衆議院

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第5号 令和5年12月7日(木曜日)

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令和五年十二月七日(木曜日)

    午前十時一分開議

 出席委員

   会長 森  英介君

   幹事 加藤 勝信君 幹事 小林 鷹之君

   幹事 寺田  稔君 幹事 中谷  元君

   幹事 船田  元君 幹事 階   猛君

   幹事 中川 正春君 幹事 馬場 伸幸君

   幹事 北側 一雄君

      五十嵐 清君    井出 庸生君

      井野 俊郎君    井上 貴博君

      伊藤 達也君    石破  茂君

      岩屋  毅君    衛藤征士郎君

      越智 隆雄君    大串 正樹君

      大塚  拓君    菅家 一郎君

      齋藤  健君    下村 博文君

      鈴木 英敬君    高見 康裕君

      中川 郁子君    中西 健治君

      葉梨 康弘君    古川 禎久君

      古屋 圭司君    細野 豪志君

      松本 剛明君    柳本  顕君

      山田 賢司君    若林 健太君

      新垣 邦男君    大島  敦君

      奥野総一郎君    城井  崇君

      近藤 昭一君    本庄 知史君

      道下 大樹君    谷田川 元君

      青柳 仁士君    岩谷 良平君

      小野 泰輔君    三木 圭恵君

      河西 宏一君    國重  徹君

      平林  晃君    玉木雄一郎君

      赤嶺 政賢君    北神 圭朗君

    …………………………………

   衆議院憲法審査会事務局長 神崎 一郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

十二月七日

 辞任         補欠選任

  伊藤 達也君     五十嵐 清君

  鬼木  誠君     若林 健太君

  齋藤  健君     高見 康裕君

  山下 貴司君     中川 郁子君

  山本 有二君     鈴木 英敬君

  吉田はるみ君     道下 大樹君

  大口 善徳君     平林  晃君

同日

 辞任         補欠選任

  五十嵐 清君     伊藤 達也君

  鈴木 英敬君     柳本  顕君

  高見 康裕君     齋藤  健君

  中川 郁子君     山下 貴司君

  若林 健太君     菅家 一郎君

  道下 大樹君     吉田はるみ君

  平林  晃君     大口 善徳君

同日

 辞任         補欠選任

  菅家 一郎君     鬼木  誠君

  柳本  顕君     山本 有二君

    ―――――――――――――

十二月四日

 憲法改悪を許さないことに関する請願(志位和夫君紹介)(第一九一号)

は本憲法審査会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件(日本国憲法及び憲法改正国民投票法の改正を巡る諸問題)


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     ――――◇―――――

森会長 これより会議を開きます。

 日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件について調査を進めます。

 本日は、日本国憲法及び憲法改正国民投票法の改正を巡る諸問題について総括的な自由討議を行います。

 この自由討議につきましては、幹事会の協議に基づき、まず、各会派一名ずつ大会派順に発言していただき、その後、各委員が自由に発言を行うことといたします。

 それでは、まず、各会派一名ずつによる発言に入ります。

 発言時間は七分以内といたします。

 発言時間の経過につきましては、おおむね七分経過時にブザーを鳴らしてお知らせいたします。

 発言は自席から着席のままで結構でございます。

 発言の申出がありますので、順次これを許します。中谷元君。

中谷(元)委員 自由民主党の中谷元です。

 本日は、この臨時国会におきましての討議の締めくくりに当たりまして、これまでの議論の到達点を確認をするとともに、それを踏まえて、今後の議論の方向性について具体的な御提案をいたします。

 まず、これまでの議論の到達点につきましては、何といっても議論が大きく進んだのは、緊急事態条項、特に議員任期延長を始めとする緊急事態における国会機能維持についてであります。

 このテーマにつきましては、昨年以来二度論点整理が行われて、自民、公明、維新、国民、有志の五会派におきましては、ほとんどの論点について認識が一致しております。

 すなわち、第一に、議論の出発点として、参議院の緊急集会、これにつきましての一時的、限定的、暫定的な位置づけに照らして、長期の選挙困難事態において二院制国会の機能を維持する方策が必要であるということ、第二に、そのための方策として、まず議員任期延長が必須であるということ、第三に、そのほか、閉会禁止、解散禁止なども必要であるということにつきましては、完全に意見が一致をしております。そして、これらの国会機能維持等の要件、効果という制度設計の論点についても、ほぼ意見が一致をいたしております。

 他方、立憲民主党からは、これまで、選挙困難事態の可能性を認める発言がある一方で、あくまでも参議院の緊急集会で対応すべきとの意見も述べられてきました。しかも、権限が限定された緊急集会を想定しているのか、憲法改正をして権限が拡大された緊急集会を念頭に置いているのか、これは不明であります。

 先週の北側幹事の御発言にあったように、早急に党としての見解をまとめられ、まとまった形で選挙困難事態への対応策を発表していただきたいと思います。

 そして、その上で、お互いの見解を主張しつつも、合意形成に向けて、真摯で建設的な議論をしていければ、次のステージに入っていけるものと存じます。

 次に、自衛隊明記についてであります。

 この論点については、伝統的な九条二項削除論も含めて様々な意見が出されましたが、それらの最大公約数と言えるのは、何といっても自衛隊明記であります。この点につきましては、ほぼ合意が形成されていると言えます。条文化を見据えた場合、残る論点は、その記述の仕方といったテクニカルな点だけと言っても過言ではありません。

 会長におきましては、是非、事務方において早急に論点整理を行うようにお取り計らいをお願いを申し上げます。

 三番目のテーマといたしましては、デジタル時代の新しい人権について注目すべき提案がありました。

 このテーマが取り上げられることになった直接的なきっかけは、国民投票法におけるネット規制をめぐる議論でありましたが、しかし、先週の階幹事の御発言は、むしろ、国民投票法の問題とは切り離して、情報化時代の新しい人権として、自己情報コントロール権、情報アクセス権、情報環境権を議論しようというものだと理解をいたしました。

 まさしく憲法改正につながる現代的なテーマであり、他のテーマとは異なり、議論はまだこれからでありますけれども、私どもといたしましては、懐広く議論を受け止めてまいりたいと思います。

 四番目のテーマといたしましては、国民投票についても議論がなされました。

 まず、自民、公明、維新、有志の四会派提出で、既に趣旨説明済みの、いわゆる三項目案については、速やかに審議、採決すべきことを改めて求めておきたいと思います。

 その上で、従来からの大きなテーマとなってまいりました放送CM、またネット上の情報発信の在り方、特にフェイクニュース対策の在り方は重要な課題であります。

 先週、我が党の船田幹事からも、放送CMや運動資金の上限を法律で直接に規制することについては慎重であるべきこと、他方、国民投票運動の公平公正を確保するために、広告の出し手や寄附者の報告義務や、広報協議会にフェイクニュース対策に関して一定の役割を担わせることなど御提案がありましたが、一部は立憲民主党の御提案とも重なる部分もあると思います。

 これらは諸外国でも走りながら考えている難しい問題でありますが、お互いに譲り合いながら妥協点を模索していけば、必ず着地点は見出せるものと考えます。お互いに知恵を出し合って、議論を詰めてまいりましょう。

 この議論の過程で各党とも強調されたのが、広報協議会による広報活動の充実強化とその役割の拡大であります。

 幹事懇談会で示された、法制局、憲法審査会事務局共同の広報協議会に関する諸規程案とともに、その広報活動に関する規定の整備は喫緊の課題であります。

 先ほど述べたフェイクニュース対策や運動資金規制の在り方など、詰めるべき論点もほぼ見えてきつつありますので、一刻も早く論点整理のステージに入っていけるように、精力的に議論をしてまいりたいと思っております。

 以上、これまでの議論の到達点を確認してまいりましたが、ここから誰の目にも明らかになったことは、そろそろ次のステージに入っていく必要があるということであります。

 議員任期延長を始めとする緊急事態における国会機能の維持はもちろん、その他の論点でも、丁寧な論点整理を行うことによって幅広い会派の合意形成が可能な論点もあると思います。

 そこで、与党筆頭幹事として、この際、少し具体的な御提案をさせていただきたいと思います。

 まず、来年の常会に、議員任期延長や解散禁止などを含めた緊急事態における国会機能の維持の憲法改正について、具体的な条文の起草作業のための機関を設け、条文起草作業のステージに入るということを提案をいたします。

 本日は、この私の提案につきまして、賛成でも反対でも結構でありますので、是非、他の会派の皆さんから率直な御意見をお聞かせいただきたいと思います。

 また、立憲民主党の提起するデジタル時代の新しい人権、すなわち、自己情報コントロール権、情報アクセス権、情報環境権についても、九条、自衛隊明記等とともに協議をし、与党筆頭幹事として、それらの御意見を踏まえて、今後とも円満で丁寧な議論ができますように、環境整備に努めてまいる所存であります。

 以上、委員各位の引き続きの御指導、御協力をお願い申し上げまして、私の意見と決意の表明をさせていただきました。

 どうもありがとうございました。

森会長 会長に対する御要請がございましたけれども、幹事会等で協議をいたしたいと思います。

 次に、道下大樹君。

道下委員 立憲民主党・無所属の道下大樹です。

 発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 私からは、憲法と地方自治について意見を述べたいと思います。

