衆議院

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第3号 令和5年11月15日(水曜日)

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令和五年十一月十五日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 長坂 康正君

   理事 あかま二郎君 理事 小林 茂樹君

   理事 佐々木 紀君 理事 武井 俊輔君

   理事 伴野  豊君 理事 谷田川 元君

   理事 三木 圭恵君 理事 國重  徹君

      石橋林太郎君    泉田 裕彦君

      大西 英男君    加藤 竜祥君

      勝目  康君    金子 俊平君

      菅家 一郎君    小林 鷹之君

      小林 史明君    櫻田 義孝君

      鈴木 英敬君    田中 英之君

      高木  啓君    谷  公一君

      土井  亨君    中川 郁子君

      中根 一幸君    中村 裕之君

      西田 昭二君    古川  康君

      武藤 容治君    伊藤 俊輔君

      枝野 幸男君    小熊 慎司君

      城井  崇君    神津たけし君

      下条 みつ君    馬場 雄基君

      屋良 朝博君    赤木 正幸君

      漆間 譲司君    高橋 英明君

      伊藤  渉君    日下 正喜君

      古川 元久君    高橋千鶴子君

      福島 伸享君    たがや 亮君

    …………………………………

   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君

   国土交通副大臣      國場幸之助君

   国土交通副大臣      堂故  茂君

   農林水産大臣政務官    舞立 昇治君

   国土交通大臣政務官    石橋林太郎君

   国土交通大臣政務官    加藤 竜祥君

   政府参考人

   (財務省大臣官房審議官) 小宮 敦史君

   政府参考人

   (財務省大臣官房審議官) 山崎  翼君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        定光 裕樹君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房長) 寺田 吉道君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房土地政策審議官)       中田 裕人君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            長橋 和久君

   政府参考人

   (国土交通省国土政策局長)            黒田 昌義君

   政府参考人

   (国土交通省不動産・建設経済局長)        塩見 英之君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        廣瀬 昌由君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  丹羽 克彦君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  石坂  聡君

   政府参考人

   (国土交通省物流・自動車局長)          鶴田 浩久君

   政府参考人

   (国土交通省海事局長)  海谷 厚志君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  平岡 成哲君

   政府参考人

   (国土交通省国土地理院長)            大木 章一君

   政府参考人

   (観光庁次長)      加藤  進君

   政府参考人

   (気象庁長官)      大林 正典君

   政府参考人

   (海上保安庁長官)    石井 昌平君

   国土交通委員会専門員   鈴木 鉄夫君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月十五日

 辞任         補欠選任

  谷川 とむ君     鈴木 英敬君

  古川  康君     勝目  康君

  小宮山泰子君     馬場 雄基君

同日

 辞任         補欠選任

  勝目  康君     古川  康君

  鈴木 英敬君     谷川 とむ君

  馬場 雄基君     伊藤 俊輔君

同日

 辞任         補欠選任

  伊藤 俊輔君     小宮山泰子君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

長坂委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長寺田吉道君、大臣官房土地政策審議官中田裕人君、総合政策局長長橋和久君、国土政策局長黒田昌義君、不動産・建設経済局長塩見英之君、水管理・国土保全局長廣瀬昌由君、道路局長丹羽克彦君、住宅局長石坂聡君、物流・自動車局長鶴田浩久君、海事局長海谷厚志君、航空局長平岡成哲君、国土地理院長大木章一君、観光庁次長加藤進君、気象庁長官大林正典君、海上保安庁長官石井昌平君、財務省大臣官房審議官小宮敦史君、大臣官房審議官山崎翼君及び資源エネルギー庁資源・燃料部長定光裕樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長坂委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

長坂委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。西田昭二君。

西田委員 おはようございます。自由民主党の西田昭二でございます。

 本日は、質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。

 私も九月まで、斉藤大臣の下、古川委員とともに政務官を務めさせていただきました。本当にその在任期間中、様々なことを学ばせていただきました。特に、国土交通省の六万人の職員の皆様方には、国民の安心、安全、命や暮らしを守るために本当に献身的に御尽力していただく、その姿を見ることができ、非常に価値のある期間であったと思っております。改めて国土交通省の関係の皆様方に感謝、御礼を申し上げるところでございます。

 今日は限られた時間でありますので、それでは、早速質問に入らせていただきます。

 私は、国会議員の前には、地方議員として活動させていただいたときから、国土交通省に何度も、地元の様々な課題、要請に、要望活動をさせていただいていたわけでございます。また、現在も、地元の海岸、河川、そしてまた道路の整備関係についても要望活動をさせていただいております。本日も、地元の首長や議長、そしてまた経済関係の皆様方と、高速道路の整備促進について、地元の熱意や必要性についてお訴えをさせていただく予定でございます。

 私も政務官のときには、全国各地から本当にたくさんの要望を受けさせていただきました。地域の実情をお伺いをさせていただいたり、本当に地域にとってこの道路は、その河川の改修はなくてはならないものだということも実感をさせていただいたわけでございます。しかし、現在、公共工事を含む多くの現場で大きな課題となっているのが、人材と資材の安定的な確保でございます。

 人材の確保については、労働賃金の適切な支払いや環境整備の中で、多くの課題があることも承知をしております。また、物価が高騰している中で、資材や燃料などの確保、多くの課題を乗り越えながら、引き続き、国土強靱化、防災・減災対策など、国民の安全、安心を確保するには継続的な対策を講じていくことが大変重要でありますので、改めて大臣には見解をお伺いをさせていただきたいと思います。

斉藤国務大臣 西田委員には、約四百日間、国土交通省の課題に対して一緒に働かせていただきました。ありがとうございました。中でも、強靱化に対しての御要望は全国から本当にたくさん参りまして、西田政務官と一緒に手分けをして、その要望を聞かせていただいたところでございます。

 国民の安全、安心を将来にわたって確保していくには、社会資本の整備の担い手、地域の守り手である建設業が持続可能でなければならないということを、その御要望を聞きながら、一緒に痛感したところです。

 そのためには、将来の担い手確保が喫緊の課題であり、処遇改善や働き方改革に取り組む必要があります。具体的には、これまで十一年連続で公共工事設計労務単価を引き上げてきたことに加え、今後さらに、賃金原資を確保し、これが技能者に賃金を支払う専門工事業者まで行き渡るよう、制度的対応を検討したいと思っております。また、週休二日工事を拡大し、他の産業より長い労働時間を短縮するなど、魅力ある就労環境づくりを進めてまいります。

 また、近年の資材高騰を踏まえると、高騰分を適切に転嫁することが重要になってまいります。そのため、実勢価格に基づく契約の締結や、契約後の資材高騰に対応した代金変更ルールの明確化などをしっかり行っていきたいと思います。

 これからも、持続可能な、若い人たちが集う建設業の実現に向けて、着実に、一緒に頑張っていきたい、このように思っております。

西田委員 御答弁ありがとうございます。

 国土交通省として力強く、また事業推進のほどをよろしくお願い申し上げます。

 次に、観光関連について質問をさせていただきたいと思います。

 日本のみならず、世界においても、新型コロナはウィズコロナからアフターコロナへと変化をし、社会経済活動も復活し、それに伴い、人々の旅行への動きが活発化しております。それに加えて、日本においては、円安環境、観光地や地域の文化を磨き上げる事業の推進により、日本全国で、国内外を問わず観光客が増加し、観光産業の復活が伝えられておりますが、実際にはコロナ前の水準には戻っていないということも聞いております。また、観光業に携わる方々から、コロナ前の水準に戻すには、現在の人手不足の状態では観光客の受入れに限界があり、人材の確保が非常に大きな課題となっていると伺っているところでございます。

 ホテル等で働く料理人を含む従業員、観光施設で働く人々や案内人などの不足は、今後の観光産業の復活と発展にとって非常に重要な課題であると思っております。

 補正予算にも示されておりますが、地域一体となった稼ぐ力の回復と強化を実現させるためには、このような課題を解決し、更なる発展を遂げるためにどのような策を講じていくのか、政府の見解を伺いたいと思います。

加藤政府参考人 お答え申し上げます。

 観光産業につきましては、例えば、九月の日銀短観における雇用人員判断DIにおきまして、宿泊、飲食業がマイナス七二となるなど、需要回復に伴い、人手不足が深刻化していると認識しております。

 また、コロナ禍により極めて大きな影響を受けた観光地、観光産業の稼ぐ力の回復、強化を実現するためには、観光地、観光産業の面的な再生、さらには高付加価値化、これを強力に推進することが重要と考えております。

 このため、国土交通省といたしましては、外国人材の活用も含めた人材の採用活動の支援、あるいは業務の効率化、省力化に資する設備投資への支援などの総合的な人手不足対策、さらに、観光地、観光産業の再生、高付加価値化事業、あるいは各地域における特別なコンテンツの創出、こうしたことなどに取り組むこととしており、これらの対策に必要となる予算を令和五年度補正予算に計上したところでございます。

 これらの対策により、人手不足の解消、さらには観光地、観光産業の稼ぐ力の回復、強化を図り、収益力を高めることで従業員の待遇改善等を図る好循環を生み出していく、こうしたことなどを通じて、観光産業が持続可能で稼げる産業となっていくことを目指してまいります。

西田委員 観光業は本当に裾野の広いところでありますし、地域と直結する活力ある産業でありますので、これからも力強い御支援のほどをよろしくお願い申し上げます。

 次に、海岸保全について伺いたいと思います。

 全国には、後世に残すべき魅力ある自然を活用した観光資源がたくさんあります。私の地元には、日本で唯一、車で走れる砂浜、千里浜なぎさドライブウェイという、全長八キロメートルの観光名所を備えた砂浜ドライブウェーがあります。

 千里浜海岸は、一粒一粒が、きめ細かな砂が海水を含み硬く引き締まることから、自動車はもちろん、バスやバイク、自転車でも砂浜を走行することができます。潮風を受けながら海岸線をドライブできる砂浜は日本で唯一の場所であることから、一年を通して多くの観光客が県内外問わず立ち寄っていただいております。まさに能登半島の中でも人気の高い観光スポットであり、後世に残すべき貴重な観光資源でございます。

 しかし、近年、砂浜の浸食が激しく、この二十年間は、毎年砂浜が一メートルずつ消失するという危機に直面をしております。石川県や地元自治体では様々な対策を講じてきておりますが、ただ、現在のような地球規模での気候変動などに対応しつつ、自然を活用した観光資源を守るためには、都道府県や地元自治体だけの力では限界があります。千里浜海岸を始め全国各地で起きている海岸の浸食問題に対し、どのように対策を講じていくのか、政府の見解を伺いたいと思います。

廣瀬政府参考人 お答え申し上げます。

 近年、陸から海域への土砂供給の減少や沿岸の土砂の流れの変化などにより、全国各地で砂浜の浸食が課題となっており、千里浜においても同様の課題を抱えていると承知しております。さらに、今後、気候変動の影響に伴う海面水位の上昇などによって、更なる砂浜の消失が予測されております。

 砂浜は、波浪を減衰させる防護機能に加え、観光資源としての利用面や、生態系保全などの環境面からも極めて重要な役割を果たしており、その保全、再生は喫緊の課題です。

 砂浜の浸食対策の実施に当たっては、複雑な地形や波浪の影響なども考慮しつつ、養浜や沖合施設の整備など、関係機関と連携した総合的な対応が必要となります。

 このため、国土交通省としては、都道府県等が行う浸食対策事業に対する技術的助言をこれまで以上に積極的に行うとともに、五か年加速化対策を含む必要な予算の確保に努めてまいります。

 引き続き、千里浜のような、地域の資源としても重要な砂浜を守るため、地元市町村からの御要望も十分に踏まえながら、浸食対策に全力で取り組んでまいります。

西田委員 ありがとうございます。

 日本の宝とも言える美しい海岸線をしっかりと守っていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 それでは、最後に、海上保安の関係について質問させていただきます。

 十日の臨時閣議で決定をいたしました本年度補正予算では、私と佐々木理事の地元であります日本海と石川県を始め、海と空の守りを強化させることについて、県民及び日本海で漁業に携わる関係者にとっては非常に心強く、ありがたいことと感じているところでございます。

 水産庁と海上保安庁が警告や取締りを強化し、様々な対策を講じていただいており、地元の漁業関係者やその家族は大変感謝をしております。水産庁と海上保安庁の職員が命懸けで様々な対策を講じていただいたおかげで、本年五月下旬までの間、日本海大和堆周辺海域で退去勧告を行った外国漁船がゼロだったと発表を受け、大きな成果を実感しているところでございます。

 しかし、その後、取締りを強化しているにもかかわらず、違法操業をする外国漁船が現れてきております。水産庁が大和堆で外国漁船に退去警告を出した隻数は、今年九月末時点で五十隻となっていると聞きます。また、同海域では、武装した可能性のある北朝鮮公船と見られる船が航行しているとの情報もございます。漁業者が安心して漁業を続けることができるよう、海上保安庁に引き続き対策を講じていただきたいと考えておりますが、政府の見解を伺いたいと思います。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 近年の厳しさを増す我が国周辺海域の情勢を踏まえ、昨年十二月に海上保安能力強化に関する方針が決定されており、同方針に基づき、巡視船、航空機の大幅な増強整備や、無操縦者航空機等の新技術の積極的な活用を推進するなど、海上保安能力の一層の強化を図っております。

 本年には、日本海側に新たに大型巡視船を増強配備し、大和堆周辺海域における対応を含め、体制の強化を図ったところでございます。

 また、大和堆周辺海域においては、我が国イカ釣り漁業の漁期前の五月下旬から、日本漁船の安全確保を最優先に、大型巡視船を含む複数の巡視船を配備するとともに、無操縦者航空機も活用し、厳正に対応しております。

 海上保安庁では、水産庁等の関係省庁と緊密に連携しつつ、大和堆周辺海域において漁業者が安心して漁業を行えるよう、引き続き万全を期してまいります。

西田委員 ありがとうございます。

 日本の漁船が日本海大和堆周辺で本当に安全で安心に操業できるように、引き続き海上保安庁の方々には御尽力をお願いしたいということをお願いし、質問を終わりとさせていただきます。

 ありがとうございました。

長坂委員長 次に、日下正喜君。

日下委員 公明党の日下正喜でございます。

 当委員会では初めての質問となります。どうぞよろしくお願い申し上げます。また、時間の関係で少々早口になると思いますが、御容赦いただきたいと思います。

 まず、建設業における重層下請問題を中心に質問いたします。

 建設業は、生活に欠かせない道路や橋、下水管など公共施設の整備を始め、災害対応、復旧復興、住宅の建設、リフォームなど、地域社会に欠かせない重要な存在であります。

 しかし、二〇二二年の総務省の労働力調査によると、建設業の就業者数は四百七十九万人で、ピーク時一九九七年の六百八十五万人から二百六万人、三〇%も減少しており、現場では深刻な労働者不足が進んでいます。

 また、年齢構成比を見ると、五十五歳以上が約三六%と年々拡大傾向にあり、二十九歳以下は約一二%と年々縮小傾向で、今後、激甚化、頻発化する災害に備えたインフラの整備や、ますます増大する老朽インフラの保守等々を考えると大変深刻な事態と言えます。また、技術、技能の継承も大きな課題となっています。

 こうした状況の背景にあるのは、一つは建設業就業者の賃金実態があります。

 公共工事設計労務単価が二〇一五年の一万六千六百七十八円から、二三年、今年ですが、二万二千二百二十七円に三三%上昇する一方、全建総連の調査では、現場の賃金は二〇一五年の一万四千二百二十七円からほぼ横ばいで、昨年でも一万四千八百八十円にとどまっています。この最大の原因は重層下請構造にあるとされています。

 これまで建設業では、工事数が年間を通じて安定してこなかったことから、繁忙期のみ人材を増やそうとする外注による人材確保がその背景となり、受注した元請業者が必要に応じて下請業者を使うということが進められてきました。専門性の高い事業者に協力を求めるという観点では、ある程度合理的な側面もありますが、下請が幾重にも重なる形態では、賃金や価格は下位業者に行くほど減額され、低賃金と劣悪な労働環境が蔓延します。マージンだけを抜いて下請業者に丸投げする業者の話も聞きますが、放置できない問題でございます。

 また、労働者を雇用する事業所の中には、社会保険料等の事業主負担を避けるために、そこで働く職人を、必要に応じて労力を提供してもらうだけの協力業者にして、費用負担を逃れようとする動きもございます。

 事公共事業については、国民の税金、血税が原資でありますから、無駄があってはなりませんし、技能労働者に、その技能や労働に応じた適切な労務費を行き渡らせていかなければなりません。現場の大幅な賃上げが必要です。でなければ、建設業に未来はないと思います。

 こうした状況を踏まえ、この九月、中央建設業審議会において、「担い手確保の取組を加速し、持続可能な建設業を目指して」とする中間とりまとめが報告されていますが、それを踏まえ、斉藤大臣に質問します。

 一つには、受発注者の間で取り交わされている請負契約については、コスト・プラス・フィー方式の導入等を含め、その透明性をどのように担保していくのか。

 二つには、適切な労務費を確保するための標準労務費の勧告や指導など、その対策の強化。

 三つには、物づくりや建設が好きという若者は大勢いると思います。ICT技術も活用しつつ、働き方改革を進めて、そうした若者が飛び込んでこられる、魅力ある就労環境に結びつけていただきたい。

