衆議院

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第11号 平成13年5月16日(水曜日)

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平成十三年五月十六日(水曜日)

    午前十時十一分開議

 出席委員

   委員長 堀込 征雄君

   理事 木村 太郎君 理事 岸本 光造君

   理事 滝   実君 理事 二田 孝治君

   理事 小平 忠正君 理事 白保 台一君

   理事 一川 保夫君

      相沢 英之君    岩倉 博文君

      岩崎 忠夫君    岩永 峯一君

      金田 英行君    上川 陽子君

      北村 誠吾君    園田 博之君

      谷本 龍哉君    中本 太衛君

      西川 京子君    浜田 靖一君

      菱田 嘉明君   吉田六左エ門君

      古賀 一成君    後藤 茂之君

      佐藤謙一郎君    城島 正光君

      津川 祥吾君    筒井 信隆君

      永田 寿康君    楢崎 欣弥君

      江田 康幸君    高橋 嘉信君

      中林よし子君    松本 善明君

      菅野 哲雄君    山口わか子君

      金子 恭之君    藤波 孝生君

    …………………………………

   農林水産大臣       武部  勤君

   農林水産副大臣      遠藤 武彦君

   農林水産大臣政務官    岩永 峯一君

   農林水産委員会専門員   和田 一郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月二十六日

 辞任         補欠選任

  小島 敏男君     松岡 利勝君

  七条  明君     村上誠一郎君

  三村 申吾君     城島 正光君

五月一日

 辞任         補欠選任

  松下 忠洋君     佐田玄一郎君

  村上誠一郎君     七条  明君

同月七日

 辞任         補欠選任

  上川 陽子君     岩永 峯一君

  栗原 博久君    吉田六左エ門君

  佐田玄一郎君     菱田 嘉明君

  西田  司君     滝   実君

  松岡 利勝君     西川 京子君

同月八日

 辞任         補欠選任

  福井  照君     上川 陽子君

同月十六日

 辞任         補欠選任

  後藤田正純君     中本 太衛君

  高木  毅君     谷本 龍哉君

同日

 辞任         補欠選任

  谷本 龍哉君     高木  毅君

  中本 太衛君     後藤田正純君

同日

 理事松下忠洋君同月一日委員辞任につき、その補欠として滝実君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の補欠選任

 参考人出頭要求に関する件




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     ――――◇―――――

堀込委員長 これより会議を開きます。

 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。

 委員の異動に伴いまして、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀込委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に滝実君を指名いたします。

     ――――◇―――――

堀込委員長 この際、農林水産大臣、農林水産副大臣及び農林水産大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。農林水産大臣武部勤君。

武部国務大臣 このたび、農林水産大臣を拝命いたしました武部勤でございます。

 委員長を初め委員の諸先生におかれましては、日ごろから農林水産行政の推進に格段の御理解と御支援をいただき、この機会に厚く御礼申し上げます。

 農林水産委員会の開催に当たりまして、私の所信の一端を申し上げます。

 我が国農林水産業と農山漁村は、国民に対して安全な食料を安定的に供給する機能や、洪水の防止等による国土の保全、大気の浄化等による自然環境の保全、水資源の涵養、都市住民に対する憩いの場の提供等、多面的な機能を有しております。私は、このような農林水産業と農山漁村の役割を十分に踏まえつつ、改革断行内閣と銘打つ小泉内閣の一員として、食料自給率の向上を基本とした食料の安定供給の確保を図るため、農林水産業の構造改革を進めるとともに、農山漁村と都市は共生すべき関係にあるものととらえ、農山漁村の新たなる可能性を切り開き、もって循環型社会の実現を目指していきたいと考えております。

 また、このことは、私の政治理念である土づくり、人づくり、国づくりにつながるものと考えておりますが、そのためには、幅広い視野での政策検討が必要と認識しており、関係府省との協力、連携にも積極的に取り組んでまいる考えであります。

