第1号 平成16年10月26日(火曜日)
本国会召集日(平成十六年十月十二日)(火曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。委員長 高木 義明君
理事 西川 京子君 理事 松野 博一君
理事 黄川田 徹君 理事 小平 忠正君
理事 山田 正彦君 理事 白保 台一君
赤城 徳彦君 石田 真敏君
今村 雅弘君 大野 松茂君
岡本 芳郎君 梶山 弘志君
金子 恭之君 上川 陽子君
川上 義博君 木村 太郎君
北村 直人君 後藤 茂之君
後藤田正純君 田中 英夫君
津島 恭一君 西村 康稔君
原田 令嗣君 二田 孝治君
森 英介君 岡本 充功君
鹿野 道彦君 岸本 健君
鮫島 宗明君 神風 英男君
仲野 博子君 楢崎 欣弥君
堀込 征雄君 松木 謙公君
山内おさむ君 山岡 賢次君
大口 善徳君 高橋千鶴子君
山本喜代宏君
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十月十二日
高木義明君委員長辞任につき、その補欠として山岡賢次君が議院において、委員長に選任された。
平成十六年十月二十六日(火曜日)
午前十一時三十分開議
出席委員
委員長 山岡 賢次君
理事 今村 雅弘君 理事 西川 京子君
理事 二田 孝治君 理事 松野 博一君
理事 黄川田 徹君 理事 小平 忠正君
理事 楢崎 欣弥君 理事 山田 正彦君
理事 白保 台一君
赤城 徳彦君 石田 真敏君
大野 松茂君 岡本 芳郎君
梶山 弘志君 金子 恭之君
上川 陽子君 川上 義博君
木村 太郎君 北村 直人君
後藤田正純君 菅原 一秀君
田中 英夫君 津島 恭一君
西村 康稔君 原田 令嗣君
森 英介君 一川 保夫君
岡本 充功君 鹿野 道彦君
岸本 健君 鮫島 宗明君
神風 英男君 仲野 博子君
堀込 征雄君 松木 謙公君
山内おさむ君 大口 善徳君
高橋千鶴子君 山本喜代宏君
…………………………………
農林水産大臣 島村 宜伸君
農林水産副大臣 岩永 峯一君
農林水産副大臣 常田 享詳君
農林水産大臣政務官 大口 善徳君
農林水産大臣政務官 加治屋義人君
農林水産委員会専門員 飯田 祐弘君
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委員の異動
十月十二日
辞任 補欠選任
高木 義明君 一川 保夫君
同月二十六日
辞任 補欠選任
後藤 茂之君 菅原 一秀君
同日
辞任 補欠選任
菅原 一秀君 後藤 茂之君
同日
理事北村誠吾君九月三十日委員辞任につき、その補欠として今村雅弘君が理事に当選した。
同日
理事松下忠洋君同月八日委員辞任につき、その補欠として二田孝治君が理事に当選した。
同日
理事小平忠正君同日理事辞任につき、その補欠として楢崎欣弥君が理事に当選した。
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十月十二日
牛海綿状脳症対策特別措置法の一部を改正する法律案(鹿野道彦君外五名提出、第百五十九回国会衆法第二三号)
輸入牛肉に係る情報の管理及び伝達に関する特別措置法案(鹿野道彦君外五名提出、第百五十九回国会衆法第二四号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
理事の辞任及び補欠選任
国政調査承認要求に関する件
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○山岡委員長 これより会議を開きます。
この際、一言ごあいさつ申し上げます。
農林水産委員長に就任いたしました山岡賢次でございます。
まず初めに、このたびの平成十六年新潟県中越地震でお亡くなりになられました方々、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。被災地の一刻も早い復旧をお祈り申し上げます。
我が国において、農林水産業は、食料の安定供給の確保はもちろんのこと、国土、自然環境の保全を初めとした多面的機能の発揮など、各般にわたり大変重要な役割を担っております。特に、食の安全と安心の確保、国際的な貿易体制への対応、農業の構造改革などの課題が山積しております。これらは、国民の関心も高く、的確かつ迅速な対応が求められております。
このような状況のもと、本委員会に課せられた使命はまことに重大であり、改めてその職責の重さを痛感いたしております。
甚だ微力ではございますが、委員各位の御支援と御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会の運営に努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手)
