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第7号 平成23年5月27日(金曜日)

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平成二十三年五月二十七日(金曜日)

    正午開議

 出席委員

   委員長 平野 博文君

   理事 浅野 貴博君 理事 下条 みつ君

   理事 神風 英男君 理事 宮島 大典君

   理事 村越 祐民君 理事 今津  寛君

   理事 岩屋  毅君 理事 佐藤 茂樹君

      小原  舞君    神山 洋介君

      菊池長右ェ門君    空本 誠喜君

      高橋 昭一君    玉城デニー君

      萩原  仁君    福嶋健一郎君

      松本 大輔君    森山 浩行君

      渡辺浩一郎君    渡辺 義彦君

      大野 功統君    武田 良太君

      橘 慶一郎君    中谷  元君

      丹羽 秀樹君    浜田 靖一君

      佐々木憲昭君    照屋 寛徳君

      下地 幹郎君

    …………………………………

   防衛大臣         北澤 俊美君

   防衛副大臣        小川 勝也君

   防衛大臣政務官      松本 大輔君

   安全保障委員会専門員   湯澤  勉君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十七日

 辞任         補欠選任

  江渡 聡徳君     丹羽 秀樹君

  木村 太郎君     橘 慶一郎君

  赤嶺 政賢君     佐々木憲昭君

同日

 辞任         補欠選任

  橘 慶一郎君     木村 太郎君

  丹羽 秀樹君     江渡 聡徳君

  佐々木憲昭君     赤嶺 政賢君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 防衛省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二一号)


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     ――――◇―――――

平野委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、防衛省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 本案に対する質疑は、昨二十六日に終局いたしております。

 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、順次これを許します。岩屋毅君。

岩屋委員 自由民主党の岩屋毅です。

 私は、自由民主党・無所属の会を代表し、防衛省設置法等の一部を改正する法律案について、反対の立場から簡潔に討論を行います。

 まず、自衛官の定数等の削減についてであります。

 今回の東日本大震災の対応では、十万人を超える自衛隊員、また創設以来初の即応予備自衛官及び予備自衛官の災害派遣が行われました。半ば有事ともいうべき今回の震災への対応で明らかになったことは、マンパワーの重要性です。したがって、定数削減ではなく定数の増が必要です。

 我々は、直ちに防衛大綱、中期防を見直し、全国各地に自己完結能力を有した自衛隊の基地を適切に配備することが、我が国の平和と安全、国民の安心につながるものと考えています。よって、この定数削減については賛成できません。

 次に、防衛審議官の新設についてであります。

 国際交渉を主に担当する防衛審議官の新設については、かねてより我々の提言にも盛り込んでいるところであり、一定の理解はいたします。しかし、防衛省における司令塔機能強化のための組織改革が不十分な中で、防衛審議官だけを新設することについては、納得できません。また、この防衛審議官の新設に伴い防衛監察本部副監察監を廃止することは、当時の防衛施設庁改革の考え方に逆行するものであり、この措置には賛成できません。

 なお、防衛医科大学校の看護師養成課程の新設、日豪ACSAの実施に係る措置及び航空手当の支給上限の変更については、異議のないところであります。

 以上の理由から、我が党は本法律案に賛成いたしかねることを申し上げて、討論といたします。(拍手)

平野委員長 次に、佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 私は、日本共産党を代表して、防衛省設置法等一部改正案に反対の討論を行います。

 第一に、日豪ACSA協定に自衛隊法上の根拠規定を設ける問題です。

 アメリカ以外の国とのACSA協定は初めてとなりますが、その背景には、同盟国に対し軍事分担の拡大を求めるアメリカの戦略を指摘しなければなりません。

 アメリカは、地球規模で進めてきた米軍再編の柱に同盟国の役割の拡大を位置づけ、対テロ戦争やイラク戦争への軍事的貢献を求めてきました。今、東アジア地域においては、中国の軍事力強化を念頭に、日韓豪に、より大きな軍事的役割を担わせようとしています。

 今回のACSA締結を含む日豪間の軍事協力の推進は、インド洋やイラクで米軍主導の軍事作戦を支援してきた日豪両国が海外での米軍支援体制を一層強化し、さらに、今アメリカが進めている対中軍事包囲網づくりの一翼を担うものであります。憲法違反は明白であり、断じて容認できません。

 また、日米ACSAの改定は、協定の対象として新たに国際緊急援助活動を加えるものです。それは、ハイチ大地震における航空自衛隊による国際緊急援助隊の輸送活動に際して、米兵の輸送要請に応じられなかったことを口実としていますが、そのことによって、自衛隊のあらゆる海外活動の場面で米軍との物品役務の相互提供を可能にしようとするものであり、認められません。

 次に、自衛官定数の変更には自衛隊情報保全隊の計六十八人の増員を盛り込んでいますが、これは陸海空各自衛隊に置かれていた情報保全隊を共同の部隊として一元化する組織編成の一環であります。自衛隊の秘密保護体制を強化することによって、日米間、さらには米主導の同盟国間の情報協力と共有を進めるものにほかなりません。

 最後に、防衛審議官の新設は、防衛省として初めて次官級の審議官ポストを設けるもので、防衛庁の省への昇格と一体で提起されてきたものです。防衛省の発言権を拡大し、日米間の軍事一体化を一層推し進めるものであり、反対であることを申し述べ、討論を終わります。(拍手)

平野委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

平野委員長 これより採決に入ります。

 内閣提出、防衛省設置法等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

平野委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

平野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時五分散会


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