衆議院

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第15号 平成23年12月6日(火曜日)

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平成二十三年十二月六日(火曜日)

    午後零時十分開議

 出席委員

   委員長 小平 忠正君

   理事 松野 頼久君 理事 山井 和則君

   理事 笠  浩史君 理事 田名部匡代君

   理事 糸川 正晃君 理事 鷲尾英一郎君

   理事 佐藤  勉君 理事 高木  毅君

   理事 遠藤 乙彦君

      相原 史乃君    岡田 康裕君

      川内 博史君    小宮山泰子君

      坂口 岳洋君    浜本  宏君

      水野 智彦君    森山 浩行君

      伊東 良孝君    小泉進次郎君

      齋藤  健君    塩崎 恭久君

      佐々木憲昭君    服部 良一君

      中島 正純君

    …………………………………

   議長           横路 孝弘君

   副議長          衛藤征士郎君

   事務総長         鬼塚  誠君

    ―――――――――――――

委員の異動

十二月六日

 辞任         補欠選任

  太田 和美君     小宮山泰子君

  服部 良一君     中島 隆利君

同日

 辞任         補欠選任

  小宮山泰子君     太田 和美君

  中島 隆利君     服部 良一君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案(鳩山由紀夫君外十九名提出)の取扱いに関する件

 本日の本会議の議事等に関する件


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     ――――◇―――――

小平委員長 これより会議を開きます。

 まず、決議案の取扱いに関する件についてでありますが、本日、鳩山由紀夫君外十九名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会、公明党、社会民主党・市民連合、みんなの党、国民新党・新党日本、たちあがれ日本、国益と国民の生活を守る会の八会派共同提案による第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案が提出されました。

 この際、発言を求められておりますので、これを許します。佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 オリンピックは、国際親善とスポーツの発展にとって意義深いものであります。しかし、二年前、石原東京都政がオリンピック招致を推進した際、我が党は、オリンピックを利用して大規模な東京開発を進めるものだと指摘して、反対しました。この招致が都民の大きな賛同が得られない中で失敗したことは、記憶に新しいところであります。

 にもかかわらず、東京都は二〇二〇年招致に立候補を表明していますが、これは、前回への反省も都民への説明もないまま、震災復興を口実にした焼き直しにすぎません。

 今、力を注ぐべきは、被災者の生活再建、被災地の復興、原発事故の収束、放射能被害の賠償、除染であり、震災に強い都市・国土づくりであります。このようなときに、招致のためにインフラ整備を初めとした膨大な関連経費を投入することは、やるべきではありません。

 都民、国民からも東京オリンピック招致を望む声は高まっておらず、東京都の「都民の声総合窓口」に寄せられた都民意見の八割が招致反対であります。

 以上を踏まえ、今回の二〇二〇年夏季オリンピック東京招致決議に反対するものであります。

小平委員長 それでは、本決議案は、本日の本会議において議題とするに賛成の諸君の挙手を求めます。

    〔賛成者挙手〕

小平委員長 挙手多数。よって、そのように決定いたしました。

 なお、本決議案の趣旨弁明は、提出者の鳩山由紀夫君が行います。

 また、本決議に対しまして、内閣を代表して、中川文部科学大臣から発言があります。

    ―――――――――――――

小平委員長 この際、本日の議事日程第一ないし第四について発言を求められておりますので、順次これを許します。佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 本日の議事日程第一ないし第四を無期限に延期すべしとの動議を提出いたします。

 日本と、ロシア、韓国、ベトナム、ヨルダンとの間の原子力四協定は、各国が進める原発計画に日本企業が参入し、原子力関連資機材や技術の移転など、我が国企業の原子力ビジネスの展開を可能とするための法的枠組みを整備するものとしております。

 しかし、現在の原発においては、核分裂を制御する技術は未確立であり、核エネルギーの暴走をとめることはできません。さきの東日本大震災における東京電力福島第一原子力発電所の事故で、そのことが示されたのであります。

 一たび重大事故が発生し、大量の放射性物質が外部に放出されれば、もはやそれを抑える有効な手段すら存在しません。被害は、地域や国境を越え、また、世代を超え、子々孫々に及ぶ長い時間、放射能被害、すなわち被曝に苦しむ人々をつくり出すことになるのであります。

 現に福島県では、いまだに避難者が十五万人を超え、五万八千人が県外に避難し、自治体として存続の危機にさらされている市町村もあります。除染や賠償も進んでおらず、いまだ、故郷に戻れる展望も開けていないのであります。

