衆議院

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第5号 平成17年10月27日(木曜日)

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平成十七年十月二十七日(木曜日)

    午後零時四分開議

 出席委員

   委員長 船田  元君

   理事 岩屋  毅君 理事 中谷  元君

   理事 三原 朝彦君 理事 渡辺 具能君

   理事 末松 義規君 理事 伴野  豊君

   理事 佐藤 茂樹君

      猪口 邦子君    宇野  治君

      木村 太郎君    斉藤斗志二君

      清水鴻一郎君    鈴木 馨祐君

      谷本 龍哉君    玉沢徳一郎君

      寺田  稔君    冨岡  勉君

      西村 康稔君    西銘恒三郎君

      松浪健四郎君    松本 洋平君

      御法川信英君    山内 康一君

      山中あき子君    吉野 正芳君

      後藤  斎君    神風 英男君

      田島 一成君    武正 公一君

      達増 拓也君    長島 昭久君

      古本伸一郎君    細野 豪志君

      山井 和則君    赤松 正雄君

      丸谷 佳織君    赤嶺 政賢君

      阿部 知子君

    …………………………………

   議員           末松 義規君

   議員           武正 公一君

   議員           長島 昭久君

   政府参考人

   (防衛庁運用局長)    山崎信之郎君

   政府参考人

   (外務省中東アフリカ局長)            吉川 元偉君

   衆議院調査局国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別調査室長        前田 光政君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十七日

 辞任         補欠選任

  中川 秀直君     西銘恒三郎君

  宮澤 洋一君     吉野 正芳君

同日

 辞任         補欠選任

  西銘恒三郎君     中川 秀直君

  吉野 正芳君     宮澤 洋一君

    ―――――――――――――

十月二十五日

 イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法を廃止する法律案(末松義規君外三名提出、衆法第三号)

同日

 イラクの軍事占領反対、自衛隊の速やかな撤退に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一〇七号)

同月二十六日

 イラクからの自衛隊の即時撤退に関する請願(田島一成君紹介)(第三〇九号)

 イラク多国籍軍からの自衛隊の撤退に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第四〇四号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法を廃止する法律案(末松義規君外三名提出、衆法第三号)

 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動等に関する件


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     ――――◇―――――

船田委員長 これより会議を開きます。

 末松義規君外三名提出、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法を廃止する法律案を議題といたします。

 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。末松義規君。

    ―――――――――――――

 イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法を廃止する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

末松議員 私は、民主党・無所属クラブの提出者を代表し、ただいま議題となりましたイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法を廃止する法律案について、その趣旨を説明させていただきます。

 我々は、昨年十一月にも、イラク特措法に基づく自衛隊派遣の法的枠組みはフィクションであるばかりでなく、海外における武力行使を禁ずる憲法に抵触するおそれがあるものであり、また、戦争の大義や国連安保理決議が正当であるとして制定した同法の枠組みは完全に破綻しているとの立場から、イラク特措法を廃止する法律案を提出したところであります。

 しかし、その後も政府は基本計画を延長して対応措置を継続し、さらに現行の基本計画が終了する十二月十四日以降も基本計画の派遣期間を再度延長し、自衛隊の部隊等による対応措置を継続しようとしています。

 この一年の間にもサマワの自衛隊の宿営地に対する攻撃は発生し、サマワの英軍、豪軍に対する攻撃も続いています。サマワに駐留していたオランダ軍は三月に撤退し、英軍、豪軍も撤退を検討していると報じられています。このような状況の中で、明確な出口戦略を示さず、破綻した法的枠組みのもとで漫然と派遣期間を再延長しようとする政府は極めて無責任と言わざるを得ず、また、イラク特措法第九条の定める自衛隊の部隊の安全確保義務も果たせません。対応措置を継続する余地はないのであり、不測の事態が起こってからでは遅いのです。

 よって、イラク特措法を廃止し、自衛隊の部隊等による対応措置を直ちに終了することが必要なのであり、その上で、イラクの現状を踏まえた我が国にふさわしいイラクの復興支援活動を実施していくことが重要なのです。

