衆議院

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第3号 令和7年12月4日(木曜日)

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令和七年十二月四日(木曜日)

    午後一時二十分開議

 出席委員

   委員長 伴野  豊君

   理事 大野敬太郎君 理事 勝目  康君

   理事 古川 禎久君 理事 落合 貴之君

   理事 櫻井  周君 理事 矢崎堅太郎君

   理事 浦野 靖人君 理事 臼木 秀剛君

      五十嵐 清君    石田 真敏君

      石橋林太郎君    井出 庸生君

      国定 勇人君    齋藤  健君

      坂本竜太郎君    塩崎 彰久君

      高見 康裕君    武部  新君

      中曽根康隆君    根本  拓君

      長谷川淳二君    山本 大地君

      江田 憲司君   おおたけりえ君

      下野 幸助君    高松 智之君

      太  栄志君    丸尾 圭祐君

      水沼 秀幸君    谷田川 元君

      山花 郁夫君    池下  卓君

      萩原  佳君    古川 元久君

      森ようすけ君    中野 洋昌君

      吉田 宣弘君    高井 崇志君

      塩川 鉄也君    福島 伸享君

    …………………………………

   衆議院調査局第二特別調査室長           笠置 隆範君

    ―――――――――――――

委員の異動

十二月四日

 辞任         補欠選任

  森ようすけ君     古川 元久君

同日

 辞任         補欠選任

  古川 元久君     森ようすけ君

    ―――――――――――――

十二月四日

 多様な民意を切り捨てる比例定数削減に反対することに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二六六号)

 同(志位和夫君紹介)(第二六七号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二六八号)

 同(辰巳孝太郎君紹介)(第二六九号)

 同(田村貴昭君紹介)(第二七〇号)

 同(田村智子君紹介)(第二七一号)

 同(堀川あきこ君紹介)(第二七二号)

 同(本村伸子君紹介)(第二七三号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政治改革に関する件(政治資金規正法改正等について)


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     ――――◇―――――

伴野委員長 これより会議を開きます。

 政治改革に関する件、特に政治資金規正法改正等について調査を進めます。

 本日は、各会派を代表して一名ずつ五分以内で発言していただきたいと存じます。

 発言の申出がありますので、順次これを許します。長谷川淳二君。

長谷川(淳)委員 自由民主党の長谷川淳二でございます。

 第一に、民主主義における政治資金の在り方について、我が党は一貫して、政党助成金、党費、個人献金、企業・団体献金等のバランスが必要であると訴えてまいりました。その上で、企業、団体は、経済社会における重要な主体であり、納税の義務を負っていることから、企業・団体献金は、自らの政治的意思を表明するための政治活動の自由の一環として、憲法上保障されています。

 したがって、我が党は、企業・団体献金については、禁止よりも公開の下に、その透明性、公開性を一層強化するため、さきの通常国会に公開強化法案を提出をいたしました。

 その審議の過程において、令和七年三月三十一日、自民、公明、国民民主の三党の実務者により、企業、団体の政治活動の自由と企業・団体献金の透明性、公開性の確保等を両立させるための合意を締結いたしました。今般、三党による実務者合意の内容を具体化し、公開強化法案の修正案として提出した次第であります。

 まず、政党が支部を指定し、収支報告書のオンライン提出等を義務づけることによって、政党本部並みの収支公開へ強化された支部のみを企業・団体献金の受皿とすることとしております。

 次に、企業・団体献金の出し手の状況を一覧的に公表する措置について、公開基準額を年間合計一千万超から年間合計五万円超に抜本的に引き下げることにより、透明性、公開性を更に強化することとしております。

 この点、国民民主、公明提出の法案は、企業・団体献金の量的制限や受皿規制を強化する内容となっておりますが、昨年十二月十六日に示された政府統一見解に示されているとおり、憲法二十一条に基づく政治活動の自由の一環として保障される企業・団体献金に対して、公共の福祉の観点からの必要やむを得ない制約であるか、その必要性や合理性について慎重に検討する必要があり、議論を尽くすべきです。

 特に、都道府県連以外の支部が企業・団体献金を受けることを禁止するとしていますが、政党の支部は政党本部と一体となって政治活動を行っており、支部がその地域に密着した政治活動を継続的に行い、その中で有権者の皆様からの様々な声を受け止め、政党本部へ集約していくことは、民主主義における政党の機能として極めて重要であります。

