南極地域の環境の保護に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五二号)(参議院送付)概要
本案は、環境保護に関する南極条約議定書の的確かつ円滑な実施を確保するため、同議定書附属書VIの締結に係る措置等を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりである。
一 「環境上の緊急事態」等の定義を追加するとともに、事前に環境大臣の確認を要する南極地域活動に、南極地域の海域において行われる科学的調査等を追加すること。
二 南極地域活動を主宰しようとする者が南極地域活動計画の確認申請をする際の申請書の記載事項として環境上の緊急事態の防止措置等に関する事項を追加するとともに、申請書と併せて緊急時計画を提出することを義務付けること。
三 主宰者の責務として、環境上の緊急事態が発生した場合に負担する負担金等について、議定書附属書VI第九条1に規定する最高限度額までの額の負担を確実に行うための措置を講じなければならないことを追加すること。
四 主宰者が南極地域活動を実施するに当たり、環境上の緊急事態を防止するため、環境大臣の確認を受けた南極地域活動計画に従い、防止措置をとることを義務付けること。
五 南極地域活動により南極地域の環境に悪影響を及ぼすおそれのある事件が発生した場合において、主宰者に対し、環境大臣に通報し、緊急時計画に従って当該事件に対応するための措置をとること等を義務付けること。
六 環境大臣は、環境上の緊急事態が発生したと認めるときは、直ちに、環境上の緊急事態が発生した旨等を公示し、当該公示の内容を対応措置をとるべき主宰者に通知することを定めるとともに、当該主宰者に対し、通知された対応措置としてとるべき措置を迅速かつ効果的に実施することを義務付けること。さらに、当該主宰者が対応措置としてとるべき措置をとらず、我が国を含む締約国の政府が当該措置をとった場合等における、主宰者の費用負担に係る規定を整備すること。
七 この法律は、一部を除き、議定書附属書VIが日本国について効力を生ずる日から起算して一月を経過した日から施行すること。

