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第2号 平成22年2月26日(金曜日)

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二月二十六日

 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。

      下村 博文君

平成二十二年二月二十六日(金曜日)

    午前九時開議

 出席分科員

   主査 海江田万里君

      津島 恭一君    長島 一由君

      山田 良司君

   兼務 池坊 保子君

    …………………………………

   文部科学大臣       川端 達夫君

   文部科学副大臣      鈴木  寛君

   文部科学委員会専門員   芝  新一君

   予算委員会専門員     杉若 吉彦君

    ―――――――――――――

分科員の異動

二月二十六日

 辞任         補欠選任

  長島 一由君     井戸まさえ君

  山田 良司君     中島 正純君

同日

 辞任         補欠選任

  井戸まさえ君     櫛渕 万里君

  中島 正純君     山田 良司君

同日

 辞任         補欠選任

  櫛渕 万里君     長島 一由君

同日

 第八分科員池坊保子君が本分科兼務となった。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 平成二十二年度一般会計予算

 平成二十二年度特別会計予算

 平成二十二年度政府関係機関予算

 (文部科学省所管)


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     ――――◇―――――

海江田主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。

 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算及び平成二十二年度政府関係機関予算中文部科学省所管について、昨日に引き続き質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、これを許します。池坊保子君。

池坊分科員 おはようございます。公明党の池坊保子でございます。

 大臣には、一昨日の文部科学委員会の質問に引き続いて、きょうも質問させていただき、大臣は連日お疲れと思いますけれども、よろしくお願いいたします。

 私はきょう、二つの問題について大臣に伺いたいと思います。一つは、私立大学と文部科学省の行政指導のあり方、そして二つ目は、今子供たちが悩んでおります病気のことについてでございます。

 私は、かつて小さな短期大学の理事長をしておりました。その当時、今も変わらない状態ではありますけれども、何に頭を悩ますか。いろいろなことに頭を悩ましておりましたが、一つはやはり経営です。限られた予算の中で、子供たちのためにいい環境整備をしたい。それは、いい先生と子供たちが出会えるようにしたい、そしてまた、運動の施設やあるいは講堂の施設や、そういうものも整備してあげたい。だけれども、特に今、短期大学は氷河期と言われております。私立大学、特に小さな私立大学は大変経営難に陥っております。

 そして二つ目に、本当に祈りのような思いで入学生を迎えるのは、この子供たちが二年間の中で、いい先生とめぐり会い、いい友人とめぐり会い、学力を身につけ、本当に実り豊かに成長し、何の瑕疵もなく社会に出ていってほしい。もう卒業のときには本当に、ああ、よかったと、これは祈りにも似た思いでございます。

 大臣も副大臣も御存じのように、私立大学には、私学助成金、私立大学等経常費補助金、これは二〇〇九年度では三千二百十八億、大学の収入のうちの約一割がこれによって成り立っております。二〇〇八年度には五百八十九校、これは大学院も含んでおりますけれども、交付されております。

 でも、二十九校が、私学助成金が不交付や減額になりました。言うまでもなく、その理由は、助成金の不正使用、財務諸表の虚偽記載、役員や教職員が刑事罰を受ける、入試に不正があったなどが挙げられております。確かに、入試に不正があった、これはよくないけれども、私は、不正というのは一体どういうことなんだろうかと。

 不交付で最も多い理由は、不適切な在籍者数です。大臣も御存じのように、定員の一・三倍は許容される範囲です。それから、〇・五倍以下の定員も、これは不交付となります。定員の一・三倍というのはどうしてかというと、言うまでもなく、実際にはみんなかけ持ちをいたしますから、数が減っていってしまいます。ですから、一・三倍まではいいだろうと。ところが、正確に一・三倍にするということは、予測の能力のすぐれた人にもなかなか難しいのではないかと私は思うんです。

 二〇〇八年に不交付となったある大学では、定員数を読み間違えて、一・三倍を数人だけ超過してしまった。それだけで前年度三億四千万円あった助成金を辞退しなければならないということになってしまいました。たったの、一・三倍を数人だけなんです。この数人だけをきちんと、ふやしちゃいけないんだ、そんなこと無理なんじゃないかと私は思うんですね。