 そして、従来の施策にとらわれることなく、改革の名に値する施策を積極果敢に推進してまいる考えであります。

 このような基本的な考え方のもと、当面する以下の課題について全力で取り組んでいく決意であります。

 まず、食料・農業・農村基本法に基づく新たな農政の推進であります。

 食料・農業・農村基本計画に掲げられた、平成二十二年度における供給熱量ベースで四五%という食料自給率目標の達成を図るためには、生産者、食品産業の事業者、消費者等の関係者が一体となった取り組みが不可欠であります。これらを促進するため、農地の確保、生産基盤の整備、技術の開発普及等の施策を進めるとともに、食生活の見直しに向けた国民的な運動を展開し、自給率目標の達成を図っていく考えであります。

 また、専業農家を初めとする意欲と能力のある農業経営が農業生産の相当部分を担う望ましい農業構造の確立を図るため、これらの農業経営が創意工夫を生かした経営を展開できるよう、経営管理の合理化や農業経営の法人化等の支援を行っていく考えであります。

 さらに、これらの農業経営に対し、今後、諸施策がより一層重点的、集中的に講じられるよう、関連施策全体の見直し、再編を進めるとともに、その一環として、経営を全体としてとらえ、その安定を図る観点から、価格の変動に伴う農業収入または所得の変動を緩和する仕組み等につきましても、従来の施策にとらわれることなく、国民的理解を得られることを基本に検討を進めてまいります。

 なお、本年四月二十三日より二百日間のセーフガード暫定措置を発動したネギ等三品目については、今後、政府調査の結果を踏まえ、本措置への移行を検討するとともに、主な輸入先国である中国との協議を継続してまいりたいと考えております。また、これとあわせて夏ごろを目途に国際競争力のある産地を育成していくための対策を取りまとめ、生産から流通、消費に至る各段階における構造改革を進めてまいります。さらに、開発輸入を含む輸入動向や価格動向等の把握に努め、これら以外の農林水産品目につきましても、必要に応じ政府調査の開始について検討を行ってまいります。

 次に森林・林業・木材産業に関する施策について申し上げます。

 森林は、我が国の国土の七割を占め、木材の供給のみならず、国土の保全、水資源の涵養、地球温暖化の防止など多面的な機能を有しており、特に近年、国民からの要請は公益的な機能を中心に一層の高まりを見せております。しかしながら、採算性の悪化等により林業生産活動が停滞し、森林の多面的な機能の発揮に支障が生ずることが危惧されております。

 このため、これまでの政策を抜本的に見直し、林政の基本的な考え方を、木材生産を主体としたものから森林の有する多面的な機能の持続的発揮を図るものに転換することとしたところであります。こうした考え方に立って、森林・林業政策の基本理念を定める林業基本法の改正法案及びその関連法案を提出しているところであり、法案の速やかな成立に御協力をお願い申し上げますとともに、国民の理解と協力を得ながら着実に施策の具体化を図ってまいる考えであります。

 また、気候変動に関する今後の国際協議において、地球温暖化防止に果たす森林の重要性が理解されるように引き続き努めてまいる考えであります。

 次に、水産施策について申し上げます。

 我が国水産業については、本格的な二百海里時代を迎えるとともに、資源状況の悪化や担い手の減少、高齢化が進展するなど内外の情勢が大きく変化しております。こうした中で、水産物の安定供給を初め、豊かな国民生活の実現にとって不可欠な役割を果たす我が国水産業について、その健全な発展を確保していくためには、政策の抜本的な見直しが必要となっております。

 このため、本国会に、新たな政策の理念と基本的な施策の方向を示す水産基本法案及びその関連法案を提出し、審議をいただいているところであり、法案の速やかな成立に御協力をお願い申し上げますとともに、国民全体の十分な合意を得ながら、順次、改革が具体化されるよう全力を尽くす考えであります。

 また、国際漁業問題につきましては、周辺国との漁業問題や国際的な資源管理が必要なマグロ漁業、捕鯨の問題等に関して、引き続き関係国との協議を行ってまいります。

 次に、有明海のノリの不作について申し上げます。

 有明海沿岸は、全国のノリの生産の約四割を占める生産地でありますが、今期は例年にない不作となっているところであります。

 今回の不作の深刻な実態にかんがみ、ノリ養殖業者の方々に対し、貸付利率の無利子化、貸付限度額の引き上げ等の緊急支援策を講じるとともに、この秋の漁期に備えて、漁業共済制度の改善措置を臨時特例的に実施することとしたところであります。

