衆議院

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第3号 平成23年6月1日(水曜日)

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平成二十三年六月一日(水曜日)

    午後三時開議

 出席委員

  衆議院

   委員長 樽床 伸二君

   理事 齋藤  勁君 理事 三日月大造君

   理事 森本 哲生君 理事 若井 康彦君

   理事 若泉 征三君 理事 岸田 文雄君

   理事 柴山 昌彦君 理事 井上 義久君

      安住  淳君    岡田 克也君

      加藤 公一君    仙谷 由人君

      武正 公一君    津村 啓介君

      手塚 仁雄君    長妻  昭君

      鉢呂 吉雄君    藤井 裕久君

      藤村  修君    古川 元久君

      細野 豪志君    馬淵 澄夫君

      石破  茂君    石原 伸晃君

      大島 理森君    小池百合子君

      谷垣 禎一君    志位 和夫君

  参議院

   委員長 鴻池 祥肇君

   理事 辻  泰弘君 理事 平田 健二君

   理事 山本 順三君 理事 中西 健治君

      石井  一君    岩本  司君

      金子 洋一君    輿石  東君

      谷岡 郁子君    羽田雄一郎君

      柳田  稔君    石井みどり君

      谷川 秀善君    林  芳正君

      松下 新平君    吉田 博美君

      木庭健太郎君    山口那津男君

      亀井亜紀子君

    …………………………………

   内閣総理大臣       菅  直人君

   総務大臣

   国務大臣

   (地域主権推進担当)   片山 善博君

   法務大臣         江田 五月君

   外務大臣         松本 剛明君

   財務大臣         野田 佳彦君

   文部科学大臣       高木 義明君

   厚生労働大臣       細川 律夫君

   農林水産大臣       鹿野 道彦君

   経済産業大臣       海江田万里君

   国土交通大臣       大畠 章宏君

   環境大臣

   国務大臣

   (防災担当)       松本  龍君

   防衛大臣         北澤 俊美君

   国務大臣

   (内閣官房長官)

   (沖縄及び北方対策担当) 枝野 幸男君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) 中野 寛成君

   国務大臣

   (金融担当)       自見庄三郎君

   国務大臣

   (消費者及び食品安全担当)

   (行政刷新担当)     蓮   舫君

   国務大臣

   (経済財政政策担当)

   (少子化対策担当)

   (男女共同参画担当)   与謝野 馨君

   国務大臣

   (「新しい公共」担当)

   (科学技術政策担当)   玄葉光一郎君

   内閣官房副長官      仙谷 由人君

   内閣官房副長官      福山 哲郎君

   衆議院国家基本政策委員会専門員          中川 朝男君

   参議院常任委員会専門員  諸星 輝道君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 国家の基本政策に関する件


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     ――――◇―――――

    〔樽床伸二君会長席に着く〕

会長(樽床伸二君) これより国家基本政策委員会合同審査会を開会いたします。

 本日は、私が会長を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 国家の基本政策に関する件について調査を進めます。

 これより討議を行います。

 討議に当たりましては、申合せに従い、野党党首及び内閣総理大臣は、決められた時間を厳守し、簡潔に発言を行うようお願い申し上げます。

 また、委員及び傍聴議員各位におかれましても、不規則発言等、議事の妨げとなるような言動は厳に慎まれますよう、御協力をお願いいたします。

 発言の申し出がありますので、順次これを許します。自由民主党総裁谷垣禎一君。(拍手)

谷垣禎一君 総理、あなたと党首討論するのはこれが二度目だと思いますが、きょう、私が総理に申し上げたいことはただ一つ、おやめになったらいかがですかということであります。

 なぜこういうことを申し上げるのか。昔から、信なくば立たずということを申します。古い言葉ですが、これは永遠の真理だと私は思います。今、日本は大変危機にあります。今一番必要なことは、国民の心を一つにしてこの危難に立ち向かう、こういうことではないかと思いますが、そのためには、信、信頼、このことが何よりも大事だと思います。

 あなたにやめろと申し上げるのは、あなたは四つの方面から不信感を持たれている、このことを申し上げなきゃならない。

 まず第一に、国内から見てみますと、菅内閣の支持率より不支持率が倍ぐらいの傾向はずっと続いているが、何よりも大事なことは、菅さん、あなたになられてから、菅さんのもとで選挙はほとんど勝っておられませんね。そして、重要な選挙でも候補者を立てられない、こういうことがありました。これはやはり、国民の心があなたから離れている何よりの証拠だと私は思います。

 それから、国民の目から見ても、例えば、メドベージェフは北方領土へ行かれた、あるいは、韓国の国会議員も北方領土へ行った、尖閣諸島の問題もあった。このときに、あなたは我が国の主権を守るために闘う姿勢があるのか、これも多くの国民が不審に思ったところであります。

