衆議院

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第22号 平成22年6月16日(水曜日)

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平成二十二年六月十六日(水曜日)

    午前九時十三分開議

 出席委員

   委員長 近藤 昭一君

   理事 稲見 哲男君 理事 黄川田 徹君

   理事 古賀 敬章君 理事 福田 昭夫君

   理事 松野 頼久君 理事 石田 真敏君

   理事 大野 功統君 理事 西  博義君

      小川 淳也君    小原  舞君

      大谷  啓君    大西 孝典君

      逢坂 誠二君    奥野総一郎君

      小室 寿明君    斎藤やすのり君

      階   猛君    高井 崇志君

      中後  淳君    永江 孝子君

      野木  実君    野田 国義君

      藤田 憲彦君    皆吉 稲生君

      若泉 征三君    渡辺  周君

      赤澤 亮正君    秋葉 賢也君

      小里 泰弘君    小泉進次郎君

      後藤田正純君    菅  義偉君

      橘 慶一郎君    谷  公一君

      稲津  久君    塩川 鉄也君

      重野 安正君    柿澤 未途君

    …………………………………

   参議院総務委員長     佐藤 泰介君

   総務大臣         原口 一博君

   総務副大臣        渡辺  周君

   総務大臣政務官      小川 淳也君

   総務大臣政務官      階   猛君

   総務委員会専門員     大和田幸一君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月十日

 辞任         補欠選任

  奥田  建君     松野 頼久君

  寺田  学君     松木けんこう君

同月十六日

 辞任         補欠選任

  湯原 俊二君     斎藤やすのり君

  佐藤  勉君     小里 泰弘君

同日

 辞任         補欠選任

  斎藤やすのり君    湯原 俊二君

  小里 泰弘君     佐藤  勉君

同日

 理事奥田建君同月十日委員辞任につき、その補欠として松野頼久君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

六月十六日

 日本放送協会平成二十年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書

同月十日

 地域防災を担う住民の確保とその公的支援に関する請願(北村茂男君紹介)(第二〇五四号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の補欠選任

 閉会中審査に関する件

 戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法案(参議院提出、参法第九号)


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     ――――◇―――――

近藤委員長 これより会議を開きます。

 理事の補欠選任についてお諮りいたします。

 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に松野頼久君を指名いたします。

     ――――◇―――――

近藤委員長 参議院提出、戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法案を議題といたします。

 これより趣旨の説明を聴取いたします。参議院総務委員長佐藤泰介君。

    ―――――――――――――

 戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

佐藤(泰)参議院議員 ただいま議題となりました戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 第二次世界大戦直後に、シベリアやモンゴル等に抑留され、強制労働を強いられた方々は五十七万人以上に上ります。その抑留の期間は長い方では十年を超え、酷寒の地における過酷な労働と飢え、劣悪な居住環境や不十分な医療などにより、約六万人もの方々が亡くなったとされています。このいわゆるシベリア抑留から帰国された方々には、長期間にわたる強制労働にもかかわらず、今日に至るもその対価が支払われておりません。

 しかし、請求権については日ソ共同宣言で相互放棄していることから、その補償については日本政府が措置するほかなく、平成九年の最高裁判決も、補償は立法府の判断にゆだねられるとしています。

 シベリア帰りというレッテルを張られ、就職差別に遭うなど大変な御苦労を重ね、戦後を生き抜いてこられた方々も今や平均年齢八十八歳に達しております。この問題の解決にかくも長い歳月がかかったということについて社会全体として反省し、御存命の方々に対して迅速にその労苦を慰藉することが必要です。

 また、抑留中の死亡者数はいまだ確定されておらず、遺骨も関係資料も収集が終わっておりません。台湾、朝鮮半島出身の強制抑留者の存在も含め、シベリア抑留全体の実態の解明、真相の究明を行うとともに、抑留された方々はもとより、御家族、御遺族の御苦労を、後の世にしっかりと語り継ぐべきであると考えます。

 以上を踏まえ、国として速やかに、総合的かつ適切な措置を講ずることで、戦後強制抑留者の問題に一定のけじめをつける必要があるとの考えに基づき、この法律案を提案いたした次第です。

 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。

 第一に、この法律は、戦後強制抑留者が、戦後、酷寒の地において、長期間にわたって劣悪な環境のもとで多大の苦難を強いられたこと、その間において過酷な強制労働に従事させられたこと等の特別の事情にかんがみ、及び強制抑留の実態がいまだ十分に判明していない状況等を踏まえ、その労苦を慰藉するための特別給付金を支給するための措置を講じ、あわせて強制抑留の実態調査等に関する基本的な方針の策定について定めることを目的としております。

