第9号 令和8年6月30日(火曜日)
令和八年六月三十日(火曜日)午前九時七分開議
出席委員
委員長 丹羽 秀樹君
理事 安藤たかお君 理事 井原 巧君
理事 上川 陽子君 理事 斉木 武志君
理事 田畑 裕明君 理事 橋本 岳君
理事 阿部 司君
畦元 将吾君 石井 拓君
石原 正敬君 伊藤 聡君
長田紘一郎君 尾花 瑛仁君
加藤 貴弘君 川崎ひでと君
繁本 護君 鈴木 拓海君
園崎 弘道君 高橋 祐介君
谷川 とむ君 田宮 寿人君
辻 秀樹君 西野 太亮君
藤田 洋司君 古井 康介君
穂坂 泰君 丸田康一郎君
宮内 秀樹君 山本 深君
高見 亮君 横田 光弘君
…………………………………
議員 鈴木 英敬君
議員 宮下 一郎君
議員 簗 和生君
議員 岩谷 良平君
議員 高見 亮君
デジタル大臣政務官
兼内閣府大臣政務官 川崎ひでと君
衆議院調査局地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別調査室長 山本 麻美君
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委員の異動
六月三十日
辞任 補欠選任
石井 拓君 長田紘一郎君
尾花 瑛仁君 藤田 洋司君
谷川 とむ君 園崎 弘道君
丸田康一郎君 石原 正敬君
同日
辞任 補欠選任
石原 正敬君 丸田康一郎君
長田紘一郎君 石井 拓君
園崎 弘道君 伊藤 聡君
藤田 洋司君 尾花 瑛仁君
同日
辞任 補欠選任
伊藤 聡君 谷川 とむ君
同日
理事橋本岳君同日理事辞任につき、その補欠として井原巧君が理事に当選した。
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六月二十六日
国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案(簗和生君外七名提出、衆法第二七号)
同月三日
国・自治体の責任を堅持・拡充し、保育・学童保育の大幅増額による施策の抜本的改善を求めることに関する請願(田村智子君紹介)(第五九一号)
同(畑野君枝君紹介)(第五九二号)
同(村岡敏英君紹介)(第六一五号)
同(長妻昭君紹介)(第六五九号)
同(早稲田ゆき君紹介)(第六六〇号)
同(長妻昭君紹介)(第六八四号)
同(西岡義高君紹介)(第七一三号)
同(野間健君紹介)(第七一四号)
同月二十三日
国・自治体の責任を堅持・拡充し、保育・学童保育の大幅増額による施策の抜本的改善を求めることに関する請願(小川淳也君紹介)(第一〇一九号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
理事の辞任及び補欠選任
国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案(簗和生君外七名提出、衆法第二七号)
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○丹羽委員長 これより会議を開きます。
開会に先立ちまして、中道改革連合・無所属、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらい所属委員に対し御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。
再度理事をして御出席を要請させますので、しばらくお待ちください。
速記を止めてください。
〔速記中止〕
○丹羽委員長 速記を起こしてください。
理事をして再度御出席を要請させましたが、中道改革連合・無所属、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらい所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
理事辞任の件についてお諮りいたします。
理事橋本岳君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
ただいまの理事の辞任に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
それでは、理事に井原巧君を指名いたします。
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○丹羽委員長 簗和生君外七名提出、国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案を議題といたします。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。簗和生君。
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国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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○簗議員 ただいま議題となりました国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び概要を御説明いたします。
首都の危機管理機能のバックアップ体制を構築し、首都機能を分散し、及び多極分散型経済圏を形成する観点から、副首都の整備を含め、国家社会機能の継続性を高めることが必要であると考え、自由民主党と日本維新の会の間で議論を重ね、本法律案を提出した次第であります。
次に、本法律案の概要について御説明いたします。
第一に、本法律は、大規模災害に備え、副首都の整備に係る施策その他国家社会機能の継続性が確保された国土の形成を図るための施策を推進し、公共の福祉の確保、国民生活の向上、多極分散型経済圏の形成を通じた経済成長に資することを目的としています。
そして、大規模災害時に一定期間、首都中枢機能の一部を代替する機能を担う地域として首都中枢機能代替地域を、また、大規模災害時に一定期間、首都中枢機能の全部又は大部分を代替する機能を担うとともに、多極分散型経済圏の形成の中核となる機能をも担う道府県として副首都を設けることとし、いずれも東京圏との同時被災の可能性が低いことを要件としています。
第二に、政府において施策の総合的、計画的な推進を図るための基本方針を策定することとし、施策の意義、目標等の施策の推進のために必要な事項を定めることとしています。
第三に、基本理念として、人口、国家社会機能の分散的配置、首都中枢機能のバックアップ、災害時の地方公共団体、民間事業者等のBCPの支援、多重性、代替性が確保された交通通信体系の整備等を掲げるとともに、これに対応する基本的施策について定めています。
また、首都中枢機能代替地域に係る基本的施策として、首都中枢機能を代替する上で国の機関等に必要とされる機能の整備、民間事業所等の移転等に係る投資を促進する税制等の施策を講ずることとしています。
