衆議院

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第6号 平成13年2月20日(火曜日)

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平成十三年二月二十日(火曜日)

    正午開議

 出席委員

   委員長 藤井 孝男君

   理事 武部  勤君 理事 佐田玄一郎君

   理事 佐藤 静雄君 理事 坂本 剛二君

   理事 小此木八郎君 理事 伊藤 忠治君

   理事 今田 保典君 理事 末松 義規君

   理事 東  順治君

      梶山 弘志君    上川 陽子君

      七条  明君    福井  照君

      増原 義剛君    松島みどり君

      手塚 仁雄君    永田 寿康君

      松野 頼久君    三井 辨雄君

      漆原 良夫君    工藤堅太郎君

      児玉 健次君    保坂 展人君

      小池百合子君

    …………………………………

   議長           綿貫 民輔君

   副議長          渡部 恒三君

   事務総長         谷  福丸君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十九日

 辞任         補欠選任

  手塚 仁雄君     小沢 鋭仁君

同日

 辞任         補欠選任

  小沢 鋭仁君     手塚 仁雄君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 国家公務員任命につき同意を求めるの件

 予算委員会の公聴会開会承認要求の件

 本日の本会議の議事に関する件




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     ――――◇―――――

藤井委員長 これより会議を開きます。

 まず、国家公務員任命につき同意を求めるの件についてでありますが、国家公安委員会委員、労働保険審査会委員、航空事故調査委員会委員長及び同委員に、お手元の印刷物にあります諸君を任命するについて、内閣から本院の同意を求めてまいっております。

    ―――――――――――――

 一、国家公務員任命につき同意を求めるの件

  国家公安委員会委員

   安崎  暁君 那須翔君二、一四任期満了につきその後任

  労働保険審査会委員

   小川 英明君 飯田康夫君二、一六任期満了につきその後任

   千葉 省三君 二、一六任期満了につき再任

  航空事故調査委員会委員長及び同委員

   委員長 佐藤 淳造君 相原康彦君二、二一任期満了につきその後任

   委 員 垣本由紀子君 水町守志君二、二一任期満了につきその後任

       勝野 良平君

       加藤  晋君

       山根晧三郎君

             二、二一任期満了につき再任

    ―――――――――――――

藤井委員長 本件は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

藤井委員長 次に、公聴会開会承認要求の件についてでありますが、予算委員長から、平成十三年度総予算について、公聴会開会承認要求書が提出されてまいりました。

 本件について御協議願います。

 武部勤君。

武部委員 議院運営委員会といたしましては、議長から諮問のありました予算委員会からの公聴会開会承認要求につきましては、承認すべきものと決定されるようお願いいたします。

藤井委員長 伊藤忠治君。

伊藤(忠)委員 民主党を代表しまして、公聴会日程を一方的に決められたことに対して、反対の意見を明らかにさせていただきます。

 二点にわたってその理由を申し述べます。

 まず第一点ですが、御承知のとおり、KSD問題それから機密費問題、米原子力潜水艦がえひめ丸に衝突した事故の問題、世論が示すとおり、これら一連の問題に対する森内閣の統治能力、政治姿勢が大変問われているところであることは御承知のとおりです。まだこの問題それぞれについて、解明については極めて不十分な状況であります。

 重大な問題がまだそういう状況の中で公聴会日程を決めるということは、委員会審議が不十分であるにもかかわらず、スケジュールでもって委員会審議を強行しようとする姿勢そのものであって、これは絶対に納得できないし、そのような一方的な決定については、私たちは反対であります。

 予算委員会の当然解明されなければならない財政をめぐります審議の状況を見ましても、極めて不十分であります。もちろん、予算が年度内に成立をするということは、これは国民を含めて望むところであります。問題は、そのためにどのように審議を促進するか、審議の中身を深めるか、このことが前提になって予算審議は充実したものになると私は考えます。そういう意味からしますと、森内閣の現在の姿勢は、審議を促進するという方向ではなくて、問題の解明すらその姿勢がうかがわれないというのが現状であります。加えて、証人喚問問題についても一切進展をいたしておりません。

 そういう状況の中で、スケジュール的に公聴会日程を今決めておかなければ予算審議がどうも先行き不透明だ、不安になるということで公聴会日程を決めるということは、委員長の見識も問われる重大問題であると私は思います。委員長のこうした職権を駆使して日程を決定するということについてのその感覚、政治姿勢そのものも問われなければならない。こういう二点の理由から、私どもは、公聴会日程を今回、予算委員会で決められたことに対して、断固反対の態度を表明したいと思います。

