度です。これが、二〇二五年、ものづくり補助金は第十九次で廃止、事業再構築補助金は制度自体、十三回で終了しましたが、そこで廃止。後継の中小企業新事業進出補助金ではそれを適用していないということになりましたので、実質、収益納付の制度はなくなったということになります。
ここで、ちょっと時間の関係もあるので二点お伺いしたいんですけれども、もの補助と事業再構築補助金が制度存在期間中に実際に収益納付が発生した件数と返還額の合計はそれぞれ幾らかを教えてください。収益が、なぜ、それで生じなかった事業が大半であれば、赤字ゆえの免除だったのか、そもそも制度の成果が出ていないのか、ここら辺は本当に非常に大事なところなので、ちょっと具体的な数値でお答えをお願いいたします。
○山崎政府参考人 お答えいたします。
収益納付の実績でございますが、まず、ものづくり補助金ですが、令和元年度補正予算事業から令和五年度補正予算事業に実施した中で計三十三件、その返還額は約七千七百万円でございます。事業再構築補助金は、令和二年度補正予算事業より実施した中で計三百三十一件、返還額の合計は約十一億円となってございます。
委員御指摘のなぜ実績が少ないのかということでありますけれども、この分類というか、なぜというところの数字はございませんが、基本的には、収益納付は、利益、収益があったことのみをもって発生するものではなくて、補助事業に要しました事業者自身の自己負担額を控除できる、こういう制度になってございまして、そうした結果、納付すべき収益が発生しなかったといったようなことが主な理由というふうに考えてございます。
○若狹委員 ありがとうございます。
今回、この数値を出していただくに当たって相当御苦労いただいたと思いますけれども。実際に私もここら辺の支援をずっとさせてもらいました。実際に採択された件数を見ると十五万件から十八万件ぐらいの規模で採択企業がある。その中で、今、もの補助は三十三件、そして再構築は三百三十一件と、非常にこれは少ないというふうに思われても仕方がないと思います。
これだけ国がきちんと支援しているわけですよ。十五万者以上の採択者を出していて、皆さん頑張ってくださいと支援しているにもかかわらず、収益納付が少ない。これは、国がやっているのに、国のせいじゃなくて、事業者サイドにもやはり責任があるはずだと僕は思っています。それは、事業計画をきちっと遂行していれば利益を出すはずの計画を出して審査しているわけですから。
これは是非、事業計画も真剣に考えてもらえるように、メーカーと組んで、ただ申請だけ出して採択をもらいましたという事例もたくさんあるので、そこら辺も是非、経産省さんも、補助を出す側ですが、経営者サイドに、ちゃんと事業計画を書きましょう、経営者の皆さんもちゃんと書きましょうねというような、真剣に考えてもらう機会をやはりつくっていただくようにしていただかないと、この補助金の意味がなくなってきてしまいますので。
是非、税務署とかと連携して、補助金を入れた、収益が上がった、上がったんだったら次の投資をしてください、したらまた減免しますよ、補助金を追加しますよとやるのか、収益が上がった、上がったけれども投資しないんだったら返納してくださいねというような形を取るとか、何か企業間の方にも緊張感を持たせるような仕組みをつくられた方が返納はきちっとしてくれるのかなと思いますので、是非御検討ください。
以上で終わります。
○工藤委員長 午後零時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
午前十時一分休憩
――――◇―――――
午後零時三十分開議
○工藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。河野義博君。
○河野(義)委員 中道改革連合の河野義博です。よろしくお願いします。
報道ベースですが、今朝の報道を拝見しますと、日韓首脳会談が行われまして、アジアでの原油の共同備蓄、それからLNGの融通で協力し合うということが合意をなされたと。やり方として私は合っていると思いまして、共通の課題に対処していく、これこそ外交の要諦と申しますか、時機を得た、すばらしい、発信の仕方も含めて、よかったんじゃないかなと思います。
通告しておりませんが、大臣、一方で、中を見てみますと、アジアでの原油の共同備蓄というのは何となくイメージが湧くわけでありまして、国家備蓄がありますので、それを国と国同士でやるんだろうなと思いますが、LNGは国が持っているわけではなく、民間企業が持っているものだと私は承知をしておりますが、LNGの融通というのは具体的に何のことをおっしゃっておられるのか。通告していませんので、済みません、もし御存じであれば。分からなければ、事務方、ちょっと誰か、答えてください。
○赤澤国務大臣 LNGについて民間ベースでどういう話をしているかについて、ちょっと私は現時点で承知はしておりませんが、基本的に原油について共同備蓄みたいなことをつくるのと合わせて、電力という意味でいうと、LNGについて融通し合うということが非常に意味があるから、取りあえず、そこについては話をしているということだと思います。
具体的なことについては、内容が分かり次第、お話をしたいというふうに思います。
○河野(義)委員 御案内のとおり、LNGは、シェールはついていませんけれども、ほとんどのLNGは被仕向地条項がついていまして、外す外すといって、これまで経産省は頑張ってきたものの、大宗はついておる中で、なかなか融通というのは難しいんだろうなと思いまして、どういうことなのかなと思って、事実確認をさせていただいた次第であります。
通告に従って質問をさせていただきたいと思います。
中東情勢は引き続き緊迫しておりまして、我が国のエネルギー安全保障は重大な局面を迎えていると思います。もう御案内のとおり、日本は一次エネルギーの大宗を海外に依存しておりまして、エネルギー自給率は一〇%台、とりわけ原油輸入は多くを中東地域に依拠しております。
こうした中、単なる短期的な危機対応にとどまらず、今こそ、もうこれはずっと言われてきました。構造転換、構造転換というのは何かあるたびに言われてきたんだけれども、なかなか進まず、この状況が続いているんだと私は思います。中長期的な、将来を見据えた構造転換を進めていくという必要が、今こそ、その御決断をいただくときなんじゃないかなと私は思っています。
今日は、原油の調達、輸送、備蓄、そして製油所の対応などについて伺いたいと思います。
原油の調達に関して、我が国としては、まず第一に、喫緊の課題は調達の多様化であって、これは様々、取組を進めていただいていると思います。
そして、第二に、もう需要抑制を、やはり旗を振るタイミングに来ているんじゃないかなと私は思います。政府は一貫して、ボリュームは足りています、あとは目詰まりだとおっしゃるんですが、これを目詰まりと呼ぶには余りにも大きな混乱が現場では起きています。午前中の質疑にもありましたが、建設会社は物を建てられないと言っています。塗料もありません、工事は全く進まない、そういう状況にも来ている。プラスチックも、包装できなくなる、器もなくなる、こういった状況がもう目の前にあるわけでありまして、このまま目詰まりの問題だと言っておくには、ちょっと時機を逸することになりはしないかと心配しているわけであります。
そして、第三に、先ほど申し上げた脱炭素や国産エネルギーの拡大を含めた構造転換、これらを一体的に進めるということは焦眉の急であると考えます。特に、再生可能エネルギー電源の開発促進や、安全性を前提とした次世代電源への取組、さらには省エネ投資の拡大は、単なる環境政策ではなく、エネルギー安全保障政策そのものだと私は考えます。
政府として今回の危機をどのように認識し、中長期的にどのようなエネルギー供給構造を目指していくのか、赤澤大臣の御所見を伺います。
○赤澤国務大臣 まず、短期的に今需要抑制、中長期的には構造転換という委員の問題意識だと思います。私は、もうそれについては全く共有をするものであります。
委員もこれは御案内のことで聞いておられるというのは分かっているんですが、これは、構造転換について言えば、中東依存度を減らすために、石油危機の後、かなり努力はした。実際に、今、その当時と比べると、原油の消費する絶対量はもう半分になっています。相当、省エネ、効率化を進めてきた。
加えて、一時期、私の記憶が間違いなければ、中東依存度は六割台ぐらいまで落ちたんですけれども、その後、例えば、イランへの制裁があったりとか、あるいは、東南アジアの国々がむしろ非常に自分たちの原油消費量が増えちゃったりとか、あるいはロシアの制裁があったり、とにかく、いろいろなことで結局また元に戻ったところで今回直撃ということで、努力はしてきたものの、足りていないじゃないかと言われれば、本当にそのとおりだということだと思います。
加えて、あと幾つか申し上げておきたいのは、需要抑制も実はかなり真剣にやってきて、委員も御案内のとおり、夏、冬は省エネの呼びかけを国民の皆様にさせていただいております。そして、今回の中東情勢を踏まえて、エネルギー自給率の向上の重要性について再認識されましたので、さらに、再生可能エネルギー、原子力など、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用することにより、エネルギー自給率の向上を図ってまいりたいと思いますし、いつも申し上げております安全性、安定供給、経済効率性、環境適合のいわゆるSプラススリーEのバランスを取りながら、今回のようなエネルギー危機にも耐え得るエネルギー需給構造への転換を図ってまいりたいというふうに思っております。
○河野(義)委員 調達先の多様化という点でいえばこれまで成果を上げてきたのだと思いますが、やはり構造転換が進んでいないというのが最大の課題だと思います。日本が原油を輸入し始めたのは百年前です。そこからずっとこの姿が変わっておらない。
やはり、国産エネルギーたる再エネをしっかりと進めていく。最初は負担があるかもしれませんが、これを長く手厚く取り組んでいくことによって、既に太陽光は自立電源になったわけでありますので、何か、世にはびこる再エネ悪玉論みたいなものは早く払拭して、やはり再エネこそエネルギー安全保障の観点からもすばらしい取組なんだということを引き続き私自身も訴えていきたいというふうに思います。
次に、ガソリン補助金について教えていただきたいと思います。
政府は、燃料油価格激変緩和事業を通じて、石油元売各社に補助を実施しています。国民生活や物流を守る観点から一定の役割を果たしている一方で、その制度運営の透明性など、国民から様々な声もあるわけであります。
確認しておきたいのですが、現在の補助事業の執行状況、そしてこれまでの支給総額、価格抑制効果について、政府はどのように評価をしておられるでしょうか。
○赤澤国務大臣 燃料油価格の激変緩和措置について言うと、これは、ガソリン価格がリッター二百円を超える水準に急騰するおそれがあった中で、国民の皆様の生活と経済活動を守るため、緊急的に、可及的速やかにガソリン価格を引き下げるために講じたというものであります。
委員御案内のとおり、今ガソリン価格が一応百七十円前後に抑えられていて、これは、高市政権が発足する前の一年間は大体平均すると百七十八円でしたので、一定の効果は上げていると。明らかに二百円を超えるようなガソリン価格が実際に起こってしまったときと比べれば、これはもう相当程度効果はあるというふうに思っています。
一方で、与党からは、中東情勢、価格動向、支援策の持続可能性を勘案しつつ、政府として柔軟に対応すべきとの御提言もいただいており、高市総理からは、これも踏まえて対応するよう御指示があったところであります。
ということで、中東情勢が不透明である中でありますが、しかも一定の効果は当然認められたガソリン補助金でありますけれども、いつまで継続することが適切か、予断を持ってなかなかお答えできないですが、今後の物価動向や経済に与える影響を注視しながら、経済産業省として必要な検討を進めてまいりたいと考えております。
○河野(義)委員 これまでの支給総額も通告させていただいていたかと思いますが。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
激変緩和基金の執行状況でありますが、これはまだ四月末時点の数字でしかありませんけれども、基金に九千八百億円残っているところであります。
直近の執行額、これは三月分で四月末に支払ったものですが、約千八百億円というふうに承知をしてございます。(河野(義)委員「これまでの累積の支給総額」と呼ぶ)済みません、手元にございません。
○河野(義)委員 ちゃんと通告もしています。レクも受けている。よくない。誰かいないんですか、答えられる人。
○工藤委員長 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○工藤委員長 速記を起こしてください。
佐々木調整官。
○佐々木政府参考人 済みません。
総予算額でこれまで激変緩和基金に入れた額が八兆九千六百六十八億円でございました。基金に残っている残高が約九千八百億円でありますので、その差額、約八兆円ぐらいが執行額だというふうに理解をしてございます。
○河野(義)委員 およそ九兆円を使って、ガソリン価格を下げるということを今までやってきた。また、ガソリン暫定税率も廃止していますから、この効果というのは絶大なわけでありますが、これが、政策的な効果がどうだったんだということはしっかり一回立ち止まって考えてもいいかなと思うタイミングであります。
九兆円あれば、構造転換に相当なやり方が、やることができたと思うんですね。ですので、やはり、今こういう危機だからこそ、時間がかかる構造転換を私はしっかりと取り組んでいくべきだというふうに考えています。
次に、石油元売各社の収益認識について伺いたいと思います。
一般に、マーケット価格が上がったときには、すぐにガソリンスタンドの値段は上がりまして、弾力性が非常に高い。すぐ上がる。一方で、価格下げ局面では、下がっていないんじゃないかというようなお声をよく伺うわけであります。
もちろん、在庫の評価や調達のタイムラグ、為替変動など、複雑な要因があることは承知をしております。しかしながら、国民負担、これだけ、九兆円使って下げてきている中で、じゃ、どういう仕組みになっているのかというのは明らかにしておくべきではないかと思いまして、価格決定の透明性、これはどういうふうになっているのかということを確認したいと思っています。
政府として、元売各社の価格決定や収益認識についてどのように把握しておられるか、また、国民に対する説明責任をどのように果たしていくのか、伺います。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
石油製品の卸売価格につきましては、週ごとの国際原油価格の変動に基づいて週ごとに決められているものと承知をしてございます。これは、国際的にも共通している価格決定の仕組みだと理解をしてございます。
したがって、国際原油価格が上昇する局面においても下落する局面においても、石油製品の卸売価格に反映される早さは基本的には同じだというふうに考えており、御指摘のような批判は当たらないのではないかと思います。
ただ、一方で、ガソリンの小売価格でありますが、こちらにつきましては、ガソリンスタンドの経営者が経営判断として在庫の仕入価格や周辺との競争環境なども踏まえて決められるものであり、その変動のタイミングや下げ幅を一概に申し上げることは難しいというふうに考えてございます。
その上でお答え申し上げますと、一般的には、ガソリンスタンドの在庫というのは一、二週間程度で入れ替わるとされてございます。入れ替わる期間を踏まえると、国際原油価格の変動や補助金の効果を反映した小売価格になるまで一、二週間程度を要するものの、早期に価格に反映されるということだというふうに理解をしてございます。
○河野(義)委員 元売は、マーケット価格が上がれば翌週上げているし、下がったら下げていますと。一言で言うと、そういうことで正しいですか。
○佐々木政府参考人 そういうふうに理解をしてございます。
○河野(義)委員 あくまで下げ局面で弾力性が鈍いのは、それは小売さんたちの経営判断だろう、そういうことですね。はい、分かりました。
次に、中東地域における邦人、企業支援に関して伺います。
現在、外務省の危険情報レベルは三。三というのは渡航中止勧告です。渡航はやめてくださいというのがレベル三でありまして、中東地域の、我々が原油を輸入しているような国はレベル三に据え置かれている地域でありまして、安全面の観点から石油元売各社の駐在員は一旦日本に帰国していますが、再渡航、いわゆる帰任ができない状況が続いています。それは、会社の判断だといえば会社の判断ではあるものの、外務省がレベル三で渡航中止勧告を出している中、さあ、職員を現地に戻しますという判断はなかなかしづらいんだろうなというふうに思います。
一方で、現地における人的ネットワークや信頼関係は、原油調達において極めて重要であります。長期的に現地の対応力が低下することは、日本のエネルギー安全保障に直結する問題でもあります。
政府として、関係企業との情報共有、安全確保、人員派遣の支援など、どのような対応を行っているのかお聞かせください。
○上田政府参考人 お答え申し上げます。
邦人保護の観点から申し上げますと、湾岸諸国等における危険情報につきましては、民間施設等にも攻撃の被害が発生したことを踏まえまして、現在、UAE、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビアの一部、バーレーン、ヨルダンの一部につきまして、委員御指摘のとおり、渡航中止勧告に相当する危険レベル三となってございます。
ただ、その上で、四月八日以降、米・イラン間で停戦が継続している状況を踏まえまして、先週でございますが、五月十三日付で先ほど申し上げた危険情報の内容を一部改定をいたしました。危険レベル三は維持をいたしつつも、これら各国の復旧復興に寄与する企業、日本企業、団体の取組等、真にやむを得ない事情がある場合には、必要かつ十分な安全対策を取っていただきつつ、渡航、滞在することを妨げないこと、こういう情報を出させていただきました。
外務省といたしましては、現地の在外公館を通じて、御指摘いただきましたような石油元売企業の関係者を含めまして、湾岸諸国等に渡航、滞在する邦人の安全確保に引き続き万全を期していく所存でございます。
○河野(義)委員 私も海外におりましたが、駐在していますと、やはり外務省の情報というのは非常に大事で、タイムリーにこういう発信をしていただくと皆さんの不安も和らぐのではないかなというふうに思います。
次に、中東からの原油輸入の再開、維持に向けた支援措置について伺います。
現在、船舶の戦争保険、特に再保険の引受けが困難化しているという要望を受けました。ちょっと役所は違う認識であるようでありますが、仮に民間保険市場だけでは十分に保険機能が維持できなくなった場合、船主側が航行自体に難色を示す可能性もあります。エネルギー安全保障は、国家存立に関わる問題であり、民間のみで負担し切れない戦争リスクについては、一定の公的関与も検討する余地があるのではないかと思います。例えば、政府による再保険支援や危機時の限定的保証スキームなど、諸外国の制度も参考にしながら検討すべきと考えますが、政府の見解を伺います。
○河野政府参考人 お答え申し上げます。
船舶を運航する際は、船主等が船体に関する損害や第三者への損害賠償などに備えて海上保険に加入しておりますが、外航海運の業界団体からは、委員御指摘の戦争リスクに対応するための保険も含めて、船舶の運航に必要となる保険は引き続き問題なく提供されているとの報告を受けております。また、現時点で、船舶の運航に支障を来すほど保険料も上昇していないという報告も受けております。
委員御指摘のような、現時点で仮定の話についてはお答えすることは困難でありますけれども、国交省としては、海上保険の観点も含めて中東情勢を注視するとともに、関係業界や関係省庁との間で連絡を密に取り、対応に万全を期してまいります。
○河野(義)委員 輸送船舶の確保についても伺いたいと思います。
現在、船舶需要の逼迫やリスク回避の動きが生じる中で、日本向けの輸送手段を安定的に維持するためには、海運会社、商社、元売、保険会社など、関係業界との緊密な調整が不可欠であります。政府としては、この業界との連携、調整、支援をどのように進められておるでしょうか。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
中東情勢の緊迫化以降、用船料の価格の変動ですとか、海運会社によって、着港できる、港に着くことのできる、その港の制限が生じていることから、原油調達に必要な船舶の確保に追加的な交渉や配船計画の精査が必要になっているものの、私ども、日々元売の方々と話をさせていただいておりますけれども、現時点では、調達契約を締結することができた原油を輸送するために必要な船舶の確保に支障は出ていないということを確認しているところであります。
引き続き、民間事業者及び関係省庁としっかり連携しつつ、原油の代替調達に万全を期してまいりたいというふうに考えてございます。
○河野(義)委員 船は総数が限られていまして、取り合いです。当然、確保するためには、今までとは違うレベルの用船料を払っているから調達できているということであって、確保できているから大丈夫だというのは正しくないと私は思いますので、そういうことを言っているんじゃないんですよ。だから、しっかりやってください。
次に、原油の調達多様化に向けた製油所投資について伺いたいと思います。
これもちょっと政府と認識が異なっておるんですが、日本の製油所は、歴史的経緯から、中東産の重い重油の処理を前提として設計されている製油所であるというふうに聞いています。米国産の軽い原油やアフリカ産原油など、中東地域以外の原油の処理には、石油精製設備に追加投資や設備改修が必要となる場合があるというふうに聞いています。
調達多様化は、まさにエネルギー安全保障強化そのものであって、単なる民間の採算性だけで判断できないこともあるのではないかなというふうに私は思っています。政府として、製油所の高度化、多様原油への対応投資、設備改修などに対して政策支援を行う考えはあるのでしょうか。方針をお聞かせください。
○佐々木政府参考人 委員おっしゃいますように、日本の製油所は、中東産原油を処理するのに適した装置構成になっているとされております。原油の代替調達が進展している現在においても、元売各社は、様々な性状の原油を調達し、必要に応じてそれらを混合する等の措置を取ることで、既存の精製設備で効率的な精製を継続しており、精製設備の新設や改修が直ちに必要になるとは認識をしてございません。
他方、御指摘のとおり、設備の制約が安定供給に支障を与えないこと、これは極めて重要なことでありまして、原油調達の多角化を進めるために必要な措置については、今後、精製設備の対応を含め、あらゆる選択肢を排除せずに検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○河野(義)委員 現時点で政府としては必要性を把握していないということでありますが、今後、必要だったらあらゆる選択肢を排除しないということでございました。
質問はもう少し、一問ありますが、時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。
○工藤委員長 次に、吉田宣弘君。
○吉田(宣)委員 皆さん、こんにちは。中道の吉田宣弘でございます。
本日も質疑の機会を賜りましたことに、心から感謝を申し上げたいと思います。
それから、赤澤大臣、今日も朝七時からこの対応を準備されたということで、六十二問でございます。今、ちょっと通告なしの質問があれば六十三問ということで、本当に御苦労をおかけいたしますが、私は大臣に質問をお願いしているのは一問だけでございますので、その点、政府参考人とのやり取りを聞いていただきながら、現場の窮状について少しお感じいただければというふうに思います。
それでは、早速ですが、質問に入らせていただきます。
資源エネルギー庁のホームページには、毎日、日本の原油備蓄の備蓄日数が一覧表の形で、国家備蓄、民間備蓄、それから産油国共同備蓄に分けて掲載をされており、毎日更新をされております。国民の皆様の本当に重大な関心事でございますので、所管の御担当の皆様には御苦労をおかけしているかとは思いますけれども、心からその御苦労に関しては感謝を申し上げたいというふうに思っております。
