第3号 令和8年5月28日(木曜日)
令和八年五月二十八日(木曜日)午後一時開議
出席委員
委員長 西銘恒三郎君
理事 伊藤 忠彦君 理事 坂本竜太郎君
理事 鈴木 英敬君 理事 細田 健一君
理事 宗清 皇一君 理事 金子 恵美君
理事 一谷勇一郎君 理事 村上 智信君
理事 岡野 純子君
伊藤 聡君 岩崎 比菜君
上杉謙太郎君 衛藤 博昭君
遠藤 寛明君 大空 幸星君
門 寛子君 熊田 裕通君
こうらい啓一郎君 西條 昌良君
佐藤 主迪君 鈴木 拓海君
高橋 祐介君 田中 昌史君
辻 秀樹君 辻 由布子君
土田 慎君 長澤 興祐君
長野 春信君 西山 尚利君
根本 拓君 藤田 誠君
文月 涼君 丸尾なつ子君
水野よしひこ君 山本 大地君
山本 裕三君 渡辺 勝幸君
庄子 賢一君 原田 直樹君
平林 晃君 関 健一郎君
小竹 凱君 鍋島 勢理君
和田 政宗君 宇佐美 登君
辰巳孝太郎君
…………………………………
国務大臣
(復興大臣) 牧野たかお君
復興副大臣 田所 嘉徳君
復興副大臣 瀬戸 隆一君
経済産業副大臣 山田 賢司君
政府特別補佐人
(原子力規制委員会委員長) 山中 伸介君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 貫名 功二君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 鈴木 敏夫君
政府参考人
(こども家庭庁長官官房審議官) 竹林 悟史君
政府参考人
(復興庁統括官) 天河 宏文君
政府参考人
(復興庁統括官) 新居 泰人君
政府参考人
(復興庁統括官付審議官) 古橋 季良君
政府参考人
(復興庁統括官付審議官) 大沢 元一君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 橋爪 淳君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文部科学戦略官) 神山 弘君
政府参考人
(農林水産省大臣官房危機管理・政策立案総括審議官) 中澤 克典君
政府参考人
(農林水産省大臣官房生産振興審議官) 佐藤 紳君
政府参考人
(農林水産省大臣官房審議官) 関村 静雄君
政府参考人
(林野庁森林整備部長) 齋藤 健一君
政府参考人
(水産庁増殖推進部長) 魚谷 敏紀君
政府参考人
(経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長) 辻本 圭助君
政府参考人
(経済産業省製造産業局長) 伊吹 英明君
政府参考人
(資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官) 山田 仁君
政府参考人
(資源エネルギー庁電力・ガス事業部長) 久米 孝君
政府参考人
(中小企業庁経営支援部長) 山崎 琢矢君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 天野 正治君
政府参考人
(国土交通省大臣官房技術審議官) 権藤 宗高君
政府参考人
(国土交通省道路局次長) 石和田二郎君
政府参考人
(環境省大臣官房審議官) 西村 治彦君
政府参考人
(原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官) 古金谷敏之君
衆議院調査局東日本大震災復興及び原子力問題調査特別調査室長 江成 友幸君
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委員の異動
五月二十八日
辞任 補欠選任
熊田 裕通君 辻 由布子君
黒崎 祐一君 衛藤 博昭君
小森 卓郎君 高橋 祐介君
藤田 誠君 岩崎 比菜君
丸尾なつ子君 田中 昌史君
山本 大地君 大空 幸星君
同日
辞任 補欠選任
岩崎 比菜君 藤田 誠君
衛藤 博昭君 黒崎 祐一君
大空 幸星君 山本 大地君
高橋 祐介君 土田 慎君
田中 昌史君 伊藤 聡君
辻 由布子君 長澤 興祐君
同日
辞任 補欠選任
伊藤 聡君 丸尾なつ子君
土田 慎君 小森 卓郎君
長澤 興祐君 熊田 裕通君
同日
理事一谷勇一郎君同日理事辞任につき、その補欠として村上智信君が理事に当選した。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
理事の辞任及び補欠選任
政府参考人出頭要求に関する件
東日本大震災復興の総合的対策及び原子力問題に関する件
――――◇―――――
○西銘委員長 これより会議を開きます。
理事辞任の件についてお諮りいたします。
理事一谷勇一郎君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西銘委員長 御異議なしと認めます。
それでは、理事に村上智信君を指名いたします。
――――◇―――――
○西銘委員長 東日本大震災復興の総合的対策及び原子力問題に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、お手元に配付のとおり、政府参考人の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○西銘委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。坂本竜太郎君。
○坂本(竜)委員 皆様、こんにちは。ありがとうございます。自由民主党の坂本竜太郎でございます。
あの震災と原発事故から十五年を迎えましたこの国会で、この特別委員会で、早速貴重な質問の機会をいただきましたこと、この十五年間、ここにおいでの全ての皆様、多くの皆様の大変なお力をいただいて復興を進めさせていただいておりますことと併せて、福島県の浜通り選挙区選出の衆議院議員として、心から御礼と感謝を申し上げさせていただきます。誠にありがとうございます。
本日は、力強く表明いただきました大臣の所信等に対しての質疑でありますから、それにのっとりまして、順を追って、目下の課題、そして先を見据えた取組についてお伺いをさせていただきます。
所信の中でも、やはり原発事故の影響によって時間がかかってしまう、しかも、避難指示解除の時期の違いによって復興の状況にそれぞれ違いがあるんだということを踏まえた上で、地域の実情に応じた帰還あるいは移住の促進についての取組を進めていただくことをおっしゃっていただいております。
おかげさまで、あの地域に戻ってきてくださる方、新たに移住してくださる方、少しずつ増えているのでありますが、ある意味、全国的なトレンドと言っても過言ではありませんが、その受入れ、受皿、住宅供給の課題がございます。これは大変な課題で、追いついていない。
そこで、いろいろなスキームがある中で、民間が整備した再生賃貸住宅にも御支援をいただいているわけですが、この補助率を五分の一から五分の二に上げていただいておるんですが、なかなかこれが活用されている状況にない。まずは、この辺をどのように活用していただく知恵があるかによって、また大きく帰還や移住の進展が変わってくるべき部分があると思いますので、まず、この点について、再生賃貸住宅の更なる活用促進をどのように進めていくお考えか、お伺いをさせていただきます。
○古橋政府参考人 お答えいたします。
福島再生賃貸住宅は、避難指示のあった地域に居住していた方々の帰還や、新規移住者の移転を促進し、被災地の定住人口の回復や地域の再生を加速させるため、これまでは自治体による整備を進めてきたところです。
今後は、民間事業者の力もおかりしながら、住宅不足の改善を図る必要があると認識しております。
このため、民間事業者が福島再生賃貸住宅を建設する場合における建設費補助について、今年度から補助率を五分の一から五分の二に引き上げるとともに、将来的に空き住戸が発生した場合に、有効活用を図る観点から、新たに目的外使用の制度を設け、入居者要件の緩和を行ったところです。
引き続き、地元自治体や民間事業者とともに活用策を検討しながら、被災地の住宅ニーズに応じた支援に取り組んでまいる所存でございます。
○坂本(竜)委員 是非、柔軟な運用をしていただいて、活用していただいて、一人でもお戻りいただける状況を、粘り強く、国交省を始め、整備された民間の事業者さんとも連携をして、復興庁のリーダーシップで、責任で進めていただきたいと強くお願いを申し上げさせていただく次第でございます。
目下の、今、現状の課題でしたけれども、どうしても時間のかかってしまう課題、廃炉の問題、そして、復興を進めるために取り組んできた除染に伴って発生した除去土壌の取扱い、中間貯蔵、地元で受け入れました。その約束は、御承知のように、三十年という時限であります。三十年後には、もう既に残り十九年三か月になっていますけれども、国との約束として、県外での最終処分をするということになっているのは皆様御承知のとおりでございます。
改めて、ここにおいでの先生方にもしっかりとこの経緯と必要性、安全性も踏まえて御理解いただいて、それぞれからお知恵とお力をいただいて、何とかその約束の期限までには実現を果たさせていただきたい。これは国の責任で進めていただくべき最たる部分でございます。
この間もいろいろと進捗をしていただいておりますが、なかなか見えづらい、伝わりづらい分、不安も多いわけでございますが、その不安の払拭と多くの方の理解醸成がかなって、必ずやそれが果たされる状況をつくっていただかなければならない。除去土壌の県外最終処分の実現に向けて、どのように更に取り組んでいくのかお尋ねをさせていただきます。
○西村政府参考人 お答え申し上げます。
福島県内で生じた除去土壌等の中間貯蔵開始後三十年以内の県外最終処分の方針は、国としての約束でございまして、法律にも規定された国の責務と認識をしております。
そして、この問題は決して福島だけの問題ではなくて、東京電力福島第一原子力発電所で発電された電力は首都圏などに供給されていたという経緯、また福島の復興は日本の復興再生にもつながるといった点も踏まえまして、首都圏も含めた全国で取り組むべき課題というふうに考えております。
県外最終処分の実現に向けましては、復興再生土の利用によって最終処分量を減らしていく、これが鍵だというふうに考えております。
昨年八月、閣僚会議において定めました当面五年程度のロードマップに沿いまして、これまで首相官邸ですとか、あるいは霞が関の中央官庁、さらに今年の四月には新宿区の防衛省また最高裁判所、こういったところの花壇で復興再生土を利用するといった取組を進めておりまして、合計十二か所の実績となっております。
また、理解醸成、これも重要だというふうに考えておりまして、現地の見学会ですとか、あるいはいろいろな機関と連携したイベント、パネルディスカッション、これも各所で実施をしておりまして、我が国の経済発展を福島第一原発が支えてきた、こういうことも含めて発信をさせていただいているところでございます。
今後、これらの取組を強化するとともに、全国の自治体とか企業に対して積極的に現地を見てくださいというような機会を設けてまいりたいというふうに考えておりまして、それにより全国の皆様に自分ごととして捉えていただけるように取り組んでまいりたいと思っております。
今後なんですけれども、政府一丸としてこのロードマップに基づく取組を進めつつ、その進捗状況を踏まえまして、福島県外最終処分の実現に向けた二〇三〇年頃よりも先の取組の具体化について、これを段階的にお示しできるように更に取組を進めてまいりたいと思っております。
○坂本(竜)委員 ありがとうございます。
是非、その小さな一歩を踏み出していただいていますが、大きな一歩ですから、毎日毎日進展が見られるように、連携をして全国展開をしていただきたい、先生方へも是非お力を賜りたい、心からお願い申し上げさせていただきます。
時間の都合上、どんどん進めさせていただきますが、もう一つ、時間はかかるがどうしても果たさなきゃいけない、受け入れなきゃいけない廃炉、これを進めるために、過酷環境に人間が入っていけないからロボットを作ってやっていこう、ロボット産業を育成していこう、こういうことで始まったのが福島イノベーション・コースト構想であります。
そして、これをもっと確たるものにするために、これを牽引するために、F―REI、福島国際研究教育機構というのを設置していただきました。しかし、まだまだこれがどういうものか分かり切らないので、まだこれからなんだ、地元の認識も全国の皆さんも世界中の皆さんもそういう状況でございます。いろいろ分かりやすく、これから、ロボティクスへ行くとか、放射線医学の分野を進めていくとか、いろいろな分野があるんですけれども、分かる形で進めていくということが必要だと思いますが、それ以上に、今我が国が目指している大きな成長戦略の枠組みの中で、その中核を占める部分を担っているという現実があるんです。
もちろん、復興庁に責任を持って進めていただくわけですけれども、その辺の産業振興の面、その辺については、産業競争力を強化したりするにしても、経済産業省のお力なくしてこれはかなわないわけでございます。是非とも、この福島イノベーション・コースト構想を牽引するF―REIについて、経産省として、この成長戦略を進める中にあって、どのように位置づけて、その上でどういう取組を進めていくのかという、ここについて強く求めさせていただきたいと思いますが、その見解をお伺いさせていただきます。
○辻本政府参考人 お答えをさせていただきます。
委員御指摘のF―REIにつきましては、福島イノベーション・コースト構想を更に発展させ、創造的復興の中核的拠点としての機能を担う存在だというふうに考えております。浜通り地域などは、あらゆるチャレンジが可能な実証の聖地を目指しております。今後、F―REIが中心となって、多様な企業や人、技術が集い、最先端のイノベーションが生まれることで、国内外の様々な課題解決を牽引していく姿を実現していくべく、経産省としても取り組んでいるところでございます。
また、現在議論されております日本成長戦略の十七分野の中で、主要な対象製品と選定されましたAIロボット、無人航空機など、国家の重点課題とされてきているところでございます。
経産省としましても、F―REIは研究開発や実証フィールドの提供を通じ、重要な役割を果たしていくことになるというふうに考えております。引き続き、F―REIが、福島イノベ構想の中核的拠点のみならず、成長戦略を始めとした国家戦略上必要とされる機関となるよう、復興庁や文科省を始めとした関係省庁と連携しまして、取組を進めてまいる所存であります。
○坂本(竜)委員 ありがとうございます。
是非、この国をリードするような場面になっていって、世界中にも貢献できるような研究開発がなされて、実証の聖地としてその底力を発揮させていただいて、あの地域で社会実装がかなって、そして大きく産業化が図られるように、末永くこれをお育ていただき、活用していただきたい。関係各省庁、全力でこれを連携していただきますよう強く求めさせていただく次第でございます。
そして、同じように、この原子力を舞台とした福島の現状、あるいは経験、教訓を生かす最たるものが、安全な原子力の在り方でございます。廃炉を安全に、着実に、時間をかけても成し遂げていただくことと同時に、目下の国際情勢も含めて、我々の国民生活、国民経済を守り抜いていただくために、担保していただくために、責任あるエネルギー政策を進めていただかなければならない。その中で、現政権下で、既存の原子力を最大限活用していただくというふうな段階に来ております。その前提となるのは、この福島の教訓を生かして、しっかりとした原子力規制行政を推し進めていただくことが大前提であります。
しかし、この国に原子力政策の未来がないというような雰囲気の時代があったとすれば、そこで活躍される人材の新規参入が少なくなってきた時代があった。廃炉を進めていただく人材も、原子力を回していただく人材も、そしてこの原子力規制行政に当たっていただく人材も、私は根底は一緒だと思っているんです。この現状を踏まえて新しいステージに入ったならば、最も責任ある形で、この人材育成こそ国の責任で進めなければならないと思っております。
そこで、原子力規制人材の確保、育成にどのように取り組んでいくのか、お尋ね申し上げさせていただきます。
○山中政府特別補佐人 お答えをいたします。
IAEAによるIRRSミッションの中でも指摘をされましたように、人材育成、確保に取り組む上で、人事戦略の策定というのは重要であると認識しております。規制委員会においては、令和八年度から、第三期の中期目標において、中長期的な人材育成戦略、人事戦略を策定することといたしておりまして、現在検討を進めているところでございます。
規制人材の育成手段の一つとして、外部との交流の強化も検討してまいります。原子力施設の現場を知る上で重要であると考える電力会社や原子炉メーカーとの人事交流は、規制委員会の取組の中でもこれから重要であるというふうに認識しているところでございます。しかしながら、規制委員会の独立性への懸念が生じるおそれもありますので、その在り方については慎重に検討してまいりたいと考えているところでございます。
○坂本(竜)委員 ありがとうございます。
是非、責任ある形で進んでいただいて、未来に展望を広げていただきたいと思いますが、時間が近くなってまいりました。
○西銘委員長 時間です。
○坂本(竜)委員 あと、十六分まで。最後、済みません。
この第三期の復興・創生期間に入った初年度の大事なタイミングです。大臣は所信でも力強くその決意を述べていただいておりますが、今それぞれお伺いした点を踏まえて、大臣としてこの五年間どのように取り組んでいただくか、初年度の決意をお伺いさせていただきます。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきます。
第三期復興・創生期間、今年から始まりました。ですので、委員御指摘の、不足している民間賃貸住宅の供給促進、除去土壌の復興再生利用の推進、またF―REIが世界に冠たる創造的復興の中核拠点となるように、様々な課題について総力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○坂本(竜)委員 本当に、時間がない中ありがとうございました。しっかり私も努めてまいりますので、先生方、何とぞ引き続きよろしくお願いします。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、庄子賢一君。
○庄子委員 中道改革連合の庄子賢一でございます。
早速質疑に入らせていただきますが、まず最初に、これは大臣に、事務方が書いた答弁を読まずに、是非大臣のお気持ちを伺いたいと思っているんですが。
去年、私は、中国、上海、広州に視察に行かせていただきましたが、そのときに、上海の町のど真ん中で花屋さんをやっている青年実業家に会いました。福島県の塙町の廃校になった学校を拠点に、摘み取ってから二十四時間以内に中国の上海とか北京などで花を売っている青年なんですね。リンドウとかトルコギキョウとか、それからカスミソウですか、こういった花は非常に中国でも人気が高い。
非常に痛快だったのは、まだ日本の、特に福島を始めとする幾つかの地域のものを輸入禁止にしている中国で、正々堂々、町のど真ん中で福島の生花を売ってくれているというのは、非常に痛快な気持ちがして、これはもう本当に応援しなきゃいけないなというふうに思いました。
大臣に伺いたいんです。この東日本大震災、原発事故という過酷な困難を乗り越えて、そして世界でこうして頑張っている青年や実業家、事業者、こうした人たちを応援をしてあげていただきたい。大臣の率直な御意見、お気持ちを是非お聞かせをいただきたいと思います。
○牧野国務大臣 庄子委員にお答えをさせていただきます。
私もこれまで福島県には十回以上伺いましたけれども、そういう中で、そうした花だけではなくて、農業に取り組んでいらっしゃる若い方や、また、今年の一月には、川内村で福島の素材を生かしたクラフトジンを造っている方の工場を見させていただきました。そういうチャレンジ精神を拝見をして、本当に大いに感銘を受けました。
本当に、福島の皆様方は、今、そういういろいろなチャレンジをしている若い方たちというのは、まだまだ風評被害が、御苦労をされている中で、とにかく新しい分野を開拓したり、また新しい産業を起こしたい、そういう意欲に燃えている方たちですので、これまでも復興庁及び政府としていろいろな御支援をさせていただいてきましたけれども、これからも引き続き、そうした取組に対しては強力な支援をしていきたいと思っております。
○庄子委員 是非お願いします。
まだまだ埋もれた人材がいます。こういう人が出てくるというのはやはり復興の大きなシンボルだと思っていますので、お願いを申し上げたいと思っています。
次は、イノベ構想のことですが、法定化されて十年がたちました。廃炉とか、ロボット、ドローン、エネルギー、環境、農林水産、医療、航空宇宙といった重点分野に取り組んでいこうということでございますが、これは実は、高市政権が掲げておられます十七の戦略分野への重点投資と非常に似通ったところがあって、特に航空宇宙の分野は完全に重なっているというふうに思っています。
大臣も御案内のように、南相馬は、いわゆる最先端の宇宙のベンチャー、スタートアップ、これが集結をしておりまして、いろいろなプロジェクトが今もう動き始めています。隣の相馬は、IHIが世界最先端の技術で航空宇宙部品を製造していますので、このイノベ構想における福島浜通りの航空宇宙の拠点を、成長投資戦略で相乗効果を是非生み出していただいたらどうかというふうに思います。
研究拠点あるいは関連企業、これを浜通りに集積をしていくということは復興の大きなシンボルになっていくのではないかと思っていますが、御所見を伺います。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきます。
今、庄子委員御指摘のように、南相馬を中心として宇宙工学のいろいろな研究や、また産業としての取組が行われております。