 それから、沖縄の普天間問題をどう解決するかというのは、このところずっと重要な政治課題でありました。あなたは、総理になられて、この問題解決のために、普天間に一度も、沖縄に一度も行っておられませんね。沖縄の方の信頼も失っていると思います。

 では次に、海外から見たときにどうか。日本の最大の同盟国はアメリカであります。今回のこの大震災でも、アメリカは同盟国としてトモダチ作戦を展開して、随分日本を助けてくれました。本当にありがたかったと思います。あの仙台の空港も、空挺部隊を直ちに投入してあっという間に処理をした。あるいは原発の問題でも、冷却水をどうするか。あなたが断られて不信を買ったという説もあるけれども、そういうこともある。

 それから、その最大の同盟国のアメリカですよ。これ、あなたは日米会談は九月でいいということになっている。なぜ先延ばしになったのか。これは、あなたでは普天間問題を解決できない、それから、いつまで政権にいるかもわからない、アメリカがこう考えたんだと私は思いますよ。

 それから、もっと目を広く広げてみましても、今、日本に対して、日本人はけなげだ、あれだけの大震災に毅然として立ち向かっている、悲しみを抑えて立ち向かっている、何とか助けなきゃならない、こういう声が満ちあふれているのは、私は本当にありがたいことだと思います。

 しかし他方、この原発問題、これをきちっと処理することが日本の信頼を回復するゆえんだと思いますが、どうも、政府のやっていることは少しおかしいんじゃないか、事実を隠ぺいしているんじゃないか、こういう声が起こりつつある。これはやはり、あなたの行動が起因しているんですね。

 それからもう一つ、これは国債マーケット、日本の国債の格付を下げようということがあるようですが、これはやはり、あなたのその能力というものに疑いの目を持っているということだと思います。

 それから、あなたは行政機構のトップでもあります。しかし、あなたの政治主導という手法は、行政機構の面々のあなたへの信頼を結ぶことにはなっていない。あなたが法をきちっと踏まえないで、権限と責任のシステムをぐちゃぐちゃにしてしまった。そして、結局、あなたが不機嫌にどなりつけ、しかりつけ、責任を押しつけるものだから、官僚機構はあなたを信頼しない、こういうことになっている。

 そして、閣内も本当にあなたへの信頼があるんでしょうか。例えば海江田大臣、そこにおられるが、この間サミットに行かれて、太陽光パネル一千万戸、これを全然、海江田さんは知らなくて、これは苦しまれたと思いますよ。こういったことが閣内でも不信感を広げていると思います。

 それから、与党、野党を見ますと、一番のやはり問題は、あなたの足元。党が、民主党の中があなたに信頼をしていない、こういう現象が起こっているじゃありませんか。あなたの足元は液状化している、こういうふうに申し上げざるを得ない。

 参議院の西岡議長はあなたの党の御出身です。しかし、あなたにやめろとおっしゃっている。これにはいろいろな意見があるでしょう。しかし、西岡さんのおっしゃっていることは、私はほとんど同感であります。

 そして、私ども野党にしましても、いろいろな形で協力しないかとか、あるいは唐突の連立のお誘いもあった。しかし、それは大変御都合主義である。私どもも信頼をしておりません。

 こういうふうに四つの方面から信頼を失われては、これは、復旧復興、あなたのもとでやっていくことは不可能だと思います。だからおやめになるべきだと申し上げているんです。いかがでしょう。

内閣総理大臣(菅直人君) きょうは震災後初めての党首討論で、国民の皆さんにもぜひ私と谷垣総裁のこの討論をお聞きいただきたいと思って、いい機会を与えていただいたと思います。(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) 御静粛にお願いします。

内閣総理大臣(菅直人君) まず、谷垣総理に、失礼、谷垣総裁に、今、谷垣さんからもお話がありましたけれども……(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) 御静粛に。

内閣総理大臣(菅直人君) 国民の皆さんは、今、私たち政治家、特にこの国会に対して一番何を求めておられるとお思いでしょうか。今、ほとんどの国民の皆さんは、この大震災に当たって、国会が一丸となってとにかく復旧復興に当たってほしい、そして、原子力事故に対してその収束を図ってほしい、そのことを私は国民の大部分の皆さんは強く求められていると思うんです。

 私は、三月十一日の大震災発生以来、不十分ではあるところはたくさんあると思いますが、私の内閣、それは、すべての官僚あるいは自衛隊員の皆さんも含めて、本当に真剣にこの復旧復興に取り組み、そして、この原発事故の収束に向けて取り組んでいるわけであります。

 そういう中で、私も何度か谷垣総裁に、できればお二人でお会いしてお話ができないかということを申し上げました。しかし、残念ながら、それをお受けはいただきませんでした。

 私は、やはり今国民の皆さんにこたえなければいけないのは、与野党を超えて、どうやればこの震災を復興の軌道に乗せていけるのか、そして、原発事故を収束に向かってきちんと位置づけることができるのか、そのことだと私は確信し、その責任を果たしていかなければならない、このように考えております。

