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第9号 平成13年5月16日(水曜日)

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平成十三年五月十六日(水曜日)

    午前十時三十分開議

 出席委員

   委員長 五島 正規君

   理事 伊藤 達也君 理事 稲葉 大和君

   理事 柳本 卓治君 理事 山本 公一君

   理事 小林  守君 理事 青山 二三君

   理事 樋高  剛君

      小渕 優子君    岡下 信子君

      熊谷 市雄君    小泉 龍司君

      河野 太郎君    下村 博文君

      田村 憲久君    西野あきら君

      原田昇左右君    平井 卓也君

      細田 博之君    増原 義剛君

      奥田  建君    鎌田さゆり君

      佐藤謙一郎君    鮫島 宗明君

      長浜 博行君    田端 正広君

      藤木 洋子君    中川 智子君

      原  陽子君

    …………………………………

   環境大臣         川口 順子君

   環境大臣政務官      西野あきら君

   環境委員会専門員     澤崎 義紀君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月一日

 辞任         補欠選任

  植竹 繁雄君     北村 直人君

同月七日

 辞任         補欠選任

  北村 直人君     西野あきら君

同月八日

 辞任         補欠選任

  谷本 龍哉君     細田 博之君

同月十六日

 辞任         補欠選任

  鳩山 邦夫君     田村 憲久君

  金子 哲夫君     中川 智子君

同日

 辞任         補欠選任

  田村 憲久君     鳩山 邦夫君

  中川 智子君     金子 哲夫君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 環境保全の基本施策に関する件




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     ――――◇―――――

五島委員長 これより会議を開きます。

 環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、環境大臣川口順子さん及び環境大臣政務官西野あきら君より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。川口環境大臣。

川口国務大臣 去る四月二十六日に環境大臣及び地球環境担当を再び拝命いたしました川口でございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。委員各位の御理解と御協力をぜひよろしくお願いいたしたいと存じております。

 現在、環境省が直面している最大の懸案は、地球温暖化問題への対応であります。米国のブッシュ大統領が京都議定書を支持しない旨を表明するなど、交渉はここ十年で最も厳しい時期を迎えております。

 私は、交渉に際しては、環境保全にとって何がいいことなのかを基本に考えることとしております。京都議定書は、地球規模での気候変動問題への取り組みにおいて、現在、国際的に唯一存在する枠組みであります。世界の温室効果ガスの約四分の一を排出する米国が参加しなければ、実効ある京都議定書の実施を確保し地球温暖化の防止を図ることは困難になり、また、将来の途上国の参加も困難になります。

 このような認識のもと、私は、先月十九日から二十五日にかけて、ニューヨークで開催された気候変動に関する非公式閣僚会合に出席するとともに、ワシントンにも足を運び、米国の政府関係者に対する働きかけを行ってまいりました。

 会合では、我が国を初めとするほとんどすべての国が、米国の立場表明について懸念を表明するとともに、米国の参加が可能となるような形での合意を目指して柔軟に対応しようという雰囲気も感じられました。その一方で、COP6再開会合での合意のためには、多くの解決すべき課題があります。私からは、各国がこれまでの交渉経緯を踏まえ、創造的、革新的な発想で交渉に当たることが必要であると発言しました。

 また、ワシントンでは、リンゼー大統領経済担当補佐官、アーミテージ国務副長官、ホイットマン環境保護庁長官等に対し、私から、衆参両院において米国の京都議定書に対する不支持表明を大変遺憾とする国会決議が全会一致で可決されたことなど、我が国が米国の京都議定書不支持の立場に対して強い懸念を有しており、米国の参加が極めて重要であることを伝えました。また、米国における政策の検討に際して、短期的な経済コストへの配慮だけでなく、温暖化に伴う環境へのコスト、対策の実施に伴う経済的機会の創出等、幅広い観点から行われるべきものであると申し上げました。

 これに対して米国側は、基本的に京都議定書を支持しないとの立場を繰り返したものの、我が国の懸念を理解し、大統領に伝達することを述べました。また、米国政府は、真剣かつ緊急に政策検討作業を行っているように見受けられました。

