衆議院

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第49号 平成19年6月29日(金曜日)

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平成十九年六月二十九日(金曜日)

    ―――――――――――――

  平成十九年六月二十九日

    午後一時 本会議

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 安倍内閣不信任決議案(小沢一郎君外七名提出)


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    午後八時三分開議

議長(河野洋平君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

加藤勝信君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。

 小沢一郎君外七名提出、安倍内閣不信任決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。

議長(河野洋平君) 加藤勝信君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。

    ―――――――――――――

 安倍内閣不信任決議案(小沢一郎君外七名提出)

議長(河野洋平君) 安倍内閣不信任決議案を議題といたします。

 提出者の趣旨弁明を許します。菅直人君。

    ―――――――――――――

 安倍内閣不信任決議案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔菅直人君登壇〕

菅直人君 民主党の菅直人です。

 趣旨説明に入ります前に、昨日亡くなられました宮沢元総理、戦後の日本の政治の中で大きな役割を果たされ、足跡を残されました。最近に至るまで、現状の日本の政治に対して大変な心配もされていたとお聞きをいたしておりますが、その宮沢先生が亡くなられたことに、心から哀悼の意をあらわし、御冥福をお祈り申し上げたいと思います。

 これより、私は、民主党・無所属クラブ、社会民主党・市民連合、国民新党・そうぞう・無所属の会を代表し、安倍内閣に対する不信任決議案の提案の趣旨を説明申し上げます。(拍手)

 まず、決議案の案文を朗読いたします。

  本院は、安倍内閣を信任せず。

   右決議する。

    〔拍手〕

以上であります。

 次に、私たちが本決議案を提案する理由を説明いたします。

 私は、昨年の十二月十五日、さきの臨時国会で、この同じ本会議の場で、安倍内閣不信任決議案の趣旨説明をさせていただきました。それから半年の時間が経過をいたしました。どうでしょう、皆さん、この半年の間に、安倍総理に対する国民の信任は高まったんでしょうか、それとも下がったんでしょうか。

 私が全国を回っていて耳に入る言葉は、本当に安倍総理にこの日本のリーダーを任せて大丈夫なんだろうか、そういう声がどんどん大きくなって耳に入ってまいります。また、与党の中からも、本音のところでは同様な意見がちらほらと聞こえてくるのは、多分、私だけではないと思います。

 総理大臣には、先見性あるいは人一倍厳しい責任感、指導力、こういったものが問われるわけですけれども、この六カ月の間の安倍総理の言動からは、そうした先見性の欠如、責任の転嫁など、多くの国民が総理の資質に対して強い疑問を感じておられるのではないでしょうか。

 私たちは、この安倍総理に政権を任せることはできないという国民の多くの皆さんの不信の声に基づいて、この不信任案を提出いたす所存であります。

 以下、その理由を大きく六点申し上げます。

 第一は、国民の不安のもととなっている年金に対する安倍総理のその場しのぎの無責任な姿勢についてであります。

 第二に、税金の無駄遣いの温床となっている官製談合、天下りを撲滅しようとせず、天下りバンクという天下りの温存の仕組みづくりに御執心をされている安倍総理の見識のなさであります。

 第三に、政治と金の問題で説明責任を果たそうとせず、抜け道だらけの法案で逃げ延びようという無責任な安倍政権の姿勢であります。

 第四に、厳しい国民生活を顧みず、国民の負担ばかりをふやして、拡大する格差問題に正面から取り組もうとしていない安倍政権の姿勢であります。

 第五に、国際情勢が大きく変化している中で、主張する外交と言いながら、本音と建前を使い分けるあいまいな姿勢に終始し、結果として米国議会などから理解を得られず、我が国の孤立化を招いているというこの安倍総理の外交姿勢についてであります。

 そして第六に、何よりも、議論を封じて数の暴力で強行採決を繰り返す安倍政権の強権的な政治姿勢についてであります。

 以下、それぞれの理由について意見を述べさせていただきます。

 まず、消えた年金問題への対応です。安倍総理が、事の重大さを認識せず、権利の回復を求める国民の声にも耳をかさず、その場しのぎの対応に終始していることです。

 年金は老後の生活を支える糧そのものです。国を信じてまじめに年金を払ってきた国民が、これはおかしい、調べてほしいとわざわざ社会保険庁に出向いても、証拠がないと門前払いをされて、嘆いておられます。安倍総理はその声に何も感じなかったのでしょうか。しかも、年金は政府の責任において強制加入、強制徴収されています。少しでも国民の気持ち、国民生活への理解があれば、すぐにも重大さに気がつき、全容解明と対策に乗り出していたはずであります。

 この問題は、昨年六月に我が党の長妻昭議員が厚生労働委員会で取り上げて以来、再三にわたって政府に調査と対策を迫ってまいりました。安倍総理は、この問題を昨年の暮れからことしの初めには認識されていたとみずから認められております。さらに、ことしの二月には五千万件の消えた年金について報告を受けていたということも、安倍総理自身、認めておられます。

 しかし、本年一月二十九日の本会議の代表質問において、我が党の松本剛明政調会長が、事態の深刻さから……(発言する者あり)

議長(河野洋平君) 御静粛に願います。

菅直人君(続) しかし、本年一月二十九日の本会議代表質問において、我が党の松本剛明政調会長が、事態の深刻さから、「緊急事態宣言を出して、全被保険者、全受給者に納付記録を送付して、緊急に点検をお願いし、被害者の救済を進めるべき」と求めたにもかかわらず、総理は、「記録の管理や相談等に万全を期してまいります。」と木で鼻をくくったような官僚答弁をして、何らの対策も講じようとはされませんでした。

 それどころか、二月十四日の予算委員会では、この問題を長妻議員から追及されて、「年金そのものに対する不安をあおる結果になる」と、質問をしている長妻議員に逆に責任を転嫁するような答弁をしているじゃないですか。五月八日の本会議では、大部分の記録が真正なものであると考えれば非効率な面が多いと、年金納付記録の送付を拒否しているじゃありませんか。

 国民が不信を感じているのは、まともに調査もせず、不都合と思われるデータは隠し、野党の追及に耐え切れなくなると渋々出してくる、まさにブラックホール、底なし沼のような政府の隠ぺい体質そのものなんです。

 そして、次々と明らかになる社会保険庁のずさんな年金記録管理が問われると、行政の最高責任者として問題解決の当事者であるにもかかわらず、他人事のように非難をしたり責任を回避する姿勢を示されました。まさに先頭に立って国民の問題を解決すべき行政の最高責任者としての姿勢が国民から問われているんじゃないでしょうか。

 保険料ばかりか、年金記録までずさんに管理してきた社会保険庁の組織体質は極めて根深い問題です。政府案は社会保険庁を日本年金機構に衣がえするものですが、職員給与は全額税金で賄われることになっています。しかも、特殊法人の役職員の給与は、最近の調査で明らかに国家公務員よりも高くなっているじゃないですか。

 また、歴代社会保険庁長官の天下り、わたりの実態が明らかになっていますが、日本年金機構になれば、天下りは全くの野放しです。国会の直接の監視もできなくなります。しかも、日本年金機構が都合によっては保険料を事務費などに流用できるというのが、政府が出してきた法案の中身じゃないですか。保険料は保険給付以外には使うべきでないというのが、国民大多数の強い意見だと思いますが、皆さん、いかがですか。

 今問われていることは、年金に関する国民の権利の回復をいかに確実にかつ迅速に実現していくかです。我が党は、被害者全員に対する政府による全額補償に向けて、政府よりも先に法案を提出してまいりました。しかし、与党の諸君は、我が党が出したこの法案には審議に入ることすら拒絶し、与党がみずから一夜漬けでつくり出した年金時効特例法案をわずか四時間の委員会審議で強行採決する、そういう暴挙に出たことは皆さんもよく御承知のとおりであります。

