日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案(内閣提出第五六号)の概要
本案は、円滑化協定に係る法制の簡素化及び円滑化協定の適確な実施を確保するため、我が国が締結した円滑化協定の実施に関する諸法律を統合するとともに、今後締結する円滑化協定の実施に備えて、道路運送法及び道路運送車両法の適用除外、刑事手続等の特例、国の賠償責任の特例並びに特殊海事損害に係る賠償請求の援助に関する措置に関し共通して必要な事項を定めるものであり、その主な内容は次のとおりである。
一 締約国軍隊の公用車両には、道路運送法の報告徴収等に関する規定及び道路運送車両法の登録、車検等に関する規定は適用しないこと。
二 日本国内において締約国軍隊によって逮捕された締約国軍隊の構成員等の我が国当局による受領や締約国軍隊の財産の差押え・捜索等を実施するための刑事手続等の特例に関する規定を設けること。
三 締約国軍隊の構成員等が公務執行中に日本国内において第三者に損害を与えた場合には、国がその損害を賠償する責任を負うことを定めるとともに、特殊海事損害に関し、政府が必要な援助を行うこと。