衆議院

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第1号 平成21年11月12日(木曜日)

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本国会召集日(平成二十一年十月二十六日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 筒井 信隆君

      石川 知裕君    石津 政雄君

      石原洋三郎君    石山 敬貴君

      梶原 康弘君    金子 健一君

      河上みつえ君    京野 公子君

      小平 忠正君    後藤 英友君

      佐々木隆博君    高橋 英行君

      玉木 朝子君    玉木雄一郎君

      津川 祥吾君    道休誠一郎君

      中野渡詔子君    仲野 博子君

      野田 国義君    福島 伸享君

      森本 和義君    森本 哲生君

      柳田 和己君    山岡 達丸君

      山田 正彦君    和嶋 未希君

      伊東 良孝君    江藤  拓君

      小里 泰弘君    金田 勝年君

      北村 誠吾君    谷川 弥一君

      鳩山 邦夫君    保利 耕輔君

      宮腰 光寛君    山本  拓君

      石田 祝稔君    西  博義君

      吉泉 秀男君

平成二十一年十一月十二日(木曜日)

    午前十一時三十二分開議

 出席委員

   委員長 筒井 信隆君

   理事 石川 知裕君 理事 梶原 康弘君

   理事 小平 忠正君 理事 森本 和義君

   理事 森本 哲生君 理事 北村 誠吾君

   理事 宮腰 光寛君 理事 石田 祝稔君

      石津 政雄君    石原洋三郎君

      石山 敬貴君    大山 昌宏君

      金子 健一君    河上みつえ君

      京野 公子君    後藤 英友君

      佐々木隆博君    高橋 英行君

      玉木 朝子君    玉木雄一郎君

      道休誠一郎君    中野渡詔子君

      仲野 博子君    野田 国義君

      福島 伸享君    柳田 和己君

      山岡 達丸君    山田 正彦君

      和嶋 未希君    伊東 良孝君

      江藤  拓君    小里 泰弘君

      金田 勝年君    谷川 弥一君

      鳩山 邦夫君    保利 耕輔君

      山本  拓君    西  博義君

      吉泉 秀男君

    …………………………………

   農林水産大臣       赤松 広隆君

   農林水産副大臣      山田 正彦君

   農林水産副大臣      郡司  彰君

   農林水産大臣政務官    佐々木隆博君

   農林水産大臣政務官    舟山 康江君

   農林水産委員会専門員   板垣 芳男君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月十二日

 辞任         補欠選任

  津川 祥吾君     大山 昌宏君

同日

 辞任         補欠選任

  大山 昌宏君     津川 祥吾君

    ―――――――――――――

十一月十二日

      石川 知裕君    梶原 康弘君

      小平 忠正君    森本 和義君

      森本 哲生君    北村 誠吾君

      宮腰 光寛君    石田 祝稔君

 が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の互選

 国政調査承認要求に関する件


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     ――――◇―――――

筒井委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言ごあいさつを申し上げます。

 このたび、農林水産委員長に就任いたしました筒井信隆です。

 農林水産業は、食料の安定供給を含め、衣食住、エネルギー等、人間が生きていく上で最低限必要なものすべてを供給し得る上に、国土や自然環境の保全など、大変重要な多面的機能を果たしている唯一の産業です。

 しかしながら、今日、我が国の農林水産業は危機的な状況にあり、取り巻く国内外の諸情勢は極めて厳しく、数々の課題が山積しております。

 特に、国民の関心の高い食料自給率の向上、担い手の経営所得の安定、食の安全、安心の確保、国際的な貿易体制への対応などの課題は、農林漁業の持続的な発展のため、的確かつ迅速に対応することが求められております。

 このような状況のもと、本委員会に課せられた使命はまことに重大であり、改めてその職責の重さを痛感しております。

 微力ではございますが、公正かつ円満な委員会の運営に努めてまいる所存でありますので、委員各位の御支援、御協力を賜りますよう、何とぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

筒井委員長 これより理事の互選を行います。

 理事の員数は、議院運営委員会決定の基準に従いまして八名とし、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