 それで、別の例では、平成十九年に東京のある大学が、新入学者の数を見誤り、定員の一・三倍である二百九十二人よりたった一名多い二百九十三人に達したために、他の短大との統合を一年延期せざるを得なかったんです。つまり、これはペナルティーなんですね。確かに線引きは必要だし、ペナルティーも必要だ。でも、たった一名多かっただけで、一年間他の短大との統合はいけませんよ、一年待ちなさいよと。一年待つということは、その当事者にとっては大変つらいことなんですね。

 それからまた、定員を数名読み間違えるというのは、保護者あるいは本人がそこに本当に入ってきてくれるかどうかというのはわかりません。平成二十年度には、やはり、ある大学が新設いたしました生命科学部というのが、本当は新設ですから余り人が入らないと思った、ところが、予想を超える人気で、定員の一・四倍を上回る入学手続となってしまいました。そこの大学は、やはり私学助成が欲しい、私学助成をもらわないと私立は経営が困難であると。

 これは、私は正しいことではなかったと思いますけれども、ほかの学部に転入させた。それで、私学助成が減額となりました。ほかの学部に入れたのは公平ではないから私はしようがないとは思いますが、そもそもが、一・四倍になって、それをふえたらもらえないよと。それがやはり恐怖なんですね。

 この辺について、大臣はどんなお考えでいらっしゃいますか。たったの数名でこんなことって、余りにも現場を知らないし、一生懸命やっている人たちに対してひど過ぎるではないかと私は思います

川端国務大臣 お答えいたします。

 先生自身も、教育の現場で理事長もお務めになって、そういう実態も含めて、あるいは教育に対して大変な思いを込めてお話しされていることは本当に伝わってまいります。

 そういう中で、御案内のとおり、大学設置の基準等々に関しては、教育の内容とそれから経営上の観点から厳しい条件がついていることも御案内のとおりです。これは、そこで学ぶ子供たちが安心してしっかりと学べる環境を責任を持って保障するという視点であることも御承知だと思います。

 そういう中で、仕組みとして、文部科学省が定期的にいろいろ報告をいただいた中でチェックをして、これは問題があるのではないかという事象が出てきた場合には、大学設置・学校法人審議会というところに審議をお願いいたしまして、案件によって分科会等々で御議論をいただいて、ある種の御答申をいただいて、それをもとに文部省として最終的に、俗に言うある種のペナルティーというんですか、を決めるという手順になっております。

 その中で、今お伺いする部分の、個別の事例がいいか悪いかは直接は申し上げられませんが、ニュアンスとして、一人だけのことを、あるいは軽微な錯誤であったのではないかということが億単位の公金の停止等に至っているという現実があることは、そういう事実はそうだというふうに思います。これも、お気持ちの部分でのことも感じとしては非常にわかります。

 ただ、仕組みとして基準を決めたということは、厳格に守るというルールでやるということをしっかり担保することも非常に大事でありまして、おおむねみたいな裁量の幅を持っていいのかどうかというのが多分今までの議論だったというふうに思って、もう裁量の幅をつけないで、そういうものだということのときに、それが非常に厳格なものであって、もしもちょっとでも間違えたら大変なことになるということがわかっておられなかったかもしれないということはあると思うんですね。

 そういう意味で、やはり学校を設置する、あるいは運営していただくときに、経営していただく管理者の立場でいえば、子供たちの教育環境を守るという意味で、非常に厳しく求められている立場にあるということをよくわかっていただくということが第一義的だと思いますし、そのことの周知みたいなものはおわかりいただいているという前提ですが、ある意味ではもっとしっかりと皆さんに注意を喚起する必要はあると思いますが、一名がというのは気持ちとしては非常にわかるんですが、今の仕組みはそうなっていることだけは御理解いただきたいと思います。

池坊分科員 仕組みがそうなっているのはわかっておりますけれども、そうであるならば、私は仕組みを変えていただきたいと思います。そして、大臣、副大臣、一度ぜひ私立大学の現状を御理解いただきたいと思います。

 私は、行政というのは、強きを助け弱きをくじくようなものであってはならないと思うんですね。ところが、大きな大学、あるいは文部科学省から、それも調べましたが、天下りというか、行っているところは、いろいろな事情がよくわかっているからこういうことがない。ところが、何度も言うようですが、しっかりと定員まで満たす、では、それを少なく見積もればいいじゃないか。少なく見積もったのでは経営できないんです。ですから、その辺はぜひお考えいただきたいのと、定員が割れますと、これは五〇%以上の入学定員割れとなります学校が二十九校あって、これももらえない状態にございます。

