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第2号 平成16年2月19日(木曜日)

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平成十六年二月十九日(木曜日)

    午後零時十三分開議

 出席委員

   委員長 武山百合子君

   理事 江崎 鐵磨君 理事 上川 陽子君

   理事 小泉 龍司君 理事 河野 太郎君

   理事 石毛えい子君 理事 石田 勝之君

   理事 須藤  浩君 理事 富田 茂之君

      岡本 芳郎君    加藤 勝信君

      北川 知克君    佐藤  錬君

      島村 宜伸君    葉梨 康弘君

      萩生田光一君    宮下 一郎君

      山際大志郎君    泉  健太君

      小宮山洋子君    肥田美代子君

      水島 広子君    山井 和則君

      高木美智代君    石井 郁子君

    …………………………………

   国務大臣

   (青少年育成及び少子化対策担当)     小野 清子君

   内閣府副大臣       中島 眞人君

   内閣府大臣政務官     西川 公也君

   衆議院調査局第一特別調査室長       高木 孝雄君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月六日

 辞任         補欠選任

  小宮山洋子君     中川  治君

同日

 辞任         補欠選任

  中川  治君     小宮山洋子君

    ―――――――――――――

二月三日

 青少年健全育成基本法等の法律制定に関する請願(中根康浩君紹介)(第一八〇号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 参考人出頭要求に関する件

 青少年問題に関する件


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     ――――◇―――――

武山委員長 これより会議を開きます。

 青少年問題に関する件について調査を進めます。

 この際、小野国務大臣から所信を聴取いたします。小野国務大臣。

小野国務大臣 青少年問題に関する特別委員会の開催に当たり、青少年育成を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し上げます。

 二十一世紀を迎え、少子化、都市化、情報化等の進展や価値観の多様化など、社会が大きな変革期にある今日、我が国の未来を担う青少年が健やかに成長し、社会に参加し、幅広く活躍できる社会の実現に向け、家庭、学校、地域を初めとする社会全体が青少年の健全育成に取り組むことは、現下の最重要課題の一つであります。

 今日、青少年をめぐっては、少年非行の深刻化や不登校、引きこもり、若者の就労の不安定化などさまざまな問題が生じており、親への依存の長期化といった状況も見られます。また、痛ましい児童虐待事件や連れ去りなど青少年が被害者となる事件も後を絶ちません。このような問題は、社会環境の変化の中で生じた大人社会の問題の反映でもあります。我が国社会のあり方そのものが問われていることを再認識し、社会全体が青少年の健全な育成のためになすべきことに、真正面から取り組む必要があります。

 一方で、積極的にボランティア活動などの社会参加活動を行ったり、十代の芥川賞作家が誕生するなど、さまざまな分野で活躍している青少年がたくさんおり、これらの若い力は我が国の社会に希望と活力を与えています。このような意欲ある青少年はもとより、一人一人の青少年がみずからの夢をはぐくみ、社会的自立に向けて成長し、幅広く活躍できるような環境整備をさらに進めていくことが重要です。

 政府においては、これらの青少年をめぐる今日的課題を踏まえ、青少年の育成に係る政府の基本理念と中長期的な施策の方向性を明確に示した青少年育成施策大綱を昨年十二月に策定いたしました。

 非行問題等困難を抱える青少年を支援するとともに、青少年の社会的自立を促す対策を推進することについては、さきの小泉内閣総理大臣の施政方針演説においても表明されたところであり、今後とも、関係行政機関相互の一層の連携のもと、政府を挙げて関係諸施策を総合的かつ効果的に推進してまいります。

 本年は、アテネ・オリンピックの年であり、スポーツの分野でも青少年の大いなる活躍が期待されております。新しい時代を切り開く活力となってもらえるよう、青少年の奮起を期待しつつ、私としても、国民の皆様の理解と協力を得ながら、重要課題に誠心誠意、力を尽くしてまいりますので、委員長を初め、理事、委員の皆様の格段の御理解と御協力をお願い申し上げます。(拍手)

武山委員長 次に、中島内閣府副大臣及び西川内閣府大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。中島内閣府副大臣。

中島副大臣 青少年育成を担当する内閣府副大臣の中島眞人でございます。

 青少年が健やかに成長し、社会的に自立した個人として幅広く活躍できる社会を実現することは、今日、我が国における重要課題でございます。

 私といたしましても、小野大臣の御指導のもと、青少年育成施策大綱に基づき、関係行政機関相互の一層の連携を確保しつつ、幅広い分野にわたる青少年育成施策を総合的かつ効果的に推進してまいりたいと考えております。

