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第3号 平成24年11月16日(金曜日)

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平成二十四年十一月十六日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 神風 英男君

   理事 小原  舞君 理事 楠田 大蔵君

   理事 田中美絵子君 理事 高橋 昭一君

   理事 今津  寛君 理事 武田 良太君

   理事 渡辺 義彦君 理事 東  順治君

      小川 淳也君    神山 洋介君

      斉藤  進君    下条 みつ君

      空本 誠喜君    橘  秀徳君

      中林美恵子君    長島 昭久君

      藤田 憲彦君    宮島 大典君

      森岡洋一郎君    あべ 俊子君

      岩屋  毅君    江渡 聡徳君

      大野 功統君    中谷  元君

      福井  照君    赤嶺 政賢君

      浅野 貴博君

    …………………………………

   防衛大臣         森本  敏君

   防衛副大臣        長島 昭久君

   防衛大臣政務官      宮島 大典君

   防衛大臣政務官      大野 元裕君

   安全保障委員会専門員   湯澤  勉君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月十六日

 辞任         補欠選任

  浜田 靖一君     あべ 俊子君

同日

 辞任         補欠選任

  あべ 俊子君     浜田 靖一君

    ―――――――――――――

十一月十五日

 自衛隊法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 自衛隊法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)


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     ――――◇―――――

神風委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、自衛隊法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 これより趣旨の説明を聴取いたします。森本防衛大臣。

    ―――――――――――――

 自衛隊法等の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

森本国務大臣 ただいま議題となりました自衛隊法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 自衛隊の任務の円滑な遂行を図るため、航空自衛隊の航空総隊及び航空支援集団の改編、防衛医科大学校の保健師及び看護師を養成する課程の新設、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定等の実施に係る規定の整備等を行う必要があります。

 以上が、この法律案の提案理由であります。

 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。

 まず、自衛隊法の一部改正について御説明いたします。

 第一に、航空自衛隊の航空救難団が属する部隊を航空支援集団から航空総隊に変更することとしております。

 第二に、防衛医科大学校に新設する保健師及び看護師を養成する課程を修了した者に対して六年間の勤続努力義務を課すとともに、当該期間内に離職した場合には償還金を課すこととしております。

 第三に、訓練、国際緊急援助活動等の際にオーストラリアの軍隊に対し、及び国際緊急援助活動の際にアメリカ合衆国の軍隊に対し、自衛隊が物品及び役務を提供することを可能とすることとしております。

 次に、防衛省設置法の一部改正について御説明いたします。

 これは、防衛医科大学校に四年制の保健師及び看護師を養成する課程を新設することとしております。

 最後に、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部改正について御説明いたします。

 これは、航空機乗員に支給する航空手当について、その上限額を引き上げることとしております。

 そのほか、関係法律の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。

 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

神風委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

神風委員長 これより質疑に入るのでありますが、本案につきましては、理事会協議によりこれを省略いたします。

 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、順次これを許します。武田良太君。

武田委員 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、ただいま議題となりました内閣提出の自衛隊法等の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論を行います。

 まず第一に、本法案は、日豪物品役務相互提供協定の実施に必要な国内法を整備するものであります。日豪ACSA協定については、平成二十三年四月に国会の承認を得てから既に一年半余りが経過しており、また、同年三月にオーストラリアは同協定の発効のための国内手続を完了しており、日本側の対応が強く促されております。

 我が国にとり、オーストラリアはアジア太平洋地域において基本的な価値観を共有する重要なパートナーであり、一層緊密に協力を深めつつある日豪関係に鑑みれば、両国の相互協力、連携を一層強化する必要があります。また、自衛隊が国内外における災害等に適切に対処するためにも、その発効をこれ以上おくらせることはできません。

 第二に、自衛隊の任務の多様化、国際化、また医療技術の高度化、複雑化に十分に対応するため、今日の自衛隊においては、より高度で質の高い看護師が必要とされています。本法案が来年度の予算編成前に成立しなければ、平成二十六年四月に予定している防衛医科大学校の四年制の看護師養成課程の新設を一年延期せざるを得ないと承知しております。

 私は、将来、自衛隊において衛生業務を支える学生のためにも、看護師養成課程の四年制化を速やかに実現することが必要であると考えております。

 第三に、航空救難団を航空総隊に隷属させることにより、航空自衛隊が各種の事態により実効的に対処できる体制を整えることができると考えます。また、航空手当支給額の変更は、戦闘機の高性能化等に伴い、パイロットにより厳しい勤務が求められていることを踏まえれば適切なものと認められます。

 この法案は、前国会の終盤に状況打開のため我が党の提案したものと同様のものとなっており、このことから、自衛隊法等の一部を改正する法律案について賛成することを表明して、自由民主党・無所属の会を代表して、私の賛成討論といたします。(拍手)

神風委員長 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 私は、日本共産党を代表し、自衛隊法等一部改正案に反対の討論を行います。

 本日の委員会は、昨日突如提案されたものです。解散・総選挙をめぐるどさくさに紛れて、自衛隊の権限を拡大する法案を質疑抜きに押し通すことなど、到底許されません。民自公による乱暴なやり方に強く抗議します。

 本法案は、さきの通常国会で廃案になった閣法から、自衛官定数等の変更、防衛審議官の新設、防衛大学校卒業生に対する償還金の新設を削除し、日豪ACSAなどにかかわる規定に限って出し直したものです。

 日豪ACSAは、アメリカの同盟国であるオーストラリアとの軍事的連携の強化を図るものです。深刻な財政赤字を抱え、同盟国に対し軍事分担の拡大を求めるアメリカの戦略に沿ったものにほかなりません。

 この間、オーストラリア政府は、米海兵隊のローテーション配備に合意しました。日本政府は、南西諸島への自衛隊配備や上陸作戦を含む日米共同訓練の強化、日米ガイドラインの再改定まで推し進めようとしています。こうした軍事対応の拡大は、地域の無用な軍事的緊張を高めるだけであり、断じて容認できません。

 次に、日米ACSAの改定は、協定の対象に国際緊急援助活動を加え、自衛隊のあらゆる海外活動の場面で米軍との物品役務の相互提供を可能としようとするものであり、到底認められません。

 以上、討論を終わります。(拍手)

神風委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

神風委員長 これより採決に入ります。

 内閣提出、自衛隊法等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

神風委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神風委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

神風委員長 本日は、これにて散会いたします。

    午前九時九分散会


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