 第二に、本邦に帰還した戦後強制抑留者でこの法律の施行の日において日本国籍を有するものに、特別給付金を支給することとし、その額は、帰還時期に応じて二十五万円から百五十万円としております。

 第三に、政府は、戦後強制抑留者に係る問題のうち特別給付金の支給により対処するもの以外のものに対処するため、強制抑留の実態調査その他の措置を総合的に行うための基本的な方針を定めなければならないこととしております。

 第四に、特別給付金の支給に必要な費用に充てるため、独立行政法人平和祈念事業特別基金の資本金の一部を取り崩すことができるものとしております。

 なお、同基金の解散の期日を平成二十五年四月一日までの間において政令で定める日に改めるとともに、平成二十二年九月三十日までの間において政令で定める日以後は、同基金は、特別給付金支給業務以外の業務を行わないこととしております。

 第五に、この法律は、公布の日から施行し、特別給付金の支給を受ける権利を有する者を公布の日に確定することとしております。

 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。

 なお、この法律を待ち望む戦後強制抑留者の方々の著しい高齢化を踏まえれば、法律の一刻も早い公布が求められていることを申し添えます。

 何とぞ速やかに御賛同いただきますようにお願い申し上げます。(拍手)

近藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

近藤委員長 これより質疑に入るのでありますが、質疑の申し出がありませんので、本案を討論に付します。

 討論の申し出がありますので、これを許します。塩川鉄也君。

塩川委員 私は、日本共産党を代表して、戦後強制抑留者特別措置法案に対する賛成討論を行います。

 元シベリア・モンゴル抑留者の方を初め、御家族、御遺族、多くの関係者の皆様の長年の御苦労が実り、参議院に続き、本委員会において戦後強制抑留者特別措置法案が採決されることを心より歓迎するものです。

 本法案は、抑留者の帰還時期の区分に応じて、二十五万円から百五十万円の特別給付金を支給するものです。

 それに加え、第十三条は、政府に対し、強制抑留の実態調査等に関する基本的な方針を作成することを義務づけています。これは、特別給付金の支給だけで終わらせず、強制抑留下での死亡確認や遺骨、遺品の収集、シベリア抑留問題に関する真実の究明、過酷な抑留体験の次代への継承を初めとした総合的な取り組みを、国が責任を持って実施することを法定化するもので、極めて大きな意義を持つものです。

 本法案の重要な意義を踏まえて、特別措置法を実効あるものにするために、一刻も早い法施行と特別給付金支給の具体化が必要です。

 また、基本方針の作成に当たっては、抑留当事者の意見を十分に反映すること、平均年齢が八十八歳という抑留者の置かれた実態を踏まえ、基本方針全体のスキームを明らかにすることなどが求められます。こうした取り組みを保障する予算確保も重要です。

 また、政府に対し、抑留死亡者の御遺族や強制抑留となった旧軍朝鮮人や台湾人の方々にこたえる方策についての真剣な検討を強く求めるものです。

 最後に、この間、新たな事実も明らかとなりました。シベリア抑留問題を含む戦後処理問題について、もはやこれ以上国において措置すべきものはないとの結論を示した一九八四年の戦後処理問題懇談会報告に関連した政府資料です。シベリア抑留問題など戦後処理問題に対し政府がどのように対応してきたのか、その検証を求め、賛成討論を終わるものです。

近藤委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

近藤委員長 これより採決に入ります。

 戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

近藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。(拍手)

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

近藤委員長 この際、休憩いたします。

    午前九時二十五分休憩

     ――――◇―――――

    午後三時五十五分開議

近藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 再開に先立ちまして、自由民主党・無所属の会、公明党及びみんなの党所属委員に御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。

 この際、御報告いたします。

 今会期中、本委員会に付託になりました請願は一件であります。本請願の取り扱いにつきましては、理事会において検討いたしましたが、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、御了承願います。

 なお、お手元に配付してありますとおり、今会期中、本委員会に参考送付されました陳情書は、真の地方分権改革の実現と地方財政の立て直しに関する陳情書外十六件、また、意見書は、国と地方の協議の場についての意見書外二百五十九件であります。

     ――――◇―――――

近藤委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。

 内閣提出

 地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案

 国と地方の協議の場に関する法律案

 及び

 地方自治法の一部を改正する法律案

について、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

近藤委員長 起立多数。よって、そのように決しました。

 次に

 行政機構及びその運営に関する件

 公務員の制度及び給与並びに恩給に関する件

 地方自治及び地方税財政に関する件

 情報通信及び電波に関する件

 郵政事業に関する件

 消防に関する件

以上の各件について、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。

 まず、閉会中、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣の目的その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後三時五十八分散会


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