 立憲民主党憲法調査会に地方自治分科会が設置され、私はその座長を拝命しております。我が党は、綱領において、地方自治について、「私たちは、多様な主体による自治を尊重し、地域の責任と創意工夫による自律を可能とする真の地方自治の確立をめざします。」と掲げています。地方自治分科会は、その目標と立憲主義に基づく論憲を基本的前提とし、憲法と地方自治との関係性や課題等について各界から意見を伺い、議員間討議を行い、中間報告をまとめました。その一部を御紹介いたします。

 まず、日本国憲法の地方自治規定の意義についてです。

 日本国憲法は、地方自治に関して独立した八章「地方自治」を設け、憲法上の根拠を与えています。これは、地方自治を憲法の統治機構の不可欠の要素として位置づけたものであり、地方制度に関する規定がなかった明治憲法と比べて高く評価すべきであり、戦後の地方自治の確立、発展に果たした役割は大きいと考えます。

 一方で、憲法の地方自治規定は、四か条から構成され、条文数が少ないのみならず、法律への委任項目が多く、規律密度が低く、簡短概括型とされる日本国憲法の中でも特に規律密度が低いのが憲法八章の特色です。

 地方自治の総則規定としての九十二条が「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める。」という構造を取っていることは、地方自治制度全般について法律で具体化することを示しています。しかし、法律による具体化に対する歯止めは地方自治の本旨という抽象的な概念のみであり、地方自治の本旨に過度の負担がかかっていると言わざるを得ません。本来、国からの介入に対する防御的機能を担うべき九十二条が、逆に、法律に広範な委任を行うことによって国からの介入を許す根拠になっています。こうした規定構造こそが、地方自治に象徴される箸の上げ下ろしに至るまで国の介入を容認する基礎になっているとの指摘も多く、私たち国会議員も十分にそれを認識していると思います。

 国の介入以上に地方自治を踏みにじる事例として、沖縄県民の総意を無視した辺野古基地建設強行と、辺野古沖の地盤改良工事をめぐり、国が県に代わって工事を承認する代執行に向けた訴訟があります。

 二〇〇〇年の地方分権改革によって、職務執行命令訴訟制度は廃止されましたが、ほぼ同様の要件、手続の制度として、法定受託事務に関しては代執行訴訟制度が導入されました。地方分権とは相反する制度を政府が悪用することについて、沖縄のみならず、多くの批判が出ております。

 地方自治の指導理念である地方自治の本旨の内容の具体化をどのように図るのか。憲法改正によるのか、それとも法律レベルで図るのか、この憲法審査会における新たな論点と考えます。

 次に、地方自治を取り巻く現状から鑑みると、憲法制定時には想定されなかった諸問題が生じています。例えば、東京一極集中との言葉に象徴される都市部への人口集中と地方の過疎化の進展、幾度にもわたる分権改革の実施にもかかわらず依然として不十分な地方への権限、財源の移譲、全国どこでも均質的、同質的で個性が感じられない画一的な町づくりなど、枚挙にいとまがありません。

 財源に関しては、二〇〇五年の三位一体の改革等の改革が行われてきました。しかし、現状は、国と地方の役割分担に応じた税の配分となっていないこと、各府省のひもつき補助金では事業内容に対する縛りが大きく、自治体の知恵と創意による効果的な財源の活用が難しいこと、現在の地方交付税制度では、必要な財政需要の捕捉、地方財政計画への適切な歳出の計上が必ずしも十分ではなく、しかも、地域間の財政力格差の是正も不十分なことなど、課題は多いです。地方自治の自主財源策として導入されたふるさと納税制度でありますが、様々な問題が指摘されており、抜本的な見直しが必要です。

 人口、財政、自然、経済といった地域の多様性を尊重した自治体の自主的な取組を可能とし、真の豊かさを実感できる持続可能な分散型社会をつくるためには、自治財政権を確立しなければなりません。具体的には、一括交付金の復活、地方交付税の法定率の引上げ、予見可能性の向上、地方消費税の充実強化や地方交付税の財政調整機能の強化等による地域間の財政力格差の是正などが必要であります。

 こうした課題については、私は、法律レベルで解決策を図ることが可能と考えますが、これについても憲法審査会で議論がされることを期待しております。

 政府は、物価高対策として、所得税、住民税減税を実行しようとしていますが、住民税は地方税であり、地方行政に事務負担などが生じます。にもかかわらず、地方の意見を聞こうとしない政府の姿勢に、地方自治体からは懸念や反発の声が上がっています。法律に基づいた国と地方の協議の場があるのですから、逐次、地方から意見を伺い、施策に十分反映するべきです。

 当分科会では、参議院の一票の格差についても議論いたしました。参議院での合区問題の議論を尊重していることを申し添えつつ、意見を述べたいと思います。

 幾度の制度改正の結果、現状では合憲判断が下されているものの、その前提である合区制度には根強い批判があります。合区制度は、長年定着している都道府県の単位を超えて参議院議員を選出する仕組みであり、その存廃論議は地方制度の在り方と密接不可分であると言えます。

 合区解消は必要であり、また、国政課題の大半が地方に関わるものである以上、地方の声を適切に国会に届けることも重要であります。これは、自治体の国政参加の側面も有する論点であり、具体的な制度設計を考える際には、両院の機能、権限分配に及ぶ広範な検討が不可欠であり、様々な方策を丁寧に検討する必要があります。

 あわせて、今年二月から始まった衆議院の選挙制度をめぐる与野党協議会について意見を述べます。

 七月には、衆議院議長の諮問機関として一票の格差の是正を検討する有識者調査会の座長を務められた元東京大学総長の佐々木毅氏が協議会に出席されました。議事録は公表されていませんが、報道によりますと、佐々木氏は、現在の選挙制度について、想定どおりに機能していると評価する一方、地方の人口が減少する中で、一票の格差を是正しながら制度の運用を続ければ、地方の選挙区の定数が減っていくことが見込まれると指摘し、地方の声を国政に反映させていくためには、議員定数を増やす選択肢も排除せず検討を進めるべきだという認識を示したと承知しています。

 協議会は今月十八日に報告書をまとめることを決めたと伺っています。一票の格差問題や地方意見の国政への反映など、今後はその報告書も踏まえた衆参による憲法論議が必要になると考えます。

 以上で私の討論を終わります。御清聴ありがとうございました。

森会長 次に、三木圭恵君。

三木委員 日本維新の会の三木圭恵です。

 臨時国会会期も迫り、いよいよ今日が臨時国会最後の憲法審査会となる予定でございます。

 先ほどの中谷筆頭幹事の、条文案を作成する新しいステージに入っていく、来年の常会から具体的な起草機関をつくって新しいステージに入っていくんだという御発言でございますが、我が党といたしましては、これまで我が党が要望していたとおりのことでございますし、大いに賛同するものでございます。

 しかしながら、具体的な機関というのがいまいち、どういうものなのか見えないということと、それは作業部会ということでよろしいのかどうかということと、発議までの具体的なスケジュールがやはり大事だと思っております。岸田総裁は、御自分の任期内に発議をする、憲法改正を成し遂げるというふうにおっしゃっているわけですから、具体的なスケジュールをどのように考えているのか、まずお伺いをしたいと思います。

 それから、先ほどの条文案については、私、十一月二十二日の予算委員会の中で、岸田総裁に、要望といたしまして、自民党内の衆議院、参議院の一致ということをお願いをいたしました。先ほどの条文案について、緊急事態条項の議員任期延長等々につきまして、自民党内で衆参両院の合意ができているという認識でよろしいのでしょうか。

 次に、三点目でございますが、中谷筆頭幹事がおっしゃる幅広い会派の合意形成に努めるというのは、どこまでを求めていらっしゃるのですか。そして、それが可能とお思いであるのなら、どのように努力をなさるのですか。例えば、幅広い合意形成を得るために、先週の審査会が終わってからどのような努力をなさってくださったのか是非お伺いしたいと思いますが、どうでしょうか。

 閉会中審査についてお伺いいたします。

 我が党の岩谷委員、青柳委員、小野委員から再三再四お尋ねをしております。先ほどの中谷筆頭幹事の御発言の中にもありました、来年の常会からという御発言がございましたが、何も来年を待たずにも閉会中審査ということで開いていくことは可能と思いますが、それについてお伺いいたします。

 また、来年国会が開会したらなるべく多くの開催日数を増やすということも要望としてお願いしてきましたが、いかがでしょうか。

 先週のお答えでは、幹事会、幹事懇等でこういったことが了解されるように努力はしてみたいと思いますという中谷筆頭幹事の御発言がありましたが、結果はいかがでしたか。通常の幹事会以外にどのような努力をなさったのか教えていただけますか。

 先週は自民党の委員の方々からも憲法改正について熱い思いをお聞かせいただきましたが、そうであれば、自民党の中からも私たちと同じ声を上げていただきたいと思います。中谷筆頭幹事は、本当であれば、先週の憲法審査会終了後すぐにでも幹事会をその場で招集して、各委員の切実な要望に応える努力をしていただいてこそ御自分がおっしゃる最大限の努力と思いますが、どうでしょうか。私の時間内でお答えいただければと思います。

