衆議院

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第8号 平成24年6月13日(水曜日)

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平成二十四年六月十三日(水曜日)

    午後零時二十分開議

 出席委員

   委員長 伴野  豊君

   理事 小泉 俊明君 理事 小宮山泰子君

   理事 古賀 敬章君 理事 辻元 清美君

   理事 松崎 哲久君 理事 金子 恭之君

   理事 山本 公一君 理事 富田 茂之君

      阿知波吉信君    石井登志郎君

      奥田  建君    勝又恒一郎君

      川村秀三郎君    沓掛 哲男君

      熊田 篤嗣君    黒田  雄君

      古賀 一成君    坂口 岳洋君

      白石 洋一君    高木 義明君

      津島 恭一君    辻   惠君

      中川  治君    橋本 清仁君

      村上 史好君    柳田 和己君

      吉田おさむ君    若井 康彦君

      赤澤 亮正君    小渕 優子君

      北村 茂男君    佐田玄一郎君

      徳田  毅君    二階 俊博君

      林  幹雄君    福井  照君

      望月 義夫君    稲津  久君

      穀田 恵二君    中島 隆利君

      柿澤 未途君    中島 正純君

    …………………………………

   国土交通大臣       羽田雄一郎君

   国土交通副大臣      奥田  建君

   国土交通副大臣      吉田おさむ君

   国土交通大臣政務官    津島 恭一君

   国土交通大臣政務官    室井 邦彦君

   国土交通大臣政務官    津川 祥吾君

   国土交通委員会専門員   関根 正博君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月十三日

 辞任         補欠選任

  石井  章君     村上 史好君

  畑  浩治君     白石 洋一君

  向山 好一君     石井登志郎君

  谷田川 元君     勝又恒一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  石井登志郎君     向山 好一君

  勝又恒一郎君     谷田川 元君

  白石 洋一君     畑  浩治君

  村上 史好君     石井  章君

    ―――――――――――――

六月十二日

 特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案(内閣提出第八二号)

五月二十一日

 精神障害者に対する公共交通機関の運賃割引制度の適用に関する請願(穀田恵二君紹介)(第一一〇三号)

 長良川河口堰のゲート開放等に関する請願(重野安正君紹介)(第一二一三号)

同月二十八日

 長良川河口堰のゲート開放等に関する請願(橋本勉君紹介)(第一二六一号)

 同(阿部知子君紹介)(第一三三五号)

六月六日

 長良川河口堰のゲート開放等に関する請願(近藤昭一君紹介)(第一四四三号)

 気象事業の整備拡充に関する請願(重野安正君紹介)(第一五一二号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一五一三号)

 同(橋本勉君紹介)(第一五一四号)

 同(高邑勉君紹介)(第一五六〇号)

 同(中島隆利君紹介)(第一五六一号)

同月十二日

 気象事業の整備拡充に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一六二四号)

 同(秋葉賢也君紹介)(第一六二五号)

 同(森山裕君紹介)(第一六二六号)

 同(山本剛正君紹介)(第一六二七号)

 同(穀田恵二君紹介)(第一七二六号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案(内閣提出第八二号)


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     ――――◇―――――

伴野委員長 これより会議を開きます。

 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣羽田雄一郎君。

羽田国務大臣 このたび、国土交通大臣を拝命いたしました羽田雄一郎でございます。

 伴野委員長を初め理事並びに委員の皆様方には、御指導のほどよろしくお願いを申し上げます。

 御審議に当たり、国土交通行政の当面の諸課題について、私の考え方を述べさせていただきます。

 まず、東日本大震災からの復旧復興は、国土交通行政として取り組むべき最優先の課題であります。三陸沿岸道路を初めとする道路、河川、鉄道、港湾、海岸保全施設等のインフラの復旧、整備、被災地のまちづくりや被災された方々の居住安定への支援、地域産業の基盤形成など、国土交通省は復旧復興において大きな役割を担っております。私は、現場の声、被災地の住民の方々の声を復旧復興に反映させることが極めて重要と考えており、皆様の御意見をしっかり踏まえつつ、復興庁を初めとする関係省庁と緊密に連携して全力で取り組みます。