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○山岡委員長 理事辞任の件についてお諮りいたします。
理事小平忠正君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
ただいまの理事の辞任及び委員の異動に伴い、現在理事が三名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
それでは、理事に
今村 雅弘君 二田 孝治君
及び 楢崎 欣弥君
を指名いたします。
――――◇―――――
○山岡委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
農林水産関係の基本施策に関する事項
食料の安定供給に関する事項
農林水産業の発展に関する事項
農林漁業者の福祉に関する事項
農山漁村の振興に関する事項
以上の各事項について、実情を調査し、その対策を樹立するため、本会期中調査をいたしたいと存じます。
つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
――――◇―――――
○山岡委員長 この際、農林水産大臣、農林水産副大臣及び農林水産大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。農林水産大臣島村宜伸君。
○島村国務大臣 農林水産委員会の開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
委員長を初め委員の諸先生におかれましては、日ごろから農林水産行政の推進に格段の御理解と御支援をいただき、この機会に厚く御礼を申し上げます。岩永、常田両副大臣、大口、加治屋両大臣政務官ともども、力を尽くして農林水産行政の推進に全力を挙げてまいる考えであります。委員長を初め委員各位の御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
農林水産委員会の開催に当たりまして、当面の課題に対する私の考え方の一端を申し上げます。
農林水産業と農山漁村は、人間の生命の維持に欠くことができない食料の安定供給のほか、国土、自然環境の保全、良好な景観の形成といった多面的な機能を有しております。農林水産業を健全な姿で維持発展させるとともに、活力ある農山漁村づくりを推進することが、豊かで安定した国民生活を実現する上での基本であると考えております。
現在、消費者の視点に立って食の安全、安心を確保することや、今後の農政推進の基本方向を定める食料・農業・農村基本計画の見直し、さらには、WTO、EPA交渉など、内外にわたる幅広い政策課題への対応が求められております。こうした折、農林水産大臣を拝命し、その任務の重大さを痛感しております。構造改革を推進する小泉内閣のもとで、食料、農林水産業、農山漁村の将来展望を切り開くべく、政策全般の改革に全力で取り組んでまいる所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。
さて、本年は、例年になく自然災害が多発しております。豪雨、台風、噴火、地震などにより各地で大きな被害が出ていることについて、関係者の皆様に心からお見舞いを申し上げるとともに、お亡くなりになられた皆様の御冥福をお祈り申し上げます。十月二十三日に新潟県を中心として発生した地震につきましては、農林水産省としては、十月二十四日に農林水産省新潟県中越地震災害対策本部を設置し、緊急食料支援を初め各般の災害対策を講じているところであります。今後とも、関係府省、関係地方公共団体等との連携を図り、被災農林漁業者等への支援に努めてまいります。
以下、当面する主な課題について申し上げます。
まず、食の安全と安心の確保についてであります。
近年、BSEや食品の不正表示問題の発生などを契機として、国民の食に対する関心が高まっており、食の安全、安心を確保することが重要であります。
BSE問題については、科学的知見を踏まえながら対応する必要があります。先月、食品安全委員会は、全頭検査を含むこれまでの日本におけるBSE対策についての検証結果として、中間とりまとめを了承したところであります。農林水産省としては、このとりまとめを受け、厚生労働省と連携し、消費者を初めとした関係者との意見交換を十分に行いつつ、飼料規制などのリスク管理措置の見直しを行うこととして、先日、食品安全委員会に諮問を行ったところであります。一方で、日米牛肉貿易再開問題については、米国に対し従来から我が国と同等の措置を求めているところであり、今後もその方針に変わりはありません。食の安全、安心の確保を大前提として、消費者の理解を得ながら対応してまいります。