 まず、この三点について答弁を求めます。

斉藤国務大臣 今般の中間とりまとめでは、持続可能な建設業を目指し、担い手の処遇改善、働き方改革、生産性向上などの一体的推進について御提言をいただきました。これを受け、必要な制度的対応の検討を進めてまいります。

 具体的には、まず、資材費の高騰が賃金原資の削減につながらないよう、オープンブック、コスト・プラス・フィー方式の推進のほか、請負代金の変更協議をしやすくするためのルールづくりを進めてまいります。

 次に、賃金原資を確保し、これが技能者に賃金を支払う専門工事業者まで行き渡るようにするため、国が適正な労務費の目安をあらかじめ示した上で、個々の工事において、これに沿った積算見積りや下請契約が行われるよう、これを強く促す新たな仕組みを検討してまいります。

 また、適正な工期での契約を徹底するとともに、ICTの活用により、効率的で生産性の高い現場を実現し、働き方改革を進めることで、魅力ある就労環境の実現につなげてまいりたいと思います。

 こういう施策で、持続可能な、若い人たちが集う建設業の実現に向けて、これらの担い手確保策を着実に推進してまいりたいと思います。

日下委員 ありがとうございます。是非、実効性のある取組をお願いしたいと思います。

 次に、先ほど、事業者がそこで働く職人を協力業者にして社会保険料の事業主負担を避けるという事例を述べましたが、国土強靱化実施中期計画の策定が法定化されたことにより、強靱化の取組が、より計画性を持って持続的、安定的に進められるようになったと思います。

 安定的な工事数を確保するとともに、従業員の社員化を進め、同時に、建設キャリアアップ制度の整備を加速し、資格や能力のある社員がそれに見合った報酬を得るという仕組みを整えることが必要だと思います。重層下請の問題解消にもつながります。

 そういう取組を進める企業、事業者に対して、政府として補助金や税制など何らかの形でインセンティブを与え、支援できないものかと考えますが、堂故副大臣の御所見を伺います。

堂故副大臣 技能者を雇用することは、社会保険などの福利厚生を確保する上でも、また、研修やOJTを通じて継続的に技術力を高めていく上でも意義が大きく、将来の担い手確保対策として重要だと考えます。

 このため、技能者の新規雇用を促進する助成金について、厚生労働省と連携して業界に周知し、活用を促進してまいります。

 その上で、社員が望まないにもかかわらず一人親方化することなどを抑制し、行き過ぎた重層下請構造を改善することも重要な課題であります。

 このため、業務の繁閑の山と谷自体がより小さくなるよう、施工時期の平準化に取り組んでまいります。また、下請次数の削減に向けまして、元請業者に下請取引の適正化を要請するとともに、雇用すべき働き方の考え方について、分かりやすく業界団体へ周知を行ってまいります。

 建設業が、引き続き国民生活や社会経済を支える役割が果たせるよう、就労環境の改善に総合的に取り組んでまいります。

日下委員 ありがとうございます。

 社員化の話を申し上げましたけれども、今の高齢化する技能労働者をけがや病気から守る建設国保への支援強化についても、よろしくお願いしたいというふうに思います。後押しをお願いしたいと思います。

 次に、八月の台風七号で被害を受けた鳥取県を視察した際にも、関係自治体の首長から、事前防災の重要性とともに、災害時に派遣されるTEC―FORCEに対して、高い評価と期待の声がございました。

 今、各自治体の技術系職員の減少が深刻化する中、TEC―FORCEの存在は大きく、各地方整備局にそうした人員を増員してもらいたいというお声もいただいています。災害時に加え、平時の老朽施設の点検、保守などについても、小さな市町村では対応が困難になっています。地方整備局による人的な支援体制の強化を更に進めていただきたいと思いますが、国交省の御見解を伺います。

寺田政府参考人 今ほど委員から御指摘がありましたとおりでございますけれども、地方整備局あるいは北海道開発局では、災害発生時、速やかにTEC―FORCEを派遣して、自治体への支援に努めているところでございます。特に近年、自然災害が激甚化、頻発しておりますので、地方整備局等の役割、地域からの期待、これは今後ますます大きくなってくるものと考えております。

 また、昨今では、様々なインフラの老朽化が進む中、自治体がこれに対応することも大きな課題となっております。この点でも、地方整備局等による支援への期待が高まっていると承知をしております。

 こうした状況を踏まえますと、地方整備局等において必要な人員体制を確保することは極めて重要だというふうに考えております。国土交通省では、毎年度の定員要求におきまして、重点的かつ継続的に取り組んでおります。その結果、地方整備局等の定員は、令和二年度から毎年度、純増となっております。

 地方整備局や北海道開発局は、防災・減災、国土強靱化、老朽化対策等の最前線を担っております。必要な人員体制を確保すべく、今後とも最大限努力してまいります。

日下委員 ありがとうございます。

 最後に、国土強靱化と社会インフラの老朽化対策について質問します。

 高度経済成長期に建設された社会インフラ施設は、五十年を経過するものが急激に増えており、防災・減災の観点からも、老朽化対策は喫緊の課題です。

 こうした施設の維持管理、更新コストを考えた場合、二〇一八年の国交省の試算では、今後三十年間で、予防保全を施せば百九十兆円、事後保全の場合は二百八十兆円、一・五倍の開きがあるということでございまして、予防保全は、その三分の二に抑えられるということになります。

 老朽化対策は、長期にわたり計画的に進めていかなければならない、国民の命と暮らしを守る大切な事業です。この度の国土強靱化実施中期計画の法定化によって、老朽化対策、予防保全がどのように進められていくのか、中長期の予見可能性を高める観点からも、斉藤大臣にお答えいただきたいと思います。

斉藤国務大臣 委員御指摘のように、事後保全型から予防保全型へ変えていかなきゃいけない、こういう強い認識でございます。

 このため、国土交通省では、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策を踏まえ、地方自治体への財政的支援や新技術の導入促進などにより、事後保全型から予防保全型への本格転換を図っているところでございます。

 また、社会資本整備、維持管理の担い手、地域の守り手として、建設業の将来の担い手確保、育成を図ることも重要な課題です。

 予防保全型のインフラメンテナンスによりまして、計画的に維持管理、更新を進めることで、担い手としての建設業界にとっても、中長期的な予見可能性が高まるものと考えております。若い人を採用して、その人を時間をかけて育成していく、そのためにも予防保全型という形でなければならない、このように思っております。

 五か年加速化対策後も、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的、安定的に切れ目なく、インフラ老朽化対策を含めた取組を進められるよう、施策の実施状況の調査など、国土強靱化実施中期計画の策定に向けて検討を進めてまいります。

日下委員 大変丁寧な御答弁、ありがとうございました。

 私の持ち時間はもう終わりますので、これで終了させていただきます。ありがとうございました。

長坂委員長 次に、谷田川元君。

谷田川委員 おはようございます。立憲民主党衆議院議員、谷田川元でございます。

 今日は、私の地元、成田空港の騒音に関して質問したいと思います。

 斉藤大臣、去年の二月の、初めての大臣に対する質問で成田空港に対して質問したところ、大臣からは、私も千葉ニュータウンに住んでおったので成田空港に対する思い入れはあります、そうおっしゃっていただいたので、是非今日は前向きな答弁を期待して、以下、質問に入りたいと思います。

 それで、去年も申し上げたんですけれども、やはり、成田空港が機能強化される一方で、周辺地域は発展するんですが、一方で犠牲を払う人がいるんですよ。やはりそれは騒音直下の住民の皆さんなんですね。

 それで、去年、平行滑走路があって、二本の滑走路があって、その間、谷間に住んでいる人たちが、特に東和泉地区の皆さんが移転対象にならない、何とか移転対象にしてほしい、そういう質問をしましたところ、大臣からは、地域の皆様の声をよくお聞きしながらしっかりと対応したい、そういう、ある意味では前向きな答弁に私は聞こえたんですが、その後の何か進展がありましたでしょうか。

斉藤国務大臣 昨年、たしか三月だったかと思いますけれども、谷田川委員から御質問を受けました。そのように答弁させていただきました。

 昨年三月の国土交通委員会において答弁申し上げましたように、A滑走路とB滑走路の飛行経路のはざまにある東和泉地区につきましては、いわゆる騒防法と言われている法律に基づく移転補償の対象ではありません。

 しかしながら、これまでも、県や地元自治体と御相談の上、いわゆる成田方式として、住宅防音工事や内窓設置工事などへの助成を独自に行うなど、きめ細やかな対策を実施してきているところでございます。

 昨年三月の国土交通委員会でも、「いわゆる成田方式として、地域の皆様の声をよくお聞きしながらしっかりと対応していきたい、」との答弁を行いましたが、今、谷田川さんが言った、その前に、「いわゆる成田方式として、地域の皆様の声をよくお聞きしながら」という言葉も入っておりますとの答弁を行いましたが、国土交通省では、その後も様々な機会において、地元自治体や関係団体を始めとする地域の皆様の声をよくお聞きしているところであり、引き続き、地域の声をよく聞き、真摯に受け止めながら、空港の発展と地域の生活環境の保全との両立に取り組んでまいりたいと思っております。

 今、私、法律を騒防法と言いましたが、騒特法でございます。法律の名前は非常に長いので、ちょっと省略します。

谷田川委員 大臣は本当にいろいろな人の顔を立てることを非常に重要視される方なので、非常にそういう答弁をしていただくのはありがたいんだけれども、ただ、残念ながら、ほとんど前には進んでいないと、私は認識を現在持っています。

 今、成田方式という言葉をお使いになりましたけれども、でも、それは防音工事ぐらいまでなんですよ。移転については、踏み込んでいないんですよ、成田方式は。だからもう、成田空港は、大体、今、離発着回数が年間二十五万回ぐらいですよ。ところが、それが五十万回になるんですよね、計画では。そうすると、なおさら騒音下の皆さんは非常につらい思いをされるんですよ。

 ですから、先のことを考えると、この谷間地区の皆さんの騒音問題、法律がこうだからじゃなくて、必要であれば、法律を変えるとか新しい法律を作る、そういう必要性が私はあると思うんですよ。今日は答弁を求めませんが、そのことも是非大臣のリーダーシップでやっていただきたいと思います。

 それで、次に、今日のメインテーマなんですが、旧下総町高倉地区の移転問題について質問したいと思います。

 お手元に私の配付した資料があると思うんですが、パネルで見ますと、まずちょっと、このパネルを説明する前に、成田空港の歴史について一つ触れないと、この経緯が分からないと思うんです。

 昭和五十三年に開港したときは、四千メートル滑走路一本だったんですよね。それでは不便だ、何とか平行滑走路を造ろうと、B滑走路、当初二千五百メートルの計画だった。ところが、土地買収が難航して、にっちもさっちもいかなくなって、途中で円卓会議というのが行われまして、地域の話合いを重視して、空港は地域と共生するんだという円卓会議が行われまして、その結果、幾ら土地買収が難航しても強制収用は行わないことが決まったんです。その結果、二千五百メートルの平行滑走路は整備するけれども、地権者の皆さんと十分話合いをして、話合いがつかない場合には幾らでも待つ、そういう方針だったんですよね。

 ところが、二〇〇二年のワールドカップ、皆さん、日韓ワールドカップを覚えていらっしゃいますね。そのときは、成田空港、一本の滑走路じゃとても航空需要を賄い切れない、だから二〇〇二年のワールドカップまでには何とか二本目の滑走路を造らなきゃならないということで、当初は、この辺に二本目の滑走路、B滑走路があるんですが、その南側。こっちが北側です、こっちが南ね。南側の方の地権者がなかなかうんと言うことを聞いてくれなかった。その結果、暫定で、二千百八十メートルで二本目の滑走路は完成したんですよ。

 そして、二千百八十メートルだとジャンボ機が飛べないから、何とか二千五百メートルに延伸しようということで、この黄色のところ、皆さん手元の資料を見ていただいて、ここが、二千五百メートル延伸時の、騒音が結構うるさいので、この黄色い部分の人は移転してもいいですよ、移転を補償しますよというふうになっているんですね。

 それで、法律では、住宅がここにある人が、この黄色い区域内に関連する土地、農地等を持っていれば一緒に買い入れますよというふうになっているんです。いいですね。ですから、二千五百メートルの延伸時にこの黄色いところに住んでいる皆さんは、自宅があれば、もちろん、その移転は国が補償してもらえる。しかし、この黄色いところから一歩出たところに、この赤いところ、ピンクのところに農地があったときは、二千五百メートル移転時はこの農地を買ってもらえなかったんですよ。買ってもらえない。もう既に二千五百メートルで移転した人は、わざわざ騒音下のところに行って農業を続けているわけですよ。

 ところが、平成二十九年と記憶していますけれども、機能強化、いわゆる二千五百メートルの滑走路を三千五百メートルにする、そういう決定がなされたんです。あと、三本目の滑走路も造ると。その結果、再度三千五百メートルの移転補償区域が広がったわけですよ。

 ところが、この高倉地区の皆さん、当時、空港会社の関係者から、もうこれ以上の北側への延伸はありません、そういう説明を受けて、このとき土地を売っているんですね。ところが、残念ながら、南側の地権者の方々に同意を得られず、やむなく三千五百メートルの延伸にしたという経緯があると思うんですが、航空局長、私の説明、間違っていませんね、今までのところ。

平岡政府参考人 お答えをいたします。

 委員御指摘のとおり、B滑走路につきましては、大型機の発着を可能とする等の理由から、二千五百メートルへの延伸を行い、二〇〇九年十月に供用を開始したところでございます。

 その後、東京オリンピック・パラリンピックの開催、さらには、その後のインバウンドの受入れ拡大に的確に対応する等の観点から、首都圏空港全体の機能強化が必要となり、御指摘のとおり、B滑走路につきましては三千五百メートルへの延伸が必要ということで結論を得、四者協議会において合意に至ったということでございます。

 委員御指摘の、二〇〇九年のB滑走路の二千五百メートルへの延伸の際の、成田国際空港株式会社と高倉地区の住民との個別具体的なやり取りは承知しておりませんけれども、二〇〇九年当時には三千五百メートルへの北側延伸の計画はなかったというふうに承知しております。

谷田川委員 ちょっと今の答弁、おかしいよ。そんな、具体的な地権者と空港会社のやり取りを承知していないということは、それは無責任だ、今の言い方は。しっかり、空港会社にどうだったか、聴取してください、調べてくださいよ。どうですか、航空局長。

平岡政府参考人 お答えをいたします。

 B滑走路の三千五百メートルへの北側延伸は、二〇一三年十一月から開催した交通政策審議会首都圏空港機能強化技術検討小委員会において国としての検討を開始したものであり、二〇一八年三月に四者協議会において合意したものです。それよりも前に北側への延伸の計画はありませんでした。

 NAAに確認をいたしましたところ、社としては当該説明を行った認識はないとの回答でありました。

谷田川委員 いや、それは、もしNAAがそういうことを言ったのであれば、うそをついているとしか言いようがないね。それはおかしいよ。もう一度NAAに確認してください。

 私は住民の方から聞いて納得いくんですよ。だって、実は私、当時、二〇〇九年に初当選して、民主党政権、与党の議員として、何とか南側、延伸してもらいたいといって、地権者とも会って、防音工事もしてもらって、何とか話合いにしようということで、もうこれ以上の南側の延伸は、これが最後だよと国交省に言われて、私も言ったんですよ。

 実は、その前に、今日は北側先生は委員じゃないけれども、北側国土交通大臣が当時のこの南側に住む地権者に対して、もうこれ以上の南側の延伸は行いませんと、そうはっきり最後通牒の文書を出しているんですよ、その地権者に。ということは、三千五百メートルの長期的なものがあるのであれば、その時点でもう南を断念するのであれば、そうしたら、もう、二千五百メートルの延伸じゃなくて、最初から三千五百メートルにすればよかったんですよ。おかしいですよ、それは。

 大臣、今の話を聞いてどう思いますか。

斉藤国務大臣 過去の経緯について私もつまびらかでないところがございますけれども、今回の谷田川委員の質問のポイントは、いわゆる住居の移転に対してきちんと補償すべきだ、そのときに、農地が付随している場合について、その農地を買い上げるかどうかという問題というふうに認識しております。

 ここに至る経緯については、ちょっと私も承知していないので、申し訳ありませんがお答えできませんけれども、いわゆる今回の谷田川委員の問題意識については、この騒特法に基づく土地の買入れ制度のポイントは、住居の移転、騒音地域に住んでいらっしゃるその住居を、しっかりときちんとしたところに移っていただこう、そのためにきちんと補償しよう、そこがポイントでございます。

 農地が近くにあれば、一緒に農地も買い上げなければなかなか移転もかなわないだろうという考え方で、農地の買入れについての部分もついているわけでございます。したがって、この法律のポイントは、地区内の農地などの土地の存在が住宅の地区外への移転の妨げとならないようにするために設けられた制度でございます。

 したがって、既に住宅が地区外に移転している場合において、地区内に残っている農地を買い入れる趣旨というのはございません。ということで、今回のような措置ということになっております。