掲載は、三月十四日分から、三月十七日から掲載されているということでございまして、このときの国家備蓄は百四十六日分、それから民間備蓄は九十日分、産油国共同備蓄が六日分となっており、ここからスタートしているわけでございますが、午前中にホームページを確認させていただいた最新の情報では、直近の五月十九日掲載の五月十六日時点では、国家備蓄が百十七日分、民間備蓄が八十七日分、産油国共同備蓄は一日分と、三月十四日から五月十六日までで、合計三十七日分が放出されたということが分かります。着実に放出もしていただいているわけですけれども、その分減っているということが目に見えて分かるわけです。
ここで、確認の意味でちょっと質問をいたします。現場で、ある事業者さんから聞かれたものですから、ちょっと御質問しますが、国家備蓄と民間備蓄というのは、言葉の上からイメージがつきやすいんですね。ただ、産油国共同備蓄という言葉が正確に、私自身も、聞かれたときにあっと思って、答えられなかったわけでございますが、言葉尻からは、産油国が共同で備蓄しているということぐらいしかイメージがちょっとつかないもので、情けない話ですけれども。ただ、備蓄されている原油の所有権は、これは日本政府や日本の民間企業にはないということなのかなというふうに思っておりますが。
そこで、正確なところをちょっとお聞かせいただきたいんですね。この産油国共同備蓄とはどういう備蓄形態であるかについて、資源エネルギー庁から説明をいただければというふうに思います。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
産油国共同備蓄とは、日本国内の原油タンクにつきまして、タンク代等については政府から支援を提供するという形で、産油国の国営石油会社にそういったタンクを貸与して、当該タンクに産油国の国営石油会社が、産油国国営石油会社に原油の所有権を残した上で原油を貯蔵していただく、そういった形態の備蓄であります。
平時には、産油国国営石油会社側が東アジアや国内向けの供給拠点として当該備蓄原油を商業的に活用することを認めている一方で、緊急時には我が国が優先的に購入できるようにしてある、そういった仕組みでございます。
○吉田(宣)委員 ありがとうございます。
当然、日本の制度の下でやっているわけですから、急時というか、事態が緊迫したときには日本が優先的に購入できるということでございます。
それで、この備蓄の放出ですけれども、歴史的な経緯があることを少し学ばせていただきました。それについて少し質問させていただきますけれども、この備蓄制度は歴史的にどういう事情に基づいて始まったのか。加えて、これまでの放出の歴史について、その時々の放出に至った歴史的事情と併せて御説明いただければと思います。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
我が国においては、一九七三年のオイルショックを契機にいたしまして、一九七五年に石油備蓄法を制定し、民間備蓄を法的に義務化するとともに、一九七八年から国家備蓄を開始するなど、石油の供給が不足する事態に備えて、半世紀にわたって備蓄量の確保に着実に取り組んできたところでございます。
これまで、IEA、国際エネルギー機関でございますが、ここを始めとする国際協調の観点も踏まえながら、今回も含めると、石油備蓄制度構築以来七回、備蓄石油の放出を行ってきたところであります。
具体的には、一九七九年の第二次石油危機、一九九一年の湾岸戦争、二〇〇五年のハリケーン・カトリーナ、二〇一一年の東日本大震災、二〇一一年のリビア情勢の悪化、二〇二二年のロシアによるウクライナ侵攻の際に、備蓄石油の放出を行ってきているところでございます。
○吉田(宣)委員 ありがとうございます。
私も事前に調べてはおりましたけれども、七回の備蓄が放出をされているということ。それから、最初から四回までは民間の備蓄で対応できたということ。五回目以降、いわゆる国家備蓄というものに関して放出が行われたと。その後、ロシアによる、今御説明ありましたが、ウクライナ侵略等々、また今回のイラン情勢の緊迫化というふうなものを受けて、国家備蓄も放出をされている現状であるということなんです。
その上で、一九七八年から最初の備蓄が行われ始めて、一番最初に国家備蓄が放出されたのは二〇二一年ということなんですけれども、とすれば、備蓄されていた原油というものは四十三年間そのままであったということなのかなと。出し入れしているのかもしれません、それは済みません、そこまでちょっと聞いていないんですけれども。とすれば、心配になるのは、原油というものはどのくらい保管できるものなのかということです。
私は、日本の保管技術というのは非常に優れたものであろうというふうに信じておりますし、そういった意味からは、恐らく長期保管をしても品質は大丈夫なんだろうというふうに思っておりますが、念のため、この点、どのぐらい保管できるものなのかについて教えていただければと思います。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
原油というものは、品質の劣化がそもそも生じにくいものでありまして、一概に何年間保管できるということを申し上げるのは極めて難しいんですが、ただ、長期間の保管が可能であることは間違いございません。
他方で、緊急時に国内需要に十分に対応するためには、国家備蓄原油の油種構成というのを国内の需要構造にも合致したものに変えていく必要があるということでありまして、随時、備蓄している原油の種類を入れ替えて、我が国が輸入している原油の構成に近づけることで、必要時に精製を行いやすくしているところでございます。
○吉田(宣)委員 油種構成については適時適切に対応しているということを教えていただきまして、本当にありがとうございます。これからも是非よろしくお願いしたいと思います。
その上で、次に、イラン情勢に起因する原油を原材料とする製造物の供給について質問をさせていただきたいと思います。
私も、毎週地元に帰っておりますけれども、先週末も土曜日、日曜日と、これを利用していろいろな事業者さんの元に足を運び、その事情を聞いてまいりました。この現場に行ってお声を聞くという取組は、中道改革連合と参議院の公明党、それから立憲民主党、これは四月中に一万二千件のアンケート調査というものを実施をして、今どうなっているのかということを聞いておりますけれども、私自身も、秘書も一生懸命頑張ってくれて、もう五十件以上の現場の状況を今のところ聞いております。
私の実感なので、何とも私個人に限った話かもしれませんが、ゴールデンウィーク前と今では深刻さの度合いが違っているというふうに思います。私自身も今週末お会いした方は、もう顔つきが違いました、顔つきが。何か日常会話的にやはり入り込むんですけれども、初めからもう深刻な顔であったということは申し上げておきたいと思います。
これまでも、この経産委員の先生の質問の中にも、各委員の先生が一生懸命現場を回っているということを伺っておりますし、また、赤澤大臣始め経産省の皆様の御答弁をお聞きしながら、経産省が必死に頑張っているということも正直感謝の思いとともに感じておりますが、ただ、現場においては、物が入ってこないという緊迫感というのは切実なものがあります。
そこで、まず前提として確認をしますけれども、原油及びナフサは来年明けまで確保されているという認識でよろしいか、お聞かせください。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
まず、原油につきましては、ホルムズ海峡を通らないルートでの代替調達、これに最大限注力をしておりまして、五月は現時点で約六割以上の代替調達が実現できる見込みでございます。加えて、六月は現時点で約七割以上の代替調達の確保に目途がついたところであります。
このように代替調達が進展する中で、仮に六月以降は五割しか代替調達が実現しないという保守的な仮定を置いたとしても、備蓄放出量を抑えながら、年を越えて原油の供給を確保できるという目途がついているということであります。
その上で、ナフサにつきましても、備蓄原油を用いて国内で精製を継続していることに加え、中東以外からの輸入拡大等を行っているところでありまして、ポリエチレンなどの中間段階の化学製品の在庫の低減ペースが抑えられることにより、年を越えて供給を継続できる見込みであります。
こうしたことから、原油や石油製品又はナフサ由来の化学製品につきましては、石油備蓄の放出や各国からの代替調達を通じて、年を越えて確保する目途がついており、日本全体として必要となる量は確保できているというふうに考えているところでございます。
○吉田(宣)委員 これまでもこの委員会で繰り返し同じ内容の答弁をお聞きをしたところでございます。そのことは信じます。
しかしながら、現場では物が入らないというお声の深刻さというのは増しております。それはなぜかということをやはり考えなければいけないわけでございますけれども、原油も確保されている、ナフサも確保されている、とすれば、その次に作られる製品の生産量は、はてさてどうなっているのかなということを次に一つ一つちょっとお聞かせいただきたいんですね。
現場には本当に届かないという声がいっぱいあっているんです。私は、少しこれから例示をして一つ一つお聞きをするんですけれども、例えば、ガソリンのオイルあたりは、発注をして、大体これまでだったら一週間ぐらいでちゃんと物は届いていたというけれども、もう三週間もナシのつぶてですよという会社は週末だけで二件ありました。また、土木建築作業で必要な、特に下水道工事であったりとか、上水道も使いますが、塩化ビニール管、これについても発注をしているけれども、もう一か月以上ナシのつぶてであるという声もお聞きをしてきました。
すなわち、物が届いていないんですよ。これが、今、中小企業、零細企業の現場では本当に死活問題になっているということをお伝えしたいとも思いますし、そもそも中小企業は、ちょっと例えは非常に失礼かもしれませんけれども、マグロみたいなもので、動いておかなければ、倒れたらその瞬間に倒産をしてしまうというふうな、常に宿命を背負っています。仕事をし続けて、報酬をもらって、運転資金に回し、余力があれば設備投資なんでしょうけれども、これをずっと続けないと、一か月仕事が止まったら、その瞬間、恐らくもう立ち行かないんですよ。
そして、中小企業の現場で先週末も聞いたのは、仕事は目の前にある、目の前にあるけれども、物がないから仕事ができない、報酬がもらえないという現実が今まさに始まっておりまして、これについては何がしかのやはり考え、分析も必要でしょう。
私自身も考えるに、非常に難しいことが分かっております。経営者の気持ちであったり、やはり商売人の思いであったり、そういったものというものについて思いをはせれば、やはり会社の利益を第一義的に守っていかなければいけない、取引先のことは二の次になるだろうし、二か月、三か月先の仕事に対応するためにはできるだけ在庫も抱えておきたいというふうに思うだろうし。そういった仕事の現場の人々の気持ちを大丈夫なんだと思っていただくようにしていかないと、恐らく物は滞ったまま、いわゆる、この委員会でも何度も出ています目詰まりというものは私は解消していかないんじゃないかなというふうに思っているんです。
そこで、原油もある、ナフサもある、とすれば、次に作られる物について、それが去年の今頃と同じぐらいちゃんと生産できているかについて、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。
まず一つ目、ガソリンエンジンオイルとディーゼルエンジンオイルについて、この両者の生産量は例年と比べてどうなっているかについて教えてください。
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
私どもが石油元売事業者の方々にお聞きしているところによりますと、本年三月と四月におけるガソリンエンジンオイルとディーゼルエンジンオイルの生産量は、いずれもおおむね前年同月比同量を上回る量となっているというふうにお聞きをしてございます。
○吉田(宣)委員 昨年よりも多く作っていると。
では、次、塩化ビニール管について、生産量について、例年と比べてどうなっているか教えてください。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
塩化ビニル管・継手協会公表の生産出荷統計によりますと、塩化ビニール管の令和八年三月の生産量は一万七千六百六十一トン、前年同月比で一一四・五%となっております。
なお、四月については、確定的な数字はまだございませんが、業界団体のヒアリングなどに基づけば、前年同月よりも増加する見込みでございます。
○吉田(宣)委員 では、次に架橋ポリエチレン管というものについてちょっとお聞きしたいんです。これはどんなものかというと、細いパイプなんです。よく住宅の建築現場に行くと水なんかを通すための細い管がありまして、これが現場に行くともう手に入らない、これがないと家が建てられないというふうな、いわゆる生産素材でございますけれども、これについてはいかがでしょうか。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
架橋ポリエチレン管のみの生産量の統計はございませんが、経済産業省の生産動態統計によりますと、架橋ポリエチレン管を含みますプラスチック製の管、パイプの令和八年三月の生産量、これは二万七千八百三十二トン、前年同月比で一〇八・五%となっております。
○吉田(宣)委員 次にまた、住宅現場や様々な工事の現場で使われるマスキングテープ、これはいかがでしょうか。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
マスキングテープ単体の生産量の統計、これもないところでございますけれども、日本粘着テープ工業会によりますと、マスキングテープを含みます紙粘着テープの令和八年三月の出荷量は前年同月比で一一六・四%となっておりまして、また、これも確定的な数字は出ておりませんが、四月につきましても、工業会へのヒアリング等に基づけば、前年同月より増加する見込みでございます。
○吉田(宣)委員 では、ちょっとまた角度が違います、種類が違いますけれども、アドブルー、これは尿素水のことでございますが、ディーゼルエンジンを動かすためにマストの添加剤でございますけれども、これについても教えてください。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘のアドブルーの本年三月の生産量、これは、企業ヒアリングによりますれば、前年同月比で一〇九%となっております。四月につきましても、幾つか企業に聞きましても、前年同月より増加する見込みでございます。
○吉田(宣)委員 実は、次に一斗缶についてもお聞きをする予定でございましたが、ちょっと性質の違うものですから、ここでは割愛をさせていただきたいと思います。余計な仕事をさせて申し訳ありませんでした。
今申し上げた、現場にないないと言って悲鳴が上がっているガソリンエンジンオイルやディーゼルエンジンオイル、塩化ビニール管、架橋ポリエチレン管、マスキングテープ、これは接着剤が原因なんですけれども、アドブルー、これは、いずれも昨年の今ぐらいの時期に比べると生産量は多いんです、多いんです。これは、多いのになぜ現場に届かないか、ここが私はこの事態の本質になってきていると思っているんですね。
先日、鈴木先生、国民民主党の先生が、現場に足りていないんだったら増産しなきゃいけないんじゃないのか、増産をお願いしなきゃいけないんだと。私はごもっともな御指摘だったと思って、自分なりに今の質問をさせていただいたんですけれども、作ってあるということ、去年よりも多く存在しているということ、そこがポイントで……(発言する者あり)今買いだめというお声もありました。これも、企業の人の、経営者の心からすれば、そういうふうな防衛措置を取ることは十分あり得る。
その中で、やはり一番現場に物が届かなければいけないというこの事態を本当に何とかしないと、帝国データバンクの直近の倒産のニュースによると、やはり増加傾向にあるというふうにあります。先ほど申し上げたように、中小零細企業というのは、仕事が止まってしまえば倒れちゃうんです。来月の倒産の状況というのは、私はかなり深刻な数字が出てくるんじゃないかなと心配をしております。今しっかり手を打っていかなければならないというふうに思うんですね。
そして、今日は質問にはちょっと入れておりませんけれども、実は次の課題があるんです。今、増産というか昨年よりも作っているというふうなことでありますから、量は足っているんだろうと思うけれども、ではコストはどうなのか、価格はどうなのかという問題が次にあります。恐らく、なかなかないものを集めてきて作っているから、当然、その分コストが乗っている価格になっているんだろうというふうに思うんですね。
現場で聞くと、物によってはもう倍ぐらいの値段になっているというものもありました、あえていろいろ言いませんけれども。それから、今申し上げたこの例においても、二割から三割ぐらい価格が上がっているというふうにお聞きしました。
高い値段で物を買って、そして安い値段で売ってしまったら商売は成り立ちませんから、当然ここで必要なものは価格転嫁です。価格転嫁を適切に進めなきゃいけないということも一緒にやっていかなきゃいけない。ただ、価格転嫁をずっとサプライチェーンの全体で適正にやっていった結果、どういうことになるかというと、価格転嫁された品物の値段というものは、全部エンドユーザーが吸収しなければいけない。
では、エンドユーザーが例えば国民であったときには、国民が、いわゆる価格転嫁された、物価が上がったものについて、それを吸収できる余力があるのかどうか。これが私は、この国内の経済対策、高市総理の担っている重要なミッションなんだと思うんです。一言で言えば、実質賃金をプラス改定していくこと、これができているのかどうか。
ここは経産委員会でございますから、こういったお話については、また別の機会ですることがあれば申し上げたく存じますけれども、そういった問題意識を持ちながら、これから中小零細企業の皆様の、仕事があると言っているんですから、この仕事があるという現状を、どうその仕事をしていただくような環境を整えていくのか。私も何か知恵があって申し上げていないので、そういう意味では無責任なのかもしれませんが、一緒に知恵を出し合って、この窮状を何とか国民の皆さんと一緒になって乗り越えていきたいと思いますので、この件については、以上で私は質問を終わらせていただきます。
最後に、残り時間を使って、あと一問、赤澤大臣に質問をさせていただきます。
第七次エネルギー基本計画によると、徹底した省エネルギーが一つの柱になっています。これまでのエネルギー基本計画でも貫かれてきた政府の方針なんですね。そして、この第七次の中で記載があるんですけれども、二〇二三年五月のG7広島首脳会合では、省エネルギーが第一の燃料と位置づけられている。燃料と位置づけられている、すばらしい表現です。私はすばらしい例えだなというふうに思いますけれども、COP28のGST決定文書でも、二〇三〇年までに世界全体のエネルギー効率の改善率を世界平均で二倍とするという内容が盛り込まれるなど、省エネルギーの重要性が世界でも再認識されているとございます。
このように第七次エネルギー基本計画に記載があるということは、省エネは平時でも取り組む、積極的に取り組む、重要な国家的課題だというふうなことでございます。
そして、第七次エネ基には、さらに、中小企業や家庭にとって、脱炭素の取組の第一歩は省エネルギーであることが多くと、一番簡単に取り組みやすいのは省エネだというふうに書いてあるわけです。中小企業、家庭でも最初に手をつける第一の燃料は省エネと解しても差し支えないというふうに考えます。これからも、平時から当てはまる話です。今は平時じゃないんです。
そこで、赤澤大臣にお聞きをしたいと思います。
中東情勢の緊迫化が継続し、出口が見えず、中東から日本へのエネルギー供給に不透明性が増している状況の中で、国民の皆様に改めて省エネの重要性を呼びかける取組を行うことも私は意義があるんじゃないかというふうに考えております。もちろん、これから梅雨の時期を経て、もう既に暑いんですけれども、酷暑が予想されておりますから、まずは国民の皆様の健康が最優先であることは大前提ではございますけれども、このような省エネの取組を、今このような時代だからこそ、国民の皆様にお訴えをするというふうな取組も重要だと思いますが、赤澤大臣から御所見をいただければと思います。
○赤澤国務大臣 我が国では、石油危機を契機として、官民が連携をして徹底した省エネルギーの取組を一貫して推進し、エネルギー効率は世界的にも高い水準にあります。
中東情勢にかかわらず、委員からの御指摘、まさに平時からということでありますが、エネルギー安全保障やエネルギー価格高騰への対応、カーボンニュートラルの実現に向けて、我が国が強みとしてきた省エネを更に加速、徹底することが重要だと思っています。
令和七年度補正予算においては、事業者や家庭の省エネ設備への更新を支援するため、数千億円規模の予算を講じており、徹底した周知の下で活用を促していきたいと考えております。
また、毎年、夏と冬のエネルギー需要が増大する時期に、国民の皆様に健康面も含めて無理のない範囲での省エネを呼びかけており、中東情勢にかかわらず、こうした取組を中期的に継続することが重要だと考えております。
なお、現時点でということで申し上げれば、我が国全体として必要な原油あるいは石油製品、量は確保されているということなので、国民へのメッセージの出し方は気をつけるべきで、本当にお願いすれば協力してくださる国民性である点も考慮しつつ、慎重に考える必要があると考えており、現時点においては国民の皆様に更に踏み込んだ節約をお願いする段階ではないというふうに考えております。
○吉田(宣)委員 時間が参りましたので終わりますけれども、今の大臣の答弁に関しては少しコメントも挟みたくなるような気持ちがございますので、これについてはまた次回に譲らせていただければと思います。
ありがとうございました。
○工藤委員長 次に、田嶋要君。
○田嶋委員 中道改革連合の田嶋要でございます。
まず、質問の機会をいただきましたこと、改めて皆様に御礼を申し上げます。ありがとうございます。
早速でございます。今も省エネのお話がありました。大臣、今日はもうお昼を召し上がっていますよね。まだですか。(赤澤国務大臣「抜いちゃいました」と呼ぶ)抜いちゃいましたか。今日も私も弁当を食べて、いや、プラスチックのごみが多いなというのをやはり感じますね。そして、今日の弁当にはプラスチックのスプーンまで御丁寧についておったわけでございますが。
私、ナフサの問題が大きな問題になっていますけれども、今の、前の委員からの御質問も省エネが最後ございましたが、ピンチをチャンスにする、そういう気持ちで、平時かどうかは分かりませんが、とにかく、今、これは厳しい生活の状況でありますが、ある意味では生活スタイル、産業スタイルを大きく転換する追い風が吹いているとも言えなくないんですね。
ヨーロッパとか、大臣はアメリカにしょっちゅう行っておられたわけでございますが、どうですかね、私が気づいたのは、空港とかでプラスチックのカトラリーは一切なかったですよ。全部木製でした。だから、韓国もそうだということで、日本はやはり、紙とか木製で使えるものでも、今相当ワンススルーのごみになるプラスチックのものが大変多いと私は心を痛めます。
だから、そういう状況を変えるのも、今日はそれは問いませんが、チャンスだろうというふうに思いますので、プラスチックは非常に優れた発明品でありますので、そこしか使えない部分はプラスチックを生かす、しかし代用できる部分はやはり日本はちょっと遅れているということを私の意見として申し上げたいというふうに思っております。
そして、質問に入らせていただきます。
せんだって、日経新聞にちょっと面白いタイトルの記事がございまして、ファイナンシャル・タイムズからの訳でございますが、再生エネルギーがなぜかアメリカで急拡大している、トランプ政権の下でと。ちょっと不思議な、本当にという感じ。トランプ政権は、言うまでもなく、掘って掘って堀りまくれの人ですからね。要するに、化石資源を使いまくろう、もう関係ない、気候変動、そんな感じでやっておったわけですけれども、結果は、再エネがアメリカで今急拡大している。
なぜだと大臣は思いますか。