中谷(元)委員 ただいま御提案をいただきました。この提案は、真摯に受け止めておりまして、幹事会はもちろん、公式、非公式を含めて、様々なチャンネルを通じて協議をしていきたいと思っております。

 この審査会は、幹事会を中心に運営をされておりますけれども、各党各会派の合意が必要だと考えておりますので、それにつきましての御理解、御承認をいただけるように最大限努力をいたします。

 また、党内での議論も、おとといも自民党本部で、憲法改正実現推進本部、古屋さんが本部長でありますけれども、党内で議論をいたしております。昨日も、参議院の審査会でこの緊急事態につきましての議論もあったと認識しておりますけれども、この点につきましては、自民党内の意見はまとまっております。

三木委員 ちょっと明確にお返事をいただきたかったところではあるんですが、二巡目もありますので、私はちょっと次の論点に移りたいと思います。

 やはり、スケジュールを立てて明確にやっていただきたいということと、閉会中審査に関しましては今日を逃してはもうできない状況になってしまうんじゃないかなということを心配しておりますので、閉会中にも審査をして、そして、常会になれば数多くのこの憲法審査会を開いていただくということを、まず私の方からは要望とさせていただきます。

 そして、先週の憲法審査会でもそうでありましたけれども、自民党総裁である岸田総理と憲法審査会の筆頭幹事である自民党の中谷筆頭幹事との言葉の相違は、私はやはり看過し難いものがあります。

 中谷筆頭幹事は、任期につきましては、いろいろな考え方があろうかと思いますけれども、私は、総裁としての立場、身分を持っているうちにという意味でありまして、確かに九月で任期切れの総裁選はありますが、再選されましたら引き続き総裁として仕事をされるわけでありますので、そういう可能性もあるということで、総裁としてのうちでやりたいという意味と捉えておりますと発言をされておりました。

 しかし、十一月二十二日の私の予算委員会での質問に対し、岸田総裁は明確に、自分の任期は来年の九月までと明言され、憲法改正への意欲を再度示されました。

 それを受けて、先週の発言では、中谷筆頭幹事は発言を、来年の九月までの現在の任期中に憲法改正を実現すべく最大限の努力をするということは、我々自由民主党員の当然の責務であると考えております、したがいまして、憲法改正ができますように、この審査会においても、できる限り幅広い会派との合意形成に努めて、この取りまとめをして、今後とも丁寧な議論をしてまいりたいと、発言を変えられました。

 まず、御自分の発言が変遷したことを認めた上で、岸田総裁の言葉を勝手に解釈し、ねじ曲げていたことを認め、ここで訂正するべきではないですか。

 こういった一連の御発言は、私たち真摯に憲法改正に取り組もうとする委員をごまかそうとしているとしか受け止められず、今後はこのような理の通らない御発言は控えていただくようお願いいたしますが、中谷筆頭幹事の御見解を求めさせていただきます。

中谷(元)委員 私の考えは変わっておりません。

 つまり、任期というと、例えば玉木代表が今代表を務めていますけれども、では、玉木代表の任期はいつまでというと、玉木代表が代表でいる限り任期は続いているというふうに私は思います。まあ、いろいろな考えがあるんですけれども、いずれにしましても、総理が九月までというような発言をされましたので、総理の思いは受け止めております。

 ただし、発議をするのはこの国会、この審査会でありますので、筆頭としましてはこの発議ができるように努力をしてまいるということで、総理も国会で議論をというふうにこちらに任せていただいていますので、おおむねこの点についてはそごがないということです。

三木委員 一般の人から見て、私たちも委員も全て、ほとんどの人間が、そごがあるというふうに受け止めざるを得ない内容なんですよ。そちらをきっちりとやはりちゃんと認めていただかないと、やはり今の中谷筆頭の御発言を信じることがなかなかできないというふうになってまいりますので、是非ともよろしくお願いを申し上げまして、私の発言を終わります。

森会長 次に、國重徹君。

國重委員 公明党の國重徹です。

 今国会では、まず、海外調査の報告がありました。森団長を始めとした派遣委員の報告によりまして、海外調査の内容について大変よく理解ができました。

 本日は、今国会の終盤に当たり、改めて、海外派遣の報告を踏まえつつ、緊急事態対応及び国民投票について意見を述べさせていただきます。

 まず、緊急事態対応について述べます。

 森団長報告によりますと、各国共通して強調されていたもの、それが、緊急事態対応における議会チェックの重要性でありました。また、フランスでもアイルランドでも、法律による緊急事態対応が有効に機能してきたとの評価がありました。法律による緊急事態対応の重要性は、緊急事態において国会の立法機能がフル回転しなければならないことを示しております。

 これは、先週、我が党の河西宏一委員が、東日本大震災、新型コロナウイルスの世界的蔓延、この二つの大規模な緊急事態において制定された法律が大幅に増加するとともに、そのうちの多数の法律が議員立法によって制定されていたこと、また、その議員立法の多くが衆法であったことなどを踏まえ、緊急事態発生時にこそフルサイズの立法機能、すなわち、国会の二院制における両院同時活動を行っていくことの重要性を指摘したことにも通じるものであります。

 今回調査をしたフランス、アイルランド、フィンランドの三か国以外でも、例えばロシアの侵略を受けているウクライナの議会は今年に入ってもフル回転しておりますし、ウクライナ憲法には議員任期の延長規定があります。緊急時における議会機能を維持するための議員任期延長は、議員任期が憲法上固定されている日本国憲法においては必須であることを海外調査の結果やウクライナの例は示しております。

 議員任期延長につきましては、今年の常会の議論を経まして、自民、公明、維新、国民、有志の五会派の間では、方向性や必要性に関し、おおむね一致をしております。

 そこで、これまでの議論も踏まえて、たたき台となるような条文案の作成に向けた検討に着手することも大事ではないか、そして、そのような具体的な条文案を基に審査会で議論を更に積み重ねていくことがより建設的なのではないかと考えております。

 これは、特定の会派の示した条文案に乗る、乗らないではなく、審査会で幅広い合意が形成されるようにするための意味であることはもちろんであります。具体的な条文案を基に議論をすることで、国民がより具体的なイメージを持ちやすくなり、国民の理解が深まることにつながるでしょうし、また、その条文案に対して懸念が示される場合にも、具体的で真摯な対応が可能となるのではないかと考えます。

 次に、国民投票について述べさせていただきます。

 国民投票に関しては、偽情報などのインターネット利用に関する懸念についても問題提起がなされてまいりました。このようなデジタル社会の進展に伴う懸念への対策として、海外調査の訪問先からは、法規制などのハードな対策ではなく、ソフトな対策の重要性が強調されていたように思います。

 例えば、アイルランドのトリニティー・カレッジのケニー博士は、放送事業者による自主的な偽情報の拡散防止対策、学者によるファクトチェックなどを例に挙げ、アイルランドには様々な主体が偽情報を取り締まってきたという文化があるとし、偽情報の規制に関しては、むしろインフォーマルな文化や慣習、しきたりによるコントロールが大きな役割を担ってきたと指摘をされております。

 そのようなソフトな対策の一つとして、憲法改正案を発議する我々国会が正確な情報を分かりやすく発信することも大切であり、そのためにも、国民投票広報協議会の取組を充実強化することが重要だと思います。

 実際に、今国会では、広報協議会の組織などを定める規程について幹事懇で議論が始まったと承知をしております。これまでも、いわゆるCM規制や偽情報の問題に関し、広報協議会の役割として追加すべき事項について、各委員から様々な意見が出ているところであります。広報協議会をどのように充実強化していくか、具体的にどのような仕事を担うかという点については、今後一つ一つ具体的に詰めていく必要があると思います。

 先ほども述べましたとおり、法規制ではなく、広報協議会が行うソフトな対策は重要です。例えば、ネットCMの広告主の表示について、あるいは、ネット検索をすれば広報協議会の情報発信が一番上に出てくるというような措置について、各メディア事業者の方々に協力をしていただくといった方策を検討し、ガイドラインの策定などによって広報協議会が何らかの役割を担うということは十分に考えられると思います。

 先週の審査会で、奥野委員、中谷委員から国民投票法改正に係る立憲の考え方の説明がありましたが、法規制という方法を取るかどうかは別として、今申し上げた内容と類似の内容も提案されていたように思います。広報協議会の充実強化については、総論として賛成している会派も多く、広報協議会の活動内容を具体的に検討していくことを通してCM規制の議論の共通項を見出し、合意形成を図っていくことは、十分に可能であると思います。

 いずれにしても、広報協議会について議論を深めていくことは必要不可欠であります。引き続き委員間で真摯な議論をしていきたい旨を申し上げ、私の発言とさせていただきます。

森会長 次に、玉木雄一郎君。

玉木委員 国民民主党の玉木雄一郎です。

 岸田総理は、自民党の憲法改正実現本部の会合で、自民党総裁として目の前の任期中に改正を実現したい、党派を超えた連携を目指す改正項目について党としての考えを取りまとめてほしいと述べられました。意気込みは非常にいいと思います。