 我が国としては、関係国とも連絡しつつ、米国ができるだけ早期に政策の検討作業を完了して、京都議定書の発効に向けた交渉に建設的に参加するよう、引き続きあらゆる機会を活用して米国への働きかけを行ってまいります。

 いずれにせよ、我が国としては、京都議定書の二〇〇二年までの発効を目指し、COP6再開会合での合意に向けた国際交渉に全力を尽くすとともに、我が国自身も二〇〇二年までに京都議定書を締結できるよう、締結に必要な国内制度の構築に総力を挙げて取り組んでまいります。

 また、地球温暖化防止及びオゾン層保護のために、各党において検討が進められているフロンの回収・破壊に係る立法について、今国会中の成立に向けて環境省としても積極的に協力してまいります。

 地球温暖化防止等の地球的規模の課題と並んで、国民に身近な国内の環境問題の解決も大変重要であります。中でも、大量の廃棄物の発生、最終処分場等の残余容量の逼迫、不法投棄の増加などが大きな問題となっております。

 このため、循環型社会の構築に向けて、廃棄物行政が環境省に一元化されたメリットを十分に生かしながら、昨年成立いたしました循環型社会形成推進基本法を初めとする廃棄物・リサイクル関連法の円滑な施行に最大限努力してまいります。

 また、大都市圏における廃棄物処理施設、リサイクル施設等の広域的、総合的な整備を推進するとともに、不法投棄監視体制の強化など不適正処理の防止に向けた総合的な取り組みを進めてまいります。

 さらに、浄化槽の設置などに関する資格制度の適正な実施を確保するための浄化槽法の一部を改正する法律案及び温泉分析機関の登録制度の整備等を行うための温泉法の一部を改正する法律案を提出いたしております。

 自動車排出ガスに起因する大都市地域の大気汚染問題も早期に解決を必要とする課題であります。

 このため、自動車排出ガスに起因する大気汚染対策を強化するべく、自動車NOx法に、粒子状物質に係る規制を追加するとともに、自動車を使用する事業者に対する措置を強化する改正案を今国会に提出いたしております。

 さらに、先日の総理所信表明演説において示された、原則としてすべての一般公用車を低公害車に切りかえるとの方針を踏まえ、当省としても率先して取り組むとともに、各府省にその趣旨を徹底してまいります。

 また、自然との共生を実現するための施策を引き続き推進するとともに、二十一世紀「環(わ)の国」づくり会議における議論を踏まえ、従来型の公共事業から、自然を生かし、よりよい環境の創造につながるような公共事業を目指していくとともに、失われた自然環境の再生・修復のための事業を関係各府省と協力して推進したいと考えております。

 さらに、公害健康被害者の救済に万全を期するとともに、健康被害を予防するための施策の着実な推進を図ります。

 最後になりましたが、二十一世紀の環境行政は国民との対話が不可欠であります。私は、環境省発足以来、国民一人一人とお会いして環境行政について語り合うタウンミーティングを開催してまいりました。今後も、できるだけ現場に足を運び、国民の生の声に真摯に耳を傾けるとともに、さらに取り組みを一歩前に進め、環境NGOが行う政策提言を実際の環境政策に生かすため、環境NGOが政策提言を発表する場に私も出席して意見交換を行いたいと考えております。

 以上申し上げた取り組みを手始めとし、「地球と共生する「環(わ)の国」日本」が創造されるよう、環境行政の分野において、百年先を見通した構造改革を断行してまいります。

 本委員会及び委員各位におかれましても、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

五島委員長 西野環境大臣政務官。

西野大臣政務官 このたび、環境大臣政務官を拝命いたしました西野あきらでございます。

 前世紀のいわば負の遺産とも言われておりますこの環境問題は、今世紀中にできるだけ早く解決をすべき重要な政策課題ではないかというふうに思っております。したがいまして、地球と共生という問題を常に念頭に置きながら、川口大臣、風間副大臣を補佐すべく全力で環境行政に取り組んでまいる所存でございます。

 委員長初め委員諸先生方の御指導と御協力を心からお願い申し上げまして、一言ごあいさつにかえさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

五島委員長 次回は、来る十八日金曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十時三十九分散会




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