○赤澤国務大臣 必ずしも御通告があったあれではないので、思ったことでお答えをしますが、今、世界中のガソリン価格を調べると、日本は米国と並んで一番低い方、ヨーロッパとかはもう本当に日本の倍とかそれぐらいの価格になっています。
そういう中で、我が国は世界の中で一番安いんですが、米国はそれに並んでおりまして、米国がリッター当たりガソリンの価格が我が国と同じというよりも、極めて高くなっているという感覚は私にはあります。
ということなので、少なくとも、やはり、米国民の皆様が生活を防衛するという意味で、ガソリン価格が今までと比べるとかなり上がっているので、それについては少なくとも再エネとか省エネルギーとかを考えなきゃ駄目じゃないか、そういう感覚が国民の間に広まっているものではないかというふうに、一つの理由としては推測をいたします。
○田嶋委員 通告なしで失礼いたしました。
おっしゃるとおりだと思います、そう書いてありますけれども。
やはり、チャンスと申し上げたのは、再エネも省エネも、経済合理的な理由で誰でもやらざるを得ないような状況に今なってきているということだと思います。
今日の私の質問は、そういう中で、政府にも、ここぞとばかりに支援をやはり強化をする必要があるのではないか、あるいは、新しい、これまでやってこなかった施策も検討するべきではないのかという、通底するメッセージとして申し上げたいというふうに思っております。
ちょっと質問通告していない質問をもう一つだけお願いしたいんですが。
昨日、日韓首脳会談が行われました。私たちも議員連盟を通じてずっと申し上げていることで、私も持論として、やはり日韓関係というのは極めて本当に、日米に次ぐ重要性が私はあるというふうに思っておりますし、同じアジアに位置する同志国として本当にこれはもう一体で、しかも、強い産業も、半導体など、あるいは造船などもありますし、あるいはコンテンツの関係もお互い強いということでございますので、本当にたくさん一緒に頑張れるところがある。
これは私、大臣に初めてお伺いするんですが、安倍総理に二度かつてお伺いをいたしました。今こそ、日米の、国際連系線、電力の国際連系線を検討するべきだと私はずっと申し上げております。エネルギーを共同調達するとか、もちろんそれは大事なことでありますが、ハードルはこれまで高かった、相互の国の信頼関係ももっと強くならなきゃいけない、いろいろな当時答弁をいただきましたが、私は、今ほど日韓がいい関係はない、そしてこれからもやはりいい関係をつくって、お互いに、一足す一が三になる関係を私は日韓でつくりたいと思っております。
そのために、民間はやる気になっていたという話が十年前からございますが、政治がやはりブレーキをかけていた。今それをもう一度考えるチャンスかなと私は思っておるんですが、これは答弁は何もないと思うんですけれども、何か見ていただいて、大臣の個人的な見解でいいと思うんです。
これは、高市総理もああやって首脳をやられて、いろいろこれからいい関係をつくっていこうと。私は、経済産業、特に昨日の議論もほとんど全てがエネルギー関係でしたね。日米の、電力、通信、これは日本が一国に閉じているから様々難しい面もある。ヨーロッパは言うまでもなく連系線がつながっているわけでありまして、日本と韓国のような非常に近い距離でありますので、それを検討するべきときが来ているということを、昨年の議連でも韓国で、行ってまいりました。是非御意見をいただきたいと思います。
○赤澤国務大臣 まず、委員の、ピンチをチャンスにと。これをうまくやるのが我が国のある意味伝統というか文化にもなっていると思って、全くそこは大いに賛同をするものでございます。
その上で、今のお話でありますが、大きな流れとしては、ホルムズ海峡を事実上閉鎖する国がいる、経済的威圧の典型的なものでありますが、あるいは重要鉱物の供給を絞ってみたりとか、そういう国が出てきたときに、どうも今までは、産油国と消費国というのは割と利害が対立して、お互い利益追求みたいなものがあったのが、むしろ、その国を除く産油国、消費国が一体となって、そういう取組は全部無効化していこうということで、まさにそれに乗っているのが高市総理が提唱したパワー・アジアでありまして、アジアの国でもっと備蓄も増やしていこうとか、いざというときにお互い融通をしようとか、いろいろなことを考えて、その中に当然韓国もパートナーとして入ってくるということだと思います。
大きな考え方、流れとしては、委員の御指摘は全くそのとおりだと思いますが、具体的に国際連系線ということになると、これは逆にまたいざというと、これは言い方が難しいですが、日韓関係がずっといつも安定してよければいいですけれども、そうでない場合について言うと、例えば、リスクもあるかもしれない、ある意味では依存度ということで図っておかなきゃいけない部分かもしれませんので、慎重な検討が必要だということに、私は現時点で考えております。
○田嶋委員 突然具体的な御提案で恐縮でございますが、おっしゃることはよく理解しますが、十年前とは情勢は相当違う。安倍当時の総理の時代にはそういう答弁で多くの人が納得したと思うんですが、実際にヨーロッパはEUの国がメッシュになっているわけですね。かつて戦争したフランスとドイツも隣同士でうまくやっている。
私は、むしろ、日韓のこれからを考えたときに、共同事業としてしっかりとやっていくということが、お互いがお互いに敬意を表しながら支え合っていける、まさにアジア、世界の、昨日の総理の言葉でいけば安定化の要。私、田嶋要でございますけれども。安定化の要だというふうに日韓のことを象徴されたわけですね、表象されたわけですね。そういう意味で、私は、そろそろ本当に考えるべき。
かつて九州電力とかも考えていたそうです。だけれども、政治がやはり、駄目だ、日韓関係が微妙だから駄目だと。そういうことをずっと続けていていいのかなというのが私の問題意識でありますので、また御検討いただきたいと思います。
配付資料を御覧いただきたいと思います。一から三までつけております。
一枚目は、先ほども出ました省エネルギーであります。日本は省エネ大国と大臣も先ほどおっしゃいました。どう見るかでありますが、絶対水準として日本の単位当たりのエネルギー消費は非常に低いというのはおっしゃるとおりです。このグラフが何を表しているかというと、オイルショックから九〇年ぐらいまではエネルギー効率を上げていく努力で世界のほぼトップクラスであったということでありますが、これは私が作った資料でもあるんですが、基のベースは全部専門家ですからね、九〇年以降の日本はちょっと残念な状況にある。省エネ大国だからといって少しあぐらをかいていたのか、この数十年間の日本の省エネの加速はほかの先進国に比べると相当見劣りがするんだ、これを是非大臣にも御理解をいただきたいと思います。
私も、先ほどの委員と同じように、この今のチャンスに、今までやれていないことも含めて省エネ、再エネを全力で取り組んでいただきたい、その覚悟が大臣におありかということと、とりわけ、私がいろいろと今まで調べてきて感じるのは、ほかの役所とまたがる仕事が結構ありますね。例えば、水田や畑の上の発電になると農水省だ。私、びっくりしたんだけれども、オフサイトPPAになると環境省がやっているという話ですね。そして、住宅の屋根上ソーラーになると国交省という話があります。
そういうところで、ちょっと及び腰というか、ちょっと遠慮ぎみで、私は経産省の存在が余り見えないような印象があるんですよね。特に、大企業の、川上の話、研究開発の支援とか、あるいは実装とかいうところにはよく出てくるわけですが、半導体みたいに。しかし、社会実装していくという最後のところに今回力を入れないと、今目の前で苦しんでいる生活と目の前で苦しんでいる産業には、やはり時間が勝負ですから、今あるものをどんどん社会に広げていくというところで是非力を入れていただきたいということの御答弁をいただきたいと思います。
○赤澤国務大臣 先ほども御紹介したように、我が国は、石油危機の後、実際、その当時と比べると、今はもう国として全体の原油の消費量は絶対値でいくと半分になっているということで、大変な努力を重ねてきておるところであります。
そして、我が経済産業省は、その設置法に基づき、電力の安定的かつ効率的な供給の確保のほか、省エネルギーに関する政策、再生可能エネルギーを始めとする新エネルギーに関する政策を所掌しております。
再生可能エネルギーや省エネルギーについては、政府全体で進めている地球温暖化対策の観点や、各省庁の所管する個別政策領域ごとの取組とも密接に関係することから、経済産業省が主導しつつ、こうした関係省庁とも連携しながら取り組んでいるところです。
例えば、省エネ支援施策については、毎年、経済産業省が積極的に働きかけながら、国交省、環境省と連携して、省エネ支援パッケージとして全体の方向性を取りまとめた上で、関係省庁の支援策を総動員して取り組んでいるところです。
ただ、委員の御指摘で、ちょっと経産省が影が薄いというお話でありますので、更にしっかりやる気を出して取り組んでまいりたいというふうに思います。
○田嶋委員 資料一は省エネでございますけれども、配付資料はございませんが、再エネも、大臣、知っていますよね、今一番先進国で再エネが低い水準なのは日本とアメリカと韓国なんですね。アメリカはさっきのニュース記事のように今加速している。韓国も最近再エネを加速させるということを決定したというふうに、報道でございますが載っていました。私は、名実共に一番遅れているのは日本だと今思っているんです、再エネも。
ちなみにお伺いします。今日は環境省政務官がお越しでございます。今、日本の政府の施設における太陽光発電の直近の導入状況はどういうふうでしょうか。設備容量。そして、二〇三〇年度の導入目標というのが第七次エネ基にございますが、それに対する導入割合は幾らでしょうか。同じように、地方公共団体の施設に関しては導入割合はどんな状況ですか。御答弁ください。
○森下大臣政務官 質問にお答えいたします。
政府が保有する施設につきましては、令和四年度以降、令和十二年度までに約五十八メガワットの太陽光発電を追加的に導入することを目標としております。これに対しまして、令和四年度から、スタートから令和七年度までの追加的な導入量は約二メガワットとなっております。目標に対する進捗状況は約三%になっております。
また、あわせて、地方公共団体が保有する施設につきましては、令和四年度以降、令和十二年度までに約四千八百二十メガワットの太陽光発電を追加的に導入することを目標としております。これに対しまして、令和四年度から令和七年度までの追加的な導入量は約三百メガワットとなっており、目標に対する進捗状況は約六%となっております。
○田嶋委員 これは民間の先を走ってほしい行政の関係なんですね。
これはいつの目標に対するパーセンテージですか、二%と六%というのは。目標年はいつですか。もう一回。
○森下大臣政務官 お答えいたします。
二〇三〇年ですね。
○田嶋委員 あと四年しかないんですけれども、どうするんですか。
これは本当に名ばかり目標で、全然、最初からずっと、私は五回目ぐらいですけれども、これを言っているのは。やる気がないのはもうずっと見えていますよ。どうするんですか、これ。こういう目標を掲げて、絵に描いた餅で。
赤澤大臣、お願いします。
○赤澤国務大臣 委員の御指摘を重く受け止めます。
その上で、第七次エネルギー基本計画では、委員御案内のとおり、安全は当然の前提として、地域の理解を得ながら、原子力もそうでありますけれども、再生可能エネルギーもしっかり最大限活用していくということを打ち出しておりますので、言行一致でやっていかなきゃいけないということだと思います。
官公需が民に率先をきちっと垂れるべきというのは御指摘のとおりだと思いますので、二〇三〇年までで今の到達状況だとなかなか今聞いた目標については到達しないところがあると思いますが、そこについては、政府全体として、目標への達成スピードを速めるために何ができるかは真剣に考えていかなきゃならない問題だというふうに理解をいたします。
○田嶋委員 大臣、さっきの数字は御存じでしたか。
○赤澤国務大臣 私は、今聞いて、ああ、これは確かに委員が問題意識を持たれる……(田嶋委員「私が聞く前は御存じでしたか」と呼ぶ)ええ、だから、今聞いて、それまで聞いたことがないので、委員が問題意識を持たれるのは大変ごもっともなことだなという理解を今しております。
○田嶋委員 エネ基を中心でやっているのは経産省でございますので、大臣になっていただいたので、是非、これはあと四年で残り九七%あるんですよ。分かりますか。これが政府ね。地方公共団体はあと残り四年で九四%あるんですよ。やれますか。お話になりませんという感じですよ、本当に。そういうことをやっていて本当にいいんですか、日本は。
だから、私は、無理だとは思うけれども、最善、頑張っていただいて、まだ私はやっていないことがたくさんあると思っているので、是非大臣に、覚悟を持って、やらない選択肢はもうない、全部やるということを宣言していただきたいと思っています。
○赤澤国務大臣 今おっしゃったことは重く受け止めます、繰り返しになりますが。
特に、私の今聞いたのが間違いでなければ、政府も地方も非常に少ないですけれども、更に言えば、政府の方が更に地方の目標達成率の半分ぐらいしか行っていないということですよね。ということは、これはよろしくないといいますか、率先垂範という意味では全く逆の状態になっているということだと思います。
私自身は、やはり責任を負っているのは一番には第七次エネルギー基本計画だと思いますので、それについて、実際に二〇四〇年度の目標を立てていますよね。原子力は二割ぐらいで、それから再生可能エネルギーは四、五割だったですかね、火力が三割、四割だったかと思いますが、そこに到達する中の、実際、前提の計算がどうなっているのか、今の委員の御指摘も踏まえて、よく確認をさせていただいた上で、何ができるかは真剣に考えていきたいというふうに思います。
○田嶋委員 誠実な大臣だと思っておりますので、是非有言実行でお願いしたいと思います。危機感も本気度もこの十年間余り伝わってこなかったというのが私の正直な印象でありますので、改めて、今日は差し替えで質問させていただいておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思っています。
ただ、悪い話ばかりじゃなくて、資料の二の、住宅関係の省エネで、ああ、こういうことをやっているんだと思ったのが、給湯器に関してですね。給湯器もこれはばかにできないですから。給湯が一番エネルギーを食っているんですよ、家庭で。給湯に関しては何と既存の賃貸住宅まで対応してくれている。これは私、評価します。ああ、やれているなと。
ただ、一番やはり問題なのは、家のオーナーと住んでいる人が違うところですね。これを何問題というんでしたっけ、オーナー何とか現象というんですけれども、要するに、金を払っている人と住んでいる人が別だと、オーナーには断熱とかをやるインセンティブがないわけですよ、自分が住んでいるんじゃないんだから。ということになって、その辺が一番難しい。
ただ、給湯はやれているけれども、断熱窓、熱はほとんど窓から逃げていくから、いまだにシングルの賃貸に住まわせているのは本当に気の毒だと思いますよ。これはもっと国が旗を振って、最低でもペアガラスにしなきゃいけないし、もっとそういうことでやるべきことはたくさんある。一番難しいのは賃貸の部分ですね。省エネに関しては、大臣の御出身の鳥取県が日本の先頭ですから、平井知事が頑張りましたから。しかし、鳥取県からちっとも広がらないんです、予算委員会でも言いましたけれども。
だから、是非、大臣、やれることは山ほどある。東京都や川崎が導入した屋根上ソーラーも、いろいろな課題はあるけれども、もっと広げましょうよ、ペロブスカイトがやってくるんだから。ペロブスカイトやタンデムも使ってしっかりと広げる。今ビッグチャンスがやってきているということです、改めて。
それから、オフサイトPPAを環境省がやっているというのは、私は腑に落ちませんね。オフサイトPPA、分かりますよね。だから、いわゆるFITじゃない、オフサイトPPAは企業の話ですから、経産省でしょう、やはりこれは。もうちょっと主体的に動いていただけませんか。ちょっとしつこいですけれども、最後にもう一回だけお願いします。よろしくお願いします。
○赤澤国務大臣 経産省が省エネについて政策を所管していることは間違いのないところでありますし、データに基づく委員の一つ一つの御指摘は大変重く受け止めさせていただきたいと思います。
その上で、所掌については過去の経緯等もいろいろあるようですから、しっかりその辺も踏まえて理解した上で、何ができるか考えてまいりたいというふうに思います。
○田嶋委員 あともう一つだけ、次のテーマに行く前に。
家電エコポイントという制度がありました、以前。これは、麻生政権で始まり、政権が替わって私たち民主党政権で、私も経産の政務官で取り組んだテーマ。つまり、今の与党も野党も一緒に問題意識を持って取り組んだのが当時の家電エコポイント。これは、予算は間違えていますけれども、予算は六千九百三十億だったそうです、当時。今回も経済政策をいろいろ考えなきゃいけないけれども、こういうことももう一回バージョンアップして考えるべきではないかという提案をしたいと思います。
それから、中小企業に対する省エネ策。いろいろ既存のものを学ばせていただきましたが、予算措置をすると、手を挙げてやりたがっている人がいても選ばれない事態が起きているんですね。大臣、分かりますよね。予算の枠に縛られちゃって、やる気のある中小企業の三分の一がはねられているんですよ、補助対象から。こんなもったいない話はありません。それだったら、予算枠を広げるか税制措置をして、やる気のある人がみんなできるようにしてくださいよ。そういうことを今回考えるべきだと私は思っておりますよ。大臣の御答弁はちょっと時間がないので飛ばさせていただきますが、是非お願い申し上げます。いいですね。
じゃ、次、残りの時間でCCSに入りたいと思います。首都圏CCSです。配付資料の三でございます。
これは、山岡筆頭の苫小牧が第一か所目で、私も視察させていただいて、もちろん法案にも賛成して、応援している立場でございますが、首都圏CCSは東京の近辺でございます。どこかというと我が千葉県でございますが、現在どういう状況でしょうか。
○龍崎政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の九十九里沖のCCS事業でございますけれども、地質を専門とする有識者からの見解も踏まえまして、CO2の貯留に適した貯留層が存在し、又はその可能性があると認められたことから、昨年九月、CCS事業法に基づき、試掘を行うための特定区域に指定してございます。
その後、首都圏CCS株式会社より試掘の許可申請を受けて審査を行いまして、本年四月に同社に対して試掘の許可を行ったところということでございます。
今後、首都圏CCS株式会社が試掘による調査を行いまして、CO2の安定的な貯留を行えるかどうか、それからCO2の貯留に適した地層が広範囲に存在し、事業性があるかどうかなどについて確認をしていく、こういうことでございます。
○田嶋委員 つまり、事業性があるかの確認はこれからだということですね。何も決まっていないという理解でいいですか。
○龍崎政府参考人 貯留を行います際の安全性、それから広範囲に適した地層が存在するか、それに基づいて事業性についても当然事業者ですから判断をしていく、こういうことになってまいります。
○田嶋委員 大臣、私が今日これを問いたいのは、また失敗してほしくないからなんですよ。
鴨川メガソーラーを経済産業委員会で六回取り上げました。齋藤経済産業大臣は、現地に行くことを考えると言って、結局来ていただけませんでしたけれども、同じ千葉県ですからね。今や全国的にメガソーラー問題はそこら中にあるわけですけれども、そのはしりが全国最大規模の鴨川で、私は八年間闘っています。残念なことですよ。もう山肌が出ちゃって、土砂の心配もあるし、とんでもない。かと思ったら、銚子の風力発電、いけるかなと思ったら、どこかのでかい会社がやめちゃいました。まあ、やめる権利もあったと思いますよ。あれは国交省ですかね。制度設計が悪かったと思うんです、私は。だから、二度あることは三度あるで、今回もせっかく法律を作ってやろうとしているこれも、失敗するリスクを私は非常に懸念している。
最大の失敗要因は、住民が聞いていない、住民が反対運動を起こすということでしょう。だから、私は、謙虚な姿勢で取り組まなきゃいけないと思いますよ。
三つ目の資料を御覧ください、大臣。首都圏CCS事業概要。
これはまだ決まってもいない事業で、何なんですか、この事業は。試掘の許可をしたんですよね。私の部屋に説明に来られましたよ、事業者が。ちょっと残念なのは、これだけ見たら、やることが決まっているように見えませんか。ちっちゃい字で、ちょっと私も目が見えなくて、本事業は現在設計作業中、事業化を検討している段階となりますと断ってはいますけれども、こういうのが独り歩きすると、それは住民は怒りますよ、何だ、既成事実化かよと。大事な最初の案件でしょう、大臣。大臣が大臣じゃないときに法律が通ったんですけれども。
苫小牧は実証でもうずっとやっていて、大きな違いは、房総半島を横切るような話はないんですよ、苫小牧は。ですよね。だから、私も現地に行って、ああ、これはいいなと。これは房総半島を横切るんですよ、委員長。ちょっとこれはどう思いますか。ということを、素人の一般国民が、えっ、内房で出たものを外房に捨てに来るんですかとなっちゃいますよ、これは。だから、私が事業者にもくれぐれも住民対話に九九%のエネルギーを注いでほしいと申し上げたのは、鴨川もそうだったから。聞いていないといってみんなの運動が広がったんですよ。鴨川市民の三分の一が署名したんですよ。そういうようなことになると、せっかく法律を通して頑張ろうと言っているのに、ちょっと残念だと私は思います。そのことを是非御理解いただきたいと思います。
それでは、一体幾つの自治体が関与し、どういうメリットがその自治体にあるのか、御答弁いただけますか。
○龍崎政府参考人 お答え申し上げます。
まず、関係自治体の数でございますけれども、今般指定した特定区域は、四つの自治体の沖合にございます。
また、首都圏CCS株式会社の現時点での計画では、CO2の分離・回収を行う製鉄所の所在自治体と、御指摘もありました検討中のパイプラインが通過する自治体、これが合計で九つということになります。
このうち、九十九里町は、一つ目の四自治体にも、二つ目の九自治体にも入っているので、この重複を除きまして、千葉県を加えますと、全部で関係する自治体は十三ということになります。
○田嶋委員 苫小牧は二件だと理解しています。三件か、北海道も入れたら。だから、大変多くの自治体を巻き込むわけでありまして、多くの地域でいろいろな動きが始まる、もう私のところにはアプローチが来ていますから、だから非常に心配しております。私の立場は中立でありますが、法律を賛成した立場もありますので、責任も感じております。
したがって、具体的な事例で面倒くさいことにならないように、そのためには丁寧な住民対話が僕は必要だと思います。特に、なぜ内房じゃないのかということに対するしっかりとした定量的なデータ、内房ではやれないんだということをまず説明しないと、外房にごみだけ捨てに来ると思われますよ。当たり前ですよ。洋上風力とは意味が違いますから。CCSはどう考えたって出てきたものを地中に埋める。それはごみとは言わないかもしれないけれども、何で内房じゃないんですか、発生源で捨てるのが基本でしょうとなりませんか。国の間だって、そういうルールがありますよね、ロンドン条約か何かで。そういうことがあるので、やはり是非注意していただきたい。
質問時間、あと一問になりました、最後に環境政務官にもう一度お尋ねしますけれども、CCSは環境アセス法の対象に入れないということであのとき法律ができました。あのときも、大勢の方から入れるべきという提案がありました。以来、時間が過ぎまして、こうやって具体的にちょっと悩ましいケースが具体化してきますね。
私は、今日は、太陽光に関しては、メガソーラー問題が起きて久しく、これは今から六年前に環境アセスが法律に入ったんです、ソーラーが。たった六年前ですよ。その前に多くの自治体が先に条例を作っていたんですよ。だけれども、多くのところで手遅れ。だって、不利益は遡及できないじゃないですか。結局、アセスがなかったがゆえにどうしようもないのが始まっちゃった、建設が進んじゃったというケースはたくさんあるんですよ。
