衆議院

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第11号 平成14年7月17日(水曜日)

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平成十四年七月十七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 赤城 徳彦君
   理事 亀井 善之君 理事 細田 博之君
   理事 望月 義夫君 理事 茂木 敏充君
   理事 中山 義活君 理事 堀込 征雄君
   理事 井上 義久君 理事 東  祥三君
      逢沢 一郎君    太田 誠一君
      金田 英行君    栗原 博久君
      小西  理君    小林 興起君
      坂井 隆憲君    高鳥  修君
      竹下  亘君    林  幹雄君
      平井 卓也君    松岡 利勝君
      松野 博一君    柳本 卓治君
      吉川 貴盛君    阿久津幸彦君
      佐々木秀典君    佐藤 観樹君
      手塚 仁雄君    松崎 公昭君
      松沢 成文君    山花 郁夫君
      山元  勉君    福島  豊君
      丸谷 佳織君    中井  洽君
      大幡 基夫君    吉井 英勝君
      北川れん子君    保坂 展人君
      西川太一郎君
    …………………………………
   総務大臣         片山虎之助君
   総務副大臣        若松 謙維君
   衆議院調査局第二特別調査
   室長           牧之内隆久君
    ―――――――――――――
委員の異動
七月十七日
 辞任         補欠選任
  山名 靖英君     丸谷 佳織君
同日
 辞任         補欠選任
  丸谷 佳織君     山名 靖英君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇一号)


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     ――――◇―――――
赤城委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
赤城委員長 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。東祥三君。
東(祥)委員 私は、自由党を代表して、ただいま議題となっております公職選挙法の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論いたします。
 まず申し上げたいことは、そもそも、地方議会において定数削減が進み、民間企業においてもリストラ等が行われている現状を考慮すると、国会もみずから国会議員の定数を削減することが必要であると考えます。
 この観点に基づき、自由党は、与党のときに、一つ、衆議院議員の定数については五十名の削減と、うち二十名については次期総選挙において比例代表選出議員を削減することを内容とする公職選挙法の改正を次期臨時国会冒頭において処理すること、二つ、残余の三十名の削減については小選挙区定数などを中心とすることとし、平成十二年の国勢調査の結果により所要の法改正を行うこととの内容の三党連立政権合意書を、自民党、公明党との間で交わしました。
 衆議院比例代表定数の二十名削減は実現されましたが、小選挙区を中心とした残り三十名の削減については、もはや国会において議論すらされていません。
 自由党は、この現状を打破し、衆議院議員の定数を削減することが国民に対する責務を果たすことになるとの観点から、公職選挙法及び衆議院選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案、すなわち、衆議院選挙区の定数を当面十五削減する内容の法案を平成十三年六月二十八日に提出いたしました。しかし、与党などの反対により、提出から一年余り過ぎた現在においても、継続審議扱いのままで、審議すらされていないのであります。
 本来であれば、抜本的な衆議院議員定数のあり方について堂々と国会の場で議論し、定数削減を行った上で、都道府県定数の増減や選挙区の区割りを検討すべきであります。
 なお、確かに今回の五増五減法案は、九カ月ほど前に与党三党の衆議院選挙制度改革協議会が党利党略のまま一たんは合意した中選挙区の復活の容認や、その後に自民党が懲りもせずに作成した定数二増三減や三増三減試案と比較すれば、公平であると考えられます。
 しかし、今まで申し上げたように、本来ならば、早急に衆議院の定数を削減し、その後に国勢調査結果をもとに衆議院選挙区画定審議会で新たな選挙区を策定するべきであるとの観点から、今回の法案には反対せざるを得ないことを表明して、私の反対討論を終わります。
赤城委員長 大幡基夫君。
大幡委員 私は、日本共産党を代表して、五増五減等を内容とする公職選挙法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 反対の理由の第一は、一票の格差が二倍以上の選挙区が九選挙区も存在していることであります。
 そもそも、一票の価値の平等は憲法にかかわる要請であり、選挙制度の仕組みにおいて最も重要な基本的な基準であります。そして、格差が二倍を超えることは、実質的に一人が二票あるいはそれ以上の投票権を行使することと同じであります。これは、投票の価値の平等を侵害する、憲法に反するものであり、断じて認めるわけにはいきません。
 反対の理由の第二は、その区割りの内容が、原則、市区は分割しないとする方針に反して、十六もの市区を分割するなど、住民の生活圏や交通圏、歴史や文化を無視した区割りが横行していることであります。これに対して関係地域から単なる数合わせとの厳しい批判があることは、質疑の中でも浮き彫りになったことであります。
 そして、この二つの問題は、一票の価値の平等という憲法の要請と小選挙区という制度の矛盾を露呈させたものであります。格差是正には、有権者の数の調整と議席配分の調整という二つの方法があります。しかし、選挙区の定数が一である小選挙区のもとでは、個々の選挙区の格差是正は有権者の数の調整しか道がない、ここから数合わせとの批判が起こる事態が生まれているわけであります。
 日本共産党は、小選挙区制の導入が強行されたとき、この制度は民意を公正に反映するという選挙制度の根本基準に反するとして、断固反対しました。実際、その後二回の衆議院選挙では、第一党の政党が得票率の一・五倍もの議席占有率を得る一方で、過半数の有権者の一票が議席に結びつかないいわゆる死に票となるなど、重大な問題点を浮き彫りにしています。
 私は、今こそ、この小選挙区という制度の根本にメスを入れ、あるべき選挙制度の真剣な議論が必要であることを申し上げ、討論といたします。
赤城委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
赤城委員長 これより採決に入ります。
 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
赤城委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
赤城委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、細田博之君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党及び保守党共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。細田博之君。
細田委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
    公職選挙法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  市町村合併の進展などにより小選挙区の区域が地域の実情にそぐわないような状況になるなど衆議院議員選挙区画定審議会設置法第四条第二項に定める「各選挙区の人口の著しい不均衡その他特別の事情」が生じたときには、審議会は、十年ごとに行われる国勢調査の結果を待つことなく、小選挙区の改定の勧告を行うよう考慮すること。
  また、審議会が小選挙区の区割りの改定方針及び改定案の調査審議を行うに当たっては、都道府県知事や市町村長から意見を聴くことなどにより、地域の実情を反映した勧告となるよう努めること。
以上であります。
 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
赤城委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
赤城委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
 この際、ただいまの附帯決議につきまして、総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。片山総務大臣。
片山国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重し、適切に対処してまいりたいと存じます。
    ―――――――――――――
赤城委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
赤城委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
赤城委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前九時十分散会


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