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第10号 平成14年4月19日(金曜日)

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平成十四年四月十九日(金曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
   委員長 大石 正光君
   理事 熊谷 市雄君 理事 西野あきら君
   理事 柳本 卓治君 理事 山本 公一君
   理事 奥田  建君 理事 牧  義夫君
   理事 西  博義君 理事 樋高  剛君
      小渕 優子君    奥谷  通君
      亀井 久興君    小泉 龍司君
      西川 公也君    菱田 嘉明君
      三ッ林隆志君    阿久津幸彦君
      小林  守君    五島 正規君
      近藤 昭一君    田端 正広君
      武山百合子君    藤木 洋子君
      金子 哲夫君    西川太一郎君
    …………………………………
   環境大臣         大木  浩君
   環境大臣政務官      奥谷  通君
   環境委員会専門員     飽田 賢一君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十九日
 辞任         補欠選任
  鮫島 宗明君     阿久津幸彦君
同日
 辞任         補欠選任
  阿久津幸彦君     鮫島 宗明君
    ―――――――――――――
四月十八日
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第八四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第八四号)
 環境保全の基本施策に関する件(G8環境大臣会合)


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     ――――◇―――――
大石委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。大木環境大臣。
    ―――――――――――――
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
大木国務大臣 ただいま議題となりました地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 地球温暖化は、地球全体の環境に深刻な影響を及ぼし、その防止は人類共通の課題であることから、平成六年三月、気候変動に関する国際連合枠組条約が発効し、さらに、本条約に基づいて、平成九年十二月、二酸化炭素等の温室効果ガスの削減についての法的拘束力のある約束等を定めた京都議定書が採択されました。この京都議定書の運用細目が、昨年十一月、条約の第七回締約国会議において合意されたことを受け、政府は、今国会における京都議定書の締結の承認を目指すこととしております。
 このような状況の中で、京都議定書の的確かつ円滑な実施を確保するため、今般、京都議定書の締結に必要な国内法としての本法律案を提案した次第であります。
 次に、法律案の主要事項について、その概略を御説明申し上げます。
 第一に、政府は、京都議定書の約束を達成するため、京都議定書目標達成計画を定めるとともに、平成十六年及び平成十九年において、計画に定められた目標及び施策について検討を加え、必要に応じ変更することといたします。
 第二に、内閣に、京都議定書目標達成計画の案の作成等を所掌事務とする地球温暖化対策推進本部を設置し、政府一丸となって地球温暖化対策を進める体制を整備することといたします。
 第三に、日常生活における温室効果ガスの排出の抑制等のための施策として、地球温暖化防止活動推進員の活動に、いわゆる地球温暖化対策診断の実施の追加、都道府県地球温暖化防止活動推進センターの指定対象に特定非営利活動法人の追加、地方公共団体、事業者、住民等から成る地球温暖化対策地域協議会の設置等に関する規定を整備することといたします。
 第四に、森林等による温室効果ガスの吸収作用の保全及び強化として、森林・林業基本計画等に基づき、森林の整備等を推進することといたします。
 このほか、京都メカニズムの活用のための国内制度のあり方の検討に関する規定を整備することといたします。
 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。
 以上です。
大石委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
大石委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、来る五月十日金曜日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
大石委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
     ――――◇―――――
大石委員長 次に、環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、G8環境大臣会合について政府から報告を聴取いたします。大木環境大臣。
大木国務大臣 G8環境大臣会合が、四月十二日から十四日までカナダのバンフで開催されました。我が国からは、国会のお許しをいただきまして、私が出席させていただきました。
 今回の会合は、本年八月からヨハネスブルグで開催される持続可能な開発に関する世界首脳会議の成功に向けて取り組むべき内容について、閣僚宣言を採択することが目的でありました。私は、この会議に出席するとともに、この機会を活用して、気候変動問題について、米国、ロシア、カナダ、英国及び欧州委員会の大臣等と意見交換を行いました。
 本日は、これらの結果について簡潔に御報告申し上げます。
 まず、G8環境大臣会合においては、環境と開発の関係、環境政策についての国内的及び国際的枠組みのあり方、環境と健康の関係等の分野において活発な議論が行われ、その成果を閣僚宣言として採択いたしました。
 今回会合における最大の焦点でありました気候変動問題につきましては、気候変動という緊急の課題に地球規模での参加により対処するため、温室効果ガスの排出を削減する必要性、ヨハネスブルグ・サミットまでの多くの国の締結による時宜を得た京都議定書の発効、調査研究や技術開発の分野での情報や優良事例の交換の強化等が閣僚宣言に盛り込まれました。
 また、ヨハネスブルグ・サミットにおいて重点的に取り扱うべきテーマとして、持続可能な水資源管理及び省エネルギーのほか、違法伐採対策を含む持続可能な森林経営についても閣僚宣言に盛り込まれました。
 このほか、健康と環境との関連の重要性、ヨハネスブルグ・サミットが、その解決のための具体的な行動を立ち上げる機会となることが閣僚宣言に盛り込まれました。
 閣僚宣言は、カナダのアンダーソン環境大臣から、カナナスキス・G8サミット議長でありますカナダのクレティエン首相に報告される予定であります。
 次に、気候変動問題についての各国大臣等との意見交換について御報告申し上げます。
 私は、米国のホイットマン環境保護庁長官、ロシアのヤコベンコ天然資源省事務次官、カナダのアンダーソン環境大臣と会談し、すべての国が参加する地球規模の取り組みを進めること及び京都議定書の早期批准を行うことを強く働きかけました。また、米国に対しては、四月初頭に開催された日米ハイレベル協議によって合意されました、市場メカニズム、科学技術等の三つの分野におけるプロジェクトを具体化していくこと及びハイレベル協議を継続していくことを確認いたしました。ロシアとカナダに対しましては、温暖化防止のための科学技術協力の推進についても意見交換を行いました。
 さらに、英国のベケット環境・食糧・農村大臣及び欧州委員会のボルストローム環境担当委員とも会談を行い、他国に対する京都議定書の早期批准に係る働きかけを共同して行っていくことを確認し、地球温暖化対策に係る連携等について意見交換を行いました。
 私は、今後とも、できるだけ多くの国の参加を得て、京都議定書が早期に発効するよう、関係国に対して一層働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 また、ヨハネスブルグ・サミットについては、今回のG8環境大臣会合を踏まえ、各界の関係者とも密に連携しつつ、我が国の経験と知恵を生かした具体的な貢献策を練り上げ、サミットの成果に我が国の具体的な提案が盛り込まれるよう準備を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
大石委員長 これにて報告の聴取は終了いたしました。
 次回は、来る二十三日火曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十時九分散会


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