 私は、特色あるいい短期大学、特に短期大学などはあると思います、地域と連携しながら。でも、いい大学なんだけれども、定員が余りない、そういう学校をちょっと支援すれば立ち直ることもできるんですね。それを切り捨てていってしまう。しゃくし定規だなと私は思うんですね。もっと温かな指導がやはり行政には必要なんだ。その過程の中で指導してほしいと思います。

 ある私の友人が本当に情熱を注いで創設した大学がございまして、白血病だったけれども、命もないと言われたけれども、大学をつくるまではと思ってつくった大学がございます。国際的に活躍できるスポーツ選手の育成などを目指し、五輪メダリストなどを指導者に迎えて頑張っていたんですね。

 ところが、二〇〇六年四月の大学の設置の申請のときに、本当は基本財産として登録していなければいけないのを運用資産にしてしまった。これはそれこそ申請の登録ミスではないかと私は思います。ですが、四年前にさかのぼって、それはだめだということで、四年間新しい学部をつくることができないんですね。新しい学部を四年間つくることができないというのは、大学にとっては四年間そのままでいなさいよということ、希望がないということになっていくと思います。

 これはどうしてこういうことになったのと言ったら、市町村合併などがあったのでちょっと考えたりいろいろしているうちに、文部科学省への相談がおろそかになった。確かに、おろそかになったという瑕疵はあると思います。ですが、私は、これは基本財産とするか、あるいは運用資金として登録するかというようなミスではないかと思うんですね。

 こういうようなミスというのはあるじゃありませんか、うっかりミスというのは。鳩山総理だってうっかりミスをしていらした、知らなかった。知らなかったで通るのか。でも、知らなかったということもあるし、知らなかったらいけないんだよとおっしゃるならば、すべて世の中成り立っていかないんですよ。その過程において、それならば、厳しく指導し、そうならないようにする必要が私はあるんじゃないか。

 それだけでなくて、同じ大学の法人として申請されている、こっちは岡山にある、こっちは愛媛にある短期大学も、今まで一億の助成金を受けておりました。これもカットされるんですね。私立にとっては、一億の助成というのはすごく大きいんです。あるいは、これは健全に運営されている短期大学ですけれども、つぶれるのではないかというふうに私は思っております。

 審議会が決めたとおっしゃいましたけれども、このことについてどうお思いになるのかということと、では、審議会というのは一体だれが決めるのか。それは行政指導があって、審議会が決めたからなんだという隠れみの、一昨日もちょっとそのようにも申しましたけれども、審議会の存在価値も私は見直す必要があるんじゃないか。

 どちらにいたしましても、現場の人間は、まずは子供たちのために、環境整備にそうやって心を砕いておりますうちに文部科学省との連絡が密にならなかったという点はいけないとは思いますが、第一次的に経営者がやるべきことは、やはり子供たちへの安全、環境整備なんです。文部科学省の小さな重箱をつつくと言うと怒られそうですが、そういうことのためにエネルギーを注ぐということであってはむしろいけないというふうに私は思いますので、大臣、それについては、ぜひ仕組みも変えていただきたい、あるいは、どういう方向がいいのかということ、友愛の精神でぜひ学校の指導にも当たっていただきたいと思いますので、このことについての御答弁をお願いいたします。

川端国務大臣 個別の案件はなかなかお答えできにくい部分があるんですが、この件でいいますと、審査をして実情の御報告をいただき、調査をした、そしてそれから約一カ月半で設置認可をしたんですが、その一カ月半の間に、資金がこれだけありますという、現金資金が土地の購入に変わったという部分は、この間ではなかなか事前のチェックはできなかったし、連携、意思疎通ということよりは、重大な、もしこれが事前にわかっていたらもともと許可されなかったという案件であったということで、結構瑕疵としては大きいという評価をされたんだというふうに思います。

 個別の案件は別にしまして、私も、先ほどからの御議論も伺いながら、そして申し上げたんですが、しっかりと学生たちが勉強できる環境、安心して勉学が保障されるということが本来の趣旨であります。それをしっかり守ってほしい、守ったものでないと認められないというのが本来の趣旨でありますから、そのことにおいては、公正で厳格な審査が必要であることは当然だと思います。そのときに、何か落ち度を見つけてペナルティーを科すことを目的としてやっているのではないはずであります。