また、食の安全、安心の確保に向けては、このほか、農薬等の生産資材の適正な使用、管理や家畜防疫体制の強化、トレーサビリティーシステムの開発、実用化、さらには、わかりやすく適正な食品表示など、各般の施策を推進してまいります。食育については、関係府省と連携し、さらに力強い国民的な運動となるよう展開してまいります。
次に、新たな食料・農業・農村基本計画の策定に向けた取り組みについてであります。
食の安全、安心に対する関心が高まる一方、農業、農村の現状は、構造改革が立ちおくれ、耕作放棄地の増加が進むなど、大きく変化しております。経済社会情勢の変化に対応した農政改革のためには、農政推進の基本となる食料・農業・農村基本計画の適切な見直しが重要であります。
本年一月から食料・農業・農村政策審議会企画部会において基本計画の見直しの議論が行われており、八月には、中間的に論点が整理されたところであります。やる気と能力のある農業経営に対する施策の集中化、重点化、担い手の経営に着目した経営安定対策への転換、優良農地の確保とその有効利用を図るための農地制度の見直し、環境保全を重視した施策の一層の推進、農地や水等の資源の保全のための政策の確立などの重点課題を含め、本審議会における議論を十分に踏まえながら、食料自給率の目標や基本施策の方向につき、来年三月の閣議決定を目指してまいります。
次に、米政策改革の着実な推進についてであります。
今年度は、平成二十二年度に米づくりの本来あるべき姿の実現を目指す米政策改革の初年度であります。今年産の米の作況については、太平洋側では豊作基調で推移している地域もある一方で、例年になく台風による被害が相次ぎ、予断を許さない状況にあります。このような状況の中、各関連対策を着実に実施し、地域水田農業ビジョンで描いた需要に応じた米づくり体制の実現に向けて、関係者と一体となって取り組んでまいります。
次に、食品産業の振興についてであります。
食品産業は、食料の加工、流通、外食等のサービスを提供することを通じ、国民への食料の安定供給や食生活の多様化、高度化を支えるとともに、地域経済の活性化や地域の農林水産業の発展にも重要な役割を果たしております。このため、国内農林水産業との連携や情報技術を活用した流通の効率化などを進め、消費者ニーズに的確に対応した食品産業の振興に取り組んでまいります。
次に、農山漁村の振興についてであります。
農山漁村は、食料等の生産の基盤であるとともに、農林漁業者を含めた地域住民の生活の場であります。また、水源涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等の面でも重要な役割を果たしております。こうした観点を踏まえ、都市と農山漁村の共生・対流に向けた国民的な運動を推進します。また、農山漁村における地域資源を活用した先駆的事例を全国に発信、奨励することなどを通じ、地域みずから考え行動する、意欲あふれた農山漁村づくりを推進してまいります。
次に、WTO、EPA交渉等への対応についてであります。
WTO農業交渉については、我が国は、多様な農業の共存を基本理念とし、スイス、ノルウェー、韓国等と食料輸入国グループを形成し、その連携のもと、交渉に臨んでまいりました。本交渉は、本年七月末に枠組み合意に至り、今後、市場アクセスの改善等の具体的ルール、すなわちモダリティーの確立に向けた交渉が行われることになります。このため、関心を共有する国々との連携をさらに強化しつつ、途上国への働きかけも行いながら、我が国の主張が十分に反映されたルールが確立されるよう、交渉に全力を尽くしてまいります。
また、林野、水産分野については、我が国の事情に配慮できる関税削減方式となるよう、引き続き最大限の努力を続けてまいります。
EPA交渉については、WTOを補完するものとして推進しており、先月署名したメキシコに続き、現在、韓国、タイ、フィリピン、マレーシアと政府間交渉を行っているところであります。各国との交渉では、我が国の基幹品目、地域の農林水産業における重要品目など守るべきものを守り、譲れるものは譲るとの考え方で対応してまいります。
次に、森林・林業政策についてであります。
多様で健全な森林の育成や木材利用の推進を通じて、地球温暖化防止に向けて取り組んでいくことが重要と認識しております。地球温暖化防止森林吸収源十カ年対策に基づき、引き続き、緑の雇用等による担い手の育成を図りつつ、適切な森林の整備保全や木材利用の推進等に必要な対策を講じてまいります。
