第2号 平成14年12月11日(水曜日)
平成十四年十二月十一日(水曜日)午前十一時二分開議
出席小委員
小委員長 佐田玄一郎君
佐藤 静雄君 原田 義昭君
岸田 文雄君 下村 博文君
高木 義明君 上田 清司君
西 博義君 都築 譲君
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議院運営委員 児玉 健次君
議院運営委員 日森 文尋君
議院運営委員 小池百合子君
事務総長 谷 福丸君
庶務部長 土田喜代治君
庶務部副部長 斉藤 信春君
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本日の会議に付した案件
衆議院新議員会館建設の件
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○佐田小委員長 これより庶務小委員会を開会いたします。
本日は、衆議院新議員会館建設の件について、この問題に限り御協議願うことといたします。
新議員会館建設計画の見直し案の検討に当たり、各小委員の御参加をいただき、去る五日、模型による実見と、山王パークタワー及び総理官邸の現地視察を行いましたが、おおむね、建設計画案と総理官邸を初め周辺との関係が理解できたものと存じます。
新議員会館の高さ規模、建設場所については、官邸のセキュリティーへの影響のほか、緊急時のヘリコプター運航経路を確保する問題が中心になるわけですが、この辺を勘案して、現在の建設計画案と比較して、この中・低層二棟案について御協議いただきたいと思います。
それでは、各党から順次御発言を求めます。まず、与党さん。
○佐藤(静)小委員 私ども、この間見てみまして、やはりああいう大きな建物を建てるのはセキュリティーの面で無理だろうということで、前から検討されておりますF1がいいんじゃないのかなという気がいたしております。
同時に、今の議員会館は、私、今、警察小委員長をやっていますけれども、金属探知器をつけて入っていますけれども、ああいうものも今の設計に入っていないんじゃないかと思います。その辺を最初からしっかりやってもらって、F1でやってもらったらいいんじゃないかな、そう思います。
○佐田小委員長 それでは、民主党さん。
○高木(義)小委員 結論から申し上げますと、まだ党としての考え方はまとまっておりません。
といいますのは、そもそも首都機能移転という話が我が国の一つの課題として議論されて久しいわけですけれども、その問題が決着せぬ中で、官邸が既にできた。それから、一方で、首都機能移転と同時に、国会移転という話があった。国会移転特別委員会でかなり議論をして、これまたまとまっていない。
そういう中で、一体、国会移転について、どこでどうけじめをつけるのかというのが今まさに不透明だ。もちろん、国会移転が決まったら、そのときはそのときでまた対応できるような、ほかの用途でも使えるじゃないかという議論もありますが、ここに来て、ただ現実的に高いか低いか、官邸のセキュリティーがどうだということだけでこの問題を判断するには、我が党としては、きょうのところは発言を避けたい。
ただ、国会議員の活動として今の議員会館では不適切だ、やはりもう少し広く、そして、いわゆるセキュリティーを含めて機能的な国会議員の活動ができる、そういう議員会館というものの必要性は当然にしてある、私はこのように思っております。
○佐田小委員長 それでは、公明党さん。
○西小委員 与えられたこの比較表のそれぞれの案の範囲では、まず、原案というのは、視察もさせていただいて、確かに厳しい面があるであろう、こういう認識です。
そうすれば、F1、F2どちらかということで党内でも議論いたしましたが、可能であれば、つまり、これで官邸にとって許容範囲であれば、F1という形がいいのではないか。可能であればということですが、そういうこと。
それから、議員室そのものについては、大体の輪郭は百平米ということで出ていますけれども、そのほかの附帯の設備がどうなるのかということも若干関心がある。現状ないしはそれ以上ということも大まかにはお聞きをいたしましたので、F1ということでよかろうというのが大体うちの考えでございます。
○佐田小委員長 それでは、自由党さん。
○都築小委員 私どももまだ結論を得ておりません。
