衆議院

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第11号 令和4年4月22日(金曜日)

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令和四年四月二十二日(金曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 中根 一幸君

   理事 柿沢 未途君 理事 小島 敏文君

   理事 塚田 一郎君 理事 土井  亨君

   理事 城井  崇君 理事 小宮山泰子君

   理事 市村浩一郎君 理事 伊藤  渉君

      秋本 真利君    伊藤 忠彦君

      石原 宏高君    泉田 裕彦君

      小里 泰弘君    大西 英男君

      加藤 鮎子君    金子 俊平君

      菅家 一郎君    木村 次郎君

      小林 茂樹君    小森 卓郎君

      櫻田 義孝君    笹川 博義君

      田中 良生君    高木  啓君

      谷川 とむ君    中川 郁子君

      根本 幸典君    三谷 英弘君

      宮内 秀樹君    宮崎 政久君

      和田 義明君    稲富 修二君

      枝野 幸男君    神津たけし君

      福田 昭夫君    藤岡 隆雄君

      谷田川 元君    渡辺  周君

      池下  卓君    高橋 英明君

      山本 剛正君    河西 宏一君

      北側 一雄君    古川 元久君

      高橋千鶴子君    福島 伸享君

      たがや 亮君

    …………………………………

   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君

   厚生労働副大臣      古賀  篤君

   農林水産副大臣      武部  新君

   経済産業副大臣      細田 健一君

   国土交通副大臣      渡辺 猛之君

   国土交通大臣政務官    加藤 鮎子君

   国土交通大臣政務官    木村 次郎君

   国土交通大臣政務官    泉田 裕彦君

   環境大臣政務官      穂坂  泰君

   政府参考人

   (内閣官房内閣参事官)  川上恭一郎君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 御巫 智洋君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 原  圭一君

   政府参考人

   (国税庁課税部長)    星屋 和彦君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官)         南   亮君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  久保田雅晴君

   政府参考人

   (観光庁長官)      和田 浩一君

   国土交通委員会専門員   武藤 裕良君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月二十二日

 辞任         補欠選任

  笹川 博義君     高木  啓君

  根本 幸典君     小森 卓郎君

  宮内 秀樹君     三谷 英弘君

同日

 辞任         補欠選任

  小森 卓郎君     根本 幸典君

  高木  啓君     笹川 博義君

  三谷 英弘君     宮内 秀樹君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 航空法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四四号)


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     ――――◇―――――

中根委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、航空法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省航空局長久保田雅晴君、観光庁長官和田浩一君、内閣官房内閣参事官川上恭一郎君、外務省大臣官房審議官御巫智洋君、大臣官房参事官原圭一君、国税庁課税部長星屋和彦君及び資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官南亮君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中根委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

中根委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。谷川とむ君。

谷川(と)委員 おはようございます。自由民主党の谷川とむです。

 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 航空法等の一部を改正する法律案の質疑ということで、本法律案は大きく分けて二つ、一つは、航空分野における脱炭素化の推進、そしてもう一つは、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた航空会社への支援について、この二つが大きな柱となります。

 新型コロナの影響を受けて、過去に例を見ない規模で航空需要の減少が続いており、航空会社、空港会社の経営は極めて厳しい状況が続いています。

 私の選挙区には関西国際空港があります。昨日も飛行機を利用して東京と大阪を日帰りをしてきました。毎日のように飛行機で地元に帰っておりますが、関西国際空港は閑散としており、まだまだ乗客も非常に少ない状況を目の当たりにしています。国内線においてはコロナ前の五〇%ほど、そして、国際線においてはまだ一〇%に満たない状況が続いています。

 さらに、ロシアによるウクライナ侵略の影響で、更なる苦境に陥っている状況が続いていると言わざるを得ない状況です。原油価格も高騰し、また、ロシア上空の飛行を停止することによって迂回ルートでの運航を余儀なくされ、飛行時間が約三〇%増え、燃料消費量が大幅に増加。さらに、十五時間以上のフライトになれば、法令により、パイロットの編成数が三名から四名と、一名増やさなければならないこととなっています。その分、コストがかかってきます。

 さらに、私も知らなかったのですが、自動車の運転免許があれば日本国内のどの道路でも自由に運転することができますが、飛行機は世界中どこでも飛べるわけではないということです。飛行ルートや着陸する空港が変われば、それらの資格を取らないといけないということです。資格を取るために訓練をパイロットの人たちはしないといけません。時間とコストがまたそこにかかってきます。

 空港会社も、飛行機が飛ばない、人が来ないわけですから、収益を上げることができずに、航空業界は非常に厳しい状況が続いています。

 ただ、航空ネットワークは、公共交通機関として社会経済活動を支えるとともに、ポストコロナの我が国の成長戦略の実現に必要不可欠な空のインフラシステムであり、非常に厳しい状況からも踏ん張っておられる航空業界を国としても最大限支援をすべきであると考えますが、まず斉藤大臣の御見解をお聞かせください。

斉藤国務大臣 まず基本認識をお尋ねいただきました。

 航空ネットワークは、まさに公共交通として国民生活や社会経済活動を支える重要な空のインフラでございます。コロナ禍におきましても、ワクチンを含む医薬品、医療機器を始めとした国民生活を支える重要な貨物輸送や、地震など災害時における鉄道等の代替交通手段としての臨時便運航といったエッセンシャルな機能を果たしています。

 このように極めて重要な機能を果たしている航空会社に対して、これまで、危機対応融資等の活用による資金繰り支援や雇用調整助成金などの支援を行うとともに、着陸料や航空機燃料税の減免等、相当踏み込んだ支援を行ってきております。

 引き続き、厳しさを増している経営環境を注視しながら、必要な支援措置等をしっかりと検討していく必要があると考えております。

谷川(と)委員 ありがとうございます。大臣から前向きな答弁をいただきました。引き続きの御支援をよろしくお願いいたします。

 今、大臣からも少し触れていただきましたけれども、令和四年度では七百億円規模の空港使用料及び航空機燃料税の減免を行うこととなっています。航空機燃料税においては、税率をコロナ前のリッター一万八千円から一万三千円等へ軽減することとなっております。

 令和三年度はリッター九千円でありました。この数字だけ見ると、今の現状を踏まえると、九千円に据え置くべきであったと考えますが、今回のこうした支援はロシアによるウクライナ侵略や原油価格の高騰の長期化といった事態が生じる前に決定されたということは承知をしておりますので、理解はできますが、しかし、今後更に厳しくなることは簡単に予想ができます。このままであれば十分な支援規模とは言えないと思います。

 また、自民党と、大臣も御所属の公明党と、今国会で補正予算の話も前に進んでいると聞いております。

 そのような中で、また踏み込んだ支援策を講じる必要があると思いますけれども、国交省の御見解をお伺いいたします。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のように、新型コロナウイルス感染症による甚大な影響が長期化する中で、原油価格の高騰、さらにはウクライナ情勢を受けた便数の減少や運航経路の変更などによりまして、航空会社を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増しているところでございます。

 国といたしましても、これまで様々な形で踏み込んだ支援を行ってまいりましたが、今年度におきましても、これも委員御指摘のように、七百億円規模で空港使用料や航空機燃料税の減免を行うなど、航空機燃料に係るコストの削減にも資する支援も含めてしっかりと支援していくこととしております。

 現在、長期化の様相を見せている原油価格の高騰や国際情勢の推移を踏まえまして、政府といたしまして、何が実効的で有効な措置かという観点からしっかりと検討しているところですが、与党からも航空機燃料を激変緩和事業の対象に追加すべきであるとの提言をいただいていることも踏まえまして、国交省といたしまして、必要な支援策について検討を進めてまいりたいと考えてございます。

谷川(と)委員 ありがとうございます。しっかりと予算も確保しながら、この状況は非常に厳しいと思います、しっかりと支援を講じていただきますように、改めてお願いを申し上げたいと思います。

 また、雇用は非常に重要です。それをしっかりと守っていくために、雇用調整助成金の特例措置を今講じているところであります。その特例措置も六月末となっておりますが、いまだ厳しい状況にある我が国の現状を鑑みれば、特例措置の延長を更にすべきであると考えます。

 新型コロナウイルスの影響で、この二年間、全日空さん、日本航空さんの合計で約一兆円の赤字を抱えると聞いております。

 航空業界は、パイロットやCA、旅客、整備、グランドハンドリング等の専門性の高い働き手によって支えられています。需要回復時における航空ネットワークの維持の観点からも、雇用を守り続けなければなりません。

 他方、航空業界は、社外への在籍出向、教育訓練の実施、月例賃金カットやボーナスの支給見送り等、雇用維持に向けた自助努力も重ねておられます。公共交通機関としての使命を果たしていただくとともに、日本経済の更なる発展に貢献していただくためにも、七月以降も現行の特例措置の延長が必要であると考えます。

 また、航空業界のように、人員計画を立てるのが困難な業界もあります。小出しにするのではなくて、できるだけ長いターム、できれば半年以上のタームで延長すべきだと考えます。若しくは、早め早めに決定して公表していただくと、企業も事業計画が立てやすい。今の状況であれば、事業の見通しが立てづらくて、企業に過大な負担を負わせている現状があると思っています。

 その点、厚労省としてどうお考えか、お聞かせください。

古賀副大臣 雇用調整助成金についてでありますが、これまでに例のない特例措置を講じまして、事業主の雇用の維持を強力に支援してきたところでございます。

 特に、航空業界は、コロナ禍で大きな影響を受けたことで業況も厳しく、この度は雇用調整助成金も御活用いただいていると認識しているところであります。

 今、谷川委員から延長幅も含めて御指摘いただいたところですが、七月以降の取扱いにつきましては、感染が拡大している地域及び特に業況が厳しい企業に配慮しつつ、雇用情勢を見極めながら、来月末までに判断し、お知らせしたいと考えているところでございます。

谷川(と)委員 ありがとうございます。

 コロナが少しずつ収束に向かっていたという現状もあるし、また、ウクライナの情勢がこのようなことになるとは思っていなかったということもありますけれども、また、各業種業種、人員計画が立てづらいところもありますし、また、代替が利くようなところもあると思います。なかなか、一つ一つ考えて、ここの企業には、じゃ、これだけ延ばしますよとか、こういうふうにしますよというのは立てづらいと思いますけれども、まだまだ多分厳しい状況が続いてくると思います。小出しにするのではなくて、できるだけ長いタームで考えることも厚労省の中でも検討していただきたいなというふうに思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 次に、脱炭素化に向けた取組について質問させていただきます。

 航空分野における脱炭素化の推進を図るためには、カーボンニュートラルな液体燃料としてのSAFが必要不可欠だと考えています。欧米を中心に脱炭素の動きが進んでおり、世界中の航空会社でのSAFの需要が高まり、争奪戦が既に始まっています。SAFは国内生産が可能であり、航空燃料を海外に依存せずに自給できる大きなチャンスでもあります。

 もし我が国でSAFが安定的に供給されない場合、外国航空会社を含め、国際線の就航が停滞する可能性があります。SAFの安定供給のためには、国産SAFを中心としたサプライチェーンの構築が非常に重要になると考えております。日本が世界から取り残されないためには、SAFを国内生産し、日本から出発する外国航空機にSAFを安定供給できる体制を整える必要があります。

 また、二〇五〇年のアジア圏のSAF市場は二十二兆円となる見通しで、資源のない日本でも製造、供給が可能で、輸出大国を目指すことができる、日本の経済の成長につなげることができる絶好のチャンスであると私は考えております。

 そこで、国産SAFの導入促進のため、研究開発に関わる初期投資を大胆に行っていただき、今後生まれ得る新たな技術革新にも対応できる継続的な、強力な支援の仕組みが必要であると考えますが、いかがでしょうか。

南政府参考人 お答え申し上げます。

 国際航空分野の国連専門機関でありますICAOは、二〇二〇年以降でCO2排出量を増加させないとの目標を示しておりまして、CO2削減効果が期待できるSAFの導入促進は急務だ、そのように考えております。また、世界的にも需要の増大が見込まれております。

 このため、政府としましては、二〇一七年度より、NEDOを通じまして、SAFの製造技術開発、実証に取り組む複数の事業者を継続的に支援してきております。

 加えまして、昨年度創設しました二兆円のグリーンイノベーション基金を活用し、SAFを大規模に製造するための技術の確立に取り組む事業者を支援することとしておりまして、今週、四月十九日ですが、CO2等を用いた燃料製造技術開発のプロジェクトを採択したところでございます。

 我が国におきましてSAFの生産体制を早期に構築するために、引き続き、このような支援を通じ、技術開発や実証に取り組む事業者を後押ししてまいりたい、そのように考えております。

谷川(と)委員 ありがとうございます。

 SAF量産につながるように、省庁横断的に、SAFの原料、廃食油だったり都市ごみだったりエタノール等の安定的な確保、収集コストの削減に向けた仕組みづくりも必要であると考えていますが、いかがお考えでしょうか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、SAFの実用化及び安定供給確保のためには、関係省庁、燃料の使用者である航空会社、そして燃料の供給事業者等、幅広い関係者が一体となって取組を進める必要があると認識をしてございます。

 国土交通省におきましては、昨年、航空機運航分野におけるCO2削減に関する有識者検討会を設置し、SAFの導入促進に向けた工程表を取りまとめたところでございます。

 この工程表におきましては、今後、国産SAFの開発に加えまして、SAFを活用するためのサプライチェーンの構築や、国産SAFの国際標準化等の取組を進めていくこととしておりまして、併せて、二〇三〇年時点の本邦航空会社による燃料使用量の一〇%をSAFに置き換える、そういう目標を掲げたところでございます。

 また、実は、資源エネルギー庁と共同で、航空会社、石油会社、さらに関係省庁として農水や環境、そういった方々が参加する官民協議会を今日の午後に立ち上げる予定でございます。

 こういった措置を通じることによりまして、SAFの導入が速やかに進むよう、取り組んでまいりたいというふうに思ってございます。

谷川(と)委員 ありがとうございます。

 SAFは本当に日本の経済成長に必要不可欠であると思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

 時間が参りましたので、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

中根委員長 次に、河西宏一君。

河西委員 おはようございます。公明党の河西宏一でございます。

 本日も質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。

 早速ですが、質問に入らせていただきます。

 航空業界の関係者の皆様に新型コロナの影響を直接聞きますと、過去にも、同時多発テロなど、需要蒸発を経験をされたわけでありますけれども、今回ほど空港に人がいない景色は見たことがない、異次元の危機だというふうにお話をされているわけでございます。業界九万人の直接雇用を守るにも限界がやはりございまして、真っ先に配置転換、あるいはコロナの中で行われました在籍型出向に着手をしたのも航空業界だったというふうに記憶をしております。さらに、ここへ来て原油高騰の波が追い打ちをかけているわけでございます。

 そこで、伺います。

 先ほど谷川先生からも御指摘がございましたが、またさらに、先般の委員会でも話が上がりました六月末までの雇用調整助成金の特例措置の延長。当時、斉藤大臣からは、感染状況等を踏まえながら検討という御発言でございましたけれども、我が党にも航空業界から強い要請があったところでございます。いまだ新型コロナの収束が見通せない中で、延長は不可欠である、このように思っているわけでございます。

 加えまして、本日は、現在政府で検討されております原油高騰に対する激変緩和補助金の拡充でございます。是非この対象に航空機ジェット燃料も加えていただきたいということでございます。

 聞けば、国内線に限って行っているヘッジ取引の効果ですが、これはあくまで中期的なコスト平準化でありまして、現下の原油高騰分を吸収し切れるわけではない、そういう仕組みになっているということでございます。

 また、国際線も、先ほどありましたワクチンを始め貨物は動いているわけでありますが、ロシアのウクライナ侵攻の影響で、飛行ルートの長距離化またパイロットの増員などでコストがかさんでいる。本来それを吸収する頼みのサーチャージも、水際対策の影響で乗客が少ないために効果を発揮し切れない、こういったことでございます。

 今まさに、我が国の基幹インフラたる航空業界は未曽有の危機に直面をしているというふうに思っております。

 この未曽有の危機を乗り切るためには、関係省庁の政策を総動員すべきでございまして、先ほども御発言がありましたが、政府・与党におかれましても、補正予算の今国会中の成立を目指すという方針が固まったというふうに伺っております。今申し上げた雇調金の特例措置延長、そして、激変緩和補助金の対象にジェット燃料を追加する、是非とも斉藤大臣のリーダーシップを発揮していただいて実現に導いていただきたいと思いますが、大臣の御決意をお伺いいたします。

斉藤国務大臣 今、河西委員から御指摘ありましたように、航空ネットワークは基幹インフラでございます。

 その航空業界が今最も苦しんでいる業界の一つであるという点も踏まえて、先ほど御指摘のございました経済対策また補正予算の中で航空機燃料も対象にという、いわゆる原油価格高騰対策の対象に航空機燃料も対象にというのは、与党からも要請をいただいているところでございまして、政府としてしっかりと、その要請を踏まえて検討させていただきたいと思っております。

