衆議院

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第6号 令和4年4月1日(金曜日)

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令和四年四月一日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 中根 一幸君

   理事 柿沢 未途君 理事 小島 敏文君

   理事 塚田 一郎君 理事 土井  亨君

   理事 城井  崇君 理事 小宮山泰子君

   理事 市村浩一郎君 理事 伊藤  渉君

      青山 周平君    秋本 真利君

      伊藤 忠彦君    石原 宏高君

      泉田 裕彦君    小里 泰弘君

      尾崎 正直君    加藤 鮎子君

      加藤 竜祥君    金子 俊平君

      菅家 一郎君    木村 次郎君

      国定 勇人君    小林 茂樹君

      櫻田 義孝君    塩崎 彰久君

      田中 良生君    高木  啓君

      谷川 とむ君    中川 郁子君

      古川  康君    宮内 秀樹君

      宮崎 政久君    和田 義明君

      若林 健太君    稲富 修二君

      枝野 幸男君   おおつき紅葉君

      神津たけし君    福田 昭夫君

      藤岡 隆雄君    谷田川 元君

      渡辺  周君    池下  卓君

      高橋 英明君    山本 剛正君

      河西 宏一君    北側 一雄君

      田中  健君    古川 元久君

      高橋千鶴子君    福島 伸享君

      たがや 亮君

    …………………………………

   議員           足立 康史君

   議員           池下  卓君

   議員           山本 剛正君

   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君

   内閣官房副長官      木原 誠二君

   財務副大臣        岡本 三成君

   国土交通副大臣      渡辺 猛之君

   経済産業大臣政務官    岩田 和親君

   国土交通大臣政務官    加藤 鮎子君

   国土交通大臣政務官    木村 次郎君

   国土交通大臣政務官    泉田 裕彦君

   政府参考人

   (内閣官房内閣参事官)  川上恭一郎君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 内田 欽也君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 安東 義雄君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           本多 則惠君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        定光 裕樹君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房長) 瓦林 康人君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官)  寺田 吉道君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            和田 信貴君

   政府参考人

   (国土交通省不動産・建設経済局長)        長橋 和久君

   政府参考人

   (国土交通省都市局長)  宇野 善昌君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        井上 智夫君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  村山 一弥君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  淡野 博久君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  久保田雅晴君

   政府参考人

   (環境省大臣官房審議官) 森光 敬子君

   国土交通委員会専門員   武藤 裕良君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月一日

 辞任         補欠選任

  大西 英男君     加藤 竜祥君

  笹川 博義君     高木  啓君

  根本 幸典君     若林 健太君

  宮内 秀樹君     国定 勇人君

  和田 義明君     古川  康君

  枝野 幸男君     おおつき紅葉君

  古川 元久君     田中  健君

同日

 辞任         補欠選任

  加藤 竜祥君     大西 英男君

  国定 勇人君     青山 周平君

  高木  啓君     笹川 博義君

  古川  康君     和田 義明君

  若林 健太君     塩崎 彰久君

  おおつき紅葉君    枝野 幸男君

  田中  健君     古川 元久君

同日

 辞任         補欠選任

  青山 周平君     宮内 秀樹君

  塩崎 彰久君     尾崎 正直君

同日

 辞任         補欠選任

  尾崎 正直君     根本 幸典君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 宅地造成等規制法の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)

 特定土砂等の管理に関する法律案(足立康史君外二名提出、衆法第一八号)

 土砂等の置場の確保に関する法律案(足立康史君外二名提出、衆法第一九号)

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

中根委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長瓦林康人君、大臣官房公共交通・物流政策審議官寺田吉道君、総合政策局長和田信貴君、不動産・建設経済局長長橋和久君、都市局長宇野善昌君、水管理・国土保全局長井上智夫君、道路局長村山一弥君、住宅局長淡野博久君、航空局長久保田雅晴君、内閣官房内閣参事官川上恭一郎君、内閣府大臣官房審議官内田欽也君、外務省大臣官房審議官安東義雄君、厚生労働省大臣官房審議官本多則惠君、資源エネルギー庁資源・燃料部長定光裕樹君及び環境省大臣官房審議官森光敬子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中根委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

中根委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。中川郁子君。

中川(郁)委員 自民党の中川郁子です。

 貴重な質問の機会をいただきましたことを、心からお礼を申し上げます。

 そして、冒頭、三月十六日に発生をしました福島県沖を震源とする地震によりお亡くなりになられた皆様に、心よりお悔やみを申し上げます。また、被災された全ての皆様方に、心からのお見舞いを申し上げたいというふうに思います。

 昨年十二月二十一日に、内閣府の中央防災会議が、北海道から東北地方太平洋沖にある日本海溝と千島海溝沿いでマグニチュード九級の巨大地震が起きた際の被害想定をまとめて公表いたしました。

 作業部会がまとめたところによりますと、最悪で死亡者が十九万九千人に上り、経済被害は三十一兆三千億円に及ぶこと、被害は北海道から千葉県までの広域にわたること、建物被害は全壊棟数で最大二十二万棟であるということ、冬は吹雪や積雪のため避難速度が落ち、被害は拡大し、低体温症で死亡のリスクが高まる人は約四万二千人と見込んでいること、私の地元北海道でも大きく報道されました。予測される津波の高さは、私の地元の広尾町では二十五メートルから三十メートル、豊頃町でも二十メートルから二十五メートルということであります。

 先週三月二十二日に開催をされました政府の中央防災会議の作業部会で、昨年十二月に公表した想定を踏まえた防災対策の報告書を公表しました。報告書の基本的な考えとしては、日本海溝、千島海溝沿いの地域特性を十分考慮したものであること、つまり、積雪寒冷地特有の課題、そして北海道、東北地方の沿岸地域の特性を考慮しつつ、いかに被害を最小化するかについて触れています。

 政府は、今回の方針に基づき、対策の方針を盛り込んだ基本計画の見直しに着手するとしています。積雪寒冷地を考慮した津波避難施設、避難路の整備、避難時の防寒対策、海岸保全施設の耐震化、集団移転等の推進、積雪荷重を考慮した建物の耐震化、電気、通信、水道、ガスなどのライフライン施設の耐震化、積雪寒冷を考慮した救助体制、物資運搬に係る人員の整備、備蓄品、食料の確保、情報システムの充実など、積雪寒冷を前提とした支援体制の構築が必要であると思います。

 内閣府における現状認識をお聞かせください。

内田政府参考人 お答えいたします。

 中央防災会議のワーキンググループが本年三月に公表した報告書においては、日本海溝、千島海溝沿いの巨大地震では、最悪のケースで死者が約十九万九千人に上るなど、甚大な被害が想定されております。一方で、防災対策を適切に講じることによって、死者数が最大で約八割減少するなど、被害を大幅に減らすことができることも指摘されております。

 このため、人命を救う、被害を最小化する、回復をできるだけ早くという三点を目標として防災対策を推進することが重要と認識しております。

 具体的には、避難に時間を要するなど積雪寒冷地特有の課題も考慮して、避難路、避難施設等の整備、防災教育や防災訓練の充実を図るとともに、建物やインフラの耐震化などの防災対策を進めてまいります。

 積雪寒冷も考慮した防災対策が着実に進められるよう、関係省庁等と連携し、推進計画の作成に当たっての指導助言や、財政的支援などの支援体制の構築に努めてまいります。

中川(郁)委員 ありがとうございます。

 南海トラフ地震では三十二万人の犠牲者が出ると想定されていますけれども、同様の対策を、そして積雪寒冷地特有の対策をお願いしたいというふうに思います。

 次の質問に移らせていただきたいと思います。

 先ほどの地震に加えて、最近のウクライナをめぐる情勢を見ていると、心が痛む思いでございます。日々のニュースで目にする現実、日常の当たり前が当たり前でなくなるということ、これを私たちも痛感しているところです。

 燃油を始め食料に至るまで生活必需品が値上がりする中、経済安全保障、食料安全保障がますます重要になってくると思っています。そのような中、国民に向け、食料を始めとする物資の安定供給に向け、物流というテーマは非常に重要な問題であると考えていますので、物流について質問をさせていただきたいと思います。

 第一回の当委員会で斉藤大臣からも御発言がありました、未来をつくる経済好循環と明るい希望の持てる社会の実現のため、物流の重要性を認識いただいていると存じております。

 現在直面する課題として、二〇二四年問題がございます。二〇二〇年より、トラックドライバーが、時間外労働時間の規制が適用されることから、更なるドライバー不足が懸念をされており、特に農林水産業が盛んな北海道にとっては不安の声が上がっているところでございます。

 北海道からは多くの食料品を大消費地である都府県に向けて運び、また、全国各地からは北海道に向けて生活必需品などが毎日運ばれています。これらは鉄道、フェリーなどで輸送されているわけでありますが、どのような輸送手段であれ、集荷から配達まで必ずトラックの輸送が必要となります。二〇二四年問題については、北海道では、面積が広大で走行距離が長くなるため、より影響を受けやすく、危機感を感じているところでございます。

 また、北海道の地理的特性として、本州と地続きでないため、フェリーと貨物鉄道が大きな役割を果たしているというふうに思います。

 現状では、全国の皆様の食卓に届けられる北海道農産物の多くは、貨物鉄道輸送により都府県に運ばれております。

 北海道では、二〇三〇年に予定されている北海道新幹線の延長による並行在来線の取扱いについての懸念もあり、それによって、全国ネットワークである貨物鉄道物流が滞る事態に陥ってしまい、国民への食料の安定供給や、生活に支障を来してしまうのではないかという不安があります。まさに、今議論されている経済安全保障や食料安保につながるものであると思っています。

 今後も、トラック、フェリー、貨物鉄道といったそれぞれの物流の手段が果たす役割は重要であり、とりわけ鉄道に関しては、国土交通省において今後の鉄道物流のあり方検討会を新たに設置していただいたところでありますので、この二〇二四年問題もある中、総合的な物流対策の構築には複数輸送モードやネットワークの維持への支援が必要と思っています。

 国土交通省として、この物流に対してどのような将来像をお持ちか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

寺田政府参考人 物流についてお尋ねをいただきました。

 我が国の経済活動や国民生活を支えます不可欠な社会インフラでございます。したがいまして、物流機能の確保は極めて重要だというふうに思っております。

 一方で、物流業界は、トラックドライバーを始めといたします人手不足の深刻化、あるいは労働生産性の低さなどの課題を抱えております。

 こうした課題を解決するため、国土交通省におきましては、昨年六月に閣議決定をいたしました総合物流施策大綱に基づいて、共同輸配送やモーダルシフトのほか、物流DX、デジタルトランスフォーメーションでございますが、あるいは、その前提となるパレットなどの標準化、パレットは段ボール箱などを一度に幾つも運ぶ際に下に敷く板でございますが、そうしたものの標準化などを推進していくこととしております。

 また、委員が御指摘いただきましたとおり、先月、鉄道につきまして、有識者や関係事業者などを交えた、今後の鉄道物流のあり方に関する検討会、これを設置いたしまして、議論を進めているところでございます。

 こうした様々な対応を行ってきているところでございますが、我が国の物流がしっかりとその機能を発揮できるよう、関係者の皆さんの意見も十分に伺いながら、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

中川(郁)委員 ありがとうございます。

 広大な面積を有する北海道特有の事情も踏まえた施策を講じていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 三番目、ラストの質問になります。

 これは人の移動についての質問です。新たな技術を活用した地域交通の刷新についてお伺いします。

 北海道では、先ほど申し上げたとおり、鉄道路線の見直しによって、移動手段は自動車に頼ってきたという経緯がありますが、高齢者ドライバーの免許の自主返納などもあり、移動手段と交通手段を確保するために、MaaSやITを活用した新たなモビリティーサービスの構築に多くの自治体が取り組んでいます。

 北海道運輸局では、二月に地域公共交通シンポジウム・イン十勝を、三月には地域公共交通シンポジウム・イン北海道を主催していただき、私も参加させていただきました。様々な取組事例の紹介や意見交換、現地視察も行っていただいたところです。

 自治体関係者や交通事業者の皆様方から、コロナ禍の厳しい状況の中でも、実証から実装に向かって乗り越えなければならない課題について多くの御意見をいただきました。また、地域の皆さんが交通の問題を自分事として捉えていく必要があることや、新たな技術を活用した取組や、医療や教育、エネルギーなどと地域交通が共創、共に創っていく重要性などをお聞きしたところです。

 このような中で、国土交通省として、新たな技術を活用しながら、地域交通の刷新に向けて共創の取組をどう進めていくのか、国土交通大臣に伺います。

斉藤国務大臣 今、中川委員から、北海道の地域交通、大変厳しい状況にあるけれども、地域の皆さんと議論をしながら、どう立て直していくか、未来をつくっていくかというお話がございました。

 大変厳しい状況にありますけれども、MaaS、自動運転等の最新デジタル技術の活用や、地域における様々な先進的な取組の事例も出てきておりまして、こうした状況を踏まえて、地域交通の在り方について改めて検討する必要があると考えております。

 このため、先ほど中川委員からは北海道の例を紹介していただきましたが、全国という意味で、まさに昨日、アフターコロナに向けた地域交通の在り方について有識者の方々に御議論いただくための検討会を設置したところでございます。名前は、アフターコロナに向けた地域交通の「リ・デザイン」有識者検討会という検討会を設けました。

 具体的には、デジタル技術を活用しつつ、幅広く多様な関係者の連携による共創の観点を踏まえて、地域交通をリデザイン、再設計、刷新する方策について御議論をいただきたいと思っております。

 検討会での御議論を取りまとめていただいた上で、これを踏まえて、国土交通省として、持続可能な公共交通の実現に向けた取組を進めてまいります。

 また、今お話がございましたように、地域地域で、地域と一体となった、問題意識を共有した取組、これが本当に必要だと思っております。

中川(郁)委員 斉藤大臣からは、力強い決意と、国土交通省での新しい取組について御説明をいただき、本当にありがとうございました。

 北海道には北海道の事情があり、また、東京、福岡、全国にはそれぞれの課題があるというふうに思います。共につくっていくこと、必要だというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。

 今日は大変どうもありがとうございました。

中根委員長 次に、河西宏一君。

河西委員 おはようございます。公明党の河西宏一でございます。

 先日に引き続きまして質問の機会を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。

 早速、質問に入らせていただきます。

 冒頭、ウクライナ情勢に関連してお伺いをいたします。

 ウクライナに対するロシアの軍事侵攻が始まりましたのは二月の二十四日のことでございまして、そして、国会におきましては、過日成立した令和四年度の当初予算案が国会に提出をされたのは一月十七日のことでございました。すなわち、当初予算案の審議中にウクライナ情勢が激変をしたわけでございます。

 今後、昨年からの原材料価格の高騰による物価高騰に拍車がかかり、加えて、先日二十八日には、六年七か月ぶりに一ドル百二十五円台、黒田ラインと言われておりますけれども、ここまで円が急落をいたしました。この円安も輸入コスト増に追い打ちをかけるものというふうに思っております。

 要は、事業者にあっては、利益率の低下、顧客への価格転嫁、場合によってはです。そして、消費性向の低下といった負のスパイラルに突入をする懸念がされておりまして、最近はスタグフレーションを警戒する見方も出てきているわけでございます。

 しかし、こうしたリスクシナリオは、当初予算では想定をされておりません。加えて、今後迎える夏場は、近年頻発化、激甚化をする災害への対応も想定をされるわけでございます。

 したがって、今、極めて機動的な経済対策、リスクヘッジが求められているというふうに認識をしておりまして、公明党は先日二十八日に、政府に、この経済対策をめぐる緊急提言を行いまして、とりわけ補正予算も含めた十分な財源の確保を要請をいたしたところでございます。

 岸田総理は十日の自公党首会談で、現下の世界情勢を踏まえて、展開次第では世界も日本も戦後最大の危機に陥る、そういった御認識を示され、また、二十八日の参院決算委員会では、まずはコロナ予備費を活用した迅速な対応を優先していきたいと思うが、御党、公明党の意見も十分に伺いながらと触れていただいて、この四月末までに取りまとめる緊急対策の中身について検討したいと答弁をいただいたところでございます。

 いずれにしましても、国交省としても、このウクライナ情勢に端を発したコストプッシュの波から、国民、とりわけ運輸、観光を始めとした事業者を守るべく、早急に対応策を検討していく必要があると思っております。そのための予備費の活用はもとより、場合によっては今国会中の補正予算も含めた財源、これを確保していく必要があると思いますけれども、斉藤大臣の課題認識と今後の方針を伺いたいと思います。

斉藤国務大臣 三月二十九日の閣僚懇談会において総理から、原油価格、物価高騰等総合緊急対策を策定するよう御指示があったところでございます。総理の御指示を踏まえ、国土交通省としては、関係者の御意見もお伺いしながら、原油価格の高騰の影響を受ける交通事業者等への支援を始めとして、直面する危機に機動的に対応できるよう必要な施策を検討してまいりたいと考えておりまして、今その作業をしております。

 その際、財源措置を伴うものについては、まずは、一般予備費、コロナ予備費を活用した迅速な対応を優先して検討するよう、総理から御指示を受けております。

 いずれにしましても、原油価格、物価高騰等の中、国民、そして交通、観光を始めとした事業者を守っていくために、当初予算の迅速な執行はもとより、あらゆる機会を捉えて課題解決に向けてしっかり対応していきたいと思っております。

河西委員 ありがとうございます。

 いずれにしましても、本当に、今後、想定内、想定外のことも多々予想されております。国民の皆様に安心を届けられるように、先手先手の機動的な政府の動きに期待をしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 振り返れば、二年前の同時期にこのコロナショックが始まったわけですが、三月二十七日に令和二年度の当初予算が成立をいたしまして、四月七日に第一次補正予算が閣議決定をされましたが、その直後に、皆様も御記憶にあるとおり、感染急増の兆候が見られまして、四月十六日に緊急事態宣言が初めて全国に発出をされました。それを踏まえまして、あの一律一人十万円の特別定額給付金の財源を含んだ補正予算へ、異例となる大規模な組替えを行った経緯がございます。