 そこで、私の方からも谷垣総裁にお聞きをいたしたいと思います。

 私は、原発事故に関連して、浜岡の原子力発電所の停止を要請いたしました。幸いにして、中電がそのことを受けとめていただきました。しかし、その後、大変私に対して、今の……(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) 御静粛にお願いします。

内閣総理大臣(菅直人君) 原子力行政に携わっておられた関係の人たちから警戒心が大変強まっていることを、私自身、非常に実感をいたしております。

 そういう中で、しかし私は、そうではないと。決して原子力を否定するものではなくて、これまで原子力と化石エネルギー、二つの柱で物事を進めてきたことに対して、もう二つ、つまりは再生可能な自然エネルギーとそれから省エネルギーという二つの柱を加えて、それで進めていこう、そのことこそ日本のこれからのエネルギー政策にとっても重要でありますし、地球環境にとっても重要だと。

 果たして、これまでの原子力行政の中心にあった自民党の谷垣総裁としても、そういう道をとられるおつもりがあるのか、それとも、従来どおりの原子力中心の政策でいかれるおつもりなのか。多分、国民の多くはそのことをお聞きしたいと思っていると思いますので、ぜひ、谷垣総裁としてのお考えを国民の皆さんにはっきりお伝えいただきたい、このように思います。

谷垣禎一君 総理、最初の、今必要なことは何かというお問いかけは、私は大部分、あなたに同感です。そして、要するに政治空白をつくるな、今一緒になってやることが必要だとおっしゃったんだろうと思いますが、今、政治空白というのはなぜ起こるのか。それは、与党の足元ががたがたしているからですよ。

 残念ながら、私どもはさきの選挙で敗北をしました。衆議院は百議席ちょっとしかありません。あなたのところは三百議席以上ある。あなたのところがきちっとまとまっていれば、政治空白なんか生じないで、こういうところを渡っていけるはずなんですよ。

 要するに、あなたが党内をまとめる人徳もない、力量もない。それが政治空白を生んでいる原因ではないかと私は思っています。だから、おやめなさい、こう言った。そして、あなたがおやめになれば、党派を超えて、新しい日本のために団結していく道なんというのは幾らだってできるんです。この認識があなたと私の大きな違いだと思います。

 原発について申し上げたいことはたくさんあります。今、総理のお問いかけに私もお答えしましょう。

 私どもも原発政策を進めてまいりました。過去のオイルショック等々を見て、エネルギー小国の日本から見れば、これは必然の選択であったと私は思っております。そして、これからも原子力エネルギーをやめてしまうということはできないと思います。やはり、欠点、あるいはどこに問題点があったのか、徹底的に検証して進めていく必要があると私は思います。これは内閣だけではなく、国会でも徹底的に検証していかなければいけないと思います。

 しかし、少なくとも当面、この原子力を進める。今、これは電力も非常に逼迫しますから、それは、自然エネルギーあるいは再生可能エネルギー、こういうものに工夫しなければならないのは、私も当然のことだと思います。

 ただ、浜岡に関して申し上げれば、浜岡、あなたは要請をされた。法的な権限も何もないところでなされた。そうすると、あなたの責任が法的に何かということがはっきりしない中で行われている。このことはよく意識して、ああいう要請をなさったけれども、要請をされた国の責任というものをあなたはしっかりお考えにならなければいけないと思いますよ。

 そして、今回の原子力事故で申し上げれば、私は先ほど、あなたが四つの信頼を失ったと申し上げましたけれども、それは、実は三つの大罪があるからだと思っているんです。

 一つは、やはりこの震災、特に原発対応、随分不手際があったと思いますよ。それから二番目は、いろいろな震災対応で、被災者、そのことがあなたの目に入っていたのかどうかと思いますよ。それから三番目は、あなたは、子ども手当の増額分、それから、あるいは政治主導法案を取り下げられた。国民との約束、マニフェスト、このことを撤回してしまわれたわけですね。そのことの責任をどうするのか。こういう三つの問題があります。

 それで、最初の原発等の初期対応について申し上げれば、この間からの、注水したとかなんとかいうものの説明のくるくる変わることは、あれは一体何だったんですか。班目委員長なんかは、私は一体何だったのでしょうということまでおっしゃったわけですね。

 それで、なぜこういうことが起こるのか。

 これは、原子力災害の特別措置法、平成十一年にできたわけですが、あれによれば、緊急事態を宣言すれば、総理大臣が本部長になって責任を負われる。あなたはその責任を負っているわけです。しかし、本来、あなたのやるべきことは総合調整なんですね。そして、地域地域の本部をつくって、そこに権限を移譲して、地域でがんがん対策を進めさせる。それから、原子力災害合同対策協議会というのをつくって、そこに地域の自治体の方々も集め、あるいは放医研等々の専門家も集める。こういう形で、要するに、専門家の知恵もきちっと入るようにして進めていくという体系になっている。そうして、そういうもので原子力総合防災訓練というのも今まで行われてきたわけです。