谷田川委員 じゃ、いいでしょう、過去の経緯は。だけれども、大臣、少なくとも、最初から三千五百メートルの延伸だという計画であれば、高倉地区の住民の皆さんが移転するとき、ここも一緒に買ってもらえたわけですよ。空港に協力する、そういう気持ちで協力しておいて、そうしたら三千五百メートルの延伸が後からあった、その結果、農地が買ってもらえなかった。ある意味で正直者がばかを見ているわけですよ。こんなの、おかしいです、結果的に。

 だから私は、もうこれ以上の北伸はない、そう説明したのは間違いない事実ですよ、それを空港会社が否定するなんて、あり得ない話ですよ。住民の皆さんは、当時の空港会社夏目社長に、あれは理不尽だ、そういう要望書も出しているわけですよ。それは多分、国交省は間違いなく見ていると思うけれども。

 ただ、非常に残念なのは、航空局長にしろ、それから担当者にしろ、大体二、三年で替わっちゃうんですよね。だから、過去の経緯をしっかり覚えている人がいないんですよ。だから私は、空港会社がそういう答弁をするということは、恐らく先輩に聞いていないと思うんだよ、そういうことは。

 もう一回、ちょっと航空局長、空港会社があらかじめ過去の人も含めて聞いたのかと確認してもらえますか。

平岡政府参考人 お答えをいたします。

 先生のお話を受け止めたいと思います。

谷田川委員 是非お願いします。

 それで、二ページ目、私の資料、私、大臣の去年と今年の所信表明をじっくり読みました。やはり大臣は、各省庁のつかさつかさの立場を非常に大切にする人だと思いました。ある意味で、言葉は悪いけれども、ホチキスの所信表明ですよ。だけれども、大臣の心がこもっている文章はここの部分なんですよ。国民の皆様と、丁寧に、そして誠実に対話し、小さな声一つ一つをよく聞き、真摯に受け止めますと、こう二回続けておっしゃっているわけですよ。

 だから、大臣、是非、この高倉地区の住民の皆さんの声を聞くために会っていただけませんか。大臣、いかがですか。

斉藤国務大臣 先ほど申し上げましたように、この騒特法に基づく土地の買入れ制度は、航空機の騒音障害を防止するために、地区内の農地などの土地の存在が住宅の地区外への移転の妨げとならないようにするために設けられた制度でございます。あくまでも、住宅の移転、それをしっかり補償しようというところにございます。

 したがいまして、今の制度はそういう趣旨でありまして、この趣旨からすれば、今回の場合、その残っている農地を買い上げるということには、この法律の制度上できない、これは御理解をいただきたいと思います。

 その上で、いろいろな方の御意見をしっかりお聞きするということは必要だと思っております。私がそこに行ってお聞きするかどうかは別にいたしまして、こういう御意見もあるということをよくわきまえた上で施策を進めていきたいと思います。

谷田川委員 大臣にわざわざ来てもらわなくてもいいです。こちらから連れてまいります。是非、約束していただきたいと思います。

 それで、ちょっと時間がないので最後の質問になっちゃいますが、例のカズワンの事件で、救命いかだを義務づける省令改正を、旅客船は来年の四月一日から、遊漁船は再来年の四月一日からということでやっているんですが、今日は農水大臣政務官においでいただいているので。

 旅客船の方は国の補助が三分の二なんですよ。ところが、遊漁船の方は二分の一なんですよ。ちょっと不公平じゃないかという声があるんですが、何とか三分の二に引き上げてくれませんか。いかがですか、農水政務官。

舞立大臣政務官 先生御指摘のように、国交省においては、令和四年度、昨年度の補正予算において、遊覧船等への高度な安全設備の導入を緊急的に促進するべく、補助率三分の二の支援、本補正予算限りで措置したということは承知しております。

 その後、先ほど御指摘のとおり、国交省において省令を改正して、安全設備の設置を義務づける方針が決定され、今月、そのための省令改正案が提示され、旅客船については令和六年度から、また、遊漁船については令和七年度からということで、改良型いかだ、業務用無線設備、非常用位置発信装置等の設置が義務づけられたことも承知しております。

 こうした状況を踏まえまして、農林水産省といたしましては、遊漁船につきまして、安全設備の設置を義務化されるよりも早期に行う方の取組を支援するべく、来年度当初予算で予算を要求しているところでございます。

 要求の考え方といたしましては、義務化までの間にできるだけ早く、また、全体の限られた予算の中でできるだけ多くの遊漁船業者に支援する必要があると考えまして、補助率は二分の一としているところでございます。

 しかしながら、今、そもそも現時点では予算要求中であり、財政当局との折衝は予断を許さない状況にあることを御理解いただければと思います。

 いずれにいたしましても、令和六年度当初予算での予算化に向けて適切に対応してまいりたいと考えております。

谷田川委員 時間になりました。最後に一言だけ言わせてください。

 成田空港問題、やはり過去の経緯から、しっかり、じっくりじっくり経緯をたどって、どういう約束があって、どういうふうになったか、それをしっかり頭にたたき込んでいただきたいんですよね。それがないから住民と皆さん、そごがあるんですよ。

 そのことをお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

長坂委員長 次に、小熊慎司君。

小熊委員 立憲民主党の小熊慎司です。

 まず、水中ドローンについてお伺いをいたします。

 我が国は海洋国家であり、広大なEEZ、排他的経済水域を有しておりますけれども、この利活用もしっかりしていかなければいけない。そうした中で、この水中ドローンという次世代のモビリティーをしっかり推進していくということが必要であり、今、国交省でも社会実装すべく実証事業をやっているということも承知をしております。

 私、空中ドローンのライセンスも持っていますけれども、空中ドローンに関しては、今、国を挙げて、業界の皆様方も努力をしていますけれども、中国がこれはもう世界トップで、ますます日本との差は広がっているし、私もドローンを持っていますけれども、これは中国製でありますが、日本のドローンを買おうとも思わない。魅力がない。そんなに複雑な機械ではないと思うんですけれども、日本の技術をもってしても全然追いつかない。何周も遅れている。

 農業用ドローンなんかも、私の地元も利活用されていますが、こういう実態の中で、水中のドローンはこれからの技術であって、日本はまあまあ頑張っているなと。私の地元も、選挙区は海はないんですけれども、猪苗代湖があるので、消防関係と連携をして、湖の水難事故で活用するということも進んでいるところであります。

 そこで、まず初めに、水中ドローンもいろいろあるんですけれども、いわゆるケーブルでつないでいるやつですよね、今一番活用されている。これの今の取組について、進展のための取組について、まずお伺いします。

國場副大臣 遠隔操作型無人潜水機、いわゆるROVは、沿岸、離島地域に共通する産業の担い手不足などの課題を解決するためのツールであり、その利活用の拡大が期待されております。

 国土交通省では、こうしたツールを海の次世代モビリティーと位置づけ、公募による実証実験を令和三年度より実施しております。

 これまでの実証事業では、水中構造物の点検やメンテナンス、発災時を想定した航路異物の把握といった活用事例がございました。

 国土交通省では、引き続きこれらの取組を進め、海の次世代モビリティーの利活用を通じ、沿岸、離島地域の課題解決に努めてまいります。

小熊委員 利活用していくということですが、例えば、空中のドローンは国家資格とかライセンス制度もあるんですけれども、これは、やるべきとかやっちゃいけないとかじゃなくて、将来的に、じゃ、空中ドローンみたいに国家の資格とかライセンスとかというのは、今後想定していますか、どうですか。

國場副大臣 小熊委員御指摘の点につきましては、いわゆる空のドローンとの類似点や相違点も含め、ROVの特性に合わせて十分な検討が必要であると考えております。

 いずれにせよ、こうした観点につきましても、実証事業の結果を踏まえて検証し、更なる検討を、御提案も含めて進めてまいりたいと考えております。

小熊委員 ちょっともう一回聞きます。

 端的に言うと、じゃ、免許制度みたいなことは選択肢に入っているということですか。検討した結果、やるかやらないかは別として、選択肢には入っているということですか、そういうことは。

國場副大臣 その点も含めまして、前向きに検討していきたいと考えております。

小熊委員 一応、レクの段階では、今言ったように、空のドローンと海のドローンを比較しなきゃいけないんですけれども、ROVはケーブル型で、つないでいますから、事故防止という意味ではまたリスクが違うわけですよね。段階で、今のところ考えていないというのは、実は国交省の役人の方と話したときには、導入を前提とした議論にはなっていないというふうに聞いているんです。それでいいですかね。

國場副大臣 小熊議員の貴重な御提言でございますので、大局的に検討を私はしていくべきであると考えておりますが、この点は、国交省の担当者が、今の現状をもう少し把握をしながら進めていきたいと思います。

小熊委員 ありがとうございます。

 あと、國場副大臣も沖縄ですから、海に囲まれてウミンチュ、我々はフクシマンチュですけれどもね、馬場君。済みません、脱線しました。

 だから、まさに國場さんのところも、副大臣のところも利活用していくということで、副大臣の方から言っていただく。いろいろな船の点検作業とか、漁業でも網の点検とかも、これは今、人手不足の中でやっていくんですけれども。

 これは別に答弁は要らない、お願いなんですけれども、これは、利活用しようとすると海上保安庁の許可申請が必要だったりする作業があるんですよ。これが煩雑で。

 これは必要ですよ、安全とかいろいろなことも考えて。今まで想定していないわけですよ、水中のドローンなんというのはなかった世界ですから。でも、行政手続とか許可申請というのは、それ以前の発想でつくられているもので、これは安全とかいろいろなものを配慮しながらも、利活用と副大臣も言っていただいたので、する場合に、ちょっと煩雑な部分、手続が結構あります、海の利活用のとき。これはもう一回総点検をしていただいて、この水中ドローンの利活用に阻害ないように、ちょっと点検してもらいたいというふうにお願いをするところであります。

 副大臣、何かありますか。ああ、大臣。

斉藤国務大臣 今、手続の簡素化を図るべきではないかという趣旨の御質問かと思います。

 現在、先ほど副大臣から答弁申し上げましたとおり、全国各地でこの実証実験が行われております。いろいろな場面に対応している、それぞれの、いろいろな、多種多様な実証実験をやっております。

 そういう実証実験をしっかり検証いたしまして、その手続も含めまして、実証実験でもきちんと手続しなきゃいけないわけで、結構煩雑な手続という話も聞いております。この実証実験をしっかり検証いたしまして、まずは、どういう手続が必要か、御質問がございましたので、どんな手続が必要だったのか、その現状の把握から行い、そして、この実証実験の結果も見ながら検討させていただきたいと思います。

小熊委員 大臣、ありがとうございます。

 大臣は鉄ちゃんと言われる鉄道好きでありますけれども、是非、空中も水中もドローンも関心を持っていただいて、できれば一緒に飛ばしたいなと思いますので、よろしくお願いします。

 次に移ります。

 オーバーツーリズムですけれども、コロナも完全に収束したというわけではありませんが、世界的にも落ち着きの中で観光業も進展をしているところであり、コロナ前とどこまで回復したかというのは、訪日客数はまだ超えていないとは思いますが、消費額はもうコロナ前を超えている。コロナ前は、中国、アジア地域の方々が多かったけれども、北米地域がもうコロナ前より来ていただいているということで、堅調な推移をしております。

 その中でも、オーバーツーリズム、日本語にすると観光公害とまで言われていますけれども、これを、サステーナブルツーリズム、持続可能な観光に変えていかなきゃいけないという中で、国としても取り組んでいるわけでありますけれども、時間も限られているので、ちょっとまとめて聞きます。

 今、日本の国内のオーバーツーリズム、どういったものがあるのか、現状についてお伺いしますとともに、現場はそれぞれの地方なんですね。地方も、オーバーツーリズムと一口に言っても、やはり、地域によって場所によってその課題は違うものがありますし、実際、その市町村、自治体でいろいろな取組をしているわけでありますけれども、まず現状についてと、地方自治体からは、この対策としてこんなことを国としても取り組んでほしいという、どういった意見が上がっているのか、お伺いいたします。

堂故副大臣 お答えしたいと存じます。

 国内外の観光需要の急速な回復により、多くの観光地がにぎわいを取り戻す中、一部の地域や時間帯においては、過度の混雑やマナー違反による地域住民への影響や旅行者の満足度の低下といった、いわゆるオーバーツーリズムの懸念が生じています。

 具体的には、観光客の集中による公共交通機関の混雑や、大型手荷物を持ち込むことによる円滑な運行の妨げ、写真撮影のための観光客の私有地への立入りなど、地域の状況により、それぞれ異なる課題が生じていると認識しています。

 このような地域の実情の把握に努めるため、先月二十五日には、観光庁にオーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた相談窓口を設置し、地域の実情に応じた、問題解決に向けた御相談の受付を開始いたしておるところであります。

 引き続き、地域の状況の把握に努めるとともに、課題解決に向けて必要な後押しを行ってまいります。

 続きまして、オーバーツーリズムの課題についての二問目もいただいたかと思います。

 観光地の状況によりましてそれぞれ異なっているオーバーツーリズムの状況が、申し上げたとおりでありますけれども、解決していくためには、地域自身があるべき姿を描いて、地域の実情に応じた適切な具体策を講じていただくことが大変大切であると考えます。

 この観点も踏まえ、先月十八日に開催されました観光立国推進閣僚会議において、観光客の集中による過度の混雑やマナー違反への対応、そして、地方部への誘客の推進、さらには、地域住民と協働した観光振興の取組を柱とするオーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージが決定されたところであります。

 国といたしまして、観光地の置かれた状況や課題に応じた有効な対策メニューの提示、地域の実情に応じ、有効な対策を講じていくための計画策定や実行段階における支援など、地域の取組に対し、総合的に支援を行ってまいりたいと思います。

 以上です。

小熊委員 これは本当に多岐にわたると思うんですね。

 私も、同じ日本海側気候の富山の、いろいろなところがあると思いますけれども、有名な観光地もあれば、えっ、こういうところにお客さん来るのというのがあるんですよね。

 日本人は行っていないけれども、今SNSの世界で、口コミで広まりますから、この間もちょっと東京で散歩していたら、ある喫茶店で外国人が並んでいるんですよ、普通の喫茶店だったのに。よくよく調べてみると何か自家製プリンが有名だみたいなのがあったり、私の地元でも、そんなに有名な店じゃないけれども外国人がいっぱいどっと来るとかといって、京都とかそういうレベルじゃないんですけれども、オーバーツーリズムのレベルじゃないけれども、今まで並んだことがなかったような店に二十人も三十人も外国人が並ぶ、地域によってはそれはすごいインパクトなんですね。

 こういう変わってくる世界の中で、そこまできめ細やかな対応をしていかないと、じゃ、日本に行ったけれども、おもてなしなんか全然ないんじゃないの、冷たいとか、あと、近所の人たちも周りの人たちも、うわあ、もう大変みたいな、お互い不幸になりますから、そこまで含めたきめ細やかな対応というように配慮をしていただきたいなと思っています。

 一方で、オーバーツーリズムの対策も必要なんですけれども、でも、多分ほとんどの観光地が、もっとお客さん来てよという感じだと思うんですね。一方で、そういう抑制をしながらも、ブレーキをかけながらも、やはりアクセルを踏む方が大きいと思うんですけれども、このバランスをどうしていくかというところは、今どういうふうに配慮していますか。

堂故副大臣 おっしゃる指摘のとおりだと思います。

 オーバーツーリズムという考え方は、極めて抽象的な面もあります。ほとんどの観光地では、全国、地方では、もっともっと人が来てほしいというのが実情だと思います。その点を十分考慮しながら、地方への誘客施策について努めていかなきゃいけないと思っています。

小熊委員 先ほども、副大臣、答弁していただいたように、場所場所によっていろんな課題が、同じようで違ったりしていますし、富士山なんかも、僕はもうオーバーツーリズムになっちゃっているなというふうに、どうでもいい話で済みません、妻の二十歳の誕生日のときに一緒に登って結婚を誓った、私の大好きな富士山は、オーバーツーリズムですよね。京都だって、一部では市民の人がバスに乗れないとかもあるし、これはしっかり対応していただきたい。

 一方で、インバウンドを進展したいというんですけれども、これは全国的にも人手不足で、観光需要はあるけれども供給が追いつかない。

 例えば、私の地元のホテルでも、満室ですと言っているけれども、経営者としゃべると、実は空いている部屋はあるんです、二割空いているんだと。でも、ベッドメイキングも間に合わないから、それは貸し出せないから、もう八割で満室と言わざるを得ない。これはいろんなところであると思います、この宿泊業だけでなくても。お土産屋さんだって、もっとやれるのに、人がいないからこの程度でやらざるを得ないと。需要はあるけれども供給が追いつかない、この人手不足。

 これは、ただ、ほかの業界も全部人手不足ですから、観光業だけ人手をどうやって確保しようかという話でもないんだけれども、この人手不足についてはどう対応していきますか。

堂故副大臣 御指摘のとおり、観光業については、観光需要が急激に回復しておりますので、人手不足が深刻となっています。そのことはよくお耳にするとおりだと思います。

 インバウンドを始め、今後更なる増加が見込まれる観光需要を着実に取り込み、観光による経済効果を全国各地に波及させるためには、受皿となる観光産業の人手不足の解消が急務だと考えます。今月十日に閣議決定されました令和五年度補正予算にも必要な予算を盛り込んだところでございます。