 お受けとめとして、ちょっと細かく、厳し過ぎるのではないかというか、判断のときに実情をよく理解していただきたいということが御趣旨だと思います。しゃくし定規に、数字がだめだったら門前払いでだめということではなくて、本当はどうだったのか、そして、こういう処分に関しても、そういうことをすることが、将来にわたっての学生たちの教育環境をよくするためにはどういう中身があればいいのかということも含めて、総合的に今までも判断をしていただいていると思うんですけれども、これからも、本来の目的で、厳正、公正と同時に、しっかりと実情、本来の趣旨は、子供たち、学生たちの教育環境をより整備し、将来に向けて安心で学べる環境をつくっていくことにあるということはしっかりと徹底をしていきたいというふうに思っております。

池坊分科員 おっしゃるとおりだと思います。

 ただ、私は、最後だけ言わせていただくならば、国がやるべきことは、私立大学に対しては援護射撃なんですね。手を差し伸べ、そして本当の意味で支援していくことが私は行政のあり方だと思います。それがなされていなかったから国民は行政に対して大きな不信感を持っているのだと思います。それは、私は、新政権において根本的に変わっていただきたいと強く願っております。

 もし気づいていたなら、その過程の中で、さまざまに、これはいけないよ、是正しなさいよと促すべきであると思います。そして、もしそれに何年も気づかなかったとしたら、それは審査機関としての役割を果たしていなかったのではないか。

 だから、個々に対して私はあれこれ申し上げるつもりはありませんが、行政というのはどうあるべきかといったならば、厳しく指導しながらも、そんなペナルティーをあっという間にかけるような立場、そういう役割を果たしてはいただきたくないということなのです。国民の視点に立って、いつも手を差し伸べるような文部科学省であってほしいと私は切に願っていることを申し上げておきたいと思います。

 時間がございませんので、大臣、脳脊髄液減少症という病気を御存じですか。多分御存じないと思って、資料をきのう送らせていただきました。

川端国務大臣 まさに浅学非才で、承知をしておりませんでした。先生から御質問の予定をいただいて、一夜漬けで関係資料だけさらっと読ませていただきました。こういうことがあるんだということを初めて知りました。

池坊分科員 実は私も存じませんでしたが、三年前に、この病気にかかっていらっしゃる多くの、一万二千名の署名をいただきまして、学校現場でもこれを周知徹底してほしいと言われまして、教育委員会等で周知徹底するようにと、ちょうどそのとき私は副大臣でございましたので、いたしました。

 これは、交通事故を初め、転倒やスポーツ外傷、体に衝撃を受けたことなどが原因で、脊髄硬膜から脳脊髄液が漏れて脳脊髄液が減少してしまう病気です。これが減少すると、大脳や小脳がそれに伴って下がってしまって、神経とか血管が引っ張られて、神経系の症状、激しい頭痛、首の痛み、目まい、倦怠、視機能障害、吐き気、耳鳴りなどを起こします。

 今、体がだるいと言っている不登校児も、医学部の先生によっては、これも原因なのではないかというふうなことも言われております。なぜかといいますと、野球をしていてボールが当たったとか、あるいはテニスのラケットが当たってこういう症状になった。ところが、あなたは怠慢だと言われて、なお落ち込んでしまうということがあるんですね。

 私は、ぜひこれを周知徹底して、これは経費がかかるわけではございませんので、事務連絡というのを三年前に出しましたが、現在どのような調査、対応などをしていらっしゃるかをちょっと伺えたらと思います。

川端国務大臣 まだはっきりした病名というか、例えば健康保険の病気の対象でもないというし、極めて症例も少なくて、研究が進んでいないというのが実情であるというふうに伺いました。

 そういう意味で、こういう診断法でこういう結果が出たらこの病気、この症状は脳脊髄液減少症であるというその診断方法自体がまだ確立していない。ですから、倦怠感や頭痛や目まいというものがほかの原因でもいっぱいありますから、そういうことで、学校にそういう生徒はいますかということの聞きようが実はなくて、体がだるい、頭が痛いと言っている子はいるかといったらたくさんいると思うんですけれども、そういうことで、正直に申し上げて、このことに対しての実態調査というのは行えていません。

