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第1号 平成23年10月21日(金曜日)

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本国会召集日(平成二十三年十月二十日)(木曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 生方 幸夫君

   理事 大谷 信盛君 理事 川越 孝洋君

   理事 近藤 昭一君 理事 篠原  孝君

   理事 横山 北斗君 理事 田中 和徳君

   理事 吉野 正芳君 理事 江田 康幸君

      岡本 英子君    柿沼 正明君

      工藤 仁美君   斎藤やすのり君

      空本 誠喜君    高邑  勉君

      高山 智司君    玉置 公良君

      森岡洋一郎君    矢崎 公二君

      山花 郁夫君    横光 克彦君

      吉川 政重君    井上 信治君

      後藤田正純君    近藤三津枝君

      丹羽 秀樹君    福井  照君

      古川 禎久君    町村 信孝君

      佐藤ゆうこ君

平成二十三年十月二十一日(金曜日)

    午後二時三十分開議

 出席委員

   委員長 生方 幸夫君

   理事 大谷 信盛君 理事 川越 孝洋君

   理事 近藤 昭一君 理事 篠原  孝君

   理事 横山 北斗君 理事 田中 和徳君

   理事 吉野 正芳君 理事 江田 康幸君

      磯谷香代子君    岡本 英子君

      柿沼 正明君   斎藤やすのり君

      空本 誠喜君    高山 智司君

      玉置 公良君    森岡洋一郎君

      矢崎 公二君    山崎  誠君

      山花 郁夫君    吉川 政重君

      井上 信治君    岸田 文雄君

      近藤三津枝君    丹羽 秀樹君

      福井  照君    古川 禎久君

      佐藤ゆうこ君

    …………………………………

   環境大臣         細野 豪志君

   環境大臣政務官      高山 智司君

   環境委員会専門員     高梨 金也君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十日

 辞任         補欠選任

  後藤田正純君     岸田 文雄君

同月二十一日

 辞任         補欠選任

  工藤 仁美君     山崎  誠君

  高邑  勉君     磯谷香代子君

同日

 辞任         補欠選任

  磯谷香代子君     高邑  勉君

  山崎  誠君     工藤 仁美君

    ―――――――――――――

十月二十日

 低炭素社会づくり推進基本法案(野田毅君外四名提出、第百七十四回国会衆法第七号)

 気候変動対策推進基本法案(江田康幸君提出、第百七十四回国会衆法第一五号)

 地球温暖化対策基本法案(内閣提出、第百七十六回国会閣法第五号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 国政調査承認要求に関する件


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     ――――◇―――――

生方委員長 これより会議を開きます。

 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 環境の基本施策に関する事項

 地球温暖化の防止及び低炭素社会の構築に関する事項

 循環型社会の形成に関する事項

 自然環境の保護及び生物多様性の確保に関する事項

 公害の防止及び健康被害の救済に関する事項

 公害紛争の処理に関する事項

以上の各事項につきまして、その実情を調査し、対策を樹立するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。

 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

生方委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

生方委員長 次に、環境大臣細野豪志君及び環境大臣政務官高山智司君より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。細野環境大臣。

細野国務大臣 環境大臣を拝命をいたしました細野豪志でございます。

 環境行政に関する私の考えを申し述べ、衆議院環境委員会委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。

 甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から既に七カ月以上が経過いたしました。しかしながら、被災地では現在も大変厳しい状況が続いています。この国難を乗り越え、被災地の復興と日本の再生を果たしていかなければなりません。

 被災地の復興のためには、災害廃棄物の迅速な撤去、処理が大前提です。

 これまで、市町村の努力により、八月末までを目途に住民が生活している場所の近くの災害廃棄物を仮置き場に搬入するという目標は、福島県内の警戒区域を除くすべての市町村において達成しています。

 今後は、解体などにより発生をする災害廃棄物の仮置き場への搬入を今年度末までに終了するとともに、広域処理を積極的に進めていくなどにより、仮置き場に搬入した災害廃棄物の処理、処分を平成二十六年三月末までに実施するという目標の達成に向けて、引き続き取り組みを進めます。

