衆議院

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第6号 平成21年11月17日(火曜日)

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平成二十一年十一月十七日(火曜日)

    午後零時十三分開議

 出席委員

   委員長 松本 剛明君

   理事 高木 義明君 理事 松崎 公昭君

   理事 牧  義夫君 理事 松木けんこう君

   理事 横山 北斗君 理事 鷲尾英一郎君

   理事 逢沢 一郎君 理事 高木  毅君

   理事 遠藤 乙彦君

      石井  章君    高山 智司君

      津川 祥吾君    手塚 仁雄君

      松崎 哲久君    皆吉 稲生君

      吉川 政重君    伊東 良孝君

      小泉進次郎君    齋藤  健君

      橘 慶一郎君    佐々木憲昭君

      阿部 知子君    山内 康一君

      下地 幹郎君

    …………………………………

   議長           横路 孝弘君

   副議長          衛藤征士郎君

   事務総長         鬼塚  誠君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月十七日

 辞任         補欠選任

  菊田真紀子君     吉川 政重君

  服部 良一君     阿部 知子君

同日

 辞任         補欠選任

  吉川 政重君     菊田真紀子君

  阿部 知子君     服部 良一君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 永年在職議員として表彰された元議員中川昭一君及び同浅井美幸君逝去につき弔詞贈呈報告の件

 人事官任命につき同意を求めるの件

 本日の本会議の議事等に関する件


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     ――――◇―――――

松本委員長 これより会議を開きます。

 まず、元議員逝去につき弔詞贈呈報告の件についてでありますが、去る十月三日、永年在職議員として表彰された元議員中川昭一君が逝去されました。また、去る十月四日、永年在職議員として表彰された元議員浅井美幸君が逝去されました。

 ここに謹んで哀悼の意を表します。

 弔詞につきましては、お手元の印刷物のとおりの特別弔詞を、理事各位の御了承を得まして、中川昭一君については去る二日に、浅井美幸君については去る四日に、議長からそれぞれ贈呈していただきましたので、御了承願います。

    ―――――――――――――

 衆議院は 多年憲政のために尽力し 特に院議をもってその功労を表彰され さきに逓信委員長の要職につき またしばしば国務大臣の重任にあたられた正三位旭日大綬章中川昭一君の長逝を哀悼し つつしんで弔詞をささげます

    …………………………………

 衆議院は 多年憲政のために尽力し 特に院議をもってその功労を表彰され さきに沖縄及び北方問題に関する特別委員長の要職にあたられた浅井美幸君の長逝を哀悼し つつしんで弔詞をささげます

    ―――――――――――――

松本委員長 また、両君に対する弔詞は、本日の本会議において、議長から贈呈の報告があり、弔詞をそれぞれ朗読されることになります。

 その際、議員の方は御起立願うことになっております。

    ―――――――――――――

松本委員長 次に、人事官任命につき同意を求めるの件についてでありますが、人事官に江利川毅君を任命するについて、内閣から本院の同意を求めてまいっております。

    ―――――――――――――

 一、人事官任命につき同意を求めるの件

   江利川 毅君 谷公士君九、一一辞職につきその後任

    ―――――――――――――

松本委員長 この際、発言を求められておりますので、順次これを許します。牧義夫君。

牧委員 ただいま議題となりました人事官任命につき同意を求めるの件につきまして、意見を申し述べます。

 今回の候補者については、他の二名の人事官の経歴が民間企業役員や大学教授であることも勘案して、人事院の役割を発揮していく上で必要不可欠な人材として内閣が人選したものでありますが、人事院がその役割を適切に果たしていくためには、三名の人事官のうち、少なくとも一名は、行政に関する豊富な経験と高い見識を有し、公務員に関する人事管理にも詳しい者であることが必要であると考えます。

 さきに行われた本委員会における意見聴取並びに質疑も踏まえて申し上げますと、江利川毅氏は、厚生省の出身ではありますが、内閣官房や内閣府における勤務も長く、公務員の人事管理はもとより、行政全般にわたって卓越した見識と幅広い視野を持ち、すぐれた判断力、指導力を有しております。