河西委員 ありがとうございます。是非、強力な推進、お取組をお願いを申し上げたいと思います。

 続きまして、今般の航空法改正でございますが、まさに官民一体で脱炭素化を加速化させるものでございます。したがいまして、いつまでに、どの分野で、どれだけCO2排出量を削減するのかといった目標と具体策、特に政府のメッセージが重要であるというふうに思っているわけでございます。

 まずは、国内航空についてお伺いをいたします。

 地球温暖化対策計画では、航空分野で、ジェット機の方ですね、単位輸送当たりのCO2排出量を一六%削減をすると。ただ、これは、想定需要の範囲内で二〇一三年のCO2排出量を超えない数値、いわゆる守りの作戦であるわけであります。

 他方、空港の分野では、太陽光パネル設置、また、航空業界とも連携をいたしまして、例えば、航空機の省エネにつながるGPU、地上動力装置の導入など、空港のポテンシャルをフルに生かしてCO2排出量を最低でも四六%削減し、更に高みを目指す、こちらは攻めの戦略であるというふうに伺っております。

 こういった、航空分野で守りに入る代わりに空港で大胆に攻める、しかも、空港分野の脱炭素化はポテンシャルが大きいわけでありますが、相当綿密な計画を検討されているというふうに伺っております。

 そこで、国内空港で今後どれだけのCO2を実質的に削減する計画なのか、また、その具体策と実現可能性の検証について、国交省の見解をお伺いいたします。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 国内空港からのCO2の排出量は、二〇一三年度時点で年間約九十三万トンでございます。これを四六%削減するためには、その時点から年間約四十三万トン削減する必要があるところでございます。

 このような中で、国土交通省におきましては、CO2削減のための具体的な施策としまして、空港施設や空港車両の省エネ化及び空港におけます再エネ導入を進めることとしてございます。

 一定の仮定の下で試算した結果でございますが、省エネ化につきましては、空港施設における空調の効率化や照明のLED化、空港車両のEV化やFCV化等によりまして、年間約十七万トンのCO2を削減することができるのではないか。

 また、再エネ導入につきましては、昨年度、全国の空港を対象にし、希望者を募って重点調査を行いました。その中で、十の空港で再エネ導入の計画というものを検討したわけでございます。この十の空港で年間約二十七万トン相当のCO2を削減する、そういった検討を行っておるところでございます。

 加えて、航空機のCO2削減のために、空港側で、GPU、地上電源、そういった利用促進や、地上走行距離短縮のための誘導路整備などにも積極的に取り組み、航空分野で一体となった脱炭素化を進めてまいりたいと考えてございます。

 国交省としましては、今後も、CO2削減目標の実現可能性を高めることができるよう、この法案で創設する制度を活用しつつ、取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

河西委員 ありがとうございました。具体的な数値も出していただきました。是非とも強力な推進をお願いを申し上げます。

 続きまして、国際線の方につきましてお伺いいたします。

 我が国は、ICAOが定める二〇二〇年以降はCO2排出量を増加させないとのグローバル削減目標にコミットいたしております。

 具体策は四つと聞いておりまして、一つは、軽量化などの新技術導入、二つ目は、ルート短縮などの運航方式の改善、そして三つ目が、今注目を集めております、ライフサイクルCO2排出量を削減する持続可能な航空燃料、SAFの導入でございます。最後、四つ目は、これはできれば避けたいものでありますが、炭素クレジットなどの市場メカニズムでございます。

 その上で、関係者の方々にお伺いいたしますと、最初の二つの新技術あるいは運航方式、これはいわゆる省エネで削減をするというものでありまして、削減できるCO2は年一%程度であるというふうに伺っております。したがいまして、やはり三つ目のSAF導入が脱炭素化の成否を分けるということでございます。

 加えまして、先ほどこれも御発言がありました、アジア圏のSAF市場は二〇五〇年に二十二兆円に及ぶ。さらには、二〇二〇年時点のSAFの生産量は世界でまだ六・三万キロリッターということで、全体の供給量の〇・〇三%。まだまだ我が国が市場に食い込める余地はありますし、また、経済安全保障の観点からも、安定的な国産体制の構築が重要であるというふうに認識をしております。

 しかし、関係者の話を伺いますと、幾つか課題があるということでございまして、一つは、SAFの生産者また使用者の双方がコミットした目標がまだおぼろげであるということでございます。

 先般、JALとANAが二〇三〇年にジェット燃料一〇%をSAFに置き換えると表明をされましたが、これは一〇%という割合だけでありまして、具体的な必要量の設定はこれからであるわけであります。

 また、国交省は、インバウンド六千万人を目指す二〇三〇年に、SAF需要が二百五十万から五百六十万キロリッターになると見積もっておりますけれども、よくよく伺うと、先ほどの大手二社の一〇%をSAFに置き換える目標とは直接的な整合性はまだないんだということでございました。

 やはり、この辺りの数値目標や整合性を政府がリーダーシップを発揮をして明確にしていただく、SAFの国産化に向けて、技術開発また今後設備投資も行っていくサプライヤーに対しまして明確なメッセージを出していくことが極めて重要であるというふうに思っております。

 先ほども御発言がありましたが、今朝の発表でも、本日午後にSAFの官民協議会の第一回目が開催をされるということでございます。実務者協議というふうに伺っておりますが、まず、この官民協議会で、今ほど申し上げました航空会社などのSAFの使用者と石油元売各社などの生産者の両者において、SAFの生産並びに使用目標をコミットしていくことが最優先課題だというふうに思っているわけでございますけれども、国交省の見解をお伺いいたします。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 国土交通省におきましては、昨年、航空機運航分野におけますCO2削減に関する検討会を設置しまして、SAFの導入促進に向けた工程表というものを作成するとともに、二〇三〇年時点の本邦航空会社による燃料使用量の一〇%をSAFに置き換えるという目標を設定したところでございます。

 このSAFの導入促進のためには、使用者である航空会社の積極的な活用だけではなく、SAFを供給する関係事業者の協力が必要なことから、委員御指摘の、今般、資源エネルギー庁と共同で、需要側の航空会社、そして供給側の石油会社などが参加する官民協議会を立ち上げ、本日午後、第一回目の会議を開催いたします。

 最近、我が国の石油会社等におきましては具体的な事業展開がなされるという報告もありますが、いずれにいたしましても、国土交通省としましては、この協議会を最大限活用し、SAFの生産目標等を含め、エネルギー庁を始めとした供給側としっかり協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。

河西委員 御答弁ありがとうございます。

 やはり、脱炭素化に向けた様々な技術開発また商用化というのは、関係者がしっかりコミットして足並みをそろえていくということが非常に大事である。これは航空業界もそうですし、あるいは自動車の関係を伺っていてもやはりそのような課題を感じるわけでございまして、是非、今回の航空法改正を機に、今回も様々な、空港と航空が連携するというような、そういった枠組みをつくっていただきましたので、是非ともリーダーシップを期待させていただきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 もう一つ、最後の質問になりますけれども、大きな課題がコストであります。

 聞くところによると、SAFの一番早いものでは、コスモ石油などが二〇二五年の国産SAFの供給を目指して事業化を進めております。政府としては製造コストベースでリッター百円台を目指しているということなんですが、実際には、ここに諸税や運送費などが上乗せをされて航空会社に供給をされるわけでございます。

 他方、現在供給されている海外SAFの価格は、フィンランドのネステ、これが、従来のジェット燃料の二倍から三倍、すなわちリッターで二、三百円ということでございまして、いずれにしても、SAFが割高になってくる点は否めないんだろうというふうに思っております。

 そこで提案なんですが、現在、ガソリン代替として使われているバイオエタノールに対して関税や揮発油税の軽減措置を行っておりますけれども、SAFについても将来的に同様の税制を検討してはどうかということであります。

 ちなみに、アメリカのバイデン政権は、二〇五〇年までに航空部門全てをSAFに置き換えるべく、生産者、使用者の双方に対して総額四十三億ドル規模の支援を行う、SAF生産企業に対しても税額控除を導入するなど、明確な目標とインセンティブを設けて国策として進めているわけでございます。

 我が国におきましても、本法改正で航空脱炭素化の推進基本計画を策定する国交省が先頭に立っていただきまして、関係省庁と連携を取りながら、脱炭素化の加速には、将来的に、税制上の軽減措置を始め、SAF利用を促進するインセンティブが必要だ、こういった点をメッセージとして発信をしていただき、財政当局にも強く働きかけていただきたい、このように思うわけでありますけれども、最後に国交省の御見解をお伺いをいたします。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、SAFの供給がとても僅かである現状に鑑みれば、SAFの導入によるコスト増を抑制するためにも、まずは、国産SAFの研究開発、そして社会実装を進めることが重要であると考えてございまして、グリーンイノベーション基金等によりまして、供給側への支援を着実にまず行っていく必要があると考えてございます。

 その上で、委員の御指摘はSAFの導入に対する支援ということでございますが、航空の脱炭素をめぐる国際動向でありますとかSAFの供給体制の構築状況を注視しながら、関係業界の御意見も伺いながら、その必要性について検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

河西委員 是非とも前向きな検討をお願いいたします。

 時間が参りましたので、終わらせていただきます。ありがとうございました。

中根委員長 次に、古川元久君。

古川(元)委員 おはようございます。国民民主党の古川元久です。

 時間が限られておりますので早速質問に入りたいと思いますが、航空機の脱炭素化を進めるに当たっては、電動飛行機とか水素飛行機のような新しい飛行機の開発というのも期待されるんですけれども、やはり、足下、現実的にCO2削減に最も資するのは、先ほど来の質疑でも出ているSAFを利用する、それを促進するということしかないんじゃないかと思うんです。

 ただ、現在、SAFの生産量というのは世界的に全然足らない状況であって、特に日本では、先ほど来から聞いていても、まだ開発段階、ほとんど生産も進んでいないという状況であって、ここのところをどうするかというのが、今回の法案の脱炭素化を航空分野において進めるためには一番最大の課題ではないかというふうに私は考えております。

 それで、日本で、やはり先ほどからも出ているように、国産SAFが大事だということなんですけれども、実際には、商用化はまだ八年ぐらい先の二〇三〇年頃になる見通しだというふうに政府は見ているようなんですけれども、既にSAFが商用化されている国はあるわけですね、もう実際に。それで、海外にも輸出していて、日本もそれを輸入してということがあるわけなんですが、そこまで生産が進んだ理由はどこにあるというふうに考えているのか。また、そうした国では、恐らく様々な政策も採用されてきたからこそそこまで進んでいるんだと思いますが、そういう国で採用されてきた政策も含めて、政府の認識をお伺いしたいと思います。

南政府参考人 お答え申し上げます。

 委員おっしゃるとおり、現状におきまして、フィンランドですとかアメリカなど、ごく一部の国においてですが、飲食店やファストフード店などの廃棄された廃食油を原料としたSAFが供給されているという実績がございます。これが、二〇二〇年時点で世界のジェット燃料供給量の〇・〇三%、こうした僅かな量にとどまっているということで承知をしているところでございます。

 こうした国では、元々、バイオ燃料の導入義務などを背景としまして、これらの需要に応えるために、廃食油を原料とするバイオディーゼル燃料の供給がされておりまして、こうした既にあったサプライチェーンがSAFに一部転用できた、そういったことがSAFの促進の原因になった、そのように考えているところでございます。

古川(元)委員 そのサプライチェーンというのは、市場に任せておいてできたんですか、それとも、ちゃんと政策的な対応があったからできたんですか、どうですか。

南政府参考人 ここについては必ずしも私は詳細には存じ上げないんですが、ただ、これは導入の義務が法的にかかったということが大きいと思っておりまして、この義務がかかったところで関係者の間でいろいろな話合いが行われたのではないか、そのように思っているところでございます。

古川(元)委員 私は今の話を聞いてちょっとびっくりしたんですけれども、大臣、新しいものをやるのに、大体こういうものはコストが高い。じゃ、義務をかければ自然に進むかといったら、当然、今回でも、目標をつけたら、あるいは義務化したら、そこに向けてサポートしていくとか、ちゃんとそこまで今まで進んできたというのは、多分それなりの政策的なこともやられていたんだと思うんですね。

 それは承知しませんじゃなくて、ちゃんとそういうところをしっかり政府としても、なぜ進んできたのかということが分からないと、義務だけかければ進むなんというそんな簡単な問題ではないと思うんですね。

 ですから、そこは、私も聞いて、どうして進んできたかについて、単にそういうものが存在していたという、それだけというのはちょっとびっくりしたんですが。

 じゃ、逆に聞きますけれども、日本でこれまでSAFの生産がなかなか進んでこなかった理由はどこにあるというふうに考えていますか。

南政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほどもお答えしましたが、現時点において、供給量としては僅かではありますが、取組が先行している国におきましては、やはりサプライチェーンが、バイオディーゼルですが、既に構築されていたというのがSAFについても大きな要因だというふうに思っております。

 他方、我が国におきましては、国産のSAFを国内航空機に搭載しての試験飛行を行うなど、将来的なSAFの大量供給に向けた取組は着実に進展しておりまして、こうした状況は、他国に比べて日本が著しく遅れているというふうなことでは必ずしもないのではないか、そのように認識しております。

 いずれにしましても、先生御指摘のとおりでありますが、こうした取組を更に加速化させるというのは全く必要であると思っておりまして、まずは、足下の製造技術開発の支援を着実に進めていくとともに、SAFの供給体制を確固たるものとするために、原料の確保を含めたサプライチェーンの構築に取り組む必要があると思っております。

 関係省庁、特に国土交通省を中心に、関係省庁とともにSAFの安定的な供給に向けてしっかり取り組んでまいりたい、そのように思っております。

古川(元)委員 何か遅れていないというような今の答弁だったけれども、実際に今ほとんど日本では商用化されていないわけですから、結局、輸入しなきゃいけない。

 さっきの話を聞いていると、要は、義務づけたから、そういう廃油とかなんかのサプライチェーンがあった。じゃ、義務づければいいのか、そういう話なのかどうかということも、やはりちゃんと、新たな政策を組むためには、じゃ、ほかの国はどういう形でそこまで進んできたのか。そんな突然、一気に行くわけじゃないんですよ、このSAFに行くのは。ですから、そこのところの分析が極めて私はちょっといいかげんではないかなと残念ながら言わざるを得ないと思います。

 そういう中で、本当にこれからちゃんと順調に進んでいくのかということはしっかりこれからもフォローしていきたいと思っていますが、私はたまたま、様々な分野でミドリムシを活用して新しい事業を手がけているベンチャー企業のユーグレナの創業者の出雲さんを前からよく存じ上げていて、このユーグレナが使用済みの食用油やミドリムシなどを原料としたサステオという名前のバイオジェット燃料を製造している、横浜市鶴見区にある日本初のバイオジェット・ディーゼル燃料の実証プラントを見学したことがあります。

 そのときに出雲さんからお話を伺って、SAF、バイオジェット燃料の普及のためには何が最大の課題かと聞いたら、とにかく価格が高いので、やはり価格を下げて使ってもらうということなんですと。普通のジェット燃料と同じくらいの価格にさえ、そこを何とかサポートしてもらえれば、生産も増えるし、広がると思いますということなんですね。

 ですから、これからかなり高い目標の、国産SAFの生産と利用を短期間で多く増やそうとするのであれば、先ほどから聞いていると、開発とかなんかに援助するという話がありましたけれども、やはり一番は、ほかのジェット燃料と変わらない値段ぐらいまで、補助金を出すか、あるいは航空機燃料税などの減税をするか、また、補助金と減税を組み合わせてもいいと思います、普通のジェット燃料とほぼ同じ価格ぐらいまで価格を引き下げる、これが私は生産と利用を広げるのに一番いいんじゃないかと思いますが、そういうことをやるつもりはないですか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、SAFの供給が僅かである現状に鑑みれば、まずは、SAFの導入によるコスト増を抑制するためにも、国産SAFの研究開発と、そして社会実装、これを進めることがまず大事だと考えてございます。その上で、グリーンイノベーション基金等によりまして供給側への支援を着実に行っていく。まずこれをやっていくことだと思います。

 その上で、委員御指摘のSAFの導入に対する支援といったことにつきましては、航空の脱炭素化をめぐる国際動向、そしてSAFの供給体制の構築状況等を注視しながら、関係業界の御意見もしっかり伺いながら、その必要性について検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

古川(元)委員 私は、そういうことではなかなか進まないと思うんですよね。

 再生可能エネルギーも、太陽光とかああいうのが何で進んだかといえば、やはりFITを入れたからですよ。やはり価格というところを、そこのところをちゃんとほかと競争できるような条項を入れたことによって一気に進んだんですね。ですから、今の発想だと、全然、なかなか遅々として進まないんじゃないか。

