衆議院

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第21号 平成24年9月5日(水曜日)

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平成二十四年九月五日(水曜日)

    午後二時四十分開議

 出席委員

   委員長 池田 元久君

   理事 岡本 充功君 理事 長尾  敬君

   理事 長妻  昭君 理事 柚木 道義君

   理事 加藤 勝信君 理事 田村 憲久君

   理事 岡本 英子君 理事 古屋 範子君

      石森 久嗣君    磯谷香代子君

      稲富 修二君    大西 健介君

      工藤 仁美君    斉藤  進君

      坂口 岳洋君    白石 洋一君

      田中美絵子君    竹田 光明君

      玉木 朝子君    仁木 博文君

      西村智奈美君    樋口 俊一君

      藤田 一枝君    宮崎 岳志君

      山口 和之君    山崎 摩耶君

      あべ 俊子君    鴨下 一郎君

      菅原 一秀君    棚橋 泰文君

      谷畑  孝君    永岡 桂子君

      長勢 甚遠君    松浪 健太君

      松本  純君    青木  愛君

      石井  章君    小林 正枝君

      玉城デニー君    三宅 雪子君

      坂口  力君    高橋千鶴子君

      阿部 知子君    山内 康一君

    …………………………………

   参議院厚生労働委員長   小林 正夫君

   厚生労働副大臣      西村智奈美君

   厚生労働大臣政務官    藤田 一枝君

   厚生労働委員会専門員   佐藤  治君

    ―――――――――――――

委員の異動

九月五日

 辞任         補欠選任

  吉田 統彦君     坂口 岳洋君

  和田 隆志君     磯谷香代子君

  江田 憲司君     山内 康一君

同日

 辞任         補欠選任

  磯谷香代子君     和田 隆志君

  坂口 岳洋君     吉田 統彦君

  山内 康一君     江田 憲司君

    ―――――――――――――

九月三日

 窓口負担を軽減し、保険のきく範囲を広げお金の心配がない保険でよい歯科医療の実現を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第二五七八号)

 同(吉井英勝君紹介)(第二五七九号)

 労働基準法違反に対する罰則をより重罰化するとともに、労働基準監督署の人員体制と監督権限の強化を求めることに関する請願(城内実君紹介)(第二五八〇号)

 同(城内実君紹介)(第二六六〇号)

 後期高齢者医療制度即時廃止、安心の医療を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第二六一四号)

 最低賃金千円の実現に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二六一五号)

 全てのB型・C型肝炎患者の救済に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二六一六号)

 保育所の増設等子どもの貧困克服を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第二六三五号)

 医療・介護・年金など社会保障の拡充を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第二六三六号)

 地域精神保健医療福祉の充実・拡充に関する請願(古屋範子君紹介)(第二六五〇号)

 同(磯谷香代子君紹介)(第二六六二号)

 同(工藤仁美君紹介)(第二六六三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二六六四号)

 同(玉木朝子君紹介)(第二六六五号)

 同(中屋大介君紹介)(第二六六六号)

 同(初鹿明博君紹介)(第二六六七号)

 同(山内康一君紹介)(第二六六八号)

 同(山崎摩耶君紹介)(第二六六九号)

 同(渡辺喜美君紹介)(第二六七〇号)

 後期高齢者医療制度の速やかな廃止を求めることに関する請願(笠井亮君紹介)(第二六五一号)

 同(穀田恵二君紹介)(第二六五九号)

 こころの健康を守り推進する基本法の制定に関する請願(工藤仁美君紹介)(第二六六一号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律案(参議院提出、参法第三五号)

 厚生労働関係の基本施策に関する件

 母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法案起草の件


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     ――――◇―――――

池田委員長 これより会議を開きます。

 参議院提出、移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。参議院厚生労働委員長小林正夫君。

    ―――――――――――――

 移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

小林参議院議員 ただいま議題となりました移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 造血幹細胞とは、骨髄、臍帯血などに多く含まれている血液のもととなる細胞です。全身を流れる血液中に薬を投与することにより造血幹細胞を誘導し、成分献血と同じ手法によって採取する末梢血幹細胞も移植に利用されております。造血幹細胞移植は、血液のがんと言われる白血病等に有効な治療法です。これにより、通常の抗がん剤投与よりも強力な治療が可能になるほか、造血機能の回復、免疫系異常の是正などの治療効果が期待できます。

 造血幹細胞移植の現状につきましては、国民の皆様の御理解と関係者の御努力により、平成二十三年末で、骨髄移植、末梢血幹細胞移植のドナー登録者数が約四十万人、臍帯血の公開数が約三万個となっています。一方、平成二十三年度の骨髄移植の新規患者登録数が約二千二百人であるのに対し、移植件数は約千二百件にとどまっております。今後、高齢化などに伴って移植のニーズが増加することが予想されることから、さらなる造血幹細胞の提供の促進を図ることが必要であります。

