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第2号 平成13年2月23日(金曜日)

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平成十三年二月二十三日(金曜日)

    午後零時四十七分開議

 出席委員

   委員長 赤羽 一嘉君

   理事 小野 晋也君 理事 田中 和徳君

   理事 萩山 教嚴君 理事 宮本 一三君

   理事 奥田  建君 理事 古川 元久君

   理事 西  博義君 理事 山田 正彦君

      岩倉 博文君    大木  浩君

      奥谷  通君    岸田 文雄君

      高木  毅君    武部  勤君

      西川 京子君    林田  彪君

      原田昇左右君    堀之内久男君

      松下 忠洋君    三ッ林隆志君

      山本 幸三君    吉田 幸弘君

      大島  敦君    小林 憲司君

      後藤  斎君    武正 公一君

      津川 祥吾君    中津川博郷君

      中村 哲治君    藤村  修君

      松原  仁君    三村 申吾君

      黄川田 徹君    塩川 鉄也君

      藤木 洋子君    菅野 哲雄君

    …………………………………

   国務大臣

   (防災担当大臣)     伊吹 文明君

   内閣府副大臣       坂井 隆憲君

   内閣府大臣政務官     山崎  力君

   衆議院調査局第三特別調査

   室長           柴田 寛治君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月二十三日

 辞任         補欠選任

  阪上 善秀君     奥谷  通君

  前田 雄吉君     大島  敦君

  牧  義夫君     小林 憲司君

同日

 辞任         補欠選任

  奥谷  通君     阪上 善秀君

  大島  敦君     前田 雄吉君

  小林 憲司君     牧  義夫君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 災害対策に関する件(平成十三年度における災害対策の施策等)




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     ――――◇―――――

赤羽委員長 これより会議を開きます。

 災害対策に関する件について調査を進めます。

 平成十三年度における災害対策の施策について、防災担当大臣から発言を求められておりますので、これを許します。伊吹防災担当大臣。

伊吹国務大臣 このたび、防災担当を命じられた国務大臣の伊吹文明でございます。第百五十一回国会における御審議に当たり、災害対策に関する私の所信を申し上げます。

 昨年は、有珠山噴火災害、三宅島噴火災害及び新島・神津島近海地震、東海地方での大雨、鳥取県西部地震など大規模な災害が相次ぎました。

 また、この冬は、東北、北陸、関東地方を中心に、豪雪による大きな被害が出ております。

 これらの災害により、お亡くなりになられた方々やその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、現在も不安で不自由な生活を余儀なくされておられる被災者の方々に、心よりお見舞いを申し上げたいと思います。

 我が国は、その位置、地形、気象などの自然条件から、各種の災害が発生しやすい国土となっており、災害から国民の生命及び財産を守ることは、政府の最も重要な責務の一つです。

 災害対策については、従来から政府一体となって全力を挙げて取り組んでまいりましたが、今回の省庁再編を機に、防災機能の強化のため、これまで国土庁にあった防災部門を内閣府に移すとともに、防災を担当する特命担当大臣を置き、各省庁の施策の統一を図るための企画及び立案並びに総合調整を行うことになりました。

 私は、この初代の防災担当大臣として、責任の重さを痛感しつつ、所管部局を督励し、関係省庁の協力を得て、常に緊張感を持ちながら災害対策に全力を尽くす覚悟でございます。

 また、今般の省庁再編を機に、中央防災会議は、内閣府に置かれる重要政策に関する会議として位置づけられ、新たに四名の学識経験者を委員に加えるとともに、防災に関する重要事項に関して、内閣総理大臣及び防災担当大臣に意見を述べることができるように改編されました。