 今後、公務員制度改革が進む中、労働基本権の回復の検討や、それに伴う人事院の機能の見直しなど、複雑困難化している人事行政のさまざまな課題に適切に対応できる人事官として江利川毅氏が適任であると判断いたし、同意であります。

 以上です。

松本委員長 高木毅君。

高木(毅)委員 自由民主党の高木毅でございます。

 自由民主党・改革クラブを代表して、人事官に関する同意人事に反対する意見を表明いたします。

 その前に、この人事案件について、提示とほぼ同時に、テレビに、そしていわゆるネットで報道されるということがありました。極めて遺憾なことであり、指摘をさせていただきます。

 この件につきましては、政府は二度にわたり調査をし、その調査をしたということについては一定の評価はいたしますが、結局、明確な結果報告を得ることはできませんでした。重ねて遺憾の意を表し、二度とこのようなことのないよう、政府に、そして与党に対し猛省を促すものであります。

 また、内閣からは、議運の理事会に天下りとわたりの定義というものが提出されました。また、議運の理事会において、官房長官より、あっせんを禁じる府省庁には政務三役や官僚OBが含まれないとの発言がなされました。これは再就職の抜け穴を認める重大な発言であると指摘をさせていただきます。

 さて、今回の人事案件でありますが、人選の理由として、鳩山総理も官房長官も、事情を十分熟知した方が好ましいと述べておりますが、しかし、争議権を与える等、労使の協議による公務員改革を進めるとすれば、民間の視点が不可欠であるのに、候補者は民間勤務の経験もほとんどありません。事務次官を二度歴任し、行政実務にはすぐれているのかもしれませんが、高い専門性が必要とされる公務員制度全般の事情を熟知しているとは言いがたい。つまり、内閣の人選理由と実情には乖離があると言わざるを得ません。

 また、厚生労働省が抱えてきた年金ややみ専従などの重要な問題につき、同省の事務次官として有効な対応策を講じられなかった候補者が、人事官として公務員全般の諸課題に的確に対応できるのかも甚だ疑問であります。

 さらに、かつて民主党は、官僚出身を理由に日銀総裁等の人事に反対してまいりました。にもかかわらず、脱官僚を掲げ、天下りやわたりの禁止を標榜する鳩山内閣が、さきの日本郵政人事に関し、元大蔵事務次官の齋藤次郎氏など官僚OBを登用したことに、国民は大きな失望を感じております。

 今回の人選におきましても、脱官僚を掲げてきた民主党の方針において一貫性を欠くものであります。民主党のマニフェストがなし崩しでほごにされており、この際、鳩山内閣は方針転換を表明するとともに、改めて人事選定の判断基準を明確にすべきであるということを指摘して、私の意見表明といたします。

松本委員長 遠藤乙彦君。

遠藤(乙)委員 公明党の遠藤乙彦です。

 公明党といたしましては、今回の人事案件につきましては反対を表明いたします。以下の理由によるものでございます。

 第一につきましては、今、公務員制度については国民の目線に立った大胆な改革をすることが求められており、何よりも民間の視点を最大限に取り込むことが必要とされております。そういった中にあって、官僚の中の官僚ともいうべき人物を任命することは、これは適材適所とは言いがたく、特に今の候補が人事院総裁に擬せられているといったうわさもあるようでありまして、そういった点から見ると、なおさら適材適所とは言いがたいというふうに思うわけであります。

 第二点。現候補は、長年にわたり、社会保険庁を含む厚生労働省の幹部として、そしてまた事務次官の立場にもあったわけでございまして、厚生労働人事行政全般について責任を負うべき立場にあると考えられます。社会保険庁に限ってみても、近年のさまざまな問題にかんがみれば、厚生労働省の人事行政が適正に行われたとは言いがたい面がありまして、そういった点からも不適切であると考えます。

 第三点。民主党さんにおいては、先ほど議運の理事会に対しまして、いわゆる天下り、わたりの統一見解を出されたわけでありますけれども、従来、野党時代に言っていたこと、あるいはまたマニフェストで言われたこと、全面的な脱官僚、あるいはまた天下り、そしてわたりの全面禁止ということとは大きくかけ離れたものでありまして、特に政務三役の政治判断による選任、あるいはまたOBのあっせんによるものは全くそれは排除されないわけでありまして、大きく従来の主張と異なるわけでありまして、国民に対する説明責任を全く果たしていないと思うわけであります。