 政府・与党は、五月末にようやく対策と称するものを出しましたが、具体的な作業や期限、財源を説明できないお粗末さでありました。肝心なことは、国がミスを認め、国の責任で必ず権利の回復を図るという基本的な姿勢を明確にすることではありませんか。

 年金制度と運営組織、これはまさしく車の両輪です。そもそも与党は、三年ほど前に、百年安心年金プランと称して、年々の負担を増し、給付を下げて帳じり合わせをするだけの制度改革を行いました。これが小手先の改革であったことは、その後、出生率が見通しよりも低下したり、未納、未払いの問題、さらに今回の社会保険庁の問題や無駄遣いなど、たび重なる不祥事で、問題が絶えないことから見て、この改革がとても百年安心の改革とは言えないことはだれの目にも明らかではないですか。

 なぜこのような抜本改革を与党は避けてきたのでしょうか。今回も国民年金以外の厚生年金と共済年金のミニ一元化法案を政府は出しておりますけれども、一度もみずから審議をしようとしないで、たなざらしになっているじゃないですか。

 私たちは、四年も前から、国民年金を含む年金制度の一元化、無年金者をなくするために基礎部分は税で全額賄う抜本的な年金改革案を提案してまいりました。

 また、社会保険庁については廃止をし、国税庁とともに歳入庁を設けて、税と一緒に保険料を徴収することもきちっと提案をしてきたのは我が党民主党であります。こうすれば、社会保険と税金などを同時に徴収することで大幅な合理化を図ることができるからであります。

 そして、年金通帳についても、我が党は、被保険者、年金受給者全員に交付し、自分でいつでも保険料や給付が一目で確認できる方法をあわせてこれまで既に提案してきていたのであります。もしこの年金通帳が三年前に導入されていれば、年金記録の漏れや不統合はもっと早い時点で解決されていたことは間違いないじゃないですか。

 国民は、今の年金制度そのものに不安を抱いています。本当に国民の立場に立って本気で年金の安心を考えるならば、改めて年金制度そのものを抜本から見直すべきだと思いますが、与党の皆さん、いかがですか。国民は、年金記録問題への対応から安倍総理の理解力や指導力のなさを感じるとともに、抜本的な問題に目を向けない総理としてのリーダーシップのなさ、そのことを問題にしているわけであります。

 第二に、相変わらず天下りと官製談合をやめようとさせない、それどころか、今度は政府が統一して公認で天下りをあっせんしようという、この公務員制度の改革に対する安倍政権の姿勢であります。

 そもそも、天下りによる官民の癒着構造を正し、税金の無駄遣いをなくすることこそが公務員制度改革の大きな目的の一つであるはずです。しかし、政府案の中身は、どう見ても、天下りを背景とする官民癒着の構造を政府のお墨つきで温存するものではないですか。現在、各省庁が行っている天下りのあっせんを政府が一括して行う官民人材交流センターを新たに税金を使ってつくり、しかも、現在二年間の天下り規制が設けられておりますが、それすら廃止するとしているじゃありませんか。これでは、天下りの実態は何も変わらないどころか、何らのルールも外れてしまいます。官民癒着の構造も温存され、官製談合の温床は全くなくなりません。いかに安倍総理が言い繕っても、これが天下りバンクだということは国民の多くの皆さんが見抜いておられるじゃありませんか。

 第三に、政治と金の問題です。ここでも安倍内閣は説明責任を果たさず、隠ぺい体質と指導力のなさ、その場しのぎの政治姿勢で国民の怒りと不信を買っています。

 まず、事務所費問題です。安倍総理が任命した閣僚数名に不透明な事務所費が指摘されてきました。何の問題もないのであれば、堂々と国民に説明すべきです。しかし、閣僚は、法に沿って適正に処理していると判で押したような答弁を繰り返し、安倍総理自身もそれをかばい続けてきたじゃありませんか。実態解明に指導力を発揮することもなく、ひたすら不都合な事実を隠ぺいし、言い逃れしようとする安倍総理の姿勢に、国民が強い疑念と不信感を抱いているのは当然のことじゃないですか。

 国民の政治への信頼を取り戻すべく、民主党から、事務所費を含め一万円を超える支出について領収書の添付をすべての政治団体に課すという提案を行いました。与党は、さんざんもめたあげく、五万円以上の領収書の添付、資金管理団体に限るというざる法を提出し、野党からの再三の修正要求に応じることもなく、これまた強行採決に及びました。しかし、問題となった事務所費の中には、資金管理団体以外の政治団体のものも多くあることを皆さん自身知っておられるんじゃないですか。だからこそ、私たちは、少なくとも政治家関連のすべての政治団体の支出はこれを公開し、本当の意味での政治資金の透明化につなげていくべきだと主張してきたわけであります。

 かつては政治と金の問題に厳しかった公明党の皆さんも、安倍自民党に手をかしてざる法成立でお茶を濁そうとしていることが大変残念でなりません。このような内閣では国民の政治への信頼を取り戻すことはとてもできないというのは、当たり前のことじゃないでしょうか。

 第四に、これは昨年の不信任案でも指摘したことですが、相変わらず安倍総理には、国民の厳しい生活を顧みることなく、格差問題に正面から取り組もうとはしていません。

 安倍総理は、成長路線をとっていれば自然と格差はなくなるようなことを言っていますが、しかし、強者を助け弱者を置き去りの安倍総理の姿勢では、格差は広がりこそすれ是正されることはあり得ないじゃないですか。

 この六月には定率減税が全廃されるなど国民負担が大きくふえ、特に高齢者世帯、生活保護世帯や所得の低い世帯の生活はさらに厳しくなっており、格差は拡大をしております。今、自治体の窓口には、住民税や保険料の急増に多くの国民から疑問が殺到していると聞いております。ワーキングプアと言われる貧困層が拡大し、九年連続して自殺者が三万人を超え続けている、生活苦からさまざまな悲惨な事件が相次ぐなど、格差は我が国の根幹を揺るがす重大な社会問題となっています。地域間の格差も広がる一方ではないですか。こういった国民の生活の現実に相変わらず目を向けない安倍総理に、国民の生活をこれ以上任せるわけにはいかないというのが国民の大多数の声じゃないでしょうか。

 第五に、安倍総理は、主張する外交と言われながら、本音と建前を使い分けてあいまいな姿勢に終始をしておられるのが現実の姿ではないでしょうか。

 安倍総理の慰安婦問題での一貫しない発言や、靖国参拝については何も言わないという態度は、内外で疑念や不信を増幅いたしております。また、我が国の安全保障の根幹にかかわり国民に大きな負担を強いる在日米軍再編問題、さらには、情勢が激しく変化し各国が見直しをしているイラク政策などでも、総理の国民に対する説明責任は全く果たされていないと言えるんじゃないでしょうか。

 特に、米国の変化への安倍総理の対応です。米国では、民主党が躍進して上下両院で過半数を占めるようになり、ブッシュ政権も外交姿勢を微妙に変えつつあります。イラク政策でも見直しが議論されています。今月二十六日には、米下院外交委員会で従軍慰安婦問題をめぐる対日謝罪要求決議案が採択されました。また、米朝間協議が再開され、米国の態度に変化が見られます。

 六者協議の米国政府の代表であるヒル国務次官補は、二十五日、北朝鮮から帰国した際の記者会見で、南北朝鮮、米国、中国、四者による朝鮮半島和平協議について言及をいたしました。もし四者協議が進むとすれば、朝鮮半島問題で日本が置き去りにされる可能性さえ出てきているわけです。これほどの重要な話を、ヒル氏が来日した際に、官僚には話を聞かせたかもしれませんが、政治家はだれもこのときにヒル氏からの話を聞いていないということです。

 このような同盟国米国の変化に対して、小泉総理以来の、ブッシュ大統領の個人的な好意のみを頼りにする安倍総理の外交姿勢は極めて危うく、日本の孤立化さえ心配されるというのが現状ではないでしょうか。

