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   ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案に対する附帯決議

 

 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。

一 ゲノム編集技術等の技術の範囲及びヒトゲノム編集胚等の取扱いに係る具体的運用については、急速な技術の進展の動向を的確に把握し、専門的知見を十分に踏まえ、政令、指針等において適切に定めること。

二 違法な胎内移植が内密に遂行されることを防止するため、ヒトゲノム編集胚等の取扱いに係る届出が確実に行われるよう周知を徹底すること。また、報告徴収等により得られた情報を最大限活用しつつ、研究機関における法令及び指針の遵守状況並びに研究の実施状況を適切に把握し、取扱いの適切な是正及び必要な指導監督を行うこと。さらに、無届又は違法な取扱いに関する情報を適切に把握するため、相談及び通報を受け付ける体制を整備するとともに、関係省庁間の情報共有を図り、必要に応じて捜査機関その他の関係機関と連携すること。

三 動物の胎内に移植する場合で、その胎内において胎盤の形成を開始する可能性がないものとして政令で定める要件については、研究機関におけるヒトゲノム編集胚等の取扱いの実態と乖離したものとならないよう、専門的知見を踏まえ十分に検討した上で、胎盤の形成を開始する可能性がないことが科学的に担保され、かつ、個体産生に至ることがない適切な要件を定めること。

四 指針の策定及び変更に当たっては、総合科学技術・イノベーション会議の意見のほか、国民の意見を十分聴取すること。

五 ヒトゲノム編集胚等の臨床利用に関しては、安全性の評価に関する考え方の構築、社会的倫理的課題に対応する体制の整備等が必要であることを踏まえ、諸外国の動向や技術水準の進展等を十分に把握し、それらも考慮しつつ、社会的受容性を確認しながら継続的に検討を行い、その結果に基づき、必要に応じて制度上の対応を適時適切に講ずること。

六 ヒトゲノム編集胚等の臨床利用に関する検討に当たっては、生殖補助医療や遺伝性・先天性疾患に対する医療を受ける者の意見を十分に聴くとともに、特定の疾病、障害又は身体的特徴を有する者及びその家族、医療従事者、生命倫理に関する専門家その他の幅広い当事者及び関係者の意見を十分に聴くこと。また、本法により届け出られる基礎的研究の内容も最大限活用すること。

七 ヒトゲノム編集胚等の取扱いに関する制度の運用及び今後の検討に当たっては、人の尊厳及び生命倫理を尊重するとともに、将来世代への影響に十分留意し、また、多様性及び包摂性に十分配慮し、国民の理解の促進及び社会的信頼の確保に努めること。

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