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第3号 平成23年3月10日(木曜日)

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平成二十三年三月十日(木曜日)

    午前九時三十分開議

 出席委員

   委員長 吉田おさむ君

   理事 糸川 正晃君 理事 梶原 康弘君

   理事 古賀 敬章君 理事 中根 康浩君

   理事 橋本 清仁君 理事 古川 禎久君

   理事 石田 祝稔君

      網屋 信介君    石井登志郎君

      石森 久嗣君    石山 敬貴君

      今井 雅人君    打越あかし君

      大西 健介君    大西 孝典君

      小山 展弘君   斎藤やすのり君

      阪口 直人君    空本 誠喜君

      高橋 昭一君    高邑  勉君

      富岡 芳忠君    畑  浩治君

      皆吉 稲生君    山本 剛正君

      吉川 政重君    若泉 征三君

      秋葉 賢也君    小里 泰弘君

      梶山 弘志君    竹下  亘君

      谷  公一君    林  幹雄君

      森山  裕君    江田 康幸君

      赤嶺 政賢君

    …………………………………

   国務大臣

   (防災担当)       松本  龍君

   内閣府副大臣       東  祥三君

   内閣府大臣政務官     阿久津幸彦君

   衆議院調査局第三特別調査室長           阿部  進君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十日

 辞任         補欠選任

  岸本 周平君     阪口 直人君

  近藤 和也君     石井登志郎君

  森本 和義君     石森 久嗣君

  高橋千鶴子君     赤嶺 政賢君

同日

 辞任         補欠選任

  石井登志郎君     近藤 和也君

  石森 久嗣君     森本 和義君

  阪口 直人君     岸本 周平君

  赤嶺 政賢君     高橋千鶴子君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 災害対策に関する件(平成二十三年度における災害対策の施策等)


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     ――――◇―――――

吉田委員長 これより会議を開きます。

 議事に入るに先立ちまして、委員会を代表して一言申し上げます。

 去る二月二十二日にニュージーランドにおいて発生した地震により、日本人を含め多くの方々がお亡くなりになっております。ここに、お亡くなりになられました方々とその御遺族に対しまして深く哀悼の意を表します。

 また、負傷された皆様の一日も早い回復をお祈り申し上げますとともに、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。

 そして、一日も早い被災地クライストチャーチの復興を御祈念申し上げます。

 これより、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。

 委員会内の全員の御起立をお願い申し上げます。――黙祷。

    〔総員起立、黙祷〕

吉田委員長 黙祷を終わります。御着席願います。

     ――――◇―――――

吉田委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。

 平成二十三年度における災害対策の施策について、防災担当大臣から発言を求められておりますので、これを許します。松本防災担当大臣。

松本(龍)国務大臣 防災担当大臣の松本龍です。

 防災は国家の基本的かつ重要な任務との認識に立ち、災害対策や被災地の復旧復興について、引き続き全力で職務を務める所存です。

 第百七十七回国会における御審議に当たりまして、災害対策に関する私の所信の一端を申し上げます。

 本年に入ってからも、国内外においてさまざまな災害が発生いたしました。これらの災害によりお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。

 まず、最近発生した災害に対する政府の取り組み状況等について御説明いたします。

 今冬期は、大雪により、車両の大規模な立ち往生、停電や断水、漁船の転覆等の農林水産業被害が生じ、死者数も三月七日現在で百二十八名に達するなど、各地で大きな被害が発生しております。政府としましても、二月一日に、総理の指示のもと、関係閣僚会議を開催し、ライフラインの確保や各種被害への支援を積極的に行っていく等の対応方針を決定するとともに、地方公共団体への除雪費用の追加配分や漁船被害に対する支援などの措置を講じてまいりました。

 さらに、私自身、二月五日に新潟県の現地調査を行い、大雪被害の深刻さを実感するとともに、除雪作業中の事故が多い等の住民の方々やボランティアの皆さんの声を伺いました。これを踏まえ、事故防止のための普及啓発を強化してきているところですが、今後とも、関係府省庁が連携してしっかりと取り組んでまいります。

 また、一月二十六日以降、霧島山・新燃岳で噴火活動が活発化し、宮崎県、鹿児島県で降灰や空振等による被害が発生するとともに、降雨時の土石流、泥流の発生が懸念されています。政府としては、二月一日及び四日の関係閣僚会議において対応方針を決定し、関係府省庁が一丸となって対策を実施するとともに、二月七日から政府支援チームを現地に派遣し、噴火や土石流の発生時の避難計画や、降灰対策の実施計画の作成等への支援に当たらせてまいりました。さらに、二月二十五日には、活動火山対策特別措置法に基づく避難施設緊急整備地域及び降灰防除地域を指定しました。

 私も、二度にわたり現地調査を行い、噴火活動のすさまじさを実感するとともに、降灰被害に直面する被災地の方々の御苦労を肌で感じてまいりました。新燃岳は、依然活発な火山活動を続けており、今後とも警戒を怠ることはできません。引き続き、関係府省庁がしっかりと連携して地元公共団体を支援してまいります。

 また、昨年夏の大雨災害の局地的豪雨の増加傾向を踏まえ、一月に局地激甚災害指定基準を改正し、実態に即した市町村への支援充実に努めていくこととしております。

 続きまして、防災対策の各分野における課題と取り組み方針について御説明申し上げます。

 まず、大規模地震対策につきましては、近い将来における発生のおそれが指摘されている東海地震、東南海・南海地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震、首都直下地震、中部圏・近畿圏直下地震について、地震対策大綱に基づく戦略、計画の策定等を進めます。また、東海・東南海・南海地震の三連動地震について、被害推計を進め、被害軽減に取り組んでまいります。

