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第1号 平成16年10月22日(金曜日)

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本国会召集日(平成十六年十月十二日)(火曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 柳本 卓治君

   理事 塩崎 恭久君 理事 佐々木秀典君

   理事 山内おさむ君 理事 漆原 良夫君

      井上 信治君    大前 繁雄君

      金子 恭之君    左藤  章君

      笹川  堯君    柴山 昌彦君

      園田 博之君    田村 憲久君

      谷  公一君    西田  猛君

      早川 忠孝君    松島みどり君

      三原 朝彦君    水野 賢一君

      森山 眞弓君    保岡 興治君

      柳澤 伯夫君    加藤 公一君

      鎌田さゆり君    河村たかし君

      小林千代美君    仙谷 由人君

      樽井 良和君    津川 祥吾君

      辻   惠君    伴野  豊君

      松野 信夫君    松本 大輔君

      江田 康幸君    富田 茂之君

    ―――――――――――――

十月十二日

 柳本卓治君委員長辞任につき、その補欠として塩崎恭久君が議院において、委員長に選任された。

平成十六年十月二十二日(金曜日)

    午前九時三十分開議

 出席委員

   委員長 塩崎 恭久君

   理事 園田 博之君 理事 田村 憲久君

   理事 西田  猛君 理事 平沢 勝栄君

   理事 佐々木秀典君 理事 津川 祥吾君

   理事 伴野  豊君 理事 山内おさむ君

   理事 漆原 良夫君

      井上 信治君    宇野  治君

      大前 繁雄君    城内  実君

      左藤  章君    笹川  堯君

      早川 忠孝君    松島みどり君

      三原 朝彦君    森山 眞弓君

      保岡 興治君    柳本 卓治君

      山下 貴史君    加藤 公一君

      鎌田さゆり君    河村たかし君

      小林千代美君    高井 美穂君

      樽井 良和君    辻   惠君

      松野 信夫君    松本 大輔君

      江田 康幸君    富田 茂之君

    …………………………………

   法務大臣         南野知惠子君

   法務副大臣        滝   実君

   法務大臣政務官      富田 茂之君

   法務委員会専門員     小菅 修一君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十一日

 辞任         補欠選任

  金子 恭之君     平沢 勝栄君

同月二十二日

 辞任         補欠選任

  柴山 昌彦君     城内  実君

  谷  公一君     宇野  治君

  水野 賢一君     山下 貴史君

  仙谷 由人君     高井 美穂君

同日

 辞任         補欠選任

  宇野  治君     谷  公一君

  城内  実君     柴山 昌彦君

  山下 貴史君     水野 賢一君

  高井 美穂君     仙谷 由人君

同日

 理事下村博文君及び森岡正宏君九月三十日委員辞任につき、その補欠として西田猛君及び田村憲久君が理事に当選した。

同日

 理事与謝野馨君同月一日委員辞任につき、その補欠として園田博之君が理事に当選した。

同日

 理事永田寿康君同月八日委員辞任につき、その補欠として津川祥吾君が理事に当選した。

同日

 理事塩崎恭久君同月十二日委員長就任につき、その補欠として平沢勝栄君が理事に当選した。

同日

 理事佐々木秀典君同日理事辞任につき、その補欠として伴野豊君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

十月十二日

 民法の一部を改正する法律案(枝野幸男君外六名提出、第百五十九回国会衆法第四〇号)

 犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百五十九回国会閣法第四六号)

 民事訴訟費用等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、第百五十九回国会閣法第六五号)

 民事関係手続の改善のための民事訴訟法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百五十九回国会閣法第七七号)

同月十九日

 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 国政調査承認要求に関する件

 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)


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     ――――◇―――――

塩崎委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言ごあいさつを申し上げます。

 このたび、法務委員長の重責を担うことになりました塩崎恭久でございます。

 今日、司法制度の改革、そしてまた経済が国際化する中での企業関連法制整備、あるいは凶悪化、組織化、国際化する犯罪への対応など、国民生活の根本に深くかかわる重要な問題が山積している中で、本委員会に課せられている使命はまことに重大であると考えております。

 幸いにして、本委員会には、法務関係に練達な方々がたくさんおそろいでございますので、委員各位の御指導、御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会の運営に努めてまいる所存でございますので、どうぞ御指導賜りますようにお願いを申し上げたいと思います。(拍手)

     ――――◇―――――

塩崎委員長 理事の辞任につきましてお諮りをいたします。

 理事佐々木秀典君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

塩崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、理事の補欠選任についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任及び委員の異動並びに私の委員長就任に伴い、現在理事が六名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