 第六に、安倍総理の、民主政治の基礎である立法府を軽んじるという独善的で危険な政治姿勢です。

 口先で国会が決めることと建前を言いながら、実際は、中身のある十分な審議を求める国会の声を全く無視して、官邸から指示を出し、立法府である国会を行政府である官邸のあたかも下請のように扱ってきた、次々と与党に強行採決をさせてきたのが今の安倍政権ではないですか。

 そのあげく、安倍総理は、全く理解できない天下りバンク法案を何としても今国会で成立させたいとして強引に会期を延長し、予定されていた参議院の選挙の日程まで先延ばしにいたしました。野球は九回裏で終わるのがルールなんですけれども、どうもこのままでは負けそうだからといってそれにつけ加えるというのは、こういったやり方が果たして民主主義のルールを守る総理と言えるんでしょうか。

 総理の判断には多くの国民が首をかしげているばかりではなく、参議院の扇議長をして不本意だと異例の苦言が出されたことも、これがいかに官邸の横暴な行動であったかということをみずから証明しているんじゃないでしょうか。年金記録問題への国民の怒りを冷ますための先延ばしだとすれば、まさに言語道断と言わざるを得ません。

 安倍総理の議会軽視の姿勢は、議会人であればだれも許すことができないことであります。総理はよく戦後レジームからの脱却ということを言われますけれども、戦後レジームの中で最も重要なものを一つ挙げるとすれば、それは民主主義であり、そしてそれの根幹は議会制民主主義であります。もし総理がこの議会制民主主義を壊すことこそが戦後レジームからの脱却だと考えておられるとすれば、もってのほかの総理大臣と言わなくてはなりません。

 以上、安倍内閣を不信任とする理由を六点にわたって述べましたが、まだこれ以外にも多くの論点があることは、皆さん自身御承知のとおりであります。

 安倍内閣を信任せずは、もはや国民の総意です。一刻も早く安倍総理は退陣をすべきです。もし総理が、この不信任案あるいは私が申し上げたこの理由に対して、納得ができないあるいは間違っていると言われるのであれば、どうですか、総理、正々堂々、この衆議院を解散して、衆参ダブル選挙で国民に信を問うたらいかがですか。

 以上が、安倍内閣を信任せずの理由であることを申し上げ、趣旨説明といたします。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 討論の通告があります。順次これを許します。坂本剛二君。

    〔坂本剛二君登壇〕

坂本剛二君 自民党の坂本剛二でございます。

 討論に先立ちまして、昨日御逝去なされました宮沢喜一元内閣総理大臣に対しまして、衷心より哀悼の誠をささげます。

 私は、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に対し、自由民主党を代表いたしまして、断固反対の討論をいたすものであります。(拍手)

 安倍総理は、施政方針演説における力強い言葉のとおり、「美しい国、日本」の実現に向けて、揺るぎない決意と行動力をもって改革を断行してまいりました。

 その強力なリーダーシップのもと、我が国の経済が着実に成長の道をたどり、また景気が回復の基調にある中でも、安倍総理は決して改革の手綱を緩めることなく、歳出全般の徹底的な見直しを行い、大幅な財政健全化を実現するとともに、国民生活に直結する喫緊の課題では、しっかりとしためり張りをつけた政策を推進してきたところであります。

 昨年の臨時国会では、首班指名を受けて直ちに、教育基本法、防衛省昇格法、道州制法、地方分権推進法、貸金業規制法などの重要法案を成立に導き、この通常国会においても、政府提出の予算、閣法、条約、承認案件が百二十五件に上る中、その成立率は既に九〇%を超え、質、量ともに輝かしい実績を上げているのであります。

 例えば、教育再生関連三法、イラク特措法、駐留軍再編法などが成立をいたしました。これらは紛れもなく戦後レジームからの脱却であります。小泉内閣にまさるとも劣らない安倍内閣の成果のあらわれなのであります。また、公務員制度改革法案は、その成立がまさしく目睫の間に迫っておるのであります。

 さらには、安倍総理が唱える主張する外交は、我が国の外交を新たな時代へ導くものであります。昨年、総理に就任するや否や、中国、韓国との関係を改善し、基本的価値を共有する国とのパートナーシップを強化するとともに、日米同盟を揺るぎないものとしつつ、拉致や核など北朝鮮には厳しく対処してまいったところであります。

 今回のサミットでは、総理みずから温暖化対策を提案するなど中心的な役割を果たし、来年の北海道洞爺湖サミットには環境立国日本として臨もうとしております。

 中国に残留を余儀なくされた孤児の皆さんに対しては、日本人として尊厳ある生き方ができるよう、誠意を持って新たな支援制度を講じる約束をしたところであります。

 このように、内政、外交両面にわたり、大胆かつ着実に前進を続ける安倍内閣に不信任を突きつける行為は、まさに国益に反する暴挙であります。国民生活の安定のために、待ったなしの課題が控えている中、引き続き安倍総理が先頭に立って懸案事項の処理に当たっていくことが不可欠なのであります。

 しかるに、野党諸君の国会対応を見ると、不信任案を提出する資格など全くありません。野党は、十分な質疑時間の確保を要求する一方で、定例日や定例時間以外は委員会の開会を拒絶という矛盾した対応をとっております。時には審議拒否を繰り返すなど、みずから貴重な時間を無駄にしたのであります。

 あげくの果てに、不信任案や解任案の乱発、常軌を逸した長い趣旨弁明、申し合わせを無視した事前通告なしの質問など、言論の府の地位を危うくし、国会に混乱を招くその対応は、悲しくもこそくな戦術でしかありません。そもそも民主党は、党首が選挙対策のため公然と国会を欠席する党であります。このような政党に国会審議の重要性を訴える資格はあるでしょうか。

 この国会を振り返りますれば、新年度予算案に先立って行われた補正予算の審議において、冒頭から成立に至るまで野党は審議をボイコットいたしました。さらに、本予算の委員会の採決に当たっては、激しい議事妨害を展開し、その上本会議でも、延会手続の上、発言時間を制限しなければならないほどの傍若無人な振る舞いをいたしたのであります。

 与党が丁寧に丁寧に丁寧に手順を尽くして国会運営を心がける中、少年法では、十分な審議時間を経てもなお委員長席を取り巻いて抗議し、電子記録債権法では、民主党は法案に賛成しながら採決に反対したのであります。更生保護法に至っては、全会一致法案にもかかわらず委員長席に詰め寄るなど、野党側はさも与党が採決を強行しているかのごとき演出を企てたのであります。

 憲法改正手続法をめぐっては、与野党協力のもと長時間にわたる議論が行われ、民主党案との違いがほとんどない修正案を提出するに至りましたが、あろうことか民主党は、こうした経緯をすべて無視して、選挙目当ての対立を演出するために、反対のための反対をしたのであります。

 年金問題関連法案の採決のときには、野党側は、ついには厚生労働委員長に対する許しがたい暴力行為を働いたのであります。社会保険庁は、これまでさまざまな不祥事やあしき労働慣行があった組織であり、その廃止と解体を急がなければならないのです。野党が消えた年金などといたずらに国民の不安をあおっている年金記録問題については、政府・与党は間違いなく年金を払うと約束しておるところであります。

 野党の諸君は、どうか国民の希望の芽を摘まないでいただきたい。法案の成立をおくらせることは、国民の負託と要請をおろそかにする結果につながるのであります。そもそも、この社会保険庁解体法案の審議がおくれてしまった原因は、与党が四月十九日に本会議で趣旨説明を提案したところ、民主党が強引にこれを引き延ばし、五月八日にしてしまったところにあるわけでございます。

 かように、野党がとってきたこれまでの行動は、無責任で、筋違いで、党利党略むき出しで、今回の不信任案には全く正当性がありません。国家国民のための唯一の立法機関である国会が国民の期待から遠く離れてしまうことは、断じて許されません。