 さらに追加すれば、十一月四日の時点で国会に対してこの案件が示されたわけでありますが、それ以前にマスコミに漏れていたことは明確であります。この件につきましては、理事会等におきまして、野党の立場として、今回の案件、公務員の給与にかかわる問題の重要性にかんがみ、百歩譲ってこれは受け付けたわけでありますけれども、従来の与野党間の協議の中では、事前にマスコミに漏れた場合には、これを原則として受け付けないというのが基本的な了解であったかと思います。改めまして、この点で指摘せざるを得ないし、遺憾に思うわけでありまして、この点も指摘したいと思います。

 以上の理由によりまして、公明党として反対を表明いたします。

 以上です。

松本委員長 佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 人事官の同意人事について意見を述べます。

 人事院は、国家公務員制度に係る中立、専門の独立行政機関として、現行の国家公務員法が憲法二十八条が保障する公務員の労働基本権を制限していることへの代償機能としての役割を担うとともに、中央人事について準司法的権限もあわせ持っています。したがって、人事院を構成する三名の人事官は、その任務の重要性を自覚し、政府から独立し、中立の立場で職務を遂行できる人物でなければなりません。

 江利川氏は、小泉内閣のもとで内閣府事務次官、さらに安倍、福田、麻生内閣時代に厚生労働事務次官を務め、文字どおり官僚トップとして自公政権に深くかかわってきました。それだけに、政府から独立し、中立公正の立場で人事官の職務が遂行できるのか、また公務員制度改革についてどのような見識を持っているのかが問われます。

 第一に、人事官には、国家公務員制度改革の根幹問題である労働基本権の早期かつ完全な回復についての明確な見識、また、日本の公務員の状態がILO勧告や国際労働基準に照らして重大な問題があることの認識が必要です。

 ところが、先日、十一月十日の所信聴聞会で、江利川氏は、労働基本権回復問題について、国民生活にも影響があるので多角的な角度から考えるべき問題ではないか、内閣、国会で決めていただくことではないかなどと言うだけで、みずからの見解の表明を回避しました。

 また、ILOが、消防・監獄職員の団結権や一般公務員の争議権、労働協約締結権の保障など、国際労働基準に従った公務員制度改革をするよう勧告していることについても、何ら見解を示しませんでした。

 第二に、この間の人事院のあり方について、小泉内閣が二〇〇二年の骨太方針で公務員一律削減、総人件費抑制政策を打ち出し、それ以降、人事院は、初のマイナス勧告を行い、さらに給与構造改革、官民比較の対象範囲の見直しなどによって給与引き下げ勧告を重ねてきました。中立公正の機関であるべき人事院が政府の意向に屈したのでは、労働基本権制約の代償機能は果たせません。新たに人事官となる人については、この間の人事院のあり方に対して批判的見地がなければなりません。

 ところが、江利川氏は、民間が下がれば下がることもあり得る、政府の干渉は存じ上げないと、まともに答弁をしませんでした。内閣府と厚生労働省の事務次官を務め、官僚トップとして小泉内閣以来の構造改革路線に深くかかわってきた当事者としての反省が全く感じられません。

 また、今日問題となっている非正規労働者の増大や格差社会の広がりについての認識を問われた際も、厚生労働行政にもその責任の一端があることについては一切認めようとしませんでした。

 第三に、天下りの全面禁止についても、江利川氏は、そうできれば大変ありがたい、ただ、検討すべきことも多々あると、明言を避けました。江利川氏は、所信では公務員制度改革が時代の要請や変化に的確に対応した実効あるものとなるよう、人事院としても積極的な役割を果たす責任があると述べ、公務員の問題について、内閣府、厚生労働省の次官をやる中でさまざまなことを考えてきたと言いながら、結局、公務員制度をめぐる肝心かなめの問題についてはみずからの見解を表明しないのであります。これでは、内閣から独立し、中立公正の立場で人事官の職務を果たすことに疑問を禁じ得ません。

