衆議院

メインへスキップ



第4号 平成24年6月14日(木曜日)

会議録本文へ
平成二十四年六月十四日(木曜日)

    午後二時十分開議

 出席委員

   委員長 東  祥三君

   理事 神山 洋介君 理事 吉良 州司君

   理事 楠田 大蔵君 理事 宮島 大典君

   理事 今津  寛君 理事 岩屋  毅君

   理事 東  順治君

      小原  舞君    下条 みつ君

      神風 英男君    高橋 昭一君

      橘  秀徳君    玉城デニー君

      萩原  仁君    福嶋健一郎君

      松宮  勲君    渡辺  周君

      江渡 聡徳君    木村 太郎君

      徳田  毅君    浜田 靖一君

      赤嶺 政賢君    渡辺 義彦君

      照屋 寛徳君    浅野 貴博君

    …………………………………

   防衛大臣         森本  敏君

   防衛副大臣        渡辺  周君

   防衛大臣政務官      下条 みつ君

   防衛大臣政務官      神風 英男君

   安全保障委員会専門員   湯澤  勉君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月十四日

 辞任         補欠選任

  武田 良太君     徳田  毅君

同日

 辞任         補欠選任

  徳田  毅君     武田 良太君

    ―――――――――――――

四月十九日

 沖縄・高江でのヘリパッド工事中止を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第九三七号)

六月十四日

 南スーダンでの国連平和維持活動に自衛隊を派兵する決定、命令は撤回し、撤収することに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九七九号)

は本委員会に付託された。


このページのトップに戻る

     ――――◇―――――

東委員長 これより会議を開きます。

 この際、森本防衛大臣から発言を求められておりますので、これを許します。森本防衛大臣。

森本国務大臣 防衛大臣の森本敏でございます。

 国の防衛という国家存立の基本にかかわる崇高な任務を担うこととなり、光栄に感じるとともに、その使命と責任の重みを痛感しております。本日は、東委員長を初め、委員の皆様に御挨拶を申し上げます。

 まず、去る六月六日、寛仁親王殿下が薨去されましたことは、まことに痛惜の思いにたえません。皇室を初め、御近親の方々の深いお悲しみをお察し申し上げ、ここに謹んで弔意を表します。

 我が国周辺の情勢について申し上げます。

 北朝鮮では、金正恩氏を中心とする新体制が短期間で整えられるとともに、本年四月には、人工衛星と称するミサイルの発射が強行されました。また、中国は、国防費の高い伸びを背景に軍事力の近代化を図るとともに、我が国の近海等において活動を活発化させております。さらに、ロシアも、軍事活動を活発化させております。このように、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、これらの動向を引き続き注視してまいります。

 かかる安全保障環境のもとで、我が国の防衛と安全保障政策を進めるに当たり、特に重視していくこととしては、一つ、防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に基づき、動的防衛力の構築に努めるとともに、国際社会の平和と安定のための役割を果たすこと、二つ、日米同盟の深化、拡大に努め、我が国の防衛力と日米安保体制を有機的に機能させ、アジア太平洋地域の安定に向けた取り組みを進めること、三つ、安全で安心な社会を確保するため、内外のさまざまな危機に迅速的確に対応し得る危機管理体制を充実させることの三項目であります。

 まず、防衛力整備については、防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に基づき、厳しい財政状況の中にあっても着実に進展させ、動的防衛力の構築を進めるとともに、我が国の繁栄に不可欠な海洋の安全確保など、あらゆる面で我が国の防衛を確固としたものにしてまいります。

 次期戦闘機については、昨年末に選定したF35Aの調達に向けた手続を進めております。また、南西地域の防衛力強化については、平成二十七年度末までに与那国島への部隊配置の実現を目指すなど、着実に推進してまいります。陸上自衛隊の定員については、効率化、合理化を図る一方、人事制度改革を含む防衛力の構造改革を実施し、第一線部隊の人員を確保してまいります。さらに、新たな安全保障上の課題の一つであるサイバー空間の安定的利用についても、サイバー攻撃への対処能力の充実強化等に積極的に取り組んでまいります。

 また、安定的かつ中長期的な防衛力の維持整備を行うため、防衛生産・技術基盤戦略の策定に向け、検討を進めてまいります。

 国際社会の平和と安定への協力においては、防衛省・自衛隊の取り組みが大きな役割を果たしてまいりたいと考えております。アジア太平洋地域の重要なパートナーであるオーストラリアや韓国との協力を初めとする二国間や多国間の防衛協力・交流を促進するとともに、隣国である中国やロシアとの相互理解、信頼関係の増進にも努め、関係諸国との連携を強化してまいります。中国との間では、日中防衛当局間の海上連絡メカニズムの構築を目指します。

 さらに、国連PKO、国際緊急援助活動等についても、内外から高い評価を受けている自衛隊の長所を生かした活動を実施していく必要があります。政府としては、我が国のより積極的な国際平和協力を可能とするため、PKO等に対する協力のあり方や法改正の要否について関係府省庁間で検討を進めているところであり、防衛省としても、引き続き鋭意取り組んでまいります。

 現在、防衛省・自衛隊は、ゴラン高原、ハイチ、東ティモール及び南スーダンの各PKOに要員を派遣し、ソマリア沖・アデン湾においては海賊対処活動を実施しています。海外におけるこうした自衛隊の活動については、今後とも隊員の安全確保を図りつつ、万全の体制で取り組んでまいります。

 日米同盟は、我が国の安全保障政策の重要な柱の一つです。既に述べましたように、我が国周辺の安全保障環境が変化していく中で、米国もまた、アジア太平洋地域を重視する政策を打ち出すなど、国防戦略を変化させています。このような大きな流れの中で、我が国は、米国と緊密に協力し、日米同盟を深化、拡大することにより、日米両国のみならず、地域の平和と安定のため、役割を果たしていくことが重要です。

 また、普天間飛行場の移設問題を初めとする米軍再編についても、米軍の抑止力を維持しつつ、沖縄を初めとした地元の負担を速やかに軽減していくことが重要です。

 既に、四月の2プラス2共同発表で米軍再編の計画の調整を決定し、また、共同訓練、共同の警戒監視活動、施設の共同使用などの日米共同の活動を活発化させる動的防衛協力を打ち出すなど、地域における新たな戦略環境に対応していくための取り組みは緒についています。私としても、これまでの成果をさらに実りあるものとするよう努めながら、戦略的観点から日米防衛協力のあるべき姿を模索し、これを実現していきたいと思います。

 危機管理体制については、大震災、北朝鮮のミサイル発射など、内外のさまざまな危機に対し、国家の安全と国民の安心を確保するため、情報機能を強化するとともに、迅速的確に対応できる体制の整備などに努めてまいりたいと考えております。

 最後に、国会提出法案について申し上げます。

 日豪ACSAの実施に係る措置等について所要の規定を整備するため、防衛省設置法等の一部を改正する法律案を今国会に提出しております。委員各位におかれましては、御審議のほどよろしくお願いいたします。

 以上、防衛大臣としての御挨拶を申し上げました。防衛省・自衛隊に対する国民の期待と信頼に応えられるよう、みずからの知識や経験を生かしつつ、誠心誠意、防衛政策に取り組む所存でございます。東委員長を初め、理事、委員各位の一層の御指導と御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。(拍手)

東委員長 次回は、明十五日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時十八分散会


このページのトップに戻る
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.