衆議院

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第15号 平成18年3月17日(金曜日)

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平成十八年三月十七日(金曜日)

    正午開議

 出席委員

   委員長 佐田玄一郎君

   理事 田野瀬良太郎君 理事 遠藤 利明君

   理事 田村 憲久君 理事 松本  純君

   理事 江渡 聡徳君 理事 宮澤 洋一君

   理事 中川 正春君 理事 三井 辨雄君

   理事 大口 善徳君

      あかま二郎君    大塚 高司君

      亀岡 偉民君    清水鴻一郎君

      清水清一朗君    中山 泰秀君

      松浪 健太君    松本 洋平君

      渡部  篤君    石関 貴史君

      津村 啓介君    寺田  学君

      丸谷 佳織君    穀田 恵二君

      菅野 哲雄君

    …………………………………

   議長           河野 洋平君

   副議長          横路 孝弘君

   議員           塩谷  立君

   議員           西  博義君

   事務総長         駒崎 義弘君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十七日

 辞任         補欠選任

  萩生田光一君     松本 洋平君

  高木美智代君     丸谷 佳織君

  穀田 恵二君     佐々木憲昭君

  日森 文尋君     菅野 哲雄君

同日

 辞任         補欠選任

  松本 洋平君     萩生田光一君

  丸谷 佳織君     高木美智代君

  佐々木憲昭君     穀田 恵二君

  菅野 哲雄君     日森 文尋君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 議員西村真悟君の議員辞職勧告に関する決議案(村田吉隆君外三名提出、決議第一号)

 本会議における議案の趣旨説明聴取の件

 本日の本会議の議事等に関する件


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     ――――◇―――――

佐田委員長 これより会議を開きます。

 まず、村田吉隆君外三名提出の議員西村真悟君の議員辞職勧告に関する決議案を議題とし、提出者から趣旨の説明を聴取いたします。塩谷立君。

    ―――――――――――――

 議員西村真悟君の議員辞職勧告に関する決議案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

塩谷議員 自由民主党の塩谷立です。

 私は、ただいま議題となりました議員西村真悟君の議員辞職勧告に関する決議案について、自由民主党及び公明党の提出者を代表して、提案の趣旨を御説明いたします。

 初めに、決議案の本文を朗読いたします。

    議員西村真悟君の議員辞職勧告に関する決議案

  本院は、議員西村真悟君の議員辞職を勧告する。

  右決議する。

 以下、その理由を申し述べます。

 現在、我が国会は、にせメール問題により、世間を騒がせ、国民は前代未聞の政治不信の中にあります。健全かつ清廉潔白な議会制民主主義の維持は国の根幹であり、我々議会人は、今こそ政治の信頼と活力を取り戻すべきときであると深く自覚しなければなりません。

 しかるに、元民主党所属の本院議員西村真悟君は、弁護士資格を持たない人物に自分の弁護士名義を使用させ、数年にわたって交通事故などの示談交渉を行わせ、しかも、その報酬を受け取り、昨年十一月二十八日逮捕され、十二月十八日起訴、同月二十八日追起訴されたのであります。この事実は、国民の負託にこたえるべき国会議員として、決して看過してはならない出来事であります。しかも、本年三月九日の初公判においては、西村真悟君も弁護士法違反容疑を認めているところであります。

 また、西村議員は、昨年の衆議院選挙直後、小泉総理について、あれは狙撃してもいい男だなどと述べ、テロを容認するかのような発言をするなど、本院所属議員としての資質に重大な疑義を持たざるを得ない言動も行っております。

 こうした中、本件は、まさに国民の厳粛なる負託を裏切るだけでなく、本院の名誉と権威を著しく傷つけ、またしても国民の政治不信をより一段と深める原因となっております。真に信頼足り得る政治の実現を切望するならば、西村議員本人が、自身の過ちを率直に見詰め、潔くみずからの出処進退に思いをいたすべきであると考えます。

 よって、本院は、西村真悟君が今こそその職責の重さを自覚して議員を辞職し、国民に陳謝し、その政治的道義的責任を明らかにするよう勧告するものであります。

 これが、本決議案を提出する理由であります。

 委員各位の御賛同をお願い申し上げ、提案理由説明を終わります。

佐田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 これより質疑に入るのでありますが、質疑の申し出がありません。

 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、順次これを許します。大口善徳君。

大口委員 公明党の大口善徳でございます。

 ただいま議題となりました議員西村真悟君の議員辞職勧告決議案につきまして、自由民主党並びに公明党を代表いたしまして、賛成の立場から討論をさせていただきます。

 近年、我が国唯一の立法機関であり、国権の最高機関である国会において、その構成員たる国会議員が、あろうことか国法を公然と破り、司直の手を煩わせる事案が頻発し、にせメール問題もあり、国会の権威を著しく傷つけ、国民の政治不信を一層深刻なものにしていることは極めてゆゆしき事態であると言わざるを得ません。