 我が党は、地域をくまなく活動し、民意を酌んで政策に反映させていくために、選挙区ごと、地域ごと、職域ごとに支部を組織しております。我が党が約七千の支部を組織しているのは、国民政党であるがゆえであります。政党支部が政党の組織として地域に根差した政党活動を幅広く行うため、その活動に必要な資金について、企業、団体から政治資金規正法にのっとった拠出を受けることを一律に禁止することは行き過ぎであります。また、都道府県連は収支報告書のオンライン提出の義務化等の対象となっておらず、資金の流れの透明性の確保という点でも問題があります。

 重要なことは、政党支部においても、誰からどれだけ寄附等を受け取ったのか、その資金をどのような政治活動に使ったのかについて、透明性、公開性を強化し、国民の不断の監視と批判を仰ぐことではないでしょうか。

 我が党は、禁止よりも公開を更に強化する修正案について、より幅広い合意を得られるよう、引き続き真摯に議論に臨んでまいります。

 第二に、政党はそれぞれ固有の歴史を有しており、政党の活動を支える政治資金も、その成り立ちに応じて多岐にわたっています。さきの通常国会においても、企業・団体献金のみならず、政党助成金への依存の是非を始め、労働組合が母体となった政治団体の資金の集め方や、政党機関紙等の事業収入の在り方のほか、個人献金の拡充の方策など様々な議論が重ねられましたが、結論を得ることができませんでした。政治資金の在り方は全ての政党に関わるものであることから、各党各会派間で議論を重ね、幅広い合意形成を図ることが何より重要であります。

 そこで、今般、我が党は、日本維新の会と共同で、政治資金の在り方を検討するに当たり、国会に置かれる有識者会議において、企業・団体献金、政党以外の政治団体による寄附、機関紙等の事業収入など、そしてこれらの公開の在り方等について、国民の信頼を確保する観点から検討が加えられ、令和九年九月三十日までに結論を得て、必要な法制上の措置等を講じることとする法案を提出いたしました。すなわち、政治資金の在り方について、各党各会派間の合意形成に資するために、国会に置かれる有識者会議において検討を深め、結論を得ることを提案した次第であります。

 我が党として、民主主義を支える政治資金の在り方について、各党各会派間で議論を重ね、一致点を見出すべく、真摯に議論に臨んでまいることを申し上げ、意見表明といたします。

 ありがとうございました。

伴野委員長 次に、落合貴之君。

落合委員 立憲民主党の落合貴之でございます。

 企業・団体献金に関する議論がようやく再開されました。この委員会では今年三月末に結論を得るため議論を続けてまいりましたが、我々立憲、維新、有志、参政の共同提出した禁止法案も、自民党の禁止より公開法案も成立の見通しが立たず、議論が途中で止まっておりました。

 この時点で、国民民主党と公明党の中間的な案に興味を持つ会派が過半数に達していましたので、法案を作成、提出することを再三求めてまいりました。そして、この度、ようやく両党は法案を出してくださいました。禁止の意見を持つ会派と制限の意見を持つ会派がまずここで協力すれば、過半数を超え、結論を出すことがようやくできます。

 我々は、企業・団体献金禁止の旗は高く掲げ続けますが、禁止を通すことが困難な現状を鑑み、禁止への第一歩として、国民、公明の制限案を支持したいと思います。我々と禁止案を共同提出した維新、有志の会、参政党の皆さん、そして禁止の意見をお持ちのれいわ新選組、共産党の皆さん、それぞれ思いはありますが、是非ここは、まずは第一歩として、協力して政治改革を前に進めましょう。お願いいたします。

 私は、この実現は、長い目で見ると、保守政党自民党の健全な再生にもなると思います。企業・団体献金は、政治改革の本丸として三十年来議論がされてきました。昨年末の衆議院選、今年の参議院選で禁止を公約に掲げてきた政党が制限案に賛同すれば、制限案は成立します。三十年かかり、やっとここまでやってきました。

 今、少し心配なのは、自民党に閣外協力をすることとなった維新の会の動向です。自民党は一貫して企業・団体献金の禁止や制限に反対してきました。しかし、この三十年来、政治改革のセンターピンとして議論されてきた企業・団体献金の議論の前進を前に、ほかの議題を持ってきて、その議論がセンターピンだから本丸の話は後回しにしようということなどはおっしゃらないと思います。もしそれをするのであれば、この三十年来積み上げてきたことを維新が達成目前で潰すことになります。