今、民主党の高木先生が言われたような、国会移転の問題等、長期的な視点から考える必要も当然ある、こんなふうに思いますし、また、実地検分をさせていただいて、官邸側が言ってこられたセキュリティーとかヘリコプターの問題とか、そういった問題は余り実質的な根拠を持っていない主張ではないのかな、ただ目ざわりだというだけじゃないのかなという思いもしておりまして、そこら辺のところをもう少し、官邸側のだれがこんなことを言い出したのかなというところを、本当は、正直なところ、聞いてみたいような気がしております。
土地の有効活用とか、あるいはまた、これから将来的な東京の都心の都市計画といったものがどうなるかといったことを考えると、原案の方がすぐれているように私は思いますが、かといって、では九・一一テロのような事態を想定した場合に、果たして超高層ビルで本当にいいんだろうかという問題もまたあえて指摘せざるを得ないわけでありまして、正直申し上げて、まだ結論は出ていないという状況であります。
○佐田小委員長 それでは、共産党さん。
○児玉委員 議論の経過の中で、当初、首都機能移転という言い方があったときに、首都は残すのだというので霞が関だとか官邸の工事というのはされましたけれども、国会に関して言えば、まさに国会で特別委員会も設置されて、そして議論については現在進行中ですね。だから、首都機能移転のときの一般的な説明では説明がつかない問題を国会移転の場合は持っています。
だから、私たちがかねてから言っているように、その問題について結論が出たときに議員会館をどうするかという議論を開始するのが筋だというふうに考えています。
あわせて、委員長のおっしゃる、きょうはF1、F2の問題ということですが、PFIについても、これは、一つはそのものの問題と、そして、議員会館というのは国会そのものですから、そこのセキュリティーだとか会議室の仕様だとか、その他議員活動本体に触れた部分まで、このPFI、民間に委託するのかどうかという議論については、これも別途協議というふうに残っていますから、この点も留保条項としてやはり今生きています。
そういうわけで、私たちとしては、F1、F2のいずれかという選択をする前の段階ではないか、こう考えます。
○佐田小委員長 それでは、社民党さん。
○日森委員 私どもも今意見を集約中でございまして、ちょっと時間的なずれがあって申しわけないんですが、きょう十七時から両院議員総会を開いて、この問題で開くわけではないんですが、そこまでに意見を持ってきていただきたいというふうにしています。
やはり、何度か提起をして党内でいただいた意見は、高木筆頭がおっしゃったとおり、首都機能移転との整合性はどうなんだという大きな問題がありまして、今、特別委員会でも、その再編成をどうするかとか、いろいろ議論がされているようなんですが、どうも余り先が見えるような状況になっていないということもあって、そのことが一つ大きな意見としてはありました。
それから、前から私ども主張していますが、PFIを活用することについて、これは慎重に検討する必要があるだろうということも申し上げてきました。
その意味で、最終的な結論はもう少し待っていただきたいというところが現状です。
○佐田小委員長 それでは、保守党さん。
○小池委員 私どもはほぼ考えがまとまりました。
基本的にF1でよろしいのではないか。その背景は、私どもは、首都機能の移転は必要性がないというのがベースでありますから、現実的なところで進めていくのが必要だろうということに根差しています。
ただ、今後また、官邸から、こういう点が問題だからとか、そんなことがないようにしていただきたい。それと、あと、単純計算して、二棟になる場合のコスト高というのが当たり前のように語られて、百億とどんと出ておりますけれども、いろいろな工夫をすることによって経費を削減していく、そういうマインドを常に持っていただきたい。この二つの条件つきであります。
以上です。
○佐田小委員長 どうもありがとうございました。
今、各党からお話をお聞きしました。
これより懇談に入ります。
〔午前十一時十五分懇談に入る〕
〔午前十一時四十七分懇談を終わる〕
○佐田小委員長 これにて懇談を閉じます。
それでは、一応御意見はきょうは党に持ち帰っていただきまして、ぜひ、十三日の本散後にもう一度庶務小委員会を開かせていただきますので、それまでに、前向きな御意見を党の方でおまとめいただくことを心からお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。
本日は、これにて散会いたします。
午前十一時四十八分散会