 具体的には、足下の対策として、宿泊業の魅力発信イベントの実施、事業者の採用活動の支援を行ってまいります。

 また、人手をかけるべき業務に人材を集中投下できるよう、業務の効率化や省力化に資する設備投資を支援すること、サービス水準の向上や賃上げなどに取り組んでまいりたいと思います。

 加えまして、国内人材のみならず、外国人材の活用も、そして確保も、積極的に進めてまいります。

 国土交通省といたしましては、観光産業の人手不足の解消に向け、総合的な対策を実施してまいります。

 以上です。

小熊委員 もっと徹底的にやっていかなきゃいけないのは、あらゆる分野で人手不足で、あらゆる分野で、国も挙げて人手不足解消、解消と言うけれども、人口が減っていくんだから、マイナスの中なんだから、実は甘いんですよ。外国人材を活用していくというとプラスになるけれども、それだけじゃ足りないので、実際、もっと徹底的にやらなきゃいけないけれども、じゃ、国交省が徹底的にやれば違う分野では減るわけですから、マイナスの競争になっているんですよね。もっとシビアに、どう省力化していくか、効率化していくかというのは、本当にシビアに考えなきゃいけない。

 ちょっと時間がないので、最後にまとめて聞きますけれども、だから、インバウンドは、海外の情報発信が必要です。政府の観光局もあるけれども、これはもう通り一遍のことでやっていればいいんだけれども、実態的にはやはりOTAとの連携が必要です、実際の世界では、現実的な話では。これをどうしていくかというのと、あと、あわせて、どうしていくかというタイムライン、どういう工程で、いつどんなことをやるのかというのを取り組んでいくのか、併せてお聞きします、最後に。

堂故副大臣 先ほどからの議論でもございますように、外国人旅行者の地方への誘客が大変大事になっております。

 近年、御指摘のように、訪日外国人旅行者の旅行の申込方法は、七割以上がウェブサイトでの申込みとなっております。海外のOTAと連携した訪日プロモーションが非常に重要であり、有効であると考えます。

 国土交通省といたしましては、日本政府観光局を通じて、海外のOTAサイトで日本の地方の魅力をもっと知ってもらうオンライン広告を、昨年度には十の市場で実施しております。今年度は、ちょっと重点を絞り込みまして、六市場で実施する予定となっております。

 引き続き、海外のOTAとも連携し、日本の地方の魅力をもっと世界に発信し、インバウンドの地方誘客に取り組んでまいりたいと思います。

 以上です。

小熊委員 ありがとうございます。

 終わります。

長坂委員長 次に、下条みつ君。

下条委員 立憲民主党の下条みつでございます。

 今日は、限られた時間の中で、さっき谷田川委員から出た、一つ一つ小さな声を聞いていただくということで、お願いと御提案をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、私の足下の話でございます。長野県、ガソリンが、実を言うと、五月から九月まで日本で一番高くなった。私も、たしか大臣は、邑智郡で生まれて、広島で育ったとお聞きしておりますけれども、同じような郡部じゃないですか。その理由というのは、ガソリンが高くなるというのは、もう釈迦に説法ですけれども、製油所があるかないか。なければ、ほかから汽車でオイルターミナルに運んできて、その後、またそれをタンクローリーで運んでいくから、どんどん高くなっていくということなんですね、これはもう物理的に。それで、タンクローリーだってガソリンを食っているわけですから、非常に、まあ何というんですかね、金がかかって、消費者の手元に届いていくということになります。

 それで、大都市というのは大体五%の面積ですね。一方で、地方都市というのは、五、六割が地方都市ですから、私どもの長野県以外も、対象になるところはたくさんあると思うんです、こういう状態でね。金がどんどんかかっていく、手元のものがどんどん高くなっていく。

 それで、当然、都市部は、我々が仕事をしているこの永田町近辺については、バスあり、地下鉄あり、何でもある。ところが、地方へ行けば、大臣、一つは、車を買わないと難しい。一時間半に一本、下手すれば二時間に一本しかバスがない。電車はもちろんない。地下鉄もない。そのときに、車を買う金、そして車検の金、保険、そして更に維持費にかかってくる、修理とか。かつ、最後にガソリン代がかかってしまう。この負担が地方にすごく大きいんですよ。それはもう一、二、三で物理的に分かる数字ですよね。

 私は何を国交委員会で言いたいかというと、ガソリンの価格自体というのは、もちろんそれは、経産省を含め、関係あるんですけれども、国交で今まで離島促進法を含めた離島法をやっていて、例えば長崎にしろ何にしろ、今たまたま横にいる屋良さんに、レギュラーガソリンを、沖縄のを聞いたら、我々より、まだ今も高いんですよ。

 ということは、何を言いたいかというと、僕は、大臣は頑張っておられるし、国交の皆さんも頑張っておられると思うんですけれども、内閣支持率が低いというのは、さっき言った、五割、六割以上の地方が、何にも来ていないなと、自分のところに。年間四万円、何か、働いている人に月三千円程度で本当にいいのという声の中で、ともかく物が高くどんどんなっていく。それで、物を買いに行くのも、またガソリン代が高い。

 そこで、僕が何を言いたいかというと、一つ目の話なんですが、国交でそういう離島の促進法を長い間やってきた以上、やはり地方促進法もあっていいんじゃないかと思うんですね。地方において最も、飛行機も船もそうだし、それからトラックも自動車でも何でも、ガソリン等々、燃油が非常に高くなっていることが原因になっているんじゃないかと思って、私、これはお願いです。今日この場ですぐ回答を得るとは思っていないんですよ。レクも随分させていただいたし、いろいろな地区へ行って調べました。だけれども、やはり地方でのこの油の値段の高さというのは、何かしないといけないと僕は思っているんですよ。

 そこで、大臣に質問したいのは、お願いとして、今言った、離島促進があるのであれば、地方の過疎促進法があっていいんじゃないかと思うんですよ。そういう中で、最もそれを、動かすものに関係している国交省がそれを考えていただきたいというお願いが一つ目なんです。じゃないと、地方はいつまでたったって物が上がりっ放しですよ。僕はそう思います。それが現実の、広島でも島根でもそうです。私の長野県もそうだ。いろいろな地方がそうなっちゃっているんですよ。これが今、国民の皆さんが苦しんでいる一番の要因じゃないかと思います。

 その辺の検討する余地をどうお考えですか。大臣、よろしくお願いします。

斉藤国務大臣 今国会に限らず、私の所信表明に必ず、三本の柱と言っております。その三つ目は、地方の特色をしっかり生かした地方の活性化というのが、私の、この国土交通行政の三本の柱の大きな柱になっております。また、離島、半島、条件不利地域の振興というのも、その法律も国土交通省の所管でございます。

 そういうことから、現在、燃料等の価格の面で地方が大変厳しい状況になっている、それをどう捉えるかということも含めて、条件不利地域、地方の問題をどう捉えていくか、しっかり国土交通省としても考えていきたいと思います。

下条委員 本当に、一つ一つの声を拾い上げていって、まあ、ちょっともみ手になっちゃうかもしれない、歴史に残ることを残していってもらいたいと思うんですよ。

 地方ですから、都心部の人も、ほとんど地方から出てきているんですよ。何か、地方の実家のおじいちゃん、おばあちゃんが大変だ、車を本当は手放してあれしたいんだけれども、手段がない、高くてしようがない、それが地方の声だということで、不利地域について、是非前向きに、検討会を含めて、やっていただくことを今日お願いしたいというふうに思っております。

 時間に限りがあるので、次に移りたいと思います。

 次は全く話が変わります。次は、宇宙天気というのがあるんですね。

 これはどういうことかというと、太陽の動きと同時に、それによってフレアが発生すると八分後に地球にいろいろなものが到達する、それで、第二段階で、二日、三日後に到達する。そういう波動が来ることによって、地球の上にいろいろな問題が起きて、それは気象もそうです。

 今日はちょっと、時間が二十分しかないので、国交に絞って質問したい、また、お願い、提案をしたいと思っているんですけれども。

 いろいろな意味で、この宇宙天気というのは今日出た話じゃなくて、実を言うと、地球上のいろいろなものに影響してくるよというのが既に出ています。そして、総務省も、今日は来ていませんけれども、時間がないのでお呼びしなかったんですが、総務省も、宇宙天気の高度化の在り方に関する検討会で、百年に一度の最悪シナリオが二週間にわたり早々に起きそうだという検討会の回答が来ています。そして、それは衛星の、断続的なものの劣化につながったいろいろなもの、衛星がないといろいろな、パソコンも、いろいろ自由になっていたものが一切できなくなっちゃう、止まってしまうという話。実際、一八五九年、いろいろな事例があるんです。今日はちょっと時間がないので言いませんが、いろいろな事例がこの地球に起きてきています。

 それで、私は何を言いたいかというと、これに付随して、今「ひまわり」が気象庁の管轄ですけれども、「ひまわり」が今度飛ぶわけですよ。飛ぶのに、宇宙天気の観測のものを載せて飛ばすということでございます。私は何を言いたいかというと、この「ひまわり」に載せる進捗状況が、私がレクを受けた状態では、まだちょっと先になっちゃうということなんですね、それが一つ。

 それから二つ目は、アメリカでは、宇宙天気というのは、海洋大気庁というのがなじみがあるので、一般の人にどんどんどんどん伝達していくわけですよ、アメリカでいう総務省じゃなく気象庁が伝達していく。イギリスでも、何かあったら気象庁が、こういう天気が来ていますからチェックしてください、備えてくださいということを気象庁がやっている。

 ところが、この日本国だけは、「ひまわり」がまだ、しばらくたって飛ぶ、その話も、ちょっといつ頃になるか、お答えいただきたいんですが、これは飛ばしても、その伝達というのは、なじみがある気象庁ではなくて総務省から伝達していくということになっちゃっている。この時差というのは非常に後で大きいんじゃないかと僕は思っている、異常気象に対してですね、それをちょっとお答えいただきたいと思うんですよ。

 まず、「ひまわり」の方からお願いいたします。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、「ひまわり」の進捗でございますが、次期静止気象衛星には、線状降水帯や台風等の予測精度を抜本的に向上させる大気の三次元観測機能を持つ赤外サウンダを搭載するほか、総務省が開発する宇宙環境観測センサーを搭載することとし、本年三月に整備に着手したところでございます。

 静止気象衛星は、宇宙空間の極めて過酷な環境で長期間確実に運用する必要があることに加え、打ち上げ後の修理が不可能です。このことから、多種多様な信頼性の高い構成部品の製作、確実な組立てや取付け、打ち上げや宇宙空間を想定した様々な試験が不可欠であり、その整備には六年程度の期間を必要とします。

 気象庁としては、令和十一年度の運用開始に向け、着実に整備を進めてまいりたいと思います。

下条委員 大臣、そこなんですよ。六年かかるというのは、これから六年間、異常気象があってもなくても伝達が来ないよということにつながってくるわけです。

 私が何を言いたいかというと、もうちょっと急いでいいんじゃないのという話です、ここの質疑で言いたいのは。要するに、六年間、今年三月、それはいいことなんですよ。それで、大臣の管轄である気象庁がその「ひまわり」に載せるのに、もうちょっとスピードアップをして、スピードアップというのは結局予算ですよ。人振りと予算、それをやるべきじゃないかという提案です、これは、私は最初に申し上げた。

 これは大臣、いかがですか、お考え。もしお考えに、今どおりするのか。これは議事録に残りますからね、私がここで言っているんだから。後でどうなるか、それは分かりません。それは、災害はない方がいいけれども、六年間ほったらかしにしていいのか、それとも、少し前向きに進めていくのがいいのかという提案です。いかがでございますか。

斉藤国務大臣 いわゆる衛星の準備には、先ほどありましたように、修理が利かない、一発勝負というところがございます。万全の準備をしなきゃいけない。したがって、必然的にかかる時間というのはあるというふうに聞いております。

 その上で、いかにスピードアップできるか。もちろん、スピードアップしなきゃいけないと思います。検討させていただきたいと思います。

下条委員 いい御回答だと思いますけれども、是非急いだ方がいい、これはそう思います。ほかの国はどんどんやっていますから。

 それで、キャッチして、今、僕、この国、この地球というのは異常事態に入っていると思いますよ。この寒さがあったり、あの三十六度、四十度、四十五度、あれが来る可能性もゼロじゃないです、来年以降、もっとですね。それによって大気が上がって荒れる、また台風が発生する、雨量が、いろいろなことがある。だから、これは急ぐべきだと思うし、予算を検討、前向きにしていただければというふうに思います。

 ちょっと、時間があと五分になっちゃったので、次に、私が尊敬している元東大地震研究所の上田誠也名誉教授、亡くなったんですけれども、この教授が言っていたのは、地震予知は短期予知が本命だ。短期予知です、短期予知。何らかの前兆現象をキャッチすべきだということを、亡くなられて、御冥福をお祈りしますけれども、おっしゃっておりました。

 そこで、五分以内に質問しなきゃいけないので。

 これはもう国土地理院の方も御存じだと思います、京都大学の梅野情報科学研究所教授が、熊本地震発生直前に電離圏の異常が起きていたと。これは、論文をいただいて、地震発生の一時間前から直前まで電離圏異常を明確に捉えることができますよという論文を出しています。これは国土地理院の方も御存じの教授でございます。

 そこで、私は何を言いたいかというと、結局、一時間だろうが五分だろうが二時間だろうが、早く予知できる、キャッチすることが可能であるなら、そこに踏み込んで、この間も、同僚議員の、今日いませんが、小宮山泰子議員がしゃべっているときに揺れましたね。あれもあるぐらいで、何がいつ起きるか、地震は分かりません。

 その電離圏異常の部分の、教授の部分を採用することによって、前向きに今スタンスを国土交通省は取っていることを私は知っております。その中の一つが、GEONETのデータの無償提供。これは非常にいいことなんですよ。それで、このGEONETのデータの無償提供は今どういう感じなのか、まず教えていただけますか。

大木政府参考人 お答えいたします。

 国土地理院では、全国約千三百か所に設置した電子基準点から成るGEONET、これを運用し、GPSや準天頂衛星「みちびき」などの測位衛星の信号を常時観測しています。

 この観測データは、様々な用途で幅広く活用していただくことができるため、インターネットを通じて広く一般に無償で提供を行っています。

 これまで一時間ごとに行われていた観測データの提供についてですけれども、委員御指摘の研究のように、迅速性を求めるユーザー、これもおられることから、観測後十分程度での提供を先月開始したところでございます。

 国土地理院といたしましては、引き続き、観測データを積極的に提供してまいりたいと考えております。

下条委員 大臣、これはすごいいい話なんですよ。今まで一時間でGEONETの情報を提供していたものが、十分刻みでも提供できるようになったと。これはもう国交省を評価です、僕は。

 それで、私は、このGEONETだけでは、さっき言った梅野京都大学教授も、それから、それ以外のいろいろな学校の先生方がこの研究を進めている中で、やはり何が必要かというと、それ以外のシステムアップにやはり予算が必要らしいんですよ。

 私は、御提案というのはそこなんですよ。もう時間が来ちゃいますので。この御提案の中で、GEONETを使う、プラス、電離層の異常をキャッチするには、システムでちょっとお金が必要だと。これは恐らく数億円という話だと思います。その程度です。ただし、国土地理院さんはもう満杯で、昨日もレクチャー、ちょっとないですよねという話になっていたんですよ。

 それで、確実にキャッチできるというものがあるのであれば、それにトライすべきだと僕は思うし、一時間、一時間半前、二時間前にキャッチできるのであれば、これはどれだけの人が救うことができる、どれだけの人を避難することができる、そして、どれだけのものを守ることができるかにつながっていくと思うんですね。

 私は何を言いたいかというと、これはちょっと今日細かいことを言うと、本当、一時間以上になっちゃう、この問題だけで。ですから、ほかの大学の先生方もいろいろな部署で、その話を論文で発表されていて、かつ海外でも発表されている。日本では、地理院さんがいろいろ連絡を取り合っている、梅野教授もやっていらっしゃるんです。でも、地理院では今いっぱいいっぱいだ、こういう話なんです。私は逆に地理院から陳情を受けたみたいな形で、これを、こういう公共の場で、議事録に残る委員会の中で、これプラス、システムに数億円かけたときに非常に高い精度で結果を出すことができますよというお答えを、僕は梅野教授やスタッフ、それとほかの大学の先生、全部ヒアリングしました、それからいただいているんです。

 大臣、もう時間が来ちゃっているんですけれども、これは何とかして考えていただきたいんですよ。私は、必ずこれは役に立つと思っています。自分の首に懸けてもいい、そのぐらいに論文が幾つも出ていて、もう一歩まで来ているんです。国土地理院は今頑張って、その予算の中で人振り、あれをやって、さっき言った一時間を十分置きに出してもらっている。これをシステム的に養成する、また、解読するのに数億円必要だということなんですが、大臣、考えていただけないでしょうかね。何とかお応えいただきたいと思います。

斉藤国務大臣 地震予知というのは大変重要な課題だと思っておりますし、地震の災害から逃れることは国民の悲願と考えております。このため、国土交通省としては、地震災害に対する様々な対策を行っているところでございます。