 ただ、今日が臨時国会最後の憲法審査会です。この国会を振り返ってみて、改正項目の絞り込みや条文案作りが一ミリも進まなかったことは極めて残念です。岸田総理の目指す来年九月の総裁任期中に改正するのであれば、今国会でこそ、まさに、党派を超えた連携を目指す改正項目としての四党一会派で合意が進んだ緊急事態条項、とりわけ議員任期の延長規定についての条文案の作成に取りかかるべきではなかったでしょうか。

 ちなみに、先ほど中谷筆頭幹事から、自衛隊の明記案についてもほぼ合意ができている旨の話があったと思いますが、私は、単なる明記案は中途半端で反対です。やはり自衛権の議論をきちんとしないと、赤嶺先生から、共産党から、いつまでたっても指摘を受ける中途半端な改憲論にとどまりますので、ここは、妥協でするというよりも、やはりきちんとした法律論をやるべきだということは付言させていただきたいと思います。

 ただ、今日、中谷筆頭幹事から、起草のための機関をつくるという発言があったことは評価をしたいと思います。前回、私、この場で会長に対して、条文案作りの作業部会の設置を求めましたので、ほぼ同じ趣旨だというふうに理解をしております。

 特に議員任期の特例延長規定についてはかなり合意が進んできたと思いますので、この起草のための機関、私の言う作業部会については是非設置をしていただき、そして、衆議院憲法審査会規程の八条には、「審査会は、会期中であると閉会中であるとを問わず、いつでも開会することができる。」という規定が八条にございますので、是非、閉会中もスケジュールを定めて積極的な議論を進めていただくよう、会長にもお願いしたいというふうに思います。

 立憲民主党さんに是非御協力いただきたいのは、党内にいろいろな意見があるのはこれまでもお伺いしておりますが、前回、奥野議員の発言にもあったとおり、御党においても、究極の事態、戦時など選挙が困難な事態においては議員任期の延長を可能とする憲法改正も検討の余地があると思います。ですから、議員任期の延長規定の創設については、国会中心主義の観点から合意が得られ得る分野だと思いますので、是非前向きに議論に参加をいただければというふうに思います。

 その意味で、これは改めて確認なんですけれども、先ほどもあった、一時的、暫定的、限定な役割であると憲法上の一つの性質が明確である参議院の緊急集会、私も基本的にこれを使うべきだと思うんですが、一度この場でも提案しましたけれども、本予算の議決、条約の承認までできるのか。つまり、本予算は一年に一回組みますから、一年以上長期にわたって選挙ができないようなケースに本予算の議決と条約の承認まで認めることが憲法上許容されているのかどうか。ここについての考えは整理して教えていただきたいなというふうに思うんですね。

 衆議院の事後的な同意がなければ、その効力を失うというのは基本的な憲法の定めですので、本予算とか条約まで決めるとなると、予算の議決と条約の承認については、御存じのとおり、衆議院の優越が認められていますし、先ほど國重先生からもあったような両院同時活動の原則という、もう一つの原則もあるので、無理にやってしまうと違憲の疑いが生じるのではないかと思うので、緊急集会のリーチの範囲がどこまでなのかということについては、他の憲法の規定との関係でやはりきちんと整理すべきだと思います。

 その中で、国会中心主義を貫くために憲法改正が必要であれば、司法の関与も踏まえつつ、お手盛りにならないような一定のルールをやはり事前に定めるべきではないかというふうに思います。是非、ここは御協力、また御意見も伺いたいというふうに思います。

 国民投票法改正法案についても一言申し上げたいと思います。

 政党等による有料ネット広告をどこまで規制するかは、国民広報協議会におけるネット広報がどこまで行われるのかとセットでやはり考える必要があると思います。

 具体的には、録音、録画の公営限度額が一体どこまで認められるのかということが実は極めて重要な要素だというふうに思います。一番正確な情報をやはり発信できるのは、改正案を取りまとめた各政党だと思うんですよね。その政党からの発信が禁止される一方で偽りのフェイクニュースやプロパガンダは幾らでも出せるということになると、国民の正しい判断がゆがめられてしまうと思います。

 これは前回、奥野さんが出したんですが、横表の、まとめていただいたポンチ絵なんですけれども、具体的に多分起こり得ることを二つ例を挙げて申し上げると、一つ、我々が議員任期の延長等の緊急事態条項を出したときに必ず言われるのは、ナチスが生まれると言われるんですよ。これは明らかにフェイクニュースです。事実に反する。ただ、それが多分流布します。今、もう既に流布していますからね。二〇一二年の自民党の憲法改正草案とも違うからそんなことはないんですが、そういうことが起こったときに、それを政党として、あるいは広報協議会として止めることができるのかどうか。

 もう一つ、多分フェイクニュースが蔓延するのは、今の自民党の九条改正案だと新たにできることは何も増えないんだけれども、この九条改正案によって、北朝鮮から拉致被害者を取り戻すために自衛隊が行けるようになるとか、ありもしないような、追加でできるような、自衛権の行使とか国際的な貢献とか活動ができるように、これもまたフェイクニュースなんですね。ですから……(発言する者あり)いやいや、そうなんです。だから、リベラルの方も余り心配しなくていいんですが、ただ一方で、保守派に対しては、新しいことができるできると言って今の九条改正案を出しているので、こっちのフェイクニュースも心配なんですよ。これは一体誰が止めるんだということですよ。

 自民党は止めたくないし、でも事実に反するので、では広報協議会が止めるのかというところは、今の条文案でいくのであれば、かなり現実に起こり得るフェイクニュース、二つの案件なので、そこは本当にどうするのかというのは、具体的に、もし考えがあれば教えてもらいたい。

 最後に、階さんが前回、データ基本権を始めとした新しい人権を憲法上に明記するという憲法の改正を党内で議論されていると。私、賛成です、これは。

 我が党も、三年前のちょうど十二月です、二〇二〇年の十二月に憲法改正のための論点整理をした中に、多分公党の中で初めて、データ基本権の明記について具体的な条文案を示しました。十八条の二を創設して、今話題となっている自己情報決定権、いわゆる自己情報コントロール権に加えて、思想、良心の自由並びにその形成の自由ですね、プロセスの自由まで保障する十九条改正案も提案しています。これは、プロファイリングによるマイクロターゲティングによって思想、良心の形成プロセス自身が不当に操作される、特に外国勢力によって操作されるということを踏まえて、必要な改正ではないかということで示したものです。

 また、社会的に大きな影響力を持つに至った新しい統治者、これはビヒモスということで有識者の方にも説明をいただきましたけれども、プラットフォーマーの責任にきちんと着目をして、偏りのないバランスの取れた自律的な多様な言論空間を確保して、いわゆるインフォメーションヘルスの環境を整える、この責務をプラットフォーマーに課すという二十一条の改正案も示しています。

 こうした内容を踏まえた具体的な条文作りについては、立憲民主党さんと一緒に共通条文案を作りたいと思いますので、ここは是非協力して、新しい人権についての憲法改正条文案の取りまとめを是非御党とも行っていきたいというふうに思っております。

 最後に申し上げたいのは、とにかく大事なのはスケジュール感です。起草のための機関ができても、結局その起草のための機関も、お尻を決めずにだらだらやると新たな言いっ放し機関が生まれるだけになるので、やはり、堂々巡りを繰り返すのではなくて、議論を具体的にピン留めしながら前に進めていくということを是非やっていただきたい。そういう作業部会、あるいは起草のための機関を速やかに設置し、そして閉会中も含めて動かしていくことを改めてお願いを申し上げまして、私の発言を終わります。

森会長 いろいろ問題提起がありましたけれども、それぞれに受け止めていただきたいと思います。

 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 この間の議論を聞いて、国会と国民の矛盾がいよいよ深まっていると感じています。

 さきの通常国会では、緊急事態条項や国会議員の任期延長の条文案をまとめるべきだという主張が声高にされました。岸田首相は、臨時会の所信表明演説で、国会に条文案の取りまとめを呼びかけました。この審査会でも、岸田首相が来年九月の総裁任期までに改憲を目指す考えに変わりがないと言っていることを捉え、逆算して議論を進めるべきだと繰り返し主張されました。

 しかし、今どの世論調査を見ても、国民の多数は改憲を政治の優先課題とは考えていません。これは、先週の審査会で自民党の方からも出されました。とても条文案をまとめるという状況にないことは、誰が見ても明らかであります。そのこと自体が、改憲が国民の支持を得られていないことを示しています。期限を区切って、できそうな項目から進めていこうというやり方そのものが、国民に改憲を押しつけるものであり、認められません。

 国民が改憲を求めていない下で、憲法審査会は動かすべきではないと改めて強調しておきます。

 今私たち政治家に求められているのは、憲法を変えるための議論ではなく、憲法の原則に反する現実の政治を正すことです。

 今日は、憲法九条をじゅうりんする問題について、二点指摘をしておきたいと思います。

 第一に、オスプレイについてです。

 先週、米軍横田基地所属のオスプレイが鹿児島県屋久島沖に墜落しました。オスプレイは、開発段階から墜落事故を繰り返し、構造的な欠陥機と言われてきました。国民の不安と反対の声を押し切って米軍オスプレイの配備を容認し、自衛隊への導入を強行してきた日本政府の責任は極めて重大です。