 だからこそ、この議院運営委員会で、東電福島第一原発の事故原因を徹底的に究明するため、原発事故調査委員会の設置を決め、さきの衆参の本会議で委員を選び、まさにこれから徹底した調査を行おうとしているのであります。このようなときに、なぜ危険な原発を輸出しなければならないのでしょうか。到底許されるものではありません。

 原子力四協定は、本会議の議題とすることを無期限に延期すべきであります。

 以上です。

小平委員長 服部良一君。

服部委員 同じく、本日の議事日程第一ないし第四を無期限に延期すべきとの動議を提出いたします。

 その理由を、以下、申し述べます。

 ロシア、韓国、ベトナム及びヨルダンとの原子力協定については、全くもって審議不十分であり、そもそも撤回すべきと考えます。

 日本は、福島第一原発事故を引き起こし、原発がいかに甚大な被害をもたらすか、身をもって経験しました。原発は、数千億円もの投資を必要としますが、一たび事故が起きれば、何兆円、何十兆円もの損害をもたらします。そもそも、人の命や健康、そして豊かな生態系が放射能で破壊されるということの重さは、とてもお金で換算できません。

 事故はまだ収束していません。生活の再建、環境の回復には長い年月を要します。もちろん、事故の原因究明、検証は終わっていません。三・一一前の前提は覆され、安全指針や防災指針などは見直しの最中です。地震、津波の想定や発電コストも、改めて検証されているところです。

 それなのに、なぜ、最高水準の安全性を提供するなどと言えるのでしょうか。諸外国との信頼関係を言うのであれば、三・一一前の計画をそのまま進めていいのですかと問いかけることこそ、誠実な態度ではないですか。そもそも、エネルギー・環境会議を中心に、白紙からエネルギー政策の見直しをしているところではないですか。原発輸出だけは別というのは、論理が破綻しています。

 外務委員会での審議で問題の一端が明らかとなりましたが、ヨルダンの計画は、内陸部の砂漠という世界にほとんど例のない立地条件であり、冷却水の確保など大きなリスクがあります。ベトナムの建設予定地は、貴重な生態系を擁する国立公園に隣接しており、環境影響が強く懸念されます。国内では脱原発依存、世界では推進というのは、甚だしい矛盾です。

 通常国会で、ヨルダン原発建設計画の大きなリスクが明らかになり、採決が見送りになった事情にかんがみると、わずか三時間の一括審議で、何ら疑問が解消しないままに採決に至ったことは、暴挙と言わざるを得ません。

 先週金曜日の本会議で国会事故調査委員会の委員が任命され、国会においても、ようやく事故検証が始まります。なぜ、今、原子力協定を承認しようとするのでしょうか。

 以上、無期限延期動議を提出する理由です。委員各位の賢明な御判断をお願い申し上げます。

小平委員長 それでは、佐々木憲昭君及び服部良一君の動議に賛成の諸君の挙手を求めます。

    〔賛成者挙手〕

小平委員長 挙手少数。よって、佐々木憲昭君及び服部良一君提出の動議は否決されました。

    ―――――――――――――

小平委員長 次に、本日東日本大震災復興特別委員会の審査を終了した復興庁設置法案について、委員長から緊急上程の申し出があります。

 本法律案は、本日の本会議において緊急上程するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小平委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

小平委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。

鬼塚事務総長 まず最初に、動議により、第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案を上程いたします。提出者を代表して鳩山由紀夫さんが趣旨弁明をされまして、共産党が反対でございます。採決の後、中川文部科学大臣の発言がございます。

 次に、日程第一ないし第四につき、田中外務委員長の報告がございます。四件を一括して採決いたしまして、公明党、共産党、社民党及びみんなの党が反対でございます。

 次に、動議により、震災復興特別委員会の法律案を緊急上程いたします。古賀震災復興特別委員長の報告がございまして、みんなの党が反対でございます。

 本日の議事は、以上でございます。

    ―――――――――――――

 議事日程 第八号

  平成二十三年十二月六日

    午後一時開議

 第一 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とロシア連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(第百七十七回国会、内閣提出)

 第二 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府と大韓民国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(第百七十七回国会、内閣提出)

 第三 原子力の開発及び平和的利用における協力のための日本国政府とベトナム社会主義共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(第百七十七回国会、内閣提出)

 第四 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とヨルダン・ハシェミット王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(第百七十七回国会、内閣提出、参議院送付)

    ―――――――――――――

小平委員長 それでは、本日の本会議は、午後零時五十分予鈴、午後一時から開会いたします。

    ―――――――――――――

小平委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来る八日木曜日午後一時から開会することといたします。

 また、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十九分散会


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