 そして、地震予知についても、今、学術的にいろいろな提案がなされていると思っておりまして、そういう中で、しっかりこの地震予知研究、国としても、学術的な会議を設けて、どういう方法があるのか、どういうところに投資すべきか、いろいろ議論されているかと思いますが、そういう議論も踏まえながら検討していきたい、このように思います。

下条委員 時間が来ましたけれども、最後に申し上げますが、これは、大臣の右腕である国土地理院が梅野教授とやり合っている話ですから、是非前向きに検討していただいて、本当に守っていただきたいなということを申し上げて、質疑の時間が来ました、以上にします。

 今日はありがとうございました。

長坂委員長 次に、高橋英明君。

高橋(英)委員 日本維新の会の高橋英明でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、私の地元、埼玉県川口市なんですけれども、これは非常に好立地なんですね。上野駅から川口駅まで十八分、東京駅からも三十分もあれば着いてしまうところなんですけれども、だから、ありがたいことに、いまだに人口は増えているような町でございます。でも、これは市街地ですね、駅の沿線の方ですけれども。

 市街地以外の場所なんですけれども、実はこれも好立地なんですね。これは物流業界にとって非常に好立地なんです。というのは、東北道、首都高、外環、これは三つが全部入り込んでいて、その辺りというのは市街化調整区域で、土地も比較的安いんですね。ですので、農転をかけて雑種地にして駐車場にして、そこを物流の拠点にしているという会社も結構あるんですね。中には、農転をかけないで田畑のまま資材置場にしている悪い連中もいますけれども、今日はそれはやりません。

 要は、本当に物流拠点としてはいい立地だということでございますので、今日は、二〇二四問題に関してちょっと質問をさせていただきたいと思います。

 先日、市内の物流関係の会社を数社回ったんですけれども、私、意外に、びっくりしたんですけれども、これは二〇二四問題と結構騒いでいるんですけれども、かえってチャンスだなと捉えている会社も結構いるんですね。やはり、しっかりと利益を上げていて優良な会社にとっては、これは多分本当にチャンスなんですね。

 他方、やはりこれは、淘汰が進んでくるんじゃないかと思うんです。対応できない会社も少なからず出てくるというふうに思いますので、淘汰されてくるというふうにも思うんですけれども、この点、大臣は今回の問題に関してどのように捉えているのか、お聞かせください。

斉藤国務大臣 二〇二四年問題、まずは、我々としては、今のままでは物流機能が大きく損なわれてくる、必要な物流が担えなくなる、こういうことにまずなりますので、これをどう乗り越えるかという観点からいろいろな今対策を打っているところでございます。

 その上で、いや、かえってこのピンチはチャンスなんだということで、いろいろな企業の方がいろいろな新しいチャレンジをされる、これは大変すばらしいことではないかと思いますし、そういうチャレンジについては我々もしっかり応援していきたいと思います。

高橋(英)委員 大臣、ついていけない企業にとってのケアみたいなものは考えていないんでしょうか。

斉藤国務大臣 先ほど申し上げましたように、まずはいろいろな課題がございます。その課題の一番大きな点は、前回の委員会からも大きくテーマになっておりますけれども、いわゆる、非常に過重な労働条件、過酷な労働条件の中で低賃金で働いている、そういうことをどう克服していくか、まさにそこが、ついていけない企業の一つの直面している課題ではないかと思いますので、先ほど申し上げた、まずこの課題を乗り越えること、それは、ついていけない企業というふうに認識しているところへの対策になると私は思っています。

高橋(英)委員 今、低賃金の話が出たので、質問させていただきたいと思うんですけれども、これは、物流業者、まあ運送屋さんですよね。基本給が低くて、ほとんどが残業代だとか歩合だとかが加わってくるわけですけれども、労働時間が減ると当然ドライバーの給料も減ってくるというふうに思うんですけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。

鶴田政府参考人 お答え申し上げます。

 トラック運送業の担い手不足を解消して持続可能な産業としていくためには、適正な労働時間が担保されると同時に、これに見合った適正な賃金が支払われることが重要でございます。このため、国土交通省としては、賃上げの原資となる適正運賃を収受できる環境の整備を進めております。

 具体的には、トラックの標準的な運賃について、年内を目途に、燃料高騰分なども踏まえて運賃水準の引上げ幅を示すとともに、新たに、荷待ち、荷役などの対価について標準的な水準を示す、こういった方向で検討を進めております。

 また、今月と来月をトラックGメンによる集中監視月間として、厚生労働省の労働基準部局や中小企業庁などと連携して、悪質な荷主への指導を強化することとしております。

 加えて、荷待ち、荷役時間の短縮に向けた計画作成を荷主等に義務づける、また、トラック運送業における多重下請構造の是正を図るといった法制化を進めてまいります。

 国土交通省としては、これら総合的に施策を講じまして、ドライバーの賃上げに向けて取り組んでまいります。

高橋(英)委員 あと、先日回っていて言っていたのが、やはりこれは、ドライバーが副業をし出すんじゃないかというんですね。何の副業をするかというと、ドライバーしかほとんどの人ができないから、結局ドライバーの副業だと。そうすると結局同じ話だみたいなことを言っていたんですけれども。

 この副業に関してと、そしてまた、稼ぎたいからね、これまでと変わらない労働時間になるということに関して、どのようにお考えになるのか。

鶴田政府参考人 お答え申し上げます。

 トラック運転者の労働時間につきましては、副業を行う場合、副業先の労働時間も含めて、労働基準法及び改善基準告示を遵守することが求められています。

 また、厚生労働省がモデル就業規則において示していらっしゃいますが、副業を行う際には、事前に労働者からの届出を求めることなどが示されております。すなわち、届出がされた事業者は、副業先での労働時間を含めて、労働時間の基準を遵守することが必要になります。

 加えて、運送事業者は、副業先も含めまして、法令に基づいて、日々の乗車前に点呼等を行いまして、運転者が疲労や睡眠不足等で安全な運転ができないおそれがないかを適切に確認することとなっております。

 国土交通省としましては、運送事業者に対して、これらの点を徹底して、輸送の安全を確保するように指導するとともに、先ほど申し上げました適正運賃の収受によって、ドライバーの長時間労働を誘発しない環境整備を行ってまいります。

高橋(英)委員 難しい問題だと思いますけれども、副業先が例えばコンビニとかになったら、これは把握できないと思うんですけれども、その点はどのようにお考えですか。

鶴田政府参考人 先ほど申し上げました厚生労働省から示されているモデル就業規則なども活用して、事業者が、雇用している労働者の副業をしっかり把握できるようにするということが大変重要かと思います。

高橋(英)委員 まあ、そうとしか言いようがないんだろうなと思いますけれども、要は、これは賃金が上がれば全部解決するんだと思うんですよ。労働時間が短くなっても、今までどおりに賃金が上がればね。要は、だから、元請、荷主なんだと思うんですね。荷主がやはり運賃を上げてくれないと、これはどうにもならない。

 会社を回っていて言われたんですけれども、今年の夏ぐらいからやっとらしいですよ、運賃が値上げ、各社がしてくれているのが。そういった状況なので、非常にこれはタイムラグがあるじゃないですか、物価が上がってきたのにもかかわらず。みんな、ドライバーも住宅ローンとかを抱えていますからね、何とかしなきゃいけないわけですから。

 これは荷主に対して、言い方は悪いけれども、圧力じゃないですけれども、やはり、運賃を上げてくれと最初に言い始めるというのは、非常にこれは悪者になりますからね、一者でやると。それで、最後まで協力、同調しない一者というのも、これは悪者になりますよね。十者あったら、残りの八者が一斉に声を上げれば、これは荷主は多分聞くんですよ。この役割をやはり国がもうちょっとやった方がいいんじゃないかなと思いますよね、これだけ物価が上がっているんですから。

 やはり、下請業者八者が一斉に声を上げるというのは、なかなかこれは難しいですから、そういったことはやはり国でやるべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。

斉藤国務大臣 まさにその問題意識で、総理も、総理を中心とする閣僚関係会議を開き、そして先日は、実際に総理も私も一緒に行きましたけれども、運送会社に行って調査をしたところでございます。そして、六月に政策パッケージ、十月には、特にその中でも緊急的に対処すべき対策を出させていただきました。

 小規模トラック事業者が、実運送、多重下請構造の中で実際に運んでいる、これを実運送事業者、このように言うとしますと、その実運送を担っていらっしゃるところをしっかり手当てしなきゃいけない、このように思っております。

 国土交通省では、特に、実運送事業者の適正運賃の収受に向けた取組として、先ほど局長が答弁したとおり、標準的な運賃の引上げや加算項目の追加、さらに、トラックGメンによる悪質荷主への是正指導の強化に取り組んでまいります。

 その上で、構造的な対策として、荷待ち時間削減等の取組を荷主に義務づける措置、それから、トラック事業の多重下請構造を是正する措置の法制化にも取り組みたいと思っております。

 加えて、即効性のある設備投資の支援として、中小トラック事業者に特化した支援も含め、必要な予算を確保し、速やかに実施することとしております。

 小規模事業者への支援というのは非常に大切だと思います。この二〇二四年問題にしっかりと対応していきたいと思います。

高橋(英)委員 是非お願いを申し上げます。

 いい荷主は、荷主によっては、今まで二、三時間荷待ちがあったのが、もう全くネットでやっていて荷待ちなしの状態になっている荷主さんもいるようなので、そういったところをお客に持っているところは、二〇二四問題なんか全然気にしていないですね、今。

 ただ、これは注意していただきたいんですけれども、JAは結構やばいらしいですよ、JAは。よく、これ、目を光らせておいていただきたいというように思います。

 時間がないので最後になっちゃいますけれども、ちょっと、燃料、油に関してお尋ねをしたいというように思いますが、石油会社、いろいろありますけれども、全部挙げてもしようがないので、出光さんをちょっと例に挙げてお話をさせていただきたいと思います。

 これは、二〇二〇年度の在庫影響を除いた当期純利益が二百九十七億円、二一年度が千百七十七億円、二二年度が二千百五十億円なんですね。補助金が入って、補助金が累計で九千五百八十三億、出光には入っているようなので、何となく、これだけ見ると、もっとガソリンを値下げできるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、これは結構言われるんですよね、国民の皆様方からも。その点、いかがでしょうか。

定光政府参考人 お答え申し上げます。

 激変緩和事業は、エネルギー市場の高騰から国民生活や経済活動を守るため、石油製品の小売価格の急騰を抑制するものでございまして、石油元売事業者の事業を支援する補助事業ではございません。

 実際、石油元売事業者から補助金の支払い請求があった場合には、補助金支給の単価相当額の全てが卸価格の抑制に反映されたことが確認できた場合のみ補助金を支払うという事後精算の仕組みとしてございまして、石油元売事業者を支援する形にはなってございません。

 今御指摘の決算の数字がございましたが、一般的に、原油価格が高騰する局面におきましては、石油元売事業者の決算は、石油元売会社には国の法令等に基づいて備蓄原油を大量に保有させていますけれども、そういう備蓄原油などの在庫の会計上の評価額が上振れする影響で、利益額も大幅に増加するという傾向がございます。

 御指摘のとおり、二〇二一年度の決算におきましては、大手元売三社は最高益を計上してございます。一方で、原油価格が落ち着いてまいりました翌二〇二二年度の決算におきましては、大きな減益というふうになっている状況でございます。

 小売価格の上昇が適切に抑制されるよう、我々といたしましては、全国のガソリンスタンドにおける小売価格を全数モニタリングしておりまして、必要に応じて訪問調査も行っております。こういうことを通じまして、価格抑制の実効性を確保してきたところでございます。

 現実に、制度の趣旨などが浸透し、小売価格は着実に抑制されてきたと考えているところでございます。

高橋(英)委員 時間なので、最後に。

 やはり、こういう燃料だとか電気代もそうでしょうけれども、生活に直結しているもの、そしてまたJRみたいな公共性の高いものというのは、もっともっと国は首を突っ込んでいくべきだというふうに思います、こういった状況になっている場合は。

 是非ともその点をお願い申し上げまして、今日の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

長坂委員長 次に、漆間譲司君。

漆間委員 日本維新の会の漆間と申します。

 空飛ぶ車について幾つかお伺いさせていただきます。

 空飛ぶ車といいますと、今、様々なところで実際の機体が展示されたり、実際に飛んでいる映像が様々に見れるようになってきております。そういった中で、国民の皆さんから多くいただく声が、これ、車ちゃうやんけ、ドローンやんけ、ヘリやんけというお言葉をたくさんいただいているところです。

 そもそも、空飛ぶ車、車と名づけたのは、車のように身近に乗れるようになるという、そういったことを目指して空飛ぶ車と名前がつけられているというふうに理解しております。

 そして、今年二月の予算委員会で、斉藤大臣からも説明いただいたんですが、身近になる上で最も大切な一つの例として、発着場の規制緩和に関して、斉藤大臣から私の質問の際に御説明もいただいたところです。

 実は、ヘリコプターというのは、垂直に飛んでいるように見えて、斜めに着陸しているので、周りに高いビルとかがあると、なかなかヘリの発着場というのはそこに設定することができない、制限がある。でも、空飛ぶ車というのは、機体性能にもよりますけれども、本当に垂直に着陸できますので、周りにビルがたくさんあったりとか、いろいろな雑踏の中に発着場を設定することができる。そういった意味で、機体性能に合わせた発着場の規制緩和をこれから進めていくということで斉藤大臣から御説明があったと私、理解しております。

 この発着場の規制緩和、バーティカルポートに関する規制緩和なんですけれども、今、航空局において、社会実装に向けて、離着陸場の整備に係る基準などの指針について検討し、パブリックコメントなども実施していると聞いております。その進捗状況について、是非お伺いしたいと思います。

 あわせて、もう一つ聞きたいのが、既存の高層ビルの屋上などに整備されているヘリポートですね、Hマークとかあるポートなんですけれども、そういったところは少なくとも発着場となり得るのかどうかというところも併せてお伺いしたいと思います。

 さらに、ちょっと時間も短いので、たくさん一問に集約させて、いっぱいお聞かせいただきますけれども、機体性能が上がれば、今後は、マンションだったり団地の屋上や、若しくは、どういう自宅かにもよると思うんですけれども、自宅の庭や駐車場とかも発着場になり得るのかどうか、コンビニの駐車場とかが発着場になり得るのかどうか。

 あわせて、そういったことをやろうとすると、必要な関連法の改正が必要かと思います。例えば、屋根の屋上であれば建築基準法であったり消防法、環境に関することであれば環境アセスメント法、公園に関していえば自然公園法や都市公園法、そういった関連法の改正も必要になると思うんですが、そういったことも考慮されているのかについて、あわせて、全て、長い時間かけてで結構でございますので、是非、御説明よろしくお願いいたします。

平岡政府参考人 お答えいたします。

 空飛ぶ車は世界中で開発が進められており、その離着陸場の基準に関しましては、国際基準に準拠することが望ましいと考えております。

 我が国の空飛ぶ車の離着陸場の基準につきましては、官民協議会の下に設置されましたワーキンググループにおいて、関係省庁や機体メーカー等と連携をしながら検討を進めているところであります。

 具体的には、二〇二五年の大阪・関西万博での空飛ぶ車の運航に向けまして、現時点で公表されている欧州のガイドラインに準拠しつつ、空飛ぶ車の性能が生かせるよう、整備指針の検討を進めております。

 本年九月から十月にかけて整備指針案のパブリックコメントを実施し、現在は提出された意見を踏まえた検討を進めており、今年度中に策定を終える予定としております。

 既存のヘリポートやビルの屋上などにおける空飛ぶ車の離着陸につきましては、その整備指針に基づきまして個別に確認し、許可をするということとしております。

 また、マンション、団地の屋上等につきましては、スペースや強度、周辺の状況等によるため、一概に申し上げることはできませんけれども、安全な運航が可能か、個別に確認を行ってまいりたいと考えております。

 また、航空法以外の関係法令の適用の在り方、これにつきましても、官民協議会の下に設置されたワーキンググループにおいて、関係省庁等と連携しながら検討を進めているところであります。

 関連法令におきまして、現時点では大きな障害があるとは聞いておりませんけれども、引き続き、関係省庁と連携して検討を進めてまいりたいと考えております。

漆間委員 先ほど御答弁で、個別に確認をするというような感じでお答えいただいたと思います。

 既存のヘリポートだったり、例えばマンションの屋上だったり、そういったところがなり得るのかどうかに関しては個別に確認なんですけれども、これは、駄目なことはないよ、可能性はありますよという認識でよろしいんですね。これはもう今、局長の方からうなずいていただきましたので、その可能性があるということで、これから、空飛ぶ車が、例えばそういうマンションの屋上だとか自宅の庭とか、これも可能性はあるということで、局長、よろしいんですよね。うんうんと今うなずいていただいております。あるあると今確認できましたので。

 ということは、それだけ身近なところに静かに空飛ぶ車が着陸すれば、ああ、これはヘリとは違うなと皆さん認識していただけるようになるのかなと思いますので、機体の性能状況にもよると思いますけれども、是非そうなるように進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 もう一点、型式認証について次はお伺いしたいと思います。