 事故を受けて、鹿児島県は、事故原因が究明され、再発防止策が講じられるまで、オスプレイの飛行を停止するよう要請しました。沖縄県や宜野湾市、嘉手納町など関係自治体も、全ての米軍オスプレイの運用を停止するよう求めています。

 ところが、日本政府は、米軍に、飛行に係る安全が確認されてから飛行を行うよう要請しただけで、正面から飛行停止を求めていません。しかも、捜索救助活動にオスプレイを使用することを容認しています。

 その下で、沖縄県では、事故直後から海兵隊や海軍のオスプレイが普天間基地や嘉手納基地での離着陸を繰り返しています。今も住民の上空を飛び交っています。捜索救助の名目で奄美空港に飛来し、住民に更なる不安を与えております。しかも、その上、一機は不具合を起こし、その整備のために更に別の一機が飛来するという事態まで起きていました。

 米軍は、墜落機の捜索が終われば横田基地のオスプレイも飛行を再開させるとしています。日本政府は、飛行を中止させるための何ら実効性のある措置を取ることができません。

 さらに、日本側は、回収した機体の一部を全て米軍に引き渡しています。これでは、日本が独自に事故原因を調査することすらできません。

 憲法の上に日米安保があり、国会の上に日米地位協定がある下で、国民の命や暮らしよりも米軍の運用が優先されているのが実態です。この現実こそ変えるべきであります。

 二つ目に、岸田政権が進める大軍拡についてであります。

 岸田政権は、安保三文書に基づき、空港や港湾の軍事利用を進めています。そこでは、全国で約四十もの空港や港湾を特定軍事拠点に指定し、平時から自衛隊や海上保安庁が使用できるよう滑走路や岸壁を増強することが検討されています。その半数以上は沖縄や九州に集中しています。さらに、自衛隊がより優先的に使用できるよう、あらかじめインフラ管理者との間で調整する枠組みをつくることまで検討しています。

 空港や港湾が軍事拠点となれば、有事に攻撃対象とされます。そのとき犠牲となるのは、そこで暮らす住民です。

 既に自衛隊や米軍は、空港や港湾を使用した訓練を推し進めています。十月に行われた国内最大級の日米共同演習では、沖縄県の新石垣空港で、管理者である県の自粛要請も無視して、陸自オスプレイによる負傷兵の輸送訓練を強行しました。十一月の自衛隊統合演習では、岡山や大分、奄美や徳之島空港で、自衛隊の滑走路が使えなくなったことを想定した戦闘機の離着陸訓練が行われました。まさに日本全土が戦場となることを想定したものであり、断じて容認できません。

 憲法九条を踏みにじり、日本に戦火を呼び込む大軍拡は直ちに中止すべきだと強調して、発言を終わります。

森会長 次に、北神圭朗君。

北神委員 有志の会の北神圭朗です。

 まず、議員の任期延長については、一昨年前から議論が重ねられ、今年の通常国会の時点で、少なくとも五会派の間ではほぼ共通の認識が得られています。有志の会としては、維新の会、国民民主党とともに、既に条文案も提案しています。このように、議論自体はかなり煮詰まっているように思います。

 こうした中、昨日、岸田総理が、四項目の改正案を踏まえ、党派を超えて連携できる項目に絞り込むよう指示をしたと発言されています。四項目と言いますけれども、現時点で党派を超えて連携できる項目は、やはり議員任期の延長が筆頭に来るというふうに思います。また、同じ報道で、これは岸田総理の言葉ですが、総裁として、目の前の任期中に改正を実現したいとの思いにいささかの変化もないと明言しています。

 本日も、中谷筆頭幹事と三木委員の間で、議員任期の延長とは何ぞやと、極めて重大な問題について深遠なる論争が展開されましたけれども、目の前ということは、恐らく来年九月が期限ということになると思います。時間が限られています。その観点からも、論点をいたずらに分散させずに、一つの項目に絞って条文案をまとめるしかないというふうに思います。もっと言えば、我々の共同案をたたき台にするのが最も迅速な方法だというふうに思われます。

 たたくといえば、立憲民主党さんの一部からまた緊急集会の話が、たたいたと思ったら再び頭をもたげるモグラのように顔をのぞかせています。

 緊急集会は、もう何度も申し上げているように、長期にわたり選挙が実施できないような事態を想定していません。国会の二院制の例外であるがゆえに、開会の期間の面でも審議の対象の面でも制約があります。期間を延ばせば延ばすほど、憲法が求める両院同時活動の原則の例外状態を長引かせることになります。短期で活用することは可能ですが、七十日を超えるような選挙困難事態にはとても対応できないと思います。

 立憲民主党の泉代表が今年の憲法記念日に示された談話には、「憲法論議においても、立憲主義や民主的統制の確立、権力の肥大化の抑止、人権規定の整備など、真に国民が必要とする憲法課題について論じております。」とあります。議員任期の延長は、緊急時における国会機能の維持により、まさに立憲主義や民主的統制の確立、権力の抑止に貢献するのではないでしょうか。

 先週、立憲民主党の奥野委員より、選挙困難事態について党の方で意見を取りまとめるとの発言がありましたので、早急に具体案をお示しいただきたいと思います。

 次に、国民投票法については、私から、国民投票法第十四条に規定される国民投票広報協議会の事務に偽情報対策を追加するとともに、規程案等にも関連内容を盛り込むことによって官民両輪で偽情報対策に臨める手当てをすること、また、国民投票広報協議会の事務局体制を充実させた上で、政府や民間団体と連携してファクトチェックを行える仕組みを構築することを提案しました。さらに、プラットフォーム事業者などに対し、削除通知やアクセス遮断を命じる制度を導入することも検討に値すると述べました。

 このうち、国民投票広報協議会が自らファクトチェックを行うことについては、前回、複数の委員より同趣旨の発言がありました。

 私は、以前より、諸外国ではこの偽情報対策に政府が取り組んでいることを指摘しました。すなわち、ドイツ内務省の連邦選挙管理委員会が選挙全般に関するファクトチェックの権限を有していること、カナダでは選挙妨害を阻止するための政府タスクフォースが設置され、政府機関自ら偽情報の監視結果を公表していることも述べました。

 また、前回、船田幹事より言及のあったオーストラリアでも、選挙の完全性を保証するためのタスクフォースが、選挙委員会、内務省、インテリジェンスコミュニティーとの連携で設置されていて、選挙における外国勢力によるサイバー攻撃や干渉行為を監視し、選挙委員会への助言を行っていることも明らかになりました。

 この点、立憲民主党さんとも、これまでの発言を拝聴している限り、お互い歩み寄る余地が十分あると思います。そういう意味では、本件も本審査会で具体案をまとめられる可能性が高いでしょう。ただし、この議論を人質に取って本体の議論を遅らせることは避けるべきだと思います。先ほどあった中谷筆頭幹事の前向きの提案も踏まえ、定例日にこだわらず、作業部会を設けて同時並行的に審議を進めればよいだけの話です。

 なお、私は、これまで発言しているとおり、偽情報対策と同じ趣旨から、外国人の資金提供についても規制をすべきだと考えています。

 ただ、実務面では、議員や政党という限定した者に対する規制とは異なり、一般人への資金提供の情報把握はなかなか難しい。この点、参考となるのは、米国の外国代理人登録法とオーストラリアの外国影響力透明化法です。これらの法律は、外国政府及び関連団体等の外国に依頼されて政治的な活動を請け負った者に対し登録を義務づけています。こうして外国関係者の活動の透明性を高めることにより、政治及び選挙への外国からの影響を防ぐことが可能となります。

 こうした海外の法律などを引き続き調査検討しつつ、早急に国民投票法改正案や国民投票広報協議会等の規程案の具体化を進めていくことを求めます。

 本日の中谷筆頭幹事の発言もこれあり、今、憲法審査会はやっと成果を出せる機運が若干高まっているように思います。仕事をする憲法審査会の一員として、共に微力を尽くす決意を申し上げて、私の意見とします。

    ―――――――――――――

森会長 次に、委員各位による発言に入ります。

 発言を希望される委員は、お手元にある名札をお立ていただき、会長の指名を受けた後、御発言ください。

 発言は自席から着席のままで結構でございます。

 なお、発言の際には、所属会派及び氏名をお述べいただくようお願いいたします。

 発言が終わりましたら、名札を戻していただくようお願いいたします。

 また、幹事会の協議に基づき、一回当たりの発言時間は五分以内といたします。質疑を行う場合は、一回当たりの発言時間は答弁時間を含めて五分程度といたします。委員各位の御協力をお願い申し上げます。

 発言時間の経過につきましては、おおむね五分経過時にブザーを鳴らしてお知らせいたします。

 それでは、発言を希望される委員は、名札をお立てください。

下村委員 自民党の下村博文です。

 発言の機会をありがとうございます。

 目下の国際情勢に鑑みれば、多くの憲法学者が違憲と解する自衛隊の法的地位を国防の要として憲法上明確に位置づけるとともに、外部からの武力攻撃やサイバー攻撃、内乱やテロ、大規模自然災害や伝染病、その他社会秩序と国民生活に深刻な影響を及ぼす事態への迅速な対応を可能とする緊急事態条項の創設が必要不可欠であります。

