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第7号 平成27年4月8日(水曜日)

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平成二十七年四月八日(水曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 江田 康幸君

   理事 佐藤ゆかり君 理事 鈴木 淳司君

   理事 田中 良生君 理事 三原 朝彦君

   理事 八木 哲也君 理事 中根 康浩君

   理事 鈴木 義弘君 理事 富田 茂之君

      穴見 陽一君    井上 貴博君

      石川 昭政君    大西 英男君

      岡下 昌平君    梶山 弘志君

      勝俣 孝明君    神山 佐市君

      黄川田仁志君    小林 鷹之君

      佐々木 紀君    塩谷  立君

      白石  徹君    関  芳弘君

      武村 展英君    冨樫 博之君

      比嘉奈津美君    福田 達夫君

      宮崎 政久君    若宮 健嗣君

      神山 洋介君    近藤 洋介君

      篠原  孝君    福島 伸享君

      渡辺  周君    落合 貴之君

      木下 智彦君    角田 秀穂君

      藤野 保史君    真島 省三君

      野間  健君

    …………………………………

   経済産業大臣       宮沢 洋一君

   経済産業副大臣      山際大志郎君

   経済産業大臣政務官    関  芳弘君

   経済産業委員会専門員   乾  敏一君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月八日

 辞任         補欠選任

  大見  正君     比嘉奈津美君

  野中  厚君     小林 鷹之君

  細田 健一君     大西 英男君

  田嶋  要君     福島 伸享君

  國重  徹君     角田 秀穂君

同日

 辞任         補欠選任

  大西 英男君     細田 健一君

  小林 鷹之君     野中  厚君

  比嘉奈津美君     大見  正君

  福島 伸享君     田嶋  要君

  角田 秀穂君     國重  徹君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 株式会社商工組合中央金庫法及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)


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     ――――◇―――――

江田委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、株式会社商工組合中央金庫法及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 本案につきましては、去る一日質疑を終局いたしております。

 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。藤野保史君。

藤野委員 私は、日本共産党を代表して、株式会社商工組合中央金庫法及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に対して反対討論を行います。

 安倍自公政権による消費税八%への増税と行き過ぎた円安誘導による原材料高騰は、中小・小規模事業者の経営にダブルパンチとしてのしかかり、まさにアベノミクス不況ともいうべき事態をもたらしています。

 今、政治に求められているのは、官公需の拡大による仕事興しや資金繰り対策の拡充などにより、地域経済と雇用を必死で支える中小・小規模事業者に寄り添い、励ます施策を講じることです。ところが、本法案は、その願いに逆行し、資金繰りの道を縮小させるものにほかなりません。

 反対理由の第一は、特別小口保証を全額保証から部分保証に後退させようとしていることです。

 現在、中小企業の約四割、百四十六万社が信用保証つき融資を利用しています。担保至上主義の民間金融機関がこの十六年間で中小企業向け融資を約百兆円減らす中、信用保証協会が公的保証人となる信用補完制度は、中小企業の資金繰りに大きな役割を果たしています。中でも特別小口保証は、地方自治体の制度融資や無担保無保証人融資を支え、担保力、信用力の弱い小規模事業者の資金繰りの命綱としての役割を果たしてきたのです。

 質疑の中で明らかになったように、本法案は、特別小口保証に部分保証導入の道を開くものです。宮沢大臣は、小規模事業者向けは当面全額保証を維持すると答弁しながらも、将来的には部分保証とする方針を明言しました。全額保証の条文上の担保をなくせば、制度の大幅な後退を招くことは明白です。運用ルールを経産省に白紙委任することなど、到底容認できません。

 反対理由の第二は、破綻した政策金融改革に基づく商工中金の完全民営化方針に依然として固執していることです。

 商工中金はこれまで、金融危機や災害時にセーフティーネットの役割を果たす危機対応業務のみなし指定金融機関としてその任に当たってきましたが、これまで危機対応業務への民間金融機関の参入実績はなく、この先の参入の見通しも全くありません。

 危機対応業務は政策金融の重要な一手段です。その実施を商工中金に義務づけるのであれば、まず、商工中金の政策金融からの撤退と完全民営化方針を掲げた政策金融改革の誤りを認めるべきです。政策金融改革の破綻は誰の目にも明らかです。商工中金の完全民営化方針は撤回し、中小企業のための政策金融機関として位置づけ直すべきです。

 以上を指摘し、反対討論といたします。(拍手)

江田委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

江田委員長 これより採決に入ります。

 内閣提出、株式会社商工組合中央金庫法及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

江田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

江田委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、鈴木淳司君外二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者から趣旨の説明を求めます。神山洋介君。

神山(洋)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。

 まず、案文を朗読いたします。

    株式会社商工組合中央金庫法及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

 一 株式会社商工組合中央金庫のできる限り早期の完全民営化を達成すべく、民間金融機関による危機対応業務が十分かつ確実に実施されるよう、民間金融機関等とも緊密なコミュニケーションを取りながら早期かつ万全の措置を講ずるとともに、完全民営化に向けた道筋や目途、完全民営化後の商工中金が担うべき機能とこれを担保する組織構造等について必要な検討を進めその結果について公表すること。

 二 民間金融機関が危機対応業務を担えるようになるまでは、商工中金が危機対応業務を的確に実施できるよう万遺漏なきを期するとともに、これを担保すべく政府が株式を保有することにより、商工中金が他の金融機関等と比して競争上著しく優位となり民業圧迫とならないよう、政府によるガバナンスの在り方について適切な対応を行うこと。

 三 中小企業者や特定非営利活動法人が有する潜在成長力を引き出すことを通じて、各者の自立を促しひいては我が国経済の新陳代謝を図るといった中小企業支援の目的に沿って信用保証協会が業務を遂行するよう、政府は先進各国との比較も行いながら所要の措置を講ずること。その際、特に、信用補完制度に対する多額の財政支援が継続している状況に鑑み、国民負担を軽減するとの観点から、全国各地の信用保証協会の業務の効率化及びガバナンスの強化を図るとともに、信用保証協会への地方自治体幹部公務員の天下り抑制に努めること。併せて、信用保証協会による保証業務や保証基準の在り方についても、不断の見直し及び検証を行うこと。

 四 本法により介護事業や生活困窮者支援事業、中小企業と連携していない事業等を行う者も含め幅広い特定非営利活動法人に対して信用保険の対象が拡大されたことに当たり、当該制度の活用を促進するべく、関係金融機関や特定非営利活動法人に対して本法の意義等について周知徹底を図ること。また、特定非営利活動法人は地域の経済・雇用の担い手として重要性が高まっていることや小規模企業に焦点を当てた中小企業政策を推進している現況に鑑み、今後、中小企業基本法の改正も視野に入れつつ、中小企業と同様に事業を行う特定非営利活動法人を主要な中小企業施策の対象とするべく必要な検討を行うこと。

以上であります。

 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

江田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

江田委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。

 この際、宮沢経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。宮沢経済産業大臣。

宮沢国務大臣 ただいま御決議のありました本法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。

    ―――――――――――――

江田委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

江田委員長 次回は、来る十五日水曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前九時九分散会


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