第四に、内閣総理大臣は、道府県からの申出に基づき、副首都を指定することとし、国の行政機構の立地状況、人口、経済の集積状況、地方行政体制を内容とする指定の要件等を定めています。
そして、副首都に係る基本的施策として、首都中枢機能代替地域に講じられる施策に加え、首都中枢機能の代替のための国の機関等の拠点の整備、都市機能の増進に寄与する町づくりの推進、必要な規制緩和、民間投資促進等に必要な施策を講ずることとしています。
また、施策全体に係る基本方針とは別に、副首都が指定されたときは、副首都ごとに、基本方針に即して、副首都整備方針を定めることとしています。
第五に、内閣総理大臣を本部長とする国家社会機能継続性確保施策・副首都整備推進本部を内閣に設置し、基本方針の案の作成等をつかさどることとしています。
第六に、特別区を設ける道府県である副首都の名称を都に変更する手続について定めるため、大都市地域における特別区の設置に関する法律の改正を行うこととしています。
最後に、本法律は、公布日から起算して三か月以内で政令で定める日から施行することとしています。
以上が、本法律案の趣旨及び概要でございます。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○丹羽委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
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○丹羽委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。田畑裕明君。
○田畑委員 おはようございます。自民党の田畑裕明でございます。
ただいま法案提出者から趣旨の説明がございました国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案につきまして、自民党より質疑をさせていただきたいというふうに思います。
まず、本法案の目的でございますが、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある大規模災害に備えて、副首都の整備に係る施策その他国家社会機能の継続性が確保された国土の形成を図るための施策に関し、基本理念を定め、国の責務等を明らかにし、基本方針の策定その他基本となる事項を定め、及び副首都の指定等について定めるとともに、国家社会機能継続性確保施策・副首都整備推進本部を設置すること等により、副首都の整備に係る施策その他国家社会機能継続性確保施策を総合的かつ計画的に推進し、もって公共の福祉の確保並びに国民生活の向上及び多極分散型経済圏の形成を通じた我が国経済の成長に資することを目的とするというふうに規定をされております。
我が党におきましても、これまで、自民党におきまして、社会機能移転分散型国づくり推進本部が設置をされており、その中でも各級の議論がなされてきたところであります。直近では令和七年、昨年六月にも、政府に対しまして、党から多極分散型に関する政策提言を行っているところでございます。
その中の問題意識といたしましては、人口減少下での社会経済機能の一極集中は、度々大規模災害の被害に遭ってきました我が国において、危機管理上高いリスクをはらんでおり、首都直下地震、首都圏に大量の降灰をもたらし得る富士山噴火等の大規模災害等を想定し、国家の危機管理として、一極集中のリスク、弊害が看過できない段階であり、今こそ、東京圏に集中している社会機能を地方に分散させた分散型国づくりを果断に断行するべきである旨を指摘をしているところであります。
具体的には、国家社会機能の継続性が確保された国土の形成を図るため、内閣総理大臣を長とする推進本部を設置をし、国土利用によるリスクや脆弱性を網羅的に検証し、関連する施策を総合的、計画的に推進すること等を目的とした法制度の整備を提言をしてきたところであります。
まさに、今回の提出法案の素地は、自民党におきまして長年にわたり議論してきた分散型国づくりの方向性に合致するものだというふうに考えるものであります。今回の法案の基本理念にも、自民党の提言の骨子が色濃く反映されているというふうに読み込むことができると考えます。
その上で、あえて申し上げますと、法案を提出するに当たりまして、党内におきましては六回にわたりまして、内閣第一部会、社会機能移転分散型国づくり合同会議の場において、多くの議員の皆さんから熱心に議論を行い、自民党は、責任政党として、納得いくまで議論を尽くし、間違いのない判断の下、本案を国会に提出をしたものだというふうに理解をしているところでございます。
今日は、そういった意味で、各種中身の確認も含めて法案提出者に質問をさせていただきたいというふうに思います。
それでは、一問目、質問に入らせていただきたいと思います。
先ほど目的等を申し上げたところでありますし、法案には、各国家社会機能等、様々定義がなされているわけでありますが、まずちょっと確認であります。
副首都の整備に係る施策と国家社会機能継続性確保の施策が並び立っているというふうに見えるわけでございますが、基本理念にのっとって、今後基本方針を定めることがまず規定をされているところでありますが、いわゆる国家社会機能の継続性と副首都の整備、この両施策の関係はまずどのように整理をされた法案なのか、御説明をお願いしたいと思います。
○簗議員 お答えいたします。
田畑先生から御指摘の、副首都とそれから国家社会機能継続性確保施策、これとの関係についてということでございますけれども、広い意味で、委員が御指摘のように、まず、我が国においては、大規模災害に備えてしっかりと、国土の分散的な配置ですとか、経済、人口の分散的な配置ですとか、あるいはバックアップとなる、いわゆる代替拠点となる、そういったものをしっかりと整備するということが今喫緊の課題となっております。その中で、広い意味で、国家社会機能の継続性が確保された国土をつくるという広い目的がありまして、この中に首都中枢機能代替地域と副首都というものを定めているところでございます。
その中で、副首都については、これを特出しして我々がここで法律で規定しているのは、危機管理上のバックアップ地、あるいは分散を推進するという意味では共通の目的を成しているんですけれども、副首都については、経済の集積したところ、人口の集積したところ、こういったところを対象として考えているものですから、当然、一極集中を是正するという中で、多極分散型経済圏の形成にも資することとなります。
ですから、この意味では、経済の側面に着目をして、より副首都というものを特出しして我々が規定をすることによって、これは経済の面でも東京一極集中を是正をして、そして多極型の、分散型の経済を国全体でつくって、国土全体における経済の発展を更に進める、こういう趣旨で、両方がそれぞれの概念として並び立っているものでございます。
広い意味では、国家社会機能継続性確保というところで、共通する基盤は成しているというところでございます。
○田畑委員 ありがとうございます。
