第4号 平成23年12月9日(金曜日)
平成二十三年十二月九日(金曜日)午前十一時十分開議
出席委員
委員長 吉田 公一君
理事 石津 政雄君 理事 梶原 康弘君
理事 菊池長右ェ門君 理事 京野 公子君
理事 佐々木隆博君 理事 小里 泰弘君
理事 宮腰 光寛君 理事 石田 祝稔君
石田 三示君 石山 敬貴君
今井 雅人君 打越あかし君
大谷 啓君 笠原多見子君
金子 健一君 高橋 英行君
玉木雄一郎君 筒井 信隆君
道休誠一郎君 富岡 芳忠君
中野渡詔子君 野田 国義君
福島 伸享君 森本 哲生君
柳田 和己君 山田 正彦君
伊東 良孝君 江藤 拓君
北村 誠吾君 武部 勤君
谷川 弥一君 松浪 健太君
山本 拓君 西 博義君
吉泉 秀男君 石川 知裕君
松木けんこう君
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農林水産大臣 鹿野 道彦君
農林水産副大臣 筒井 信隆君
農林水産大臣政務官 森本 哲生君
農林水産委員会専門員 栗田 郁美君
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委員の異動
十二月九日
辞任 補欠選任
仲野 博子君 柳田 和己君
今村 雅弘君 松浪 健太君
同日
辞任 補欠選任
柳田 和己君 仲野 博子君
松浪 健太君 今村 雅弘君
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本日の会議に付した案件
閉会中審査に関する件
農林水産関係の基本施策に関する件
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○吉田委員長 これより会議を開きます。
農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
質疑の申し出がありますので、これを許します。宮腰光寛君。
○宮腰委員 質問の機会をいただきましてありがとうございます。
十二月二日金曜日、請願の提出締め切りの日に、TPP交渉参加への反対を求める請願が提出をされました。これは、JA全中が中心になって集めた千百六十七万人もの請願署名が、内閣委員会に付託をされ、肝心かなめの農水委員会で審査されないことになったからであります。請願者は一人でありますが、千百六十七万人という膨大な数の国民の思いがこもっていると言っても過言ではありません。
今月六日、我々は、TPP交渉参加に向けた関係国との協議に関する決議を全会一致で採択いたしました。その二項目めの、国益に反することが明らかになった場合、交渉参加の見送りも含め、厳しい判断で臨むことというのが国会の明確な意思となりました。与野党の先生方はもちろん、大臣初め農水省の皆さんにも汗をかいていただいたと思います。決議の文言は「交渉参加の見送りも含め」となってはおりますけれども、その心は、委員差しかえとなった福島伸享先生同様、交渉参加への反対ということだと理解をいたしております。
TPPは、農林水産業、農山漁村だけではなく、日本という国の形を大きく変えてしまうことが明らかであり、国民生活のあり方をも左右してしまうものであります。鹿野大臣だけは我々とその認識を共有しておられると思いますが、今の政権の中では大臣の思いがどこまで通じるのか、関係者は大きな不安を抱いております。
この請願には千百六十七万人の国民の思いがこもっていることを農林水産大臣として謙虚に受けとめていただき、今このタイミングで、農林水産行政の責任者の任にある政治家としての使命をぜひ果たしていただきたいと考えております。
このことについての大臣の決意と、一千百六十七万人の国民のTPP反対という声に大臣としてどう向き合うのかについて、ぜひお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○鹿野国務大臣 この十二月六日に、農林水産委員会におきましても、TPPに関する決議が全会一致でなされました。正確に申し上げますならば、TPP交渉参加に向けた関係国との協議に関する決議が全会一致で採択をされたわけでございます。その際、私自身、適切に対処してまいりたい、こう答えさせていただきました。
そして、本日、当農林水産委員会の自民党の筆頭理事である宮腰衆議院議員から、改めて私に対する考え方が問われたわけであります。
このTPPのいわゆる交渉参加に向けた関係国との協議に入るというふうなことは、野田総理大臣がみずから意思表示をされたわけでございます。そして、記者会見を行ったわけでございました。このことを受けまして、当然のことながら、いろいろな議論がなされて、そして当委員会におきましても御決議をなされたということでございます。
私自身といたしましては、この野田内閣総理大臣の表明というふうなものは、基本的に、TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入る、このことの今後の取り組みということを考えたときに、このTPPに関しましては、世論におきましてもいろいろ考え方が二分されておったということは御承知のとおりであります。そういう中で、情報がまだまだ不十分である、こういうようなことが、あらゆる報道機関におきましても、七割、八割の国民の人たちがそのような思いであるというふうなことも明らかになっているわけであります。そのことを考えたときに、まさしく、このTPPという協定がどういう内容であるのか、どういう交渉になっていくのかというようなことを、やはり国民にまず明確に理解をしていただくというふうなことが大事なことではないか。そういう中でしっかりと判断をしていただくというふうなことが大切なことではないか。