 また、環境の話とか、いろいろサポートするという、そういうこともあってでしょう、このところ大手企業がSAF生産に乗り出し始めて、それはそれでいいことだと思います。

 ただ、これも出雲さんに聞いたんです。今まではベンチャーしかやっていなかった、自分たちしかやっていなかった。こうやって大手企業が入ってくる。ただ、大手企業というのはやはり体力があるので、最初は赤字であってもとにかく値段を下げて、それで買ってもらう。そうなると、自分たちみたいな体力がないベンチャーは赤字でずっと商品提供なんか続けられないので、もしそうやってやられちゃうと、そこの価格競争で結局自分たちが淘汰されてしまうんじゃないか、そういう心配はあるんですという話をしていたんですね。

 日本でよくあることは、ベンチャー企業が切り開いていったところに後から大手が入って、要するに、力でベンチャーを淘汰してしまう。こういうことが私は日本で繰り返されてきたんじゃないかなと思うんですが、やはり、新しいことにチャレンジをしようとする人を、そういう人を応援するという意味では、国はこういうベンチャー企業を大切にするという姿勢を示して応援していくような、さっきもありましたけれども、価格でというのは、そういう大手とベンチャーを公平に扱うということですよ。やはりそういうことが大事かと思いますけれども、大臣、いかがですか。

斉藤国務大臣 SAFの開発については、いろいろな方式、技術があり、今それぞれの方法が研究開発されている、その中には大手もあるし、中小企業、ベンチャーもあるという状況だと思います。

 今、古川委員の御指摘は、まさに基礎技術からそれを社会で実装するまでにいろいろなフェーズがあり、日本の場合は、基礎技術はあるんだけれども、これが社会でなかなか実装されない、社会で実装されるときには欧米に負けてしまっているということがこれまで繰り返されました。

 その科学技術政策の反省もあるわけですが、今回、このSAFに関しましても、その反省を十分踏まえながら、しかし、適切な競争環境の下で我が国の企業が技術開発を着実に実施し、早期に実用化が図られるように、資源エネルギー庁を始めとする関係省庁と連携し、取り組んでいきたい、このように思っております。

古川(元)委員 本当にかなり深刻に考えていただかないと、このままでは多分、結局、SAFの生産はどんどんどんどん海外の方が先に進んで、他国からの輸入に頼る。そうすると、当初はいいかもしれません。しかし、結局これから、今みたいに円安が進んだらまたコストが上がる、そういう今の化石燃料と同じ苦しみをSAFでもまた味わうことになってしまうんじゃないかなと危惧するんです。ですから、やはり国産のSAFをちゃんと生産をきちんとできるようにするということは非常に大事なことであって、そのためには、今の御答弁では私はまた同じことになるんじゃないかなというふうに危惧を持つから、しっかりそこはやっていただきたいと思います。

 最後に、航空業界全体の話を一問だけ大臣にお伺いしますが、コロナに加えて、原油高騰とウクライナ情勢による影響で、航空会社が置かれている状況はますます厳しくなっています。これは先ほどからも話がありました。

 こうした状況の中で、今回の法案によって、脱炭素化への取組というのは新たなコスト増の要因です。しかも、航空需要の低迷や、原油高騰とか、ウクライナ、また円安、様々考えると、やはりこの厳しい状況というのはこれから相当長期にわたって続くというふうに考えなきゃいけないんです。

 ですから、航空業界に対する政府の支援は、今までコロナ禍向けとかやられてきましたけれども、これは長期に、構造的に及ぶんだというふうに考えて、航空業界に対する支援の在り方を抜本的に強化をして、長期にわたって持続的に支えていく、そういう体制をつくるということが必要じゃないかというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。

斉藤国務大臣 コロナ禍による甚大な影響が長期化する中で、また、原油価格の高騰、さらにはウクライナ情勢を踏まえた便数の減少、運航経路の変更など、航空会社を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増しておりますし、また、それを長期的な視点で見ていかなくてはならない、その点の認識は古川委員と同じでございます。

 国としても、コロナ禍による影響を受けている航空会社に対して、これまで様々な形で踏み込んだ支援を行ってまいりましたけれども、これからもしっかりとした支援をしていかなくてはならないというふうに認識をしております。

 航空業界における脱炭素化につきましても、燃費のよい航空機材の更新の下支え、それから国産SAFの研究開発、地上走行時間の縮減に資する誘導路整備の支援、空港における地上電源設備、GPUの導入支援などにより、持続的な支援に取り組んでいきたいと思っております。

 いずれにいたしましても、国としては、引き続き、原油価格の動向や国際情勢の推移、さらにはその影響を含めて、経営状況をしっかりと注視しつつ、航空ネットワークの維持、確保や、脱炭素化の推進を始めとした航空会社の取組を後押しできるよう、適時適切に対応すべく検討を進めていきたいと思っております。

古川(元)委員 航空ネットワークは公共財です。また、ちゃんと自前のナショナルフラッグの航空会社を維持するということは、これはやはり経済安全保障の観点からも大事なことだと思います。しっかりそこを支えていただきたいということを最後にお願いしまして、質問を終わりたいと思います。

 どうもありがとうございました。

    〔委員長退席、塚田委員長代理着席〕

塚田委員長代理 次に、稲富修二君。

稲富委員 立憲民主党の稲富でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、航空分野における脱炭素化についてお伺いします。

 本法案は、我が国の航空分野におけるカーボンニュートラルを推進しようとするものであり、その意義、背景について、大筋異論はございません。

 航空分野においては、炭素排出量の九九%が航空機から、残り一%が空港やその他事業とされております。

 全体として、排出削減に向けて、本法案に規定されている、航空会社が実行する航空運送事業脱炭素推進計画の高い実効性が肝であるというふうに思います。その計画には、事業者が負うべき目標を明記するなど、恐らく事業者への負担が大きくなるのではないかと思います。先ほど来ありますように、様々な今の三重苦の中での負担になろうかと思います。航空会社の機材更新を促進するなど、公租公課の減免など、経済的インセンティブが不可欠であろうかと存じます。

 そこで、お伺いします。航空運送事業脱炭素推進計画の実効性を担保するためには、国による主導が強く必要であると考えますが、大臣の基本的な認識をまずお伺いします。

斉藤国務大臣 国による主導責任についてお尋ねでございます。

 航空会社が定める航空運送事業脱炭素化推進計画については、国土交通大臣が定める航空脱炭素化推進基本方針への適合が求められることとなりますが、今後、基本方針における明確な目標の設定等を通じて、航空会社が実効性のある推進計画を策定できるよう、国は航空会社とは緊密に連携してまいりたいと思います。

 また、昨年、国土交通省に設置した航空機運航分野におけるCO2削減に関する検討会で策定した、航空の脱炭素化推進のための工程表に基づく取組の推進が図られるよう、適切にフォローアップも行ってまいります。

 さらに、航空の脱炭素化に当たってはSAFの導入が必要不可欠でございまして、航空運送事業脱炭素化推進計画においてもSAFの活用が盛り込まれると想定されているところ、本日、資源エネルギー庁と合同で、航空会社も参加するSAFに関する官民協議会を立ち上げることとしております。SAFの導入推進についても官民挙げて取り組んでまいります。また、国もしっかり責任を果たしていきたいと思っております。

 このような過程を通じ、航空運送事業脱炭素化推進計画に基づく航空会社の取組について、実効性を担保し、かつ、効果的かつ円滑に脱炭素化に向けた取組が講じられるよう、国土交通省として責任を持って対応していきたいと思っております。

    〔塚田委員長代理退席、委員長着席〕

稲富委員 ありがとうございます。

 SAFについては、ちょっと後ほど議論させていただければと思います。

 国交省が主導しながら、政府で一体的に取組を進めるということはもちろん必要だと思います。

 そこで、この法案の中の、新設された百三十一条二の八のことを伺います。こう書いてあります。「本邦航空運送事業者は、国土交通省令で定めるところにより、単独で又は共同で、航空運送事業の脱炭素化の推進を図るための計画を作成して、国土交通大臣の認定を申請することができる。」と、できるという規定になっております。

 これは今、国として進めなければいけないという中で、なぜできるという規定にしているのか、その点をお伺いします。

斉藤国務大臣 航空分野における脱炭素化につきましては、国際的な脱炭素化への関心の高まりを受けまして、大手航空会社を中心に、自主的な取組を進める動きが活発化しているところでございます。

 このような中、置かれた状況が異なる航空会社に一律に義務を課すのではなく、各社の自主的な取組を促進することで脱炭素化を推進することが適当である、このように考えております。

 このため、今般の法案におきましては、航空運送事業脱炭素化推進計画の作成につきましては任意としておりまして、計画の申請は、ここにございますように、国土交通大臣の認定を申請することができるという、できる規定になっているわけでございます。

稲富委員 ありがとうございます。

 これは確かに、JALやANAとかはともかく、小さな航空会社もたくさんあるということで、全ての航空会社に同じように課すということは非常に難しい点もあろうかと思いますし、そもそも民間企業に義務を課すということそのものがどうかという議論があるというのは理解します。

 ただ、大事なことはやはり、先ほど来大臣御答弁いただいているように、国、政府の責任といいますか、対応が大事で、先ほど来ありますように、民間企業が先んじてこれを積極的にやるというインセンティブがなければなかなか進まないというふうに思うわけです。

 そこで、この航空脱炭素化推進基本方針、国が定める内容について、関連してお伺いします。

 目標の達成のためには、多額の財源が長期的に必要になる。コロナ禍で航空会社の財務体質が大変厳しい状況になっております。そういう中で、空港整備勘定にとどまらず、一般財源からの支援やファンドの設置、活用など、経済的支援を国の責任として明記すべきだと私は考えます。

 そこで、国が策定する航空脱炭素化推進基本方針、先ほど来大臣がおっしゃっているこの方針にまず何を書くのかということなんですけれども、国の役割、国の責任というのを明記するのか、それを具体的にどういう内容にするのか、その点、お伺いします。

斉藤国務大臣 基本方針への国の責任の明記と中身という御質問でございます。

 この基本方針は、航空分野における脱炭素化に関する国の基本的な方針を示すものとして、国土交通大臣が関係行政機関の長に協議の上、定めるものとしておりまして、具体的に明記したいと思っております。

 基本方針には、御指摘の国の役割、そして国の責任に相当する事項として、政府が実施すべき施策に関する基本的な方針について、例えば、新技術導入の促進、それから管制の高度化による運航方式の改善、国産SAFの開発支援等の記載を想定しております。

 このほか、基本方針には、航空運送事業者等の関係者が講ずべき措置などの事項についても記載することとしておりまして、こうした事項を明らかにすることにより、航空事業者や空港関係者が連携した一体的な取組を促進し、航空分野の脱炭素化の取組を効果的、効率的に推進してまいりたいと思っております。

稲富委員 ありがとうございます。

 これから、本法案の目玉といいますか、一番大事なSAFについてちょっとお伺いをします。

 先ほど申し上げましたが、航空分野における炭素排出量の九九%が航空機からということでございます。脱炭素化を様々な政策を組み合わせることで進めることは大事としても、当面、効果の蓋然性が確かなSAFを進めることが大事であるということは言うまでもありません。しかし、様々な課題があるということでございます。量的な確保や価格の問題、先ほど来議論がありました。あるいは、国内生産、サプライチェーン、技術開発、いずれも民間に任せて済むものではないと思います。

 例えば、取組を表明している事業者、石油会社などからすれば、SAFの研究開発に取り組んでどの程度意味があるのかということは、非常にまだまだ小さい市場だと思うんですね、将来的には大きいとしても。ですので、積極的に設備投資する動機づけにはなかなかなりにくいと思います。

 それと、CO2の排出の面から見ても、日本のCO2排出からすれば、航空分野は全体の一%でございます。自動車はそれに比べて一七%ということで、CO2排出削減という意味からも、やはり航空分野で先に進めるという動機づけが働きにくいと思います。

 したがって、国が主導してやらなければいけないということで、導入推進に当たって国はどういう、先ほど方針で示すということでございますが、改めてどういう責任を負っていくのか、方針を示していくのか、より具体的にお願いします。

斉藤国務大臣 SAF導入の国の責任という御質問、大変難しい質問かと思いますが、航空分野の脱炭素化に関しては、国際民間航空機関、ICAOにより、国際線を運航する航空会社に対してCO2排出削減が義務づけられておりまして、その達成のためにはSAFの活用が重要な役割を果たすものと認識しております。

 このため、国土交通省においては、昨年、SAFの導入促進に向けた工程表を取りまとめ、二〇三〇年時点の本邦航空会社による燃料使用量の一〇%をSAFに置き換えることを目標として掲げております。

 現在、国産SAF開発に対しては、グリーンイノベーション基金などを活用し、研究開発、社会実装を進めているところですが、今後更にSAFの導入を加速させるため、本日、資源エネルギー庁と共同で、需要側の航空会社と供給側の石油会社等が参加する官民協議会を立ち上げることとしております。

 国土交通省としては、協議会の場などを通じ、現在策定に向けた検討が進められているクリーンエネルギー戦略にSAFの導入促進について盛り込むとともに、関係省庁と連携して必要な取組を進めてまいります。

 官民で責任を持つということかと思います。

稲富委員 官民なんですけれども、なかなか、これは三すくみのような状況だと思うんですね、需要側、供給側、そして役所の方と。どこがそれをより推進していくかということが大事だと思います。

 そこで、国産化を追求すべきだということは議論が先ほど来ありました。やはり遠くで、今、現状は日本ではゼロであるということで、海外で作ったものを運搬して日本に輸入をしているということで、その間の運搬でCO2排出をするということ、あるいは、そこからまた日本に持ってきて、そこから運搬でCO2を出すということになれば、本末転倒になるわけでございます。

 大事なことはSAFの国産化ということで、先ほど、使用量の一〇%をSAFに置き換えるということはありましたけれども、国産がどうなのか、将来的に国産をどの程度やるのかという、私はここはある程度の絵姿が必要だと思うんですね。その点、大臣の見解を伺います。

斉藤国務大臣 今、稲富委員から御指摘がございましたように、国土交通省においては、昨年、SAFの導入促進に向けた工程表を取りまとめ、二〇三〇年時点の本邦航空会社による燃料使用量の一〇%をSAFに置き換えることを目標として掲げております。

 また、現状は、拡大する一途のSAFニーズに対応できるだけの供給が世界的にも追いついていないのが実情でございまして、本邦航空会社からは国産SAFの安定供給に対する要望がなされている、こういう状況でございます。

 そのため、まずは国産SAFの研究開発、社会実装を進めることが重要であり、グリーンイノベーション基金等により供給側への支援を着実に行っていくこととしております。

 現在、国産SAFの供給に関する定量的な目標はありませんが、我が国でSAFの安定供給が可能な水準まで生産力をつけることは、我が国の航空産業の国際競争力の維持向上と健全な航空ネットワークの維持、確保につながるとともに、ひいては、我が国のエネルギー安定確保の観点でも大変重要だと考えております。

 国土交通省としては、本日立ち上げる官民協議会において、国産SAFの拡大についても、供給側及び需要側から参加する関係者と協議してまいりたいと考えております。

稲富委員 国産SAFの目標値がないということだったかと思います。

 協議会でいろいろ議論をするということなんですけれども、先ほど申し上げたように三すくみで、何かやらないとこれは進まないと思うんですね。

 そこで、様々な課題がある中で、私は税制が大事だと思うんです。ちょっと今日は財務省にも来ていただいておりますので、伺います。このSAFは、通常のジェット燃料と同じく、航空燃料税の課税となるのか、この点を伺います。

星屋政府参考人 お答え申し上げます。

 航空機燃料税が課される航空機燃料とは、航空機の燃料用に供される炭化水素油とされております。航空機の燃料用に供されるSAFにつきましては、航空機燃料税の課税対象である炭化水素油に該当するものと考えられますが、国税当局といたしまして、SAFとして製造される全てのものの成分をすべからく承知しているわけではございませんので、確定的にお答えすることは困難であると考えてございます。

 いずれにいたしましても、御質問のSAFが航空機の燃料に供されるとき、すなわち、航空機の燃料として航空機に積み込むときに航空機燃料税法に規定する炭化水素油に該当するのであれば、航空機燃料税の課税対象となるということでございます。

稲富委員 今おっしゃったことは、要するに、航空機に積まれる炭化水素油については課税対象であるということをおっしゃっているだけであって、航空機燃料税がかかるかどうかというのは一概に言えないというのが答えかなと思いました。

 大臣、やはり今回の、例えば航空機ネットワーク維持のための航空機燃料税を軽減をするというのは、税が物すごく航空産業にとって大事なところだと、私はポイントだと思うんですね。今はまだ、はっきり言って、課税関係がはっきりしていない。確かにSAFは、原料も様々、技術も四種類あるということで、私はちょっと科学的な知識はありませんけれども、課税されるのかされないのかというのがはっきりしていないということなんですよね。

 もう一回、ちょっと財務省に伺います。

 じゃ、同じSAFといっても、原料が違う、あるいは製造工程が違うことによって、こっちのSAFは課税、こっちは非課税ということもあり得るということですか。

星屋政府参考人 お答え申し上げます。

 SAFにつきましては様々な技術があると承知してございますが、航空機燃料税法に規定する航空機燃料とは、航空機の燃料に供される炭化水素油をいうというふうにされておりまして、炭化水素とその他のものとの混合物も含むとされております。