様々、東京の大規模災害のリスクをしっかり軽減をしながら分散型、多極型の国をつくっていく、その中で、社会機能の維持と副首都というのは並び立ちながら、包含して進めていくという趣旨の答弁だったと聞こえました。
ちょっと確認でありますが、これまで、我々自民党において、分散型国づくりということの中の概念は、危機管理と地方創生を車の両輪で進めるべきだということが、その重要性が、政策提言も含めて柱だったというふうに理解をしているところであります。今の御答弁の中でも、経済を特出しをするというような御趣旨もございました。危機管理と経済成長ということが少し前面に出ているというか、並び立つことも一つ法案の背景にある、根底にあるというふうに今お聞きをしたところであります。
それでは、ちょっと確認でありますが、地方創生という視点というのは、これは消えたんでしょうか。副首都ですとか首都中枢機能代替地域だけがクローズアップをされて、他の多くの地方は蚊帳の外というような印象を受ける国民もいらっしゃるのではないかなというふうに思うわけでありますので、この辺について、分かりやすい御答弁をお願いをしたいと思います。
○宮下議員 お答えをいたします。
田畑先生御指摘のように、自民党の中でも、長年、分散型国づくりについての議論をやってまいりました。私も、社会機能移転分散型国づくり推進本部の役員として、昨年六月の提言にも関わらせていただきました。
おっしゃるとおり、その提言の趣旨は、もちろん危機管理もありますし、そして地方創生の観点も大きな柱になっております。そうした考え方は今回の法案にもしっかり生かされているというふうに認識しております。
特に、第十二条の記述を見ますと、第十二条、人口及び国家社会機能の分散的配置という条文がありますが、ここで、国及び地方公共団体は、国土全体にわたって人口及び国家社会機能が分散的に配置されるようにするため、人口及び国家社会機能が過度に集中した地域から各地域への移住等をしようとする者への情報の提供及び便宜の供与、地域における大学の振興、地域の特性を生かした創業の促進及び地域における事業活動の活性化による若者の雇用機会の創出その他の必要な施策を講ずるものとすると規定しております。
この十二条が定めます国家社会機能の分散配置という考え方は、そもそも東京一極集中を是正する効果と多極分散型の国土形成に資する効果を有するものでありまして、地方創生のための施策としての性格を有しているというふうに思っております。
その上で、今回、副首都というコンセプトを加えております。これは、経済機能の集積による高い効果が見込まれるということで、積極的に多極分散型経済圏の形成の中核を担うものとして副首都も位置づけている、そうして東京一極集中を是正をして全国各地の地方創生を応援をしていこう、こういう精神が入れ込まれた法案だと認識しております。
○田畑委員 ありがとうございます。
今、宮下先生から十二条を引用して具体的な御答弁をいただきまして、ちゃんと地方創生も含まれた中身だということを確認をさせていただきました。
先生におかれましては、先ほど御答弁された簗先生もそうでありますが、自民党におきまして分散型国づくり、この政策には一方ならぬ思いで取り組んでいらっしゃるというのは私も見てきたところでございますので、そうした法案提出者の思いがちゃんときちっとこの法案に入っているということを今確認をさせていただきました。
しかしながら、まだいろいろな国民の心配の声もあるのではないかと思いますから、何点か確認をさせていただきたいと思います。
それでは、首都中枢機能代替地域と副首都、それぞれ定義がなされているところであります。首都中枢機能代替地域というのは、必要に応じて、一定期間、首都中枢機能の一部の代替機能を担う地域ということ。一方、副首都は、必要に応じて、一定期間、首都中枢機能の全部又は大部分を代替する機能を担うというふうに規定をされ、それぞれ別なものというふうにはここでは読めるわけであります。そして、それぞれが、首都中枢機能の代替性の確保のために必要な機能の整備及び分散型の配置、また、副首都においては、まさに首都中枢機能の全部を担える機能があることを目指すことだと思います。
そこで、質問でありますが、これは、中央省庁の移転ですとか企業の本社機能の移転を具体的に進めるというふうに理解をできるものなんでしょうか。これまで、まち・ひと・しごと創生施策として中央省庁の移転は旗が振られたところでありますが、本来の目的が必ずしも達成をしているとは言い難いというふうに私は感じるところでありますが、税制優遇に関しましても、本社機能の移転について誘導策が、税制上の優遇策がございますが、劇的な成果にはなかなかつながっていないという評価もあるというふうに聞いております。
今後、副首都に指定を受けた地域には、平時からインフラ整備ですとか都市計画等を加速させるんでしょうか。お答えをお願いしたいと思います。
○簗議員 お答えいたします。
まず、中央省庁の移転について御質問いただきました。
これについては、今回の法案においては、中央省庁等の移転を直接念頭に置いたものではございませんけれども、中央省庁や、それから御指摘のあった民間企業についても、それぞれの業務や役割に応じて、様々な形でこうしたバックアップ体制の構築については取組が進められるということは想定してございます。
他方で、首都中枢機能の代替のための国の機関等の拠点の整備ですとか、それから民間投資を促進するために必要な税制上の措置ということで、これは副首都において実施される措置でございますけれども、この具体的な内容については、政府が策定する基本方針、そして、基本方針に即して作成される副首都整備方針を通じて、これから、成立の暁には具体化していくものというふうに想定をしてございます。
○田畑委員 ありがとうございます。
まず法案として枠組みをということだと思いますが、それでは、別の観点でもう一問、ちょっと確認をさせてください。
大規模災害時の首都圏の国家社会機能をしっかり守るということが根底だというふうに理解をしますが、では、我々、今この議論をしています国会、国会の機能ですとか、議事堂自身が物理的に使用できなくなるといったような場合、また、最高裁判所など司法機関の機能の維持、そうしたリスク回避のための分散化ということについては、この法案ではどのような整理になっていらっしゃるんでしょうか。
○簗議員 御指摘の点は大変重要だというふうに考えております。
国会及び裁判所のBCPについては、基本方針において盛り込まれることを我々想定していきたいというふうに考えてございます。
附則の第四条について、この両者については規定をしているところでございまして、国会及び裁判所に係る首都中枢機能の代替性の確保の在り方については、この法律の趣旨及び内容、国会及び裁判所の地位及び権能等を踏まえて、国会及び裁判所において、それぞれ検討が行われるものとすると。そして、政府は、この検討の結果を基本方針に適切に反映されるものというふうにしてございます。