福島イノベーション・コースト構想では、先ほどおっしゃった日本成長戦略会議で議論されている戦略十七分野の中で航空宇宙の分野を取り上げておりますけれども、それより先んじてそうした産業の集積に取り組んでまいりまして、一定の成果が出ていると思います。
具体的に申し上げると、ロケットの開発、製造、打ち上げに取り組む県外企業が工場を新たに南相馬市に開設をして、地元企業との取引を開始して雇用を生み出している事例や、南相馬市で航空宇宙産業研究会という民間団体が設立されて、宇宙関連のスタートアップ企業と地元企業の交流や取引が生まれているという事例が起きていたり、そうした航空宇宙分野の拠点が福島浜通りに形成されつつあるかと思います。
また、今お話に出ましたロボットテストフィールドでありますけれども、その中では、ロケットの姿勢制御実験、また人工衛星が帰ってくるときの帰還カプセルの着水実験、そうした実証実験を行っているというふうに承知しております。
復興庁としては、政府全体の戦略と歩調を合わせて、そうした日本の成長の一翼を担えるように、昨年六月に改定しました福島イノベーション・コースト構想の青写真を踏まえて、イノベーションの創出と創造的復興を実現してまいりたいと考えております。
○庄子委員 このロボットテストフィールド、今大臣に触れていただきましたが、地元の要望、御意見としてお伝えしておきます。ロボットスペーステストフィールドぐらいにしてほしいという御意見がありますので、是非、御検討の課題にしていただければなというふうに思っております。
次に、F―REI、先ほど坂本委員からもお話がございました、福島の国際研究教育拠点、浪江で今準備が進んでいます。先日、建設現場に行ってまいりまして、大分盛土も進んでいたわけですけれども、周辺の道路アクセスの整備とか空間整備はもう進行中なんですが、課題は、このF―REIそのものに非常にアクセスがしにくいという問題がございまして、常磐線の利便性向上を含めて、そろそろ二〇三〇年を目途に動き始めているF―REIが、掲げている浪江国際研究学園都市構想を実現していくためにも、アクセスの向上をちょっと考え始めなければいけないなというふうに思っておりますが、参考人の御意見を伺いたいと思います。
○古橋政府参考人 お答えいたします。
常磐線は、F―REIへの交通アクセスにとって大変重要な交通手段である一方で、首都圏から時間がかかる、特急の本数が少ないといった利用者からの声もあると承知しております。
鉄道事業を所管する国土交通省からは、鉄道の運行ダイヤの設定については、鉄道事業者が利用状況や地域に与える影響等を勘案の上で、地元の要望等も十分に踏まえながら設定するものと聞いております。
引き続き、国土交通省とも連携しながら、浜通り地域への交通アクセス向上に取り組んでまいります。
○庄子委員 是非お願いをしたいと思います。
二点確認します。
一点目。原子力災害被災自治体においては、今一体となって復興事業を推進をしていますが、先行して避難指示解除になった自治体と、それからそれが遅れた自治体と、被災自治体といってもかなり温度差がございます。グラデーションが大分強くなっている。
問題は、この時間の経過によって受けられる制度あるいは財政支援、こういったものに不公平が生じてはならないよねという話が出てきていて、これは是非確認をしたいのは、そういう不公平や避難指示解除時期によっての取扱いの違いはないということを明言をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○瀬戸副大臣 お答えさせていただきます。
先生の方から重要な御指摘をいただいたというふうに思っております。
福島におきましては、復興の歩みは着実に進んではおりますが、一方で、いまだに多くの帰還困難区域を抱える市町村もあります。また、避難指示解除の時期の違いから、市町村ごとに復興の状況はそれぞれ異なっておりまして、様々な課題に直面しているという現状であります。
そういった中、双葉町など避難指示解除の時期が遅かった地域からは、復興はようやくスタートしたところだ、避難指示解除の時期の違い等によって不公平が生じないようにしてほしいという話を私もいただいております。このことを強く受け止めまして、復興の状況が異なる地域ごとの実情にきめ細かく対応しまして、責任を持って取り組んでまいります。
○庄子委員 是非よろしくお願いします。
もう一点。特定帰還居住区域におきまして、生活に必要とされる範囲の考え方ですが、営農を再開する農地などを含めるなど、帰還する住民の希望、意向を丁寧に反映し、柔軟な運用とされること、これも確認をさせていただきます。
○辻本政府参考人 お答え申し上げます。
帰還意向の確認に際しましては、すぐに帰還について判断できない住民の方々にも配慮して、複数回にわたり実施することとしております。引き続き、自治体の皆様とも御相談させていただきながら、丁寧に意向を伺ってまいりたいと思います。
その上で、帰還意向調査を踏まえた特定帰還居住区域の見直しや計画方法につきましては、住民の皆様の営農再開に関する御意向も含め、丁寧にお伺いしながら、地域の実情、御要望に応じて柔軟に対応してまいりたいと思います。
引き続き、住民の安全、安心な帰還と生活再建が図られるものとなるよう、復興庁、環境省、農水省さんといった関係機関とともに丁寧に協議させていただく所存であります。
○庄子委員 今の御答弁をここでは是としますが、生活に必要とされる範囲ということ、是非ここに含めて対応いただきたいというふうに思います。
次に、去年の八月の今後およそ五年後のロードマップについてでございます。
二〇三〇年頃に、県外最終処分のシナリオ、そして候補地選定プロセスの具体化、加えて、選定、調査をスタートさせる。そして、二〇三五年頃に最終処分場の仕様の具体化、候補地の選定。用地取得、建設、運搬の詳細決定を経て、二〇四五年三月までに県外処分ということでございますが、一番大事だなと思っておりますのは、福島県民、なかんずく、苦渋の決断で中間貯蔵施設の受入れを決断をしていただいた、土地を提供していただいた大熊、双葉の住民の皆様に対して、最終処分の全体像を具体的に把握をしていただくことが一番重要だと思います。
そういう意味では、まだ現状は不十分、もっともっと具体的なブラッシュアップが必要だ、こう強く思っておりますが、認識、御所見を伺いたいと思います。
○西村政府参考人 お答え申し上げます。
昨年八月の閣僚会議で決定しました当面五年のロードマップにつきましては、今委員から御紹介していただいたとおりの内容でございます。二〇三〇年頃までの道筋を示すとともに、二〇三〇年頃に県外最終処分のシナリオですとか、あるいは候補地選定プロセスの具体化ですとか、あるいは候補地選定、調査を始めるとか、こういったことをお示しさせていただいたところでございます。
その先の全体像を地元の皆様にしっかりお示しすべきではないかという御指摘をいただきました。
これにつきましては、昨年設定したロードマップに基づく取組を政府一丸として一つ一つ取り組みながら、その進捗状況も踏まえて二〇三〇年頃より先の取組の具体化について段階的にお示ししていきたいというふうに考えております。
○庄子委員 今私が申し上げたのは今年の三月十一日に会見でお話をされた内堀知事の御意見そのままでございますので、段階的にとおっしゃったんですが、その段階が、こんなに時間軸が開いたのでは全体像を具体的に把握していただくということができませんので、是非スピードアップを含めてお願いをしておきたい、そう思います。
現時点で中間貯蔵施設に約一千四百万立方メートルの膨大な量がございます。その四分の一が一キログラム当たり八千ベクレルを超える除染土壌、そして四分の三が八千ベクレル以下の復興再生土でございまして、およそ一千五十万立方メートルという膨大な量でございます。これを二〇三〇年頃に、公共工事などで活用するということを、めどをつけたいというふうにされていますが、安全性に関する国民理解、住民理解というのは簡単ではないと思いますし、公共工事案件の創出がこの短い時間で可能かどうかということも不確かだと思いますし、四年しかないという時間軸で考えても、これが本当に現実味のある工程表なのかというのは少し疑問を持たざるを得ないというふうに思っておりまして、これも是非、福島県民に向けて分かりやすく今ここで御答弁をいただきたいと思います。
○西村政府参考人 お答え申し上げます。
今委員から御紹介いただきましたとおり、一千四百万立米という膨大な除去土壌がございまして、このうち八千ベクレルを下回るものについては復興再生利用を進めていきたいというふうに考えております。
これにつきましては、先ほど坂本委員からの御質問に対しても御答弁申し上げましたが、首相官邸ですとか霞が関、あるいは防衛省、実績づくりを進めておりまして、今後、全国の地方支分部局においても実績をつくってまいりたいというふうに考えております。
そうした中で、御指摘いただいたとおり、国民の皆様の理解を得ていくということが非常に重要だというふうに考えておりますので、復興再生土の利用と並行して、理解醸成のための取組も進めていきたいというふうに考えております。
これまで、中間貯蔵施設においては、延べ三万人以上の視察者を受け入れて、全国の方に御理解をいただいておりますし、また、昨年は福島県を皮切りに東京都、あるいは宮城県、埼玉県においてパネルディスカッションも開催させていただいておりまして、こうした取組も続けていきたいというふうに考えております。
以上のような復興再生土の利用あるいはその理解の醸成の取組を通じて、政府一丸となってロードマップに沿った取組を進めてまいりたいと考えております。
○庄子委員 今おっしゃっていただいたぐらいの取組では、私は不十分だと思いますね。国民理解というのは、いや、中間貯蔵施設にまで来るような方は別にして、そうでない多くの大多数の国民にとって、それは今ここでおっしゃった程度の軽い問題では私はないと思っています。もっとやれることを考えていただいて、幅を広げていただきたい、そう思います。
重ねて、今のに関連してちょっと確認を申し上げたいんですけれども、復興再生土、各省庁の花壇で使っている程度の部分だったらいいんですが、これは、今後公共工事等で使うに当たってはその地域の住民に事前に、自治体を通じてということになるかもしれませんが、必ず情報を事前にお伝えするということで間違いないでしょうか。
○西村政府参考人 お答え申し上げます。
復興再生利用に関しましては、これまでも首相官邸等で取組を進めてございますけれども、その箇所での空間線量率のモニタリングを継続的に実施をしておりまして、また、その結果をウェブページで公表するなど常日頃から情報の発信に努めているところでございます。
また、これらのこれまで進めてまいりました復興再生利用に当たりましては、東京都、新宿区、千代田区など御地元に御連絡するとともに、関係するその職場の職員ですとか施工する関係者の方々に事業の内容について事前にお知らせしたところでございます。
○庄子委員 確実な事前の説明をお願いをしておきたいというふうに思います。
次に、森林整備のことについて林野庁に伺いたいと思いますが、町の面積の八割が帰還困難区域、その区域のうちの九割が森林となっている浪江町などにおきましては、住民の帰還意向調査に基づきまして、生活範囲に限定した除染だけではなくて、森林・林業を再生させ、山に活気を取り戻していく放射性物質対策と森林整備事業が必要でございます。これなしに復興はないわけであります。
策定をしていただいた森林作業ガイドライン、これは非常に大事なガイドラインですが、これを踏まえながら、整備が必要で作業可能な箇所の洗い出し、そして、帰還困難区域での森林整備実施を迅速に進めていただきたい。取組について、林野庁からお答えをいただきたいと思います。
○齋藤政府参考人 お答え申し上げます。
林野庁では、政府の復興基本方針に基づき、帰還困難区域内の森林整備の再開に向けて、作業者の安全、安心の確保のための森林作業ガイドラインの策定、整備が必要な森林の把握などの条件整備を進めてきたところです。
令和八年度においては、策定したガイドラインについて事業者等に対し丁寧に周知、説明を行うとともに、ガイドラインを踏まえた実証的な森林整備などに取り組む考えです。
引き続き、地元市町村や林業関係団体の御意見も丁寧に伺いながら、帰還困難区域内の森林整備に取り組んでまいります。
○庄子委員 済みません、作業箇所の洗い出しというところについては、何か具体的にお答えできることはありませんか。
○齋藤政府参考人 作業箇所の洗い出しにつきましては、令和七年度中に、航空機によるモニタリングデータの空間線量等のGPSデータとして取りまとめをもう既に行っております。そういった中で、線量の高いところ、あるいは低いところの洗い出しがおおむねできておりまして、そういったことを踏まえながら、そこにアクセスしていく林道、まずはそういったところを優先しながらしっかりと整備を進めていきたいと考えております。
○庄子委員 分かりました。是非お願いをしたいと思います。
最後の質問です。
福島、宮城、岩手の被災三県で、グループ補助金の活用事業者のうちこの三県の中小企業の倒産件数が二〇一一年度の制度開始から昨年末までの時点で二百三十九件であった、地元紙の報道にございました。これは、二〇二〇年末までは約九十件でしたので、この五年で倍以上に増加をしていることになります。最近の燃油や資材、人件費の高騰に加えまして、震災の影響による販路減少というものをいまだに払拭できていないということがうかがい知れます。
震災から十五年頑張ってきていただいた被災の事業者の皆様方がいよいよこれからというときに倒れてしまわないように、是非、最大限の伴走支援をお願いをしたい、そう思っておりますが、経産省かな、参考人の御所見を伺いたいと思います。
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。
今委員御指摘の被災三県におきます中小企業、小規模事業者の皆様は、まさに被災地域の復興、さらには持続的発展、こちらを支える重要な存在であるというふうに認識しておりまして、特に、近年の経営環境の急速なかつ大規模な変化に応じて、経営力の向上、稼ぐ力を高める、こういったようなところが極めて重要であるというふうに認識しております。
最大限の伴走をという委員の御指摘でございますけれども、被災三県の中小企業に対しては、これまでも商工会、商工会議所、さらには各県に設置されましたよろず支援拠点、こういったところを通じまして伴走支援を行っているところでございます。
今後も、専門家派遣、さらには相談員の配置、さらに、地域の複数の支援機関、金融機関が連携をしましてプッシュ型で支援をするといったような伴走支援体制の拡充を図ってまいりたいと思ってございます。さらに、福島浜通り地域におきましては、平成二十七年八月に、委員も御存じだと思いますが、福島相双復興官民合同チーム、こういったものを設立をいたしまして、個々の被災事業者の御意向を踏まえまして、専門家によります事業計画の策定のコンサルティング、さらには人材確保、販路拡大、こういったところの支援を行っているところでございます。その他、価格転嫁、取引適正化の徹底、さらには生産性向上、省力化の投資の支援、事業承継、MアンドAの支援といった中小企業政策のあらゆる施策を総動員しまして被災事業者に寄り添った支援を全力でやってまいりたいと思ってございます。
○庄子委員 終わります。ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、原田直樹君。
○原田委員 中道改革連合の原田直樹です。
本日は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。この震災復興・原子力の特別委員会では初めて質疑に立たせていただきます。
まず冒頭、東日本大震災により犠牲となられた全ての方々に改めて深く哀悼の意を表します。
また、今なお困難な状況の中に置かれている被災者、避難者の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
そして、震災から十五年以上が経過をいたしましたが、この間、被災地の現場で復興に力を尽くしてこられた自治体関係者の皆様、事業者の皆様、地域の皆様、そして復興庁を始め政府関係者の皆様が、長年にわたり真摯に復興に取り組んでこられたことに対して深く敬意と感謝を申し上げたいと思います。
私は、今月の上旬に、双葉町、富岡町、大熊町、浪江町を始め浜通り地域の各地を視察いたしました。避難指示解除や拠点整備など復興が着実に前に進んでいることを認識をする一方で、居住、なりわい、生活機能、そして将来への見通しといった様々な点で今なお厳しい課題が残されていることも強く感じました。本日は、そうした現場の実情、お声も踏まえながら、次の五年間の福島復興をどう進めていくのかという観点から質問をさせていただきます。
まず、総論としてお伺いいたします。
震災から十五年が経過した今、復興の進み具合は地域によって大きく異なっております。現地では、短期間で成果をしっかりと出していく領域と、一方で、長期にわたって根気強く取り組まなければならない、そうした領域をしっかりと分けて考える必要がある、こうしたお声も伺ってまいりました。今年度、令和八年度から始まった第三期復興・創生期間は福島の復興にとって極めて重要な五年間になると考えております。政府として、この五年間において、どういった課題を最優先の課題として位置づけて、どのように具体的な道筋を示していくのか、まずは復興大臣の基本的な認識をお伺いいたします。
○牧野国務大臣 原田委員の御質問にお答えをさせていただきます。
これまでも答弁させていただきましたけれども、福島においても復興の歩みは着実に進んできた一方で、いまだに帰還困難区域を抱える市町村もありまして、また、その中でも、避難指示解除の時期が違うことから、地域によって実情が違っているというふうに思っております。
そういう中で、第三期復興・創生期間では、帰還、移住の促進、生活環境の整備、産業、なりわいの再生、創造的復興など、様々な課題について何としても解決をしていくという強い決意で、総力を挙げて取り組んでいくつもりでおります。
いずれも重要な取組でありますけれども、優先課題を申し上げれば、帰還を希望されている方たちが一日でも早く帰れるような制度として特定帰還居住区域制度をつくりましたけれども、まだ帰還が実現しておりません。ですので、今、これまで希望調査をした結果では、九百世帯ぐらいの方たちが帰還を希望されておりますので、そういう方たちの帰還がかなうために、除染、インフラ整備など、避難指示解除に向けた取組を最優先でやっていきたいというふうに思っております。
引き続き、国が前面に立って復興について取り組んでまいります。
○原田委員 力強い御答弁をありがとうございます。
次に、帰還困難区域の生活環境整備についてお伺いをいたします。
現地では、避難指示解除や除染、またインフラ整備等々、一つずつ進んでいる一方で、長期の避難により傷みが進んだ住宅がなお数多く残されておりました。中には、私も現地を拝見しましたけれども、野生動物が家屋の中に入り込むなどして家の中が荒れ放題になっている、そうした事例も数多くございます。
震災から十五年以上経過した今も、こうした住宅の公費解体、これが十分に進んでいないということは、景観の問題にとどまらず、防犯、防災、衛生、そして今、帰還のお話も大臣からございました、住民の帰還意欲そのものにも関わる深刻な課題であると受け止めております。
特定帰還居住区域の制度の下では、除染や家屋解体、インフラ整備を国費で進める枠組みがあり、与党第十四次提言でも、残された土地や家屋等の扱いについて、国が地元自治体と丁寧に協議、検討を進めるということが求められております。
そこで、環境省にお伺いをいたします。
政府は、帰還困難区域に残る荒廃家屋について、公費解体を含めた対応を今後どのように加速をしていくのでしょうか。
○西村政府参考人 お答え申し上げます。
家屋の解体についてでございますが、環境省では、特定帰還居住区域に認定された区域において、建物の所有者からの申請に基づいて家屋解体を順次進めております。
住民の方々の早期の帰還の実現に向けてこの取組を着実に進めてまいりたい、こういう立場でございます。
○原田委員 御答弁ありがとうございます。
今、家屋のことを伺いましたけれども、加えて、現地を訪問する中で、一部の地域では、除染土壌等が入った黒い大きなフレコンバッグの仮置き、道路の脇に仮置きをされている、そうしたことが今なお目に見える形で残っている状況も拝見をしてまいりました。
これは、制度上は中間貯蔵施設へ搬出する前段の保管であると理解をしておりますけれども、住民の方から見れば、長期間にわたって生活空間の近くにそうしたものが残り続けている、実際には出たり入ったりはしておりますけれども、残り続けているという見え方になっております。景観や生活環境、また将来への不安といった面で大きな課題になっていると感じております。
そこで、お伺いをいたします。
フレコンバッグの仮置きの問題について、今後どのように取り組み、解消していく考えがあるのか、環境省の見解をお伺いいたします。
○西村政府参考人 お答え申し上げます。
仮置場についてでございますけれども、その早期解消は私どもも非常に重要な課題というふうに認識しております。
元々、福島県内で最大時には千三百七十二か所、除染の仮置場がございましたが、これまで千三百十三か所において返地が完了しております。残る箇所につきましても、御指摘がありましたとおり、可能な限り早期に返地ができるように、地元とも調整をしながら、計画的に撤去、それから原状回復などの作業を進めているところでございます。
加えて、一部の町におきましては、仮置場を経ずに現場から中間貯蔵の敷地の中に直接輸送する、こういった取組も開始をしておりまして、今後本格的に実施していきたいというふうに考えておりますので、こうした計画的な返地作業、又は直送なども取り混ぜながら、早期に解消してまいりたいというふうに考えております。
○原田委員 御答弁ありがとうございます。引き続きの推進をよろしくお願いいたします。
続いて、なりわいの再生、とりわけ農業についてお伺いをいたします。