 したがいまして、現在利用されているSAFがそういったものであれば、航空機燃料税の対象となるということでございます。

稲富委員 要するに、定義をそのままおっしゃっているだけで、炭化水素油であれば課税されるし、そうじゃなければ課税されないということをおっしゃっているだけで、はっきりと答えていただいていないと思うんですよね。

 確かに、技術がまだこれからの開発なので、それが該当するか否かというのはこれからの課題だと思いますが、いずれにしても、課税関係を整理する必要があると思うんですよね、どこかで。

 国産化を目指し、国内航空にSAFを混合してそれを飛ばすわけですから、そのときは課税関係をどうするのか、はっきりしなきゃいけない。現時点では、今ANAが試験的に活用しているのは、海外に飛ばすのに使っているので課税関係はたまたま発生していないだけであって、本当にSAFを実用化し、国内生産をし、そして国内で飛ばすのであれば、課税関係をどうするかというのは極めて大事だと思うんです。

 その上で、私は、仮にSAF全体、まず、SAFが全体として一律でどうするかということを決めなきゃいけないと思うんですよ。AのSAFは課税、BのSAFは課税じゃないというのはおかしい、やはりそこの統一感が必要だということと、仮に課税対象だとしても、私は当面課税すべきじゃないと思います。それを明確に、先ほど申し上げましたように、国として何らかの前向きなことをやらないといけないと思うんです。

 そもそも、航空機燃料税については昭和四十七年にできて、それ以前は揮発油に関する、航空機に関する税というのは課税されていなかったという事実があります。それは、戦後日本が、飛行機がまだ、航空産業がほとんど壊滅して、立ち上がる間、昭和四十六年までの間は、新たな航空産業を育てる中で、揮発油に対する課税は租税特別措置でやらないということを国として、国策として決めていたわけです。すなわち、税制による後押しで産業育成をしてきたという歴史があります。

 四十七年、その頃は定期航空便がそろそろ発達し、航空会社も体力がつき、そして、課税環境が整ったということで課税をし、その税をもって新たな空港を造ったということが、やはりこの間の航空機に関わる税の推移だと思うんですね。

 すなわち、今、SAFは、まだ我が国はゼロだ、これから育てる産業なんだということなんですよね。そういう中にあって、我が国はどうするのかといったら、育てるのであれば、当然、今申し上げたような航空機燃料税は、機械的にかけるんじゃないんですよ、時代に合わせてやはりその在り方を変えてきたという歴史がある。

 したがって、今回も、SAFが、先ほどまだ整理されていないようですけれども、我が国としてこれを育てるのであれば、当面はやはり非課税、課税しない、あるいは免税でも租税特別措置でも何でもいいですよ、そういう形にして、産業として育てる。そして、ある程度、SAF市場が充実して、供給業者もネットワークも充実して使えるようになったときに課税を考えて、そして、課税した分については、またSAFを更に拡大するために使う。そういった何か絵姿がないといけないと私は思うんです。

 そこで、この課税関係について、是非大臣、航空機の燃料税というのが、今回の原油高に伴う航空産業の打撃の中で、この燃料税をどう下げるかというのは毎回大きな課題ですよね。この税をどうするかということを、是非私は、国交省としても勉強して、これはまだ課税関係がはっきりしていない中で、方針を示していただきたいと思うんです。課税しない、当面課税しない、将来はするかもしれないけれども、そういう方針を示していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

斉藤国務大臣 現在、SAFの供給が僅かである現状に鑑みれば、SAF導入によるコスト増を抑制するためにも、まずは国産SAFの研究開発、社会実装を進めることが重要であり、グリーンイノベーション基金等により供給側への支援を着実に行っていく必要がございます。

 その上で、SAFの利用に対する支援については、航空の脱炭素化をめぐる国際動向やSAFの供給体制の構築状況を注視しつつ、関係者等の御意見も伺いながら、また、先ほど稲富委員からいろいろ御意見もございました、そういう御意見を伺いながら、その必要性について検討を行ってまいりたいと思っております。

稲富委員 是非、この課税関係は非常に重要になりますので、まだ今はっきりとしていない中で、是非方針を示していただきたいと思います。是非これは要請をさせていただきます。

 続きまして、本邦エアラインへの支援政策についてお伺いします。

 これは、四月一日、当委員会で城井さんから質問がありました、先ほど来もありましたけれども、ジェット燃料を燃料価格激変緩和対策に含めるか否かということで、是非含めるべしということで質問したところ、大臣からは、どういう新しい支援が可能なのか、しっかり検討したいということがございました。

 先ほども検討ということだったんですけれども、三週間がたちましたので、是非そのことを、検討状況、大臣のその見解を伺います。

斉藤国務大臣 検討、稲富委員からもまた御質問をいただきました。どういう形で今苦境にある航空会社を支援することができるか、燃料高騰に伴う経済対策について今検討しているところでございまして、この方針を近日中にまた取りまとめたいと思っております。今、検討して、近々、結論を出したいと思っております。

稲富委員 もう間もなく恐らく結果が出るかと思うんですが、大事なのは、当然、ジェット燃料を含めるということと、その規模だと思います。

 そこで、伺います。原油高に伴う本邦エアラインにおける燃料費増というのはどれほど増えているのか、どう把握をされているのかということをお伺いします。

斉藤国務大臣 業界団体である定期航空協会から、燃油価格高騰が長期化することによって航空業界が受ける影響は月当たり約百億円である、このように聞いております。

稲富委員 そうなんですよね。これは様々な試算があろうかと思います。百億という規模だということで、私もその規模感が大きいというのに驚いたんです。

 どれぐらいの規模でやるかということが私は次に大事で、やることはやる、しかし、その規模は十億円程度か、やはり百億円に近いのかということが大事なので、そこも含めて是非結論を出していただきたいということを思いますので、要望させていただきます。

 続きまして、今まで申し上げたのは、原油高による燃料費の増分の対応ということなんですよね。これまで、今のウクライナの情勢、そして原油高、コロナという三重苦を迎えて、全て、いわば航空機燃料税と空港使用料の七百億で、全部、全てを吸収してこれが支援策パッケージだということでおっしゃってきました。

 しかし、今申し上げた燃油高対策とともに、やはり欧州便の三割増、コスト約三割増というのは非常にでかいと思うんですよね。燃料費のアップとともに、この三割増のところをどうするのかというのは、私は別の議論だと思うんです。

 ですので、これも先日大臣が、欧州便は公益性が高いと。ワクチンを運んでいる、医薬品も運んでいる、これは、我々の生活、命に関わる非常に大事な航路であって、公益性が高いとおっしゃったわけです。それをもし維持するのであれば、今申し上げた燃油高対策のみならず、私は更に、ルートで三割増のコストがかかっているエアラインに対して支援が必要だと思います。これは公益性があるということであれば、それが必要だというふうに思うわけですけれども、大臣の御答弁をお願いしたいと思います。

斉藤国務大臣 欧州便の公共性ということについての御質問かと思います。

 航空ネットワークは全体として極めて高い公共性を持っておりますけれども、特に欧州便につきましては、現在も、ワクチンを含む医薬品、医療機器、重要な貨物輸送を担っております。また、観光、ビジネス、貨物輸送のメインルートとして重要な路線であり、社会経済活動を支える重要な路線として高い公共性を持っていると認識しております。それを支える必要はある、このように認識しております。

稲富委員 しっかりとその支援策、全て、併せて、是非、大臣、よろしくお願いします。

 以上で終わります。ありがとうございました。

中根委員長 次に、谷田川元君。

谷田川委員 立憲民主党の谷田川元でございます。

 それでは、早速質問に入ります。

 お手元に資料をお配りしますので、資料一というのを見ていただきたいと思います。

 これは、国交省、恐らく航空局がお作りになったんです。本当に分かりやすい、すばらしい資料だと思います。国内線、国際線、コロナ前から今日に至るまで、どの程度飛んでいるかというのがはっきりこれで分かります。国内線はある程度、こんな最盛期で、コロナ後は、去年の十二月にはもう九二・五%の回復をしているんですね。だけれども、残念ながら、またコロナ感染が拡大して、今は半分程度までになっているということで。ところが、国際線を見ていただくと分かるように、ほとんどもう一割前後で推移しているんですね。

 ですから、国内線の方に関しては、GoToトラベルなんかもありますので、非常にこれは期待を持てるんですけれども、国際線に関してはどうしたらいいか。やはり、国際線を多く飛ばすためにも、入国に関して、入国者数制限の撤廃並びに段階的な検査の廃止を考慮する段階に来たと思うんですが、政府の見解を伺います。

川上政府参考人 お答えいたします。

 水際対策でございますけれども、オミクロン株の科学的知見が蓄積されてきたことなどを踏まえまして、三月から段階的に緩和を進めております。感染拡大の防止と社会経済活動のバランスを取りながら、対応を進めているところでございます。

 この中で、具体的な緩和策といたしまして、入国制限につきましては、三月一日より観光目的以外の外国人の新規入国を認めてきておりますほか、入国者総数の上限につきましては、日本人の帰国需要や留学生などの外国人の入国ニーズに適切に対応するため、四月十日より一日当たり一万人まで引き上げて対応しているところでございます。

 一方で、現在の水際対策の柱の一つといたしまして、引き続き入国者全員に対しまして検査を求めるという措置を行ってございまして、こうした措置の確実な実施を確保するために、併せて、入国者総数につきましても上限を設けまして対応しておるところでございます。

 こうした入国者総数の制限や検査の在り方なども含めまして、今後の水際対策につきましては、国際的な人の往来が日本の経済活動にとって極めて重要であるという認識を持ちながら、内外の感染状況や検査体制なども勘案しながら適切に判断してまいりたいと考えてございます。

谷田川委員 適切に判断するという言葉の意味がよく分からないんですけれども、具体的に、感染状況がここまで落ち着いたら決断するのか。例えば、ヨーロッパなんかはもう、イギリスなんかもマスクもなしで、ヨーロッパの便はどんどんどんどん飛んでいるんですよね。その辺の国際状況も見極めながら、こういうところになったらこうなんですよということを、具体的にあればおっしゃっていただければと思います。

川上政府参考人 お答えいたします。

 具体的な緩和の内容につきまして、現在引き続きまだ検討しているところでございまして、今の時点で確固たる内容を申し上げることはできないのでございますけれども、今後の水際対策の在り方につきましては、今御指摘のありました各国の水際措置の在り方、また、新型コロナの内外の感染状況、日本人の帰国需要などを踏まえまして検討してまいりたいと考えております。

谷田川委員 検討、検討という答弁はそれでいいんですけれども、本当の検討の意味は、やはりしっかり分析して、こうだと言うことだと思うんですよね。その辺を是非強く要望したいと思います。

 それと、資料二を見てください。

 これはATAGというんですかね、エアー・トランスポート・アクション・グループ、航空業界でサステーナビリティーを推進するグローバル連合が作った資料なんですが、先ほどからSAF、SAFと言っていると分からない人がいるかもしれないので改めて申し上げますと、英語でサステーナブル・アビエーション・フュエル、だから、持続可能な航空燃料ということなんですよね、翻訳すると。みんなSAF、SAFと言っているけれども、私の地元でSAFと聞いて分からない人がいるもので、あえて申し上げました。

 それで、これを見れば分かるんですけれども、新技術導入、運航方式改善、SAFの導入、この三つの柱でCO2を削減していくと。これはどう見ても、やはり、先ほどから話がありますように、新燃料、SAFを導入するのが一番大きな効果があるんだということですよね。

 それで、一つ確認したいんですが、日本政府が閣議決定しました地球温暖化対策計画では、航空分野の脱炭素化の目標として、単位輸送当たりCO2の排出量について、二〇一三年度の一・三九七七キログラムを二〇三〇年度には一・一六九三キログラムとしまして、約一六%のCO2排出量削減を掲げています。

 これは、本邦エアラインによる燃料使用量の一〇%を新燃料に置き換える、SAFに置き換えるという目標を達することによって、二〇三〇年における単位輸送当たりCO2排出量である一・一六九三キログラムが達成可能となりますか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年十月に地球温暖化対策計画の改訂版が閣議決定されまして、国内航空につきましては、委員御指摘の目標が設定されたところでございます。

 この目標に対しましては、SAFの導入促進のみならず、機材や装備品への新技術の導入や管制の高度化による運航方式の改善、そういったものも併せて取り組むことで、この計画の目標の達成を目指すということになるというふうに考えてございます。

谷田川委員 分かりました。SAFだけではなく、今おっしゃっていただいた新技術導入、運航方式改善も含めてやるんだということでした。

 それで、先ほど来も、SAFのことについて、国内生産がまだほとんど始まっていない、外国からの輸入に頼らざるを得ないということなんですが、この間ちょっと聞いたんですが、大体、今、先ほど公明党の河西議員もおっしゃっていましたけれども、フィンランド、アメリカから輸入する場合、一リッター当たり二百円から三百円。ジェット燃料は、大体、原油高前は一リッターで六十円だったのが、今は八十円ぐらいですよ。日本のある会社が開発して、あえてどことは言いませんけれども、大体一リッター千円でどうだという話があるみたいですよ。とてもとても、一リッター千円じゃ、買う航空会社はありませんよね。

 だから、さっき稲富さんが指摘したように、ましてや今、コロナ禍で苦境にある航空業界ですから、やはりある程度インセンティブをやらないと、とてもこれは導入が進まないと私も思います。

 そこで、まずお聞きしたいのは、やはり国内SAFの開発にしっかり支援をしなきゃいけないと思うんですが、それについてどのようなことを考えているか、資源エネルギー庁、おっしゃってください。

南政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘のとおりでございますが、今、国際航空分野での国連専門機関であるICAOでは、二〇二〇年以降、CO2排出量を増加させないとの目標を示しておりまして、この目標達成のためにSAFの活用は非常に重要だというふうに思っております。

 したがいまして、今後、世界的にも需要の増大が見込まれているところでございますが、しかしながら、二〇二〇年時点での世界のSAFの供給量は世界のジェット燃料供給量の〇・〇三%にとどまっているところでございます。

 政府としましては、こういった状況をかんがえまして、二〇一七年度から、NEDOを通じて、SAFの製造技術開発、実証に取り組む複数の事業者を継続的に支援してきておりますし、また、加えまして、昨年創設しました二兆円のグリーンイノベーション基金を活用しまして、SAFを大規模に製造するための技術の確立に取り組む事業者を支援するということで、先日、四月十九日にプロジェクトを採択させていただいたところでございます。

 このような支援を引き続きしっかりやりまして、技術開発や実証に取り組む事業者を後押しして、国内におけるSAFの生産体制の早期構築に取り組んでまいりたいと思っております。

谷田川委員 なかなか、国内生産がどこまでできるかというのは今現在見通せないということだと思うんですけれども、ただ、少なくとも、二〇三〇年までに航空燃料の一〇%をSAFに置き換えるということでございますので、それまでの間は、国内でできなければ輸入しなきゃいけないわけですよね。

 輸入する場合、実は、私の地元、成田空港の燃料というのは、千葉港にタンカーが来まして、そこから、千葉港からパイプラインで成田空港に運んでいるんですよ。ところが、千葉港に接岸できるタンカーというのは五千トンぐらいまでなんですね。五千トンのタンカーというのは非常に小さいんですよ。

 だから、SAFを本格的に輸入する場合には、やはり十万トンクラスのタンカーが必要だ。その十万トンクラスのタンカーが接岸できるところ、日本ではそんな数多くないと思うけれども、やはりそこに貯蔵施設がないと、SAFの有効活用はできないんですよね。

 ですから、この辺の、貯蔵施設の整備も必要と考えますけれども、こういった対策について国交省がどう考えているか、おっしゃっていただければと思います。

斉藤国務大臣 SAFを大量に保管できる貯蔵庫を含め、サプライチェーンをどうするかという御質問かと思います。

 SAFの導入促進に向けた工程表を昨年取りまとめまして、本邦航空会社による燃料使用量の一〇%をSAFに置き換えることを目標として掲げております。

 この目標の達成のためには、まず国産SAFの供給体制をしっかりと確立させることが重要でありますが、併せて、輸入も含め、SAFの貯蔵や供給を行うサプライチェーンの構築についても進めていく必要があると認識しております。

 サプライチェーンの構築につきましては、国土交通省において、令和四年度予算においてSAF関係として約一億円を計上し、その中には、輸入SAFを航空局の所有する飛行検査機、これは国交省が持っている飛行機なんですが、この飛行検査機に給油する実証事業等を盛り込んでおります。

 こうした取組を通じ、SAFのサプライチェーンが確実に構築され、SAFの安定的な供給体制が確立されるよう、空港や給油事業者を含む関係者とも連携して取組を推進してまいりたいと思います。