こうした形で、御指摘のように、特に国会については、これは党内においても衆議院そして参議院の事務局に来ていただいてヒアリングをしましたけれども、BCPについては、大規模災害時においても、国会議事堂から離れるということ、代替拠点をしっかりと確保してそちらで国会をやるというようなことが想定していないということでありますので、特に、この国会のBCPについては、我々国会議員がこれからこの法律を踏まえて議論を加速化させる必要があるというふうに考えてございます。
裁判所については、全国に所在する庁舎の活用を見込んでいるということでございます。
ヒアリングの中で、首都直下地震に対するものについては今こうしたものをBCPとして検討はしているんですけれども、特に、今回の、東京圏との同時被災がないということで我々が考えております、首都直下地震に加えて富士山の噴火、これについては、国会、裁判所共に、代替拠点に関するBCPについては検討が進められてございませんので、この法律をしっかりと制定をしていただいて、そして、それぞれの権能に基づいて、それぞれの地位がありますので、それぞれで検討をされることと思いますけれども、これを検討を進めていただいて、国会の意思として、特に国会については検討を進めていただいて、それを検討の結果として基本方針の策定において反映させていく、こういうことを進めていければ、そのように考えておるところでございます。
○田畑委員 答弁ありがとうございます。
国会、裁判所においてのBCPについては附則で検討規定が入っているということ、今後しっかり検討を行い、基本方針に反映をさせていくということ、整理をして御答弁をいただきました。ありがとうございます。
続いて、副首都につきまして何点か質問させていただきたいと思います。
まず、副首都の指定についてであります。
副首都は、大規模災害発生時に、先ほども申しましたが、首都中枢機能の全部又は大部分を代替するということであります。多くの国民の声としてでありますが、想定箇所というのは一か所ということなんでしょうか。
道府県からの申出に基づき、総理大臣が指定をするというふうにされているところであります。相当な国家的なインフラ投資また代替機能整備が想定をされるということだと思いますが、危機管理上の重要性は十分理解をできます。現実的に、複数の指定を受けた副首都に対して、首都中枢機能を全部担える体制を同時進行的に実行ということもあるのかないのか。少し国民の声として確認をさせていただきたいということでありますので、箇所等につきまして御見解をお願いをしたいと思います。
○簗議員 お答えいたします。
副首都の箇所数ということでございますけれども、これは、政令で定める要件、これを満たせば申出ができるということになりまして、この申出に基づいて内閣総理大臣が指定をするということになります。ですので、この要件を満たす限りは複数であってもこれは指定可能であるということで、副首都が複数指定されることも想定はしてございます。
我が国においては、災害のリスクがない地域はなくて、首都中枢機能の代替を行うべき副首都自体が被災するような災害の発生も想定されることから、災害の発生箇所や程度に応じて副首都ごとに代替する機能や場面が異なること等も十分に考えられると思います。そのため、複数の副首都の指定を可能とすることで、より強力な、いわば重層的なバックアップ体制の構築につながるものというふうに考えてございます。
また、他方で、副首都は、東京圏での大規模災害時のバックアップ及び多極分散型経済圏の中核を担う機能を有するものでありまして、副首都が複数指定された場合に、災害発生時に備えてどのような形で整備を行うことが効果的、効率的なバックアップとなるかについて、推進本部において検討、調整がなされて、実際の整備が進められることになるものと想定しています。
なお、経済成長の観点から申しますと、副首都の提案を踏まえ、副首都ごとに整備方針を策定、作成することとされておりまして、それぞれの副首都の産業構造や特徴を踏まえて、圏域の中核となり、経済成長を果たす機能が期待をされるというふうに考えております。
○田畑委員 ありがとうございます。
今、御答弁では、副首都は一か所だけではなくて複数の想定だというふうにおっしゃられたわけであります。
副首都は首都機能の全部又は大部分を代替ということでありますから、複数名のり出られるかどうかは、これは今後、予断を持って申し上げることはできないと思いますが、相当国の形の議論の中では大きな改革であるというふうには言えるというふうに思いますし、今後、基本方針にのっとって、副首都整備のための推進本部も設置をされるということでありますが、幾つか並び立つ副首都同士での連絡調整も含めて、場所的なことも含めた調整には、これはやはりしっかり、国会の議論はもちろんでありますし、国民的な議論というのも当然大事だというふうに感じることを指摘をさせていただきたいと思います。
ちょっと別の観点で、国家機能を全部又は大部分を代替する副首都を幾つかつくっていくとしたならば、これは単純に、考え方として、国家公務員の定数というのはどんどん増やしていくということなんでしょうか。
○簗議員 お答えいたします。
御指摘の国家公務員の定数につきましては、本法案の施策を推進するに当たって、国として具体的にどのような体制を整備するかということに関係するものでございます。
これは、法案成立後、推進本部が立ち上がって、基本方針等の検討も進めていくことになりますので、政府において適切に検討していただきたいというふうに考えておるところでございます。
○田畑委員 ありがとうございます。
ここも、国民の皆さんの関心もあるというふうに思います。もちろん、機能をしっかり発揮するための人的なサポート、当然大事でありますし、その上で、いたずらに国家公務員を増員をするということは、当然慎重な議論の上、そしてまた、必要な人員配置、様々省力化の対応ということと並行してだというふうに思いますが、当然、今後、基本方針にのっとり、推進本部等で議論がされていくということで理解をさせていただいた次第であります。
もう一点は、副首都整備方針につきまして、推進本部が関係の地方公共団体から意見を聞くということが規定をされているというふうに思います。これは、範囲はどこまでなのか、関係地方公共団体というのはどこまでの範囲なのかということを確認をしたいというふうに思います。
もう一方で、もう一つの首都中枢機能代替地域のところについては、基本方針は定めるが、首都中枢機能代替地域整備方針というのは定めないというふうに、一応整理だというふうには理解をしているところであります。
まず二点、今の質問は、関係の地方公共団体の範囲というのはどこまでなんだということ、そして、副首都の関係と違って首都中枢機能代替地域においては基本方針だけなのはどうしてなのかということについて確認をさせてください。
○簗議員 お答えいたします。
まず、副首都整備方針の作成に当たり、推進本部が意見を聞くべき関係地方公共団体の範囲についてということでございますけれども、副首都が道府県単位で指定されることに鑑みれば、副首都指定に係る同一道府県内の地方公共団体が基本となるというふうに考えてございます。