 また、現状においては、骨髄バンクが骨髄、末梢血幹細胞のドナーのあっせんを行い、また、臍帯血バンクが臍帯血の調製等を行っておりますが、これらバンクの業務は患者やドナーの健康にかかわるものであり、適切に業務が行われることを担保するための規制が必要であります。また、これらバンクの財政運営は不安定なものとなっており、法整備によって財政運営の安定を図ることにより、造血幹細胞の安定的提供を図っていく必要があります。

 本法律案は、これらの点に鑑み、移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進を図り、もって造血幹細胞移植の円滑かつ適正な実施に資するため、造血幹細胞の適切な提供の推進に関し、基本理念等を明らかにするとともに、講ずべき施策の基本となる事項や、骨髄・末梢血幹細胞提供あっせん事業及び臍帯血供給事業について必要な規制及び助成等について定めるものであります。これにより、移植を希望する患者の方々にとって、病気の種類や病状に合った最適な移植が行われるとともに、生活の質の改善が図られることが期待されます。

 次に、本法律案の主な内容について御説明申し上げます。

 第一に、基本理念として、移植に用いる造血幹細胞の提供の促進が図られなければならないこと、その提供は任意にされたものでなければならないこと、移植を受ける機会の公平性に配慮されなければならないこと、造血幹細胞の安全性が確保されなければならないこと、提供者の健康の保護及び臍帯血の品質の確保が図られなければならないことを定めております。

 第二に、国、地方公共団体は、造血幹細胞の適切な提供の推進に関する施策を策定、実施すること、造血幹細胞提供関係事業者等は、造血幹細胞の適切な提供の推進に積極的に寄与するよう努めること、医療関係者は、国、地方公共団体の講ずる施策に協力するよう努めること等の責務を定めております。

 第三に、厚生労働大臣は、造血幹細胞の適切な提供の推進を図るための基本方針を策定、公表することとするとともに、国民の理解の増進、造血幹細胞の提供に関する情報の一体的提供、造血幹細胞提供関係事業者の安定的な事業運営の確保など、造血幹細胞の適切な提供の推進のために国等が講ずべき施策について定めております。

 第四に、骨髄・末梢血幹細胞提供あっせん事業及び臍帯血供給事業を許可制とし、業務遂行上必要な義務を課すとともに、事業費について国による補助の規定を設けることとしております。

 第五に、ドナー登録、造血幹細胞提供関係事業者間の連絡調整、造血幹細胞に関する情報の一元的な管理、提供等を行う造血幹細胞提供支援機関を全国に一つ指定することとしております。

 なお、この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。また、施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況等を勘案して必要があると認められるときは、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとしております。

 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。

池田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

池田委員長 本案につきましては、質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 参議院提出、移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

池田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

池田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

池田委員長 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

 母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法案起草の件について議事を進めます。

 本件につきましては、先般来各会派間において御協議をいただき、今般、意見の一致を見ましたので、委員長において草案を作成し、委員各位のお手元に配付いたしております。

 その起草案の趣旨及び内容について、委員長から御説明申し上げます。

 本案は、子育てと就業との両立が困難であること、就業に必要な知識、技能を習得する機会を必ずしも十分に有してこなかったこと等の母子家庭の母が置かれている特別の事情及び子育てと就業との両立が困難であること等の父子家庭の父が置かれている特別の事情を考慮して、母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりです。

 第一に、厚生労働大臣は母子及び寡婦福祉法に規定する基本方針において、都道府県等は同法に規定する母子家庭及び寡婦自立促進計画において、同法に掲げる事項のほか、父子家庭の父の就業の支援に関する事項をあわせて定めるものとすること。また、当該基本方針及び母子家庭及び寡婦自立促進計画について、母子家庭の母及び父子家庭の父の安定した就業を確保するための支援に特別の配慮がなされたものとしなければならないこと。

 第二に、国及び地方公共団体は、母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の促進を図るための措置を講ずるに当たっては、情報通信技術等に関する職業能力の開発、向上、情報通信ネットワークを利用した在宅就業等多様な就業の機会の確保、これらに関する業務に従事する人材の養成、資質の向上に留意しなければならないこと。

 第三に、政府は、毎年一回、母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する施策の実施の状況を公表しなければならないこと。

 第四に、国は、民間事業者に対し、母子家庭の母及び父子家庭の父の優先雇用その他の母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の促進を図るために必要な協力を求めるように努めるものとすること。

 第五に、国及び独立行政法人等は、物品、役務の調達に当たっては、母子福祉団体等の受注の機会の増大を図るため、予算の適正な使用に留意しつつ、優先的に母子福祉団体等から物品、役務を調達するように努めなければならないこと。

 第六に、地方公共団体は、国の施策に準じて、母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の促進を図るために必要な施策を講ずるように努めるものとすること。また、地方独立行政法人は、物品、役務の調達に当たっては、その設立に係る地方公共団体が講ずる措置に準じて、母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の促進を図るために必要な措置を講ずるように努めるものとすること。

 第七に、国は、母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の促進を図るため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるように努めなければならないこと。

 なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。

 以上が、本起草案の趣旨及び内容です。

    ―――――――――――――

 母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

池田委員長 お諮りいたします。

 お手元に配付しております草案を母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法案の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

池田委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

池田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時五十三分散会


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