谷田川委員 十万トンクラスのタンカーが接岸できるところに、十分な貯蔵施設は今ある、そういう認識をお持ちですか。私はないと聞いているので、今こういう質問をしたんですが。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 現状におきましては、国内においてなかなかSAFは実用化の段階に至っておりませんので、そのような施設はないというふうに承知しておるところでございます。

谷田川委員 輸入に頼らざるを得ない期間は一定期間あるわけですから、輸入がスムーズにいくように、やはり貯蔵施設の整備というのも真剣に検討していただきたいと思います。

 それで、先ほど公明党の河西議員が質問されましたので、これについて答弁いただくとすればどなたになるんですか。

 ごめんなさいね、内容を言っていなかったです。要は、SAFの生産、利用企業に対する資金支援やSAF生産企業に対する税額控除、これについて河西議員が質問されて、さっき答弁された方はどちら、久保田局長がされましたか。では、あれ以上の答弁は、私、多分期待できないと思うので。

 私からも、先ほど稲富さんもおっしゃったけれども、やはり、税金を取らない、税金を安くしますというようなインセンティブぐらい、もうちょっと、国交省が財務省にかけ合いますというぐらい、この委員会で言ってほしいんですよ。そのぐらい、やはり国交省がSAFを積極的に航空会社に使ってもらいたいと思うのであれば、国交省主導で、他の省庁を説得しますというぐらいの気迫でやっていただきたいことを要望したいと思います。斉藤大臣、よろしいですね。

斉藤国務大臣 しっかりと支援してまいりたいと思っております。

谷田川委員 それでは、大臣から前向きな答弁をいただいたと理解しました。ありがとうございます。

 それで、資料四を見てください。

 これは、二〇〇六年に定期航空協会が、横田空域が全面返還されれば、百四十億円の経済効果があって、燃料も削減される、CO2も削減される、こう訴えたんですね。その結果、二〇〇八年に、この間の委員会でも申し上げましたけれども、八回目の横田空域の一部返還が認められました。ですから、SAFの導入も大切だけれども、航空ルートをできるだけ短くする、そのためには、やはり横田空域を全面返還してもらうというのが理想だと思うんですよ。

 そこで、大臣、せんだって、冬柴大臣下の当時の鈴木久泰さんという航空局長が全面返還を目指して頑張りますと言ったにもかかわらず、大臣からは、全面返還を目指します、そういう答弁が何回聞いてもなかったもので、ちょっと聞き方を変えます。

 大臣は横田空域の全面返還を諦めていませんね。イエスかノーかでお答えください。

斉藤国務大臣 イエスかノーかというお問いですが、ちょっとイエスかノーかだけでは答えられない部分がありますので、ちょっと答弁させていただきます。

 議員御指摘の点については、平成二十年当時とその考えに何ら変わりはありません。

 改めてちょっと御説明申し上げれば、横田空域は、横田飛行場において米軍が進入管制業務を行っている空域をいいまして、米軍の排他的使用が認められるものとして米側に提供された空域ではございません。

 したがって、いわゆる横田空域の返還とは、当該空域における米軍による進入管制業務の日本側への移管であり、その全面返還とは、当該空域において我が国が一元的に管制できるようにすることを意味します。

 このような認識の下、引き続き、横田飛行場等が在日米軍や我が国の安全保障上有する重要性を踏まえつつ、当該空域を一元的に管制できるよう、関係省庁と協力して米軍と調整するなど、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

谷田川委員 あえて全面返還という言葉をお使いになられないのがちょっと不思議でならないんですがね。

 実は、これは二〇〇六年の十月二十八日の朝日新聞なんですが、当時の日米民間航空分科会、日米合同委員会の分科会に出席された長田当時管制保安部長、これは結局八回目の横田空域の返還に合意されたときの新聞記事なんですが、そこによると長田さんはこうおっしゃっているんですよ、米軍や自衛隊の基地があり、現行の日米関係を前提とする以上、これ以上の削減は難しい、最大限米軍が譲歩した結果だと。アメリカ側がこう言っているんですね、最も効率的でベストな結果を提供できた、ベストな結果を提供できたと。そうすると、この朝日新聞の記者は、これ以上の削減は難しいという認識を示した、そういう主観を述べています。

 私も過去の国会答弁を見てみたんですが、その冬柴大臣の下での鈴木航空局長の答弁というのは、あの時点では、二〇〇八年の返還前ですから、とにかく全面返還を目指すんだ、目指すんだと強い意気込みでやった結果が二〇〇八年の返還につながった、私はそう認識しております。

 二〇〇八年の返還が実現してから、資料五に書きましたように、特に石井国交大臣も、それから斉藤国交大臣も、一元的に管制する観点から、関係省庁と協力をしながら米軍と調整をしてまいります、このフレーズなんですよ、みんな。河野外務大臣も、それから茂木外務大臣も。びっくりしました。だから、これはもしかしたら、私、日米合同委員会で、もうこれ以上の返還は日本は求めません、そんな密約があるんじゃないかと疑いたくなるんですよ。

 そんなことはないとおっしゃるのであれば、是非、全面返還を目指してとおっしゃっていただけませんか。

斉藤国務大臣 先ほど来、前回からずっと申し上げておりますように、我が国が一元的に管理するということを目指しております。

 そういう意味で、あのときに、平成二十年に鈴木局長が述べた答弁も基本的にそういう考え方でございまして、基本的な考え方に何ら変わりはございません。

谷田川委員 それでは、二〇〇八年の八回目の返還がなされた後の国会の議事録で、さっきの一元的に管理するという以外で前向きな答弁をした政府というか政治家は、安倍総理一人なんですよ。二〇一三年、参議院の予算委員会で、横田空域について、こう安倍総理はおっしゃっている。これは我が国のまさに領空でございまして空域でございますから、返還していただけるよう努力していきたいと、このように思っておりますと。

 皆さん、二〇一三年というのは、二〇一二年のときに安倍総理が、「日本を、取り戻す。」というキャッチフレーズの下、選挙を戦って勝利されましたよ。ですから、安倍総理もその思いを持ってこういう答弁をされたと思う。

 それと、二〇一九年の予算委員会、我が党の本多平直議員に対して、横田空域についてこうおっしゃっている。この空域については、いわば日本側としてこれを全面的に使わせてもらいたい、日本の空域としてですね、それはそういう気持ちはもちろんあります、そう安倍さんはおっしゃっているんですよ。

 ですから、安倍総理と同じように、そういう気持ちが斉藤大臣もあるという理解でよろしいですね。

斉藤国務大臣 もう一度申し上げますが、この横田空域というのは、米軍が進入管制業務を行っている空域をいいまして、米軍の排他的使用が認められるものとして米側に提供された空域ではありません。

 したがいまして、安倍前総理がおっしゃったことも、まさに一元的管理を目指すという意味でおっしゃったもの、このように思っております。

 我々も、一元的管理ができるように、それを目指していきたいと思っております。

谷田川委員 斉藤大臣はやはり慎重な方なんですね。もうちょっとすっきり言っていただければいいなと思うんだけれども。

 では、少なくとも、一元的管理を目指すとおっしゃるのであれば、この間も指摘したけれども、資料五のBを見ていただきたいんですが、一九九五年の、今から二十七年前ですよ、当時の黒野航空局長は、全世界のことを承知していないが、余り常識的なことではないことは確かだと思う、そういう答弁をされています。久保田局長は、この間、私の質問に対して、航空局といたしましては、全世界の航空管制の状況をつぶさに把握しているわけではございませんが、御指摘のような条件全てに該当するような事例については承知していない、そういうことでございますと。何かちょっと、二人を比較すると、少し後退しているように思えているんですが。

 この間も指摘したけれども、やはり、全てを承知しているわけじゃないということじゃなくて、全ての国の航空管制を調べました、その結果こうでしたというぐらい調査していただけませんか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 ちょっと一般論としまして申し上げたい部分があるんですが、駐留軍隊が受入れ国におきまして活動を行う場合には、航空管制業務の実施主体やルールについて何らかの取決めがなされているものと考えられますが、それは、各国におけますそういった軍隊駐留の在り方とか、それから安全保障環境とか地理的要因、そしてまた民間の航空機がどのような運航をしているかということによって様々であるので、一概に比較することはちょっとそもそも難しい。

 そういう認識に立った上で、先生御指摘の諸外国の事例というものにつきましては、現時点においては正確に把握しているものではございませんが、可能な範囲内におきまして、各国の事例について調査を行うなど、適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。

谷田川委員 是非、日本国は独立国なんですから、一元的に航空管制を行うのは当たり前のことなんですよ。それができていないということがおかしいのであって、是非、大臣、改めて強い認識を持っていただいて、前向きに取り組んでいただきたいと思います。

 時間が来ましたので、終わります。

中根委員長 次に、神津たけし君。

神津委員 立憲民主党、神津たけしです。

 昨日、本会議の場で、足立委員から、我々立憲民主党が、足立委員が提出された特定土砂等の管理に関する法律案、これについて何も実は検討していないんじゃないかというふうな御発言があったので、我々の党内での検討、ちゃんと検討していたんだよということをちょっとお伝えしたいと思っております。

 まず、私、足立委員が出された法案とそれから廃棄物処理法、この二つの比較をしておりました。それで、それを行った上、何が違っていたかというところにおいては、例えば、何かしら問題が発生したときに、処分の状況を把握するとともに、環境省令で定めるところにより適切な措置を講じなければならないというふうに廃棄物処理法では定めているんですけれども、それが足立委員のところには何も入っていないんですね。やはり、問題が起きたときに何も対応しないのかというところが欠けてしまっているというところがありました。

 それから、禁止行為のところなんですが、禁止行為のところでは、管理票の交付を受けていないにもかかわらず土を受け入れてしまうというようなことがないように、ないと思っておりまして、そこの部分について産廃法では書いてあるんですけれども、足立委員の提出のところでは書いていませんでした。

 それから、勧告及び命令という項目のところにおいても、足立委員のところには何も書いていなくて、廃棄物処理法では、問題があったときにちゃんと勧告、命令を行うということが書いてありました。

 それから、違反への罰金というところでは、足立委員のところは三十万円の罰金というところが記載されていたんですが、これでは抑え切れないと思っておりますので、そういうところがありまして……(発言する者あり)そうなんです、そのとおりなんです。済みません。

中根委員長 御静粛に。

神津委員 それで、これを解決するための手段として、先日、私、盛土法の質問をしたときに何をしたかというと、総務省の勧告によってトレーサビリティーが確保できるかというところの答弁を取ったんですね。それは、発生量、例えば建設発生土の土質別の発生量をちゃんと記録していく。それから、現場内利用・減量、搬出先名称、搬出先場所の住所、それから現場外搬出量、ここに欠けていたのが、発注者に報告する仕組みがなかったんですね。そこについても答弁をちゃんと取りました。

 それからあと、この書類の保存が、期間が一年だったんですね。それが短過ぎるというところを指摘して、それをもう少し長く、長くというか、国交省内で延長することを検討するということで言ってくださっていました。

 それについてはまた、もし詳しく必要でしたら、私は、この資料、ちゃんとありますので。これは決して、今日、昨日言われて作ったものではなくて、調査室に以前に頼んでちゃんと作っていたものですので、その点、是非、足立委員にお伝えしていただければと思っております。

 今日、航空法の審議ということで、航空法の審議に戻らせていただきます。

 私、航空法、今回の法案を見ていて、実は大きな問題があると思っております。

 まず、最初の質問なんですが、航空法の条文では、「国際民間航空条約の規定並びに同条約の附属書として採択された標準、方式及び手続に準拠して、」とあるんですが、これはどの附属書と何巻に準拠することとなるのか、まず教えていただきたいと思っております。

久保田政府参考人 国際民間条約、それからその附属書、そこにおいて加盟国が要するに講じることということにつきましては、航空法を含めた我が国法体系の中で確保していく、そういう形になろうと考えてございます。

神津委員 ありがとうございます。

 済みません、今お答えいただいていないと思うんですが。これ、手続に準拠して、国際民間航空条約の規定並びに附属書に準拠してということが記載されていると思うんですが、もう一度お伺いします。どの附属書と何巻に準拠することになるのか、教えていただければと思います。

久保田政府参考人 航空法の関係とそれから条約の関係につきまして、お答えを申し上げたいと思います。

 航空法このもの自身は、航空の発達を図ることを目的とする法律でございまして、航空に関して最も広範な国内法でございます。

 委員御指摘の準拠してということにつきましては、航空法の規定が、民間航空条約やその附属書、これは委員御指摘の部分も含めてでございますけれども、その準拠して定められていることを意味するというものでございますが、その内容というものにつきましては、あくまで航空法の規定の一部を構成しているというような考えでございます。

 航空法第一条の「国際民間航空条約の規定並びに同条約の附属書として採択された標準、方式及び手続に準拠して、」というこの文言自身は、実は昭和二十七年に航空法が制定されたときから存在しておるところでございますが、このような理解の下、航空法におきましては、制定時から、この国際民間航空条約やその附属書で定められていない内容、又はそれに抵触しない事項についても規定をしておるといったところでございます。

 このような理解の下、これまで累次にわたる航空法の改正等々が行われてきたというふうに理解しておるところでございます。

神津委員 今の御答弁ですと、航空法が制定されてから六十年たつ、この六十年間にわたって航空民間条約に準拠しないようなものについてもつけ加えてきたから、今回もつけ加えられるんだという御答弁だったと思うんですね。そういう意味においては、法律の条文に直接向き合わず、これは条文を無視していることと同じだと私は考えております。そういう意味では、ちゃんと準拠しなければならないと思っております。

 これ、地球温暖化対策について記載されている条文と附属書、あると思うんですが、いかがでしょうか。済みません、主語を忘れています。国際民間航空条約の附属書として、脱炭素とか地球温暖化対策について記載されている条文や附属書があると思うんですが、いかがでしょうか。

久保田政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のものにつきましては、国際民間航空条約第十六附属書第三巻及び第四巻というものが該当するというふうに考えるわけでございます。

 以上でございます。

神津委員 そうなんです。あるんですよね、これ。附属書第三巻、二酸化炭素排出基準、それから第四巻、国際航空におけるカーボンオフセット及び削減スキーム、この二つの附属書があると思うんですが、何でこの附属書に沿ってこの法律案改正を行うというふうに言わないのでしょうか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘の、例えば第四巻につきましては、ICAOグローバル目標達成のために、国際航空による二酸化炭素排出量の把握や削減に関する具体的な手法を定めておるものでございます。

 この四巻というものにつきましては、二〇一八年にICAOにおきまして採択をされたものでございます。

 この附属書四巻を国内法上どのように担保するかということにつきましては、各国に委ねられておるというところでございまして、我が国におきましては、二〇一九年、国際輸送を行う本邦航空会社に係る事業計画制度におきまして、CO2排出量の把握、そして削減方法を事業計画の記載事項、認可事項とすることで対応して国内措置をしているということの理解でございます。

 以上でございます。

神津委員 今の御答弁なんですが、第三巻については、技術的なところで、CO2のエミッションについて書かれている。第四巻については、もう少し、今ちょっと私は明確には受け取れなかったんですが、CORSIAというフレームワークをつくって、枠組みをつくって、脱炭素化を世界の航空業界の中で進めていくという枠組みだと私は理解しております。

 この附属書なんですが、今回の法律に大きく関係してくるところだと思うんですが、翻訳はされていますでしょうか。

久保田政府参考人 委員御指摘の第三巻、第四巻につきましては、翻訳等は存在してございません。

神津委員 ありがとうございます。

 今回の法律、私自身は、この二つの附属書に沿って改正が行われると、中身を見る限りでは理解しております。

 これまで第一巻、第二巻とあって、それは翻訳されてきている。私の手元にあるんですが、こういったものをちゃんと翻訳されてきているという経緯があります。三巻と四巻はなぜ翻訳されていないのか、教えていただけますか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のように、第一巻及び第二巻については、これは仮訳という形で関係機関等が整備したものが実はございます。

 第三巻、第四巻についてはそのようなものがないという、事実ということはそういうことでございます。

 以上でございます。

神津委員 私が思うところでは、結局、翻訳されていないというところでは、今、私たちにこの委員会の審査の中で求められているのは、ICAO公式言語のまま、その内容がこの法律に反映されているかということを確認することを求められていると私は理解しております。本来であれば、日本の公式言語で読んで理解した上で、この法案にその内容が反映されているかということを確認していく必要があると思います。

 この三巻と四巻なんですが、翻訳していただきたいんですが、お願いできますでしょうか。

斉藤国務大臣 国際民間航空条約の附属書について、その内容を条約本体と併せて日本語で参照できることは、我が国の航空関係者にとって有益であると認識しております。

 特に、第十六附属書第四巻、CORSIAに規定されている国際航空のCO2排出削減の枠組みには我が国も先行して自発参加していることから、その内容を関係者が共通認識として持つことは、航空分野の脱炭素化のため重要であると考えています。

 このため、本年秋に開催されるICAO総会において採択予定のCO2排出削減の長期目標に向け、我が国が検討グループの議長国として議論をリードをしていく中、本附属書はますます重要なものとなることから、何らかの形で和訳が作成されるよう考えてまいります。