 国土交通省のウェブサイト、ホームページに公表されております、アドバンスド・エア・モビリティー・イン・ジャパン二〇二一という資料に、二〇二五年には大阪・関西万博なんですけれども、コマーシャルサービス開始、物流、旅客運送が本格開始、空港から湾岸の二地点間旅客輸送と記載されております。

 今、これに向けて、実際に四事業者から、国内の機体あるいは海外の機体についても型式証明の申請が行われておりますけれども、これはタイムスケジュールも含めて、取得認証の見込みはどんなふうに考えられているか、お伺いしたいと思います。

平岡政府参考人 お答えをいたします。

 空飛ぶ車につきましては、万博での運航に向け、先ほど御指摘ありましたとおり、四社からそれぞれの機体の型式証明の申請を受けておるところでございます。

 型式証明の審査状況につきましては、機体の開発状況によりますので一概には言えませんけれども、各社の状況に応じて必要な助言を行う等の柔軟な対応も取りつつ、安全確保を第一とした審査を進めているところです。

 型式証明を申請している四社のうち三社におきましては、既に実機を用いた飛行試験を行っており、国土交通省としましては、万博での運航の実現に向けて、必要な審査を滞りなく進めていく所存であります。

漆間委員 万博での運航に向けて必要な審査を進めているということで、これは商用運航ということで認識もよろしいんでしょうか。必要な運航というのは、商用運航ということでよろしいんでしょうか。

平岡政府参考人 お答えをいたします。

 万博での運航の実現に向けて、必要な審査を滞りなく進めていくという所存でございます。

 その運航自体がどのような計画になるかというのは、現在、それぞれの会社において計画中でございます。

漆間委員 国交省のホームページには、商用運航ということで目標がありますので、是非、商用運航、会社の申請がそうじゃないんやから無理やんけと言われたらそれで仕方がないんですけれども、商用運航を目指して、よろしくお願いしたいところです。型式認証というのは、そもそも商用運航するために必要なものだという理解でありますので、そのように進めていただきますようによろしくお願いいたします。

 恐らく最後の質問になると思いますが、二月の予算委員会のときに、岸田総理に、空飛ぶ車の実証実験だとか、今後これはあるだろうから、そういったときに是非乗っていただけないでしょうかみたいなことを私から申し上げたところ、岸田総理から、是非乗ってみたい、機会があれば乗らせてもらいたいみたいな御答弁をいただいたんですけれども、斉藤大臣におかれましても、実証実験の第一号で是非乗っていただけないでしょうかという質問なんですけれども。

 例えば、大阪では、今年度中に実機による実証飛行が行われる予定なんですけれども、斉藤大臣、是非、第一号、乗っていただけたらすごくうれしいんですが、いかがでしょうか。

斉藤国務大臣 機会があれば是非乗りたいと思います。

漆間委員 機会があれば是非乗っていただけるということで、今年度中の実機による実証飛行、これは多分関係者しか乗れないやつなのかなと思うんですが、その後、もし一般の方とかが乗れるような機会があれば、斉藤大臣におかれましても是非搭乗いただいて。もし、でも、高所恐怖症だとか、そういうことがあるようでありましたら、無理にとは言いませんので、是非乗っていただきますようによろしくお願いいたします。ありがとうございます。そのように、航空局様も、是非積極的な調整をお願い申し上げます。

 時間、十一時三分までですね。十一時までと思っていたら十一時三分やったんで、もう一問、是非聞かせていただきたいと思います。

 もう一個、空飛ぶ車に対して、よくある、これは無理なんちゃうかという意見であるのが、地上移動に比べて非効率でしょうという御意見がよく聞かれるところであります。

 これからSDGsを進めなければならない、エネルギーが、これから非常に効率的に使っていかなければならないときに、空飛ぶ車の移動は地上移動に比べて非効率じゃないかという御意見をよくいただくところであります。それに対してどんな反論があるか、国交省にお聞きしたいんです。

 私が思うところでは、やはり、車を運転していても感じるのが、今、ハイブリッド車を私は運転しているんですけれども、交差点だとか、止まったりだとか、渋滞したときに最も燃費が上がる。それに比べると、空飛ぶ車というのは、やはり2Dじゃなくて3D上を移動しますので、一直線で目的地まで行けて止まることがない。上がるときはエネルギーが必要ですけれども、そこからは全然エネルギーがかからないので、そういった面では、結構空飛ぶ車というのは効率的なのかなと思っております。

 そういった反論、エネルギー的に非効率じゃないかという反論に対して、何か、国交省、意見を持っておられるのか、お伺いしたいと思います。

平岡政府参考人 お答えいたします。

 空飛ぶ車につきましては、委員御指摘のとおり、非常に速達性に優れた新しい輸送手段であるというふうに認識をしております。

 一方で、エネルギー効率や経済性につきましては、現時点では機体が開発中であり、算出のためのデータもそろっていないことから、他の移動手段と比較することは困難であります。

 一方で、空飛ぶ車は既存の航空機と比べ、静音性に優れ、排出ガスがないなど、環境性能に優れており、都市部では低環境負荷な都市交通サービスとして、また、地方では移動の活性化に寄与するモビリティーとして期待されております。

 国土交通省といたしましても、空飛ぶ車の早期の社会実装の実現に努めてまいります。

漆間委員 ありがとうございます。

 時間になりましたので、質問を終わらせていただきます。

長坂委員長 次に、古川元久君。

古川(元)委員 国民民主党の古川元久です。

 前回、ちょっと積み残しのところから、まずお伺いしたいと思います。土地についての問題で、外国人による土地取得について伺いたいと思います。

 前々から、かなり外国人が日本の土地を買っている、特に水源の辺りを買っていると問題になったりもしていました。しかし、最近は、もうそういうところだけじゃなくて、都市部なんかも相当外国人が買っているんじゃないかというふうに言われております。

 やはり円安の影響もあるんじゃないかなと思いますが、こういう外国人による土地取得の状況、こうしたものをちゃんと国として具体的に把握しているのかどうか、まず確認をさせていただきたいと思います。

中田政府参考人 お答えいたします。

 我が国のこれまでの土地取得に関する制度では、一般的に、内外無差別の原則の下、土地の属性等に応じた個々の法制度におきまして、日本人と外国人を区別しない運用が図られてきたところでございます。このため、外国人の土地取得全体について把握しているわけではないと承知しております。

 例えば、私ども所管の国土利用計画法には、一定規模以上の土地取引に係る届出制度がありますが、当該制度は、主体を問わず、適正かつ合理的な土地利用の確保を目的に運用されており、現時点で土地取得者の国籍等の把握までは行っておりません。

 なお、安全保障の観点からは、昨年九月に全面施行されました重要土地等調査法に基づき、防衛施設など、重要施設周辺の土地の利用状況調査等の制度が設けられ、状況の把握が進められつつあると認識しております。

古川(元)委員 確かに、内外無差別でということなのかもしれませんが、ただ、例えば地価の動向とかそういうもの、今後の動向がどうなるかとか、やはりそういう意味でも、一体どういう人が土地を買っているのかというのは、これは外国人だけというんじゃなくて、それは国内でも、じゃ、どういう人が買っているのかということは、そういうリサーチというのは、これは別に法律上求められていなくても、やはりやる必要があるんじゃないかなというふうに思うんですね。

 特に、最初にも申し上げましたけれども、最近、東京を始め都市部を中心に地価が上昇して、これはバブル期を超えたような地価がついているようなところもあるんですが、こうした地価上昇の要因の一つには、これは外国からの、やはり外国、相当資金、土地、不動産ファンドなんかの、そうした資金流入があるという話をよく聞くんですけれども、そういう認識を政府は持っていますか。

中田政府参考人 お答えいたします。

 令和五年都道府県地価調査によりますと、本年七月一日時点の地価は、東京圏を始めとする三大都市圏では全用途平均で二・七%の上昇、地方圏でも〇・三%の上昇となるなど、地価の回復傾向が全国的に見られております。

 地価上昇の要因につきましては、地域や用途により様々でありますが、例えば、コロナ後の人流回復を受けた店舗需要の増加、駅周辺などにおけます再開発事業の進展、観光地におけるインバウンドの回復、大手半導体メーカーの新規立地などが挙げられます。

 また、海外からの不動産投資に関しましては、大都市部におけるオフィスビルへの投資や、リゾート地域におけるホテル、別荘への投資なども一部の地域で見られており、こうした外国からの資金流入につきましても、御指摘のとおり、地価上昇の要因の一つとなると考えております。

古川(元)委員 やはりしっかりとその辺のところを把握していかないと、それこそ、先日の住宅政策とも関わるんですけれども、地価がどんどん今後とも上がっていくのであったら、これはなかなか、住宅をそういう上がるところに持つというのは難しくなるわけですよね。やはり、そういった意味で、地価上昇の要因や、どういう人たちが買っているのかという、そこはよく、しっかり見ていかなきゃいけないんじゃないか。

 特に、私は、最近の都市部中心の地価高騰は、これはやはり海外のお金の影響というのが結構大きいんじゃないかなと思うんですね。東京の地価は今、もう日本人からしたら物すごい高い、高過ぎる、とても普通の人では東京でマンションなんかも買えないというような、そういう状況になってきていますけれども、ただ、諸外国の大都市、例えばニューヨークとかパリとかロンドン、そういうところに比べれば、まだまだ東京は決して高いとは言えません。むしろ安いです。それこそ台湾の台北なんかも、私も何年も前に行きましたけれども、全然、その当時でも台北の方が東京より高い、何倍も高いという状況でした。

 そうやって考えると、今回の都市部を中心とする地価上昇というのは、前のバブルのときは国内の日本人が金融緩和で余っていた金をそういう土地に、かつては土地神話というのがありましたから、土地の価格は下がらないとみんな思っていたから、だから投資したんですけれども、私は、今回の都市部中心の地価高騰というのは、いわゆるグローバルに見て、ほかの主要な都市と比べたら、東京とか大阪とか、最近、名古屋でもかなり海外のファンドが入ってきているという話なんですけれども、やはりそういう海外との比較でお金が入ってきている。

 そうやって考えると、まだ今後も、まだこれでも日本人からしたら高いんですけれども、海外の投資家から見たら、まだまだ日本の土地は安いというふうになったら入ってくるんじゃないか。そういった意味では、都市部中心にもっと地価は上がる、そういうことを前提で、じゃ、住宅政策と土地政策をどうするかと考えていかないといけないんじゃないかと思うんですね。だから、そういうことをきちんと把握するということは、やはり政府としては私は必要なんじゃないかと思うんです。

 しかも、海外の不動産ファンド、私なんかも知り合いの不動産関係の人に聞くと、もう古川さん、桁が違うんだよと。日本人だと、何十億とかいったら、もうこれはすごいと言うけれども、そんなレベルじゃなくて、何百億、何千億という、そういう、もう桁が違うんだと言うんですね。だから、そういうお金が、円安の影響もあって今も流入しているし、今後とも流入して、言ってみれば、そういう大都市の地価なんかは、世界のそういうところと、いわば同じぐらいになるまで上昇するんじゃないかという想定を立てるということが、今後の土地政策あるいは住宅政策とか都市計画とか様々考えるときに、やはり必要じゃないかと思うんです。

 しかも、外国人がどんどんどんどん土地を買うことに対して、これをやはり懸念する声が大きいです。それは大臣にも入っていると思います。私もよく聞きます。本当にこんなに外国人にぼんぼんぼんぼん買われていいのか、何らかの形で外国人の土地取得を制限するか、あるいは、それが今の法律でできないんだったら、制限できるような、そういう法律を作るべきじゃないかという声がありますけれども、そういう声に対しては、大臣、どのようにお答えになりますか。

斉藤国務大臣 外国人による土地取得の制限につきましては、外国人に日本人と同等の待遇を与える内国民待遇義務を定める国際約束、GATSとの関係に留意する必要がございます。

 また、一般論として、新たに個人や法人の権利を制限するための法律を設ける場合には、権利制限の目的が正当であるか、制限手段が必要かつ合理的であるかについて、慎重に検討する必要があると承知しております。

 こうした中で、安全保障の観点からは、重要土地等調査法において、防衛施設周辺や国境離島などの土地について、利用状況の調査や取引の届出義務などが定められており、これは、外国人と日本人を区別しない内外無差別の枠組みとされております。

 引き続き、こうした枠組みを踏まえつつ、実態把握を含め、関係省庁と連携しながら対応してまいりたいと考えております。

古川(元)委員 内外無差別が原則だということはよく分かります。ただ、世界の国の中には、外国人の土地取得なんかをやはり制限している国もあるわけで、そういう、じゃ、日本人が買うのを制限しているのに、その国の人が買うのを何ら制限しなくていいのか。やはりこれは相互主義というところがありますからね、やはりそういう考え方はあるんだと思います。原則は、もちろん無差別だと思いますけれども。

 この問題については、私たち国民民主党は、去る六月に、日本維新の会と一緒に、外国人土地取得規制法案というものを衆議院の方にも提出をいたしております。

 是非これは、やはり国民の皆さん方の懸念というのがあるわけですから、そういう原則論を言うだけじゃなくて、実態に合わせてどういう対応ができるのか、そういうことを是非考えていただきたいということをお願いをさせていただいて、次の質問に移りたいというふうに思います。

 これも、前に一度、この委員会でも取り上げさせていただいた、消費税の、外国の非居住者が、外国人が海外に持ち出すものについては、日本の場合は、本当に町中のタックスフリー、免税店で本当に簡単に、そもそも普通だったら、普通の国は大体、一旦払って、戻してもらいたかったら空港でリファンドをお願いするのに、日本は最初から取らないという、本当に親切な制度をやっているわけでありますけれども、しかし、この親切を悪用する人たちが絶えないというふうに言われています。

 こういう免税制度を利用して、外に持ち出さないでほかに転売しちゃったりとか、そういうことも多々ありまして、そういうことが明らかになって賦課決定をする、まあ、税務署がやっているんですけれども。しかし、実際には、これは私も先日、ちょっと説明を受けましたけれども、賦課決定してもほとんど徴収できないで滞納になっちゃっているんですね。これはやはり問題ではないかと。

 やはり、ちゃんと日本人はみんな一〇%の消費税を払っているわけです。外国人、輸出免税というのはありますよ、どこの国でも。本当にちゃんと、輸出に対して、外に持ち出すものであれば分かるんですけれども、そうでない、実は非常に簡便で便利な制度を悪用して、そういう不正を働いて、ところが、その不正をやっても、言ってみれば、ほとんど賦課決定しても取れない、滞納というか、実際に取れないんです。やり得という、そういう状況がある。これをどのようにして解決しようとしているのか、主税局の方の、財務省の見解をお聞かせいただきたいと思います。

小宮政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘いただきましたように、EU等の諸外国では、出国時に空港等で一定の手続を行い、国外への持ち出しを確認できれば、付加価値税相当額分を事後的に購入者に還付する方式が採用されていると承知しているところでございます。

 また、この免税制度に関連いたしまして、国外に持ち出されないことを税関が確認をいたしまして、消費税の賦課決定を行ったといたしましても、滞納となる事例が多く発生しているというふうに承知しておりまして、こうした不正に対しては厳正に対処していく必要があると考えております。

 また、令和五年度の与党税制改正大綱におきましては、「外国人旅行者の利便性や免税店の事務負担等を踏まえつつ、引き続き効果的な不正対策を検討していく。」とされているところでございます。

 こうした方針に沿いまして、出国時に還付する制度を含む諸外国の制度やその効果等も踏まえながら、適切な外国人向け旅行者免税制度の在り方について関係省庁と連携していく必要があると考えているところでございます。

古川(元)委員 厳正に対処するという答弁がありましたけれども、では具体的にどうするんですか。結局、買った人がどこに行っちゃったか分からない、あるいは海外に逃げちゃった。では具体的に、厳正に対処というのは、どうやってやっていくんですか、これ。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 税関におきましては、空港等におきまして、免税購入者が免税購入品を輸出しないことを確認いたしました場合、消費税法の規定に基づきまして、その免除された消費税相当額の賦課決定を行ってございます。

 令和四年度の、税関におきまして消費税の賦課決定を行いました実績でございますけれども、三百六十七件、約二十二・〇億円となってございます。そのうち滞納となっておりますものが百五十三件、約二十一・三億円となってございます。

 具体的な対応でございますけれども、税関におきましては、滞納となった事案につきまして、再入国時に納付の慫慂等を行っているところでございます。引き続き、国税当局等とも緊密に連携しつつ、厳正な対応を行ってまいりたいと考えてございます。

古川(元)委員 だから、二十二億円、賦課決定をやって、滞納しているのが二十一億、ほとんど取れていないということなんですよね、これ。だから、これは厳正に対処する、慫慂するといったって、そんな悪いことをやっている人間は再入国なんてしてこないとか、やはりそうなるんだと思うんです。

 だから、もうこれは制度そのものを改めないと、さっきちょっとお話がありましたけれども、やはり出国時に還付する制度に早急に改めるべきじゃないかと思いますけれども、どうですか、これ。何か問題があるんですか、これを変えることに。

小宮政府参考人 お答え申し上げます。

 繰り返しになりますけれども、外国人旅行者の利便性、それから免税店の事務負担というものも十分踏まえつつ、あわせて、効果的な不正対策というものがどうすれば可能になるかということが課題だというふうに考えてございます。