 我が国に迫る様々な脅威から国の主権と国民の生命と財産を守り抜くために、自衛隊明記と緊急事態条項の創設の二点を軸とする憲法改正の実現に向け、速やかに具体的な条文案の策定と国会発議が行えるよう提案をいたします。

 いつまでも自由討議を行い、国民から見ても小田原評定のような議論をしても、成果は生まれません。岸田総裁は、来年九月までの任期までに憲法改正を成し遂げたいという強い思いを持っておられます。我が党はそれに応えるため、まずは、自衛隊明記とともに、既に憲法審五会派の共通認識である緊急時における議員任期延長のための法案を早急に出すべきであると考えます。

 参議院の緊急集会は、緊急権の規定ではなく、あくまでも臨時会相当の規定であり、憲法がこれに重要な役割を担わせる構造になっているとは言えません。衆議院憲法審五会派の共通認識として、参議院の緊急集会は、あくまでも一時的、限定的、暫定的制度であるとなっています。

 平時から緊急時へと切り替えるトリガーとしての緊急事態条項を憲法に設けることが必要であり、国家の存立を維持し、国民の生命と財産を守るためという緊急事態条項の目的をきちんと明記すべきであります。憲法審で行ったこれまでの議論で、国会において三分の二の賛成を得られることではないかと考えます。

 その国会機能維持のため、議員任期延長が必要であります。議員任期延長を強調すると、お手盛りなどと批判されますが、これはあくまで国会機能維持の策の一つであります。ただ、私は、議員延長を先行したとしても、緊急政令等を含めたパッケージで提案することが必要であると考えます。

 想定外の事態に迅速に対応するため、個別法の確認規定ではなく、憲法を直接の根拠法として内閣が緊急政令、緊急財政処分を行うことができる創設的な規定を設けるべきであります。緊急政令、緊急財政処分は、積極的に活用するものではなく、あくまでも究極の事態に備えた、一時的、暫定的な国会機能の代行が目的であります。

 東日本大震災のときにおいても、この大震災以降、七十一の関連法、百五十九の政令を成立させています。しかし、それだけ復旧復興が遅くなってしまったということであるわけであります。

 そもそも、憲法に緊急事態条項がないというのは、政治の不作為ではないかと考えます。緊急事態条項は、緊急時にも立憲主義を機能させようとするものであります。憲法に緊急時を想定することは、想定外の範囲を可能な限り限定し、超法規的な措置をできないようにするものであり、その規定がなければ、法治国家としての立憲主義の原則が崩壊することになります。

 今国会においても、今日の憲法審が最後となりました。これまでも、そして今日も各党の委員から提案されているとおり、閉中審査を引き続き是非行っていただきたいと思います。

 また、本日も中谷筆頭幹事から提案がありました。是非、憲法改正に向けた条文案作成に向けた作業チームを設置し、来年の通常国会までには憲法改正の発議のコンセンサスを得る努力を私たちはすべきと考えます。その取扱いにつきまして、森会長にお願いをいたします。

 以上でございます。

森会長 ただいまの御要請につきましては、幹事会等で協議をいたします。

奥野(総)委員 立憲民主党の奥野総一郎でございます。

 議員任期の延長問題について、我が党でワーキングチームを設置し、夏から議論を続けてまいりましたが、ワーキングチームとしての一応の結論を得ましたので、共同座長を務めました私から、その議論を御紹介をさせていただきます。

 日本国憲法は、その統治構造の核として、徹底した国会中心主義を採用しており、いわゆる緊急事態条項は設けていません。ワーキングチームでは、現行憲法の考え方を尊重し、緊急事態条項を規定することなくこの統治構造を機能させるため、いかなる場合においても国会機能を維持するよう検討を加えました。

 そのため、平常時から、国会におけるオンライン審議、これは昨年この場でも合意を得ましたけれども、環境整備や、選挙に係るインターネット投票の導入及びインターネット選挙運動の規制緩和などの取組を進めることは言うまでもありません。

 しかし、これらの措置を講じたとしてもなお、衆議院選挙時に大規模自然災害が発生し、広範な地域で長期間選挙が執行できないような事態、いわば選挙困難事態が発生した場合には、衆議院を構成できず、国会中心主義を維持することができなくなってしまう場合があり得ます。

 そこで、いかなる事態においても憲法がその統治構造の前提とする国会中心主義を維持できるよう、選挙困難事態への対応を検討しました。

 現行の法体系では、いわゆる選挙困難事態が発生した場合には、公職選挙法上の繰延べ投票制度を活用して、総選挙後に選挙が実施可能となった投票区から随時投票することを想定していますが、繰延べ投票による対応には以下のような問題点があります。

 一点目としては、三分の一の定足数を満たす議員さえ選出されれば、被災地選出議員が不在のまま、総理指名や復旧復興を含むあらゆる政策の決定、実施が行われてしまう。

 二点目、繰延べ投票は、本来、ごく限られた選挙区において投票ができない場合に当該選挙区の投票を繰り延べる制度であって、広範な地域において長期間投票が困難な事態についてまでこれを利用することは、総選挙の一体性の欠如をもたらすのではないか。

 三点目、繰延べ投票に当たり、既に行われた選挙結果が繰り延べられた投票における行動に影響を与えるおそれがある。これは昔から指摘されてきたことであります。

 四番目、大規模な災害においては、被災地以外の自治体は被災地自治体に応援職員を派遣しますが、被災地以外の自治体で予定どおり選挙を行うことは、このような応援に支障を来すことになるのではないかという問題点であります。

 今述べたような、現行制度、繰延べ投票の問題点を打ち消すために、被災地以外も含め、一体性が確保できる程度の地域で選挙が実施できる時点まで選挙を延期することが考えられます。このような選挙の延期については、その間は参議院の緊急集会で対応することによって、繰延べ投票のデメリットを解消しつつ、選挙困難事態において国会機能の維持を図ることができるのではないかと考えられます。

 なお、総選挙の延期の期間、これは選挙困難事態の期間と同じでありますが、これをできるだけ短く定めることにより、濫用の防止を図ることは言うまでもありません。

 同時に、衆議院総選挙が延期されている間、以下のような制度的拡充を行った上、参議院の緊急集会での対応を可能とします。

 緊急集会の招集期間については、今申し上げた選挙困難事態の期間が活動期間の上限となる。選挙困難事態が終われば衆議院が選挙をされて戻ってきますから、その間が緊急集会の招集期間になります。

 そして、選挙困難事態の認定及び延長時には、司法、これは私が従来申し上げてきましたけれども、例えば憲法裁判所を関与させることなどにより、時の政権による濫用を防止する。客観的に選挙困難事態を認定するということであります。さらに、政府の活動に対して適切かつ実効的な監視、統制を行うことができるように、一定数の議員の要求に基づく集会決定や自律的集会を可能とする。

 これらの濫用防止措置を講じた上で、従来限定的に解されてきた緊急集会の権限、案件を超える権限、案件を認める。ただし、事後的な衆議院の同意が必要な点で、この権限はあくまでも暫定的なものであることは変わりがありません。

 参議院の緊急集会は、その制定経緯から、国家的な緊急事態を想定した制度であることが明らかであるとともに、戦前の政府による権力濫用の反省に基づき、徹底した国会中心主義の見地から創設された、極めて優れた仕組みでもあります。

 選挙困難事態制度を創設して、憲法の選挙権の保障と調和を図りつつ、選挙を一体的に延期した上、この間、参議院の緊急集会による暫定的な対応を行うことで、常に平常時への復帰のインセンティブを持ちつつ、参議院の緊急集会に完全な国会機能を与えることにより万全の対応を図り、その上で、節目で司法のチェックや少数会派による集会要求等により濫用防止を図るものではないでしょうか。

 なお、議員任期延長制度については、任期延長された議員は選挙を経ておらず、その民主的な正統性に疑義が残る中で、衆議院としての暫定的なものではなく正式な決定を行うものであること、また、戦時中に戦争遂行体制の整備を口実に衆議院議員の任期が延長された歴史的事実を見ても、悪用のおそれがあり、問題があります。

 以上が、このワーキングの内容であります。

 条文化という話もありますが、ここは腰を据えてじっくり議論をすべきだと私は思います。

 以上です。

岩谷委員 日本維新の会の岩谷良平です。よろしくお願いいたします。

 まず、自民党の中谷筆頭幹事から、緊急事態条項、特に議員任期延長等についての条文案起草の機関の設置の御提案がありました。大いに賛成をするものでありますが、三木委員からもありましたし、再三我々もお伺いしておりますが、やはりスケジュールが大事だ。いつまでに起草して、いつまでに発議を行うのか、この点、再度お伺いしたいと思います。

中谷(元)委員 総理からも、来年九月末までの任期中ということで発言がありました。したがいまして、来年九月までの任期中に憲法改正を実現すべく、最大限努力をしてまいりたいと思います。

 他方、憲法改正というのを実施するためには、できる限り幅広い会派との合意形成に努めて、国民の理解を得ていくという努力も必要でございます。

 したがいまして、総理の発言はありましたけれども、審査会といたしましては、各党各会派としっかり協議をいたしまして、合意ができるように努力をしてまいりたいというふうに思います。