また、もう一つの御質問でございますけれども、副首都と異なり、首都中枢機能代替地域については、東京圏との同時被災の可能性が低いものとして政令で定める要件に該当する地域、これを広く捉えて、首都中枢機能代替地域として考えております。副首都については、地域の申出に基づいてこれを指定するということになって、道府県というエリアが定まるものでありますけれども、首都中枢機能代替地域については、東京圏との同時被災がなくて、そしてまた副首都ではない地域、これについて、広く首都中枢機能代替地域として我々は認識をしていきたいというふうに考えてございます。
これはどうしてかといいますと、例えば、民間の事業所等が、その規模や業態に応じて幅広い対象地域の中から適地を自主的に選択できるようにすることでその業務継続能力を高められるようにするということを考えておりまして、こうした形で幅広く取っているということでございます。
また、他方で、先ほど来議論のありました立法とか司法そして行政、この機能の整備、首都中枢機能代替地域における整備については、各地域の意向や特性も踏まえつつ、政府において策定される基本方針において定められるということを想定してございます。
特に、国会等については、いろいろ、地域のそれぞれの、例えばバックアップ地をつくる場合には、地域の、受入れ側の意向等もありますので、こういった詳細については基本方針の策定の段階で、先ほど申したように、国会については国会で、司法については司法の場になりますけれども、それぞれに検討していただいた上で、こういったものをしっかりと基本方針に反映をさせて、首都中枢機能代替地域の確保が必要であるということになればそちらでの代替というものを想定して様々な対応を取っていくということになろうかと思います。
○田畑委員 ありがとうございます。
なかなか、やはりこれは、頭でしっかり理解をするには多くの国民の皆さんにも丁寧な説明が必要だというふうに思いますが、繰り返しになりますが、副首都は副首都であるし、また、そことは別に、関東圏、首都圏の大規模災害から離れた場所を想定をした中で首都中枢機能代替地域を設けていくということでありますね。
これは設置法に近い形ですから、その枠組みを今決めるということで、当然、そこに係る必要な措置というのは今後議論だということも大体理解をするところでありますが、同一道府県内のこと、また、当然、ブロックというか地域をまたいだ経済圏というのはもう既に多くの地域で形成をされているわけでありますから、そこの振興策と区割り、区割りというか区分けの関係とかというのは、やはりこれはきちっと今後も議論しなければいけないですし、当然、道府県境というか、それぞれ隣接するような地域における様々な要望ですとか、そしてまた、一緒になってそのようなバックアップ機能を担いたいという声というのも今後出てくるのではないかというふうに思いますから、更に議論を深めていただきたい、また我々もしっかり議論を深めていかなければならないということを指摘をさせていただきたいというふうに思います。
それで、もう時間も少なくなっていますが、ちょっと、附則について一点確認をさせてください。
この附則の中で、公布の日から三月以内の施行ということが規定をされているというふうに承知をしています。副首都の指定要件等を定める政令の策定に本部は関与しないんでしょうか。また、法施行後三月以内ということでありますが、どんなスケジュールで、副首都の指定、整備、首都中枢機能代替地域の整備をスケジューリングをしていこうと現時点で考えていらっしゃるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○簗議員 お答えをいたします。
まず、これは、政府において、首都機能のバックアップ体制構築の検討や多極分散型経済圏の形成等を担務とする担当大臣の下で、関係省庁が連携した体制の下で、本法の趣旨を踏まえて政令を制定することとなるというふうに承知をしてございます。
また、本法施行とともに政令が制定されると、おおむね次のスケジュールで本法が執行されることを想定しています。
まず、首都中枢機能代替地域については、政令の要件に該当する地域は首都中枢機能代替地域となりますが、その具体的施策は、本法施行後一年以内に策定される基本方針において定められ、これに基づき推進をされます。
他方、副首都についてでございますけれども、政令の要件を満たす道府県からの申出に基づき副首都が指定されることとなりますが、その要件のうち地方行政体制に関しましては、これは政令で定めることとしておりますけれども、あえて立法者の意思として申し上げますと、自由民主党と日本維新の会の両党におけるこれまでの議論の中では次の二通りのものを想定しているところでございます。
まず一つが、道府県と政令市で連携協約を締結する場合というものでありまして、この連携協約の要件を満たして副首都となる場合には、本法施行後一年以内に策定される基本方針より前に副首都が指定されることも想定はされます。この場合でも、施行後一年以内に行われる基本方針の策定以後に、その内容を踏まえて当該副首都に関する副首都整備方針が策定をされ、これに基づき必要な整備等が行われることとなります。
他方、特別区を設置する場合、こちらは二点目になりますけれども、この特別区設置の要件を満たして副首都となる場合には、総務大臣による特別区設置の告示がなされれば、その段階で副首都として指定を受けることが可能であり、推進本部は、副首都整備方針の策定に当たり、この段階から副首都の長の意見を聴取することができます。なお、当該整備方針に基づく必要な整備は、副首都指定の処分の効力が生じた後、すなわち特別区の設置後に行われることとなります。
○田畑委員 なかなか、極めてタイトなスケジュールの中で、大事な議論もしっかり押さえていかなければいけないというふうに理解をしたところであります。
時間でありますが、今日は、改めて、首都中枢機能が大規模災害、自然災害であろうかと思いますが、それによって麻痺をすることによって、国家国民の皆様方の生活、経済活動に支障を来すことは絶対あってはならないわけでありまして、そのようなBCPの観点からの様々な立法措置であるということはしっかり確認をできたというふうに感じるところでございまして、法案提出者の皆様方の意図も分からせていただいた次第であります。
以上で質問を終わらせていただきたいと思いますが、残りは他の質問者の方々の議論を深めながら、この法案が前進されることを御期待を申し上げて、質疑に代えさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、阿部司君。
○阿部(司)委員 日本維新の会、阿部司です。よろしくお願い申し上げます。
議題となっております副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案につきまして、提出者に順次伺ってまいりたいと思います。
まず、本法案の意義そのものについてお伺いをいたします。