また、森林吸収源対策を着実に進めるための財源を確保する観点から、平成十七年度税制改正において、環境税の創設とその税収の使途に森林吸収源対策を位置づける旨の要望を行っているところであります。環境省と連携を図りつつ、要望の実現に向けて取り組んでまいります。
次に、水産政策についてであります。
水産物の安定供給の確保と水産業の健全な発展を実現するためには、元気が出る水産業づくりに取り組むとともに、水産資源の適切な管理を一層推進していくことが重要と認識しております。まず、元気が出る水産業の確立に向け、経営の改善等を図る漁業者への支援に努めてまいります。また、資源回復計画の着実な実施等資源管理の徹底や、つくり育てる漁業を推進するとともに、衛生管理の的確な実施等を通じ、安全で安心な水産物の生産、供給に万全を期してまいります。さらに、水産業、漁村の有する多面的機能が適切かつ十分に発揮されるよう対応してまいります。
以上のような農林水産政策の実施に当たっては、国内農林水産業の保護や輸入の抑制といった守りの姿勢から、意欲的な取り組みの後押しなど攻めの政策への転換が重要であります。我が国の農林水産物や食品が高品質であるといった特性を生かした輸出の促進のほか、新技術や新品種の開発普及、バイオマスの有効利用による農林水産業の展開等、新たに芽生えてきている意欲的な取り組みが一層促進されるよう、十分に意を用いてまいります。また、三位一体改革における、地方分権の理念に沿って国の関与を縮小するという趣旨にのっとり、地方の裁量性、自主性が拡大するような仕組みへの改革に努めてまいります。
以上、当面の課題に対する私の考えの一端を申し上げました。
農林水産行政は、現場に密着した政策課題であると同時に、毎日の国民生活に深くかかわっているものであります。このため、地域の実情や現場の取り組みを積極的に政策に反映させながら、透明性の高い政策運営により、国民の信頼と支持が得られる政策を推進してまいる所存であります。
委員各位におかれましては、農林水産行政の推進のため、今後とも一層の御支援、御協力を賜りますよう、切にお願い申し上げる次第であります。(拍手)
○山岡委員長 次に、農林水産副大臣岩永峯一君。
○岩永副大臣 委員長初め委員の先生方に一言ごあいさつ申し上げます。
先般、農林水産副大臣を拝命いたしました岩永峯一でございます。島村農林水産大臣という大変すばらしい大臣をいただき、補佐してまいりたい、このように思っております。また、常田副大臣、そして大口、加治屋両政務官ともども、力をいたしてまいりたい、このように思っております。
御承知のとおり、農林水産業は、また食品等々、我が省を取り巻く環境は大変厳しいものがございます。どうか委員長初め委員の先生方には格段の御指導、御鞭撻をいただきますようお願い申し上げ、ごあいさつといたします。お願いします。(拍手)
○山岡委員長 同じく、農林水産副大臣常田享詳君。
○常田副大臣 先般、農林水産副大臣を拝命いたしました参議院議員の常田享詳でございます。
島村大臣を補佐し、岩永副大臣、大口、加治屋両大臣政務官とともに、大変多くの課題を抱えております農林水産行政のさらなる推進のために全力で頑張ってまいりたいと思っております。
委員長初め委員の先生方の御支援、御協力、また御指導を心からお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)
○山岡委員長 次に、農林水産大臣政務官大口善徳君。
○大口大臣政務官 先般、農林水産大臣政務官を拝命いたしました大口善徳でございます。
島村大臣のもと、岩永、常田両副大臣の御指導をいただき、加治屋政務官ともども、農林水産行政、山積する重要諸課題につきまして、全力を挙げて頑張ってまいる決意でございます。
委員長初め委員各位の御指導、御支援を何とぞよろしくお願いいたしたいと思います。よろしくお願いします。
ありがとうございます。(拍手)
○山岡委員長 同じく、農林水産大臣政務官加治屋義人君。
○加治屋大臣政務官 御縁をいただきまして、このたび政務官を務めさせていただくことになりました、参議院議員の加治屋義人でございます。
目的を一つにして先生方と一緒に勉強できること、大変幸せに思っております。
大臣、副大臣のもとで、大口政務官と一緒になって頑張ってまいりますので、委員長初め委員各先生方の御指導のほどお願い申し上げます。
ありがとうございます。(拍手)
○山岡委員長 次回は、明二十七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時五十分散会