岩谷委員 九月までということであれば、おのずと、いつまでに条文案を起草しなきゃいけないというのも出るはずですから、この点を是非明確にしていただきたいと思います。

 それから、幅広い会派とおっしゃいますが、これは三木委員からも質問がありましたが、どこまでの会派の合意を求めるのか。

 今、立憲民主党の奥野委員からもありましたけれども、また、前々回、中川筆頭幹事からもありましたが、立憲民主党さんは明確にこの議員任期延長規定については反対だということを結論づけられたというふうに認識をしております。共産党さんも反対だと。だとしたら、もう賛成、反対は明らかになっているわけなんですね。これ以上議論を続けても平行線なわけです。

 であるならば、賛成している我々五会派で条文案を作って、そして発議をするということを明確にすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

中谷(元)委員 そういう結論ありきではないと思います。やはり議論の経過によりましてはいろいろと考え方も変化するものでございまして、例えば緊急集会につきましても、先ほど奥野委員の発言を聞いてみますと、やはりこれは腰を据えてじっくりと議論をしておかなければならないということでありますので、まだまだ結論を出せるような状態ではないので、やはり丁寧な議論をしていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。

岩谷委員 これ以上まだ議論を続けるというのは全く理解ができないんですが、先週、自民党の鬼木委員からも、審議拒否等をされるとトラウマなんだというお話もありましたが、これだけ議論、議論とおっしゃっている立憲民主党さんが、まさか審議拒否のようなことはされないと思いますから、是非進めていただきたいと思います。

 そして、そのためには、これも再三再四申し上げておりますが、やはり閉会中審査と、あるいは開催日を増やしていくということがマスト、必須であると思います。この点、何度もお願いしたら、森会長からは、幹事会等で協議しますというお答えをいただいています。

 あるいは公明党の北側幹事からも、広報協議会規程についても、衆参で協議会を設けて議論すべきだと御提案がありました。あるいは立憲の吉田委員や私も、NHK中継をこの審査会はすべきだというような提案を繰り返し行っていますが、森会長は毎回、幹事会等で協議しますと引き取られるわけですが、うちの、維新の馬場幹事に聞きましたら、幹事会でそんな議論はされていないというふうに聞いておるんですが、森会長、幹事会での議論をなぜしていただけないのか、お伺いしたいと思います。

森会長 再々の御要請でございますが、幹事会等でと申し上げておりまして、公式、非公式を問わず、様々なチャンネルをもって幹事間での協議がされていると私は認識しております。

 いずれにしても、重く受け止めて対処いたします。

岩谷委員 幹事会以外に非公式な場でも協議をされているという御発言と認識しましたが、であるならば、今申し上げたようなテーマについての結論はどうなったんでしょう、協議した結果。

森会長 まさに今協議中でございます。

岩谷委員 是非、いつ、どこで、誰と協議しているのかを教えていただきたいんですが、なかなか答えにくいかもしれませんが、せめて、いつまでに、これ。

 では、中谷筆頭幹事にお伺いしますが、今日終わってしまうわけです、もう。閉会してしまうわけです、十三日に。閉会中審査をやろうと思ったら、直ちに協議して決めていただく必要があります。どうですか、この点。

中谷(元)委員 憲法改正につきましては、当然この審査会での議論になりますが、いずれにしましても、最終的には国民の投票、過半数の賛同を得なければなりませんので、こういった議論の経過とかその内容については、しっかりと国民に理解してもらうように、幅広くやはり議論をして、その結果、収れんしていくと思うんです。

 そういったプロセスというのも非常に大事でありますので、賛成、反対含めて、しっかりと議論は続けていかなければなりませんが、いずれにしましても、こういった時間の関係もありますので、おのずと収れんしていくのではないかなというふうに思います。

岩谷委員 議論を収れんさせるために閉会中審査を行いましょうと提案をしているんです。それについてのお答えを求めていますが、いかがですか。

森会長 発言時間が終了しております。

山田(賢)委員 自由民主党の山田賢司でございます。

 まず、日本維新の会、国民民主党、有志の会が緊急事態における国会の機能維持に関して条文案を出されていることを歓迎いたします。

 実は、自由民主党も、緊急事態対応、自衛隊明記、合区解消、教育の充実といった四項目につきまして、議論のベースとなるように、既に条文イメージ、たたき台素案を発表しております。ただ、これはあくまでたたき台でございますので、こういったものを含めて実際に具体的な議論をしていきたいと思っております。

 その際に、先ほど来御議論が出ています、条文案を詰めるべきだという話。これは、緊急事態の、議員任期の延長だけを発議するのであれば、一項目、条文をまとめて発議をする、改正原案として発議すればいいんだろうと思いますが、一項目合意ができた段階で一項目ずつ条文を詰めて次の項目に進むのか、あるいは、今日もいろいろな論点が出ましたけれども、複数の項目について幅広く議論し、できるだけ多くの会派の御意見を取り入れた形で、全体としてまとまったものを、合意できたものをまとめて条文化して、改正原案として審議をするのか。この点につきましては、今後の進め方について、幹事会にお任せをいたしたいと思っております。

 また、民主党からも、先ほど道下委員から、地方自治体の在り方、合区に関し貴重な御指摘をいただきました。これも是非審査会で議論をさせていただきたいと思っております。

 また、赤嶺先生からは、国民が憲法改正を求めているのかという御指摘がありました。

 我々自由民主党のところにも、多くの国民から早く憲法改正を進めろという声がありますし、先ほど来御発言いただいております国民民主党、日本維新の会、有志の会からも、この方々も国民であります、改正をしろという声もあります。まさに、国民が改正を求めているのかいないのか、これを問うのが国民投票であります。

 とはいえ、赤嶺先生におかれましては、毎週九条に関して御発言をいただいていること、大変敬意を表します。

 我々とは立場は異なるんですけれども、反対されている方がどういうお考えをお持ちなのかということを伺うことができるオープンな場で、憲法審査会の場で議論をするということは、これは、賛成、反対それぞれの立場の方々がどんな意見があるかということを聞くことができるので、この憲法審査会で議論する意義があるんだろうと考えております。

 そこで、本日は、自衛隊の明記の必要性について問題提起をいたしたいと思います。

 まず、確認のため申し上げますが、日本国憲法は、国民の人権を保障するため、日本の統治機構に縛りをかけますが、当然ながら、外国勢力を縛るものではありません。

 日本国憲法があれば国民の人権は守られるのか。一つの実例を御紹介いたします。

 日本国憲法は、昭和二十二年、一九四七年五月三日に施行されました。その日本国憲法二十一条では、表現の自由を保障し、検閲を禁止しております。しかし、GHQの民間検閲支隊、プレス・映画・放送課は、昭和二十四年、一九四九年まで存在し、検閲が行われていたほか、プレスコードは占領終了まで維持されました。明確な憲法違反ですが、調べましたところ、これに関して違憲訴訟が提訴されたという例は見当たりませんでした。

 つまり、日本国憲法があっても、日本国民の人権を外国勢力からは守れないということです。日本国憲法が保障する国民の人権を守るためには、国家の主権と独立を守らなければならないということを、改めて国民の皆様にも御理解をいただきたいと思っております。

 外国との関係では、国際法や国際人道法があります。しかし、国際法があれば国民の命が守られるかといえば、ウクライナや中東の情勢を見れば明らかです。ロシアの武力侵略に対し、世界は国際法違反だと批判の声を上げています。しかし、国際社会が非難をしたにもかかわらず、ブチャでの虐殺を含め、現実に今でも人の命が奪われています。

 ルールがどうなっているかということと、ルールを守らない国による侵略から自国民をどう守るかは別の問題です。よりどころとしての国際法は必要ですが、国際法を守らない者の侵略、武力攻撃から守るためには実力が必要であります。

 防災用語に自助、共助、公助という言葉があります。まずは、自分の身は自分で守る、次に、御近所や仲間と協力して守る、公の助けは最後になります。一般に、自助七割、共助二割、公助一割とも言われております。

 阪神大震災では、誰に救助されたかという調査で、自助は六六・八%、共助は三〇・七%、九七・五%が自助、共助です。公助は僅かに一・七%でした。

 防災訓練の現場などでも、発災直後には公助は期待できないので、自助、共助で命を守ってくださいと呼びかけています。これは、国に置き換えて、武力侵略を受けた場合も当てはまると言えます。国連を含めた国際機関の関与は極めて限定的であり、まずは、自分の国は自分で守る、そして、同盟国を含め、同志国と協力して守ることが必要です。

 ウクライナにしても、自国で守っているから世界が支援し、持ちこたえています。もし自分自身で守る力を有していなければ、一週間で占領されていたかもしれません。話合いで解決しろとおっしゃる方がいらっしゃいます。もちろん、外交、話合いで決着すべきです。しかし、話合いに応じず侵略する相手から国民の生命を守るためには、その能力を備えておくことが必要です。

 他国を侵略することは絶対にしてはならない。日本国自身がそれを自国の憲法に書いてあります。他方で、他国が侵略する場合に、主権と独立を守り、国民の生命を守るための実力を備えることについての規定がありません。そこに憲法違反を主張する方々もいらっしゃいます。日本国憲法が保障する国民の人権を守るためにも、我が国の主権と独立を守る実力組織を有することを憲法上に明記する意義があると考えます。