現地では、例えば、浪江町で営農再開が震災前の約三割の規模、一方で、双葉町では約一%にいまだとどまるとの御説明がございました。しかも、そこには、単に農地を戻せばよいという話ではなく、用水路やため池の復旧、除染、担い手の高齢化、後継者不足など、再開までに長い年月を要している様々な要因がございます。
双葉町では、担い手の平均年齢が震災前の六十八歳から、現在は八十歳を超えるとのお話も伺いました。これは被災地に限った問題ではないのかもしれませんけれども、実際にそうした課題に直面をしているというお話でございます。
与党の提言では、令和十二年度末までに営農可能面積の七五%、約一万一千ヘクタールでの営農再開を目標としております。この面積を数値でしっかりと示して進めていくことは、そうであるべきだ、しっかり進めていただきたいと思っておりますけれども、一方で、重要なのは単純にこの面積を拡大することだけではなくて、今申し上げたような様々な要因を考慮をして、続けられる農業として成立するかどうか、こうした点が非常に重要であると考えております。
そうした点を踏まえて、農水省にお伺いをいたします。
政府は、営農再開面積の拡大に加えて、担い手確保、収益性向上、また広域的な産地形成も含めて、福島の農業再生をどのように後押しをしていく考えがあるのでしょうか。
○中澤政府参考人 お答えいたします。
福島県の原子力被災十二市町村の営農再開につきましては、令和六年度末時点で、九千百四十五ヘクタールとなっており、着実に進展しておりますが、地域ごとの進捗には差異が見られ、担い手不足など、依然として様々な課題が残されております。
このため、市町村ごとに復興のステージが異なることを踏まえ、現場のニーズにきめ細かく対応しつつ、課題解決の取組を着実に進めるとともに、省力的かつ収益性の高い農業生産体系の構築を図っていくことが重要であると考えております。
具体的には、外部からの参入も含めた担い手の育成、確保、地域計画の策定や農地中間管理機構の活用などによる担い手への農地の集積、集約化、大区画化などの基盤整備、福島国際研究教育機構、F―REIなどの取組を通じたスマート農業の推進、定着、園芸作物など高収益作物の生産拡大を通じた広域的な産地形成などの取組を進めているところでございます。
引き続き、現場にしっかりと寄り添いながら、福島の農業再生を一層加速させるべく、全力で取り組んでまいります。
○原田委員 御答弁ありがとうございます。
今御答弁の中でも、スマート農業について言及がございました。私も、南相馬で、現地も、スマート農業の様子を視察させていただきました。是非引き続き取組を進めていただきたいと思います。
最後に、もう一度総論に戻って、国の責任についてお伺いをしたいと思います。
大熊町、双葉町を始め、現地の各首長さんのお声を伺ってまいりました。共通をしていたのは、避難指示解除、中間貯蔵、廃炉、そして除去土壌の県外最終処分、こうした数々問題ございますけれども、自治体任せにできる課題では、何一つ取ってもそうした課題はなく、最後までしっかりと国が寄り添い、責任を果たしてほしい、そういったお声がございました。
双葉町では、二〇四五年三月までの県外最終処分について具体的な方針や工程がなお見えず、住民不安が非常に大きいとのお声がございました。
また、大熊町では、廃炉が非常に長期化をしている、廃炉の状況も、実際、私も説明をお伺いをしました。技術的な問題がありますので、長期化をすること自体は仕方がない面もあると思いますけれども、その長期化をする中で、二〇三〇年度の復興庁の設置期限、この後の支援体制がどうなっていくのか、こうしたことを非常に不安に感じているというお声もございました。
現場の皆様が必要としているのは、復興が完了するそのときまで、最後まで国が責任を持つという明確な意思表示、そして、それに基づく具体的な見通しであるということを実感をいたしました。
そこで、復興大臣にお伺いをいたします。
政府は、廃炉、中間貯蔵、除去土壌の県外最終処分、そして、二〇三〇年度以降の支援体制について、今後、どの時点で、どのような工程を具体化をしていく考えがあるのでしょうか。先ほど庄子委員の質疑の中でも政府参考人から重ねて説明がございましたけれども、改めまして、牧野復興大臣の決意をお伺いいたします。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきます。
復興庁の第三期復興・創生期間の五年間での仕事というのは、今残っている様々な課題を何としても解決していく、その強い決意で取り組んでいくわけでございますが、今お話があった、中間貯蔵施設の除去土壌の県外最終処分だったり、東京電力福島第一原発の廃炉だったり、そうした中長期的なことは、この第三期の復興・創生期間が終わっても残る中長期の大きな課題でありますので、これは、法律に基づいたり、また、これまでも何度も政権のトップである総理がおっしゃっているとおり、国が前面に立って、責任を持って最後まで解決に向けて取り組んでいくというのは何も変わらないと思っております。
○原田委員 御答弁ありがとうございます。
時間になりました。
最後までしっかりと国が責任を果たしていくと、力強い御答弁をいただきました。政府のより一層の取組、また、具体的なビジョンをしっかりと工程を示すということに御期待を申し上げまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、金子恵美君。
○金子(恵)委員 中道改革連合の金子恵美でございます。よろしくお願いいたします。
東日本大震災、原発事故で犠牲となられた皆様方に心から哀悼の意を表したいというふうに思います。
そしてまた、今なお多くの方々が避難を余儀なくされているという状況にありますけれども、その方々がまたふるさとに戻れるように、あるいは、本当の意味での生活再建が成し遂げられるように、私も最後のお一人までしっかりとお支えすることをお誓い申し上げたいというふうに思います。
そして、今年度から第三期復興・創生期間も始まっているところでありますけれども、この中で、私たちは、できるだけ早くこの特別委員会を開きたい、そういう思いがございました。
大臣の所信を拝聴いたしましたのは三・一一の前でありましたので、もう二か月半以上が過ぎました。こういう中で、私も野党の筆頭理事をさせていただいておりますので、与野党の協議をさせていただく中では、やはり当委員会の中でしっかりと議論をしなくてはいけない、早く審議をしたいということは、心合わせはできていたとは思います。
ただ、防災庁設置法の担当でいらっしゃったのが牧野大臣ということで、改めて防災庁設置準備担当大臣であったということから、私たちも様々な配慮はしたつもりであります。ただ、ここがもしかして大きな間違いだったとしたらどうだろうというふうに私は少し残念な気持ちもあります。といいますのは、ここのところの議論として、もしかすると、復興庁と防災庁が統合されてしまうのではないか、そういう懸念がどんどんどんどん大きくなっていたということは否めないというふうに思います。
それで、地元の考えとしては、もちろん私たちも、福島の考えとしては、まだまだこれだけたくさんの課題が残っているということは、先ほど来それぞれの委員からも発言があり、復興庁としても、そして政府としても、しっかりと考えは一つなんだというふうに思います。
ですから、ここは、決して復興庁が防災庁と統合されるという議論が今進められているわけではないということを私は明確に牧野大臣からおっしゃっていただきたいというふうに思います。災害特ではそのことをおっしゃっていただいたかもしれませんけれども、この復興・原子力特別委員会の方では全く、その発言は初めてとなると思いますので、大臣からの御発言をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○牧野国務大臣 金子恵美委員の御質問にお答えをさせていただきます。
まず申し上げたいのは、私は、確かに復興大臣と防災庁設置準備担当大臣とそして国土強靱化担当大臣をかけ持ちでやらせていただいておりますが、任命をされたのは私ではございませんので、間違っているとかなんとかと言われても、それはちょっとお答えをしにくいというふうに、まずあらかじめ答えさせていただきます。
その上で申し上げますと、正直、私も福島県に、さっき申し上げたみたいに十回以上行かせていただいていますけれども、実際に首長さんとお話をすると、兼任をしていることで御心配をされているお気持ちはよく伝わってきております。
しかしながら、そのときにも、また委員会等でも答えておりますけれども、復興庁というのは、東日本大震災並びに東京電力福島第一原発の事故が発災してから一年たってできた機関でございまして、東日本大震災からの復興を目指した役所であります。今、御審議を参議院の方でしていただいていますけれども、防災庁につきましては、これから今の内閣府防災を強化拡充いたしまして、発災時のときのスピーディーな対応から復旧復興まで一貫した司令塔として日本全体の防災、自然災害からの防災を、事前防災を含めて進めていく役所でございますので、二つの役所というのは任務が違うというふうに思います。
その上で、この復興庁については二〇三〇年度という設置期限がございますけれども、これは法律的にそういう設置期限が定められておりますけれども、その後の組織体制については、今現在、政府内で何も、話合いも検討もされておりませんので、では、二〇三〇年度以降、組織的にどうなるかということを問われても、今の段階では、どのようになるというふうに言及することは非常に難しいと思います。
先ほども申し上げましたけれども、とにかく私どもが言いたいのは、今年度から始まりました第三期復興・創生期間で、この五年間で今ある様々な課題を一つ一つ解決していくという強い決意で、総力を挙げて取り組むことが一番大事だと思っております。
○金子(恵)委員 ありがとうございます。
防災庁の議論は参議院でももうスタートしておりまして、本会議でも高市総理は、二つの組織はその任務が明確に分かれており、復興庁が果たしている役割や機能が引き続き必要であることに変わりはありませんというふうに答弁もされています。ですので、是非、参議院の本会議における総理答弁の方向が後退しないようにお願いしたいというふうに思います。
そしてまた、先ほど来お話がありますけれども、中間貯蔵施設の除去土壌の最終処分は二〇四五年三月、そして、第一原発の廃炉は二〇五一年を目標としているわけです。これから本当に私たちは長い長い道のりを進んでいくんだろうというふうに思います。私たち福島県民にとっては、やはり十五年の節目も何もないという状況であるということを御理解いただきたいというふうに思います。
そういった中で、やはり復興には光と影があるということは間違いのないことでありまして、私は、まず、光の当たらない、影となりがちな方々への支援についてお尋ねしたいというふうに思います。
全国に二十六か所ありました生活再建支援拠点、福島県外の避難者の方々を支援する拠点でありますけれども、それが二十二か所となって、相談の窓口が減らされているという状況であるということであります。レクを受けまして、決して数が減ったから支援体制が駄目になっているわけではないというようなことはおっしゃるんですが、それでも不安であります。
そこで、子ども・被災者支援法の下での県外避難者の方々への支援を今後もどのように継続していくのか、お伺いしたいというふうに思います。
今現在、二万三千人以上の方々が避難を余儀なくされている。そして、県外では約一万九千人の方々が避難しています。県内も四千四百人の方々が避難している、そういう状況であります。これはやはり全国の議員の方々に知っていただきたい。こういう状況がありますが、大臣、いかがでしょうか。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきます。
今、金子委員がおっしゃったことは私も十分理解をしているつもりでおります。
これまでも、もう十五年ですから、本当に長期間にわたって県外で避難をされている方たち、被災者一人一人の声を踏まえながら支援を行うことが重要であるということから、生活再建支援拠点を、福島県庁がやっているわけですが、国がそれを補助しているわけでございます。
そうした中で、私も、今年の一月に、福島県から東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県に避難されている方々とお会いして、お話を伺いました。実際に、御苦労されている様子、また、ふるさとに帰りたくても帰れないという思い、そうしたことを直接伺いまして、本当に十五年というのは長い年月だなと思うのと、災害の大きさというか、深刻さを感じたところでございます。
これからも、そうした生活再建支援の拠点を通じて、相談対応とか交流会をしていただきながら、そうした方たちの避難生活を少しでも助けることができればというふうに思っています。
また、これまで、金子委員も関係されました議員立法の子ども・被災者支援法も踏まえて、関係省庁が連携して必要な政策を実施してまいりましたけれども、これからも被災者の方々の声にしっかり耳を傾けながら、できる限りの支援をしていきたいと思っております。
○金子(恵)委員 できるだけの支援をしてくださるということですので、それを決意として受け止めさせていただきました。ありがとうございます。全国各地に福島県民がまだ避難をしているという状況であるということを御理解をいただきたいと思います。
そしてもう一つ、残念な影の部分と言ったらいいんでしょうか、そういうことについて質問させていただくわけですが、本当に極めて残念です。
実は、私は三月の十二日の地元紙を読みましたら、こんな記事がありました、ウルトラ警察隊忘れない、一期生が寄せ書き。双葉町の伝承館に寄せ書きを寄贈した、そういうお話がありまして、すてきな記事だなと思って読んでいたんです。
そうしましたら、五月の二十二日に、全国の警察から特別出向した、これはウルトラ警察隊と呼ばれている人達ですけれども、その皆様方で組織をしている福島県の警察特別警ら隊、今、全ての方々が全国から出向している人たちではないというようなことも、レクを受けながら確認はさせていただきましたが、多くの方々は全国から出向している警察官だということは確認をさせていただいています。ですので、特別出向した警察官らで成立している福島県警察特別警ら隊、この方々が、三十九名の方々なんですけれども、残念ながら、帰還困難区域の活動手当を不正に受給した、そのようなことが県警から発表されたということであります。三十九名が処分を受けたということでした。
裏切られたと思いました。私は、このウルトラ警察隊や全国から派遣されている警察官の方々に、もう感謝しかないと思っていました。帰還困難区域、避難区域となってしまった地域の中で、家屋も含めてしっかりとパトロールをして守ってくださった、ある意味、避難をされている方々の財産を守り続けてもくださった、安全、安心のためにお働きいただいてこられた、そういう経緯があるわけなんですが、このようなことが起きてしまったんです。起きてしまったけれども、私は、先輩方、一期生の寄せ書きをお渡しされたということでありますけれども、こういう方々の功績が全て台なしになるということではないと信じたいというふうに思います。
でも、まだまだ帰還困難区域も存在している中で、これからどのような防犯体制を整えていかなくてはいけないか、そして、この事象についてどのようなお考えを持っているのか、お伺いしたいと思います。
○鈴木政府参考人 お答えを申し上げます。
福島県内の帰還困難区域内におきましては、他の都道府県警察からの特別出向者を中心に構成される福島県警察特別警ら隊が、警ら用無線自動車による警戒、警ら活動に当たっているほか、事件、事故発生時における初動措置などに従事をしておりまして、被災地の方々の安全、安心の確保に努めているところでございます。
福島県警察には、東日本大震災の発災以降、震災に伴う復旧復興過程における治安事象の変化や警察業務の増大に的確に対応するため、全国警察から特別出向者、通称ウルトラ警察隊を派遣してきておりまして、これまで延べ千九百四十九人の特別出向者が派遣されてきたところであります。
お尋ねの非違事案につきましては、福島県警察特別警ら隊の隊員らが、令和七年九月頃から令和八年二月頃までの間、勤務基準に沿った警ら活動を怠るとともに、受給すべきでない特殊勤務手当を受給した事案でありまして、福島県警察において、五月二十二日に隊員ら三名を戒告処分とするとともに、三十六名を本部長訓戒などとしたものと承知をしております。
本事案の原因につきましては、一概にお答えすることは困難でありますが、例えば、一部の隊員は、勤務基準に沿った警ら活動をしなかった理由といたしまして、県民の安全、安心に貢献できている実感がなく、モチベーションが低下したなどと申し立てております。
全国警察を挙げて被災地の復興支援に当たる中で、被災地に寄り添い、安全、安心を確保すべき警察官多数がこのような事案を発生させたことは、あってはならないことでありまして、誠に遺憾であります。
これを踏まえまして、福島県警察におきましては、再発防止に向けて、隊員が職務の重要性をしっかりと理解し、士気高く県民の安全、安心に資する活動に従事するよう、部隊の業務運営の在り方についても見直しを行っていくものと承知をいたしております。
警察庁といたしましても、福島県警察や出向元道府県警察等と緊密に連携をいたしまして、特別出向者に対する教養のより一層の充実等について適切に指導助言をしてまいりたい、このように存じます。
○金子(恵)委員 これは、ただ単なる警察の不祥事ということだけではないと思うんです。つまりは、警察組織の中で風化が進んでいるということだというふうに思うんです。モチベーションが低下したからとか、実感が得られることがなかったからこういうことを起こす、もうやらなくていいんだなと思ってしまった、そういうことだというふうに思うんですけれども、そういう言葉を理由にして許されるものではないわけなので、私は、こういう出向者の方々が地元に戻られたときに、やはり福島県の状況、被災地の状況等をしっかりと多くの方々にも発信するという重要な役目も担っているというふうに思いますし、先ほどから申し上げておりますけれども、一期生から今に至るまで、本当に頑張ってこられたその方々は福島の被災地をしっかりと守ってこられたんだと思います。絶対に今後あってはいけないことですので、例えば出向される前にしっかりと学んでいただきたい、被災地の状況などを学んでから来てほしい、私はそのようにも思っているところであります。
大臣、何か所感、もしあれば一言お願いします。
○牧野国務大臣 警察の話ですので、所管外でございますので、その記事自体は私も読ませていただきましたけれども、今、金子委員がおっしゃったみたいに、十五年たって、いろいろなところの関係する機関、また仕事に従事している人たちの中にも風化の気持ちが出ているのは事実かもしれませんし、すごく残念だというのが私の感想でございます。
○金子(恵)委員 決して残念で終わらずに、風化は許さない、そういう毅然とした態度を取っていただきたいというふうに思います。
質疑時間が終わってしまったんですけれども、今後、明るいところを、先ほどからおっしゃっていただいているイノベーション・コースト構想も含めまして、このことも含めて、事業はいいんですけれども、でも、やはり本当の被災地の地域経済あるいは雇用創出、経済の再生とまた発展にしっかりつながる、そのような補助金等のバトンというものもあるかもしれないけれども、そういう連携を取っていただきたいということも申し上げさせていただきまして、今日は残念ながら質疑までは行けませんでしたけれども、私の質疑を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、一谷勇一郎君。
○一谷委員 日本維新の会の一谷勇一郎です。
御質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
まずは、委員会のスタートですので、震災でお亡くなりになられた方に心から哀悼の誠をささげたいと思います。
そして、私も、兵庫県第一区ですから、三十一年前に阪神・淡路大震災を経験をしております。なかなか今故郷に帰れない、そして復興の道半ばで苦しんでおられる方の気持ちに、一緒になるということは少しおこがましいかも分かりませんが、やはり阪神・淡路を経験してきた人間として少しでも寄り添ってお役に立てる、そういった仕事をしてまいりたいと思っております。
また、一期目のときにこの委員会にも所属させていただきまして、第六回、七回福島第一廃炉国際フォーラムに参加させていただいたり、伝承館、資料館にも行かせていただきました。この八月にも是非行かせていただきたいと思います。
では、質問をさせていただきます。
まず、燃料デブリの取り出しの進歩と今後の見通しについてお伺いをしたいと思います。
二号機での試験的取り出しの成功を受け、今度はいよいよ本格的な取り出しに向けて計画が策定されていると思います。数グラムの燃料デブリの採取には成功いたしましたが、全量推定では八百八十トンと見積もられており、まだまだ困難な道のりが続くと思われます。
現時点での見通しについてお伺いしたいのと、また、取り出したデブリの取扱いについてはどうされるのかという考えを政府参考人の方にお伺いをいたします。
○辻本政府参考人 お答え申し上げます。
燃料デブリの本格的な取り出しに当たりましては、まず、デブリの性状を詳細に把握することが必要不可欠でございます。
これまで、燃料デブリの試験的な取り出しを二回実施し、分析を行いました。その分析の結果でございますけれども、放射性物質の種類や濃度のほか、様々な組成の部位が入り交じっており、隙間もある、壊しやすいということでありますけれども、破砕しやすい構造であることが分かっております。
これらの情報を基にしまして、実際、今現在、取り出し工法の検討、取り出しに使用する工具の選定、安全対策、取り出し後の保管方法の検討について、検討を進めている最中でございます。
今後予定しておりますけれども、ロボットアームを用いた内部調査及び第三回目の試験的取り出しの件も含め、燃料デブリの取り出しの規模拡大に向けた検討に資することを期待しているところでございます。