 あなたは、きちっとその法のもとに基づいて進めるべきだと思いますよ。あなたがなさっていることは、こういう法の仕組みというのをほとんど無視して、対策本部はつくったけれども、結局、御自分の側近で、官邸の中で決めていかれる。

 そして、あそこから浮かび上がってくることも、細かな、要するに技術的なことにこだわり過ぎて、そして、気に食わないことがあると機嫌悪くどなり散らされるものだから、どなたからもせっかくな情報が入っていかない。こういうことが私はこの原発の対応に致命的なマイナスになっていると思います。

 これを担当する官僚機構ともきちっとした人間関係がつくれていない。あるいは、東電とは、それは緊張関係も必要でしょう。しかし、東電との信頼関係は全くなくなっていますね。だから、あなたのこの対応が進んでいかない。あなたのもとでは私は不可能だと思います。いかがでしょうか。

内閣総理大臣(菅直人君) この原子力事故のことについて、平成十一年に生まれたこの新しい法律制度、まさに原子力災害が、その法律によって初めて緊急事態という宣言をいたしまして、その日から、私が東電を含む電力事業に対して指示をするという立場になりました。

 しかし、当然のことでありますけれども、最初の段階から、東電の責任ある人にも来てもらい、そして原子力安全・保安院の責任者にも来てもらい、そして原子力安全委員会の委員長を初めそういう方にも来てもらい、官邸の中で、来た情報を分析して、そういう助言をいただいた中で、本部長として判断しなければいけない、そういうことについてはきちんと判断をしてきたわけでありまして、いろいろ谷垣さんも何かの本を読まれたところの受け売りかもしれませんが、決して私は、そういったことを思いつきや自分だけの考え方で処理することがいかに危険かということは、だれよりも私は知っているつもりであります。

 そこで、私から逆に申し上げたいと思います。

 私は、今、最初の中でいろいろとお話がありましたが、昨年の六月に、私が総理に就任した最初の国会だったと思いますが、それまでの二十年間においても日本は、残念ながら、経済の低迷や財政の悪化や、そして自殺の高どまりといった低迷状態にある、そういう危機にある中で、それをいかに解決していくかということを、取り組んでいきたいということを申し上げました。

 そして、今回、三月十一日に大震災が発生した中で、危機の中の危機という位置づけでこの大震災を復旧復興していく中から、最初の危機をも含めて越えていくという大きな目標を持たなければならないと考えております。

 その中で、三月十一日以降も、社会保障と税の一体改革について、与謝野担当大臣を中心に議論を進めてまいりました。今月の末までには、社会保障と税の一体改革についての政府としての考え方をまとめて提示をいたします。

 谷垣総裁は、以前、民主党として、あるいは菅内閣としてきちんとした対案を出してもらわなければ議論ができないとたしかおっしゃいましたよね。いよいよ、そのきちんとした案を今月中に出します。このことは、もちろん震災対策や原子力事故の収束は大変重要でありますけれども、同時に、中長期的な日本の課題を解決する上では避けて通ることができない課題であります。

 どうでしょうか、谷垣さん、そうした社会保障と税の一体改革についての私どもの政府案を出せば、お約束どおり、きちんと協議に乗っていただけるかどうか、国民の皆さんの前でお答えをいただきたいと思います。(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) 御静粛にお願いします。

谷垣禎一君 いろいろおっしゃいましたので、最後のところから申し上げます。

 私どもは、この社会保障と消費税の問題については、既に去年の参議院選挙のときに公約もまとめて、ルビコンを渡っております。どうぞあなた方も渡っておいでになって、そして、またそのときはそのときで御一緒に議論しようじゃありませんか。早く渡ってください。早く渡ってください。

 そして、そのほかのことについて今度は申し上げます。

 やはり、あなたのやっておられることは政治主導ということの履き違えであって、要するに、法の体系や何かにのっとっていないことが多過ぎるんですよ。だから、権限と責任の体系もはっきりしないということがある。

 先ほど申し上げたあの原子力の特別措置法の内容にしましても、現地の対策本部を非常に重視する法の建前になっているんですね。だけれども、この間の質疑の中では、池田副大臣が現地本部長になっておられるけれども、それは実際上お務めになれない状況にある。そのことも隠ぺいしていた。つまり、ここは、あなたが法の体系を無視していたという何よりもの証拠だということを私は申し上げなければならないと思います。

 そして、海江田さんはやはりそのことを大変苦慮されて、何とかしなきゃならないと思ったけれども、それをやはり押しとどめられたのはあなただったんじゃないかという説もある。

 それから、先ほど、何かをお読みになったと、私があたかも週刊誌でも読んで言ったようにおっしゃいましたけれども、これはいろいろな方からの聞き取りでございます。私どもの調査でございます。そういう中で先ほど申し上げたようなことが出てきたということを申し上げなきゃならない。