 今果たすべき政治の責任は重く、我々は、大局的な観点に立って、最後まで良識ある行動を貫くべきであります。よって、かかる言いがかりとも言える不信任案は直ちに否決されるべきであり、野党諸君に対して強く議員辞職の勧告を申し上げ、私の反対討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) 小沢鋭仁君。

    〔小沢鋭仁君登壇〕

小沢鋭仁君 民主党の小沢鋭仁です。

 私は、民主党・無所属クラブ、国民新党・そうぞう・無所属の会を代表いたしまして、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に対し、賛成の立場から討論を申し上げます。(拍手)

 本論に先立ち、昨日お亡くなりになりました宮沢喜一元総理大臣の御冥福を心からお祈り申し上げます。

 私にとって、宮沢先生の政権政策、生活大国構想の作業に加えていただいたことは、忘れることのできない生涯の思い出であります。宮沢先生からは、かつて、政治は覇道ではいけない、王道を歩むべしと教えていただきました。その教訓を胸に、討論をさせていただきます。

 私が安倍内閣の不信任決議案に賛成する理由は、数え上げれば切りがありません。

 年金問題に対する余りにも鈍感な対応、国民の暮らしを追い詰める増税と、それをごまかそうとする政府広報の不誠実さ、我々国会に身を置く者として最も大事にしなければならないはずの言論の府での暴挙の数々、国民の政治への信頼を損なう、政治と金の問題に対する対応の鈍さ、天下りを一くくりして合法的に行う天下りバンクをつくることを公務員改革と言い張るにせものの改革、憲法改正を参院選の争点にすると言いながら、一方で、最も重要な論点の一つである集団的自衛権の問題を解釈改憲でやっていこうとする支離滅裂さ、発足当初、主張する外交と宣言しながら、靖国神社への参拝問題については、行くか行かないか、行ったか行かなかったかについては言わないとする言行不一致等々、本日、私に与えられた時間では到底語り尽くせない多くの理由があることをまず申し上げておきたいと思います。

 次に、今議場にいる皆様、特に与党の皆様にお願いしたいと思います。

 内閣不信任決議案は、言うまでもなく国会の議案の中でも突出して重要なものであって、これまでの我が国の政治の大きな転換点の契機となってきたことは御承知のとおりであります。与党の中においても、今の安倍内閣に対する不満は相当大きいものがあると私は聞いておりますが、本日この場で御賛同をいただくか、あるいは、この場で御賛同いただかなくても、来る参院選で国民の投票によって退陣いただくか、結果は、いずれにしても余り変わらないのではないかと思います。善は急げとのことわざもあります。どうぞ、私の申し上げることを聞いていただき、よくお考えいただきたいとお願いを申し上げます。

 もちろん、安倍総理、総理にもみずからの決断で決定的な対応ができることは論をまちません。殿、御乱心という時代劇のせりふがありますが、御乱心かどうかはともかくとして、ここまで党内の反対を押し切り、突っ張ってきたのですから、思い切って解散をしてみるのも一法かと思います。どうぞ、総理もよくお考えいただきたいと思います。

 さて、数々の論点の中で共通する安倍政治の特徴の一つは、底の浅いメディア対応型の政治だというものです。

 典型的な例は、昨日新聞に載っていたカメラ目線についての記事であります。このところ、総理は、急落した支持率を何とか挽回しようとして、次々と有名なパーソナリティーの司会番組に出ています。記事では、テリー伊藤さんからカメラ目線もほどほどにと助言され、何度もうなずいたと書いてあります。

 私には、総理のカメラ目線は、残念ながら、ただうつろに目が宙を舞っているとしか見えないのですが、そもそも、何を語るかという中身ではなく、どう見えるかに重点を置いているのが安倍政治の特徴です。

 政治に対する、深く本質的な分析に裏打ちされた政策を打ち出すのではなく、どうしたら国民に受けるかという視点だけでやろうとするから、底の浅い薄っぺらな政治になるのです。支持率の低下に浮き足立って右往左往、メディアを追い求める姿は、人気の落ちた芸能人を連想させ、一国の総理としての品格と資質を疑わざるを得ません。

 年金時効特例法案をわずか四時間の審議で強行採決し、対策をやったやったと言っているのは、まさにごまかし政治の典型です。我が党は、長妻議員を筆頭に、少なくとも、昨年から、国民にとって切実な消えた年金を問題として、政府に対応を迫ってまいりました。総理も、本当はかなり早い段階から知っていたはずであります。

 ですから、この問題の本質をわかっていたら、とっくの昔に時効をなくすことくらいやれたのは国民はわかっているのです。支持率が下がったことで驚いて、泥縄仕事をするのを見て、支持率はさらに下がり続けたのです。

 最後の最後に出してきて、会期延長の直接的きっかけとなった人材バンク法案も、底の浅い法案の典型例です。呼び名を公務員制度改革法案とすれば国民から受けるだろうと思うのも、余りにも幼稚です。

 人材バンクは天下り推進合法化バンクであることを国民は見抜いています。天下りは、なくなるどころか合法化されるのです。年金問題では分が悪いから、この法案を推進することで、小泉郵政選挙の再来を期し、逆転勝利を目指すという官邸の戦略は、余りにもお粗末、陳腐であります。

 そんな中身のある法案じゃないんだよな、衆議院でとめておくべきだったという参議院自民党幹部のぼやきは私の耳にまで聞こえてきておりましたが、本当にこの中身で勝負できると総理はお思いになっているのでしょうか。

 定率減税の廃止による国民負担の増大は、家計を直撃しています。

 さらに重大な欺瞞が、定率減税の廃止による税負担をごまかそうとする工作です。定率減税の廃止によって国民負担が大幅にアップしたことは、多くの国民が六月の給与明細書を見て驚き知ったと思います。特に、年金所得で生計を立てているお年寄りからは、悲鳴に近い声が寄せられています。住民税が二倍近くに増加しているのを見て、驚いて市役所に問い合わせたところ、市役所からは、定率減税の廃止等によって低所得者ほど増税になっていると言われ、私たちのところへ、助けてくださいと手紙を書いてきた高齢者の方もいらっしゃいます。まさに、弱いところにしわ寄せが行っている典型ではありませんか。

 こうした負担増についても、政府は、住民税の大幅アップは税源移譲によるもので、所得税とのトータルは変わらないという詐欺まがいの説明を給与明細書の中に入れる広報を行ってまいりました。

 安倍政権のもとには広報の対策チームというのがあって、そこでこうした対策が決められていると巷間言われておりますが、そんな物事を糊塗する暇があったら、中身をもっとまともにする議論をする方が重要なのではないでしょうか。これも、中身を見え方でごまかそうとする安倍政治の典型例であります。

 安倍総理が国民の期待にこたえなかったもう一つの重要課題が、政治と金の問題です。

 佐田前行革担当大臣の事務所費問題に始まり、安倍内閣は常に政治と金の疑惑に包まれた内閣でありました。安倍総理は、この問題でも、率先して事実解明に当たるどころか、事もあろうに、松岡前農水大臣の後任に、同じく緑資源機構から工事を受注する業者の政治団体、特森懇話会から支援を受けていた農水族の赤城徳彦大臣を任命したのです。小泉前総理は、安倍総理に対し、鈍感力が必要だとアドバイスしたそうですが、もう既に堂々たる鈍感力をお持ちだと私は驚いてしまいました。

 緑資源機構の疑惑は、一人の個人にかかわる問題ではありません。役人が天下りをし、その組織に予算がつけられ、そのもとで談合が行われ、さらにその予算の中から政治家へ金が渡るという、自民党長期政権のもとでの腐敗の構造こそが本質的な問題なのであります。それにもかかわらず、というか、それを理解せずというか、同機構から支援を受けている赤城大臣を後任に任命したのです。