塩崎委員長 御異議なしと認めます。

 それでは、理事に

      園田 博之君    田村 憲久君

      西田  猛君    平沢 勝栄君

      津川 祥吾君 及び 伴野  豊君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

塩崎委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 裁判所の司法行政に関する事項

 法務行政及び検察行政に関する事項

 国内治安に関する事項

 人権擁護に関する事項

以上の各事項につきまして、本会期中調査をいたしたいと存じます。

 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

塩崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

塩崎委員長 この際、南野法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。南野法務大臣。

南野国務大臣 まず、ごあいさつを申し上げます。少し長くなりますが、よろしくお願いいたします。

 このたび、法務大臣に就任いたしました南野知惠子でございます。

 近年、多くの凶悪重大事件が続発していますことに心を痛めておりましたが、そのような折に法秩序の維持、国民の権利擁護等を任務とする法務省の長を担当することとなり、その責務の重大さを痛感いたしております。平素から法務行政の運営について格別の御尽力を賜っております委員長を初め委員の皆様方に厚くお礼を申し上げるとともに、私の法務行政に対する思いの一端を述べさせていただきます。

 現下の緊急課題は、安全な社会の実現、維持に取り組むこと、つまり治安の回復でございます。

 我が国の刑法犯認知件数は、依然として戦後最高水準で推移している上、凶悪殺傷事犯や少年による重大犯罪が続出し、来日外国人による犯罪も多発しております。一方で、刑法犯検挙率は、過去最低の水準に落ち込んでおり、我が国の治安は、まさに危機的ともいうべき状況にあると言わなければなりません。

 まず、このような我が国の治安情勢の悪化に対し、国民の不安を解消するためには、早期に犯人を検挙し、厳正な処罰をし、さらに、犯罪者に対し改善更生のための教育を施して、その円滑な社会復帰を図るという刑事司法システムが十全に機能することが不可欠の前提であります。そのため、各種法令等の整備を図るとともに、検察、矯正、更生保護の刑事司法システムを支える治安関係部門についてはもとより、関係する入国管理、公安調査庁等においても、その組織、職員を充実し、より強固な体制を整備することが急務であります。

 法整備につきましては、犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案が継続審議とされているところでございますが、さらに凶悪重大犯罪に対処するため、刑法等の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただきました。速やかに成立させていただきますようお願い申し上げます。これに加え、人身取引に対する罰則整備及び少年の保護事件に関する調査手続等の整備について、法制審議会に諮問を行っているところであり、今後、その答申を受け、法整備を行ってまいります。

 次に、治安の再生のためには厳格な出入国管理の実施も必要不可欠であります。法務省におきましては、二十五万人に上る不法滞在者を今後五年間で半減するため、厳格な水際対策や不法滞在者の取り締まりを強化しているところであり、今後、リエゾンオフィサーの派遣、プレクリアランスの実施、セカンダリー審査の導入、バイオメトリックスを活用した出入国審査の実施等種々の対策を講じるなど、さらなる出入国管理体制の充実強化に努めてまいります。

 さらに、国際的な反テロの努力にもかかわらず、依然として国際テロの脅威は深刻であり、我が国に対しても、イラクへの自衛隊派遣に反対する国際テロ組織等によるテロが行われる可能性を否定できません。加えて、北朝鮮の動向が我が国の安全に与える影響も見過ごせないことから、公安調査庁においては、内外の関係機関との情報協力を深めるなど情報網の整備拡充に努めるとともに、情報収集、分析の充実強化にも一層努力してまいります。また、オウム真理教については、現在もなお、麻原彰晃こと松本智津夫の強い影響下にあると認められることから、国民の不安を解消するためにも、引き続き、団体規制法を適正に執行していく必要があると考えております。

 また、刑務所等の行刑施設においては、平成十六年八月末日現在、受刑者数が約六万四千人、収容率一一七%に達するなど、その過剰収容状態は極めて深刻であることに加え、外国人や高齢受刑者等の特別の配慮を要する被収容者も増加しております。このため、今後とも、受刑者の円滑な社会復帰のための処遇の充実を図るとともに、所要の要員及び経費の確保に努め、あわせて、PFI手法を活用した刑務所等の新設を含め、さらに大規模な収容能力拡充のための施設整備に努めてまいります。

 保護観察においても、事件数の増大と相まって、凶悪粗暴事犯者や再犯の可能性が高い薬物乱用者など、特段の配慮を要する困難な事案が多くなっております。再犯を防ぐ最後の支えである更生保護の機能強化を図るため、保護観察官、保護司、更生保護施設等の体制を一層充実させる必要があります。

 次に、司法制度改革についてです。

 国民にとって身近で頼りがいのある司法制度を構築するため、司法制度改革推進本部を中心にしまして、政府を挙げて改革の実現に取り組んでいるところですが、いよいよ司法制度改革推進本部の設置期限も十一月末日に到来いたします。民事訴訟費用等に関する法律の一部を改正する法律案が継続審議とされているところですが、さらに裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律案及び裁判所法の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただきました。速やかに成立させていただきますようお願い申し上げます。