その失敗を鑑みて、もう一度言いますよ、改めて、このCCSは、初動でミスをしないように、しっかりと、これは法律改正は要りませんから、たしかそうですよね、省令か政令かで何かやるから、役所の方で決めていただければいいんですよね。これは要らないと思いますよ。是非CCSは最初から法アセスをやはりやるべきじゃないかということを改めて申し上げますが、いかがですか。
○森下大臣政務官 お答えいたします。
環境影響評価法は、規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある事業を対象としております。
このCCSにつきましては、今後事業化が進んでいくものであり、現段階で、環境影響の程度が著しいおそれがあるかというものが現段階の知見では十分でないこと等から、この環境影響評価法の対象とする必要性については今後のCCS事業の動向を踏まえつつ検討を進めてまいりたいと思います。
また、なお、CCS事業法につきましては、海域でのCCS事業に関しまして、特定区域の指定、貯留事業の許可等における環境大臣の同意やモニタリング方法、済みません、長くなっておりますけれども、様々な手続が定められておりますので、環境省として、個々のCCS事業が環境保全に配慮して実施されるかどうかにつきましては、しっかりと確認をする仕組みとなっております。
○田嶋委員 もう終わりますけれども、経産大臣、CCSの所管は経産省ですね。経産省の方からも環境アセスをやった方がいいと言った方がいいと思いますよ、念のため、失敗しないために。苫小牧以外の第一号を失敗させないために、是非御検討いただきたいと思います。後の祭りにならないようにウォーニングしたいと思います。よろしくお願いします。
ありがとうございました。
○工藤委員長 次に、丹野みどり君。
○丹野委員 国民民主党、丹野みどりでございます。今日もよろしくお願いします。
今日は防災についてからお話を進めてまいりたいと思います。
赤澤大臣は、防災がライフワークと伺っております。何より、やはり被害が小さければ小さいほど日本経済が立ち直るのも早いと思っておりまして、日本経済のリスクヘッジという観点から、今日はこのテーマで伺ってまいりたいと思っております。
近年、災害が本当に激甚化しておりますし、頻発化しております。こうした中、一たび災害が起きますと、避難所に身を寄せることになります。その環境というのは、まだまだ劣悪でございます。
能登半島地震の災害関連死を調べてみました。報道ベースと消防庁の発表と県の数字で若干異なるんですけれども、おおよそ五百人ほどということで、残念ながら、今もなおこの数字は増え続けております。
災害自体を減らすことは当然できませんけれども、被害を減らす減災ということは必ずできますし、災害関連死も減らすことができると思っております。
その上で、必要なことが二つあるのではないでしょうか。一つは、避難所の今の環境、これをもっともっと向上させていくこと。そしてもう一つが、個人個人の御自宅で、家具の転倒防止、これを徹底すること。この二つに尽きると思って、今日は進めてまいりたいと思います。
まずは、防災がライフワークとおっしゃっている大臣の受け止めと、それからお考えをお聞かせください。
○赤澤国務大臣 私のライフワークは防災です。特に、一言だけ申し上げると、運輸省航空局に入った翌年に御巣鷹山の事故を経験をしまして、その対応とか、御遺族の本当に悲しみとか怒りとか、ああいうものを見ていて、とにかく多くの人が亡くなる事件、事故、災害は大嫌いだというのが、私、行政マンとしても政治家としても原点であります。まさにライフワークでありますし、国家の生命線に関わる課題と考えて、これまで心血を注いで取り組んでまいりました。
過去に巨大な自然災害に向き合ってきた経験から、私に限らず先人たちがいつも言っていることは、準備してきたことしか役に立たなかった、だけれども、準備してきたことでは足りなかった、これの繰り返しであります。大震災のような大きな災害に対して被害を低減していくためには、徹底した事前防災を行うしかありません。
まさにそれを具現化しようとしているのが防災庁でありまして、これまでの防災対策の積み重ねとは違う発想で進めていく必要があると思っています。防災庁には、発災時から復旧復興までの事態対処の司令塔のみならず、平時から事前防災の推進の司令塔として機能してほしいし、そのために勧告権があり、その勧告に他省は従うということを法令に定めています。
やはり一番直さなきゃいけないのは、私の尊敬する、自民党の同僚でもよくあるんですけれども、防災庁なんかつくって平時に何するんだ、暇だろうという、これは一番の誤解でありまして、事前防災をきちっとやることが、発災した後に、亡くなる方の数を劇的に減らすことはできないけれども、万人単位で、約三十万人ですね、二十九万八千と言っていますけれども、南海トラフの想定犠牲者数を本当に減らしていこうと思えば、その事前防災を徹底する以外にないということであります。
現在の私の所管に照らせば、電力、ガス等の避難所等への安定供給の確保や、生活関連物資、ガソリン等の燃料の避難所等への安定的な供給、被災事業者の皆様のなりわい再建支援が重要な役割となっています。
こうした役割を果たすために、ライフライン事業者間における災害時連携計画の策定、運用とか、職員の現地派遣に向けた事前準備などの体制整備、防災訓練の実施などの徹底した事前防災を進めて、ベストを尽くしたいと思っています。
更に申し上げれば、ビッグデータ掛けるAIの時代において、災害大国であることを生かし、事前防災を徹底していく中で、ピンチをチャンスにということで、十年来、二十年来、それが勝ち筋だと唱えてきた私は、瓦れきを除去するロボットといいますか、瓦れきの中から生存者を素早く見つけて安全に助け出すロボットとか、あるいは、福島原発で、廃炉に当たって、線量の高い水の中を自由に泳いでデブリを取ってくる蛇型ロボットとか、そういったものを全力で開発し、フィジカルAIを早く実装して、フィジカルAIやロボットのデータ基盤、あるいは汎用基盤につなげていきたいと思っています。
引き続き、日頃から、災害への備え、有事の際の迅速な対応等に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○丹野委員 ありがとうございます。
本当に大共感でございまして、もう事前防災、備えに尽きますよね。本当にそういう意味におきまして、避難所の環境向上というのも、備えの一環かなと思っております。
今日は、そういう意味で、LPガス空調というのを取り上げたいと思います。このLPガス空調は、燃料としても、それから設備としても、保安においても、経産省マターであると思っておりますので、進めてまいります。
ここ数年は本当に夏が暑い猛暑ですので、子供たちの健康のために、教室にエアコンがかなり進みました。文科省によりますと、教室は九九・一%ということでほぼ完了しているんですね。ところが、体育館に目を移しますと、体育館はまだ二割台という設置状況です。当然、日頃の子供たちの健康を守るという意味で、早く設置してあげてほしいんですけれども、当然ながら、体育館というのは、教育施設だけではなくて、災害時に避難所にもなり得ます。
そこで、せっかく設置していくんだったら、LPガス空調にした方がやはり災害時に強いよなと思うわけであります。
電気のエアコンですと、当然、停電をしてしまうと、真っ暗になって何もつかない、暑い、寒いということで、通信もできない。でも、本当に電気というのは要になりますので、あらゆる皆さんの身を寄せる避難所の電気の確保というのは、国民の皆さんの命を守る政治の責務と思っております。
このLPガス空調でございますと、当然、燃料ですので、電気もつきます。それから、ガスですから、煮炊きもできる、温かいお湯も出せる、調理もできる。
実際に威力を発揮した事例が幾つかございます。一般社団法人全国LPガス協会によりますと、例えば、大阪の泉佐野市で二〇一八年に台風二十一号があった。その直後に台風二十四号があって、大規模な停電が発生した。八百人が身を寄せたんですけれども、これは九月の残暑で物すごく暑かった。危険だったんだけれども、停電時でも熱中症リスクをこのLPガス空調が回避したということで、これはすごいということで、その後、市内の小中学校十八校全ての体育館にLPガス空調を入れたということなんです。
私の地元であります愛知県豊田市、みよし市も、全ての中学校にこのLPガス空調を入れております。例えば、みよし市にお話を伺ったんですけれども、一校当たり設置費用が、いろいろあるんですけれども、大体六千万円から七千万円で、国の補助が二分の一弱あったと。みよしの小山市長によりますと、とにかくこれは災害時にめちゃくちゃ強いということ、それから国の補助があった、この二点において速攻で決めたというお話でございました。
実際、私、ちょっとお金の計算をしてみたんですね。先ほどの避難所となる体育館において、空調の未設置数、これを調べました。避難所となる公立小中学校の体育館等のうちエアコンがまだ設置されていないのが、小学校が一万三千三百四十四棟、中学校は九千二百九十棟で、一台六千万円するとして、まだエアコンをつけていない小中学校の体育館等に全部つけるとなると一兆三千五百八十億円なんですね。国が半分の補助をするとなると六千七百九十億二千万円ということで、これは、今回、当初予算百二十二兆円の〇・六%に当たります。
この数字をどう見るかということもあるんですけれども、この体育館へのLPガス空調導入というのは、防災対策であると同時に、地域の設備産業、エネルギー産業、中小企業を支える経済政策でももちろんあります。加えて、分散型エネルギーの推進であったりとか、電力のピーク時の対応をするとか、GXと安定供給を両立するとか、もちろん避難所の機能を強化するとか、いろいろなことがありますので、こういったことを一体化して進めるということは非常に経済産業省としても政策に当たるのではと思っておりますが、いかがでしょうか。避難所にLPガス空調の設置を推進することについて、政府のお考えをお聞かせください。
○龍崎政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねのLPガスにつきましては、地政学リスクの低いアメリカ、カナダ、それからオーストラリアからの輸入が九割を占めます。それから、長期保存が可能でございまして、約百日分の備蓄を有しておりまして、エネルギー安全保障にも資する重要な分散型エネルギーであると認識をしてございます。また、ボンベでどこにでも供給が可能でございまして、貯蔵も容易ということでございますので、御指摘のとおり、災害などへの強靱性も兼ね備えているということでございます。
このため、経済産業省では、災害時に避難所となる小中学校の体育館それから福祉施設などにおけるLPガスの空調設備それから備蓄設備の設置に対しまして、平成二十四年度からの十四年間で約二千二百件の導入支援を行っているということでございます。
御指摘の全国の体育館などにLPガスの空調設備を導入していくことにつきましては、様々な意義があると思いますけれども、特に今般の中東情勢を受けまして、地政学リスクに強靱なLPガスの安定供給上の意義につきましては改めて認識を強くしたところでございます。引き続きしっかりと支援をしてまいりたい、こう思ってございます。
○丹野委員 大変心強い御答弁、ありがとうございました。
やはり、自治体の危機管理意識の差とか経済状況の差によって濃淡がついてはいけないと思っていまして、やはり日本全国どこに住んでいてもしっかりと避難所に身を寄せて安全が確保されるという、こういう責務が政治にはあるかなと思っておりますので、是非、経産省に旗振りをしてほしいなと思っております。
続いて、もう一つなんですけれども、避難所の環境向上について取り上げてまいります。
避難所というのは、なかなかプライバシーというのがございません。それが嫌で車に避難をしてエコノミークラス症候群になってしまったりとか、女性とかお子さんの性被害があったりとか、いろいろなトラブルもやはりなかなかまだ改善していないところもございます。
現在、国は、こうした避難所におけるプライバシーの配慮について、改善に向けてどういった取組をされているのか、教えてください。
○岡本政府参考人 お答えいたします。
災害関連死を防ぐためにも、発災後、不安にさいなまれる被災者の方々に、ストレスを軽減し、尊厳ある生活を営んでいただくことが重要であると考えております。
そのため、内閣府におきましては、令和六年十二月に、スフィア基準に沿って自治体向けの避難所の取組指針や各種ガイドライン等を改定し、避難所における清潔で快適なトイレ、温かい食事、安眠できるベッドなどを速やかに展開できるようにするなど、避難所における生活環境の改善に取り組んでいるところでございます。
とりわけ、委員御指摘の避難所におけるプライバシーへの配慮につきましては、女性や子供さんなどにとっても切実な問題であるというふうに認識しております。
先ほど申し上げた取組指針等におきましては、プライバシーを確保するパーティションの設置を速やかに行うこととしているほか、トイレや入浴施設、更衣室、洗濯干し場などについても安全やプライバシーに配慮しつつ、発災時における避難生活環境を整えるよう自治体に周知しているところでございます。
引き続き、関係省庁と連携し、自治体に対する支援を行うことにより、スフィア基準を踏まえた、プライバシー等に配慮した避難環境の整備に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○丹野委員 ありがとうございます。
いただいた資料で、パーティションとかそれぞれの個別のテントですとか、いろいろなものがございました。本当に改善に向けて進んでいるなと思っておりますので、是非、均てん化して、どの避難所に行ってもそういうメリットを受けることができるという状況に早くしてほしいと思っております。
今お話ありましたとおり、やはりプライバシーを何とか確保したいということで、避難所にいながらにして、皆さん、だんだん工夫を始めるんですよね。目隠しを作ったりとかいろいろやるんですけれども、やはり被災したというストレスだけでも物すごいものがあるのに、その上でも、やはり避難所でも新たなストレスというのはいかばかりかと思います。
そこで、やはり避難所の中でも外でも、しっかりとしたスペースを確保していくというのは非常に重要だと思っております。そうした観点から、避難所の中の段ボールルーム、それから外での仮設住宅、これを両方手がけている方がいらっしゃるので、ちょっと取り上げたいと思います。
これは愛知県名古屋市の名古屋工業大学の北川啓介教授という方なんですけれども、この教授が発明、施工されているのがインスタントハウスというものなんですね。インスタントという名前のとおり、ばあっと空気を入れて膨らませて、ちょっと施工するとオーケーみたいな感じになっておりまして、軽くて安くて早い家なんですね。見た目がモンゴルのパオみたいな、白いかまくらみたいな、そんな状況になっております。
実際に、能登半島地震のときでも非常に活躍をした。発災翌日に教授ができるだけ車に詰め込んで行った。その後もどんどん追加で設置していった。能登半島では、地震から百日で、屋外用が百七十五棟、屋内用が千六百五十棟活躍した。その後、豪雨もありましたよね。その豪雨のときも追加をして、屋外用七十五棟を追加で置いたということなんです。
実際、私も、地震後、能登半島にお邪魔しましたけれども、そこでも本当にしっかり活用されておりました。私が行ったときは八月で、まだ本当に暑かったんですけれども、中は広くて涼しいんですね。発電機などが整備されますと、スポットクーラーとか扇風機とかを入れることができまして、快適になります。冬は暖かいということで、なかなかこれはいいなと思って体感してきた次第でございます。
ところが、やはり、なかなか広がりには限界が当然ありまして、メインになっているのは仮設住宅ということになってございます。
そこで、伺います。
この仮設住宅なんですけれども、建設して入居できるまでどれぐらい時間がかかるのか、教えてください。
○岡本政府参考人 お答え申し上げます。
応急仮設住宅を建設し、被災者に供与する場合、仮設建築物そのものを建てることに加え、用地の確保、建設する場所の状況に応じて、進入路の啓開、整地、上下水道の布設、排水溝、通路、駐車場などの整備、各戸ごとに湯沸器、トイレ、エアコンなどの設備の取付けなどの様々な工事が必要となります。
団地ごとに建設する場所の状況が異なり、また、プレハブ、木造、ムービングハウスなど、どのようなものを建てるかによって工事の期間は異なることから、着工から入居までの期間がどれくらいかは、一概には申し上げることは困難ですが、例えばということで、プレハブの場合、能登半島地震におきましては、短いものでは三十日程度、平均で七十日程度となっております。
いずれにしても、被災者の方の住まいの確保が円滑かつ迅速に行われるよう、自治体や関係省庁とも連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○丹野委員 ちなみになんですが、インスタントハウスは、能登半島で、一人で一時間で施工して、その日から住まいとして活用することができたそうです。この早さがすごいなと思うんですけれども、発明した北川教授にお話を伺いました。
この早さにこだわったのには理由があって、というのも、教授が現地へまず行った。災害が起きた場所に行ったときに、帰るときに、子供たちに手を引かれて、グラウンドが見えるところに行った。そうすると、子供たちに、仮設住宅があそこに建つぞ、だけれども、三か月から半年もかかる、何でそんなにかかるの、大学の先生だったら、来週、僕たちの家を建ててよ、そう言われたそうです。この言葉がすごく頭に残って、胸を締めつけられて、よし、だったら造る、そこから始まったということなんですね。実際、実現したわけですけれども。
では、次の質問に参ります。
今お話を伺ってきた仮設住宅、これに入ることが必要な方々というのは、どういった状況の方としているんでしょうか。
○岡本政府参考人 お答えいたします。
応急仮設住宅は、住家が全壊した方や、半壊し解体せざるを得ない場合など、居住する住家がない被災者を対象として提供されております。このような被災者の方に対しては、応急仮設住宅だけではなく、自治体の判断で公営住宅に入居いただくことも可能とされております。
いずれにしましても、被災者の方の住まいの確保が円滑かつ迅速に行われるよう、自治体や関係省庁とも連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○丹野委員 罹災証明といいますか、家がどれぐらいの状況かというのを見ると思うんですけれども、そういった場合、当然、自治体の職員の方も被災されている。なかなかそういうときに判定が遅くなってしまわないかという心配もあるんですけれども、この辺りはどういった対応をされているんでしょうか。
○岡本政府参考人 お答えいたします。
被災した市町村職員の罹災証明事務に係る負担を軽減するため、これまでも、総務省の応急対策職員派遣制度による派遣等の人的支援を行うとともに、昨年七月には、地震により被災した住家の調査につきまして、簡易な半壊判定基準を新たに策定するなどの取組を進めてきました。
また、昨年から、罹災証明事務にノウハウのある自治体職員を罹災証明コーディネーターとして登録し、発災時に被災市町村へ派遣いただく制度も創設しており、経験の浅い市町村でも迅速に罹災証明書が交付できるよう支援しているところであります。これまでに、静岡県牧之原市及び吉田町、並びに東京都八丈町の三自治体に派遣しております。
○丹野委員 次に、建築費用を伺いたいんですけれども、幅ももちろんありますが、仮設住宅は大体幾らぐらいかかるんでしょうか。
○岡本政府参考人 お答えいたします。
応急仮設住宅を建設し、被災者に供与する場合、先ほどの御説明と一部重複いたしますが、仮設建築物そのものを建てることに加え、用地の確保等のほかに、供与終了後の解体撤去や土地の原状回復など、仮設建築物そのものを建てること以外にも様々な工事に係る費用が生じます。
したがいまして、一概に申し上げることは困難ですが、例えばプレハブの場合、能登半島地震におきましては、契約額で、一戸当たり最低一千三百万円程度、平均一千七百万円程度となっております。
いずれにしましても、被災者の方の住まいの確保が円滑に迅速に行われるよう、自治体や関係省庁とも連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○丹野委員 ありがとうございます。
ちなみに、インスタントハウスは一棟百五十万円です。だからといって、仮設住宅が高くて遅いから駄目ということは全く言うつもりはありませんで、仮設住宅も、先ほどの、土地を選ぶところから始まって、住宅の機能もあって、高いのも当然うなずけますし、時間がかかるのもうなずける。私が言いたいのは、時期的に、例えばすみ分けをしたりとか、インスタントハウスでまずは急場をしのぐ、じっくり生活再建、仕事再建していくときには仮設住宅ができて、そこに移っていくというような、そういったシームレスといいますか、切れ目のないそういうサポートができるといいかなと思っておりますので、できるだけこういう民間の知恵も生かしながら取り組んでほしいなと切に思っております。
これまでは災害が起きた後の避難所のことを申してきましたけれども、次は、災害が起きる前の、大臣もおっしゃった事前防災、備えに関することを伺ってまいります。
被害を減らすのに、いろいろな方法がありますけれども、私は、家具の転倒防止、これがとても重要だと思っております。どうしてかといいますと、災害時のけがで最も多いのが家具によるものなんですね。東京消防庁によりますと、近年発生をした地震でけがをした原因、これを調べました。すると、およそ三〇%から五〇%の方が家具の転倒や落下によるけがをしているというデータがあります。
本当に家具によるけがというのをまず減らせば、医療を受診する方がぐっと減りまして、医療が本当に必要な、限られた医療ソースを別の方に振り分けることができる、そういうこともありますので、本当に家具でけがをしないということを徹底することがまずは減災の第一歩かと思っております。
家具の転倒防止、必要だよということを、国としていつ頃から皆さんに周知をしているのか、教えてください。
○岡本政府参考人 お答え申し上げます。
災害の多い我が国におきましては、国民一人一人が災害を我が事として捉え、平時から災害に対する備えを心がけるとともに、自分の命は自ら守るという意識を持ち、防災に取り組むことが必要でございます。議員御指摘のとおり、日頃から、家具の固定や配置の工夫により、家の中で安全空間をつくっておくことが重要だと考えております。
内閣府におきましては、家具の固定の必要性や実施方法等の普及を図るため、各種取組の実施開始時期を正確には確認できませんでしたが、例えば啓発リーフレットの作成、周知、「ぼうさいこくたい」における産官学民連携による防災啓発活動、これは二〇一六年度からでございます、あとはウェブサイトやSNS等の活用による情報発信等の取組を進めております。
また、家具の固定の進捗状況につきましては、一九八二年より防災に関する世論調査というところで調査しておりまして、二〇一一年の東日本大震災の発生後、一時的に大きく上昇したものの、近年は約四割で横ばい状況となっております。今後は、国民の皆様に家具の固定等の措置を取っていただけるよう、家具の転倒、落下防止等の措置を実施することの効果も含めて周知してまいりたいと考えております。
○丹野委員 ありがとうございます。
今のお答えにもありましたけれども、内閣府の調査によりますと、やはり家具を固定していると答えた方がおよそ三八%なんですよね。いっぱい取り組んでいるんだけれども、やはりみんな固定した方がいいと分かってはいるんだけれども、やはり四割弱の方しかやっていないということなんですね。
私、前職はアナウンサーをしておりました、名古屋で。ニュース番組を担当しておりましたけれども、その流れで地震特番というのもたくさん担当したせいで、防災意識も個人的に高いんです。なので、自宅の家具一式は全部固定をしているんですが、その固定を長らくしている自分のまず体感、感想からいきますと、まずそもそも器具がおしゃれじゃないというか、むき出しなんですよね。天井と家具の上部でぐるぐると合わせてやるんですけれども、取付けも結構大変だし、むき出しになるから、なかなかおしゃれじゃないなというのも感じるんですが、何よりも、やはり大きな家具を搬入するときの、まあ、新しい方は業者の方が搬入するはずなんですね。なので、業者の方が搬入するときに必ずつけるんだみたいな義務化をするというか、こういう取組も必要じゃないかなと提言をしたいと思っております。