神津委員 前向きな御答弁、ありがとうございます。

 このCORSIAという枠組み自体、元々、日本がサブセクターの議長国としてリードしてきた枠組みだと思うんですね。そういう意味においても、これまで日本がせっかくリードして成果を上げてきたものとしてはアピールする材料にもなると思いますので、是非翻訳をお願いしたいと思います。

 今回の翻訳をされていないという問題もあるんですが、この条約、条約の附属書、これは今回の法律に大きく関わっていると思うんですが、国会の承認を受けていないんですね。

 国会の承認を受けるか受けないかの基準について、教えていただけますか。

御巫政府参考人 お答え申し上げます。

 条約の国会承認についての御質問をいただきました。

 条約の国会承認につきましては、法的拘束力を有する条約でありまして、いわゆる大平三原則というものを満たす場合には国会承認をいただくということになっております。

 一方、このシカゴ条約の附属書につきましては、それ自体が法的拘束力を持たない文書であるということでございますので、大平三原則の対象とはならず、国会承認をいただいていないということでございます。

神津委員 大平三原則について、別途、今配付資料としても配らせていただいているので、その辺、御確認いただければと思います。

 立法に関わるような附属書については、翻訳、それから国会の承認が必要というふうに理解しましたが、よろしいでしょうか。

御巫政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、大平三原則の対象となる文書と申しますのは、条約、法的拘束力のある条約であるということが前提になります。

 その上で、大平三原則におきましては、法律事項、財政事項等が含まれるものについては国会の御承認をいただくという基準を示しております。

神津委員 ありがとうございます。

 これまで、TPPの附属書とか、こういうものについては国会の承認を得てきているという経緯があると思います。そういう意味においては、附属書単体であったとしても、法律に、立法に関わるようなものであれば、私たち、ほかの言語で読んでも、細かいところを正確に理解しているか難しいところがあると思うので、是非とも、日本語に翻訳してから、我々、審査をできるようにしていただければというふうに思っております。

 次に伺います。次に、本法案の百三十一条のところについて伺いたいと思います。

 CORSIAでは、今、二%の削減をコミットしていますが、今回の法律の条文は、百三十一条の二の八、百三十一条二の十号では、できる規定というものが多いのが特徴です。脱炭素化に向けた取組として、航空会社各自の自由裁量に任せるだけでは私は脱炭素目標が達成できないのではないかと思っているんですが、いかがでしょうか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 我が国航空会社におきましては、国際航空の世界における脱炭素の議論の高まりなどを踏まえまして、各社自らがいろいろな取組をしていこうという、そういう機運が生まれているところでございます。

 実は、日本の航空会社、規模の大きいところもあれば、小さいところもございます。そういった意味で、一律にそういった義務を課すというのではなくて、そういう自主的な取組を更に推進していくというのが今回の法律の目的でありまして、その意味におきまして、このできる規定も、航空会社単体又は共同でといったところもターゲットにしておるというところでございます。

 そういった仕組みを講じることによりまして、空港のサイドの取組も併せて、航空分野全体としての脱炭素の取組を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

神津委員 ありがとうございます。

 私の手元に、航空運送事業の許可及び事業計画変更の認可審査要領(地球温暖化対策)というものがあります。その中には、例えば、最大離陸重量が五千七百キログラムの機関については、こうした脱炭素の取組を私は行わないといけないと理解しているんですが、そうではないのでしょうか。例えば、今の段階ではもしかしたら全て義務ではないかもしれないんですが、CORSIAの中では、二〇二七年には全加盟国が脱炭素の取組をやっていかなければならない、ただ、途上国は除いていくというふうに伺っております。

 そういった面においては、全ての民間の事業者が要求される、義務となってくると理解しているんですが、私の見解は正しいでしょうか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のものにつきましては、国際民間航空条約第十六附属書の第三巻のことかなというふうに思います。

 第三巻と申しますのは、航空機の二酸化炭素排出量に関する基準でございまして、航空機の最大離陸重量に応じて、巡航時の単位距離当たりにエンジンから排出される二酸化炭素量を規制する基準を設けたものでございます。これにつきましては、航空法体系の中で措置をしているということでございます。

神津委員 今のお話ですと、今回の法律によって求められる航空脱炭素化推進基本方針が定められて、そこに係る計画、航空運送事業脱炭素化推進計画というものが民間企業に求められる、ボランティアベース、ボランティアなのかもしれないですが、推進計画が求められるというふうに理解したんですけれども、この計画書と、それから、この事業の、例えば脱炭素の事業の認可を受けないといけないというような先ほどの審査要領というもの、計画変更の認可審査要領というもの、ここに書かれているものは別の計画ということなんでしょうか。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の法律の中で、本邦航空会社が計画を作りまして、それが基本方針等に適合等々しているのであれば大臣の認定を行うということになりますが、その計画の中に、委員今おっしゃった、例えば航空機をこんなものを導入していく、そういったものになってくると、それがこの附属書三巻のものの基準を満たすことになっていきますので、それが事業計画において変更する必要があるのであれば、今回はワンストップサービスということで自動的に認められるという形になっていく、そういう規定でございます。

神津委員 今、認可の話が出てきたので、認可が取り消された場合どうなるのかということを教えていただければと思います。

久保田政府参考人 お答えを申し上げます。

 基本方針等に適合しない、ないしはその遂行ができないような場合については取消しすることができるという規定になってございますが、その以前としまして、航空会社とは綿密に打合せをしながら、そのような事態にならないような形で措置をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

神津委員 もう一つ、今のところの、関連して、第百九条の型式変更の認可や届出も同時に取り消されるのかというところもお答えいただければと思います。

久保田政府参考人 お答えを申し上げます。

 そのような事態にならないように取組をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

神津委員 ありがとうございます。

 私は、認定の取消しが発生した場合どうなのかということを伺っておりまして、お答えいただければと思うんですが。第百九条の型式変更の認可や届出も同時に取り消されるのか、お伺いできればと思います。

久保田政府参考人 お答えを申し上げます。

 型式の変更等の認可につきましては、これもかなり技術的な問題でございまして、長い時間をかけて、製造機メーカーとそれから製造国において議論がなされ、そして、使用国としての我が国の安全当局、これは航空局でございますが、議論を重ねてやるものでございます。

 そういうことで考えると、元々、そういう型式の変更や認定をした上でそれをどう使うかというのが、今回の脱炭素におきます航空会社が定める計画であるというふうに考えておるところでございます。

神津委員 今の御答弁、余り明確な答弁ではなかったんですが、これ以上聞いても余り出てこないと思いますので、次に行きたいと思います。

 CORSIAについてなんですが……(発言する者あり)時間ですか。済みません、申し訳ない。承知しました。また次回に伺わせていただければと思います。

 済みません。ありがとうございました。恐縮です。

中根委員長 次に、山本剛正君。

山本(剛)委員 日本維新の会の山本剛正でございます。

 まず冒頭に、我が方は、今回、附帯決議を出すということを言ってお示しもしたにもかかわらず、不手際が我々にありまして、理事の皆様方、そして各党会派の皆様方、そして御尽力をいただきました委員部の皆様方、そして調査室の皆様方、関係をいただきました全ての皆様方に、この場をおかりをいたしましておわびを申し上げます。本当に申し訳ありませんでした。

 私自身は、前回のいわゆる一般質疑で航空法のことについても触れさせていただきまして、並々ならぬ思いを持って今日ここに立たせていただいております。是非しっかりと日本の航空業界の未来を語ってまいりたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。

 そういう私ですが、満席の飛行機に乗ると、必ず隣の人から嫌そうな顔をされる身でございまして、私自身の改正もしっかりとやらなければいけないのかなと思っておりますが、まず、一番最初に、七百億円の支援についてちょっとお尋ねをさせていただきたいといいますか、おさらいをさせていただきたいと思いますが、なぜこれを支援するようになったのかということを簡単にお答えをいただきたいと思います。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 航空ネットワークは、公共交通として国民の社会経済活動を支えておりまして、ポストコロナにおきましてもその役割が期待される、いわば空のインフラでございます。

 しかしながら、新型コロナの影響を受けて、過去に例を見ない規模で航空需要の減少が続いておりまして、事業者の方で固定費削減等の経営努力を講じておりますけれども、それでもなお航空会社の経営は極めて厳しい、そういう状況が続いておるところでございます。

 そのため、今年度、航空会社への支援としましては、空港使用料につきまして合計で六割の軽減、航空機燃料税につきましては、コロナ前に一キロリットル当たり税額一万八千円だったものを一万三千円に引き下げる措置を実施することとしておりまして、合計で委員御指摘の七百億の負担軽減が図られる、そういうことになります。

 これらの支援によりまして、現下の状況下でありましても、ポストコロナに向けた機材投資等の下支えなどが可能となり、航空ネットワークの維持、確保が図られると考えておるところでございます。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 公共だということ、そして、ポストコロナに期待が持てるということでございまして、前回の御答弁でも、大臣から、やはりコロナ対策でやっているんだということを明言をしていただきましたし、それをしっかりと支えていかなければならないというお言葉もいただきました。また、その先に、しっかりと投資に回るようにということもおっしゃられたかというふうに私は覚えておりますけれども、この七百億円は本当にありがたいんです。

 しかしながら、前回も申し上げましたとおり、コロナ対策での七百億円でございますから、やはり燃料高騰対策ということは、先ほど河西委員の質問にも検討するとおっしゃっておられましたけれども、過去に例を見ないという、今すごいお言葉を局長がおっしゃられたので、過去に例を見ないぐらい大変な状況の中で、また、過去に例を見ない航空機燃料の高騰ということを考えれば、補正予算などでしっかりとこの対策を盛り込む、そしてまた求めていくことが重要だと思いますけれども、大臣、いかがでございましょうか。

斉藤国務大臣 今の厳しい状況についての認識は、山本委員と私、まさに一致しております。

 そういう厳しい状況の中で、政府全体として、現在、長期化している原油価格の高騰に対して、非常に厳しい状況にある航空業界をどのように支援していくかということにつきまして、何が実効的で有効的な措置かという観点からしっかり検討しているところでございます。経済対策を政府としてもしっかりまとめていきたいと思っておりますが、必要な支援策について、ジェット燃料も含めて真剣に検討を進めているところでございます。

山本(剛)委員 本当に、是非よろしくお願いをいたします。

 燃料の高騰というものは、本当に真水を直撃するものでございますから、今の重たい言葉をしっかりと検討していただいて、絶対的な支援をしていただきたいというふうに思っております。

 次に、GoToキャンペーンについてお尋ねをするんですけれども、県民割やブロック割はよくて全国的なGoToキャンペーンがなぜ駄目なのか、これは科学的根拠みたいなものがあるのか。もし根拠がないとするなら、根拠がないのに何でそんなことをするのかというのをちょっとお尋ねをしたいというふうに思います。

和田政府参考人 お答え申し上げます。

 現時点における感染状況につきましては、厚生労働省の専門家会議におきまして、新規感染者数の増加が昨年夏のピークを上回っているほか、地方における感染拡大にも注意が必要であり、今後の動向を注視する必要があるとされております。

 このため、全国的な移動を対象とし、全国一律に観光需要の底上げを図るGoToトラベル事業の実施につきましては、引き続き、今後の感染状況等を見極めつつ、関係省庁や専門家の意見も伺って、注意深く検討していく必要があると考えております。

 他方で、県民割事業につきましては、これまで、GoToトラベル事業の停止期間中も含め、それぞれの地域における感染状況や観光関係者の状況等を最もよく把握されている各県の判断によりまして実施されてまいりました。

 こうした中で、今月一日より県民割支援の対象範囲を地域ブロックに拡大をいたしましたが、それに当たって、あらかじめその可否や拡大範囲につきまして専門家の御意見を伺った上で、地域ブロックの範囲等を決定したところでございます。

山本(剛)委員 すごくもっともらしいことをおっしゃっていただいたんですけれども、だからといって全国ができないという理由にはちょっとなっていないような気がするんですけれども、是非検討をしっかりとしていただきたいというふうに思います。

 これは、この感じでは、残念ながら長距離交通機関には何の得にもならないわけでございますよね。今日の航空法に関わる航空業界の方たちもまさにそうでございます。

 でも、例えばその後に、やはり長距離交通機関が疲弊をしているという現状を考えたら、何かそれに対する対策みたいなものはあられるんでしょうか。大臣、是非お答えいただきたい。

斉藤国務大臣 国土交通省としては、感染状況が全国的には改善しない状況が続く中でも、可能な範囲で観光需要を喚起するべく、県民割支援の対象に隣接県や地域ブロックを追加して、できる限り長距離の移動を伴う観光を促す取組を講じてきたところです。

 今後は、感染状況が落ち着いたならば、全国的な移動を対象とする新たなGoToトラベル事業を実施したいと考えております。その際には、一昨年の事業実施時において近隣の観光需要が多かったという事実も踏まえて、航空便や新幹線などの交通機関の利用を含む旅行商品について割引上限額を引き上げることを予定しております。

 国土交通省としては、こうした取組を通じて、新たなGoToトラベル事業が長距離の交通機関も含めて可能な限り多くの事業者を支援する事業となるよう、しっかりと準備を進めてまいりたいと思います。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 感染状況が落ち着けばやるというのは分かるんです。でも、このまま感染状況がずっと横ばい若しくはちょっと上がってきた状況のときに、県民割とかそういうものはあるけれども、やはり長距離交通機関には何のインセンティブもないという状況では、更なる疲弊を増してしまうということもありますので、是非準備の方はしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 もし感染状況が落ち着いてGoToが盛んになって空港に活気が出てくると、これも前回の質問で申し上げましたけれども、もう航空業界は大丈夫なんじゃないか、空港がにぎわって、飛行機にいっぱいみんな乗るから、もう航空業界を支援しなくてもいいだろうみたいな空気になっちゃうのが私はちょっと怖いなというふうに思っています。

 なぜなら、先ほど来から皆さんもおっしゃられているように、国際線の需要が戻らない限りは、やはりどうしても航空業界は厳しいままなんですね。ですから、GoToはGoToでやるということも大事ですけれども、やはり、しっかりと経営状況を見極めた上で的確な支援をしていただけるように、是非私からもお願いをさせていただきたいというふうに思います。

 それでは、今日は法案審議でございますので、しっかりと法案のことをやらせていただきたいんですけれども。

 まず、SAFの開発、製造支援について、今日はずっと皆さん、各党の方がSAFのことを言っているので、ちょっともう食傷ぎみかもしれませんけれども、しっかりとやっていかなければいけない問題なので、ちょっと御提案をさせていただきますが、総合的かつ計画的な推進を図るために基本的な方針を定めることとしている第百三十一条二の七、2の一と二、この中に目標と実施すべき施策というのが書いてあるんですけれども、これは具体的には何を示すものなのか、ちょっとお示しをいただきたいと思います。

久保田政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、国際航空では、ICAOで、グローバル削減目標といたしまして、二〇二〇年以降、総排出量を増加させないことなどが採択されておるところでございます。また、国内航空では、地球温暖化対策計画におきまして、二〇三〇年度までの排出原単位、これは単位輸送量当たりのCO2排出量でございますが、それを一六%改善するという目標を設定しているところでございます。

 これらを踏まえまして、航空脱炭素化推進基本方針には、脱炭素化の目標としまして、ICAOで採択されたグローバル削減目標と、地球温暖化対策計画におきまして設定されている削減目標、これを定めることを検討しておるところでございます。

 また、この方針に掲げる政府が実施すべき施策につきましては、これは関係省庁とも協議が必要でございますが、SAFの導入促進とともに、運航方式の改善や新技術の導入、そういった記載を考えたいというふうに考えておるところでございます。

山本(剛)委員 やはり、実施すべき施策にSAFが入ってくるというのは先ほど来からの議論で当然のことで、SAFに頼らなければ航空業界のカーボンニュートラルは到底達成することができないということでございますから、これは本当に、私は何でもっと具体的に書いていないのかなと思っているので、それはちょっと後からやりますけれども。

 クリーンエネルギー戦略は六月に策定ということがあります。今日は細田経済産業副大臣にもおいでをいただいておりますので、ちょっとお尋ねをしたいんですけれども、クリーンエネルギー戦略にSAFをしっかり盛り込んでいくということが大事なのではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

細田副大臣 ありがとうございました。

 今御指摘ございましたクリーンエネルギー戦略は、二〇五〇年カーボンニュートラルを目指す中で、将来にわたって安定的で安価なエネルギーの供給を確保し、更なる経済成長につなげていくために策定するものでございまして、現在、その内容について検討を進めているところでございます。

 航空分野の脱炭素化に向け、CO2削減効果が期待できるSAFは、需要の増大が見込まれておりますけれども、世界的にも供給が追いついていないのが実情でございます。他国に先駆けてSAFの製造、供給体制を構築することで、国内でのSAFの安定供給を実現するとともに、今後拡大が見込まれるSAFの市場を獲得していくことが大変重要であると考えております。

