衆議院

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第36号 平成22年6月1日(火曜日)

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平成二十二年六月一日(火曜日)

    午後三時四十一分開議

 出席委員

   委員長 松本 剛明君

   理事 高木 義明君 理事 松崎 公昭君

   理事 牧  義夫君 理事 松木けんこう君

   理事 横山 北斗君 理事 鷲尾英一郎君

   理事 逢沢 一郎君 理事 高木  毅君

   理事 遠藤 乙彦君

      石井  章君    菊田真紀子君

      高山 智司君    津川 祥吾君

      手塚 仁雄君    松崎 哲久君

      皆吉 稲生君    伊東 良孝君

      齋藤  健君    橘 慶一郎君

      長島 忠美君    穀田 恵二君

      服部 良一君    山内 康一君

      下地 幹郎君

    …………………………………

   議長           横路 孝弘君

   副議長          衛藤征士郎君

   事務総長         鬼塚  誠君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月一日

 辞任         補欠選任

  小泉進次郎君     長島 忠美君

  佐々木憲昭君     穀田 恵二君

同日

 辞任         補欠選任

  長島 忠美君     小泉進次郎君

  穀田 恵二君     佐々木憲昭君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 衆議院議長横路孝弘君不信任決議案(谷垣禎一君外九名提出)の取扱いに関する件

 次回の本会議等に関する件


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     ――――◇―――――

松本委員長 これより会議を開きます。

 まず、決議案の取扱いに関する件についてでありますが、本日、谷垣禎一君外九名から、自由民主党・無所属の会、公明党、みんなの党、たちあがれ日本の四会派共同提案による衆議院議長横路孝弘君不信任決議案が提出されました。

 本件につきまして御協議願います。

 牧義夫君。

牧委員 私は、民主党・無所属クラブを代表して、私たちの基本的な考え方を申し述べます。

 初めに、執拗なまでに国会役員や閣僚の解任決議案、不信任決議案を乱発し、政策論争はそっちのけで、見境のない審議引き延ばし戦術に血道を上げる自由民主党の諸君に対し、強く抗議をするものであります。

 衆議院議長横路孝弘君不信任決議案は、去る二月二十五日、谷垣禎一君外四名によって提出され、三百二十六対百十五の圧倒的多数をもって否決されたばかりであります。にもかかわらず、一事不再議の原則を無視して、またしても本決議案を提出することは、議案提出権の濫用にほかなりません。

 我々は、今国会において、極めて粘り強く野党の意見に耳を傾けております。例えば、本委員会の理事会のトータルの開会時間は、昨年の通常国会の二十九時間余りに対し、既に五十時間に達しようとしております。一回当たりの平均開会時間は、昨年の二十六分に対し、四十七分と倍近くに上ります。

 少数者がいたずらに審議引き延ばしを図り、国会がいつまでたっても結論を出せないのでは、国民の負託にこたえることはできません。見境のない審議引き延ばし戦術はやめ、堂々と政策論争をしようではありませんか。

 以上、本決議案は本日の本会議に上程されないことを望むものであります。

 以上です。

松本委員長 逢沢一郎君。

逢沢委員 自由民主党を代表いたしまして、この議運委員会で発言をいたします。

 衆議院議長横路孝弘君不信任決議案

 本院は、衆議院議長横路孝弘君を信任せず。

 右決議する。

 以下、その提案理由を御説明させていただきます。

 衆議院議長横路孝弘君が、もはや議長としての職責を果たし得ないことは明白である。与党の強引な運営に加担する横路孝弘君は、議会制民主主義の破壊者であり、憲政史上最悪の議長であると断ぜざるを得ない。

 今国会においては十件もの強行採決がなされた。そのたびに野党は、与野党合意のもと、公正で円満な議会運営に努めるべきであると厳しく申し入れをしてきた。しかるに議長横路孝弘君は、多数を背景とした乱暴な運営を与党のなすままに任せ、今や議会は取り返しのつかない非常事態に陥っている。

 特に、郵政改革関連法案の審議にあっては、我が国の金融システムにかかわる重要法案であるにもかかわらず、公聴会開催も参考人招致もなされないまま、わずか六時間足らずの審議で打ち切られ、採決が強行をされた。横路孝弘君は、この常軌を逸した運営と法案採決を認めたばかりか、総務委員長の報告を聞くだけで、理事の意見は必要ないと切り捨て、議長みずから与野党国会対策委員長の調整と打開を求める一方で、野党国対委員長が本会議上程に抗議をしている、まさにその最中に開会ベルを押すに至った。また、本会議開会を強行しておきながら、温家宝首相との会見のために議事を中断して休憩するなど、その身勝手きわまる運営は到底看過できない。

 先人が積み上げてきた議長の中立的采配、議会のよき慣例は、ひとり横路孝弘君をもって一気に瓦解した。横路孝弘君の犯した暴挙は、議会の良識を葬り去る万死に値する行為である。よって本院は、二月二十五日提出の不信任決議案とは別の観点から、議会の正常化に向けて改めて横路孝弘君を不信任すべきものと考える。

 以上が、本決議案を提出する理由でございます。

 ただいま申し上げましたように、去る二月二十五日に自由民主党は横路孝弘議長に対し不信任決議案を提出いたしたわけでありますが、今回の決議案は、自由民主党、公明党、みんなの党、たちあがれ日本、四会派共同の提出であります。その決議案の重さ、深刻さを横路孝弘議長はしっかりと受けとめていただかなくてはならない。また、議長の出身会派である民主党に対しても、同様の言葉を申し上げておきたいというふうに思います。