なお、今後取り出す燃料デブリの処理処分につきましては、燃料デブリの性状の分析等を進め、今後決定していくこととしております。
○一谷委員 私は、この最初の数グラムというのが報道されて、これは数グラムで、あと八百八十トン、どうなるんだというふうに思われたと思うんですが、私は、この最初の数グラムでどういった性質のものかということが分析できたということは非常に大きな成果だと思っておりますので、このロボットアームの更なる取り出しが進むことを期待をしておるところでございます。
それでは、次は、廃炉の最終状況に関する国民への提示責任についてお伺いをしたいと思います。
震災、原発事故から十五年、福島県民世論調査というのが行われまして、これは福島民報に書いてありました。廃炉について聞いたところ、二〇五一年までの廃炉完了が不可能だと思うという回答が何と六六・三%でした。これは聞き方によっても違うと思うんですが、私は、可能だと思うが八・四%だということが非常に問題ではないかなというふうに思いました。
私は、これを次の五年間で反転をさせていただきたいという思いで次の質問をさせていただきたいと思います。
第一号機の大型カバーが終わり、ハード面は進んでおります。取り出したデブリの最終処分方法は先ほどお聞きしましたが、最終的に敷地をどうするのか、終わりがいまだに見えない、不透明である。最終的な絵姿をどのように考えているか、政府として目標の最終的な絵姿を示していただくということがこの反転に寄与するのではないかと思いますので、今できる範囲のことでいいのでお話しいただけたらと思いますので、お願いいたします。
○辻本政府参考人 お答え申し上げます。
直近では、委員御指摘のとおり、東京電力福島第一原子力発電所一号機の大型カバーが完成いたしました。これによりまして、これまでの廃炉作業により一F構内のリスク低減の取組は進展しているというふうに考えております。
今後も、廃炉を安全かつ着実に進めていくことが必要であります。その際、長期にわたる取組であるからこそ、地域との共生が極めて重要であるというふうに考えております。
このため、廃炉現場の視察の積極的な受入れを含む徹底した情報公開に努めるとともに、地元企業の参入促進、また人材育成を通じた地元との連携を強化することにより、地域の理解と信頼を丁寧に積み重ねていくこととしております。
議員御指摘の廃炉の最終的な絵姿につきましては、取り出された燃料デブリの性状などの調査分析も踏まえた上で、このように長期にわたる取組に対する地元の皆さんの思いもしっかり受け止めて具体化していく、そういう必要があるというふうに考えているところでございます。
○一谷委員 その廃炉の後を更地にするのか、又は、遺構というんですかね、少し何かを残して、過去の記憶を風化させないようにするかということを、まだ早いというふうに皆さんは取られるというふうに思うんですが、私は、やはりこれは世代をまたいで議論しなければならないことだと思いますので、できるだけ、地域住民の方々はそういった話が出ていると聞きますので、そういうところに政府の支援も少ししていただきながら、これはしっかり、後をどうするかということをまずは示していただくことが大事ではないかなというふうに思っております。
次は、委員長にお伺いをしたいんですが、IAEAの総合規制評価サービス、IRRSミッション報告書の受け止めについてお伺いします。
原子力規制委員会は、IAEAが行うIRRSミッションを一月二十六日から二月六日まで受けており、報告書がこの五月に郵送されてきた、上がってきたと思います。
これを受けて、規制委員会としてはどのように規制に生かしていく認識なのかをまず委員長にお伺いをさせていただき、そして、報告書の指摘の中に、規制委員会は、被規制者とより密接に意思疎通を取り、議論を促進することを検討すべきという指摘がありました。この点についての受け止めはあるのか。私は十分にできているのではないかなというふうに考えていたんですが、報告書では少し足りないんじゃないかということだったので、政府参考人の方にお伺いをしたいと思います。
勧告の中には、先ほども質問がありましたけれども、人材の確保についての記載がありました。この人材の確保の策については一番難しい問題だと思うんですが、具体的にどのような対応をしていくのか、これも政府参考人の方にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○山中政府特別補佐人 お答えをいたします。
御指摘のとおり、本年一月から二月にかけまして、IAEAによる総合規制評価サービス、IRRSを受け入れました。報告書には、これまでの規制委員会の取組に対する評価とともに、国際的に見て、更に規制機関として一歩進むための取組になるような視点で課題が示されております。
これらの課題を単なる外部からの指摘として受け止めるのではなくて、東京電力福島第一原子力発電所の事故を経験した私たちが世界に対して真に信頼に足る規制組織へと脱皮するための、未来への処方箋と受け止めているところでございます。
提示されました課題の一つ一つは、我々が高い次元の安全規制を築き上げるための羅針盤であり、これらの課題に真正面から向き合い、改善を断行していく所存でございます。
IAEAからいただいた提言、勧告につきましては、次回のIAEAのフォローアップミッションに向けてしっかりと改善していく所存でございます。
○古金谷政府参考人 お答えいたします。
今委員の方から、IRRSで御指摘があった提言二、これは被規制者との意見会合の公開又は非公開といった会議の形式によって、専門的あるいは詳細な技術的な議論が損なわれないようにすべきという御指摘が、まず御質問としてあったかと思います。
この点につきましては、我々、既に、被規制者と意見交換、これは透明性を確保するということで運用しておりますけれども、こういった透明性を維持した上で意思疎通が損なわれるということがあってはこれは本意ではございませんので、まず被規制者から、事業者の方々から、こういった技術的に深い議論が損なわれているような事例があるのかというようなことを聞き取りまして、その上で、透明性を確保した上でよりよいコミュニケーションの在り方というものを検討していきたいというふうに考えてございます。
それから、もう一点、委員の方から御質問がありました人材育成の関係でございますけれども、こちらも、IRRSミッション、こちらの勧告二ということで御指摘いただいておりまして、人材を育成、取り組むという上で、人材戦略の策定というものは非常に重要というふうに認識してございます。
原子力規制委員会では、令和八年度、今年度から始まっております第三期の中期目標、この中におきましても、中長期的な人事戦略を策定するということを定めております。既に検討を開始しているというところでございます。
人事戦略の策定に当たっては、やはり、我々の基本でございます東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓、こういったものをしっかり伝えていく、それから、原子力規制委員会発足時に策定しました組織理念がございますけれども、こういったものが人材の心構えとしてしっかり伝承されていくということが大事かと思いますので、こういった点も十分に考慮して人事戦略を策定してまいりたいというふうに考えてございます。
○一谷委員 原子力というのはもう日本全体の問題ですので、是非、人材の育成に力を入れていただけたらと思います。
では、次は、医療、介護の体制についてお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
被災地の医療、介護のインフラの整備に関しては、各地域や自治体により差があると認識をしております。地域の生業を守るためにも、そこで暮らし、働く方々や家族が安心して受診でき、介護を受けられる環境は前提となると思います。
この中で、政府としては、今後どのように各地域で医療や介護の充実を図っていくかという点をお伺いをいたしたい。また、それに伴い、移住計画や帰還率がどうなっていくのか、見通しがあればお伺いしたいと思います。
現在、政府は、浜通り地域等において、移住支援金を始めとする異次元の人材確保事業を展開し、手厚い補助を行っております。前述のようなことが見通せてこそ、そのような取組の成果が出てくるというふうに思いますので、どういった工夫があるのか、お伺いしたいと思います。
また、所信では、教育や産業基盤の構築に向けて、福島国際研究教育機構、いわゆるF―REIや、福島イノベーション・コースト構想についても述べられております。このような取組のためにも人を呼び込む、又はそこで外部から人に来てもらうためには、産科や小児科という医療の分野も必要になってくると思いますが、これについて大臣のお考えをお聞かせいただけたらと思います。
○牧野国務大臣 一谷委員の御質問にお答えをしたいと思います。
今御指摘のとおりでございまして、医療、介護を始めとした生活環境の整備というのは、帰還の住民の皆様にとっても、また移住者の皆様にとっても大事なインフラ整備だと思っております。
このために、復興の基本方針等に基づきまして、福島県や市町村で作成する計画等に応じて、医療、介護施設の整備、そして事業再開、そして再開後の医療施設や介護施設の経営確保、医療、介護従事者の確保等の支援を行っているほか、福島県が進めています双葉地域における中核的病院の整備についても、本年度、建築設計、また既存施設の解体工事等の支援を行っております。
もう一つの、移住の促進についてお答えをさせていただきますと、これまでも、各市町村が自主的に、基づいて行っている移住促進事業に対して支援を行わせていただいております。こうした支援によって、令和六年度には、県内外から十二市町村への新たな移住者の数が五百七十八世帯八百二十二人に上るなど、移住者数は着実に積み上がっております。
復興庁としては、引き続き、これらの支援を継続するとともに、産業、なりわいの再生、町のにぎわいの創出などを全体として進めていくことで、移住の促進にも必要な環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
○一谷委員 時間が参りましたので、最後、一言だけ提案をさせていただきたいんですが、どうしても、医療や介護をやっていく場合に補助金や助成金というのがあります。この補助金、助成金は、まず申請するのも大変、そして使い方にも制限があるというので、これは非常に難しいと思うんですが、医療分野に関して、地域区分で、災害の地域に至ってはやや点数を上げる、そうすることによって経営努力で病院が成り立っていく、そういったことも必要ではないかと思います。患者さんの窓口負担が増えるという問題もありますが、介護の分野はクリアしていますので、是非御検討いただきたいというふうに思います。
本日は、御質問させていただきましてありがとうございました。
○西銘委員長 次に、小竹凱君。
○小竹委員 国民民主党の小竹凱です。
本日、質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。
私、大臣にはお聞きしませんので、離席をされて結構です。よろしくお願いいたします。
私、二期目になりますけれども、当選来、原子力問題特別委員会に所属をしておりまして、やはり、今日の質疑、議論を聞いていても、昨年末にこの二つの委員会が一つになったことは果たして正しかったのかということは、多少疑問は残りました。といいますのも、やはり、今非常に、二つのテーマも、どちらも大事な中で、そしてまた、今日は私は原子力の問題について質問させていただきますけれども、地元は石川県でありますので、令和六年の能登の震災を受けて、こういった議論を軽視しているわけではなく、やはり、別の軸に分けて議論をしていかないと、なかなか、国の方でも、第六次エネルギー基本計画から第七次に大きく方向を転換し、原子力も安全性の上で最大限活用していくという中で、原子力について特化して質問できる委員会がここでしかないというのに、なかなかこの議論が深まらないというのは多少懸念が残るんじゃないかなと思いますし、この形であるのであれば、開催頻度を上げて、委員長も御尽力いただきたいというふうに思います。
質問に入りたいと思います。今日は、先ほど言ったとおり、原子力の問題について質問をさせていただきます。
まずは、政府が、この議論の出発点としております原子力の今後の見通し、将来像について伺いたいと思います。
配付資料を用意しました。こちらで配付しているのは、原子力小委員会、第四十五回、四十六回の参考資料でございます。こちらについては、既設炉の更なる利用率向上の取組は着実に進めつつ、二〇四〇年度のエネルギーミックスの想定需要を踏まえた安定需給確保に万全を期す観点から、二〇四〇年代に五百五十万キロワットの建て替えが必要となる可能性がある、この点を議論の出発点とすべきという考え方が示されております。また、二〇五〇年代についても具体的な数字が下記に記されておりまして、資料の前提もその下に書かれている状況でございます。今後の需給の見通しを書いて、現状との差分から想定の規模を積み上げているというふうに読める資料でございます。
この二〇四〇年代に約五百五十万キロワットという数字は、単なる参考値ではなくて、次世代革新炉であったり、そういったものをどの規模感で進めていくのか、また、サプライチェーンの全体の話であったりとか、人材確保、大きなところに影響する議論の土台になる数字であると考えまして、これは事業者と経産省も巻き込んだ議論でございますけれども、まずは、この五百五十万キロワットの建て替えが必要となる可能性があるという文章については、政府の基本認識として維持されておりますのか、それとも公式の見解ではないのか、この基本認識について伺いたいと思います。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘いただきました、二〇四〇年代に約五百五十万キロワットの建て替えが必要となる可能性、この資料につきましては、総合資源エネルギー調査会原子力小委員会におきまして、事業者団体から示されたものでありまして、政府の認識を示したものではございません。
その上で、原子力を長期的に利用していく上で、リードタイムを考慮しつつ対応を進めていくためには、中長期的な原子力発電の見通し、将来像の検討が必要だという点につきましては、政府としても、そのような認識でございます。
事業者の予見性向上や投資促進のため、速やかに政府としての見通しをお示しするべく、現在、国の審議会において進めている原子力の開発見通しや将来像についての議論を深めてまいります。
〔委員長退席、伊藤(忠)委員長代理着席〕
○小竹委員 ありがとうございます。
資源エネルギー庁の資料ですと、二〇四〇年の電力需要は〇・九から一・一兆キロワットアワーと数字が出ておりますよね。そこに、今の計算式を逆算して、需要想定であったり、設備利用率であったり、運転期間の、仮定の、いろいろ計算式を当てはめていくと、おおよその数値目標というのを作ることは可能だと思いますが、政府として、こういった数値を示す必要性があるかどうかはどういうふうに認識されておるでしょうか。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
今委員から御指摘いただきましたとおり、この事業者が提示した資料の一・二兆、あるいは一・一兆の電力の需要見通しというのは、政府のエネルギー需給見通しで示した数字と同じ数字を使っているということは事実でございます。
政府としては、中長期的な原子力発電の見通し、将来像の検討が必要で、原子力の開発見通し、あるいは将来像について一定の見通しを示す必要があるという点については、そのような認識でございます。
○小竹委員 これは、事業者側がこういった具体的な数字を提示した上で、ここを議論の出発点とすべきと言っているわけでありますから、是非、この数字について政府としても前向きに捉えていただき、やはり明確なゴール設定、そこに向けてどういうふうに進めていくかという議論の土台をしっかりと据えていただきたいというふうに思います。
次のテーマに移りますけれども、その前提に立って、次世代革新炉の事業予見性についても伺いたいと思います。
仮に、二〇四〇年代に、今のような具体的な数字を立てて、その規模の建て替えが必要だという認識が、政府もその見通しという認識については共有をさせていただいたと思います。この議論というのは、そのリードタイムという、先ほど御答弁にありましたが、これを踏まえると、もはや抽象論の時期ではないというふうに思っておりまして、進めていかなければならないというふうに思います。
今必要なのは、将来、こういった見通しがあるということももちろん必要なんですが、一般論ではなくて、いつまでに、制度的にどの論点をということをもう少し具体的に進めないといけないというふうに思っております。つまり、この工程の明確化が必要だというふうに思います。
先ほど提示した資料の第四十五回小委員会の資料においても、原子力を今後も必要な規模で持続的に活用していくためには、一定の定量的な将来像の共有と、事業者目線での予見性の早期向上が重要だというふうに記されております。
この上で、政府として、具体的な数値目標を立てた上で、将来像を踏まえ、次世代革新炉を含む将来の供給力確保に向けて、事業側の予見性を高めるための工程表、こういったものを示す必要はあるのでしょうか、お答えください。
〔伊藤(忠)委員長代理退席、委員長着席〕
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
まず、原子力発電の見通し、あるいは、事業予見性を高めて原子力発電を最大限活用していくために必要な取組については、どのような形でお示しするかも含めて、現在、審議会で御議論をいただいているところではございます。
その上で、経済産業省といたしましては、第七次エネルギー基本計画に基づいて、次世代革新炉の開発、設置に向けて、次世代革新炉に係る研究開発や設計開発を支援するとともに、原子力産業や人材基盤の維持強化、事業環境整備に取り組んでいく方針でありまして、こうした方針に基づいて取組が具体化されていくものと考えております。
同時に、経済産業省といたしましては、次世代革新炉の開発の道筋を示すために、次世代革新炉開発ロードマップというのを取りまとめております。このロードマップにおきましては、次世代革新炉の各炉型の開発段階に応じて、技術的側面のみならず、実装に向けた課題と対応の方向性、設計や規制審査といった実装に至るまでの主なプロセスの流れをお示ししているところでございます。
○小竹委員 基本的な認識は共通しているものと思っております。その上で、どういうふうに示していくかというところの議論があるかなというふうに思います。
先日、私は、事業者の方とお話をしていく中で、次の質問にも入るんですが、この規制を含めた予見性、まさにこの規制の部分をもう少し早期に示してほしいということを言われております。
革新軽水炉などについては、原子力規制当局であったりとか事業者の間でかなり具体的な論点が出てきているというふうに思っています。重大事故の対応であったりとか、特重施設の機能統合であったりとか、コアキャッチャーの部分の議論とか、かなり論点が整理されて、実務レベルでの意見交換が深まってきているというふうに思います。
規制当局の独立性、こういったものは当然尊重されるべきですが、そのことと、事業者が一番恐れる設計自体の手戻り、こういったリスクであったり、また、合わせての建設費の上振れリスク、こういうことは抑えられるように、政府として、この規制の独立性をちゃんと尊重しながらも、こういう論点をまとめていく、見える化していくことは、両立するはずだというふうに思います。
政府として、この規制当局の独立性を前提にしつつも、主要論点、また意見交換の進捗であったり、想定される論点を一覧化し、事業者、サプライチェーンを担う全体が見通しを持てる形で示すべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
次世代革新炉の開発、設置に向けましては、今委員から御紹介いただきましたように、まずは革新軽水炉について、規制の予見性の向上を目的に、事業者から主要な技術的論点を提示した上で、公開の場において規制当局と事業者の間で技術的な意見交換が進展しているというふうに承知をしております。
今後、革新軽水炉以外の、ほかの次世代革新炉につきましても、こうした意見交換の枠組みを継続することで、共通理解の醸成を図り、規制の予見性を向上させていくということは重要だというふうに考えておりまして、経済産業省といたしましても、こういった事業者の取組をしっかりとサポートしてまいりたいと考えております。
○小竹委員 ありがとうございます。
もう少し大きな声で答弁いただけますでしょうか。
○西銘委員長 声を大きく、声を大きく。
○小竹委員 今は大丈夫です。
実際に、三菱重工さんのSRZ1200であったりとか、そういう個別の名称を出しましたけれども、もう二〇三〇年代の実用化を目指しているというふうに打ち出しておりますので、やはり、二〇三〇年代となると、もう残された時間もかなり短くなるわけですから、予見性という部分においては、規制側も、しっかりと事業者が予見性を持って設計できるような段取りをしていただきたいというふうに思います。
サプライチェーンについても伺いたいと思います。
仮に、この二〇四〇年代に、先ほど言ったような具体的な規模の建て替えが必要になるのであれば、今まさに産業基盤全体が細ってきておるこの現状を変えていかなければならない、まずは現状認識をしていかなければならないというふうに思っています。
私の地元石川県でありますが、北陸電力の公開資料であります、二〇二五年十月二十二日の原子力安全信頼会議の議事録においては、能登半島地震直後の志賀原子力発電所の設備復旧について、外部電源について、五回線全てから受電を復旧したことは、世の中にしっかりとアピールすべき大変いい取組であったと書かれている一方で、今回の地震による設備復旧に係る教訓としては、サプライチェーン全体の縮小や人材不足により材料や資機材の入手にも時間を要すなど、調達がとても大変だったと聞いている、このため、今後、発電所の運営に当たっては、ある程度調達リスクを考慮する必要があるというふうに記されております。