この家具の固定の普及において、私は義務化が必要かなと思っているんですけれども、皆さんにどうやってこれを広めていくか、行ってもらうか、お考えをお聞かせください。
○岡本政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘の家具の固定の義務化につきましては、災害からの被害を最小限とするため、個々人の自覚に根差した自助の取組による日頃からの備えの一つとして、国民の皆様に実施していただくことが重要だと考えております。
日頃の備えにより、どの程度被害が軽減するかにつきましては、南海トラフ地震に関する国の被害想定や防災対策の効果試算が示されており、家具の転倒、落下防止実施率が三六%から一〇〇%になることにより、転倒、落下物による死亡者数が約七割減少するとされており、こうした被害軽減効果を周知することが有効ではないかと考えております。
今後も、国民一人一人が自ら助かるための意識を高め、行動変容につなげていただけるよう、関係省庁とも連携を図りながら、防災対策の効果試算も含めた周知、広報等の取組を進めてまいりたいと考えております。
○丹野委員 是非よろしくお願いします。
ちょっと時間も少なくなってきたんですけれども、駆け足で二つ目のテーマに行きたいと思います。
次は、病児保育についてでございます。
これも、赤澤大臣が、女性の活躍、これがライフワークとおっしゃっております。ですが、これは女性の活躍だけじゃなくて、当然、子育て中の共働き世帯、それからそういう方を抱えている職場の方、もう働く世の中全ての重要なライフラインと思っております。
お子さんが元気なときは、ふだん保育園に行っているんですけれども、お熱が出ましたといって電話がかかってくると、大体お母さんが迎えに行きます。お母さんがどんなに仕事があっても迎えに行って、治ればいいんだけれども、水ぼうそうで五日ですとか、上の子が治ったら下の子とか、そうやって誰も、おじいちゃん、おばあちゃんもいない、預かってくれる人もいないとなると、もうお母さんが休まざるを得なくて、だんだん働きづらくなって、働き方を変えるとか、仕事を辞めるという女性も増えてきていると思っております。
やはり、そういった場合に安心、安全に預けることができる病児保育というのは、重要なライフラインと思っております。病院やクリニックに併設して作られる場合が多いんですけれども、地域によって濃淡がありまして、数がすごく多いところもあれば、数が多いんだけれども利便性がまだないとか、いろいろな課題がございます。
これは、当然こども家庭庁さんもすごく頑張っていて、国と、それから県と、それから自治体と、三分の一ずつ資金をするとか、そういうスキームはあるし、それから、例えば当日のキャンセルがあったらキャンセル加算をするとか、いろいろな取組があって、前進はしていて頭が下がるんですけれども、まだまだ、働く社会においては、なかなかよくないです。
さっき、数はまだあるんだけれども利便性がいまいちというお話でいきますと、例えば、利用するときに予約が要るんですね。お子さんが調子が悪くなるのを予測する親がどこにいるんだというのが、まずそもそも不思議ですよね。
加えて、具合が悪くなった明け方、病院もまだ当然やっていません。朝、電話をする、空いているかどうか。ずっとつながらなくて、ようやくつながったと思ったら満杯ですと言われて預けられないから休むとか、これも実際あった話です。当然、診断書も持っていかなきゃいけない。いろいろ手間がかかるわけですね。
あずかるこちゃんというネットワークシステムがあるんですけれども、これがもしあれば、お母さんがスマホでその地域の病児保育を見て、空いているかどうかとか問診とかも全部一発でできる。今どきの社会は、そんなことは当たり前のサービスなのに、やはり働く社会においてはなかなかそこまで整っていないという現状があります。なので、本当に、病児保育の数、それから利便性の向上においては、喫緊の課題と思っております。
当然、施設の拡充とか利便性向上においては経産省の所管外とは承知しておりますけれども、今お話ししたみたいな女性の労働力ですとか、社会、働く、仕事と育児の両立とか、そういう観点から赤澤大臣はどのように捉えていらっしゃるか、教えてください。
○赤澤国務大臣 議員の御質問に即してお答えをすると、働くという観点では、病児保育が充実していないと、お子さんが熱を出された途端に、その父母、お父さん、お母さんである従業員の方は働くことを中断せざるを得なくなる、迎えに来てくださいという話ですね。それから、労働力の確保という観点でも、人口減少や少子高齢化が進む中で、子育て世代の労働力確保という意味で、病児保育は絶対に必要だと思います。さらに、仕事と家庭の両立の観点でも、キャリアの継続のために必要な環境の一つと言えます。
このように、御指摘のいずれの観点においても病児保育は非常に重要であり、ライフラインとかインフラとおっしゃいましたけれども、そのとおりだと思います。
経済産業省では、多様な人材の活躍に焦点を当てたダイバーシティー経営や、人材を資本と捉えてその価値を最大限に引き出すための人的資本経営の実践を後押しをしておりますが、なかなかその中に直接病児保育ということが書き込まれている現状にはありません。残念なことであります。
様々な事情を抱える多様な人材が能力を最大限発揮できる環境を整えることは、企業の競争力向上の観点からも非常に重要ですし、人口減少下で生産年齢人口がどんどん減っていく、私が名づけているのは、労働供給制約社会と呼んでいますけれども、そこにおいては、特に議員御指摘の病児保育も、子育て中の従業員であるお父さん、お母さんが安心して働くための重要な基盤であると承知をしております。
引き続き、関係省庁とともに、病児保育を含めた柔軟な働き方を可能とするという環境の整備に取り組んでまいりたいと思います。
なお、私は、初めて務めた内閣府の副大臣が女性活躍担当だったので、それ以来、女性活躍がライフワークになっております。
○丹野委員 御答弁ありがとうございました。
終わります。失礼します。
○工藤委員長 次に、鈴木義弘君。
○鈴木(義)委員 国民民主党の鈴木義弘です。
今日は変則の委員会になるんですけれども、二回目の休憩の最後のバッターになりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
公正取引委員会にまずお尋ねしたいと思います。
令和八年の二月に、知的財産権、ノウハウ、データを対象とした企業間取引の実態調査の結果というのが報道にあったので、それについてお尋ねしたいと思います。
取引先から知財権の無償譲渡やノウハウの開示を強要されるといった不当な取引を受け入れた経験があると答えた企業の割合は一五・八%。取引先から知財権の無償譲渡を強要された企業、納品後に著作権を無償譲渡するように求められる事例、取引先が知財権の対価を一方的に決める事例も確認されたということなんですね。この調査による確認事例は事実で間違いないか、まず一点聞きます。
それと、このような知的財産権、ノウハウ、データを対象とした調査は過去にも行ってきているのか。
このような事例は、近年増加傾向にあるのか、下がっているのか、横ばいなのか。増加しているとすれば、公取委は優越的地位の濫用に該当するなどとして法的措置を取ったのか、お尋ねしたいと思います。
○向井政府参考人 お答えいたします。
公正取引委員会では、知的財産権、ノウハウ、データを対象といたしまして、独禁法で禁止しております優越的地位の濫用行為等に該当し得る取引の実態を確認するべく実態調査を実施しておりまして、その結果を本年三月に公表したところでございます。
本実態調査では、大規模なアンケート調査を実施しておりますし、そのほか、ヒアリング、事業者や事業者団体からお話を聞いておりまして、実際に確認された事例につきまして、それを類型化した上で独禁法の考え方を取りまとめたものでございます。
そして、過去の知的財産権の取引に関する調査の状況でございますが、令和元年六月に報告書を公表しております、製造業者のノウハウ、知的財産権を対象とした優越的地位の濫用行為等に関する実態調査、そして、令和二年十一月でございますが、こちらはスタートアップの取引慣行に関する実態調査、そういうものも行っておりまして、公表しておるところでございます。今回、本年三月に公表した実態調査は幅広い業種を対象にしたものでございまして、業種横断的に調査を実施したものでございます。
調査報告書で指摘しておりますような問題事例、そういうものが増加傾向にあるのかどうかということについては必ずしも明らかではないわけでございますが、このような行為が問題といたしまして未然防止を図りたいという観点から、公正取引委員会と中小企業庁及び特許庁の連名で、知的財産権、ノウハウ、データの適切な取引のための優越的地位の濫用等に関する指針、いわゆる知財取引指針の原案、こちらを公表いたしまして、パブリックコメントに付したところでございます。
公正取引委員会としては、まずパブリックコメントで提出された意見を踏まえまして指針の最終版の公表に向けた作業を進めまして、それにつきまして指針が取りまとめられますと、周知、広報、法執行での活用を考えていきたいというふうに考えてございます。
○鈴木(義)委員 いろいろな事件とか事象とかが世の中で起きるんですけれども、やはり過失なのか故意なのかで全然意味が違ってきちゃうと思うんですね。
今言った一五・八%の事例がありましたというのを御説明いただいたんですけれども、これは過失じゃないと思うんだよね。だって、ノウハウというのがどういうものだかというのは分かって取引しているわけでしょう。それをよこせというふうにやって、これから法的な措置を取るんだというと、来週から今度、産業技術強化法の法律の改正に入っていくわけじゃないですか、まるっきりこれは、一割五分というのは少ないと思うか多いと思うかですね。
こんな今の日本の国内の状況の中で競争力が上がっていくかといったら、みんな食い物にされちゃっているということですよね。だから、それをやはり経年、今年初めて調査したのか前にやったのか分かりませんけれども、これからやはり毎年きちっと実態がどうなっているかを調べていくべきだと私は思うんですね。
それで、法的な措置を、公取がまず一回目、それを。前にもありましたよね。四年前ぐらいに、独禁法に違反している企業さん、大手さんばかり、十社か十二、三社ぐらい公表したじゃないですか。公表したから、結局、下請業者さんと協議をするようになったという事例があるわけですね。
こういう知財に関わるやつを無償で使っちゃうというのは、本来、直罰でいいと私なんかは思いますけれどもね。注視をする必要はないんですけれども、それの取組は答えられますか。
○向井政府参考人 お答えいたします。
まず、先ほども御説明いたしましたように、指針を取りまとめまして、その考え方を周知徹底を図りたいと思います。
一方で、その指針についての遵守状況等、そういうものについてはモニタリングをしていきたいというふうに考えてございまして、その中で、独禁法上、優越的地位の濫用というものが認められた場合には、そういうものにつきまして厳正に対処していきたいというふうに考えてございます。
○鈴木(義)委員 じゃ、今私が例示を挙げた、知財権の無償譲渡を強要されたとか、商品を納品してから著作権を無償譲渡するよう求められたというのは、独禁法にそもそももう抵触しちゃっているんじゃないんですか。違うんですか。これから指針を出して、ちゃんとやってくださいよと悠長なことをやっていたのでは、そういう一五・八%の企業さんを守れますかね。
同じ答弁しかしないんだったら結構ですから、ひとつ踏み込んだ答弁をしてください。
○向井政府参考人 お答えいたします。
御指摘のような問題というものがございまして、それが独禁法の優越的地位の濫用の要件に該当するということでございますと、そういうものにつきましては厳正に対処していきたいというふうに考えてございます。
○鈴木(義)委員 それを受けまして、経産省として、実態が分かった段階で、法律の強化なのか、今何かあやふやな答弁をしているということは、該当するんだかしないんだかはこれからちょっとよく検討しますよという形で、こういうことを続けていくこと自体が日本の競争力を担保するものになっていくのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○小森大臣政務官 お答えいたします。
知的財産は、中小企業にとって極めて重要な成長の源泉でありますし、また賃上げの原資の確保にも資するものであるというふうに受け止めているところでございます。
今般の調査の結果などを踏まえますと、優越的地位の濫用行為等に該当し得る事例でありますけれども、こうした問題行為の未然防止に向けた取組について更に進めていく必要があるというふうに改めて考えているところでございます。
経済産業省といたしましては、先ほど答弁もありましたけれども、公正取引委員会とともに知的財産に関する新しい指針の策定を進めております。この周知の広報や実効性の確保のための取組、あるいは知財取引の実態把握や、知財活用による経営力の強化などに取り組んでまいりたいというふうに思っております。
今後も、公取を始めまして関係省庁と連携をしつつ、知的財産に関して適正な取引が行われる環境整備を推進してまいりたいと思っております。
○鈴木(義)委員 過去にも経産委員会で質問して、地元の製造業で、町工場さんの話を聞いたんですけれども、結局、注文書だけで、三十年、四十年来のお取引先なんだそうです、注文書一枚で図面が来るとか、注文書で製品を作るんですね。そうすると、何か不具合があったときに、取決めがないんです。じゃ、社長、契約書を交わさないんですかと言ったら、まあ、四十年来のお客さんだからねと。これも実態ですよね。
だから、公取さんが来て、じゃ、そういう証拠になるものがあるんだったら、それは公取法違反、取適法だとか下請法違反になりますよというふうになるけれども、もう少しやはり実態をよくリサーチしてもらって、製造業でそうなんだから、そうじゃない業態のところ、業種のところは、契約書なんか交わさないで、キャッシュで売り買いしているんだったらいいんですけれども、掛けでやったり、そういったところを、そういう行儀がよくないような企業さんの場合は、業種がいいのか業態がいいのか分かりませんけれども、最低やはり契約書を義務づけるとか、そういう法律の改正をしていかないとこれはなくなっていかないと思うんですね。
だって、一生懸命自分が今商売をやっているのが、ノウハウの塊みたいなものを全部持っていかれちゃったら、終わっちゃいますよ。それも、大手の企業がそれをやるんですよ。でも、一度、それはおかしい、駄目ですと言ったら、もう仕事が来ない。それでいつも泣く泣く分かったと言ってやってしまうという話も聞きますから、その辺はやはり、連携してやるのは結構なんですけれども、最終的には経済産業省が経済産業政策として中小企業なり知財を持っているところを守っていかないと発展につながっていかないと思うんです。
では、次にもう一点。
令和八年一月に、内閣官房と公正取引委員会で労務費の適切な転嫁の価格交渉に関する指針を発表しました。先ほども答弁いただいて、また指針なんだよね。十二の行動指針に沿わないような行為は厳正に対処するというふうに明記してあるんです。
この発表から国際状況が随分変化したと思うんですね。イランの戦争で石油が入ってこない、ナフサが足らない、こういう状況になったんですけれども、雇用環境、価格、労務費の適切な転嫁が、四か月、五か月じゃ、なかなかそれは見通しが、というよりデータが出てこないかもしれないんですけれども、今の御見解をいただきたいと思います。
○向井政府参考人 お答えいたします。
近年の急激な労務費、原材料費、エネルギーコストの上昇を受けまして、価格転嫁及び取引の適正化を目的といたしまして、本年一月一日でございますが、いわゆる下請法を改正いたしまして、取適法というものが施行されてございます。その中に、新たな禁止行為といたしまして、協議に応じない一方的な代金決定、そして手形払いの禁止等が盛り込まれておるということでございます。
このような改正を受けまして、労務費の転嫁に関して発注者、受注者の双方が取るべき行動や求められる行動を示しました御指摘の労務費転嫁指針、そちらの改正についても行ったところでございまして、御指摘のとおり、本年一月一日に改正をしたところでございます。
このような取適法の施行や労務指針の改正、それによります効果といたしまして、公正取引委員会と中小企業庁が実施しておりますヒアリングでは、事業者から価格交渉がかなり進んだというような声もいただいておるところでございまして、状況といたしましては改善の方向にあると認識しているところでございますが、一方で、公正取引委員会が実施しております特別調査の結果を見てみますと、やはり価格転嫁はまだ道半ばであると認識しておるところでございます。
公正取引委員会といたしましては、労務費転嫁指針の遵守状況等の価格転嫁の状況を把握するために大規模な書面調査を毎年実施しておるところでございまして、同調査に基づきまして、違反行為の未然防止の観点から、注意喚起文書の送付等を行っておるところでございますが、今年度もこのような調査を実施することとしておるところでございます。
公正取引委員会といたしましては、引き続き、違反行為には厳正に対処するとともに、周知、広報の取組を進めることで、適切な価格転嫁、そして取引の適正化が図られるように取り組んでまいりたいと考えてございます。
○鈴木(義)委員 よろしくお願いいたします。
今日、吉田委員からも国民の鈴木と名前が出たんですけれども、地元を回って、建築屋さんでこの間話をしたら、塗料が入ってこないから塗装屋さんはどうしていると聞いたら、もう三日も四日も休んじゃっていると。今、だって、物がなければ仕事ができないじゃないですか。何の業種でもそうです。水道屋さんで塩ビのパイプが入ってこなかったら仕事ができないでしょう。
だから、足りている、足りているといったって、ちゃんとやはりそこのところをリサーチしたことが、今日も数値的な答弁をいただいたんですね、三月時点で百十幾つとか、百何ぐらいと、去年と比べれば。だから、そこのところをやはり安心感を持たせられれば川中にいる人たちも大丈夫だなといって物を出していくけれども、ここが幾つあるのか分からなければやはりみんな抱きますよね。
目詰まりという表現は、私は前にもお話ししたかもしれませんけれども、合っていないよ、目詰まりという言い方は。どこかに滞留しているから流れてこないだけの話で、目詰まりというのは、パイプの中にごみか石が入って目詰まりを起こすので、元々の水が流れてこないから目詰まりを起こしようがない、抱かれちゃっているだけの話です。
やはりその辺も、ちょっと言葉を、いろいろ考えてそういうお言葉を発信しているんだと思うんですけれども、是非また来月あたりでも、どういう状況か地元の話を聞かせていただいたものを大臣にまたお伝えできればなというふうに思います。
昨年、アサヒグループやアスクル、うちの事務所もアスクルでいろいろなものを買っているものですから、入ってこないんだと、著名企業が攻撃を受けて長期の商品出荷停止に追い込まれたことは記憶に新しいと思います、昨年ですから。
十分な資金や専門人材を有する大企業でさえ被害が防ぎ切れない中で、人的、財政的リソースに限りのある中小企業においては、なお一層厳しい状況に置かれているんじゃないか。中小企業のサイバーセキュリティー対策をどのように支援していくのか、政府として具体的にどのような方策を講じていこうとするのか、お尋ねしたいと思います。
○渋谷政府参考人 お答え申し上げます。
サイバーセキュリティー対策は企業の規模に関係なく重要と考えております。特に、十分な知見や資金の確保が困難な中小企業に対する細やかな支援は不可欠と考えております。
このため、経済産業省としましては、中小企業等がセキュリティー対策に取り組むことを自己宣言するセキュリティーアクションの推進、また、異常監視や、サイバー攻撃を受けた際の初動対応支援、保険など、中小企業等に必要な対策を安価かつワンパッケージにまとめたサイバーセキュリティお助け隊サービスというものの利用を広め、その導入経費の一部をデジタル化・AI導入補助金で支援するといった取組を進めているところでございます。近年、セキュリティーに対する認識が拡大していることで、こうした施策の利用も進んでおります。
引き続き、産業界や関係省庁、また関係の支援機関とも連携しながら、これら施策の普及を図ってまいりたいと考えております。
○鈴木(義)委員 取引先の中小零細のところから、そこにサイバー攻撃が来て、取引している大手さんがそのメールを使ってしまった、開けてしまったら感染しますよね。
だから、やはりそこのところを周知徹底するというのはもう何年も前からやっているんだと思うんですね。でもまたそういうことがやはり、大手さんでお金を持って人材もいる中でやってもうまくいかなかったというのがあるので、そこをやはりインセンティブを働かせるような仕組みに変えていかないと、ただ啓蒙啓発するとか、商工会、商工会議所とかいろいろな業界団体で啓蒙啓発したからと、はい、分かりましたとやるんだったら、もうとうの昔にやっていますよね。
そこのところをもう一歩踏み込んでやる考えがあるか、お聞かせいただきたいと思います。
○渋谷政府参考人 お答え申し上げます。
今委員おっしゃったとおりの認識というのは、私たち関係部局も強く認識を持っておりますので、先ほど申し上げた施策はしっかり行うとともに、また、新たな対策についてもしっかり検討して、実施してまいりたいと考えております。
○鈴木(義)委員 よろしくお願いします。
ちょっと質問、せっかく文科省の副大臣にお見えいただいていますので、飛ばして六番のところで。
AIが急速に普及しているので、何であれ、文章を入力するだけで簡単に調べられる。これは個人が非常に優秀な外部記憶装置を持ったに等しい。つまり重宝な環境が出現し、社会の仕組みや働きにも、適応を急ぎ求められているんじゃないか。
例えばデータセンター、電源、半導体、堅固なセキュリティーを備えたソフトウェア等の開発と整備が指摘され、その中で一番忘れられているのが教育じゃないか。
AIが非常に優秀な外部記憶装置だとすれば、受験競争に象徴される知識偏重の教育が時間の無駄となる。特に伸び盛りの子供にとっては害毒か苦痛でしかなく、本来の能力が伸びないまま終わってしまうんじゃないか。
もちろん知識がなければAIに振り回されるだけとなり、AIの奴隷となってしまう。とはいえ知識だけではAIに太刀打ちできない。論理的な思考能力と、疑問を抱き、問いを発する能力の重要性が増しているんだと言われているわけですね。
使っているうちはいいんです、AIを。使われる側になってしまったら、やはりそのスキルでは仕事ができなくなってしまう。これはまた別の機会でAIについては何回か質問したいと思うんですけれども、日本の教育は、これからの能力を、今申し上げたようなことが課題でもしあるんだったら、今までの教育の仕方で能力を上げていくことができるのかどうか。
それに伴って、経産省でも先端技術の推進を強く推し進めようとするんですね。先週可決した産業競争力強化法の改正も同じです。最後に行き着くところは人材育成。来週上程されると思うんですけれども、産業技術の強化法の改正も、これも最後に行き着くところは人材育成です。
だから、そこのところを、経産省がこういう人材が欲しいんだといったときに、やはりそれに呼応できるような教育のカリキュラムなり、そういう人を増やしていく。じゃ、どれだけ増やせばいいのかと昔お尋ねしたことがあるんですけれども、明確な答えが出てこない。また、職業の選択の自由だとか、学問の自由だとか、そういう話になる。それで、こっちの人材育成が大事なんだ大事なんだ、こっちも人材育成が大事なんだ。サイバーセキュリティーでいけば、そういうのを、プロフェッショナルな人を増やしていきたい。あっちもこっちも人手不足なのにどうやって増やすんだと。
それには、やはり教育の段階からそういったプログラムというかカリキュラムを入れていってもらうような働きかけを経産省としてやっていかなければ、やはり実際、実のある人材育成にならないんじゃないかと思うんですけれども、まず文科省の方のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○中村副大臣 お答え申し上げます。