 ちなみに、維新の会は、これまでのこの委員会の意見表明でも、最も厳しい案を出し、議論を先導するという決意を述べられ、一本も法案が通過せず、国会として何の答えも出せない結果だけは絶対に避けなければならないと認識を示し、吉村代表も、十月九日の大手新聞社のインタビューで、禁止の方針を堅持しつつ、大きく進むなら協議に応じると述べています。

 信なくば立たず。国民の政治への信頼なくして、この国を守ることも、国民の生活をよくするための政策を有効に打つこともできません。政治の基本である国民の政治家への信頼を確立するため、我々は、政治と金の問題を今大幅に前進させるべきです。目の前の党利党略、私利私欲を超えて、是非、力を合わせ、それを実現しようではありませんか。

 成立が目の前に迫っています。是非、皆さん、世の中のため、日本のため、よろしくお願いいたします。

 以上です。

伴野委員長 次に、萩原佳君。

萩原委員 日本維新の会の萩原佳です。

 日本維新の会は、結党以来、企業、団体からの献金を受け取らないという方針を貫いてきました。また、当然ですが、内規でも明確に企業・団体献金の受取を禁止しています。今回、日本維新の会は与党となりましたが、今後も、企業・団体献金を一切受け取ることはありません。なぜなら、政治献金があれば、政策がゆがめられたとの疑念が払拭できないからです。

 憲法二十一条の政治活動の一環として企業・団体献金は認められているとしても、判例は政治献金を推奨しているわけではありません。また、今は令和であり、最高裁判所判例のあった昭和四十五年とは、社会の企業・団体献金に対する意識が大きく変わっています。

 企業・団体献金の廃止は重要な課題であるとの認識は継続して有しており、今後も、日本維新の会としては企業・団体献金の廃止を訴え続けてまいります。

 もっとも、政治資金により政治活動を行うことができるという実態があります。各政党の成り立ち、組織の形態、組織の規模は様々です。政治資金に関しては各党各会派で議論が行われていますが、ルールにつき合意を形成することが重要です。

 そこで、自民党との連立合意では、企業・団体献金においては、献金元と献金先、受け手の双方の在り方について議論する協議体を設置して、第三者委員会の検討を加え、高市総裁の任期中に結論を得ることとしていました。

 国民民主党、公明党の両党は、第三者委員会を立ち上げる方針を示しており、先月、政治資金監視委員会の制度設計に関する協議会にて、与野党で議論したとの報道がありました。

 今回、自民党、日本維新の会で共同提出した法案は、政治資金の収入に関して、国会で設置する学識経験を有する者により構成される合議制の組織で行うこととしています。国民民主党、公明党の両党が設置を主張する政治監視委員会に関しては、強力な権限を付与するとすれば憲法上の論点も起こり得ますが、制度設計を進めるためには、第三者機関を設置することとは矛盾しません。そのため、国民民主党、公明党も法案に賛同いただけるのではないかと考えております。

 政治資金の問題は、各党各会派が襟を正していくものであり、共有できる部分に関してはルール化を進めていくべきではありますが、少なくとも、第三者機関によりルール化を進めていく方向性については、与野党共に共有できるのではないでしょうか。政治資金に関する議論を前に進めていくために、まずは、自民党、日本維新の会の共同提出した法案に御賛同いただきたく存じます。

 日本維新の会は、本来であれば、政党法を制定して、ガバナンスの在り方を示すのが理想だと考えています。しかし、政党法については、各政党の成り立ち、組織の形態、組織の規模などは様々であるため、制定をするとすればかなり丁寧に議論をしていく必要があり、現実的には、短期間で政党法の制定に至ることは難しいと考えます。

 このような中、政治資金の収支を始めとする政治団体の会計の適正性の確保及び透明性の向上を図る上で有効であるのが、政治団体の単式簿記から複式簿記への移行です。これにより、一般企業並みの適正性を確保し、政治資金の透明性を高めることができます。複式簿記導入により、政治資金全体の適正性及び透明性が確保され、どの収入がどの資産項目に該当するのかが明らかとなり、どのように使用されたかを明確に追跡できるというメリットがあります。複式簿記は、中世イタリアで発明され、その形がそのまま現代でも使用されている、人類の英知の結晶というべき技術であり、政治の世界でも導入すべきであると考えます。