まさに、サプライチェーンの縮小であったり人材の不足によって、材料であったり資機材の入手に時間を要して調達自体が物すごく大変になったということは書かれておりますし、私も現場から聞いています。つまり、再稼働や安全対策、全ての面において、いずれの面においても、足下の産業基盤自体が既に脆弱化しておりまして、そういったものが今後の制約にもなってくるわけであります。
政府は、こういった重要機器であったり主要部材であったり施工能力や人材の面、いろいろな面において、どういったところが具体的にボトルネックになっているのかを把握されているのでしょうか。お答えください。
○西銘委員長 久米電力・ガス事業部長、少し大きな声で。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
原子力の最大限活用に向けましては、今御指摘いただきましたように、サプライチェーンは必須の要素であると考えてございます。部素材の供給体制の維持や現場の技術の承継、人材の確保、育成が重要でございます。
経済産業省といたしましては、原子力関連企業、団体から成る原子力サプライチェーンプラットフォームという組織を二〇二三年に立ち上げまして、この枠組みを通じて、ボトルネックや課題を把握し、必要な取組を行ってきております。
課題の一例といたしましては、長きにわたる建設機会の喪失や再稼働の遅れなどによりまして、交換頻度の低い重要機器の製造、保全に係る技能継承や製造能力維持が困難といった課題が挙げられております。
経済産業省としては、このような課題を踏まえまして、原子力サプライヤーに対する設備投資や技術開発への支援などの供給途絶対策、市場拡大が見込まれる海外プロジェクトへの参画支援、原子力人材を戦略的に育成するための司令塔機能強化に向けた検討などに取り組んでおります。
引き続き、現場の実態やニーズの把握に努めるとともに、これらに即した形で原子力産業、人材基盤の維持強化にしっかりと取り組んでまいります。
○小竹委員 ありがとうございます。
今、司令塔機能強化という言葉がありましたので、後に一問質問したいと思います。
人材確保の部分について質問したいと思います。
この論点整理の中でも、将来的な産業基盤、技術の途絶、そして規制対応、事業者を含めた原子力人材全体の不足を回避するためには人材基盤の強化が必須であるということは政府も認識されているというふうに思います。
また、資源エネルギー庁の人材育成資料でも、発電所を建設、維持、検査する様々な人員が適切なタイミングで供給することが現状厳しい状況にあり、こういった他産業から配置転換をする追加コストが発生しているということも報告をされています。
当然のことではありますけれども、原子力分野の人手不足というのは、原子力分野の内部だけで解決できることではなく、建設から機械から電気保全、デジタル、地域雇用であったり、更に言うと、大学の部分から中高の部分から相当幅広く人材育成に取り組んでいかなければいけない、まさに省庁横断、産業横断になっていくわけであると思います。
今後の人材見通しの部分について政府にお聞きしますが、省庁横断で、こういった人材の需給であったり、人材の見通しを作成、公表するお考えはあるでしょうか。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、原子力を支える人材を持続的に育成していくためには、様々な分野を横断的に、産学官が連携して対応を進めるということが重要だと考えております。
経済産業省といたしましては、昨年九月に、産官学の関係者が一堂に会する原子力人材育成・強化に係る協議会というものを設立いたしまして、今後の方向性を取りまとめております。この取りまとめを踏まえて、まずは、原子力人材に係る業界等への実態調査、不足分野、規模、時期の分析を、二〇二六年度、今年度中を目途に進めているところであります。
その上で、労働人口が減少していく中で、産業横断的な人材育成の必要性、あるいはそのための対策についても、産官学で議論を深めてまいりたいと考えております。
○小竹委員 ありがとうございます。
本年度中に、まず実態を把握していくことから始めていくと思いますけれども、今言われたような様々な分野、まさに横断的になると思います、こういった様々な分野というのは、事業者はもちろんですけれども、規制側も同時に育てていかないといけない、全体でのシステムをつくっていかないといけないというふうに思います。
まさに先ほど御答弁いただいたような、そういった場合の、全体を統括する司令塔機能をどういった場所に置くのか、政府の御答弁をお願いいたします。
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど御答弁申し上げました協議会におきまして、産官学横断的な司令塔機能の創出というのを位置づけておりまして、その具体化に向けては、関係者で更なる議論を今進めているところでございます。
役割分担としては、産業界の技能承継に関しては経済産業省、教育基盤の充実強化については文部科学省、規制を担う人材の確保に関しては原子力規制庁が中心となって担っていくなど、実行部隊としては、こういった取組、産官学の実行部隊がそれぞれの立場において取組を進めていくものと考えておりますけれども、その上で、この役割分担を全体として機能させるためにどういった体制がいいのかという点については、しっかりと議論を進めてまいりたいと考えております。
○小竹委員 こういった分野にはこの省庁というのはおっしゃるとおりだと思いますが、まさに全体をパッケージする司令塔機能が必要だというふうに思いますし、是非そういったところを明確にしていただきたいというふうに思います。
時間が来ましたので終わりたいと思いますが、この残された時間が短い、リードタイムを考えると、もう今からでも走り出さないといけない議論だと思いますので、是非検討を深めていただきたいというふうに思いまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、鍋島勢理君。
○鍋島委員 国民民主党、鍋島勢理です。
質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。
本日は、復興の施策の在り方、また原発の行方について、この二点についてお伺いをいたします。よろしくお願いいたします。
まず、第二期復興・創生期間については昨年度終了し、第三期が始まっております。大臣からは、第三期復興・創生期間で何としても解決していくという強い決意で、総力を挙げて取り組んでまいると所信を表明していただいているところではありますけれども、第二期復興・創生期間における進捗の評価、そして、第三期においても残された諸課題について、どのように解決に向かわれていくのか、具体策をお伺いいたします。
○牧野国務大臣 鍋島委員にお答えをさせていただきます。
まず、七年度までの第二期復興・創生期間までに、地震、津波の被災地域におきましては、ハードの整備はおおむね完了した一方で、被災者の心のケア等、中長期的な対応が必要な課題がまだ残っていると思っております。
また、原子力災害の被災地域におきましては、復興の歩みは着実に進んでまいりましたが、避難指示解除の時期の違いによって、復興の状況が地域ごとに大きく異なっております。そして、これまでにおよそ九百世帯の方々が帰還の意向を示しておりまして、帰還を希望される方々が一日も早く帰還できるように、特定帰還居住区域の避難指示解除に向けた取組を進めていきたいと思っております。
地域の状況に応じてきめ細やかな対応をしながら、帰還、移住の促進、生活環境の整備、そして産業、なりわいの再生などの様々な課題について、第三期復興・創生期間で何としても解決していきたいというふうに思っております。
○鍋島委員 ありがとうございます。
今、大臣のお言葉にもありましたように、例えば、避難指示解除についても自治体や地域によってタイミングは様々でありますので、現状、地域によって状況は異なっております。そういった中で何をもって復興と呼ぶのか、定義するのかということは一概に示すことは非常に難しいですし、これを定量的に示すこともまた非常に困難であると思います。
とはいえ、復興ということをどういった状況を示していくのか、目指していくのか、こういったことは、しっかりと地域の住民の皆様そして自治体の皆様とも丁寧なコミュニケーションを行っていただいて、意識を一にして施策を進めていただきたいと思いますし、先ほど御答弁いただいた課題解決に向けても引き続き取り組んでいただきたいというふうに思います。お願いいたします。
それでは、次の質問に移ります。
復興庁は被災地に寄り添う司令塔として設置をされておりますが、第三期復興・創生期間が終了した後に復興庁の機能をどのように維持していくのか、このことを懸念しております。
先日、参議院の本会議でも少し言及がございましたけれども、単に組織を維持していくのかということだけではなくて、被災自治体が引き続き国に相談できる窓口ですとか予算の調整機能あるいは省庁を超えたところの調整機能、こういった機能をどのように維持していくのかということが非常に重要だと思うんですけれども、そういった機能維持についてはどのようにお考えなのかを伺います。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきます。
これまでの答弁と重複する部分がございますが、これから第三期復興・創生期間の中で先ほど述べたような取組をしていくわけですが、その第三期復興・創生期間の終了後、復興庁の機能をどうするかということでございます。多くの自治体から各省庁にまたがる要望が一度に寄せられたために復興庁が創設された経緯もございます。そこで、これまで復興庁ではワンストップの窓口を設けて、そして、各省庁にまたがる予算を含む総合調整機能を発揮させていただいたところでございます。
ですので、この後の第三期復興・創生期間、五年間でございますが、終了後における復興庁の機能をどのように残していくかということについては、組織体制の在り方に関連することであって、今の段階でどういう形で継続していくかというのはなかなか言及することは困難であります。しかしながら、今復興庁が果たしている役割、また機能というのは、これは先ほども申し上げましたけれども、引き続き必要であることは間違いないというふうに思っております。
ですので、今後は、今後はというか、先ほども申し上げましたが、とにかく第三期復興・創生期間に全力を挙げて様々な課題を解決していくという覚悟でございますが、その過程の中で今後の組織の在り方についてもやがては議論が出てくるかと思いますが、今の段階では全くそういう議論がございませんので、第三期復興期間に向けての中で最善を尽くしていくということでコメントをさせていただきたいと思います。
○鍋島委員 防災庁設置法案の中にも、防災庁の任務として、災害復旧及び災害からの復興と記載をされております。
今、なかなか今後についての言及は難しいというふうな御答弁はありましたけれども、いかなる体制になったとしても、しっかりと機能が維持され、役割が担われていくような形で進んでいくように、私としてもしっかりと流れを注視してまいりたいと思います。
それでは、次のテーマに移りますが、福島第一原子力発電所での事故は深く歴史に刻まれる事案であり、今後の原子力政策を考えるに当たっても、福島の教訓が現在の原子力政策にどのように反映をされているのかということを確認する必要がございます。
政府として、福島から得た教訓を今後の原子力政策にどのように組み込んでいかれるのか、伺います。
○山田政府参考人 お答えいたします。
東京電力福島第一原子力発電所事故の経験、反省と教訓を肝に銘じて原子力政策を進めていくことがエネルギー政策の原点でございます。事故の反省と教訓を踏まえ、規制と推進を分離するため、原子力規制委員会を設立し、安全対策を強化した新規制基準を策定したものでございます。
原子力の利用に当たっては、安全性の確保と地域の御理解が大前提でございます。高い独立性を有する原子力規制委員会の判断を尊重することとし、同委員会が新規制基準に適合すると認めた場合にのみ、地域の御理解を得ながら再稼働を進めていくということとしてございます。
○鍋島委員 ありがとうございます。
今お伺いした方針の上で、他方で、各地において、今、革新炉の開発、建設が行われているものと伺っております。先ほど来、委員からも質問がありましたけれども、経産省のホームページを拝見しておりましても、革新軽水炉、小型モジュール、SMRですね、高速炉、そして高温ガス炉、核融合炉などが大きく分けて示されております。
こうした革新炉について、それぞれどういった研究の段階にあり、また、今後の方向性についてお伺いをいたします。
○山田政府参考人 お答えいたします。
原子力は、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源として重要でございます。二〇四〇年、そして、それ以降に必要となる脱炭素電源を確保するため、次世代革新炉の開発、設置に取り組んでいく方針でございます。
御指摘ございましたが、次世代革新炉のうち、革新軽水炉につきましては、技術面では社会実装の段階まで至っておりまして、事業者による規制当局との対話など、実用化に向けた取組を進めているところでございます。
SMRにつきましては、日本企業の輸出機会の拡大や、関連する我が国国内の原子力産業の基盤強化に向けて、カナダなど、海外で先行するプロジェクトに参画する日本企業の設計開発を支援するとともに、国内事業者のニーズや炉型の特徴を踏まえながら、国内プロジェクトの創出に向けた取組を進めてまいります。
高速炉、高温ガス炉につきましては、実用化の一段階前である実証炉の実現に向けて研究開発を進めております。
また、フュージョンエネルギーにつきましては、世界に先駆けた二〇三〇年代の発電実証を目指し、官民の研究開発力の強化に取り組んでございます。
このように、次世代革新炉それぞれの炉型の特徴や開発の段階に応じて、スピード感を持って、実用化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○鍋島委員 ありがとうございます。
技術によって、今、状況としては様々あるということなんですけれども、やはり重要なのが人材の育成と確保でございます。
国内で期待され、投資が進み、民間企業の取組も活発な分野におきましては、やはり若い世代も期待をし、挑戦したいという方も多いというところで、逆もしかりな状況かと思うんですけれども、廃炉ですとか安全な運転も含めて、人材の育成、確保が非常に重要なんですが、この人材の確保に関しましては、政府としてどのような計画で進めていかれるのかを参考人の方に伺います。
○山田政府参考人 お答えいたします。
安全性の確保や地域の理解を前提に、原子力を長期的に利用していくためには、原子力を支える人材を持続的に育成していくことが重要でございます。
経済産業省として、昨年九月に産官学の関係者が一堂に会する原子力人材育成・強化に係る協議会を設立し、今後の方向性について議論を重ねてきております。
本年三月に議論を取りまとめまして、幾つかございますが、研修施設拡充等による技能の承継、進化、また研究設備の高度化等の教育研究基盤の強化、また広報等を通じた将来世代の呼び込み、産官学横断的な司令塔機能の創出などの今後の方針を決定したところでございます。
この方針を基に、具体的な取組について、原子力人材の育成、確保に向けて、産官学連携でしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○鍋島委員 ありがとうございます。
産官学で連携で取り組んでいただけるということですが、省庁を横断することでもございますので、しっかりと、必要な場面で所管省庁がリーダーシップを取って進めていただきたいと思います。お願いいたします。
それでは、最後の質問になります。
日本は、原子力の技術開発、また保守、運転、廃炉などに関して、ノウハウをこれまで蓄積をしております。一方で、人材の高齢化、また先ほど質問したように、若手の人材不足によって、この技術継承や産業基盤が過渡期を今迎えております。
政府は、今後のエネルギーの安定供給や脱炭素化、国際展開に向けた観点から、日本が持つこの原子力分野の技術力、そしてノウハウをどのように位置づけているのか、大臣に伺います。
○山田副大臣 お答え申し上げます。
まず、原子力発電についての認識でございますけれども、低いエネルギー自給率や火力発電への高い依存といった課題を克服するためには、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い原子力を最大限活用することが不可欠であると考えております。ただし、原子力の活用に際しては、安全性の確保と地域の御理解が大前提です。
その上で、我が国の原子力は、原子力圧力容器から小さなバルブに至るまで、高いレベルの技術、人材、産業基盤に支えられてまいりました。次世代革新炉の開発、設置を始め、原子力を最大限活用する上では、こうした産業、人材基盤の維持強化は喫緊の課題と認識しております。
そうした中で、震災以降、長きにわたる建設機会の喪失で、こうした基盤が脅かされつつあるというところは、委員の御認識と一致するところでございます。
政府といたしましては、産業、人材基盤の維持強化に向けて、原子力サプライヤーに対する設備投資や技術開発への支援などの供給途絶対策、市場拡大が見込まれる海外プロジェクトへの参画支援、原子力人材を戦略的に育成するための司令塔機能強化に向けた検討などに引き続き取り組んでまいります。
以上です。
○鍋島委員 ありがとうございます。
地域の理解、そしてもちろん、安心、安全な運用ということを大前提としまして、引き続きの安定供給、技術開発をよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、岡野純子君。
○岡野委員 国民民主党、三人目、岡野純子でございます。
本日は、主に、規制行政の在り方について山中委員長に伺ってまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
まずは、浜岡原子力発電所の基準地震動策定に係る不適切事案から伺ってまいりたいと思います。
この件は、経済産業大臣から電気事業法に基づく報告徴収が、そして原子力規制委員会からは原子炉等規制法に基づく報告徴収が、そして中部電力自身も、経産大臣及び規制委員会に対しまして、報告徴収への報告を行ったと公表がされています。
この不正は断じて許されるものではありません。私自身は、安全性の確保された原子力は最大限活用すべきとの立場を取っておりますが、だからこそ残念に感じました。原子力事業というものは、技術以前に信頼が前提だと思っています。データの信頼性が失われるということは、安全審査そのものの根幹を揺るがす問題です。
この点につきましては、山中委員長も委員会の中で、中部電力の一部門に矮小化させず、会社全体についての検査を視野に入れて徹底的に調べるべきだと述べられまして、中部電力に対し様々な報告を求めていらっしゃいます。また、昨日開催されました原子力規制委員会におきましても、いまだ全容は分かってはいませんが、今できる技術的防止策について検討されたということを確認をしております。
ここまでは、当然のというか、そういった流れだと思いますが、本日伺いたいのはその先でありまして、この問題を単に、一事業者の倫理の問題あるいは安全文化の劣化の問題として処理をするだけで本当に再発防止になるのでしょうか。
繰り返しますが、不正を正当化する余地というものは一切ないということは思っています。ただ一方で、私たちは同時に、なぜそのような不正に手を染める状況が生まれたのか、その背景にも目を向ける必要があると思っています。
浜岡原発では、過去に、工事費未払いの問題も報じられています。無論、原因は様々あるとは思いますが、精算に伴う予算超過について、取締役会の承認が困難と考えたという旨の報道もございました。
震災以降、日本の原子力規制は、世界でも最も厳格な水準へと強化をされてきました。安全性を高める努力そのものは必要なこと、また敬意を払うべきことと思いますが、事業者にとって持続可能な範囲を超えていなかったか、地震動の件や未払いの件に影響を与えていなかったのかという検証もまた必要だと思います。
地震リスクの評価が厳しくなればなるほど、追加対策が求められます。対策が高度化、高額化すれば、事業継続の見通しは更に厳しくなる、そうした構造の中で追い詰められた可能性はないのか。
中部電力を決して擁護はいたしませんが、なぜ起きたのかを制度側からも問い直さなければ、同じ問題は形を変えて繰り返されると思っています。
浜岡の問題は、単なる一事業者の不祥事として終わらせるのではなく、求める安全対策が現実と乖離をしていないか、日本の原子力規制の在り方も同時に問い直す必要があるのではないかと考えています。
そこで、山中委員長に伺います。
浜岡の不正、こちらは、個社の不正、個社の安全文化の問題としてのみ捉えるのか、それとも、審査の予見可能性や要求事項の内容など、規制行政と事業者の関係の在り方という制度側の課題も含めて、再発防止の観点から検証をなさるのか、見解を伺います。
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
中部電力の不正行為につきましては、原子力規制検査等を通じて、現在、事実関係等を確認しているところでございます。
現時点で確認されている検査の結果等の報告を踏まえまして、不正が起こらないような環境づくり等に向けて、制度面における対応を検討しているところでございます。また、自然ハザードに関する審査の予見性を高めるための審査プロセスの改善についても検討を進めているところでございます。
一方、制度面において、中部電力が行ったような不正を直接的に抑止するような方策として、昨日の規制委員会において、規制庁から、三つの提案がなされております。