 その赤城大臣は、我が党の質問に対し、事もあろうに、松岡前大臣が、何とか還元水問題で、法にのっとって処理している旨の答弁をしたのと全く同様の答弁をしたのであります。国民をばかにするのもほどがあります。

 これこそ、人がかわっただけで腐敗構造は何も変わっていない典型例ではないのですか。同じ誤りが二度なされることに、安倍総理は何とも思わないのでしょうか。この問題で総理の任命責任が問われずして、どんな場合、任命責任が問われるというのでしょうか。この答弁を聞いた国民はさすがに怒り、さらにあきれ果てています。

 最後に、安倍政権の危険性について申し上げます。

 発足以降、安倍カラーの発揮として、憲法改正、教育基本法の改正が唱えられました。この二つのテーマは、我が国にとって避けることのできない大切なものであることに異議はありません。しかし、その対応、扱い方、内容において、そこにタカ派的、国家主義的な色彩を感じるのは私だけでありましょうか。

 憲法について、我が党は、主権者である国民が権力を制限していくための基本法であるととらえていますが、安倍総理の改正論は、ややもすれば、国民を統制していくための基本法という面が強くなっているように思えてなりません。

 教育についても同様です。道徳の強調に見られるように、いかに子供たちを、いわゆるいい子という枠にはめ込むかに力点が置かれ過ぎていて、戦後の日本において最も大切にされてきた自由な精神は二の次になっていると感じるのです。

 国会運営においては、強権的以外の言葉は思い当たりません。今国会の強行採決が衆参合わせて十七回に見られるように、今や国会は言論の府ではなく、ただ単に採決の府に成り下がってしまいました。国会の権威も何もあったものではありません。

 こうしたタカ派強権政治に対し、総理の足元の自民党の中からも、反論の声が公然と上がり始めているではありませんか。一昨年の選挙で与党が圧倒的多数となった状況で、タカ派強権政治が行われることの危険性を、私は、非常に非常に心配をしております。今必要なのは、タカ派強権政治ではなく、平和と自由を大切にするハト派民主政治なのだと私は確信しています。

 るる述べてまいりましたが、今思うに、やはり安倍総理、あなたは総理を務めるにはまだ若過ぎたのかもしれません。失礼ながら、それは、ただ年齢的なものだけではなく、政治的に未熟なのだと思います。

 かつての自民党は極めて大人の政党で、酸いも甘いもかみ分けながら戦後日本を運営してまいりました。そのよしあし、功罪はあると思いますが、少なくとも今の安倍政権、安倍自民党は、余りに稚拙で、思い込みのみが強く、強権的で極めて危険だと思います。生徒会内閣、少年官邸団などの呼び名は、そうした危惧から生まれたものにほかなりません。

 また、小泉、安倍と続いた市場原理主義の政治の流れを見直すべきという与党内からの指摘もそのとおりと思います。市場原理をベースにしながらも、市場が解決できない問題も社会には数多く存在し、だからこそ政治の意味があるのだと私は思っています。危険で、稚拙で、行き過ぎた市場原理主義の安倍政権に終止符を打つときであります。

 どうぞ、議場の皆様、それぞれの党のためでなく、国民のために御賢察を賜り、この不信任決議案に賛同を賜りますことを心からお願い申し上げ、私の討論とさせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)

議長(河野洋平君) 西博義君。

    〔西博義君登壇〕

西博義君 公明党の西博義でございます。

 私は、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に対し、公明党を代表して、断固として反対の立場から討論を行うものであります。(拍手)

 討論に先立ちまして、昨日お亡くなりになりました宮沢元総理大臣に対しまして、心から哀悼の誠をささげたいと存じます。

 私は、次の三つの観点から、パフォーマンス優先の本決議案には全く正当性がないことを主張し、野党諸氏の猛省を促すものであります。

 その第一は、年金問題についてであります。

 政治は結果がすべてとよく言われます。まことにそのとおりであり、政治の責任とはまことに厳しいものがあります。その点、今回の統合されていない五千万件の年金記録問題に対して、安倍総理は、一年以内の照合完了と時効撤廃による受給可能措置を政治決断され、みずからの政治責任にかけて国民の不安に対処されました。マスコミの大方の予想をも覆す、責任ある明確な公約であります。政治家の政治責任とは、このように矜持を備えたものであるべきであります。

 一方、民主党の年金記録問題の主張、対応はどのようなものか。記録問題の調査と問題提起の労は評価するにやぶさかではありません。しかしながら、残念ながら国民にとって今本当に何が必要かの基本的な視点が欠落しています。

 国民から見て、与党と基本的に違うのは次の二点であります。民主党の主張は、二年後までにコンピューターデータとマイクロフィルム、紙台帳の記録を照合すること、時効撤廃の法整備は不必要ということです。与党の一年後と民主党の二年後、どちらがよいか、時効を撤廃しないでどう救えるか、これはだれが見ても明白であります。

 このスピード感の違いはどこから出てくるのか。資料照合の正確さを期しつつ、ともかく受給者の方々に一日も早く正しい年金をお届けしたいとする政府・与党の責任感と、まだ不明な記録がある、政府にできるはずがないと参議院選目当てに国民の不安をあおり、疑心の傷口を広げることのみに狂奔する無責任な民主党の政治手法とは、まさに天地雲泥の違いがあります。

 考えてみれば、民主党の政策は、耳ざわりの心地よいスローガンを打ち上げて国民受けをねらう手法ばかりであります。三年前に打ち出した、基礎年金を全額税金で賄うすべての年金の一元化公約は、いまだ明確な制度設計を提示できておりません。高速道路の無料化公約はどこへ行ったのでしょうか。無料化財源に対する手当てのいいかげんさが批判される一方で、地方の道路はどうなるのかという市町村の不安と、高速道路は必要と全都道府県の要請に、民主党がまじめに回答したという話は全く聞きません。

 社会保険庁の失態を糾弾するならば、歴代長官の責任は無論としても、そのぬるま湯的体質を醸成してきた労使協定の実態と組合体質について野党諸君がなぜ厳しく批判しないのか、また労組を支持基盤としてきた政党がなぜ国民にきちんと釈明しないのか、全く不可解であります。

 第二の点は、野党が主張する政治は限りなくビジョンが欠如していることであります。

 参議院選挙に向けた公約「民主党の政策 十本柱」を拝見しても、対米追従外交の是正やCO2の五〇%削減など、与党の政策を上書きするのみで、目指すべき社会、あるべき国の姿が全く浮かび上がってこないのであります。

 一方、安倍内閣はどうでしょうか。内閣発足時、美しい国づくりを国民に提示し、政権百日間で教育基本法、地方分権改革推進法を成立させたのを初め、今国会に入って、教育の再生を図る教育三法を成立させ、社会保険庁の廃止、解体による徹底した効率化、合理化に取り組むなど、国家の柱となる制度改正に全力を傾注するとともに、政治資金の透明化を図るための政治資金規正法の改正にもリーダーシップを発揮し、国民から信頼される政治に取り組んできたのであります。

 特に、公務員制度改革についても、非現実的な野党諸君の構想力をはるかに上回る徹底した改革法案を提出し、今国会で成立を目指しているのであります。

 安倍内閣は、能登半島地震などに見られるように、国民生活の安全確保への迅速な対応や、格差を固定化させないための頑張る地方応援プログラム、地方の再生策、若者などの再チャレンジ支援策を的確に展開しています。また、温家宝総理訪日における日中の戦略的互恵関係の構築や、CO2排出量を二〇五〇年までの半減を提案した美しい星50戦略など、外交・地球環境政策でも未来を見据えた構想を次々と打ち出してきています。

 政権を担当するということは、人口減少・少子社会への盤石な対応、経済のグローバル化への適応、国際平和への積極的貢献など、日本及び世界の変化に万全の手だてを怠りなく整え、国民に安心を与えるものでなければなりません。これらを着実に進めてきたのが安倍内閣であります。