 クリーンエネルギー戦略の検討の中で、競争力のある安定的で安価なSAFの供給拡大を実現するための環境整備などの方策について、先生の御指摘も踏まえて議論を進めてまいりたいと考えております。

山本(剛)委員 まだ盛り込まれるかどうか分からないということですか。何か、さっきは、大臣の答弁か誰かの答弁では、盛り込まれるみたいなことがあったと記憶しているんですけれども。

細田副大臣 現在検討を進めているということで御理解をいただきたいと思いますけれども、ただ、御参考までに申し上げますと、昨年策定いたしました例えばエネルギー基本計画の中にも記述がございますので、こういうことを踏まえて検討が進められるものだというふうに考えております。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 是非、これはもうど真ん中にでも据えていただきたいぐらいの思いでございますので、よろしくお願いいたします。

 じゃ、SAFの開発、製造のロードマップ、もう一度ちょっと御披露いただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

南政府参考人 お答え申し上げます。

 SAFは水素と炭素の化合物である炭化水素でありまして、炭素を含む様々な原料から製造することが可能であります。

 原料の種類によってSAFを製造する技術も複数存在しておりまして、足下では、例えば、飲食店やファストフード店などからの廃食油を原料にSAFを製造する技術、これはHEFAというふうに呼ばれていますが、そういったものが現状では利用されております。

 今後は、まず、二〇三〇年までには、木くずですとかバイオマスやプラスチックなどの廃棄物からSAFを製造する技術の確立を図っていきたいと思っておりますし、さらに、二〇四〇年頃には、CO2と水素を合成して製造した合成燃料、こういったものもSAFとして利用することが期待をしているところでございます。

 こうした技術を活用して、関係省庁とともにSAFの安定供給を図ってまいりたい、そのように思っております。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 後からちょっと触れようと思っていたんですけれども、バイオ由来のものは、基本的に、もう生産もされていて、開発にそこまで問題はないのかなというふうに思っておりますが、一方で、やはり合成燃料については相当な開発が必要だなという思いがしております。後ほどまたそれは触れますけれども、是非そのことを、もちろん認識されているというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。

 やはり、SAFの活用がこれだけ大事だと。先ほど谷田川さんの資料にもありましたけれども、私の資料でも一枚目と二枚目で、国土交通省さんが出す資料でも、SAFの導入が重要だよと。また、別のところの資料でも、SAFは六〇%、七〇%を占めるんだということで、もう本当に、このSAFをどうにかしない限りは、これを見る限りでは、残念ながらカーボンニュートラルは達成できない。

 それにもかかわらず、今回のこの法案の百三十一条二の七の中に、残念ながら、具体的記述というか、SAFに関する記述がないというのは、ちょっと僕はどうなのかなという思いで、ずっとこの法文を読んでおりました。

 自分なりに考えたといいますか、自分なりにもこれはどうしたものかなと思って、法制局の皆さんとも話をしていたんですけれども、やはり、配慮規定ぐらいは盛り込むべきだったんじゃないのかなというふうに思っております。

 もし入れるとするならば、この三と四の間、三の後ろぐらいに、ちょっと読ませていただきますけれども、国土交通大臣は、航空脱炭素化推進基本方針を定めるに当たっては、航空機の燃料用に供される非化石燃料(化石燃料以外のものであって燃料の用に供されるものをいう。次条第二項第二号において同じ。)の供給の拡大が航空の脱炭素化の推進に不可欠であることに鑑み、その開発及び製造を行う事業の促進に配慮するものとするというような文章が本当に入ってもよかったんじゃないのかなというふうに思っております。

 やはり、これをやらない限り、脱炭素化というのはかなり具体的な目標なんですよね。具体的な目標に対して、何か抽象的な書きぶりでやってしまうという、ぼやっとした感じで前に進んでいこうというのは、余り前向きさが見られないといいますか、本当にこれでできるのかというふうに思う方たちの方が多いのではないかなというふうに私は思っております。

 これは練り込まれて書かれた条文であるということはもちろん理解をしております。しかしながら、脱炭素化に最も不可欠なSAFに関する記述がないということが、やはりどうしても私の中でははてなマークが出てしまう。

 やはりこれを盛り込むことで、何としても、国交省として、この法律にのっとって、SAFの開発そして製造、安定供給に至るまでやっていくということを、ある意味、思いを乗せるということが大事だったのではないかなというふうに思っております。私の力不足で、そんなこともできるはずもないんですけれども。

 私はこういうものをやはりこれから条文に載せていくべきなのではないかなと思っておりますが、条文にならなかったというか、何でSAFの部分を盛り込まなかったかという理由があるんだったら、ちょっとお尋ねをしたいというふうに思います。

久保田政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のように、SAFの取組、これはとても重要なものでございます。

 ただ、この法案につきましては、総合的な航空の脱炭素を図ろうと考えておるところでございまして、新技術の導入であるとか、それから運航方式の改善による削減であるとか、それから空港サイドにおけます再生可能エネルギーの導入、そんなものもやろうと考えておるところでございます。

 そういった観点におきまして、SAFの規定のみをするということは、大変恐縮ですけれども、他の施策との関係で、私どもとしては、ちょっとバランスという点でどうかと考えたわけでございます。

 このため、記載事項としては法文上明記することはしておりませんが、この法案におきまして創設をいたします航空脱炭素化推進基本方針におきまして、関係省庁と協議した上で、国が実施すべき施策としまして、国産SAFの開発、SAFを活用するためのサプライチェーンの構築、国産SAFの国際標準化など、SAFの導入促進に関する事項をしっかりと記載することを予定しておるところでございます。

 こうした取組をやることによりまして、SAFの導入が速やかに進むよう、関係者一丸で取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

山本(剛)委員 おっしゃっている意味はよく分かります。一方で、この国交省さんの説明資料を見ても、さっきも申し上げましたとおり、やはりSAFの導入が不可欠だということは、もう資料を見たら明らかなんですよね。もちろん、先ほど言った運航方式の改善とか新技術の導入なんて、これっぽっちしかないじゃないですか、簡単に言うたら。

 今日、いろいろな委員の方が質疑に立たれて、皆さん、全員がSAFのことを口にして、重要だというふうに言っている。多分、これから質疑に立つであろう皆さんも言ってくれるものと僕は信じているんですけれども、それはよく分かりませんが。だけれども、やはり、一番ど真ん中に据えているもの、そして、開発や製造に、まだ一滴も国内でそのSAFが製造されていない現状の中で、政府がこのSAFをきちっとやっていくんだという姿勢をこの中でどこで見せるのかということが欠けているのではないかなということを申し上げているわけでございます。

 ですから、おっしゃられていることは分かります、SAFだけをというのはちょっと違うのではないか。でも、じゃ、ほかの今出てきた例の中で、また太陽光かよ、また空き地に太陽光とか、屋根に太陽光をつけるとか、何か、困ったときの太陽光みたいなのはもうやめた方がいいと思うんです、僕、正直。やはり、これをど真ん中に置いてやっていくんだということが、僕はそれが一番牽引していくと思うんです。その動力で様々な施策を前に進めていく努力をしていかなければ、この野心的な目標を達成することなんか到底できない。だからこそ、条文の中にあえて入れるべきなのではないかなということを指摘をして、今後また対応していただきたいというふうに思いますので、是非よろしくお願いをしたいというふうに思います。

 この航空業界のこの法文の中にそういったものが盛り込まれていない。もちろん中身の中には、先ほど施策の中でおっしゃっていただきましたけれども。そうしたら、航空業界のカーボンニュートラルの達成というものをそもそもどのように考えているのか、どのようにしたらできるのかということを、大臣が思い描くものを是非披露していただきたいというふうに思います。

斉藤国務大臣 今、世界的にあらゆる分野で脱炭素化の動きが進む中、航空分野におきましても、国際航空に対しては、SAFの活用等により、二〇二一年以降、二〇一九年からのCO2排出量の増加分の削減が義務づけられ、また、国内的にも、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けて二〇二一年十月に改定された地球温暖化対策計画において、二〇三〇年度までの目標が設定されているところでございます。近年、その動きに拍車がかかっております。

 こうした中、我が国における航空分野の脱炭素化の遅れは航空産業の国際競争力の低下につながりかねず、また、健全な航空ネットワークの維持、確保のためにも取組の加速化が重要と考えております。

 我が国の業界団体である定期航空協会においては、既に二〇五〇年カーボンニュートラルを目指すという目標を掲げておりますが、国土交通省としても、航空分野の脱炭素化が円滑に進むよう、業界と緊密に連携しつつ、積極的に対応していきたいと思っております。

山本(剛)委員 ありがとうございます。取組の加速化が重要だということをおっしゃっていただきました。

 そのためにも、やはりSAFなんですよ。ですから、是非盛り込んでいただくことをよろしくお願いしたいと思いますし、航空業界の脱炭素化には、イコールSAFだというぐらいの合い言葉でやっていただければなというふうに思います。

 それで、またちょっと副大臣にお尋ねをさせていただきたいと思うんですが、じゃ、開発や製造に対して支援をするどのような意思があられるのか。

 私の方から簡単に説明をさせていただくと、やはり合成燃料が重要だということは先ほど申し上げました。それで、今、SAFの絶対量の不足でございます。世界のSAFの生産量は二〇二〇年で十万キロリットル。日本国内での想定必要量は、二〇三〇年で二百五十万キロリットルから五百六十万キロリットルと言われております。バイオマス由来は既に生産されているけれども、原料自体が潤沢ではありません。これは取り合いになっていますね。

 二〇五〇年のSAFの想定量は二千三百万キロリットルまで膨れ上がっているわけでありますが、実はこの半分が合成燃料だというふうに言われています。この合成燃料は、生産、安定供給に大変時間を要する大変なものでございます。だからこそ、開発の力強い援助が必要だというふうに思っております。

 これは余り知られていないかもしれませんが、SAFの製造工程で得られるもの、SAFも連産品なんですよ。だから、ガソリンとか軽油の代替品もできるんです。つまり、それは何かといったら、他産業の脱炭素にも大きく貢献をする。製造過程で、ジェット燃料だけではなくて、ガソリンや軽油、そういったものにも使えるものが出てくるわけでございますから、全体で見たら本当に大きな貢献になると思います。

 その中で、お尋ねをもう一度させていただきますけれども、開発や製造に対して大きく支援をする御意思というものはいかがなものでございましょうか。

細田副大臣 大変力強い御指摘をいただきまして、本当にありがとうございました。

 政府としては、二〇一七年度から、NEDOを通じて、SAFの製造技術の開発、実証に取り組む複数の事業者を支援してきたところでございます。

 さらに、新たに設置された二兆円のグリーンイノベーション基金を通じて、SAFを大規模に製造する技術開発や、今御指摘ございました水素とCO2を合成した合成燃料に関する技術開発の支援を行うこととしておりまして、四月十九日に事業者を採択、公表したところでございます。

 さらに、SAFの供給体制を確立するためには、技術開発支援に加えて、これも御指摘ございました、原料の確保を含めたサプライチェーンを構築していくことも重要であると考えております。

 関係省庁とともに、SAFの安定的な供給に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。

山本(剛)委員 ありがとうございます。本当に丁寧な御答弁をいただきました。経済産業委員会も何か並行してやられているということを伺っていますので、御退席いただいて結構でございます。本当にありがとうございます。

 やはり経産省さんと国交省さんがタッグを組んで、しっかりと密に連携をしてやっていくということが非常に重要だと思います。

 また、実は質問しようとしたら、もう先ほどから話が出てしまって、何か今日午後に、その官民連携の第一回目ということでございました。そういうのをやるつもりはあるのかと聞こうと思ったら、それをもう先ほどから答弁しているので、私もばかじゃないので、同じ質問をするのも申し訳ないので、一つ質問を飛ばさせていただきたいというふうに思います。

 ただ、横串をしっかりと入れていくということが重要である。つまり、官民連携で終わらせるのではなくて、それをずっと突き動かしていく。要するに、SAFが安定供給できるまで、そのめどが立つまで、しっかりと国交省さんと経産省さんが連携をして後押しをする、若しくは引っ張っていく、そういったことができる体制を是非築いていただきたいというふうに思います。

 時間もあれなので最後の質問にさせていただきますが、やはり、自国で燃料を生産できるということは、ある意味、我が国の悲願であるというふうに私は考えております。今までずっと、動力燃料、やはりメインのものは輸入に頼ってきたわけであります。これを自国で生産できるということは夢のような話でありますし、先ほどどなたかがおっしゃっていましたけれども、今のSAFの市場を見たときに、まだまだ我が国が参入する余地はあるわけであります。しかしながら、それには開発の加速化が必要でありますし、官民連携をもっともっと強くしていかなければならない。

 そういった中で、これを進めていくのは並々ならぬ決意が必要であると私は思いますが、大臣の御決意を最後に聞いて、終わりにしたいと思います。

斉藤国務大臣 我が国でSAFの安定供給が可能な水準まで生産力をつけることは、我が国の航空産業の国際競争力の維持向上と健全な航空ネットワークの維持、確保につながるとともに、ひいては我が国のエネルギー安定確保の観点でも大変重要だと考えております。

 国土交通省としては、現在策定に向けた検討が進められているクリーンエネルギー戦略の動きとも連携を図りつつ、SAFの導入促進に向けて、官民協議会の場でしっかりと議論し、取組を前に進めていきたいと思っておりますし、経産省と国土交通省が連携して、ある意味で日本の国産エネルギーと言われるものに成長するまで、しっかり取り組んでいきたいと思っております。

山本(剛)委員 ありがとうございました。本当に前向きな御答弁で、力強い御答弁をありがとうございました。

 アジアのSAFの市場は二十二兆円とも言われているわけでございますけれども、これをしっかりと取りに行く、そして、アジアのSAFのリーダーとして日本が羽ばたいていくことを期待をして、質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。

    〔委員長退席、塚田委員長代理着席〕

塚田委員長代理 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 菅前総理が国際公約とした二〇三〇年までにCO2排出量を二〇一三年度比で四六%削減との目標は、国連IPCCで確認された目標、二〇三〇年までに二〇一〇年度比で四五%削減、二〇五〇年実質ゼロから見れば、極めて消極的な目標であると批判されています。とはいえ、その消極的な日本政府の目標も達成するにはまだ遠く、残された時間は短いと言わなければなりません。

 我が国の運輸部門の排出量は二億一千万トンで、一八・五%。うち、国内航空は一千五十四万トンで、五%を占めるといいます。国内航空と空港分野で目標、計画を持って脱炭素化を推進するという本法案は、必要なことだと思っております。

 そこで、先ほど来ずっとSAFという言葉が出ているわけですが、ジェット燃料を、バイオなどの持続可能な航空燃料、いわゆるSAFに切り替えていくことがCO2排出量の削減についての決定打であり、世界でも、自国での製造や安定供給、フライトでの実用化に取り組んでいると承知しています。

 そこで、航空脱炭素化推進基本方針を策定するに当たっては、ジェット燃料に代わるSAFをどのように位置づけ、具体化するのか。現在〇・〇三%の普及、安定的な供給には時間がかかり、国内産業を応援していくのは当然ですが、そこだけに頼った目標設定になっては非現実的になります。政府の考えを伺います。

久保田政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、持続可能な航空燃料、SAFの活用は、CO2削減効果が高い一方で、まだまだ低コスト化や十分な量を供給するには技術的開発や実証というものが必要で、一定程度の時間がかかります。

 国土交通省におきましては、昨年、航空機運航分野におけるCO2削減に関する検討会を設置しまして、軽量化や電動化といった技術素材、水素航空機関連技術といった装備品への新技術の導入、さらには、管制の高度化による運航方式の改善、そしてSAFの導入促進、この三つの分野につきまして検討を行い、今後の取組等を取りまとめた工程表を作成したところでございます。

 国土交通省としましては、この工程表に基づきまして、今後それぞれの分野ごとに官民協議会を立ち上げ、SAFの導入促進のみならず、新技術の導入や運航方式の改善も併せて総合的に取り組むことで、航空分野のCO2の削減に係る目標達成、これを目指してまいりたいというふうに考えてございます。

    〔塚田委員長代理退席、委員長着席〕

高橋(千)委員 三つの分野を総合的に進めていくというお話でありました。そのとおりだと思います。

 第四回の航空機運航分野におけるCO2削減に関する検討会の中でも、今のSAFの普及については、エアライン単体では無理だよね、だから、サプライサイドも当然入れて一体的にという意見がある一方、そのサプライ側からすると、それを義務にしないでと。要するに、コストの問題ですとか、開発の時間ですとか、そういう心配があって、やはりそういうところも全部見なきゃいけないよねということで官民協議会というふうになっているんだろうなと思って聞いておりました。

 バイオ燃料そのものが、FITの中でも、あるいは各地方のアセスなんかでも、いろいろな問題が起こっています。だから、とにかく目標だけが、数字だけが先に行って、質だとか安全だとかが後回しにならないということでの総合的な体制をつくっていく必要があるだろうというふうな指摘をさせていただきます。