 二月二十五日の不信任決議案の主な理由を、もう一度振り返ってみたいと思います。

 石川知裕議員辞職勧告決議案、鳩山総理と小沢民主党幹事長の政治資金問題に関連する証人喚問や参考人招致、公共事業箇所づけ漏えい問題、一方的な本会議趣旨説明と重要広範議案の扱い、予算委員会公聴会の不正常な状況での実施など、今国会において野党四党が善処を申し入れた事項に対し、横路孝弘議長は黙殺を決め込み、与野党の対立と議会の混乱に拍車をかけた。

 以上申し上げた事由が、去る二月二十五日に提出した決議案の、いわゆるエキスの部分であります。明らかに不信任決議案の内容が今回は違うということを、改めてこの議運委員会の場で明らかにいたしておきたいと存じます。

 郵政法案は、言うまでもなく、国民生活、経済、また金融システムや金融秩序、そして財政にも広く影響を与える重大な法案であります。決して、この法案が強行採決をされ、不正常な状況のまま本会議に上程されることがあってはならなかった。それを見過ごした横路議長の議長としての不適格性は言うまでもないことであります。

 しかも、野党四党の国会対策委員長が、国会の正常化、国会をまともな状況に立ち戻らさなくてはならない、真摯な議論を横路議長に対して申し上げている、まさにその最中に、予鈴を鳴らし、本鈴を鳴らす。まさに前代未聞のことであります。そして、この暴挙は空前絶後で、あってはならない、重くそのことを指摘しておかなくてはなりません。

 もとより、議長が本来持つべき尊厳はどこからやってくるか。それは、まさに議長が、議長として公正中立な立場で、まさに衆議院の院のトップとして、そのトップとしての職責を全うするところから初めてもたらされるものである。そのことを、この議運委員会のメンバーともども改めて確認させていただかなくてはなりません。

 以上が、このたび横路孝弘議長に対する不信任決議案を提出させた理由であります。

 この決議案は、すべての会派の皆様の理解をいただき、速やかに本会議に上程をされなくてはならない重い決議案であるということを最後に強く発言させていただき、発言といたします。

 以上でございます。

松本委員長 遠藤乙彦君。

遠藤(乙)委員 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました横路衆議院議長不信任決議案の本会議上程につきまして、賛成の立場から意見表明を行うものであります。

 去る二月二十五日、第一回目の不信任案が提出されましたが、さらに、その後、五月の連休後、会期末を控えて、与党が各委員会で狂ったように議会制民主主義にのっとった国会ルールを次々と踏みにじる暴挙に対して、ただ与野党話し合えと言うだけで、与党の暴走に何ら警鐘を鳴らすどころか、完全に傍観するありさまで、議長の職責を全く果たそうとしてこられませんでした。

 そのきわめつけが、五月二十八日、与党が総務委員会において、たった一日、六時間弱の審議で郵政改革法案を採決するとの情勢の中、四野党の幹事長がそろって議長に申し入れを行い、与党の暴走をとめるよう強く申し入れた際、仮定の話だからとして全く取り合わなかったのであります。

 野党幹事長が、強行したらまた伺いますと言い置き、事実、わずか六時間の質疑で強行採決が行われた直後、五時五十分ごろ、再度議長に申し入れを行おうとしたとき、驚くべきことに、既に議長は地元へ戻る飛行機に乗っていたのであります。

 この事実で明らかなように、横路議長は、議会の大混乱が起きようというときに、これを制止するどころか、無関心を装い、野党側にきちんとした説明すらなく、職場放棄、責任回避行為を平然と行ったのであります。

 さらに、議長不在のため、事務総長に対し、野党の採決撤回要求と調停を議長に伝えるよう要請したにもかかわらず、議長からは野党に何の回答もない。どうなったかと、翌週、三十一日に事務総長にただしたところ、与野党で話し合うようにと与党側に伝えたとのことでありました。なぜ、直接、野党の幹事長に説明しないのか、議会人としての見識を疑いたくなる姿であります。

 そして、昨日の郵政法案の本会議上程をめぐって、野党の国対委員長の強い抗議の最中にも、全く取り合わず、本会議開催のベルを鳴らしたのであります。

 横路議長は、弁護士、北海道知事を経験した後、衆議院当選十回、議員歴二十七年という輝かしい経歴を重ね、さらには、国権の最高機関である衆議院議長のいすに上り詰めました。その議長が、与党の横暴に唯々諾々と加担し、言論の府を不毛の砂漠に変え、国会を崩壊の危機におとしめたことについて、大変残念に思うわけであります。

 残念ながら、議長としての職責を果たそうとしない、しようとしても党首脳の意向から許されない、逆らえば罷免される苦悩の姿は、もはや哀れにすら見えるのであります。まさに、憲政史上、類を見ないロボット議長のそしりを免れることはできません。そして、最悪の郵政改革逆行法案を無理やり通した、悪名高き衆議院議長として後世に名を残すことになったのであります。

 三権の長のうち、行政府の長、鳩山総理が国民から完全に見放され、また、立法府の長が言論の府崩壊の先導者と成り下がって、果たしてこれで日本の政治の未来はあるのかと強く危惧するものであります。

 二度にわたる不名誉な議長不信任案を提出された以上、せめて一刻も早く、みずから潔く議長職を辞して、狂った与党の暴走にささやかな良心の抵抗を示すこと以外に、もはや横路議長の選択肢はないと申し上げ、私の意見表明といたします。

松本委員長 それでは、本決議案を本会議に上程するに賛成の諸君の挙手を求めます。

    〔賛成者挙手〕

松本委員長 挙手少数。よって、本決議案は本会議に上程しないことに決定いたしました。(発言する者あり)

 御発言を控えてください。御発言を控えてください。

    ―――――――――――――

松本委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、明二日水曜日午後一時から開会することといたします。

 また、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後三時五十四分散会


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