 また、地方都市等における地震防災の充実強化や支援方策のあり方について、中央防災会議における検討を進めてまいります。

 なお、本年三月に期限が到来する地震防災対策特別措置法については、議員立法による三回目の期限延長が検討されていると承知しておりますが、これについては、政府としましても、同法に基づく地震防災対策をさらに推進することが必要と考えているところです。

 次に、火山対策につきましては、我が国は世界有数の火山国であり、現在も、霧島山・新燃岳のみならず桜島が活発な噴火活動を続けているなど、常に警戒が必要となっており、今後とも、火山防災協議会のあり方、火山ハザードマップや避難計画の作成のほか、国が主導的に行うべき噴火時等の火山防災対策の検討等に取り組んでまいります。

 また、水害対策につきましては、いわゆるゲリラ豪雨と呼ばれる集中豪雨が各地で頻発しており、その重要性が一層高まっていると認識しています。ダムや堤防などのハード対策とあわせて実施すべき、災害時要援護者を初めとする住民への情報提供や適切な避難などのソフト対策について、中央防災会議において検討を進めるとともに、首都圏大規模水害対策大綱の策定に取り組みます。

 さらに、昨年十月の奄美大島豪雨の際にも課題となった孤立集落への対策として、平成二十三年度から、災害時の救助活動、情報収集等に必要な衛星携帯電話の整備を支援してまいります。

 雪害対策につきましては、今冬期の大雪の被害状況の分析を行いつつ、国や地方公共団体が果たすべき役割や地域の防災力を向上させるための方策等について検討する場を設け、対策の見直しに取り組んでまいります。

 さらに、復旧復興対策につきましては、被災者の心のケアなどソフト面の取り組みを、住宅等のハード面の取り組みとあわせて実施する総合的な復旧復興を目指します。

 また、被災者生活再建支援法については、昨年に同法施行令の改正等の運用改善を行ってまいりましたが、引き続き、平成十九年の国会の附帯決議を踏まえ、制度の見直しの総合的な検討を行ってまいります。

 これらの災害対策の推進に当たっては、自助、共助、公助のいずれもが重要であります。こうした認識のもとに、国民の防災意識の啓発や防災ボランティア活動の環境整備、企業の事業継続計画の普及等の取り組みを進めてまいります。

 最後に、国際防災協力についてでありますが、先月のニュージーランドの大地震、昨年のハイチやチリでの大地震、昨年末からことしにかけてのオーストラリアやブラジルでの洪水やインドネシアにおける火山の噴火など、世界各地で災害が頻発しています。開発途上国等の災害に強い国づくりに我が国の技術や知識経験を役立てるため、兵庫行動枠組の推進、アジア防災センターを通じた国際防災協力等に積極的に取り組んでまいります。

 災害への取り組みについては、自然と謙虚に向き合うとともに、あらゆる手段を通じて被害を少しでも減らしていく、いわゆる減災の考え方を実践してまいりたいと考えております。

 予期せぬ災害から国民の生命、身体、財産を守るため、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存です。吉田委員長を初め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。

 ありがとうございました。(拍手)

吉田委員長 次に、平成二十三年度における防災関係予算の概要について、政府から説明を聴取いたします。東内閣府副大臣。

東副大臣 防災担当副大臣の東祥三でございます。

 この冬は、大雪や新燃岳の噴火活動により大きな被害が発生いたしております。お亡くなりになられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。

 防災は国政の最重要課題の一つであり、担当副大臣として、阿久津大臣政務官ともどもに松本大臣を補佐し、災害対策に全力で取り組んでまいります。吉田委員長を初め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻をお願いいたします。

 では、平成二十三年度の防災関係予算案の概要につきまして、お手元の資料により御説明いたします。

 一ページが総括表、二ページ以降が区分ごとの具体的な内容となっております。

 まず、一ページの総括表について御説明申し上げます。この表は、関係省庁の施策のうち防災関係のものとして予算額を特定できるものについて取りまとめたものです。

 科学技術の研究関係が約八十億円、災害予防関係が約二千八十六億円、国土保全関係が約六千七百四十八億円、災害復旧等関係が約二千五百四十七億円となっており、これらを合計いたしますと約一兆一千四百六十二億円となります。

 次に、主要なものを簡単に御説明申し上げます。

 二ページからの科学技術の研究につきましては、文部科学省において、地震発生確率が高い地域や甚大な被害が見込まれる地域を対象とした地震防災研究戦略プロジェクトを実施するほか、国土交通省、気象庁などでも、地震や津波、火山、気象に関する調査研究に要する経費を計上いたしております。

 四ページからの災害予防につきましては、関係各省庁において学校施設などの建築物の耐震化を促進していくほか、内閣府においては、災害に強い地域づくりの推進として、孤立集落への衛星携帯電話等の整備を促進するための経費を計上いたしております。また、消防庁においては緊急消防援助隊の活動に必要な救助消防ヘリコプターの整備、厚生労働省においては災害医療関係、国土交通省においては災害に強い地域づくりなどのための経費をそれぞれ計上いたしております。

 十二ページの国土保全につきましては、農林水産省においては治山事業、国土交通省では治水事業などに要する経費を計上いたしております。

 最後に、十三ページの災害復旧等につきましては、関係各省庁において所管施設の災害復旧事業費を計上しているほか、内閣府において被災者生活再建支援金の支給、厚生労働省において災害救助に要する経費を計上しております。

 以上の予算案に基づき、政府一体となって総合的な災害対策を推進するとともに、国民の安全、安心の確保に努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 以上で説明を終わらせていただきます。

吉田委員長 以上で説明は終わりました。

 次回は、来る十七日木曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前九時四十四分散会


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