生成AI等の技術革新が進む社会において、社会情勢の変化や産業構造の転換に対応した教育が必要である、その指摘はそのとおりでございます。
持続可能な社会の担い手として、当事者意識を持って、自分の意見を形成し、他者との対話や協働、そういった人間ならではの力が一層重要になってまいりました。
こうした人間ならではの力が一層重要になる時代に向けて、初等中等教育段階においては、次期学習指導要領に向けては、深い意味理解に基づく確かな知識の習得にとどまらない思考、判断、表現力の育成、本質的な問いの追求が重要と考えています。
また、AIを使いこなす観点からは、情報活用能力の抜本的向上も重要と考えており、小学校の総合的な学習の時間に情報の領域を付加することや、中学校に情報・技術科を創設するなど、大幅な拡充を図る議論を進めておりまして、AIの出力を批判的に吟味することも含めて、AIの適切な活用についても盛り込む方向で検討を行っています。
さらに、高等教育段階においては、文理横断的な知識やスキル、能力を身につけ、その知識や技能を活用し、新たな技術や価値を発見、創造していく人材を育成していく必要があります。
文部科学省としては、イノベーションを起こすことのできる人材や現場を支える人材を高校から大学、大学院等を通して戦略的に育成するため、こうした教育施策について引き続き経済産業省を始めとする関係省庁と連携しながら、人材育成、推進をしてまいります。
○鈴木(義)委員 二年前の経産委員会でも質問に使ったんですけれども、アジアの国って受験が大好きなんだね。中国とか韓国とか日本とか、台湾もそう、ほかの国もそうなんでしょうけれども。
受験をするために、小学校、中学校、高校、大学、まあ大学院は受験というかどうかは別として、それを受験するんですけれども、自分が志望校に入りたいと何をやるかといったら、教科書だとか先生の言っていることは全部丸暗記する、テストに出るからいい点を取って自分の志望校に行く。中学もそう、高校もそう、大学もとなったときに、二十二とか二十五とか、浪人だとかはそれは別ですよ、社会に出るといきなりイノベーションを起こせと言われる。それが今の社会なんですよ。だけれども、そういうトレーニングをされていないんですよね。
だから、そういうトレーニングが今までの延長線上で物を考えてできるものなのか、もっと違う発想で制度を見直していかなくちゃいけない時期に来ているのか。私は岐路に立っていると思います。もう何年も言い続けても直さないよね。今までとずっと同じ延長線で物を見る。
PDCAサイクルを幾ら回してもイノベーションは起きないんです。ぐるぐるぐるぐるこの中を回して、効率がいいとか予算を少なく使うとかというのはできるけれども、そこからイノベーションが起きるかといったら、起きないんです。そういうシステムなんですよね、PDCAサイクルというのは。
だから、そういうものを幾ら使ってもイノベーションは起きないのに、じゃ、どうすればイノベーションは起きるのか。今副大臣の御答弁をいただいたんですけれども、今までと同じような発想の子供たちの教育、初等がいいのか中等がいいのか高等がいいのかは別にしても、やはり私は大事なのは感性だと思います。
感性をどうやって育んでいくのか。私も質問を作るときに、コピー用紙の裏、要らないやつにざらざらざらざら鉛筆で書くんですね。自分でも後で何を書いているか分からないんだけれども、まず漢字が書けないや、読むことはできても。ふだんやはり書かないんですよね。
じゃ、ここに入れればいいのかといえば、さっき申し上げたように、外部記憶装置がどんどんできて、AIでいろいろなものができちゃう。生成AIだとかチャットGPTだとか、みんな使うようになっちゃったら、考えることしか残っていないんですよね。考えるために知識は必要だと思うんです。その辺をやはりきちっともう一回足下を見直していただいて、来年改訂をするのであれば。
それとあと、できれば、経済産業省がどういう人材が欲しいのか、もう少しより具体的な話を経産省から文科省に伝えてもらうぐらい、こういう人が欲しいんだ、こういうスキルを持った人が何人欲しいんだというぐらい、やはり、できるのであればそこまで言って、あとは文科省の方で、じゃ、どういうふうにプログラミングしていくのかというのが必要にならないと、いつも、こっちはこっち、こっちはこっちで、人材育成は同じようにやっているんです。でも、全然ミスマッチばかり起きちゃって、いつも人材育成、人材育成。その辺を。
○竹田政府参考人 お答え申し上げます。
経済産業省が発表しました就業構造推計におきまして、AIの進展などを踏まえて産業構造が変化した場合、二〇四〇年にはAI、ロボット等利活用人材であったりとか、あと現場人材であったりとかが不足する可能性が示してございますけれども、こうした実践的な人材を育成するためにも、初等中等教育、高等教育、社会人のリスキリングを一気通貫で進めることが非常に重要と認識してございまして、これまでも文科省と連携しながら進めてきているところでございます。
具体的には、例えば、半導体や蓄電池といった成長分野につきまして、産学官の人材育成コンソーシアムを設立して、実践的なカリキュラム、教材の開発であったりとか、産業界からの講師派遣を行うなどしながら、現場人材の育成を進めているところでございます。
加えまして、産業構造の変化に合わせましたリスキリングの促進に向けまして、戦略分野などで求められるスキルの可視化であったりとか、スキル関連情報の一体的な提供の情報にも取り組んでいるところでございます。
引き続き、文部科学省を始め関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと思います。
○鈴木(義)委員 連携した結果こうなりましたと、後で結構ですから、今年の後半でもいいし、年明けでもいいから、こうなりましたというのを是非説明に来てもらえたらありがたいなというふうに思います。
それともう一点、時間がない中で、国全体の流れと、政府がAIや量子、ロボットなど先端技術の推進に力を入れているのは理解しています。まだまだ、対策を同時に組み込まないと、AIの社会的な依存が高まっていく中で、AI導入のデメリットがネット上でも多く散見されるんですね。
これは幾つか例示がありますので。まず一番目、AIの活用はデータに大きく依存しているため、セキュリティーリスクが常につきまとう。情報漏えいの危険性の対策はどうするか。二番目、AIが意思決定を行った際にもし誤りや事故が発生した場合、誰が責任を取るべきかという点が曖昧になっている。いまだに政治の場でも議論がされていない。説明に来たときに、AIの関係の法律はできました、あくまでも理念法で、枠を決めただけの話。じゃ、それが、それによってどういう結果が出たかといったときに、どういう責任の所在を求めるのかというのが政治の世界でもほとんど議論されていない。
今、どんどんやった方がいい、やった方がいい、そういう感じのところが多いんですけれども、実際、それで不具合が出てきたり人命に関わることがもしアクシデントで起きたときに取り返しのつかないことになりますから、その辺のところを、今、先ほどお尋ねした人材育成と同じように、AIの使い方を間違えちゃうと、やはり私たち人間に対してももしかしたら牙をむく可能性がないわけじゃない。そういった意図を持ったプログラムを作る人がもしいたときに、善意な人ばかりとは限らないですよ、AIを作ろうとする人は。みんな日本人はどっちかというと善意な人が多いと思っているけれども、そうじゃない人たちがいるのも実際事実でありますから。だから、どこをどうするかというピン留めをするようなものを早く議論して、法律として補強していくということが必要なんだと思います。
時間がないので、今のところで御答弁できれば。
○小森大臣政務官 AIのリスクについてお話をいただいたところであります。
その中で、後段の方で言われていたお話でありますけれども、AIがやったことに対してどのように誰が責任を取るのかといったことだと思います。これは、とりわけ、エージェントAI、AIが自ら人間の代わりに判断をしてそれを実行していくといったことになったときに、大変大きな問題になると思いますし、それは遠い将来ではないということだと思っております。
この責任分界点の、どこからどこに責任が生じていくのかといった議論については、早急に詰めなければいけないという認識でおります。
○鈴木(義)委員 終わりますけれども、是非早急に対応を取ってもらいたいと思います。
ありがとうございました。
○工藤委員長 午後三時五十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
午後三時三分休憩
――――◇―――――
午後三時五十分開議
○工藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。牧野俊一君。
○牧野委員 参政党の牧野俊一でございます。
本日も質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
まだちょっとQTから戻られていない方も若干いらっしゃるかもしれませんが、始めさせていただきます。
本日は、主にカーボンプライシングに関してお伺いしたいと思っているんですけれども、まずちょっと冒頭、先日の五月六日に採択されたG7貿易大臣コミュニケの中で、重要鉱物について、恣意的な輸出制限などの経済的威圧に対する抑止を図って、必要な場合には行動を取る用意があるというふうな文言がございますが、ここで言う行動を取るというのは、どんな行動を意図しているのか。制裁とか対抗措置、共同調達、備蓄とか、あるいは、プライスフロアとか関税とかいろいろあると思いますが、政府としてどのような政策手段を含むと考えているのか、お考えをお願いいたします。
○赤澤国務大臣 私も参加した五月六日のG7貿易大臣会合において、特定国による日本に対する恣意的な輸出制限について、日本だけでなく他国も対象になり得るという懸念を共有したところであります。その結果、重要鉱物について恣意的な輸出制限を含む経済的威圧に対する深刻な懸念を表明する、そして、経済的威圧に対する抑止を図り、必要な場合は行動を取る用意があるといった内容を含む閣僚声明を発出したところであります。国際情勢が緊迫度を増す中で、これは大きな外交的成果だと思っています。
閣僚声明の御指摘の箇所については、経済的威圧に対して結束して行動を取っていくというG7の強い意思を示したものであります。その行動の中身は、個別の事態の進捗に応じて検討するものであり、どの範囲の政策手段を含むかについて予断できるものではありませんが、その上で一例を挙げれば、我が国としては、重要鉱物の特定国への依存度低減に向けた代替供給源の形成が喫緊の課題であり、今年三月にも、米国との間で重要鉱物サプライチェーン強靱性のための日米アクションプランを締結したところであります。米国が提案するプライスフロアなどの同志国との議論に積極的に関与をしていくということが一例かと思われます。
○牧野委員 ありがとうございます。
個別具体的なことは、やはりその時々に合わせてだと思いますけれども、やはり、こうした重要鉱物資源についてG7で結束して行動していくんだという意思を示されたということは非常に大きいと思いますので、今後も引き続きしっかりと見守っていただきたいというふうに思います。
続きまして、ナフサについてお伺いしたいんですけれども、ナフサについて政府は、調達先の切替えと備蓄の放出、川中、川下在庫を含め、年を越えて供給を継続できる見通しであるというふうにおっしゃっていますけれども、末端の現場では、やはり、先ほどからいろいろな質疑の中で出ていますとおり、大企業であってもなかなかナフサを原料とする製品が十分に供給されていない、あるいは全然入ってこない、こういった状況があって、先般もSNS等で話題になっているとおり、カルビーのポテトチップスが白黒になるとか、そういったことも起きていますが、ここで言う、政府が言うナフサ在庫の定義をちょっと一度明確にした方がいいかなと思うんです。
ナフサの在庫というふうに政府の発表で言っているときに、これは液体の原料ナフサのことを指すのか、川中製品というか、あるいは途中の各種樹脂ペレット換算、こうしたところも含めてのナフサ在庫と言っているのか。あるいは、化学製品の製造過程で一度ペレットになってしまったら元の液体には戻せないわけですから、その辺が原料の統計の中に混じったりしていないかという、ここの統計の仕組みについてお伺いできればと思います。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
まず、ナフサについては、御指摘ありましたとおり、備蓄原油からの国内の精製ですとか、あるいは中東以外からのナフサの輸入を拡大したとか、そういうことに加えまして、ポリエチレンなどの中間段階の化学製品の在庫を合わせた上で、年を越えて継続できる見込みと申し上げているわけですけれども、今申し上げた中で、中間段階の化学製品の在庫と申し上げたときには、御質問にありましたような、ペレットになったような、それぞれの化学品になった在庫のことを言っておりまして、ナフサ自体の在庫とは別々のものとして申し上げております。
○牧野委員 ありがとうございます。
原料のナフサとは統計上混じっていないということでございますけれども、よく言われる国内需要の何か月分というふうな説明が、ちょっと今お配りしました、こちらの資料の一番を御覧いただきたいんですが、ナフサを原料にして各種化学基礎製品から誘導品ができて、そして関連産業に順次下りていくという、こうした流れの中で、一体どの品目がどれぐらい在庫が国内の中にあるのかという品目別の統計という情報をしっかりと、もし統計がちゃんとあるならそれを公開していただいた方が、マーケットの方では安心感が広がって抱え込みとかが減ってくれるんじゃないかなというふうにも思いますが、ここの個別の品目の統計というのがどこまで取られていて、それはどこまで情報が公開されているのかということについて、参考人の方からお伺いできますでしょうか。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の川中以降の品目別の国内の在庫量につきましては、業界団体、産業界と協力もしておりまして、定期的に情報を公開しております。
一例として申し上げますけれども、石油化学工業協会、これがホームページで情報を出しておりまして、これもその中での一部例として申し上げますが、例えば、在庫という意味でいいますと、三月末時点でポリプロピレンは三・二か月分ありますとか、あるいはポリスチレンは一・七か月分の川中在庫がありますとか、こういうことを公表しておりますし、これも皆様からアクセスしやすいようにということで、経済産業省の中東情勢に関するポータルサイトからここに飛べるようにというふうにリンクを張って、少しでも伝わるようにということをしておりますのと、それから、さらに、皆様に浸透するようにということで、ポータルサイトのほかにも、SNSを通じてとか、あるいは担当官からの毎日のブリーフィングの中で状況をお知らせするように努めているところでございます。
○牧野委員 ありがとうございます。
一部の中間製品については、そういった形で情報も公開されているという形はあるかと思いますが、まだまだちょっと、しっかりと業界の側から見て十分にどこにどれだけの在庫があるのかということが把握できないような品目統計もあるとは思いますので、可能な限りここをしっかりと両方統計して公開できるような、特に、例えば最近塗料が足りないとかよくありますけれども、トルエンなんかは塗料の一番大きな原料になりますから、その辺の統計とか、しっかりと示していただけたらというふうに思っております。
ここでちょっと大臣にお伺いしたいんですが、ナフサというのは化学産業の血液というふうにも言われますけれども、原油と並んで明らかに非常に重要な戦略物資だと思いますが、今後、未来のことを考えて、原油と同等のレベルでナフサも戦略国家備蓄ということを増やしていく、こういったお考えはありますでしょうか。
○赤澤国務大臣 我が国がこれまでのところ備蓄をしているというのは、原油がありますし、あるいはLPG、それから重要鉱物なんかも備蓄をしています。原油や石油製品について、とにかく、現在、全体としては必要となる量を確保できており、年を越えて石油の供給を確保できるめどがついているということであります。
ナフサについても同じような状況だということを申し上げていますが、ナフサについては、非常に重要であるという点は委員御指摘のとおりなんですが、揮発性が高いということで、年単位の長期備蓄が難しい。端的に言うと、ナフサにしてから保有していると、ちょっと水が混じったり品質が落ちたりということがあって、そういう特性があるものですから難しい面があるんですけれども、安定供給に万全を期す観点から、備蓄の重要性については認識をしておりますので、その在り方について引き続き検討してまいりたいというのが今のお答えでございます。
○牧野委員 ありがとうございます。
確かに、軽質成分でありますので、原油と比べて、ほっておくと揮発したりとか劣化するということはあると思いますので、そこら辺のいかに品質を保って備蓄していくかというところの技術開発、こういったところにも力を入れていっていただきたいというふうに思います。
ここから、当初申しましたとおり、GXに伴うカーボンプライシングについて伺っていきたいと思うんですけれども、昨年改正されましたGX推進法に基づきまして、本年四月から、大規模な排出事業者を対象とした排出量取引制度、いわゆるGX―ETS、エミッション・トレーディング・システムが開始されたと承知していますけれども、既に取引が開始されているところのカーボンクレジット市場というのも別にありますが、このカーボンクレジットの市場と今般開始になったこの排出量取引制度との関係性がどのようになっているのか。排出量取引制度の導入によって、林業や農業などの既にカーボンクレジット市場が始まっているところの一次産業にも一定の恩恵があるのか。ここについて参考人からお伺いできればと思います。
○福本政府参考人 お答えいたします。
御指摘いただきましたカーボンクレジット市場でございますが、国が温室効果ガスの削減量や森林などによる温室効果ガス吸収量をクレジットとして認証したJクレジットを売買取引する市場であると認識しております。
一方、日本の排出量取引制度では、制度対象者は自らが排出した量と同じ量の排出枠を保有することが義務づけられるところでございます。その際、排出量を算定するに当たって、カーボンクレジット市場で調達したJクレジットの量に相当する部分については一定量控除することが可能となっております。
すなわち、Jクレジットを活用すれば保有すべき排出枠の量が減るため、今後、Jクレジットの需要が高まることが期待されると考えております。
Jクレジットでは、適切な森林管理による二酸化炭素吸収や家畜由来のメタンガス削減による排出削減のクレジット化も認められておりまして、市場取引が活発になれば、委員御指摘の林業や農業においても排出削減活動に対する経済メリットが高まるものと考えております。
○牧野委員 ありがとうございました。
今御回答いただきましたように、Jクレジットが元々あったところに排出量取引制度が開始されることによってクレジットに対する需要が高まると、それを介して農業、林業等の一次産業も一定恩恵が及ぶ可能性があるということですが。
ここでちょっと農水省に伺いたいんですけれども、政府の方は、カーボンクレジットによる地方創生であるとか、あるいは一次産業振興ということにも言及していると思います。
ただ、実際には、それをやるためには、正確に敷地面積とかどれぐらいの吸収量なんだということを測定する、あるいは測定をした結果に基づいて認証を取って、更にそれを実際に動かしているときのモニタリングをやってというふうないろいろな負担が様々かかってきますので、特に、大規模な事業者にとってはまだできる余地があっても、小規模農家とか、林業を単独で家族でやっているような、そういうケースではなかなか参入が困難であるというふうな指摘もあると思います。
なので、実際には、そういった小規模な方々はプログラム型運営・管理者というところを通して行うことになるわけですけれども、実際にこのクレジット制度によって利益を得るのがこうした仲介事業者であるとか大規模事業体に偏ってしまうというふうな、そういう可能性はないでしょうか。
○福島政府参考人 お答えいたします。
Jクレジット制度におきまして、小規模な農家などが削減活動に取り組む場合、委員御指摘のように、申請手続が複雑であるですとか、あるいは手間がかかるといったような指摘、これがあることにつきましては私どもも承知しているところでございます。
このため、農業分野におきましては、事業者が複数の農家などを取りまとめて申請することで、小規模な農家であっても申請手続などの負担軽減が可能なプログラム型プロジェクトを活用した取組、これが進んでいるところでございます。
プロジェクトの実施に当たりましては、私ども、Jクレジットの運用ルールで、一つは、事業者に対し、農業者へ収益処分方法を説明する、これを促すようにしております。それと、事業者や農業者の役割ですとか、あるいはクレジットの取扱いなどについて定めました規約でございますけれども、これに農業者が同意の上実施するようにというふうなことを定めているところでございます。
農林水産省といたしましては、引き続き、適切にJクレジット制度を運用していくとともに、関係省庁と連携しながら、各プロジェクトの運用状況も注視してまいりたいというふうに考えております。
○牧野委員 ありがとうございます。
そうした中間業者の方、どうしても入らざるを得ないところはありますので、適切に、本当に末端の、小さな農業、林業の事業者さんに利益が還元されているかというところをしっかりとモニタリングしていただきたいというふうに思います。
それで、農林分野のカーボンクレジット制度についてなんですけれども、現状は、実際にいつもどおり農作物を作っているとか、あるいは林業をやっているということそのものよりも、土壌に対する炭素固定であるとか、稲作の中干しといって、水を張らない期間を延長することによってメタンの発生量を抑えて、それがCO2換算で幾ら削減したみたいな、そういった追加的な脱炭素行為といったものが主な評価対象になっているというふうに認識しています。
ただ、例えば国全体ですごく農業がしっかり活性化して食料自給率が大きく上昇しましたといった場合には、食料輸入とかあるいは飼料の輸入、こうした輸入輸送の減少とか、あるいは国内の生産維持をすることによってサプライチェーンがぐっと短縮するということによって、いわゆるフードマイレージという考え方もありますけれども、そういったこと、サプライチェーンの短縮によってCO2削減として一定の価値が出てくるはずであるというふうに思います。
例えば日本の農水分野の年間の総CO2排出量は、政府の統計によりますとおよそ四千六百三十八万トン前後ということですけれども、ただ、一方、この中には、輸入に伴って、食料を輸入するとか、あるいは餌を輸入する、このときに発生するCO2は計算されていないはずです。
実際、食料輸入だけでも年間一千七百万トン、飼料の輸入も含めれば年間二千四百万トンぐらいのCO2排出がその中にあるというふうにされていますので、こうしてしっかりと国内の農業自体を活性化させて自給率を上げるということそのものが、マクロで見たときの大幅なCO2削減につながっていく。特に、現在、制度が開始されてからこの農林分野のカーボンクレジット、今まで認証された分だけを全部累計しても、農水省の今年の三月の統計で六十二万トンということでしたので、先ほどの輸入に関わるところ、二千四百万トンございますから、もし仮にこれの半分を削減できれば千二百万トン、はるかに大きなインパクトがあるわけですね。
なので、そうした農業とか林業自体を活性化させることによって、サプライチェーンの短縮を通じてマクロのCO2を削減していくという、このこと自体がクレジットか何らかの形で農業や林業の方々に還元される、こういった仕組みがないのかなというふうに思っているんですが、そちらはいかがでしょうか。
○福島政府参考人 お答えいたします。
今委員御指摘のとおり、生産分野に限らず、流通分野も含めて、温室効果ガスの排出削減活動、これは極めて重要であるというふうに考えております。
現行のJクレジットの制度でございますけれども、これは日本国内における排出を対象としております。国内の流通につきましては、その温室効果ガス削減活動がクレジットの対象となっているところでございます。