 二月の読売新聞の調査でも、この二年余りの新型コロナ対策、評価するものは何かと。トップスリーが、一位の七三%、一回目、二回目のワクチン接種、そして、二位と三位が同率で五七%、それは、三回目のワクチン接種と先ほどの一律一人十万円の給付でございました。

 やはり、政治が汗をかいて国民のために働けば、それは届いていくということでございますので、そうした目線も踏まえながら、政府には、国民の皆様が実感できる機動的な経済対策、そして財源の確保、強くお願いをさせていただいて、次の質問に移らせていただきます。

 続きまして、少子化と住宅事情の関連性についてお伺いをいたします。

 我が国では、第二次ベビーブーム以降、一九七五年に合計特殊出生率は二を割り込みまして、少子高齢化が加速をしてまいりました。これまで公明党も、児童手当、幼児教育、保育の無償化、また、いよいよ本日から始まります不妊治療の保険適用、これは二十数年にわたって訴えまして、挙げれば枚挙にいとまがないほど支援策に全力で取り組んでまいりましたが、肝腎の出生率、二〇〇五年の一・二六を底として、近年は、一・三から、一時は一・四半ばまで回復をいたしましたが、横ばい状態から脱却をできておりません。

 様々な要因が絡んでいると思うんですけれども、本日着目したいのが、国交委員会ですので、居住面積と住まいのコストでございます。

 当然、住宅の広さを決める最大の要因は、世帯構成、同居家族の年齢、人数によって必要な広さが決まってくるわけでございますけれども、しかし、都市圏、とりわけ大都市圏においては、子供が二人あるいは三人欲しいという気持ちがあっても、必要な住宅の広さをかなえるのはコスト面で相当困難だと、私も子育て世代の一人として実感をしてまいりました。しかも、コロナ禍の影響でやや緩和されたとはいえ、人口は、東京を始め、不動産価格の高い大都市圏に集中をしているわけでございます。

 そこで、本日お配りした資料1のグラフを御覧になっていただきたいと思います。

 これは、都道府県別の一住宅当たりの延べ床面積と合計特殊出生率を北海道から沖縄まで順に並べて比較をしたものであります。地域によって様々な要因が絡んでおりますため、必ずしも比例はいたしません。しかしながら、多子文化の沖縄県、あるいは核家族世帯の割合が日本一の奈良県、あるいは都市部で子育て支援が充実している地域などは別として、双方のグラフの山と谷がおおむね同様の傾向を示しているというふうに見受けられます。

 また、出生率が一・一二と最も低い東京都の居住面積は六十五・九平米、一方で、出生率が一・五を超えるような、例えば、島根県は百二十三平米、福井県が百三十八平米と、東京の実に倍の広さがあるわけでございます。

 このように、合計特殊出生率と住宅の広さやコストには一定の関連性があるのではないか、また、子供の成長に伴ってより大きい居住面積を、あるいは間取りを求める子育て世帯の居住ニーズのミスマッチがあるのではないかと考えますけれども、政府の見解を伺います。

淡野政府参考人 お答え申し上げます。

 合計特殊出生率に影響を与える要因につきましては、様々な研究において複数の要因が指摘されておりまして、例えば、結婚、出産、育児に伴ういわゆる機会費用、こちらが大きく影響すると指摘されております。

 そうしたコストの中には、子育てに適した床面積を有する住宅の取得等に係る費用も含まれることから、そのような負担を軽減することが重要であると考えております。

 子育て世帯が実際に居住する住宅の床面積と本来希望する床面積のミスマッチにつきましては、世帯人員当たりの床面積に関し余裕のある高齢者世帯に比べまして、床面積に関し余裕のない子育て世帯の方が、住宅の床面積等に対し、不満を抱く割合が大きいことが明らかになってございます。

 このため、このような世帯人員当たりの床面積に関する子育て世帯と高齢者世帯の間の格差を解消していく必要があると考えております。

河西委員 ありがとうございます。

 国交省の方でも、グラフなどを作っていただいて、やはり、子育て世帯の居住ニーズに対する不満とか、そういったものもお示しをいただいているところでございまして、今御答弁いただきました。

 二〇一六年に国交省が発表していただいた住生活基本計画では、豊かなライフスタイルを送るための必要な居住面積、誘導居住面積水準の算出方法が示されておりまして、それが資料2でございます。

 夫婦が理想とする子供が最近の調査からでも二・三人ぐらい、現実は二人である点を踏まえますと、子育て世帯が望ましい居住面積というのは、四人家族ですので、百二十五平米、これはマンションと戸建てと若干違うと思いますけれども、都市部でも九十五平米あたりになるんだろうと思っております。

 一方、資料3の国交省が示している着工新築住宅の床面積、これを見ると、新築住宅の居住面積は年々縮小をしておりまして、二〇二〇年時点では、マンションは八十八平米、戸建てでさえも百十八平米。先ほどの資料2の水準と比較をしても、やはり子育て世帯が住宅の広さに不満を持つであろうことがデータからも浮き彫りになるわけでございます。

 加えて、御案内のとおり、この十年間余り不動産価格は上がり続けております。要するに、狭くなったのに高くなったというのが消費者の実感でありまして、また、今上げようと努力はしておりますけれども、賃金も従前は横ばいで、社会保険料も増加傾向で、よって、当然、可処分所得は増えない。ある意味で、少子化にはだかる壁というのは非常に困難なものがあるというふうに、私もその一人として思っております。

 こうした点を踏まえて、国交省として、どういった問題意識で住宅ローン減税や二世帯住宅への補助金など住宅政策を講じてこられたのか、伺いたいと思います。

淡野政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のような床面積や価格をめぐる状況等も踏まえまして、昨年三月に閣議決定されました住生活基本計画におきましては、子供を産み育てやすい住まいの実現を八つの目標の一つとして位置づけ、子育てに適した良質な住宅取得の推進を基本的な施策として位置づけております。

 当該目標の実現に向け、具体的には、住宅ローン減税やこどもみらい住宅支援事業等による負担軽減や、地域型住宅グリーン化事業など補助事業における二世帯住宅を整備する場合の補助限度額の加算などを通じ、子育て世帯による良質な住宅の取得を支援してきているところでございます。

河西委員 ありがとうございます。

 私も住宅ローン減税を使わせていただいておりますけれども、こういった国交省また住宅局の皆様が様々に検討して進めてこられた政策は、一定評価をするところでございます。

 その上で、やはり少子高齢化という、これからの日本の本当に基盤をつくっていくために必ず乗り越えていかなければならない問題でございます。そうした中で、やはり、この住宅政策をつくり上げていく上において、子育て世帯の声、まさに、これまでも、先ほどお示しした、本当は二人から三人欲しいんだけれども実際は二人が限界という状況でございまして、本当は子供が二人、三人と欲しいんだけれども、それに必要な住宅にはなかなか手が届かない。私も、いろいろな同じ世代の方々と会話をしていて、やはり皆さん、これはほとんど、特に東京にお住まいの方であれば異口同音に、私、東京選出でございますので、そういったお声をいただくわけでございます。

 こうした声にいま一度国交省として耳を傾けていただきまして、政策を展開をしていくことが極めて重要であるというふうに思っております。国交省として、子育て世代に徹底して向き合って、少子高齢化を念頭に置いた住宅政策、これを更に検討して、深化をさせていただきたいと思いますけれども、大臣の御所見と御決意を最後に伺いたいと思います。

斉藤国務大臣 河西委員の問題提起、私も、地方から東京に出てきて、東京のあの狭い集合住宅で子育てをしたという経験がありますので、本当に説得力のあるお話を伺いました。本当にそのとおりだと思います。

 住まいは生活の基盤であり、少子化対策が急務の我が国にとって、子育て世帯が子育てに適した良質な住宅を確保できる環境を整備していくことは、委員御指摘のとおり、大変重要な課題であると考えております。

 子育て世帯が良質な住宅を確保できるようにしていくためには、局長が今御答弁申し上げましたように、良質な住宅取得に対する支援策の充実に引き続き取り組んでいく必要があると考えております。

 さらに、床面積に関する子育て世帯の不満解消に向けては、子供の人数、生活状況等に応じた柔軟な住み替えが可能となるような住宅循環システムの構築が重要と考えております。

 このような住宅循環システムの構築に向けては、物件の性能や維持保全状況などの情報へのアクセスの改善や、リフォームしやすい環境の整備などが重要と考えており、関連施策の一層の充実を通じ、子育て世帯が良質な住宅を取得しやすい住宅循環システムの構築を図ってまいります。しっかり頑張っていきたいと思います。

河西委員 ありがとうございます。

 私も全力で取り組んで、後押しをしてまいりたいと思います。

 以上で終わります。ありがとうございました。

中根委員長 次に、城井崇君。

城井委員 立憲民主党の城井崇です。

 斉藤大臣、今回もよろしくお願いいたします。

 まず、建築工事費調査に関する統計委員会への報告について大臣に伺います。

 基幹統計であります建築工事費調査の調査票の配付が当初予定である令和三年一月よりも遅れているということが判明をいたしました。あわせて、一般統計の産業連関構造調査にも同様の配付遅れも判明をいたしました。一連の建設統計不正問題の反省が全く生きていないと言わざるを得ません。

 三月三十日の衆議院国土交通委員会で、斉藤国土交通大臣は一連の問題に謝罪をされましたが、再発防止が徹底されていなかったことを重く見て、改善の取組を再徹底すべきです。

 そこで、伺います。

 いつ分かったのか、問題はどこにあったとの認識か、責任の所在も含めて、国土交通大臣の見解を確認させてください。

斉藤国務大臣 今般、基幹統計である建築工事費調査について、調査票の配付が調査計画より大幅に遅れていることが判明しました。これにつきましては、本年一月に検証委員会からいただいた建設工事受注動態統計調査の不適切処理に係る調査報告書において、再発防止策の一つとして職員の業務過多を解消すべきことが提言されたことを踏まえ、タスクフォースでの議論に供するため、担当部署において職員に業務執行に係る処理や負担の実情を確認していく過程で、先日、今回の事案が判明したものです。

 建設工事受注動態統計調査の不適切な処理を踏まえ、公的統計の信頼確保に向けて取り組んでいる中、このような事案が生じたことは極めて遺憾で、大変申し訳なく思っております。

 本件の背景には、建設工事受注動態統計調査の不適切処理に係る検証委員会の報告書でも指摘されている業務過多や統計部門におけるマネジメント上の課題があると考えております。

 今後、このような事案が発生することがないよう、先般設置した再発防止検証タスクフォースにおいて、今回の事案も含めて、できる限り速やかに再発防止策を検討し、私自ら先頭に立って、組織一丸となって取り組んでいきたいと決意しております。

城井委員 確認途中での発覚ということでございました。業務過多そしてマネジメントの不備という趣旨だったかと存じます。

 ただ、今回のタスクフォースでの議論もそうなんですが、そもそもこの調査日程の管理がどのように行われていたのかというのが、どうにも解せない。通常のルーティンの仕事ではないかというふうに思うんです。

 問題も起こっていましたし、起こったならば、では、いつも仕事している方に加えて、別の方からもチェックするというのは少なくともやるべきではないか。担当部署以外の職員などでダブルチェックなどの防止策がなぜ講じられていなかったのか。

 もしかして、今回の建設統計不正の再発防止タスクフォースの議論を待っている間に、先ほど理由はあったとおっしゃったけれども、そこに手をつけずにほったらかしにして待っていたということになったから、今回の事態を改めて招いたんじゃないか。

 この点、大臣、いかがですか。

斉藤国務大臣 建築工事費調査は、調査計画においては、令和三年一月以降に調査票を順次配付し、対象建築物の工事が完了した二か月後に回収することとなっております。しかしながら、当初予定していた以上に調査対象者のリスト化等に時間を要した結果、調査票を配付できておりませんでした。

 本来、統計調査の日程等の管理は、統計作成の担当部署において、担当者と管理職が必要に応じて十分に情報共有等をしながら、調査計画や公表期日等を踏まえ行うべきものと考えております。しかしながら、本件では、作業の実務を担当していた補佐以下の職員と作業状況を管理すべき管理職との間で十分な情報共有や相談が行われておらず、組織としての把握が遅れたものと認識しております。

 なお、先ほど申し上げましたが、本件については、建設工事受注動態統計調査の不適切処理に係る調査報告書において、再発防止策の一つとして職員の業務過多を解消すべきことが提言されたことを踏まえ、タスクフォースでの議論に供するため、担当部署において職員に業務執行に係る処理や負担の実情を確認していく過程で判明したものでございます。

城井委員 リスト化に時間がかかったという答弁でございました。

 いつもよりも仕事が増えたならば、当然、そこにもう一人充ててということを、体制増強するというのが、政務三役、上司としての監督責任ではないかというふうに考えます。相談も不十分ということであるならば、なおさらです。

 ただ、大臣、私、この調査票の配付遅れに至ってしまったその担当部署、今回の調査、何人が関わっているのかということを国土交通省に聞きましたら、上司一名、部下一名ということでございました。つまり二人です。その二人の間にぽてんヒットのように今回の配付遅れが出てしまっていて、では、そういう問題が起こらないように体制の見直しをすると大臣おっしゃったはずなのに、なぜそこが、上司一名、部下一名の間の、今回のまたぽてんヒットを許すような状況だったのかというのが、どうにも解せないんです。

 この、仕事が増えたのに体制増強をほったらかしたのはどういうことですか。

斉藤国務大臣 城井委員御指摘は、本当にごもっともだと思います。

 今回、受注動態統計調査の今検証を行っておりますが、そういう意味では、人員配置を多くして、今その対処に当たっているところでございますが、今回のこの件に関しましては、先ほど城井委員おっしゃったとおりの体制で行っておりましたけれども、先ほど申し上げたような情報共有ができていなかったということで、今回こういう事態になりました。

 こういう今回のことも含めて、抜本的な体制の見直しと、新しい体制を構築することが必要だと思っております。その抜本的なことにつきましては、今タスクフォースで検討していただいておりまして、つくり上げていきたいと思いますが、それまでの間におきましても、十分人員強化をして、こういうことが起きないように、私も先頭に立って、その組織をよく見ながら、叱咤激励しながら対応していきたい、このように決意しております。

城井委員 その際に、今後の取組の変更後のスケジュールがどうなるかという点を、もう一点、確認したいと思います。

 調査対象となる企業にとっては、調査期間そのものが短縮ということになります。大きな負担になるというふうに考えます。どのように配慮をするのか、大臣、お願いします。

斉藤国務大臣 国土交通省としては、当初予定どおりの本年九月末に調査結果を公表できるよう、調査計画の変更等に係る手続を行い、早急に調査票の配付、その結果の集計等を進めていくこととしております。

 その際、事業者の御負担に留意しながら、早急に調査票を配付し、十分な回答期間を確保するように努めるとともに、特に回答件数が多い事業者に対しては、個別に趣旨、内容等を説明し、御理解、御協力を得られるように、しっかり、細かい内容につきましても御説明し、丁寧に取り組んでまいりたいと考えております。

城井委員 取組設計の変更をすると、恐らくは六月あたりからの調査スタートになるのではないかというふうに想像いたします。九月の締切りを変えないならば、かなり短期での取組になると思いますので、十分な配慮をお願いしたいというふうに思います。

 次に参ります。

 原油高騰に対する航空会社への支援強化について伺います。

 航空会社は、営業費用の約二割から三割を航空機運航に関わる燃料費及び航空機燃料税が占めているという状況です。安定的な燃料調達や市況変動への対応は重要な経営課題です。

 一方、国際情勢の影響で、本年二月下旬以降、原油市況は更に高騰を続けていて、三か月前よりは約五割の上昇、二〇一五年から二〇二〇年の平均価格と比べたら二倍以上という形が続きました。

 原油市況への変動リスク対策として、航空会社も取組はしていると。例えば、国内線使用の燃料についてはヘッジと呼ばれる購入手法で変動リスクを抑制し、国際線使用の燃料については燃油サーチャージと呼ばれる変動的な付加料金を旅客から収受することで対応するなど、航空業界でも自助努力をされています。しかし、いずれの対策も、短期的かつ急激な原油市況の高騰に対する有効性は十分とは言えない状況でございました。

 今般のロシアによるウクライナ侵攻が世界にもたらす広範かつ長期的な影響を想定いたしますと、コロナ禍の影響を引きずる航空会社にとっては更に大きなリスクが顕在化をしています。

 しかし、政府において取りまとめた原油価格高騰に対する緊急対策では、補助対象とされた燃料に、ガソリン、重油、軽油、灯油、LPガスは含まれるんですが、航空機燃料は対象に入っていません。少なくとも、ほかの公共交通機関に対する補助と、整合性や公平性を図るべきです。

 緊急対策への航空機燃料の支援対象への追加、あるいは、報道に接しましたが、政府が今後検討する経済対策に、航空機燃料高騰への支援策の盛り込みを早急に行うべきと考えますが、大臣、やっていただけますか。

斉藤国務大臣 御指摘のとおり、コロナ禍による影響に加え、原油価格の高騰などもあり、航空会社を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増しております。

 そして、先ほど城井委員御指摘のように、いわゆる今回の燃料高騰に対する政府の対策の中にこの航空機燃料が入っていないのではないかという御指摘についても、そのとおりでございますけれども、しかしながら、別の形で、国としてはこれまでに様々な形で踏み込んだ支援を行ってまいりました。令和四年度においても七百億円規模で空港使用料や航空機燃料税の減免を行うなど、航空機燃料に係るコストの削減に資する支援も含め、しっかりと支援していくこととしています。