 最後にはなりますが、政治資金の改革とともに定数削減を実現して、令和の政治改革を実現してまいりましょう。

 御清聴ありがとうございました。

伴野委員長 次に、古川元久君。

古川(元)委員 国民民主党の古川元久です。

 私は、この機会に改めて、政治資金規正に関する国民民主党の基本的な考え方を申し述べます。

 我が国では、憲法上、表現の自由及び結社の自由にその根拠を持つと言われる政治活動の自由が保障されています。同時に、公共の福祉の範囲内で制約を受けることも憲法上の要請です。現に、我々の政治活動は、公職選挙法や政治資金規正法を始めとする法律の制約の下にあります。この憲法上の要請や合意に基づいて、公明正大な政治活動を行うことが大原則となります。

 一方で、あらゆる社会的な活動は資金的な基盤の上に成り立っており、この点については、社会的な活動の一つである政治活動も同じですから、政治資金の問題を考えるに当たっては、政治活動が一定の資金の確保を前提にして成り立っていることを前提にする必要があります。

 ただ、諸外国の状況や歴史的事実を見ても、金と権力は結びつきやすく、公明正大に行われるべき民主政治をゆがめてしまう危険があることも事実です。また、資金力がなくとも政治に参画できるように、立候補や政治活動を支援するような制度がつくられてきたという経緯も無視することはできません。

 したがって、政治資金の在り方については、こうした民主主義の歴史や過去の反省も踏まえながら、国民の理解が得られるように常に改良していくべきものであります。

 さて、平成の政治改革では、政党本位、政策本位の政治への転換が志向され、政治資金については、政党の政治活動の健全な発展を促進し、民主政治の発展に寄与することを目的として、国が政党に対して政党交付金を支給する政党助成制度がつくられました。約三十年がたち、主な政党は、政治資金の主要な部分について、税金を原資とする政党交付金に頼っているのが現状です。過度な資金集めにより汚職事件が頻発したことを受けて、政治の質を高めるために導入された政党助成法による政党活動への支援制度には、一定の意義があると考えます。

 しかし、政党が国からの交付金に過度に依存することによって独立性が損なわれるという危惧を持つ人もいますし、政党が政党交付金への依存度を減らして活動しようとする場合には、ほかの政治資金獲得の手段も必要となります。

 それらのうち、寄附については、個人からのものと、企業、団体からのものと、政治団体からのものに分類できます。私たちの基本的な考え方は、一定の制限の下に、これら全ての種類の寄附が存在して問題はないと考えております。

 個人からの寄附については、今回提出した法案においても、促進のための税制上の優遇措置や対象拡大を規定しているとおり、より一層増やしていく努力が必要だと考えています。しかし、個人からの寄附については、厳格な会計監査の対象でない企業においては、様々な方法による企業所得から個人所得への移転が可能であり、実質的には企業献金となる可能性を否定できません。

 次に、会社、労働組合、職員団体その他の団体による寄附、いわゆる企業・団体献金について申し上げます。

 この間、大企業による多額の献金は政策をゆがめるとの主張があり、我々もその可能性を否定するものではありませんが、このことをもってあまねく企業、団体の寄附を禁止することは、少なくとも合理性を欠く過度な規制と言わざるを得ないのではないかと考えます。最高裁判所の判決例を引くまでもなく、企業、団体にも政治活動の自由が認められており、その結果として寄附の自由があることは、憲法上認められると考えます。

 企業・団体献金を全面的に禁止した場合、例えば、市民団体等が自らの主張を政党に託すための寄附も禁止されることになりますが、これは政治活動の自由を著しく狭めるものだと考えます。かといって、透明性だけを強化すればよいという考え方では、国民の不信感を払拭するには不十分でありますし、何よりも、問題を起こしてきた当事者がそれを主張しても、何の説得力もありません。

 憲法上の権利と社会の実態に即した現実的な規制策としては、我が党と公明党とで共同提出した、受け手の規制、総量規制、そして個人寄附促進や政党のガバナンス強化に向けた検討を行っていくことこそ、まずは早急に行うべきことであると考えます。

 他方、政治団体については、企業やほかの団体と異なり、政治的な活動を目的として設立される団体であることから、おのずと企業、団体とは区別した議論が必要です。政治団体の寄附は、政治活動の自由の原則の下に、企業、団体より緩やかに認められるべきと考えますが、透明性確保に加え、一定程度の制限は必要だと考えますので、この点においても、我々が提出した法案にあるよう、総量規制を入れていくことが重要だと考えます。