 以上が、イラク特措法を廃止する法案を再度提出した理由です。

 委員各位におかれましては、本案の趣旨につき十分に御理解を賜り、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

船田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

     ――――◇―――――

船田委員長 次に、国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動等に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として防衛庁運用局長山崎信之郎君及び外務省中東アフリカ局長吉川元偉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

船田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

船田委員長 この際、政府から説明を聴取いたします。防衛庁運用局長山崎信之郎君。

山崎政府参考人 イラク人道復興支援特措法に基づく自衛隊の部隊の最近の活動状況について御報告いたします。

 現在、陸上自衛隊のイラク派遣部隊は、安全確保に十分配意しつつ、ムサンナ県内のルメイサ、サマワ、ワルカ、ヒラル及びヒドルにおける学校補修、ルメイサ及びスウェイルにおける道路整備、ワルカ及びルメイサにおける浄水場補修等を引き続き実施しています。これらの活動により、これまで最大で一日当たり一千百人程度の雇用、一日当たり平均、六月約九百五十人、七月約八百五十人、八月約八百三十人、九月約六百六十人及び十月約六百人を創出しているところです。また、医療支援活動についても、継続して実施しております。

 なお、現地では第七次イラク復興支援群が八月十九日以降活動をしておりますが、十月十一日に第八次群への交代命令を発出いたしました。八次群の第一波は十月二十二日に出国しております。

 十月十一日以降のサマワ周辺情勢について、主な事件等は以下のとおりでございます。

 十月十二日、サマワ市内を巡察中の豪軍の軽装甲車三両が、RPGらしきもの及び小火器による攻撃を受けましたが、豪軍の人員、装備に被害はなかったことを確認しております。

 なお、本事案において、現地部隊に異状がないことも確認しております。

 航空自衛隊の部隊については、十月十一日から十月二十六日までの間、我が国からの人道復興支援関連、陸自関連及び関係各国、関係機関等関連の人員、物資の輸送を計十回実施し、派遣当初からこれまでに総計二百十回、約二百九十五トンの輸送を行ったところです。

 引き続き、イラク国内の各飛行場の安全性や輸送ニーズ等を慎重に勘案しつつ、C130機による輸送を行ってまいります。

 以上でございます。

船田委員長 次に、外務省中東アフリカ局長吉川元偉君。

吉川政府参考人 最近のイラク情勢に関して報告いたします。

 まず、政治プロセスにつきましては、十月十五日、憲法草案についての国民投票が大きな混乱なく実施されました。その後、二十五日、イラク独立選挙管理委員会は、国民投票において憲法草案が承認されたと発表いたしました。同委員会の発表によれば、投票率は約六三%、イラク全体で賛成は約七九%、反対は約二一%でした。また、イラク十八県のうち二県において八〇%を超える反対がありましたが、十二の県では賛成が九〇%を超えました。我が国は、今回の投票結果をイラクの政治プロセスにおける極めて重要な進展として歓迎しております。

 今回、憲法草案が承認されたことを受け、新政府を樹立するための国民議会選挙が十二月十五日に行われる予定です。我が国は、来る国民議会選挙を初めとする今後の政治プロセスが、宗派や民族を超えた協調のもとに進展していくことを期待しております。

 次に、治安情勢については、地域により脅威の度合いは異なるものの、依然予断を許さない状況が継続しています。例えば、十月二十四日にはバグダッドの中心部で大規模な連続爆弾テロ事件が発生し、少なくとも十名が死亡しております。

 他方、イラク治安部隊は、十月十七日現在、約二十万六千人となり、NATOや各国の支援もあり、強化されております。同治安部隊は、駐留米軍と協力しつつ、大規模な武装勢力掃討作戦を実施する等治安回復に向け全力で取り組んでおります。

 サマワにおきましては、十月十二日に市内を巡察中であったオーストラリア軍の軽装甲車が攻撃を受ける事件等が発生しており、予断は許さないものの、イラクの他の地域と比較して安定している状況に変化はありません。

 以上で報告を終わります。

船田委員長 これにて説明は終了いたしました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十三分散会


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