副首都の整備は、我が党が結党以来一貫して掲げてまいりました東京一極集中の打破、そして多極型国家への転換、その中核を成す構想であります。
東京への一極集中は、しばしば災害リスクの文脈で語られます。それももちろん重要であります。しかし、私が何よりも問題だと考えておりますのは、この一極集中が我が国の経済そのものの活力を長年にわたりそいできたという事実です。人、物、金が東京に吸い上げられ、地方は疲弊し、人口は流出する。その一方で、当の東京も過密と高い生活コストに苦しんでおります。一つの極に全てを集めるこの構造こそが、日本全体の成長力を頭打ちにしてきた原因の一つではないか、私はこのように考えております。
ここで一言申し上げておきたいことがございます。私自身は東京選出の議員でございます。東京選出の議員がなぜ副首都を推し進めるのか。これは、場合によっては、見方によっては奇妙に映るかもしれませんが、私は東京選出だからこそ、副首都の整備は不可欠であると確信をしております。その理由は後ほど改めて申し上げたいと思います。
まず、提出者である岩谷代議士に伺います。
なぜ、今この法律が必要なのか。岩谷提出者が描く副首都の将来像とはどのようなものか。そして、政府提出を待つのではなく議員立法という形で自ら世に問われたその決意について、御見解をお伺いいたします。
○岩谷議員 今、阿部委員から御指摘いただきましたとおり、東京一極集中、これは長年にわたって課題と言われてきました。しかし、解決されてきませんでした。その間に、地方、やはり衰退が進んでいっている。これは何とかしなきゃいけないと考えております。そのために、東京と地方が共に成長できるような多極分散型の経済圏、こういったものをつくっていかなければならないというのが我々の考えであります。その方策として、今回、この副首都法案というものを提出をさせていただいております。
副首都が首都中枢機能の全部又は大部分を代替する機能及び多極分散型経済圏の形成の中核となる機能を果たすことにより我が国経済の成長に資するため、副首都を整備する必要があります。このような副首都の整備を内閣に置く推進本部の下で推進する枠組みを、これは百年に一度の大改革でありますから、やはり政治の強い意思を持って整備していかなければならないということから、議員立法という形で提出をさせていただきました。
○阿部(司)委員 ただいまの御答弁で、副首都には、有事の首都中枢機能の代替と、そして平時の経済成長の牽引という、この二つの役割があることが示されました。
次に掘り下げたいのは、この副首都が担う経済的な意義についてであります。
本法案は第一条で、多極分散型経済圏の形成を通じた我が国経済の成長に資すること、これを明確に目的に掲げております。この点、危機管理と経済成長という異なる目的が一つの法律に混在しているのではないかという指摘があります。しかし、私は、この二つは切り離せるものではなく、むしろ一体的なものだと考えております。
平時から経済の中核として栄え、そして人と企業が現に集まっている都市であるからこそ、有事にその機能が確かに引き受けられる。逆に、平時の活力があるからこそ、有事の備えも生きてくる。この危機管理と経済成長というのは、どちらかが主でどちらかが従というものではなくて、互いに支え合う関係にあると思います。
その上で申し上げたいのが、副首都そのものをつくることが目的ではないということです。本社機能と投資も人の流れもこれまで東京一極集中に向かってきましたが、まずは、この流れに、東京に並ぶもう一つの極を打ち立てる。そして、この二つの極が生む新たな流れを各地の中核都市に波及させて、幾つもの極が競い合っていく経済圏へと広げていく。まず副首都、そして多極へ、これが本法案の掲げる多極分散型経済圏の形成だと考えます。
そこで、岩谷議員にお伺いいたします。
本法案の経済成長は防災に付随するものではなく、副首都が担うもう一つの並び立つ目的である、この理解でよろしいか、御見解をお伺いいたします。
○岩谷議員 本法案では、国家社会機能の東京圏への一極集中に伴い、首都直下地震や富士山噴火といった大規模災害が発生した場合の危機管理上のリスクが高まっていることに鑑み、一定期間、首都中枢機能の全部又は大部分を代替する機能を有する道府県を副首都として指定することとしております。
これによって、東京圏に壊滅的な被害が生じた場合でも、我が国の国家社会機能を維持できるようにするとともに、副首都が多極分散型経済圏の形成の中核となる機能を果たすことで、我が国全体の経済の成長に資することを目的としております。
首都と副首都という複数の成長エンジンがまさに日本の経済成長の推進力となって、強力な推進力となって日本全体が経済成長をしていくということを考えております。よって、付随するものではなくて、この二つの目的は並び立つものであるというふうに考えております。
○阿部(司)委員 では、東京に並ぶもう一つの極をつくると申し上げますと、必ず返ってくるのが、それは東京から何かを奪ってくる、東京の地位を奪うゼロサムではないかという問いであります。しかし、私は、全く逆であると思っております。副首都は東京から奪うものではなくて、むしろ東京自身を救うものだと思うからです。
東京は今、多くの都民にとって、決して余裕のある町ではありません。家賃は高騰して、若い世代が住まいを構えることも容易ではない。朝夕の通勤電車はすし詰めのまま、長い通勤時間が人々の暮らしをすり減らし続けております。私も今日、京浜東北線と、あと千代田線を乗り継いで満員電車で来ましたけれども、これはかなりメンタルもすり減らします。全てを一極に集め続けた結果、当の東京自身が過密と高コストに疲弊をしております。これは、東京に暮らして、東京を選挙区とする私の偽らざる実感であります。
一極集中は、地方を疲弊させると同時に、東京の生活の質も確実に損なっております。副首都をつくって、東京に集まり過ぎた人と機能の受皿をもう一つ用意することは、地方のためだけではなく、東京の過密を和らげて、東京に住む人々の暮らしを取り戻すことにもつながります。一極集中という足かせを外して、東京を質の高い成長へと転換させていく。さらに、首都直下地震のような有事には、東京の機能を引き受ける備えにもなっていく。東京と副首都は、奪い合う関係ではなく、複数の極が引き合って共に伸びていく関係であると思います。
東京選出の議員だからこそ、私は、この法案が必要だと思います。東京を犠牲にする法案ではなく、東京の疲弊を和らげて、東京を含めた日本全体を強くする法案だからであります。
そこで、岩谷提出者にお伺いいたします。
副首都の整備は、東京とのゼロサムの奪い合いではなく、過密に苦しむ東京の負荷をも和らげ、東京と副首都が共に発展していく関係を目指すものである、この理解でよろしいか、提出者の描く副首都と東京圏の関係について、御見解をお伺いいたします。
○岩谷議員 同じ維新の会の議員とはいえ、東京に住まわれる阿部議員から、この副首都を推進すべき、そしてそれは東京のためにもなるんだという力強いお言葉をいただけたことは、大変勇気づけられますし、そしてまた意義のあることだというふうに思います。