筒井委員長 御異議なしと認めます。よって、委員長は

      石川 知裕君    梶原 康弘君

      小平 忠正君    森本 和義君

      森本 哲生君    北村 誠吾君

      宮腰 光寛君    石田 祝稔君

をそれぞれ理事に指名いたします。

     ――――◇―――――

筒井委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 農林水産関係の基本施策に関する事項

 食料の安定供給に関する事項

 農林水産業の発展に関する事項

 農林漁業者の福祉に関する事項

 農山漁村の振興に関する事項

以上の各事項について、実情を調査し、その対策を樹立するため、本会期中調査をいたしたいと存じます。

 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

筒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

筒井委員長 この際、農林水産大臣、農林水産副大臣及び農林水産大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。農林水産大臣赤松広隆君。

赤松国務大臣 農林水産委員会の開催に当たりまして、委員長のお許しをいただき、所管大臣として所信の一端を申し述べます。

 私は、さきの衆議院選挙において、全国各地を訪問し、多くの有権者の方々とお話をさせていただき、昨今の景気低迷や雇用悪化を受けた国民の皆様の不満や悩み、そして新政権に対する期待を承ってまいりました。私は、この国民の皆様の思いを真剣に受けとめ、鳩山内閣の閣僚の一人として、国民視点に立った大胆かつ有効な政策づくりに全力で取り組んでまいる所存でございます。

 特に、私が担当する農林水産業は、国民の命を支える食と、国民が安心して暮らせる環境を維持するために必要不可欠なものであり、国の根幹を支える産業と申し上げても過言ではありません。

 しかし、我が国の農林水産業、農山漁村は、残念ながら、その食と環境を支える機能を大きく損ないつつあります。生産額の減少傾向はとまらず、就業者の高齢者割合は著しく増加しています。農地や森林の荒廃、水産資源の減少、農山漁村の疲弊は見過ごせる問題ではありません。また、昨年発生した事故米穀の不正規流通を初めとする一連の問題は、消費者の食に対する信頼を大きく損ないました。

 国際情勢に目を向けると、こちらも楽観視できる状況ではありません。中国やインドを初めとする新興国の人口増加と経済発展、地球規模の気候変動の影響、バイオ燃料作物の需要拡大などを要因として、世界の食料需給は逼迫基調にあり、いわゆる農地争奪の懸念も生じてきています。また、農林水産物貿易においては、WTOドーハ・ラウンド交渉など、我が国の農林水産業にも大きな影響を与えかねない厳しい国際交渉が続いています。

 このような内外を取り巻く危機的な状況を克服し、我が国の農林水産業、農山漁村を復活させ、新たな展望を開くことが必要です。

 このため、国内においては、鳩山総理の指示にもあるとおり、農林水産業の立て直し、農山漁村の六次産業化、食の安全、安心の確保という三つの観点から政策を着実に実施し、農林水産業を復活させるとともに、食料自給率の向上を図ります。なお、政策を実施するに当たっては、その恩恵が現場の農林漁業者に十分行き渡るよう、政策の対象者に交付金を直接支払う形に改めます。

 国際交渉においては、WTO交渉において、多様な農業の共存を基本理念とし、各国の農業が相互に発展し合うことができるような貿易ルールの確立を目指して、我が国の主張が反映されるよう取り組んでまいります。また、EPA、FTA交渉については、我が国全体としての経済上、外交上の利益を考慮し、守るべきものはしっかりと守るという方針のもと、国内の農林水産業に悪影響が及ばないよう十分に配慮いたします。

 さらに、世界の食料生産の促進や農業投資の増大を図り、国際的な食料需給の安定化に寄与していく一方で、世界的な日本食ブームの機会をとらえ、農林水産物の輸出拡大に取り組んでまいります。

 次に、総理指示にある三つの観点から、国内の農林水産政策に関する主要な取り組みについて申し述べます。

 第一の観点は、農林水産業の立て直しです。

 日本の農林水産業を復活させるため、何にも増して必要なのが将来への希望です。農林水産業は、天候不順、生産資材の高騰など、みずからの努力だけでは解決できない多くのリスクにさらされています。経営の安定が図られなければ、農林漁業者は安心して仕事に取り組めません。お子さんに自信を持って継いでくれとも言えません。