 そこで、私が申し上げたいのは、結局のところ菅さんは、やはり、政治主導という中で本当に全体の原子力処理の体系をきちっと踏まえておられるわけではなくて、昔、我が党の竹下総理が、汗は進んでかきましょう、手柄は人に譲りましょうというのをいつも言っておられた。あなたの場合はその逆だと思います。手柄は自分がとりましょう、汗は他人にかかせましょう、私は、こう言っているふうにあなたの言動を感じております。

 そこで、もう一つ申し上げたいことは、今、社会保障とその財源の問題へ行きましたけれども、その前に私は、どうしても震災対応をどうしていくかということは、やはりこの党首討論で議論しておかなきゃいけないと思います。

 そこで、震災から八十日間たったわけですね。そこで進んだのは、対策会議やあるいはいろいろな本部や、会議の乱立だけですよ。本部や会議の権限や責任というのはあいまいなまま、実際の対策はなかなか進まないというのが今までの現実じゃないでしょうか。

 私は、具体的な例を挙げて申し上げたいと思います。

 まず、被災者の生活の支援策というのは大変おくれていますよ、生活再建の支援が。例えば、十万人以上が避難所生活されているわけですね。仮設住宅は五月末で二万七千二百戸ですよ。三万戸の目標をまだ未達成。しかし、東北地方はもう梅雨に入ろうとしている。やはり遅いと言わざるを得ません。

 それから、生活再建支援交付金、これは全壊の場合は三百万届けるということになっておりますが、第一次補正予算は百万で積算してあるわけですね。そして、この各自治体への入金率はまだ二割弱ですよ。ですから、自治体はそれぞれ復旧ニーズを把握しているでしょうが、これでは自治体が、どうやっていくか、なかなか動かないんですよ。そして、もとの土地に家を建てたいという被災者の切なる願いも阻んでいるようになっている。これは早くやらなきゃいかぬですよ。

 それから、二重ローン対策ですね。これはやはり、今まで借金もしていた。しかし、事業用資金なんか借金しているけれども、事業用の資産は全部壊れてしまった。そしてまた借りなきゃいかぬ。こういう問題にどうしていくか。我が党は案をまとめましたけれども、これ、おくれていますね、政府の対策は。

 それから、原子力損害賠償、ようやく二次のあれが出たようでありますが、いろいろバラ色のその将来図を描くのもいいですけれども、被災地の現実から見れば、自分の生活資産も失われた、職場も失われた、そういう中で、きょうどうしてやっていく、あすどうしてやっていく。やはり前払い金、仮払金でも早く届くことが必要だ。この原子力損害賠償法、これは一事業所当たり千二百億までですけれども、早くこれも予算化してきちっとやらなきゃいかぬと私は思いますよ。

 それから、津波で浸水した住宅や事業所、これは、今後の新たな都市計画ができ上がるまで建築を一律に規制しているわけですね。これは結局、今後の方針が出てこないと、一律に規制したままなかなか動かない。だから、国の方針決定のスピードがここは非常に大事なことだと思いますね。

 それから、普通の復旧がなかなか進んでいないんですよ。瓦れき処理、まだ一五%進捗率ですね。それで、全額国費だと仙谷さんはおっしゃったけれども、九割は補助金になっているけれども、一割は交付税だと。これは基準財政需要で積み上げると言うんでしょうけれども、各自治体は、基金を取り崩さなきゃならないんだろうかとこれは心配しているんですよ。

 それから、JR七線あるいは三セク鉄道の復旧、ほとんど予算化されていない。

 それから、青森からずっと岩手、宮城、福島、茨城、千葉、数百キロに及ぶ海岸、堤防は半壊、全壊ですよ。そして、この予算は一次補正ではほとんど予算化されていない。台風シーズンを迎えて、土のうでしのげと言っているような状況なんですよね。

 それから漁港、これは被害総額六千四百四十億のうち、一次補正ではわずか二百五十億。

 それから、学校あるいは病院、一部が壊れたものについては予算がついているけれども、全壊したものについては予算がついていないからできないという現象がありますね。

 さらに言うと、日本経済全体も早急な対策が必要です。中小企業の資金繰り支援、これは、一次補正では本年度上半期の対応分のみですよ。五千百億ですね。これはもっと積まなきゃやはりだめだと思いますよ。

 それからサプライチェーン、これは随分、東北なんか製造業のサプライチェーンがたくさんあった。こういうものが壊れた。

 それから、電力需給の逼迫もある。

 こういったものについて、我々は一次補正で必要だと言っておりましたけれども、計上されていないわけですね。こういうのを一体どうなさるんですか。

内閣総理大臣(菅直人君) 谷垣総裁から大変前向きな、建設的な御意見をいただいたと思っております。今おっしゃったようなことについて、いよいよこれから、復興に向かって具体化していかなければならない課題だと考えております。

