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第4号 平成16年3月10日(水曜日)

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平成十六年三月十日(水曜日)

    午後五時二十三分開議

 出席委員

   委員長 米澤  隆君

   理事 岩永 峯一君 理事 谷本 龍哉君

   理事 中谷  元君 理事 渡辺 博道君

   理事 末松 義規君 理事 武正 公一君

   理事 増子 輝彦君 理事 丸谷 佳織君

      小野寺五典君    河井 克行君

      木村  勉君    高村 正彦君

      鈴木 淳司君    田中 和徳君

      土屋 品子君    西銘恒三郎君

      松宮  勲君    宮下 一郎君

      阿久津幸彦君    泉  房穂君

      加藤 尚彦君    今野  東君

      田中眞紀子君    中野  譲君

      前原 誠司君    漆原 良夫君

      赤嶺 政賢君    東門美津子君

    …………………………………

   外務大臣         川口 順子君

   外務副大臣        逢沢 一郎君

   外務大臣政務官      田中 和徳君

   外務大臣政務官      松宮  勲君

   外務委員会専門員     原   聰君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十日

 辞任         補欠選任

  松原  仁君     泉  房穂君

同日

 辞任         補欠選任

  泉  房穂君     松原  仁君

    ―――――――――――――

三月九日

 外務省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)

 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第二七号)

同日

 戦争協力反対に関する請願(志位和夫君紹介)(第八四七号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第一号)


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     ――――◇―――――

米澤委員長 これより会議を開きます。

 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。

 本件に対する質疑は、去る二日に終局いたしております。

 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。赤嶺政賢君。

赤嶺委員 私は、日本共産党を代表して、日米新租税条約についての反対討論を行います。

 新租税条約の中心点は、配当について持ち株五〇%以上の親子関係にある場合は免税し、さらに特許使用料についても免税したことであります。

 配当も使用料も源泉地国の経済活動がなければ発生しない所得であり、源泉地国で課税を一切認めないというのは適正とは言えず、受け入れ国の課税権限を大幅に制約するものであり、認めることはできません。

 源泉地国での特許使用料を免除した点でいえば、特許大国であるアメリカが日本で得る使用料が、日本がアメリカで得る使用料よりもはるかに多く、アメリカの企業にとって有利となることは明らかであります。

 この新租税条約について、米財務省は、今後締結を目指す租税条約改正の重要な前例になると評価しています。我が国も、この条約が我が国の新しい租税条約の基本的な方針であり、世界各国と租税条約を交渉していくベースになると委員会で答弁しています。日米の多国籍企業活動への一層の便宜を図るものとなっているのであります。

 日本政府は、対米関係では不利である使用料免税に踏み切った背景には、今後、中国を初めとするアジア各国に日本の知的財産権を浸透させ、使用料収入を激増させ、大きな利益を上げることができると考えているからであり、こうした経済技術大国の利益本位の条約改正には賛成できません。

 最後に、新条約は、現行条約が新生銀行の株式売却益を得たリップルウッドに日本が課税できない事態となったことの反省から、破綻金融機関の株式譲渡に対する課税を可能にしました。ところが、五年以内の譲渡と期間限定がつけられるなど、事実上の抜け穴を持った不十分な規定であります。

 以上の理由を申し上げて、反対討論を終わります。

米澤委員長 これにて本件に対する討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

米澤委員長 これより採決に入ります。

 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約の締結について承認を求めるの件について採決いたします。

 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

米澤委員長 起立多数。よって、本件は承認すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

米澤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

米澤委員長 次回は、明十一日木曜日午後零時二十分理事会、午後零時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時二十七分散会


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