 このため、販売価格と生産費の差額を基本として交付金を交付する戸別所得補償制度を導入いたします。平成二十三年度からの本格導入に向けて、十月一日に戸別所得補償制度推進本部を設置したところであり、来年度は、米の生産数量目標に即して生産を行った販売農家を対象に、米戸別所得補償モデル事業を実施したいと考えています。

 また、水田を有効活用し、麦、大豆、米粉用米、飼料用米等の生産を行う販売農家に対して、主食用米並みの所得を確保し得る水準の交付金を交付し、自給率の向上を図りたいと考えています。

 さらに、畜産、水産両分野についても、来年度のモデル事業の実施状況等を参考にしつつ、制度設計や統計の充実等について調査検討してまいります。

 この戸別所得補償制度とあわせて、農地や担い手など、食料供給力の基本となる生産要素の強化に取り組んでまいります。

 このうち、農地については、本年六月に成立した改正農地法を適切に運用し、農地の面的集積を進めるとともに、全国に広がる耕作放棄地の再生を図ってまいります。

 また、意欲のある担い手を確保するため、就業に関する相談活動や実践的な研修による技術習得への支援を図ってまいります。

 さらに、機械、施設の取得に係る無利子資金の融資などにより、資金面から農業経営の改善を支援してまいります。

 次に、森林、林業、木材産業対策について申し上げます。

 国土の三分の二を占める森林は、林産物の供給のみならず、国土の保全や水源の涵養、地球温暖化の防止などの多面的機能を通じ、国民生活の安全、安心の実現に重要な役割を果たしています。中でも、温室効果ガスを二〇二〇年までに一九九〇年比で二五%削減することを目指すとする鳩山総理が掲げられた目標の達成に向け、農林水産分野における地球温暖化対策への取り組み、とりわけ森林の整備保全、木材の利用は、これまで以上にその重要性が高まっております。

 このような時代の要請を踏まえ、間伐を効率的に進めるための森林施業の集約化や、路網、施設整備への支援、国産材の利用拡大に向けた取り組みなどにより、森林、林業、木材産業の再生に取り組んでまいります。このような取り組みにより、雇用の創出や山村の振興にもつなげてまいります。

 また、森林は国民共有の財産であり、国が責任を持って管理する必要があることから、国有林野事業の一般会計化について早急に検討してまいります。

 次に、水産対策について申し上げます。

 我が国の水産業は、世界で六番目に広い排他的経済水域を有するなど、非常に高い潜在能力を持っているにもかかわらず、昨今では、資源状態の低迷、国際的な漁業規制の強化、漁業者の減少、高齢化など、厳しい状況にあります。

 このため、藻場、干潟の保全等により水産資源の回復を図るとともに、大型クラゲ等の有害生物による漁業被害への対策を講じてまいります。

 また、燃油などの資材コストの変動や収入の減少の影響を緩和するなど、漁業経営の安定を図ってまいります。

 第二の観点は、農山漁村の六次産業化です。

 農山漁村は、農林水産業が行われる場であり、国民に食料を供給する役割を果たしているのみならず、水、緑、環境の保全や地域コミュニティーの形成などを支える基盤でもあります。しかしながら、人口の減少や高齢化の進行、兼業機会の減少等により農山漁村は疲弊の一途をたどっており、その活力の再生が不可欠であります。

 このため、農林水産業、農山漁村に潜在する資源を有効に活用し、地域ビジネスの展開や新産業の創出を図る農山漁村の六次産業化を推進します。農林漁業者による加工、販売への主体的な取り組み、農林漁業者と食品関連事業者等の連携による商品開発、都市部における仮設設備による直売の取り組みへの支援、先端技術を活用した新たな産業の創出を通じ、地域における雇用の確保と所得の増大を図ってまいります。

 一方、農村の中には、中山間地域を初め、営農条件が著しく不利であり、雇用や所得を十分に確保することが困難な地域もあります。このため、中山間地域等における生産条件の不利を補正するとともに、農山漁村における定住、交流の促進等を通じて地域経済の活性化に取り組んでまいります。

