衆議院

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第2号 平成16年10月26日(火曜日)

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平成十六年十月二十六日(火曜日)

    午前十時六分開議

 出席委員

   委員長 西村 真悟君

   理事 佐藤 剛男君 理事 斉藤斗志二君

   理事 福井  照君 理事 三ッ林隆志君

   理事 小平 忠正君 理事 小林 憲司君

   理事 松原  仁君 理事 石田 祝稔君

      大野 松茂君    小坂 憲次君

      左藤  章君    柴山 昌彦君

      竹下  亘君    中野  清君

      西村 明宏君    林  幹雄君

      原田 令嗣君    保坂  武君

      三ッ矢憲生君    宮下 一郎君

      森  英介君    山本  拓君

      吉野 正芳君    泉  房穂君

      一川 保夫君    黄川田 徹君

      岸本  健君    五島 正規君

      津川 祥吾君    都築  譲君

      仲野 博子君    前田 雄吉君

      村井 宗明君    和田 隆志君

      白保 台一君    高橋千鶴子君

    …………………………………

   国務大臣

   (防災担当)       村田 吉隆君

   内閣府副大臣       林田  彪君

   内閣府大臣政務官     江渡 聡徳君

   衆議院調査局第三特別調査室長           五十島幸男君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十六日

 辞任         補欠選任

  江藤  拓君     柴山 昌彦君

  菊田まきこ君     仲野 博子君

同日

 辞任         補欠選任

  柴山 昌彦君     江藤  拓君

  仲野 博子君     菊田まきこ君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 委員派遣承認申請に関する件

 災害対策に関する件(平成十六年台風第二十二号及び第二十三号並びに平成十六年新潟県中越地震による被害状況)


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     ――――◇―――――

西村委員長 これより会議を開きます。

 議事に入るに先立ちまして、委員会を代表して一言申し上げます。

 このたびの平成十六年台風第二十二号及び第二十三号並びに平成十六年新潟県中越地震により、多数の方々がお亡くなりになりました。心から哀悼の意を表します。また、現在行方不明となっている方々が一刻も早く救出されますようお祈り申し上げますとともに、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。

 これより、お亡くなりになられた方々に対し、謹んで黙祷をささげたいと思います。

 全員御起立をお願いいたします。――黙祷。

    〔総員起立、黙祷〕

西村委員長 黙祷を終わります。御着席願います。

     ――――◇―――――

西村委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。

 この際、村田防災担当大臣から発言を求められておりますので、これを許すとともに、あわせて平成十六年台風第二十二号及び第二十三号並びに平成十六年新潟県中越地震による被害状況について説明を聴取いたします。村田防災担当大臣。

村田国務大臣 このたび、防災担当大臣に就任いたしました村田吉隆でございます。

 我が国は、その自然的条件から各種の災害が発生しやすく、これまでも大きな被害が発生してまいりました。本年も、七月梅雨前線による新潟・福島豪雨、福井豪雨に始まり、本土に上陸した台風が観測史上最多を数え、各地で洪水や高潮、土砂災害等による被害が相次いでおります。また、先日は新潟県中越地震が発生しました。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。

 私も、就任以来数度にわたり被災地に赴き、被災状況等を視察いたしました。実際に土砂災害や浸水家屋、倒壊家屋等の現地の惨状を目の当たりにし、改めて災害による被害の大きさ、悲惨さを再認識した次第であります。今後とも、関係省庁等が密接に連携し、被災者生活再建支援法の積極的運用、激甚災害の指定などにより、被災者に対する支援、被災地の速やかな復旧復興に努める所存であります。

 また、この夏の豪雨災害等で明らかとなった課題を踏まえ、集中豪雨時等における情報伝達及び高齢者等の避難支援に関する検討会を開催し、避難勧告や指示のマニュアル及び高齢者等災害時要援護者の避難支援のためのガイドラインを本年度内に策定いたします。

 さらに、一連の災害では全国から多くのボランティアの方々が駆けつけ、目覚ましい活躍をされました。今や、災害対策において行政とボランティアとの連携は不可欠なものとなっており、関係省庁、地方公共団体等と連携してボランティア活動のための環境整備に努めてまいります。

 三宅島噴火災害については、先立って私も視察してまいりましたが、島民の方々の避難生活が四年以上にわたり、異例の長期の避難生活を強いられております。三宅村は、来年の二月に避難指示を解除する旨の帰島に関する基本方針を本年七月に決定いたしました。国においても、三宅島帰島対策関係省庁等連絡会議を設けて、三宅村及び東京都から村民の安全確保対策、基盤整備、生活再建対策などに係る考えをよくお聞きして、三宅村の皆様が円滑に帰島できるよう支援していきたいと考えております。