 また、通常国会で成立した災害廃棄物処理特別措置法に基づき、グリーンニューディール基金を活用して国の財政支援をさらに拡充するとともに、市町村長から要請があった場合には環境省が災害廃棄物の処理を代行するなど、被災地における災害廃棄物処理を積極的に支援していく所存です。

 原発事故に伴う放射性物質による汚染は究極の環境問題の一つであり、除染は、福島における最大の課題となっています。きれいな福島を取り戻したい、子供たちが元気で生活できる福島を取り返してくれ、こういった切実な声にこたえられるよう私どもは、福島県、関係市町村、住民の皆様、そして全世界の英知を結集して、不退転の決意で除染に取り組んでいるところです。

 通常国会では放射性物質汚染対処特別措置法が成立し、環境省はその中心的な役割を担うことになりました。既に現地に除染チームを立ち上げるとともに、除染モデル事業など緊急的に実施すべき除染事業を迅速に実施するため、東日本大震災復旧・復興予備費を使用することが決定されました。

 今後は、この法律の来年一月一日の本格施行に向けて、基本方針を策定し、技術基準等を整備するとともに、環境省を中心として政府一体となって除染を進める体制を整えていく所存です。その一環として、来年一月から福島環境再生事務所を設置するため、調整を進めているところです。

 また、除染により発生した土壌や廃棄物の仮置き場や中間貯蔵施設の確保も極めて重要な課題です。地元の皆様としっかりと対話をし、御理解を得ながら、これらの確保に努めてまいります。

 同時に、この法律の本格施行前においても、八月に決定された除染に関する緊急実施基本方針に基づき、除染に関する当面の対応を迅速かつ着実に進め、法律に基づく除染等の実施につなげてまいります。

 今回の原発事故に伴うもう一つの重要な課題は、原子力安全規制に関する組織等の改革です。

 原子力安全行政に対する信頼回復とその機能向上を図るため、利用と規制の分離、原子力安全規制に係る関係業務の一元化の観点から、環境省に原子力安全庁を設置するとともに、危機管理のための体制整備、規制のあり方や関係制度の見直しなどを実施し、世界最高水準の安全性を確保すべく取り組んでまいります。

 今後は、さらに、東日本大震災からの復興の基本方針に基づき、被災地における本格的な復興にも力を尽くす所存です。

 被災地の復興に当たっては、東北のすぐれた特徴に焦点を当てて地域経済の活性化を図るとともに、東北の地が新しい地域づくりのモデルとなるよう、持続可能な環境先進地域、いわばエコタウンを実現するためのさまざまな取り組みを進めてまいります。

 具体的には、再生可能エネルギーの潜在的可能性が高いという強みを十分に生かし、東北の被災地等における防災拠点などに再生可能エネルギーや未利用エネルギーを利用した自立分散型エネルギーシステムを導入することにより、災害に強く、環境負荷の小さい地域づくりを進めます。また、被災地における低炭素型、節電型の住宅の普及を推進してまいります。

 東日本大震災の津波などにより、陸中海岸国立公園を初めとする東北太平洋側の自然公園は甚大な被害を受けました。今後は、これらの既存の自然公園を三陸復興国立公園として再編するなど、観光地としてのブランド化を進め、復興の起爆剤としていく考えです。

 大量に発生した災害廃棄物については、これをできる限り再生利用し、復旧復興事業として整備する施設の建設資材などに活用してまいります。

 また、すぐれた無害化技術やリサイクル技術を有する企業が立地しているという特色を生かして、東北地方を最先端の循環ビジネス拠点とすることで、経済の活性化や雇用の創出に貢献し、先進的な循環型社会の形成を促してまいります。

 大震災関連の施策以外にも、環境行政のさまざまな政策課題の解決に向けて積極的に取り組みを進める所存です。

 地球温暖化対策については、昨年末の気候変動枠組み条約第十六回締約国会議、COP16において採択されたカンクン合意の着実な実施を進める必要があります。また、すべての主要国が参加する、公平かつ実効性のある枠組みの構築に向けた議論の道筋を明らかにし、必要な作業に着手できるよう、本年末に開催されるCOP17に向けて国際交渉を進めていく所存です。