 私たち国民民主党は、政治活動の自由を尊重しつつ、政治資金の規制の在り方については、政治資金規正法の趣旨、目的でもある、国民の不断の監視と批判の下に行われるべきものとして、一定の制限と幅広い公開を原則とすべきだと考えております。公開によって有権者や有識者からの監視にさらされることが政治資金の適正化につながると考えるからであります。したがって、企業・団体献金についても全面禁止の立場は取りません。

 既に、当委員会でのこれまでの議論の中から、政策活動費の禁止やインターネットによる届出等、制限と公開の方向での成果が実現しています。私たち国民民主党は、政治資金規正を始めとする政治改革の議論は、我々議員が政策議論を行う際の場の在り方と、そこでのルールを決める問題であり、与野党という立場には関係なく、幅広い合意形成を行って決めていくべきものと考えております。

 今回提出した法案は、こうした観点から、この間、議論が平行線のままで出口が見えない状況が続いてきた企業・団体献金の問題について、各党各会派が歩み寄って合意を見出すためのたたき台となるものであります。

 何とぞ、私たちの案をベースにいたしまして、各党各会派が胸襟を開いて議論の上、この問題について一日も早く一定の結論を得ることを心よりお願いを申し上げ、意見表明といたします。

伴野委員長 次に、中野洋昌君。

中野(洋)委員 公明党の中野洋昌です。

 私ども公明党の政治改革に関する意見を申し述べます。

 一昨年の自民党派閥の政治資金問題を契機とした政治と金の問題、それ以降、政治資金の在り方について議論を続け、累次の法改正を行ってまいりました。そして、残っているのが企業・団体献金の取扱いであります。

 企業・団体献金については、禁止よりも公開であり、その透明性を高めていくべきという意見と、企業・団体献金こそが政治をゆがめているとの認識の下、その禁止をする必要があるという意見が対立し、なかなか結論が出ない状態が続いております。

 私ども公明党は、当然ながら企業・団体献金の透明性を高めていくことは必要と考えておりますが、政治と金の問題への疑惑を払拭するためには、それだけでは十分ではありません。更なる改革を進めるため、国民民主党とともに、企業・団体献金の受け手を規制をし、企業・団体献金を受領可能な政党支部をいわゆる都道府県連に限るとともに、寄附の上限規制を強化する等を内容とする法律案を新たに準備をし、提出をさせていただきました。

 そもそも、リクルート事件を受けた平成六年の政治資金規正法改正案で、政治家個人が企業・団体献金を受領することを禁止し、政党、政治資金団体に限ることとした趣旨は、議員個人と企業、団体との間で癒着が起きないようにしようということでありました。今こそこの原点に立ち返り、政治と金の疑惑払拭のため、受け手の規制が必要と考えます。

 また、今般、高市総理が代表の政党支部でも、寄附の上限を超えた金額を受領するということもありました。受け手の規制を強化をすることにより、政治資金の透明化、ガバナンスの更なる強化を図ることがやはり必要であります。

 言うまでもなく、この政治資金制度は民主主義のインフラであります。是非、各党各会派の御意見を賜り、幅広い合意の下で法案を成立させたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いを申し上げる次第でございます。

 さきの通常国会では、この企業・団体献金については、令和六年度末までに結論を得るという申合せがなされたにもかかわらず、結果的には、結論が出ずに、各法案が継続審議となりました。八月の予算委員会では、当時の石破前総理と立憲民主党の野田代表との間で、受け手の規制を軸に落としどころを探ろうという議論もなされたわけであります。その意味では、本委員会での議論は、この企業・団体献金に関する議論に結論を出すことが最優先事項であることを指摘をさせていただきます。

 なお、自由民主党から修正案の提出のあった政治資金規正法の一部を改正する法律案については、本年三月三十一日の自民、公明、国民の実務者合意事項の内容にも沿うものであり、企業・団体献金の透明化が進むものと評価をしておりますが、これが企業・団体献金改革の全てとは考えておりません。これに加えて、当時まだ法律案が提出されていなかった公明・国民案と併せて議論をしていくことが必要であるというふうに考えております。

 自民、維新提出の政党等の政治資金の収入に関する制度の在り方に係る措置に関する法律案につきましては、政治資金改革を大きく先送りをするものであり、今まで本委員会で積み上げてきた議論を一からやり直すことになります。到底許容できるものではないと申し上げさせていただきます。