 委員各位の御議論を期待して、発言を終わらせていただきます。

中川(正)委員 今日は、今国会最後の発言の機会をいただきましたので、憲法審査会の在り方と議論の進め方というものについて、先日の北側幹事の問いかけに答える意味も含めて、原点に戻って、基本的な認識を共有をしていきたいというふうに思います。

 憲法をテーマにして各党の政治的な立場を主張していくということは、もちろん、否定されるものではありません。その上で、私たちの憲法審査会で何を行ってきたのか、もう一度ここで確認をしてみたいというふうに思います。

 これまでの審議過程の中では、少なくとも我々与野党の筆頭幹事の間では、一つの共通した認識がありました。それは、憲法議論では国民の分断を引き起こすようなことがあってはならないということであります。だから、各党が策定した具体的な憲法改正案をこの審査会に正式な形で提出をして、多数決でもって決していくということはしないという暗黙のルールが尊重されてきました。

 憲法改正の議論は、でき得る限り幅の広い合意を形成することを目指すこと、そして、その合意の下に、幹事会なり、特別の小委員会なりをつくって、それぞれ話合いの下に、憲法改正素案をこの審査会で作っていくということが前提になっているということ、これからもこれを基本にしていかなければいけないということだと思います。

 時に、審査会の自由討議に対して、それぞれが言いっ放しで何も出てこないではないかと批判する人がいます。しかし、これは、これまでの、私たち、これも筆頭幹事の理解は違うんです、それぞれ議員個人として、又は党としての場合もありますが、自由討議で表明されたのは、審査会の委員による様々な立法事実とその解決策の提起だったと思っています。現在の憲法に照らして憲法違反と判断される現実が指摘されたこともありました。あるいは、時代の変遷の中で、これまで憲法によって捉えられなかった新しい課題が生じて、憲法改正の必要性が主張されることもあります。私たちの課題は、これらの議論をどのように発展させていくかということだと思うんです。

 以上のような前提に立って、これからの憲法審査会の進め方として、主に二つの作業を進めていくことを私の方からも提案をしたいというふうに思います。

 まず一つは、それぞれ提起される課題について、その課題ごとに、どこまで広い合意が可能となるのか積極的に見極めていくプロセス、これは必要だというふうに思います。九条関連、あるいは解散権、憲法裁判所、人権委員会、情報分野の人権保障、環境権、一票の格差と地方分権、教育の無償化、同性婚など、それぞれの課題に、どこで大方の合意を見出すことができるのか、さらに、幹事会の合意を前提として、次のステップに移っていくことができるのか、もう少し焦点をしっかり絞って、深掘りのできる議論をしていく必要があるということは私も感じております。

 そのためには、自由討議において、具体的な課題を絞って議論を集約することでそれぞれの方向性を確認していく作業が必要だというふうに思います。

 ただし、特に、前回の審査会において北側幹事からも指摘のあった緊急事態条項については、現時点で私たちは憲法に明記する必要はないと考えております。今の法律体系の中でこの緊急事態条項を見ていくということで、あるいはそれをいわば改良していくということで私たちの体制をつくっていきたいというふうに思っています。この課題については、そういう意味では合意が見えていないというふうに判断をしております。

 今の時点で意見集約できそうなものと思われる課題は、国民投票法に関連した見直し作業だというふうに思います。この課題については、特にネット社会の進展などによって、当初の国民投票法の在り方では公平公正な国民投票の実施ができない、新しい要素を入れた見直しが必要だという方向性は合意できている、あるいは確認できているのだというふうに思っています。その原案作成のための作業部会などの設置も含めて、前に進めることができるのではないかというふうに思います。

 そして、先ほどもお話が出ていました、情報に関連する憲法本体の議論、これについても更に深掘りを是非していくべきだというふうに思っております。

 次に、第二に考えていかなければならないことは、国民との対話であります。

 多くの皆さんに指摘されているように、憲法議論に対する国民の関心は全く低いものであるということであります。この現状を踏まえれば、憲法改正ありきを前提に、それを政治キャンペーン化して利用することは厳に慎まなければならないというふうに思います。具体的な憲法課題を抜きにして、単に憲法改正に賛成か、それとも反対かの二極化した世論形成は、国民の中の憲法議論を空洞化してしまいます。

 私たちが審査会の議論で抽出した憲法課題を国民に投げかけて、幅の広い議論を喚起することを考える必要があるというふうに思うのです。憲法学者だけではなくて、それぞれの分野での有識者を交える討論会や地方での公開の公聴会の開催などと同時に、マスコミを通じた広報などを提案をしていきたいというふうに思います。

 最後に。国際的な様々な課題に直面しているときであります。憲法を通じて、私たちの基本的な生きざまというか、国の形といいますか、これを再検証していく、次の時代の生き方を示していけるような審査会の議論に是非していきたいというふうに思っております。

 その思いを持って、今日の私の発言といたします。

玉木委員 奥野委員に二点だけ確認したいのは、基本的にはもう緊急集会でいくので憲法改正は不要だということなのか、更に検討の余地が残っているのかということが一点と、もう一つは、仮に緊急集会でやった場合に、私が提案した、衆議院の優越性が認められている本予算の議決と、そして条約の承認ということも、この緊急集会でやっていくんだということなんでしょうか。

奥野(総)委員 さっき申し上げたように、ある種臨時国会的な機能を緊急集会に授けるということになりますね。そのときにどうやるのか。選挙の延期もそうですけれども、憲法に触れるのかどうかという問題はあります。

玉木委員 憲法に触れることをやっちゃいかぬと思うんですね。やはり、衆議院に優越性が認められている本予算の審議というのは、臨時国会ではできないので……

奥野(総)委員 触れるのは、違反していいという意味じゃなくて、憲法の条文を検討する余地があるということですね、そこについては。

玉木委員 では、まだ検討の余地は残っていると。分かりました。

北側委員 公明党の北側です。

 私も、今、玉木さんから質問がありましたけれども、今日の奥野さんの御意見に対して、感想といいますか、申し上げたいと思うんです。

 党内で御議論いただいていることは本当によかったと思いますし、取りまとめもされたということですね。是非ちょっと文書で、正確を期したいと思うので、いただければ大変ありがたいと思っておりますので、検討していただきたいと思います。

 その上で、今日のお話を聞いて感じたこと。

 まず、選挙困難事態というのがあり得るという認識を持たれたんだと思うんですね。繰延べ投票では限界がある、選挙困難事態というのはあり得ると。その場合に、衆議院の場合は任期四年若しくは解散後四十日以内に総選挙というのは明記されておりますので、これを超えて総選挙期日を延期することもあり得ると御覧になっているんだと思うんですね。そうすると、これ自体、憲法改正が必要なんだろうと私は受け止めました、改憲が必要なんだろうと。

 それと、緊急集会について今もお話がありましたけれども、権限を大幅に拡大をするというお話になるわけですね。緊急集会というのは、先ほど来話が出ていますとおり、憲法上の規定は、あくまで衆議院が不在のときの一時的、暫定的な、補完的な役割を担っていくというふうな、一応、今の日本国憲法では位置づけなんですよ。それを大きく変えていく、本予算案もできる、条約もできる、内閣総理大臣の指名はどうなんでしょうかね、そういうことも含めて、どういうふうにその辺、考えていらっしゃるのか。

 それを大幅に拡大しようというならば、七十日を超えて、長期間の間、緊急集会の開催で国会の機能を認めていこうというならば、これは二院制の問題とも同時活動の原則とも全く反するものでございますから、当然、憲法を改正しないと、緊急集会の権能そのものの大幅な拡大になりますから、これは憲法を改正しないとできないはずなんです。

 ですから、今の二点、総選挙期日を延期をする、さらには緊急集会に大幅な権限を持たせる、これは共に改憲が必要だと私はお聞きしました。

 だから、では、どういう改憲案を、改正案を考えていらっしゃるのか。これはもう来年で結構でございますけれども、是非示していただきたいというふうには思います。

 それと、中川先生からお話がありましたが、議論も、少なくとも緊急事態条項について、特に議員任期延長についてはどうするかということは、相当議論を詰めてきました。それはもう御承知のとおりです。

 これを更に議論を深めていくために、今日、國重さんの方からも提案をさせてもらいましたけれども、例えば、条項案のたたき台ですよ、あくまで、そういうたたき台の文書を基に、当然これは幹事会で御了解いただかないといけないと思いますが、基に審査会で議論をしていくということも必要だと。それによって議論も深まりますし、懸念されている、例えば、権力の濫用があるんじゃないかというふうな御指摘についても、いや、こういう縛りをつけていくんですというふうな議論もできるわけでございまして、議論を深めるためにも、もう来年は是非、こういう条項案のたたき台です、たたき台を基に、やはり議論をしていくということも必要ではないかと思いますので、是非、御理解、御協力をお願いしたいと思います。

 以上です。

森会長 予定した時間が経過いたしました。

 この自由討議の取扱いについては、与野党の筆頭間で協議をいたしておりますので、今後については、これを踏まえ、幹事会等において対応をいたしたいと存じます。

 これにて自由討議は終了いたしました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時三十七分散会


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