 以上です。

藤井委員長 工藤堅太郎君。

工藤委員 私は、自由党を代表いたしまして、ただいま与党から出されました公聴会開会承認に反対の立場から、一言申し上げたいと思います。

 これまで我が党は、議会制民主主義のルールにのっとって、予算委員会の審議が円滑に行われ、かつ国民の信頼にこたえることのできるよう、予算委員会の質疑を通じて政府の考えをただしてきたところであります。

 もとより、今国会の予算委員会審議は国民全体が注視している中で行われているのであって、とりわけ国民の関心は、相次ぐ不祥事を繰り返してきた政府・自民党の数々の疑惑について政治がどのような決着を図るかという点に集中しているわけであります。

 この見地から我が党は、他の三野党とともに、国会が始まる前にも、KSD事件、機密費流用事件に関連した閉会中審査を求め、また、国会開会当初から関係者の証人喚問を要求してきたところであります。

 しかるに、野呂田予算委員長は、野党の再三の要求にも耳をかさずに、与党側の意見のみを聞き入れた上で、二月七日に衆議院予算委員会を職権をもって開会し、平成十三年度政府予算案に関する宮澤財務大臣の提案理由説明を与党のみで一方的に行わせたのであります。

 このような暴挙を行ったにもかかわらず、国民注視の問題を委員会審議を通じて解明していくことが必要であるとして、我が党は、野呂田予算委員長の裁定を不服としつつも、整々粛々と予算の審議に協力をしてまいりました。

 国民の信頼を回復することができなければ、我が国社会を立て直すこともできないわけであります。政治への信頼回復なしには、経済の回復も景気の回復もあり得ません。幾ら予算を成立させても、今までのままの体質の政治が続いていくならば、国民生活はますます混迷するばかりであります。

 政治に信頼を回復するためには、相次ぐ不祥事にかかわる関係者の証人喚問が何よりも必要であり、村上正邦前自民党参議院議員会長、額賀福志郎前経済財政担当大臣、小山孝雄前自民党参議院議員、KSD前理事長古関忠男被告、外務省の松尾克俊元要人外国訪問支援室長の証人喚問を我々は再三再四、強く求めてきたところであります。

 証人喚問を行わずして予算案の審議を終了させることがあっては断じてなりません。それが国民の世論であり、予算委員会での証人喚問をかたくなに拒み続ける与党の姿勢を国民は到底納得することができないだろうと思います。証人喚問要求から逃げれば逃げるほど、参議院選挙では国民の手痛いしっぺ返しを受けるということを忠告しておきたいと思います。

 ところが、野呂田予算委員長は、証人喚問というこのような重要課題に対して、一方的に与党の意見のみを聞き入れて、野党の要求に聞く耳を持たないばかりか、昨日、民主党の池田元久議員の、事もあろうに質疑時間中に、公聴会日程の強行採決をするという暴挙を行ったばかりでなく、また本日、予算委員会の理事会での合意なしに一方的に与党単独で予算委員会を強行開会するという、あいた口もふさがらないような行為に及んだのであります。

 このような一方的な態度は、議会政治のルールを委員長みずからが破り、審議の公平公正を旨とする委員長がみずから審議拒否をするにも等しいものであって、予算委員会混乱の原因は、挙げて野呂田予算委員長のとった暴挙にあり、その責任は重大であると言わざるを得ません。

 我々自由党は、この予算委員長のとった暴挙に対し断固抗議するとともに、重ねて関係者の予算委員会での証人喚問を強く求めてまいることを申し添え、公聴会の二月二十七日、二十八日開催に強く反対をするものであります。

 以上であります。

藤井委員長 児玉健次君。

児玉委員 児玉健次です。

 日本共産党を代表して、反対の意見を述べます。

 二〇〇一年度政府予算案を審議している予算委員会で昨日どんな事態が起きたか、そのことを私たちは厳しく見る必要があります。

 その第一。KSDと機密費の問題をめぐって疑惑を徹底的に解明してほしい、これは多くの国民の声であり、そのことにこたえるのが私たち国会の責務です。

 野党四党は、共同して五名の証人を喚問することについてかねてから主張をし、提案をしてまいりました。与党の対応はどうだったか。検討したい、いつまでも回答を延ばすことはしない、こう言って理事会で議論が継続されてきた。ところが、昨日の昼の予算委員会理事会で、五名の証人喚問について一括して拒否するという表明をした。そのことに対して野党のそれぞれが厳しく批判をし、再検討を求めていた。それが第一の特徴です。