 国としては、こうした支援を通じて航空ネットワークの維持、確保を図ってまいりますが、引き続き、昨今の国際情勢を受けて長期化する原油価格高騰の動向やその影響を含めて、経営状況をしっかりと注視しつつ、政府全体の取組も踏まえながら、支援の必要性について検討を進めていきたいと思います。

城井委員 大臣、別の形の支援、航空、空港支援パッケージなどが動いているのは承知をしています。ただ、あれは、二年以上長引くコロナ禍の需要減に対する影響を前提としながら組んだ支援のはずでございますので、そのときには燃料がここまで上がるとはということは想定に入っていなかったというふうに考えます。

 今、自助努力でやっていただいている手法にも、やはり、例えばヘッジでも効果にはタイムラグがありますし、燃油サーチャージでももう既に最上限を大きく超えるような状況でございますから、航空会社としての自分でできる努力は超えている状況にあるということを是非踏まえていただきたい。ここは、少なくとも経済対策にきちんと含めていただくように、ここは検討すると言っていただけませんか。

斉藤国務大臣 今大きく状況が変わりつつあるという認識は、城井委員と同様でございます。

 そういう中で、どういう新しい支援が可能なのか、しっかり検討させていただきたいと思っております。

城井委員 是非、現場に寄り添った支援をお願いしたいと思います。

 次に参ります。

 持続可能な地域公共交通の在り方について伺います。

 地域公共交通については、先ほども他の委員からの質問で議論があったところでございますが、コロナ禍を理由にした地方鉄道の廃線など見直しを視野に入れた国の検討会もスタートいたしておりますし、昨日の会議の話は先ほど大臣から御答弁のあったとおりでございます。

 持続可能な地域公共交通の実現につながる具体策の実行に、是非、政府にも議論を急いでいただきたいというふうに思いますが、その議論に当たって是非盛り込むべき視点について、大臣に伺いたいと思います。

 一つは、まず、ビジネスの視点や採算性だけでは片づけられない、移動を保障するインフラ整備や福祉の観点での政策的な整理と取組が必要だというふうに考えます。

 持続可能な地域公共交通の実現やこうしたインフラ整備、福祉の観点、この必要性について、大臣はいかがお考えでしょうか。

斉藤国務大臣 ビジネスや生産性だけでは片づけられない側面があるというのは、私もそのように考えております。地域住民の生活や経済活動を支える非常に重要なサービスです。

 我が国においては、多くの場合、民間事業者が公共交通の運営を担っておりますが、委員御指摘のとおり、地域の足という公共性の高いインフラとしての性格があり、また、高齢者、障害者への対応など、福祉の観点も踏まえて、その在り方を考えていくことが重要だと認識しております。

 また、鉄道に関して言うと、文化という側面もあるのではないかと、私、これは個人の考え方ですが、あると思っております。

 地域の公共交通は、人口減少による需要減などに加え、新型コロナウイルスの影響によって非常に厳しい状況に置かれております。地域の交通手段の確保を図るため、政府としてこれまでにない手厚い支援を行ってきているところですが、引き続き、民間の活力を生かしつつ、公共交通の公共性や福祉の観点も十分に踏まえながら、地域の足である公共交通サービスをしっかり支えていく、そういう基本方針でございます。

城井委員 鉄道は文化、胸に刻みました。ありがとうございます。

 そこで、伺います。

 地方公共交通の担い手はたくさんありますが、今日は二つ、地方鉄道とタクシーについて伺いたいと思いますが、まず鉄道です。

 事業者にとっての採算は、鉄道を評価する視点のごく一部にすぎないと思っています。環境への効果もあると思いますし、教育や福祉、特に自動車を使えない人や高齢者の移動を支える効果、交通安全に貢献する効果、並行する道路の混雑緩和効果なども鉄道にはあります。その一方で、地方の鉄道には多くの問題が起きています。

 そこで、伺います。

 人口減少、少子高齢化、高速道路網の拡大、多頻度化、大規模化する自然災害による鉄道施設の被災などによって、特に地方路線において長期間の運休や駅、路線の廃止が相次いでいることに対する国の対応をどのように考えているか、大臣、お願いします。

斉藤国務大臣 鉄道は、我が国の日常生活や経済産業活動を支える大量輸送機関として、公共性の高い重要な役割を担っております。他方で、一部のローカル鉄道は、沿線人口の減少に加え、マイカーへの転移、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化による需要の減少等により、利用者が大幅に減少しています。また、自然災害の激甚化、頻発化により、鉄道施設の被災や長期間の運休も生じているところです。

 そうした中で、鉄道事業者においては、減便や駅の無人化、投資の抑制等のコスト削減策により路線の維持に努めているものの、一方で、地域公共交通としての利便性は大きく損なわれ、将来に向けた持続性も課題となっているもの、このように考えております。

 そのため、まずは鉄道事業者と沿線地域が危機認識を共有し、改めて鉄道の大量輸送機関としての特性を評価した上で、相互に協力、協働しつつ、利用者にとって利便性と持続性がより高い地域公共交通を再構築していくための環境を早急に整えていく必要があります。

 国土交通省では、その具体的方策を検討するための有識者検討会、これは先ほど申し上げた検討会とは別の、鉄道のための有識者検討会を本年二月から開催してきており、今後、関係者の御意見をしっかり伺いながら、夏頃の取りまとめに向けて議論を進めていきたいと思っております。

城井委員 今、大臣が答弁でおっしゃっていただいた二月から始まった検討会、報道にこんなふうに載りました。コロナを理由に地方路線の廃止の議論を開始した、こういう報道でございました。

 大臣の今おっしゃった部分、現実に対して持続可能性を追求するためのということで趣旨をおっしゃったと思うんですが、そこが今、世間の受け止めが少しずれている部分がある。

 むしろ、ここは、ヨーロッパで取り組んでいるような形の部分をもっと前に出すべきだ。つまり、コロナ禍においても鉄道を促進することを前に出す。特に、カーボンニュートラルに資する部分に着目してヨーロッパでは取組があるというふうに聞きました。最重要政策との位置づけだと聞きました。この鉄道の多様な効果について是非着目をしての取組をもっと推してほしいというふうに思います。

 もう一点、伺います。

 都市圏、新幹線輸送や関連事業による利益を不採算路線に充当する内部補助によって、JRを始めとした鉄道、この地方路線は支えられてきましたが、コロナ禍もあり、内部補助の限界が顕在化しているというふうに考えています。このことへの国の評価と今後の対策について、大臣、お願いします。

斉藤国務大臣 JR旅客会社は、長年にわたり、新幹線や都市部の黒字路線や関連事業と、そして地方部の赤字路線を一体として経営を行ってきております。そのことで経営が成り立っているということなんですけれども、しかしながら、沿線人口の減少やマイカーへの転移等により利用者が減少傾向にあったところに、コロナ禍やそれに伴うライフスタイルの変化が追い打ちをかけて、新幹線や都市部も含め、全体的に利用者が大きく減少している状況です。これにより、令和二年度に続き、令和三年度においても、JR旅客会社は大変厳しい決算状況となる見込みです。そのため、各社においては、運賃・料金の見直しによる増収策や、減便や駅の無人化、投資の抑制等のコスト削減策を進めているところです。

 国としても、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、これまで雇用調整助成金の支給や危機対応融資などの資金繰り支援を行ってきており、加えて、産業競争力強化法に基づく事業適応計画の認定を行い、会社の構造改革投資等への支援も行ってまいります。また、引き続き会社の意見を聞きつつ、旅客需要の回復支援等についても必要な取組を進めてまいりたいと思っております。

城井委員 ここまで、持続可能な公共交通をつくるには、鉄道事業者の二つの側面、一つは民間企業という面、そして社会インフラとしての公の性質の持つ面ということに着目しながら質問しました。

 ただ、これまでの日本での取組は、鉄道への公的資金の投入は基本的にありませんでした。新幹線以外の鉄道整備費を見ますと、相鉄とJRの直通化と、あとは地下鉄整備ぐらいです。そして、地方自治体でも、鉄道の利便性向上の予算がなかなか計上されていない。小さな取組はできてきていますが、大胆な取組まではいっていないと。

 鉄道が持つ公共的な面を重視しての、計画的な国による公的資金の投入、これはやるべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

斉藤国務大臣 本当に根本的なお問いかけかと思います。

 我が国の鉄道事業の大半は、民間事業として効率的に運営が行われていますが、同時に、鉄道は、我が国の日常生活や経済産業活動を支える大量輸送機関として、公共性の高い重要な役割も担っている、このように考えております。

 このため、利用者の減少等により、大量輸送に適しているという鉄道特性が十分に発揮できず、民間事業者としての運営が難しくなっていると考えられる地域においては、改めて、持続可能な公共交通をどうつくり、維持していくかについて、鉄道事業者と地域が協力、協働しながら検討していく必要があると考えております。

 国土交通省としては、その具体的方策を検討するための有識者検討会を本年二月より立ち上げたところであり、この中で、国の関与や支援の在り方も含めて、幅広く検討してまいりたいと思っております。

城井委員 とりわけに財政面での支援を含めてのお取組を、是非お願いしたいというふうに思います。

 次に参ります。

 地方公共交通の担い手としてのタクシーへの支援について伺います。通告二も、一括で伺いたいと思います。

 公共性という点では、このタクシーも大きく関わってきます。憲法で言う、人が移動する権利の保障を地方において確保するには、やはり重要だ。鉄道の廃線やバスの撤退と同様に、タクシー会社がもし地域から撤退をしたらということを考えますと、移動の権利の保障には極めて大きな影響があると考えます。

 そこで、公共交通の一角を担うタクシーが、ラストワンマイル、地域の二次交通を支えているのであれば、その役割を担う地方のタクシーにやはり国が直接助成をすべきではないか。移動の保障の観点からですね。

 タクシー業界からは、新型コロナ対策に加えて、事業者への経営助成や資金繰り支援、公租公課の特例措置などが強く要望されているというふうに思います。これまでの支援でも、例えば、ユニバーサルデザインのタクシーの購入時の助成はありがたいけれども、自己負担分のお金が出せない事業者がたくさんいるんだ、こういうお話でございました。

 タクシーの総台数は約二十万台。一台に十万円出したとしても二百億円という規模感。公共交通を担うタクシーへの直接助成、是非、大臣、これを考えていただけないですか。

斉藤国務大臣 城井委員のまず最初の問題提起、移動の権利との関係でございますけれども、タクシーはドア・ツー・ドアの輸送ニーズに応えられる唯一の公共交通機関として、鉄道やバスと同様、地域交通を支える重要な役割、公共交通を担っているものと考えております。

 このため、国土交通省としては、御指摘の移動の権利の保障に係る議論の是非にかかわらず、地域住民の移動手段を確保する上で、タクシー事業者による事業の継続が図られることが重要である、このように認識しております。

 その上で、二点目の、タクシーに対しての補助、全国一律の補助ということでございますが、先ほど申し上げましたとおり、タクシーは地域交通としての役割を担っており、地域住民の移動手段を確保する上で、タクシー事業者による事業の継続は大変重要と認識しております。

 このため、国土交通省では、タクシー事業者に対し、累次の補正予算等において、デジタル化、感染症対策及び観光事業者と連携した実証運行のほか、燃料、LPガス高騰に対する支援等を行っており、タクシー事業者にとって簡便な方法で迅速に補助できる手続とすることとしております。

 加えて、雇用確保のための雇用調整助成金や資金繰りのための無利子無担保融資など、各種支援を講じるとともに、地方自治体が地域の実情に応じて活用できる地方創生臨時交付金に関し、交通分野への活用について、運輸局を通じて地方自治体に働きかけを行っております。

 こうした取組を通じて、引き続き、タクシー事業者の事業継続の支援をしっかりと進めていきたいと思っております。

城井委員 そうした既存の支援策を受けつつの中での現場の声ということでお伝えいたしました。是非、受け止めていただいての改善をお願いしたいと思います。

 次に、公共工事の設計労務単価について伺います。

 公共工事の設計労務単価は、現場の実勢調査を踏まえて賃金として労働者に支払われる前提の仕組みだというふうに説明を受けました。しかし、例えば、交通誘導警備員の設計労務単価から管理費の一部が差し引かれて最終的に労働者に支払われているケースがあるとの現場の聞き取りでございました。

 令和四年三月から適用される公共工事設計労務単価においては、交通誘導警備員A、これは資格のある方ですが、一万四千八百七十三円、交通誘導警備員B、資格のない場合は一万二千九百五十七円ということでした。

 しかし、例えば、福岡県北九州市では、共通仮設費や現場管理費、一般管理費を含めて、警備員一人当たり一万七千円程度の計上ということでございました。元請、下請が間に入ると、元請業者が大体一五%から二〇%差し引き、経費としてですね、下請業者が三五%程度を経費として差し引きますと、七千円から八千円しか労働者の手元に渡らないというふうなのが現状だということでございました。公共工事の現場作業員の命を守る存在である交通誘導警備員に渡されるべき賃金が渡っていない状況です。

 元請にしても下請にしても、そうした一般管理費等は設計労務単価とは別に計上すべきだというのは当たり前のことなんですが、ただ、これが設計労務単価が目減りする形になっていましたら、これは不当行為ということではないか。

 こうした状況を見て、この交通誘導警備員の設計労務単価自体を引き上げるのか、あるいは一般管理費等の単価を引き上げるか、つまり、設計労務単価そのものの金額がちゃんと労働者に全額渡る、差し引かれない、このことをできるように、きちんと届くように改善すべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

斉藤国務大臣 予定価格の積算に用いる公共工事設計労務単価は、技能労働者に支払われた賃金の実例価格を考慮して設定することとされております。

 委員御指摘の労働者の雇用に伴う賃金以外の必要経費分については、設計労務単価に含まれるものではなく、例えば、直轄土木工事においては、現場管理費等として適切に別に積算されているものでありまして、今、城井委員御指摘のような事例があるとすれば、それは大変不適切な事例だと思います。

 また、今年度より適用されている新たな労務単価について、主要十二職種で前年度比プラス三・〇%、全職種では二・五%となり、十年連続で引上げを行ったところであります。さらに、直轄土木工事における一般管理費等率という算定式も今年度から改定して、一般管理費も労務単価とは別に上げました。

 これまでも、下請契約における請負代金の金額の設定に当たっては、必要な諸経費を適正に考慮するよう、繰り返し、建設業団体に周知してきたところであります。二月二十八日に開催した私と建設業団体との意見交換会においても、私から直接、適切な請負代金での下請契約の締結と技能労働者への適切な賃金の支払いの徹底をお願いしております。

 引き続き、技能労働者の賃金引上げに向けた取組を官民協働で進めていきたいと思っております。

城井委員 最後に、銀行の不動産仲介業参入及び保有不動産の賃貸の自由化について伺います。

 高い知名度、豊富な情報量を持つ銀行に不動産仲介業を認めると、業界の八割以上を占める地域の中小宅建業者は大打撃を受けるというふうに考えます。国策である地方創生の流れにも大きく逆行します。

 この銀行の不動産仲介業参入及び保有不動産の賃貸自由化についての国土交通大臣の見解を、改めて確認させてください。

斉藤国務大臣 銀行は、他業を営むことによるリスクの遮断、優越的地位の濫用の防止、利益相反取引の防止等の観点から、銀行法上、他業禁止規制が導入されているものと承知しております。

 これに加えて、不動産取引に関連する膨大な顧客情報を有している銀行が不動産業へ参入した場合、特に中小宅建業者と比較して極めて有利な立場に置かれるため、不動産業の健全な発達、改善が阻害されるおそれがあるものと考えられます。

 したがって、不動産業を所管する立場としては、銀行による不動産業への参入は極めて慎重に検討されるべき課題と考えており、今後も、銀行法を所管する金融庁と実情を共有し、対応してまいります。

城井委員 終わります。ありがとうございました。

    〔委員長退席、塚田委員長代理着席〕

塚田委員長代理 稲富修二君。

稲富委員 立憲民主党の稲富でございます。

 まず、住宅政策について伺います。

 先ほど、他の委員の先生が住宅について御質問をされました。昨年の衆議院選挙の各党の公約を改めてちょっとレビューを私自身してみたところ、住宅に対しては各党様々な御主張をされていることがよく分かりました。そして、やはりコロナの影響で、事業者も、個人宅もですけれども、家賃の負担が大きな固定費だということが認識をされたものと思います。

 そこで、なぜこれほど住宅政策というのが大きく注目をされ重要になってきたのかということ、基本的な認識について、まず大臣にお伺いをいたします。

斉藤国務大臣 住宅政策の重要性についてお伺いがありました。

 住宅は、人々の生活を支える基盤であり、社会の礎であります。様々なニーズに応じて、国民一人一人が真に豊かさを実感できる住生活の実現に向けた施策を総合的かつ計画的に推進してきているところです。

 昨年三月に閣議決定した住生活基本計画においては、本格的な人口減少、少子高齢化社会の到来、自然災害の頻発、激甚化、気候変動問題、コロナ禍による新たな日常への対応など、社会経済情勢の変化や人々の価値観の多様化に対応した豊かな住生活を実現するため、一つは社会環境の変化、居住者・コミュニティー、住宅ストック・産業の、この三つの視点の下、住宅確保要配慮者が安心して暮らせるセーフティーネット機能の整備とか、脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築と良質な住宅ストックの形成など、八つの目標を掲げております。

 国土交通省としては、今後も、関係省庁等とも連携しながら、この住生活基本計画に基づく施策を推進していきたいと思っております。

稲富委員 ありがとうございます。

 なぜこれほど住宅の政策というのが重要になってきているのかの一つの要因として、やはり所得が上がっていないということが私はあると思います。

 これは、今回、賃上げ税制ということで、法案としては成立をしましたけれども、この約三十年間、日本はほとんど所得が上がっておりません。そして、欧州に比べると、例えばイギリスであればこの三十年で一・五倍、アメリカも一・四倍、そして、日本は一人当たりの年収はもう韓国にも抜かれてOECDの中で二十二位ということで、一人一人の収入が増えていないということがやはり大きいと思います。