まず一つ目が、統計的グリーン関数法に基づく地震動の評価手法に係る評価プロセスを明確化すること、設置許可等の申請書類に不正があった場合には申請書類等の虚偽に対する罰則を導入する、重要な設計条件に係るトレーサビリティーを確保するための制度的な対応、これらについて検討を進めているところでございます。
東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓に基づきますと、自然ハザードについての審査の重要性は変わりはございません。審査プロセスの改善と並行して、直接的な不正の防止の対策を検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○岡野委員 お答えいただきたいこと全てに答えていただけたわけではないのかなというふうに感じました。
当然、おっしゃった内容というものは、非常に意味のあることですし、つくり方を統一的にしていくという、昨日の三点のことも確認をしているところではありますけれども、私は、規制行政に問われるのは、不正を許さないんだというこの厳格さと同時に、不正を生みにくい構造をつくることもまた責任なのではないかなと考えまして、今のような質問をさせていただきました。
では、先に進みます。
次に、リスクについての考え方です。
原子力安全について、リスクを完全にゼロにすることはできないと。これは山中委員長もかつて答弁でおっしゃっておりまして、これは極めて重要な答弁だと思っています。
私は、原子力安全とは、ゼロリスクを宣言することではなく、残存するリスクを認識し、それを科学的に把握し、合理的に管理し、社会に対して説明を行っていくということだと考えています。また、国際的にも、リスクの存在を前提に、それをどう管理し、保護するか、これが安全規制の基本であります。
そこで伺いますが、原子力規制委員会として、原子力安全とは、ゼロリスクを求めることではなく、残存リスクを科学的に把握し、合理的に管理をする、この理解でよろしいでしょうか。
また、あわせまして、PRA、確率論的リスク評価の活用についても伺ってまいります。委員会の資料を見ますと、PRAにつきまして、検査でリスクを発見した際にリスク上昇が見込まれるものは、重要度を評価し、検査の優先度変更に活用するという旨の説明がされています。
そこで委員長に伺いますが、日本のPRAの活用というのは、事故リスクを押し上げる弱点はどこかということを見える化し、リスクの高いところに厳しく、低減効果の乏しいところは合理的にという規制に変えていく、そういった理解でよろしいでしょうか。また、その活用が行われておりますが、それによって見えた点や反映できた点がございましたら、お答えください。
○山中政府特別補佐人 お答えをいたします。
まず、最初の御質問でございますが、お答えをいたしたいと思います。
東京電力福島第一原子力発電所事故の最も重要な反省の一つは、継続的な改善が欠けていたということでございます。原子力規制委員会としては、いわゆる安全神話に陥ることがないよう、リスクは決してゼロではないという認識の下、残されたリスクをできる限り低減させるべく、継続的な規制の改善に努めることが使命であり、責任であると考えているところでございます。こうした姿勢は、ゼロリスクを追求することを目的としたものではございません。
原子力安全に絶対な安全はなく、常に完全とはならず欠けているところがあるという認識の下で、事業者と規制当局との双方が課題を探し続け、科学的、技術的な見地から一層の安全の向上を追求し、継続的な安全性の向上に努めていくことが重要であるというふうに考えているところでございます。
二つ目の御質問でございます。リスク情報の活用、日本での取組はいかにという御質問でございますが、現行の原子力規制検査におきましては、確率論的なリスク評価、通称PRAの結果を用いて、日常的な検査の対象機器の選定でございますとか、専門的なチーム検査において安全設計に関する検査対象の検討等を行うなど、安全上より重要な対象に規制資源を投入するよう努めているところでございます。
さらに、PRAの結果を活用しながら、現場実証を経まして、運転中の機器の保全を行うオンラインメンテナンスを可能とするための規制上の措置についても検討を進めているところでございます。
また、そのほか、検査の気づき事項の安全重要度の評価にも用いております。
また、審査においても、重大事故対策の有効性評価のシナリオ選定などに用いておりますが、これを更に深化をさせまして、安全の重要度の高い事柄について、審査の中で確認するような許認可制度の改善に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○岡野委員 丁寧な御答弁をありがとうございます。
済みません。時間の関係上、次に進ませていただきます。
続きまして、効率性の概念を組織理念に位置づける必要性について伺ってまいりたいと思います。
アメリカNRCは、グッドレギュレーションの原則として、独立性、開放性、効率性、明瞭性、信頼性を掲げています。私は、日本の原子力規制にもこの考え方は必要だと考えています。
効率性は、決して安全と対立する概念ではありません。限られた人材、限られた資源を、安全上、本当に重要な点に集中させるということは、むしろ安全性の向上につながると考えます。
例えば、浜岡原発の津波評価ですが、十八メートルで着工した防波壁、二十二メートルにかさ上げをして完成をしまして、その後、想定津波が二十二・七になって、その後、二十五・二となって、結果、一昨年、二十八メートル、再かさ上げという方針を示しています。
決して、津波対策を軽視してよいという趣旨ではありません。そして、私は、津波の評価においては素人です。ですが、そのドライプラントへのこだわりが、追加対策が、安全上、どれぐらいリスクの低減効果を持っているのかという点は考えねばならないと考えています。
また、長期化することで損なわれる安全もあります。先ほど当会派の小竹委員、鍋島委員からも指摘がありましたように、原子力人材は高齢化し、サプライチェーンは細り、現場経験は失われてきています。安全審査が長期化すればするほど、現場の技術継承が難しくなり、設備更新も遅れ、結果として別のリスクを生むこともあるのではないでしょうか。同様の指摘は、かねてから、何年も前から他の委員からも行われてきました。
五年ごとに見直されます中期目標、最新は昨年二月に制定された第三期でありますけれども、その中の文言を一部読ませていただきます。個々の業務の効率化や省力化はもちろんのこと、安全上重要な分野に規制資源を重点的に投入できるよう、規制制度及びその運用を効果的かつ効率的なものへと改善していくという、そういった旨が記されました。こういう表現は初めてのことであります。
今回このような記載をされたこと、方向転換とは言いませんが、これまでにはなかった書きぶりでありますが、これはどういった思いがあって書かれたことなのか。また、先ほど来我々指摘をしております、審査が長期化することで損なわれる安全、人材やサプライチェーンや現場経験や設備更新や、そういったことが生じるリスクについての規制委員会の認識も併せて伺います。
○山中政府特別補佐人 お答えをいたしたいと思います。
岡野委員から御指摘をいただきましたように、規制の効率性の向上に当たりましては、個々の事業の効率化はもちろんのことでございますけれども、限られた人員と時間を安全上重要な分野に重点的に投入することが重要であるというふうに考えているところでございます。
規制委員会としては、その実現に向けて、規制制度と規制の運用を安全上の重要度に応じた効率的かつ効果的なものに改善していくことを中期目標に位置づけたところでございます。IAEAの総合規制レビューでも御指摘をいただいておりますリスクに応じた許認可制度の改善に向けまして、今、努力をしているところでございます。人材育成、確保についても同様な考え方で進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○岡野委員 済みません。タイムマネジメントがうまくいっておらず、五問通告して三問しか終わっていないのに残り時間はもう間もなくですが、大臣に通告をして大臣に出番がないというのは絶対よくないと思いますので、一言だけ最後にお伺いをしたいんですが。
済みません、いろいろと質問を用意したんですが、大臣、一言だけ。震災から十五年、原発に対しての認識というのは、国民感情としても、エネルギー安全保障上の状況としても大きく変わりました。今このタイミングで復興を担う大臣として、福島復興の観点から原子力行政に必要な信頼とは何か、伺います。
○西銘委員長 簡潔に。
○牧野国務大臣 じゃ、端的にお答えします。
福島復興の観点におきましては、原子力の活用について、安全神話に陥って悲惨な事態を防ぐことができなかったという反省をいっときたりとも忘れてはならないとの思いの下、今後も事故を風化させることなく、国が前面に立って最後まで取り組んでいくことが重要だと考えております。
○岡野委員 ありがとうございました。終わります。
○西銘委員長 次に、和田政宗君。
○和田(政)委員 参政党の和田政宗でございます。
早速質問に入ってまいります。
まず、牧野大臣にお聞きをいたします。
大臣、被災地にも繰り返し入っていただいて、ありがとうございます。そうした中で、被災地、実際に現状を御覧になられて、現在の東日本大震災からの復興の課題認識、大臣はどのようにお持ちか、お答えを願いたいと思います。
○牧野国務大臣 和田委員の御質問にお答えをしたいと思います。
東日本大震災から十五年が経過しましたけれども、私自身、できる限り被災地を訪問させていただいております。そういう中で、被災地の方々が本当に十五年間絶え間ない御努力をしていただいたおかげで着実に復興が進展しているということは感じております。
しかしながら、地域によって状況は様々でございまして、インフラ的なものは、津波、地震の被災地域では本当にほぼ整ってきているとは思いますが、その一方で、そういう中で行ってみると、市街地でもまだ空き地がたくさん存在しますし、また、整地をしたところでも、人が住んでいないことによって草が生えていて、非常に荒涼とした空間が広がっているのを見ると、まだまだだなというのを感じております。
特に御地元の宮城県も含めて、地震、津波の被災地域におきましては、まだ被災者の心のケアだったり、沿岸部の中核産業であります水産業だったり、水産加工業の売上げがまだ回復していないというような課題が残っておりまして、これから更に引き続いて、関係省庁や自治体としっかり連携して、丁寧に取り組んでいきたいと思っております。
また、原子力災害の被災地域におきましては、これまで何回もお答えさせていただいておりますが、避難指示解除の時期が異なっていることによって、復興の状況も大きく異なっております。住民の帰還、移住の促進、産業、なりわいの再生など、地域の状況に応じてこれからもきめ細かく対応しながら、様々な課題について取り組んでいきたいと思っております。
○和田(政)委員 大臣、ありがとうございます。
まさに大臣がおっしゃった中で、ソフト面がやはり相当な課題になってきているというふうに私も認識をしております。被災された方々が、復興公営住宅、これはマンション形式のところに入られた方もいるわけでございますけれども、高齢化が進むことによって、なかなか外にお出にならなくなるということの中で、孤独化、孤立化、こういったことが進んでいるところもございます。
しっかりとそういった方々がまた出てきていただいて、そのコミュニティーをしっかりと我々がサポートをして形成できるような形で、被災された方々がそういったところにお移りになって住まれているという中で、しっかりとつながりをまた持っていただくということも重要だと思いますので、併せてこれも大臣にお願いをしておきたいというふうに思います。
まさに、この東日本大震災の被害というものを我々はまざまざと痛感をして、こういった被災というものが二度と起きてほしくない、こういった中で防災意識というものを高めているわけでありますけれども、復興庁と、今、防災庁設置法案、衆議院で可決をされまして参議院で審議が進んでおりますけれども、復興庁と防災庁の連携について、復興大臣の観点からお聞きをしたいというふうに思います。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。
先ほど来からお答えをさせていただいておりますけれども、復興庁は、東日本大震災が発災、起きてから一年後にできた組織でございまして、この間、地域、自治体だったり、住民だったり、また民間の各団体だったり、そういうところからいろいろな御意見や御要望をいただいて、ワンストップ窓口でそれを各省庁に伝えて、それをまとめて、調整しながら、それをフィードバックしていくということを続けてまいりました。この復興のワンストップ窓口の機能というのは、能登半島地震の復興にも今使わせていただいていると思います。
今後もそうした復興庁のノウハウを、もちろん、この間、記録、蓄積をしておりますので、そうしたものを、防災庁が設置された後も、いろいろな必要な政策の立案の中で、それまでのそうした記録、蓄積したもの、そして様々な知見をしっかり防災庁に共有していきたいというふうに思っております。
○和田(政)委員 ありがとうございます。
東日本大震災では、私は、そのときまだ国会議員ではなく取材者の立場でありましたけれども、大阪の放送局にいたときに、阪神・淡路大震災のいわゆる復興、そういったものも、また当時の事例など、当時はまだ私は学生でしたけれども、NHKの大阪放送局のときに様々被災地などを取材をさせていただいて、東日本大震災のときに、実は、阪神・淡路大震災で課題だったことが繰り返されたというのがありました。
その後、様々な政府の取組も進みまして、例えば、仮設住宅の建設などについては、能登というのは入っていくのに困難な地域だったというところがございますけれども、相当やはり準備、設置の動きというのは早まっている、こういうようなことがありました。
こういうノウハウを、まさに、復興庁のみならず、防災庁とも共有をしていただいて、防災の強化ということにつなげていただければというふうに思います。
次に、産業振興について聞いてまいりますけれども、震災以前の状況に戻すのは、これは復旧でございます。復旧ではなく、震災前より発展する復興を成し遂げていかなくてはなりません。その観点でお聞きをしていきたいというふうに思います。
被災地の基幹産業、一次産業でございます。後に先端産業のことも聞いてまいりますが、やはり基幹産業の一次産業、これをしっかりと伸ばしていくということが重要であるというふうに考えます。
被災地の漁業振興について、まず聞いていきます。
まず、マクロ的な観点から聞いてまいりますが、被災地の水揚げ金額、水揚げ量は震災前の水準に戻っておりません。水産庁に聞きます。現状認識と取り組むべき施策をどのように考えているか、お願いをいたします。
○魚谷政府参考人 お答えいたします。
東日本大震災の被災地域におきましては、災害復旧事業等により、被災した三百十九の漁港全てで陸揚げ機能が回復するとともに、被災した漁船についても、復旧目標である二万隻のうち九四%が復旧するなど、インフラ面の復旧はおおむね完了しているところでございます。
他方、委員御指摘のとおり、岩手県、宮城県、福島県の被災三県の水揚げ金額、水揚げ量は、海洋環境の変化等による不漁もあり、令和七年時点で、震災前の平成二十二年と比較して、いずれの県も減少しており、震災前の水準にはいまだ戻っていない状況であります。
これに対応し、水揚げ量、水揚げ金額の回復を図るため、水産庁といたしましては、不漁に対応した新たな漁法や漁獲対象種の追加などの生産回復に向けた取組への支援、ギンザケ養殖等における収益性の高い養殖生産体制への転換に対する支援、担い手の確保、育成に向けた長期研修等への支援など、様々な支援策を講じてきております。
いずれにいたしましても、浜ごとに状況は異なりますことから、現場の声を丁寧に聞きつつ、第三期復興・創生期間において、これらの取組をしっかりと進め、早期復旧につなげてまいりたいと考えております。
○和田(政)委員 現場の声というのがありました。現場の声、丹念に聞いていただければというふうに思います。
そして、水産加工業ですね、水産加工業者、生産能力及び売上げの回復、こちらも震災前の水準に戻っていない。これはまさに、水揚げ量などに比べても相当深刻であるというふうに思っております。こちらの現状認識、取り組むべき施策、改めて確認をいたします。
○魚谷政府参考人 お答えいたします。
水産庁では、毎年、青森県から千葉県までの六県の水産加工業者に対し、東日本大震災からの復興状況アンケート調査を実施しております。令和七年六月の第十二回アンケート結果によれば、水産加工業者の生産能力の回復に比べて、原料不足、人手不足及び販路の不足、喪失等により、売上げの回復は遅れている状況となっております。
これらの課題に対応するため、水産庁では、被災地水産物の魅力等を発信するプロモーションや、外食店での被災地水産物を用いたメニューの販売促進、販路開拓に向けた個別指導、内外バイヤーを招聘した水産加工品の商談会、セミナーの開催、個別指導を踏まえた省力化等に資する機器整備や、EC事業者等とのマッチングを通じた販路開拓等の取組を実施しているところでございます。
被災地の水産加工業の復興に向け、引き続き、関係省庁と連携をして、被災地の水産物の魅力発信や販路回復、開拓に取り組んでまいりたいと考えております。
○和田(政)委員 実は、現状について相当水産庁も頑張って取り組んでくださっているというのは認識しているんですが、ちょっとこのままの数字だとずっとこの傾向が続いてしまうのではないか。先ほど言ったように、復旧は、例えば、漁港ですとか漁業に関わる様々な施設、また漁船などについてはもう相当数復興が成っているということであっても、海水温のことなどもおっしゃられましたけれども、これはやはり相当てこ入れをしていかなくてはならないというふうに思うんですね。
そうした中で、これは農業についても共通するんですけれども、強みというものを更に強くして、そしてそのほかのものも丹念に見て底上げを図っていくということが重要であるというふうに私は思うんです。
三陸沿岸のカキ、宮城、岩手とも生産量は震災前に比べて実はほぼ半減しているという状況になっています。
宮城のカキについて申し上げますと、宮城というのは、実はこれは世界的にも重要な地域でありまして、世界のカキの近代養殖の発祥の地なんですね。委員長がうなずいていらっしゃいますけれども。
沖縄県出身の宮城新昌さんが大正年間に、今までは直まき式の養殖が主流だったわけでありますけれども、垂下式養殖法というのを編み出しまして、これは、ロープを垂らしまして、そこにホタテガイの貝殻、ここにカキの稚貝を付着させて、そして養殖をするということで、これで飛躍的にカキの養殖の生産量が伸びたんですね。この技術が世界に伝わりまして、世界のカキの養殖も伸びていったということで。
宮城新昌さんがすばらしいのは、これを特許で囲わなかったんですね。まさにこういうものが世界に広まること、これが、いわゆる人類の食の改善といいますか、そういう栄養の改善につながっていくということで、特許にせずに海外に広がっていった。
もう一つ、実は宮城のカキは世界を救っていまして、一九七〇年代にヨーロッパでカキのウイルスが蔓延をして、カキがほぼ死滅しました。そのときに宮城県石巻から稚貝を送りまして、先ほどの宮城新昌さんの世界の近代養殖の発祥の地も実は石巻なんですけれども、一九七〇年代にウイルスでヨーロッパのカキが死滅したときに、宮城から稚貝を送ったんですね。
今、世界のカキのルーツの八〇%は石巻と言われています。ですので、フランスで皆さんカキを、本場のところはおいしいねというふうにお食べになると思うんですけれども、これは元々ルーツは日本の石巻というようなこともありまして、こういったものも、実は私、お話しすると、みんな、えっ、そうなんだというような反応をしてくださっていますけれども、こういったストーリーも含めて宮城のカキを売り込んでいかなくてはならないというふうに私は思って、これまでも取り組んできたわけでありますけれども。
岩手県も含めてほぼ半減しちゃっているというのはかなり大変な状況で、私はずっと、カキも含めて、沿岸被災地の水産物はえこひいきしていい、やはりしっかりと復興ということにつなげていかなくてはならないんだからということを言ってきましたけれども、カキについて、現状認識そして支援策をどのように考えているか、お答え願います。
○魚谷政府参考人 お答えいたします。
議員御指摘のとおり、カキ養殖業は両県にとって非常に重要な産業でありますが、震災前の平成二十二年に岩手県で約一万トン、宮城県で四万二千トンあったカキの生産量は、震災を契機に大きく減少しました。その後、徐々に生産量が回復したものの、令和六年には、岩手県で約五千トン、宮城県で約一万五千トンにとどまっております。
特に、直近の生産量の減少につきましては高水温の影響もあるというふうに聞いており、例えば宮城県においては、高水温に強いとされる三倍体のカキの養殖ガイドラインを作成する等、三倍体カキの養殖を推進し、この春には出荷も始まったところと承知をしております。
水産庁といたしましては、がんばる養殖復興支援事業により、養殖業者等が地域で策定した養殖復興計画に従って行う収益性の高い生産体制への転換等を支援をしてきたほか、環境変動に対応した栽培・養殖生産体制導入事業や養殖業体質強化緊急総合対策事業を措置し、近年の海洋環境に対応した養殖手法への転換等を支援してきております。
引き続き、養殖業者の取組を後押ししてまいりたいと考えております。
○和田(政)委員 水産庁も予算が少ない中で相当工夫をしていただいているというふうに思うんですけれども、更なるやはりてこ入れというものを要請をしたいというふうに思っております。