 東日本大震災を初め災害が頻発する我が国においては、災害のリスクと向き合って生きていかざるを得ず、災害に強い、強靱な国土づくりを進めることが重要です。首都直下地震等の大規模災害に備えるため、住宅・建築物や公共施設の耐震性向上、津波防災地域づくり法等に基づく津波対策の強化、ミッシングリンクの解消、水害・土砂災害対策、津波警報の改善、大規模災害に対する初動体制強化等、ハード、ソフト一体となった対策を進めてまいります。

 また、高度経済成長時代に集中投資した社会資本の的確な維持管理が重要な課題となっておりますが、重点化、長寿命化等を図るなど、効率化を重視しつつ、インフラの戦略的な維持管理、更新に取り組んでまいります。

 昨年末に事業の継続を決定した八ツ場ダムについては、官房長官裁定を踏まえて適切に対処してまいります。

 本年四月に関越自動車道において発生した高速ツアーバスの事故では、多くのとうとい命が奪われ、多数の方がけがをされました。心よりお悔やみとお見舞いを申し上げるとともに、安全、安心な国民生活のため、公共交通の安全対策の強化に全力で取り組む所存であります。この夏の多客期の安全確保については、全国の関係事業者に対する緊急重点監査の実施、旅行業者と貸し切りバス事業者の取引内容の明確化、利用者への安全情報の表示の義務づけなどの緊急対策を講じるとともに、さらなる公共交通の安全対策の強化に強力に取り組んでまいります。また、事故被害者等への支援の取り組みを進めてまいります。

 東日本大震災を契機として、エネルギー問題を初め我が国の社会、政策が大きく変化している中、低炭素・循環型の社会の実現など、持続可能で活力ある国土・地域づくりに取り組むことが重要であります。

 国内の二酸化炭素排出量の五割以上を占める民生、運輸部門を所管する国土交通省が先頭に立って、住宅、官庁施設、自動車、船舶など単体の省エネ対策や省CO2対策に加え、都市における低炭素化のための取り組みを推進します。また、社会全体の高齢化が進む中、子育て世代が住みやすく、高齢者が自立して健康、安全、快適に生活できるよう、医療や介護、職場、住宅が近接したコンパクトシティーの形成を目指すこととし、高齢者向け住宅の供給促進や、地域の公共交通システムの整備、バリアフリー化の推進、通学路の安全確保等に取り組んでまいります。

 また、選択と集中という考え方に基づいて真に必要な基盤を整備していくなど、我が国の経済活性化に向けた取り組みを加速することも重要と考えております。

 大都市の国際競争力強化のため、大都市圏環状道路、国際コンテナ・バルク戦略港湾、大都市拠点空港等の基盤の強化に取り組みます。また、不動産投資市場の活性化等により、民間資金も活用して耐震改修、老朽施設の再生を進めるなど、都市の防災・環境性能の向上による都市の再生を目指すとともに、離島を初めとする地方の活性化にもしっかり取り組んでまいります。

 高速道路については、地元や有識者等幅広い意見を伺いながら、必要性や効果を確認しつつ、戦略的なネットワークの強化に取り組んでまいります。

 整備新幹線の未着工三区間については、昨年末の政府・与党確認事項に基づき、認可、着工に向けた最終段階の手続を進めているところであり、引き続き、着実に手続を進めてまいります。

 住宅、不動産分野においては、リフォーム投資の促進と既存住宅の流通拡大などに取り組んでまいります。また、国土を守り、地域を支える担い手としての役割を果たす建設産業については、経営環境の整備や技能、技術の承継、海外展開の促進等を図り、その再生、発展に取り組んでまいります。

 観光分野では、東北の観光振興を図るほか、地域の観光資源を生かした魅力ある観光地域づくり、訪日プロモーションや外国人観光客の受け入れ体制の確保、国際会議の誘致の強化等、観光立国の実現に向けた総合的な取り組みを強化してまいります。