 そこで、この住宅のところで、先ほど大臣が、新たな住生活基本計画にのっとってという御答弁がありました。果たして、これが我々が今直面する住生活に応えるものかどうかということを、少し議論させていただきたいと思います。

 地元を歩く中で非常に強く感じておりますのは、やはり、大きな一軒家に御高齢の方がお一人で住んでいらっしゃるという光景でございます。あるいは、私のずっと御支援をいただいた方が、御夫婦でいらっしゃった方が、お一人お亡くなりになっている、お一人で住んでいらっしゃるということがございます。

 そういうことが、たまにということではなくて、よくあることでございまして、私は、率直に、この家をどうするのか、そして、お一人でここの住宅にお住まいになっているけれども、ここをどうされるのか、それは単に人ごとではなくて、私自身もそうですけれども、どうして住を確保していくのか、安心して暮らせるのかということは極めて切実に思うわけでございます。その中で、この住生活基本計画がそれに応えているのかということなんですよね。

 今申し上げた、単独の高齢世帯が増えているという問題について、一つお伺いをしてまいります。

 やはりお独り暮らしの高齢者がいらっしゃるというのは、これは私、これからの日本の構造的な課題でありまして、例えば二人、お二人暮らしであれば様々なリスクも回避できるけれども、お一人で高齢者が住まれているということは、経済的なこと、あるいは介護のこと、あるいは孤独、そういった様々なリスクが更に大きくなるわけでございます。

 そこで、資料一を御覧ください。

 今、単独世帯というのが非常に増えておりまして、上のグラフの一番左横の令和元年の1が単独世帯でございまして、二八・八%ということで、一人世帯が今や最大の世帯であるということ。そして、横の2が二人世帯、夫婦のみ世帯でございまして、二四・四%。つまり、単独、一人お住まいか、お二人お住まいかということでもう五割を超えているということ。そして、いわゆるマイホームと言われる御夫婦と子供二人という四人のようなかつての姿は、この3のところでございますが、夫婦と未婚の子のみの世帯というのは二八・四%で、実はもう少数になってきているということなんですよね。

 だから、単独世帯が今や主流になっていて、更に言えば、人口問題研究所によれば、世帯主六十五歳以上の世帯における単独世帯の割合は今三〇%であると。そして、二〇四〇年にかけて増え続けて、高齢単独世帯は二〇四〇年には四割に達するということ。

 そして、単独世帯は、夫婦のみ世帯や子供と同居する世帯に比べて、賃貸の割合が高くて、住居費に負担を感じている割合が高いというのが内閣府の調査でもございます。

 未婚者が増えている中、ますます単独、お独り暮らしが増えていくということで、かつての独り暮らしといえば、我々が学生時代、東京に来て、結婚するまで一人で暮らしているというのが独り暮らしでしたが、今や、独り暮らしというのは高齢単独世帯というのが主流になってきている。そういう衣食住の単独世帯に対する住の対策、現在、どういうことを国交省として考えていらっしゃるのか。今後、これだけ、二〇四〇年にわたって高齢単独世帯が四割にも達すると分かっている中で、どういう対策を取ろうとされているのか、お伺いをいたします。

    〔塚田委員長代理退席、委員長着席〕

斉藤国務大臣 住生活基本計画においては、多様な世代が支え合い、高齢者等が健康で安心して暮らせるコミュニティーの形成とまちづくりというのが、八つの目標の一つに位置づけられております。

 この目標の実現に向け、高齢者、特に単身世帯の増加を踏まえて、単身の高齢者等が安心して暮らせる住まいの確保に向けた、健康管理や遠隔地からの見守り等のためのIoT技術等を活用したサービスの普及とか、多世代が支え合いつつ共生する持続可能で豊かなコミュニティーの形成に向けたコミュニティースペースの整備、三世帯同居や近居、住み替えの推進などの施策を推進することとしております。

 これらの施策を推進することにより、単身世帯を含む高齢者世帯が安心して暮らせる居住環境の整備に取り組んでいかなければならない、このように思っております。

稲富委員 ありがとうございます。

 いや、今私が申し上げたのは、単身世帯がもう主流なんですよ、なっていくんですね。だから、単身世帯を含めてじゃなくて、単身世帯をどうするのかという対策が必要だということだと私は思うんです。

 しかし、この新たな住生活基本計画を見ると、余りそこははっきりと打ち出されていないというのが私の印象で、余り、いわばこれは構造変化ですから、何か政策によって大きく変えられるものであればいいですけれども、先ほどの三世帯同居の世帯に変えられればいいですけれども、恐らくそれは難しいんじゃないかと思います。

 決してそれを、是非ではなくて、やはり単身世帯が増えていくということが分かっている、それに対してどうするかという政策を伺っております。

 その中で、恐らく国交省としては、生活、安心して暮らせるという意味で出してきた対策の一つは、やはりサ高住だったと思うんですね。これは制度から十年たって、今どのような評価をされて、今後どうしようとされているのかということをお伺いします。

斉藤国務大臣 サービス付高齢者向け住宅、いわゆるサ高住は、単身高齢者を含めた高齢者世帯が安心して生活できるよう、バリアフリー化され、状況把握サービスと生活相談サービスの提供を必須とする住宅でございます。

 平成二十三年に厚生労働省と共管の制度として創設をいたしまして、制度創設から約十年が経過した令和四年二月末現在、約二十七万戸が整備されております。介護保険サービス等との連携により、自立した高齢者から要介護状態の高齢者まで、幅広い高齢者が安心して生活できる住まいとして定着してきているものと認識しております。

 今後も高齢者世帯数の緩やかな増加が見込まれる中、地方公共団体が、地域の需要や医療・介護サービスの提供体制を考慮し、適切な関与を行いながら、その整備や情報開示を推進することにより、単身高齢者を含めた高齢者世帯が安心して暮らせる住環境の整備を進めてまいりたいと思っております。

稲富委員 ありがとうございます。

 しかし、これは計画より遅れていますよね。登録の戸数が鈍化をしています。これはどうされようとしているのか。当初は二〇二五年までに百万戸供給を目指していたと承知をしておりますが、今後これはどうするのか、またお伺いします。

淡野政府参考人 お答え申し上げます。

 住生活基本計画におきまして、高齢者人口に対する高齢者向け住宅の割合として、令和十二年に四%を目指すということがうたわれてございます。今現在は二%台でございますので、こちらを、引き続き、国として補助制度等を通じた支援などを行いまして、整備の方を進めてまいりたいと考えております。

稲富委員 何か心もとない感じでしたね、今の。

 要するに半分だということだし、今から団塊の世代がいよいよもう七十五歳が迫っているわけで、これをどうするのかということで、補助金とおっしゃいましたけれども、これも事業者向けの補助金であって、やはり最大のネックは、低所得者の高齢者が入居しづらいということだと思います。これは引き続きちょっと、テーマとして追っていきたいと思います。

 続きまして、住宅政策全般についてお伺いします。

 資料二を御覧ください。これは持家の比率なんですけれども、世帯主の年齢別の持家の推移が書かれております。一九七八年、一九九八年、二〇一八年と二十年ごとにプロットをしておりますが、この薄いところが一九七八年、濃いところが二〇一八年ということで、全体としては持家比率はほとんどこの四十年変わっておりませんが、これは御覧になっていただけるように、若い方々、二十代、三十代、いわば現役世代の持家比率が減少しているということでございます。

 この点、なぜこうなっているのか、大臣の分析、基本認識を伺います。

斉藤国務大臣 その原因としましては、生涯未婚率の上昇等による単身世帯率の上昇が原因との指摘がございます。今後、必要に応じて分析してまいりたいと思っております。

稲富委員 ありがとうございます。

 結婚しない、未婚率が高くなっているということを御指摘がありました。

 それはつまり、先ほど冒頭申し上げましたように、じゃ、なぜ未婚率が高いのかということは、非正規が増え、そして給与が上がっていないということが大きいものと思います。冒頭申し上げましたように、日本の給与が上がっていないというこの三十年、それが大きいと思います。

 それともう一つは、資料三を御覧ください。価値観も変わっているんじゃないかと私は思うんですね。

 これは、ちょっと見にくいんですが、借家、借地、土地、建物を所有したいと思うかどうかということで、真ん中の年齢のところが、土地、建物共に所有したいという二十から二十九歳、そして三十歳から三十九歳、これを見ると、やはり若い方々は土地、建物共に所有をしたいというのが低いと出ているわけでございます。年齢が高いほど、所有したいと。

 やはり、住宅がそもそも資産なのか。右肩上がりであれば、それは資産と言える。しかし、本当にそれが、持つことにどれほどの意味があるのかという価値観も変わってきているのではないかと私は思うわけです。したがって、昔のような借家住まいから、さっき大臣からもお話がありましたように、借家から、そして働いて持家まで至る住宅すごろくの時代というのが、果たしてこれからそうあるべき姿なのかと思うわけです。

 そういった中で、住宅ローン控除を今回延長をいたしました。改めて、そういう中で伺いますが、なぜ持家促進をするのか、住宅ローン控除の目的は何なのかということを大臣に伺います。

斉藤国務大臣 住宅ローン控除制度は、住宅ローン残高の一定割合を控除する制度として、一つは、住宅取得者の初期負担を軽減し住宅取得を促進すること、そしてもう一つが、住宅建設の促進を通じた内需の拡大等に資すること、これらを目的として創設されたものでございます。

 令和四年度税制改正による住宅ローン控除の見直しでは、これらに加えて、省エネ性能等の高い住宅を取得する場合に借入限度額の上乗せ措置が講じられたところであり、省エネ性能等の高い住宅の普及拡大を通じて、カーボンニュートラルの実現等にも寄与するものと考えております。

稲富委員 ありがとうございます。

 つまり、二つおっしゃいました。ローン控除の目的としては、住宅取得を促進することと、内需拡大、経済対策という、その二つの側面があるという御答弁だったかと思います。

 取得を促進するというのはまさに目的そのもの、内容そのものなんですけれども、経済対策として、要するに、需要サイドを刺激をする政策としてこれをやるということが、どれぐらいの意味があるのかということなんですよね。

 この制度そのものは、前身のところを含めればもう五十年続いている。昭和四十七年に補助制度から始まって、今のローン控除になるまで、昭和六十一年、ローン控除になるところから、もう五十年以上続いているということでございます。

 私は、済みません、大臣、一つ質問を飛ばします。今、住宅ストックそのものは、空き家が増えて供給過剰になっている。あるいは、今申し上げた、住宅を持つことに対する促進政策というのは、もうまさに高度成長のときの話で、人口がどんどん増えて給料がどんどん上がって子供が増えてということであれば、そのときにはマッチした政策だと思います。そういう中で、住宅は供給がたくさんある、しかもそれに需要刺激策というのは合わない。

 更に言えば、先ほどもありましたけれども、住宅価格は上がっております。私の地元の福岡でも、億ションが続々できているなんということもある。都心では、バブル期を上回るような平均、新築のマンションは平均を上回っているなんということもある。そういう中で、なぜ補助金を出さなきゃいけないのかということなんですよね。

 更に言えば、持家比率は、高額所得者ほど持家が高いということで、私は格差の拡大にもつながっていると思うわけです。

 したがって、もう持家に対する支援を国としてこれ以上政策的に重視をすることから、先ほど申し上げましたような賃貸や借家への支援というふうに、私は重心を徐々にでも移していくべきじゃないかと思うんです。この点、大臣の見解を伺いたいと思います。

斉藤国務大臣 私も議員になりましてから、住宅政策、関心がございまして、ずっと議論してまいりました。今、稲富委員から提起された問題は、まさに住宅政策の基本的な考え方に関わる議論で、ずっと議論されてきたところでございます。

 そして、これまでは、先ほど申し上げたような考え方での政策、持家促進というのも一つの大きな柱、そして賃貸住宅も充実させるという柱でやってきたわけでございますが、今後、この問題については、大きな社会転換の中で、どのような住宅政策がこれからの日本にとってふさわしいのかということを真剣に議論していかなければならない問題だと思います。

稲富委員 ありがとうございます。大臣に真摯に御答弁をいただきました。

 私は、住宅に関わる予算を減らせと言っている意味じゃないんですよね。要するに、使い方を変えてほしいということを申し上げております。

 先ほど来申し上げたように、給料が上がらない、賃金が上がらないという中で何が起こっているかといいますと、固定費が上がって、可処分所得がやはり減るんですよね、当然ですけれども。なので、私は、先ほど大臣おっしゃったように、大きくやはり転換をしていく時期にあるし、恐らくそれはお感じになっていると思います。

 しかし、そのことが、この新たな住生活基本計画にはほとんど感じられないんですよ。例えば検討するぐらいあればいいんですけれども、検討すらしていない。いわば、これまでの延長にしかすぎない。もちろん、環境対応とかされているというのは重要なことですけれども、基本政策を変えるというところの入口にも何か至っていないような気がします。

 是非、大臣、もう一度御答弁いただきたいんですけれども、これは令和三年に閣議決定されたばかりですから、令和十二年度の計画期間ですけれども、少しぐらい、検討するとか、やはり持家促進から賃貸に対する政策の重点を少しずつ変えるとか、検討するぐらいは私はしていただきたいと思うんですが、大臣の見解を伺います。

斉藤国務大臣 これまでが持家主体だったということを言ったわけでは先ほどありません。持家政策も大きな柱、そして、いわゆる公営住宅等を柱とする賃貸住宅、これを充実させるということも一つの大きな柱でやってまいりました。

 今、大きな社会の転換点にあり、住宅というのは、先ほど来議論がありますように、我々の生活の根幹ですので、どのような社会の大きな変化の中で対応していくべきかということはしっかり議論をしていく必要があるのではないか、このように思います。

稲富委員 ここはちょっと見解を異にします。いや、はっきりと持家重視だと思います。

 例えば、住宅ローン控除の減収、要するに、いわばその額は国と地方を合わせて九千四百八十三億円、令和三年度予算ベースですけれども。そして、今回の令和四年の減収もほぼ同じだと私は伺っております。

 しかし、じゃ、ほかの住宅政策にどれぐらい予算をつぎ込んでいるのか。住宅局の局長さんのところの住宅局の予算、国費、幾らですか。

淡野政府参考人 お答えを申し上げます。

 令和三年度予算額といたしましては、住宅対策費として約千六百億円となってございます。

稲富委員 ということで、全然違うんですよ。やはり持家重視なんですよ。だから、是非それは、今後、基本計画もできたばかりですけれども、大臣御存じのとおり、是非検討ぐらいはやはり始めていただきたいということを申し上げて、次の質問に移ります。

 先ほど同僚の城井議員からありました、航空機の課題です。ロシアによるウクライナ侵略を踏まえて、先ほど燃料のお話がありましたけれども、本邦エアラインが、これは渡辺周先生からもありました、ロシアの領空を回避をしているという現状について、少しお伺いします。

 まず、二つ伺います。本邦のエアラインがロシア領空通過を回避をしているということ、現状そうなのか、そしてその理由をどのように把握をしているのか、これをお伺いします。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 本邦航空会社の欧州便につきましては、現在、各社の判断によりまして、ロシアの領空を迂回し、中央アジアを経由する南回りルートや、北極を経由する北回りルートにより飛行を行っているところでございます。

 このことは、現在、欧米諸国等におきまして、ロシアに対する制裁措置の一環といたしまして、航空機メーカーによる部品供給の停止、アメリカの航空関連品目の輸出規制、そして英国による航空保険への規制などが行われていることから、これらの影響につきまして各社が総合的に判断し、ロシアの上空を迂回するルートで運航を行っているものと承知をしてございます。

稲富委員 資料四を御覧ください。今御説明があったロシア領空回避の現状でございます。大きく南回り、北回りということで、中国そしてトルコの南回りと、アンカレジを経由する北回りというふうに、通常よりもこうなっているわけです。

 先ほど何度も自主的にという言葉を使われましたけれども、自主的にやっているんだというお話でしたけれども、現状であれば、じゃ、何で自主的にそういうふうにならざるを得ないのかということはどう考えますか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 現状、欧米諸国におきまして、ロシアに対する制裁ということで、要は、航空機の部品供給、ロシア国内において停止をしております。また、イギリスにおきましては航空保険、これは再保険を含めてですけれども、そんなものについて規制をしておるということでございます。こういうことにつきまして非常に影響がある、そういうふうに考えておるところでございます。

稲富委員 ちょっと理由が分からないですね。

 じゃ、ちょっと伺います。運航距離、所要時間、機体のサイクル、燃料消費量、運航クルー体制、旅客数、貨物量、それぞれ影響がありますよね、恐らく。南北ルートで、これは通常よりももっと長くなっているんだと思うんです。これによる影響、そしてコストはどのように上がっているのか、お伺いします。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 迂回ルートを利用することによる影響につきましては、各社のルートや機材等々違いますので、一概に申し上げることはなかなか難しゅうございますが、各航空会社は、乗員編成、これは増えます。それから、航続距離が長くなることによって、燃料消費量、これも増えてきます。また、搭載貨物量が影響を受けることによりまして、コスト的にはおおむね二割から三割程度のコスト増になると聞いておるところでございます。

稲富委員 ありがとうございます。

 運航時間はどれぐらい違うんですか。

久保田政府参考人 南回りと北回りで、そして、日本から行く場合と向こうから帰ってくる場合でちょっと違ってきますけれども、おおむね三時間から四時間程度、ロシア上空を通過する場合に比べて運航時間が長くなっているというふうに聞いておるところでございます。

