衆議院

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第2号 令和3年3月5日(金曜日)

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令和三年三月五日(金曜日)

    午後零時五十七分開議

 出席委員

   委員長 根本  匠君

   理事 小田原 潔君 理事 菅家 一郎君

   理事 田中 和徳君 理事 橘 慶一郎君

   理事 冨樫 博之君 理事 金子 恵美君

   理事 山崎  誠君 理事 高木美智代君

      青山 周平君    秋本 真利君

      安藤 高夫君    安藤  裕君

      伊藤信太郎君    伊藤 達也君

      上杉謙太郎君    小里 泰弘君

      鴨下 一郎君    神田  裕君

      黄川田仁志君    国光あやの君

      小寺 裕雄君    古賀  篤君

      津島  淳君    中曽根康隆君

      西田 昭二君    藤原  崇君

      穂坂  泰君    本田 太郎君

      三谷 英弘君    宮澤 博行君

      阿久津幸彦君    伊藤 俊輔君

      小熊 慎司君    岡本あき子君

      玄葉光一郎君    階   猛君

      矢上 雅義君    山川百合子君

      早稲田夕季君    浮島 智子君

      國重  徹君    高橋千鶴子君

      森  夏枝君    岸本 周平君

    …………………………………

   国務大臣

   (復興大臣)       平沢 勝栄君

   復興副大臣        亀岡 偉民君

   復興副大臣        横山 信一君

   復興大臣政務官      吉川  赳君

   復興大臣政務官      三谷 英弘君

   衆議院調査局東日本大震災復興特別調査室長     名雲 茂之君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月五日

 辞任         補欠選任

  木村 次郎君     西田 昭二君

  関 健一郎君     早稲田夕季君

同日

 辞任         補欠選任

  西田 昭二君     木村 次郎君

  早稲田夕季君     関 健一郎君

    ―――――――――――――

三月一日

 被災者生活再建支援金の引上げ等に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一四三号)

 同(笠井亮君紹介)(第一四四号)

 同(穀田恵二君紹介)(第一四五号)

 同(志位和夫君紹介)(第一四六号)

 同(清水忠史君紹介)(第一四七号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第一四八号)

 同(田村貴昭君紹介)(第一四九号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一五〇号)

 同(畑野君枝君紹介)(第一五一号)

 同(藤野保史君紹介)(第一五二号)

 同(宮本徹君紹介)(第一五三号)

 同(本村伸子君紹介)(第一五四号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 東日本大震災復興の総合的対策に関する件


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     ――――◇―――――

根本委員長 これより会議を開きます。

 議事に入るに先立ちまして、委員会を代表して一言申し上げます。

 来る十一日で東日本大震災の発生から十年を迎えます。改めて、お亡くなりになられた方々とその御遺族に対しまして、深く哀悼の意を表しますとともに、被災地の復興を祈念いたします。

 これより、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。

 全員の御起立をお願いいたします。――黙祷。

    〔総員起立、黙祷〕

根本委員長 黙祷を終わります。御着席願います。

     ――――◇―――――

根本委員長 東日本大震災復興の総合的対策に関する件について調査を進めます。

 この際、復興大臣から所信を聴取いたします。復興大臣平沢勝栄君。

平沢国務大臣 復興大臣及び福島原発事故再生総括担当大臣を拝命しております平沢勝栄でございます。

 東日本大震災の発災、そして東京電力福島第一原子力発電所の事故から、三月十一日で十年になります。

 震災によって亡くなられた方々に改めて心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族の方々や被害に遭われた方、全ての方々に心からのお見舞いを申し上げます。

 重ねて、先月十三日に発生した福島県沖地震により亡くなられた方に心から哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。