 まず、五月の二日に、御党の賛成もいただきまして四兆円余りの第一次補正を成立させていただきまして、まずは、復旧に係る瓦れきとかあるいは仮設住宅などにその費用を充てているところであります。

 しかし、今お話にありました生活支援の費用、あるいは本格的な漁港の再生、そういったものについては、いよいよ本格的な復興計画を立てて、それに予算を振り向けなければなりません。

 実は、谷垣総裁、きょう、ちょうど昼の時間に、ある与野党の皆さんが私のところにおいでになりました。それは、国難に対処するために行動する民主・自民中堅若手議員連合の方が来られまして、今お話のあったようなことを含めて、この国会を延長してしっかりと議論をすべきだ、こういう御提言をいただきました。

 私は、今、谷垣総裁がおっしゃったことも含めて、しっかりとこれからの国会の中で審議ができるように、場合によっては、この大震災のときでありますから、通年国会ということも含めて国会の延長を考えたいと思うのです。しかし、最終的に国会の延長は国会で決めていただかなければなりません。

 どうでしょうか、自民党の総裁として、そうした……(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) 御静粛にお願いします。

内閣総理大臣(菅直人君) 今、谷垣総裁御本人が言われたようなことも含めて、しっかりと議論して結論を出す。三党の政審会長、政調会長の皆さんの合意もありますので、そういった合意の実現に向けて、この延長された国会の中で……(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) 御静粛にお願いします。

内閣総理大臣(菅直人君) しっかり結論を出していくという、そういう姿勢をとっていただければと私からお願い申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) お静かにお願いします。

谷垣禎一君 今までは六月二十二日でさっと会期を閉じるような情報を流しておきながら、苦しくなってくると通年国会も視野に入れてなんて、まことに誠のない話だと私は思います。(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) お静かにお願いします。御静粛に。

谷垣禎一君 そして私は、会期のことを申し上げたのではなくて、先ほど申し上げたようなことに対して、二次補正をもっと早くやれ、一次補正が上がった段階からそれを議論すべきだと私どもは言ってきたんです。それはどうなんですか。財務省にも二次補正を出せと指示なさったんですか。

内閣総理大臣(菅直人君) 復興の特別委員会を設けていただきまして、現在、基本法の質疑もいただいております。そして、その中でも、今、谷垣総裁からお話しのような意見も含めて、しっかりと議論の中でお聞きをいたしております。

 現在は、五月の二日に第一次補正予算ができておりますので、これから第二次補正を組む上では、まず大枠の考え方を議論していかなければなりませんので、その三党合意の中にもあります、あるいは自由民主党の案の中にもあります……(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) 御静粛に、御静粛にお願いします。

内閣総理大臣(菅直人君) 例えば復興国債というものについてどう考えるのか、こういったことを議論していかなければならないことは、これは谷垣総裁もよくよく御存じだと思うんですよ。

 従来の一般の建設国債、赤字国債のように、六十年償還でそれの財源をつくるのか、それとも、復興債という形で自由民主党が提案されているように、償還も別の手当てをしていくのか、極めてこれは重要なことであります。

 先ほど格付のことも言われました。まあ、民間の格付会社が何かを言うからといって私がそれにコメントすることは差し控えますけれども、少なくとも、一次補正について国債発行をしないでやったということも、そうした国債マーケット、つまり、そういったものもきちっと視野に入れて、考えて提案したわけでありまして……(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) お静かにお願いします。

内閣総理大臣(菅直人君) 第二次補正は大きな規模になることが当然予想されますので、何に使うかということと同時に、その財源をどういう形で調達して、どういう形で場合によったら償還していくのか、どうか谷垣総裁、こういう議論も、ぜひ特別委員会あるいは与野党で、三党合意の中にも入っていますので、協議をしようということをぜひお願い申し上げたいんですけれども、いかがでしょうか。(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) お静かにお願いします。お静かにお願いします。

谷垣禎一君 今の菅さんのお話では、この第二次補正等々の取り組みは、私は極めて遅いと思います。

 そして、財源のお話、いろいろ復興債等の設計についてのお話もありました。私は、そこは菅さんではおできにならないと思っています。要するに、マニフェスト等々をどうやっていくか、ああいうようなことについてもきちっと整理できていない。私は、菅さんのもとではこれはできないと思います。

 そして、先ほど申し上げたように、信を失っている菅さん、結局、何でいろいろな問題が進まないのかというと、三百議席を超えている与党を十分掌握できていないあなたの不徳と力量のなさがこの空白を呼んでいる原因なんですよ。だから、私は、この復興のために新たな一歩を我々がやるためには、まず指導者をかえる必要があると思います。そして、菅さん、あなたがおやめになれば、幾らでも党派を超えて集まって、新しい体制をつくる工夫は幾らでもできるんです。