 今、議題に上がりました元民主党の西村真悟君は、平成十年六月ごろから平成十六年七月ごろまでの約六年間、弁護士資格を有しない人物に、弁護士であるみずからの名義を利用させた上、その報酬を受け、弁護士法違反並びに組織的犯罪処罰法違反の罪に問われ、逮捕、起訴され、現在公判中であります。また、新聞報道によれば、西村君は大阪国税局の税務調査を受け、名義貸しで得た報酬のうち約三千万円の所得隠しを指摘され、重加算税を含む追徴税を課され、修正申告に応じたというのであります。

 弁護士資格を他人に使用させることが重大な罪であることは、弁護士である西村君本人が一番よく承知しているところであります。しかも、初公判でみずから弁護士法違反容疑を認めており、明白かつ重大な違法行為を犯したのでありますから、本来、みずから潔くその責任をとって国会議員を辞職すべきであります。

 ところが、本決議案が提出されても、西村君本人は、全く次元の異なる北朝鮮の拉致問題を持ち出し、みずからの辞職と経済制裁を強引に結びつけ、自身の責任を全く痛感することなく、議員としての出処進退を決することを回避しており、政治倫理の片りんすら感じられません。

 かつて西村君は、鈴木宗男議員、坂井隆憲議員の辞職勧告決議案に賛成者として名を連ね、決議案を可決に導いた当事者でもあります。さらに、衆議院懲罰委員長という重責をも経験しております。

 今、懲罰委員会で審査中の永田寿康議員と同様に、国会議員の職に恋々とする姿に、民主党の支持者は無論のこと、国民から怒りの声が巻き起こっております。

 西村君は、政治不信の連鎖を断ち切り、潔くみずから辞職すべしとの与野党一致した意見に真摯に耳を傾けるべきであります。我々は、政治に対する国民の信頼回復のため、国会の権威において、本決議案に毅然として賛成の意を表するものであります。

 西郷南洲翁遺訓にある節義廉恥の心、すなわち、節度を守って正義を重んじる心と恥を知る心をぜひ西村真悟君に取り戻していただきたいと念願し、自由民主党並びに公明党を代表しての私の賛成討論といたします。

 以上です。

佐田委員長 次に、穀田恵二君。

穀田委員 私は、日本共産党を代表して、議員西村真悟君の議員辞職勧告決議案を本日の本会議に上程することを求めます。

 議員西村真悟君は、昨年十一月二十八日、弁護士法違反容疑で大阪地検特捜部に逮捕され、同年十二月十八日に起訴され、組織犯罪処罰法違反容疑でも再逮捕され、起訴されています。

 西村真悟君は、弁護士資格を持たない人物に自分の弁護士名義を使用させ、数年間にわたって交通事故などの示談交渉を行わせ、依頼者から受け取った報酬はこの人物と折半していたのであります。本年三月九日に行われた初公判において、西村真悟君自身が、こうした弁護士法違反の事実については、そのとおり間違いないと認めたのであります。

 さらに、西村真悟君は、大阪国税局の税務調査を受け、弁護士の名義を貸した見返りに得た報酬をめぐり、二〇〇四年までの七年間に約三千万円の申告漏れを指摘されていたことも明らかになっています。

 国民の厳粛な負託を受け国民を代表する国会議員であり、また、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする弁護士でありながら、違法行為によって利益を得るなどということは言語道断であります。

 国民の厳粛な負託を裏切り、社会正義を投げ捨てた責任は極めて重大であり、西村真悟君は直ちに議員を辞職すべきであります。にもかかわらず、西村真悟君が、議員としての職責は別などとしていることは看過できません。

 西村真悟君の背信行為によって国民の政治不信が一層深まっているもとで、本院として、西村君の政治的道義的責任を明らかにし、国民の政治に対する信頼を回復するために努力することは当然であり、議員西村真悟君に対する議員辞職勧告決議案に賛成するものであります。

 なお、私たちは、こうした見地に立って、従来から、汚職、腐敗など国民の厳粛な負託を裏切る背信行為を犯した議員に対する政治的道義的責任のあり方として議員辞職勧告決議を提起してきました。今回、自民党が初めて議員辞職勧告決議を提案されたことは、今後のかかる問題での本院としての対処のあり方としても注目したいと思います。

 以上、意見表明といたします。

佐田委員長 次に、菅野哲雄君。

菅野委員 社会民主党・市民連合の菅野哲雄でございます。

 私は、社会民主党・市民連合を代表し、議員西村真悟君の議員辞職勧告決議案に賛成の立場で意見表明を行います。

 西村真悟君は、昨年十一月二十八日、非弁行為の容認、名義貸しという弁護士法違反により逮捕され、十二月十八日には、組織犯罪処罰法の犯罪利得の収受容疑で再逮捕されました。本来、みずからの不明を恥じ、道義的政治的責任を自覚するなら、国民に謝罪をした上で、直ちに国会議員の職を辞すのが西村君のとるべき態度であるはずです。しかも、先日行われた初公判で、西村君自身、弁護士法違反の起訴事実を認めております。さらに、七年間で三千万円もの所得隠しをしていたことが国税から指摘され、修正申告に応じたと報じられています。

