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第13号 平成15年5月7日(水曜日)

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平成十五年五月七日(水曜日)
    午後零時十分開議
 出席委員
   委員長 村田 吉隆君
   理事 下地 幹郎君 理事 竹本 直一君
   理事 谷畑  孝君 理事 田中 慶秋君
   理事 中山 義活君 理事 井上 義久君
   理事 土田 龍司君
      小此木八郎君    梶山 弘志君
      小池百合子君    佐藤 剛男君
      桜田 義孝君    西川 公也君
      林  義郎君    平井 卓也君
      増原 義剛君    松島みどり君
      森田  一君    山本 明彦君
      渡辺 博道君    小沢 鋭仁君
      奥田  建君    金田 誠一君
      川端 達夫君    後藤  斎君
      中津川博郷君    伴野  豊君
      松野 頼久君    山田 敏雅君
      河上 覃雄君    福島  豊君
      工藤堅太郎君    大幡 基夫君
      塩川 鉄也君    大島 令子君
      金子善次郎君    宇田川芳雄君
    …………………………………
   経済産業大臣       平沼 赳夫君
   経済産業副大臣      高市 早苗君
   経済産業副大臣      西川太一郎君
   経済産業大臣政務官    桜田 義孝君
   経済産業大臣政務官    西川 公也君
   経済産業委員会専門員   鈴木 正直君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月七日
 辞任         補欠選任
  鈴木 康友君     伴野  豊君
同日
 辞任         補欠選任
  伴野  豊君     鈴木 康友君
    ―――――――――――――
五月六日
 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七九号)


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     ――――◇―――――
村田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案を議題といたします。
 これより趣旨の説明を聴取いたします。平沼経済産業大臣。
    ―――――――――――――
 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
平沼国務大臣 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 電気事業制度、ガス事業制度につきましては、これまで二度の制度改革を行いました。その中で、供給システムの改革を行いつつ、小売の部分自由化等により競争を促すことで、電気事業及びガス事業の一定の効率化の成果が見られております。
 さきの制度改正時の三年後の見直し条項及び昨年の通常国会で制定されたエネルギー政策基本法を踏まえ、今日、さらに、供給システム改革による安定供給の確保、環境への適合及びこれらのもとでの電力、ガスの供給に関する需要家選択肢の拡大を図ることが求められております。
 このためには、まず、川上から川下まで一貫した体制で確実に電力、ガスの供給を行う責任ある供給主体として、一般電気事業者制度及び一般ガス事業者制度を存続することが必要であります。
 次に、ネットワーク部門を公共的なインフラと位置づけ、新規参入者を含む各種の供給主体が公平かつ透明な形でネットワークを利用し得る一定の規律を導入することが必要であります。また、安定供給を確保する上で、広域的な流通の活発化も重要な課題であります。
 さらに、原子力については、原子力発電等が強みを発揮し得る長期安定運転確保のための環境整備を図る必要があります。また、特にバックエンド事業については、適切な制度、措置の検討、整備を行っていく必要があります。この点につきましては、別途、バックエンド事業全般にわたるコスト構造、原子力発電全体の収益性等を分析、評価する場を立ち上げることといたします。
 その結果を踏まえ、官民の役割分担のあり方、既存の制度との整合性等を整理の上、平成十六年末までに、経済的措置等具体的な制度、措置のあり方について検討を行い、必要な措置を講ずることとしております。
 最後に、以上のような措置を講じつつ、安定供給と環境適合を大前提に、電気及びガスについて、需要家にとっての供給者の選択肢の拡大を図り、自由化範囲の拡大を進めることにより、競争を通じたさらなる効率化を促すことが必要であります。
 以上に加え、電源開発株式会社については、行政改革の趣旨を全うするとともに、我が国電気事業の効率化等に資するため、完全民営化を行うことが求められております。
 これらの措置を講ずるに当たり、このうち特に法律上の対応が必要となるものについて、所要の手当てを行うことを主な目的として、本法律案を提出した次第であります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、電気事業法の改正であります。
 その改正の第一点として、送配電部門の公平性及び透明性についての市場参加者の信頼を確保し、送配電部門が供給信頼度の維持に不可欠な調整機能を確保し得るようにいたします。
 具体的には、電力会社の送配電部門について、アクセス情報等の目的外利用の禁止、他部門との内部相互補助を防止するための会計分離及びその結果の公表の義務づけを行います。
 また、電力会社、新規参入者や学識経験者等が公平、透明な手続のもとで送配電部門に係るルールの策定及び運用状況の監視等を行う仕組みを構築いたします。
 第二点として、全国の発電所の供給力を有効活用できるようにいたします。
 具体的には、供給区域をまたいで送電するごとに課金される仕組み、いわゆる振りかえ供給料金を廃止する等、現行の託送制度を見直し、広域的な電力取引を円滑化いたします。
 なお、振りかえ供給料金の廃止に当たりましては、送電線建設等に要するコストの公平かつ確実な回収、そのための送電費用の負担に関する適切な精算、電力供給システム全体としての効率性を害するような遠隔地への電源立地の抑制の三点の確保を図ることといたします。
 また、廃止後の状況の推移を見つつ、必要とあれば、これらの点を確保し得るよう、遅滞なく廃止の見直しを含めた振りかえ供給制度の見直しを図ることを付言いたします。
 第三点として、多様な電力供給手法を整備することにより、一層の安定供給を図ります。
 具体的には、二重投資による著しい社会的弊害が生ずる場合を除き、コジェネ等の分散型電源から、自由化対象であります特定規模需要に対し、自前の送電線により電気を供給することを可能といたします。
 第二に、ガス事業法の改正であります。
 その改正の第一点として、導管ネットワーク部門の公平性、透明性についての市場参加者の信頼を確保し、導管ネットワーク部門が供給信頼度の維持に不可欠な調整機能を確保し得るようにいたします。
 具体的には、導管ネットワーク部門について、アクセス情報等の目的外利用の禁止、他部門との内部補助を防止するための会計分離及びその結果の公表を義務づけます。
 第二点として、電気と同様に広域的な供給力の有効活用を図ります。現在、一部の一般ガス事業者のみに課せられている接続供給義務をすべての一般ガス事業者に拡大するものであります。
 また、一定基準のガス導管を設置しガスを供給する者を新たにガス導管事業者として法律上位置づけます。そして、既存導管網の有効利用を図りつつ、まだ十分とは言えない導管網の整備を円滑に行わせるための環境整備を行います。また、託送供給を義務づけ、広域的なガス取引を活性化いたします。
 第三点として、大口供給に係る許可制を届け出制に改めます。しかし、新規参入による需要脱落により、一般ガス事業者が経営努力をしてもなお、当該一般ガス事業者がその規制需要家向けの供給条件を変更せざるを得なくなるような場合もあります。そのような場合には、当該新規参入に係る大口供給について変更または中止命令を発することができることといたします。
 第三に、電源開発促進法の廃止であります。
 電源開発株式会社の完全民営化に伴い、電源開発促進法を廃止いたします。あわせて、電源開発株式会社の財務基盤強化を図ります。
 具体的には、時限的な措置として、借入金と出資金とから成るファンドを組成し、同ファンドを通じて電源開発株式会社の自己資本の充実を支援いたします。
 以上が、本法律案の提案理由及び要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
村田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
村田委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
村田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次回は、来る九日金曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時十九分散会


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