 第三の観点は、食の安全と安心の確保です。

 食は生命の源であるとともに、健康で充実した生活の基礎となるものであります。生産、加工、流通の各段階を通じて食品の安全と消費者の信頼を確保し、消費者の視点に立った農林水産政策を展開することは、国の重要な責務です。私は、農林水産政策に責任を持つ者として、国民の健康保護を第一に全力で取り組む所存です。

 具体的には、日ごろから食品の安全に係る情報の収集や分析を行い、農場から食卓までのすべての段階にわたり、科学的根拠に基づいた安全性を向上させるための対策を実施するとともに、農薬や飼料等の生産資材についても適正な使用の徹底を図ってまいります。

 その際、生鮮食料品等の流通の中核となる卸売市場において品質を確保できる、例えばコールドチェーン化など体制の整備、HACCPの導入など、食品産業における対策にも意を用いてまいります。また、食品の移動を把握するトレーサビリティーの取り組みの推進や、食品表示Gメンによる不適正表示の監視、取り締まりなど、消費者の信頼確保にも努めてまいります。

 以上、農林水産政策に関する基本的な考え方を申し上げました。

 私は、副大臣、政務官はもとより、農林水産省の全職員と一体となって、消費者、生産者など広く国民の視点に立った業務運営を通じ、公約の実現のために全身全霊を賭して取り組んでいく所存です。現在、農政についての基本的な方針を示した食料・農業・農村基本計画の見直し作業を行っているところでありますが、ただいま申し上げた考え方をしっかりと反映させ、これからの食料、農業、農村に希望を持てる計画に仕上げてまいります。

 あわせて、政策を検討するに当たっては、その裏づけとなる税金を負担していただいている納税者、生活者の視点も忘れず、大切にするのは当然です。これまでも、政府が掲げる財源なくして政策なしの考え方に従い、平成二十一年度補正予算については、総額の四割強に及ぶ予算の見直しを実現しましたが、今後も、税金の無駄を徹底的に排除し、子や孫の世代も含めた国民全体にとって真に必要な諸施策を集中的、重点的に実施していく所存です。

 委員長を初め、委員各位におかれましては、今後とも一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、お願いを申し上げます。(拍手)

筒井委員長 次に、農林水産副大臣山田正彦君。

山田副大臣 農林水産副大臣を拝命いたしました山田正彦です。

 赤松大臣を補佐して、私、そして郡司副大臣、佐々木政務官、舟山政務官、一緒に、農林水産政策全般にわたって一生懸命頑張らせていただきたいと思っております。委員長、また委員の皆様方、どうかひとつよろしくお願い申し上げます。(拍手)

筒井委員長 次に、農林水産副大臣郡司彰君。

郡司副大臣 農林水産副大臣を拝命いたしました郡司彰でございます。

 赤松大臣を補佐し、山田副大臣、そして佐々木、舟山両政務官とともに、我が国の農林水産業の発展に努めてまいる所存でございます。委員長を初め、委員の皆様方の御支援をよろしくお願い申し上げ、ごあいさつにいたします。

 どうもありがとうございました。(拍手)

筒井委員長 次に、農林水産大臣政務官佐々木隆博君。

佐々木大臣政務官 農林水産大臣政務官を拝命いたしました佐々木隆博でございます。

 赤松大臣のもと、山田副大臣、郡司副大臣の御指導をいただきながら、舟山政務官とともに、農林水産行政の前進のために一生懸命に頑張っていくつもりであります。委員長を初め、委員各位の御指導、御鞭撻をいただきますように、よろしくお願いを申し上げます。

 ありがとうございます。(拍手)

筒井委員長 次に、農林水産大臣政務官舟山康江君。

舟山大臣政務官 同じく、農林水産大臣政務官を拝命いたしました舟山康江でございます。

 赤松大臣のもと、山田副大臣、郡司副大臣の御指導をいただきながら、佐々木政務官とともに、農林水産行政の発展のために全力で頑張っていきたいと思っております。委員長を初め、理事の皆様、委員の皆様、恐らく、農林水産行政を何とか発展させていきたい、農業の可能性をもっと引き出していきたいという思いは共有していると思いますので、ぜひ一緒に、この思いの実現のために全力で頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

筒井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時五十四分散会


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