 二つ目。予算委員会の野呂田委員長のごく最近の発言、大東亜戦争がアジア諸国をして植民地主義から解き放つ重要な契機となった、この発言について、既にアジア諸国から厳しい反発と批判の声が起きています。

 昨日の予算委員会理事会で、野党、幾つかの党がこの点について厳しく批判をし、野呂田氏が予算委員長の資格、その点で問われなければならない、そういう議論が行われていた。その直後、予算委員会の午後再開冒頭、公聴会の採決を委員長が一方的に行った。それが昨日の事態です。

 日本共産党は、国民各層の意見を予算審議に正しく反映するために公聴会を行うことは必要だと考えています。ただし、いつ行うか、それは与党、野党が協議をして、一致する日程で行う必要があります。昨日の事態はそれとは全く逆のものです。

 私たちは、ここで今私たちが採決をして、そして公聴会の日程を決めること、それ自身が国民の声に反し、二〇〇一年度予算の適切な審議を行う道につながらない、そういう立場から反対いたします。

藤井委員長 保坂展人君。

保坂委員 社会民主党の保坂展人です。

 昨日の予算委員長の指揮による公聴会の議決については、与野党の合意を踏みにじるものであり、断じて容認することができません。

 まず、解明すべき疑惑について、与党が何ら努力を示していない点を指摘したいと思います。

 私たち野党が証人喚問要求をしている、例えば解明したい事柄として、ものつくり大学の文言がなぜ小渕総理の施政方針演説に入ってきたのかというごく初歩的な経過についても、官房長官は、全くわからない、人も違うし制度も違うし、こういう不明の答弁を繰り返すばかりで、KSDという公益法人を標榜する百万人の組織を私物化して、主に自民党を幅広く応援することの対価として、国の予算の中から、前例のない、労働省の予算を補助金としてつけ、あるいは法務省入管の政策転換をさせるなど、好き放題の限りを尽くしてきた古関理事長の犯罪は、戦後政治史に特筆されるに違いありません。

 五年前の二月二十二日、実は衆議院の予算委員会公聴会の公述人として、財団法人KSDの理事長古関氏が職人大学構想を披露し、この公聴会での発言が、その後に小山参議院議員によって参議院の中小企業特別委員会で紹介をされたという事実、そしてまた、一連の国会質問がKSDの依頼に対して、請託に対して対価を受けたという、いわゆる贈収賄容疑の事件として立件されていることを思えば、予算委員会もまたKSD事件の現場であるということを私ども指摘してまいりました。

 官邸機密に外交機密費、これらがどうなっているのか、上納分がどうなのか実態も明らかではありませんし、また、それらの不透明な支出を示す証拠も次々と挙がっております。今年度予算の中にはこの部分も当然含まれているわけで、これを減額することもなく、実態を明らかにすることもなく、予算が日程内にということのみで公聴会をセットする、これは暴挙としか言いようがありません。

 他の委員からも指摘があったように、アジア各国で野呂田委員長の発言について抗議の声が上がっておりますし、議運の委員、とりわけ委員長に、国民の声、そして、世界じゅうが日本の国会のありようを見守っているということに配慮をしていただき、予算の現場、与野党協議を再開するという場にこの公聴会の件を差し戻していただくように強く要求して、反対の討論といたします。

藤井委員長 それでは、予算委員会からの公聴会開会承認要求の件につきましては、これを承認すべきものと議長に答申するに賛成の諸君の挙手を求めます。

    〔賛成者挙手〕

藤井委員長 挙手多数。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

藤井委員長 次に、本日の本会議の議事について、事務総長の説明を求めます。

谷事務総長 国家公務員任命につき同意を求めるの件についてお諮りをいたします。採決は三回になりますが、順序は印刷物のとおりであります。

 以上で暫時休憩になります。

    ―――――――――――――

       採 決 順 序

 一、(反対 民主、共産、社民)

  国家公安委員会委員

                安崎  暁君

  航空事故調査委員会委員

      勝野 良平君    加藤  晋君

 二、(全会一致)

  労働保険審査会委員

      小川 英明君    千葉 省三君

 三、(反対 民主)

  航空事故調査委員会委員長及び同委員

   委員長 佐藤 淳造君

   委 員 垣本由紀子君   山根晧三郎君

    ―――――――――――――

藤井委員長 それでは、本日の本会議は、午後零時五十分予鈴、午後一時から開会いたします。

 この際、暫時休憩いたします。

    午後零時十七分休憩

     ――――◇―――――

    〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕




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