 大規模地震対策については、被害想定をもとに、年限を区切って、「東海地震による人的被害及び経済被害を半減させる。」というような具体的な減災目標を定めた地震防災戦略を策定し、公共施設や建築物の耐震化や観測体制、津波情報提供体制の整備等に戦略的、重点的に取り組んでまいります。

 東海地震については、いつ発生してもおかしくないと言われており、建築物の耐震化や防災施設の整備を引き続き強力に推進するとともに、東海地震応急対策活動要領等に基づき、広域的な救援体制の充実を図ってまいります。

 東南海・南海地震については、広域、甚大な被害が予想され、防災施設の整備、観測体制の強化などにより、津波対策や広域防災体制の確立を図ってまいります。

 首都直下地震については、地震像の把握、経済的影響も含めた被害想定、首都機能の確保対策や防災体制の確立について検討を行ってまいります。

 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震については、その地震像や防災対策のあり方について検討を進め、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震特別措置法の施行に向けて準備を進めてまいります。

 このほか、防災部門においても、民間と市場の力を生かすため、企業の災害時業務継続計画の策定支援や、企業等が連携して日常的に防災活動に参画する防災町づくりを促進するための環境整備を進めてまいります。

 最後に、阪神・淡路大震災から十年となる来年一月に、兵庫県神戸市において国連防災世界会議が開催されることになっております。我が国は、開催国として会議の成功に向け準備を進め、実効性のある新たな国際防災戦略を策定し、幾多の災害を経験した日本の防災に関する高度、先進的な取り組みを世界の災害被害軽減に役立てるよう積極的な貢献をしてまいりたいと考えております。

 以上、所管行政について申し述べましたが、今後とも災害対策に全力を尽くしてまいる所存でありますので、西村委員長を初め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 続いて、平成十六年台風第二十二号及び第二十三号に伴う大雨及び平成十六年新潟県中越地震による被害状況につきまして報告いたします。

 台風第二十二号につきましては、十月九日、強い勢力を維持したまま静岡県伊豆半島に上陸し、その後、関東地方を通過して同日夜に鹿島灘に抜けました。

 被害状況につきましては、静岡県等におきまして、死者六人、行方不明者二人、負傷者百六十七人となっております。また、住宅の被害につきましては、全壊百六十七棟、半壊二百四十四棟、床上浸水、床下浸水約四千八百棟などの被害が発生しております。

 また、被災現地の状況把握のため、林田副大臣を団長とする政府調査団を静岡県伊東市の被災現地に派遣し、被災状況等を調査いたしました。

 次に、台風第二十三号につきましては、本年最大の台風であり、十月二十日に上陸し、西日本から東北地方の広い範囲で暴風、大雨、高波となりました。

 京都府、兵庫県、岡山県、香川県等で死者八十人、行方不明者九人、全壊百九十四棟、半壊三百三十五棟、床上、床下浸水約四万九千棟など広域的に大きな被害となったことから、十月二十一日に災害対策基本法に基づく非常災害対策本部を設置し、応急対策及び復旧復興対策に全力を尽くすことを確認いたしました。

 また、二十二日には私自身が政府調査団の団長として兵庫県及び京都府の被災地に赴いたほか、関係閣僚による調査を実施しております。

 これらの台風災害に対する政府の対応といたしましては、自衛隊の災害派遣、緊急消防援助隊の派遣、災害救助法の適用等により万全の応急対策をとっております。

 また、被災者生活再建支援法については、床上浸水等の被害の状況を踏まえて地方公共団体において弾力的な運用が図られるよう指導し、積極的に活用してまいります。

 災害復旧事業につきましては、地方公共団体と密接な連携を図りつつ、被害状況の早期把握に努め、復旧対策を速やかに実施しているところでございます。また、激甚災害の指定の判断に必要な復旧事業費等の迅速な把握に努めているところでございます。

 これらの措置により、被災者の支援、被災地の早期復旧復興に万全を期してまいります。

 続きまして、新潟県中越地震につきまして報告いたします。

 十月二十三日午後五時五十六分ころ、新潟県中越地方を震源とするマグニチュード六・八の地震が発生したのを皮切りに、同日午後六時十一分ころにはマグニチュード六・〇の地震が、さらに、同日六時三十四分ころにはマグニチュード六・五の地震が発生いたしました。これらの地震により、新潟県小千谷市、十日町市で最大震度六強を、新潟県の中越地方を中心に震度六弱が観測されました。その後も余震が続いております。