 国内の地球温暖化対策については、二〇五〇年までに温室効果ガスを八〇%削減するという野心的な長期目標と、その達成に向けた中長期的な取り組みを計画的に進めるための枠組みを定める地球温暖化対策基本法案を国会に提出しているところです。

 引き続き、関係府省と連携協力しつつ、省エネルギー対策、再生可能エネルギー推進等のための施策を講ずるとともに、地球温暖化対策のための税について可能な限り速やかに導入していただき、これを財源として、こうした施策を一層強化することにより、低炭素社会の実現を図ります。

 持続可能な社会の実現に向けて、世界に先駆けて環境保全の視点を大胆に社会経済活動に織り込み、環境、経済、社会が相互に高め合う仕組みを構築してまいります。

 このため、地域資源を徹底活用した自立分散型の地域づくりを進めるとともに、事業活動、製品・サービス、消費行動等のグリーン化を推進してまいります。

 また、通常国会における環境教育等促進法の改正や環境省の今後の環境教育・普及啓発の在り方を考える検討チームの検討会報告書を踏まえて、協働による環境保全活動の推進や普及啓発施策の見直し、強化を進めます。

 昨年十月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第十回締約国会議、COP10において、生物多様性に関する新たな世界目標、愛知目標と、遺伝資源へのアクセスと利益配分に関する名古屋議定書などが合意されました。この成果を踏まえて、人と自然が共生する社会の実現に向けた取り組みを推進してまいります。

 国内対策については、生物多様性国家戦略の見直しを進めるとともに、保護地域の拡充を図ります。国際貢献としては、生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム、IPBESの設立支援などの協力を進めてまいります。

 先週、小笠原諸島の世界自然遺産登録記念式典が開催されました。世界自然遺産を初め、国立公園など、国民の宝ともいうべき貴重な自然環境の保全にも努めてまいります。

 資源効率が高く、環境負荷の少ない循環型社会の構築に向けた取り組みも積極的に推進する所存です。

 使用済み小型電気電子機器からのレアメタルなど有用金属の回収を促進するため、新たな制度の検討を進めるとともに、アジア諸国の廃棄物問題を我が国のすぐれた技術を活用して解決するため、静脈産業の海外展開を積極的に支援します。

 国民の安全と安心の確保は、環境行政の原点です。環境の汚染から国民の生命、健康、財産を守るための取り組みを今後も着実に推進してまいります。

 水俣病を初めとする公害健康被害対策に関しては、引き続き真摯に取り組みます。

 特に水俣病については、水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法に基づく救済手続等に万全を期す所存です。また、地域の人々が安心して暮らしていけるような地域づくりも進めてまいります。石綿問題に関しては、石綿健康被害救済法に基づく被害者救済に全力で取り組みつつ、飛散防止対策や適正処理のための施策も推進します。

 大気、水、土壌環境の汚染の未然防止に向けた取り組みも進めてまいります。このため、浄化槽の整備など、各種対策を引き続き実施します。

 また、中国を初めとする経済成長著しいアジアにおける安全、安心な社会の実現に向けて貢献するとともに、我が国の環境産業のすぐれた技術が生かされるよう、協力事業を進めてまいります。

 さらに、子供たちの健康や生態系への配慮、水銀条約を含む国際的対応といった観点から、包括的な化学物質対策を積極的に推進してまいります。

 以上、当面の取り組みの一端を申し上げました。

 私は、少年時代、滋賀県で琵琶湖の変化を見ながら育ちました。もともと琵琶湖はホンモロコやニゴロブナといった固有種がすぐに釣れるすばらしい環境であったのですが、徐々に釣れる魚の種類が変化し、今では外来種ばかりが目につくという時代を迎えました。

 私は、このような少年時代以来の体験を踏まえ、環境を守ることが人間の幸せに直結すると確信しています。

 委員各位におかれましては、環境政策の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

生方委員長 次に、高山環境大臣政務官。

高山大臣政務官 環境大臣政務官を拝命しました高山智司です。

 細野大臣を助け、環境行政に全力で取り組んでまいります。生方委員長を初めとして、委員の皆様の御指導、御鞭撻、どうぞよろしくお願いをいたします。(拍手)

生方委員長 次回は、来る二十五日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時四十三分散会


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