そのことを考えたときに、TPPの交渉参加に向けた協議に入るということは、関係国が日本の国にどういうことを求めるのか、求めてくるのかというふうなことを、まず、政府といたしましてもしっかりと把握しなきゃならない。そして、そのことを国民に正確なる情報として提示して、そして判断材料をきちっと示しながら判断をしていくというふうなことになるわけであります。
ましてや、このTPP協定というものに関しましては、我が国の生き方、我が国がどういう社会をつくっていくかというふうなことにかかわってくる大変重要な案件でもあるわけでございますから、しっかりと関係国の日本に対する要求というものを明確に把握して、国民の人に対してきちっとその材料を、情報を提示していかなきゃならないと思っております。そして、そういう中で、政府といたしましても判断をしていくというふうなことになるわけであります。
それだけに、この委員会において御決議をいただいたこと、そして、ただいま宮腰筆頭理事からおっしゃられました千百六十七万人の署名というもの、この思いというふうなものを私自身が真摯に受けとめて、同時に重く受けとめて、今後、野田内閣の一員として、また農林水産行政を預からせていただいている者として懸命に取り組んでいかなければならない、この思いを申させていただきたいと思います。
○宮腰委員 ただいま鹿野大臣から非常に真摯な御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
協議に参加した途端に、肝心かなめのことについて、これは外交機密であるといったようなことで情報の提供がなされないといったようなことにならないように、あの決議の中にも、国民に対する情報の提供、国民的議論ということがしっかりと書き込まれてあるわけでありますので、ぜひ、国会での議論も含めて、厳しい厳しい、国の将来を左右する大きな問題でありますから、厳しい議論をこれからも続けてまいりたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございます。
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○吉田委員長 この際、御報告申し上げます。
今会期中、本委員会に付託になりました請願は十二件であります。各請願の取り扱いにつきましては、理事会等において協議いたしましたが、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、御了承願います。
なお、お手元に配付いたしておりますとおり、今会期中、本委員会に参考送付されました陳情書は、諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門の開門問題に対する国の対応に抗議することに関する陳情書外七件であります。
また、本委員会に参考送付されました地方自治法第九十九条の規定に基づく意見書は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加反対を求める意見書外三百八十六件であります。
念のため御報告申し上げます。
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○吉田委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。
第百七十四回国会、加藤紘一君外四名提出、農業等の有する多面的機能の発揮を図るための交付金の交付に関する法律案
及び
第百七十七回国会、宮腰光寛君外六名提出、農業の担い手の育成及び確保の促進に関する法律案
並びに
農林水産関係の基本施策に関する件
食料の安定供給に関する件
農林水産業の発展に関する件
農林漁業者の福祉に関する件
農山漁村の振興に関する件
以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
次に、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。
まず、閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣の目的、派遣委員、派遣期間、派遣地その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
次に、閉会中、委員会において、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、その出席を求めることとし、日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
本日は、これにて散会いたします。
午前十一時二十三分散会