 一方、今国会、民主党小沢党首は何をなさっておられたのでしょうか。党首同士がじかにまみえ、国家にとっての重要政策を議論するクエスチョンタイムをなぜか避け、世論の批判を受けて、ようやく五月の連休後、二回開かれただけであります。報道によれば、参議院選挙の地盤を固めるための地方回りに奔走されていたとのことであります。

 また、今国会、本会議において、これまで十二回の記名採決がありましたが、国の最重要議案である予算案を含む七回もの記名投票を小沢党首は棄権をしております。このような人に、一国の責任ある内閣をだれが任せましょうか。安倍内閣に対するこのような不信任決議案提出の前に、まず、本会議の採決欠席の理由を国民に明確に釈明されるのが先ではないでしょうか。

 自民、公明両党による連立政権も、間もなく発足八年を迎えます。この間、与党は、内閣が交代するごとに、明確に政権合意を交わした上、ほぼ毎週、政権運営に関して綿密な連携を図り、すべて内容を公表しています。今回の参議院選挙に向けても、十項目にわたる選挙後に向けた共通公約を発表いたしました。

 他方、改憲と護憲、最も肝心な憲法への対応でさえ真っ向から矛盾する野党が、一体どのような政権をこの国に打ち立てようとされているのか。不信任決議案を提出する以上、その後の日本の政治について、基本的な政治理念、政治手法を明らかにするのが政党たるものの最低限の務めではありませんか。余りにも無責任かつ国民軽視と言わざるを得ません。以上が、反対の第三の理由であります。

 安倍内閣は、政権発足以来、一点の瑕疵もありません。むしろ、こうした改革の動きの足を引っ張り、いたずらに審議の引き延ばしと採決妨害に終始してきた野党諸君の猛省を促すものであります。

 私ども公明党は、参議院選挙のためのパフォーマンスとしか表現のしようのない本決議案に断固として反対であることをここに表明し、私の反対討論といたします。(拍手)

議長(河野洋平君) 石井郁子君。

    〔石井郁子君登壇〕

石井郁子君 私は、日本共産党を代表して、安倍内閣不信任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)

 まず、安倍内閣と自民、公明の与党が、昨日、参院厚生労働委員会において一方的に審議を打ち切り、社会保険庁解体・民営化法案と年金特例法案の採決を強行した上、本日の参院本会議で強行成立させようとしていることに断固として抗議をするものです。

 消えた年金問題の実態解明は、緒についたばかりではありませんか。一人の被害者も出さないための解決策の議論は、ようやく深まり始めたばかりです。それなのに、肝心の社会保険庁を解体する法案を強行してしまって、国民の年金受給権を保障するという国の責任をどうして果たすのですか。国民の年金不安を助長するだけであります。

 さらに、参院内閣委員会で審議中の国家公務員法案について、本会議への中間報告を求める異例の手法を使って本会議の採決を強行し、与党の数を頼んで一挙に成立させようとしています。これは、まさに議会制民主主義破壊の暴挙であり、絶対に許せません。

 安倍内閣が成立して九カ月、昨年の臨時国会における教育基本法改悪、防衛省・自衛隊法改悪法案の強行採決を初め、その国会運営は横暴きわまるものです。この国会では、補正予算や総予算、さらには国税、地方税法を強行採決し、その上、改憲手続法、米軍再編特措法、教育関連三法、イラク派兵特措法など、いずれも憲法原則にかかわる重大な法案を、ことごとく、問答無用とばかりに強行採決を繰り返してきました。

 これは、我が国の議会政治史上に重大な汚点を残すものです。国会を政府の悪法追認機関におとしめた安倍内閣は、もはや不信任しかありません。

 加えて、政治と金の問題では、真相解明に背を向け、疑惑にふたをする無責任な態度をとり続けたことも許されません。また、女性は子供を産む機械などと女性蔑視の発言をした柳澤厚生労働大臣をかばい続けたことも重大です。

 今回の消えた年金をめぐる問題は、安倍内閣に国政を運営する能力が全くないことを示したものです。

 厚生労働省は、既に一九九七年、基礎年金番号制度を導入する過程で、膨大な年金記録がだれのものかわからなくなっていることを具体的に把握していたのです。にもかかかわらず、そのことを国民に知らせず放置し、深刻な事態を招いたのです。

 安倍総理は、既に昨年末、このことを知っていたのです。それを、ことしの二月に公表しながら何ら手だてをとらず、問題の解決を先送りし、社会保険庁を解体する法案を提出したのであります。さらに、国民的な大問題になってからも、その場限りの後手後手の対応に終始してきたのです。

 安倍総理は、一年以内にすべて解決する、最後の一人まできちんと払うと強調しますが、これまで管理してきた組織の解体を最優先し、人員を削減してしまって、どうして国が責任を持てるのでしょうか。しかも、今回の法案は、保険料の流用を恒久化し、国保証を取り上げてまで保険料の徴収を強化することを盛り込んでいるのです。徴収することばかりで、年金の管理運営をどうするのか、どういう業務をどういう形態で民間に委託するのか、肝心なことはすべて今後の検討に白紙委任しているのであります。これほど無責任なことはありません。

 年金問題だけではありません。今国民は、定率減税の廃止による住民税増税に怒りの声を上げています。九七年の消費税率引き上げ以来の大規模な増税によって、ほとんどの人がこれまでの二倍の負担、高齢者の中には昨年の三倍、四倍もの負担になる人もいるのです。暮らしが大変なもとで、これ以上の負担は中止してほしいという庶民の悲痛な声が安倍総理には聞こえませんか。

 空前の利益を上げている大企業や大資産家への減税などの優遇をやめて、応分の負担を求めるべきではありませんか。

 また、再チャレンジを掲げながら、低賃金、長時間労働、不安定雇用の拡大という雇用の深刻な事態には一切手をつけず、さらなる雇用の流動化、非正規労働の拡大を進め、ネットカフェ難民を生み出しています。医師政策の失敗によって全国で地域医療が崩壊の危機に置かれ、医療難民や介護難民など、極めて深刻です。こうした貧困と格差の拡大に安倍内閣は何らの具体的手だてもとっていないのです。

 社会的弱者に冷たい政治を続ける安倍内閣は、不信任に値します。

 外交政策でも失政は明らかです。

 米国の下院外交委員会が従軍慰安婦問題で日本政府に公式の謝罪を求める決議を採択したことは、安倍外交の深刻な破綻を示すものです。

 安倍総理は、就任直後に、侵略戦争と植民地支配を反省した村山談話と従軍慰安婦問題での河野談話の継承を内外に表明しました。ところが、三月、慰安婦問題で強制性を裏づける証拠がなかったのは事実だと国会で答弁し、国際社会から厳しい批判を浴びました。

 安倍総理の無責任な態度は、侵略戦争を正当化する靖国派の本性を露呈したものにほかなりません。この問題についての日本の歴史的責任を明確な形で内外に示せない安倍総理に日本外交のかじ取りは任せられません。

 さらに重大な問題は、安倍内閣が、閣僚の憲法遵守義務を踏みにじり、政権の課題として公然と憲法改悪を進める内閣だということです。

 この間、海外での米軍戦争支援活動を自衛隊の本来任務に位置づけ、米軍再編によって司令部機能から配置、装備、訓練に至るすべてで米軍と自衛隊を一体化する日米同盟の強化を推し進めています。また、イラク戦争支持をいまだに反省することなく、自衛隊のイラク派兵の二年延長を強行しました。自衛隊の情報保全部隊による違憲、違法の国民監視活動も看過することはできません。

 安倍総理は、みずから強力な指示を出して改憲手続法を成立させ、三年後に改憲の発議を目指すことを参院選挙公約に掲げました。憲法九条を変えて、日本を海外で戦争する国につくりかえようとしています。改憲へとひた走る安倍内閣は、即刻退陣すべきであります。