一方で、今議員御指摘の国際的な、例えば運送に係る排出でございますけれども、どの国に排出を帰属させるかを決められないといったようなことで、現在、国際的なルールにおきましては、なかなか国内からの排出に含まれないことというふうにされております。なので、こういった本制度の対象とはなっていないような状況でございます。
そういったような状況ではございますけれども、私ども農林水産省といたしましては、一つは流通の合理化を進めていかなければいけないというふうに考えておりまして、また、それと併せて、物流面を含めてサプライチェーン全体を通じて農業者の方々のインセンティブが向上するような、そういった温室効果ガス削減の取組、これを関係省庁ですとか事業者の方々、一体となって進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○牧野委員 ありがとうございます。
なので、現状は、輸送に伴うCO2はどこの国から出たものかなかなか統計上整理するのが難しいということで、そうした、今私が説明したような、国内の食料自給率を上げることによって、国際的にマクロで見たときのCO2削減が、排出されるというところが、なかなか、クレジットという形で農家さんに還元されるということ自体は、直接的には計算上難しいかもしれませんが、例えば、ちょっと後ほど電力の絡みでFITとかについてもお伺いしようと思っているんですけれども、FITから今FIPというのに移行しようとしていますね。
このFIPというのは、基準価格と市場価格の差のところを政府補助で埋める、そういう仕組みになっていますので、例えば、農業や林業を活性化して、そうした国内の生産がしっかりと上がるということに対して、農業分野のクレジットにこそ、例えば今般始まる排出量取引制度に関して言いますと、一トン当たり下限千七百円から上限で四千三百円の中でETSの取引がされるというふうに規定をされていますが、農業分野にこそこうした一定支援をかけた制度でプレミアムをつけて買い取るみたいな、そういったことができてもいいんじゃないかなというふうに思ってはいます。
ちょっとこのことは通告にないんですけれども、もし経産省又は農水省からこの考えについて検討する余地がありそうかなさそうか、御回答いただければありがたいんですけれども、できますでしょうか。
○福島政府参考人 今委員から御指摘いただきました。
私ども、先ほども申し上げましたように、サプライチェーン全体で農業者に対してどうやって便益をもたらすかということが大切ではないかというふうに考えております。
例えば、今現状の足下の取組を申し上げますと、農林中金さんが中心となりまして、令和七年の九月に、インセッティングコンソーシアムというコンソーシアムを設立いたしました。これは、食品事業者の原材料の調達による間接的なGHGの排出の削減につきまして、川上の生産現場との連携を促すことで、生産者の方に所得の向上を目指す、こういったような枠組みを志向していこうというコンソーシアムができたところでございます。
私どもとしても、こういった取組、これを後押しすることによりまして、農業者の方々が、川上、川下の事業者の方々の取組から農業者の方々の利益になるような、インセンティブの向上に資するような温室効果ガス排出削減の取組、これを推進していきたいというふうに考えているところでございます。
○牧野委員 ありがとうございます。
今おっしゃっていただいたような農林中金さんの取組等も含めて、とにかく日本の問題の一つは、先ほどからナフサに由来するいろいろな原料が届かないということもありますけれども、それも大事だし、同時に食料の自給率を上げる、こちらもちゃんとサプライサイドにしっかりと手を入れていく、このことも非常に重要だと思いますので、農家や林業、一次産業の方々がしっかりとそこから利益を安心して上げることができるような、それを支えるような仕組みづくり、ここをしっかりと今後も検討していっていただきたいというふうに考えております。
農林省さんへの質問はこれで終わりますので、退席いただいても大丈夫でございます。
続きまして、電力について伺いたいんですけれども、二〇三三年度から発電事業者に対して特定事業者排出枠の有償オークションを段階的に導入するということになっておりますが、ここで発電事業だけを特定事業として指定しているのはなぜなんでしょうか。経産省の方からお答え願います。
○福本政府参考人 排出量取引制度を設計するに当たりましては、発電部門は、国際競争がなく国外移転が想定されないことから、欧州など諸外国でも先行的に有償オークションの対象となってきたと承知しております。
我が国においても、発電部門の排出が全体の四割を占め、脱炭素の重要性が高いということ、再生エネルギーなどの商用化された代替技術が存在することとともに、諸外国でも発電部門で先行的に有償オークションが導入されていることも踏まえまして、委員御指摘のとおり、二〇三三年度から有償オークションを導入することとしております。
○牧野委員 ありがとうございます。
海外との競合がないということと代替技術があるというのがその主な理由だと理解しますが、ちょっと一問飛ばしまして、特定事業排出枠の有償オークションというものでは、実際に電気事業者の排出枠がどのような形でオークションにかけられるのか、この仕組みの概要がどうなっているのかということと、制度開始に伴って電気事業者が抱える負担というのが最終的に電気料金に転嫁され得るものなのかどうか、ここについて政府の認識をお願いいたします。
○福本政府参考人 お答えいたします。
二〇三三年度より発電事業者を対象に導入される有償オークションでございますが、制度対象者に対して排出枠を無償で割り当てるのではなく、一定量を入札によって割り当てることとしております。
具体的には、過去の発電実績や目指すべき排出原単位を踏まえて、毎年度、発電事業者ごとに割り当てる排出枠の総量を算定をした上で、算定された排出枠の全てを無償で割り当てるのではなく、一定の割合を政府による入札を通じて有償で調達することを発電事業者に義務づけることを想定をしております。
なお、有償の入札に付される排出枠の割合につきましては、段階的に引き上げていくことを想定をしておりますが、入札の頻度を含め、制度の詳細は、今年度から始まった無償での排出量取引制度の運用状況を踏まえて検討していく所存でございます。
その上で、GXは、エネルギー、産業構造全体の転換を伴うものでありまして、最終的に特定の事業者に負担が偏ることなく、社会全体で分担される仕組みを構築することが重要と考えております。こうした認識の下、有償オークション制度の具体化に併せて、発電事業者による価格転嫁の在り方についても検討してまいりたいと考えております。
○牧野委員 つまり、そうすると、最終的に特定の事業者に偏らず、国民全体で広く負担とおっしゃっているということは、この有償オークションに伴って電気事業者が負担するものが電気料金に跳ね返る可能性はあるという認識で間違いないですね。
○福本政府参考人 電気料金のそのときの負担につきましては、いろいろな要素が、燃料費とかございますので、一概には申し上げられませんけれども、このオークションに関わる費用と負担というものをどういった形で価格転嫁をしていくことができるかということについては検討してまいるということと考えております。
○牧野委員 ありがとうございます。
そうすると、排出量取引制度というのは、制度設計上、最終的に徐々にCO2排出をマクロで減らしていこうというふうな思想で設計されている都合上、二つ方式が言われていて、ベンチマーク方式という各業界ごとに基準となる排出量、どんなメーカーがどれぐらい出しているかというその平均値ぐらいからスタートして徐々に落としていくという方法と、グランドファザリング方式というシンプルに年率何パー落としていくという、二つの方式が業界によって違うものが割り当てられていますけれども、とにかく、総排出枠を将来的に徐々に漸減していくということでやっていくと、企業努力をしていろいろと省エネとか効率化が進んだとしても、制度全体として枠が減少し続ければ、排出枠の価格とか企業負担というのが構造的に増えていってしまうというふうな状況となって、結果的に、最終的な末端価格を通じて国民負担が増え続けるといった可能性もあるんじゃないかなというふうに思っていますが、ここの認識はいかがでしょうか。
○福本政府参考人 お答えいたします。
我が国の排出量取引制度は、欧州とは異なりまして、対象となる個々の企業に割り当てられる排出枠の量の合計である総量に上限を設け、その総量を減少させていくという考え方には立っておりません。
具体的には、排出量ベースで、制度対象の約九割に適用される、委員御指摘のベンチマーク方式につきましては、排出量の削減ではなく、業種ごとに、生産量当たりの排出量である排出原単位の改善を求めていく仕組みとなっております。
その上で、生産量が増加した場合など、活動量が一定割合以上増加した場合には、追加で無償枠の割当てを行う仕組みとしておりまして、必ずしも排出枠の総量が将来減っていくということとは結局限らない仕組みとなっております。
なお、排出枠の価格につきましても、徐々に上昇していくことを想定はしておりますけれども、これは、GX投資を積極的に取り組む企業にとっては、負担ではなく、むしろ収益機会となるものであると考えております。
こうしたことを踏まえますと、御指摘のように、企業が削減基準以上の削減努力を行った場合には、適切にその努力が評価される仕組みとなっていると考えておりまして、国民負担を一方的に増加させる制度ではないと考えております。
○牧野委員 ありがとうございます。
ヨーロッパみたいに、とにかく総量の天井を決めて、とにかくそれをどんどん枠を締めていくんだという発想じゃないということは非常にいいのかなというふうに思います。
ただ一方で、現状、国民は既に再エネ賦課金というのを電気代の一部として負担しているわけですけれども、政府は、再エネ賦課金が将来的に、二〇三二年頃をピークにピークアウトする、これは資料の裏側の二を御覧いただきたいんですが、二〇三二年頃を上限としてピークアウトするというふうに説明されています。
これは、再エネ賦課金、再エネ固定価格買取り制度、FITですね、これが開始された制度開始当初の三年間、特に高い価格で契約をして電力を買い取り続けるということが当初の三年間あった都合上、当初の三年間で導入された発電設備に対する固定価格買取り期間が二十年ということでありますので、この二十年が経過するのに伴って平均買取り価格が徐々に低下していくので、二〇三二年頃がピークだろうというふうな試算だというふうに認識しております。
ただ、例えば既認定未稼働案件、もう既にFITの買取り対象として認定はされているけれどもまだ動いていない設備の分とか、あるいは先ほど出てきたFIPですね、固定価格で初めから決め打ちじゃなくて、一定の基準価格を決めて、それと市場価格の差分についてプレミアムを払っていくというFIPに移行していくということ、それから、新規の再エネ導入などによって、試算どおりに本当に三二年がピークなのかという、そこが本当に賦課金のピークにならない可能性もあるんじゃないかなというふうに思いますが、ここについてはいかがでしょうか。
○小林政府参考人 お答えいたします。
まず、再エネ賦課金でございますけれども、再エネ特措法に基づき、再エネ電気の買取り費用から、再エネ電気を卸電力市場に売電した場合に得られる収入、これを除いた額を基礎に定めることとされております。
そのため、今後の再エネ賦課金の水準については、卸電力市場価格等の影響を受けますことから、正確に見通すことは困難でございますけれども、買取り価格の引下げや入札制の活用の実施等により、近年の再エネ電気の買取り総額は抑制されつつあること、それから、御指摘のとおり、制度開始初期の高い価格での事業用太陽光の発電の買取りが順次終了していくこと、さらに、新規に認定を行う事業についても、引き続き国民負担の抑制を図りつつ、その導入を進めていくこと、こうしたことにより、現在の状況が継続すれば、二〇三二年頃までは賦課金は現在の水準前後で推移しますが、二〇三二年以降は減少に転じる蓋然性が高いと見込んでございます。
引き続き、再エネ賦課金が国民に過度な負担とならないよう、FIT、FIP制度を適切に運用しながら、再エネの導入拡大を図っていく方針でございます。
○牧野委員 説明ありがとうございます。
そうすると、制度設計上はそういうふうになるということで、FIPに関しましても市場価格との差分の補填になりますので、そもそも原油価格等が高騰して市場価格自体が上がっていくと補填分は減るので、賦課金というカーブを描くとこうなるかもしれませんけれども、電力料金というカーブを描くと上に上がっていく可能性ももちろんあり得るという認識だと思います。
大臣にここから伺いたいんですけれども、GX推進法に基づきまして、今後は、再エネ賦課金という現状のものに加えて、化石燃料賦課金とか、さらに排出量取引制度に関わる企業負担、そして発電事業者向けのいずれ入ってくる有償オークション等が加わっていくことになります。
したがって、この再エネ賦課金が将来的にピークアウトしても、実際は新たなカーボンプライシングの負担が、この絵だと緑に塗っているところですね、これが再エネ賦課金のピークを超えない範囲内で徐々に導入していくというふうな制度設計だというふうには伺っていますが、賦課金がせっかくピークアウトしても、結局家計とか企業の電力コスト負担というのが全然減っていかないんじゃないか。
総額としてどの程度国民の将来負担というのが減る、あるいは増える見通しか、ちょっと足下の原油情勢とかいろいろありますけれども、その辺の見通しについて、大臣はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○赤澤国務大臣 我が国では、GX推進法に基づき、GX経済移行債による先行的な投資支援を行うとともに、排出量取引制度を開始した上で、二〇二八年度から委員御指摘の化石燃料賦課金を、また二〇三三年度から発電事業者向けの有償オークションを導入することが法定されています。
排出量取引制度では、無償で排出枠を割り当ててまいりますが、GX投資を積極的に行う事業者にとっては、コストではなく、余剰分の排出枠の売却が収益機会になります。
化石燃料賦課金及び発電事業者向け有償オークションは、石油石炭税や再エネ賦課金といったエネルギーに係る負担の総額を中長期的に減少させていく中で導入していく旨がGX推進法に明記をされており、委員も御指摘のとおり、全体的な負担水準に配慮することとなっております。
なお、将来の電力コストの総額については、カーボンプライシングのコスト以外にも、燃料費や、あるいは人件費、資材費といった様々なコストの変動の影響を受けるため、定量的な試算がなかなか困難でありますが、中長期的なエネルギーに係る負担の抑制にしっかりと意を配ってまいりたいと考えております。
○牧野委員 ありがとうございます。
この電力、特にエネルギーに関しては、安定供給、そして安価にみんなが使える、このことがやはり産業を支える上で非常に重要になってくると思いますので、引き続き努力をしていっていただきたいというふうに思っております。
ちょっと二問飛ばしまして、もう一度大臣にお伺いするんですが、政府はGX投資を成長志向型投資というふうに位置づけていらっしゃいますが、実際には、CO2を取引するということそのものは、土地の取引と同様にGDPとしてはカウントされないはずですし、加えて、既存設備に対する排出対応コストであるとか、排出枠の、購入しなきゃいけない企業にとっては購入費ですね、それから様々な追加設備にお金がかかる。
こうしたことを通じて、先日の質疑でもGXスチールの例を挙げさせていただきましたけれども、例えば、一生懸命新しいシステムの炉を造って、水素還元をやって高価な鉄を造ったとしても、その鉄自体の性能は特に従来品と変わらないので、下流のサプライチェーンの生産性の向上であるとか、新たな付加価値創出を直接もたらす投資ではない、このGX投資というものが。
むしろ、様々な電力価格とか設備更新の負担を通じてコスト増の要因になっていくと、結果的に国際競争力をそいでしまうというリスクも一方で抱えているというふうに認識しますが、政府として、このGX投資というものによって、日本経済全体の供給能力とか生産性がどのような経路で向上していくというふうに考えていらっしゃいますでしょうか。大臣のお考えをお願いします。
○赤澤国務大臣 我が国が進めるGXは、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の三つの同時実現を追求するものであり、GX二〇四〇ビジョンに基づき、十年間で二十兆円規模の先行投資支援を行い、百五十兆円超の官民投資を呼び込むことで、国内に新たな市場と産業を創出するための取組を進めているところでございます。
具体的には、GX予算を活用した先行投資支援の後押しによって、例えば、鉄鋼会社による地域での大規模な投資や、地域に根差す中小企業の省エネ投資が進んでおり、脱炭素だけでなく、雇用を含めた地域への裨益も見込まれるものと承知をしております。
足下の中東情勢を踏まえても、原子力や再エネといった自国で賄える国産エネルギーを強化をし、化石燃料輸入による国富の流出を抑えることは、企業活動の基盤と日本経済の安定を図る上で、その重要性はますます高まっていると認識をしております。
このような状況を踏まえ、世界共通の課題である脱炭素、エネルギーの分野で、日本企業が国内で技術を磨いて競争力を確保し、さらに世界の市場を獲得していくことが、我が国の成長に向けて重要だと考えております。こうした観点から、日本成長戦略の十七の戦略分野の一つとして資源・エネルギー安全保障・GXを位置づけ、勝ち筋となる技術、製品を見極めつつ、取りまとめに向けて現在更なる取組の検討を進めているところでございます。
○牧野委員 ありがとうございます。
日本の作り出したGX対応技術というものが、世界的な流れの中で、日本の作ったこの製品がないと環境対応が進められないというふうな、そういった世界的優位性を持つことによって海外市場が開けていくという可能性も一方ではあると認識はしておりますが、CO2排出対応のための追加投資が、そうした形で様々な新しい技術革新を通じて海外に販路拡大の機会を生んだりとか、あるいは、そもそも根本的に省エネとか省資源化に資するという場合には、これはもう絶対的な正義だと思いますので、必ずしも我々も脱炭素の取組全てを決して否定しているわけではありませんが。
ですし、国民の健康を維持するという観点から、環境汚染対策というのは必須ですけれども、二酸化炭素というのは、いわゆるSOx、NOxとかPM二・五みたいな、直接健康被害をもたらす大気汚染物質とは根本的に性質が異なりますので、どこまでこのCO2を悪者にして減らすかという、ここのそもそも論はちょっと今日は扱いませんけれども、やはりどうしても世界的な制約の中で今後も進めていくのであれば、GXという文脈を使って、先ほど農水省さんが答えてくださったように、農業、林業、一次産業を支えるといった視点も持ってやっていっていただきたいというふうに御要望申し上げて、私の今日の質疑を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○工藤委員長 次に、河合道雄君。
○河合委員 チームみらいの河合道雄です。
本日も一般質疑の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
本日は、二つのテーマ、一つ目は契約学科制度について、二つ目は未踏IT人材発掘・育成事業についてお伺いをいたします。
次世代の産業競争力を左右するのは人材であり、人口減少局面にある日本では、人材育成への投資を官民合わせて増やしていくことが重要と考えられます。その点では、民間からの投資をいかに増やしていくか、非常に重要だと考えておりまして、本日は、高等教育向けの施策ですとか若年層向けの人材育成策について質問をさせていただきます。
経済産業省は、文科省と連携し、産学官連携の大型化や国際化、そしてスタートアップの活性化等を通じ、大学の強いシーズや人材を社会価値の創造につなげる趣旨として、契約学科の制度を新たに創設されました。本取組は産学連携の観点からも重要ですし、大学での人材育成への投資という観点から見ても方向性を評価しております。
本制度は、国家として重要な技術領域と地域の産業特性を生かした二種類の領域が設定されていると認識しております。
改めてここで大臣にお伺いをいたします。
この契約学科制度はどのような目的で創設されたものでしょうか。また、企業にどのような役割を期待しているか、見解をお伺いいたします。
○赤澤国務大臣 イノベーションを通じた経済成長を達成し、高市政権の目指す新技術立国を実現するためには、イノベーションの源泉となる高度人材の育成が不可欠であります。
産業界で活躍できる高度人材を育成するため、経済産業省は、大学における学位の授与を行うプログラムを産学が連携して設置、運営する取組である契約学科を新たに支援することといたしました。
企業には、社会実装を見据えた実践的な研究を経験できる場の提供や運営資金の拠出を通じ、積極的に大学における人材育成に参画していただくことを期待したいと思います。
経済産業省としては、産業界のニーズに応じた高度な専門人材の育成を支援することを通じて、私が担当しております新技術立国を実現してまいりたいというふうに考えております。
○河合委員 大臣、御答弁ありがとうございます。
本制度の意義を評価した上で、制度をしっかりと活用、維持していくためには、企業側がそのお金を出す価値があると判断できるような、リターンの設計が明確であると考えられます。制度の要件として、企業側は社員派遣や奨学金、現物寄附、共同研究費などのリソース提供が求められており、企業の大きな関与を期待している制度だと理解しております。
私も前職で人事をやっておりましたけれども、企業がこういったところにお金を投資する際には、やはり採用投資の観点も非常にあると思います。そういった際には、社内で予算をしっかりと通すためには、育てた学生がどこに行くのかというところに対してしっかりと説明をすることが求められておりました。
裏返すと、本制度においても、企業側にどういうふうに期待値のコントロールをしていくかということがすごく大事で、しっかりとROIを説明できるようなサポートですとか支援ですとか合意形成が必要だと考えられます。
本事業の資料を見ていきますと、令和七年度の補正予算と八年度の当初予算両方から措置されており、それぞれ補助の金額ですとか期間も異なります。契約学科の要件にも、産業界の役割というところと大学等の役割というのが並列して記載があることからも、制度設計上に企業に向けた目くばせがある、そういうふうに推察いたします。
ここで、政府参考人にお伺いいたします。
本制度の支援の仕組みはどのような意図で設計したものでしょうか。また、企業が資金提供を決断するに当たって、どのような産業界のニーズを想定した設計になっているか、お伺いいたします。
○菊川政府参考人 今委員の方から御指摘ございましたとおり、今回の契約学科の制度につきましては、企業から大学に対しまして、教育でありますとか研究のためのリソース、資金でありましたり人材でありましたり、そうしたリソースが提供されることを、予算事業、我々が支援する予算の事業の支援の要件としているところでございます。このため、先ほども御指摘ありましたとおり、企業からの一定規模の資金提供が不可欠となる以上、どういった企業側のニーズがあるのかというところが大事かと思います。
我々といたしましては、企業においては、イノベーションを生み出すための源泉となる、これは高度専門人材となるわけですが、こうした高度専門人材をしっかりと自ら大学と一緒になって育成していけること、そして、その育成に伴いまして研究開発も一緒に担当していけること、その結果として、企業側にとってみますと、高度専門人材を採用していけるという可能性もあるということも出てくるかと思います。
そうした様々なニーズが企業側に高まっておりまして、そういった観点から、企業側からもこの事業に関しまして非常に多くの問合せもいただいてございます。こうしたニーズを持つ企業と大学が連携いたしました人材育成の取組を後押しするために今回の契約学科の制度を設計したところでございまして、是非、多くの企業、そしてまた大学に取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。
○河合委員 御答弁いただきまして、ありがとうございます。