先ほど申し上げたとおり、この本法案は、大規模な自然災害を想定し、副首都に、東京圏外におけるバックアップ拠点を整備するとともに、多極分散型経済圏の形成の中核となる機能を担わせようとするものであります。そして、それはもちろん、東京圏の犠牲の上に副首都を整備するものではなくて、新たに副首都というものを設けて、そこに、法制上、財政上、税制上の措置を取り、例えば、規制緩和を行う、あるいはインフラ整備を進めることによって、新たな成長の拠点をつくろうというものがこの副首都であります。
多極分散型経済圏の形成を通じ、東京圏に集中する人口及び経済に関する機能を国土全体に分散させ、東京圏と副首都を含む我が国の各地域が、それぞれの特性を生かした、自律的で持続的な社会を創生することにより、我が国全土の経済成長に資することになると考えています。
○阿部(司)委員 東京の暮らしの問題が、実は、国土全体の配置をどう設計するかという問題と地続きであることが確認できたかと思います。
私が申し上げた家賃や満員電車という足下の悩みも、人と機能を一極に集め過ぎたことの裏返しにほかならないと思います。その集中という足かせを外して、東京を質の高い成長へと転換させていく、その中核に副首都を据えるのが本法案の理念であると受け止めております。
ここまで、副首都が何を目指していくのか、そしてその意義と狙いを伺ってまいりました。ここからは、では、具体的に、どの地域が副首都となるのか、その指定の仕組みについて順に伺ってまいりたいと思います。
副首都の指定は、内閣総理大臣が、政令で定める要件を満たす道府県を指定する仕組みであります。その要件として、国の行政機構の立地、人口と経済の集積、そして副首都を担うにふさわしい地方行政体制、こうした客観的な物差しが置かれております。この点、先ほどの質疑でも、特定の地域を念頭に置いた法律ではないですよねという確認もあったかと思います。世間からも、これは大阪を念頭に置いた法律なんじゃないのか、そんな声も聞かれますけれども、非常にこれは与党としても駄目を押しておくべき重要な論点でありますので、私からも改めて確認をさせていただきたいと思います。
本法案の条文には、大阪という地名も、ほかのどの地域名も、一つとして書かれておりません。書かれているのは、満たすべき客観的な要件だけです。その要件を備えた道府県が自ら手を挙げれば、どこであっても副首都となり得る。報道では、大阪のほか、福岡といった名前が取り沙汰されておりまして、先ほどは、指定が一か所か複数かという議論もありましたけれども、いずれにせよ、あらかじめ特定の地域に絞られたものではない、要件を満たして名のりを上げる道府県があれば、ひとしく対象となるというふうに理解をしております。
そこで、高見提出者にお伺いをいたします。本法案は、特定の地域を狙い撃ちにしたものではなく、政令の客観的要件を満たせばどの道府県も対象となる一般法である、この理解でよろしいか、改めて御見解をお伺いいたします。
○高見(亮)議員 お答えいたします。
要は、要件さえ満たせればどの道府県でも対象になるのかどうかということでございますので、改めてでございますが、その要件の方をちょっとお伝えさせていただきます。
副首都については、東京圏との同時被災の可能性が低いものとして政令で定める要件、これとプラスアルファで、以下三つの要件、具体的に申し上げます。
行政に係る首都中枢機能を代替する機能を十分発揮するため、国の行政機構の立地の状況について政令で定める要件を定めていること。
二つ目、多極分散型経済圏の形成の中核となる機能を十分発揮するため、人口及び経済の集積の状況について政令で定める要件を備えていること。
三つ目、副首都が担う機能を十分発揮するために必要な地方行政体制について政令で定める要件を備えていること。
初めの政令に加えて、この三つのいずれにも該当する地域を含む道府県からの申出に基づいて、内閣総理大臣が指定することというのが規定になっております。
でありますので、この要件さえ定められればどの道府県も副首都指定の対象になり得ます。
そして、この三つの要件、もちろん政令で定めるものでございますが、やはり時とともに、都道府県の状況も変わっております、もちろん要件を満たせれば、その時点で指定される対象となり得るということは委員御指摘のとおりでございます。
以上です。
○阿部(司)委員 ありがとうございました。
地名は一つも書かれておらず、要件を満たせばどの道府県も対象になる一般法であると、先ほどの議論も踏まえまして、改めて確認をさせていただきました。
ただいまの要件のうち、最後に挙がりました地方行政体制、ここには幾つかの道筋が想定をされまして、その一つに、特別区の設置というものが位置づけられております。
そこで、この地方行政体制、とりわけ、特別区についてお伺いをしてまいりたいと思います。
特別区と聞いて、多くの方が思い浮かべるのは東京二十三区であるかと思います。私自身、多くの特別区を抱える東京の選出として、この仕組みには日々向き合ってまいりました。広域的なことは東京都が一手に引き受けて、住民に身近な生活サービス、生活に身近なことは公選の区長と区議会を持つそれぞれの区が担っていく。
広域の司令塔を一本化しながら、地域の自治もしっかりと確保をしていく。この二層の仕組みが、課題もありますし、完璧な制度ではないかもしれませんけれども、世界有数の巨大都市である東京の行政を支えてきたことは、当事者としても実感するところであります。
副首都が目指す特別区についても考え方は同じであるかと思います。これまで、道府県と政令都市が重ねて担って二重行政と批判されてきた広域の事務を道府県の側に一元化していく、強力な広域の司令塔を立てた上で、住民に身近な行政は特別区が担っていく。東京がそうであるように、巨大な都市圏を一つの司令塔で束ねていく仕組みであります。
その上で、まず、確認です。本法案は、副首都の体制を特別区に限定するものではないと理解をしておりますが、政令指定都市と道府県の連携協約などほかの選択肢も用意をされておりまして、どの体制を取るかはその地域で判断をしていく、この理解でよろしいかどうか、改めてお伺いをいたします。
そしてもう一点。制度上、選択肢が複数並ぶことは大前提といたしますけれども、それは提出者として、どの体制でも同じだということではないと拝察をいたします。副首都が首都中枢機能を代替して多極分散型経済圏の中核を担う、重い役割を考えれば、より強力な広域の司令塔をいかに築いていくかが要であって、私は、東京の実感も踏まえまして、そこに特別区の強みというものがあるのではないかなと考えております。地域の選択の尊重をもちろん大前提とした上で、提出者として、副首都が担う役割に照らして、特別区という体制をどのように評価をしておられるか、併せて御見解をお伺いいたします。高見提出者、お願いします。
○高見(亮)議員 お答えいたします。
阿部委員からは、地域の実情によって柔軟に選べるようにというところの趣旨はあるのかというところでございますが、それはもうやはり都市都市ごとによって最適な形を選択していただければいいのかと思っております。