稲富委員 ということは、やはり三時間、四時間分だけ、単純に言えば、要するに、二割とおっしゃいましたけれども、例えば十時間であれば、トータルではどうなんですか。何時間から何時間というふうにちょっと答えていただけますか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 例えば、JALのロンドン便につきまして言いますと、従前は、日本から行く場合には十二時間四十五分、それが、現在、迂回して北回りで行っておりますが、これは往路で十五時間二十分かかっておるところでございます。プラス約三時間弱ということでございます。

稲富委員 分かりました。ありがとうございます。

 単純に言えば二割あるいは三割、その間ぐらいの、トータルでやはりアップしているということだと思います。

 そこで、これも渡辺議員からもありました御指摘で、コロナ禍においてのワクチンの輸入についてです。かなりの部分がベルギーから空路、欧州便にて搬入されているとされております。厚労省の担当所管に確認したところ、モデルナ製は、スイス、スペインから原料等を搬入後、ベルギーで製造され、ブリュッセルより全量を日本へ空輸されていると。ファイザー製は、保守、保秘の契約上明らかにできないが、アメリカ、欧州より空輸されております。

 ワクチン、次、四回目という話もありますが、やはり公益性が高いというふうに思われますが、大臣、この認識をお伺いします。

斉藤国務大臣 極めて高いもの、高い公益性を持っていると思います。

 本邦航空会社の欧州便は、ウクライナ侵攻直前の本年二月ベースで週約七十便が運航しており、従前より、欧州との観光、ビジネス、貨物輸送のメインルートとして重要な路線です。

 さらに、コロナ禍の下、ワクチンを含む医薬品、医療機器を始めとして、国民生活を支える重要な貨物輸送を担うなど、社会経済活動を支える重要な路線であると認識しております。

稲富委員 大臣から、公益性があるというお話がありました。

 したがって、先ほど原料の話もありましたけれども、航空機燃料税がその対象にないという話、これはとんでもない話ですし、この戦争によって、迂回して二割、三割長くなって、コストも恐らくそれぐらいは上がっているであろうということを考えれば、やはり、持続可能な対ロ制裁を維持するためには更なる経済支援が必要だと思うわけです。

 更に言えば、このウクライナ侵略は当然予算をつくった後に起こったことで、迂回してなんということは当然航空会社も考えていなかったことです。自主的に自主的にとおっしゃいましたけれども、これは誰だってやらざるを得ないような、追い込まれているわけで、大臣、経済対策等で、さっきもしっかりとやるということだったかと思いますが、改めて、この経済的支援、これは公益性があるわけですから、これについて、最後、決意、御答弁をいただきたいと思います。

斉藤国務大臣 国としましては、これまでも様々な形で踏み込んだ支援を行ってまいりました。令和四年度においても、七百億円規模で空港使用料や航空機燃料税の減免を行うなど、しっかりと支援をしていくこととしております。

 こうした支援を通じて航空ネットワークの維持、確保を図ってまいりますが、引き続き、ウクライナ情勢等が航空業界に与える影響を丁寧に注視し、各事業者の声もよく聞きながら、適時適切に対応してまいります。

稲富委員 終わります。ありがとうございました。

 よろしくお願いします、大臣。

中根委員長 次に、山本剛正君。

山本(剛)委員 日本維新の会の山本剛正でございます。

 今日は、三番、四番、五番バッター、クリーンアップが実は福岡の議員でございまして、福岡の中で、一番頭がいいと呼ばれているのが城井崇さんで、一番顔がいいと言われているのが稲富修二さん、一番人柄がよくて体重が重いのが山本剛正と、そんな三人でしっかりと質問してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。

 まず、道路計画についてちょっとお尋ねをしたいんですけれども、道の始まりというのは、元々は人間や獣が餌や食料を求めて歩いて道を踏み固めたものが道の起こり、始まりだと言われております。人の手による舗装の最も古いものは紀元前の四〇〇〇年頃のものだそうです。日本における人工的な道路整備は、諸説ありますけれども、紀元前五四八年頃、山陽道が開かれたのが最も古いとされているそうでございます。大変道路の歴史は深く、人々の生活そのものを支える重要な社会インフラでございます。

 そういった観点から、ちょっと私の疑問点を今日は大臣にお尋ねをしたいというふうに思いますが、まず、その前に、現在の道路の総延長というのはどれぐらいあるのか、ちょっとお答えください。

村山政府参考人 お答えします。

 我が国の道路延長につきましては、高速自動車国道、一般国道、都道府県道、市町村道、合計で現在約百二十万キロメートルとなってございます。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 その中で、アスファルトの需給の見通しについてちょっとお答えをいただきたいと思います。

長橋政府参考人 道路舗装に使用されるアスファルト合材については、使用する骨材によって新材と再生材がありますけれども、足下、今年三月の調査によりますと、需給動向については、新材、再生材共に均衡状態となってございます。

 また、三か月先の将来見通し、三か月先の見通しとしても、新材、再生材共に均衡となっているというふうになってございます。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 地球一周が四万キロですから、百二十万キロというと、地球三十周分にも及ぶ道路が日本の中にあるということでございまして、それを例えばやはり整備をしていく、若しくは新設をこれからまたしていくとか、いろいろあるかと思うんですが、幅一メートルで、大体厚さ五センチのアスファルトを敷くと、一トンでどれぐらい敷けるかというと、実は八・五メートルぐらいしかないそうでございます。

 ですから、やはりこのアスファルトをしっかり確保していくことが大事で、年間、もちろん再生もあるからちょっと下がっているらしいんですけれども、年間五百万トンぐらいの生産があるというふうに言われていますけれども、これが、カーボンニュートラルで石油をどんどんどんどん使わないようにしようということになると、原油を精製をしてできるアスファルトの量というのは、その全体一〇〇%の中の三%から四%しかないんですね。

 じゃ、どうやって本当にちゃんとアスファルトを確保していけるのかということは本当に真剣に考えていかなければならなくて、今後、二〇五〇年カーボンニュートラルを実現しますよ、これは大きな目標です。非常に大きい目標ですけれども、その大きな目標を達成をする、その傍らで、石油は使わないようにしましょうということで、これは予算委員会でも質問したんですが、日本の道路計画、これから要するに道路をいろいろ新設をする、補修をする、災害があったときとか、いろいろあります。また、民間利用もございます、アスファルトはですね。そういったものとその減産計画というのが本当にマッチしているのか。このまま石油を使わないようにするんだったら、どんどんどんどんアスファルトが足りなくなるんじゃないかという心配もあるわけでございますけれども、こういったものをどのように考えているかをちょっと大臣にお伺いしたいと思います。

斉藤国務大臣 御指摘のように、石油の消費量は将来減少する見通しとなっております。これに伴い、道路舗装の原料であるアスファルトの生産が減少することが予想されるため、舗装の事業に支障を来さないよう対策を講じることが重要と考えております。

 具体的には、コンクリート舗装の活用や、それからアスファルト製品の代替品の技術開発等を進めていかなくてはいけないと思っております。

山本(剛)委員 コンクリート舗装は、乾くのに一週間ぐらいかかります。例えば災害対策とかで道路をすぐ敷かなきゃいけないというときには現実的ではありません。もちろん、新設とか、新設であればまだまだいいんですけれども、また耐用年数も非常に長いですので、まあ有効ではあるかなと思いますが、やはり適材適所というものがございますし、新しいものということを今おっしゃいましたけれども、じゃ、何年後に本当に実用できるのかということを考えたら、余り実は現実的じゃないと思うんですよね。

 はっきり言って、例えば、メタンハイドレートを使います、だから大丈夫ですみたいなことを言っているのと同じような議論だと思うんですよ。実際、メタンハイドレートは取れないじゃないですか。いつ取れるか分からない。それを要するに前提に入れるというのは、ちょっと僕はおかしい話だと思っていて。

 私が予算委員会で質問したときに、萩生田大臣は、今後、審議会などの場を活用して、分野横断的な検討をしっかり進めてまいりたいというふうに思っていると答弁をいただいているんですよ。この間確認したら、一か月たっても、それがまだできていないということを聞いておりますので、やはり、しっかりとそれをやっていただける、さっきも言ったように、日本の国民生活を支える重要なインフラでございますから、計画は作るけれども、計画が何に担保されているのかというのはすごく大事だと思うんですよ。その裏づけがないのに計画だけ作ったって、それはどうするんですかという話ですから。

 是非早急にこれは突き詰めてやっていただきたいと思うんですが、大臣、もう一度よろしいですか。

斉藤国務大臣 先ほど申し上げましたように、アスファルト製品の代替品の技術開発、それからコンクリート舗装が活用できるかどうか、また、アスファルトのリサイクルの更なる推進等を進めていかなくてはいけないと思っておりますが、先ほど、山本委員、予算委員会で質問されました、その場に私もおりまして、経済産業大臣が答弁しておりましたが、審議会の場において石油製品に関する施策を検討する際に国土交通省と連携してやっていくというお話がございました。

 国土交通省としても、しっかり経済産業省と連携してこの問題に取り組んでいきたい、そして、審議会で議論していただいて方向性を出していきたい、このように思っております。

山本(剛)委員 大事な道路の話でございますので、経済産業省さんからというよりは国土交通省さんが積極的に、やりましょう、やりましょう、じゃないとうちの道路計画、どうにもなりませんわというようなところで進めていっていただきたいと思います。

 アスファルトは、結構簡単に考えられている方が結構いっぱいいらっしゃるんですけれども、運搬も非常に、例えば、温めて運搬しないといけないので専用の車とか船とかが要るんですよ。だから、そんなに簡単に考えられる問題じゃないということだけは御認識をいただいて、一日も早くそういった検討をどんどん進めていっていただきたいというふうに思います。これは、僕、立つたびにもしかしたら聞くかもしれませんので、よろしくお願いしたいと思います。

 では、今日、先ほどから航空燃料の話が出ていて、私もちょっと今日は、もう航空業界の回し者かと言わんばかりの、航空政策についてお話をさせていただきたいと思いますが、まあ全く関係ないんですけれども。

 航空業界は、今、経営を維持できているというのは皆さんも認識されていると思いますが、これはもう本当に不断の努力で維持をされていて、企業体力は本当に著しく失われています。

 加えて、国際民間航空機関の取決めで、CO2の排出量を二〇一九年のCO2総排出量以下に抑えなければならないということが実は決まっていて、今コロナで国際線を飛ばせないので、CO2の排出量はそういう意味で抑えられているんですよ。だけれども、業績が回復して需要が戻ってくると、炭素クレジットにより、オフセット、つまりお金を支払わなければいけないようになってしまうんですね。だから、需要が戻ると、今度は罰金みたいのを払わなきゃいけなくなってしまうという。そういう体力が残っているのかといったら、なかなか難しいと思うんですね。

 ウクライナ情勢の中、先ほども話が出ましたけれども、ロシアの上空を飛ぶこともできない。これは、さっきややこしい説明をされていましたけれども、簡単に言うと、部品の供給もできない、保険も利かない。つまり、上空で何かあったときに、ロシアで降りたら、部品の供給もないからどうにもならないということなんです。保険も利かないから、もし何かあったときに、落ちてしまったら、全く、要するにその賠償もどうにもならないということなんですよね。あんな難しい言い方をする必要は全くないんです。

 運航時間、先ほど大幅に延びているという話もありました。規定上、パイロットも三人から四人にしなければならない。

 現在、ワクチンを運んでいるのも航空会社でございますし、これは公益性が高いとさっきおっしゃっていただいたのを後からちょっとまた申し上げますけれども、国民生活に必要な物流を今このコロナ禍で苦しい中で担ってくれているのも航空業界なので、その航空業界を支えていくというのは、これは日本のやはり使命である、国の使命であって、日本のエアラインのこの苦境から死守していくことが、コロナ後の日本の経済、国民生活を私は支えることになるというふうに考えております。

 令和四年度では、空港使用料や航空機燃料税の免税などで約七百億円、先ほどからおっしゃっておられますけれども、何か、もうそれをやっているからいいだろうというように聞こえるんですよ。僕はそうじゃないと思うんですよね。残念ながら、それだけで今の航空業界の疲弊を支えることはできないし、カーボンニュートラルのことを考えたら将来への投資もしていかなければいけない。航空会社、今、キャッシュフローは、いいのは、とある航空会社では航空機を売って実はそのキャッシュを確保しているんですよね。

 そういう現実をちゃんと見たときに、やはり本当に今の支援でいいのかというのはちょっと考えていただかなければいけなくて、ちょっとこの間、新聞紙上でも補正予算の話が出ていましたが、そういったところでもしっかり考えていただきたいというふうに思いますが、そういったことを考えながら、この日本の航空政策を問うていきたいと思います。

 まず、先ほどちょっともう出ているので二度三度となるんですが、一応、航空産業における財政支援のメニューをもう一回御紹介ください。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 国土交通省といたしましては、依然として厳しい経営状況が続いている航空会社の意見も踏まえた上で、本年度、令和四年度におきましては、先生御指摘の七百億円規模で空港使用料そして航空機燃料税の減免などを行うということをしておるところでございます。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 航空ネットワークの維持に対する政府の考え方をちょっとお答えをいただきたいというふうに思います。

斉藤国務大臣 航空ネットワークは、公共交通として国民の社会経済活動を支えるとともに、ポストコロナの成長戦略の実現に不可欠な空のインフラです。これが基本認識です。

 しかしながら、新型コロナウイルス感染症による甚大な影響が長期化しており、国際線を中心に旅客需要の回復が十分に見込まれないことから、航空大手二社の今年度通期の純損益は大幅な赤字を見込むなど、極めて厳しい状況が続いております。

 国としても、先ほど局長が答弁しましたような支援策をしっかりやっていくこととしております。これらの支援により、こうした状況下において、ポストコロナに向けた機材投資等の下支え等が可能となり、航空ネットワークの維持、確保が図られるものと見込んでおりますが、引き続き、局面は変わってきているという御指摘もございました、経営状況を注視して、必要な支援をしっかり行っていきたいと思っています。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 ポストコロナの話も、コロナで疲弊したというところで七百億円ということでございますから、先ほどの稲富議員や城井議員の、燃料高騰についてはその七百億円はまた別だと言ってもいいと思うんですよ、今の答弁だったら。それは後からまたちょっとやりますけれども、燃料費のことは。

 コロナと今はっきりおっしゃったので、やはりその七百億円はあくまでもコロナ対策、コロナで需要がやはり低くなって、その対策として七百億円だということを今おっしゃったわけですから、やはり燃料のことはしっかり問うていかなければならないなというふうに今思いました。

 産業に対する支援というのも大事なんですが、やはり雇用を守っていくことはすごく大事ですよね。航空産業は、やはり専門性の高い、パイロットさんも、キャビンアテンダントさんも、地上の皆さんも、専門性の高い技術とかそういったものを有する人たちですから、雇用を本当に守っていかなければならないと私は思うんです。

 需要回復時における運航維持の観点から、絶対に本当に雇用を守っていかなければならなくて、雇用調整助成金は一応六月で切れます、その先を決めるのは五月の末ぐらいに決めるというふうになっていますが、要するに、不安定、先行きが見えないという中で、じゃ、本当にその雇用を守っていけるのか、今の航空業界の体力の中でというふうに考えたら、やはり支えていく制度というのをつくっていかなければならないのかなと。

 アメリカなんかでは、レイオフをしない代わりに、航空会社に雇用維持を目的とした補助がしっかり行われているんですよ。航空ネットワークの維持に対する政府の考え方がはっきりしているなと。やはり日本もしっかりと、雇用についてどのように考えているのかをちょっとお答えいただきたいというふうに思います。

斉藤国務大臣 コロナからの需要回復に備え、航空事業の雇用を維持することは極めて重要です。

 国土交通省としましては、特に業況が厳しい企業等に適用されている雇用調整助成金の特例措置の継続について、これまで厚生労働省への働きかけを行ってまいりましたが、二月二十五日に、この特例措置を六月末まで延長することが決定されたところです。

 また、こうした支援のほか、雇用維持のためには航空運送事業の基盤を強化することが重要であり、先ほど来申し上げているようないろいろな支援策を行ってきたところでございます。

 いずれにしましても、国土交通省としては、新型コロナの感染状況等を踏まえながら、関係事業者の事業継続と雇用の維持を図るべく、関係省庁とも連携しつつ、今後もしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

山本(剛)委員 いや、だから、私が言っているのは、六月末で一応切れる、延長は決まったと言うけれども、六月末で終わる。じゃ、国際線の需要が、六月末が終わったら伸びるんですか。今のコロナの世界の状況の中で伸びるのかといったら、そうじゃないじゃないですか。

 雇調金はありがたいですよ、非常にありがたいけれども、だけれども、先ほど言ったように、航空産業に従事する方たちの高い専門性を維持していく、需要が回復したときにちゃんとそこにシフトチェンジできるようにするためには、本当の意味で、国際線の需要がちゃんと戻ってきたとき、アフターコロナですよ、ある意味。そのときまでやはり守っていかなきゃいけないんです。

 今、企業はいろいろな知恵を使って、出向していただいたり、いろいろなプロジェクトを組んで、従業員の雇用を守っています。もちろん、雇調金を利用させていただきながらということでございますけれども。

 でも、今、私がもし経営者だったら、でもこれ、六月末で雇調金が切れたらどうしようということしかやはり考えないですよ。そこに対してやはり強いメッセージを出していかないと、航空業界は、本当にこの先ちゃんとやっていけるのかと。

 日本のエアライン、それは要するに、日本にちゃんと航空会社があることが大事なわけですから、やはり。だって、もうなくなってしまって、海外の航空会社って、もう日本の空を素通りですわ、そんなもの。やはり日本の国としての姿勢を出していかなければならないと思いますので、大臣、もう一度、国の姿勢を、航空業界に対する雇用への姿勢をもう一回力強くお願いしたいと思います。