 また、戦後レジームからの脱却を掲げて、戦後日本が培ってきた国民主権と民主主義、個人の尊厳などを全面否定しようとしていることも重大です。そのもとで、改悪教育基本法と教育三法によって国による教育の管理と統制を強化しようとしています。安倍総理が主導する教育再生会議は、教育の現場に混乱を持ち込んでいます。国を愛する態度や規範意識などの徳目を法律に書き込み、学校教育を通じて押しつけるものであります。こうした安倍内閣に子供たちと日本の未来を任すことは到底できません。

 以上、安倍内閣不信任に賛成の討論を終わるものです。(拍手)

議長(河野洋平君) 重野安正君。

    〔重野安正君登壇〕

重野安正君 私は、社会民主党・市民連合を代表し、議題となりました内閣不信任案に賛成の討論を行うものでありますが、討論に先立ち、昨日逝去されました宮沢元総理大臣のありし日をしのびながら、心からの追悼の誠を申し上げる次第であります。(拍手)

 さて、過去に多くの内閣不信任案が提出され、政権の正統性をめぐる与野党攻防が繰り広げられました。そうした数多き歴史において、今回の不信任案は特筆すべきページとなるであろう。総理はみずから置かれている歴史的立場を自覚し、心して聞かれんことをまず申し上げておきます。

 閣僚の任命権、罷免権こそ総理権限のゆえんであり、それだけに、閣僚の一挙手一投足に対する総理の責任は天よりも重いものがあります。しかし、総理は、この重い責任を果たしたと国民に言えますか。

 政治資金にまつわる不透明な金の流れにだんまりを決め込んで生命を絶った松岡農水大臣、そしてこれを庇護し続ける総理。一閣僚の死出の道には、こうした金にまつわる暗い政治の連鎖と、それに対する政治責任の放棄という二重の原因が重なっております。

 総理、説明責任に背を向け平然としてやまない議員を閣僚に任命し、庇護し続け、みずからの政治責任は棚上げして平然とすることは、総理の総理たるゆえんからして断じて許されるものではないことを肝に銘ずべきであります。

 宙に浮いた年金あるいは消えた年金と言われる年金の記録管理のずさんさは、今や底なしの様相を呈しております。一年で照合を済ませると総理は言いますが、一体この意味は何なのでありましょうか。照合などこれまでもやっていることで、これをもってあたかもすべてのずさんな記録が整備されるかのように言うことは、今や詐欺にも等しいと言わなければなりません。これで責任は私にあるなどと言っても、信用する国民はいません。

 それにしても、総理、さきのサミットでさぞ肩身が狭かったのではないですか。福祉行政の基本たる年金行政において、どこにこんなずさんな管理をしている国がありますか。今はやりの言葉で言えば、国家の品格を欠いていると他の先進国から言われても仕方ありますまい。対外的にも我が国を代表する資格は、もはや総理にはありません。

 この六月二十五日、多くの勤労者は給料袋に唖然とし、改めて政府にだまされたとの思いを深くしているはずであります。言うまでもなく、定率減税の廃止による住民税の大幅な負担増によって、勤労者の懐はどれほど直撃を受けたか、その痛みを総理は想像したことがありますか。三位一体改革に隠れて、所得税と住民税のトータルな税負担は変わらないという言いわけは理不尽ではないですか。

 そもそも、定率減税の廃止は税制の抜本改正とあわせて行う、これが法律に示された国民との約束であったはずであります。それが、法人税はいち早く引き下げ、勤労者の懐に影響する定率減税は廃止、それでは社会の公平は保てるはずがありません。租税の公平は政治の根幹であります。国民の税に対する信頼は地に落ちていることを認めるべきであります。

 ずさんな年金管理が表ざたになっても、なお問題が顕在化する以前に作成した社会保険庁廃止法案成立に固執し、その上、生活格差、地域格差にあえぐ国民の生活に対しては一顧だにせず、憲法改悪のための国民投票法案、教育基本法改正案や教育三法案などの成立に奔走する総理の政治は、全くもってバランスを欠くものであります。

 戦後レジームからの脱却と総理は言いますが、共通の価値観を有する同盟国アメリカの下院から、従軍慰安婦問題でいよいよ本格的に謝罪を迫られようとされているとき、戦後レジームからの脱却と簡単に言うけれども、世界はそれを許さないという現実があることを総理は認識する必要があります。

 今総理に求められていることは、歴史と謙虚に向き合い、過去から今日に至るこの国の歩みの延長線上にみずからの身を置き将来を語る度量であると忠告し、私の内閣不信任案に対する賛成討論を終わります。(拍手)

議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(河野洋平君) 採決いたします。

 この採決は記名投票をもって行います。

 本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

議長(河野洋平君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。

 投票を計算させます。

    〔参事投票を計算〕

議長(河野洋平君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 四百六十

  可とする者(白票)        百三十

  否とする者(青票)       三百三十

    〔拍手〕

議長(河野洋平君) 右の結果、安倍内閣不信任決議案は否決されました。(拍手)