 ただ、先生が十八年以降熱心に取り組んでいただいて、やってきていただいた中で、都道府県の教育委員会には、こういうものがあるからそういう目でちょっとみんな見てくださいねという、先生の時代だと思いますが、書状を発出したと同時に、ホームページにも載ってあるんですが、確認しましたら、そういうようなのを出しましたという、書類を発出したという記録がホームページにあるだけであって、広報的に、学校関係者の皆さん、あるいは父兄、生徒の皆さん、こんなことがありますよ、だから、体がだるいとかいうことであればひょっとしてあなたもそうかもしれないという啓蒙という姿勢でやっているということではなかったので、きのう、こういうことを言っていただいたので、これは広報をしているのではなくて記録がホームページに載っているというだけなので、そういうことでなくて、知らしめるという観点でホームページを変えようというふうに早速指示をさせていただきました。

池坊分科員 署名は一万二千じゃなくて一万九千の誤りでした。

 そういう子供たち、保護者が、第一歩だと思って大変喜ぶと思います。ありがとうございます。

 これは、現段階での治療としては、本人から無菌的にとりました静脈血を注射器にとり、またもとに戻す、こういうブラッドパッチ治療法というのによって治っていく子供たちもございます。

 ですから、まずは先生方に周知徹底して、それによって治る子供もいるということで、千葉県はこれは実態調査をいたしております。実態調査をしているということで、千葉県のそういう問題、病気を抱えたお子様方、それから保護者の方々は大変に力強く思い、この実態調査は三月三十一日には出るようでございますので、ぜひこれをモデルケースとしてまた広げていただけたらと思います。

 それから、今おっしゃいましたように、これは保険適用がございません。一回につき三十万、四十万かかる今申し上げましたブラッドパッチ療法をしなければなりません。

 文部科学省所管の独立行政法人日本スポーツ振興センターが行っております災害共済給付制度がございますね。ぜひこれにも入れていただき、四割とかの負担ができるように、ちょっと御努力をいただけたらと思います。いかがですか、大臣。

川端国務大臣 御指摘のように、独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度というのは、「医療等の状況」の「傷病名」の欄にいわゆる脳脊髄液減少症と書いてあるもので申請されたのは、今までに三十件あります。こういうふうに出てきた場合には、初診料と再検料と画像診断料などは対象となりますが、御指摘のいわゆるブラッドパッチ治療法のような治療法は今対象になっていません。

 これは、このスポーツ振興センターの災害共済給付制度が対象とする部分の治療に際しては厚生労働省のいわゆる健康保険適用のものにするということでありますから、それ以外のものということになっていない。そうすると、個別にこのものだけにすると、あのものも、そのものもということになりますので、一応基準としてそうなっています。

 ですから、一番根本では、いわゆる健康保険の治療の対象にしていただくというのが一番の前提でありますので、これは厚生労働省に対しては、そういうきょうの御質疑も踏まえて、こういう要望があるから、問い合わせと同時に検討もまたお願いをしてみたいというふうに思っております。

 それから、言われたように、私も難病関係の部分はいろいろなことで勉強してきたこともあるんですが、やはりこういう病気があるということを知っているか知っていないかで、診断がもう全然そこへたどり着かないというケースが一番根っこにありますから、そういう部分では、先ほど申し上げました、周知して、皆さんに、特にスポーツとか転んだりしたときのけがで起こるということの部分では、これは本当に大事なことだと思っております。

池坊分科員 大臣には大変友愛の精神に満ちた御答弁をいただき、みんなも喜ぶことだと思います。知るということがまず、先生方が知っていただきませんと、この理解を得るということが私はやはり最大の第一歩ではないかと思っております。

 私は、教育行政こそが総理がおっしゃっている友愛の精神が隅々まで行き渡るようなそういう行政であってほしいな、そういうものを見ながら子供も育っていくのだと思いますので、ぜひこれからもその友愛の精神に基づいて、国民の視点に立って、そして子供の視点に立って、こういう仕組みなんだよということでなくて、この際、改革すべきことは抜本的に変えていただきたいと強く願い、私のきょうの質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

海江田主査 これにて池坊保子君の質疑は終了いたしました。

 以上をもちまして本分科会の審査はすべて終了いたしました。

 これにて散会いたします。

    午前九時三十一分散会


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