斉藤国務大臣 認識は山本委員と全く同一でございます。しっかりと、ネットワークを維持するために、国としても、支援、どういう形があるか考えていきたい、このように思っています。

山本(剛)委員 ありがとうございます。本当に是非よろしくお願いしたいと思います。

 次に、途中給油、今、南回りとかの話が出ましたよね、北回り。パリ便になりますと、いろいろな行き方で途中給油をしているんですが、追加給油とか、また、そこでは着陸をするんですけれども、その着陸料は、国内の空港の着陸料は今減免されていますけれども、海外で降りることについてはやはり着陸料がかかっているんですよね。そういったところもやはりきちっとフォローしていただきたいと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のように、今回、ロシア上空を飛ばないということによりまして運航距離が長くなることによりまして、追加的な時間、それから燃料費、人員の問題、いろいろな形で運航経費がかかるというふうに聞いておるところでございます。

 外国で着陸する場合の着陸料については、これは当該国が対応を決定するものでございますが、私どもとしましては、いずれにしても、今年度、航空ネットワークを維持、確保する観点から、空港使用料、それから航空機燃料税の減免等を行っているわけでございますが、これのみならず、引き続き、ウクライナ等をめぐる国際情勢の推移、そしてコロナの状況、それがどのような影響を及ぼすのか、航空会社の経営状況をしっかり注視しながら、適時適切に対応していくことができるようにしっかりと検討を進めていきたいというふうに思っておるところでございます。

山本(剛)委員 言葉は明確なんですけれども、非常に抽象的な感じなんですよね、しっかりととかそういうことで。

 海外が決めるのは、そんなことはよく分かっているんですけれども、それを、やはり補助というか、引き当てをちゃんと取って、補助をしていくということもやはり私は考えていってほしいというふうに思います。まあ適時適切にという言葉がありましたので、それは適切にやっていただきたいというふうに思います。

 あと、先ほど、ヘッジの話も出ました。先物取引の上昇分のヘッジができていない。実は、足下のヘッジ市況も上昇しているんですね。本来、先物が上がると現物は下がるというのが、論理的なというか、大体市況はそういうものなんですけれども、逆に、先物が下がると現物が上がるみたいな、でも、ごくまれに先物も上がって現物も上がるということがあって、それはヘッジできないんです、本当に。

 そういったちょっと難しい話なんですが、結局、だから、そういう状況になっていると、コストの負担を先送りしているということになるんですけれども、現在の状況についてちょっと見解をお述べいただきたいと思います。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 ヘッジの関係でございます。

 本邦航空会社におきましては、国内線に係る燃料につきまして、個社によって違いはあるものの、一定程度、ヘッジ取引を行っているものと承知してございます。

 こうしたヘッジ取引は、議員御指摘のとおり、燃料コストの急激な変動リスクを緩和することを目的として行っているところでありますが、ウクライナ情勢等によりまして原油価格の高騰が長期化しているということから、航空業界が受ける影響は甚大になってきているというふうに認識をしておるところでございます。

山本(剛)委員 つまり、ヘッジがやはり利いていないということは国土交通省も認識をしているということでよろしいですよね。

 そうすると、ウクライナ情勢も出ましたけれども、業界は、業績の回復が見込めない中で、さらに、ウクライナ情勢でも原油高騰、これも先ほど来から話が出ていますけれども、これは将来をどのように見越しておられますか、そういう状況の中で。

久保田政府参考人 国際線の需要につきましては、民間の世界の航空会社が集まっているIATAにおきましては、ウクライナ前の状況で、二〇二四年から五年にかけてコロナ前の状況に戻るであろう、一定の幅ですけれども、そういうような見通しを立てておるところでございますが、いずれにしましても、ちょっと国際情勢は非常に流動的でございますので、そういった国際機関の動きなどもしっかり見ながら、航空会社とよく意見を交換していきたいというふうに思っておるところでございます。

山本(剛)委員 そうですよね、そういうふうになると思います。二〇二四年ぐらいということで、ちょっとまだ先の話ですよね。

 国交省さんとしてそういう認識があるとするならば、先ほどの雇用の話もそうですけれども、やはり息の長い支援を考えていかなければいけないんだろうなと。それをパッケージにして出して、やはりまず指針を出すことが、僕は、今先行きの見えない中で、少なくとも国交省さんがその指針を出すことで、企業に安心感というか、そこで勤められている方たちのやはり安心とかそういったものを、また、航空業界、何よりも安全を一番大事にされているわけで、安全運航を大事にされているわけでございますから、この安全運航を担保するためにも、企業の体力というのはやはり必要なんですよ。ですよね。

 ですから、是非そういった観点から、どのように支えていくことができるのかということを、是非、皆さんで知恵を出し合って、我々も努力をしてまいりますので、一緒になって考えて支えていきたいなというふうに思っていますので、よろしくお願いをいたします。

 先ほど、緊急対策の補助、燃料の話もありました。僕、昨日聞いて、その場ではちょっと、余りにも驚いて、あえて言わなかったんですけれども、確かに、ガソリン、軽油、灯油、重油、LPGには、まあLPGはタクシーに対しての独自支援なんですが、これは航空燃料が対象外だということになっています。

 そのときに、昨日のレクで聞いたのは、幅広い産業への支援だから、ガソリンも、軽油も、重油もと。でも、よくよく考えたら、タクシーは別に、タクシーにしか支援していないじゃないかと。じゃ、何でタクシーには支援ができて航空業界にはできないのか、ジェット燃料はできないのか。ちなみに、ジェット燃料、中身は灯油と変わりませんから。

 何でできないのかということをちょっと聞きたいというふうに思います。補助対象にするつもりがあるかどうかというのをちょっと聞きたいと思います。

岩田大臣政務官 お答えをいたします。

 ロシアによるウクライナ侵略を受けまして、原油価格は高止まりの状態が続いております。

 エネルギー市場の高騰から国民生活や日本経済を守るために、国民生活や産業に広く燃料として使用されているガソリン、軽油、灯油、重油の四油種を対象とした当面の間の緊急避難的な激変緩和事業を行っているところでございます。

 また、原油価格高騰対策としましては、本事業に加えまして、農業、水産業など業界、業種ごとの支援、地域の実情に応じた対策を行う自治体への支援などを重層的に用意をしているところでございまして、航空燃料のように航空業界のみが使用するものは業種別に対応されている、このような現行の政策の形になっているということでございます。

 その上で、今後、三月二十九日の総理指示を踏まえまして、原油価格の高騰がどの程度長期化するのか、また、三党協議の状況なども注意をしながら、何が効果的な対策か、政府全体で検討を行ってまいります。

山本(剛)委員 長い。対象にするつもりがあるかないかを聞いているので、もういいんですよ、そういう説明は。

 それで、もうこれは政治判断だから、政治判断でやるしかないと私は思いますので、これは是非補助対象にしていただきたいなと思います。

 ちょっと時間がないので、どんどん行きますけれども、水際対策の緩和をどのように進めていくか、ちょっと聞きたいと思います。

川上政府参考人 お答えいたします。

 水際対策でございますけれども、三月から段階的に緩和するということにしてきてございまして、例えば、従来三千五百人としてきておりました入国者総数につきましても、五千人、三月十四日からは一日当たり七千人程度にまで引き上げてきたところでございます。

 今後の水際対策の在り方につきましては、検疫体制や防疫措置の実施状況でありますとか、新型コロナの内外の感染状況、日本人の帰国需要などを踏まえながら検討していきたいと考えてございます。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 外務省の感染症危険情報レベルの見直しについてなんですけれども、例えば、感染症危機情報レベル、韓国は、指定国になっていて、だけれども感染症レベルは二なんですね。でも、米国やハワイは、非指定国ながら、感染症レベルは三だったりするんですよ。これは整合性が取れないじゃないですか。

 やはりこれをちゃんと合わせていただく、感染症危険情報レベルを撤廃若しくは緩和をしてもらって、今般、いわゆる指定国、非指定国の分類に一本化できないかなというふうに思っているんですけれども、いかがでしょうか。

安東政府参考人 お答え申し上げます。

 感染症危険情報は、海外渡航、外国滞在時の安全性に関する判断材料の一つとして発出しているものであり、水際措置と直接関連するものではありません。

 その一方で、水際措置に係る指定国、地域は、海外から本邦に入国するインバウンドの渡航者に向けた防疫措置である点で、位置づけが異なることから、両者の指定の目的、考え方は異なってございます。

 このように、両者の制度の目的は異なり、感染症危険情報が発出されている国、地域と水際措置に係る指定国、地域とが異なることはあり得るところでございます。

山本(剛)委員 その内容も分かるんですけれども、やはり整合性が取れていないのは間違いないと思いますので、やはり見直しを考えていただかなければいけないなというふうに思っております。

 結局、海外との往来について、これからどんなスタンスで臨んでいくのか。つまり、何をしたらある程度自由に往来ができるようになるのか。ワクチンを三回打ったらもういいですよ、ワクチンパスポートなのか、いろいろなやり方があると思います。

 それで、今日、官房副長官、わざわざおいでいただいて、ありがとうございます。

 ちょっとこの何をやったらというのは、本当に皆さんが興味を持っているところだと思うんですよ。だって、ワクチン、副反応は嫌だなと思いながら、だけれども、もしかしたら自由に動けるんだったらやはり打っておこうと。今、ワクチンがなかなか進まないと言われている中で、そういうのがやはり打つ促進につながると思いますので、是非ちょっとお願いしたいと思います。

木原内閣官房副長官 まず、水際対策を含めて、コロナ対策につきましては、感染拡大の防止と、そして社会経済活動の維持あるいは活発化ということをバランスを取れるようにやってきた、また、これからもやっていきたい、こういうことであります。

 その中で、内外の感染状況も変わってきております。そして、多分、委員の御指摘のとおり、いわゆる国際的な人の往来を活発化することが日本の経済社会にとって非常に有益だという御指摘があることも十分承知しておりますし、私たちもそのように考えております。

 したがいまして、先ほど事務方からも説明させていただいたとおり、今、段階的にこの水際措置を緩和をさせていただいているところでありまして、今の委員の御指摘は、何をやったらどうなっていくのか、もっと明示的に示せ、こういうことだというふうに思いますが、なかなか、これ以降の様々な、新しい変異株といったようなこともあり得る状況でありますので、予断を持って申し上げることは差し控えたいというふうに思いますが、しかし、いずれにしても、先ほど申し上げたように、こういう人の往来が日本の経済活動にとって極めて重要であるという認識を持ちながら、引き続き、段階的な緩和を着実に進めていきたい、このように思っております。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 もちろん、おっしゃられていることは私もよく分かります。だけれども、まあ、我々の思いも政府が酌んでいただいているということは理解しました。本当にありがとうございます。

 お忙しい中、副長官、ありがとうございます。もうここで結構でございます、ありがとうございます。

 カーボンニュートラルの実現の件なんですけれども、これはSAF、いわゆる航空バイオ燃料の導入が不可欠です。

 残念ながら、これは日本では生産はまだゼロで、アメリカ政府は、二〇二一年の九月に、二〇五〇年までに軍事、非軍事双方の航空部門で使用される燃料を全てSAFに置き換えると発表をされているところでございます。

 今後はSAFの奪い合いという状況も予想される中、国産のSAFということになれば、航空燃料を海外に依存せず自給できるチャンスとなるわけでございます。逆に、SAFが安定的に供給されなければ、海外航空会社を含め、国際線の就航が停滞するおそれもございます。SAFの国内生産、安定供給の体制を早期に確立できれば、日本モデルを世界に展開できれば、世界の産業構造のグリーン化にも貢献し、日本経済の成長にもつながると私は考えております。

 二〇五〇年のアジア圏のSAF市場は二十二兆円とも言われており、今こそ、この技術、サプライチェーン確立が私は重要であると考えておりますが、そこで、六月頃に策定されるクリーンエネルギー戦略の中にSAFを、国を挙げて取り組んでいくことを是非盛り込んでいただきたいんです。開発や製造の拡大に向けて、予算確保、そして、量産につながる安定的な原料の確保、投資への支援や使用者側への国際競争力を支えるインセンティブ制度などの構築を明記をしていただければと思うんですが、いかがでしょうか。

 こういったことを進めていただきたいんですけれども、まず、SAFの現在の現状と今後の見通しをちょっと教えてください。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 現状、SAFにつきましては、商業的に供給しているのがヨーロッパ等でございますが、必要とする航空燃料の〇・一%に満たない、そういう状況でございます。

 我が国としましては、二〇三〇年に商用化できるような開発を行っていくということで、今取組を進めておるところでございます。

山本(剛)委員 SAFの国内生産推進についてもちょっとお尋ねをしたいと思います。お願いします。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 SAFの国内生産はとても重要なことであると考えてございます。

 私どもとしましては、NEDOが元々技術開発を行っております。また、一昨年のグリーンイノベーション基金を活用して、SAFの国産化についての取組、これを経済産業省とともに進めておるところでございまして、そういった取組をしていきたいと考えておるところでございます。

山本(剛)委員 このSAFの取組、それからサプライチェーンの構築なんかのロードマップをちょっと示していただきたいなと思います。

久保田政府参考人 SAFを含めた航空分野におきます脱炭素化はとても重要な取組であると考えてございます。

 そのため、国土交通省におきましては、昨年、このSAFを含めた航空機運航分野におけるCO2削減に関する有識者検討会というものを設置して、SAFの導入促進に向けた工程表というものを策定するとともに、二〇三〇年に、本邦航空会社における燃料使用量、この一〇%をSAFに置き換えるという目標を設定したところでございます。これに向けて、関係省庁、関係者とともに取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

山本(剛)委員 非常に重要な、私は、SAFは、今後日本の航空産業のエネルギーを大きく変えていく、それで自給できるということでもございますから、是非クリーンエネルギー戦略への明記をお願いをしたいというふうに思います。

 最後ですけれども、アフターコロナでの航空業界の業績回復のための起爆剤みたいなのは何を考えておられるのか。ひいては、それが、観光業界、日本の経済のV字回復につながるというふうに考えておりますけれども、大臣の所見をお伺いしたいと思います。

斉藤国務大臣 コロナ禍、その後を見据えて、どのように業界がそれまでしっかりと持ちこたえて、そしてV字回復に向けていくかという御質問かと思います。

 これまで、国土交通省としては、GoToトラベル事業などを通じて、航空業界を含め、観光、交通、そういう産業における需要を幅広く喚起していきたい、このように思っております。

 今後の航空の旅客需要については、国内の感染状況の落ち着きや水際対策の緩和につれて徐々に回復していくものと考えられますが、国土交通省としては、ポストコロナに向けた機材投資等の下支え等により、需要回復後の運航再開の円滑化が可能となるよう、しっかり、これまで行ってきた支援、また今後行う支援を通して、これを図っていきたい、このように決意しております。

山本(剛)委員 済みません、最後に一言だけ。

 GoToの話が出ましたが、GoToで国内線に活況が戻って、まあ航空業界、よかったじゃないかみたいになっても、国際線が動かないとどうにもならないんですよ。

 だから、そういったことを踏まえて、国内線が動いているからといって、もうそれで終わりみたいにならないように注意していただくことをお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

中根委員長 次に、田中健君。

田中(健)委員 国民民主党の田中健です。

 今日は、質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。

 今日は、山梨県また静岡県に流れます一級河川、また日本三大急流の一つであります富士川の問題について、お聞きをしたいと思います。

 静岡県では、サクラエビの漁が三十日、スタートをいたしました。私は、予算委員会分科会において、このサクラエビの漁場に注ぐ富士川をめぐる三つの問題、一つは、ニッケイ工業による高分子凝集剤入りの汚染、不法投棄、二つ目は、雨畑ダムの堆砂の問題、そして、巨大水利権についてを取り上げました。

 今回、静岡県と山梨県、そして国土交通省が連携して、この富士川水系を調査した結果が二十五日に発表されました。資料一枚目、二枚目、三枚目であります。凝集剤成分でありますアクリルアミドポリマーが、これは紫外線などで分解してできる劇物に変わるんですけれども、このアクリルアミドモノマーというものが、山梨県で二地点、静岡県では初めてとなる四地点で検出をされました。

 人や水生生物への影響を考慮した各種指標を下回っているという結果ではあったんですが、これはかなりラフな検査、二百ミリリットルの水をすくうぐらいの検査で、かつ、この不法投棄からはかなりの年数がたっていますが、このアクリルアミドポリマー、モノマーが出てくること自体が大変大きな問題ではないかと考えていますが、まず、調査した国交省、そして水質の問題を担当します環境省の見解を伺います。

井上政府参考人 アクリルアミドについては、水質汚濁防止法に基づき環境省が定める常時監視の対象物質ではなく、今後とも水環境リスクに関する知見の集積が必要な物質となっております。

 富士川では、地域からアクリルアミドの存在を心配する声があることから、山梨県、静岡県が水質と堆積物の調査を実施することになり、国土交通省としても、両県からの協力要請に基づき、連携して調査を実施しております。

 これまで、毒性のあるアクリルアミドモノマーについては、環境省の助言等も踏まえ、三回の調査を実施したところであり、水質に関して、山梨県の二地点、静岡県の四地点で検出されています。

 ただし、検出された値は、最大のものであっても、WHOの飲料水水質ガイドライン及び厚生労働省の水道水質基準の要検討項目で示されている指標と比較して約十分の一程度、また、環境省のリスク評価で示されている、水生生物への影響が表れないと予測される濃度と比較して約千分の一程度であり、人や魚類などへの影響を考慮して決められた指標を下回っております。