 これを受けて、去る一月二十六日に、中央省庁再編後初めての中央防災会議を開催し、その際、内閣総理大臣から次の三点の御指示がありました。

 一つは、新省庁の体制のもとでの我が国の防災体制について、防災情報の収集、伝達等を中心に、改めて点検し、充実させること。

 第二は、南関東や東海地域などについて、地震防災対策の再点検を行い、地方公共団体、関係機関等との連携を一層密にし、実効性のある広域的防災体制を確立すること。

 三つ目は、特に東海地震について、観測データの蓄積、新たな学術的知見等を踏まえて、地震対策の充実強化について検討することであります。

 これらの三点については、関係省庁と協力して早期に具体化してまいりたいと考えております。

 以下、個別の災害対策を中心に、政府の取り組みの概要を申し上げます。

 まず、三宅島噴火災害についてであります。

 昨年九月の全島避難以来、間もなく半年となりますが、依然として火山活動が継続し、大量の火山ガスの放出は今後も続くと考えられております。被災者の方々への生活支援については、公営住宅への入居、雇用相談窓口における就職先の紹介や事業者に対する低利融資等を行っており、被災者生活再建支援金を一月末までに千百四十五世帯に対して支給してまいりました。また、火山ガスの放出が終息した後、できるだけ速やかに島民の方々が帰島できるよう、現地において、観測体制の整備や道路、電力などの確保のための努力が今続けられております。

 政府としては、今後とも、東京都や三宅村と緊密な連携をとりながら、被災者の方々が今、何を必要としているかを的確に把握し、できる限りの対策を講じたいと考えております。

 次に、有珠山の復興対策についてであります。

 有珠山の火山活動は、次第に低下しておりますが、小規模な水蒸気爆発が継続しております。その中にあって、洞爺湖温泉地区の旅館、ホテルが営業を再開するなど、地域の復興はかなり進んでいますが、旅館やホテル等は集客に苦労するなど、依然経営は厳しい状況にあります。

 地域の復興対策について、北海道は平成十二年十二月に復興方針を取りまとめましたが、今後、被災された各市町において具体的な復興計画が策定されますので、その実現に向けて、政府一丸となってできる限りの支援を行うつもりであります。

 災害についての観測監視体制については、昨年の有珠山や三宅島の噴火に際し、避難が長期化する中、噴火の見通しについての的確な判断を得る必要があるため、それぞれ約十四億円の予備費を使用し、関係省庁と連携をとりつつ、緊急観測監視体制の強化を進めてまいりました。

 今後、他の活火山についても、関係省庁と連携を図りつつ、火山活動の監視、ハザードマップの作成など防災対策に万全を期してまいります。

 さらに、現在、東北、北陸、関東地方を中心に被害が生じています豪雪災害については、関係省庁と連携し、地元自治体に対する支援など、引き続きその対策に万全を期してまいります。

 また、阪神・淡路大震災を踏まえ、平成七年度に議員立法により制定されました地震防災対策特別措置法については、多数の地方公共団体から、補助率のかさ上げ措置の適用期限を延長するよう要望をいただいており、適用期限の延長のための法律改正が、議員立法で、現在準備されていると承知をいたしております。政府としては、今後とも、地震防災施設の整備を強力に推進してまいります。

 このほか、発災時の初動体制については、中央防災無線網及び地震防災情報システムを引き続き充実するとともに、より実践的な総合防災訓練の実施に努めます。

 また、激甚災害の指定については、昨年、公共土木施設及び中小企業関係の指定基準を見直しましたが、昨年起きた災害について早急に指定するよう準備を進めております。

 阪神・淡路大震災から六年が過ぎましたが、今後とも、地域の復興を支援していくとともに、兵庫県による阪神・淡路大震災メモリアルセンターが我が国の災害対策に役立つよう、必要な支援を行いたいと考えております。

 次に、国際協力については、最近、エルサルバドルやインドを初めとして、世界各地で大きな災害が続きましたが、アジア防災センターを中心としたアジア地域における多国間防災協力を推進するなど、防災に関する国際協力を推進してまいります。