 法律の専門家である弁護士と、国民の厳粛な信託を受けている国会議員は、どちらも高い品位や倫理観が求められている公職であり、重い責任が伴うものです。そうでありながら、西村君が多年にわたって違法行為に手を染めてきたことは、まさに法律家としての品位に欠け、政治家としての責任をもないがしろにする行為であり、潔く辞職するしか道はありません。

 最後に、従前、藤波孝生議員や中村喜四郎議員を初め、野党による議員辞職勧告決議案の本会議上程の要求を受け入れてこなかった自民党が、本院において初めて議員辞職勧告決議案の提出者となりました。今後、数を頼みとした恣意的な対応と受け取られることがないよう厳に留意すべきことを申し添え、決議案に賛成の意見表明といたします。

佐田委員長 これにて討論は終局いたしました。

 これより採決に入ります。

 議員西村真悟君の議員辞職勧告に関する決議案について採決いたします。

 本決議案に賛成の諸君の挙手を求めます。

    〔賛成者挙手〕

佐田委員長 挙手総員。よって、本決議案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 お諮りいたします。

 本決議案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

佐田委員長 次に、ただいま議決いたしました本決議案は、本日の本会議において緊急上程するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

佐田委員長 次に、本日総務委員会の審査を終了した独立行政法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案、独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案、経済産業委員会の審査を終了した独立行政法人工業所有権情報・研修館法の一部を改正する法律案の各法律案について、それぞれ委員長から緊急上程の申し出があります。

 右各法律案は、本日の本会議において緊急上程するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

佐田委員長 次に、趣旨説明を聴取する議案の件についてでありますが、内閣提出の農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律案、山田正彦君外四名提出の食料の国内生産及び安全性の確保等のための農政等の改革に関する基本法案の両法律案は、本日の本会議において趣旨の説明を聴取し、これに対する質疑を行うことに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

 なお、内閣提出の法律案の趣旨説明は、中川農林水産大臣が行い、山田正彦君外四名提出の法律案の趣旨説明は、提出者の山田正彦君が行います。

 内閣提出の法律案の趣旨説明に対し、自由民主党の原田令嗣君から、両法律案の趣旨説明に対し、民主党・無所属クラブの松木謙公君から、それぞれ質疑の通告があります。

 質疑時間は、原田令嗣君は十分以内、松木謙公君は十五分以内とするに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

 なお、質疑者の要求答弁者は、お手元の印刷物のとおりであります。

    ―――――――――――――

 一、趣旨説明を聴取する議案の件

  農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律案(内閣提出)

  食料の国内生産及び安全性の確保等のための農政等の改革に関する基本法案(山田正彦君外四名提出)

   趣旨説明

      農林水産大臣 中川 昭一君

      提出者    山田 正彦君(民主)

   質疑通告     時 間  要求答弁者

閣法について

 原田 令嗣君(自民)  十分以内 農水

二法律案について

 松木 謙公君(民主) 十五分以内 農水、提出者

    ―――――――――――――

佐田委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。

駒崎事務総長 まず最初に、動議により、議員西村真悟君の議員辞職勧告に関する決議案を緊急上程いたしまして、佐田議院運営委員長の報告がございます。採決は、起立採決をもって行います。

 次に、日程第一につき、稲葉農林水産委員長の報告がございまして、民主党、共産党、社民党及び国民新党が反対でございます。

 次に、日程第二は委員長提出の議案でありますので、議長から委員会の審査を省略することをお諮りいたします。次いで大野災害対策特別委員長の趣旨弁明がございまして、全会一致であります。

 次に、総務委員会の二法律案を緊急上程いたしまして、中谷総務委員長の報告がございます。採決は二回になります。一回目は独立行政法人情報通信研究機構法の一部改正案で、民主党、共産党、社民党及び国民新党が反対でございます。二回目は独立行政法人消防研究所の解散に関する法律案で、全会一致であります。

 次に、経済産業委員会の法律案を緊急上程いたします。石田経済産業委員長の報告がございまして、民主党、共産党、社民党及び国民新党が反対でございます。

 次に、内閣提出に係る農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律案につきまして、中川農林水産大臣から、山田正彦君外四名提出に係る食料の国内生産及び安全性の確保等のための農政等の改革に関する基本法案につきまして、山田正彦さんから順次趣旨の説明がございます。これに対しまして、二人の方々からそれぞれ質疑が行われます。

 本日の議事は、以上でございます。

    ―――――――――――――

 議事日程 第十号

  平成十八年三月十七日

    午後一時開議

 第一 独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案(内閣提出)

 第二 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案(災害対策特別委員長提出)

    ―――――――――――――

佐田委員長 それでは、本日の本会議は、午後零時五十分予鈴、午後一時から開会いたします。

    ―――――――――――――

佐田委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来る二十三日木曜日午後一時から開会することといたします。

 また、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。

 なお、来る二十二日水曜日午後三時三十分から図書館運営小委員会を開会することといたし、午後四時から理事会を開会いたします。

 また、来る二十三日木曜日午後四時から衆議院事務局等の改革に関する小委員会を開会することといたします。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十七分散会


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