 引き続き、環境部局と連携して対応してまいります。

森光政府参考人 環境省でございます。

 先生御指摘の山梨県、静岡県、国土交通省の調査でございますけれども、これは、昨年から三回にわたり調査が行われ、そして本年一月に結果が出されているというものでございますけれども、この調査においては、アクリルアミドが最大で四十一ナノグラム・パー・リットルの濃度で検出をされておりますけれども、これは、WHOの飲料水水質ガイドライン値五百ナノグラム・パー・リットルと比較しまして、十分に低い濃度であるというふうに承知をしておるところでございます。

 環境省といたしましては、静岡県、山梨県や、それから国土交通省から相談を受けてきておりまして、引き続き、助言、指導を行っていくような、必要な対応を行っていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

田中(健)委員 問題がないということなんですけれども、私がここで問題にしたいのは、これまでも、環境省が行った全国調査でも、アクリルアミド、実際検出されたところがあります。

 アクリルアミド自体がいろいろな化学製品に使われていますので、分解されたものが流れたり、また、たまるということはあるということも理解しています。しかし、これまでの検査は、港湾とか、また沼とか湖という、つまり水がたまるところにあるんですね。

 しかし、今回、富士川の場合、三枚目を見ていただければ分かりますように、まさに流れている、流れ続けている川の中から、いまだに、この原因は不法投棄であると思われますが、このようなことが出ています。

 こちらの方が問題ではないかということで指摘をさせていただきたいんですが、これについての見解を伺います。

井上政府参考人 これまで、人や魚類などへの影響が懸念される結果とはなっておりませんが、一年に満たない三回の調査結果であり、アクリルアミドを評価するためには、データの蓄積が今後も必要であると考えています。

 このため、現時点では、富士川において、問題がない、あるいは異常であるとの判断は難しいと考えています。

 また、現在、山梨県と静岡県の両県が協力しながら、また、環境省の助言を受けながら、堆積物からアクリルアミドポリマーを検出する方法の開発を進めると伺っております。

 引き続き、国土交通省としては、水質と堆積物の調査について、両県と連携してまいります。

森光政府参考人 環境省といたしましても、この調査が継続して実施されるというふうに承知をしております。今後の調査結果を引き続き注視していきたいというふうに考えております。

 また、先ほどありましたとおり、相談を受けたような場合には、引き続き、助言を行うなど、必要な支援を行っていきたいというふうに考えております。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 まさに、まだ、安全か若しくは安全でないかも分からない、三回の調査ではということを言っていただきましたので、まだ、私、明らかになっていないと思っていますし、また、大事なのは、先ほど言った堆積物の方なんです。私も前回の予算委員会から後、一度現地に行ってきました。流れているというところよりは、河川の支流のまさに堆積物のところが灰色になってしまって、ほとんど自然の色がなくなっています。そういったところの調査も、今言及がありましたので、是非調べていただきたいと思っております。引き続きのまた調査を注目していきます。

 続きまして、取水量の報告書についてです。

 次のページでございます。これでございますが、波木井発電所の水利権更新については、前回の私の委員会で、国が仲介役となって、取水量を減らしながら可能な限り富士川の水を戻すことということで、地元関係者の間での合意形成に向けた調整は継続していただいておるということを聞いています。二〇二二年度中の維持流量の設定に向けて今取り組んでいて、一日も早い対応を求めますが、その一方で、この取水量報告への疑義が、その質問後、静岡新聞で報道されました。

 記事と実際の取水量と、資料がありますが、そこの水利利用というのは、毎日の取水量を測定して、月ごとに結果を取りまとめて、そして国交省に提出をするということでありますが、この中、二〇〇〇年の四月から二〇〇六年の十月のうち、五十一か月、許可上限いっぱいの毎秒三十・〇〇立方メートルが連日並んでいます。資料を見ていただければ分かりますけれども、四枚目も取水量でありますが、ずっと三十・〇〇ということが並んでいます。ちなみに、このダムの上限値が三十・〇〇であります。

 資料を見て、〇・〇〇まで同じということはちょっと異常ではないかと思うんですが、見解をお伺いします。

井上政府参考人 御指摘の期間の取水量報告については、平成十九年三月に国土交通省から日本軽金属に対し調査、報告を求め、日軽金からは同月に、取水量等の観測、記録に不正がないと報告があったところです。

 一方、先日の環境委員会で指摘があったことも踏まえ、四月末までに、許可受け者である日本軽金属に対し、調査を行うこととしております。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 環境委員会のときは、いつ調査するというのまで言及がなかったので、四月末ということで、早急な対応が図れるということをうれしく思っていますが、その記事にもありますように、これは専門家の意見としては、技術的な視点からも記録の信憑性に疑義が呈されています。許可量を超えた取水の疑いが否定できない、取水実績の改ざんがされていた可能性もあるということであります。

 更に言いますと、これは〇六年の十月と申しましたけれども、ここで三十・〇〇が終わります。そこから三十・〇〇の上限がなくなって、十、二十という数字が並ぶんですけれども、この〇六年十月、何が起きたかといいますと、俣野川発電所の土用ダムで頭切りと言われる取水記録の改ざんが明らかになった月、発表された月なんです。これと全く同じ月に、今までずっと三十・〇〇が続いていたのが突然なくなるんですね。私は、これは偶然だと思えません。ですから、是非、その調査というものをしっかりと行っていただきたいと思っています。

 そして、取水量とともに、放出量の流出についても伺いたいと思っています。

 取水を、もちろんダムですから、します、三十・〇〇ですね。そして、放水するのに、豊水期には毎秒一・四トン、それ以外は毎秒一トンを下流に流すということになっています。これが前回委員会で、維持流量につながってくる量となるわけですけれども、この放水量というのを、国交省自体は、実際、流量をどのように把握をされているんでしょうか。

井上政府参考人 日本軽金属が所有する波木井発電所の水利使用の許可においては、同発電所の取水堰である榑坪堰地点における早川の流量が、四月から九月までは毎秒一・四立方メートル、十月から三月は毎秒一立方メートルを超える範囲で取水すること、すなわち、これらの流量を放流することを取水の条件として水利使用規則に定めています。

 また、水利使用規則に基づき定められている管理規程により、日本軽金属が榑坪堰の毎日の放流量を測定し、月ごとに結果を取りまとめて国土交通省関東地方整備局に報告することとしています。

田中(健)委員 あくまで取水量においても放水量においても会社側の任意の提出の資料によってチェックをしているということであり、国交省自体はこの取水量をチェックしていない、又は測っていないということでありますから、先ほどの取水量の問題と併せて、この放水量についても、やはり私は調査を是非していただきたいと思います。

 また、記録の信憑性についても、これはあくまで提出してもらったものを国交省が受け取っているだけでありますから、当事者である日軽金においても内部調査をするように働きかけを行っていただきたいと思いますが、いかがですか。

井上政府参考人 先ほど申し上げました今回の調査においては、取水量と併せて放流量の調査も行う予定です。

 また、水利使用が適正になされているかについて、第一義的な説明責任は水利使用者にあると考えており、この観点から、日本軽金属に対して、誠実な対応がなされるよう求めてまいります。

田中(健)委員 ありがとうございます。取水量と併せて放出量の調査もしていただけるということであります。

 私がこれを取り上げましたのは、水が消えた大河という、これは、先ほどの土用ダムの後に、JR東日本さんの信濃川の不正取水が問題になったルポを読ませていただいたんですけれども、同じように信濃川の発電所でも水量データの改ざんがありました、土用ダムと同じように。

 これはどのように見つかったかというと、国交省の担当者が不信を抱いたというところからスタートいたします。この本によりますと、取水量を記入する欄に本来であればあり得るはずのない上限値いっぱいの数字が何日も連続していたと。これは上限設定プログラムに特有の頭切りだと、その担当者はすぐ分かったそうです。そして、水位記録の点検を一度でも担当したことがある人間であれば、データを一目見るだけで、そこに不正がある、上限プログラムが組み込まれていると簡単に見抜けてしまうということでありました。それを基に、この問題が大きく取り上げられることになりました。

 結果、JR東日本さんは、意図的に報告をしなかったということで、一度水利権が取り消されることになります。しかしながら、今、水利権は戻っています。これは、地域とのコミュニケーションが始まり、また、この問題も、新入社員には全て報告をし、また経過も伝えているそうです、ずっと、過去の自分たち企業が行ってきたこととしてですね。そういうことによって大きく会社自体も変わりましたし、そして信濃川は、信濃川にも行ってまいりましたけれども、大変に今は水と緑あふれる豊かな川になっています。

 もしもこのような、信濃川の発電所のような事件が、また改ざんが行われているとするならば、やはり行政の無謬性や公平性からしても、しっかりと事業者に対応が求められていくんだろうと思っています。

 この本の中には、最後に締めくくられていましたのは、信濃川の中流に暮らす人々がJR東に求めていたのは、不正に抜き取っていた多くの量、このとき一億八千万トンという量になったんですけれども、この水を返せということでも、その水で発電を、これは同じFITで売っていたんですけれども、発電した電気分の利益を地元に還元しろということでもないんですね。一日でも早く、とにかく故郷の川を普通の状態に戻してほしいと。いわゆる極めてシンプルで単純な、その地域に暮らす人々の声だったんですね。

 ですから、私も、全くこの富士川においても同じ思いであります。この間、大臣にも御協力いただきまして、維持水量を決めていただくということが前進をいたしました。そして、今まさにその議論が進んでいるときにこのような疑義が出てしまいますと、せっかく信頼関係を築いて、今まさに一緒に取り組もうとしている、そこに大きなまた溝が生まれてしまいます。

 ですから、今回の調査をしていただけるということをしっかり言っていただきましたので、これまでの過去をしっかりと明らかにして、過去といってもこの水利権は三十年ですから、今ある水利権の期間に、このような、もしかしたら誤った放水量を記載していたんじゃないかというようなことが疑われるわけであります。だからこそ、今、水利権の更新のときに、この間の全ての様々起きたこと、起きたであろうことを検証をしていただきたいと思っています。

 同時に、それによって、何があったとしても地域の皆さんは川とともに歩まなければなりませんし、地域で歩んでいかなきゃなりませんので、企業の皆さんと連携をしていきたいと言っております。

 これにおきましては、大臣には前回も心強い答弁をいただきました。今回は、品質ですね、水の水質調査から、また河川の維持流量まで、また今回は取水量、放水量の問題と、是非、またお力をおかしをいただきたいと思っておりますが、御見解と御決意、いただければと思います。

斉藤国務大臣 先ほど田中委員が挙げられた信濃川とJR東の発電所の問題、あの当時、大きな問題になりました。あの発電所でつくられた電気は山手線の電気になっている、電力になっているということで、大変大きな社会的な注目を浴びた。しかし、その後どうなったかというのは私は知らなかったんですが、今のお話で、利水者が地域の声を聞いて、維持流量を見直し、その結果、河川の水量が回復し、そして地域とJR東の信頼が図られたというお話を今お聞きして、いろいろな問題について参考になるなと思った次第でございます。

 富士川では、上流で取水された水は、そのほとんどが川に戻されることなく、直接駿河湾に注いでおり、河川環境の保全のため、その流量の回復を求める声が地域から上がっているものと承知しております。

 地球温暖化対策にとっても重要な再生可能エネルギーである水力発電と、河川環境の保全とのバランスは大変難しい課題ですが、関係者の間で合意形成に向けた調整が進められていると聞いております。

 富士川において、地域の声に真摯に耳を傾けた形で合意形成が図られることを期待し、私としても、そうした合意形成の動きを尊重してまいりたい、このように思っております。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 まさに私も、一企業をどうにかしたいとか、また、水力発電をどうにかしたいとか、そういう問題ではありません。水力発電は、今大臣おっしゃってもらったように、再生可能エネルギーとして大変重要なものでありますし、必要であると思っています。

 ですから、その問題ではなく、やはり、これまで私たちが高度経済成長時代、山を崩し、そして川をせき止め、そうしてきたということをもう一度、やはり今、振り返る時期であると思っていますし、私は、この富士川の問題やダムや、こういった問題を通じて、私たちのエネルギーの問題もしかりでありますし、また生き方の問題もしかりでありますし、また自然との共存をどのように進めていくのかという大きな一歩としたいと思っています。

 冒頭に、三十日からサクラエビの漁が始まったと言いました。三十一日朝の競りの姿が写真で送られてきましたが、今回も去年よりも減りました。かなり量が減って、今年はどうなるのかということを地元で心配しています。その駿河湾に注ぐ富士川、そしてその富士川は、源流である森の問題、この問題について是非、国土交通委員会でもまた取り上げていかせていただければと思っておりますので、よろしくお願いします。

 今日はお時間いただきました。ありがとうございました。

中根委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 二十九日の本会議で審議され、本委員会に付託される予定の盛土規制法案は、昨年七月の熱海市での土石流災害が契機になり、全国知事会、市長会、町村会などが相次いで、国が主体となって全国一律の基準、実効ある法整備を求めてきました。国の有識者による検討会が立ち上がり、国会、本法案提出へと動いたものと思っております。

 しかし、盛土の崩落による被害は以前から発生しており、国会でも議論となり、だからこそ、地方自治体でも条例によって一定の規制をかけてきたものと思っております。

 私は、本会議で冒頭、大臣に対して、これまで立法化を避けてきた責任を認めるべきだと質問しました。それに対するお答えがなかったと思いますので、改めて、これまで立法化してこなかった国の責任をどう思うか、大臣に伺います。

斉藤国務大臣 建設発生土による盛土の崩落防止策については、過去の崩落事案等を踏まえ、平成二十七年以降、国土交通省のほか、農林水産省や環境省を構成メンバーとし、警察庁もオブザーバーとして参加する関係省庁連絡会議において検討を進めてまいりました。

 この連絡会議における議論を踏まえ、平成二十九年には地方公共団体の実務担当者向けのガイドラインを作成し、既存の法令や条例の下で崩落を防止するための取組等について地方公共団体に周知し、取組を進めてまいりました。

 このような中、昨年、熱海で大規模な土石流災害が発生したことを踏まえ、今般、法案を提出し、宅地や森林など土地の利用区分にかかわらず、危険な盛土等を包括的に規制するとともに、罰則の厳格化等の措置を講じ、盛土等に伴う災害を防止することとしております。

高橋(千)委員 聞いたことに答えていないと思いますが。国の責任をどう思っておりますか。

斉藤国務大臣 それまでのいろいろな法令、法制度、宅地規制法、また森林法等にのっとりまして、また、関係省庁連絡会議を設けて、これらの盛土に関しての災害をどう防止していくか、議論を進めてきたところでございます。

高橋(千)委員 私の聞いている趣旨は分かりますよね。もちろん、熱海の土石流の被害を受けて、様々な検討会、されてきたことは承知をしておりますが、それ以前からずっと議論はされてきているわけですよね。平成十三年度から発生した崩落事故は二十一件という国会の答弁もございます。そうしたことが重ねてきた中での今回の、ようやっと法規制の、法案が提出になったということなんですから、率直にお認めになったらよろしいんじゃないでしょうか。

斉藤国務大臣 今回、ある意味で対象範囲を大幅に広げて規制対象にするという法案を提案させていただきますけれども、これまでに十分でなかったところがある、そのことは認めたいと思います。

高橋(千)委員 その十分でなかったところがあるという言葉に精いっぱいの大臣の思いが込められているというふうに、まず受け取りたいと思います。

 それで、二十八日の関係府省連絡会議で、約三万六千か所の対象箇所、盛土の総点検の取りまとめ、これがほぼ最終になると思いますが、出されました。このうち、放置すれば災害や崩落を引き起こす危険な盛土は何か所であって、それは、該当する都道府県でいうと、また自治体数でいうとどのくらいか、お答えください。

和田政府参考人 盛土の総点検につきましては、本年の三月十六日時点におきまして、全国で約三万六千か所の盛土が抽出され、それらのほぼ全ての盛土について、目視等による点検を終了しております。

 このうち、必要な災害防止措置が確認できない、許可、届出等の手続が取られていないなど、点検項目のいずれかに該当する盛土が約千百か所ございます。

 このような必要な災害防止措置が確認できなかった盛土等につきましては、明らかに崩落の危険が確認された場合は都道府県等において応急対策を行うとともに、それ以外の場合についても必要に応じて詳細調査をこれから行いまして、こういう詳細調査等により崩落の危険性等を確認し、危険性が確認されましたら、盛土の撤去、擁壁の設置などの抜本的な安全対策を講じていくこととなります。

 このようにして、応急対策や抜本的な安全対策が必要な盛土の箇所数が決まってまいりますが、これらの箇所が、委員御指摘の、放置すれば災害や崩落を引き起こす危険な盛土に相当するものと考えております。

 国土交通省としましては、農林水産省と連携して、これらの調査等に必要な経費を地方公共団体に助成し、進めてまいりたいと考えてございます。

高橋(千)委員 ということは、今資料を配っておりますけれども、必要な災害防止対策ができなかった盛土が五百十六か所という数字もございます。それを合わせて千百か所ということがあったんですけれども、今のお答えは、詳細調査を行ってからじゃないと内訳は答えられない、調査を行ったら答えてくださるという意味ですか。

和田政府参考人 まずは詳細調査等をしっかりして、委員言われるような、放置すれば災害や崩落を引き起こす危険な盛土、すなわち擁壁設置等の安全対策が必要な箇所数を詰めていくということがまずは先行することになるかと思います。

 その上で、該当する都道府県、点検しておりますので、そこの御意思も確認した上で、どう公表するかということを考えていかなきゃいけないものと考えております。

高橋(千)委員 どう公表するか考えていくというお答えでありました。私は数だけ聞いたんですよ。かなり控えめですよ。最初の質問は、該当する都道府県の数、それすらも答えられないというのは、やはりそれはおかしいでしょう。最初の総点検の時点で、まずどれだけカバーできているかということが分からなければ、本当に正確な対策というのはできないですよ。