 あわせて、さきの通常国会では、政治資金を監督する第三者機関である政治資金監視委員会についてのプログラム法が成立をいたしました。この設置に向け、現在、実務的な協議を行っているところであります。令和十年四月から政治資金に関するデータベースの提供が開始をされることを鑑みると、これについても議論を加速化させることが必要である旨も申し添えます。

 政治は信なくば立たず。私ども公明党は、結党の原点に立ち返り、政治改革を断じて進めていくために全力を尽くすことをお誓い申し上げ、意見表明とさせていただきます。

 ありがとうございました。

伴野委員長 次に、高井崇志君。

高井委員 れいわ新選組の高井崇志です。

 冒頭、毎回、意見表明のたびに申し上げておりますが、れいわ新選組は一貫して、政治と金の問題を議論する前に、自民党裏金議員の自首若しくは議員辞職が先だと言い続けてきました。いまだ裏金問題の真相究明は何一つ進んでおりません。改めて、本委員会での裏金議員や裏金関係者の参考人招致及び証人喚問を強く求めます。

 企業・団体献金禁止の議論は、一年前と比べ、大きく後退してしまいました。当初、憲法上許される最も厳しい法案を出したと豪語し、身を切る改革を掲げ、自らに厳しい党を標榜していた維新の会は、自民党と連立を組むや否や、いきなりトーンダウンしてしまいました。

 維新の会は、さきの国会で、自民党に助け船を出してきた国民民主党や公明党を厳しく批判していたにもかかわらず、その公明党ですら、自民党の反省の全くない態度に愛想を尽かし、連立を離脱したというのに、一番自民党を批判していた維新の会が、今度は自民党に助け船を出すとは、到底理解できません。

 急遽降って湧いたように出てきた議員定数削減の話は、この企業・団体献金禁止の議論をごまかすために、根拠も理屈もなく、苦肉の策として無理やりひねり出された改革ネタであることは誰の目にも明らかです。

 そもそも、自民党が今更、企業・団体献金禁止は約束していないなどと言うのは言語道断です。三十年前、ここにいる多くの方はまだ国会議員でなかったと思いますが、政治に少しでも関心があったならば覚えているはずです。あのとき、国民が、政党交付金を導入するために、コーヒー一杯分二百五十円の税金を払うことに同意したのは、政策をゆがめ、腐敗の温床となる企業・団体献金がなくなると信じたからです。もしそうでなければ、国民が二百五十円払う理由がありますか、あるわけないですよ。あのとき約束があったから、国民は渋々納得したんです。

 それは、当時、自民党総裁として、総総合意の当事者であり、責任者であった河野洋平元衆議院議長が、政党交付金が実現したら企業献金は廃止しなければ絶対おかしい、企業献金が政策のゆがみを起こしているからやめようとのことだったと証言していることが何よりのあかしです。私が同じ話を衆議院本会議の代表質問で行ったところ、多くの国民の皆様から、確かにそうだった、思い出したよとの声が続々届きました。

 本委員会で、自民党の前筆頭理事が、文書で書いてあることが全てですと発言し、文書に書いていないから約束したことにはならないという趣旨の発言をされましたが、本当に驚きました。文書に書いていなければ約束にならないんですか。文書にならない、議事録が残らない場の発言であったとしても、テレビ番組はもちろん街頭演説や内輪の集会でも、有権者の前で発言をしていれば、それは立派な約束でしょう。

 もし本気で約束していないと言い張るならば、なぜ国民は二百五十円支払うことに合意したんですか。合理的な説明をできる人はいますか。約束したように見せかけて、約束していないなどと言い張るのは、国民をだましたことになりませんか。その方がはるかに悪質です。自民党には、あのときは約束したけれども、事情は変わった、考えが変わったと正直に言ってほしいです。

 維新の会にも同じことを申し上げたい。本年六月から僅か半年でなぜ考えが大きく変わったのか、本委員会で是非説明していただきたい。

 れいわ新選組は、名実共に憲法上許される最も厳しい案として、企業・団体献金の上限を三百万円まで引き下げる修正案を提出しています。この案に御賛同いただくことを強く願い、れいわ新選組を代表しての意見表明といたします。

伴野委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 私は、日本共産党を代表して、意見表明を行います。