 菅さん、与党の党首として、最後に自分がそれを果たすという矜持はおありになりませんか。そして私は、もし菅さんがそれをおやりにならないのであれば、野党の党首として、きちっと新しい道を開くために徹底的に闘う、このことを申し上げて終わらせていただきます。

内閣総理大臣(菅直人君) 谷垣総裁から、私が与党民主党の……(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) 御静粛にお願いします。

内閣総理大臣(菅直人君) 衆議院の全体を十分に束ね切れていないということの御指摘がありました。御指摘をいただいていることは私も重々承知をいたしております。

 しかし、政策的に申し上げますと、例えば小沢元代表は、今、自由民主党が最も厳しく批判をしている四Kについて、基本的にはそれをそのままやるべきだということを言われておりまして、私たちとしては、これは、ある程度マニフェストの見直しが必要ではないかということで党内の議論を進めているところであります。(発言する者あり)

会長(樽床伸二君) お静かにお願いします。

内閣総理大臣(菅直人君) そういった意味で、野党であるからいろいろな戦術、戦略を使われることは、それは十分理解はできますけれども、少なくとも国民の皆さんには、政策的な軸がどこにあるのか、軸がなくて、ただそういうものを政局にだけ使おうとしているのか、そこを国民の皆さんは見ておられる。

 やはりここは、何とか与野党の合意を得て、この大震災の復旧復興、そして、原子力のこの事故の収束を国会が一丸となって取り組むということを、ぜひ勇気ある野党の党首として谷垣さんに要請をして、私からの発言とさせていただきます。(拍手)

谷垣禎一君 党内のことは党内で片づけてください。野党は野党としての行動をとります。(拍手)

会長(樽床伸二君) これにて谷垣君の発言は終了いたしました。(発言する者あり)

 お静かにお願いします。(発言する者あり)お静かにお願いします。

 次に、公明党代表山口那津男君。(拍手)

山口那津男君 公明党代表の山口那津男でございます。

 きょう現在で、避難者は十万二千二百七十一名に上ります。二カ月半余りがたち、梅雨入りを迎えるというこの時期にこれだけの数の方がいらっしゃる。私は、改めて被災者の方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 そして、この時期に当たって、十万人を超える方々が今避難生活を余儀なくされている。さらに、仮設住宅、総理が約束した、五月末三万戸、いまだに達成されていませんよ。瓦れきの処理、撤去、これも一五%にすぎない。そして、先ほど谷垣総裁からるる指摘があったとおり、遅々として現場で復旧すら進んでいない現状なんです。

 我々は、発災当初、現場のニーズをつかんで、さまざまなことを官邸に要請いたしました。しかし、対応が余りにも鈍い。これは司令塔がしっかりしていないからだ、そう察知した私たちは、与野党幹事長会談で、直ちに震災担当大臣の任命をやるべきだ、こうやって提案したのが三月十五日です。そして、復興担当大臣、さらに復興庁の設置、これを正式に政府に申し入れたのが三月二十三日ですよ。もうこんなに時間がたってしまったんです。一体何をやっているんですか。

 我々は、政治休戦をして協力もします、こうやって申し上げました。しかし、待てど暮らせど、本気で我々に協力を求める、その気迫が全く感じられないんですよ。今ごろ中身に乏しい復興基本法など出してきて、やる気を疑いますよ。

 今、被災地の大半の市町村が復興計画を既につくっています。迅速にこの創造性を生かそう、そのために我々は、復興特区を設けるべきだ、こういう提案もさせていただきました。政府のこの復興の構想は、六月末に構想会議の答申を待って、それからつくろう、こういう考え方でしょう。余りにも遅過ぎます。スピード感に乏しい、そして現場の切迫感に乏しい、感じ取っていない、これが今の政権の現状なんです。

 総理、一体やる気があるんですか。どうぞお答えください。

内閣総理大臣(菅直人君) 三月の十一日の発災以来、これは私個人というよりは内閣として、もちろん、最初は救命でありました。警察、自衛隊、消防、海上保安庁、私は全力を挙げていただいたと思います。

 そして、復旧に当たっても、それぞれのお立場の人たちが全力を挙げて取り組み、そして、それに必要な費用は、当初は予備費で、そして現在は、五月二日に皆さんにも賛成をいただいた第一次補正予算でその対応をしているわけでありまして、必要な財源については、この第一次補正で今当面必要なものは私は十分賄えている。これから必要なものをどのものに向かってつくっていくのか、使うものを決めていくのか、その議論が今始まって動き出している、このように思っております。

 今、急げと言われました。私も、急ぐべきものは大いに急ぐべきだと思います。しかし、例えば、新しい町づくりというときに、これまで住んでいた人たちが、今まで住んでいたところを離れて例えば高台に移るといったときに、地元のそういう住んでいた方々の理解や了解を得なければそれを進めることができないことは、山口代表も御承知だと思います。