 以上から、江利川氏の人事官任命には賛成できません。

松本委員長 阿部知子君。

阿部委員 社会民主党の阿部知子です。

 社会民主党としては、江利川毅氏の人事官任命に賛成をいたします。

 以上です。

松本委員長 それでは、本件は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

松本委員長 次に、趣旨説明を聴取する議案の件についてでありますが、本日の本会議において、内閣提出の中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案、新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法案の両法律案の趣旨の説明を聴取し、これに対する質疑を行うことになっております。

 なお、内閣提出の中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案の趣旨説明は、亀井国務大臣が行い、本法律案の趣旨説明に対し、民主党・無所属クラブの鈴木克昌君、自由民主党・改革クラブの竹本直一君、公明党の竹内譲君、日本共産党の佐々木憲昭君から、それぞれ質疑の通告があります。

 質疑時間は、鈴木克昌君、竹本直一君、竹内譲君はおのおの十五分以内、佐々木憲昭君は七分以内とするに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

 なお、質疑者の要求大臣は、お手元の印刷物のとおりであります。

    ―――――――――――――

 一、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明

    趣旨説明 国務大臣 亀井 静香君

    質疑通告    時 間  要求大臣

 鈴木 克昌君(民主) 十五分以内 金融

 竹本 直一君(自民) 十五分以内 金融、財務、経産

 竹内  譲君(公明) 十五分以内 経産、金融、財務、経財

 佐々木憲昭君(共産)  七分以内 金融、経産

    ―――――――――――――

松本委員長 また、内閣提出の新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法案の趣旨説明は、長妻厚生労働大臣が行い、本法律案の趣旨説明に対し、民主党・無所属クラブの藤田一枝君、自由民主党・改革クラブの加藤勝信君、公明党の古屋範子君、社会民主党・市民連合の阿部知子君から、それぞれ質疑の通告があります。

 質疑時間は、藤田一枝君、加藤勝信君、古屋範子君はおのおの十五分以内、阿部知子君は五分以内とするに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

 なお、質疑者の要求大臣は、お手元の印刷物のとおりであります。

    ―――――――――――――

 一、新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法案(内閣提出)の趣旨説明

    趣旨説明 厚生労働大臣 長妻  昭君

    質疑通告    時 間  要求大臣

 藤田 一枝君(民主) 十五分以内 厚労

 加藤 勝信君(自民) 十五分以内 厚労、文科

 古屋 範子君(公明) 十五分以内 厚労

 阿部 知子君(社民)  五分以内 厚労

    ―――――――――――――

松本委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。

鬼塚事務総長 まず最初に、議長から、永年在職議員として表彰されました故元議員中川昭一先生に対する弔詞贈呈の報告がございまして、議長が弔詞を朗読されます。

 次に、議長から、永年在職議員として表彰されました故元議員浅井美幸先生に対する弔詞贈呈の報告がございまして、議長が弔詞を朗読されます。

 次に、人事官任命につき同意を求めるの件についてお諮りをいたします。自民党、公明党、共産党、みんなの党及び国益と国民の生活を守る会が反対でございます。

 次に、中小企業金融円滑化法案につきまして、亀井国務大臣から趣旨の説明がございます。これに対しまして、四人の方々からそれぞれ質疑が行われます。

 次に、新型インフルエンザ予防接種健康被害救済特別措置法案につきまして、長妻厚生労働大臣から趣旨の説明がございます。これに対しまして、四人の方々からそれぞれ質疑が行われます。

 本日の議事は、以上でございます。

松本委員長 それでは、本日の本会議は、午後零時五十分予鈴、午後一時から開会いたします。

    ―――――――――――――

松本委員長 次に、次回の本会議及び委員会は、追って公報をもってお知らせいたします。

逢沢委員 委員長、発言を求めます。

 正午に予定をされていた議運委員会がなぜおくれた開会になったのか、委員長及び与党筆頭からの適切かつ簡潔な説明を求めます。

高木(義)委員 個々の段取りについて若干申し上げることがありましたけれども、本会議散会後の理事会にそれをゆだねたいと思っております。

逢沢委員 議運理事会で確認されたとおりの議事進行、また議院運営委員会の運営を心がけていただきますように、特に強く要請をいたしておきます。

松本委員長 はい。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三十分散会


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