まず、この法案の趣旨としまして、副首都が担う機能を十分に発揮していくためには、副首都の経済成長に必要な施策や町づくり等の施策を効果的かつ効率的に実施する必要がございまして、道府県と中核となる都市、その間で事務が実効性ある形で一元化また一体化されたという体制が必要であると考えております。
阿部委員は東京選出でございますので、特別区の設置された状況において広域的な一元行政がなされているというものは重々理解された上でのお話かと思っておりますが、この大都市地域特別区設置法に基づく特別区の設置についてでございますが、私自身、政令市の市会議員をやっておりましたので、政令市というのは、やはり都道府県が有するような広域的な事務と基礎的な事務、こういったものが混在し、両方の役割を果たしているということでございます。特別区設置法の中で、これまで政令市が担っていた事務の一部を道府県の事務に配分し直し、ある種、広域行政の部分の一元化を進めていくというものでございます。
この副首都法案におきまして、副首都が担う多極分散型経済圏の形成の中核となる機能を十分に発揮していくための必要な地方行政体制の一つであるという認識に今、我々は立っております。
以上でございます。
○阿部(司)委員 ありがとうございました。
特別区に限定をするものではなくて、地域が選んでいくと。その上で、広域の司令塔と住民自治を両立させる特別区は副首都にふさわしい体制の一つであるというふうに理解をいたしました。
最後に、この副首都、実際にどのように整備をしていくのか、整備の中身を定める方針に地元の意見がどう反映されていくのかについてお伺いをしてまいりたいと思います。
副首都の指定は、まず、道府県が自ら手を挙げて、議会の議決を経て申し出る、地域の発意から始まる仕組みであります。そして、指定の後、副首都を具体的にどう整備していくのか、この方針を定める段階に進みます。
本法案は、この整備方針の策定に当たって、副首都の長、すなわち知事の意見を聞いてこれを尊重すると定めております。地域の発意で始まった取組であれば、その中身を固める段階でも地域の声がしっかりと生かされていかなければ筋が通っていきません。
整備は国と地域が共に進めるものであって、その地域を代表する知事の意見が方針に適切に反映されてこそ、副首都の整備は身を結ぶと考えております。
そこで、岩谷提出者にお伺いをしてまいります。
本法案の知事の意見を聞いてこれを尊重する、これは、形式的に意見を聞くだけではなくて、国と地域がよく協議をして、知事の意見が整備方針に適切に反映されることを意味する、発議者としてこの点をどうお考えか、御見解をお伺いいたします。
○岩谷議員 今御指摘いただいたとおり、副首都が指定された場合には、基本方針の内容に即して、副首都ごとにより詳細な当該副首都の総合的かつ計画的な整備に関する副首都整備方針というものを作成することになります。
この副首都整備方針、やはり、首都東京のバックアップ、それから副首都を経済成長の拠点にしていくという目的を達成するためには、しっかりと知事の意見を聞く必要があるというふうに考えております。そこで、この副首都整備方針の作成に当たりましては、先ほど委員おっしゃったとおり、推進本部が副首都の長の意見を尊重しなければならないと規定をしております。
具体的には、法の二十条の三項でございますが、「国家社会機能継続性確保施策・副首都整備推進本部は、副首都整備方針を作成しようとするときは、あらかじめ、当該副首都整備方針に係る副首都(当該副首都整備方針に係る道府県でまだ指定の処分の効力が生じていないものを含む。以下この項において同じ。)の長の意見を聴き、その意見を尊重しなければならない。」ということが書かれております。
これは、やはり当該副首都の実情に最も精通しているのはその長である知事でありますから、その意見をしっかりと頂戴して、整備方針の作成に当たって、重要な判断材料として参照させていただくという趣旨であります。ですから、政府は、文字どおり、副首都の知事の意見を尊重して副首都整備方針を作成していくことになると考えています。
○阿部(司)委員 ありがとうございました。
尊重するというのは、知事の意見をしっかりと整備方針に適切に生かして、国と地域がよく協議をしながら定めていくということであると発議者としてお答えをいただきました。地域の発意に始まって、そして整備の中身に至るまで、地域の声がしっかりと生かされていく、この法案の根本が確認できたと思います。
副首都の整備は、国が地方に号令をかけて進めるものではなくて、手を挙げた地域と国とが共に力を合わせてつくり上げていく、本日の質疑で、その姿が提出者の言葉で明らかになったと考えます。
私自身、繰り返しになりますけれども、東京選出の議員でありますが、東京一極集中、私は、東京自体が栄えていくこと、成長していくこと、これは非常に重要なことでありますが、それがかえって住民の皆さんの疲弊につながっている側面もある。異常な過密、家賃の高騰も生んでいる。その東京の成長の質を更に高める上でも、国家全体の都市の配置を考えていく、多極で成長する都市を二軸、三軸、四軸とつくっていく。この副首都構想は、東京にとっても、そして日本全体にとっても必要なものであると確信をしております。
一日も早く、この国に、東京と並ぶもう一つの極が生まれて、繰り返しになりますが、そこからの多極分散型の経済圏が広がって、いろいろな、世界に冠するような町が日本中に生まれていくこと、このことを心から期待申し上げまして、少し早いですけれども、私からの質問を終わりとさせていただきたいと思います。
本日はありがとうございました。
○丹羽委員長 いまだ中道改革連合・無所属、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらい所属委員の御出席が得られません。
再度理事をして御出席を要請させますので、しばらくお待ちください。
速記を止めてください。
〔速記中止〕
○丹羽委員長 速記を起こしてください。
理事をして再度御出席を要請させましたが、中道改革連合・無所属、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらい所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
これより中道改革連合・無所属、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらいの質疑時間に入ります。
〔委員長退席、田畑委員長代理着席〕
〔田畑委員長代理退席、委員長着席〕
〔委員長退席、斉木委員長代理着席〕
〔斉木委員長代理退席、委員長着席〕
○丹羽委員長 これにて中道改革連合・無所属、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらいの質疑時間は終了いたしました。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時二十九分散会