 航空分野では、安全運航の確保を大前提としつつ、首都圏空港の抜本的な機能強化、戦略的なオープンスカイ、本年七月に予定されている関空、伊丹の経営統合等の空港経営改革等の施策を推進します。

 海運・造船分野においては、革新的省エネ技術の導入等を図るなど、世界有数の海運・造船国として国際競争力を強化してまいります。

 さらに、アジアを初めとする海外の旺盛な需要を取り込み、経済成長につなげていくことが重要であります。鉄道、道路、自動車、水インフラ、航空、都市開発、港湾・海洋、防災など、我が国のすぐれた技術、経験を積極的に世界に展開し、相手国と我が国双方の国益につなげていくよう、官民一体となったトップセールス等に力を注いでまいります。

 我が国の国土と経済社会の存立基盤である海洋については、海上における主権を確保するとともに、治安と安全を守り、海洋権益の保全、海洋資源の開発及び利用等を進めるなど、海洋国家として総合的な取り組みを強化していくことが極めて重要であります。

 このため、海上保安庁において、我が国周辺海域における情勢の変化や大規模災害等に対応できるよう、巡視船艇、航空機の整備、要員の充実等を初め体制整備の強化に努める等、国民の安全、安心の確保を図ってまいります。

 また、国際連携の推進等によりソマリア周辺海域や東南アジアにおける海賊対策等を進めるとともに、排他的経済水域及び海洋資源の開発、保全を図る観点から、低潮線の保全や遠隔離島における活動拠点の整備、海洋調査の推進、海洋産業の育成等に取り組みます。

 最後になりますが、私は、子供たちや孫たちの世代にすばらしい国土を残すことが我々政治家の使命であると考えてまいりました。人口減少や急激な少子高齢化、深刻な財政状況など厳しい状況を踏まえ、選択と集中やコスト縮減、PPP、PFIの活用促進などを図りながら、陸海空に幅広くかかわる国土交通省の総力を挙げて、子や孫の時代に誇れる国土づくりに邁進したいと考えております。

 以上、国土交通行政の推進について、私の考えを申し述べました。国民の皆様の御理解をいただきながら、御期待に応えることができるよう、諸課題に全力で取り組む覚悟であります。

 今国会に提出いたしております法案等及び前国会から継続審議となっております交通基本法案につきましては、国土交通行政を円滑に実施するため大変重要でございますので、御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。

 また、欧州連合がイラン産原油を輸送するタンカーに係る保険契約についての再保険の引き受けを禁止する措置を講ずる可能性が高まったため、これによる影響を回避するための法案をこのたび追加提出させていただきました。国民生活の安定及び国民経済の円滑な運営を維持するため、速やかな御審議をお願い申し上げます。

 委員長、委員各位の格別の御指導をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

伴野委員長 内閣提出、特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣羽田雄一郎君。

    ―――――――――――――

 特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

羽田国務大臣 ただいま議題となりました特定タンカーに係る特定賠償義務履行担保契約等に関する特別措置法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 欧州連合がイラン産原油を輸送するタンカーに係る保険契約についての再保険の引き受けを禁止する措置を講ずることにより、船舶油濁損害賠償保障法において締結が義務づけられている油による汚染損害に関する保険契約の締結が困難となるなどの事態が生じ、イラン産原油を我が国に輸送するタンカーの運航ができなくなることが見込まれます。

 我が国としては、こうした事態を回避し、イラン産原油を我が国に輸送するタンカーの運航を確保することで、国民生活の安定及び国民経済の円滑な運営を維持する必要があります。

 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第であります。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、イラン産原油を我が国のみに輸送するタンカーの所有者が、一定の損害賠償の義務の履行を担保する契約を保険者と締結している場合、政府は、これにより手当てされる金額に相当する金額を保険者に交付する契約を、当該タンカーの所有者との間で締結することができることとしております。

 第二に、この法律は、イランをめぐる国際情勢その他の情勢の変化により、イラン産原油を輸送するタンカーの運航に伴って生ずる損害の填補について、保険金額が一定額以上の保険契約の締結が可能であると認められるに至ったとき等には、速やかに廃止することとしております。

 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由です。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

伴野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る十五日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三十三分散会


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