本制度の中では、当初予算とランニングコスト、それぞれ手配しながら継続的な関与を期待しているのかなというふうに受け取っておりますし、今お話しいただいたように、採用等も含めて、研究開発のイノベーションにつながるような端緒になることを期待しております。
その上で、やはり、今もまさに参考人もおっしゃったように、採用につながるというところは企業にとって非常に大きなメリットになる、そういうふうに考えられます。一方で、そういったプログラム、学位プログラムに参加している学生からした場合に、しっかりと御自身の職業選択の自由が担保されることも同時に極めて重要なことでありますし、前提であるべきと考えられます。
特に、本制度はスタートアップの創出も期待していることから、就職ではなくて起業していくというパスもしっかりと担保することも重要であることを考えると、こういった就職に向きがちな矢印を、しっかりと企業側の理解を得ながら制度設計をしていくということも重要かなというふうに考えております。
ここで、政府参考人にお伺いいたします。
学生の職業選択の自由やいわゆる就職活動のルールとの整合に向けて、企業との間にルール設定やどのようなコミュニケーションを取っていくかどうか、どのような関与を想定しているかについてお伺いいたします。
○菊川政府参考人 先ほど委員から御指摘ありましたとおり、学生にとりまして職業の選択の自由、これが保障されることは当然のことでございますし、既存の就職活動における取組、いろいろな、様々な取組があるわけです、ルールがございます。そうしたこととの整合性ということは当然大前提としておりまして、今回の契約学科の取組においてもそうした必要なルールを守っていただくということは大前提ということで思っています。
その上で、契約学科におきましては、産学の共同研究でありますとか、企業において、これを通じた中長期のインターンシップ、こういったところに学生が参加することなどを通じまして、学生の民間企業への就職意識を醸成して、産業界で活躍できる人材が育成されることを想定をしております。
その上で、契約学科を修了した学生の採用も視野に置いたプログラムとすることにつきましては、この制度を進める前に当たりまして、産業構造審議会の方でも、イノベーション小委員会というところでございますが、御議論いただきました。そうした中では、やはり博士課程の学生の採用について産業界と大学の側のコミュニケーションをしっかりと改善していくことが必要だという、ある種の期待を込めた意見もございました。といいますのも、一部の委員から、これは公表されている議事要旨でございますけれども、やはり企業が大学の博士を採用する気がなかなかないんじゃないかというような議論もございまして、そうしたコミュニケーションの改善が不可欠だということも議論がありましたところでございます。
もちろん、先ほど申し上げたとおり、大前提のところにつきましては守ることを前提といたしまして、企業と大学の連携が更に深まっていくことを期待をしているところでございます。
○河合委員 御答弁いただきまして、ありがとうございました。
しっかりとルールと整合するように取り組んでいくということ、そしてまた、博士課程の学生についての言及もございました。特に、民間が採る気がないのではないかというお話もありましたけれども、他国と比べましても、博士課程の学生の初任給ですとか待遇面、特に専門性をどう評価していくかというところについては非常に大きな課題があると認識しております。しっかりと、こういったプログラムをつくっていく中で、そういった専門性を積極的に評価するようなことも産業界に求めていくということも併せてお願いできればと考えております。
続きまして、スタートアップ創出に関連した点をお伺いいたします。
令和七年度の補正予算の方の成果目標には、採択大学拠点の大学発ディープテックスタートアップ創出実績、これを二倍以上にするとございます。
契約学科で育成した学生が起業した場合、資金を提供した企業にとって、育成投資が、繰り返しになってしまいますけれども、直接の採用につながらない場合、なかなかそれは起業を促進しづらいという、どうしてもそういうインセンティブ構造にあるというような課題も指摘できようかと思います。
一方で、産業界のニーズと人材供給のギャップを埋めていくためには、新産業の創出の観点からもしっかりとスタートアップが増えていくということも重要でございますので、出口をしっかりと位置づけること、これもこの制度上の要だと認識しております。
その観点から政府参考人にお伺いいたします。
本制度では、企業のそういった投資インセンティブを損なわずにスタートアップ支援を進めていくためにどういった措置をしていくお考えか、お伺いをいたします。
○菊川政府参考人 先ほど委員への答弁の中でも申し上げましたとおり、まず、学生がどういう将来の選択をするか、これはまさに自由でございますので、そこについては原則がしっかりとあるということでございます。したがいまして、スタートアップ、こういった起業していくというところについては、もちろんのことながら保障されるということであります。
その上で、企業にとってみれば、いろいろリソースを出す関係で、ROIという御指摘もありましたけれども、どういう形で企業側にとってのメリットを享受できるかということかと思います。
実際、今回の令和七年度の補正予算におきまして、予算事業におきましては、採択大学拠点の大学発ディープテックスタートアップの創出実績を二倍以上にするということを成果目標の一つとして掲げているところでございます。
企業にとりましてみれば、まず、広くそうした高度人材が育っていくということが産業全体のエコシステムの強化になっていくということは、当然企業にとってみればメリットとして考えられる一方で、スタートアップになると自分たちの直接の関与が少なくなるんじゃないかというのが多分委員の御指摘の趣旨かと思いますけれども、我々が大学のみならず企業と意見交換をしていますと、契約学科の取組に資金を出したとしても、スタートアップが生まれれば、そのスタートアップの創出は、実際、一緒に協業をしていく、将来のビジネスに対して協業していく、若しくはMアンドA、買収をするというような形で、自らの事業の成長にもつながるということを考えているという企業も多うございます。
そうした観点から、スタートアップ創出への寄与を公募における評価項目に盛り込んだところでございまして、実際に、契約学科の検討を行う企業からは、大学においてアントレプレナーシップ教育を行うことで、地域そして関連業界の起業家人材育成に、全体につながっていくということを視野に入れてやっていくんだという声も聞いているところでございます。
引き続き、企業の意見も伺いながら取組を進めていきたいと思います。
○河合委員 御答弁いただき、ありがとうございます。
企業側から見たときに、いわゆるCVCですとか資本関係をつくっていくとかも含めて、そういった連携もメリットがあるような形で捉えていらっしゃるというお声を捉えているということを承りました。
実際に、アントレプレナーシップ教育ですとか、担い手を増やしていくという観点では、経済産業省では既に、地域大学のインキュベーション、産学融合拠点整備事業など、スタートアップが連携する座組の取組をされていると認識しておりますので、こういった既存取組の知見をうまく連携しながら、企業との関係設計ですとかプログラム設計、学生の自律性の確保といったところを進めていっていただければというふうに考えております。
本制度についての最後の質問でございます。
本制度の要件として、十年以上の継続的な運営への関与というところを挙げていらっしゃるかと思います。
補助金があるからやるということではなくて、理念としても、しっかりと大学に根差すとか、場合によっては、地域大学の場合はその地域の産業の拠点になっていくというようなところに期待もあるのかなというふうに捉えておりますけれども、そのためにはやはり、民間が自らの判断で投資し続けようと思えるような仕組みであること、あるいはそういう成果が上がることが重要だと考えております。
ここで、政府参考人にお伺いいたします。
初期の補助支援が終了した後であっても民間企業が継続して資金を提供し続ける仕組みにするために、どのようなことが必要だと現時点でお考えか、お伺いいたします。
○菊川政府参考人 今御指摘ありましたとおり、この制度が中長期的にしっかりと安定的に運営されていく、これが非常に重要であると思います。また、産業界で活躍する人材、人材育成にはやはり時間がかかるということでございますので、継続的に進めていく、これが非常に重要であると思います。
このために、先ほど委員からも御指摘がありましたとおり、この制度につきましては、少なくとも十年以上継続をして設置、運営されること、これを契約学科の要件としております。そうした要件を掲げる一方、国の支援につきましては、令和七年度の補正予算、これは大学における施設整備などを支援する、補助する内容でございますが、これは三年間行いますということになっています。令和八年度の当初予算、これは研究人材の育成につながる研究開発に対して補助する中身になっておりますが、これは最大六年間の支援補助ということになってございます。そういうことでございますので、十年継続することを前提として要件になってございます一方で、三年と六年というのが支援の期間でございますので、その意味するところは、自走化をしていただく、それを促す取組という仕組みにしてございます。
経済産業省といたしましては、採択する際の自走化をある種要件化してございますので、国の支援、予算支援の終了後も企業による継続した資金提供等々がなされまして契約学科の取組が継続的なものになるように考えておりまして、また、その取組をしっかりとその後もフォローアップしていくという形で進めてまいりたいと思います。
○河合委員 ありがとうございます。
既に制度設計の段階から自走化を念頭に置くような座組でスタートしなければいけないというような仕組みになっているというふうに承りました。
この取組がいろいろな大学に、特に私は地方大学での意義も深いというふうに思いますけれども、広がっていくということと、先ほど、この中でエコシステムとして機能することと、あわよくば、それが産業界にもしっかり派生して、博士人材ですとか高度な人材が増えていくというところに貢献するというふうになればというふうに期待をしておりまして、引き続き注視していきたいと思います。
続きまして、未踏事業についてお伺いいたします。
若年層向けの人材育成の仕組みといたしまして、未踏IT人材発掘・育成事業がございます。未踏事業は、独立行政法人情報処理推進機構が実施する若年層向けの先端IT人材育成プログラムです。二十五歳未満を主な対象として、独創的なアイデアや技術を持つ個人、チームを選抜し、産業界、学界のトップランナーであるプロジェクトマネジャーの下で開発プロジェクトへの資金支援と集中的な指導助言を提供している、実績のある制度と承知しております。スタートアップ育成五か年計画の下で育成規模の拡大を目標として掲げておられて、これも順調に取り組まれているというふうに聞いております。
改めて政府参考人にお伺いいたします。
この未踏事業がどのような成果を上げてきているのか、そしてどのような示唆を得ているのか、お伺いをいたします。
○西川政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、未踏事業は、独創的なアイデアや技術を持つ突出した若手デジタル人材が提案するプロジェクト、これを産業界、学界の第一線で活躍するプロジェクトマネジャーが自ら採択をして、伴走、アドバイスを行う事業でございます。
二〇〇〇年に開始をいたしまして、これまで延べ二千四百人を発掘、育成をし、そのうち約五百人が起業されているというプログラムでございます。この中で、例えばAIスタートアップの経営者も多く輩出する、こういったスタートアップの苗床としての役割も果たしてきているものと認識をしてございます。
本事業は、第一線の人材が直接、突出した人材を選抜して育成を行うということで成果を出しているものと考えてございます。引き続き、こうした人材育成にしっかり取り組んでまいりたいと思います。
以上でございます。
○河合委員 御答弁いただきまして、ありがとうございます。
今のお話にもありましたけれども、やはり突出した人材というところがすごく重要な点だと感じております。やはりこういう先端的な産業の担い手を育てていく上では、突出した人材をしっかりと育てていってリードしていくということと底上げのところの両方の仕立てが必要になってくるわけですけれども、未踏プロジェクトは、そういう意味では、リードする側の育成の観点から極めて重要ということで、これらの取組を広げていくということを引き続き期待していきたいと思っております。
加えての質問になります。
こういったところ、今まさにおっしゃっていただいたように、技術者ですとか、まさに起業家の苗床というお話もありましたけれども、起業家も輩出してきた一方で、今回、五か年計画もそうですし、今後の方向性としても、やはりこういったところを広げていくですとか、この知見を還元して、しっかり土台の方、裾野を広げていく方にも一定未踏事業の期待もあるというふうに考えられます。しかし、これは、何度も繰り返し申し上げていますように、突出した人材を集中支援するという独自のモデルの核心ともある種背反するものでもあると思いまして、こういった難しさを抱えているというふうに考えております。
是非、私の期待するところといたしましては、この未踏事業の知見というものとそれ自体のよさは残しつつ、こういった風土、挑戦する風土ですとか、先端的な技術に挑んでいくんだというところが広がっていくことで、日本国全体の若年層の見る方向性が変わっていくみたいな波及を期待したいなというふうに個人的には感じております。
ややちょっと話が広がってしまいましたが、政府参考人にお伺いをいたします。
この未踏事業の知見を生かして、こういったスタートアップ人材ですとか理系高度人材の輩出に向けて今後どういうふうに展開をお考えなのか、お伺いいたします。
○西川政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、未踏事業における育成対象者の拡大に当たって、単に人数を増やすということだけではなくて、これまで未踏に応募できなかった、してこなかった属性の方、こういった方に応募いただきやすい形で日本全体に広げていく、また、違う領域に広げていくというところを目指してございます。
具体的には、過去、未踏事業の応募者の半数以上がやはり関東地方からの応募であったということを踏まえて、地方での育成機会の拡大を目指して、二〇二二年度から、地方における優れたアイデアや技術を持つ若手人材の育成を推進する、地方の若手人材発掘育成支援事業、通称AKATSUKIプロジェクトと呼んでおりますけれども、を開始させていただいてございます。加えて、まだビジネスレベルまで技術が進展していない、例えば量子などの分野に特化をした未踏ターゲットプログラム、こういった新しい領域でのプログラムを順次拡大させていただいてございます。
こうした取組を通じて、着実に未踏事業を通じた人材育成を進めて、スタートアップ人材や理系高度人材、これを幅広く広げていくことに貢献していきたいと考えてございます。
以上でございます。
○河合委員 御答弁いただきまして、ありがとうございます。
非常に、関東圏に多いというのは重要な指摘だと思いました。こういった地方の差が出てしまうというところに対して、やはり身近にロールモデルがいるかというところは非常に重要な点かと思いまして、地方版のAKATSUKIの事業もそうですし、未踏で採択されている方々も含めた、やはりスターがしっかりと自分の身近にいる状況というものをどうつくっていくかというところも重要なテーマとして取り組んでいただきたいというふうな期待を申し添えさせていただきます。
本日のいろいろな質疑を通しまして、契約学科の制度、こちらは大学にアプローチするものでございますし、未踏というのは、特定の教育機関にひもづくものではございませんが、二十五歳未満、実態としては大学生だとか、より若い世代だとか、あるいは、関連する事業として更に若年層の方が参加できるものがあったりということも聞き及んでおります。
こういうことを考えますと、経済産業省が人材育成に関する政策パッケージを広げていって、知見が蓄積してきているということを確認することができたなと思っております。こういった産業界のニーズと向き合いながら、そのニーズに応える、即応できるような制度をつくっていくというのは、まさに、いろいろな人材育成に政府、省庁は関わっておりますが、経済産業省が関わる意義だというふうに考えております。
一方、現在まで続けていらっしゃるデジタルスキルの標準化、いわゆるDSSの策定、改定といったところですとかマナビDXポータルの運営など、社会人向けのリスキリング政策はどんどんどんどん増えているというところでありますが、ここで今日お伺いしたような、より早い段階から意欲ある人材への支援を手厚くしていくということは、労働需供のミスマッチを長期的に改善していく上では非常に重要なことだと考えております。また、こうした人材育成の取組は文科省や内閣府など複数省庁にまたがるものでもありまして、しっかり産業界のニーズを起点に旗を振っていただいて、横断的に連携を主導できる経産省の役割は非常に大きいと考えております。
これは、今はどちらかというと制度設計の観点から申し上げてきましたけれども、実は、学生ですとか、そういったこれから社会に出ていく側のニーズも大きいということが考えられます。
大臣、もしかしたら御存じかもしれませんが、最近、ギュられるという言葉がございまして、これは、シンギュラリティーにされるということで、自分が大学で学んでいる間にAIが仕事を取ってしまうんじゃないかという危機感を持って、学生が若いうちから、会社で働いたりだとかインターンをしていくだとか、産業界に関わっていきながら、自身の能力と経験をしっかりと積んでいきたいというような表れである、ある種の造語、新語でございます。
こういった意味でも、産業界の経験を先取りして、学生ができる、若年層ができるようなプログラムをどんどん拡充していくことというのはすごく重要だと考えております。
ここで、ちょっと広く大臣にお伺いしたいと思います。
契約学科制度や未踏を始め、こういった産業界のニーズに応じた若年層人材の育成に経済産業省としてどのように取り組んでいくか、是非、意気込みを含め、お伺いさせてください。
○赤澤国務大臣 私も、最近のAIの進歩を見ていて、四十年前にギュられなくてよかったなということは率直に感じるところでございます。なかなか、本当に面白いけれども、難しい時代になったなと思うんです。
議員御指摘のとおり、労働需給のミスマッチを改善するためには、産業界のニーズに応じた人材育成が重要でございます。
経済産業省が発表した就業構造推計では、二〇四〇年には約四百四十万人の事務職が余剰となるという一方、AI、ロボット等利活用人材は約三百四十万人、現場人材は約二百六十万人不足する可能性を示しております。
こうした結果も踏まえ、成長分野に関連して将来的な人材不足が懸念される理工、デジタル系を中心として大学、高専の学部再編、機能強化が重要であり、文部科学省を始めとする関係省庁や産業界と連携して進めていきたいと思っています。
加えて、産業連携による、今日委員から御指摘ありました、契約学科の更なる推進や、地方版未踏事業の実施による未踏事業の育成規模の拡大を進めることにより、若い人材の多様な才能を伸ばし、産業界での活躍につなげられる環境の整備を一層進めていきたいと思っています。
引き続き、関係省庁とも連携して、産業界のニーズに応じた人材育成に取り組んでまいりたいと思います。
○河合委員 大臣、御答弁いただきまして、ありがとうございました。
まさに、今おっしゃっていただいたように、産業界のニーズに応えながら、今日、一つすごく重要なテーマだなというふうに考えておるのが、地方への展開も含めてというところでございます。
エッセンシャルサービスについて産業競争法でも話しましたけれども、やはり、地方でしっかりと産業が育っていくためには、人材育成の仕組みが担保されることが極めて重要だと思います。
今日お話でありました契約学科制度でも、地方都市での事例も報道ベースで出ていたりですとか、そういったそれぞれの地場産業に応じた研究技術ですとか産業構造に合わせた人材育成を大学と接続しながら取り組んでいくということが重要だと考えております。
また、今少し触れてありましたけれども、高専のような新しい、新しいと言うとちょっと語弊がありますが、更に新しく注目をされているような高等教育機関が地元のニーズに合わせた形でしっかりと人材育成の中心となっていくということを期待していきたいと思います。
大臣の前向きなお話をいただきましたけれども、産業界のニーズを酌んでというところに、年齢の差がどんどんなくなる時代でございます。プログラムを垣根を越えて連携しながら、多世代にしっかりと価値が届くような、そのような仕組みで今後も経産省の施策を進めていただくことを期待したいと思います。
以上で私からの質疑を終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。
――――◇―――――
○工藤委員長 次に、内閣提出、産業技術力強化法の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより趣旨の説明を聴取いたします。赤澤経済産業大臣。
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産業技術力強化法の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――
○赤澤国務大臣 産業技術力強化法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び趣旨を御説明申し上げます。
近年、AIや量子などの分野において、研究開発の成果が急速に社会実装され、大きく社会を変えつつあり、研究開発能力やその成果の企業化を行う能力である産業技術力の強化の観点から、重要技術への戦略的な支援がこれまで以上に重要となっております。
こうした中、世界各国で戦略的な技術領域への重点支援や研究開発拠点の誘致競争が激化をしています。このため、我が国においても、戦略的に重要な技術を特定し、その研究開発を重点的に支援することが必要です。
こうした状況を踏まえ、支援すべき革新的な技術である重点産業技術を指定し、当該重点産業技術に関する研究開発を促進し、もって我が国産業の持続的な発展を図るため、本法律案を提出した次第であります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、重点的に研究開発を支援すべき、戦略的に重要な技術を重点産業技術として指定し、重点産業技術に関する研究開発について計画認定を行う制度や、大学や国立研究開発法人といった研究開発機関が有する、重点産業技術に関する共同研究開発のための拠点の認定を行う制度を創設します。
第二に、認定された事業者や研究開発機関が認定計画に基づいて行った研究開発について、その試験研究費の四〇%を法人税額から控除し、また、認定を受けた拠点と共同研究開発をした場合は五〇%を法人税額から控除する研究開発税制の特例を適用します。加えて、補助金等で取得した設備を認定計画に基づく研究開発に転用するための承認手続の迅速化や、事業者が事業所管大臣と規制所管大臣の認定を受けて実証を行い、得られた情報を用いて規制の見直しにつなげていく規制のサンドボックス制度を通じた規制改革の円滑化、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構による助言といった支援措置を講じます。
第三に、国等の委託研究開発に係る特許権等を受託者に帰属させることができるいわゆる日本版バイ・ドール制度において、当該特許権等が重点産業技術に関するものである場合、受託者が当該特許権等を正当な理由なく相当期間利用していない際、その利用を促す措置を講じます。
以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願いを申し上げます。
○工藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る二十七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時三分散会