 また、ノリの不作の原因につきましては、現時点では明らかではありませんが、一月から三月にかけて緊急調査を実施するとともに、十三年度からは有明海の海域環境やノリの不作原因の究明を目的とする総合的な調査に着手したところであり、遅くとも九月末を目途にできるだけ早く中間取りまとめを行うこととし、これらの結果を踏まえ、関係者の皆様が将来に明るい展望を持てるよう、有明海の漁場環境の改善に万全を尽くす覚悟であります。

 次に、農山漁村の振興に関する施策であります。

 農林漁業者を含む地域住民の生活の場である農山漁村が活力と魅力に満ちたものとなるよう、農林漁業その他の産業の振興を図るとともに、関係府省と連携を図りつつ、農山漁村地域の情報化、高齢者の福祉の向上など地域の多様なニーズに対応した総合的な施策を講じてまいります。

 その際、都市の住民にはきれいな空気、美しい自然を持ったふるさとが提供され、農山漁村の住民には都市と同様の環境下での生活や仕事、都市の持つ魅力へのアクセス等が確保され、双方の住民がメリットを享受し、そして相互の対流が生まれるよう、農山漁村と都市とを、融合、協力、共生すべき関係にあるものととらえ、そうした中で新しい農山漁村のコミュニティーづくりを進めてまいりたいと考えております。

 次に、WTO交渉への取り組みについて申し上げます。

 農業分野につきましては、昨年十二月、多様な農業の共存という基本哲学のもと、農業の多面的な機能や食料安全保障の確保等を追求する観点から、我が国の対応方針をWTO農業交渉日本提案として取りまとめたところであります。今後、EU、韓国など我が国と立場の近い国々との連携をさらに強化しつつ、我が国の主張に対する国際的な理解が促進されるよう関係府省と一体となって取り組んでまいります。

 林野、水産分野につきましては、引き続き、地球環境の保全、資源の将来にわたる利用といった観点を十分に踏まえ、適切に対処していく考えであります。

 また、農業交渉を新ラウンドの一環として位置づけることが不可欠との認識のもと、国際会議等の場で農業以外の分野も含めた新ラウンドの早期立ち上げを主張してまいります。

 以上を踏まえた農林水産施策の展開に必要な土地改良法改正法案、農協改革二法案等、法制の整備につきましては、引き続き御審議をよろしくお願いいたします。

 以上、所信の一端を申し上げました。

 農林水産行政は、国民生活に密着したものであり、その運営に当たっては、何よりも国民の皆様の理解と合意を得ることが重要であります。このため、常に現場の声に耳を傾け、国民の皆様に広く支持される政策の展開に向け、全力を尽くしてまいる考えであります。

 委員各位におかれましても、農林水産行政の推進のため、今後とも一層の御支援、御協力を賜りますよう、切にお願い申し上げます。(拍手)

堀込委員長 次に、農林水産副大臣遠藤武彦君。

遠藤(武)副大臣 農林水産副大臣を拝命いたしました遠藤武彦であります。

 今さら申し上げるまでもございませんが、農林水産行政は非常に広範多岐にわたり、かつ奥深いものがあります。また、国際関係にも目配りをしなければなりません。そうした中で、小泉総理がおっしゃる農業構造の改革をどのようにやるかは非常に大きな問題であると考えております。

 武部大臣の御指導をいただき、岩永大臣政務官の助けをいただいて、当面は法案の成立に全力を尽くす決意でございます。

 委員の皆様方の意義ある御示唆と厳しくも温かい御叱正を心からお願い申し上げまして、就任に当たってのごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

堀込委員長 次に、農林水産大臣政務官岩永峯一君。

岩永大臣政務官 このたび、武部農林水産大臣のもとに農林水産大臣政務官を拝命いたしました岩永峯一でございます。

 遠藤副大臣の御指導を仰ぎながら、大変課題の多いこの農林水産行政に対して全力で取り組んでまいりたい、このように思っております。

 委員長を初め委員の先生方には格段の御指導、御鞭撻を賜りますよう伏してお願い申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

堀込委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 内閣提出、水産基本法案、漁業法等の一部を改正する法律案及び海洋生物資源の保存及び管理に関する法律の一部を改正する法律案の各案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀込委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、明十七日木曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十時二十五分散会




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