そして、被災地の産物、知っていただくと、本当においしいんですね。例えば、福島のヒラメ、相馬双葉地域の沿岸もそうですし、宮城県の南部地域もヒラメとかカレイとか、すごくおいしいです。今、塩釜の近海のマグロなども相当東京で評判になっておりますけれども、経済産業省におかれては、三陸、常磐物、このキャンペーンをやってくださっています。この広報周知についてどのように取り組んでいるか、またこれからについてお聞きをしたいというふうに思います。
○辻本政府参考人 お答え申し上げます。
三陸、常磐地域の水産業などの本格的な復興、持続的な発展を後押ししていくために、三陸、常磐物の魅力を発信して消費拡大を図っていくことが何よりも重要だと考えております。
こうした考え方の下、経産省といたしましては、企業とも連携しまして、千三百を超える企業の方々、また関係府省庁と連携しまして、合計でありますけれども、昨年度は二百九十三万食の弁当や社食の消費拡大を図っております。また、スーパー、大手コンビニなど合計二十七社と連携いたしまして、三陸、常磐物のごひいき様になってもらうような魅力発信キャンペーンに取り組んでいるところでございます。
また、昨年になりますけれども、秋と春には三陸常磐食べようフェアを開催いたしました。今年の春でありますけれども、大手コンビニと連携いたしまして、先ほど御指摘いただきましたけれども、三陸産のカキを使用した弁当、ギンザケを使用したおにぎりなど、オリジナル商品を販売したところでございます。実際に取り組んでおられますスーパー、大手コンビニの皆様の声としましては、販売促進には工夫が必要である、特に地元出身の有名な方々との連携、またSNSを通じた情報発信が極めて重要であるというふうに伺っております。
こうした声を踏まえまして、三陸、常磐物の魅力発信、消費拡大に引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○和田(政)委員 引き続き進めていただければというふうに思います。
被災地の農業振興についてお聞きをしてまいります。強みを更に強くしていくという観点、先ほどから申し述べさせていただいておりますけれども、福島の桃、これは全国二位の生産量でございます。私は福島の桃が世界一おいしいと思っています。こう言うと、宮城でも桃を生産していますので、宮城の生産者の方に怒られてしまうかもしれないんですが、宮城も桃はおいしいです。でも、私は、本当に福島の桃がおいしい。
東京オリンピックのときに、オーストラリアですとか米国のソフトボールチームが福島に来られたわけでありますけれども、そのときに食べて、本当においしいということで世界的にも発信してくださったんですね。それぐらいやはり世界の方が食べてもおいしい、世界一の桃だというふうに思っておりますが、この桃、更なる生産拡大に向けてどのように今サポートしているでしょうか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
福島県の桃は、委員御指摘のとおり、全国二位の収穫量、産出量を誇っており、あかつきを始め、県内各地で特色ある品種が栽培されていると承知をしております。
農林水産省では、福島県農林水産業復興創生事業により、生産から流通、販売に至るまで福島県の農林水産業の復興、創生を総合的に支援をしております。
この中で、特に桃につきましては、ふくしまのももブランド強化安定生産対策事業により、はつひめ、ふくあかりなど、県オリジナルの優良品種の導入、生産安定と品質向上を図るための担い手を中心とした地域ぐるみでの病害虫防除活動、こういった取組を支援しているところであります。
また、福島県の桃を含む果樹の生産性向上に向け、園地の集積、集約化や基盤整備、省力樹形や優良品目、品種への改植、新植、高温障害の発生低減に資する技術的な対策の導入、果樹型トレーニングファームを通じた担い手の育成、確保、定着などの取組を推進しております。
引き続き、福島県における桃の生産拡大に向け、福島県とも連携をして、産地の実情に沿った支援を実施してまいります。
○和田(政)委員 強みですので、更に進めていただければというふうに思います。
次に、牛肉、肉牛のことについて聞きます。
東北は非常に牛肉がおいしいということの中で評価を受けているわけですが、福島の肉牛、これは頭数が相当落ち込んでいます。こちらの現状認識、また、その対策をどのように考えているか、お願いします。
○関村政府参考人 お答えいたします。
御指摘のとおり、福島県における肉用牛の飼養頭数は、震災前の平成二十三年二月一日に七万四千頭だったものが、令和七年には四万八千頭に大きく減少しております。
このような中、福島県では、福島牛の復興に向けまして、福島県の名産品である日本酒の酒かすを給与しました福粕花のブランド化に向けまして取り組んでいると承知しております。
政府としましては、優良な子牛の供給拡大のための大規模な復興牧場の整備、肥育農家による地域の子牛競り市場からの優良な子牛の導入といった支援を行っており、引き続き、福島県と連携しながら、福島牛のブランド力向上による生産基盤の強化を後押ししてまいります。
○和田(政)委員 福島は相当大変な状況でありますので、しっかりとてこ入れをしていただければというふうに思います。
そして、宮城の仙台牛のことについて聞きますが、こちらは、様々な関係者の頑張り、また消費者の御理解で、生産頭数というものが回復をしております。
皆さん、実は、仙台牛の話をしますと、肉質の等級は日本で一番なんですね。日本で一番最高峰のブランド牛なんです。肉質の等級でA5又はB5しか仙台牛として認定されません。これは、松阪牛ですとか神戸牛はA4もカテゴリーとして入ってくるというようなことがあって。頭数は回復しているんですけれども、今、私がこの話をすると、皆さん、えっ、そうなのという表情をされていますけれども、いわゆる日本で最高品質の最高級の牛肉だというのがなかなか伝わっていないところがあるんですね。
こういったことを、やはりブランド力向上ということで今取り組んでいるところがあるわけでありますけれども、強みを生かしていくという観点で更に支援をしていただければというふうに思いますが、支援策はどうなっているか、よろしくお願いいたします。
○関村政府参考人 お答えいたします。
宮城県では、仙台牛銘柄推進協議会におきまして、仙台牛としての銘柄の確立や販売促進を進める等、県を挙げて、ブランド力の向上を図り、肉用牛の生産基盤の強化を図っていると認識しております。
そのような中で、宮城県における肉用牛の飼養頭数は減少傾向にありますが、品質の高い仙台牛として出荷される牛の頭数は増加しているところでございます。
農林水産省としましても、畜産クラスター事業による施設整備等の支援のほか、肉用子牛生産者補給金や牛マルキンによる経営安定対策などの各種施策によりまして、肉用牛の生産基盤の強化を強く後押ししてまいります。
○和田(政)委員 強みを更に後押ししていただければというふうに思います。
一問飛ばしまして、航空機産業政策と被災地への立地について聞きます。
おととしになりますが、経済産業省は新たな航空機産業戦略を策定をしてくださいました。私も当時から議員連盟に関わって事務局長なども務めておりましたけれども、三菱のMRJ、これが断念ということになって、これで終わるのではなく、向こう十年で国産中型ジェット旅客機の開発をして、量産体制に入っていく、これはすばらしい戦略であるというふうに思っております。日本初の中型ジェット旅客機の製造ということになっていきます。
現状、中核となるのは岐阜ですとか愛知ですとか、そういった地域になるんだというふうには認識はしておりますが、これは量産体制に入っていきますと、中型ジェット旅客機一機当たりに使う部品は三百万個です。車は一台につき三万個ですけれども、これは桁が違うわけですね。全国各地に工場が必要になってくるというふうに思っています。
福島においては、IHIの相馬工場、これはエアバスにエンジン部品の供給を現在もしております。更なるてこ入れが図られているところでございます。また、福島ロボットテストフィールドの所長さんは、日本の航空工学の第一人者です。
そういったことを考えた場合に、こういう航空機産業に関わる企業立地というもの、福島のより困難な相馬双葉地域でありますとか、宮城県、こういったところに立地誘導も含めて、優遇支援ということも含めて、私は思い切った被災地の本当の振興策、復興策というものをやるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○伊吹政府参考人 お答え申し上げます。
委員からも御指摘があったとおり、航空機産業、今回の十七の成長戦略の中でも一つに位置づけをされておりまして、御指摘のように裾野が広く付加価値が非常に高いということで、安全保障上の意義も多い重要な産業でございます。
委員から御指摘があったように、相馬市の方には航空機エンジンを製造するIHIの工場が立地をしているというふうに承知をしていますが、昨年の六月に復興庁、福島県とともに改定した、福島イノベーション・コースト構想を基軸とした産業発展の青写真というのがありますが、この中で、航空宇宙というのは重点六分野の一つということに位置づけをさせていただいておりまして、実際には、やはり福島県の浜通りの地域、この地域を中心にして企業立地、実用化開発等々、補助金、いろいろな支援策がございますので、こういうものを活用して航空機産業の更なる産業集積を目指すこととしてございます。
経産省としては、復興に係る取組をしっかり進めるということはもちろんなんですけれども、我が国の航空機産業の全体の成長、これに対して福島や東北における取組をしっかり応援をしていきたいというふうに考えてございます。
○和田(政)委員 時間が来たので、済みません、残りの質問、文科省、内閣府、国交省、申し訳ありませんでした。国交省に聞きたかったのは、今、イノベーション・コースト構想とありましたけれども、相双地域のてこ入れということも含めて、私は復興地域にリニアを建設をということをちょっと最後提言したかったんですが、これは改めて御質問をさせていただければというふうに思います。
ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、宇佐美登君。
○宇佐美委員 皆様、こんにちは。チームみらいの宇佐美登と申します。
九三年に二十六歳で衆議院に、最後の中選挙区ですね、当選させていただいてからはや三十三年がたちまして、九五年には淡路の大震災を議員として経験させていただき、そのとき、先ほど議員もお話しされましたように、本当に情報が全然官邸に上がってきていなかったんですね。本当に大きな地震のときに若しくは災害のときに情報が集まらないというのが、あの九五年の一月十七日に経験をさせていただき、そして、二回目当選させていただき、二〇〇三年だったんですけれども。あるとき、柏崎の原発に、超党派エネルギー議連でしたか、視察にお邪魔したその日に、十月二十三日ですね、中越地震に現場で被災をしたわけでございますけれども、夜中、その日は結局、元から宿泊の予定だったんですが、朝までずっと余震が揺れ続けていて、余震が止まると目が覚めるんですよ、あらっというぐらい。それぐらいもうずっと何百回と夜中じゅう揺れていたのを今でも鮮明に覚えております。
そして、二〇一一年の三月十一日、実は福島県のいわき市がうちの父方の出身でございまして、津波で私の親族が多数他界をしております。残念ながら、まだ三人見つかっていないということで、今年十五年目で、その津波の薄磯という海岸があるんですね。私が子供の頃、父に連れていってもらった海岸。ここの法要に今年もお邪魔をさせていただいた次第でございます。
復興支援ということでずっとボランティア活動をさせていただき、二〇一二年から実はもういわきに半分以上住んでいくということで、復興支援をあらゆる形でさせていただいて、特に、復興庁ができて、いわきに来ていただいた参事官が僕の同級生の官僚の方で、非常に何回も何回もいわきに足を運んでいただいて現場の声を聞いてくださるという中で、大きな応援をしていただいたわけでございます。
今回、この委員会で質問させていただけるということで、本当にありがたい機会をいただいたことに御礼申し上げたいと思います。
ちなみに、いわきでは、目の前に坂本竜太郎先生がいらっしゃるので、御存じのとおり、三・一一より四・一一、一月後の地震の方がすごかったんですよ。そんなことも思い出しながら、今日は何とか、浜通り、福島、もちろん被災三県、そして特に、私が昨年末まで住まわせていただいていた、いわきのことを中心に御質問させていただきたいと思います。
まずは、福島浜通りのサイクルルートということでございます。
今、日本を代表し世界に誇り得るサイクリングルートを国が指定するナショナルサイクルルートというのが、これまでに全国で六ルート指定されています。現在、第三次指定に向けた審査プロセス中と聞いておりますけれども、私も自転車が大好きで、今、小名浜というところに家が、部屋があるんですけれども、そこから北に向かって海沿いを走ったら本当に気持ちいいんですね。ここを含めたふくしま浜通りサイクルルートというところ、被災地の復興の歩みを世界に発信し、新たな交流人口を呼び込む上でも極めてすばらしいポテンシャルを有していると思います。国交省で、現在の審査状況及び今後の見通しについて教えてください。
○石和田政府参考人 お答えいたします。
ナショナルサイクルルートは、日本を代表し世界に誇り得るサイクリングルートについて国内外に周知を図るため、走行環境や受入れ環境などについて一定の要件を満たすルートを対象に、自転車活用推進本部長である国土交通大臣が指定するものでございます。
委員御指摘のように、これまで二回、計六ルートを指定しておりまして、現在、三回目の指定に向け、本年三月に、ふくしま浜通りサイクルルートを含めた七つの候補ルートを選定したところでございます。
審査につきましては、現在、各ルートについて所要の手続を進めているところでありまして、ふくしま浜通りサイクルルートは、去る五月十三日と十四日に、審査委員会の委員による現地調査を実施いたしました。今後、各ルートの調査結果も踏まえ審査委員会での議論を行うこととしており、指定は今年の夏頃を予定しております。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
東大の自転車部さんとか新潟大の自転車部さんとかが今合宿で来てくださっているということで、すごく走りやすいんだなんという話も聞いているところでございます。是非進めていただきたいと思います。さっきも、スポーツ議連で午前中、当選同期の遠藤利明さんと御一緒で、久しぶりなんと話しながら、自転車もスポーツなので応援してよなんという話をさせていただいたわけでございますけれども、是非、いわき、そして浜通りの復興のためにも御指定いただけたらうれしいなというふうに思っております。
そして二つ目、いわきなんですけれども、人口が三十二万人ぐらいなんですね。実は、いわき市に住民票を異動せず原発事故による避難生活を続けていらっしゃる相双地域の方は、一万五千四百三十五人、これは昨年十二月現在ということで、報道によるベースですけれども、富岡から四千三百二十四人、大熊から四千百九十七人、浪江から二千三百九十六人、楢葉から二千四十六人、双葉から千八百八人と今なお物すごい数の方々が余儀なく避難をされ、いわき市内で住まわれています。一万五千人ですから、どれだけ多いかというのを委員の皆様は御理解いただけると思います。
国として、いわき市に多くの避難者がいるという認識はしっかり持っていらっしゃるんでしょうか。そして、その生活実態をどのように把握しているのか、参考人から教えていただければと思います。
○天河政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、今もなお多くの避難者の方々がいわき市にお住まいになっているということは認識しております。
避難者の方々の生活実態につきましては、被災者支援総合交付金を活用いたしまして、福島県が全国に設置しております生活再建支援拠点、あるいは福島県内に設置している相談窓口であります、ふくしまの今とつながる相談室、これは略称toiroと言っておりますけれども、これによる相談対応を通じて把握しております。そういう意味で、いわきについてはtoiroを通じて把握しております。相談の中身といたしましては、日々の生活、住宅、健康など様々な課題がございます。
こうしたものにつきまして、関係機関と協力をいたしまして、解決につながるよう日々努力をしております。
以上でございます。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
ちなみに、大熊町さんは、今、人口、お住まいの方は千二百七人なんですね。いわきは四千百九十七人、大体この前後ですね。つまり、三倍から四倍の方が実は大熊ではなくいわきでお住まいだと。双葉については、双葉が今二百人ぐらいなんですね。いわきに住んでいらっしゃる双葉の方は千八百人を超えている、九倍いわきにいらっしゃるということで。
何が申し上げたいかというと、双葉や大熊を始めとして、原発立地のそのエリアもそうです、相双地域、地域の支援も大変重要だというのは十分に認識しておりますけれども、同時に、その余儀なく避難をされている方々の生活の場は、今申し上げたように、特に原発立地の皆さんたちはいわきが圧倒的に多いんですね。とすると、もちろんいわきも、久之浜とか北の方は三十キロ圏内であったわけですし、被災の町と言ってもいいと思います。同時に、原発立地の方を中心に避難をされてきているわけでございますので、国は、元の自治体への支援はもちろん、現に膨大な数の避難者を受け入れている、その命と生活を支え続けているいわき市への財政支援や生活基盤整備支援をより一層充実していただきたいと思います。復興大臣、いかがでしょうか。
○牧野国務大臣 宇佐美委員の御質問にお答えをさせていただきます。
今委員がおっしゃったように、本当に大勢の相双地域からの住民の皆さんをいわき市が受け入れてくれて、その避難生活をこれまでも維持していただいた、行政サービスを提供していただいたということに関しては、本当にいわき市に復興庁としても感謝をしております。
いわき市にそうした御負担をかけておりますけれども、必要な財政措置については、いわき市に対してもこれまで行ってきました。主に普通交付税でありますけれども、そうしたものだけではなくて、例えばいわき市の石炭・化石館、私はまだ残念ながら行っておりませんけれども、そこの化石館の中にあります被災した子供たちのための屋内遊び場であります「いわきっずもりもり」というところの運営などについては、いわき市が行う被災者支援事業について被災者支援総合交付金による財政支援を行っております。
そうしたことも含めて、これからも引き続き、多くの避難者を受け入れていただいているいわき市が避難住民に対して必要な行政サービスを提供できるよう、関係省庁と連携して取り組んでまいります。
○宇佐美委員 ありがとうございます。「もりもり」の話までしていただいて、多分、今、いわきの子育て世代の皆さん、大喜びしていると思いますけれども、石炭・化石館は、地下みたいなところでも見られるんですよ。ここはすごく涼しいんですよ。
ですので、元々、いわきは、東北でありながら、実は、横浜とか東京よりも年間積雪量が同じか少ないぐらい雪が降らないんですね。その上で、冬、例えば三月なんかも、最高気温でいうと三分の一から半分ぐらい実は東京よりも、三月ですよ、冬から春になるときに、最高気温が上だったりするぐらい暖かいんです。
一方、夏でも小名浜は海からの風があって本当に涼しくて、三時以降なんかは、えっというぐらい涼しくなってくるんです。そして、小名浜の海沿いの人たちは、若しくは坂本先生の勿来、植田の辺りもそうですけれども、海風が来て、本当に涼しくなっていく、いい場所ですので、そんな点も含めて、皆さんたちにもお越しいただければと思います。また、湯本の温泉も最高ですから、是非味わっていただけたらと思います。
さて、今日、実は皆さんのお手元に資料を配らせていただいております。小名浜港周辺エリアの価値向上に向けた基盤整備検討調査というものでございまして、これは、本年、採択を国交省さんでしていただきました。採択そのものは本当にありがたいことでございます。
ただ、一方で、ちょっと左下を見ていただくと、津波浸水想定エリアというのがあるんですね。左側のオレンジ色のところ。これはレベル2というところでございまして、津波が来ますよ、地震のときはということでございますけれども。
ちなみに、三・一一のときは、二時四十六分に震災が起きまして、小名浜に最初に来た津波は、何と六分後、すぐです、一メートル。六分後です。十四時五十二分と記録をされています。つまり、六分後ですけれども。そして、その後の大津波も来るんですけれども、台船、あと、はしけとか、ちょっと微妙に違うんだけれども、そういったものがあるんですが、それが打ち上げられた場所が、その右側に、新スタジアムという辺りなんですよ。津波だけじゃないですよ。つまり、船ごと上に上がっちゃっているという場所なんですね。
いわきFCさんは民間の方がやられる。ただ、福島県の場所を借りてやるということになっているんですが、ここで急に地震になって、これは今八千人から一万人規模のサッカースタジアム、そして、その隣に、何といわき市は、今日午前中も記者会見されているんですけれども、子供の居場所、図書館、市民会館、公民館など、小名浜の古い建物とかをまとめていきたいと。その一つとして、このいわきFCさんのスタジアム。今、すごくいわきFCはサッカーが強くて、僕も応援しているんですよ、J2で今三位であったり、スタジアムがあった方がいいんです。
ただ、広いいわき。いわきというのはどれぐらいか、皆さんは御存じでしょうか、距離。南北六十キロあるんですね。六十キロというのはどれぐらいかというと、品川駅から成田空港までが六十・四キロ。これぐらいの大きさが、実はいわきというのは、南北六十キロ、東西二十キロぐらいあるんですよ。それだけ広い中で、海に面しているところに公共施設を今持っていこうかなという議論を市長が提案されているんですね。