 これは下の方も見ていただきたいんですが、まず、何らかの指定、つまり土地利用規制の指定があるところ、土砂災害警戒区域など、そういう区域を分けていって、そこで条例に、例えば宅地造成等規制法とか都市計画法とか、そういうのとクロスしていって、そこのところに盛土があるかというのを調べてもらったというふうなのが分かる表なんですね。

 それで、その中に「その他の法令等」とあります。その「その他の法令等」というのが、都道府県や自治体の土砂条例のかかる区域という意味でよいのか、一点。それから、やはり指定された区域だけを見ているんじゃ駄目だと思うんですよね。当然、住民からの通報とか、不法投棄などでもう既に発見されちゃった盛土とか、そういうのもあると思うんですね。それがこの中にどう入っているのか、教えてください。

和田政府参考人 ただいま御質問のありました総点検の対象箇所数の土地利用規制等別の整理、ここの最後の欄の「その他の法令等」というところにつきましては、上の方にない法律、例えば砂防法とか、あるいは条例、あるいはそのどれもがかかっていないもの、こういったものが入ってくるものでございます。

高橋(千)委員 ですから、住民からの通報などがちゃんと盛り込まれているのかと聞きました。

和田政府参考人 お答えいたします。

 総点検をするに当たっては、都道府県の方に我々は、盛土の箇所、こういったものをいろいろな方法で、例えば画像で押さえていく、あるいは市町村とか地域の方々からのいろいろな声があれば、それも踏まえて点検箇所を定めていく、こういったようなことで点検をお願いしておりますので、住民の通報かどうかという細かい分類は分からないところがございますが、そういった地域の声も含めて、点検した箇所というのはこの中に入ってございます。

高橋(千)委員 そういうことを指示するべきだし、分かるべきだと思います。そうでなければ、実効ある対策にはならないと思うんですね。

 改めて、大臣に伺います。

 点検結果の総数だけではなくて、都道府県ごとにどうなのか。今言った、やはり、明らかに土地利用規制がかかっている区域だけではなく、当然、住民の通報などとかもちゃんと盛り込んでいく、そういうのが分かる必要があると思うんですね。その内訳の情報を公開するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

斉藤国務大臣 答えさせていただきます。

 今回の盛土の総点検は、国から都道府県に点検の実施を依頼し、都道府県が点検主体となって実施しております。

 現在、二十二府県において、点検項目のいずれかに該当する盛土などについて公表しています。国土交通省としては、まだ公表していない県などに対し、これらの箇所の公表を促してまいりたいと思っております。

 なお、市町村ごとの公表については、都道府県と市町村が相談し、公表の必要性を検討すべきものと考えております。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 検討会の提言には、各都道府県において速やかにその内容を公表し、住民に周知を図ることが望ましいと書いているわけなんですよね。それは、これから災害が来たときに、あるいは来そうなときに、ちゃんと住民の情報と共有して避難を早めにやる、そういう理由があるんだということを書いているわけ。そのことをいったら、調べたけれども住民には何にも知らされないということはあってはならないということで、重ねて指摘をして、終わりたいと思います。

中根委員長 次に、たがや亮君。

たがや委員 れいわ新選組の、羊の皮をかぶったヤギ、たがや亮でございます。

 本日も、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。時間もないので、早速質問に入ります。

 今日から新年度です。最近の新聞各紙を見ると、資料一にあるように、値上げの春ということで、様々なものが値上がりします。国土交通分野に関連する四月からの値上げでは、タイヤが最大一〇%、首都高速の上限料金が六百三十円も値上げ。そのほかにも、鉄道の値上げ、都内タクシーの値上げもささやかれております。電気、ガス大手も五月分から値上げと報じられております。資料二の食卓の値上げも大変です。

 高速道路、電気、ガス、食費、トイレットペーパーといったものは生活必需品と言えますから、家計への負担直撃は避けられません。国民の皆様からは、給料は上がっていないのにまた値上げかという悲痛な叫びが聞こえてまいります。

 斉藤大臣にお伺いいたします。

 デフレ下における燃料高や、私たちの周りを取り巻く様々なものが値上がりしているという悪質なインフレについて、どのようにお感じか、まず、そのことをお伺いいたします。お願いいたします。

斉藤国務大臣 今、物価が、たがや委員御指摘のように上がっております。これに対して、国民生活を守るために、国土交通大臣としては、その所管する分野においてしっかり対策を打っていかなくてはいけないと決意しております。

たがや委員 大臣、ありがとうございます。

 恐らく、斉藤大臣とは危機意識を共有できたと思っております。

 今日は、インフレの問題を考える上で、財務省から岡本副大臣に、お忙しい中、来ていただいております。ありがとうございます。

 ここからは少し、国土交通分野におけるコスト高について、何が本質的な問題なのかを考えるために、岡本副大臣に経済の仕組みについてお伺いをしたいと思います。

 では、岡本副大臣にお伺いします。

 インフレには二種類ございますけれども、デマンドプルインフレとコストプッシュインフレについて、大変恐縮ですが、簡潔にお願いいたします。

岡本副大臣 お答えいたします。

 デマンドプルインフレは、総需要が総供給を上回っていることが原因となって起こる物価の上昇、コストプッシュインフレは、生産費の上昇が原因となって起こる物価の上昇を意味しているというふうに承知をしております。

たがや委員 岡本副大臣、ありがとうございます。

 資料三の総務省の物価指数ですが、企業物価は二〇二一年から急上昇していますが、世界の中央銀行で重要視しているのは、生鮮食品及びエネルギーを除く物価指数であるコアコアCPIであります。

 資料三からも理解いただけると思いますけれども、全体の消費物価上昇率は二月分で前年対比一%に迫る勢いですが、コアコアCPIはマイナス一%です。ですから、このインフレは、食料、エネルギー価格の高騰、つまりは輸入物価の高騰によるもので、紛れもなくコストプッシュインフレの状況下です。ということは、デフレ下におけるコストプッシュインフレということで、最悪な状況になっております。

 そこで、再び岡本副大臣にお伺いいたします。

 デマンドプル、コストプッシュ、どちらも行き過ぎると悪質なインフレであると思いますが、価格転嫁以外の方法で、経済学的に正しいとされる経済対策、こちらの方を簡潔にお願いします。

岡本副大臣 委員は現在のインフレをコストプッシュインフレではないかというふうにおっしゃいましたけれども、一般論として言いますと、実は、インフレの原因がデマンドプルかコストプッシュかを区別するのは大変困難でありまして、一概には言うことができません。

 ただ、一般論として申し上げますと、例えば、いずれの原因から生じたインフレーションであっても、政府支出の減少などによって総需要を減少させることによって抑制することができるというふうにされております。

たがや委員 副大臣、ありがとうございます。

 ちょっと認識は違いますけれども、時間もないので、ちょっと深化できません。

 私たちれいわ新選組では、積極財政によりデフレを脱却させて、インフレを起こそうと主張しております。この場合のインフレは、政府による支出や公共投資がもたらす需要の増大をきっかけに民間需要を喚起するもので、経済成長の結果であるインフレ喚起ということです。いわゆる正しいインフレだと思っております。

 現在のようなコストプッシュインフレに対する対策は、そもそもの原因が、海外で起こっている急激な景気回復や戦争などといった供給制約ですから、これに対して緊縮財政で解決しようとすると、需要を萎縮させて、低い供給の水準、これに合わせる形でインフレを抑制するということになるので、更なる不景気を生み、結果、国民は貧困化して、まさに衰退国家になると思っております。

 さて、これでお分かりのように、日本の今の問題は、コロナ前のデフレ、コロナ禍でもデフレ、そして現在は併せてコストプッシュインフレで、国民生活が二重に苦しめられている、すなわちWの悲劇であると判明したと思います。まあ、ちょっと大臣の認識とは違いますけれども。

 資源高が原因による不況を防ぐためには、中期的には、再生可能エネルギーをしっかりと普及させ、国がしっかり支出するグリーンニューディール政策が重要ですし、建設国債によるインフラ老朽化対策も、長期にわたる需要の宝箱であります、次世代への資産でもあります。ただ、現在の円安や地政学的な資源高に対しては、まずは人々の暮らしを支えていく政策が緊急的に必要だと提言いたします。

 最近の報道を見ていますと、資料四にあるように、今国会の補正予算案の成立は今のところ考えていない、もう首をかしげるしかありません。予備費のみで対応し、大型補正予算を組まなければ、これまでのコロナ対策をめぐる小出しの補正予算編成で見られたように、どこかで弾切れになり、国民を不幸にすると思います。

 原油などの輸入物価の上昇によって人々が苦しんでいるならば、消費者や事業者負担の軽減を行うことがまずは第一。例えば、ガソリン税の一時凍結。資料五の記事には、原油高の、物価上昇の生活負担増は低所得者層では消費税三%に相当するとの見方もあります。これはとても深刻な問題です。

 そこで、再度、斉藤大臣にお伺いします。

 これは、ごめんなさい、通告ございませんが、もう大臣の所感で結構です。簡単な質問です。

 コストプッシュインフレによって、更なる不景気が予測されています。景気を刺激するという間接的対策ではなく、人々の生活を下支えしていくという直接的経済対策で、ガソリン税の凍結や減税だけでなく、消費税の思い切った減税も必要だと考えます。何しろ、燃料高による生活費負担増は消費税三%分という見方もありますので、消費税減税は最低でも五%は必要だと考えますが、いかがでしょうか。大臣の所感で結構です。

斉藤国務大臣 消費税の減税は我々政府として考えておりませんけれども、先般成立いたしました令和四年度予算案、この早期執行ということで、まず景気を引っ張っていくということが必要ではないか。また、新しい局面でいろいろな経済対策を打っていかなくてはならない、そのような対応が必要だと思っております。

たがや委員 大臣、ありがとうございます。

 ちょっと残念な、弱気な答弁で、もうちょっと踏み込んで、国民に寄り添っていただきたい。公明党さんですから、是非とも御検討いただければと思います。よろしくお願いします。お優しい大臣ですので、しっかり組んでいただきたいと思います。

 消費税減税というと、社会保障の財源に必要だという答えが反射的に返ってくることが多いです。しかし、八〇年代、直間比率の是正ということで、法人税を下げて、消費税を上げてきた歴史があったことを思い出していただきたいです。橋本龍太郎内閣の消費税増税をきっかけに、一九九七年より所得の中央値が百八万円下がっております。日本の二十五年に及ぶ不景気が生まれたということです。

 そこで、岡本副大臣にお伺いいたします。

 過去に橋本龍太郎総理は、緊縮財政について国民におわびをしたいと語ったことがあります。財務省さんは、この二十五年間、緊縮財政で日本経済を痛めつけてきたことに対する真摯な反省はございますでしょうか。また、いいかげん、プライマリーバランス黒字化なんという国民貧困化売国条項は凍結若しくは廃止にするお気持ちはないでしょうか。お聞かせください。

岡本副大臣 お答えいたします。

 二十五年間という長期の財政運営の在り方を一言で総括するのは大変難しいんですけれども、我が国は債務残高対GDP比が他の先進国と比べましても大変厳しい状況であることを踏まえますと、これまでの財政運営が緊縮財政であったというふうには考えておりません。

 バブル崩壊以降、我が国では、生産年齢人口が減少する中、企業は投資や賃金を抑制をして、消費者の皆さんも将来への不安などから消費を減らしてしまったその結果、需要が低迷し、デフレが加速するという悪循環が生じましたことで、日本経済は長く低迷が続いたというふうに理解をしております。

たがや委員 岡本副大臣、ありがとうございます。

 緊縮財政じゃなかったと言われても、ちょっと説得力が、この不景気がずっと続いている中、賃金も下がる中、ちょっと説得力がないなと思いました。

 最後に、政府の一般債務は国民の貯蓄であるという事実からも明らかであるように、政府は、まず、財政破綻をしないということです。この数十年間、破綻する破綻すると言って、いまだに破綻しておりません。今度とお化けは出ません。

 最後に、先日、ある自民党議員の方からこう言われました。たがや君、野党なんだから、もっと積極財政を言ってくれ、いろいろ党の問題があるから言えないんだよ、野党がしっかりそういう声を上げてやってもらわないと、我々は本当に言えないから、たがや君、頑張ってくれと言われました。是非、この問題、誰か言いたいんですけれども、ちょっとないしょにします。ベテランです。

 是非、与野党関係なく、国民を豊かにする積極財政を唱えていただけますようお願いを申し上げまして、私の質問を終わりにしたいと思います。皆さんで一緒にいい国をつくりましょう。よろしくお願いします。ありがとうございます。

     ――――◇―――――

中根委員長 次に、内閣提出、宅地造成等規制法の一部を改正する法律案、足立康史君外二名提出、特定土砂等の管理に関する法律案及び足立康史君外二名提出、土砂等の置場の確保に関する法律案の各案を一括して議題といたします。

 順次趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣斉藤鉄夫君。

    ―――――――――――――

 宅地造成等規制法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

斉藤国務大臣 ただいま議題となりました宅地造成等規制法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 昨年七月に静岡県熱海市において発生した土石流災害では、多くの貴い生命や財産が失われ、上流部の盛土が崩落したことが被害の甚大化につながったとされております。このほかにも、全国各地で盛土の崩落による人的、物的被害が確認されており、盛土による災害の防止は喫緊の課題となっております。同様の被害が二度と繰り返されることがないよう、盛土等による災害から国民の生命身体を守る観点から、盛土等を行う土地の用途やその目的にかかわらず、危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制する法制度を整備することが強く求められております。

 このような趣旨から、この度、この法律案を提案することとした次第です。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、危険な盛土等を隙間なく規制するため、都道府県知事等が、宅地、農地、森林等の土地の用途にかかわらず、盛土等により人家等に被害が及ぼし得る区域を規制区域として指定できることとし、農地、森林の造成や土石の一時的な堆積も含め、規制区域内で行われる盛土等を許可の対象とすることとしております。

 第二に、盛土等の安全性を確保するため、盛土等を行うエリアの地形、地質等に応じて、災害防止のために必要な許可基準を設定し、工事の計画を事前に審査するとともに、施工状況の定期報告、施工中の中間検査及び工事完了時の完了検査を実施し、許可基準に沿った安全対策の実施を確認することとしております。

 第三に、工事後においても継続的に盛土等の安全性を担保するため、盛土等が行われた土地について、土地所有者等が安全な状態に維持する責務を有することを明確化し、災害防止のため必要なときは、都道府県知事等が土地所有者等や他の原因行為者に対して是正措置等を命令することができることとしております。

 第四に、違反行為に対する罰則が抑止力として十分に機能するよう、無許可での行為や命令への違反等について、行為者及び法人に対する罰則を大幅に強化することとしております。

 そのほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由であります。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

中根委員長 次に、提出者足立康史君。

    ―――――――――――――

 特定土砂等の管理に関する法律案

 土砂等の置場の確保に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

足立議員 特定土砂等の管理に関する法律案及び土砂等の置場の確保に関する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。

 二〇一四年の二月二十五日夜、私の地元、大阪府の豊能町で、半年にわたって府道が通行止めとなるほどの大規模な土砂の崩落事故が発生しました。不幸中の幸い、人命に関わる事態には至りませんでしたが、土砂の問題、建設残土の問題の深刻さを痛感した私は、その翌日から、国会での問題提起を開始し、第一に、三本の議員立法から成る建設残土安全確保法案の提出と十数回に及ぶ国会質問、第二に、当時の松井一郎大阪府知事のリーダーシップによる府条例の制定、土砂問題対策全国ネットワーク会議の立ち上げと国家要望、そして第三に、総務省による行政評価の対象化に取り組んできました。

 私の力不足で、与党の御協力が得られないまま、昨年七月三日、静岡県熱海市において大規模な土石流災害が発生し、直接の死者二十六名、災害関連死一名、そして依然としてお一人が行方不明という甚大な被害をもたらしたことは、ざんきに堪えません。

 総務省の行政評価は、本来の予定から大きく遅れ、総務大臣の勧告が公表されたのは、熱海の事故後、昨年の十二月に入ってからでした。

 そうした中、三月二十九日、様々な障害がある中で、ここにおられる斉藤国土交通大臣のリーダーシップ、そして宇野都市局長始め法案策定チームの皆様の御尽力により、内閣提出法案が審議入りしたことについては、心から敬意を表します。ただし、今回の法案は、今回のこの閣法は、安全な地域環境を実現するための大きなステップではありますが、最初の一歩でしかないと私は考えています。

 我が国では、大規模工事が全国各地で行われているにもかかわらず、発生する土砂等の使途や行方が不透明であり、これが建設残土の不適切な管理の温床になっています。加えて、建設工事で発生する大量の土砂等を適切に管理するための置場が不足しています。

 このような状況に鑑み、政府提出法案を補完し、災害の防止及び生活環境の保全に資するため、特定土砂等の管理の適正化を図るとともに、建設工事等により発生した土砂等の置場の確保について定める必要があることから、両法律案を提出した次第であります。

 以下、両法律案の内容を御説明いたします。

 まず、特定土砂等の管理に関する法律案については、大規模工事の発注者等が特定土砂等を他の者に引き渡す場合には、特定土砂等管理票を作成し交付しなければならないこととし、交付を受けた者等が特定土砂等を他の者に引き渡す場合についても、同様の取組等を義務づけるとともに、その他、特定土砂等管理票等の保存、罰則等について所要の規定を設けております。

 次に、土砂等の置場の確保に関する法律案については、都道府県は、単独で又は共同して、自然災害、大規模な工事等により発生した土砂等の置場を確保するよう努めるものとするとともに、国は、財政上の援助をするよう努めなければならないこととしております。

 以上が、両法律案の提案の趣旨及び内容であります。

 何とぞ各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。

中根委員長 これにて各案の趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

中根委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 各案審査のため、来る八日金曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中根委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、来る六日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十三分散会


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