 次に、法の第二十八条では、国有財産法の特例として、空港脱炭素化推進計画に位置づけられた再エネ事業主体に三十年以内の資産貸付けを認めるというものであります。既に再エネを空港内で設置している空港、国管理三十一のうち十九空港あると承知をしておりますが、その大半は売電目的だと承知しています。

 今回の特例措置による国有資産の貸出しはどの程度の効果を狙っているのか、売電が中心ということは、直接空港の脱炭素化というよりは、むしろ相殺というんですか、そういう考え方だと思うんですが、御説明をお願いします。

久保田政府参考人 お答えを申し上げます。

 空港の再エネ導入につきましては、空港カーボンニュートラルの実現に向けまして、二〇三〇年度までに二百三十万キロワットの再エネ発電容量を導入する、そういう大きな目標を掲げておるところでございます。その目標の達成に向けましては、空港内や空港周辺における土地、そしてまた庁舎の屋上等を最大限活用して、太陽光パネルを設置することなどを想定しておるところでございます。

 本法案におきましては、これまで貸付けができなかった建物の壁とか、それから屋上、そういったものを含む国有財産につきましても長期間貸し付けることができることとしておりまして、民間事業者が再エネを導入するケース、場所といったものが拡大していく、そういう効果が期待されるわけでございます。

 昨年度、先行しまして、重点的に空港におけます脱炭素の取組の調査を行いました。そういった中で、この再エネを、売電ということではなく、再エネを導入していこうという意欲のある空港が十ございました。その十空港では、約五十万キロワットの太陽光発電の導入の検討など、我々も一緒になって行っておるところでございまして、国土交通省としましては、この法案によって措置される特例措置も活用しながら、可能な限り多くの空港におきまして再エネの導入拡大というものを図ってまいりたいというふうに考えてございます。

高橋(千)委員 どちらかというと、今やっているのは関空とか、要するに、滑走路から海に少し張り出してソーラーのパネルを貼り付けているという形で、売電になっていると思うんですが、今、十の空港で、要するに、自ら消費するという形の発電につなげていくということをやっている。それはすごく大事なことだなと思うんです。単なる相殺だけでは、やはり違うんだと思うんですよ。

 最初にお話ししたSAFの話もそうだし、再エネの話もそうだし、実質空港自体の削減にはなっていないんだけれども、要するに、炭素クレジットという考え方、市場メカニズムで、買いますよ、買って解決しますよということではなるべくない方向に向かっていただきたいという思いでお話をさせていただきました。

 そこで、法案のもう一つの柱が、コロナ禍における航空、空港会社の減収が著しい中、交通ネットワーク維持のために支援を続けていく。これは重要であると考えます。

 そこで、昨年策定した航空運送事業基盤強化方針においては、二〇五〇カーボンゼロと、二〇三〇、六千万人のインバウンドが並び立っているわけですよね。ポストコロナの成長戦略はしっかりと位置づけられている、今も変わっていない。しかし、やはり実態として削減をしていくためには、六千万人ありきではなくてもよいのではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

斉藤国務大臣 国際航空運送協会、IATAの予測によれば、今後、国際的な航空需要は拡大することが見込まれているところです。

 このような中、航空分野における脱炭素化については、国際航空に対し、国際民間航空機関、ICAOによる国際航空分野における脱炭素化の枠組みであるCORSIAの発効に伴うCO2排出削減が義務づけられるなど、近年、その動きが急速に加速しております。

 このため、今般、航空法等を改正し、航空事業者と空港側との連携を始め、航空分野全体で関係者が連携し、一体的に取り組む枠組みを構築し、脱炭素化を推進していくこととしたところです。

 一方で、観光は成長戦略の柱、地方創生の切り札であり、インバウンド政策は我が国の重要な政策であることから、脱炭素化の推進と調和する形で進めていく必要がございます。

 いずれにせよ、国土交通省としては、インバウンド政策の推進と航空分野の脱炭素化の推進、この両立に向け、全力で取り組んでまいります。

高橋(千)委員 今日はこれ以上この話はしませんけれども、やはりコロナの中でいろいろな価値観ですとか考え方が変わっているんだと思うんです。島国日本ですから、飛行機に乗るなということはあり得ない話ですから、当然、ビジネスでも観光でも活用するのはいいことだと思うんです。ただ、やり過ぎるとどうなのかということなんですね。

 元々、コロナの前は空の渋滞が起きておりました。そこに戻る必要があるのかということ、そのことをやはり真剣に考える必要があるんじゃないか。先ほど成田の話や米軍の話もありましたけれども、やはり脱炭素には飛び方という問題もありますから、総量規制の考え方というのも本気で取り組む必要があるんじゃないか。ここは、今日は指摘にしておきます。

 そこで、もう一つ、昨年の航空法の改正質疑において、航空会社への支援の前提となる航空運送事業基盤強化方針においてリストラによる効率化は認めるべきではないと私は指摘しました。確かに、方針には雇用の維持という言葉が明記されておりますが、その方策は、やはり雇用調整助成金の活用と、産業雇用安定助成金の活用以外に具体策がありませんでした。全日空の九千人削減といった報道もありますが、自然減だと言っておりますが、やはり、雇用の維持と言った以上、それがどうなったのか、お聞かせください。

斉藤国務大臣 航空会社においては、コロナ禍の甚大な影響が長期化している中、従業員の一時帰休や外部の企業等への出向など、一時的に事業規模を縮小しつつも、雇用を維持するための様々な工夫を行っているところです。

 政府においては、こうした航空会社の自助努力も踏まえ、これまでも雇用調整助成金などの支援を行ってきたほか、令和四年度においては、七百億円規模で空港使用料の減免等を行うなど、相当踏み込んだ支援を実施することとしておりますが、リストラをこれらの支援の条件とはしておりません。

 また、航空会社から届出のあった航空運送事業基盤強化計画においても、雇用維持に向けた取組について記載いただいているところでございます。

 今後の航空ネットワークの維持、確保の観点からも、安全な運航を支える人材の雇用維持は極めて重要な課題であると認識しており、国土交通省としても、引き続き、航空会社の実情をよく聞きつつ、できる限り雇用が維持されるよう、関係省庁とも連携しながら、最大限努力をしてまいります。

高橋(千)委員 時間が来ましたので終わりますが、本当はここは数字でお答えいただきたかったんですよね。雇調金は一千億円、産業雇用安定助成金は四千百三人という数字をいただいています。

 やはり、頑張って支援したというんだけれども、それがどういうふうに政策に結びついているのかというのは、これは会計検査院からも指摘されているところなんですが、企業だからそれ以上はお示しできないということではなくて、税金を使って支援した以上は、どう効果を上げているのかということもきちんと示していただきたい。そのことを要望して、終わります。

中根委員長 次に、たがや亮君。

たがや委員 れいわ新選組の黒一点、たがや亮です。

 本日も質疑の時間をいただきまして、誠にありがとうございます。

 それでは、早速質問に入ります。

 大量の温室効果ガスを排出する航空分野においてカーボンニュートラルを進めることは、大変意義のあることです。政府が基本方針を策定し、関連事業者が脱炭素化推進計画を策定するのは大歓迎です。

 ただし、既に政府は、二〇五〇年カーボンニュートラル、二〇三〇年までに二〇一三年に比べて四六%削減という目標を一年半前に宣言しております。これから航空分野の基本方針を策定するというのは少々遅過ぎで、これからはスピード感を持って取り組まなければいけない問題だと思っております。

 今後の基本方針、各事業者の計画策定、その実施、検証など、どのようなスケジュール感、スピード感で考えているのか、斉藤大臣にお伺いいたします。

斉藤国務大臣 空港の脱炭素化につきましては、昨年三月に学識経験者等で構成する検討会を立ち上げて、国内二十一空港における重点調査や、民間企業と協力体制を構築するための官民連携プラットフォームなどの取組を進めてまいりました。

 さらに、本年三月には、空港脱炭素化を推進するための工程表や、各空港が脱炭素化を検討する際に参考となるガイドラインを策定したところです。

 本法案に基づく航空脱炭素化基本方針については、関係行政機関との協議を行った上で、法案成立から六か月程度をめどに策定することを想定しております。また、各空港における脱炭素化推進計画については、本基本方針を踏まえつつ、できる限り早期の計画策定や事業実施を行うことが望ましいと考えております。

 国土交通省としましては、国が管理する空港において速やかに計画策定を進めるとともに、その他の空港についても検討が着実に進むよう、指導助言等を行ってまいります。

たがや委員 大臣、ありがとうございます。

 六か月をめどということですけれども、スピード感、しっかりとスケジュール感を持ってお願いいたします。

 そして、もう一つ解せないのが、各事業者の計画策定が任意であるということです。なぜ任意なのか。

 かつて、国交省は二〇〇三年にエコエアポート・ガイドラインを策定し、二十年近くにわたり、空港運営における環境負荷を低減する取組を促してきました。その長年のノウハウを生かして、少なくとも空港に関しては推進計画の策定を義務化すべきだと考えていますが、しないのであれば、国交省が高みを目指すとしている二〇三〇年に、日本の空港全体においてのカーボンニュートラルをどのように検証、達成できるのか、お伺いをいたします。

斉藤国務大臣 国内外における脱炭素化への関心の高まりを受け、既に一部の空港においては、自主的な脱炭素化の取組を進める動きが活発化しているところです。

 このような中、今般の法案は、こうした空港の脱炭素化の取組の更なる推進を目的とするものでございまして、空港におけるCO2排出量の規制を目的とするものではないことから、空港脱炭素化推進計画の作成を任意としております。

 また、二〇三〇年度までに、各空港においてCO2排出量の四六%以上の削減を達成するとともに、空港全体においてカーボンニュートラルの高みを目指すこととしており、空港施設、空港車両の省エネ化や再エネ発電設備の導入等により、その目標達成を図ってまいります。

 なお、国が管理する空港については、国土交通省自らが計画作成主体として進捗状況を把握するとともに、その他の空港につきましても、実施状況を調査し、必要に応じ指導助言を行い、目標達成に向けた進捗状況を確認してまいります。

たがや委員 ありがとうございます。

 今、大臣のお言葉から自主的なとございましたけれども、なかなか、義務化じゃなくて任意というふうになると、自主的に本当にやるのかという、やはり、強力にこのカーボンニュートラルを推し進めていくということであれば、ある程度、義務化とか、若しくはそれに代わるものというのもあるのかもしれないので、そこはちょっと次の質問に移りたいと思います。

 一概に空港としている施設の範囲はどこからどこまでなのでしょうか。

 羽田空港について調べましたが、東京都のキャップ・アンド・トレード制度の対象となっている事業所が羽田空港内に十か所もあります。ちなみに、これは、成田の方を調べましたけれども、掲載されていなくて分かりません。第一、第二ターミナルビルなどなじみのあるもの以外にも、東京空港冷暖房株式会社、全日空整備センターなど、空港と密接な関係がある事業所もありますが、空港とは別組織になっております。これら全てひっくるめて空港脱炭素化推進協議会に入ることを前提として、脱炭素化計画を策定すると聞いております。

 協議会への参加は義務ではないとのことですが、協議会に入るメリットやインセンティブ、先ほどの任意というのもそうなんですけれども、そういったものがあるのかどうかというのをお伺いしたいです。具体的な補助金や協力金などといった財政支援ということなのか、斉藤大臣にお伺いをいたします。

斉藤国務大臣 空港脱炭素化推進協議会につきましては、空港脱炭素化推進計画を作成しようとする空港管理者が空港関係者を構成員として組織できることとしております。

 航空分野における脱炭素化が喫緊の課題である中、各空港で協議会が設置された場合に、各空港で脱炭素化の取組を行う者は積極的に参画するものと考えております。

 さらに、協議会については、多くの関係者が一堂に会して議論することで、より効果的な取組が期待されるとともに、迅速な意思決定が可能となるといったメリットも考えられます。

 国土交通省としては、本法案で創設する新たな制度も活用しつつ、空港の脱炭素化を着実に進めてまいりたいと思っております。

たがや委員 ありがとうございます。

 ということは、インセンティブ、そういう財政支援的なものは、余りまだ、今のところはないということですよね。そうすると、また更に実効性というか、事業者がしっかりとその協議会に入るかどうかというのもちょっと疑わしいものがあるので、その辺をしっかりと注視をしていただいて、改善すべきときは改善していただければと思っております。

 次の質問に参ります。最後に、航空運送事業に関してお伺いいたします。

 日本も加盟している国際民間航空機関、すなわちICAOのグローバル削減目標を見ると、二〇二〇年以降、総排出量を増加させない。つまり、二〇一九年以下の総排出量とする。そのためには、持続可能な航空燃料、SAFの供給を国内で急拡大する必要があるとされております。

 SAFの原材料は様々ありますけれども、原料の一ジャンルとして、資料一を御覧ください、現在飲食店などで使用済みの食用油、廃食油を原油としたSAFの製造について、業界の協力を得ていくことも必要ではないでしょうか。

 先日、水曜日ですかね、二日前ぐらいに、私の友人、知人が、一般社団法人日本飲食団体連合会、すなわち食団連を立ち上げた方がおります。飲食業に関連する業界団体が約四十団体ぐらい加盟しております。そのようなネットワークを是非利用していただいて、例えば、東京都と組んでモデル事業としてSAFの原料調達から精製、利用までのサプライチェーンの構築をやっていただいて、うまくいったら全国に普及させていくということはいかがでしょうか。

 今後、各省の連携を密にして、サプライチェーンの構築が必須だと思っております。今後の取組方針、スケジュール感について、斉藤大臣、各副大臣、政務官に、取組内容だけで結構ですので、簡潔にお答えいただければ幸いです。

斉藤国務大臣 国土交通省においては、昨年、SAFの導入促進に向けた工程表を取りまとめ、二〇三〇年時点の本邦航空会社による燃料使用量の一〇%をSAFに置き換えることを目標として掲げており、その達成のためには省庁横断的な取組が不可欠です。

 そのため、本日、資源エネルギー庁と共同で、需要側の航空会社や供給側の石油会社等が参加する官民協議会を立ち上げることとしております。この協議会には、原料確保の重要性を踏まえ、農林水産省と環境省にも関係省庁として参加していただくこととしております。

 国土交通省としては、現在策定に向けた検討が進められているクリーンエネルギー戦略の動きとも連携を図りつつ、官民協議会の場を通じて、関係省庁とも緊密に連携し、SAFの導入促進に向けて全力で取り組んでまいります。

細田副大臣 ありがとうございます。

 先ほど御説明いたしました、経済産業省といたしましては、二〇一七年度から、NEDOを通じて、SAFの製造技術開発、実証に取り組む複数の事業者を継続的に支援してきたところでございます。

 加えて、二兆円のグリーンイノベーション基金を活用して、SAFを大規模に製造するための技術の確立に取り組む事業者を新たに支援することとしております。

 官民協議会については、今大臣から御説明があったとおりでございますけれども、当省といたしましても、SAFの導入促進に向けた取組を関係省庁と緊密に連携して進めていく所存でございます。

武部副大臣 外食産業や食料製造業から出ています廃食用油でありますけれども、これは配合飼料の原料として使われています、再利用させていただいています。ただ、世界的にもSAFの需要が高まっておりまして、SAFの製造原料としての輸出も増加しています。

 配合飼料の原料として再利用を進める等推進しますけれども、併せて、廃食用油を含む国産バイオマスのSAF原料供給の可能性について、国土交通省や経済産業省等の関係省庁と連携して検討してまいりたいと思います。

穂坂大臣政務官 お答えさせていただきます。

 SAFの導入に当たっては、国内に存在するバイオマスや廃棄物を原料として有効活用することにより国産化を進めていくこと、これが望ましいと考えています。

 環境省におきましては、本年度から、廃棄物等のバイオマスを用いたSAFの製造と社会実装化に向けて実証事業を実施することとしており、国土交通省を始めとする関係省庁と連携して、国産SAFの導入拡大に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

たがや委員 皆様、丁寧な御説明ありがとうございました。

 何が言いたいかというと、やはり、こういう新しい取組、まだこれから始まるものに関してアイデアとか知恵を絞って、アイデアでいろいろと試してみる、その中でいろいろと軌道修正していくということが大事かなと思うので、是非、なるべく早く、サプライチェーンの構築とか、新たなルートを見つけていって、しっかりとカーボンニュートラル実現に向けていただきたいと思います。

 最後になりますけれども、「星の王子さま」で有名なフランスのパイロット、サン・テグジュペリの言葉に、地球は先祖から受け継いだものではない、子供たちから借りたものだという一節があります。

 今、地球温暖化について、特に若い人たちの危機感は日増しに大きくなっております。人類の未来を持続可能なものにするために、今すぐ行動に移さなければなりません。斉藤大臣、皆様、一緒にいい国つくりましょう。よろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

中根委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

中根委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 内閣提出、航空法等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

中根委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中根委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

中根委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時九分散会


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