 東日本大震災復興特別委員会の開催に当たり、復興大臣として所信を申し上げます。

 この十年間、被災地の一刻も早い復旧復興を目指し、政府の総力を挙げて取り組んでまいりました。

 その結果、被災地の方々の御努力や関係者の御尽力と相まって、復興は着実に進んでいます。

 地震、津波被災地域では、住まいの再建やインフラ整備が順調に進み、復興は総仕上げの段階を迎えております。

 また、福島における原子力災害被災地域でも、帰還困難区域を除く全ての地域で避難指示解除が行われるなど、復興再生に向けた動きが本格的に始まっております。

 一方、いまだ避難生活を送られている方を始め、様々な困難に直面している方々がいらっしゃいます。十年という時間の経過により、被災者の方々や被災地の置かれた状況が多様化する中で、今後も引き続き、きめ細かい対応をしていく必要があります。

 こうした状況を踏まえ、復興の基本方針や新たな復興財源フレームの策定など、来年度から始まる新たな復興期間に万全を期してきたところであり、今後、これらの方針等に基づき、次の取組を進めてまいります。

 避難生活の長期化に伴う見守り、心身のケア、住宅や生活の再建に向けた相談支援、生きがいづくりへの支援、災害公営住宅等でのコミュニティー形成など、生活再建のステージに応じた切れ目のない支援を行ってまいります。

 地震、津波被災地域においては、昨年、災害公営住宅や住宅用宅地の整備を完了したところであり、今後は防災集団移転促進事業の移転元地等の活用などについて、地域の個別の課題にきめ細かく対応し、被災自治体の取組を引き続き後押ししてまいります。

 また、復興道路、復興支援道路について、一部区間を除き、本年度内におおむね完成予定となっています。被災地の発展の基盤となる交通物流網の整備完了に向けて着実に事業を進めてまいります。

 産業、なりわいの再生については、企業の新規立地、商業施設の整備、販路の開拓等の支援のほか、東日本大震災事業者再生支援機構で本年度末までに支援決定した事業者の再生に全力で取り組んでまいります。なお、再生に当たり、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける支援先も含め丁寧に対応できるよう同機構の体制整備を図ります。

 観光業については、新型コロナウイルス感染症の影響により、被災地においても厳しい状況にあります。引き続き、観光庁等の関係省庁と密接に連携しつつ、東北地方の観光振興支援にしっかりと取り組んでまいります。

 また、被災地における中核産業である水産加工業については、販路の回復、開拓、加工原料の転換等の取組を引き続き支援してまいります。

 福島については、避難指示が解除された地域において、医療、介護、買物環境、教育等の生活環境整備を進めるとともに、除染に伴い発生した除去土壌や廃棄物の中間貯蔵に係る事業を引き続き進めてまいります。

 帰還困難区域においては、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意の下、引き続き、特定復興再生拠点区域における除染やインフラ整備等を着実に進めてまいります。また、拠点区域外についても、被災地の御意見を丁寧に伺い、政府として責任を持って、対応方針の検討を加速してまいります。

 浜通り地域等において、新たな産業基盤の構築を目指す福島イノベーション・コースト構想について、引き続き推進してまいります。この構想を更に発展させる国際教育研究拠点について、昨年十二月にその基本的な方針を策定したところであり、創造的復興の中核拠点として、世界に誇れる拠点となるよう、引き続き検討を進めてまいります。さきの通常国会において、福島復興再生特別措置法が改正され、住民の帰還に加え、新たな住民の移住、定住の促進等に資する施策が追加されました。地域の魅力や創意工夫を最大限引き出しながら、新たな活力を呼び込めるよう、地方公共団体の自主性に基づく事業への支援や、移住、起業する者に対する個人支援などを講じてまいります。また、事業再開の支援、営農再開の加速化、森林整備、漁業の本格的な操業再開等、産業、なりわいの再生を図ります。

 加えて、今もなお続く風評の払拭に向けて、風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略に基づき、政府一体となって取り組んでまいります。具体的には、復興が進む福島の姿や食品の安全性、放射線に関する正しい知識などについて、テレビ、ラジオ、インターネット等多くの媒体を活用した分かりやすい情報発信や、被災地産品の販路拡大、輸入規制の撤廃、緩和等に向けた諸外国・地域への働きかけ等を積極的に行ってまいります。

 ALPS処理水の取扱いの方針については、関係者からの御意見を踏まえ、今後、適切なタイミングで、政府として、責任を持って結論を出すこととしており、その風評対策についても、徹底した情報発信等に積極的に取り組んでまいります。