 また、漁港についても、例えば宮城県の知事も言われておりますけれども、たくさんある漁港をある程度大きなものにまとめていこうということも案が出ておりますけれども、しかし、関係者の理解がなければ、国が上から強制的に押しつけることにはならないわけでありまして、そういった地元の皆さんの意見も聞きながら、急ぐべきものは急ぎ、しかし、しっかり議論をしなければならないものは議論をしていく。

 このための仕組みとして、既に四月の早い段階から復興構想会議をつくっていただきまして、そして、六月の末までには案を出していただく。と同時に、それを執行するための復興の体制をつくろうということで、現在、法案を出させていただいているわけであります。

 先ほど山口代表は、早くから専任の大臣を置けということを提案いただいたことは、大変私はありがたいと思っております。そういう中で、なかなか専任の大臣が今の内閣法の制約の中では厳しいというところで、まずは水面下で、御党も含めて、閣僚の数の増大や副大臣等の増員について御了解を求めてきたわけですけれども、なかなか水面下の了解がいただけませんので、国会の場で御了解をいただきたいと思って、今、内閣法改正として提案をさせていただいておりますので、どうか、山口代表の今おっしゃった、おくれたかもしれませんけれども、まずは、そこの、最初に提案をされたことについて賛成をいただき、増員を認めていただきたい。そのこともあわせてお願いを申し上げておきます。

山口那津男君 これから急げではなくて、遅過ぎると申し上げているんです。大臣を任命するのは、兼任を解いて専任する大臣を任命すれば、すぐにもできるんです。

 さて、いいですか。けさ、福島県知事から、原発の賠償を国の責任で迅速にやってもらいたい、そういう要請を受けました。昨日の特別委員会の質疑、我が党の斉藤鉄夫委員に対する総理の答弁を聞いていまして、総理は、事故の収束にばかり関心が行って、ほかのことが他人事のように聞こえましたよ。それが証拠に、現地の責任者、この池田副大臣、十九日から空席のままじゃありませんか。それが、関心が行っていないということの証拠なんです。

 原発の早期収束も大事、そして着実な損害賠償も重要、さらには電力の安定供給、いずれも国民にとってはひとしく重要なことなんです。抜けているんですよ、総理、大事な観点が。

 ところで、我が党の冬柴前代議士、弁護士として、五月二十三日、福島県の郡山市で法律相談を受けました。百三十六名の方々からたくさんの相談を受けました。しかし、この相談事を集約すると、一つの典型的な姿が浮かび上がってまいります。

 家を失い、家畜を失い、ペットを失い、仕事を失い、さらに、子供を抱え、年寄りを抱え、借金を抱え、病気まで抱える。そして、行くところもなく、避難所を転々とする。多い人ではもう六カ所も動かざるを得なくなっている。その間、何の支援も政府からありませんよ。ただ一つ、東電からの賠償金の仮払い、百万円いただいた。だけれども、二人の世帯も九人や十人の大世帯も一律同じで、全く不公平、実態に合っていないんですよ。こういう現実を、総理、いかに感じていますか。

 そして、その被災者から見れば、政府も東電もお互いに責任逃ればかりしていて、被災者の目線に立って、早く助けよう、そういう気迫が感じられないです。その皆さんに、早く避難してください、ここに立ち入ってはいけません、そういう指示や命令を出したのは政府そのものではありませんか。その実態にきちんとこたえて政府が責任を負う、東電の賠償を期待するんじゃなくて、それに取ってかわってでも政府が前面に出て、早く賠償をやるべきじゃありませんか。

 なぜそういう制度を早くつくれないんですか。だれかが邪魔しているんですか、それとも総理のリーダーシップが足りないからなんですか。一体どっちなんですか、総理。

会長(樽床伸二君) 時間が経過しておりますので、簡潔にお願いいたします。

内閣総理大臣(菅直人君) まず、現地の本部長について、体調を壊されたためにおられなかったことについては申しわけなかったと思いまして、昨日、田嶋要大臣政務官をその任につけることにいたしました。これは申しわけなかったと思っております。

 その上で、今お話のありましたいろいろな費用について、仮払いについて国が責任を持って支払いをする。私は、責任を持つという意味では、国が責任を持たなければならないと思っております。その意味で、今指針が出されて、そして農作物や漁業についても順次出すことになっておりまして、それに対して、一義的な責任が東電にあるからといって、国が責任がないとは全く考えておりません。

 必要な費用については、二次補正を含めてしっかり対応していきたい、このことは国民の皆さんにもお約束をさせていただきます。(拍手)

山口那津男君 被災者の思いにこたえて、力を結集してスピード感を増すためには、あなたに総理をおやめいただくしかない、このことをはっきりと申し上げて、私の討論を終わります。(拍手)

会長(樽床伸二君) これにて山口君の発言は終了いたしました。

 以上をもちまして、本日の合同審査会は終了いたしました。

 これにて散会いたします。

    午後三時五十一分散会


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