 自民党派閥のパーティー裏金問題を発端とした自民党政治の底知れない腐敗構造に、国民、有権者は、今年の参院選においても厳しい審判を下しました。

 これに対し、自民党は無反省と言わざるを得ません。政務三役には裏金で問題となった七人を起用し、佐藤啓氏の官房副長官登用で、参議院の議運理事会出席や本会議陪席が認められず、国会運営に混乱を招く事態ともなっています。幹事長代行となった萩生田光一氏は、政策秘書が裏金問題で罰金と公民権停止の略式命令を受けており、政治的責任が問われています。

 この間、新たな事実が明らかになっています。旧安倍派の裏金事件の公判において、元事務局長の松本淳一郎氏は、パーティー収入のキックバック再開を要望したのは下村博文氏だったと証言しています。さらに、世耕弘成氏がノルマ超過分の収入を議員側のセミナーやパーティーの収入に上乗せして計上する方法を提案したといいます。松本証言の検証のため、下村氏、世耕氏の証人喚問が必要です。下村氏を党支部長に任命した自民党の責任も問われます。

 また、維新の会の公金還流疑惑も問われなければなりません。

 裏金問題はいまだ解明されていません。裏金非公認となった候補への二千万円支給についても、選挙に使わないとの説明とは異なる支出が明らかとなっています。今国会でやるべきは、参議院選挙での審判に応え、新事実も踏まえて、裏金問題の全容を徹底解明することです。

 また、閣僚の不記載や私的流用の問題が相次いで発覚しています。特に、選挙や政治資金関連の事務を所掌する総務省の林大臣が運動員買収の疑いがかけられていることは重大です。当委員会で政府・与党をただす質疑を行うことを求めます。

 今国会の最優先課題は、裏金の原資となったパーティー券購入を含む企業・団体献金の全面禁止の実現です。自民案とその修正案、国民民主・公明案は、企業・団体献金を温存するものです。

 また、国公案の政党法制定の検討も問題です。結社の自由を侵害し、国家による政党への介入を招くものです。政党法を持ち出す狙いは、企業・団体献金と政党助成金の二重取りの温存であり、認められません。

 自民案については、この間の政治資金の公開を後退させる法改悪を行ったまま、公開強化と言うのはまやかしです。要旨廃止の撤回、収支報告書は公的に永久に残し、そのまま速やかに国民に公開することこそ徹底すべきであり、国民の監視を保障する仕組みこそ必要です。

 自民・維新案は、企業・団体献金禁止を先送りするだけでなく、第三者機関に丸投げして立法府の責務を投げ捨てるものです。

 政党の収入でいえば、政党助成制度そのものの見直しを行うべきです。金権腐敗政治一掃、企業・団体献金の禁止を実現するため、徹底して審議を行うべきです。

 最後に、自民、維新が準備している定数削減法案についてです。

 議員定数の削減は、裏金問題の全容解明と企業・団体献金の禁止を棚上げして、論点のすり替えを行うために持ち出してきたものです。高市総理の、そんなことよりも発言がそのことを物語っています。断じて許されません。

 議員定数削減は、多様な民意を切り捨て、排除し、国会の行政監視機能を後退させます。

 現行の衆院総定数は、歴史的にも、国際的に見ても、少な過ぎます。定数削減に合理的根拠はありません。このことは、直近の定数削減の際、削減する積極的理由や理論的根拠は見出し難いとの答申があり、国会論戦でも与野党が共有していることです。

 維新は定数削減を政治改革のセンターピンと称していますが、定数削減の先にあるのは、国民への悪政と痛みの押しつけということではありませんか。

 身を切る改革は、政権与党が自らの失政を棚に上げ、国民に負担と痛みを押しつけるときの常套句です。議員定数の削減は断じて認められないと申し述べ、意見表明とします。

伴野委員長 次に、福島伸享君。

福島委員 有志の会の福島伸享です。

 私が本特別委員会で意見表明をするのはもう五回目になります。これまで企業・団体献金の禁止については何度も同じことを申し上げてまいりましたので、多くは繰り返しません。

 この問題は、派閥パーティーの裏金問題を起こした自民党を懲らしめてやれとか、政治改革に前向きの姿勢を示して格好をつけたいといった次元の問題ではありません。何度も申し上げてきたように、平成の三十年間の停滞と日本の国際的地位の転落を招いた自民党を中心とする日本の政治の構造的な問題であって、平成の政治改革で残された宿題でもあり、選挙制度の抜本改革と並ぶ、令和の政治改革の一丁目一番地なのです。