 以上、災害対策に関する私の所信の一端を申し上げました。

 赤羽委員長を初め理事、委員の各先生方の格別の御指導、御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)

赤羽委員長 引き続き、平成十三年度における防災関係予算の概要につきまして、政府から説明を聴取いたします。坂井内閣府副大臣。

坂井副大臣 このたび、内閣府副大臣を拝命いたしました坂井隆憲でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 昨年は全国各地で火山の噴火や地震災害等が相次ぎ、またこの冬の豪雪も大きな被害となっております。これらの災害でお亡くなりになられた方々とその御遺族に対しまして、深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。

 副大臣として、伊吹防災担当大臣を補佐し、これらの災害対策に全力を尽くし、また防災行政の推進に万全を期してまいる所存であります。

 委員長を初め委員各位の御指導、御鞭撻をお願いいたします。

 では、平成十三年度における防災関係予算案の概要につきまして、お手元にお配りしてあります資料に沿って御説明いたします。

 この資料は、一ページが総括表、二ページ以降が各論となっております。

 一ページの総括表から御説明申し上げます。この表は、関係省庁の防災関係予算を内閣府において取りまとめたものでございます。

 科学技術の研究関係が五百六十九億円余、災害予防関係が九千七百九十九億円余、国土保全関係が一兆八千四百六十二億円余、災害復旧等関係が二千六百六十億円余となっております。これらを合計いたしますと、三兆一千四百九十一億円余となります。

 次に、二ページ以降の各論について、主要なものを御説明申し上げます。

 第一に、科学技術の研究に関する経費でございます。

 文部科学省では地震に関する調査研究の推進、国土交通省では三ページの測地的方法による地殻変動調査などに要する経費をそれぞれ計上しております。

 第二に、災害予防に関する経費でございます。五ページからでございます。

 内閣府では中央防災無線網の整備、地域防災拠点施設の整備、消防庁では六ページの消防施設設備の整備、文部科学省では七ページの公立学校施設等の整備、厚生労働省では災害拠点病院の整備、経済産業省では八ページの原子力施設等の緊急時対策支援システムの整備、国土交通省では九ページの都市の防災性向上のための根幹的な公共施設整備、安全で信頼性の高い道路網の整備、気象庁では気象観測施設の整備などに要する経費をそれぞれ計上しております。

 第三に、国土保全に関する経費でございます。十ページでございます。

 農林水産省では治山事業、海岸保全事業、農地防災事業など、国土交通省では河川事業、砂防事業などに要する経費をそれぞれ計上しております。

 最後に、災害復旧等に関する経費でございます。十一ページでございます。

 農林水産省では農林水産業施設災害復旧事業、国土交通省では河川等公共土木施設災害復旧事業などに要する経費をそれぞれ計上しております。

 以上の予算案に基づき、内閣府といたしましては、関係省庁との連携のもと、災害予防、応急対策、復旧復興の各段階にわたる総合的な災害対策を推進することにより、国民が安心して暮らすことのできる国づくりを進めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 以上、説明を終わらせていただきます。(拍手)

赤羽委員長 以上で説明は終わりました。

 この際、山崎内閣府大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。山崎内閣府大臣政務官。

山崎大臣政務官 このたび、内閣府大臣政務官、主に防災を担当する職を拝命しました山崎力でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。

 先ほどの伊吹大臣からの所信表明の中にもございましたけれども、昨年からことしにかけて各地で発生した災害の被災者並びにその関係者の方々に対して、心からお見舞い申し上げたいと思います。

 それとともに、微力ではございますけれども、伊吹防災担当大臣、坂井副大臣をお支えして、政府が最も重要視しなければならない責務である国民の生命財産というものを守る防災行政に全力で当たらせていただく所存でございます。

 委員長を初め委員各位の皆様方の御指導、御鞭撻をお願いいたしまして、簡単ではございますが、私のあいさつとさせていただきます。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

赤羽委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後一時一分散会




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