これは、やはり私としては、実は私の家、部屋は、このイオンモールさんから歩いて四、五分のところなので、もう本当に地元の商店街の人から、自治会の皆さんからいろいろな声を聞く中で、いやいや、あそこは危な過ぎるだろうと皆さんおっしゃっている中で、一方で、今回、基盤整備検討調査ということでございますけれども、これは、国費を投入する大前提として、私は徹底した安全性の確保が重要だと考えていますが、まずは、国交省さん、認識をお伺いしたいと思います。
○天野政府参考人 お答えいたします。
御指摘の官民連携調査費は、民間の事業計画と一体となって推進する事業のうち、地方公共団体が整備するインフラの概略設計や基礎データ収集、整備効果検討などに活用できる予算となっております。
いわき市からは、先生のお話にありましたスタジアム整備に伴い増加が見込まれます来訪者に対応した交通混雑対策ですとか、津波襲来時の避難場所確保対策、これが重要な課題となっておりまして、その解消につながるような人道橋や港湾緑地、津波の避難施設などの施設整備について検討するための調査に関して事業申請があり、支援することとしたところでございます。
将来的には、この調査の結果を踏まえまして事業化が検討されることとなり、必要に応じて国の補助制度等を活用することが考えられます。その際の採択の可否につきましては個々の事業制度において判断されることとなりますが、いずれにいたしましても、いわき市におきまして津波等の災害対策を適切に講じられた上で申請いただくことが重要であるというふうに考えております。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
これは、例えば、八戸ですかね、青森で、L2、レベル2エリアにサッカースタジアムがあるんですが、それでも海岸から二キロから三キロあるんですよ。これは、海の真ん前、目の前ですよ、台船が来た場所ですから。
そこで、例えば、さっき申し上げたように、あれは小名浜直下ではないですから六分でしたけれども、もっと短いところで津波が来る可能性もゼロではないわけですね、この場所は。ですから、先ほど申し上げたように、広大ないわきでもっとほかにも場所があるのではないかということを含めて、是非、冷静に、慎重に考えていただけたらというふうに思っています。
ちなみに、この場所の隣に図書館、今の市長さんは文科省出身なので図書館行政とかに詳しいと思うんですけれども、なぜここに図書館かよく分からないんですが、図書館も検討しているということですけれども、文科省、いかがですか。
○神山政府参考人 お答え申し上げます。
図書館は、多くの地域住民が利用します身近な社会教育施設でございまして、その立地につきましては、交通の便などの利便性や周辺の環境、安全性等を総合的に勘案して、設置者である地方公共団体において決定されるものでございます。
近年は、地震や豪雨などの自然災害が各地で発生している状況もございますので、文部科学省といたしましては、利用者の安全確保のため、立地につきましても、図書館の設置者である地方公共団体において適切に検討していただきたいと考えております。
○宇佐美委員 そうですね。子供さんから大人までみんな来る場所ですので、是非ここも含めて慎重にお願いしたいと思います。
あわせて、児童センターなど子供たちが使う施設も検討されているということですけれども、当然、安全な場所に建設するべきだと考えています。
実は、震災後、坂本議員が県議時代から頑張っていただいて、植田というところに屋内型の施設を造っていただいて、ここもうちの子供が、何歳でしたか、遊びに連れていかせていただいたりと、いい場所を造っていただいたんですけれども、そこはすごく安全な場所なんです。
ところが、これは、何度も言うように、目の前ですから。海そのものと言ったら言い過ぎですけれども、そんな場所でいいのかということで、こども家庭庁、厚労省じゃなくなったんですよね、担当の役所からお願いします。
○竹林政府参考人 お答え申し上げます。
こども家庭庁としては、児童センターなどの児童福祉施設におきまして、災害などに対する十分な防災性も含めて、子供の安全性を確保することは極めて重要であると認識しております。
その上で、個々の施設の立地につきましては、安全性のほか、交通の便などの利便性や周辺の環境などを総合的に勘案して決定されるものでありまして、地域の実情をよく理解した自治体において適切に検討、選定していただきたいというふうに考えております。
○宇佐美委員 地域の事情を理解といっても、先ほど申し上げたように、昭和四十一年十月一日に旧十四市町村が合併して、当時、日本で一番大きな市をつくられたんですね。ですから、各地にそれぞれの歴史、伝統、文化があって、それぞれすばらしいんです。そういった中で、この小名浜の、小名浜というか、海の目の前でいいのかということも併せて、本当にこども家庭庁さんも慎重に検討いただきたいと思います。
そして、この関連でいうと、やはり、国交省さん、こうした要配慮施設を津波リスクにさらすということを、検討を行う中で、国として事前に強く指導すべきだと思いますが、いかがですか。
○天野政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の図書館等の整備につきまして、申請書に具体の記載がなく、改めていわき市に確認をしましたところ、本エリアにおける配置の具体的な検討を始めたところだということでした。
いわき市からは、津波リスクへの対応について十分に認識しており、有識者や関係者と防災や交通対策に関する協議会を開催しながら議論を進めているというふうに聞いております。
さらに、今後、津波避難対策に特化した分科会を設置いたしまして、小名浜エリア全体でのエリア防災体制の推進につなげるための検討を進めていくという予定であると聞いております。
こうした取組の中で、様々な施設の特性に合わせた津波リスクへの対策が適切に検討されるというふうに考えております。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
その検討段階から、今回問合せしていただいたみたいに、非常に政府としても懸念しているんだということを伝え続けていただきたいと思います。
これは、垂直避難をすれば何とかなるという話だと思われがちなんですけれども、この前、二五年、去年の七月三十日、カムチャツカの地震が八時二十五分で、八時半に津波注意報、いわき市の警報は九時四十分から鳴ったんですけれども、その時点でもう大渋滞。私、いたんですけれども、小名浜から湯本に向かおうとしたら、ふだん十五分のところが一時間十五分かかったんです。それぐらいの大渋滞が、そのカムチャツカの地震による津波の警報でなってしまうんですね。
そんな中で、今回、このゴールデンウィークも、私、小名浜にいましたけれども、全部の駐車場が満杯になるぐらい、道の駅さんとかアクアマリンさんとかイオンモールの皆さんの御努力で人が集まっているわけですけれども、そこにまだ八千人から一万人集まって、そのときにもしものことがあったときにどうするのかということも含めて、垂直避難では無理だ、難しいと言わざるを得ない場所で、防災を統括する内閣府として、レベル2の場所に施設を造ることについてどう考えますか。
○貫名政府参考人 お答えいたします。
災害大国の日本におきまして、地震、津波などから人命を守るための取組は極めて重要です。
集客施設の整備に当たりましては、整備対象地区の地形条件や周辺環境が多様でありますことから、自然条件に対する安全確保につきましては、事業主体などにおいて適切に判断されるべきものと承知しております。
また、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法、こちらにおきまして、地震防災対策推進地域内の病院、劇場、百貨店、旅館その他不特定多数の者が出入りする施設につきましては、あらかじめ、利用者の安全確保の観点から、当該施設ごとに円滑な避難の確保のための対策計画を作成することとされております。
津波浸水想定区域内で集客施設を整備するに当たりましては、利用者の安全が確保できるよう、事業主体などにおいて適切に対応していただきたいと考えております。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
ちょっと最後に、話を変えて、明るい話というか御提案をしたいと思います。
先ほど言ったように、広い土地もあり、そして、東京から二百キロぐらいでバックアップ適地でございます。再エネのポテンシャルもあるいわき、そして、大臣の選挙区である静岡県と同じぐらい日照時間がありまして、日本で一、二を争うぐらい日照時間のある場所なので、太陽光発電を含めて、超省エネ型AIを利用した、そんなデータセンターなんというのもいわきに誘致できたらいいななんということを考えているわけですけれども、復興庁が司令塔となりまして先端産業誘致への前向きな伴走を行うべきと考えていますが、復興大臣の強い決意を伺いたいと思います。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきます。
企業誘致に当たりましては、各種支援策の対象分野、また地方自治体の考えを踏まえつつ、復興庁としましては、先端的な企業のニーズ等の収集や情報の発信を担う福島イノベーション・コースト構想推進機構、そしてまた企業立地を進める経産省、また、企業が進出した後の地元での調達活動、また販売先の開拓支援を行う福島相双復興推進機構などの、関係省庁とまた機関と連携をして、一貫した体制で戦略的にそうしたことに取り組んでまいりたいと考えております。
○西銘委員長 時間です。
○宇佐美委員 ありがとうございました。熱心な御答弁に心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。
○西銘委員長 次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
三月九日の予算委員会に続いて、浜岡原発の基準地震動捏造問題について質問をいたします。
中部電力に対し、原子力規制委員会は原子炉等規制法に基づき、経産省は電気事業法に基づき、それぞれ報告徴収命令を発出いたしました。
今日は規制委員会の委員長に来てもらっていますけれども、委員長、内容はどういうものでしたか。
○山中政府特別補佐人 お答えをいたします。
委員お尋ねの中部電力が本年三月三十一日に提出いたしました報告書の内容でございますけれども、本事案に関して、中部電力がその時点で事実として認定、報告できる事項を報告したものでございます。
その中で、明らかになった主な事実は、検討用地震の断層モデルを用いた評価方法による二百二十五ケースについて、不正行為が行われたという範囲及びその具体的な内容の一部でございます。
○辰巳委員 これは一部なんですね。
そもそも、これは、原子力規制委員会に外部から公益通報で情報が寄せられた。これは昨年の二月ですね。既に一年三か月経過をしているわけでございます。通報がなければ、分からないまま審査を終えていた。そういう意味では、中部電力はもちろんですけれども、規制委員会の審査の在り方と、そして姿勢が厳しく問われていると思うんです。
委員長、原子力規制委員会と事務局の原子力規制庁は、審査の過程でなぜこの中部電力の不正を見抜くことができなかったんでしょうか。
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
中部電力の不正行為につきましては、操作されたデータが統計的な変動を含み得る手法で導出されたものでございます。数値データのみで異常を検知することは科学的、技術的に困難なものでございました。
一般的に、審査の中では、評価の方針、方法、条件、結果について確認をしておりますけれども、事業者においてデータそのものに対して不正行為が行われた場合には、審査する側がこれを科学的に見抜くことは困難であると考えています。
○辰巳委員 いや、委員長、常々、規制委員会は、審査について、科学的、技術的観点から判断していると表明をしてきているわけですね。今おっしゃったように、不正を科学的に見抜くことは困難だという答弁は、私は、矛盾しているんじゃないか、規制委員会の存在意義は何なのかということだと思うんですね。
不正を科学的に見抜くことは困難といえば、これはもっともらしく聞こえるんですけれども、私は開き直りだと思うんですね。不正を働いた中部電力が責められるのは当然ですけれども、原子力規制委員会と事務局の規制庁の審査能力と審査方法が今問われていると私は思います。
審査は電力会社が作った資料を基に行いますが、この審査資料を作ったデータに遡ってチェックはしないということなんですよね。地震動評価の方針や解析の設定値や条件、パラメーターが適切かどうかは確認、ですよね、これは確認しているだけなんですよ、遡ってチェックしていない。
今回の不正事案を受けて、規制委員会は審査手法の改善を考えている、こういうことであります。
応用地震学が専門の纐纈一起東大名誉教授は、不正を見抜けない制度なのであれば、規制委員会自らが基準地震動を作成し、電力会社が作成したものと突き合わせるなど、仕組みの見直しを考えるべきだと提案をしております。
委員長、クロスチェックというそうなんですけれども、こういう手法を取り入れるべきではないですか。
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
事業者から提供されるデータが恣意的に操作されたものであった場合は、たとえ審査側がそのデータを用いてクロスチェックを行ったとしても、今回のような不正行為を見抜くことは困難であるというふうに考えます。
今回不正行為があった設置変更許可申請書等については、本来、安全確保に一義的な責任を有する事業者が、適切な品質管理体制の下で、妥当性及び信頼性を確保したデータを用いて作成するべきものであり、クロスチェックは行う必要がないと考えています。
一般的に、クロスチェックはデータの整合性を確認するものでございます。今回用いられた統計的手法、つまり乱数を用いて評価するような方法では、評価結果に統計的な変動を含み得ます。クロスチェックという方法は、限りなく無力であるというふうに考えます。
ただし、不正が起きたことは事実でございます。不正の起きにくいような自然ハザードの審査プロセスの改善を現在検討しているところでございます。
並行いたしまして、昨日委員会で議論をいたしました、直接的にこのような不正を抑止する方法として、三つ提案をさせていただいております。一つは、統計的グリーン関数法の恣意的データ改ざんを抑制するようなガイドを作成する。申請書に不正があった場合に罰則を科す。トレーサビリティーを確実に要求する。こういった三点を昨日委員会で議論したところでございます。抜本的な審査プロセスの改善と並行して、この抑止策を検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○辰巳委員 いや、まさに、規制委員会の存在意義は何なのかということだと思いますよ。
委員長、今三つ、改善策という話がありましたけれども、その三つをやれば不正がなくなる、不正を見抜くことができる、そういう認識なんでしょうか。いかがですか。
○山中政府特別補佐人 昨日提案させていただきました三つの方策については、あくまでも中部電力が行ったような不正を抑止する方策であるというふうに考えております。
一方、これと並行して、自然ハザードの審査の抜本的な改善について検討してまいる所存でございます。
○辰巳委員 あくまで抑止であって、不正を見抜くことができるということではないということですよね。とんでもない話だと思うんですね。こんな原発、動かしてええのかと思いますよ、審査でね。
中部電力からの、この三月末の報告書なんですけれども、基準地震策定に係る業務プロセスについての事実という表題で、基準地震動の策定フロー図を掲げております。今日の資料につけさせていただいております。二枚目ですね。
この地震動評価に、委託先による解析というのがあるんですよ。緑で囲んでいる部分なんですね。つまり、これは、中部電力側から業務委託仕様書、委託内容変更通知、打合せ、メール等による指示を出して、委託先からの技術連絡票、委託報告書の受領が調達管理プロセスであるということが示されているんですね。
昨日の二十七日、規制委員会の定例会合で、中部電力が、この委託業者に、一定の大きさを超える地震波を資料に記載しないように求めていたということが明らかになりました。つまり、不正は、中部電力がこの委託業者に指示をして行われたということが明らかになったということなんですね。
これ、委員長、この調達プロセスの解明が非常に重要になってくると思うんですよ。中部電力から委託を受け、この地震動評価の解析を行った会社はどこなのか。ぐるでやっていたということですからね。そして、これら地震動解析を行う会社はそんなに多くない、二桁いかないだろうと聞いております。この会社は、ほかの原発でもこれら解析業務に関わっているんじゃないですか。いかがですか。
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
委員に御提示をしていただいた資料に示されております委託先というのは、御認識のとおり、地震動評価業務に関する委託先として私どもも認識しております。
中部電力の不正行為につきましては、現在、原子炉等規制法に基づきます報告徴収命令を通じて報告を求めますとともに、原子力規制検査において、事実確認等の確認を進めているところでございます。
御指摘の不正についてはその一部でございまして、委託会社が不正にどのように関与しているかは、現時点で全てが解明されたわけではございません。
このような状況において、委託会社名は、情報公開法に規定されている不開示情報に当たる、法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれのあるものに該当することから、お答えは差し控えさせていただきます。
また、地震動評価に係る解析を行っている委託会社については、規制基準への適合性を確認するために必要な情報ではないことから、事業者に対してはその情報を提供することは求めておりません。そのため、中部電力以外の事業者の地震動評価に係る解析を行っている委託会社については、私ども承知しておりません。
○辰巳委員 いや、承知しておりませんで済むような話じゃまずないじゃないですか。だって、基準地震動の捏造を一緒にやっていたんですよ。一緒にやっていたんですよ。大問題なんですよ。捏造していたんですから。それが審査で分からなければ動いていたということですからね、浜岡原発は。そんな通り一遍の口実で情報を出さないというのはあり得ないと思いますよ。
そして、ほかの原発でやられていないとは言えませんでしたね。多くはないんですよ、こういう会社というのは。そう聞いています。ですから、浜岡原発以外の原発でも同じような解析をやっているという可能性がある、それを、そして否定をされなかった。それは別に、情報、調べなくていいんだと。これはあり得ないと思いますよ。これでどうやって安全を確認するんですか。あり得ないです。
委員長、中部電力の資料で、調達管理プロセス、これがあるんですが、これに示されている資料の当委員会への提出を求めたいと思います。お諮りください。
○西銘委員長 後刻、理事会で協議いたします。
○辰巳委員 捏造されたデータを使って策定した基準地震動を基に耐震設計した耐震偽装原発が、もし巨大地震に見舞われて事故を起こして、それによって放射性物質が拡散したらどうなるのか。東京電力福島第一原発事故を見れば、もう明白だと思うんですね。原発事故を引き起こす不正行為の実態を国会の場で明らかにし、同時に、原子力に対する確かな規制を通じて人と環境を守ることが原子力規制委員会の使命というのであれば、委託会社などの情報を明らかにするべきです。
委員長、最後に聞きます。浜岡原発を保有する中部電力以外にも、設置変更許可や事業変更許可を出した発電所や核燃料サイクル施設、その他審査中の発電所で、耐震設計の基準となるこの基準地震動策定に関し、不正はないと断言できますでしょうか。いかがですか。
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
中部電力の不正事案は、審査の初期段階で不正が明らかになったということでございます。
我々の審査は、多層から成り、単一のデータ確認に依存せず、データや説明の不整合の抽出が可能であると考えています。また、我々の検査制度は、人やデータにアクセスでき、申告制度も組み込まれており、データの不正や安全文化の劣化を検出することが可能です。他の事業者に対しては、この網は有効に機能していると考えています。したがいまして、規制委員会としては、他の事業者について不正の蓋然性はないと考えております。
また、事業者自身からも、自主的にこのような不正がないとの報告がございました。他の事業者への一律なデータのバックチェックのような水平展開も行う必要がないというふうに考えております。
○辰巳委員 委員長、自分で言っていて矛盾しているというのが分かりませんか。初期段階で明らかになったんだって、これは外部通報ですよ。公益通報でなければ分からなかったような話なんですよ。そんな答弁をして恥ずかしくないかなと私は思いますわ。
今回に限らずですよ。志賀原発の臨界事故隠し、美浜原発の燃料棒折損事故、敦賀原発での放射能漏れ、東京電力福一、福二、柏崎刈羽での検査の記録の改ざん、高浜原発でのMOX燃料データ改ざん、そして最悪の結果が東電の事故ですよ。枚挙にいとまがないじゃないですか。何でそこまでして電力会社を信用できますか。
規制委員会の存在意義は何なんですかと。原子炉が冷却機能を失えば炉心溶融事故が起きることを分かっていながら、私たちの先輩である吉井英勝当時の衆議院議員が何度も何度もこの国会で指摘をしながら、そんなことは起きないと規制当局は放置して、事業者任せにして、そして東京電力のあの事故が起こったんです。その教訓を生かす意思がないのなら、何のための規制当局かと私は言わなければならないというふうに思います。
以上です。
○西銘委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後四時三十五分散会