 そのため、これまで、あえて私が官僚時代に経験したことなどもお話ししながら、皆さんに議論を呼びかけてまいりましたが、そのような企業・団体献金をめぐる本質的な議論はこれまでどれだけなされてきたでしょうか。

 本国会に自民党は、さきの常会提出、衆法第四号の修正案を提出してきました。一見、企業・団体献金の受け手規制を行っているようにも見えますが、政党本部が指定する支部には事実上の制限はなく、質的な意味においては、ほとんどこれまでの法案と違いがあるとは思えません。

 本委員会の自民党の理事、委員の顔ぶれも、大分変わりました。筆頭理事は、敬愛する兄貴分の古川禎久さんです。

 本国会で結論を得るためにも、もう一度、企業・団体献金とは何なのか、それが日本の経済構造にどのような影響を与えてきたのか、本質的な議論から自由討議などを行って、やり直そうではないですか。

 さきの通常国会から、私からも強く求めてきましたが、国民民主党と公明党が共同して、企業・団体献金の受け手規制の法案を提出してきたことを歓迎いたします。

 私は、既に三月二十六日の本委員会で、企業・団体献金の禁止を目指しながら、ちょっとずつ段階的に進めた方が実効性があるんじゃないかとして、国民民主党と公明党が取りまとめた案を法案化して審議すべきことを訴えていました。その後の議論で、当の国民民主党さんも、公明党さんも、条文化には消極的で、一緒に禁止法案を提出していた立憲民主党、日本維新の会も否定的でした。

 それでも、自民党以外の政党は、与党になった日本維新の会も含めて、一度は企業・団体献金の禁止又は規制強化の法案や修正案を提出しているのですから、この法案をベースに、この国会で何らかの成案を得られなかったとしたら、それぞれの政党は、国民に見せる顔がなくなってしまうのではないでしょうか。

 理事懇談会などを活用して、過半数を確保する党派の賛同を得られるような条文修正を行い、参議院での審議日程も踏まえた今国会での成立に向けた真摯な審議を求めます。

 今国会提出、衆法第八号については、論じるまでもありません。日本維新の会は、私たちや立憲民主党、参政党とともに、さきの常会で企業・団体献金禁止法案を提出していますが、それをチャラにする本法案を提出することを一体どのように国民の皆さんに説明するのでしょうか。

 しかも、「必要があると認められるときは、速やかに法制上の措置その他の措置が講じられるものとする。」と規定しているだけで、法制上の中身は何もありません。プログラム法ですらありません。

 私は、これまで立憲民主党が衆議院法制局を酷使して作ってきた、このようなやったふりなアピールするだけの法案を野党しぐさと言ってまいりました。元日本維新の会の足立康史さんがこの場にいれば、口を極めて批判したことでしょう。おつき合いさせられる自民党の皆様にも深く御同情を申し上げます。

 その代わりに、自民党と日本維新の会で提出を予定しているものが定数削減プログラム法案。内容以前に、定数削減の目的、理念は何なのか、そこに天下国家や国民の姿はあるのか、衆議院定数や選挙制度は、政治が誰のため、何のためにあるか、その根幹であるはずです。私には全く理解できません。

 身を切る改革と言うならば、衆議院定数を一割削減して減少する経費と、日本維新の会が受け取っている政党助成金の額はほぼ同じなんです。私たち有志の会は、政党助成金は受け取らずに政治活動を続けています。是非、まず自らの身を切っていただければと思います。

 私は、日本維新の会には、政治のあかにまみれていない若い志を持った政治家が多くいるのを知っております。衆議院の定数削減などという小手先の議論は、小汚らしい権力ゲームの古い政治の一端です。是非、そのようなものに染まることなく、企業・団体献金の在り方や選挙制度の抜本改革などの本質的な令和の政治改革の議論をしようではありませんか。

 この場で何度も申し上げてきましたが、平成の政治改革で、既存政治への危機感の下、多くの政治家の党派を超えた連帯意識の下に実現したと平成七年に民間政治臨調が言っております。古川禎久与党筆頭理事も共に超党派の選挙制度改革議連を引っ張ってきた同志です。全ての政党、党派、それに広く関わる、政治改革に関わる法案を、強引に結論を出そうとするような非常識なことはしないものと確信をしております。是非、党利党略を超えた、歴史に恥じない議論を行っていくことを強く求めて、意見表明といたします。

 以上です。

伴野委員長 これにて発言は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時一分散会


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