 福島の復興再生に向けて、今後も中長期的な対応が必要であり、引き続き国が前面に立って取り組んでまいります。

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、被災地での競技開催や聖火リレーの実施等の取組が予定されており、復興五輪の理念に決して揺るぎはありません。大会を通じて、世界中から寄せられた支援への感謝と、被災地の復興しつつある姿や魅力を国内外に積極的に発信し、被災地の方々を勇気づけ、復興を後押ししてまいります。

 また、新しい東北の創造に資する観点から、人口減少等の地域課題の解決に向け、企業、大学、NPO等の多様な主体の連携を促進してまいります。

 これまで十年間の復興の過程において蓄積した教訓やノウハウを関係機関と共有することで、今後の大規模災害への防災力向上に努めてまいります。

 こうした各般の取組を進めるに当たっては、現下の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、被災地における影響の把握に努めるとともに、復興事業に支障が生じないよう対応に万全を期してまいります。

 震災から十年となる重要な年において、復興の司令塔として、現場主義を徹底し、被災者に寄り添いながら、引き続き、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとの強い決意の下、一日も早い東日本大震災からの復興に全力で取り組んでまいります。

 根本委員長を始め理事及び委員各位の御理解と御指導をよろしくお願い申し上げます。

根本委員長 次に、令和三年度復興庁関係予算の概要について説明を聴取いたします。復興副大臣亀岡偉民君。

亀岡副大臣 令和三年度復興庁予算について御説明申し上げます。

 復興庁におきましては、第二期復興・創生期間の初年度において必要な取組を精力的に進めるため、地震、津波被災地域においては、被災者支援など、きめ細かい取組を着実に進めるとともに、原子力災害被災地域においては、帰還環境の整備や生活再建を始めとする本格的な復興再生に向けて取り組み、また、これらに加えて、福島始め東北地方が創造的復興を成し遂げるための取組を進めるための予算として、東日本大震災復興特別会計に総額六千二百十六億円を計上しております。

 以下、その主要施策について御説明申し上げます。

 第一に、被災者支援については、避難生活の長期化や恒久住宅への移転に伴う被災者の心身の健康の維持、住宅や生活の再建に向けた相談支援、コミュニティーの形成、生きがいづくり等の心の復興など、生活再建のステージに応じた切れ目のない支援に必要な経費として、三百六十二億円を計上しております。

 第二に、住宅再建と復興まちづくりについては、住まいと町の復興に向けて、災害公営住宅に関する支援を継続するほか、住民の安全、安心の確保等のため、迅速に事業を進める必要があることから、災害復興事業等について支援を継続するために必要な経費として、五百四十億円を計上しております。

 第三に、産業、なりわいの再生については、水産加工業等へのソフト支援や、福島県農林水産業の再生、原子力災害被災十二市町村における事業再開支援、避難指示解除区域等における工場等の新増設支援等の取組に必要な経費として、四百五十九億円を計上しております。

 第四に、原子力災害からの復興再生については、避難指示が解除された区域での生活再開に必要な帰還環境の整備や、帰還困難区域の特定復興再生拠点の整備等を実施するとともに、中間貯蔵施設の整備等を着実に推進するほか、風評払拭及び放射線に関するリスクコミュニケーションの取組の強化に必要な経費として、四千六百七十三億円を計上しております。

 第五に、創造的復興については、単に震災前の状況に戻すのではなく、創造的復興を実現するため、右記の取組に加えて、福島イノベーション・コースト構想の推進、国際教育研究拠点の構築、移住等の促進、高付加価値産地の形成等に係る取組に必要な経費として、百三十二億円を計上しております。

 なお、東日本大震災復興特別会計においては、復興庁予算に加え、震災復興特別交付税交付金など、三千百二億円を計上しており、全体では九千三百十八億円を計上しております。

 以上、令和三年度復興庁予算の概要について御説明申し上げました。

 何とぞよろしくお願いいたします。

根本委員長 以上で説明は終わりました。

 次回は、来る九日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後一時十一分散会


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