 そして、今後は、司法制度改革において成立した法律に基づく制度、特に裁判員制度やいわゆる司法ネットを円滑に導入し、実効的に運用していく重要な課題が残っております。私は、国民が司法に求める声に常に耳を傾け、そのニーズにこたえていく姿勢をもって、この課題に全力で取り組む所存でございます。

 そして、行刑改革についてです。

 既に御承知のとおり、昨年十二月、民間の有識者から成る行刑改革会議から、国民に理解され、支えられる刑務所をつくることを主眼とする提言をいただきました。監獄法の改正など、行刑改革に向けた課題は山積いたしておりますが、私は、この提言が行刑行政のあるべき姿、方向性を示したものであるとの認識に立ち、これを真摯に受けとめ、森山元大臣、野沢前大臣のつくり上げた路線を歩み、不退転の決意を持って改革に取り組んでまいりたいと思っております。

 次に、民事基本法整備についてです。

 平成十三年から取り組んできました民事基本法整備は着々と成果を上げております。

 今国会におきましては、継続審議とされている民事関係手続の改善のための民事訴訟法等の一部を改正する法律案に加え、個人保証人の保護を図るための法整備と民法の表記を片仮名から平仮名に改めることを内容とする民法の一部を改正する法律案及び動産譲渡を登記によって公示する制度を創設するなどを内容とする債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律案を提出させていただきました。速やかに成立させていただきますようお願い申し上げます。

 さらに、最近の市町村の廃置分合等に伴い、下級裁判所の管轄区域の表示の整備を行うことなどを内容とする下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただきました。速やかに成立させていただきますようお願い申し上げます。

 このほか、登記所備えつけ地図の全国的な整備、今なお後を絶たない人権に関する諸問題への対応、心神喪失者等医療観察法の円滑な施行、さらには刑事司法に関する国際協力及び民事商事分野におけるアジアの国々に対する法整備支援の推進など、法務行政の抱える課題は少なくありませんが、誠心誠意取り組んでまいりたいと考えております。

 委員長を初め皆様の御理解と御指導のもと、法務大臣として強い指導力を発揮し、国民のために積極的に諸課題に取り組む決意でございます。このたび新たに就任した滝副大臣及び富田大臣政務官とともに全力を尽くしてまいる所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

塩崎委員長 次に、滝法務副大臣及び富田法務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。滝法務副大臣。

滝副大臣 このたび、法務副大臣を仰せつかりました滝実でございます。

 法秩序の維持と国民の権利擁護の保全、こういう法務行政の基本使命を果たすために全力を傾注してまいりたいと存じております。富田法務大臣政務官とともに南野法務大臣を補佐しまして、最大限の努力をしてまいる所存でございます。

 委員長を初め委員の皆様方の御指導、御支援を賜りまして、重責を果たしてまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げたいと存じます。(拍手)

塩崎委員長 次に、富田法務大臣政務官。

富田大臣政務官 法務大臣政務官の富田茂之でございます。

 弁護士の経験を生かしまして、南野法務大臣、滝法務副大臣をしっかり補佐し、国民の安全と権利を守り、国民の声に誠実にこたえる法務行政の確立を目指して、全力を尽くしてまいります。

 塩崎委員長初め理事、委員の皆様方の御指導、御支援をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

塩崎委員長 次に、内閣提出、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。南野法務大臣。

    ―――――――――――――

 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

南野国務大臣 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。

 この法律案は、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の別表について所要の改正を行おうとするものでありまして、以下簡単にその要点を申し述べます。

 第一点は、簡易裁判所の管轄区域の表示の変更でございます。山口県厚狭郡楠町の同県宇部市への編入合併に伴い、厚狭郡楠町に設立されている船木簡易裁判所と宇部市に設立されている宇部簡易裁判所の管轄区域の範囲を従前どおり維持するため、船木簡易裁判所及び宇部簡易裁判所の管轄区域の表示について変更を行おうとするものでございます。

 第二点は、簡易裁判所の名称の変更であります。裁判所の名称は、その所在地の市町村の名称を冠するのを原則としておりますので、新潟県南魚沼郡六日町及び同郡大和町を廃し、その区域をもって南魚沼市が置かれることに伴い、六日町簡易裁判所の名称を南魚沼簡易裁判所に変更するなど、計十一庁の名称を変更しようとするものでございます。

 第三点は、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の別表の整理でありまして、市町村の廃置分合等に伴い、同法別表第四表及び第五表について必要とされる整理を行うものであります。

 以上が、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨であります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

塩崎委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

塩崎委員長 本案につきましては、質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 内閣提出、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

塩崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

塩崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

塩崎委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前九時四十七分散会


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