    ―――――――――――――

小沢一郎君外七名提出安倍内閣不信任決議案を可とする議員の氏名

安住   淳君   赤松  広隆君   池田  元久君   石川  知裕君

石関  貴史君   泉   健太君   市村 浩一郎君   岩國  哲人君

枝野  幸男君   小川  淳也君   小沢  一郎君   小沢  鋭仁君

大串  博志君   大島   敦君   大畠  章宏君   太田  和美君

逢坂  誠二君   岡田  克也君   岡本  充功君   奥村  展三君

加藤  公一君   金田  誠一君   川内  博史君   川端  達夫君

河村 たかし君   菅   直人君   吉良  州司君   黄川田  徹君

菊田 真紀子君   北神  圭朗君   楠田  大蔵君   玄葉 光一郎君

小平  忠正君   小宮山 泰子君   小宮山 洋子君   古賀  一成君

後藤   斎君   郡   和子君   近藤  昭一君   近藤  洋介君

佐々木 隆博君   笹木  竜三君   篠原   孝君   下条  みつ君

神風  英男君   末松  義規君   鈴木  克昌君   仙谷  由人君

園田  康博君   田島  一成君   田嶋   要君   田名部 匡代君

田中 眞紀子君   田村  謙治君   高井  美穂君   高木  義明君

高山  智司君   武正  公一君   津村  啓介君   筒井  信隆君

寺田   学君   土肥  隆一君   中井   洽君   中川  正春君

仲野  博子君   長島  昭久君   長妻   昭君   長浜  博行君

長安   豊君   西村 智奈美君   野田  佳彦君   羽田   孜君

鉢呂  吉雄君   鳩山 由紀夫君   原口  一博君   伴野   豊君

平岡  秀夫君   平野  博文君   福田  昭夫君   藤村   修君

古川  元久君   古本 伸一郎君   細川  律夫君   細野  豪志君

馬淵  澄夫君   前田  雄吉君   前原  誠司君   牧   義夫君

松木  謙公君   松野  頼久君   松原   仁君   松本  大輔君

松本  剛明君   松本   龍君   三日月 大造君   三谷  光男君

三井  辨雄君   村井  宗明君   森本  哲生君   山岡  賢次君

山口   壯君   山田  正彦君   山井  和則君   柚木  道義君

横光  克彦君   横山  北斗君   吉田   泉君   笠   浩史君

鷲尾 英一郎君   渡辺   周君   渡部  恒三君   赤嶺  政賢君

石井  郁子君   笠井   亮君   穀田  恵二君   佐々木 憲昭君

志位  和夫君   塩川  鉄也君   高橋 千鶴子君   吉井  英勝君

阿部  知子君   菅野  哲雄君   重野  安正君   辻元  清美君

照屋  寛徳君   日森  文尋君   保坂  展人君   糸川  正晃君

亀井  久興君   横路  孝弘君

否とする議員の氏名

あかま 二郎君   安次富  修君   安倍  晋三君   阿部  俊子君

逢沢  一郎君   愛知  和男君   赤池  誠章君   赤城  徳彦君

赤澤  亮正君   秋葉  賢也君   麻生  太郎君   甘利   明君

新井  悦二君   井澤  京子君   井上  喜一君   井上  信治君

井脇 ノブ子君   伊藤  公介君   伊藤 信太郎君   伊藤  忠彦君

伊藤  達也君   伊吹  文明君   飯島  夕雁君   石崎   岳君

石田  真敏君   石原  伸晃君   石原  宏高君   稲田  朋美君

稲葉  大和君   猪口  邦子君   今井   宏君   今津   寛君

今村  雅弘君   岩永  峯一君   岩屋   毅君   宇野   治君

上野 賢一郎君   浮島  敏男君   臼井 日出男君   江崎  鐵磨君

江崎 洋一郎君   江藤   拓君   衛藤 征士郎君   遠藤  武彦君

遠藤  利明君   遠藤  宣彦君   小川  友一君   小此木 八郎君

小里  泰弘君   小野  次郎君   小野  晋也君   小野寺 五典君

小渕  優子君   尾身  幸次君   越智  隆雄君   近江屋 信広君

大塚  高司君   大塚   拓君   大野  松茂君   大野  功統君

大前  繁雄君   大村  秀章君   太田  誠一君   岡下  信子君

岡部  英明君   岡本  芳郎君   奥野  信亮君   加藤  勝信君

加藤  紘一君   嘉数  知賢君   海部  俊樹君   鍵田 忠兵衛君

梶山  弘志君   片山 さつき君   金子  一義君   金子 善次郎君

金子  恭之君   上川  陽子君   亀井 善太郎君   亀岡  偉民君

鴨下  一郎君   川崎  二郎君   川条  志嘉君   河井  克行君

河村  建夫君   瓦    力君   木原  誠二君   木原   稔君

木村  太郎君   木村  隆秀君   木村   勉君   木村  義雄君

岸田  文雄君   北川  知克君   北村  茂男君   北村  誠吾君

久間  章生君   倉田  雅年君   小池 百合子君   小泉 純一郎君

小坂  憲次君   小島  敏男君   小杉   隆君   木挽   司君

古賀   誠君   後藤  茂之君   後藤田 正純君   河野  太郎君

河本  三郎君   高村  正彦君   近藤 三津枝君   近藤  基彦君

佐田 玄一郎君   佐藤  剛男君   佐藤   勉君   佐藤 ゆかり君

佐藤   錬君   斉藤 斗志二君   坂井   学君   坂本  剛二君

桜井  郁三君   櫻田  義孝君   笹川   堯君   清水 鴻一郎君

清水 清一朗君   塩崎  恭久君   塩谷   立君   七条   明君

実川  幸夫君   篠田  陽介君   柴山  昌彦君   島村  宜伸君

新藤  義孝君   菅   義偉君   菅原  一秀君   杉浦  正健君

杉田  元司君   杉村  太蔵君   鈴木  馨祐君   鈴木  俊一君

鈴木  淳司君   鈴木  恒夫君   関   芳弘君   薗浦 健太郎君

園田  博之君   田中  和徳君   田中  良生君   田村  憲久君

平   将明君   高市  早苗君   高木   毅君   高鳥  修一君

竹下   亘君   竹本  直一君   武田  良太君   武部   勤君

棚橋  泰文君   谷   公一君   谷垣  禎一君   谷川  弥一君

谷畑   孝君   谷本  龍哉君   玉沢 徳一郎君   中馬  弘毅君

津島  雄二君   土屋  品子君   土屋  正忠君   寺田   稔君

とかしきなおみ君   戸井田とおる君   渡海 紀三朗君   土井   亨君

土井  真樹君   徳田   毅君   冨岡   勉君   中川  昭一君

中川  秀直君   中川  泰宏君   中谷   元君   中根  一幸君

中野   清君   中野  正志君   中森 ふくよ君   中山  太郎君

中山  成彬君   中山  泰秀君   仲村  正治君   永岡  桂子君

長崎 幸太郎君   長島  忠美君   長勢  甚遠君   並木  正芳君

二階  俊博君   丹羽  秀樹君   丹羽  雄哉君   西川  京子君

西川  公也君   西野 あきら君   西村  明宏君   西村  康稔君

西銘 恒三郎君   西本  勝子君   額賀 福志郎君   根本   匠君

野田  聖子君   野田   毅君   葉梨  康弘君   萩生田 光一君

萩山  教嚴君   萩原  誠司君   橋本   岳君   馳    浩君

鳩山  邦夫君   浜田  靖一君   早川  忠孝君   林    潤君

林   幹雄君   林田   彪君   原田  憲治君   原田  令嗣君

原田  義昭君   平井 たくや君   平口   洋君   平沢  勝栄君

平田  耕一君   広津  素子君   深谷  隆司君   福井   照君

福岡  資麿君   福田  峰之君   福田  康夫君   福田  良彦君

藤井  勇治君   藤田  幹雄君   藤野 真紀子君   二田  孝治君

船田   元君   古川  禎久君   古屋  圭司君   保坂   武君

保利  耕輔君   細田  博之君   堀内  光雄君   馬渡  龍治君

牧原  秀樹君   増原  義剛君   町村  信孝君   松島 みどり君

松浪 健四郎君   松浪  健太君   松野  博一君   松本   純君

松本  文明君   松本  洋平君   三ッ林 隆志君   三ッ矢 憲生君

三原  朝彦君   御法川 信英君   水野  賢一君   宮腰  光寛君

宮澤  洋一君   宮路  和明君   宮下  一郎君   武藤  容治君

村上 誠一郎君   村田  吉隆君   望月  義夫君   茂木  敏充君

盛山  正仁君   森   英介君   森山   裕君   森山  眞弓君

やまぎわ大志郎君   矢野  隆司君   谷津  義男君   安井 潤一郎君

保岡  興治君   柳澤  伯夫君   柳本  卓治君   山内  康一君

山口  俊一君   山口  泰明君   山崎   拓君   山中  あき子君

山本  明彦君   山本  公一君   山本  幸三君   山本   拓君

山本ともひろ君   山本  有二君   与謝野  馨君   吉川  貴盛君

吉田六左エ門君   吉野  正芳君   若宮  健嗣君   渡辺  具能君

渡辺  博道君   渡辺  喜美君   渡部   篤君   赤松  正雄君

井上  義久君   伊藤   渉君   池坊  保子君   石田  祝稔君

上田   勇君   漆原  良夫君   江田  康幸君   遠藤  乙彦君

大口  善徳君   太田  昭宏君   神崎  武法君   北側  一雄君

佐藤  茂樹君   坂口   力君   田端  正広君   高木 美智代君

高木  陽介君   谷口  和史君   谷口  隆義君   富田  茂之君

西   博義君   東   順治君   福島   豊君   冬柴  鐵三君

古屋  範子君   桝屋  敬悟君   丸谷  佳織君   中村 喜四郎君

西村  真悟君   平沼  赳夫君

     ――――◇―――――

議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後九時五十二分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣  安倍 晋三君

       総務大臣  菅  義偉君

       法務大臣  長勢 甚遠君

       外務大臣  麻生 太郎君

       財務大臣  尾身 幸次君

       文部科学大臣  伊吹 文明君

       厚生労働大臣  柳澤 伯夫君

       農林水産大臣  赤城 徳彦君

       経済産業大臣  甘利  明君

       国土交通大臣  冬柴 鐵三君

       環境大臣  若林 正俊君

       防衛大臣  久間 章生君

       国務大臣  大田 弘子君

       国務大臣  塩崎 恭久君

       国務大臣  高市 早苗君

       国務大臣  溝手 顕正君

       国務大臣  山本 有二君

       国務大臣  渡辺 喜美君

     ――――◇―――――

 昨二十八日は、会議を開くに至らなかった。


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