 この考え方に基づきまして、具体的な制度の在り方について今後検討してまいりたいと考えておるところでございまして、現時点では、具体的な、どのような方式にするかということについて、予断を持ったお答えは難しいということは御理解いただければと思います。

古川(元)委員 外国人旅行客の利便性といいますけれども、日本人が外国に行ったら、その面倒くさい手続をやっているんですよ。普通、やるんです。それを要求することがおかしいとは言わないですし、逆に言ったら、さっきから言っているように、日本人は真面目に一〇%払っているんです。そういう悪用する人間を逃しちゃう、それでも、ほかの人の利便性のためにという。

 そもそも、これは、そこまで今、日本はやらないといけない状況なのか。かつて、消費税を上げて、こういう制度を入れた頃は、日本は物価も高いし、とにかく海外から人が来ない。そのためには、やはりインバウンド振興で、こういう簡便な制度をつくるという意味はあったかもしれませんが、今は、今日の議論でもオーバーツーリズムも問題になるぐらいにインバウンドは来ているわけですし、しかも、悪用されている。

 さらに、もう今の日本は、外国人から見たら、消費税の一〇%があったって安いんですよ。安いのに、わざわざ何でまた外国人、一割下げる必要があるのかと。だから、本当に還付してもらいたいんだったら、ちゃんとそれは空港で還付してもらえばいい。

 だから、そういう意味での簡便な、要するにインバウンド振興でやるという、この制度を導入したそのときの目的はもう十分達成していて、逆に、これを続けることの方が問題、弊害の方が多い、そういう状況になっているんじゃないかと思いますけれども、この見解について、今のこの制度を続けるかどうかの見解について、観光庁と財務省からの見解を伺いたいと思います。

加藤政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年十月以降の水際対策の緩和以降、訪日外国人旅行者数は着実に回復してきておりまして、外国人旅行者の旅行消費額、これも本年一月から九月までの合計が三・六兆円となり、年五兆円目標の前倒し達成も視野に入る勢いとなっているところでございます。

 当庁で行っております訪日外国人消費動向調査、これによりますと、コロナ前の二〇一九年には五〇%以上の外国人旅行者が消費税免税制度を利用したと回答しておりまして、訪日外国人旅行者に幅広く認知、活用されているものでございます。

 また、本年三月に閣議決定されました観光立国推進基本計画、こちらにおきましても、「土産品等のショッピングは、日本各地の魅力を訪日客に伝え、消費拡大に直結する観光資源」として、外国人旅行者向け消費税免税店の拡大を掲げているなど、訪日外国人旅行者の消費額拡大を図る上で重要な制度だと考えております。

 一方、不正利用対策も当然必要と考えており、例えば、百貨店業界におきましては、本年から、不正が疑われる外国人旅行者等を判断し、免税販売をお断りするなどの取組を行っているものと承知しております。

 観光庁としましては、こうした不正対策の状況も踏まえつつ、適正な制度の在り方について関係省庁と検討してまいります。

小宮政府参考人 外国人旅行者向け免税制度につきましては、外国人旅行者の利便性の向上、インバウンド消費の拡大、地方の活性化といった目的から、これまで免税販売対象物品の範囲の拡大等の制度の見直しを行ってきたところでございます。

 他方で、制度の不正利用を防止するという意味でございますが、免税購入対象者の見直し、それから、即時徴収が可能となる対象者の拡大といった対応も、これまで行ってきたところでございます。

 インバウンドの状況につきましては、物価や為替等、様々な要因に影響を受けるものと考えております。その上で、外国人旅行者向け免税制度につきまして、旅行者の利便性、免税店の事務負担等にも配慮しつつ、諸外国の制度ですとかインバウンドへの効果、こういったことも踏まえつつ、適切な外国人旅行者向け免税制度の在り方を関係省庁と連携しながら検討してまいりたいと考えております。

古川(元)委員 時間になりましたから終わりますけれども、これは本当に、別に、何か不利な制度をつくれと言っているんじゃないんですよね、諸外国と同じにしろというだけですから。

 真面目に日本人は払っているわけですから、やはり、こういう不正が続くようなところは、ほかのやり方で、むしろ観光振興するんだったら、やればいいんだと思います。やはりこれは、根本的に制度を早急に見直すことを強く求めて、質問を終わります。

 ありがとうございました。

長坂委員長 次に、高橋千鶴子さん。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 資料の配付、すぐ質問しますので、お願いします。

 資料の一枚目を見ていただきたいんです、まだ届いていないと思いますが。十月十五日付の赤旗日曜版です。「国交省研修で障害者差別」という大きな見出し、国土交通大学校が実施した行政相談対応・交渉力研修、二〇二一年一月二十六日から二十八日まで行われたものですが、国交省や内閣府の職員ら約三十人が参加、オンライン形式で開かれたとあります。

 そして、この研修のテキストを持っておりますが、そのうち該当部分を、資料の二ページにあります。対応が困難と思われるクレーマーのタイプとして、軽度の人格障害、不安神経症、パラノイア、発達障害、アスペルガーなど、具体的な障害の名前を特記しています。下段の暴走老人もちょっとすごいんですけれども、前頭葉が劣化とか、ちょっとひどいんですが、これは、同名の著作があるということが、断り書きがありますので、ここは論をしないようにしておきますが。

 実は、この赤旗新聞が出た後に、十月十七日、超党派の発達障害議連がありました。ちょうど私、この日、出席できなかったんですけれども、代理が出ていた中で、総会で話題になりました。公明党の先生方が事務局長をずっと続けてやってくださっている、本当に真面目な議連であります。当然のことながら、発達障害の関係団体がそろい踏みしている中でこの問題が明らかになったので、皆さん驚かれたのは当然のことだと思います。

 それで、先週の参議院国土交通委員会で、れいわ新選組の木村英子議員が取り上げておりましたが、大臣は、既に改善を指示したと答弁をされました。

 そこで伺いますが、大臣は、この中で、どういう表現が、なぜ問題があったと思うか、認識を伺います。

斉藤国務大臣 国土交通大学校で実施した行政相談の研修において、民間の講師によって作成された資料の中に、特定の障害や疾患がある方をクレーマーと結びつける表現がありました。こうした表現は、障害や疾患がある方に対する差別を助長しかねないものと認識しております。

 国土交通省では、全ての国民が、障害や疾患の有無にかかわらず、互いに尊重し、理解し合える共生社会の実現に向け、差別やバリア解消のための様々な取組を全力で進めてきているところです。そうした中で、今般の事態が発生したことは大変遺憾でございます。

 そのため、直ちにこの研修の抜本的な見直しを行うとともに、今後実施される研修において、こうしたことを防ぐべく、しっかりと再発防止策を講じるよう指示いたしました。

 また、研修以外の業務一般につきましても、障害や疾患がある方への差別的な表現や対応を行っていないか、改めて点検し、仮にそうした実態が認められた場合には直ちに改善措置を講じること、障害者差別解消法に基づく合理的配慮の必要性について、職員の認識を深めるとともに、その実行を徹底すること、以上二点を周知徹底するよう指示いたしたところでございます。

 再びこのようなことが起きることがないよう、しっかりと対応してまいります。

高橋(千)委員 大臣、もう一言伺います。

 差別ということをきちっと認めていただきました。その代わり、前段に、民間が行ったこととはいえというお話があったんですが、民間に委託したそのことも含めて、チェックも含めて、これは国交省の責任であるという立場でよろしいですね。

斉藤国務大臣 民間がどのような内容をしているかということ、内容を正確に把握していなかったということは、これは国土交通省として至らなかった点だと思っております。

高橋(千)委員 確認しました。

 ちょっと具体に聞きたいんですが、研修の実施はどういう趣旨で、また、いつから行われており、対象はどうなっているのか。そして、委託先についてどのように選んでいるのか。また、当該研修受託先はいつから、私はどこの会社か知っているんですが、あえて言いません、いつからかということもお願いします。

寺田政府参考人 本件の研修につきましては、行政相談対応に必要となるスキルを習得させることを目的に、平成二十三年度から、課長補佐、係長、係員などの職員を対象に、国土交通大学校で行ってきたものです。

 本件研修を委託した講師につきましては、過去の古い記録がございませんので、記録に基づいた御説明はできないんですが、平成二十三年度当初から、この研修を開始する際に、こうした研修の趣旨に照らして、当時の担当者が当該講師の知識や経験を踏まえて依頼したというふうに考えてございます。

高橋(千)委員 つまり、公募でも何でもなく、漫然と、前回やった人、講師が変わるかもしれないけれども、同じところに委託していたということなんですね。このこと自体が重大な問題ではないかと指摘したいと思います。

 それから、個別の障害の名前と特性などが、先ほど大臣がお話しいただいたように、決めつけ的に書かれているわけですよね。本来、こういうものを作るときには、医師とか、あるいは当事者らの意見を聞くべきだと思うし、聞いたんでしょうか。

寺田政府参考人 本件の研修の資料につきましては、委託した講師において作成されたものでありまして、国土交通省において、改めて専門家や障害者の方から御意見を伺うことはしておりませんでした。

 本件研修について、先ほどもございましたけれども、大臣からの指示を受けて、見直しあるいは今後の再発防止策を検討することとしております。

 その中で、民間に委託する研修でありましても、その内容、研修資料について、必要に応じて障害者の方などの意見も聞きつつ、事前に十分な確認などを行っていくことを検討してまいります。

高橋(千)委員 今後についてはそうするということでありました。

 ただ、先ほど、課長補佐から係長まで対象になっているというお話があったんですね。それだけの方たち、当然人事の担当の方はいらっしゃると思うんですが、自分たちが参加をしていて、何も違和感を持たなかったのか、受講者の中から指摘はなかったのか、これはどうですか。

寺田政府参考人 本件の研修の実施後に、一部の受講生の方から一部の表現の適切性について指摘がございました。その後に行われた研修以降、その指摘のありました表現については、講師に修正を依頼しておりました。

高橋(千)委員 初めてお認めになったと思います。

 研修参加者の中に、指摘されている障害の当事者がいたわけです。直接抗議をしたんですけれども、講師の方は、発達障害などは医師の診断を受けて分かるものなのに決めつけていないかという指摘に対して、弁護士の確認を取ったから問題ないと答えたそうです。

 その方の受講後のアンケートを見ると、ほかの部分は、何か所か大いに参考になったと書いています。つまり、国交省は、私に説明したときに、講師の評判がよかったと聞いているので、そういう意見が出なかったと思っていたわけです。

 確かに、講師は、元の仕事柄、そうした接客がとても得意で、また、多くのクレーマーとも接した分だけリアルに話せたのかもしれません。それがとても分かりやすいという評価になったかもしれません。しかし、何年もやってきて、当事者が訴えるまで職員の中で違和感を持った人もいなかった、それが深刻だと思うし、それとも、実はほかにもあったんだけれども黙殺してきたのか、どうなんですか。

寺田政府参考人 先ほど御答弁申し上げましたとおり、平成二十三年度からこの研修を行っております。その過程で、国土交通省としても、教材の内容、それから研修の内容についてしっかりと確認して、不適切な表現がないようにすべきであったというふうに思っておりますので、過去、そうしたこと、対応ができなかったことについては、大変遺憾なことだというふうに思っております。

高橋(千)委員 私は、その背景にあると感じたのは、平成三十年の国の行政機関による障害者雇用水増し問題であります。

 資料の三を見てください。国土交通省障害者活躍推進計画、令和二年から七年までの計画であります。この一番左側の、ちょっと幅の多いところに書いてありますけれども、水増し問題を受けて取り組んできた、この計画に取り組むこと、そして、令和元年十二月三十一日に法定雇用率を達成したとあるわけです。

 毎年六月一日が障害者雇用促進法の所管庁である厚労省への通報期限となっておりますが、毎年達成すること、そして、三にありますが、満足度の全体評価九〇%を上回るよう努めるとあります。

 水増し問題が起こった当時、私は厚労委員だったので、全部の省庁の評価を読んでいます。当時、国交省が極めて多かったことを記憶しています。

 資料の四を見てください。資料の四のゼロが並んでいるやつ、これは水増ししたままの数字であります。本来、国土交通省は、ちょっと真ん中より下の方にありますけれども、八百九十人の障害者を雇用するはずであって、実雇用率、当時の目標である二・三八ということで超えていて、不足はないという評価だったわけです。

 ところが、その次を見ていただければいいんですが、資料の五にあるように、実際にカウントし直すと二百八十六・五人しかいなくて、実雇用率は〇・七%、六百五十九・五人が不足していた。これは国税庁に次ぐ高い数値であるんですね。

 私は、そのときの手法、大きな問題があったと思います。これだけの人数を毎年毎年採用しているわけではなくて、とにかくいる人の中から、ちょっとでも病院に行ったことがある人をカウントしていて、だから本人がカウントされていることを知らないという実態があったり、もう十年も前に辞めた人がずうっと名簿に載っていて、その中には亡くなった人も数人いた。そうしたことをずうっと、この問題が起きるまで繰り返していたわけです。

 私は、障害者に対する差別意識は、そうしたところからもあったと言えないかと思うんですね。水増し問題をどのように反省し、取り組んできたのか、大臣に伺います。

斉藤国務大臣 障害者雇用につきまして、国土交通省においては、二〇一八年に相当数の不適切な計上があり、結果的に法定雇用率を達成していない状況が明らかとなりました。民間事業者に率先して障害者雇用に積極的に取り組むことが当然の責務である中で、このような事態は、あってはならないことです。

 国土交通省では、この事態を真摯に受け止め、深く反省し、二度とこうした事態を生じさせないという決意の下、公務部門における障害者雇用に関する基本方針に沿って、様々な再発防止策を講じた上で、障害者雇用を計画的に進めてまいりました。

 この結果、令和元年十月一日以降、法定雇用率を達成しており、直近では、法定雇用率二・六%に対し、二・八九%、令和四年六月一日時点でございますけれども、このようになっております。

 こうした努力を重ねてきている中で、今般の研修に係る事態を招いたことは大変遺憾であり、必要な対策を着実に講じてまいりたいと思っております。

高橋(千)委員 資料の最後を見てください。取組の実施状況、これは令和三年度なわけですね。私は、率直に言って、翌年には達成できていたというのは、逆に、本当だろうかと思うんです。数字合わせではなくて、本当に、数字を合わせていたことが問題だったわけですから、まだ途中だけれども頑張っているよという方がむしろいいんじゃないか。非常に心配になるわけですね。

 採用に関する目標は、実雇用率二・八九%であり、法定雇用率、その後引き上がっていまして、二・六%を上回っているとあるわけです。そして、三のところです、障害者である職員の約九割が国土交通省で働いていることについて満足しており、約八割が現在の仕事の内容に満足している、こう書いております。

 これは、さっき紹介したように、活躍推進計画に、九割を超える満足度というのが目標になっているわけです。これを達成しちゃっている。本当でしょうか。大変失礼な言い方ですが、本当でしょうか。数字を合わせているわけではないですか。本当に職場内で障害者雇用の職員に対して差別がないと言えるのか、伺います。

寺田政府参考人 今、委員からアンケートの御指摘もございました。

 国土交通省では、国土交通省障害者活躍推進計画というものを定めております。その中で様々な取組をすることとしておりまして、職場の、職務の満足度に関するアンケート調査を行っております。アンケート調査以外にも、相談員を配置するとか職員向けの研修を実施するとか、様々な取組がございます。

 今ほどのアンケートについて申し上げますと、障害者である職員の約九割が国土交通省で働いていることについて満足をしているという肯定的な評価がある一方で、やはり、職場の執務環境の改善を求めるなどの指摘もあります。

 アンケートなどを通じて寄せられた個々の職員からの声を踏まえて、必要な改善措置をしっかりと講じていくことが重要だというふうに考えております。

高橋(千)委員 アンケートのまとめを、せめてまとめ、誰が書いたかなんて必要ないですから、出してくださいというのに対しても、お答えをいただいていません。この二行だけでアンケートの結果だというのが国交省の説明だったんです。

 出していただけますか。

寺田政府参考人 アンケート内容については様々な記述がございますので、その答えをそのままお出しするというのは控えさせていただきたいと思いますが、一番大事なのは、やはりアンケートなどを通じてしっかりと職員の意見を聞いて、耳を傾けて対応していくということだと思いますので、そうした観点から、引き続き取組を進めていきたいと思っております。

高橋(千)委員 そうです。そのまま出せなんて一言も言っていないんです。だけれども、九割満足という一行で誰が満足できますか、そんなものが答えになりますかということを言っています。

 先ほど紹介した職員は、正規雇用で入職した年に、障害者ばかりが集められた事務集中チームに配属になり、しかも、配属した途端にチームリーダーと言われました。まさしく名ばかりリーダーであります。民間にも法定雇用率を達成するための特例子会社という制度がありますが、私は、それをまねたものだなと思いました。

 思い出したのは、これは国交省とは違いますけれども、桜を見る会の事件のときに、招待名簿はシュレッダーで処分してしまったという答弁がありましたよね。あのとき、野党ヒアリングの場で、障害者が作業に当たっているからみたいな説明がついたんです。なぜあえて障害者がやったことと説明するのかと、野党が追及したことがありました。