 被害状況でありますが、昨日の時点で、死者二十五人、負傷者千二百七十五人、全壊百五十一棟、半壊二百五十七棟などとなっております。山古志村や十日町市では孤立住民が多数発生いたしました。また、新潟県内で約九万八千人の方が避難所に避難されております。

 ライフラインにつきましては、東北電力管内で五万二千八百戸が停電、ガス、水道は、新潟県内でそれぞれ五万六千戸、十万八千三十戸が供給停止となっております。

 上越新幹線は、走行中の列車が脱線し、越後湯沢駅―新潟駅間が運転中止となっております。

 さらに、河川、道路、鉄道、文教施設、社会福祉施設につきまして多数の被害が生じております。

 次に、政府の対応でありますが、災害発生に伴い、直ちに関係省庁の局長等による緊急参集チームが官邸危機管理センターに参集し、被害の情報把握に努めるとともに、自衛隊、警察広域緊急援助隊、緊急消防援助隊等を被災地に派遣し、総力を挙げて災害応急対策を進めてまいりました。発災翌日には、被害の甚大性にかんがみ、災害対策基本法に基づく非常災害対策本部を設置し、被災者の救出救助活動に全力を尽くすこと、実動部隊の広域応援を増援すること等の方針を決定するとともに、私自身、政府調査団の団長として被災現場を視察いたしました。

 現地では、避難所に避難されている方々を激励するとともに、上越新幹線の脱線現場、大規模な山地崩壊現場等を視察いたしました。実際に現地の状況を目の当たりにいたしまして、今回の地震による被害のつめ跡の大きさを改めて認識した次第であります。

 被災された自治体からは、食糧や毛布等の支援や道路等の復旧につきまして要望がありました。食糧につきましては、災害対策本部会議を開催し、直ちに関係省庁が協力し、自衛隊機などにより輸送することとし、群馬県等の近隣県やスーパー、コンビニエンスストアなどの民間企業による食糧支援につきましても、情報共有や自衛隊機の活用などにより積極的に支援することといたしました。また、毛布につきましても、要請を受けて直ちに対応しております。今後とも、新潟県を通じて被災地で不足している生活物資の状況を把握し、関係省庁で連携して速やかな供給に努めてまいります。

 また、政府におきましては、同日、内閣総理大臣出席のもと、新潟県中越地震関係対策会議を開催し、新潟県、市町村とも十分に連携し、政府一体となって応急対策をさらに強化し、全力を挙げることといたしました。さらに、二十五日には、新潟県庁内に置かれた政府の現地連絡調整室の体制を強化して現地支援対策室とし、被災市町村のニーズを把握し、新潟県と連携してきめ細かい支援を行うことといたしております。

 被災された方々が一日も早く安心した生活に戻ることができるよう、被災者への支援や被災地の速やかな復旧等につき政府を挙げて対策に取り組み、万全を期してまいりたいと考えております。

 以上、御報告させていただきます。

西村委員長 次に、林田内閣府副大臣及び江渡内閣府大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。林田内閣府副大臣。

林田副大臣 このたび、内閣府副大臣に就任いたしました林田彪でございます。

 本年は非常に多くの災害が発生しており、七月梅雨前線による新潟・福島豪雨あるいは福井豪雨を初め、観測史上最多の台風、さらに新潟県中越地震が発生し、各地で大きな被害が相次いでおります。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。

 防災を担当する副大臣として村田防災担当大臣を補佐し、災害に強い国づくりを進めてまいります。

 西村委員長を初め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

西村委員長 次に、江渡内閣府大臣政務官。

江渡大臣政務官 このたび、内閣府大臣政務官に就任いたしました江渡聡徳でございます。

 まず、今般の豪雨や台風や地震等の被害によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。

 国民の生命、身体、財産を災害から守ることは国政の重要課題の一つでありまして、防災を担当する大臣政務官として村田防災担当大臣、林田副大臣をお支えして、防災行政の推進に全力で取り組んでまいります。

 西村委員長を初め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

     ――――◇―――――

西村委員長 この際、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。

 平成十六年新潟県中越地震による被害状況等調査のため、新潟県に委員を派遣することとし、議長に対し、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 なお、派遣委員の人選、派遣期間等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十時二十五分散会


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