 委員長初め、理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

武山委員長 次に、西川内閣府大臣政務官。

西川大臣政務官 青少年育成を担当する内閣府大臣政務官の西川公也でございます。

 次代を担う青少年の育成は、家庭、学校、地域、民間団体等がそれぞれの役割を果たしながら、社会全体として取り組むことが重要であります。

 私といたしましては、小野大臣、中島副大臣を補佐いたしまして、青少年行政の総合的な推進に尽力してまいりますので、委員長初め、理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。(拍手)

    ―――――――――――――

武山委員長 次に、去る六日、大阪府岸和田市で発生いたしました児童虐待事件に関しまして、大阪府において行いました実情調査につきまして、その概要を私から御報告申し上げます。

 当日の視察委員は、江崎鐵磨理事、上川陽子理事、小泉龍司理事、河野太郎理事、須藤浩理事、富田茂之理事、加藤勝信委員、北川知克委員、佐藤錬委員、葉梨康弘委員、萩生田光一委員、宮下一郎委員、山際大志郎委員、泉健太委員、中川治委員、肥田美代子委員、水島広子委員、山井和則委員、高木美智代委員、石井郁子委員、そして私、武山百合子の二十一名であります。

 本事件の概要は、中学校入学後、実の父親とその内縁の妻のもとに引き取られた男子中学生が、両者から長期間にわたるネグレクト、身体的虐待等の生命に危険が及ぶほどの虐待を受け、その結果、昨年十一月二日、餓死寸前の衰弱状態で病院に搬送されるも意識不明の状態となっており、本年一月二十五日、両者が殺人未遂容疑で逮捕されたというものであります。

 今回の調査は、委員会として、この痛ましい事件につき関係者の率直なお話を伺い、児童虐待防止対策の充実に反映させる必要があるとの認識のもとに行われました。

 現地では、メルパルク大阪におきまして、まず、松島大阪府健康福祉部次長から、事件の概要及び大阪府の対応状況等について発言があり、その後、中塚岸和田子ども家庭センター所長から、事件の経過と子ども家庭センターのかかわり及び対応上の反省点等について、また、廣野岸和田市教育委員会学校教育部長から、事件発覚までの経過と中学校のかかわり、事案の受けとめ及び今後の課題等について、それぞれ説明を聴取いたしました。

 引き続き、大阪府健康福祉部、岸和田市教育委員会、当該中学校及び大阪府警察本部の担当者に対し質疑を行いました。

 質疑の主な内容は、児童虐待の防止等に関する法律改正に対する要望、中学校からの情報が子ども家庭センターで通告と受けとめられなかった理由と問題点、子ども家庭センター内部での虐待通告に対する意識共有化の方策、中学校が虐待の事実を把握できなかった理由、不登校生徒に関する情報につき教員の異動があった際の引き継ぎ状況、子ども家庭センターが受け付けた不登校相談の中で児童の安全確認がなされていない事案の件数、児童の安全確認の際保護者が非協力である事例の件数、本件の保護者がその親から虐待を受けた事実の有無、立入調査を行う際の関係機関連携のあり方、子ども家庭センターに警察官の出向を求める必要性、一年間にわたる虐待の経緯、本件が中学校から教育委員会に報告されていなかった理由、近隣住民からの虐待情報を受けとめるシステムの必要性、自治体間の虐待情報共有の有無、虐待通報を受け付けた際の立入調査をシステム化する必要性などであります。

 担当者から、これらに対し説明がなされ、今回の虐待に関する情報の取り扱い等、対応上の反省点についての発言があり、また、本事件を教訓に、虐待の早期発見・早期対応及び家庭に対する適切な支援実現のため、司法機関の関与、守秘義務に関する規定の整備等、児童虐待防止に関する法改正の要望がございました。

 今回の視察は、限られた日程ではありましたが、所期の目的を達成することができました。二度とこのような悲劇が起こることのないよう、これを教訓に、国会として、児童虐待の防止等に関する法律の改正等、実効ある措置を講ずる必要性を強く感じたところであります。

 なお、最後になりましたが、虐待を受けた生徒の御回復をお祈りし、また、今回の視察に当たりまして、御協力をいただきました関係の皆様にお礼を申し上げ、御報告といたします。

    ―――――――――――――

武山委員長 次に、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 青少年問題に関する件、特に児童虐待問題について調査のため、来る二十七日金曜日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十五分散会


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