 私は、こういうところに、もしかしたら、軽微な作業、それしかできないわけがないのに、こうしてやっている、それで、いざというとき、その責任にする、こういう風潮がやはり各省庁の中にあるんじゃないか、このことを改めて言わせていただきたいと思うんですね。

 この実施状況の人材面、職務環境などを読めば、障害のある職員と業務の適切なマッチングができているかの点検を行うこと、定期的に面談により必要な配慮等を把握して、要望を踏まえて必要な措置を講じる、つまり、どういう仕事が向いているかも、ちゃんと要望を聞きながらやっていくと言っているんですよ。それが事務集中チームであるはずがないんです。形式的な計画、報告となっていないか、総点検が必要ではないか。

 これは大臣に質問する予定でしたが、質問時間が終わっちゃったので、要望として、大臣、聞いていただいたと思いますので、しっかりとやっていただきたい。お願いして、終わります。

長坂委員長 次に、福島伸享君。

福島委員 有志の会の福島伸享でございます。

 まず冒頭、この時間、れいわ新選組の良心でありますたがや亮議員から時間をいただいて質問させていただいていることに感謝を申し上げたいと思います。

 先週、質問時間がなく、できなかった物流の二〇二四年問題について、先ほど高橋委員からの質疑もありましたし、先週は國重委員からの本質的な質疑もございましたけれども、させていただきたいと思います。

 九月末に岸田首相自ら大田区の運送会社を視察するなどして、肝煎りの物流革新緊急パッケージを十月六日に決定されました。

 私自身、五月十二日、今年の通常国会、この問題について議論させていただきまして、私は、地元の様々な、運送会社を経営している友人たちがいますけれども、政府の対策がちょっと余りにも地に足が着いていないんじゃないか、とりわけ、家族経営などの中小零細企業の人たちに対する答えになっていないんじゃないかということを申し上げさせていただいて、是非、中小零細の下請に直接聞いて、そこに当てはまる対策をつくっていただきたいと要望させていただいたところ、大臣からは、本当の中小零細事業者からも意見を聞く機会を設けたいと答弁をいただきました。

 その後、大臣、どういう機会を設けて、その意見を受けて、それが今回の物流革新緊急パッケージの策定にどのように生かされたのかということを御説明いただけますでしょうか。

斉藤国務大臣 一つは、私自身、政治家として、地元にも多くの中小物流業者の方がいらっしゃいます、そういう方を機会あるごとにお伺いして、直接話を聞いてきました。かなり辛辣な意見もたくさん聞いております。

 それと、いわゆる国土交通省としてどのようにしてきたかということでございますが、五月十二日のあの質問以来、五月下旬から六月上旬にかけまして、トラック協会に加入していない中小零細事業者の方に、具体的には二十三の事業者と一つの組合から御意見をお聞きをいたしました。物価上昇を踏まえた運賃の値上げとか、長時間の荷待ち等荷主との取引の改善、荷役時間の削減などの御意見をいただいたところでございます。

 こうした御意見を踏まえて、物流革新緊急パッケージに盛り込ませていただきました。

福島委員 ただ、この物流革新緊急パッケージを見ると、六月二日の物流革新に向けた政策パッケージを焼き直しただけで、総理がえらい力を入れている割には何も変わっていないんじゃないかとも思うんですけれども、御意見を聞いて、具体的に何が変わったり加わったのか、その辺りを御説明いただけますでしょうか。

斉藤国務大臣 いや、緊急パッケージでは、六月にまとめたもののうち、特に緊急的に取り組むべきものということで、新しい視点も随分入っております。

 この緊急パッケージには、例えば、再配達の半減に向けて、コンビニ受取や置き配、ゆとりある配送日時の指定など、消費者の行動変容を促す、そういうポイント還元実証事業の実施、それから、コンテナの大型化や関連設備の導入促進等により、貨物鉄道やフェリー、ローロー船等の内航海運の輸送量を今後十年程度で倍増するなど、モーダルシフトの推進、そのほか、細かい、テールリフト、リフターとか、盛り込んでおります。(福島委員「テールゲートリフターね」と呼ぶ)テールゲートリフター。

福島委員 ありがとうございます。

 やはり目玉が、今おっしゃったポイント還元制。今は宅配の再配達率が一二%ぐらいあるというのを半減させるという目標を立てていると思うんです。これは、具体的にどのような制度設計をし、今回の補正予算案でどのように扱われているのか、局長の方から御説明いただけませんでしょうか。

鶴田政府参考人 今般の補正予算案には、宅配の再配達率を半減する緊急的な取組としまして、四十五億円を計上しております。その支援対象としましては、消費者がEコマース事業者のウェブサイトで注文する際などに、柔軟な荷物の受取方法ですとか、あと、ゆとりある配送日時の指定などを消費者自らが選択できるように、Eコマース事業者等のシステム構築、改修に要する費用、また、このような物流負荷の低い受取方法を選択した消費者にポイント還元をするという、このような実証事業に要する費用を想定しております。

福島委員 肝腎なのは、じゃ、ポイントが幾らつくのかということでありまして、一年間の宅配の取扱数は約五十億個と言われております。一二%がそのうち再配達されるとしたら、大体再配達する荷物は六億個。先ほど、システム改修とか構築のお金って書いてありましたので、四十五億円のうち多分半分以上というか、それはこっちに充てられるんじゃないかと思うんですよ。

 仮に四十五億円全部を再配達のやつ、七億個に当てはまったら、大体七ポイントなんですよ。七ポイント返ってくるから行動を変えようと消費者が思うかと思ったら、そうじゃないと思うんですけれども、どのぐらいのポイントを想定しているのか、お答えください。

鶴田政府参考人 ポイントの原資につきましては、先ほど申し上げました四十五億円の内数となります。その中でシステム構築をしていくということでございます。(福島委員「どのぐらいのポイントになりそうなんですか」と呼ぶ)それはこれからの制度設計になります。

福島委員 これは予算から見ると一桁なんですよ。二〇二四年問題というのは、二〇二四年四月一日に、規制の変更が起こって起きる問題だから、行動変容は今やってもらわなきゃならないんですね。七円とか六円のポイントで行動変容が起きるとは思わないです。やはりサプライズが必要で、百円とか、一回の、その変更をすれば、それでポイントがつけばちょっと変わるかもしれないけれども、取りあえずポイントだけつけて何かやったふりをしたら、また増税○○○から、ポイントけち○○○とかいって、政権の支持率も下がっちゃうんじゃないかと思うんですね。私は、だから、そうなんです。

 もう一つ好評だったのはテールゲートリフター、先ほど大臣がおっしゃった、トラックの後ろに自動で上がるものを入れるというのは、これも、男の人しか重い荷物を持って実際に運べなかったのが、テールゲートリフターがあれば女性の人でも働けるようになるから、これも人手対策になるんですね。

 もし、本当に緊急パッケージと言うのであれば、このポイント還元も、こんな五十億、四十五億程度のせこい金じゃなくて、一桁違うと思うんですよ。もう五百億円ぐらいやって、この瞬間に、三月三十一日までの間に、今まで再配達をやっていた人が、もう、じゃ、これはポイントをもらえるからやめようと思えるだけのインパクトがあるものも必要だし、テールゲートリフターも、私が聞いた話では、令和四年度の二次補正予算で二億をつけたら、これが好評であっという間になくなっちゃったと。今回は確かに頑張って十五・一億円だけれども、でも、この問題は、三月三十一日までにやらなきゃならないんです。テールゲートリフターがもう何万台とつけられるから、どうぞ女性の方、働きに来てくださいということをやればいいし、ポイント還元でこんなびっくりのポイントがつくから、だからもう再配達はやめましょう、そう言わないと本当の対策にならないと思うんですよ。

 是非、もし、詳細の制度設計をしていないのだとすれば、Eコマースだっていっぱいの会社がありますから、四十五億円をそれぞれの会社にばらまいたら、一つの会社当たり十億円とかになったら、ますますポイントが減っちゃうわけですよ。ぎゅっと絞って、ぼっと驚くような、そんな制度設計をして、思い切った対策を集中すべきだと思いますけれども、大臣のお考え、まず、じゃ、局長からいただきたい。

鶴田政府参考人 ポイント還元額につきましては、例えば、これまで、数十円相当のポイント付与でユーザーの行動変容が見られたという調査結果もございます。今後進める実証事業について、効果的なやり方を検証していきたいと思っております。

 また、ポイント還元事業の実施期間につきましても、効果検証ができる十分な期間を取って進めてまいりたいと思います。

斉藤国務大臣 今、局長から答弁がありました。十分、行動変容を促す、そういう内容にしたい。今、中身を検討中です。しっかりインパクトのあるものにしたいと思います。

福島委員 分かりやすくアピールをして、一気に動くような、そうしたインパクトのあるやり方をしていただければと思います。

 結局、二〇二四年問題の究極の解決策というのは、ドライバーの待遇、運賃から来る、幾らもらえるかという、そこに究極は収れんするんだと思うんですね。

 そうすると、国土交通省の皆さんは常に、標準的な運賃と言うんですよ。私、この質問をする前に、先日、私たちの仲間の若い経済人の集まりで飲んでいるときに、何人か運送会社をやっている人がいるんですけれども、これだけは言ってくれと言ったのは、標準的な運賃は全く役に立っていないと。

 先ほども辛辣な意見をいただいたと言いますけれども、これを言われると、現場の人は物すごい怒るんです。なぜなら、多くの私の仲間は、三次下請とか四次下請で入っている人たちです。標準運賃で元請と第一次下請がやると、それを超えることは三次、四次ではないわけですね。結局、標準運賃だからとやると、それが上限の運賃になって、自分はそれより安い運賃しか取れないことを確定させるから、標準運賃なんてもう意味がないんだ、むしろやめてもらった方がいいという人がいるぐらい、評判が余りよくない。

 今、標準的な運賃・標準運送約款の見直しに向けた検討会というのが始まっていますけれども、まず一点、この間も指摘しましたけれども、国土交通省が見ているデータというのは、例えば、調査をやっているんですね、実態調査というのをやっています。回収率が令和三年度で五・九%、令和四年度で八・五%ですよ。そんな調査を基に議論してもしようがないんです。乖離調査というのも、どれぐらい標準運賃から乖離しているかという実態を調査していますけれども、五万者ぐらいある運送会社のうちの、答えているのは僅か一千二百十一者しかないから、実際の標準運賃の効果というのは全く調査されていないと一緒だと思うんです。

 これも、特に、先ほど言った零細、家族経営の人に聞いてみて、標準運賃でやっていますとか標準運賃が役立っていますという人は、私はそんな、何百人も聞いていませんよ、ただ、私の知り合い数十人の世界の中では誰一人いません、これは。だから、標準運賃をつくりましたということでは、これはなかなか、駄目なんですね。この検討会でもそういうことを、論点が幾つか出ております。そうした意見も出ております。

 私自身は、下限運賃が必要だと思うんですよ。必要な労働時間、規制を守ったときに得られるドライバーのコストを、場合によっては下回るような値段で運賃が定められることがあるから、下限の運賃を下回った場合には、すぐトラックGメンが入るとか、あるいは公取に訴えて、公取が動く、調査をするとか、何かそういう、働いた分の労賃がちゃんと確保されるようなものが必要なのであって、しかも、トラック輸送というのは多様なんですよ、標準化できないんです。標準化できる仕事は、この間も言いましたけれども、大手のいいところが持っていく。この検討会にはトラック協会と労働組合が入っていますけれども、労働組合が入っている会社がやるような仕事は、みんないい仕事なんです。家族で、ダンプを四人で持っていたりとか、建設資材を運ぶとか、水産関係、農業関係のを運ぶって、季節的にこんなのがあったり、非定型的なものを運ぶような人たちには、標準的な運賃はそもそもあり得ないんです。

 問題は、ちゃんとドライバーさんに給料が与えられる運賃が出せるかなわけですから、私は、もうちょっと本質的な議論をやった方がいいと思うし、そのためにも、こんな回収率の低い調査を基にするんじゃなくて、検討会にもちゃんと、零細、四次下請、五次下請、あるいは多様な運び方をしているいろいろな運送業者の人を入れた上で、本当に標準運賃というのが解決策というふうになるのかどうかということを、もう一度検証した方がいいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

斉藤国務大臣 この標準的な運賃につきましては、確かに導入当初は、余り役に立たない、こういう意見もありました。今でも、私も現場を歩いていて、先ほど申し上げましたように、役に立っていないという辛辣な意見もありますが、徐々に、標準的な運賃を使って価格交渉してみた、こういう中小事業者もいらっしゃいます。そして、だんだん効果が表れてきているというところだと思います。

 今年五月に、標準的な運賃を参考として運賃交渉を行ったトラック事業者を対象として、アンケート調査を改めて行いました。その結果、標準的な運賃の八割以上の額を収受できた契約の数は、一年前に比べて、三五%から四五%に増加したことが分かりました。

 現在、中小零細事業者も含めた実運送事業者が、実際に運んでいる実運送事業者が適正運賃を収受できるよう、下請に発注する際の手数料を標準的な運賃の加算項目に追加することも検討しております。

 また、今月と来月をトラックGメンの集中監視月間といたしまして、厚生労働省の労働基準部局や中小企業庁などと連携して、悪質荷主への指導を強化することとしております。

 さらに、これらの対策の前提として、運送体制の可視化や、契約条件の明確化に向けた電子化、書面化を含め、法制化に取り組んでいるところでございます。

 運送体制の可視化、どれだけの下請構造になっているのか荷主が分かるような体制にする、こういう体制をつくっていって、そして、標準的な運賃も加味しながら、組み合わせながら改善を図っていきたいと思います。

福島委員 昨日も夜の町で大臣にお会いしましたけれども、役所から与えられた資料だけで見たら、政治家は要らないと思うんですよ。

 大臣が今出したデータというのは、対象者は僅か四千百ですよ。標準的な運賃を使っている人は、国土交通省にとっての優等生であって、優等生がいいと言っているわけじゃないんです。それから漏れている人が膨大にいるんですよ。恐らく、大臣の地元にも多くいるはずなんですよ。

 その、たった四千百五のいい子ちゃんから聞いて、八〇%以上の人は三五%。でも、それは四千百ですよ。トラック事業者は五十万いるんですよ。ほかの四十万ぐらいの人はどうなっているかといったら、恐らくほとんどが標準的運賃なんて関係ないよと言っている人をどうするかを、ターゲットにするのが政治の役割じゃないですか。

 是非、官僚の持ってきたやつをそのまま信じないで、御自分で、まさに小さな声を集めたその耳を信じて、政策を決定していただければと思うんです。

 もう一点、やはりこれは多重下請構造が問題の根幹で、今大臣がおっしゃった、実運送体制管理簿の作成とか契約時の電子書面交付の義務づけとありますけれども、こんなのじゃ私は変わらないと思いますよ。要は、運賃が幾ら変わる、幾ら上がるかなんです。下請、孫請、ひ孫請と、二次、三次といっている間に運賃がどうなるかなんですね。

 先週の國重委員が非常にすばらしい指摘をされたと思うんです。管理簿に、それぞれの運賃、またあるいは下請手数料、こうしたことを掲載するのも一案でありますと。斉藤大臣の同僚の國重委員は、やはりきちんと現場を調査しているからこそ出ることなんですね。

 私は、それをやらせないと、本当の、三次下請から四次下請にいくお金が幾らになっているのかということが分からないと問題は解決しないし、実際、物を運んでいるのは一番下の下請の人なんですよ。上の元請で手数料を抜いている人は、実際の荷物を運んでいるわけじゃないんです。

 二〇二四年問題は、ドライバーがいなくなって日本の物流が滞るかもしれないというのであれば、一番下の下請の人とその次の人との間でどのような契約がなされ、それが本当にドライバーさんたちが食っていけるだけの給料を払える運賃になっているかどうかが問題だから、私は、そこの値段を出させない限りは全くの対策になっていない。幾ら法定化しても駄目だと思うんですけれども、是非、同僚議員からの提案でもありますから、まだ法律を作るのにも時間があるでしょうから、その点、真剣に検討していただけませんでしょうか。大臣、お願いいたします。

斉藤国務大臣 前回の委員会で國重委員にも御答弁申し上げたところでございますが、そういう提案をしっかり受け止めて制度をつくっていきたい、このように思っております。

 可視化というのは非常に大きな効果があると思います。その可視化が、実運送事業者を、どういう構造の中で、どういう条件で働いているかを荷主にも分かってもらうということが、大きな一つの前進になると思います。

福島委員 運送会社は、趣味や調査研究のためにトラックを運転しているんじゃないんですね。お金が幾ら入るかが大事なんです。それが商売の全てですよ。

 だから、把握するのが大事じゃない。本当にお金が支払われているかということを見るのが目的でありますし、役人はそうじゃない方に目が行くけれども、我々政治家はそこに目を向けなきゃならないわけですから、大臣の今のお言葉を信じて、私、このとおり、ねちっこいあれなので、何度も同じテーマで質問を続けてまいりますから、今度の法案が出たときに、また私が大きな声を張り上げなくていいような仕組みにしていただくことをお願い申し上げまして、質問とさせていただきます。

 ありがとうございました。

長坂委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時五分散会


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